JP2013198841A - ふるい枠の付属部品、ふるい枠、および、振動ふるい機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】環状の枠部材14aの内側に網状のふるい部20を支持して構成され、振動ふるい機に備えられるふるい枠14には、解砕分級アタッチメント100が取り付けられる。この解砕分級アタッチメント100は、枠部材14aの内壁部のうちふるい部20よりも上方に固定され、上面が開口し底面が閉塞した解砕部106と上面が開口し底面に複数の孔部を有する分級部107とからなる解砕分級ユニット105を複数連結した解砕分級ライン部101と、解砕部106の内部に振動可能に設けられた振動部材と、解砕分級ライン部101の端部に設けられ、ふるい部20の上面と解砕分級ライン部101の端部の上面とを連結するスロープ部材102と、を備える。
【選択図】図4
Description
ところで、この種の振動ふるい動作では、ふるい枠の振動に伴って、ふるい枠内に残る分離対象物が当該ふるい枠内の周縁部に螺旋状に広がり、当該周縁部に沿って移動しながら徐々に凝集して粒状の塊になる。即ち、ふるい枠内に残る分離対象物が凝集して粒状化する造粒現象が発生する。このような造粒現象によって粒状の塊になった分離対象物は、分離することが困難となり、従って、分離対象物のふるい分け、つまり、分級の効率が著しく低下してしまう。
さらに、解砕分級ライン部は、解砕部および分級部からなる解砕分級ユニットを複数連結した構成である。従って、解砕分級ライン部に導かれた粒状化した分離対象物には、当該解砕分級ライン部を移動する過程で、解砕部による解砕と分級部による分級とが交互に複数回にわたって施されるようになる。これにより、粒状化した分離対象物を確実に解砕した上でふるい部上に戻すことができ、分離対象物の粒状化に伴う分級効率の低下を一層抑えることができる。
なお、振動部材が球状であっても、例えば、その球状の振動部材の大きさや数などを適宜調整することにより分離対象物の解砕効率の低下を抑えることも可能であり、従って、請求項3に記載のふるい枠の付属部品のように、振動部材を球状に設けた構成も当然に許容される。
この構成によれば、解砕分級ライン部にて解砕部による解砕と分級部による分級とを複数回施しても分級部の孔部からふるい落とせなかったもの、例えば、分離対象物に含まれる異物や強く凝集してしまった分離対象物の粒状物を、解砕分級ライン部内に滞留させることなくふるい枠の外部に排出することができ、解砕分級ライン部における解砕効率および分級効率の低下を抑えることができる。
即ち、このふるい枠は、上記の付属部品が取り付けられたふるい枠であり、従って、分離対象物の粒状化に伴う分級効率の低下を抑えることができる。
即ち、この振動ふるい機は、上記の付属部品が取り付けられたふるい枠を備える振動ふるい機であり、従って、分離対象物の粒状化に伴う分級効率の低下を抑えることができる。
なお、この場合、振動ふるい機10は、モータ28によって回転軸22を一方向のみに回転させる標準型の構成であり、図2および図3に示す矢印A方向(ふるい枠14を上方から見て時計回り方向)がモータ28の正転方向、換言すれば回転軸22の正転方向として設定されている。
ふるい枠14の上部を構成する上円筒枠17の外周部には、ふるい枠14内のふるい部20上に残った分離対象物(残留物)を振動ふるい機10の機外に排出するための網上排出口33が設けられている。この網上排出口33には、当該網上排出口33から外方に延びる排出通路部34が設けられている。
図2(a)〜(c)の上段には、上下の両アンバランスウエイト23,24の位置関係を示している。図2(a)〜(c)の下段には、図2(a)〜(c)の上段に示す両アンバランスウエイト23,24の位置関係に対応付けて、ふるい枠14内のふるい部20上における分離対象物の移動状態をふるい枠14の上方から見て示している。
図2(b)に示すように、下部アンバランスウェイト24が上部アンバランスウエイト23の左側に約60度の角度を有して位置する状態、或いは、下部アンバランスウェイト24が上部アンバランスウエイト23の左側に約45度の角度を有して位置する状態では、回転軸22が正転方向、この場合、矢印A方向に回転すると、その回転に伴い発生する振動により、ふるい部20上の分離対象物は、中心部から周縁部、換言すれば外周部に向かって矢印A方向に渦巻くように移動する。
また、上記の各振動モードに対応する上下の両アンバランスウエイト23,24間の角度は、ふるい条件、例えば、ふるい枠14内のふるい部20上に投入する分離対象物の形状、粒度、比重などの条件に応じて適宜調節することができる。
図3および図4に示すように、ふるい枠14は、上記したふるい部20と、枠部材14aと、上記した排出通路部34と、を備える。このふるい枠14には、詳しくは後述する解砕分級アタッチメント100が取り付け可能である。なお、図4には、ふるい枠14を、排出通路部34を取り外した状態で示している。
ふるい部20は、網状に、つまり、多数の線材を編み込んで設けられており、全体として円形に形成され、その周縁部が、上記した中円筒枠16と上円筒枠17との間に挟み込まれて固定されている。このふるい部20は、ふるい枠14の内部を上下に区画している。
排出通路部34は、枠部材14aの一部である上円筒枠17のうち、上記した網上排出口33が形成されている部分から当該枠部材14aの径方向外側に向かって、つまり、環状の枠部材14aの法線方向に向かって直線状に延びて設けられており、枠部材14aの内部と外部とを連通接続している。
解砕部106は、上面、この場合、上部の全面が開口しているとともに、底面、この場合、下部の全面が平面状に閉塞している。この解砕部106には、詳しくは後述する図5に示す振動部材103が投入された後、同じく図5に示す蓋106aが取り付けられる。この蓋106aは、解砕部106の内側面に例えばねじ止めによって固定されるようになっている。各解砕部106に取り付けられる蓋106aのうち、スロープ部材102が連結される解砕部106を塞ぐ蓋106a、この場合、最も左側に位置する解砕部106を塞ぐ蓋106aには、当該蓋106aの上方に断面ほぼL字状に延出する庇部106bが設けられている。この庇部106bは、スロープ部材102と当該庇部106bを有する蓋106aが取り付けられる解砕部106との間にスリット状の導入口を形成するとともに、当該導入口の上方を所定の間隔を有して覆う構成である。詳しくは後述するようにしてスロープ部材102を上昇する分離対象物は、この導入口から解砕分級ライン部101、即ち、この場合、最も左側に存在する解砕部106の内部に導入される。
即ち、上記した構成によれば、上面が開口した解砕部106を有する解砕分級ライン部101は、ふるい枠14の枠部材14aの内壁部のうち網状のふるい部20よりも上方に固定されている。そして、この解砕分級ライン部101の端部、この場合、最も左側に位置する解砕部106の上面とふるい部20の上面との間がスロープ部材102によって連結されている。このスロープ部材102は、ふるい枠14内のふるい部20の周縁部上において、枠部材14aの内壁部に沿うように円弧状に、且つ、ふるい部20の上面から解砕部106の上面開口部に向かって矢印A方向に沿って徐々に上昇する登り坂状に形成されている。
なお、解砕分級ライン部101にて解砕部106による解砕動作と分級部107による分級動作とを複数回施しても分級部107の孔部107cからふるい落とせなかったもの、例えば、分離対象物に含まれる異物や強く凝集してしまった分離対象物の粒状物などは、さらに解砕分級ライン部101内を矢印A方向に移動し、最終的に、排出部104を通って排出通路部34からふるい枠14の外部に排出される。
また、本発明は、上記の解砕分級アタッチメント100付きのふるい枠14を備える振動ふるい機10として提供することも可能であり、このように解砕分級アタッチメント100付きのふるい枠14を備える振動ふるい機10によっても同様の効果を奏することができる。
振動部材103は、図6(a)に示すように直線状に延びる棒状であることが好ましいが、さらに、図6(b)に示すように波打つように延びる棒状、つまり、クリンプした棒状に設けるとよい。これにより、粒状化した分離対象物が振動部材103に接触する接触面積を大きくすることができ、解砕効率を一層向上することができる。
また、図7に示すように、振動部材は、球状の振動部材203で設けてもよい。この場合、その球状の振動部材203の大きさや数などを適宜調整することにより分離対象物の解砕効率の低下を抑えるようにする。
ふるい枠14に投入する分離対象物としては、種々の対象物を投入して分級することができる。
解砕分級アタッチメント100の解砕分級ユニット105の連結数、解砕部106および分級部107の大きさや形状、スロープ部材102の長さ、形状、延びる方向、振動部材103の大きさ、形状、数、排出部104の大きさや形状などは、例えば、ふるい枠14の大きさ、振動モード(分離対象物が移動する方向)、分離対象物の種類や性質、振動ふるい機10の分級性能などに応じて、適宜変更して設定することができる。
枠部材14aは、円環状に限られるものではなく、環状であれば、例えば楕円環状や多角形環状に形成してもよい。この場合、解砕分級アタッチメント100の解砕分級ライン部101の形状、スロープ部材102の形状、排出部104の形状を、枠部材14aの内壁面に沿う形状とするとよい。
本発明に係るふるい枠の付属部品は、振動を伴う構成の機械や装置全般に適用可能であり、例えば、ホッパータイプの振動ふるい機、パーツフィーダ、振動ミルなどの種々の振動機器に適用することができる。
Claims (6)
- 環状の枠部材の内側に網状のふるい部を支持して構成されたふるい枠に取り付けられる付属部品であって、
前記枠部材の内壁部のうち前記ふるい部よりも上方に固定され、上面が開口し底面が閉塞した解砕部と上面が開口し底面に複数の孔部を有する分級部とからなる解砕分級ユニットを複数連結した解砕分級ライン部と、
前記解砕部の内部に振動可能に設けられた振動部材と、
前記解砕分級ライン部の端部に設けられ、前記ふるい部の上面と前記解砕分級ライン部の端部の上面とを連結する連結通路部と、
を備えるふるい枠の付属部品。 - 前記振動部材は棒状である請求項1に記載のふるい枠の付属部品。
- 前記振動部材は球状である請求項1に記載のふるい枠の付属部品。
- 前記解砕分級ライン部の端部のうち前記連結通路部が設けられた端部とは反対側の端部に設けられ、ふるい枠の外部に連通する排出部をさらに備える請求項1から3の何れか1項に記載のふるい枠の付属部品。
- 環状の枠部材の内側に網状のふるい部を支持して構成されたふるい枠であって、
前記枠部材の内壁部のうち前記ふるい部よりも上方に固定され、上面が開口し底面が閉塞した解砕部と上面が開口し底面に複数の孔部を有する分級部とからなる解砕分級ユニットを複数連結した解砕分級ライン部と、
前記解砕部の内部に振動可能に設けられた振動部材と、
前記解砕分級ライン部の端部に設けられ、前記ふるい部の上面と前記解砕分級ライン部の端部の上面とを連結する連結通路部と、
を備える付属部品が取り付けられているふるい枠。 - 環状の枠部材の内側に網状のふるい部を支持して構成されたふるい枠を備える振動ふるい機であって、
前記ふるい枠には、
前記枠部材の内壁部のうち前記ふるい部よりも上方に固定され、上面が開口し底面が閉塞した解砕部と上面が開口し底面に複数の孔部を有する分級部とからなる解砕分級ユニットを複数連結した解砕分級ライン部と、
前記解砕部の内部に振動可能に設けられた振動部材と、
前記解砕分級ライン部の端部に設けられ、前記ふるい部の上面と前記解砕分級ライン部の端部の上面とを連結する連結通路部と、
を備える付属部品が取り付けられている振動ふるい機。
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