JP2013198842A - 振動ふるい機の付属部品、および、振動ふるい機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ふるい枠14を振動させることにより当該ふるい枠14からふるい落とした分離対象物を排出する網下排出通路部35を備える振動ふるい機10には、解砕ボックス100が取り付けられる。この解砕ボックス100は、網下排出通路部35の先端部に対向して配置され、上面に開口部105aを有し、底面に複数の孔部を有するポット部材101と、振動ふるい機10が発生する振動をポット部材101に伝達する支持部材102と、ポット部材101の内部に振動可能に設けられた振動部材と、を備える。
【選択図】図1
Description
ところで、この種の振動ふるい機では、ふるい枠からふるい落とされた分離対象物、つまり、分級された分離対象物が、排出通路部を通過する過程で徐々に凝集して粒状の塊になってしまう場合がある。即ち、一旦分級された分離対象物が排出通路部を通過する過程で再び凝集して粒状化する造粒現象が発生してしまう場合がある。このような造粒現象によって粒状の塊になった分離対象物は分離することが困難となる。従って、振動ふるい機によってふるい枠を振動させて分離対象物を分級したとしても、最終的には、排出通路部から排出される分離対象物に粒状化した分離対象物が含まれてしまう場合があり、このような場合、結果として、分離対象物のふるい分け、つまり、分級の効率が著しく低下してしまう。
また、上記の付属部品を振動ふるい機に取り付けることにより、粒状化した分離対象物を解砕する機能を備える振動ふるい機を簡易に設けることができる。また、粒状化した分離対象物を付属部品が有する箱部材内にて集中的に解砕することができる。
なお、振動部材が球状であっても、例えば、その球状の振動部材の大きさや数などを適宜調整することにより分離対象物の解砕効率の低下を抑えることも可能であり、従って、請求項3に記載の振動ふるい機の付属部品のように、振動部材を球状に設けた構成も当然に許容される。
この構成によれば、排出通路部の先端部と箱部材の開口部とが連結管路部によって連結されることから、排出通路部から排出される分離対象物を、連結管路部を介して確実に箱部材の内部に導くことができ、ふるい枠からふるい落とされた分離対象物の回収率を向上することができる。
即ち、この振動ふるい機は、上記の付属部品が取り付けられた振動ふるい機であり、従って、分離対象物の粒状化に伴う分級効率の低下を抑えることができる。
以下、本発明の第1実施形態について図1から図3を参照しながら説明する。図1は、振動ふるい機10の全体構成を概略的に示している。振動ふるい機10の架台11上には、複数の枠受スプリング12を介して振動体ベース13が振動自在に支持されている。この振動体ベース13の上部には、ふるい枠14が固定されている。ふるい枠14は、振動体ベース13の上部に下円筒枠15,中円筒枠16,上円筒枠17を積み上げた構成である。上円筒枠17の上面には、中央に原料投入口18を有するテーパ状の蓋19が被せられている。ふるい枠14の内部には、網状のふるい部20が適度な張力が付与された状態で張り渡されている。このふるい部20は、網状に、つまり、多数の線材を編み込んで設けられており、全体として円形に形成され、その周縁部が、上記した中円筒枠16と上円筒枠17との間に挟み込まれて固定されている。このふるい部20は、ふるい枠14の内部を上下に区画している。
そのため、上記構成の振動ふるい機10は、ふるい枠14の振動モードを、上下の両アンバランスウエイト23,24の位置を調節することによって変更可能である。また、各振動モードに対応する上下の両アンバランスウエイト23,24間の角度は、ふるい条件、例えば、ふるい枠14内のふるい部20上に投入する分離対象物の形状、粒度、比重などの条件に応じて適宜調節することができる。
ポット部材101は、特許請求の範囲に記載した「箱部材」に相当するものであり、例えばステンレスなどの金属製である。このポット部材101は、本体部104と蓋部105とからなる。詳しくは図3に示すように、本体部104は、上面、この場合、上部の全面が開口した有底矩形状の箱状の部材であり、その底面、この場合、底部の全面にわたって複数の孔部104aを有している。孔部104aは、例えば直径5mm程度の大きさで設定されている。この本体部104の内部には、複数枚、この場合2枚の仕切部104bが設けられている。本体部104の内部は、これら仕切部104bによって3つの解砕室101cに仕切られている。これら仕切部104bの全面には、当該仕切部104bを連通する複数の連通孔104cが設けられており、これにより、各解砕室101cは、相互に連通した状態で並んでいる。蓋部105は、上記した本体部104の上面開口部を塞ぐ矩形状の蓋であり、その中央部に、当該蓋部105を上下方向に貫通する開口部105aを有する。この場合、開口部105aは円形状に開口している。このような本体部104および蓋部105からなるポット部材101は、その底面に複数の孔部104aを有し、上面に開口部105aを有する構成である。
即ち、上記した構成によれば、振動ふるい機10の網下排出通路部35の先端部に対向して、当該網下排出通路部35の先端部に対向する上面に開口部105aを有する解砕ボックス100のポット部材101が配置される。従って、振動ふるい機10の振動に伴い当該ふるい枠14からふるい落とされた分離対象物は、網下排出通路部35を通過して解砕ボックス100のポット部材101の開口部105aから当該ポット部材101の内部に導入される。このポット部材101は、その内部に形成された各解砕室101cにそれぞれ振動可能な振動部材103を備えており、この振動部材103は、振動ふるい機10から支持部材102を介してポット部材101に伝達される振動によってポット部材101の各解砕室101c内を移動しつつ振動する。そのため、ふるい枠14からふるい落とされた分離対象物は、網下排出通路部35を通過する過程で粒状化したとしても、ポット部材101内に導かれ、当該ポット部材101内にて移動しつつ振動する振動部材103によって砕かれ、これにより、粒状化した状態が解消される。即ち、粒状化した分離対象物は、ポット部材101内にて振動部材103によって「解砕」されるようになる。そして、このようにポット部材101内にて解砕された分離対象物は、当該ポット部材101の底部に形成された複数の孔部104aから落下する。
また、解砕ボックス100を振動ふるい機10に取り付けることにより、一旦分級された後に再び粒状化してしまった分離対象物を解砕、つまり、再解砕する再解砕機能を備える振動ふるい機10を簡易に設けることができる。また、再び粒状化してしまった分離対象物を解砕ボックス100が有するポット部材101内にて集中的に解砕することができる。
また、本発明は、上記の解砕ボックス100が取り付けられた振動ふるい機10として提供することも可能であり、このように解砕ボックス100付きの振動ふるい機10によっても、同様の効果を奏することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図4を参照しながら説明する。以下、上述の第1実施形態と異なる点のみを説明する。
本実施形態では、解砕ボックス100のポット部材101は、上記の支持部材102に代わる支持部材102Aによって支持されている。この支持部材102Aは、2本の連結部が上記した連結部102bよりも上下方向に長く形成されており、これにより、ポット部材101を、網下排出通路部35の先端部に下方から対向する位置であって、上記した第1実施形態にてポット部材101を支持した高さよりも低い位置にて支持する。そして、この支持部材102Aも、振動ふるい機10が発生する振動をポット部材101に伝達する機能を有しており、特許請求の範囲に記載した「振動伝達部材」に相当するものである。
また、ふるい枠14からふるい落とされ網下排出通路部35を通過する分離対象物が確実に解砕ボックス100のポット部材101の内部に導かれることから、網下排出通路部35から排出される分離対象物に再び粒状化した分離対象物が含まれていたとしても、その粒状化した分離対象物を解砕ボックス100のポット部材101の内部にて振動部材103によって確実に再解砕することができ、分級効率の低下を一層抑えることができる。
本発明は、上述した各実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能であり、例えば、以下のように変形または拡張することができる。
振動部材103は、図5(a)に示すように直線状に延びる棒状であることが好ましいが、さらに、図5(b)に示すように波打つように延びる棒状、つまり、クリンプした棒状に設けるとよい。これにより、粒状化した分離対象物が振動部材103に接触する接触面積を大きくすることができ、解砕効率を一層向上することができる。
また、図6に示すように、振動部材は、球状の振動部材203で設けてもよい。この場合、その球状の振動部材203の大きさや数などを適宜調整することにより分離対象物の解砕効率の低下を抑えるようにする。
解砕ボックス100のポット部材101の大きさや形状、支持部材102の大きさや形状などは、例えば、振動ふるい機10の振動モード、換言すれば、分離対象物が移動する方向、分離対象物の種類や性質、振動ふるい機10の分級性能などに応じて、適宜変更して設定することができる。
本発明に係る振動ふるい機の付属部品は、振動を伴う構成の機械や装置全般に適用可能であり、例えば、ホッパータイプの振動ふるい機、パーツフィーダ、振動ミルなどの種々の振動機器に適用することができる。
Claims (6)
- ふるい枠を振動させることにより当該ふるい枠からふるい落とした分離対象物を排出する排出通路部を備える振動ふるい機に取り付けられる付属部品であって、
前記排出通路部の先端部に対向して配置され、上面に開口部を有し、底面に複数の孔部を有する箱部材と、
前記振動ふるい機が発生する振動を前記箱部材に伝達する振動伝達部材と、
前記箱部材の内部に振動可能に設けられた振動部材と、
を備える振動ふるい機の付属部品。 - 前記振動部材は棒状である請求項1に記載の振動ふるい機の付属部品。
- 前記振動部材は球状である請求項1に記載の振動ふるい機の付属部品。
- 前記排出通路部の先端部と前記箱部材の開口部とを連結する連結管路部をさらに備えることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の振動ふるい機の付属部品。
- 前記振動伝達部材は、前記箱部材を前記排出通路部の先端部に対向する位置にて支持する支持部材で構成されている請求項1から4の何れか1項に記載の振動ふるい機の付属部品。
- ふるい枠を振動させることにより当該ふるい枠からふるい落とした分離対象物を排出する排出通路部を備える振動ふるい機であって、
前記排出通路部の先端部に対向して配置され、上面に開口部を有し、底面に複数の孔部を有する箱部材と、
前記振動ふるい機が発生する振動を前記箱部材に伝達する振動伝達部材と、
前記箱部材の内部に振動可能に設けられた振動部材と、
を備える付属部品が取り付けられている振動ふるい機。
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