JP2010007189A - 高不透明塗工紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】操業性よく製造可能で、印刷適性、白色度及び不透明度が高く、手肉感のある塗工紙を提供する。
【解決手段】基紙と、当該基紙上に、顔料と接着剤とを主成分とする塗工層を有する塗工紙であって、前記塗工層が、前記基紙に接する下塗り塗工層と、当該下塗り塗工層上に形成された上塗り塗工層とから構成された2層からなり、前記下塗り塗工層が、顔料として少なくとも再生粒子及び/又は重質炭酸カルシウムを含有し、前記下塗り塗工層の塗工量が片面あたり0.5〜2.5g/m2である。
【選択図】なし

Description

本発明は塗工紙に関する。さらに詳しくは、印刷適性及び不透明度が高く、手肉感があり、例えばオフセット印刷、グラビア印刷などに好適に使用し得る印刷用塗工紙に関する。
従来より印刷用紙の分野において、より印刷適性の高い塗工紙が望まれている。
印刷適性を向上させる方法として、塗工層表面に平坦性を付与できる、カオリンクレーを配合する方法があるが、カオリンクレーは重質炭酸カルシウムと比較して不透明性及び白色度が低く、得られる紙についても不透明性及び白色度が低下する問題がある。
また、高不透明性を有する顔料として、重質炭酸カルシウムや、製紙スラッジ及び脱墨フロスから再生した再生粒子及び再生粒子凝集体を使用する技術が開示されており(特許文献1を参照)、この技術によると高不透明性を有する紙を得ることはできるが、重質炭酸カルシウム及び再生粒子はクレーほど印刷適性を向上させる効果がないため、上記カオリンクレーと併用し、塗工層1層の塗工紙としても、充分な印刷適性が得られない問題があった。
高い印刷適性、白色度、及び、不透明度を兼ね備えた塗工紙を得る方法としては、顔料及び接着剤を主成分とする塗工層を2層形成する方法が知られている(特許文献2を参照)。すなわち、直接印刷が行なわれない、原紙に接する下塗り塗工層(アンダー塗工層)として、印刷適性は劣るが高不透明性が得られる重質炭酸カルシウムを塗工し、実際に印刷が行なわれる表面塗工層(トップ塗工層)として、不透明性は劣るが印刷適性が良好なクレーを塗工することで、重質炭酸カルシウム由来の高不透明性と、クレー由来の高い印刷適性を有する塗工紙を得ることができる。
しかしながら、上記の2層塗工の塗工紙は、塗工層が2層と多く同じ坪量ではパルプ成分が少なくなるため、パルプ由来の手肉感が低下する問題がある。塗工層2層の合計塗工量を、1層塗工時と同等にした場合は、各塗工層の塗工量を半減させる必要があり、現状の塗工方法では各層が均一に塗工できず、印刷適性に劣る問題がある。
塗工可能な塗工量は塗工方法により異なる。一般的な塗工方法としては、サイズプレス、フィルム転写型ロールコーター(ゲートロールコーターやロッドメタリングサイズプレス)、ブレードコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、スプレーコーターなどが挙げられるが、エアーナイフコーターは低塗工量化が難しく、カーテンコーター、スプレーコーターは塗工液の調製に制限があるため簡便でないため、低塗工量化にはフィルム転写型ロールコーターやブレードコーターが好適に用いられる。
ブレードコーターは、最低塗工量が片面あたり7g/m2程度であり、フィルム転写型ロールコーターでも最低塗工量は片面あたり6g/m2程度である。これらの塗工量を半減させる場合、一般に製紙用途で用いられる塗工液をそのまま塗工すると、塗工ムラや未塗工部分が発生し、印刷適性が低下する問題がある。また、塗工液濃度を低下させて塗工量を低減させると、塗工液中の水分が多くなるため、塗工時に紙に吸収される水分が多くなり、引張強度や引裂強度が低下して断紙が発生するなど、操業性が悪化する問題があった。
上述のとおり、操業性よく製造可能でありながら、印刷適性、白色度及び不透明度が高く、手肉感のある塗工紙を提供する方法は未だ得られていなかった。
特開2007-197888号公報 特開2003-286687号公報
本発明は、前記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、操業性よく製造可能で、印刷適性、白色度及び不透明度が高く、手肉感のある塗工紙を提供することを目的とする。
本発明者は、塗工紙の塗工層を2層から構成し、その下塗り塗工層の顔料として再生粒子及び/又は重質炭酸カルシウムを使用し、かつ下塗り塗工層を特定範囲の低塗工量とすることで、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明の塗工紙は、基紙と、当該基紙上に、顔料と接着剤とを主成分とする塗工層を有する塗工紙であって、前記塗工層が、前記基紙に接する下塗り塗工層と、当該下塗り塗工層上に形成された上塗り塗工層とから構成された2層からなり、前記下塗り塗工層が、顔料として少なくとも再生粒子及び/又は重質炭酸カルシウムを含有し、前記下塗り塗工層の塗工量が片面あたり0.5〜2.5g/m2であることを特徴とする。
本発明の塗工紙は、操業性よく製造可能で、印刷適性、白色度及び不透明度が高く、手肉感があるものである。
(実施の形態)
<抄紙>
まず、本実施形態に係る塗工紙を構成する基紙について説明する。
基紙は、通常の原料パルプを抄紙して得られるものであればよい。該原料パルプにも特に限定がなく、例えば未晒針葉樹パルプ(NUKP)、未晒広葉樹パルプ(LUKP)、晒針葉樹パルプ(NBKP)、晒広葉樹パルプ(LBKP)等の化学パルプ;ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等の機械パルプ;雑誌古紙、チラシ古紙、オフィス古紙等から製造される離解・脱墨古紙パルプ、離解・脱墨・漂白古紙パルプ等の古紙パルプ等があげられ、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択し、その割合を調整して用いることができる。
上記原料パルプに、内添の填料として従来製紙用途で用られている填料を添加することができる。填料としては、例えば軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、クレー、焼成クレー、合成ゼオライト、シリカ等の無機填料や、ポリスチレンラテックス、尿素ホルマリン樹脂等が挙げられる。填料の配合量は特に限定されないが、紙中灰分で8質量%以下となるよう添加することが好ましく、6質量%以下がより好ましい。紙中灰分が8質量%を超過すると、パルプ同士の水素結合が阻害され易いため引張強度が低下し、後述する下塗り塗工において、吸水による断紙が発生し易くなるため好ましくない。内添の灰分を低下させると、一般に塗工紙の不透明性が低下する問題があるが、しかしながら本発明においては、下塗り塗工層として重質炭酸カルシウム及び/又は再生粒子を含む塗工層を設けているため、不透明性の低下の影響が少なく、灰分が上記範囲であっても、充分な不透明性が得られる。尚、本発明の灰分とは、JISP8251「紙、板紙及びパルプ−灰分試験方法−525℃燃焼法」に準じて測定した値とする。
上記原料パルプには、内添紙力増強剤を添加することが好ましい。本発明においては、後述する下塗り塗工層において低濃度の塗工液を塗工するため、基紙に下塗り塗工液の水分が吸収されやすく、紙の引張強度が低下し、断紙が発生し易くなる。そのため、内添紙力増強剤、特に湿潤紙力増強剤を添加することで、水分の吸収が多くても、断紙などの操業トラブルを防止することができる。
内添紙力増強剤としては、例えば両性、アニオン性又はカチオン性のポリアクリルアミド系樹脂(PAM)、ポリアミン系樹脂、尿素−ホルムアルデヒド系樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド系樹脂、エポキシ−ポリアミド系樹脂等を挙げることができるが、この中でもポリアクリルアミド系樹脂、特に両性ポリアクリルアミド系樹脂を用いると、後述する下塗り塗工において、吸水時に断紙しにくくなるため特に好ましい。また、内添紙力増強剤には微細繊維の歩留り向上効果があるため、基紙の平坦性が高く、印刷適性の良好な塗工紙が得られるメリットがあるため好ましい。
内添紙力増強剤の添加量は、パルプに対して固形分換算で0.1〜0.4質量%とすると、後述する下塗り塗工において、効果的に基紙の断紙を防止できるため好ましい。内添紙力増強剤の添加量が0.1質量%を下回ると断紙を充分に防止できず、0.4質量%を超過すると凝集して地合いが崩れ、印刷適性が低下するだけでなく、引張強度にムラが発生して断紙し易くなるため好ましくない。
また、上記の内添紙力増強剤と併用して、内添紙力増強剤の定着剤を添加することが好ましい。定着剤を添加することで、内添紙力増強剤の歩留りを向上させることができ、より断紙が発生しにくくなる。定着剤としては、無機或いは有機のカチオン性薬品が挙げられ、この中でも好ましくはポリエチレンイミン(PEI)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PDADMAC)、硫酸バンド等であり、更に好ましくは硫酸バンドを用いると、内添紙力増強剤の歩留まり効果が高く、断紙を防止する効果が高いため、更に好ましい。特に内添紙力増強剤として両性PAMを使用した場合には、定着剤として硫酸バンドを使用すると、特に両性PAMの歩留りが高くなり、特に断紙を防止する効果が高いため好ましい。
硫酸バンドの添加量は、パルプに対して固形分換算で、0.1〜1.5質量%が好ましく、0.3〜1.0質量%が、効果的に両性PAMの歩留まりを向上できるため、より好ましい。硫酸バンドの添加量が0.1質量%を下回ると、紙力増強剤の歩留りが低下して、下塗り塗工時に断紙が発生し易くなるだけでなく、手肉感が低下する問題があり、1.5質量%を超過すると、微細繊維が凝集して地合いが悪化し、断紙し易くなるだけでなく、異物が発生し易く印刷適性が低下する可能性があるため、好ましくない。
更に、上記原料パルプには、内添サイズ剤を添加することが好ましい。本発明においては、後述する下塗り塗工層において低濃度の塗工液を塗工するため、基紙に下塗り塗工液の水分が吸収されやすく、紙の引張強度が低下し、断紙が発生し易くなる。そのため、内添サイズ剤を添加することで、水分の吸収を抑制でき、断紙などの操業トラブルを防止できる。
本実施形態においては、前記内添紙力増強剤以外にも、該原料パルプに、例えば紙厚向上剤、歩留向上剤(各種合成高分子や澱粉類等の水溶性高分子)等の、通常塗工紙の基紙に配合される種々の添加剤を、その種類及び配合量を適宜調整して内添することができる。
前記のごとき抄紙原料をワイヤーパートにて抄紙し、次いでプレスパート、プレドライヤーパートに供して基紙を製造することができ、次いでコーターパートにて後述する塗工液を基紙上に塗工した後、アフタードライヤーパート、カレンダーパート、リールパート、ワインダーパート等に供して目的とする塗工紙を得ることができる。
尚、後述する上塗り塗工層においてクレーを主成分とする塗工液を上塗り塗工した場合、高白色度の塗工紙が得られにくい。そのため、目的とする塗工紙の白色度をより向上させるには、基紙の白色度は、カラーアナライザー(型番:カラーi5、マクベスグレタグ社製)にて測定して70%以上、さらには75%以上であることが好ましい。このような基紙から印刷用塗工紙を製造した場合、後述するように、白色度を例えば80%以上とすることが可能になる。そして、このような白色度が80%以上の印刷用塗工紙を用いると、白色度が80%未満の印刷用塗工紙と比べて、例えばより高精彩で、コントラストの高い高級印刷物が得られる。
基紙の坪量に特に限定はないが、後述するように、目的とする塗工紙の坪量が好ましくは40〜100g/m2であることを考慮して、該基紙の坪量は、通常24〜84g/m2程度となるように調整することが好ましい。
<下塗り塗工>
基紙には、後述する上塗り塗工層を設ける前に、重質炭酸カルシウム及び/又は再生粒子を顔料とする下塗り塗工層を、片面あたり0.5〜2.5g/m2となるよう設ける。
従来、フィルム転写方式又はブレード塗工方式で、このような低塗工量で塗工すると、塗工液が基紙に吸液されやすく、紙の引張強度が低下するため断紙しやすいが、本発明においては、基紙に内添紙力増強剤を含有しているため、低濃度の塗工液を塗工した場合でも、紙の引張強度が低下しにくいため、断紙の発生を防止したままで、紙を製造することができる。
顔料としては、不透明性が高い重質炭酸カルシウム及び/又は再生粒子を使用すると、低塗工量においても、塗工紙に高い不透明性を付与させやすいため好ましい。逆に印刷適性は低下する傾向にあるが、印刷は、後述する上塗り塗工層の表面に印刷されるため、上塗り塗工層において印刷適性の高い顔料(例えばクレー)を使用することで、下塗り塗工に重質炭酸カルシウム及び/又は再生粒子を用いた場合の印刷適性の低下のデメリットをカバーできる。また、重質炭酸カルシウムや再生粒子は、粒子が不定形であり、板状であるクレーに比べて下塗り塗工液の粘度が低いため、下塗り塗工時に断紙しにくいメリットがある。
重質炭酸カルシウム及び/又は再生粒子を使用することで、低塗工量においても充分な不透明性を得ることができるが、さらに上述した紙力増強剤及び定着剤、特にポリアクリルアミド及び硫酸バンドを併用することで、低濃度、低塗工量においても充分に断紙を防止しつつ、塗工紙を得ることができるため好ましい。
(再生粒子)
本発明では、不透明度を向上させるため、特に不透明度に優れた填料である、次の再生粒子、再生粒子凝集体、及びシリカ被覆再生粒子凝集体からなる群より選択される少なくとも1種を使用することが好ましい。特に再生粒子凝集体、及びシリカ被覆再生粒子凝集体は、再生粒子が凝集してなる粒子であり、特に不透明性が高く、また、粒子が基紙に沈み込みにくく、より不透明な塗工層を形成できるため、特に好ましい。
a)製紙スラッジ由来の再生粒子
製紙スラッジ由来の再生粒子としては、例えば、特許第3819706号公報に記載のものを使用することができる。具体的には、製紙スラッジを直径3〜10mmの紐状に押出成形し、長さ8〜10cmにカットし、次いでロータリーキルンで500〜1000℃で焼却し、この焼却により得た焼却灰を乾式粉砕、湿式粉砕の順で粉砕して得た、平均粒径0.1〜10μmの白色顔料を使用することができる。
製紙スラッジ由来の再生粒子の品質としては、例えば、白色度(粉体白色度計((株)ケット科学研究所製、形式C−100))が60%以上であり、硬度(プラスチックワイヤー摩耗度(日本フィルコン製、3時間))が100mg未満のものを使用することができる。
b)脱墨フロス由来の再生粒子凝集体
脱墨フロス由来の再生粒子凝集体としては、例えば、特許第3869455号公報、特許第3872091号公報に記載のものを使用することができる。具体的には、水分率95〜98質量%程度の脱墨フロスに凝集剤を加え、50〜60質量%程度まで脱水して、脱水物を熱風乾燥・分級した後、450〜650℃の範囲で、未燃率が10質量%以上、15質量%未満となるよう焼成して凝集させる。焼成した無機粒子凝集体を、一次粒子が平均粒子径0.01〜0.1μm、この一次粒子が凝集した二次粒子が平均粒子径0.1〜10μmとなるよう粉砕して得られた白色顔料を使用することができる。
脱墨フロス由来の再生粒子凝集体の品質としては、例えば、吸油量が30〜100ml/100gである。また、コールターカウンター法による粒度分布の微分曲線における平均粒子径のピーク高さを30%以上に調整し、さらには原料スラッジ中のカルシウム、シリカ及びアルミニウムを、酸化物換算で30〜82:9〜35:9〜35の質量割合に調整することで、無機粒子凝集体の細孔容積を0.15〜0.60cc/g、細孔表面積を10〜25m2/g、細孔半径を300〜1000オングストロームに調整した白色顔料を使用することもできる。
填料の品質においては、製紙スラッジ由来の再生粒子よりも脱墨フロス由来の再生粒子凝集体の方が好ましい。製紙スラッジには脱墨フロス以外に、製紙排液を処理した汚泥や重量異物が含まれるため、焼成ムラが発生し易く、均一に焼成できず、未焼成や過焼成による異物が発生して夾雑物の増加や、白色度および不透明度の低下が発生し易くなる。
本実施形態の塗工紙では、以上の再生粒子又は再生粒子凝集体を、下塗り塗工層の顔料として用いることができる。この再生粒子又は再生粒子凝集体は、製紙スラッジ又は脱墨フロスを焼成して得られる循環使用が可能なものであるので、廃棄物としての埋立等の処分が不要であり、環境負荷の低減と、省資源化に大きく貢献するものである。また、原料が古紙処理工程で生じる製紙スラッジ又は脱墨フロスであるので、安価であり、新たな天然無機鉱物の使用量を抑えることができ、製造コストが充分に削減されるという利点がある。
c)シリカ被覆再生粒子凝集体
さらに本実施形態における、下塗り塗工層の顔料として好適な再生粒子として、前記再生粒子凝集体の表面をシリカで被覆した、シリカ被覆再生粒子凝集体を用いると、白色度が高いため、より好ましい。
シリカ被覆再生粒子凝集体としては、例えば、特許第3907688号公報や、特許第3935496号公報に記載のものを使用することができる。具体的には、水分95〜98%に脱水した脱墨フロスを、更に40%〜70%に脱水した後、100〜200℃の熱風で、水分率が2〜20質量%となるように乾燥する。乾燥物は、粒子径355〜2000μmのものが70質量%以上となるように調整する。乾燥物は510〜750℃の範囲で焼成して凝集させ、未燃分を調整した後、微細粒化し、一次粒子が平均粒子径0.01〜0.1μm、この一次粒子が凝集した二次粒子が平均粒子径0.1〜10μmとなるよう調整し、再生粒子凝集体を得る。
再生粒子凝集体は、コールターカウンター法による粒度分布の微分曲線における平均粒子径のピーク高さを30%以上に調整し、さらには脱墨フロス中のカルシウム、ケイ素及びアルミニウムを、酸化物換算で30〜82:9〜35:9〜35の質量割合に調整することで、無機粒子凝集体の細孔容積を0.15〜0.60cc/g、細孔表面積を10〜25m2/g、細孔半径を300〜1000オングストロームに調整した白色顔料となることが好ましい。
この再生粒子凝集体を珪酸アルカリ水溶液に添加・分散しスラリーを調製した後に、加熱攪拌しながら、液温70〜100℃で硫酸、塩酸、硝酸などの鉱酸の希釈液を添加し、シリカゾルを生成させ、最終反応液のpHを8.0〜11.0の範囲に調整することにより、再生粒子凝集体表面に粒子径10〜20nmのシリカゾル粒子を生成させて得られた白色顔料を使用できる。このシリカ被覆再生粒子凝集体は、カルシウム、ケイ素及びアルミニウムを、酸化物換算で30〜62:29〜55:9〜35の質量割合とすることで、シリカ析出効果による吸油性、不透明性を向上させることができる。
シリカ被覆再生粒子凝集体の品質としては、例えば、吸油量が30〜100ml/100gであり、抄紙工程で内添用として用いる場合は、平均粒径が0.1〜10μmに調整した白色顔料を使用することもできる。
再生粒子、再生粒子凝集体、シリカ被覆再生粒子凝集体は、不透明性が重質炭酸カルシウムより高い一方、白色度が重質炭酸カルシウムに比べて低いため、再生粒子及び重質炭酸カルシウムを併用することで、不透明性と白色度の双方を向上できるため好ましい。
該重質炭酸カルシウムとしては、例えば白色結晶質石灰石を乾式粉砕又は湿式粉砕した、5μm程度以下の平均粒子径を有するものがあげられる。
再生粒子、再生粒子凝集体、シリカ被覆再生粒子凝集体の配合割合は、下塗り塗工層の顔料100質量部に対して、50〜95質量部が好ましい。50質量部を下回ったり、95質量部を超過すると、白色度と不透明度のバランスに劣る塗工紙となる。また、重質炭酸カルシウムの配合割合は、上記再生粒子、再生粒子凝集体、シリカ被覆再生粒子凝集体の配合量を補完するように、下塗り塗工層の顔料100質量部に対して、5〜50質量部が好ましい。
上記顔料の範囲の場合、白色度及び不透明度に優れる塗工紙を得ることができるが、再生粒子、再生粒子凝集体、シリカ被覆再生粒子凝集体、重質炭酸カルシウムは何れも保水性が低い顔料のため、基紙が下塗り塗工液中の水分を吸水しやすく、これらを上記範囲で併用して塗工するためには、前述のとおり内添紙力増強剤と、好ましくは定着剤を併用することが好ましい。紙力増強剤としてはポリアクリルアミド、定着剤としては硫酸バンドを用いることで、特に断紙が少なく安定して塗工紙を製造できるため好ましい。
(再生粒子、重質炭酸カルシウム以外の填料)
重質炭酸カルシウム又は再生粒子以外の顔料として、カオリンクレーを併用しても良い。クレーを併用することで、下塗り塗工後の平坦性が向上できるため、上塗り塗工後の平坦性及び印刷適性についても向上させることができる。
クレーの配合割合は、下塗り塗工層の顔料100質量部に対して、0〜20質量部が好ましい。20質量部を超過すると、白色度が低下するため好ましくない。
下塗り塗工層には、重質炭酸カルシウム、再生粒子、再生粒子凝集体、シリカ被覆再生粒子凝集体、クレー以外にも、製紙用途に一般的に使用されている顔料を用いることができる。そのような顔料としては、例えば焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛等が挙げられ、必要に応じて1種類以上を組み合わせて使用することができる。
(接着剤)
下塗り塗工層の接着剤としては、一般的に製紙用途で使用できる接着剤を併用することができる。例えばカゼイン、大豆蛋白等の蛋白質類;メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系ラテックス、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの重合体ラテックスもしくは共重合体ラテックス等のアクリル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系ラテックス、あるいはこれらの各種共重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ部分溶解性又は非溶解性のラテックス等のラテックス類;ポリビニルアルコール、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂系接着剤;酸化澱粉、陽性化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等の、通常塗工紙に用いられる接着剤が例示され、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して併用することができる。上記の中でも特に澱粉類が保水性が高く断紙し難いこと、及び、低濃度塗工における均一な塗工性能が良好であるため好ましい。特に、基紙中に紙力増強剤及び定着剤を併用することが好ましく、更には紙力増強剤としてポリアクリルアミド、定着剤として硫酸バンドを用いると、特に断紙が少なく、安定して塗工紙を製造できるため好ましい。
下塗り塗工液における顔料と接着剤との配合割合は、下塗り塗工層の顔料100質量部に対して接着剤が20〜45質量部であることが好ましく、さらには30〜40質量部がより好ましい。接着剤の配合量が20質量部未満では、顔料の基紙への沈み込みを十分に防止できないため、下塗り塗工後の平坦性が悪化し、上塗り塗工後の印刷適性が低下するため好ましくない。また、顔料を塗工液に接着させにくくなり、脱落した顔料が抄紙機や塗工機系内を汚しやすくなり、操業性が低下するため好ましくない。接着剤の配合量が45質量部を超過すると、顔料及び澱粉を含む塗工液を低塗工量で塗工する場合においては、均一な塗工がし難く印刷適性が低下しやすいため好ましくない。
尚、顔料に対する接着剤の配合量は、一般的な下塗り塗工液が5〜10質量部であるのに対して、本発明の下塗り塗工液は20〜45質量部と、従来に比べて10〜40部程度、多くなる。これは、より低濃度の塗工液を塗工すると、塗工液の流動性が高く、顔料を基紙表面に固定しにくくなるため、必要とされる接着剤の配合量が多くなるためである。このため、下塗り塗工に用いる塗工方法としては、次に述べるとおり、基紙表面に塗工層が留まりやすいフィルム転写方式を用いることが好ましい。
下塗り塗工液は、抄紙工程中のサイズプレス工程で公知の種々の方式により塗工されることができるが、特にフィルム転写方式により塗工されることが好ましい。フィルム転写方式は、一定膜厚の塗工層を基紙表面に塗工できるので、例えばツーロールサイズプレスのような塗工液のポンドを形成し塗工する方式に比べて、基紙内部への塗工液の浸透が抑制され、基紙表面に薄膜塗工が可能となる点が特徴である。従って、フィルム転写方式で下塗り塗工されると、本発明の如く塗工量が0.5〜2.5g/m2と低塗工量であっても、基紙に均一に塗工層が形成でき、上塗り塗工後の塗工紙の平坦性が高くなり、印刷適性が良好となる。特に本発明の如く、下塗り塗工層に印刷適性の低い重質炭酸カルシウムや再生粒子を用いる場合には、フィルム転写方式で下塗り塗工することが重要である。ブレード塗工方式で塗工すると、得られる下塗り塗工層の平坦性は高いが、上記塗工量では基紙表面を充分に被覆できないため、未塗工部分が発生し、印刷適性が低下する恐れがあるため好ましくない。ツーロールサイズプレスでは、塗工液が基紙中に含浸しやすく、断紙が発生し易くなるため好ましくない。
このためフィルム転写方式で塗工することで、印刷適性が高く、断紙の発生を抑えて操業性よく塗工紙を製造できるため好ましいが、塗工液の基紙への沈み込みを防止するものではないため、断紙の発生を完全に抑えることは難しい。そのため、フィルム転写方式において、紙力増強剤としてポリアクリルアミド、定着剤として硫酸バンドを含有する基紙を用いることで、充分に操業性よく、塗工紙を製造することができるため、好ましい。
下塗り塗工液の濃度は特に限定されず、塗工量が0.5〜2.5g/m2の範囲となるように、適宜調整すれば良い。例えば、濃度が3〜20質量%であれば良く、5〜15質量%であれば、上記塗工量範囲で、より均一な塗工ができるため好ましい。濃度が3質量%を下回ると、基紙への吸水が増加しやすいため、下塗り塗工時に断紙しやすくなる。濃度が20質量%を超過すると、均一な塗工が得られにくく、手肉感が低下するだけでなく、下塗り塗工後の平坦性、ひいては上塗り塗工後の印刷適性が低下するため好ましくない。
下塗り塗工層は、塗工量が、固形分付着量で片面あたり、0.5〜2.5g/m2、好ましくは1.0〜2.0g/m2となるように塗工される。下塗り塗工しなかったり、固形分付着量が0.5g/m2未満であると充分な不透明性が得られないだけでなく、基紙を平坦化しにくく、上塗り塗工後の印刷適性が低下する。仮に下塗り塗工液を0.5g/m2未満で上塗り塗工量を増加させ、印刷適性や不透明性を向上させようとすると、塗工量を過大に増加する必要があり、パルプを低減する必要があり、手肉感が低下する問題がある。また、2.5g/m2を超えると、不透明性に優れるが、その分基紙の米坪を低減しなければならず、手肉感に劣る問題がある。加えて、下塗り塗工量が多くなると、基紙に吸液される水分量が多くなるため、断紙が発生し易くなるため好ましくない。上記塗工量の範囲においては、フィルム転写方式で下塗り塗工することで、断紙を抑えつつ塗工紙を得ることができるが、特に紙力増強剤としてポリアクリルアミドを0.1〜0.4質量%、定着剤として硫酸バンドを0.1〜1.5質量%併用し、塗工量を0.5〜2.5g/m2の範囲で塗工すると、印刷適性が良好で、不透明度が高く手肉感がある塗工紙を、断紙を抑えた、良好な操業性で製造できるため好ましい。
<プレカレンダー>
下塗り塗工後の原紙は、上塗り塗工(顔料塗工)を行う前に、プレカレンダーによる平坦化処理を行うと、上塗り塗工後の平坦性が向上できるため好ましい。プレカレンダーは、金属ロールと弾性ロールを組み合わせたソフトカレンダーが、表面の改良性が高いため好ましい。プレカレンダーは、1段又は必要に応じ2段以上の組合せで行うこともできる。プレカレンダーでの処理により、下塗り塗工後の原紙表面を平坦化処理するとともに、後のカレンダーで過度の平坦化処理を要しないことで、紙の手肉感を低下させることなく、原紙表面の平坦性を向上させることが可能になり、塗工紙として充分な印刷適性と手肉感が得られる。また、下塗り塗工層の表面を平坦化処理することで上塗り塗工の塗工性を向上させ、塗工液の塗工ムラを抑えることができる。プレカレンダーの線圧は、好ましくは10〜80kN/mであり、より好ましくは10〜50kN/mである。10kN/m未満であると、下塗り塗工後の原紙の平坦化が進まず、また、80kN/mを超過すると、必要以上に原紙を圧迫するため、紙力や剛性が低下するため好ましくない。
<上塗り塗工>
下塗り塗工を行い、好ましくはプレカレンダーで平坦化を行なった基紙上に、顔料及び接着剤を主成分とする上塗り塗工層を設ける。
上塗り塗工に用いる顔料の種類には特に限定がなく、一般に製紙用の顔料として用いられるものを使用することができる。該顔料としては、例えば重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリンクレー、デラミネーテッドカオリン、タルク、ホワイトカーボン、二酸化チタン、硫酸カルシウム、サチンホワイト、亜硫酸カルシウム、石膏、硫酸バリウム、珪藻土、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ベントナイト、セリサイト等の無機顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子、多孔質微粒子等の有機顔料等の特殊顔料などが例示され、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して配合することができる。
上記顔料の中でも、カオリンクレーを用いた場合には、塗工紙の光沢度及び平滑性が向上し易く、印刷適性がより良好となるので好ましい。特に本発明の如く、下塗り層に印刷適性の低い重質炭酸カルシウム及び/又は再生粒子を用いた場合は、印刷適性を向上させるために上塗り塗工液にクレーを配合することが好ましい。クレーを配合することで塗工紙表面が平坦化しやすく、後述するカレンダー処理において線圧を低減させることができるため、過大な線圧を掛ける必要がなくなり、塗工紙中のパルプが潰されにくくなるため、手肉感が良好な塗工紙が得られる。
クレーとしては、従来一般に製紙用途で使用するものを使用できる。例えば大粒径クレー、微粒クレー、焼成クレー、高白色クレー等が挙げられる。この中でも微粒クレーを用いると、下塗り塗工層表面の粗さを改善する効果が高いため、印刷適性が向上でき、更に好ましい。
クレーの配合量は上塗り塗工層に配合される顔料の全量に対して5〜30質量%とすることが好ましい。
上記顔料として、重質炭酸カルシウムを用いた場合は、白色度が向上し易いため好ましいが、塗工後の表面性が低下し、印刷適性に劣るため、本発明の効果を阻害しない範囲で加えることが好ましい。特に上塗り塗工層の顔料としてカオリンクレーと重質炭酸カルシウムを併用することが好ましく、この場合、重質炭酸カルシウムの配合量としては、上塗り塗工層に配合される顔料の全量に対して70〜95質量%とすることが好ましい。
上塗り塗工層に用いる接着剤としては、一般的に製紙用途で使用できる接着剤を併用することができる。例えばカゼイン、大豆蛋白等の蛋白質類;メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系ラテックス、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの重合体ラテックスもしくは共重合体ラテックス等のアクリル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系ラテックス、あるいはこれらの各種共重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ部分溶解性又は非溶解性のラテックス等のラテックス類;ポリビニルアルコール、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂系接着剤;酸化澱粉、陽性化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等の、通常塗工紙に用いられる接着剤が例示され、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して併用することができる。上記の中でも特にスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスが、熱安定性が良く、顔料との接着性が良好なため好ましい。
上塗り塗工液における顔料と接着剤との配合割合は、上塗り塗工層の顔料100質量部に対して接着剤が3〜10質量部であることが好ましく、さらには4〜8質量部となるように調整することがより好ましい。接着剤の配合量が3質量部未満では、スーパーカレンダー等で平坦化処理を行う場合に塗工層が金属ロールに取られるロール汚れが発生しやすいため好ましくない。逆に接着剤の配合量が10質量部を超過すると、塗工層中で接着剤が成膜し、塗工層表面の平滑性が低下し、インキが転移しにくくなり、印刷適性が低下するため好ましくない。
本実施形態にて用いる上塗り塗工液には、顔料及び接着剤以外にも、例えば、ダスト防止剤、蛍光染料、蛍光染料増白剤、消泡剤、離型剤、着色剤、保水剤等、製紙用途で一般に用いられる各種助剤を、本発明の目的を阻害しない範囲で適宜配合することができる。
上塗り塗工液を調製する方法には特に限定がなく、顔料、接着剤、ダスト防止剤や、必要に応じて各種助剤等の配合割合を適宜調整し、適切な温度にて均一な組成となるように撹拌混合すればよい。また上塗り塗工液の固形分濃度は特に限定されるものではなく、塗工装置や塗工量に応じて、例えば60〜75質量%程度に調整することが好ましい。
上塗り塗工層は、固形分付着量で基紙片面あたり3〜10g/m2の塗工量で基紙の両面に塗工することが好ましく、更には5〜9g/m2であることが好ましい。塗工量が片面あたり3g/m2未満では、塗工層が充分に平坦化されず、塗工層表面の平坦性と印刷適性に劣る。10g/m2を超過すると、基紙に使用できるパルプ量が低下するため、手肉感の低い塗工紙となるため好ましくない。
前記のごとく形成された上塗り塗工層には、光沢や平滑性、印刷適性をさらに向上させる目的で、スーパーカレンダーやソフトカレンダー等、弾性ロールと金属ロールとを組み合わせた平坦化設備にて平坦化処理を施すことができる。このような平坦化設備は、従来のマシンカレンダーとは異なり、用紙表面を幅広の面で、高温で処理することで、基紙の密度や塗工層の密度を過度に高めることなく平坦化が可能であり、例えばオフセット印刷、電子写真印刷等において好適な印刷面を形成させることができる。中でも、マルチニップカレンダー、より望ましくは6段、8段、10段のマルチニップカレンダーが、ニップ圧を調整しやいため好ましい。特に上塗り塗工層にクレーを高配合した場合、印刷適性が向上しやすいため、適宜線圧を調整できるマルチニップカレンダーを用いると、他のカレンダー設備に比して手肉感の低下を最小限に抑えることができるため、特に好ましい。
また、カレンダーの設置場所としては、抄紙機及び塗工機と一体になったオンマシンタイプが好ましい。オンマシンタイプでは、塗工後すぐ、紙面温度が高い状態で平坦化処理できるため、白紙光沢度が向上しやすく、目的の塗工紙を得るために必要な線圧が低く、塗工紙が潰され難いため、手肉感の高い塗工紙となるため好ましい。
各種カレンダー設備を用いた平坦化処理の線圧や温度、速度は特に限定されないが、処理後の塗工層の平滑性を充分に向上させつつ、手肉感が良好となるには、例えば線圧は100〜300kN/m、金属ロール温度は100〜200℃、速度は1,000〜2,000m/分となるように調整することが好ましい。
かくして得られる塗工紙の坪量は、印刷適性、手肉感の確保という点から、JISP8124「坪量測定方法」に記載の方法に準拠して測定して、30〜100g/m2であることが好ましく、さらには50g/m2〜80g/m2であることが好ましい。坪量が30g/m2未満の場合、例えば印刷適性を確保しながら、同時に紙質強度を確保することが困難となる恐れがあり、坪量が100g/m2を超える場合には、近年要求されてきている軽量化や省資源化を達成することが困難となる恐れがある。
塗工紙の白色度は、その用途に応じて多少異なるが、印刷物、記録物として充分に満足な美観を得るという観点から、カラーアナライザー(型番:i5、マクベスグレタグ社製)にて測定して83%以上、さらには85%以上であることが好ましい。
不透明度についても同様に、用途に応じて多少異なるが、印刷物、記録物として印刷画像の裏抜けを防止して充分な美観を得る、文字については充分な視認性を得るという観点から、カラーアナライザー(型番:i5、マクベスグレタグ社製)にて測定して85%以上、さらには88%以上であることが好ましい。
本発明のごとく、基紙に接する下塗り塗工層と、当該下塗り塗工層上に形成された上塗り塗工層とから構成された2層からなり、前記下塗り塗工層が、顔料として少なくとも再生粒子及び/又は重質炭酸カルシウムを含有し、前記下塗り塗工層の塗工量が片面あたり0.5〜2.5g/m2であることを特徴とする塗工紙においては、下塗り塗工量が低いため、塗工紙に占めるパルプの割合が多く、手肉感に優れる塗工紙が得られる。
上述のごとく、下塗り塗工層の顔料として少なくとも再生粒子及び/又は重質炭酸カルシウムを含有し、下塗り塗工量が片面あたり0.5〜2.5g/m2であることを特徴とする塗工紙においては、塗工紙に占めるパルプの割合が多く、手肉感に優れる塗工紙が得られるが、しかし、低塗工量を達成するためには下塗り塗工時の塗工液濃度を3〜20質量%、更には5〜15質量%と低くする必要があるため、断紙が発生しやすい。そのため、基紙中に、内添紙力増強剤及び定着剤を含有すること、特に内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド系樹脂を含有し、更に好ましくは定着剤として硫酸バンドを添加することで、下塗り塗工液が基紙に浸透しても、断紙が発生し難く操業性よく、塗工紙を製造することができる。更には基紙中の灰分を8質量%以下とし、下塗り塗工層に含有する接着剤の配合量を、下塗り塗工層中の顔料100質量部に対して20〜45質量部とすることで、基紙が下塗り塗工液を吸収した場合においても、特に断紙が発生にくく、操業性良く塗工紙を製造することができる。
次に、本発明の塗工紙を以下の実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例及び比較例
表1及び2に示す種類及び割合で、抄紙、下塗り塗工、プレカレンダー処理、上塗り塗工、カレンダー処理を行い、印刷用塗工紙を得た。尚、灰分は、表1及び2の灰分となるよう軽質炭酸カルシウムを適宜添加した。用いた顔料、原料および薬品は以下のとおりである。
(1)抄紙
・紙力増強剤
両性ポリアクリルアミド(両性PAM)
(品番:ハーマイドDN710、ハリマ化成社製)
カチオン性ポリアクリルアミド(カチオンPAM)
(品番:ハリフィックスUF−570、ハリマ化成社製)
アニオン性ポリアクリルアミド(アニオンPAM)
(品番:ハーマイドC−10、ハリマ化成社製)
エポキシ変性ポリアミド(ポリアミド)
(品番:ハーマイドPY−525A、ハリマ化成社製)
カチオン変性ポリアミン(ポリアミン)
(品番:WS−4052、星光PMC社製)
・定着剤
硫酸バンド (品番:硫酸バンド、朝日化学工業社製)
PEI(ポリエチレンイミン) (品番:カチオファストSF、BASF社製)
PDADMAC(ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド) (品番:ナルコ2020、片山ナルコ社製)
・軽質炭酸カルシウム (品番:TP−121−6S、奥多摩工業社製)
(2)下塗り塗工
(顔料)
・再生粒子
a)製紙スラッジ由来の再生粒子(再生粒子)
特許第3819706号公報の製法で粒径を調整して製造した。具体的には、DIPフローテーターのフロス又は脱水設備にて55〜65%に脱水して得られた製紙スラッジを、直径4.5mm、長さ8〜10cmの紐状にカットしてから、焼却炉において1000℃で焼却して二次粒子径3μmの再生粒子を生成した。
b)脱墨フロス由来の再生粒子(凝集体)
特許第3869455号公報の製法で粒径を調整して製造した。具体的には、古紙の処理工程から排出される脱墨フロスを水分率60%まで脱水し(脱水工程)、120℃で乾燥して(乾燥工程)焼成工程入口での水分率が3%になるようにし、第1焼成工程で未燃分が7%となるように、第2焼成工程で未燃分が12質量%となるように焼成し(焼成工程)、粒子径500μmとなるように粉砕して(粉砕工程)、再生粒子凝集体を生成した。
c)シリカ被覆再生粒子(シリカ複合)
特許第3907688号公報の製法で粒径を調整して製造した。具体的には、古紙の処理工程から排出される脱墨フロスを水分率50%まで脱水し(脱水工程)、130℃で乾燥して(乾燥工程)焼成工程入口での水分率が3%になるようにし、第1焼成工程で未燃分が7%となるように、第2焼成工程で未燃分が12質量%となるように焼成し(焼成工程)、粒子径500μmとなるように粉砕して(粉砕工程)、再生粒子凝集体の表面に、シリカを析出させたシリカ被覆再生粒子凝集体を生成した。
・炭酸カルシウム:重質炭酸カルシウム
(品番:ハイドロカーブ90K、オミヤコーリア社製)
・カオリンクレー:微粒クレー
(品番:カオファイン、イメリス社製)
(3)上塗り塗工
(顔料)
・カオリンクレー:微粒クレー
(品番:カオファイン、イメリス社製)
・炭酸カルシウム:重質炭酸カルシウム
(品番:ハイドロカーブ90K、オミヤコーリア社製)
(接着剤)
・スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス
(品番:XY4、日本エイアンドエル社製)
(製造手順)
原料パルプとしてLBKPとNBKPを80:20の質量割合で配合し、このパルプ(絶乾量)に対して、各々固形分で、表1及び2に示す紙力増強剤及び定着剤と、内添サイズ剤(品番:AK−720H、ハリマ化成(株)製)0.02質量%、カチオン化澱粉(品番:アミロファックスT−2600、アベベジャパン(株)製)1.0質量%、及び歩留向上剤(品番:NP442、日産エカケミカルス(株)製)0.02質量%を添加してパルプスラリーを得た。
次に、ワイヤーパート、プレスパート、プレドライヤーパート、アンダーコーターパート、プレカレンダーパート、アフタードライヤーパート、トップコーターパート、スキャッフドライヤーパート、カレンダーパート、リールパートを含む製紙システムを用いワインダーパートにて製品に仕上げた。
まず、パルプスラリーをワイヤーパートにて抄紙し、次いでプレスパート、プレドライヤーパートに供して、坪量33〜37g/m2の基紙を製造し、次いでアンダーコーターパートにて、表1及び2に記載する顔料及び接着剤(品番:変性酸化澱粉、エリエール商工社製)を、固形分換算で表1及び2に記載の量で混合して調製した下塗り塗工液を、片面あたり表1及び2に記載する塗工量(g/m2)となるよう、両面を下塗り塗工し、アフタードライヤーパートで乾燥した。その後、プレカレンダー(線圧50kN/m)にて平坦化処理した。
次いで、トップコーターパートにて表1及び2に記載の顔料及びラテックス(品番:XY4、日本エイアンドエル社製)8質量部からなる塗工液を、片面あたり8g/m2となるよう、両面を上塗り塗工し、坪量54g/m2の印刷用塗工紙を製造した。なお、ラテックスの配合量は顔料100質量部に対する重量部とした。
次に、カレンダーパートにて、線圧200kN/m、速度1,000m/分で平坦化処理を施し、ワインダーパートに供して印刷用塗工紙を得た。
製造システムは上記以外にも、抄紙機とコーターパートとを分離したオフマシンコーターを用いても良く、抄紙機とソフトカレンダーを分離したオフマシンカレンダーを含むシステムを用いても良い。
なお、ワイヤーパートではギャップフォーマーを用いて抄紙し、アンダーコーターパートではロッドメタリングサイズプレスコーターを用い、トップコーターパートではブレードコーターを用いた。またカレンダーパートでは、スーパーカレンダーを用いた。
得られた塗工紙について、各物性及び特性を以下の方法にて調べた。その結果を表1及び2に示す。
(a)白色度
カラーアナライザー(型番:カラーi5、マクベスグレタグ社製)にて測定した。測定条件はUVIN(紫外線を含む)、SCI(反射光を含む)、C光源、視野角2°。
(b)不透明度
カラーアナライザー(型番:カラーi5、マクベスグレタグ社製)を用いて、JISP8149に準拠した方法で測定した。
(c)手肉感
A4サイズ(210mm×297mm)のサンプル20枚を重ね、長辺の一方をホチキスで3箇所(上端、中央、下端)綴じて水平に置き、1枚ずつ合計10枚めくって、以下の評価基準に基づいて紙の手肉感を評価した。
◎:めくった後の紙がへたれず、手肉感に優れる。
○:めくった後の紙が若干へたれ、若干手肉感に劣る。
△:めくった後の紙が多少へたれ、多少手肉感に劣る。
×:めくった後の紙がへたれ、手肉感に劣る。
(d)印刷適性
オフセット印刷機(型番:リソピアL−BT3−1100、三菱重工業(株)製)を使用し、カラーインク(品番:ADVAN、大日本インキ化学工業(株)製)にてカラー4色印刷を5000部行った。この印刷面について、目視及びルーペ(10倍)にて、印刷物の印刷ムラを観察し、その程度を以下の評価基準に基づいて評価した。
◎:印刷ムラがなく、印刷適性に優れ、実使用可能。
○:印刷ムラが若干発生し、印刷適性が若干劣るが、実使用可能。
△:印刷ムラが多少発生し、印刷適性が多少劣るが、実使用可能。
×:印刷ムラが発生し、印刷適性に劣り、実使用不可能。
(e)操業性
3日間連続操業時の断紙の発生回数を、以下の評価基準に基づいて評価した。
◎:断紙が発生しない
○:断紙が1回発生したが、実使用可能
△:断紙が2回発生したが、実使用可能
×:断紙が3回以上発生し、実使用不可能
Figure 2010007189
Figure 2010007189
本発明の塗工紙は、オフセット印刷、グラビア印刷等で使用される印刷用塗工紙として好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. 基紙と、当該基紙上に、顔料と接着剤とを主成分とする塗工層を有する塗工紙であって、
    前記塗工層が、前記基紙に接する下塗り塗工層と、当該下塗り塗工層上に形成された上塗り塗工層とから構成された2層からなり、
    前記下塗り塗工層が、顔料として少なくとも再生粒子及び/又は重質炭酸カルシウムを含有し、
    前記下塗り塗工層の塗工量が片面あたり0.5〜2.5g/m2であることを特徴とする塗工紙。
  2. 前記基紙中に、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド系樹脂を含有することを特徴とする、請求項1に記載の塗工紙。
  3. 前記基紙中の灰分が8質量%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の塗工紙。
  4. 前記下塗り塗工層に含有する接着剤の配合量が、下塗り塗工層中の顔料100質量部に対して20〜45質量部であることを特徴とする、請求項1〜3いずれか1項に記載の塗工紙。
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