JP5971998B2 - ふるい枠の付属部品、ふるい枠、および、振動ふるい機 - Google Patents

ふるい枠の付属部品、ふるい枠、および、振動ふるい機 Download PDF

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Description

本発明は、ふるい枠を振動させることにより当該ふるい枠内の分離対象物を分離するいわゆる振動ふるいの技術分野に係り、特に、その振動ふるいに供されるふるい枠に取り付けられる付属部品、当該付属部品が取り付けられたふるい枠、および、当該付属部品付きのふるい枠を備える振動ふるい機に関する。
振動ふるい動作は、振動ふるい機によってふるい枠を振動させることにより、当該ふるい枠内に投入された分離対象物のうち所定の大きさ以下のものをふるい落とし、これにより、ふるい枠内の分離対象物を分離する動作である(例えば、特許文献1参照)。
ところで、この種の振動ふるい動作では、ふるい枠の振動に伴って、ふるい枠内に残る分離対象物が当該ふるい枠内の周縁部に螺旋状に広がり、当該周縁部に沿って移動しながら徐々に凝集して粒状の塊になる。即ち、ふるい枠内に残る分離対象物が凝集して粒状化する造粒現象が発生する。このような造粒現象によって粒状の塊になった分離対象物は、分離することが困難となり、従って、分離対象物のふるい分け、つまり、分級の効率が著しく低下してしまう。
特開2005−81319号公報
そこで、本発明の目的は、分離対象物の粒状化に伴う分級効率の低下を抑えることができるふるい枠の付属部品、当該付属部品が取り付けられたふるい枠、および、当該付属部品付きのふるい枠を備える振動ふるい機を提供することにある。
請求項1に記載のふるい枠の付属部品は、環状の枠部材の内側に網状のふるい部を支持して構成されたふるい枠に取り付けられる付属部品であって、枠部材の内壁部のうちふるい部よりも上方に固定され、上面が開口し、底面に複数の孔部を有する箱部材と、ふるい部の上面と箱部材の上面とを連結する連結通路部と、箱部材の内部に振動可能に設けられた振動部材と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、上面が開口した箱部材は、ふるい枠の枠部材の内壁部のうち網状のふるい部よりも上方に固定され、そして、この箱部材の上面とふるい部の上面との間が連結通路部によって連結されている。従って、ふるい枠の振動に伴い当該ふるい枠内の周縁部にて粒状化した分離対象物は、当該周縁部に沿って移動する過程で、連結通路部を上昇して箱部材内に導かれるようになる。この箱部材は、内部に振動可能な振動部材を備えており、この振動部材は、ふるい枠から箱部材に伝達される振動によって箱部材内を移動しつつ振動する。そのため、箱部材内に導かれた粒状化した分離対象物は、当該箱部材内にて移動しつつ振動する振動部材によって砕かれ、これにより、粒状化した状態が解消される。即ち、粒状化した分離対象物は、箱部材内にて振動部材によって解砕されるようになる。そして、このように箱部材内にて解砕された分離対象物は、当該箱部材の底部に形成された複数の孔部から落下してふるい部上に戻される。
このように、ふるい枠の振動に伴い分離対象物が粒状化したとしても、その粒状化した分離対象物を、連結通路部によって箱部材内に導き、当該箱部材内にて移動しつつ振動する振動部材によって解砕してふるい部上に戻す構成とした。これにより、分離対象物の粒状化に伴う分級効率の低下を抑えることができる。
また、上記の付属部品をふるい枠に取り付けることにより、粒状化した分離対象物を解砕する機能を備えるふるい枠を簡易に設けることができる。また、粒状化した分離対象物を付属部品が有する箱部材内にて集中的に解砕することができる。また、付属部品の本体部分、つまり、この付属部品において解砕が行われる箱部材をふるい部よりも上方に固定する構成としたので、ふるい部の面積を損なうことなく付属部品を取り付けることができ、ふるい部の本来の面積を有効活用することができる。
ところで、振動部材が、例えば球状など、ある程度の長さを有しない形状であると、ふるい枠から伝達される振動によって当該振動部材が箱部材内の一定箇所で回転するようになってしまい、箱部材内を移動しなくなってしまう。この場合、粒状化した分離対象物に振動部材が十分に接触しなくなることから、粒状化した分離対象物の解砕効率が低下してしまう。そこで、請求項2に記載のふるい枠の付属部品のように、振動部材は棒状に設けるとよい。このように、ある程度の長さを有する棒状の振動部材によれば、ふるい枠から伝達される振動に伴い振動部材に当該振動部材を回転させる力が作用したとしても、箱部材の内壁面に当接するなどして回転し難くなる。従って、振動部材が箱部材内の一定箇所で回転して移動しなくなってしまうことを防止することができ、粒状化した分離対象物に振動部材を十分に接触させることができ、粒状化した分離対象物の解砕効率が低下してしまうことを抑えることができる。
なお、振動部材が球状であっても、例えば、その球状の振動部材の大きさや数などを適宜調整することにより分離対象物の解砕効率の低下を抑えることも可能であり、従って、請求項3に記載のふるい枠の付属部品のように、振動部材を球状に設けた構成も当然に許容される。
請求項4に記載のふるい枠は、環状の枠部材の内側に網状のふるい部を支持して構成されたふるい枠であって、枠部材の内壁部のうちふるい部よりも上方に固定され、上面が開口し、底面に複数の孔部を有する箱部材と、ふるい部の上面と箱部材の上面とを連結する連結通路部と、箱部材の内部に振動可能に設けられた振動部材と、を備える付属部品が取り付けられていることを特徴とする。
即ち、このふるい枠は、上記の付属部品が取り付けられたふるい枠であり、従って、分離対象物の粒状化に伴う分級効率の低下を抑えることができる。
請求項5に記載の振動ふるい機は、環状の枠部材の内側に網状のふるい部を支持して構成されたふるい枠を備える振動ふるい機であって、ふるい枠には、枠部材の内壁部のうちふるい部よりも上方に固定され、上面が開口し、底面に複数の孔部を有する箱部材と、ふるい部の上面と箱部材の上面とを連結する連結通路部と、箱部材の内部に振動可能に設けられた振動部材と、を備える付属部品が取り付けられていることを特徴とする。
即ち、この振動ふるい機は、上記の付属部品が取り付けられたふるい枠を備える振動ふるい機であり、従って、分離対象物の粒状化に伴う分級効率の低下を抑えることができる。
一実施形態に係るものであり、振動ふるい機の構成を右半分を縦断面にして示す正面図 アンバランスウェイト間の角度とふるい枠内の分離対象物の移動状態との関係を模式的に示す図 ふるい枠の平面図 ふるい枠の斜視図 (a)は直線状に延びる棒状の振動部材の斜視図、(b)は波打つように延びる棒状の振動部材の斜視図 変形例に係る図4相当図
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、振動ふるい機10の全体構成を概略的に示している。振動ふるい機10の架台11上には、複数の枠受スプリング12を介して振動体ベース13が振動自在に支持されている。この振動体ベース13の上部には、ふるい枠14が固定されている。ふるい枠14は、振動体ベース13の上部に下円筒枠15,中円筒枠16,上円筒枠17を積み上げた構成である。上円筒枠17の上面には、中央に原料投入口18を有するテーパ状の蓋19が被せられている。ふるい枠14の内部には、網状のふるい部20が張り渡されている。
振動体ベース13の中心部の下面には、振動体ハウジング21が固定されている。この振動体ハウジング21には、図示しない軸受を介して回転軸22が回転可能に支持されている。この回転軸22のうち振動体ハウジング21の上方に突出した上端部には、上部アンバランスウェイト23が取り付けられている。この上部アンバランスウェイト23は、回転軸22に固定されており、当該回転軸22と一体に回転する。一方、回転軸22のうち振動体ハウジング21の下方に突出した下端部には、下部アンバランスウェイト24が取り付けられている。この下部アンバランスウェイト24は、回転軸22に回動可能に支持されている。
回転軸22には、カップリング25および当該カップリング25に固定された駆動スプリング26を介してVプーリ27が取り付けられている。このVプーリ27は、架台11の内底面上に回転可能に支持されている。一方、架台11の内側面には、回転軸22を回転させる回転駆動部としてモータ28が固定されている。この場合、モータ28は、図示しないインバータ装置によって駆動が制御されるインバータモータで構成されている。このモータ28の回転軸28aには、Vプーリ29が取り付けられている。Vプーリ27とVプーリ29との間には、Vベルト30が掛け渡されている。モータ28は、回転軸28aの回転を、Vプーリ29、Vベルト30、Vプーリ27を介して回転軸22に伝達する。これにより、モータ28は回転軸22を回転させる。
これら回転軸22、上下の両アンバランスウェイト23,24、および、モータ28により振動付与部31が構成されている。この振動付与部31は、上下の両アンバランスウェイト23,24を備えた回転軸22をモータ28によって回転させることによりふるい枠14に振動を付与する。この場合、振動付与部31は、振動を発生させるための駆動源となるモータ28と、振動の発生源、つまり、振動が発生する部分となる回転軸22とを、Vプーリ27、Vプーリ29、Vベルト30を介して別体に備えた構成である。
なお、この場合、振動ふるい機10は、モータ28によって回転軸22を一方向のみに回転させる標準型の構成であり、図2および図3に示す矢印A方向(ふるい枠14を上方から見て反時計回り方向)がモータ28の正転方向、換言すれば回転軸22の正転方向として設定されている。
モータ28には、図示しないインバータ装置を含む制御装置が接続されており、モータ28の駆動は、この制御装置によって制御されるようになっている。
ふるい枠14の下部を構成する下円筒枠15の外周部には、図示しない網下排出口が設けられている。この網下排出口には、当該網下排出口から外方に延びる排出通路部35が設けられている。下円筒枠15の底面には、円錐状の受け部36が設けられている。ふるい枠14内のふるい部20からふるい落とされ受け部36で受けられた分離対象物、つまり、ふるい部20の目孔の大きさよりも小さい分離対象物は、網下排出口および排出通路部35を通して振動ふるい機10の機外に排出される。
上述したように、上部アンバランスウェイト23は回転軸22に固定されている。これに対して、下部アンバランスウェイト24は回転軸22に回動可能に支持されている。従って、振動ふるい機10は、上部アンバランスウェイト23と下部アンバランスウェイト24との間の角度が調整可能である。また、これら両アンバランスウェイト23,24間の角度に応じて、モータ28が駆動して回転軸22が回転されたときにふるい枠14に発生する振動、特にはふるい部20に発生する振動が異なることが分かっている。
そのため、上記構成の振動ふるい機10は、ふるい枠14の振動モードを、上下の両アンバランスウエイト23,24の位置を調節することによって変更可能である。ここで、上下の両アンバランスウエイト23,24の位置調整による振動モードの変更態様について図2を参照しながら説明する。
図2(a)〜(c)の上段には、上下の両アンバランスウエイト23,24の位置関係を示している。図2(a)〜(c)の下段には、図2(a)〜(c)の上段に示す両アンバランスウエイト23,24の位置関係に対応付けて、ふるい枠14内のふるい部20上における分離対象物の移動状態をふるい枠14の上方から見て示している。
図2(a)に示すように、下部アンバランスウェイト24が上部アンバランスウエイト23の右側に約90度の角度を有して位置する状態では、回転軸22が正転方向、この場合、矢印A方向に回転すると、その回転に伴い発生する振動により、ふるい枠14内のふるい部20上の分離対象物は、中心部に向かって矢印A方向に渦巻くように移動する。
図2(b)に示すように、下部アンバランスウェイト24が上部アンバランスウエイト23の右側に約60度の角度を有して位置する状態、或いは、下部アンバランスウェイト24が上部アンバランスウエイト23の右側に約45度の角度を有して位置する状態では、回転軸22が正転方向、この場合、矢印A方向に回転すると、その回転に伴い発生する振動により、ふるい部20上の分離対象物は、中心部から周縁部、換言すれば外周部に向かって矢印A方向に渦巻くように移動する。
図2(c)に示すように、上下の両アンバランスウエイト23,24の位置が一致する状態では、回転軸22が正転方向、この場合、矢印A方向に回転すると、その回転に伴い発生する振動により、ふるい部20上の分離対象物は、中心部から周縁部に向かって概ね直線状に移動する。
また、上記の各振動モードに対応する上下の両アンバランスウエイト23,24間の角度は、ふるい条件、例えば、ふるい枠14内のふるい部20上に投入する分離対象物の形状、粒度、比重などの条件に応じて適宜調節することができる。
次に、ふるい枠14の構成について図3および図4を参照しながらさらに詳細に説明する。
図3および図4に示すように、ふるい枠14は、環状の枠部材14aの内側に上記した網状のふるい部20を所定の張力を付与した状態で支持した構成である。また、このふるい枠14には、詳しくは後述する解砕ポット100が取り付け可能である。
ふるい部20は、網状に、つまり、多数の線材を編み込んで設けられており、全体として円形に形成され、その周縁部が、上記した中円筒枠16と上円筒枠17との間に挟み込まれて固定されている。このふるい部20は、ふるい枠14の内部を上下に区画している。
枠部材14aは、上記した中円筒枠16および上円筒枠17から構成されており、従って、ふるい部20の径方向外側の端部である周縁部に環状に設けられている。この枠部材14aは、ふるい部20に適度な張力を付与しつつ当該ふるい部20を支持する機能を担う。分級前の異物などを含む分離対象物は、この枠部材14a内部のふるい部20上に投入される。
次に、上記した構成のふるい枠14に取り付けられる解砕ポット100の構成について説明する。この解砕ポット100は、特許請求の範囲に記載した「付属部品」に相当するものであり、ポット部材101と、スロープ部材102と、図4に示す振動部材103と、を備える。
ポット部材101は、特許請求の範囲に記載した「箱部材」に相当するものである。このポット部材101は、例えばステンレスなどの金属製であり、上面、この場合、上部の全面が開口しているとともに、底面、この場合、底部の全面にわたって複数の孔部101aを有している。孔部101aは、例えば直径5mm程度の大きさで設定されている。このポット部材101は、枠部材14aの内壁部に沿う円弧状に形成されており、当該枠部材14aのうちふるい部20よりも上方の部分を構成する上円筒枠17の内壁部に、例えばねじ止めによって固定される。また、ふるい部20の上面とポット部材101の下面、つまり孔部101aを有する底面との間には、図4に示す様に所定の間隔を有する隙間Gが形成されており、ポット部材101は、ふるい部20の上面から浮いた状態となっている。このポット部材101の内部には、ふるい枠14の径方向および上下方向に延びる複数の仕切り棒101bが設けられており、これら仕切り棒101bによって3つの解砕室101cが形成されている。これら解砕室101cは、ふるい枠14の周方向に沿って相互に連通した状態で並んでいる。
スロープ部材102は、特許請求の範囲に記載した「連結通路部」に相当するものであり、ポット部材101の周方向の一端部、この場合、ふるい枠14を上方から見た場合に右側となる端部において、ふるい部20の上面とポット部材101の上面開口部とを連結している。このスロープ部材102は、ふるい部20の周縁部において、ふるい部20の上面からポット部材101の上面に向かって徐々に滑らかに上昇する登り坂状に形成されている。また、このスロープ部材102は、枠部材14aの内壁部に沿うように円弧状に曲がっている。このスロープ部材102および上記したポット部材101の側部にはガイド部104が設けられている。このガイド部104は、スロープ部材102およびポット部材101の側部に沿うように円弧状に曲っている。
振動部材103は、ポット部材101の各解砕室101cの内部に、それぞれ移動可能に且つ振動可能に設けられている。この振動部材103は、例えばステンレスなどの金属製であり、ある程度の長さを有する棒状に形成されている。この場合、振動部材103の線径は1.5mm程度であり、長さは90mmである。また、振動部材103は、各解砕室101cの内部に複数本が投入されている。振動ふるい機10がふるい枠14に与える振動は、枠部材14aおよびスロープ部材102を介してポット部材101に伝達され、このポット部材101の各解砕室101c内の振動部材103に伝達されるようになっている。これにより、振動部材103は、ふるい部20の振動に伴ってポット部材101の各解砕室101c内を移動しつつ振動する。この場合、ポット部材101の内部は3つの解砕室101cに仕切られていることから、各解砕室101cに投入されている振動部材103は、それぞれの解砕室101c内で移動しつつ振動する。これにより、振動部材103を、ポット部材101内の端部に偏ることなく、ポット部材101の全体にわたって満遍なく分布させることができる。
次に、上記した構成の解砕ポット100を取り付けたふるい枠14を備える振動ふるい機10によって分離対象物の分級動作を行う場合の作用について説明する。なお、この場合、分離対象物が矢印A方向、つまり、スロープ部材102の下端から上端に向かう方向に渦巻くように移動する振動モード(図2(b)に示した振動モード)によって分離対象物を分級する場合について説明する。
即ち、上記した構成によれば、上面が開口したポット部材101は、ふるい枠14の枠部材14aの内壁部のうち網状のふるい部20よりも上方に固定されている。そして、このポット部材101の上面とふるい部20の上面との間がスロープ部材102によって連結されている。このスロープ部材102は、ふるい枠14内のふるい部20の周縁部上において、枠部材14aの内壁部に沿うように円弧状に、且つ、ふるい部20の上面からポット部材101の上面開口部に向かって矢印A方向に沿って徐々に上昇する登り坂状に形成されている。
この構成において分離対象物の分級動作を実行すると、ふるい枠14内のふるい部20上に投入された分離対象物は、ふるい部20の振動に伴って当該ふるい部20の周縁部に向かって矢印A方向に渦巻くように移動する。このとき、ふるい部20からふるい落とされることなく当該ふるい部20の周縁部に至った分離対象物は、ふるい部20の周縁部を矢印A方向に移動する過程で、その一部あるいは全部が粒状化する。そして、ふるい部20の周縁部に至った分離対象物は、その一部あるいは全部が粒状化しつつ、ふるい枠14の振動に伴って当該周縁部に沿って移動し、このように移動する過程においてスロープ部材102の下端に至ると、当該スロープ部材102を矢印A方向に移動しながら上昇してポット部材101内に導かれるようになる。
このポット部材101は、各解砕室101cの内部に振動可能な振動部材103を備えており、この振動部材103は、ふるい枠14からポット部材101に伝達される振動によって当該ポット部材101の各解砕室101c内を移動しつつ振動する。そのため、ポット部材101内に導かれた粒状化した分離対象物は、当該ポット部材101の各解砕室101c内にて移動しつつ振動する振動部材103によって砕かれ、これにより、粒状化した状態が解消される。即ち、粒状化した分離対象物は、ポット部材101内にて振動部材103によって「解砕」されるようになる。そして、このようにポット部材101内にて解砕された分離対象物は、当該ポット部材101の底部に形成された複数の孔部101aから落下してふるい部20上に戻される。
このようにして、ふるい枠14のふるい部20上には、解砕された分離対象物、つまり、粒状化した状態が解消された分離対象物が戻されるから、ふるい枠14の振動に伴い分離対象物が粒状化したとしても、その粒状化した状態を解消しながら分級動作を実行することができる。
次に、上記した解砕ポット100を取り付けたふるい枠14を備える振動ふるい機10を用いて、本発明者が行った分級動作の試験の結果について説明する。
(試験1)
この試験1では、分離対象物として、例えばソーラパネルなどに用いられる酸化亜鉛製の部品を用いた。この場合、分離対象物には、製品対象となる大きさ、つまり、ふるい部20のメッシュサイズよりも小さい大きさの部品、製品対象とならない大きさの部品、および、異物が含まれている。また、ふるい部20のメッシュサイズは80メッシュとした。また、分離対象物の粒度分布は、80メッシュで97パーセントである。なお、「粒度分布」とは、異物を含む分離対象物から分級によって得られる製品対象の割合を示す情報であり、例えば「80メッシュで97パーセント」とは、80メッシュのふるい枠14を用いて分級動作を実行した場合に、異物などを含む分離対象物の97パーセントが製品対象として分級されることが期待されることを示す。
この条件の下、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けずに分級動作を実行した場合、得られた製品対象は、ふるい枠14内に投入した分離対象物、つまり、異物などを含む分離対象物の60パーセント程度であった。即ち、上記の条件で分級動作を実行した場合、本来なら異物などを含む分離対象物のうち97パーセントを製品対象として得られるはずであるが、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けずに分級動作を実行した場合には僅か60パーセント程度の製品対象しか得ることができなかった。この場合、製品対象の回収率は、60パーセントを97パーセントで除した値、即ち、概ね62パーセント程度に過ぎない。
これに対して、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けて分級動作を実行した場合、得られた製品対象は、ふるい枠14内に投入した分離対象物、つまり、異物などを含む分離対象物の95パーセント以上であった。即ち、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けて分級動作を実行した場合には、異物などを含む分離対象物のうち95パーセント以上を製品対象として得ることができた。この場合、製品対象の回収率は、95パーセントを97パーセントで除した値、即ち、概ね98パーセント以上となる。
以上の試験1によれば、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けて分級動作を実行した場合の製品対象の回収率は、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けずに分級動作を実行した場合の製品対象の回収率の概ね1.58倍であり、従って、回収率が格段に向上することが確認された。
(試験2)
この試験2では、分離対象物として、お茶葉の粉砕品を用いた。この場合も、分離対象物には、製品対象となる大きさ、つまり、ふるい部20のメッシュサイズよりも小さい大きさの部品、製品対象とならない大きさの部品、および、異物が含まれている。また、ふるい部20のメッシュサイズは300メッシュとした。また、分離対象物の粒度分布は、300メッシュで97パーセントである。即ち、300メッシュのふるい枠14を用いて分級動作を実行した場合に、異物などを含む分離対象物の97パーセントが製品対象として分級されることが期待される。ちなみに、例えばお茶葉の粉砕品や、きな粉などの粉体は、分級動作を実行した場合にふるい部20の目孔に詰まりやすく、従って、目詰まりが発生しやすい。そのため、一般的には、このような粉体の分級動作を実行する場合には、80メッシュまたはそれよりも粗いふるい枠が用いられている。
この条件の下、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けずに分級動作を実行した場合、分離対象物の目詰まりが激しく、分離対象物の粒状化が増すばかりで、分級できる状態ではなかった。従って、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けずに分級動作をした場合の製品対象の回収率はほぼ0パーセントである。
これに対して、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けて分級動作を実行した場合、得られた製品対象は、ふるい枠14内に投入した分離対象物、つまり、異物などを含む分離対象物の90パーセント以上であった。即ち、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けて分級動作を実行した場合には、異物などを含む分離対象物のうち90パーセント以上を製品対象として得ることができた。この場合、製品対象の回収率は、90パーセントを97パーセントで除した値、即ち、概ね93パーセント以上となる。
以上の試験2によれば、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けずに分級動作を実行した場合には製品対象を得ることができず回収率はほぼ0パーセントであったが、ふるい枠14に解砕ポット100を取り付けて分級動作を実行することで、製品対象の回収率が格段に向上することが確認された。
以上に説明したように本実施形態によれば、ふるい枠14の振動に伴い分離対象物が粒状化したとしても、その粒状化した分離対象物を、スロープ部材102によってポット部材101内に導き、当該ポット部材101内にて移動しつつ振動する振動部材103によって解砕してふるい部20上に戻す構成とした。これにより、ふるい部20上の分離対象物が粒状化したとしても、その粒状化した状態を解消しながら振動ふるい機10による分級動作を継続することができ、分離対象物の粒状化に伴う分級効率の低下を抑えることができる。
また、解砕ポット100をふるい枠14に取り付けることにより、粒状化した分離対象物を解砕する解砕機能を備えるふるい枠14を簡易に設けることができる。また、粒状化した分離対象物を解砕ポット100が有するポット部材101内にて集中的に解砕することができる。また、解砕ポット100の本体部分、つまり、この解砕ポット100において解砕が行われるポット部材101をふるい部20よりも上方に固定する構成としたので、ふるい部20の面積を損なうことなく解砕ポット100を取り付けることができ、ふるい部20の本来の面積、つまり、枠部材14aの内部の面積を、分離対象物の分級を行う領域として最大限に有効活用することができる。
また、振動部材103を棒状に設けた。このように、ある程度の長さを有する棒状の振動部材103によれば、ふるい枠14から伝達される振動に伴い振動部材103に当該振動部材103を回転させる力が作用したとしても、ポット部材101の内壁面に当接するなどして回転し難くなる。従って、振動部材103がポット部材101内の一定箇所で回転してしまうことを防止することができ、粒状化した分離対象物に振動部材103を十分に接触させることができ、粒状化した分離対象物の解砕効率を向上することができる。
また、本発明は、上記の解砕ポット100が取り付けられたふるい枠14として提供することも可能であり、このように解砕ポット100付きのふるい枠14によっても、同様の効果を奏することができる。
また、本発明は、上記の解砕ポット100付きのふるい枠14を備える振動ふるい機10として提供することも可能であり、このように解砕ポット100付きのふるい枠14を備える振動ふるい機10によっても同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は、上述した一実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能であり、例えば、以下のように変形または拡張することができる。
振動部材103は、図5(a)に示す様に直線状に延びる棒状であることが好ましいが、さらに、図5(b)に示すように波打つように延びる棒状、つまり、クリンプした棒状に設けるとよい。これにより、粒状化した分離対象物が振動部材103に接触する接触面積を大きくすることができ、解砕効率を一層向上することができる。
また、図6に示すように、振動部材は、球状の振動部材203で設けてもよい。この場合、その球状の振動部材203の大きさや数などを適宜調整することにより分離対象物の解砕効率の低下を抑えるようにする。
上記ふるい枠14は、図2(b)に示す振動モードのほか、他の振動モードによって分離対象物を分級する場合にも用いることができる。要は、ふるい枠14の振動に伴い、粒状化した分離対象物が解砕ポット100のポット部材101内に導かれるように移動する振動モードであればよい。
ふるい枠14に投入する分離対象物としては、上記した試験1および試験2に示した対象物に限られるものではなく、種々の対象物を投入して分級することができる。
解砕ポット100のポット部材101の大きさや形状、スロープ部材102の長さ、形状、延びる方向、振動部材103の大きさ、形状、数などは、例えば、ふるい枠14の大きさ、各振動モードにおいて分離対象物が移動する方向、分離対象物の種類や性質、振動ふるい機10の分級性能などに応じて、適宜変更して設定することができる。
振動部材103を構成する材料としては、ステンレス製などの金属製ではなく、例えば、樹脂、木材など種々の材料を採用して構成してもよい。また、振動部材103の形状としては、棒状であることが好ましいが、例えば円錐状、矩形状、環状(リングドーナツ状)など種々の形状を採用してもよい。なお、振動部材103の形状は、粒状化した分離対象物との接触面積をより広く確保すべく、その表面積が極力大きくなる形状が好ましい。また、振動部材103の長さや太さも、適宜変更して実施することができる。この場合も、分離対象物との接触面積をより広く確保すべく、その表面積が極力大きくなる長さや太さが好ましい。
スロープ部材102は、図3に示す状態、つまり、ふるい枠14を上方から見た状態においてポット部材101の左側となる端部(図3では左側)に設けることで、図2および図3に示す矢印A方向とは反対方向を正転方向とする一方向回転型の振動ふるい機にも適用することができる。
枠部材14aは、円環状に限られるものではなく、環状であれば、例えば楕円環状や多角形環状に形成してもよい。この場合、解砕ポット100のポット部材101の形状やスロープ部材102の形状を、枠部材14aの内壁面に沿う形状とするとよい。
本発明に係るふるい枠の付属部品は、振動を伴う構成の機械や装置全般に適用可能であり、例えば、ホッパータイプの振動ふるい機、パーツフィーダ、振動ミルなどの種々の振動機器に適用することができる。
図面中、10は振動ふるい機、14はふるい枠、14aは枠部材、20はふるい部、100は解砕ポット(付属部品)、101はポット部材(箱部材)、102はスロープ部材(連結通路部)、103は振動部材、203は振動部材を示す。

Claims (5)

  1. 環状の枠部材の内側に網状のふるい部を支持して構成されたふるい枠に取り付けられる付属部品であって、
    前記枠部材の内壁部のうち前記ふるい部よりも上方に固定され、上面が開口し、底面に複数の孔部を有する箱部材と、
    前記ふるい部の上面と前記箱部材の上面とを連結する連結通路部と、
    前記箱部材の内部に振動可能に設けられた振動部材と、
    を備えるふるい枠の付属部品。
  2. 前記振動部材は棒状である請求項1に記載のふるい枠の付属部品。
  3. 前記振動部材は球状である請求項1に記載のふるい枠の付属部品。
  4. 環状の枠部材の内側に網状のふるい部を支持して構成されたふるい枠であって、
    前記枠部材の内壁部のうち前記ふるい部よりも上方に固定され、上面が開口し、底面に複数の孔部を有する箱部材と、
    前記ふるい部の上面と前記箱部材の上面とを連結する連結通路部と、
    前記箱部材の内部に振動可能に設けられた振動部材と、
    を備える付属部品が取り付けられているふるい枠。
  5. 環状の枠部材の内側に網状のふるい部を支持して構成されたふるい枠を備える振動ふるい機であって、
    前記ふるい枠には、
    前記枠部材の内壁部のうち前記ふるい部よりも上方に固定され、上面が開口し、底面に複数の孔部を有する箱部材と、
    前記ふるい部の上面と前記箱部材の上面とを連結する連結通路部と、
    前記箱部材の内部に振動可能に設けられた振動部材と、
    を備える付属部品が取り付けられている振動ふるい機。
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