JP2010005578A - 解砕分級装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】振動篩3のスクリーン5上に配置されてスクリーン5上を移動する被解砕物を解砕する解砕手段7を有し、解砕手段7は、スクリーン5上を移動する被解砕物を一時的に収容する被解砕物収容部9と、被解砕物収容部9に配置されて被解砕物収容部9内の被解砕物を解砕する解砕用塊状物11とを備えてなり、被解砕物収容部9はスクリーン5より下方に設けられて解砕用塊状物11が配置される解砕用塊状物配置部13と、解砕用塊状物配置部13から被解砕物の進行方向に向かって斜め上方に延びる傾斜面部15を有することを特徴とする解砕分級装置。
【選択図】 図1
Description
もっとも、解砕、分級の対象となる塊状物は鋳物砂の塊状物に限られず、酸化物と金属、プラスチックと金属、プラスチックと酸化物と金属などの複数の異なる材質のものが付着あるいは固着したようなもの、例えば鉄鋼製錬工程などで発生する鉄系金属を巻き込んだ酸化物系スラグや、使用後の各種電気製品内に設置されていた基板部品を破砕したもの、あるいは廃自動車のシュレッダーダストなども対象としている。
このようなリサイクル利用技術の一環として、廃棄製品を、これを構成する各種の素材に効率よく分離、分級等する技術があるが、このような複合部材を解砕して分離、分級する技術レベルは必ずしも高いとは言えず、その技術革新が望まれている。
自動車のエンジンの鋳造ラインにおいて使用される鋳型は、レジンなどの凝集剤で鋳物砂を所定の形状に凝集させて形成されている。このような鋳型は注湯後、ばらして鋳物砂の再生に使用される。
鋳物砂の再生は、例えば次のように行なわれる。回収した鋳物砂を破砕して15mmアンダー程度に篩い分けをし、これを焼成炉において焼成し、冷却後不純物を取り除き、さらに篩い分けして再生砂として出荷する。
この装置の解砕ボックスは、スクリーンの上方に設けられ、側壁で囲まれた筒体の頂部に供給口を有する天板を有し、底部にはグレーチングを設けたものであり、その内部には複数の解砕用砕石が収容されている。
そして、振動篩1の解砕ボックスに投入された凝集物は、振動篩の振動により、解砕ボックス内で上下のバウンドを繰り返し、解砕用砕石との衝突を繰り返す。これによって、凝集物は凝集状態が解消されて微粉や細かな砕砂となりグレーチングの隙間を通過する(特許文献1参照)。
このために、特許文献1に示されたような解砕ボックスを使用することが考えられるが、特許文献1に示された解砕ボックスでは以下のような問題がある。
したがって、このような解砕用砕石を収容した解砕ボックス内に回収した鋳物砂を投入したとしても、ある程度小さく解砕された鋳物砂は所望の大きさにまで解砕されることなく解砕用砕石の間をすり抜けてしまい、効率よく確実に解砕することは難しい。
また、特許文献1に示された解砕ボックスでは鋳物砂に含まれるアルミなどの金属片を分離することもできない。
該解砕手段は、前記スクリーン上を移動する被解砕物を一時的に収容する被解砕物収容部と、該被解砕物収容部に配置されて該被解砕物収容部内の被解砕物を解砕する解砕用塊状物とを備えてなり、前記被解砕物収容部は前記スクリーンより下方に設けられて前記解砕用塊状物が配置される解砕用塊状物配置部と、該解砕用塊状物配置部からスクリーン進行方向に向かって斜め上方に延びる傾斜面部を有することを特徴とするものである。
上記のように構成された解砕分級装置においては、被解砕物がスクリーン上を移動して被解砕物収容部に導入され、解砕用塊状物によって解砕され、解砕された被解砕物が傾斜面部を乗り越えてスクリーン上に移動する。
なお、スクリーン進行方向とは、スクリーンの振動によってスクリーン上を被解砕物が移動する方向をいう。
解砕手段をスクリーン進行方向に複数設けることで、被解砕物のすり抜けを防止して確実な解砕ができる。
以下、図1及び図2に基づいて本実施の形態に係る解砕分級装置について説明する。
なお、本実施の形態の解砕分級装置1においては、解砕手段7がスクリーン5における上流側と下流側の2箇所に設置されている。
以下、解砕分級装置1の構造をさらに詳細に説明する。
振動篩3は、矩形状の有底枠体からなる本体部13に篩面となるスクリーン5が設けられると共に、スクリーン5を振動させる加振機構(図示なし)を備えて構成される。
また、本実施の形態の振動篩3は、スクリーン5における被解砕物収容部9を設置する部位が他の部位よりも下方に一段下がっている(図2参照)。
解砕手段7は、スクリーン5上を移動する被解砕物を一時的に収容する被解砕物収容部9と、被解砕物収容部9にフリーな状態で配置されて被解砕物収容部9内の被解砕物を解砕する解砕用塊状物11とを備えている。
被解砕物収容部9は、図1、図2に示すように、スクリーン5の表面より下方に向かって湾曲している解砕用塊状物配置部13と、解砕用塊状物配置部13からスクリーン進行方向に向かって斜め上方に延びる傾斜面部15を有している。そして、傾斜面部15の上端部はスクリーン5の表面よりも上方に延出している。
なお、被解砕物は移動制限壁19の下方を通過できる必要があるため、移動制限壁19の下端部と被解砕物収容部9の底面との間には隙間が設けられている。
なお、支持バー25は両側枠部23にボルト・ナット24によって着脱可能に取り付けられている。
図3(a)〜(c)は、本実施の形態の動作を説明する動作説明図である。以下、本実施の形態に係る解砕分級装置1の動作を、図1〜図3に基づいて説明する。
振動篩3の加振機構を作動させることにより、スクリーン5が振動すると共に、解砕手段7には振動篩3の振動が伝達される。解砕手段7に振動が伝達されることにより、被解砕物収容枠に収容された解砕用塊状物11が上下動を含む振動を行なう。
スクリーン5には、その上流側から15mm程度以下の粒度にされた被解砕物、例えば鋳物砂の凝集物とアルミ片の混合物が供給される。スクリーン5に供給された鋳物砂はスクリーン5上を下流側に向かって移動し、スクリーン5のメッシュより小さい粒径のものはスクリーン5下方に落下して回収される。落下していない鋳物砂は上流側の解砕手段7に向かって移動し、順次、被解砕物収容部9に導入される。
この説明から分かるように、被解砕物収容部9内は、図3(a)に示すように、解砕用塊状物配置部13のあたりが解砕ゾーンとなり、傾斜面部15のあたりが分級ゾーンとなる。
なお、図1における被解砕物収容部9には鋳物砂の凝集物とアルミ片が図示されており、鋳物砂の凝集物は黒塗りで示し、アルミ片は白抜きで示されている。
一方、比重の大きい金属31などは、図3(c)に示すように、被解砕物収容部9の傾斜面部15を上ることができず、解砕用塊状物配置部13に滞留する。
下流側の解砕手段7に導入された鋳物砂は上流側の解砕手段7と同様に解砕され、下流側の被解砕物収容部9から出て、スクリーン5の下方に落下する。他方、アルミ片は扁平にされて下流側の解砕手段7から送り出され、スクリーン5外に送り出されて回収される。
また、解砕用塊状物11として、円柱形状のものを用いることにより、被解砕物に対して線接触となり球体などを用いた場合に比較して接触面積が大きいので、解砕を確実に行なうことができる。
またさらに、本実施の形態では被解砕物収容部9の一つの区画内に複数の解砕用塊状物11を収容したので、より確実な解砕が可能である。
また、本実施の形態においては、解砕手段7をスクリーン5における上流側と下流側に設けているために、上流側で解砕されなかった鋳物砂の凝集物を下流側で確実に解砕できる。
もっとも、被解砕物は解砕用塊状物によって押し潰されるようにするのが効果的であることから、被解砕物の大きさは振動によって上下する解砕ロッドの下方に入り込める程度に小片となった方が効率的な解砕が可能となることから、例え酸化物系のスラグを被解砕物とする場合には予め小片に破砕する処理をするのが望ましい。
3 振動篩
5 スクリーン
7 解砕手段
9 被解砕物収容部
11 解砕用塊状物
13 解砕用塊状物配置部
15 傾斜面部
17 仕切り部
19 移動制限壁
21 支持柱
23 両側枠部
24 ボルト・ナット
25 支持バー
27 鋳物砂
29 アルミ片
31 比重の重い金属
Claims (6)
- 振動篩のスクリーン上に配置されてスクリーン上を移動する被解砕物を解砕する解砕手段を有し、
該解砕手段は、前記スクリーン上を移動する被解砕物を一時的に収容する被解砕物収容部と、該被解砕物収容部に配置されて該被解砕物収容部内の被解砕物を解砕する解砕用塊状物とを備えてなり、前記被解砕物収容部は前記スクリーンより下方に設けられて前記解砕用塊状物が配置される解砕用塊状物配置部と、該解砕用塊状物配置部からスクリーン進行方向に向かって斜め上方に延びる傾斜面部を有することを特徴とする解砕分級装置。 - 被解砕物収容部は、解砕された被解砕物が通過可能な大きさの孔を多数有する底面を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の解砕分級装置。
- 被解砕物収容部は、スクリーンの全幅に亘って設けられると共にスクリーンの幅方向に所定間隔で設けられた仕切り部を有し、該仕切り部によって少なくとも解砕用塊状物配置部が仕切られていることを特徴とする請求項1または2に記載の解砕分級装置。
- 解砕用塊状物は、球形または円柱形からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の解砕分級装置。
- 解砕手段をスクリーンの進行方向に複数設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の解砕分級装置。
- 解砕手段は、振動篩に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の解砕分級装置。
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