JP2010001746A - 可変容量圧縮機の容量制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】弁体が安定に動作し、可変容量圧縮機の吐出容量が安定に制御される可変容量圧縮機の容量制御システムを提供する。
【解決手段】可変容量圧縮機の容量制御システム(A)は、キャリア信号を利用してデューティ比決定手段(403)によって決定されたデューティ比のパルス信号を生成し、当該パルス信号をスイッチング素子(413)に供給する駆動手段(410)を備える。駆動手段(410)はキャリア周波数調整手段(415)を有し、キャリア周波数調整手段(415)は、デューティ比決定手段(403)で決定されたデューティ比が50%を含む中間範囲内にあるときに、パルス信号の周波数を第1の周波数に調整し、デューティ比決定手段(403)で決定されたデューティ比が中間範囲外にあるときに、パルス信号の周波数を第1の周波数に比べて容量制御弁(200)の可動ユニットの固有振動数に近い第2の周波数に調整する。
【選択図】図4

Description

本発明は、空調システムの冷凍サイクルに適用される可変容量圧縮機の容量制御システムに関する。
空調システムの冷凍サイクルに適用される可変容量圧縮機のための容量制御システムは、容量制御弁の弁開度を制御することにより、可変容量圧縮機の容量を制御する。
例えば特許文献1に記載された可変容量圧縮機の制御方法は、可変容量圧縮機の吸入室の圧力(吸入圧力)を制御すべく、容量制御弁のソレノイドアセンブリのコイルへ印加される入力電圧のデューティ比を変更することを特徴としている。この方法によれば、デューティ比を変更することにより、容量制御弁の弁体に作用するソレノイドアセンブリの電磁力を変化させて吐出容量が制御される。具体的には、ソレノイドアセンブリの電磁力を変化させることにより容量制御弁の弁開度が変更され、クランク室への冷媒の導入量が調整される。この結果として、斜板の傾角が変化し、吐出容量が調整される。
入力電圧のデューティ比の変更は、パルス幅変調(PWM方式)方式によって行うことができる。この場合、電源からコイルへの給電はスイッチング素子を通じて行われ、スイッチング素子のゲート端子にパルス信号が入力される。このパルス信号のパルス幅(時間幅)を調整することにより、デューティ比が変更される。パルス信号は、例えば三角波や鋸波等の一定周期又は周波数のキャリア信号を利用して生成される。デューティ比は、パルス幅をキャリア信号の周期で除した値である。
一方、特許文献2は、冷凍サイクルにおける冷媒の圧力差、例えば、冷凍サイクルの吐出圧力領域または吸入圧力領域における2点間の圧力差を検知して、可変容量圧縮機の吐出容量を制御する方法を開示している。
また、特許文献3は、可変容量圧縮機の吐出圧力と吸入圧力との圧力差を制御して、可変容量圧縮機の吐出容量を制御する方法を開示している。
特開平10−2284号公報 特開2001−107854号公報 特開2001−153042号公報
特許文献1が開示する制御方法は、キャリア信号の周期がコイルのインダクタンスにより定まる時定数よりも長く、電流が不連続に流れる電流不連続モードを採用している(特許文献1の図5参照)。電流不連続モードであっても、コイルに対してダイオードを並列に接続した場合、コイルを流れる電流を平滑化することができる。しかしながら、その場合であっても、コイルを流れる電流は、ある程度の電流振幅をもって、キャリア周波数にて振動する。
一方、容量制御弁の可動ユニットは、例えば、可動コア(プランジャ)、ソレノイドロッド、弁体、感圧ロッド、ベローズ及びばねで構成され、可動ユニットは複数の支持部で支持されている。このため可動ユニットが静止してしまうと、可動ユニットと支持部との間の静摩擦力の影響が強くなり、コイルを流れる電流の変化が小さい場合、可動ユニットの弁体の動作が電流変化に追従できなくなる。PWM方式によれば、コイルに供給される電流が電流振幅を持つため、可動ユニットに対して作用するソレノイドアセンブリの電磁力が常時変動し、可動ユニットも常時動作する。従って、可動ユニットと支持部との間には、静摩擦力よりも小さい動摩擦力しか作用せず、弁体が円滑に動作する。
また、可動ユニットの固有振動数は、キャリア周波数とほぼ同等に設定されており、コイルに電流が供給されている間、可動ユニットは共振状態にある。可動ユニットを共振状態に保つことは、特に電流振幅の小さい領域で弁体を円滑に動作させるのに有効である。
ここで、コイルを流れる電流の電流振幅はデューティ比に依存して変化し、電流振幅はデューティ比が50%近傍のときに最も大きくなる。可動ユニットが共振状態にあるときに電流振幅が大きくなると、かえって吐出容量制御の安定性が損なわれる。
より詳しくは、電流振幅が大きくなると、弁体が開開方向に大きく動作する。そしてこれに伴い、クランク室への冷媒の導入量、言い換えれば、クランク室の圧力が大きく変動し、斜板の傾角が不安定になる場合がある。特に、弁開度が微小な領域では、弁体が弁座に対する当接及び弁座からの離間を繰り返すため、斜板が不安定な挙動を示す傾向が強くなる。
斜板の傾角が不安定になると可変容量圧縮機の容量が不安定になる。そしてこれに伴い、吸入圧力の制御安定性が悪化して車室内の温度制御精度が悪化する。また、可変容量圧縮機の駆動負荷も変動するため、エンジン制御に悪影響を与えることになる。
そしてこのような問題は、特許文献1の制御方法を用いた場合のみでなく、特許文献2又は特許文献3の制御方法においてPWM方式を採用した場合にも発生する。
本発明は上述した事情に基づいてなされたもので、その目的は、弁体が安定に動作し、吐出容量が安定に制御される可変容量圧縮機の容量制御システムを提供することにある。
上記の目的を達成するべく、本発明によれば、空調システムの冷凍サイクルを構成すべく冷媒が循環する循環路に放熱器、膨張器及び蒸発器とともに介挿される可変容量圧縮機に適用され、容量制御弁の弁開度を制御することにより前記可変容量圧縮機の容量を制御する可変容量圧縮機の容量制御システムにおいて、前記容量制御弁のソレノイドアセンブリのコイルと電気的に並列に接続されたダイオードと、前記容量制御弁のソレノイドアセンブリのコイルと電気的に直列に接続され、自身に入力されるパルス信号に基づいて電源から前記コイルへの給電を許容するスイッチング素子と、前記パルス信号のデューティ比を決定するデューティ比決定手段と、キャリア信号を利用して前記デューティ比決定手段によって決定されたデューティ比のパルス信号を生成し、当該パルス信号を前記スイッチング素子に供給する駆動手段とを備え、前記駆動手段はキャリア周波数調整手段を有し、前記キャリア周波数調整手段は、前記デューティ比決定手段で決定されたデューティ比が50%を含む中間範囲内にあるときに、前記パルス信号の周波数を第1の周波数に調整し、前記デューティ比決定手段で決定されたデューティ比が前記中間範囲外にあるときに、前記パルス信号の周波数を前記第1の周波数に比べて前記容量制御弁の可動ユニットの固有振動数に近い第2の周波数に調整することを特徴とする可変容量圧縮機の容量制御システムが提供される(請求項1)。
好ましくは、前記第1の周波数は、前記デューティ比決定手段で決定されたデューティ比に基づいて変化する(請求項2)。
好ましくは、デューティ比が連続的に変化するのに伴って前記キャリア信号の周波数を前記第1の周波数及び第2の周波数のうち一方から他方に調整するときに前記キャリア信号の周波数が連続的に変化するように、前記第1の周波数は前記デューティ比決定手段で決定されたデューティ比に基づいて変化する(請求項3)。
好ましくは、前記中間範囲の下限値及び前記上限値は、前記デューティ比が増大方向に変化する場合と減少方向に変化する場合とでそれぞれ異なる(請求項4)。
好ましくは、前記容量制御弁は、前記冷凍サイクルの吸入圧力領域の圧力に応答して動作する(請求項5)。
好ましくは、前記容量制御弁は、前記冷凍サイクルの吐出圧力領域の2つの圧力監視点間の圧力差に応答して動作する(請求項6)。
好ましくは、前記容量制御弁は、前記冷凍サイクルの吐出圧力領域の圧力と吸入圧力領域の圧力との圧力差に応答して動作する(請求項7)。
本発明の請求項1の可変容量圧縮機の容量制御システムによれば、キャリア周波数調整手段がデューティ比決定手段で決定されたデューティ比に応じてキャリア信号を調整することで、弁体の動作が安定になり、吐出容量の制御が安定する。
具体的には、デューティ比が50%を含む中間範囲内にあるときに、キャリア信号の周波数が、第2の周波数に比べて容量制御弁の固有振動数から離れた第1の周波数に調整される。これにより、容量制御弁の可動ユニットがキャリア信号の周波数で共振しなくなり、コイルに供給される電流の振幅が大きくても、弁体が過剰に動作することが防止される。
一方、この容量制御システムでは、デューティ比が中間範囲外にあるとき、キャリア信号の周波数が容量制御弁の固有振動数により近い第2の周波数に調整される。これにより、可動ユニットは共振し、コイルに供給される電流の振幅が小さくても、弁体は確実に動作する。
これらの結果として、この容量制御システムによれば、弁体の動作が確実に安定になり、吐出容量の制御が安定する。
請求項2の可変容量圧縮機の容量制御システムによれば、第1の周波数は、前記デューティ比決定手段で決定されたデューティ比に基づいて変化することで、弁体の動作がより確実に安定になり、吐出容量の制御が安定する。
請求項3の可変容量圧縮機の容量制御システムによれば、第1の周波数と第2の周波数との間でキャリア周波数を切り替える際に、弁体は共振状態と非共振状態との中間状態を経るため、弁体の動作が急激に変化することが抑制される。この結果として、この容量制御システムによれば、弁体の動作がより確実に安定になり、吐出容量の制御が安定する。
請求項4の可変容量圧縮機の容量制御システムによれば、デューティ比の変化の方向に基づいて中間範囲の上限値及び下限値がそれぞれ設定されるため、弁体の動作が確実に安定になり、吐出容量の制御が安定する。
請求項5の可変容量圧縮機の容量制御システムによれば、弁体の動作が安定になることで吸入圧力が安定に制御され、結果として吐出容量の制御が安定する。
請求項6の可変容量圧縮機の容量制御システムによれば、弁体の動作が安定になることで吐出圧力領域の圧力監視点間の圧力差が安定に制御され、結果として吐出容量の制御が安定する。
請求項7の可変容量圧縮機の容量制御システムによれば、弁体の動作が安定になることで吐出圧力領域と吸入圧力領域との圧力差が安定に制御され、結果として吐出容量の制御が安定する。
以下、本発明の第1実施形態の可変容量圧縮機の容量制御システムAについて説明する。
図1は、容量制御システムAが適用された車両用空調システムの冷凍サイクル10を示し、冷凍サイクル10は、作動流体としての冷媒が循環する循環路12を備える。循環路12には、冷媒の流動方向でみて、圧縮機100、放熱器(凝縮器又はガスクーラ)14、膨張器16及び蒸発器18が順次介挿され、圧縮機100が作動すると、圧縮機100の吐出容量に応じて循環路12を冷媒が循環する。
すなわち、圧縮機100は、冷媒の吸入工程、吸入した冷媒の圧縮工程及び圧縮した冷媒の吐出工程からなる一連のプロセスを行う。
放熱器14は、圧縮機100から吐出された冷媒を冷却する機能を有し、冷却された冷媒は、膨張器16を通過することによって膨張させられる。膨張した冷媒は蒸発器18内で気化し、気化した冷媒は圧縮機100に吸入される。
蒸発器18は、車両用空調システムの空気回路の一部も構成しており、蒸発器18を通過する空気流は、蒸発器18内の冷媒によって気化熱を奪われることによって冷却される。気化した冷媒は、蒸発器18の出口において過熱度を有するが、過熱度は膨張器16によって所定値に略保たれる。
容量制御システムAが適用される圧縮機100は可変容量圧縮機であり、例えば斜板式のクラッチレス圧縮機である。圧縮機100はシリンダーブロック101を備え、シリンダーブロック101には、複数のシリンダボア101aが形成されている。シリンダーブロック101の一端にはフロントハウジング102が連結され、シリンダーブロック101の他端には、バルブプレート103を介してリアハウジング(シリンダヘッド)104が連結されている。
シリンダーブロック101及びフロントハウジング102はクランク室105を規定し、クランク室105内を縦断して駆動軸106が延びている。駆動軸106は、クランク室105内に配置された環状の斜板107を貫通し、斜板107は、駆動軸106に固定されたロータ108と連結部109を介してヒンジ結合されている。従って、斜板107は、駆動軸106に沿って移動しながら傾動可能である。
ロータ108と斜板107との間を延びる駆動軸106の部分には、斜板107を最小傾角に向けて付勢するコイルばね110が装着され、斜板107を挟んで反対側の部分、即ち斜板107とシリンダーブロック101との間を延びる駆動軸106の部分には、斜板107を最大傾角に向けて付勢するコイルばね111が装着されている。
駆動軸106は、フロントハウジング102の外側に突出したボス部102a内を貫通し、駆動軸106の外端には、動力伝達装置としてのプーリ112に連結されている。プーリ112は、ボール軸受113を介してボス部102aによって回転自在に支持され、外部駆動源としてのエンジン114のプーリとの間にベルト115が架け回される。
ボス部102aの内側には軸封装置116が配置され、フロントハウジング102の内部と外部とを遮断している。駆動軸106はラジアル方向及びスラスト方向にベアリング117,118,119,120によって回転自在に支持され、エンジン114からの動力がプーリ112に伝達され、プーリ112の回転と同期して回転可能である。
シリンダボア101a内にはピストン130が配置され、ピストン130には、クランク室105内に突出したテール部が一体に形成されている。テール部に形成された凹所130a内には一対のシュー132が配置され、シュー132は斜板107の外周部に対し挟み込むように摺接している。従って、シュー132を介して、ピストン130と斜板107とは互いに連動し、駆動軸106の回転によりピストン130がシリンダボア101a内を往復動する。
リアハウジング104の内部には、吸入室140及び吐出室142が区画形成され、吸入室140は、バルブプレート103に設けられた吸入孔103aを介してシリンダボア101aと連通可能である。吐出室142は、バルブプレート103に設けられた吐出孔103bを介してシリンダボア101aと連通している。なお、吸入孔103a及び吐出孔103bは、図示しない吸入弁及び吐出弁によってそれぞれ開閉される。
シリンダーブロック101の外側にはマフラ150が設けられ、マフラケーシング152は、シリンダーブロック101に一体に形成されたマフラベース101bに図示しないシール部材を介して接合されている。マフラケーシング152及びマフラベース101bはマフラ空間154を規定し、マフラ空間154は、リアハウジング104、バルブプレート103及びマフラベース101bを貫通する吐出通路156を介して吐出室142と連通している。
マフラケーシング152には吐出ポート152aが形成され、マフラ空間154には、吐出通路156と吐出ポート152aとの間を遮るように逆止弁170が配置されている。具体的には、逆止弁170は、吐出通路156側の圧力とマフラ空間154側の圧力との圧力差に応じて開閉し、圧力差が所定値より小さい場合閉作動し、圧力差が所定値より大きい場合開作動する。
したがって吐出室142は、吐出通路156、マフラ空間154及び吐出ポート152aを介して循環路12の往路部分と連通可能であり、マフラ空間154は逆止弁170によって断続される。一方、吸入室140は、リアハウジング104に形成された吸入ポート104aを介して循環路12の復路部分と連通している。
リアハウジング104には、容量制御弁(電磁制御弁)200が収容され、容量制御弁200は給気通路160に介挿されている。給気通路160は、吐出室142とクランク室105との間を連通するようにリアハウジング104からバルブプレート103を経てシリンダーブロック101にまで亘っている。
一方、吸入室140は、クランク室105と抽気通路162を介して連通している。抽気通路162は、駆動軸106とベアリング119,120との隙間、空間164及びバルブプレート103に形成された固定オリフィス103cからなる。
また、吸入室140は、リアハウジング104に形成された感圧通路166を通じて、給気通路160とは独立して容量制御弁200に接続されている。
より詳しくは、図2に示すように、容量制御弁200は、バルブアセンブリとソレノイドアセンブリとからなる。バルブアセンブリは、円筒状の弁ハウジング202を有し、弁ハウジング202の内部には弁孔204が形成されている。弁孔204は、弁ハウジング202の軸線方向に延び、弁孔204の一端は出口ポート206に繋がっている。出口ポート206は、弁ハウジング202を径方向に貫通しており、弁孔204は出口ポート206及び給気通路160の下流側部分を介してクランク室105と連通している。
弁ハウジング202のソレノイドアセンブリ側には弁室208が区画され、弁孔204の他端は弁室208の端壁にて開口している。弁室208内には、円柱状の弁体210が収容され、弁体210は、弁室208内を弁ハウジング202の軸線方向に移動可能である。弁体210の一端が弁室208の端壁に当接することにより、弁体210は弁孔204を閉塞可能であり、弁室208の端壁は弁座として機能する。
また、弁ハウジング202には入口ポート212が形成され、入口ポート212も弁ハウジング202を径方向に貫通している。入口ポート212は、給気通路160の上流側部分を介して吐出室142と連通している。入口ポート212は、弁室208の周壁にて開口しており、入口ポート212、弁室208、弁孔204及び出口ポート206を通じて、吐出室142とクランク室105とは連通可能となっている。
更に、弁ハウジング202には、ソレノイドアセンブリと反対側に感圧室214が区画され、感圧室214の周壁には感圧ポート216が形成されている。感圧ポート216及び感圧通路166を通じて、感圧室214は吸入室140と連通している。また、感圧室214と弁孔204との間には軸方向孔218が設けられ、軸方向孔218は、弁孔204と同軸上を延びている。
弁体210の他端には、感圧ロッド220が一体且つ同軸に連結されている。感圧ロッド220は、弁孔204及び軸方向孔218内を延び、感圧ロッド220の先端部は、感圧室214内に突出している。感圧ロッド220は先端側に大径部を有しており、感圧ロッド220の大径部は、軸方向孔218の内周面によって摺動可能に支持されている。従って、感圧ロッド220の大径部によって、感圧室214と弁孔204との間の気密性が確保されている。
感圧室214の端壁は、弁ハウジング202の端部に圧入されたキャップ222により形成され、キャップ222は段付きの有底円筒状をなす。キャップ222の小径部には、支持部材224の筒部が摺動自在に嵌合され、キャップ222の底壁と支持部材224との間には強制開放ばね226が配置されている。
感圧室214内には感圧器228が収容され、感圧器228の一端が支持部材224に固定されている。従って、キャップ222は、支持部材224を介して感圧器228を支持している。
感圧器228はベローズ230を有し、ベローズ230は、弁ハウジング202の軸線方向に伸縮可能である。ベローズ230の両端はキャップ232,234によって気密に閉塞され、ベローズ230の内部は、真空状態(減圧状態)に保たれている。また、ベローズ230の内部には、圧縮コイルばね236が配置され、圧縮コイルばね236は、ベローズ230が伸張するように、キャップ232,234を相互に離間する方向に付勢している。
感圧器228のキャップ234は、アダプタ238を介して感圧ロッド220に当接可能であり、感圧室214内の圧力が低下して感圧器228が伸張した場合、感圧ロッド220を介して弁体210が開弁方向に付勢される。
なお、弁ハウジング202に対するキャップ222の圧入量は、容量制御弁200が所定の動作をするように調整される。
一方、ソレノイドアセンブリは、弁ハウジング202に同軸的に連結された円筒状のソレノイドハウジング240を有し、ソレノイドハウジング240内には、同心上に円筒状の固定コア242が配置されている。固定コア242の一端部は、弁ハウジング202の端部に嵌合して弁室208を区画するとともに、弁体210を摺動自在に支持している。
固定コア242の中央部から他端部に亘る部分には、有底のスリーブ244が嵌合されている。スリーブ244の底壁と固定コア242の他端との間には、コア収容空間246が区画され、コア収容空間246には可動コア248が配置されている。可動コア248は、スリーブ244によって摺動自在に支持され、ソレノイドハウジング240の軸線方向に往復動可能である。
弁体210の他端には、固定コア242内を延びるソレノイドロッド250の一端が当接し、ソレノイドロッド250の他端部は、可動コア248と一体に固定されている。従って、弁体210は、可動コア248が固定コア242によって吸引されると、可動コア248に連動して閉弁方向に移動する。可動コア248とスリーブ244の底壁との間には、圧縮コイルばね252が配置され、圧縮コイルばね252は、可動コア248及びソレノイドロッド250を介して弁体210を閉弁方向に常時付勢する。
スリーブ244の周囲には、ボビン253に巻回された状態で円筒形のコイル(ソレノイドコイル)254が配置され、ボビン253及びコイル254は、一体に成型された樹脂部材255によって囲まれている。ソレノイドハウジング240、固定コア242及び可動コア248はいずれも磁性材料で形成されて磁気回路を構成し、一方、スリーブ244は非磁性のステンレス系材料で形成されている。
ここで、固定コア242の先端部の根元には、径方向孔256が形成され、弁ハウジング202には、径方向孔256と感圧室214とを連通する連通孔258が形成されている。また、固定コア242の中央部及び他端部の内径は、弁体210及びソレノイドロッド250の外径よりも大きく、感圧室214とコア収容空間246との間は、固定コア242の中央部及び他端部の内側、径方向孔256及び連通孔258を介して連通している。
従って、弁体210の一端面には、クランク室105の圧力(クランク圧力Pc)が開弁方向の力として作用し、一方、弁体210の他端面には吸入室140の圧力(吸入圧力Ps)が閉弁方向の力として作用する。
なお、弁孔204の面積と、固定コア242の先端部に支持される弁体210の部分の断面積とを略同等に設定することによって、弁体210の開閉動作には、弁室208内の圧力、換言すれば、吐出室142の圧力(吐出圧力Pd)は関与しない。この場合、容量制御弁200の吸入圧力制御特性は、吐出圧力Pdの影響を受けない。
また、弁孔204の面積と、軸方向孔218と摺動する感圧ロッド220の部分の断面積とを同等に設定することによって、弁体210の開閉動作には、弁孔204内の圧力、換言すれば、クランク室105の圧力(クランク圧力Pc)は関与しない。
これらの結果として、容量制御弁200の吸入圧力制御特性は、吐出圧力Pd及びクランク圧力Pcの影響を実質的に受けない。このため、図3及び式(1)に示すように、コイル254に供給する電流(駆動電流I)に基づいて、制御対象となる吸入圧力Psの目標値(目標吸入圧力Pss)が一義的に決定される。
Figure 2010001746
なお、式(1)中のF(I)は、コイル254に通電することによって可動コア248に作用する電磁力であり、Sbは、ベローズ230の有効面積である。また、fs1は圧縮コイルばね252の付勢力であり、fs2は、感圧器228の圧縮コイルばね236の付勢力である。
コイル254には圧縮機100の外部に設けられた制御装置400Aが接続され、制御装置400Aからコイル254に駆動電流Iが供給されると、可動コア248に電磁力F(I)が作用する。電磁力F(I)によって、可動コア248は固定コア242に向けて吸引され、これにより弁体210が閉弁方向に付勢される。
図4は、制御装置400Aを含む容量制御システムAの概略構成を示したブロック図である。
容量制御システムAは、1つ以上の外部情報を検知する外部情報検知手段を有し、外部情報検知手段は、蒸発器目標温度設定手段401及び蒸発器出口空気温度検知手段としての蒸発器温度センサ402を含む。
蒸発器目標温度設定手段401は、車室内温度設定を含む種々の外部情報に基づいて、空気回路における蒸発器18の出口での空気の温度(蒸発器出口空気温度Te)の目標値(蒸発器目標出口空気温度Tes)を設定する。蒸発器出口空気温度Teは、車両用空調システムの制御対象(制御量)であり、蒸発器温度センサ402は制御対象を検知する手段(制御対象検知手段)である。
蒸発器目標出口空気温度Tesは、車両用空調システムの目標値であり、容量制御システムAの最終的な目標値でもある。蒸発器目標温度設定手段401は、設定した蒸発器目標出口空気温度Tesを外部情報の1つとして制御装置400Aに入力する。
蒸発器温度センサ402は、空気回路における蒸発器18の出口に設置され(図1参照)、蒸発器出口空気温度Teを検知する。検知された蒸発器出口空気温度Teは、外部情報の1つとして制御装置400Aに入力される。
制御装置400Aは、デューティ比決定手段(回路)403及び容量制御弁200の駆動手段(回路)410を有する。
デューティ比決定手段403は、蒸発器出口空気温度Teが蒸発器目標出口空気温度Tesに近づくように、容量制御弁200のコイル254に流す駆動電流Iを演算する。そして、駆動電流Iをパルス幅変調方式(PWM方式)にて供給するためのデューティ比を決定し、当該デューティ比に対応する電圧のデューティ比信号を生成する。
駆動手段410は、キャリア信号生成手段411、パルス信号生成手段412、スイッチング素子413及びダイオード414を有する。
キャリア信号生成手段411は、例えば三角波又は鋸波のキャリア信号を生成する。キャリア信号は、パルス信号生成手段412に入力される。
パルス信号生成手段412には、デューティ比信号も入力され、パルス信号生成手段412は、キャリア信号を利用して、デューティ比決定手段403で決定されたデューティ比のパルス信号を生成する。例えば、パルス信号生成手段412はコンパレータを有し、コンパレータにキャリア信号及びデューティ比信号を入力することで、コンパレータからパルス信号が出力される。パルス信号は、スイッチング素子のゲート端子に入力される。
スイッチング素子413は、例えばFET(電界効果トランジスタ)である。スイッチング素子413は、そのソース端子及びドレイン端子を介して、電源450に接続された電源ラインに容量制御弁200のコイル254と直列に介挿される。スイッチング素子413は、ゲート端子に供給されるパルス信号の電圧の高低に対応してオン・オフされる。スイッチング素子413は、オン状態にあるとき電源450からコイル254への給電を許容し、オフ状態にあるとき給電を遮断する。
ダイオード414は、整流素子であり、コイル254と並列に接続されてフリーホイール回路(フライホイール回路)を構成する。従って、スイッチング素子413がオフ状態であっても、コイル254の逆起電力に起因した駆動電流Iがコイル254を流れ、駆動電流Iが平滑化若しくは平均化される。
ここで、キャリア信号生成手段411は、キャリア周波数調整手段415を有し、キャリア周波数調整手段415は、デューティ比決定手段403で決定されたデューティ比に応じて、キャリア信号の周波数(キャリア周波数)を調整する。このために、デューティ比信号は、キャリア信号生成手段411にも入力される。
例えば図5に示したように、キャリア周波数調整手段は、デューティ比に応じて、周波数f1及び周波数f2のうち一方をキャリア周波数として選択する。
具体的には、デューティ比が50%を含む中間範囲内にあるときのキャリア周波数を第1の周波数と定義すれば、第1の周波数は周波数f1に調整される。一方、デューティ比が中間範囲外にあるとき、即ち、中間範囲の下限値RL未満であるか又は中間範囲の上限値RHを超えているときのキャリア周波数を第2の周波数と定義すれば、第2の周波数は、周波数f2に調整される。
なお、中間範囲の下限値RLは、20%以上40%以下の値に設定されるのが好ましく、上限値RHは、60%以上80%以下の値に設定されるのが好ましい。
第2の周波数f2は、例えば400Hzであり、容量制御弁200の可動ユニットの固有振動数(本明細書では、単に容量制御弁200の固有振動数ともいう。)に略等しい。容量制御弁200の可動ユニットは、感圧器228、アダプタ238、感圧ロッド220、弁体210、ソレノイドロッド250、可動コア248、及び、圧縮コイルばね252からなり、これらの各部品は、可動ユニット全体の固有振動数が400Hzになるよう設計されている。
ただし、可動ユニットを共振状態又は共振状態に近い状態にすることができればよいので、第2の周波数は可動ユニットの固有振動数に一致するか若しくはこれに近い値であれば問題はない。実際には、可動ユニットの固有振動数と第2の周波数は、例えば、設定が400Hzであるときに、それぞれ±10Hz程度のばらつきを考慮する必要がある。この程度の範囲であれば、可動ユニットを共振状態又は共振状態に近い状態にすることができる。
一方、第1の周波数は、周波数f1に限定されることはなく、例えば、250Hz以上350Hz以下の値に設定される。第1の周波数は、第2の周波数に比べて容量制御弁200の固有振動数から離れており、第1の周波数のキャリア信号を用いてパルス信号を生成したときに、容量制御弁200の可動ユニットが共振することがないように設定される。
当然のことながら、デューティ比に応じてキャリア周波数が変化しても、パルス信号生成手段412から出力されるパルス信号のデューティ比は、デューティ比決定手段403で決定されたデューティ比に維持される。そのために、例えばパルス信号生成手段412は、デューティ比若しくはキャリア周波数に応じて、コンパレータに入力されるデューティ比信号若しくはキャリア信号の電圧を増減する機能を有する。
制御装置400Aは、独立したECU(電子制御ユニット)によって構成することができるが、車両用空調システム全体を制御するためのECU(エアコン用ECU)に含ませることもできる。また、デューティ比決定手段403のみを、エアコン用ECUに含ませることもできる。
上述した容量制御システムAによれば、キャリア周波数調整手段415がデューティ比決定手段403で決定されたデューティ比に応じてキャリア周波数を調整することで、弁体210の動作が安定になり、制御対象である吸入圧力Psが安定する。この結果として、吐出容量の制御が安定する。理由を以下に示す。
図6は、容量制御システムAにおける、駆動電流Iの振幅(電流振幅)と、キャリア周波数と、デューティ比との関係を概略的に示している。図6からわかるように、ダイオード414によって平滑化されたとしても、駆動電流Iはある程度の電流振幅を有する。電流振幅はデューティ比に依存し、デューティ比が50%のときに最大になり、デューティ比が50%から高い側又は低い側に離れると小さくなる。
容量制御弁200の可動ユニットを共振状態に保つことは、電流振幅が小さいときに弁体210の動作を円滑にする点からは好ましい。そこで、この容量制御システムAでは、デューティ比が中間範囲外にあるとき、キャリア周波数が、第1の周波数に比べて容量制御弁200の固有振動数に近い第2の周波数に調整される。これにより、可動ユニットは共振し、コイル254を流れる駆動電流Iの電流振幅が小さくても、弁体210は確実に動作する。
しかしながら、一方では、可動ユニットが共振状態にあるときに駆動電流Iの電流振幅が大きくなると、弁体210の動作が過大になり、かえって吐出容量制御の安定性が損なわれる。
そこで、上述した容量制御システムAでは、デューティ比が50%を含む中間範囲内にあるときには、キャリア周波数が、第2の周波数に比べて容量制御弁200の固有振動数から離れた第1の周波数に調整される。これにより、容量制御弁200の可動ユニットがキャリア周波数で共振しなくなり、コイル254を流れる駆動電流Iの電流振幅が大きくても、弁体210が過剰に動作することが防止される。
これらの結果として、この容量制御システムによれば、弁体の動作がデューティ比の全域に渡って安定になり、吐出容量の制御が安定する。
本発明は上述した一実施形態に限定されることはなく、種々変形が可能である。
例えば、上述した容量制御システムAにおいて、キャリア周波数調整手段415の構成は特に限定されず、駆動手段410が、デューティ比に応じてキャリア周波数を調整する手段を有していればよい。
例えば、キャリア信号生成手段411が、キャリア周波数の異なる2つ以上のキャリア信号を同時に生成してパルス信号生成手段412に入力し、パルス信号生成手段412が、入力されたキャリア信号のうちからデューティ比に応じて適当なものを選択し、そして、選択したキャリア信号を利用してパルス信号を生成してもよい。
上述した容量制御システムAにおいて、第1の周波数は、中間範囲の全域に渡って一定値である必要はなく、デューティ比に基づいて変化してもよい。このようにすることで、中間範囲内における電流振幅の変化に合わせて、より適当なキャリア周波数が選択され、弁体の動作がより安定になる。
具体的には、図7に示したように、中間範囲の下限値RL及び上限値RHの近傍の各領域で、下限値RL及び上限値RHに近づくに連れて第1の周波数が連続的に高くなるようにしてもよい。このようにすることで、デューティ比が連続的に変化するのに伴って第1の周波数と第2の周波数との間でキャリア周波数を切り替える際に、弁体210は共振状態と非共振状態との中間の状態(準共振状態)を経ることになる。これにより、弁体210の動作が急激に変化することが抑制される。この結果として、弁体210の動作がより確実に安定になる。
また、図8に下限値RL近傍におけるキャリア周波数の変化を拡大して示したように、中間範囲の下限値RL及び上限値RHの近傍の各領域で、第1の周波数が段階的に変化してもよい。
更に、図9に示したように、第1の周波数は、第2の周波数に比べて、容量制御弁200の固有振動数から離れていればよく、第1の周波数を、第2の周波数よりも高い所定の周波数f3に設定してもよい。この場合、例えば、第1の周波数は、450Hz以上550Hz以下の値に設定することができる。なおこの場合も、第1の周波数は、中間範囲内でデューティ比に応じて変化してもよい。
また、中間範囲の下限値RLと上限値RHは、デューティ比が増大方向に変化する場合と、減少方向に変化する場合とでそれぞれ異なるように設定しても良い。これは、容量制御弁200の可動ユニットの共振による、制御対象としての吸入圧力Psの不安定な変動は、デューティ比が増大方向に変化する場合と、減少方向に変化する場合とで発生する領域が異なる場合があるためである。
上述した容量制御システムAは、デューティ比を決定するための外部情報を提供する外部情報検知手段として、蒸発器目標温度設定手段401と蒸発器温度センサ402とを有していたが、デューティ比を決定するための外部情報は、これらに限定されることはない。そして、使用する外部情報に合わせて、適当な外部情報検知手段を用いることができる。
上述した容量制御システムAにおいて、容量制御弁200のコイル254を実際に流れる駆動電流Iをセンサを用いて検知し、検知結果をデューティ比決定手段403にフィードバックしてもよい。
上述した容量制御システムAでは、吸入圧力Psを検知する感圧器228を有する容量制御弁200を用いたが、容量制御弁は電磁弁であればよい。容量制御弁として、例えば特開2001−107854号公報で開示されているような、冷凍サイクルの吐出圧力領域の2つの圧力監視点間の圧力差、又は、吸入圧力領域の2つの圧力監視点間の圧力差に応答して動作する容量制御弁を用いても良い。あるいは、特開2001−153042号公報で開示されている吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの圧力差に応答して動作する容量制御弁を用いてもよい。
なお、圧力差に応答して動作するとは、弁体に対して、ソレノイドアセンブリの電磁力の外に、圧力差に相当する力が作用することを意味する。
上述した容量制御システムAが適用された可変容量圧縮機100は、クラッチレス圧縮機であったが、電磁クラッチを装着した圧縮機であってもよい。また、可変容量圧縮機であれば、揺動板式、ベーン式、又は、スクロール式の圧縮機であってもよい。更には、電動タイプの可変容量圧縮機であってもよい。
上述した容量制御システムAが適用される冷凍サイクル10では、冷媒はR134aや二酸化炭素に限定されず、その他の新冷媒を使用してもよい。つまり、容量制御システムAは、従来の空調システムにも適用可能である。
最後に、本発明に係る可変容量圧縮機の容量制御システムは、車両用空調システム以外の室内用空調システム等、空調システム全般に適用可能である。
第1実施形態の容量制御システムを適用した車両用空調システムの冷凍サイクルの概略構成を可変容量縮機の縦断面とともに示す図である。 図1の冷凍サイクルに用いられた容量制御弁の概略構成を、圧縮機における容量制御弁の接続状態とともに説明するための図である。 図1の冷凍サイクルにおける、容量制御弁のコイルを流れる駆動電流と目標吸入圧力との関係を示すグラフである。 第1実施形態の容量制御システムの概略構成を示すブロック図である。 図4の容量制御システムにおける、デューティ比とキャリア周波数との関係を示すグラフである。 図4の容量制御システムにおける、デューティ比とキャリア周波数と駆動電流の電流振幅との関係を概略的に示すグラフである。 変形例の容量制御システムにおける、デューティ比とキャリア周波数との関係を示すグラフである。 他の変形例の容量制御システムにおける、デューティ比とキャリア周波数との関係の一部を示すグラフである。 更に他の変形例の容量制御システムにおける、デューティ比とキャリア周波数との関係を示すグラフである。
符号の説明
200 容量制御弁
254 コイル
403 デューティ比決定手段
410 駆動手段
413 スイッチング素子
414 ダイオード
415 キャリア周波数調整手段
450 電源

Claims (7)

  1. 空調システムの冷凍サイクルを構成すべく冷媒が循環する循環路に放熱器、膨張器及び蒸発器とともに介挿される可変容量圧縮機に適用され、容量制御弁の弁開度を制御することにより前記可変容量圧縮機の容量を制御する可変容量圧縮機の容量制御システムにおいて、
    前記容量制御弁のソレノイドアセンブリのコイルと電気的に並列に接続されたダイオードと、
    前記容量制御弁のソレノイドアセンブリのコイルと電気的に直列に接続され、自身に入力されるパルス信号に基づいて電源から前記コイルへの給電を許容するスイッチング素子と、
    前記パルス信号のデューティ比を決定するデューティ比決定手段と、
    キャリア信号を利用して前記デューティ比決定手段によって決定されたデューティ比のパルス信号を生成し、当該パルス信号を前記スイッチング素子に供給する駆動手段と
    を備え、
    前記駆動手段はキャリア周波数調整手段を有し、
    前記キャリア周波数調整手段は、前記デューティ比決定手段で決定されたデューティ比が50%を含む中間範囲内にあるときに、前記パルス信号の周波数を第1の周波数に調整し、前記デューティ比決定手段で決定されたデューティ比が前記中間範囲外にあるときに、前記パルス信号の周波数を前記第1の周波数に比べて前記容量制御弁の可動ユニットの固有振動数に近い第2の周波数に調整する
    ことを特徴とする可変容量圧縮機の容量制御システム。
  2. 前記第1の周波数は、前記デューティ比決定手段で決定されたデューティ比に基づいて変化することを特徴とする請求項1に記載の可変容量圧縮機の容量制御システム。
  3. デューティ比が連続的に変化するのに伴って前記キャリア信号の周波数を前記第1の周波数及び第2の周波数のうち一方から他方に調整するときに前記キャリア信号の周波数が連続的に変化するように、前記第1の周波数は前記デューティ比決定手段で決定されたデューティ比に基づいて変化することを特徴とする請求項2に記載の可変容量圧縮機の容量制御システム。
  4. 前記中間範囲の下限値及び前記上限値は、前記デューティ比が増大方向に変化する場合と減少方向に変化する場合とでそれぞれ異なることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の可変容量圧縮機の容量制御システム。
  5. 前記容量制御弁は、前記冷凍サイクルの吸入圧力領域の圧力に応答して動作することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の可変容量圧縮機の容量制御システム。
  6. 前記容量制御弁は、前記冷凍サイクルの吐出圧力領域の2つの圧力監視点間の圧力差に応答して動作することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の可変容量圧縮機の容量制御システム。
  7. 前記容量制御弁は、前記冷凍サイクルの吐出圧力領域の圧力と吸入圧力領域の圧力との圧力差に応答して動作することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の可変容量圧縮機の容量制御システム。
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