JP5202170B2 - ベローズ組立体、可変容量圧縮機の容量制御弁、及び、可変容量圧縮機 - Google Patents

ベローズ組立体、可変容量圧縮機の容量制御弁、及び、可変容量圧縮機 Download PDF

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本発明は、ベローズ組立体及びそれを用いた可変容量圧縮機のための容量制御弁に関する。
例えば、車両用空調システムに用いられる往復動型の可変容量圧縮機は、吐出室、クランク室、吸入室及びシリンダボアが内部に区画形成されたハウジングと、このハウジングのシリンダボアに配設されたピストンと、ハウジング内に回転可能に支持されてエンジンを動力源として回転する駆動軸と、この駆動軸の回転をピストンの往復運動に変換する変換機構を備えている。ピストンが駆動軸の回転力を得て往復運動することで、吸入室からシリンダボア内への作動流体の吸入が成されると共に、この吸入した作動流体の圧縮及び圧縮された作動流体の吐出室への吐出が行われる。
往復動型の可変容量圧縮機において、ピストンのストローク長、即ち圧縮機の吐出容量は、クランク室の圧力(制御圧力)を変化させることで可変となっており、吐出容量を制御する容量制御弁は、吐出室とクランク室とを連通する給気通路に配置される。一方、クランク室と吸入室とを連通する抽気通路には絞りが配置される。
吐出容量の制御には吸入室の圧力(吸入圧力)を制御対象とする吸入圧力制御があり、吸入圧力制御を実行するための容量制御弁には、ソレノイドユニットとともに、吸入圧力を感知するための感圧装置(感圧器)を内蔵するものがある(例えば特許文献1参照)。
かかる容量制御弁を用いた可変容量圧縮機の容量制御システムでは、吸入圧力の目標である目標吸入圧力がソレノイドユニットの電磁力即ち通電量によって決定され、吸入圧力は、目標吸入圧力に近付くように感圧器によって機械的にフィードバック制御される。
より詳しくは、特許文献1の感圧器はベローズを含むベローズ組立体である。ベローズは蛇腹形状を有し軸線方向に伸縮自在である。ベローズの両端はエンド部材によって閉塞され、ベローズ及びエンド部材は密閉空間を規定する。
密閉空間は、基準圧力としての真空又は大気圧に保たれている。密閉空間には、ベローズを軸線方向に付勢する圧縮コイルバネが配置されている。また、各エンド部材には、他方のエンド部材に向けて突出する突起が形成され、突起は、ベローズの収縮量を規制する規制部材として機能する。
感圧器の一端は容量制御弁に固定された固定端であり、他端は、弁体を駆動すべく弁体の往復動方向に変位可能な自由端である。特開2003−322086号公報の図10及び図11に示された容量制御弁では、ベローズ組立体の自由端には係合部が一体に形成され、係合部は、ベローズの伸縮に応じて、弁体に一体に構成された開弁連結部に対して当接又は離間する。
ベローズの外側にはクランク室の圧力が作用し、弁体には閉弁方向に吸入室の圧力が作用している。また、吸入室の圧力が作用する弁体の面積(圧力受圧面積)がベローズの有効面積と同等に設定されているため、弁体とベローズとの連結体は、実質的に吸入室の圧力に応答して動作する。
特開2003−322086号公報
ベローズ組立体の固定端及び自由端は、弁体が往復動する軸線上に位置付けられているべきであるが、組立精度の問題により、軸線方向との直交方向にて自由端が変位していることがある。このような場合、弁体の往復動方向に対してベローズが斜めに伸縮し、弁体に対してその往復動方向との直交方向に分力(横力)が作用してしまう。このような分力は、弁体の円滑な動きを阻害する要因となっている。
また、特許文献1の容量制御弁において、ベローズ組立体の自由端が開弁連結部から離間することがあり、このときベローズの自由端は、ベローズの伸縮方向との直交方向で変位可能になる。特にベローズの収縮量を規制する一対の規制部材も相互に離間している状態では、ベローズの自由端の変位量が大きくなり、ベローズに過大な応力が作用する虞がある。
例えばエンジンや圧縮機の外部振動がベローズに伝わると、ベローズの伸縮方向との直交方向の変位を繰り返し受けるため、ベローズの寿命が低下するおそれがあった。ベローズ組立体の固有振動数と外部振動の周波数とが一致してベローズ組立体が共振するような状態になれば、さらに過大な応力が作用してベローズの疲労破壞を早期に招くおそれがあった。
本発明は上述した事情に基づいてなされ、その目的とするところは、ベローズ組立体の両端が高精度にて同軸上に配置されるとともに、ベローズ組立体の自由端がベローズの伸縮方向との直交方向で変位するのが簡素な構造で抑制され、信頼性が向上したベローズ組立体、当該ベローズ組立体を用いた可変容量圧縮機の容量制御弁、及び、可変容量圧縮機を提供することにある。
上記の目的を達成するべく、本発明によれば、第1の端及び第2の端を有し、自身の軸線方向に伸縮可能なベローズと、前記ベローズを伸長方向に付勢する圧縮コイルばねと、前記ベローズの第1の端を閉塞する第1のエンド部材と、前記ベローズの第2の端を閉塞し、前記ベローズ及び第1のエンド部材と協働して密閉空間を規定する第2のエンド部材と、前記密閉空間に配置され、前記第1のエンド部材に合わされて前記密閉空間に位置する第1の収縮規制部材と、前記第2のエンド部材に合わされて前記密閉空間に位置し、前記第1の収縮規制部材と協働して前記ベローズの収縮量を規制する第2の収縮規制部材と、前記第1の収縮規制部材と一体に形成された第1の変位規制部材と、前記ベローズと一体に形成され、前記第1の変位規制部材と協働して前記軸線方向との直交方向での前記ベローズの変位を規制する第2の変位規制部材とを備え、前記第2のエンド部材側に前記第1の変位規制部材と前記第2の変位規制部材との係合領域が偏って配置されていることを特徴とするベローズ組立体が提供される(請求項1)。
好ましくは、前記第1の変位規制部材及び第2の変位規制部材は、前記軸線方向との直交方向で前記ベローズが変位しようとしたときに互いに当接する(請求項2)。
好ましくは、前記第1の収縮規制部材は、前記ベローズの第2の端を超えて延びる軸部であって、前記第1の変位規制部材として機能する先端を有する軸部を含み、前記第2の収縮規制部材は、前記ベローズの第2の端に一体に連なり、前記軸部の先端に摺接して前記第2の変位規制部材として機能する周面を有し、前記軸部の長さ及び前記周面の長さは、前記ベローズの伸縮量にかかわらず前記軸部の先端が前記周面に摺接するよう設定されている(請求項3)。
好ましくは、前記第1のエンド部材を外部に対して固定するために前記第1のエンド部材と一体に設けられた固定部材であって、前記密閉空間の外側にて前記第1及び第2の変位規制部材と同軸に位置する固定部材を更に備え、且つ、前記第1のエンド部材と前記第1の収縮規制部材とは一体に形成されている(請求項4)。
また上記した目的を達成するため、本発明によれば、上述のいずれかのベローズ組立体を備えることを特徴とする可変容量圧縮機の容量制御弁が提供される(請求項5)。
更に上記した目的を達成するため、本発明によれば、上述の可変容量圧縮機の容量制御弁を備えることを特徴とする可変容量圧縮機が提供される(請求項6)
本発明の請求項1のベローズ組立体では、第1及び第2の変位規制部材によって、ベローズ組立体の伸縮方向に対するベローズ組立体の傾き、即ち、ベローズの自由端が伸縮方向と直交方向で変位することが抑制される。この結果として、このベローズ組立体は円滑に伸縮する。また、ベローズ組立体に振動が入力されても、ベローズに過剰な応力が加わるのが抑制される。このためベローズ組立体の寿命が確保される。
更に、第1の収縮規制部材と第1の変位規制部材とを一体に形成し、ベローズと第2の変位規制部材とを一体に形成したので、第1及び第2の変位規制部材として新たに別体の部材を追加する必要がない。この結果として、このベローズ組立体は簡素な構成を有する。
また、第2のエンド部材側に第1の変位規制部材と第2の変位規制部材との係合領域が偏って配置されていることにより、第1及び第2の変位規制部材間での遊びが同じであれば、ベローズの中間に第1及び第2の変位規制部材が配置されている場合に比べて、ベローズの傾きがより抑制される。
請求項2のベローズ組立体では、第1及び第2の変位規制部材が互いに当接して変位を防止する構造を有するため、ベローズ組立体の傾きが確実に抑制される。
請求項3のベローズ組立体では、ベローズ組立体の第2のエンド部材側に第1の変位規制部材と第2の変位規制部材との係合領域が偏って配置されている。この場合、第1及び第2の変位規制部材間での遊びが同じであれば、ベローズの中間に第1及び第2の変位規制部材が配置されている場合に比べて、ベローズの傾きがより抑制される。
また、第2のエンド部材側に係合領域が偏っていることで、ベローズ組立体の第2のエンド部材側の質量が軽くなる。このため、ベローズ組立体の第2のエンド部材側を自由端とした場合、ベローズ組立体に対して振動が加わっても、ベローズに加わる応力が小さくなる。それゆえこの場合、ベローズ組立体の寿命が更に長くなる。
一方、このベローズ組立体の第1及び第2の変位規制部材は、小径のベローズで圧縮コイルバネをベローズの周囲に配置する場合に好適な構造を有する。
請求項4のベローズ組立体では、第1のエンド部材と第1の収縮規制部材とは一体に形成されているため、構造が簡素化される。
また、第1のエンド部材に対して、第1の収縮規制部材及び固定部材が一体に形成され上で、固定部材が第1及び第2の変位規制部材と同軸に位置することで、固定部材を外部に固定したときに、外部に対して第1及び第2の変位規制部材が的確に位置決めされる。この結果として、このベローズ組立体によれば、固定部材を外部に固定するのみで、ベローズ組立体の伸縮方向を所望の方向に正確に一致させられる。
請求項5の可変容量圧縮機の容量制御弁では、上述のベローズ組立体を用いることによって弁体が円滑に駆動され、かつ、高い信頼性が得られる。
請求項6の可変容量圧縮機では、上述の容量制御弁を用いることによって、吐出容量制御の精度と信頼性が向上する。
図1は、車両用空調システムの冷凍サイクル10を示しており、冷凍サイクル10は、作動流体としての冷媒が循環する循環路12を備える。循環路12には、冷媒の流動方向でみて、圧縮機100、放熱器(凝縮器)14、膨張器(膨張弁)16及び蒸発器18が順次介挿され、圧縮機100が作動すると、圧縮機100の吐出容量に応じて循環路12を冷媒が循環する。すなわち、圧縮機100は、冷媒の吸入工程、吸入した冷媒の圧縮工程及び圧縮した冷媒の吐出工程からなる一連のプロセスを行う。
蒸発器18は、車両用空調システムの空気回路の一部も構成しており、蒸発器18を通過する空気流は、蒸発器18内の冷媒によって気化熱を奪われることで冷却される。
圧縮機100は可変容量圧縮機であり、例えば斜板式のクラッチレス圧縮機である。圧縮機100はシリンダーブロック101を備え、シリンダーブロック101には、複数のシリンダボア101aが形成されている。シリンダーブロック101の一端にはフロントハウジング102が連結され、シリンダーブロック101の他端には、バルブプレート103を介してリアハウジング(シリンダヘッド)104が連結されている。
なお、シリンダーブロック101、フロントハウジング102、バルブプレート103、リアハウジング104は、図示しないガスケットを介して、複数の通しボルトによって連結され、協働して、圧縮機100のハウジングを構成している。
シリンダーブロック101及びフロントハウジング102はクランク室105を規定し、クランク室105内を縦断して駆動軸106が延びている。駆動軸106は、クランク室105内に配置された環状の斜板107を貫通し、斜板107は、駆動軸106に固定されたロータ108と連結部109を介してヒンジ結合されている。従って、斜板107は、駆動軸106に沿って移動しながら傾動可能である。
ロータ108と斜板107との間を延びる駆動軸106の部分には、斜板107を最小傾角に向けて付勢するコイルばね110が装着され、斜板107を挟んで反対側の部分、即ち斜板107とシリンダーブロック101との間を延びる駆動軸106の部分には、斜板107を最大傾角に向けて付勢するコイルばね111が装着されている。
駆動軸106は、フロントハウジング102の外側に突出したボス部102a内を貫通し、駆動軸106の外端には、動力伝達装置としてのプーリ112に連結されている。プーリ112は、ボール軸受113を介してボス部102aによって回転自在に支持され、外部駆動源としてのエンジン114のプーリとの間にベルト115が架け回される。
ボス部102aの内側には軸封装置116が配置され、軸封装置116はフロントハウジング102の内部と外部とを遮断している。駆動軸106はラジアル方向及びスラスト方向にベアリング117,118,119,120によって回転自在に支持され、エンジン114からの動力がプーリ112に伝達され、プーリ112の回転と同期して回転可能である。
シリンダボア101a内にはピストン130が配置され、ピストン130には、クランク室105内に突出したテール部が一体に形成されている。テール部に形成された凹所130a内には一対のシュー132が配置され、シュー132は斜板107の外周部に対し挟み込むように摺接している。従って、シュー132を介して、ピストン130と斜板107とは互いに連動し、駆動軸106の回転によりピストン130がシリンダボア101a内を往復動する。
リアハウジング104には、吸入室140及び吐出室142が区画形成され、吸入室140は、バルブプレート103に設けられた吸入孔103aを介してシリンダボア101aと連通可能である。吐出室142は、バルブプレート103に設けられた吐出孔103bを介してシリンダボア101aと連通している。なお、吸入孔103a及び吐出孔103bは、図示しない吸入弁及び吐出弁によってそれぞれ開閉される。
上述した駆動軸106、ロータ108、連結部109、斜板107、シュー132、ピストン130、シリンダボア101a、吸入弁、及び、吐出弁等は、圧縮機100の圧縮機構を構成し、圧縮機構は、圧縮機100のハウジングに収容されている。
シリンダーブロック101の外側にはマフラ150が設けられ、マフラケーシング152は、シリンダーブロック101に一体に形成されたマフラベース101bに図示しないシール部材を介して接合されている。マフラケーシング152及びマフラベース101bはマフラ空間154を規定し、マフラ空間154は、リアハウジング104、バルブプレート103及びマフラベース101bを貫通する吐出通路156を介して吐出室142と連通している。マフラ空間154は、冷媒の流路断面積が拡張されるよう形成される。
マフラケーシング152には吐出ポート152aが形成され、マフラ空間154には、吐出通路156と吐出ポート152aとの間を遮るように逆止弁200が配置されている。具体的には、逆止弁200は、吐出通路156側の圧力とマフラ空間154側の圧力との圧力差に応じて開閉し、圧力差が所定値より小さい場合閉作動し、圧力差が所定値より大きい場合開作動する。
したがって吐出室142は、吐出通路156、マフラ空間154及び吐出ポート152aを介して循環路12の往路部分と連通可能であり、マフラ空間154は逆止弁200によって断続される。一方、吸入室140は、リアハウジング104に形成された吸入ポート104aを介して循環路12の復路部分と連通している。
リアハウジング104には、容量制御弁(電磁制御弁)300が収容され、容量制御弁300は給気通路160に介挿されている。給気通路160は、吐出室142とクランク室105との間を連通するようにリアハウジング104からバルブプレート103を経てシリンダーブロック101にまで亘っている。
一方、吸入室140は、クランク室105と抽気通路162を介して連通している。抽気通路162は、駆動軸106とベアリング119,120との隙間、空間164及びバルブプレート103に形成された固定オリフィス103cからなる。
また、吸入室140は、リアハウジング104に形成された感圧通路166を通じて、給気通路160とは独立して容量制御弁300に接続されている。
容量制御弁300を開閉することにより、吐出室142とクランク室105との間が給気通路160を通じて断続され、これによりクランク室105への冷媒の流入量が調整される。一方、クランク室105内の冷媒は、抽気通路162を通じて吸入室140へと少量ずつ常時流出する。
従って、容量制御弁300の弁開度を制御することで、クランク室105への冷媒の流入量が調整され、クランク室105の圧力を可変制御することができる。そして、クランク室105の圧力を可変制御することで、圧縮機100の吐出容量を可変制御することができる。
図2は、第1実施形態の容量制御弁300を示し、容量制御弁300は弁ユニットと弁ユニットを開閉作動させる駆動ユニット(ソレノイドユニット)とからなる。
弁ユニットは、略円筒形状のバルブハウジング302を有し、バルブハウジング302は、第1感圧室304、弁室306、及び、第2感圧室308を有する。第1感圧室304、弁室306、及び、第2感圧室308は、バルブハウジング302の軸線上に配置されている。
また、バルブハウジング302は、入口ポート310、出口ポート312、及び、感圧ポート314を有する。入口ポート310は弁室306に開口し、入口ポート310には給気通路160の上流側が接続される。従って、入口ポート310を通じて、吐出室142と弁室306とが連通する。
出口ポート312は第1感圧室304に開口し、出口ポート312には給気通路160の下流側が接続される。従って、出口ポート312を通じて、クランク室105と第1感圧室304とが連通する。
感圧ポート314は第2感圧室308に開口し、入口ポート314には感圧通路166が接続される。従って、感圧ポート314を通じて、吸入室140と第2感圧室308とが連通する。
弁室306と第2感圧室308との間を区画するバルブハウジング302の区画壁には支持孔316が形成され、第1感圧室304と弁室306との間を区画するバルブハウジング302の区画壁には弁孔318が形成されている。
支持孔316は、作動ロッド320の弁体部322を摺動自在に支持している。弁体部322は円柱形状をなし、支持孔316の内周面に弁体部322が摺接することにより、弁室306と第2感圧室308との間での気密性が確保されている。第1感圧室304と弁室306との間を区画するバルブハウジング302の区画壁には、弁孔318の開口を囲むように弁座が形成され、弁座に対して弁体部322の端は接離可能である。
作動ロッド320には、連結部材324が一体に動作可能に連結されている。そのために、弁体部322の端からは軸部326が一体且つ同軸に突出し、連結部材324の小円筒部が軸部326に嵌合して固定されている。
連結部材324は、小円筒部と一体且つ同軸の大円筒部を有し、大円筒部は第1感圧室304内に位置している。そして、大円筒部の先端は、後述する感圧装置400に当接している。
駆動ユニットは略円筒形状のソレノイドハウジング360を有する。ソレノイドハウジング360は、略円環形状のベース361と、ベース361に固定された略円筒形状のケース362とからなる。ベース361がバルブハウジング302に対して固定されることによって、ソレノイドハウジング360はバルブハウジング302の端に同軸的に連結されている。
ソレノイドハウジング360内には、円筒形状のモールドコイル363が同心上に配置され、モールドコイル363の外周面がケースの内周面に接している。モールドコイル363は、渦巻き形状のコイル(ソレノイドコイル)364と、コイル364の表面を覆う樹脂材料の被覆層365とからなる。コイル364には、電流を供給するための制御装置250が接続される。
またソレノイドハウジング360内には、略円筒形状の固定コア366が同心上に配置され、固定コア366は、モールドコイル363の径方向内側に位置している。固定コア366は、バルブハウジング302の端からモールドコイル363の軸線方向中央まで延びている。固定コア366は、バルブハウジング302と協働して第2感圧室308を区画しており、固定コア366の中央を貫通する貫通孔368が第2感圧室308に開口している。
固定コア366のバルブハウジング302とは反対側には非磁性体からなるスリーブ370が嵌合され、スリーブ370は、固定コア366とモールドコイル363との間に介挿されている。スリーブ370は閉塞端を有し、固定コア366とスリーブ370の閉塞端との間には、可動コア収容空間372が区画されている。可動コア収容空間372には、略円筒形状の可動コア374が同心上にて収容され、可動コア374は、ソレノイドハウジング360の軸線方向に往復動可能である。
固定コア366の貫通孔368には、作動ロッド320の一部をなすソレノイドロッド部376が挿通されている。バルブハウジング302側のソレノイドロッド部376の一端には、弁体部322が一体に連なり、ソレノイドロッド部376の他端には、可動コア374が固定されている。従って、可動コア374の往復動に伴い、作動ロッド320の弁体部322も往復動する。
また、貫通孔368の可動コア収容空間372側では、段差をもって内径が拡大されており、当該段差と可動コア374との間に圧縮コイルばね378が配置されている。圧縮コイルばね378は、可動コア374を開方向に付勢し、可動コア374と固定コア366との間には所定の隙間が確保される。
作動ロッド320のソレノイドロッド部376の外周面と、固定コア366の貫通孔368の内周面との間には隙間が確保され、そして、可動コア374には、連通孔380が形成されている。従って、貫通孔368及び連通孔380を通じて、可動コア収容空間372における可動コア374の背面側の領域が、第2感圧室308と連通している。
また、作動ロッド320には内部通路382が形成されている。内部通路382の一端は、軸部326の端面に開口し、その他端は、貫通孔368の内周面によって囲まれたソレノイドロッド部376の外周面に開口している。
図3は、図2の領域IIIの拡大図である。図3に示したように、感圧装置400としてのベローズ組立体はベローズ402を有し、ベローズ402は蛇腹形状を有し、自身の軸線方向に伸縮自在である。ベローズ402の一端は、第1のエンド部材404によって閉塞されている。
第1のエンド部材404は、ベローズ402の一端が気密に接合される円板部406と、円板部406と一体且つ同軸に設けられた円柱形状の固定部408とを有する。固定部408は、バルブハウジング302の開口端に対して圧入により嵌合され、バルブハウジング302の開口端を気密に閉塞している。つまり、固定部408は、第1のエンド部材404、ひいては感圧装置400を外部に対して固定する、この場合バルブハウジング302に対して固定する、固定部材として機能する。なお、バルブハウジング302に対する固定部408の圧入量は、感圧装置400が所望の特性を発揮するように調整される。
また、第1のエンド部材404には、ベローズの収縮量を規制するための第1の収縮規制部材410が合わされている。合わされているとは、第1のエンド部材404と第1の収縮規制部材410とが一体であっても別体であってもよいという意味である。本実施形態では、第1の収縮規制部材410は略円柱形状を有し、第1のエンド部材404の円板部406と一体且つ同軸に設けられている。
そして、第1の収縮規制部材410の先端には、第1の変位規制部材412が一体に設けられている。第1の変位規制部材412は、例えば、第1の収縮規制部材410よりも小径の円柱形状をなし、第1の収縮規制部材410と同軸に形成されている。
一方、ベローズ402の他端は、第2のエンド部材414によって閉塞され、ベローズ402、第1のエンド部材404及び第2のエンド部材414は、協働して密閉空間415を規定している。
第2のエンド部材414は、ベローズ402の他端が気密に接合される円板部416と、円板部416と一体且つ同軸に設けられた被連結部418とを有する。被連結部418は円錐台部を有し、円錐台部の雄テーパ面が、連結部材324の大円筒部の雌テーパ面に対して離間可能に当接する。
第2のエンド部材414には第2の収縮規制部材420が合わされ、第2の収縮規制部材420は、第1の収縮規制部材410と協働してベローズ402の収縮量を規制する。ここでも合わされているとは、第2のエンド部材414と第2の収縮規制部材420とが一体であっても別体であってもよいという意味である。
本実施形態では、第2の収縮規制部材420は略円柱形状を有し、第2のエンド部材414の円板部416と一体且つ同軸に設けられている。第1の収縮規制部材410及び第2の収縮規制部材420は、互いの先端同士が当接することによって、ベローズ402の収縮を規制する。
そして、第2の収縮規制部材420の先端には、第2の変位規制部材422が一体に設けられている。第2の変位規制部材422は、第1の変位規制部材412と協働して、ベローズ402の軸線方向則ち伸縮方向との直交方向での第2のエンド部材414の変位(以下、直交方向変位とも言う)を規制する。
本実施形態において、第2の変位規制部材422は、第1の変位規制部材412を往復動可能に受け入れる有底穴(ガイド穴)であり、換言すれば、有底穴の内周面424である。ベローズ402が自身の収縮方向との直交方向で変位しようとすると、第1の変位規制部材412が第2の変位規制部材としての内周面424に当接する。
第1の変位規制部材412の外周面と第2の変位規制部材422の内周面424とは直接接触していてもよいが、外周面と内周面424との間の摺動抵抗は、ベローズ402の伸縮を妨げないように設定される。あるいは、外周面と内周面424との間には、直交方向変位が許容される範囲で、微小な隙間が存在してもよい。
また、ベローズ402の収縮方向での第1の変位規制部材412の長さ及び第2の変位規制部材422としての有底穴の深さは、ベローズ402が最も伸長したときでも、第1の変位規制部材412が第2の変位規制部材422から抜けないように設定されている。
上述の第1の収縮規制部材410、第2の収縮規制部材420、第1の変位規制部材412、及び、第2の変位規制部材422は、密閉空間415内に配置されている。また、密閉空間415内には、圧縮コイルばね426が配置されている。
圧縮コイルばね426は、第1及び第2の収縮規制部材410,420を囲んだ状態で、円板部406,416に当接している。圧縮コイルばね426は、ベローズ402が伸長する方向に第2のエンド部材414を付勢している。
なお、第1のエンド部材404、第2のエンド部材414、第1の収縮規制部材410、第2の収縮規制部材420、第1の変位規制部材412、及び、第2の変位規制部材422の各々は、自身の軸線と直交する方向での断面形状が円形である。
ベローズ402、第1のエンド部材404、及び、第2のエンド部材414は、同系統の材料、例えば銅系材料で形成されている。そして、第1のエンド部材404及び第2のエンド部材414とベローズ402とは、例えば真空中での溶接にて接合され、これにより密閉空間415は真空に保持される。この接合は、第1の変位規制部材412が第2の変位規制部材422に挿入された状態で行われる。
以下、上述した容量制御弁300の動作について説明する。
容量制御弁300においては、好ましくは、ベローズ402の有効面積Sbと、弁体部322に対し弁孔318側よりクランク室105の圧力(クランク圧力Pc)が作用する面積(圧力受圧面積Sv)と、弁体部322に対し第2感圧室308において吸入室140の圧力(吸入圧力Ps)が作用する面積(圧力受圧面積Sr)とがほぼ同一値に設定される。このため、弁体部322に作用する力は式(1)で表される。
Figure 0005202170
式(1)中、F(I)は、制御装置250からコイル364への通電によって弁体部322に閉弁方向に作用する電磁力である。Fは、感圧装置400から弁体部322に開弁方向に作用する付勢力であり、付勢力Fは、ベローズ402及び圧縮コイルばね426のばね定数によって規定される。fは、圧縮コイルばね378の付勢力であり、弁体部322に対して開弁方向に作用する。
容量制御弁300においては、吸入圧力Psが式(1)で示される値よりも低いと、ベローズ402が伸長し、弁体部322が弁座から離れて弁孔318を開放する。これにより、第1感圧室304と弁室306とは弁孔318を介して連通し、吐出室142とクランク室105とが給気通路160を介して連通する。
この結果として、吐出室142の冷媒が給気通路160を通ってクランク室105に供給され、クランク圧力Pcが上昇する。これにより、斜板107の傾角が減少して可変容量圧縮機100の吐出容量が減少し、吸入圧力Psが上昇する。
一方、吸入圧力Psが式(1)で示される値よりも高いと、ベローズ402が収縮し、弁体部322が弁座に当接して弁孔318を閉鎖する。これにより、第1感圧室304と弁室306とは遮断され、給気通路160が閉鎖される。クランク室105内の冷媒ガスが、抽気通路162を通じて吸入室140へ流出してクランク圧力Pcが低下し、斜板107の傾角が増加して圧縮機100の吐出容量が増加し、吸入圧力Psが低下する。
このように容量制御弁300にあっては、感圧装置400、連結部材324及び弁体部322で構成する感圧機構が吸入圧力Psを式(1)で示される値に自律制御する。そして、ソレノイドロッド部376、可動コア374、固定コア366、圧縮コイルばね378、ソレノイドハウジング360、スリーブ370、及び、コイル364により構成される駆動ユニットとしての電磁アクチュエータが、コイル364を流れる電流値Iに応じて、感圧機構により自律制御される値(動作点)を変化させる。
容量制御弁300では、コイル364を流れる電流値Iが増加すると、吸入圧力Psが低下する。容量制御弁300においては、感圧機構と電磁アクチュエータとが弁体部322を駆動しているといえる。容量制御弁300が感圧機構を有することにより、吸入圧力Psの制御精度が向上する。容量制御弁300が感圧機構の動作点を変化させる電磁アクチュエータを有することにより、電流値Iに対して一義的に制御対象である吸入圧力Psを决定することが可能になる。
また、コイル364へ供給される電流値Iを零にすれば、圧縮コイルばね378の付勢力により弁体部322が弁孔318を開放する。これにより、吐出室142の冷媒が給気通路160を通ってクランク室105に供給され、クランク圧力Pcが上昇する。この結果、斜板107の傾角が減少し、可変容量圧縮機100の吐出容量が最小となる。
つまり、可変容量圧縮機100の容量制御は、外部環境に応じて制御装置250から内蔵するコイル364へ供給される電流量Iを調整することによって行うことができる。そして、容量制御弁300は、外部環境に応じて、吸入圧力Psを最適制御することで、容量制御を実行する。
上述した容量制御弁300においては、感圧装置400を用いることによって弁体部322が円滑に駆動され、かつ、高い信頼性が得られる。この結果としてこの容量制御弁300が適用された可変容量圧縮機100では、吐出容量制御の精度と信頼性が向上する。
より詳しくは、感圧装置400では、第1及び第2の変位規制部材412,422によって、感圧装置400の伸縮方向に対する感圧装置400の傾き、即ち、ベローズ402の自由端が伸縮方向と直交方向で変位することが抑制される。この結果として、この感圧装置400は円滑に伸縮する。
また、上述した容量制御弁300においては、第1感圧室304が特定の圧力状態にあるとき、第1の収縮規制部材410と第2の収縮規制部材420とが離間し、連結部材324と被連結部418とが離間する。このような場合、エンジンの振動や可変容量圧縮機100の振動を受けて、感圧装置400の第2のエンド部材414側、つまり感圧装置400の自由端が、ベローズ402の伸縮方向と直交方向に変位しようとする。しかしながら、このような場合であっても、第1の変位規制部材412の外周面が第2の変位規制部材422の内周面424に当接して変位が規制される。このため、ベローズ402に過大な応力が作用することはなく、感圧装置400の寿命が確保される。
更に、第1の収縮規制部材410と第1の変位規制部材412とを一体に形成し、第2の収縮規制部材420及びベローズのうち一方と第2の変位規制部材422とを一体に形成したので、第1及び第2の変位規制部材412,422として新たに別体の部材を追加する必要がない。この結果として、この感圧装置400は簡素な構成を有する。
また、感圧装置400では、第1及び第2の変位規制部材412,422が互いに当接して変位を防止する構造を有するため、感圧装置400の傾きが確実に抑制される。
更に、感圧装置400は、第1のエンド部材404と第1の収縮規制部材410とが一体に形成されているため、より簡素な構造を有する。
そしてベローズ402と第1のエンド部材404及び第2のエンド部材414との接合が、第1の変位規制部材412が第2の変位規制部材422である有底穴に挿入された状態で行われることで、ベローズ402、第1のエンド部材404及び第2のエンド部材414は、互いに傾くことなく、確実に同軸上に位置付けられる。このため、固定部材408がバルブハウジング302の同心上に位置決めされると、バルブハウジング302の軸線方向にベローズ402が伸縮する。
この結果として、連結部材324及び弁体部322に対しては、自身の軸線と直交方向の分力(横力)がほとんど作用せず、弁体部322が円滑に動作する。
本発明は上述した第1実施形態に限定されることは無く、種々の変形が可能である。
図4は、図3に相当する第2実施形態の容量制御弁の部分拡大図である。第2実施形態の容量制御弁は、以下の点において容量制御弁300と異なる。
作動ロッド320の弁体部322には、連結部材324及び軸部326に代えて、円柱形状の連結部390が一体に形成されている。この連結部材390の先端が、感圧装置400の代わりの感圧装置500の自由端に対して離間可能に当接する。なお、第2実施形態では、作動ロッド320には内部連通路382が形成されていない。
感圧装置500としてのベローズ組立体はベローズ502を有し、ベローズ502は蛇腹形状を有して軸線方向に伸縮可能である。ベローズ502の一端は、第1のエンド部材504によって気密に閉塞され、第1のエンド部材504は自身と一体の固定部508を有する。固定部508は円柱形状を有し、バルブハウジング302に圧入により固定される。
第1のエンド部材504には、別体の第1の収縮規制部材510が固定されている。第1の収縮規制部材510は、ベローズ502の軸線方向に延びる円柱形状のロッド部と、第1のエンド部材504の嵌合穴に固定されたロッド部と一体の根元とからなる。
一方、ベローズ502の他端は、円柱形状の第2のエンド部材514によって閉塞され、これにより密閉空間515が規定される。そして、第2のエンド部材514には、ばね座部材516がかしめ加工により固定され、ばね座部材516は、ベローズ502と同心上のつば部を有する。つば部と固定部508との間には、ベローズ502を囲むように圧縮コイルばね526が配置され、圧縮コイルばね526は、ベローズ502を伸長方向に付勢する。
ここで、第1の収縮規制部材510の先端部は、第1の変位規制部材512としての機能を有する。一方、ベローズ502の他端側には、第2の変位規制部材522として円筒部が一体に形成されている。
感圧装置500においても、第2の規制部材522の内周面と第1の収縮規制部材510の先端部の外周面とが直接接触しているか、これらの間に微小な隙間が存在しているのみである。そして、ベローズ502が最も伸長したときでも、第2の規制部材522の内周面から第1の収縮規制部材510の先端部が抜けることはない。このため、第2の規制部材522の内周面に第1の収縮規制部材510の先端部が当接することで、ベローズ502がその軸線方向との直交方向で変位することが規制される。
また、第2の規制部材522に第1の収縮規制部材510の先端部が挿入された状態で、第1のエンド部材504及び第2のエンド部材514とベローズ502とを接合することで、第1のエンド部材504、第2のエンド部材514及びベローズ502が同軸上に配置される。
なお、ベローズ502の収縮は、第2の収縮規制部材520としての第2のエンド部材514の端面に、第1の収縮規制部材510の先端面が当接することにより規制される。
図5は、第3実施形態の容量制御弁の部分拡大図であり、図4中の感圧装置500を感圧装置600に代えたものである。図5の第2のエンド部材614のように、図4の第2のエンド部材514とばね座部材516とは一体であってもよい。また、図5に示したように、第1のエンド部材604と固定部材608とは別体であってもよい。
これら感圧装置500及び感圧装置600は、感圧装置400と同じ効果の他に、以下の効果を奏する。
これら感圧装置500及び感圧装置600では、第2のエンド部材514,614側に第1の変位規制部材512,612と第2の変位規制部材522との係合領域が偏って配置されている。この場合、第1及び第2の変位規制部材512,612,522間での遊びが同じであれば、ベローズ502の中間に第1及び第2の変位規制部材512,612,522の係合領域が配置されている場合に比べて、ベローズ502の傾きがより抑制される。
また、第2のエンド部材514,614側に係合領域が偏っていることで、感圧装置500,600の第2のエンド部材514,614側の質量が軽くなる。このため、感圧装置500,600の第2のエンド部材514,614側を自由端とした場合、感圧装置500,600に対して振動が加わっても、ベローズ502に加わる応力が小さくなる。それゆえこの場合、感圧装置500,600の寿命が更に長くなる。
更に、これら感圧装置500及び感圧装置600は、ベローズ502の小径化に適している。
また更に、感圧装置500及び感圧装置600では、ベローズ502と一体に第2の変位規制部材522を形成することにより、構成の簡易化が図られている。
図6に示す第4実施形態の容量制御弁700には、感圧装置800が配置されている。
上述した第1乃至第3実施形態では、ベローズ402,502にクランク圧力Pcが作用しているが、図6に示したように、感圧装置800に吸入圧力Psが作用してもよい。また本発明に係る感圧装置800には、吐出室の圧力(吐出圧力Pd)が作用してもよい。
なお、容量制御弁700も容量制御弁300と同様に、弁体の作動により給気通路160を開閉し、弁体には、コイルへの通電により発生するソレノイドユニットの電磁力、感圧装置800の付勢力等が作用する。
そして、感圧装置800も感圧装置400と同様に、作図上の都合により符号を省略するが、ベローズ、第1のエンド部材、第2のエンド部材、圧縮コイルばね、第1の収縮規制部材、第2の収縮規制部材、第1の変位規制部材、第2の変位規制部材、及び、固定部材を有する。
また、第1乃至第3実施形態では、給気通路160の上流側を通じて第1感圧室304と吐出室142とを連通させているが、給気通路160の上流側を通じて弁室306とクランク室105とを連通させてもよい。
更に、第1乃至第4実施形態では、感圧装置400,500,600及び800が適用された容量制御弁300,700は、ソレノイドコイル364を備えた容量制御弁であるが、ソレノイドコイルを有しない機械式容量制御弁に対して、本発明に係る感圧装置(ベローズ組立体)を適用しても良い。
また更に、クランク室105と吸入室140とを連通する抽気通路162を開閉制御する容量制御弁に本発明に係るベローズ組立体を適用しても良い。あるいは、抽気通路162と給気通路160とを連動して開開制御する容量制御弁に本発明に係るベローズ組立体を適用しても良い。つまり、容量制御弁の構成は、容量制御弁300,700に限定されることはない。
第1乃至第4実施形態では、ベローズ402,502の両端は、第1及び第2のエンド部材404,414,504,514,604,514を溶接することにより封止されたが、ベローズの一端に、エンド部材として一体の閉塞部を成型してもよい。この場合、感圧装置の構成の更なるを簡易化を図ることができる。
本発明に係る感圧装置を備えた容量制御弁は、揺動板式可変容量圧縮機や電動モータで駆動される可変容量圧縮機にも使用でき、また電磁クラッチを装備した可変容量圧縮機及びクラッチレス圧縮機の何れにも使用できる。
本発明に係る感圧装置を備えた容量制御弁は、冷媒として現状のR134aに代えて、新冷媒を使用する可変容量圧縮機にも使用できる。
本発明に係るベローズ組立体は、可変容量圧縮機用の容量制御弁のみならず、広く冷凍装置の制御機器、例えば膨張器の駆動部材にも適用可能である。
車両用空調システムの冷凍サイクルの概略構成を、第1実施形態の容量制御弁が適用された可変容量縮機の縦断面とともに示す図である。 図1の圧縮機に適用された容量制御弁の接続状態を説明するための図である。 図2の容量制御弁における領域IIIの拡大図である。 図3に相当する、第2実施形態の容量制御弁の部分拡大図である。 図3に相当する、第3実施形態の容量制御弁の部分拡大図である。 第4実施形態の容量制御弁を示す断面図である。
符号の説明
300 容量制御弁
320 作動ロッド
322 弁体部(弁体)
300 容量制御弁
364 コイル(ソレノイドコイル)
376 ソレノイドロッド部(ソレノイドロッド)
400 感圧装置(ベローズ組立体)
402 ベローズ
404 第1のエンド部材
408 固定部材
410 第1の収縮規制部材
412 第1の変位規制部材
414 第2のエンド部材
420 第2の収縮規制部材
422 第2の変位規制部材
426 圧縮コイルばね

Claims (6)

  1. 第1の端及び第2の端を有し、自身の軸線方向に伸縮可能なベローズと、
    前記ベローズを伸長方向に付勢する圧縮コイルばねと、
    前記ベローズの第1の端を閉塞する第1のエンド部材と、
    前記ベローズの第2の端を閉塞し、前記ベローズ及び第1のエンド部材と協働して密閉空間を規定する第2のエンド部材と、
    前記第1のエンド部材に合わされて前記密閉空間に位置する第1の収縮規制部材と、
    前記第2のエンド部材に合わされて前記密閉空間に位置し、前記第1の収縮規制部材と協働して前記ベローズの収縮量を規制する第2の収縮規制部材と、
    前記第1の収縮規制部材と一体に形成された第1の変位規制部材と、
    記ベローズと一体に形成され、前記第1の変位規制部材と協働して前記軸線方向との直交方向での前記ベローズの変位を規制する第2の変位規制部材と
    を備え
    前記第2のエンド部材側に前記第1の変位規制部材と前記第2の変位規制部材との係合領域が偏って配置されていることを特徴とするベローズ組立体。
  2. 前記第1の変位規制部材及び第2の変位規制部材は、前記軸線方向との直交方向で前記ベローズが変位しようとしたときに互いに当接することを特徴とする請求項1に記載のベローズ組立体。
  3. 前記第1の収縮規制部材は、前記ベローズの第2の端を超えて延びる軸部であって、前記第1の変位規制部材として機能する先端を有する軸部を含み、
    前記第2の収縮規制部材は、前記ベローズの第2の端に一体に連なり、前記軸部の先端に摺接して前記第2の変位規制部材として機能する周面を有し、
    前記軸部の長さ及び前記周面の長さは、前記ベローズの伸縮量にかかわらず前記軸部の先端が前記周面に摺接するよう設定されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のベローズの組立体。
  4. 前記第1のエンド部材を外部に対して固定するために前記第1のエンド部材と一体に設けられた固定部材であって、前記密閉空間の外側にて前記第1及び第2の変位規制部材と同軸に位置する固定部材を更に備え、且つ、
    前記第1のエンド部材と前記第1の収縮規制部材とは一体に形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のベローズ組立体。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載のベローズ組立体を備えることを特徴とする可変容量圧縮機の容量制御弁。
  6. 請求項5に記載の可変容量圧縮機の容量制御弁を備えることを特徴とする可変容量圧縮機。
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