JP2010003147A - 温度制御装置および光伝送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度調節動作の安定化を図り、ノイズの発生を抑制する。
【解決手段】温度調節デバイス11aは、温度制御対象物10aに近接し、供給される電流に応じて温度を調節する。温度調節ドライバ12aは、制御電圧が印加されて電流を制御する。温度検出部3は、温度制御対象物10aの温度を検出する。電圧可変制御部4は、検出温度が目標温度になるように、制御電圧Vaを可変出力して、温度一定化制御を行う。また、電圧可変制御部4は、設定すべき制御電圧Vaの値が、温度調節ドライバ12aが誤動作を起こす電圧範囲hに入ることを認識した場合は、電圧範囲hの最小側の近傍に位置する誤動作を起こさない第1の制御電圧値v1と、電圧範囲hの最大側の近傍に位置する誤動作を起こさない第2の制御電圧値v2と、の設定を周期的に繰り返す周期設定モードになって、電圧範囲hを回避して制御電圧Vaの出力制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、温度制御を行う温度制御装置および光伝送を行う光伝送装置に関する。
光送信器においては、光源である半導体レーザを、目標とする固定の波長で発振するように制御することが必要である。半導体レーザとしては、DFB(Distributed Feedback:分布帰還型)レーザが広く用いられている。
DFBレーザは、半導体の活性領域に施されたブラッグ・グレーティング(Bragg Grating)によって発振波長が決定されるが、ブラッグ・グレーティングは、温度変化に伴って屈折率の変化を引き起こすので、動作温度が変化するとレーザの発振波長が変動することになる。
このように、DFBレーザは温度特性を持っているので、DFBレーザを使用するには、温度を一定に安定化することが必要である。温度一定化制御としては、TEC(Thermo Electric Coolers)と呼ばれる、ペルチェ素子をモジュール化したデバイスに、DFBレーザを搭載し、TECに電流を流すことによって冷却または加熱を行って、DFBレーザの温度を制御している。
TECへ電流を供給する方法としては、TECドライバによって、パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)された電圧の平均電圧をTECに印加して、電流を供給する方法が一般的に行われている。
図14はTECドライバ周辺の構成を示す図である。TECドライバ50は、制御電圧の入力端子である電圧入力端子IN+、IN−と、信号出力端子であるPWM端子およびH/C(Heat/Cool)端子を持つ。
電圧入力端子IN+には、可変電圧であるVin(+)を出力する可変電圧源53aが接続し、電圧入力端子IN−には、固定電圧であるVin(−)を出力する固定電圧源53bが接続する。また、PWM端子は、コイルLの一端と接続し、コイルLの他端は、コンデンサC0の一端と、TEC51の一方の制御端子c1と接続する。H/C端子は、コンデンサC0の他端と、TEC51の他方の制御端子c2と接続する。
PWM端子からは、パルス幅変調された電圧(PWM信号)が出力し、PWM信号は、コイルLとコンデンサC0から構成されるLCフィルタによって平滑化されて平均電圧(DC電圧)mとなって、TEC51の制御端子c1に印加する。また、H/C端子からはHighまたはLowレベルのH/C信号が出力して、TEC51の制御端子c2に入力する。TEC51では、制御端子c1、c2間で生じる電位差によって、内部にTEC電流(ITEC)が流れる。
図15はTEC電流を示す図である。縦軸はTEC電流(ITEC)、横軸はTEC51に印加される差動入力電圧Vd(=Vin(+)−Vin(−))である。動作点Bは、Vin(+)とVin(−)とに差がなく等しい場合であり(Vin(+)=Vin(−))、このときは、TEC51にTEC電流は流れない(ITEC=0)。
動作点Cは、Vin(+)がVin(−)よりも大きい場合であって(Vin(+)>Vin(−))、このときは、H/C信号がLowレベルとなって、TEC51の制御端子c1→制御端子c2の方向にTEC電流(ITEC(+))が流れる。
そして、動作点Cが動作点Bから右方向に離れて、差動入力電圧Vdの絶対値が大きくなると、すなわち、Vin(+)の値がVin(−)の値よりも大きくなっていくと、ITEC(+)は増加していく。また、動作点Cが動作点Bへ近づいて、差動入力電圧Vdの値が小さくなり、Vin(+)の値がVin(−)の値に近づいていくと、ITEC(+)は減少していく。
一方、動作点Aは、Vin(+)がVin(−)よりも小さい場合であって(Vin(+)<Vin(−))、このときは、H/C信号がHighレベルとなって、TEC51の制御端子c2→制御端子c1の方向にTEC電流(ITEC(−))が流れる。
そして、動作点Aが動作点Bから左方向に離れて、差動入力電圧Vdの絶対値が大きくなると、すなわち、Vin(−)の値の方が、Vin(+)の値よりも大きくなっていくと、ITEC(−)は増加していく。
また、動作点Aが動作点Bへ近づいて、差動入力電圧Vdの絶対値が小さくなり、Vin(+)の値がVin(−)の値に近づいていくと、ITEC(−)は減少していく。
図16〜図18はTECドライバ50の動作を説明するための図である。図16に示す各動作点に対応するPWM信号とH/C信号の状態を図17、図18に示して、TEC51の冷却から加熱方向への遷移における動作を説明する。
図16、図17において、Vin(+)>Vin(−)のときは、H/C信号はLowレベルとなる。また、Vin(+)の値がVin(−)の値よりも大きくなって、Vin(+)とVin(−)との差が大きいほど(動作点が動作点Bから右方向へ離れるほど)、PWM信号のデューティは、Highレベル側のデューティが大きくなる。
〔動作点C2〕PWM信号s1は、LCフィルタによって平滑化されて平均電圧m1となり、平均電圧m1とH/C信号のLowレベルとの電位差Va1が、TEC51の制御端子c1、c2にかかる。そして、TEC51には、電位差Va1により生じたTEC電流(ITEC2(+)とする)が流れる。
〔動作点C1〕Vin(+)は、動作点C2のときと比べて小さく、Vin(+)とVin(−)との差が動作点C2のときよりも小さくなるので、PWM信号のHighレベルのデューティも、動作点C2のときのデューティよりも小さくなる。
PWM信号s2は、LCフィルタによって平滑化されて平均電圧m2となり、平均電圧m2とH/C信号のLowレベルとの電位差Va2が、TEC51の制御端子c1、c2にかかる。そして、TEC51には、電位差Va2(<Va1)により生じたTEC電流(ITEC1(+)とする)が流れることになる(ITEC2(+)>ITEC1(+))。
ITEC(+)が大きいほど、TEC51の冷却度合いが高まる。したがって、動作点B→動作点C1→動作点C2というように、ITEC(+)の電流量が多くなって、動作点Bから離れる方向に遷移していくと冷却度が強くなり、動作点C2→動作点C1→動作点Bというように、ITEC(+)の電流量が少なくなって、動作点Bに近づく方向に遷移していくと冷却度は弱くなる。
図16、図18において、Vin(+)<Vin(−)のときは、H/C信号はHighレベルとなる。また、Vin(+)の値がVin(−)の値よりも小さくなって、Vin(+)とVin(−)との差が大きいほど(動作点が動作点Bから左方向へ離れるほど)、PWM信号のデューティは、Lowレベル側のデューティが大きくなる。
〔動作点A1〕PWM信号s3は、LCフィルタによって平滑化されて平均電圧m3となり、平均電圧m3とH/C信号のHighレベルとの電位差Vb1が、TEC51の制御端子c1、c2にかかる。そして、TEC51には、電位差Vb1により生じたTEC電流(ITEC1(−)とする)が流れる。
〔動作点A2〕Vin(+)とVin(−)との差が動作点A1のときよりも大きくなるので、PWM信号のLowレベルのデューティも、動作点A1のときのデューティよりも大きくなる。
PWM信号s4は、LCフィルタによって平滑化されて平均電圧m4となり、平均電圧m4とH/C信号のHighレベルとの電位差Vb2が、TEC51の制御端子c1、c2にかかる。そして、TEC51には、電位差Vb2(>Vb1)により生じたTEC電流(ITEC2(−)とする)が流れることになる(ITEC2(−)>ITEC1(−))。
ITEC(−)が大きいほど、TEC51の加熱度合いが高まる。したがって、動作点B→動作点A1→動作点A2というように、ITEC(−)の電流量が多くなって、動作点Bから離れる方向に遷移していくと加熱度が強くなり、動作点A2→動作点A1→動作点Bというように、ITEC(−)の電流量が少なくなって、動作点Bに近づく方向に遷移していくと加熱度は弱くなる。なお、わかりやすいように、図19にTEC制御による冷却・加熱の内容をまとめたものを示しておく。
このように、TECドライバ50では、Vin(+)とVin(−)との大小関係でH/C信号のレベルを切り替えてTEC電流の流れる向きを変え、Vin(+)とVin(−)の差分量(制御電圧の振り幅)でTEC電流量を制御する。
TEC関連の従来技術としては、外気温度がLDチップの保証温度範囲内のときには、TECに電流を流さずに、TECの消費電力を削減した技術が提案されている(特許文献1)。
また、PWMを使ったドライブ制御の従来技術としては、2つのPWM信号の排他論理和と、2つのPWM信号の論理積により、ドライバを制御してノイズ低減を図った技術が提案されている(特許文献2)。
特開平11−126939号公報(段落番号〔0027〕〜〔0059〕,第1図) 特開2005−341736号公報(段落番号〔0022〕〜〔0025〕,第1図)
しかし、上記のようなTECドライバ50では、冷却/加熱の切替時などに、Vin(−)との差が小さいVin(+)を入力して、動作点Bの付近で制御させてしまうと、TECドライバ50の内部に貫通電流が発生し、また、PWM信号やH/C信号の出力パターンが不規則になって、TECドライバ50が誤動作を起こし、スイッチングノイズが発生するといった問題があった。
(1)貫通電流の発生について。
図20は貫通電流が発生するタイミングを示す図である。Vin(+)>Vin(−)のとき、H/C信号はLowレベルであり、PWM信号のパルスは、Vin(+)がVin(−)に近づくにつれて、Highのデューティが小さくなっている。また、Vin(+)<Vin(−)のとき、H/C信号はHighレベルであり、PWM信号のパルスは、Vin(+)がVin(−)から離れるにつれて、Lowのデューティが大きくなっている。
ここで、Vin(+)≒Vin(−)となるポイントにおいては、過大な電圧変動が生じて、TECドライバ50内部の電源ライン(VDD〜GNDのライン)には貫通電流が発生することになる。
図21はTECドライバ50の内部に貫通電流が流れる様子を示す図である。PWM端子およびH/C端子周辺のTECドライバ50の内部には、PチャネルのFET(Field Effect Transistor)51、53と、NチャネルのFET52、54と、FET51〜54を駆動するためのゲートドライバ55、56が含まれる。
FET51のゲートは、ゲートドライバ55の一方のドライブ端子と接続し、FET52のゲートは、ゲートドライバ55の他方のドライブ端子と接続する。FET51のソースは電源VDDとFET53のソースと接続し、FET51のドレインは、FET52のドレインとPWM端子と接続する。FET52のソースは、FET54のソースとGNDに接続する。
FET53のゲートは、ゲートドライバ56の一方のドライブ端子と接続し、FET54のゲートは、ゲートドライバ56の他方のドライブ端子と接続する。FET53のドレインは、FET54のドレインと、H/C端子と接続する。
貫通電流i1は、VDD→FET51のソース→FET53のソース→FET53のドレイン→H/C端子→FET54のドレイン→FET54のソース→GNDに向かって流れる。
貫通電流i2は、VDD→FET51のソース→FET51のドレイン→PWM端子→FET52のドレイン→FET52のソース→FET54のソース→GNDに向かって流れる。
(2)PWM信号およびH/C信号の不規則パターンの発生について。
図22〜図24はTECドライバ50の出力波形を示す図である。図22はVin(+)<Vin(−)における動作点Aの出力波形であり、PWM信号とH/C信号(High)に対して、ITEC(−)が出力しており、加熱時における定常状態を示している。
また、図23はVin(+)>Vin(−)における動作点Cの出力波形であり、PWM信号とH/C信号(Low)に対して、ITEC(+)が出力しており、冷却時における定常状態を示している。
一方、図24では、Vin(+)≒Vin(−)における出力波形を示している(動作点Bの出力波形)。Vin(+)≒Vin(−)となる状態が、ある程度の時間続いたとき、H/C信号はHighおよびLowのレベルが繰り返し出力され、PWM信号のデューティパターンも不規則になって歪みが生じている。また、電圧変動が繰り返し発生し、電源ライン上には貫通電流が発生する。
なお、図20では、Vin(+)≒Vin(−)となった時間が瞬間的な短いものであったために、H/C信号およびPWM信号には不規則パターンが現れず、貫通電流のみが過渡的に生じる様子を示しており、図24では、Vin(+)≒Vin(−)となった時間がある程度続いたときに、Vin(+)≒Vin(−)となる時間帯の間は、H/C信号およびPWM信号に不規則パターンが現れ、貫通電流も頻繁に生じる様子を示しているものである。
TEC51の使用用途としては、従来では、主にCPUなどの機器の冷却に使用されることが多かったが、近年では、光送信器におけるLD(Laser Daiode)の温度調整においても使用されるようになり、この場合は、外気温に応じて、TEC51に流す電流を可変にして、冷却および加熱の双方を行う必要が発生する。
LD温度調整における、TECドライバ50の制御では、冷却・加熱の切り替え時などにおいて、TEC51を冷却するでもなく、加熱するでもない状態にしたいケースがあり、所定時間の間、TEC電流をできるだけ流さない状態に保つように使用する場合がある。
しかし、TEC電流が0のときの、冷却・加熱の切替えポイントとなる動作点Bにおいては、TECドライバ50内部で発生する貫通電流やPWMパターン等に歪みが生じるために、TEC電流を0に制御してしまうと、電源ラインにノイズを与えてしまい、電源ラインにつながる光送信器内の他の制御系やモニタ素子などに誤動作や悪影響を及ぼしてしまう。
また、TEC電流を単に0に近い値Δに固定的に設定して、ノイズ発生を抑制するような制御を行ったとしても、所定時間の間、TEC電流ΔがTEC51に常に流れることになるので、冷却または加熱のいずれかの方向にTEC51が遷移してしまい(+Δなら冷却、−Δなら加熱の方向に遷移する)、冷却方向にも加熱方向に遷移させないTEC電流が0付近の温度に保つことはできない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、TECドライバが誤動作を起こす範囲に動作点がくることを回避して、TECドライバの動作の安定化を図り、ノイズの発生を抑制した温度制御装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、TECドライバが誤動作を起こす範囲に動作点がくることを回避して、TECドライバの動作の安定化を図り、ノイズの発生を抑制して光伝送を行う光伝送装置を提供することである。
上記課題を解決するために、温度制御を行う温度制御装置が提供される。この温度制御装置は、温度制御対象物に近接し、供給される電流に応じて温度を調節する温度調節デバイスと、制御電圧が印加されて前記電流を制御する温度調節ドライバと、前記温度制御対象物の温度を検出する温度検出部と、検出温度が目標温度になるように、前記制御電圧を可変出力して、温度一定化制御を行う電圧可変制御部と、を備える。
ここで、電圧可変制御部は、温度一定化制御時に、設定すべき制御電圧が、温度調節ドライバが誤動作を起こす電圧範囲に入ることを認識した場合は、温度調節ドライバに対して、電圧範囲の最小側の近傍に位置する誤動作を起こさない第1の制御電圧値と、電圧範囲の最大側の近傍に位置する誤動作を起こさない第2の制御電圧値と、の設定を周期的に繰り返す周期設定モードになって、電圧範囲を回避して制御電圧の出力制御を行う。
温度調節ドライバに設定される制御電圧が、温度調節ドライバが誤動作を起こす電圧範囲に入ることを回避して、温度調節動作の安定化を図り、ノイズの発生を抑制する。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は温度制御装置の原理図である。温度制御装置10は、温度制御対象物10a、温度調節デバイス11a、温度調節ドライバ12a、温度検出部3、電圧可変制御部4から構成される。
温度調節デバイス11aは、温度制御対象物10aに近接し、自己に供給される電流に応じて温度を調節する。温度調節ドライバ12aは、制御電圧Vaが印加されて出力電流を制御する。温度検出部3は、温度制御対象物10aの温度を検出する。電圧可変制御部4は、検出された温度が目標温度になるように、制御電圧Vaを可変出力して、温度一定化制御を行う。
ここで、電圧可変制御部4は、温度一定化制御時に、設定すべき制御電圧Vaの値が、温度調節ドライバ12aが誤動作を起こす電圧範囲hに入る(または近づく)ことを認識した場合は、温度調節ドライバ12aに対して、電圧範囲hの最小側の近傍に位置する誤動作を起こさない制御電圧値v1(第1の制御電圧値)と、電圧範囲hの最大側の近傍に位置する誤動作を起こさない制御電圧値v2(第2の制御電圧値)と、の設定を周期的に繰り返す周期設定モードになって、電圧範囲hを回避して制御電圧Vaの出力制御を行う。
なお、制御電圧値v1、v2の周期設定を行っているときに、外気温変化等によって温度制御対象物10aの調節すべき温度が変化し、あらたな制御電圧Vaを設定することになった場合、その設定すべき制御電圧Vaの値が、制御電圧値v1以下、または制御電圧値v2以上であれば、通常の温度一定化のフィードバック制御に戻る。
すなわち、制御電圧の可変制御では、設定すべき制御電圧Vaの値vが、v1<v<v2にあるときは、制御電圧Vaとして制御電圧値v1、v2を交互に設定する周期設定を行い、制御電圧Vaの値vが、v≦v1またはv2≦vにあるときは、制御電圧Vaとして電圧値vをそのまま出力して通常の温度一定化制御を行う。
次に温度制御装置の具体的な構成および動作について説明する。図2は温度制御装置の構成を示す図である。温度制御装置10−1は、温度制御対象物10a、温度調節デバイス11a、デバイス駆動部12、温度検出部3、電圧可変制御部4から構成される。
温度調節デバイス11aは、TECに該当し、温度制御対象物10aに近接して、供給される電流の向きに応じて冷却・加熱を切り替え、電流量に応じて冷却または加熱の度合いを調節する。デバイス駆動部12は、温度調節ドライバ(TECドライバに該当)12a、コイルLとコンデンサC0を含むLCフィルタ12bおよび固定電圧源12cを含む。
TECドライバ12aには、可変電圧である第1の制御電圧(以下、Vin(+))と、固定電圧である第2の制御電圧(以下、Vin(−))とが入力し、Vin(+)とVin(−)との大小関係で、TEC11aへ供給する電流の向きが変わり、Vin(+)とVin(−)との差分量で電流量が制御される。なお、TEC、TECドライバおよびLCフィルタに関する接続構成や動作については、図14〜図19で上述したので説明は省略する。
温度検出部3は、温度制御対象物10aの温度を検出する、電圧可変制御部4は、検出温度が目標温度になるように、Vin(+)を可変出力して、温度一定化制御を行う。
図3は電圧可変制御部4の動作を説明するための図である。縦軸はTEC電流(ITEC)、横軸はTEC11aに印加される差動入力電圧Vd(=Vin(+)−Vin(−))である。
ここで、Vin(+)とVin(−)とが等しく、電流が0となるときのTECドライバ12aの動作点を中間動作点(動作点B)とし、動作点Bが含まれ、TECドライバ12aが誤動作を起こす範囲を誤動作範囲Hとする。
また、動作点Bに近づくほど冷却度が弱くなり、動作点Bから離れるほど冷却度が強まる範囲にあって、誤動作範囲Hの近傍に位置して、Vin(+)がVin(−)よりも大きいときのTECドライバ12aの動作点を第1の動作点(動作点B(+))とする。
さらに、動作点Bに近づくほど加熱度が弱くなり、動作点Bから離れるほど加熱度が強まる範囲にあって、誤動作範囲Hの近傍に位置して、Vin(+)がVin(−)よりも小さいときのTECドライバ12aの動作点を第2の動作点(動作点B(−))とする。なお、動作点B(+)を設定する際のVin(+)をVinP、動作点B(−)を設定する際のVin(−)をVinMとする。
このとき、電圧可変制御部4は、温度一定化制御時に、設定すべきVin(+)が、誤動作範囲Hに入る(または近づく)ことを認識した場合は、TECドライバ12aに対して、誤動作範囲Hを回避して、動作点B(+)の電圧値VinPと動作点B(−)の電圧値VinMとを周期的に繰り返し設定するように、Vin(+)の出力制御を行う。
図4は動作点B(+)と動作点B(−)のときのTECドライバ12aの出力波形を示す図である。動作点B(−)の時間帯では、Vin(+)<Vin(−)なので、H/C信号はHighであり、PWM信号は、Lowのデューティが小さなパルスを出力する。
そして、動作点B(−)は、誤動作範囲Hの左側にあって、動作点Bの左近傍に位置するので、TECドライバ12aのH/C端子とPWM端子との電位差は非常に小さいものとなり、−Δの微小なTEC電流であるITEC(−)が、H/C端子→PWM端子の方向(図14で示した、TECの制御端子c2→c1の方向)に流れる。
一方、動作点B(+)の時間帯では、Vin(+)>Vin(−)なので、H/C信号はLowであり、PWM信号は、Highのデューティが小さなパルスを出力する。そして、動作点B(+)は、誤動作範囲Hの右側にあって、動作点Bの右近傍に位置するので、TECドライバ12aのPWM端子とH/C端子との電位差は非常に小さいものとなり、+Δの微小なTEC電流であるITEC(+)が、PWM端子→H/C端子の方向(図14で示した、TECの制御端子c1→c2の方向)に流れる。
このように、温度一定化制御時に、Vin(+)が誤動作範囲Hに入るような状態になった場合には、TECドライバ12aの動作点を、動作点B(+)と動作点B(−)とを周期的に繰り返し設定することにした。
すなわち、電圧可変制御部4において、Vin(+)の出力制御として、動作点B(+)の設定電圧VinPと、動作点B(−)の設定電圧VinMとをTECドライバ12aの電圧入力端子IN+に周期的に入力する。
このような制御を行うことにより、TECドライバ12a内部での過大な貫通電流の発生を抑制することができる(図4に示すように、動作点B(+)、B(−)の変化点における電源ラインの電圧変動はわずかである)。また、PWMおよびH/Cの不規則パターンの発生も抑制することができ、TECドライバ12aの誤動作を防止することが可能になる。
なお、動作点B(+)、B(−)の周期設定モードのときに、外気温変化等によって温度制御対象物10aの調節すべき温度が変化し、あらたなVin(+)を設定することになった場合、その設定すべきVin(+)が、Vin(+)≦VinM、またはVinP≦Vin(+)であれば、通常の温度一定化のフィードバック制御に戻ることになる(該当のあらたなVin(+)をそのまま出力する)。
ここで、例えば、TEC11aの冷却・加熱の切り替え時などでは、TEC電流の供給量を極力低減して、TEC11aに対して、所定時間の間、冷却するでもなく、加熱するでもない状態にしたい場合があり、このような状態において、Vin(+)が誤動作範囲Hに入るおそれがある。
TEC電流が0または0に近い値になるようにVin(+)を設定すると、TECドライバ12aが誤動作を引き起こし、ノイズを発生せるといった問題があったが、温度制御装置10−1では、誤動作範囲HにVin(+)が入らないように、動作点B(+)と動作点B(−)との状態を交互に設定する構成としたので、TECドライバ12aの動作を安定化させることが可能になる。
なお、上記では、電圧可変制御部4は、Vin(+)が誤動作範囲Hに入ったことを検出した場合に、動作点B(+)、B(−)の周期設定モードとなるとしたが、TEC11aの冷却・加熱の切り替えなどを上位で切り替え可能な装置では、上位からの設定指示にもとづいて、周期設定モードに入り、上位からの解除指示により、周期設定モードを解除するといった構成にすることも可能である。
次に、動作点B(+)と動作点B(−)との繰り返し周期について説明する。動作点B(+)と動作点B(−)との繰り返し周期としては、TEC電流が供給されたときにTEC11aの温度が変化する電流・温度の伝達特性の時定数よりも早い周期で、動作点B(+)と動作点B(−)とを切り替えるように、Vin(+)の出力制御を行う。
具体的には、TEC11aは、TEC電流が供給されてから温度が変化するまでの時間は、秒単位(0.5〜5[sec]程度)なので、電圧可変制御部4が行う動作点切り替えは、マイクロ秒単位(またはミリ秒単位)で行う。例えば、動作点B(+)を設定してからt[μsec]経過したら動作点B(−)へ移行し、動作点B(−)の状態でt[μsec]経過したら再び動作点B(+)へ移行するといったことを繰り返す。
動作点Bの近傍において、このような時間周期で動作点B(+)と動作点B(−)とを交互に切り替えることで、TEC11aには温度変化は生じず、冷却するでもなく、加熱するでもない、TEC電流が0付近の温度状態に維持することができる。
次に動作点B(+)、B(−)の設定手順について説明する。動作点B(+)、B(−)を決めることは、設定電圧VinP、VinMを決めることになる。
図5は設定電圧VinP、VinMの決定手順の一例を示すフローチャートである。
〔S1〕Vin(+)を調節して、Vin(−)と等しい値にする。Vin(+)とVin(−)とが等しい動作点Bでは、電源ラインにノイズが生じ、TECドライバ12aから出力される信号パターン(PWM信号のパターンやH/C信号のパターン)も不規則になる。
〔S2〕電源ラインのノイズや、PWMパターンおよびH/Cパターンを測定しながら、Vin(+)を徐々に増加させていく。すなわち、TECドライバ12aの動作点を、動作点Bから右方向に徐々に離していく。
〔S3〕Vin(+)を徐々に増加させていった場合に、電源ラインのノイズが所望のレベル(装置内の各素子に影響を及ぼさなくなるノイズレベル)まで下がり、かつPWMパターンおよびH/Cパターンの不規則性がなくなるか判別する。ノイズが所望レベルまで下がり、各パターンの不規則性が消えたらステップS4へいき、そうでなければステップS2へ戻る。
〔S4〕電源ラインのノイズが所望のレベルまで下がり、かつPWMパターンおよびH/Cパターンの不規則性がなくなる最小の電圧値を求める。この最小の電圧値を設定電圧VinPとする。
〔S1a〕Vin(+)を調節して、Vin(−)と等しい値にする。
〔S2a〕電源ラインのノイズや、PWMパターンおよびH/Cパターンを測定しながら、Vin(+)を徐々に減少させていく。すなわち、TECドライバ12aの動作点を、動作点Bから左方向に徐々に離していく。
〔S3a〕Vin(+)を徐々に減少させていった場合に、電源ラインのノイズが所望のレベル(装置内の各素子に影響を及ぼさなくなるノイズレベル)まで下がり、かつPWMパターンおよびH/Cパターンの不規則性がなくなるか判別する。ノイズが所望レベルまで下がり、各パターンの不規則性が消えたらステップS4aへいき、そうでなければステップS2aへ戻る。
〔S4a〕電源ラインのノイズが所望のレベルまで下がり、かつPWMパターンおよびH/Cパターンの不規則性がなくなる最大の電圧値を求める。この最大の電圧値を設定電圧VinMとする。
次に上述した温度制御装置10−1の機能を、光伝送装置に適用した場合について説明する。図6は光伝送装置の構成を示す図である。光伝送装置1−1は、温度調節器11、デバイス駆動部12、光送信部13、R/V部(抵抗値/電圧変換部)14、ATC(Auto Temperature Control)部15、スプリッタ21a、PD22a、I/V部23a、A/D部24a、24b、APC(Auto Power Control)部25、D/A部26a、26b、26c、DFBレーザドライバ27、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)ドライバ28から構成される。
温度調節器11は、TEC11aとサーミスタ11bを含む。デバイス駆動部12は、TECドライバ12a、LCフィルタ12b、固定電圧源12cを含む。光送信部13は、DFBレーザ13a、SOA13bを含み、TEC11a上に搭載される。ATC部15は、電圧/温度変換部15a、ディジタル演算処理部15b、電圧可変制御部15cを含む。
最初に光出力動作について説明する。DFBレーザ13aから所定の波長λ0で発振させるための駆動電流のディジタル値が、D/A部26bに入力する。D/A部26bは、入力されたディジタル値をアナログ値に変換する。DFBレーザドライバ27は、D/A部26bから出力された設定値にもとづくLD駆動電流を出力する。
DFBレーザ13aは、LD駆動電流を受信して、信号光を発振する。SOA13bは、SOAドライバ28から出力されるSOA駆動電流により、信号光を増幅して出力する。
スプリッタ21aは、SOA13bから出力された信号光を2分岐し、一方を光ファイバを通じて後段へ出力し、他方をPD22aへ出力する。PD22aは、信号光を光電流に変換する。I/V部23aは、光電流をアナログ電圧に変換し、A/D部24aは、I/V部23aから出力されたアナログ電圧を、PDモニタ信号であるディジタル電圧値に変換する。
APC部25は、A/D部24aから出力されたPDモニタ信号と、目標光出力パワー値とが入力し、PD22aで受信した信号光のパワーが、目標光出力パワー値となるようなディジタル制御信号を生成する。
D/A部26aは、APC部25から出力されたディジタル制御信号をアナログ値に変換する。SOAドライバ28は、D/A部26aから出力された設定値にもとづくSOA駆動電流を生成してSOA13bへ入力する。
次に温度制御について説明する。サーミスタ11bは、DFBレーザ13aの温度を検出する。R/V部14は、温度によって変化するサーミスタ11bの抵抗値をアナログ電圧信号に変換する。A/D部24bは、R/V部14から出力されたアナログ電圧信号をディジタル電圧信号に変換する。
電圧/温度変換部15aは、A/D部24bから出力されたディジタル電圧信号をディジタルの検出温度値Tmonに変換する。ディジタル演算処理部15bは、DFBレーザ13aから目標とする波長λ0を発振させるべき目標温度値Trefと、電圧/温度変換部15aから出力された検出温度値Tmonとの差分温度値を求め、この差分温度値を小さくするための温度電圧信号u(ディジタル値)を生成する。
電圧可変制御部15cは、誤動作範囲Hに温度電圧信号uが含まれるか否かの判別を行う。温度電圧信号uがVinM<u<VinPであり、誤動作範囲Hに含まれることを認識した場合は、TECドライバ12aに対して、動作点B(+)と動作点B(−)とを周期的に繰り返すように、VinM、VinPを交互に出力する。D/A部26cは、電圧可変制御部15cから出力されるディジタルの制御電圧をアナログ値に変換してTECドライバ12aに入力する。
次にフローチャートを用いて光伝送装置1の温度制御の動作について説明する。図7は温度制御の動作を示すフローチャートである。
〔S11〕ディジタル演算処理部15bは、温度電圧信号uを生成する。
〔S12〕電圧可変制御部15cは、温度電圧信号uが、動作点B(−)の設定電圧VinMよりも大きく、動作点B(+)の設定電圧VinPよりも小さいか否かを判別する。u≦VinM、またはVinP≦uの場合はステップS13へいき、VinM<u<VinPの場合はステップS14へいく。
〔S13〕u≦VinMの場合は、図22に示すような定常状態であり、VinP≦uの場合は、図23に示すような定常状態であるので、電圧可変制御部15cは、温度電圧信号uをそのまま出力する。
〔S14〕電圧可変制御部15cは、フラグの状態を判別する。なお、フラグは、次に設定する動作点の指示器として働き、フラグ=0は、動作点B(−)の設定を指示し、フラグ=1は、動作点B(+)の設定を指示する。フラグ=1ならステップS15へ、フラグ=0ならステップS17へいく。
〔S15〕電圧可変制御部15cは、次回、動作点B(−)を設定することを指示するために、フラグを0に設定する。
〔S16〕電圧可変制御部15cは、VinPを出力して、動作点B(+)に設定を切り替える。
〔S17〕電圧可変制御部15cは、次回、動作点B(+)を設定することを指示するために、フラグを1に設定する。
〔S18〕電圧可変制御部15cは、VinMを出力して、動作点B(−)に設定を切り替える。
図8は温度制御の動作を示すフローチャートである。図7で示した温度制御の変形動作を示している。上記で説明した周期設定モードでは、動作点B(+)と動作点B(−)とを互いに1回ずつ設定するとしたが、変形動作では、動作点B(+)をp回設定した後に、動作点B(−)をm回設定するものである。
すなわち、図7では、動作点B(+)→動作点B(−)→動作点B(+)→動作点B(−)→・・・と繰り返すが、図8では、例えば、p=3、m=2とすると、動作点B(+)→動作点B(+)→動作点B(+)→動作点B(−)→動作点B(−)→動作点B(+)→動作点B(+)→動作点B(+)→動作点B(−)→・・・というように、動作点B(+)を3回設定した後に、動作点B(−)を2回設定するといったことを繰り返すものである。
〔S21〕ディジタル演算処理部15bは、温度電圧信号uを生成する。
〔S22〕電圧可変制御部15cは、温度電圧信号uが、動作点B(−)の設定電圧VinM(m)よりも大きく、動作点B(+)の設定電圧VinP(p)よりも小さいか否かを判別する。u≦VinM(m)、またはVinP(p)≦uの場合はステップS23へいき、VinM(m)<u<VinP(p)の場合はステップS24へいく。なお、pは動作点B(+)の設定回数(VinPの出力回数)であり、mは動作点B(−)の設定回数(VinMの出力回数)である。
〔S23〕u≦VinM(m)の場合は、図22に示すような定常状態であり、VinP(p)≦uの場合は、図23に示すような定常状態であるので、電圧可変制御部15cは、温度電圧信号uをそのまま出力し、Vin(+)として温度電圧信号uを設定する。
〔S24〕電圧可変制御部15cは、フラグの状態を判別する。フラグは、次に設定する動作点の指示器として働き、フラグ=0は、動作点B(−)の設定を指示し、フラグ=1は、動作点B(+)の設定を示す。フラグ=1ならステップS25へ、フラグ=0ならステップS26へいく。
〔S25〕電圧可変制御部15cは、カウント値p(Counter p)に1を加算して設定回数をインクリメントする。
〔S25a〕電圧可変制御部15cは、カウント値pが、あらかじめ定めた最大設定回数値(Max p)よりも大きいか否かを判断する。カウント値pが最大設定回数値を超える場合はステップS25bへ、カウント値pが最大設定回数値を超えない場合はステップS25dへいく。
〔S25b〕カウント値pを0にして初期状態に戻す。
〔S25c〕電圧可変制御部15cは、次回、動作点B(−)を設定することを指示するために、フラグを0に設定する。
〔S25d〕電圧可変制御部15cは、VinP(p)を出力して、動作点B(+)を設定する。
〔S26〕電圧可変制御部15cは、カウント値m(Counter m)に1を加算して設定回数をインクリメントする。
〔S26a〕電圧可変制御部15cは、カウント値mが、あらかじめ定めた最大設定回数値(Max m)よりも大きいか否かを判断する。カウント値mが最大設定回数値を超える場合はステップS26bへ、カウント値mが最大設定回数値を超えない場合はステップS26dへいく。
〔S26b〕カウント値mを0にして初期状態に戻す。
〔S26c〕電圧可変制御部15cは、次回、動作点B(+)を設定することを指示するために、フラグを1に設定する。
〔S26d〕電圧可変制御部15cは、VinM(m)を出力して、動作点B(−)を設定する。
図8のような制御を行うことにより、TEC11aを微小に冷却側または微小に加熱側に設定しておくといった調整が可能になる。すなわち、DFBレーザ13aを冷却側の状態に傾けておく場合は(微小に冷やしておきたい場合)、m<pと設定して、動作点B(−)の状態よりも動作点B(+)の状態となる回数を多くする。
さらに、DFBレーザ13aを加熱側の状態に傾けておく場合は(微小に暖めておきたい場合)、m>pと設定して、動作点B(+)の状態よりも動作点B(−)の状態となる回数を多くする。なお、DFBレーザ13aを冷却側にも加熱側にも移行しない状態にする場合は、m=p(=1)とする。
次に動作点B(+)と動作点B(−)とを周期設定したときのTEC11aの温度変化の実測結果について説明する。図9は周期設定モード時のTEC11aの温度変化を示す図である。TEC11aのTEC効率は、100℃/Aであり(TEC電流=1[A]でTEC11aは100℃変化する)、TEC時定数は、5secである(TEC11aをある動作点で駆動した場合、5sec経過後にその動作点に対応する温度になることを意味する)。
動作点B(+)の設定区間では、TEC11aの温度は減少方向に向かい、動作点B(−)の設定区間では、TEC11aの温度は増加方向に向かう。また、TEC時定数=5secなので、例えば、動作点B(+)の状態のままだと、5sec後に動作点B(+)の温度になる。
ここで、動作点B(+)と動作点B(−)とを25ms周期で切り替え(TECドライバ12aのVin(+)の入力として、VinPとVinMとを25ms周期で印加する)、このときのTEC電流Δが、+Δ=−Δ=0.01[A]であるとき、TEC11aの目標温度T0に対して、目標温度T0を中心にして、温度の上下の振れ幅が0.01℃よりも小さくなるように制御することができる。この温度振れ幅0.01℃は、波長に換算すると1ピコ程度に該当するが、DFBレーザ13aの1pm程度の発振波長の変動は、通信に影響を与えるものではない。
次に光伝送装置の変形例について説明する。図6で示した光伝送装置1−1では、サーミスタ11bでモニタした検出温度が、DFBレーザ13aから目標とする波長を発振させるべき目標温度になるようにATCを行い、このATC処理の過程において、Vin(+)が誤動作範囲Hに入る場合には、周期設定モードに移行することとした。
これに対し、変形例の光伝送装置では、DFBレーザ13aから発振される波長をモニタし、モニタ波長がDFBレーザ13aから発振すべき目標波長になるようなAFC(Auto Frequency Control)を行う。そして、このAFC処理の過程において、Vin(+)が誤動作範囲Hに入る場合には、周期設定モードに移行するものである。
図10は光伝送装置の構成を示す図である。光伝送装置1−2は、TEC11a、デバイス駆動部12、光送信部13、AFC部16、スプリッタ21a、21b、PD22a、I/V部23a、A/D部24a、APC部25、D/A部26a、26b、26c、DFBレーザドライバ27、SOAドライバ28、波長モニタ部30から構成される。
デバイス駆動部12は、TECドライバ12a、LCフィルタ12b、固定電圧源12cを含む。光送信部13は、DFBレーザ13a、SOA13bを含み、TEC11a上に搭載される。また、AFC部16は、電圧/電流変換部16a、ディジタル演算処理部16b、電圧可変制御部16cを含む。さらに、波長モニタ部30は、エタロンフィルタ31、PD32、I/V部33、A/D部34を含む。
温度制御について説明する(光出力動作は図6で上述した内容と同じである)。DFBレーザ13aから信号光が発振し、SOA13bにより増幅される。SOA13bから出力された信号光は、スプリッタ21aで分岐され、一方は光ファイバを通じて後段へ出力し、他方はスプリッタ21bへ流れる。スプリッタ21bは、入射した信号光を2分岐して、一方をAPCを行うためのPD22aへ出力し、他方を波長モニタ部30へ出力する。
エタロンフィルタ31は、入射した信号光の波長に対応する光パワーを出力する。PD32は、エタロンフィルタ31から出力された光パワーを光電流に変換し、I/V部33は、光電流を電圧信号に変換する。A/D部34は、アナログの電圧信号をディジタル値に変換してAFC部16へ出力する。
電圧/電流変換部16aは、A/D部34から出力されたディジタル電圧信号をディジタルの電流信号Imon(モニタ波長信号)に変換する。ディジタル演算処理部16bは、DFBレーザ13aから発振させるべき目標波長に対応する目標電流値(目標波長信号)Irefと、電圧/電流変換部16aから出力された電流信号Imonとの差分値を求め、この差分値を小さくするための温度電圧信号u(ディジタル値)を生成する。
電圧可変制御部16cは、誤動作範囲Hに温度電圧信号uが含まれるか否かの判別を行う。温度電圧信号uがVinM<u<VinPであり、誤動作範囲Hに含まれることを認識した場合は、TECドライバ12aに対して、動作点B(+)と動作点B(−)とを周期的に繰り返すように、VinM、VinPを交互に出力する。D/A部26cは、電圧可変制御部16cから出力されるディジタルの制御電圧をアナログ値に変換してTECドライバ12aに入力する。
次に他の実施の形態として、DFB駆動電流が変化することによって、DFBレーザ13aの発振波長が変化すること(DFBレーザ13aの電流特性)を利用して、DFB駆動電流を増減させることによって、動作点Bを含む誤動作範囲Hを避けるための制御について説明する。
図11はDFB駆動電流によるTECドライバ12aの動作点の移動を示す図である。縦軸はTEC電流(ITEC)、横軸はTEC11aに印加される差動入力電圧Vd(=Vin(+)−Vin(−))である。なお、Vin(−)=0と考え、フルスケールを±1.25Vとした場合、Vin(+)=±50mVが図の斜線部の領域に該当する。
ここで、DFBレーザ13aから所定波長λ0を発振させるものとする。また、DFBレーザ13aでは、温度が高くなると発振波長は増加し、温度が低くなると発振波長は低下する。さらに、DFB駆動電流が増加すると発振波長は増加し、DFB駆動電流が低下すると発振波長は低下するものである。
(A)動作点がVin(+)>Vin(−)の範囲にあった場合。
(a1)現在のDFBレーザ13aの動作環境温度が、所定温度よりも冷却度が高い場合、DFBレーザ13aの発振波長は、λ0よりも小さい値に変動しようとする。
(a2)温度一定化制御により、TECドライバ12aは、Vin(+)をVin(−)に近づけていき(ITEC(+)を減少させていき)、冷却度を弱める方向に動作点を移行させる。
(a3)冷却度を弱める方向に動作点を移行させている場合に、Vin(+)が誤動作範囲Hに近づくことを認識すると、Vin(+)の可変制御による温度一定化制御は停止する。そして、DFB駆動電流を増加させて、発振波長の低下を抑制して発振波長がλ0になるように制御する。
(B)動作点がVin(+)<Vin(−)の範囲にあった場合。
(b1)現在のDFBレーザ13aの動作環境温度が、所定温度よりも加熱度が高い場合、DFBレーザ13aの発振波長は、λ0よりも大きい値に変動しようとする。
(b2)温度一定化制御により、TECドライバ12aは、Vin(+)をVin(−)に近づけていき(ITEC(−)を減少させていき)、加熱度を弱める方向に動作点を移行させる。
(b3)加熱度を弱める方向に動作点を移行させている場合に、Vin(+)が誤動作範囲Hに近づくことを認識すると、Vin(+)の可変制御による温度一定化制御は停止する。そして、DFB駆動電流を減少させて、発振波長の増加を抑制して発振波長がλ0になるように制御する。
このように、誤動作範囲HにVin(+)が入らない範囲までは、Vin(+)を可変出力して、発振波長を一定化させる制御を行い、誤動作範囲HにVin(+)が入る(または近づく)場合には、温度一定化制御からDFB駆動電流の制御に切り替えて、発振波長の一定化を行う。
次に図11で上述した制御機能を有する光伝送装置について説明する。図12は光伝送装置の構成を示す図である。光伝送装置3は、TEC11a、デバイス駆動部12、光送信部13、AFC部16−1、スプリッタ21a、21b、PD22a、I/V部23a、A/D部24a、APC部25、D/A部26a、26b、26c、DFBレーザドライバ27、SOAドライバ28、波長モニタ部30から構成される。
デバイス駆動部12は、TECドライバ12a、LCフィルタ12b、固定電圧源12cを含む。光送信部13は、DFBレーザ13a、SOA13bを含み、TEC11a上に搭載される。
AFC部16−1は、電圧/電流変換部16a、ディジタル演算処理部16b、制御部16dを含む。波長モニタ部30は、エタロンフィルタ31、PD32、I/V部33、A/D部34を含む。
なお、光伝送装置3は、構成ブロックとして、図10で上述した光伝送装置1−2の電圧可変制御部16cが制御部16dとなっているだけで、その他の構成ブロックは同じなので、制御部16dのみ説明する。
制御部16dは、波長モニタ部30から出力されたモニタ波長信号が、目標波長信号になるように、Vin(+)を可変出力する温度一定化制御を行い、DFBレーザ13aの駆動信号の設定制御を行う。
この場合、制御部16dは、図11で上述したように、温度一定化制御時に、設定すべきVin(+)が、誤動作範囲Hに入ることを認識した場合は、温度一定化制御を停止して、DFBレーザ13aの駆動信号(D/A部26bの入力ディジタル値)を増減させることで、DFBレーザ13aから目標の発振波長を出力させる。
図13はDFB駆動電流と動作点との遷移関係を示す図である。左縦軸はTEC電流(ITEC)、右縦軸はDFB駆動電流であり、横軸はTEC11aに印加される差動入力電圧Vd(=Vin(+)−Vin(−))である。
Vin(+)がVin(−)よりも大きいときのTECドライバ12aの動作点C0(第1の動作点)が、誤動作範囲Hを除き、動作点Bに近づくほど冷却度が弱くなり、動作点Bから離れるほど冷却度が強まる範囲D1にあり、DFBレーザ13aの発振波長が、目標の発振波長よりも低下してきた場合を考える。
この場合は、Vin(+)をVin(−)に近づけていき、冷却度を弱める方向に動作点C0を移行させて(矢印X1a)、発振波長を増加させる。また、このときのDFB駆動電流は増加方向に制御(矢印X1b)することで、動作点Bに近づくことを抑制する。DFBの電流増加による発振波長の増加による効果によって、Vdが誤動作範囲Hに入る前の動作点X2aで安定する。
一方、Vin(+)がVin(−)よりも小さいときのTECドライバ12aの動作点A0(第2の動作点)が、誤動作範囲Hを除き、動作点Bに近づくほど加熱度が弱くなり、動作点Bら離れるほど加熱度が強まる範囲D2にあり、DFBレーザ13aの発振波長が、目標の発振波長よりも増加してきた場合を考える。
この場合は、Vin(+)をVin(−)に近づけていき、加熱度を弱める方向に動作点A0を移行させて(矢印Y1a)、発振波長を低下させる。また、このときのDFB駆動電流は減少方向に制御(矢印Y1b)することで、動作点Bに近づくことを抑制する。DFBの電流減少による発振波長の低下による効果によって、Vdが誤動作範囲Hに入る前の動作点Y2aで安定する。
(付記1) 温度制御を行う温度制御装置において、
温度制御対象物に近接し、供給される電流に応じて温度を調節する温度調節デバイスと、
制御電圧が印加されて前記電流を制御する温度調節ドライバと、
前記温度制御対象物の温度を検出する温度検出部と、
検出温度が目標温度になるように、前記制御電圧を可変出力して、温度一定化制御を行う電圧可変制御部と、
を備え、
前記電圧可変制御部は、
前記温度一定化制御時に、設定すべき前記制御電圧が、前記温度調節ドライバが誤動作を起こす電圧範囲に入ることを認識した場合は、
前記温度調節ドライバに対して、前記電圧範囲の最小側の近傍に位置する誤動作を起こさない第1の制御電圧値と、前記電圧範囲の最大側の近傍に位置する誤動作を起こさない第2の制御電圧値との設定を周期的に繰り返す周期設定モードになって、前記電圧範囲を回避して前記制御電圧の出力制御を行う、
ことを特徴とする温度制御装置。
(付記2) 前記電圧可変制御部は、前記温度調節デバイスに前記電流が供給されたときに温度が変化する電流・温度の伝達特性の時定数よりも早い周期で、前記第1の制御電圧値と前記第2の制御電圧値とを交互に切り替えるように、前記制御電圧の出力制御を行うことを特徴とする付記1記載の温度制御装置。
(付記3) 前記電圧可変制御部は、前記周期設定モード時に、前記第1の制御電圧値をm回続けて周期的に出力し、前記第2の制御電圧値をp回続けて周期的に出力する設定を繰り返すことを特徴とする付記1記載の温度制御装置。
(付記4) 温度制御を行う温度制御装置において、
温度制御対象物に近接し、供給される電流の向きに応じて冷却・加熱を切り替え、電流量に応じて冷却または加熱の度合いを調節する温度調節デバイスと、
可変電圧である第1の制御電圧と、固定電圧である第2の制御電圧とが入力し、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との大小関係で前記電流の向きを変え、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との差分量で前記電流量を制御する温度調節ドライバと、
前記温度制御対象物の温度を検出する温度検出部と、
検出温度が目標温度になるように、前記第1の制御電圧を可変出力して、温度一定化制御を行う電圧可変制御部と、
を備え、
前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧とが等しく、前記電流量が0となるときの前記温度調節ドライバの動作点である中間動作点が含まれ、前記温度調節ドライバが誤動作を起こす範囲を誤動作範囲とし、
前記中間動作点に近づくほど冷却度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど冷却度が強まる範囲にあって、前記誤動作範囲の近傍に位置して、前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも大きいときの前記温度調節ドライバの動作点を第1の動作点とし、
前記中間動作点に近づくほど加熱度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど加熱度が強まる範囲にあって、前記誤動作範囲の近傍に位置して、前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも小さいときの前記温度調節ドライバの動作点を第2の動作点とした場合に、
前記電圧可変制御部は、
前記温度一定化制御時に、設定すべき前記第1の制御電圧が、前記誤動作範囲に入ることを認識した場合は、
前記温度調節ドライバに対して、前記第1の動作点と前記第2の動作点との設定を周期的に繰り返す周期設定モードになって、前記誤動作範囲を回避して、前記第1の制御電圧の出力制御を行う、
ことを特徴とする温度制御装置。
(付記5) 前記電圧可変制御部は、前記温度調節デバイスに前記電流が供給されたときに温度が変化する電流・温度の伝達特性の時定数よりも早い周期で、前記第1の動作点と前記第2の動作点とを切り替えるように、前記第1の制御電圧の出力制御を行うことを特徴とする付記4記載の温度制御装置。
(付記6) 前記電圧可変制御部は、前記周期設定モード時に、前記第1の動作点をp回続けて周期的に出力し、前記第2の動作点をm回続けて周期的に出力する設定を繰り返すように、前記第1の制御電圧の出力制御を行うことを特徴とする付記4記載の温度制御装置。
(付記7) 前記温度調節ドライバの動作点が、前記誤動作範囲にあるときに発生するノイズが、装置内の各素子に影響を及ぼさなくなるノイズレベルまで抑制するように、
前記中間動作点から、前記第1の制御電圧の電圧値を前記第2の制御電圧よりも大きく遷移させていき、
ノイズが抑制される最小の値となった前記第1の制御電圧を、前記第1の動作点の設定電圧とし、
前記中間動作点から、前記第1の制御電圧の電圧値を前記第2の制御電圧よりも小さく遷移させていき、
ノイズが抑制される最大の値となった前記第1の制御電圧を、前記第2の動作点の設定電圧とする、
ことを特徴とする付記4記載の温度制御装置。
(付記8) 光伝送を行う光伝送装置において、
信号光を発振する半導体レーザと、
前記半導体レーザの温度を検出するサーミスタと、供給される電流の向きに応じて冷却・加熱を切り替え、電流量に応じて冷却または加熱の度合いを調節して、前記半導体レーザの温度調節を行う温度調節デバイスと、を含み、前記半導体レーザに近接する温度調節器と、
可変電圧である第1の制御電圧と、固定電圧である第2の制御電圧とが入力し、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との大小関係で前記電流の向きを変え、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との差分量で前記電流量を制御する温度調節ドライバと、
温度によって変化する前記サーミスタの抵抗値を電圧信号に変換する抵抗値/電圧変換部と、
前記抵抗値/電圧変換部から出力された前記電圧信号を検出温度に変換する電圧/温度変換部と、
前記半導体レーザから目標とする波長を発振させるべき目標温度と、前記検出温度との差分温度値を求め、前記差分温度値を小さくするための温度電圧信号を生成する演算処理部と、
前記温度電圧信号にもとづいて、前記検出温度が前記目標温度になるように、前記第1の制御電圧を可変出力して、温度一定化制御を行う電圧可変制御部と、
を備え、
前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧とが等しく、前記電流量が0となるときの前記温度調節ドライバの動作点である中間動作点が含まれ、前記温度調節ドライバが誤動作を起こす範囲を誤動作範囲とし、
前記中間動作点に近づくほど冷却度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど冷却度が強まる範囲にあって、前記誤動作範囲の近傍に位置して、前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも大きいときの前記温度調節ドライバの動作点を第1の動作点とし、
前記中間動作点に近づくほど加熱度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど加熱度が強まる範囲にあって、前記誤動作範囲の近傍に位置して、前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも小さいときの前記温度調節ドライバの動作点を第2の動作点とした場合に、
前記電圧可変制御部は、
前記温度一定化制御時に、設定すべき前記第1の制御電圧が、前記誤動作範囲に入ることを認識した場合は、
前記温度調節ドライバに対して、前記第1の動作点と前記第2の動作点との設定を周期的に繰り返す周期設定モードになって、前記誤動作範囲を回避して、前記第1の制御電圧の出力制御を行う、
ことを特徴とする光伝送装置。
(付記9) 前記電圧可変制御部は、前記温度調節デバイスに前記電流が供給されたときに温度が変化する電流・温度の伝達特性の時定数よりも早い周期で、前記第1の動作点と前記第2の動作点とを切り替えるように、前記第1の制御電圧の出力制御を行うことを特徴とする付記8記載の光伝送装置。
(付記10) 前記電圧可変制御部は、前記周期設定モード時に、前記第1の動作点をp回続けて周期的に出力し、前記第2の動作点をm回続けて周期的に出力する設定を繰り返すように、前記第1の制御電圧の出力制御を行うことを特徴とする付記8記載の光伝送装置。
(付記11) 前記温度調節ドライバの動作点が、前記誤動作範囲にあるときに発生するノイズが、装置内の各素子に影響を及ぼさなくなるノイズレベルまで抑制するように、
前記中間動作点から、前記第1の制御電圧の電圧値を前記第2の制御電圧よりも大きく遷移させていき、
ノイズが抑制される最小の値となった前記第1の制御電圧を、前記第1の動作点の設定電圧とし、
前記中間動作点から、前記第1の制御電圧の電圧値を前記第2の制御電圧よりも小さく遷移させていき、
ノイズが抑制される最大の値となった前記第1の制御電圧を、前記第2の動作点の設定電圧とする、
ことを特徴とする付記8記載の光伝送装置。
(付記12) 光伝送を行う光伝送装置において、
信号光を発振する半導体レーザと、
前記半導体レーザに近接し、供給される電流の向きに応じて冷却・加熱を切り替え、電流量に応じて冷却または加熱の度合いを調節して、温度調節を行う温度調節デバイスと、
可変電圧である第1の制御電圧と、固定電圧である第2の制御電圧とが入力し、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との大小関係で前記電流の向きを変え、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との差分量で前記電流量を制御する温度調節ドライバと、
前記半導体レーザから発振される前記信号光の波長をモニタして、モニタ波長信号に変換する波長モニタ部と、
前記半導体レーザから発振させるべき目標波長に対応する目標波長信号と、前記モニタ信号との差分値を求め、前記差分値を小さくするための温度電圧信号を生成する演算処理部と、
前記温度電圧信号にもとづいて、前記モニタ波長信号の値が前記目標波長信号の値になるように、前記第1の制御電圧を可変出力して、温度一定化制御を行う電圧可変制御部と、
を備え、
前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧とが等しく、前記電流量が0となるときの前記温度調節ドライバの動作点である中間動作点が含まれ、前記温度調節ドライバが誤動作を起こす範囲を誤動作範囲とし、
前記中間動作点に近づくほど冷却度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど冷却度が強まる範囲にあって、前記誤動作範囲の近傍に位置して、前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも大きいときの前記温度調節ドライバの動作点を第1の動作点とし、
前記中間動作点に近づくほど加熱度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど加熱度が強まる範囲にあって、前記誤動作範囲の近傍に位置して、前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも小さいときの前記温度調節ドライバの動作点を第2の動作点とした場合に、
前記電圧可変制御部は、
前記温度一定化制御時に、設定すべき前記第1の制御電圧が、前記誤動作範囲に入ることを認識した場合は、
前記温度調節ドライバに対して、前記第1の動作点と前記第2の動作点との設定を周期的に繰り返す周期設定モードになって、前記誤動作範囲を回避して、前記第1の制御電圧の出力制御を行う、
ことを特徴とする光伝送装置。
(付記13) 光伝送を行う光伝送装置において、
信号光を発振する半導体レーザと、
前記半導体レーザに近接し、供給される電流の向きに応じて冷却・加熱を切り替え、電流量に応じて冷却または加熱の度合いを調節して、温度調節を行う温度調節デバイスと、
可変電圧である第1の制御電圧と、固定電圧である第2の制御電圧とが入力し、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との大小関係で前記電流の向きを変え、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との差分量で前記電流量を制御する温度調節ドライバと、
前記半導体レーザから発振される前記信号光の波長をモニタして、モニタ波長信号に変換する波長モニタ部と、
前記半導体レーザから発振させるべき目標波長に対応する目標波長信号と、前記モニタ信号との差分値を求め、前記差分値を小さくするための温度電圧信号を生成する演算処理部と、
前記温度電圧信号にもとづいて、前記モニタ波長信号の値が前記目標波長信号の値になるように、前記第1の制御電圧を可変出力する温度一定化制御および前記半導体レーザの駆動信号の設定制御を行う制御部と、
を備え、
前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧とが等しく、前記電流量が0となるときの前記温度調節ドライバの動作点である中間動作点が含まれ、前記温度調節ドライバが誤動作を起こす範囲を誤動作範囲とした場合、
前記制御部は、
前記温度一定化制御時に、設定すべき前記第1の制御電圧が、前記誤動作範囲に近づくにつれて、前記半導体レーザの前記駆動信号を増減させることで、前記半導体レーザから目標の発振波長を出力させる、
ことを特徴とする光伝送装置。
(付記14) 前記制御部は、
前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも大きいときの前記温度調節ドライバの第1の動作点が、前記誤動作範囲を除き、前記中間動作点に近づくほど冷却度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど冷却度が強まる範囲にあって、
前記半導体レーザの発振波長が、目標の発振波長よりも低下してきた場合、
前記第1の制御電圧を前記第2の制御電圧に近づけていき、冷却度を弱める方向に前記第1の動作点を移行させて、前記発振波長を増加させ、
冷却度を弱める方向に前記第1の動作点を移行させている場合に、前記第1の制御電圧が前記誤動作範囲の近傍に近づくことを認識した場合は、前記駆動信号を増加させることで、前記発振波長を増加させ、
前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも小さいときの前記温度調節ドライバの第2の動作点が、前記誤動作範囲を除き、前記中間動作点に近づくほど加熱度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど加熱度が強まる範囲にあって、
前記半導体レーザの発振波長が、目標の発振波長よりも増加してきた場合、
前記第1の制御電圧を前記第2の制御電圧に近づけていき、加熱度を弱める方向に前記第2の動作点を移行させて、前記発振波長を低下させ、
加熱度を弱める方向に前記第2の動作点を移行させている場合に、前記第2の制御電圧が前記誤動作範囲の近傍に近づくことを認識した場合は、前記駆動信号を減少させることで、前記発振波長を低下させる、
ことを特徴とする付記13記載の光伝送装置。
温度制御装置の原理図である。 温度制御装置の構成を示す図である。 電圧可変制御部の動作を説明するための図である。 動作点B(+)と動作点B(−)のときのTECドライバの出力波形を示す図である。 設定電圧の決定手順の一例を示すフローチャートである。 光伝送装置の構成を示す図である。 温度制御の動作を示すフローチャートである。 温度制御の動作を示すフローチャートである。 周期設定モード時のTECの温度変化を示す図である。 光伝送装置の構成を示す図である。 DFB駆動電流によるTECドライバの動作点の移動を示す図である。 光伝送装置の構成を示す図である。 DFB駆動電流と動作点との遷移関係を示す図である。 TECドライバ周辺の構成を示す図である。 TEC電流を示す図である。 TECドライバの動作を説明するための図である。 TECドライバの動作を説明するための図である。 TECドライバの動作を説明するための図である。 TEC制御による冷却・加熱の内容を示す図である。 貫通電流が発生するタイミングを示す図である。 TECドライバの内部に貫通電流が流れる様子を示す図である。 TECドライバの出力波形を示す図である。 TECドライバの出力波形を示す図である。 TECドライバの出力波形を示す図である。
符号の説明
10 温度制御装置
10a 温度制御対象物
11a 温度調節デバイス
12a 温度調節ドライバ
3 温度検出部
4 電圧可変制御部
h 誤動作を起こす電圧範囲
Va 制御電圧
v 制御電圧Vaの値
v1 第1の制御電圧値
v2 第2の制御電圧値

Claims (8)

  1. 温度制御を行う温度制御装置において、
    温度制御対象物に近接し、供給される電流に応じて温度を調節する温度調節デバイスと、
    制御電圧が印加されて前記電流を制御する温度調節ドライバと、
    前記温度制御対象物の温度を検出する温度検出部と、
    検出温度が目標温度になるように、前記制御電圧を可変出力して、温度一定化制御を行う電圧可変制御部と、
    を備え、
    前記電圧可変制御部は、
    前記温度一定化制御時に、設定すべき前記制御電圧が、前記温度調節ドライバが誤動作を起こす電圧範囲に入ることを認識した場合は、
    前記温度調節ドライバに対して、前記電圧範囲の最小側の近傍に位置する誤動作を起こさない第1の制御電圧値と、前記電圧範囲の最大側の近傍に位置する誤動作を起こさない第2の制御電圧値との設定を周期的に繰り返す周期設定モードになって、前記電圧範囲を回避して前記制御電圧の出力制御を行う、
    ことを特徴とする温度制御装置。
  2. 前記電圧可変制御部は、前記温度調節デバイスに前記電流が供給されたときに温度が変化する電流・温度の伝達特性の時定数よりも早い周期で、前記第1の制御電圧値と前記第2の制御電圧値とを交互に切り替えるように、前記制御電圧の出力制御を行うことを特徴とする請求項1記載の温度制御装置。
  3. 温度制御を行う温度制御装置において、
    温度制御対象物に近接し、供給される電流の向きに応じて冷却・加熱を切り替え、電流量に応じて冷却または加熱の度合いを調節する温度調節デバイスと、
    可変電圧である第1の制御電圧と、固定電圧である第2の制御電圧とが入力し、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との大小関係で前記電流の向きを変え、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との差分量で前記電流量を制御する温度調節ドライバと、
    前記温度制御対象物の温度を検出する温度検出部と、
    検出温度が目標温度になるように、前記第1の制御電圧を可変出力して、温度一定化制御を行う電圧可変制御部と、
    を備え、
    前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧とが等しく、前記電流量が0となるときの前記温度調節ドライバの動作点である中間動作点が含まれ、前記温度調節ドライバが誤動作を起こす範囲を誤動作範囲とし、
    前記中間動作点に近づくほど冷却度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど冷却度が強まる範囲にあって、前記誤動作範囲の近傍に位置して、前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも大きいときの前記温度調節ドライバの動作点を第1の動作点とし、
    前記中間動作点に近づくほど加熱度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど加熱度が強まる範囲にあって、前記誤動作範囲の近傍に位置して、前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも小さいときの前記温度調節ドライバの動作点を第2の動作点とした場合に、
    前記電圧可変制御部は、
    前記温度一定化制御時に、設定すべき前記第1の制御電圧が、前記誤動作範囲に入ることを認識した場合は、
    前記温度調節ドライバに対して、前記第1の動作点と前記第2の動作点との設定を周期的に繰り返す周期設定モードになって、前記誤動作範囲を回避して、前記第1の制御電圧の出力制御を行う、
    ことを特徴とする温度制御装置。
  4. 前記電圧可変制御部は、前記温度調節デバイスに前記電流が供給されたときに温度が変化する電流・温度の伝達特性の時定数よりも早い周期で、前記第1の動作点と前記第2の動作点とを切り替えるように、前記第1の制御電圧の出力制御を行うことを特徴とする請求項3記載の温度制御装置。
  5. 前記温度調節ドライバの動作点が、前記誤動作範囲にあるときに発生するノイズが、装置内の各素子に影響を及ぼさなくなるノイズレベルまで抑制するように、
    前記中間動作点から、前記第1の制御電圧の電圧値を前記第2の制御電圧よりも大きく遷移させていき、
    ノイズが抑制される最小の値となった前記第1の制御電圧を、前記第1の動作点の設定電圧とし、
    前記中間動作点から、前記第1の制御電圧の電圧値を前記第2の制御電圧よりも小さく遷移させていき、
    ノイズが抑制される最大の値となった前記第1の制御電圧を、前記第2の動作点の設定電圧とする、
    ことを特徴とする請求項3記載の温度制御装置。
  6. 光伝送を行う光伝送装置において、
    信号光を発振する半導体レーザと、
    前記半導体レーザの温度を検出するサーミスタと、供給される電流の向きに応じて冷却・加熱を切り替え、電流量に応じて冷却または加熱の度合いを調節して、前記半導体レーザの温度調節を行う温度調節デバイスと、を含み、前記半導体レーザに近接する温度調節器と、
    可変電圧である第1の制御電圧と、固定電圧である第2の制御電圧とが入力し、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との大小関係で前記電流の向きを変え、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との差分量で前記電流量を制御する温度調節ドライバと、
    温度によって変化する前記サーミスタの抵抗値を電圧信号に変換する抵抗値/電圧変換部と、
    前記抵抗値/電圧変換部から出力された前記電圧信号を検出温度に変換する電圧/温度変換部と、
    前記半導体レーザから目標とする波長を発振させるべき目標温度と、前記検出温度との差分温度値を求め、前記差分温度値を小さくするための温度電圧信号を生成する演算処理部と、
    前記温度電圧信号にもとづいて、前記検出温度が前記目標温度になるように、前記第1の制御電圧を可変出力して、温度一定化制御を行う電圧可変制御部と、
    を備え、
    前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧とが等しく、前記電流量が0となるときの前記温度調節ドライバの動作点である中間動作点が含まれ、前記温度調節ドライバが誤動作を起こす範囲を誤動作範囲とし、
    前記中間動作点に近づくほど冷却度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど冷却度が強まる範囲にあって、前記誤動作範囲の近傍に位置して、前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも大きいときの前記温度調節ドライバの動作点を第1の動作点とし、
    前記中間動作点に近づくほど加熱度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど加熱度が強まる範囲にあって、前記誤動作範囲の近傍に位置して、前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも小さいときの前記温度調節ドライバの動作点を第2の動作点とした場合に、
    前記電圧可変制御部は、
    前記温度一定化制御時に、設定すべき前記第1の制御電圧が、前記誤動作範囲に入ることを認識した場合は、
    前記温度調節ドライバに対して、前記第1の動作点と前記第2の動作点との設定を周期的に繰り返す周期設定モードになって、前記誤動作範囲を回避して、前記第1の制御電圧の出力制御を行う、
    ことを特徴とする光伝送装置。
  7. 光伝送を行う光伝送装置において、
    信号光を発振する半導体レーザと、
    前記半導体レーザに近接し、供給される電流の向きに応じて冷却・加熱を切り替え、電流量に応じて冷却または加熱の度合いを調節して、温度調節を行う温度調節デバイスと、
    可変電圧である第1の制御電圧と、固定電圧である第2の制御電圧とが入力し、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との大小関係で前記電流の向きを変え、前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧との差分量で前記電流量を制御する温度調節ドライバと、
    前記半導体レーザから発振される前記信号光の波長をモニタして、モニタ波長信号に変換する波長モニタ部と、
    前記半導体レーザから発振させるべき目標波長に対応する目標波長信号と、前記モニタ信号との差分値を求め、前記差分値を小さくするための温度電圧信号を生成する演算処理部と、
    前記温度電圧信号にもとづいて、前記モニタ波長信号の値が前記目標波長信号の値になるように、前記第1の制御電圧を可変出力する温度一定化制御および前記半導体レーザの駆動信号の設定制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記第1の制御電圧と前記第2の制御電圧とが等しく、前記電流量が0となるときの前記温度調節ドライバの動作点である中間動作点が含まれ、前記温度調節ドライバが誤動作を起こす範囲を誤動作範囲とした場合、
    前記制御部は、
    前記温度一定化制御時に、設定すべき前記第1の制御電圧が、前記誤動作範囲に近づくにつれて、前記半導体レーザの前記駆動信号を増減させることで、前記半導体レーザから目標の発振波長を出力させる、
    ことを特徴とする光伝送装置。
  8. 前記制御部は、
    前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも大きいときの前記温度調節ドライバの第1の動作点が、前記誤動作範囲を除き、前記中間動作点に近づくほど冷却度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど冷却度が強まる範囲にあって、
    前記半導体レーザの発振波長が、目標の発振波長よりも低下してきた場合、
    前記第1の制御電圧を前記第2の制御電圧に近づけていき、冷却度を弱める方向に前記第1の動作点を移行させて、前記発振波長を増加させ、
    冷却度を弱める方向に前記第1の動作点を移行させている場合に、前記第1の制御電圧が前記誤動作範囲の近傍に近づくことを認識した場合は、前記駆動信号を増加させることで、前記発振波長を増加させ、
    前記第1の制御電圧が前記第2の制御電圧よりも小さいときの前記温度調節ドライバの第2の動作点が、前記誤動作範囲を除き、前記中間動作点に近づくほど加熱度が弱くなり、前記中間動作点から離れるほど加熱度が強まる範囲にあって、
    前記半導体レーザの発振波長が、目標の発振波長よりも増加してきた場合、
    前記第1の制御電圧を前記第2の制御電圧に近づけていき、加熱度を弱める方向に前記第2の動作点を移行させて、前記発振波長を低下させ、
    加熱度を弱める方向に前記第2の動作点を移行させている場合に、前記第2の制御電圧が前記誤動作範囲の近傍に近づくことを認識した場合は、前記駆動信号を減少させることで、前記発振波長を低下させる、
    ことを特徴とする請求項7記載の光伝送装置。
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