JP2010006161A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気入りタイヤは、非対称のパターンを備える。車両装着内側パターンは2本の内側周方向溝とタイヤ幅方向の接地端とで少なくとも3つの内側陸部列が形成されている。内側陸部列のそれぞれには、内側周方向溝、内側ラグ溝、または接地端に両端が連通する第1のサイプが少なくとも1つ設けられている。一方、車両装着外側パターンは、外側周方向溝とタイヤ幅方向の接地端とで少なくとも2つの外側陸部列が形成されている。外側陸部列のそれぞれには、外側周方向溝、外側陸部列を横切る外側ラグ溝、または接地端に一方の端が連通し、他方の端が外側周方向溝、外側ラグ溝および接地端に連通することなく閉塞した第2のサイプが設けられ、この第2のサイプは、前記他方の端の近傍で屈曲して閉塞している。
【選択図】図1
Description
タイヤ耐偏摩耗性能では、一定の走行後におけるトレッド部のゴムの摩耗量から、ある部分に集中して摩耗が進行していないか、を調べる。摩耗が偏って進行すると、タイヤに振動を発生させ、タイヤ振動乗心地性能を悪化させる他、タイヤ寿命を極端に短くする。
ウエット性能は、湿潤路面におけるハンドリング性能やハイドロプレーニング性能等を調べる。特に、タイヤ耐摩耗性能及びウエット性能は、アメリカ合衆国やカナダ等で特に性能に対する要求が厳しい。
これによると、タイヤ赤道上をのびる中央の縦主溝と、その両側の外の縦主溝とを設け、外の縦主溝から中央の縦主溝に達しないラグ溝を設ける。このラグ溝は、外の縦主溝との交わり部においてタイヤ周方向に対する傾斜角度が30〜50゜かつ傾斜角度を漸減しつつ湾曲してのびる湾曲部と、この湾曲部に連なる直線部とを含む。この湾曲部は、溝幅が縦主溝の60〜80%の第1の湾曲部と、溝幅が縦主溝の25%以上かつ60%よりも小の第2の湾曲部とを含む。直線部の溝幅は、縦主溝の25%以下、かつ溝深さを第1の湾曲部の溝深さよりも小さい。
このようなトレッドパターンの構成の空気入りタイヤで、耐摩耗性能を損なうことなくウエット性能を向上し得るとされている。
前記外側パターンは、少なくとも1本の外側周方向溝が設けられ、この外側周方向溝とタイヤ幅方向の接地端とで少なくとも2つの外側陸部列が形成され、これらの外側陸部列のそれぞれには、前記外側陸部列に接する外側周方向溝、前記外側陸部列を横切る外側ラグ溝、またはタイヤ幅方向の接地端に一方の端が連通し、他方の端が前記外側周方向溝、前記外側ラグ溝および前記接地端に連通することなく閉塞した第2のサイプが設けられ、この第2のサイプは、前記他方の端の近傍で屈曲して閉塞していることを特徴とする空気入りタイヤを提供する。
隣接するすべての内側陸部列間において、前記総数を比較したとき、前記接地端の側に位置する内側陸部列における前記総数が、前記タイヤセンタの側に位置する内側陸部列における前記総数に対して大きいか、または同じであることが好ましい。
その際、内側パターンにおいて、第1のサイプが内側陸部列に接する内側周方向溝、内側陸部列を横切る内側ラグ溝、またはタイヤ幅方向の接地端に連通する開口端の総数を、内側陸部列毎に求めたとき、接地端に最も近い内側陸部列における総数は、タイヤセンタに最も近い内側陸部列における前記総数に比べて大きく、隣接するすべての内側陸部列間において、総数を比較したとき、接地端の側に位置する内側陸部列における総数が、タイヤセンタの側に位置する内側陸部列における総数に対して大きいか、または同じである。これにより、より効果的にウエット性能を向上させることができる。
タイヤ10は、トレッド部12に本発明の特徴とするパターン14が形成されている。
タイヤ10の構造、及びゴム部材は、公知のものが用いられてもよいし、新規なものが用いられてもよく、本発明において、特に限定されない。
本発明におけるタイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸に平行な方向をいい、タイヤ周方向とは、タイヤを回転体としてみたときの回転の周方向をいう。
図1(b)中、タイヤ右側部分は、車両外側に来るように、タイヤ左側部分は、車両内側に来るように、タイヤ10は装着される。図中、周方向溝、ラグ溝及び後述する弓状湾曲溝は、黒い領域で示し、トレッド部が地面と接する部分(以降、この部分を陸部という)は白い領域で示している。したがって、図1(b)中の、タイヤセンタCLを境にしてタイヤ右側部分のパターンは外側パターンといい、タイヤ左側部分のパターンは内側パターンという。
トレッドセンタ部20は、2つの周方向溝26a,26bで両側が挟まれ、タイヤセンタCLが通る陸部である。第1陸部列22aは周方向溝26a,28aで挟まれ、第1陸部列22bは周方向溝26b,28bで挟まれて構成される。第2陸部列24aは周方向溝28aと接し、第2陸部列24bは周方向溝28bと接して構成される。
タイヤ10の外側パターンには、周方向溝26a,28aの2つが設けられているが、本発明においては、外側パターンにおける周方向溝の数は、少なくとも1つ以上であればよく、内側パターンの周方向溝の数は少なくとも2つ以上であればよい。
トレッドセンタ部20の他方の周方向溝26aと接する端部から、弓状湾曲溝32がタイヤ周方向に複数設けられている。各弓状湾曲溝32は、周方向溝26aと接する端部からタイヤ周方向に対してタイヤ幅方向内側(タイヤセンタCL側)に傾斜した方向に向かって延び、途中でタイヤ周方向を向き、その後、タイヤ幅方向外側(トレッドショルダ側)に傾斜した方向に向かって延びる。この弓状湾曲溝32は、タイヤセンタCLを横切ることなく、タイヤ周方向に隣接する弓状湾曲溝32と合流するように設けられている。1つの弓状湾曲溝32とこれに隣接する弓状湾曲溝32と、周方向溝26aとで画されるブロックに、サイプ35が設けられている。サイプ35は、途中で屈曲し、両端が周方向溝26aと隣接する弓状湾曲溝32に連通している。サイプ35の溝幅は0.4〜1.4mmであり、深さは3〜7mmである。
弓状湾曲溝32は、隣接する弓状湾曲溝32との合流部で終了してもよいが、さらに、合流部を突き抜けて先に延びてもよい。しかし、その先端は、さらにその隣に隣接する弓状湾曲溝32と合流することなく、途中で閉塞する。弓状湾曲溝32は、隣接する弓状湾曲溝32と合流するので、湿潤路面における排水性能が向上しウエット性能が向上する。
一方、弓状湾曲溝32は、トレッドセンタCL近傍では、タイヤ周方向に向いているので、タイヤ幅方向のトレッド剛性は低下する。さらに、弓状湾曲溝32が隣接する弓状湾曲溝32と合流することで、弓状湾曲溝32と、隣接する弓状湾曲溝32と、周方向溝26aとで囲まれたブロックが形成されるので、タイヤ幅方向のトレッド剛性は低下する。このため、エッジ効果により湿潤路面におけるウエット性能を向上することができる。
なお、タイヤセンタCLからタイヤ周方向溝26aに向かって(タイヤ幅方向外側に向かって)向きを変え、隣接する弓状湾曲溝32と合流するまでの部分は、タイヤセンタCL近傍における溝深さに比べて、さらに、溝深さを浅くする。隣接する弓状湾曲溝32の合流部分での溝深さは深いので、必要以上にトレッド剛性が低下するのを防止する。
例えば、合流部における溝壁傾斜角度θ1は、5〜20度、溝壁傾斜角度θ2は、0〜5度であり、タイヤセンタCL近傍における湾曲内側の溝壁の溝壁傾斜角度θ3は、0〜5度である。
このように、弓状湾曲溝の湾曲内側の溝壁の傾斜角度を、湾曲外側の溝壁の傾斜角度に比べて大きくし、湾曲内側の溝壁の傾斜角度は、合流部から遠ざかるにつれ、小さくするのは、操縦安定性の確保のために、合流部近傍におけるタイヤ幅方向のトレッド剛性が弱くなるのを防止するためである。また、弓状湾曲溝32と周方向溝26aとで挟まれたブロックの、合流部近傍のトレッド剛性が極端に弱くなり、偏磨耗の発生の核とならない様にするためである。
このように面取りRを設けることにより、合流部近傍のトレッド剛性が弱くなるのを防止し、偏磨耗の発生の核とならないようにしている。
トレッドセンタ部20を挟む周方向溝26a,26bは、溝幅は5〜15mmであり、溝深さは8.0〜9.5mmである。
ラグ溝30を設けることで、エッジ効果によりウェット性能を向上させることができる。
ラグ溝30と隣接するラグ溝30との間にはサイプ33が設けられ、タイヤセンタCLを横切ることなく、閉塞している。なお、サイプ33の端は、屈曲して閉塞している。サイプ33の溝幅は0.4〜1.4mmであり、深さは3.0〜7.0mmである。
なお、弓状湾曲溝32の隣接する弓状湾曲溝32との間のピッチ長さとラグ溝30の隣接するラグ溝30との間のピッチ長さとは略同じである。
ラグ溝34a,34bは、直線形状または直線からやや曲率を持った曲線形状の溝であり、ラグ溝34aとラグ溝34bとは、タイヤ幅方向からタイヤ周方向に傾斜する方向が逆方向になっている。タイヤ幅方向からタイヤ周方向に絶対値で45〜85度斜めに傾斜している。溝幅は、2.0〜7.0mmであり、溝深さは3.0〜7.0mmである。ラグ溝34bは、周方向溝26bと合流する付近で溝幅が極端に狭くなっており、例えば、2.0mmとなっている。
車両内側に位置するラグ溝34aに比べて車両外側に位置するラグ溝34bの溝幅は狭いことが好ましい。旋回走行中のタイヤ接地部分は、旋回走行中のタイヤ接地面に占める比率が大きくなる車両外側のトレッド部分において、横力を大きく発生させる必要がある。このため、車両外側にあたる側の溝面積を低下させるために、車両内側に位置するラグ溝34aに比べて車両外側に位置するラグ溝34bの溝幅を狭くしている。
弓状湾曲溝32が設けられる側の第1陸部列22aには、第1陸部列22aを囲む周方向溝26a,28aに連通したサイプ36aが設けられている。サイプ37aは、サイプ36aの途中から分岐し、タイヤ幅方向の接地端側に延び、周方向溝28aに連通している。サイプ36bの一方の端は周方向溝26bと連通し、他方の端は周方向溝28bと連通することなく途中で屈曲して閉塞している。なお、上記接地端とは、タイヤ10を所定の条件で水平面に接地させたときの接地面において、タイヤ幅方向の接地幅が最大となるタイヤショルダー側の接地面の端をいう。ここで、所定の条件とは、200kPaの内圧条件及びJATMA、TRA、あるいはETRTOで規定される最大荷重の85%の荷重条件をいう。
サイプ36bが周方向溝28bに連通しないのは、旋回走行中のタイヤ接地面が大きくなり、横力の発生に大きく寄与する車両外側のトレッド部のトレッド剛性を、低下させないようにするためである。また、トレッド剛性の低下による偏磨耗を抑制するためである。また、サイプ36bの閉塞する近傍を屈曲させることで、エッジ効果を発揮しウエット性能の向上に寄与する。
一方、旋回時の横力の発生にあまり寄与しない車両内側のトレッド部には、ウエット性能を確保するために、周方向溝26a,28aに連通したサイプ36aを設ける。
ラグ溝38a,38bは、直線からやや曲率を持った曲線形状の溝であり、ラグ溝38aとラグ溝38bとは、非対称の形状をなしている。溝幅は、2.0〜7.0mmであり、溝深さは3.0〜7.0mmである。ラグ溝38aは、周方向溝28aと連通しておらず、したがって、第2陸部列24aはタイヤ周方向に陸部が連続して連なる陸部列である。第2陸部列24bは周方向溝28bとラグ溝38bで囲まれたブロックからなるブロック列である。
なお、本実施形態では、ラグ溝38aは周方向溝28aと連通していないが、ラグ溝38aは周方向溝28aと連通しもよい。更に、この場合、ラグ溝38aの、周方向溝28aと連通する付近では、ラグ溝38aの溝深さが浅くなるように構成することもできる。
車両内側に位置するラグ溝38aに比べて車両外側に位置するラグ溝38bの溝幅は狭い。旋回走行中のタイヤ接地部分は、旋回走行中のタイヤ接地面に占める比率が大きくなる車両外側のトレッド部分において、横力を大きく発生させる必要がある。このため、車両外側にあたる外側パターンの溝面積を低下させるために、車両内側に位置するラグ溝38aに比べて車両外側に位置するラグ溝38bの溝幅を狭くしている。
なお、第2陸部列24a,24bは、タイヤショルダー側において、周方向溝で画されていないが、タイヤの、タイヤ幅方向の接地端は、通常、第2陸部列24a,24b上に位置するので、接地面から見ると、第2陸部列24a,24bはブロック列や連続陸部列等の陸部列を形成する。
第1陸部列22a,22bと第2陸部列24a,24bは、弓状湾曲溝32及びラグ溝30とともに、排水性とエッジ効果によりウエット性能を向上させる。
第2陸部列24bには、両端が閉塞したサイプ40bが設けられ、サイプ40bの一方の端は、周方向溝28bに連通せず、屈曲して閉塞し、サイプ40bの他方の端は屈曲してラグ溝38bに連通している。
弓状湾曲溝32が設けられる側の第2陸部列24aには、第2陸部列24aに隣接した周方向溝28aに連通したサイプ40a,41aが設けられている。サイプ41aは、サイプ40aの途中から分岐し、周方向溝28aと連通している。
サイプ40bが周方向溝28bに連通しないのは、旋回走行中のタイヤ接地面が大きくなり、横力の発生に大きく寄与する車両外側のトレッド部のトレッド剛性を、低下させないようにするためである。また、トレッド剛性の低下による偏磨耗を抑制するためである。一方、旋回時の横力の発生にあまり寄与しない車両内側のトレッド部には、ウエット性能を確保するために、周方向溝28aに連通したサイプ40a,41aを設ける。
外側パターンにおける外側陸部列は、タイヤセンタCLを境にして図1(b)中右側のトレッドセンタブ20の部分と、第1陸部列22bと、第2陸部列24bとが対応する。外側周方向溝は、周方向溝26b,28bが対応し、外側ラグ溝は、ラグ溝30,34b,38bが対応し、第2のサイプは、サイプ33,36b,40bが対応する。
図1(b)に示すパターンでは、1ピッチ分の、トレッドセンタ部20における上記総数は、サイプ35が弓状湾曲溝32と連通し、周方向溝26aに連通するので2となる。第1陸部列22aにおける総数は、サイプ36aが周方向溝26a,28aに連通し、かつ、サイプ37aが周方向溝28aに連通するので3となる。第2陸部列24aにおける総数は、サイプ40aが周方向溝28aおよび接地面外側に連通し、かつ、サイプ41aが周方向溝28aおよび接地面外側に連通するので4となる。したがって、トレッドセンタ部20における総数に対して、第2陸部列24aにおける総数は大きく、第1陸部列22aにおける総数3は、トレッドセンタ部20における総数2、第2陸部列24aにおける総数4との間の数となっている。このように、サイプが周方向溝やラグ溝に連通する数を調整することで、湿潤路面でのエッジ効果により、ウエット性能を向上させることができる。
本発明では、内側パターンにおいて、接地端に最も近い陸部列における上記総数は、タイヤセンタCLに最も近い陸部列における上記総数に比べて大きく、隣接するすべての陸部列間において、上記総数を比較したとき、接地端の側に位置する陸部列における上記総数が、タイヤセンタCLの側に位置する陸部列における上記総数に対して大きいか、または同じであるとよい。
なお、サイプの屈曲前後における角度(屈曲角度)は60〜120度であることが好ましい。屈曲角度が上記範囲より小さい場合、サイプにクラックが生じ易く、屈曲角度が上記範囲より大きい場合、屈曲によるウエット性能向上の効果が低減する。
さらに、外側パターンにおいて、第1陸部列22bのラグ溝34bが、周方向溝28bと連通する近傍において、第1陸部列22bが周方向溝28bと接する縁部に面取り40が設けられている。同様に、第2陸部列24bのラグ溝38bが、周方向溝28bと連通する近傍において、第2陸部列24bが周方向溝28bと接する縁部に面取り40が設けられている。この面取り40は、タイヤ周方向からタイヤ幅方向に傾斜しており、この傾斜は、サイプ33,36b,40bの屈曲部分の傾斜の方向と同じ方向であることが好ましい。傾斜方向を同じ方向とすることにより、ウエット性能を安定的かつ有効に発揮させることができる。
また、タイヤ10は、トレッドセンタ部20、第1陸部列22a,22b、第2陸部列24a,24bのいずれにもサイプが設けられているが、サイプが一部分に設けられなくてもよいし、全く設けられなくてもよい。
第1陸部列22a,22b、第2陸部列24a,24bは、これらのブロック列を作るラグ溝34a,34b,38a,38bの溝深さが部分的に浅くなって、ラグ溝が部分的に寸断されたものであってもよい。
また、周方向溝28aと28b、周方向溝26a及び26bは、タイヤセンタCLを中心として線対称位置に設けられていることが好ましい。
このようなタイヤ10の効果を調べるために、タイヤを試作して調べた。
タイヤサイズは、乗用車用タイヤで215/60R16である。リムは16×6.5Jを用い、200kPaの空気圧とした。タイヤ構造は、2ベルト(スチールベルト)、2プライのターンアップ構造のラジアル構造とした。セダンタイプの乗用車を用いて、耐偏磨耗性能、ウエット性能を調べた。
試作したパターンつきタイヤは、以下の表1に示す要素を持つパターンを作製した。
ここで、周方向溝26a,26b,28a,28bの溝深さはいずれも8.5mm、溝幅はいずれも6.8mmとした。弓状湾曲溝32と隣接する弓状湾曲部との合流部における溝幅及び溝深さは、3.0mm、4.0mmとし、弓状湾曲溝32のタイヤセンタCL近傍における溝幅及び溝深さは、4.0mm、5.0mmとし、弓状湾曲溝32と周方向溝26aとの合流部における溝幅及び溝深さは、5.0mm、6.8mmとした。ラグ溝30の、周方向溝26bとの合流部における溝幅及び溝深さは、3.0mm、4.0mmとし、ラグ溝30の長さは8.0mmとした。ラグ溝34a,34b,38a,38bの溝深さ及び溝幅は、6.8mm、5.0mmとした。ラグ溝34bの溝幅の細い部分は、溝幅2.0mmとした。なお、ラグ溝38a,38bの溝深さは両ショルダー側に行くに従って浅くなっている。
一方、ウェット性能については、テストコース内の湿潤路面上を乗用車で走行させ、湿潤路面でのハンドリング性能を運転者の官能評価にて調べた。
下記表2は、その結果である。表2では、比較例のタイヤであるパターンFを基準(指数100)として、各タイヤの評価結果を指数で求めた。指数は値が大きいほど、性能は優れていることを表す。
12 トレッド部
14 パターン
20 トレッドセンタ部
22a,22b 第1陸部列
24a,24b 第2陸部列
26a,26b,28a,28b 周方向溝
30 ラグ溝
31,33,35,36a,36b,37a,40a,40b,41a サイプ
32 弓状湾曲溝
34a,34b,38a,38b ラグ溝
Claims (6)
- タイヤの両サイドについて車両内側装着および車両外側装着が定められた、タイヤセンタに対して非対称のパターンを備える空気入りタイヤであって、
前記タイヤセンタに対して車両内側に対応するパターンを内側パターン側とし、車量外側に対応するパターンを外側パターンと定めたとき、
前記内側パターンは、少なくとも2本の周方向溝が設けられ、この2本の内側周方向溝とタイヤ幅方向の接地端とで少なくとも3つの内側陸部列が形成され、
これらの内側陸部列のそれぞれには、前記内側陸部列に接する内側周方向溝、前記内側陸部列を横切るように設けられる内側ラグ溝、またはタイヤ幅方向の接地端に両端が連通する第1のサイプが少なくとも1つ設けられ、
前記外側パターンは、少なくとも1本の外側周方向溝が設けられ、この外側周方向溝とタイヤ幅方向の接地端とで少なくとも2つの外側陸部列が形成され、
これらの外側陸部列のそれぞれには、前記外側陸部列に接する外側周方向溝、前記外側陸部列を横切る外側ラグ溝、またはタイヤ幅方向の接地端に一方の端が連通し、他方の端が前記外側周方向溝、前記外側ラグ溝および前記接地端に連通することなく閉塞した第2のサイプが設けられ、この第2のサイプは、前記他方の端の近傍で屈曲して閉塞していることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記内側パターンにおいて、前記第1のサイプが前記内側陸部列に接する内側周方向溝、前記内側陸部列を横切る内側ラグ溝、またはタイヤ幅方向の接地端に連通する開口端の総数を、前記内側陸部列毎に求めたとき、
前記接地端に最も近い内側陸部列における前記総数は、前記タイヤセンタに最も近い内側陸部列における前記総数に比べて大きく、
隣接するすべての内側陸部列間において、前記総数を比較したとき、前記接地端の側に位置する内側陸部列における前記総数が、前記タイヤセンタの側に位置する内側陸部列における前記総数に対して大きいか、または同じである請求項1に記載の空気入りタイヤ。 - 前記外側パターンにおける前記第2のサイプの、前記他方の端の近傍で屈曲する部分の長さは、2mm以上である請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第2のサイプのうち、前記外側パターンの周方向溝を挟んで隣り合う外側陸部列に設けられるサイプは、少なくともタイヤ幅方向に延びており、このサイプにおける、前記隣り合う外側陸部列に挟まれた外側周方向溝の側に位置する端が、いずれも屈曲して閉塞した端となるように配置され、あるいは、いずれも前記外側周方向溝に連通した端となるように配置されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第2のサイプの、前記他方の端の近傍で屈曲する部分の延びる方向は、タイヤ周方向からタイヤ幅方向に傾斜した方向であり、この屈曲部分の傾斜方向は前記第2のサイプすべてで揃えられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記内側パターンにおいて、
前記内側陸部列には、前記第1のサイプの途中から分岐する第3のサイプが設けられ、前記内側パターンの接地幅の範囲内で、分岐する前記第3のサイプは、タイヤ幅方向の接地端の側に向けて延びる請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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