JP2010001557A - 磁束密度の高い無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

磁束密度の高い無方向性電磁鋼板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで高磁束密度を得ることの出来る無方向性電磁鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、0.1%≦Si≦2.0%、Al≦1.0%かつ0.1%≦Si+2Al≦2.0%を満たし、C≦0.004%、S≦0.003%、N≦0.003%、P≦0.09%を含有する無方向性電磁鋼板の製造方法において、仕上げ熱延のスラブ加熱温度STを700℃≦ST≦1150℃、仕上圧延開始温度F0Tを650℃≦F0T≦850℃、仕上熱延終了温度FTを550℃≦FT≦800℃に定める。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気機器の鉄心材料として用いられる、磁束密度が高い無方向性電磁鋼板の製造方法に関するものである。
近年、電気機器、特に無方向性電磁鋼板がその鉄心材料として使用される回転機および中、小型変圧器等の分野においては、世界的な電力、エネルギー節減、さらにはフロンガス規制等の地球環境保全の動きの中で、高効率化の動きが急速に広まりつつある。このため、無方向性電磁鋼板に対しても、その特性向上、すなわち、高磁束密度かつ低鉄損化への要請がますます強まっている。
無方向性電磁鋼板の低鉄損化は主としてSi、Al添加による電気抵抗率の増加により、使用時に鉄心を形成する各々の鋼板に流れる渦電流損によるジュール熱損失を低減することにより行われてきた。
一方、回転機、および鉄心を含む機器全体のエネルギー損失としては、鉄心に巻くコイルを電流が流れることにより生ずるジュール熱損失である銅損の寄与も重要である。この銅損の低減のためには同じ磁界強度の励磁に必要な電流密度を減少することが有効であり、同一の励磁電流でより高い磁束密度を発現する素材の開発が欠かせない。すなわち、高磁束密度無方向性電磁鋼板の開発が必須である。励磁される磁束密度が高くなることにより、回転機や小型トランス等の無方向性電磁鋼板が用いられる電気機器の鉄心のサイズを小型軽量化できる利点がある。
従来技術では、低鉄損を目的として開発されてきた無方向性電磁鋼板では、主としてSi、Al等の電気抵抗率の高い元素が添加されてきたが、これらの元素の含有量が増加すると、無方向性電磁鋼板の飽和磁束密度が低下するため、電気機器として実際に使用する際の動作磁束密度を増加させるために励磁電流を増加させねばならず、銅損が増加するという難点があった。
そのため、Si、Al等の電気抵抗率の高い元素を多く含有する無方向性電磁鋼板では動作磁束密度を下げざるをえず、その結果として、たとえば回転機では高トルクを発揮させることが困難になる問題点があった。
そこで、高磁束密度無方向性電磁鋼板の製造が実現できれば、回転機、鉄心ともに小型化が可能となり、これらを積載した自動車、電車のような移動体においては系全体の重量が軽減されることにより稼働時のエネルギー損失を低減できるという利点もある。また、回転機においてはトルクが増大し、より小型で高出力の回転機が実現する。
このように、高磁束密度無方向性電磁鋼板が実現することにより、鉄心及び回転機の動作時のエネルギー損失を低減できるのみならず、それを含めた装置全体の系への波及効果も計り知れないものがある。
これに対し、従来の無方向性電磁鋼板の製造技術は以下のようなものであった。
特許文献1には、C≦0.02%、SiもしくはSiとAlの合計量が1.5%以下、Mn:1.0%以下、P:0.20%以下を含有し残部は不可避不純物からなる鋼の仕上圧延終了温度を600〜700℃の低温で仕上げ、500℃以下の温度で巻き取り、この鋼帯をA3変態点以下の温度域において30秒以上15分以下焼鈍することを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造法が開示されている。
しかしながら、この製造法においては、熱延終了後の熱延鋼帯に熱延板焼鈍を施す工程が必須でありコスト上昇を招く課題があり、コスト削減要請の強い無方向性電磁鋼板の需要家には受け入れ難い課題があった。
また、実施例ではC含有量は質量%で0.004%以上となっており、後述するように、本発明で知見した熱延板焼鈍を省略する一回冷延法の無方向性電磁鋼板製造法において、C含有量を一定以下に制限することにより、熱延から始まる一貫プロセスの制御による集合組織制御を通じて、成品の磁束密度を向上させる効果を高めるとの技術的思想は見当らない。
特許文献2には、SiとAlの合計量が1.5%以下の鋼の仕上熱延において、熱延終了温度を600℃以上700℃以下に仕上げ、これを圧下率75%以上85%以下で冷間圧延を施した後に仕上焼鈍を施す製造法が開示されている。
しかしながら、この製造法のように、仕上熱延の終了温度を規定するのみでは成品の磁気特性が不安定であり、さらに安定した磁気特性を得るためには、後述のように圧延開始温度を制御することが重要であることを本発明者らは見出した。加えてこの製造法の実施例に示された0.006%、0.005%というC濃度では低温での熱間圧延の効果が不足し磁束密度の向上が不十分であるという課題があった。
またさらに、一次再結晶集合組織を改善することで無方向性電磁鋼板の磁気特性を改善する方法として、特許文献3のごとくSn添加、特許文献4のごときSn、Cu添加、もしくは特許文献5のごときSb添加による集合組織の改善による磁気特性の優れた無方向性電磁鋼板の製造法が開示されている。
しかしながら、これらの集合組織制御元素であるSn,CuもしくはSb等の添加をもってしても、昨今の需要家の求める高磁束密度低鉄損無方向性電磁鋼板を安価に供給するという要求には応えることが充分出来なかった。
他にも、特許文献6に記載されているような仕上げ焼鈍サイクルの工夫等の製造プロセス上の処置もなされてきたが、いずれも低鉄損化は図られても、磁束密度については充分な向上がみられなかった。
このように、従来技術では、昨今の需要家において開発要請の強い鉄心の小型化に有利な高磁束密度無方向性電磁鋼板を製造できるには至らず、無方向性電磁鋼板に対する前記の要請に応えることは出来なかった。
特開昭58−204126号公報 特開昭59−104429号公報 特開昭55−158252号公報 特開昭62−180014号公報 特開昭59−100217号公報 特開昭57−35626号公報
本発明は、従来技術におけるこのような課題を解決し、高磁束密度の無方向性電磁鋼板を低コストで提供することを目的とするものである。
発明者らは、従来にない高磁束密度を達成する無方向性電磁鋼板の安価な製造方法について鋭意検討を重ねた結果、無方向性電磁鋼板の仕上熱延工程を特定の条件にすることで熱延板の集合組織をあらかじめ造りこんでおけば、冷間圧延して仕上焼鈍した後の再結晶集合組織を制御することが可能となり、従来技術では高磁束密度を得るために熱延板焼鈍などのコストのかかる工程を余分に必要としていたものを省略し、低コストかつ高磁束密度である無方向性電磁鋼板の製造方法を提供できることを見出した。また、特にこの製造法を行う際に、鋼に含有される炭素の含有量を適切に制御することが、仕上熱延方法の効果を顕著に高めることも合わせて見出した。
そのような本発明の要旨は以下のとおりである。
(1) 質量%で、0.1%≦Si≦2.0%、Al≦1.0%、かつ0.1%≦Si+2Al≦2.0%を満たし、C≦0.004%、S≦0.003%、N≦0.003%、P≦0.09%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼をスラブとして、熱間圧延において粗圧延および引き続く仕上熱延を施し熱延板とし、酸洗し一回の冷間圧延工程を施し次いで仕上げ焼鈍を施す無方向性電磁鋼板の製造方法において、
仕上げ熱延のスラブ加熱温度ST、仕上熱延開始温度F0T、仕上熱延終了温度FTをそれぞれ以下のように定めることを特徴とする磁束密度の高い無方向性電磁鋼板の製造方法であり、
700℃≦ST≦1150℃
650℃≦F0T≦850℃
550℃≦FT≦800℃
(2)この無方向性電磁鋼板の磁気特性向上のために、冷間圧延工程における圧延率を85%以上95%以下とすることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法である。
また、本発明の製造方法により製造した、
(3) 鋼板の表面から板厚方向10分の1層においてX線回折測定により作成した(100)極点図において、極点図中心から外周へ向かう方向の角度をα、円周方向の角度をβとしたとき、
α=80°およびβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°における強度がすべて1.0以上であり、
かつ、鋼板の板厚方向中心層2分の1層においてX線回折測定により測定した(100)極点図において、50°≦α≦70°およびβがそれぞれβ=0°、60°、120°、180°、240°、300°で定められるα、βの領域に、強度が1.0以上である領域が存在することを特徴とする無方向性電磁鋼板であり、さらに、
(4) 鋼板の表面から板厚方向10分の1層においてX線回折測定により作成した(100)極点図において、極点図中心から外周へ向かう方向の角度をα、円周方向の角度をβとしたとき、
α=80°およびβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°における強度がすべて1.0以上であり、さらに、同一極点図上において
α=90°およびβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°における強度がすべて1.0以上であり、
かつ、鋼板の板厚方向中心層である2分の1層においてX線回折測定により作成した(100)極点図において、
50°≦α≦70°およびβがそれぞれβ=0°、60°、120°、180°、240°、300°で定められるα、βの領域に強度が1.0以上である領域が存在することを特徴とする無方向性電磁鋼板であり、さらに、
(5) 鋼板の表面から板厚方向10分の1層においてX線回折測定により得られた逆極点図における(100)面、(411)面、(111)面の強度をそれぞれI(100)、I(411)、I(111)とすると、
I(100)≧2.0
I(411)≧1.5
I(111)≦4.0
かつ、
{I(100)+I(411)}/I(111) ≧1.0
を満たすことを特徴とする無方向性電磁鋼板である。
本発明によれば、磁束密度の高い無方向性電磁鋼板を低コストで製造することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
まず、対象とする無方向性電磁鋼板の成分について説明する。なお、成分含有量の%は、質量%を意味する。
Siは電気抵抗率を確保する目的で添加するが、過度の添加は製品の磁束密度を低減させ有害であるからその含有量を2.0%以下に制限する。一方、磁束密度の向上を妨げない範囲で電気抵抗率を確保して渦電流損を低減させるには0.1%以上の添加量が必要である。
AlはSiと同様に電気抵抗率を確保する目的で添加してもよい。本発明ではAlの添加は必ずしも必要でないので下限は定めない。一方、Siと同様に、過度の添加は製品の磁束密度を低減させ有害であるから、その含有量を1.0%以下と制限する。
SiとAlは電気抵抗率を確保するのに添加されるため、(Si+2Al)の合計量が0.1%以上である必要がある。一方、(Si+2Al)の合計量が2.0%超であると、製品の磁束密度を低減させ有害であるから、(Si+2Al)の合計量を2.0%以下と制限する。
C含有量を一定量以下に制御することは、仕上熱延から仕上焼鈍に至る一貫プロセスにおいて集合組織制御を行う効果を十分に発現させるために重要な新規知見である。
従来のように無方向性電磁鋼板として使用中の磁気時効による損失の増加を防止する観点だけであれば、その含有量は従来と同様に規制すれば十分である。
しかし本発明では、Cの含有量が0.004%超であると、仕上焼鈍後の成品の再結晶集合組織の制御に成功せず、高磁束密度が得られなくなる。
従って、本発明ではC含有量は0.004%以下に定める。さらに、本発明における無方向性電磁鋼板の磁束密度向上効果を高めるためには、C含有量は0.003%以下であることが好ましく、さらに0.002%以下であることがより好ましい。
本発明ではS、Nの低減により高磁束密度が可能となる。
S、Nは熱間圧延工程におけるスラブ加熱中に一部再固溶し、熱間圧延中にMnS、AlNの微細な析出物を再析出して仕上焼鈍時の結晶粒成長を抑制し、磁束密度、鉄損が悪化する原因となる。このためその含有量は共に0.003%以下とする必要がある。
Pは不可避不純物として含有され、また、Siなどの合金添加量が少ない場合など、鋼板の打ち抜き加工性を改善するために0.09%以下の範囲で添加される。Pの添加量は、0.09%超であると仕上焼鈍時の結晶粒成長性が低下して鉄損が上昇するため、上限を0.09%に定める。また、打抜き加工性の改善効果の点からは0.02%以上の添加が好ましい。
なお、本発明では、打ち抜きなどの加工性は、P添加に加え、後述するように板厚方向の集合組織制御を利用してその改善を図ることができる。
次にプロセス条件について説明する。
前記成分からなる鋼スラブは、転炉で溶製され連続鋳造あるいは造塊−分塊圧延により製造される。鋼スラブは公知の方法にて加熱される。このスラブに熱間圧延を施し所定の厚みの熱延鋼帯とする。
熱間熱延では、スラブ加熱温度STが700℃未満であると成品の磁束密度が低下するのでスラブ加熱温度は700℃以上に定める。一方、スラブ加熱温度が1150℃超となると、鋼中のS等の不純物が再固溶し、仕上熱延中に微細に再析出して仕上焼鈍中の結晶粒成長を妨げ、鉄損が著しく悪化するとともに仕上焼鈍中の再結晶制御を妨げ、磁束密度も低下するので、スラブ加熱温度は1150℃以下に定める。
仕上熱延では、仕上熱延開始温度F0Tが650℃未満となると仕上熱延時の圧延反力が増大して圧延が困難となるので、仕上熱延開始温度は650℃以上に定める。一方、仕上熱延開始温度が850℃超になると、仕上熱延中の再結晶進行の速度が速くなりすぎ、仕上熱延を行いながら熱延鋼帯の集合組織を制御する本発明の効果が損なわれ、結果として成品の磁束密度が著しく低下するので、仕上熱延開始温度は850℃以下に定める。
また、仕上熱延終了温度FTが550℃未満となると、板厚制御が困難になるとともに成品の磁束密度が低下するので仕上熱延終了温度は550℃以上に定める。仕上熱延終了温度が800℃超となると、仕上熱延中の再結晶進行の速度が速くなりすぎ、仕上熱延を行いながら熱延鋼帯の集合組織を制御する本発明の効果が損なわれ、結果として成品の磁束密度が著しく低下するので、仕上熱延終了温度は800℃以下に定める。
本発明では仕上熱延中に熱延鋼帯の集合組織を制御する。そのためには、以上のようにスラブ加熱温度、仕上熱延開始温度、仕上熱延終了温度を制御する必要がある。これにより、本発明では、熱延鋼帯の集合組織制御を予め冷間圧延前に制御し、その後の冷間圧延および仕上焼鈍中の再結晶集合組織を制御するということに基づき磁束密度を高めることができる。この効果は成分の説明でも述べたように、C含有量を制御することで促進される。
この技術思想により従来よりも低鉄損が達成される理由は現在のところ鋭意検討中であるが、仕上熱延を低温域で実施することにより、熱延鋼帯の集合組織を改善することができ、このため冷間圧延、再結晶後の成品の再結晶集合組織中の結晶粒のうち、{100}面を板面に並行に持つ方位付近の結晶粒を鋼板の表層付近において富化可能であることが本発明の磁束密度向上の機構であると推察している。
さらに、熱延開始温度および熱延終了温度が高すぎると、α相域の仕上熱延により造りこんだ熱延鋼帯の集合組織が再結晶と粒成長の進行により消失し成品の磁束密度が低下することを発明者らは突き止めた。
また、従来技術で無方向性電磁鋼板の磁束密度を向上させるために用いられてきた熱延板焼鈍は、本発明で開示した方法で製造した熱延鋼帯内の集合組織を、熱延板焼鈍中に再結晶と粒成長により消失させる為、成品の磁束密度を充分向上させることができない。
この従来の熱延板焼鈍を伴う製造方法による技術思想は、冷間圧延前の結晶粒径を粗大化させることにより、磁束密度の向上を妨げる{111}面を板面に並行に有する結晶粒の発達を抑制し、{110}<001>方位を有する結晶粒の存在量を増加させることにあった。このため、仕上熱延により制御した熱延鋼帯の集合組織を直接活用することにより成品の磁束密度を向上させるという本発明の技術思想とは全く異なるものである。
また、この目的を達成する熱延開始温度、熱延終了温度が低すぎても成品の磁束密度が低下することをも発明者らは明らかにした。
すなわち、本発明が意図する熱延鋼帯の集合組織の制御のためには、最適な熱延開始温度、熱延終了温度の範囲があることを発明者らは明らかにしたのである。
また、鋼中のC量が本発明で規定する範囲を超過すると、仕上熱延により成品の磁束密度向上に適した集合組織を熱延鋼帯に造りこむことが著しく阻害され、成品の磁束密度が顕著に低下することも発明者らは新規知見として見出した。
以上のようにして仕上熱延が終了した熱延鋼帯に酸洗を施し、冷間圧延を施して最終板厚に仕上げる。
その際、発明者らは、冷間圧延工程における圧延率を適切に制御することにより、無方向性電磁鋼板の磁束密度をさらに高めることができることを見出した。すなわち、圧延率を85%以上とすると本発明の磁束密度向上の効果は著しく促進されるので、冷間圧延の圧延率を85%以上とすることが望ましい。なお、冷間圧延率を95%超とするためには冷間圧延設備の負担が大きくなり、コストが著しく上昇し不経済であるため、冷間圧延率は95%以下が好ましい。
冷間圧延後の冷延鋼帯は、仕上焼鈍により再結晶を行わせ、成品とする。この成品は歪取り焼鈍を施さずに使用するか、或いは施してから使用してもよく、また打ち抜き工程を経て整形した後に、歪取り焼鈍を施して使用してもよい。
仕上焼鈍の温度域は、熱延鋼帯に造りこんだ集合組織から仕上焼鈍中に磁束密度を高めるのに適切な再結晶集合組織を形成させる必要があるため、α相域で行う必要がある。すなわち、仕上焼鈍温度がα相域の上限であるAc1点を超えると、成品の磁束密度が低下するので、仕上焼鈍温度はα相内であるAc1点以下で行う。
仕上げ焼鈍時間が10秒未満では再結晶が不十分となり高磁束密度が得られないので、10秒以上であることが好ましい。一方、仕上げ焼鈍時間が3分を超えると、生産性が悪化し、コストが上昇するので、仕上げ焼鈍時間は3分以内が好ましい。
これにより、磁束密度の高い無方向性電磁鋼板を従来よりも低コストで製造することが可能となる。
本発明により得られた高磁束密度無方向性電磁鋼板は、小型軽量化を要求される電気機器、回転機の鉄心、小型トランスに最適であるが、他にも各種コンプレッサー、発電機、高出力を要求される電気自動車用モーター等の鉄心用途等に適している。
本発明では発明の規定に極点図を用いるが、その極点図中の位置を表す方法として、α、βを用いる。これらは角度であり、αは極点図中心から外周へ向かう方向、βは円周方向を示す。極点図上ではαは0°から90°の範囲を用い、βは0から360°の範囲を用いる。βの0°は後述のように360°と同一である。
α角については、極点図中心をα=0°とし、極点図外周をα=90°とする。極点図中央を中心とする同心円上ではα角は同一である。極点図上のα角の分布はステレオ投影法により定められるため等間隔ではないので極点図の縦軸および横軸に10°ごとにその目盛りを示した。
β角については、極点図上の圧延方向であるRD方向を0°とし、極点図の中心を通る垂直線を回転軸として時計方向周りに均等に360分割する。これにより極点図上のβ角は極点図のRD方向から時計方向周りの角度で表す。β角の360°はRD方向から1周してもとのRD方向に到達した位置であるのでβ角の0°と同一である。
本発明では結晶方位を表す際にミラー指数を用い、その方法についてはカリティ著にて株式会社アグネより昭和55年6月(1980年6月)に発行された新版X線回折要論の第2章に記載された方法に従う。
次に、無方向電磁鋼板のX線回折測定により作成した(100)極点図における回折強度の限定理由を述べる。
図1及び図2は、後述の実施例1に示した本発明の方法にて製造した無方向性電磁鋼板をX線回折により測定して得られた(100)極点図である。
図1に鋼板の表層から板厚方向10分の1層の(100)極点図においてα=90°かつβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°の点を●印で示した。これらの位置は(100)極点図外周にあたりbcc鉄の結晶の{100}面が鋼板面と平行である結晶方位に属する。
この8箇所の位置の極点図での強度が全て1.0以上であると鋼板を磁化した際に板面内を流れる磁束とbcc鉄の結晶の磁化容易方向が一致する結晶方位が存在するため鋼板内の磁束の流れが改善され磁気特性が向上する。
すなわち、これら8箇所の位置の強度が全て1.0以上であることにより、鋼板内のより多くの方向の磁束の流れが改善され、同時に回転磁束下での磁気特性も向上するので全て1.0以上に規定する。
一方、これら8箇所の位置の一部もしくは全部の強度が1.0未満であると鋼板内での磁束の流れが困難になり磁束密度が低下するとともに鉄損が増加するので全て1.0以上に定める。
また、図1の(100)極点図にはα=80°かつβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°の点を◆印で示した。これらの位置は{100}面が鋼板面に対し10°傾いているが、{100}面が鋼板面に平行な結晶方位に近く鋼板内の磁束の流れが良好な結晶方位に属する。
このため、(100)極点図上の8箇所のこの方位の位置の強度が全て1.0以上であると磁気特性が改善され磁束密度が向上し鉄損が低下するため、これら8箇所の位置の強度は全て1.0以上に規定する。
これら8箇所の位置の強度が全て1.0以上であることにより、鋼板内のより多くの方向の磁束の流れが改善され、同時に回転磁束下での磁気特性も向上するので全て1.0以上に規定する。
一方、これら8箇所の位置の一部もしくは全部の強度が1.0未満であると鋼板内での磁束の流れが困難になり磁束密度が低下するとともに鉄損が増加するので1.0以上に定める。
発明者らの検討によれば、成品の集合組織制御効果は、まず(100)極点図上のα=80°かつβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°の8点の強度が向上することにより現れ、次いでα=90°かつβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°の8点の強度が向上する。
すなわち、α=80°である8箇所の方位の強度が全て1.0以上であれば磁気特性は向上するが、α=90°である8箇所の方位の強度も全て1.0以上であればより良好な磁気特性が得られる。
磁性の向上効果はα=90°の8点の強度が向上する方が著しいが、実用的にはα=80°の8点の集積度向上がより容易であるため、まずα=80°の8点についてその強度を定め、次により好ましい磁気特性が得られる集合組織としてα=80°の8点およびα=90°の8点の両方においてその強度を定めた。
また、無方向性電磁鋼板の加工性を改善するために、図2に示した鋼板の板厚方向中心層2分の1層の(100)極点図において50°≦α≦70°かつβがそれぞれβ=0°、60°、120°、180°、240°、300°で定められる6箇所のすべてにおいて強度が1.0以上である領域が存在する必要がある。
図2ではこれら6箇所の領域を両端矢印にて示した。これにより無方向性電磁鋼板の打ち抜き加工時のカエリの増加を抑制でき、打ち抜き後の真円度が向上し、曲げ加工、絞り加工などにおける形状凍結性、r値などが向上するので磁気特性と加工性の両方に優れた無方向性電磁鋼板が得られる。
この目的のため、本発明では鋼板の板厚方向中心層2分の1層の(100)極点図において50°≦α≦70°かつβがそれぞれβ=0°、60°、120°、180°、240°、300°で定められる6箇所すべての領域に強度が1.0以上の領域が存在すると定める。図2にこれら6箇所の領域を両端矢印で示した。
鋼板の板厚方向中心層2分の1層の(100)極点図上のこれら6箇所の一部もしくは全箇所の領域において強度が1.0に満たない場合は打ち抜き加工時のカエリが増大し、真円度が低下し、曲げ加工、絞り加工などにおける形状凍結性、r値が低下し加工が困難となるので6箇所全てにおいて1.0以上の値の領域が存在する必要がある。
本発明は、無方向性電磁鋼板の表層付近の集合組織を鋼板内の磁束の流れを円滑にする方位が優位となるように制御することが磁気特性改善に有効であることを見出した点に特徴がある。その際、鋼板表層において{100}方位のみならず{411}方位、{310}方位の集積度向上が有効であることを見出した。
さらに、特定の方位の絶対強度のみならず、特定方位の強度の和と、他の特定方位の強度の和との比を一定範囲に制御することで無方向性電磁鋼板の磁性が改善される新規な知見を見出した。
すなわち、無方向性電磁鋼板において優れた磁気特性を達成する集合組織として、X線回折による逆極点図の測定にて(100)面、(411)面、(111)面の強度をそれぞれI(100)、I(411)、I(111)とすると、鋼板の表面から板厚方向10分の1層の集合組織において、I(100)≧2.0かつ、I(411)≧1.5かつ、I(111)≦4.0かつ、{I(100)+I(411)}/I(111)≧1.0を満たす場合に磁気特性が優れることを見出した。
さらに、(310)面、(332)面、(211)面、(221)面の強度をそれぞれI(310)、I(332)、I(211)、I(221)とすると、鋼板の表面から板厚方向10分の1層の集合組織において、I(100)≧2.0かつ、I(411)≧1.5かつ、I(111)≦4.0かつ、{I(100)+I(411)+I(310)}/{I(111)+I(332)+I(211)+I(221)} ≧0.5を満たす場合に磁気特性が優れることを見出した。
なお、bcc鉄では(100)面、(111)面、(221)面の構造因子が零となるため、2次の回折面である(200)面、(222)面、(442)面をそれぞれ測定する。面指数としてはそれぞれ(100)、(111)、(221)を用いる。
鋼板の表面から10分の1層の集合組織において{I(100)+I(411)}/I(111)の値が1.0未満であると鉄損が増大し、磁束密度が低下するため{I(100)+I(411)}/I(111)の値は1.0以上であることが好ましい。
さらに、鋼板の表面から10分の1層の集合組織において{I(100)+I(411)+I(310)}/{I(111)+I(332)+I(211)+I(221)}の値が0.5未満であると、鉄損が増加し磁束密度が低下するため、0.5以上であることが好ましい。
鋼板表面から10分の1層の集合組織においてI(100)およびI(411)の値がそれぞれ2.0未満および1.5未満であると磁束密度が低下するのでそれぞれ2.0以上および1.5以上であることが好ましい。また、I(111)の値が4.0超であると磁束密度が低下するので4.0以下であることが好ましい。
これらの方位間の強度の関係が磁気特性に及ぼす効果については、表層付近の{100}、{411}および{310}方位の集積を高めることにより、表層付近の結晶粒が無方向性電磁鋼板の板面垂直方向の磁化を抑制し鋼板内の磁束の流れが円滑となるため、鉄損、磁束密度などの磁気特性が向上すると推察している。
また、{100}方位と{411}方位の強度が不足すると、磁気特性の改善に有効な方位を有する結晶の絶対的な集積量が不足し、本発明が目的とする磁気特性の改善効果が得られないと推察している。
また、これにより、インバータなどの高周波での励磁下において表皮効果により磁束が鋼板表層に偏在する場合においても、鋼板表層の集合組織が改善されたことにより鋼板内の磁束の流れが円滑となり、高周波で優れた磁気特性を実現することが可能になったと推察している。
次に、本発明の実施例について述べる。
[実施例1]
表1に示した成分(なお、%は質量%を意味する。また、成分の残部はFeと不可避的不純物である。他の表でも同様である。)を有する無方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて800℃1時間加熱し、熱延により2.5mmに仕上げた。仕上熱延開始温度は750℃とした。圧延速度と熱延スタンド間の冷却速度を制御し仕上熱延終了温度を500℃から730℃の範囲で変化させた。なお、この鋼のAr1変態点は880℃である。
得られた熱延板に続いて酸洗を施し、冷間圧延により0.5mmに仕上げ、これを連続焼鈍炉にて750℃30秒の仕上焼鈍を施した。その後、エプスタイン試料に切断し、磁気特性を測定した。
表2に、本発明1〜5と比較例1について、仕上熱延終了温度と磁気特性の関係の測定結果を示す。
表2に示されるように、仕上熱延終了温度を適切に制御することにより、熱延板焼鈍などのコストのかかる工程を省略して、高磁束密度の無方向性電磁鋼板を製造することが可能である。
また、表2に示した本発明3の試料からX線回折用試料を作成し、表層から板厚方向10分の1層および、表層から板厚方向2分の1層を研磨により露出させX線回折測定を行い、(100)完全極点図を作成した。その結果を図3および図4にそれぞれ示す。
図3に示した鋼板の表層から10分の1層の(100)極点図では、{411}<148>方位付近の集積が高くなっている。
さらに{411}<148>から極点図外周の{100}<012>方位付近に至るまで強度分布が高い領域が存在し、極点図外周において{100}<012>面付近の強度は1.0もしくは1.5に到達し、キューブ方位である{100}面が富化している。{411}<148>方位付近においてはその3箇所が最大強度2.5を越え、1箇所が最大強度2.0を越えている。
図4に示した鋼板の中心層である2分の1層の(100)極点図では、ガンマファイバーと称される{111}面が鋼板面に平行でかつ鋼板面に垂直な<111>軸まわりに回転する結晶方位群により形成された集合組織が発達しており、極点図上ではα=54.7°付近に同心円状に強度の高い領域が現れている。その中でも特に6つの{111}<112>方位付近の集積が高く最大強度がいずれも1.0以上である特徴がある。
極点図内の個別の強度分布の特徴について述べると、図3に示した鋼板の表面から板厚方向10分の1層の(100)極点図においては、α=80°かつβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°における強度がすべて1.0以上であり、かつ、同一極点図上のα=90°かつβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°における強度がすべて1.0以上であり、かつ、図4に示した鋼板の板厚方向中心層2分の1層の(100)極点図において、50°≦α≦70°かつβがそれぞれβ=0°、60°、120°、180°、240°、300°のα、βで定められる6箇所の全ての範囲に強度が1.0以上である領域が存在する特徴がある。
このように本発明では鋼板の表層付近でキューブ方位付近に結晶方位が集積しているのに対し、鋼板中心層ではガンマファイバー集合組織が発達しており、鋼板表層と鋼板中心層の集合組織が大きく異なることが新規な特徴である。
本発明にしたがった方法で製造した無方向性電磁鋼板と従来技術で製造した無方向性電磁鋼板の加工性について比較するため、表1に示した供試材のスラブを1150℃にて1時間加熱し、仕上げ熱延開始温度を1000℃とし、仕上熱延終了温度を860℃として2.5mmの熱延板に仕上げた。続いて酸洗を施し、冷間圧延により0.5mmに仕上げ、これを連続焼鈍炉にて750℃30秒の仕上焼鈍を施した。この試料を表2に示す比較例2とした。その後、エプスタイン試料に切断し、磁気特性を測定した。
比較例1、比較例2の無方向性電磁鋼板および本発明により製造した無方向性電磁鋼板である本発明1から本発明5を用い真円の金型により直径100mmの形状に打ち抜き試験を行った所、打ち抜き回数50万回後に本発明の試料の端部のカエリ高さは20μm以下を示したのに対し、比較例1、比較例2では端部のカエリ高さは20μm超となった。
また同時に真円度を測定した所、比較例1、比較例2では真円度は35μm超の値を示したのに対し、本発明1から本発明5では35μm以下にとどまり良好な値を示した。真円度の測定は、打ち抜き回数50万回後に、打ち抜いた直径100mmの円形の試料に内接する真円と外接する真円の直径の差を単位をμmとして表した。
これらの結果を表2にあわせて示す。
以上のように、本発明により製造した無方向性電磁鋼板は、Si添加量が0.3%の無方向性電磁鋼板としては極めて低いかえり高さと良好な真円度を示し優れた加工性を有している。
本発明により鋼板表層においてキューブ方位付近の集積を高めることが可能であるため、鋼板を励磁した際に鋼板表面に対し垂直な磁化成分を減少させることが可能となり鉄損低減に有効であり、鋼板中心層でガンマファイバー集合組織の集積を高めることが可能であるため、加工性に優れた無方向性電磁鋼板を製造することが可能である。
Figure 2010001557
Figure 2010001557
[実施例2]
表3に示した鋼2の成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて750℃1時間加熱し、熱延により2.5mmに仕上げた。仕上熱延開始温度は600℃から740℃の範囲で変化させた。圧延速度と熱延スタンド間の冷却速度を制御し仕上熱延終了温度は560℃とした。
なお、この鋼のAr1変態点は867℃である。また、sol-Alは製鋼段階でAl脱酸やAl添加を実施していないため検出限界以下であった。本実験で使用した分析機器ではsol-Alの検出限界は0.001%であり、この限界量以下と判定されたsol-Alについては表中において「tr.」と記載した。
得られた熱延板に続いて酸洗を施し、冷間圧延により0.5mmに仕上げ、これを連続焼鈍炉にて750℃30秒の仕上焼鈍を施した。その後、エプスタイン試料に切断し、磁気特性を測定した。表4に仕上熱延終了温度と磁気特性の関係の測定結果を示す。
表4に示されるように、仕上げ熱延開始温度を適切に制御することにより、熱延板焼鈍などのコストのかかる工程を省略して、高磁束密度の無方向性電磁鋼板を製造することが可能である。
Figure 2010001557
Figure 2010001557
[実施例3]
表5に示した成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて800℃1時間加熱し、熱延により2.5mmに仕上げた。仕上熱延開始温度は780℃とし、圧延速度と熱延スタンド間の冷却速度の制御により仕上熱延終了温度を640℃に制御した。
なお、これらの鋼のAr1変態点は865℃から878℃である。
次に、得られた熱延板に酸洗を施し、冷間圧延により0.5mmに仕上げ、これを連続焼鈍炉にて750℃30秒の仕上焼鈍を施した。その後、エプスタイン試料に切断し、磁気特性を測定した。
表6に本発明と比較例にかかる各供試材の磁気特性の測定結果を示す。
このようにC含有量を0.004%以下に制御し、仕上げ熱延条件を適切に制御することにより、熱延板焼鈍などのコストのかかる工程を省略し、高磁束密度の無方向性電磁鋼板を製造することが可能である。さらに、表6より、特にC含有量が0.003%以下の場合において、磁束密度B50が1.8T超のより高い値が得られていることがわかる。さらに、C含有量が0.002%以下の場合において、B50の値が1.815T以上のより高い磁束密度が得られていることがわかる。
Figure 2010001557
Figure 2010001557
[実施例4]
表7に示した鋼11の成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて1150℃1時間加熱し、熱延により2.5mmに仕上げた。仕上熱延開始温度は600℃から870℃の範囲で変化させた。圧延速度と熱延スタンド間の冷却速度を制御し仕上熱延終了温度は560℃とした。
なお、この鋼のAr1変態点は865℃である。また、sol-Alについては検出限界以下のtr.であった。
得られた熱延板に続いて酸洗を施し、冷間圧延により0.5mmに仕上げ、これを連続焼鈍炉にて750℃30秒の仕上焼鈍を施した。その後、エプスタイン試料に切断し、磁気特性を測定した。表8に仕上熱延終了温度と磁気特性の関係の測定結果を示す。
表8に示されるように、仕上げ熱延開始温度を適切に制御することにより、熱延板焼鈍などのコストのかかる工程を省略しつつ高磁束密度の無方向性電磁鋼板を製造することが可能である。
Figure 2010001557
Figure 2010001557
[実施例5]
表9に示した鋼12の成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて900℃1時間加熱し、熱延により2.5mmに仕上げた。仕上熱延開始温度は600℃から870℃の範囲で変化させた。圧延速度と熱延スタンド間の冷却速度を制御し仕上熱延終了温度は560℃とした。
なお、この鋼のAr1変態点は868℃である。また、sol-Alについては検出限界以下のtr.であった。
得られた熱延板に続いて酸洗を施し、冷間圧延により0.5mmに仕上げ、これを連続焼鈍炉にて750℃30秒の仕上焼鈍を施した。その後、エプスタイン試料に切断し、磁気特性を測定した。表10に仕上熱延終了温度と磁気特性の関係の測定結果を示す。
表10に示されるように、仕上げ熱延開始温度を適切に制御することにより、熱延板焼鈍などのコストのかかる工程を省略しつつ高磁束密度の無方向性電磁鋼板を製造することが可能である。
Figure 2010001557
Figure 2010001557
[実施例6]
表11に示した鋼13の成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて870℃1時間加熱し、熱延により2.5mmに仕上げた。仕上熱延開始温度は600℃から860℃の範囲で変化させた。圧延速度と熱延スタンド間の冷却速度を制御し仕上熱延終了温度は565℃とした。
なお、この鋼のAr1変態点は866℃である。また、sol-Alについては検出限界以下のtr.であった。
得られた熱延板に続いて酸洗を施し、冷間圧延により0.5mmに仕上げ、これを連続焼鈍炉にて750℃30秒の仕上焼鈍を施した。その後、エプスタイン試料に切断し、磁気特性を測定した。
表12に仕上熱延終了温度と磁気特性の関係の測定結果を示す。
表12に示されるように、仕上げ熱延開始温度を適切に制御することにより、熱延板焼鈍などのコストのかかる工程を省略しつつ高磁束密度の無方向性電磁鋼板を製造することが可能である。
Figure 2010001557
Figure 2010001557
[実施例7]
表13に示した成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて800℃1時間加熱し、熱延により2.5mmに仕上げた。仕上熱延開始温度は730℃とした。圧延速度と熱延スタンド間の冷却速度を制御し仕上熱延終了温度を620℃とした。
なお、一部の鋼のsol-Alについては検出限界以下のtr.であった。
得られた熱延板に続いて酸洗を施し、冷間圧延により0.5mmに仕上げ、これを連続焼鈍炉にて各温度にて30秒の仕上焼鈍を施した。その後、エプスタイン試料に切断し、磁気特性を測定した。
表14に、鋼14〜22を用いた本発明とSi+2Alの値が高い鋼23、24を用いた比較例について仕上焼鈍温度と磁気特性の関係の測定結果を示す。
表14に示されるように、本発明の成分範囲にSi、Al含有量を調節することにより高磁束密度の無方向性電磁鋼板を製造することが可能である。
Figure 2010001557
Figure 2010001557
[実施例8]
表15に示した鋼25の成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて800℃1時間加熱し、熱延により2.5mmに仕上げた。仕上熱延開始温度は750℃とした。圧延速度と熱延スタンド間の冷却速度を制御し仕上熱延終了温度を630℃とした。
なお、本実験での検出限界である0.001%以下のsol-Alについては表中において「tr.」と記載した。
また、比較例3として、鋼25と同一成分のスラブを1150℃にて1時間加熱し、仕上げ熱延開始温度を1000℃とし、仕上熱延終了温度を860℃として2.5mmの熱延板に仕上げた。
得られた熱延板に続いて酸洗を施し、冷間圧延により0.5mmに仕上げ、これを連続焼鈍炉にて750℃30秒の仕上焼鈍を施した。その後、エプスタイン試料に切断し、本発明例と比較例3の試料の磁気特性を測定した。
さらに、本発明例と比較例3の試料の表面から板厚方向10分の1層の集合組織をX線回折により逆極点図にて測定し各回折面の反射面強度を測定した。
表16に本発明と比較例の磁気特性測定結果を、表17にX線回折による集合組織の測定結果、表18および表19に集合組織の判定結果を示す。
表16より、本発明の製造方法によれば、商用周波数で低鉄損高磁束密度であるとともに、商用周波数および高周波での鉄損の優れた無方向性電磁鋼板を製造することが可能であることがわかる。
また、表18より、X線回折測定により得られた逆極点図における(100)面、(411)面、(111)面の強度をそれぞれI(100)、I(411)、I(111)とすると、本発明では鋼板の表面から板厚方向10分の1層の集合組織において、I(100)≧2.0かつ、I(411)≧1.5かつ、I(111)≦4.0かつ、{I(100)+I(411)}/I(111) ≧1.0を満たすことがわかる。
さらに、表19より、(310)面、(332)面、(211)面、(221)面の強度をそれぞれI(310)、I(332)、I(211)、I(221)とすると、本発明では鋼板の表面から板厚方向10分の1層の集合組織において、I(100)≧2.0かつ、I(411)≧1.5かつ、I(111)≦4.0かつ、{I(100)+I(411)+I(310)}/{I(111)+I(332)+I(211)+I(221)} ≧0.5を満たすことがわかる。
Figure 2010001557
Figure 2010001557
Figure 2010001557
Figure 2010001557
Figure 2010001557
[実施例9]
表20に示した鋼26の成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通常の方法にて800℃1時間加熱し、熱延により2.0mmに仕上げた。仕上熱延開始温度は750℃とした。圧延速度と熱延スタンド間の冷却速度を制御し仕上熱延終了温度を630℃とした。
なお、本実験での検出限界である0.001%以下のsol-Alについては表中において「tr.」と記載した。
得られた熱延板に続いて酸洗を施し、冷間圧延により0.10mmから0.50mmに仕上げ、連続焼鈍炉にて750℃25秒の仕上焼鈍を施した。その後、エプスタイン試料に切断し、磁気特性を測定した。0.10mm以下の冷間圧延はコストが増加し採算性が低下するため実施しなかった。
また、比較例4として、鋼26と同一成分のスラブを1150℃にて1時間加熱し、粗圧延後、仕上げ熱延開始温度を1000℃とし、仕上熱延終了温度を860℃として2.5mmの熱延板に仕上げ、これを冷間圧延率80%にて0.50mmに仕上げ、750℃25秒の仕上焼鈍を施した。その後、エプスタイン試料に切断し、磁気特性を測定した。
表21に磁気特性測定結果を示す。冷間圧延率を85%から95%に制御した本発明例では磁束密度B50の値が1.84T以上と優れた値を示している。また50Hzの商用周波数における鉄損であるW15/50の値も比較例よりも優れている。さらに高周波の400Hzかつ動作磁束密度が1.0Tでの鉄損であるW10/400の値もSi量0.15%の成分系の無方向性電磁鋼板としては優れた値を示している。
このような磁気特性の向上は、先に示した集合組織の測定結果から、成品の集合組織が従来技術よりも改善されたことが原因であると発明者らは推測している。
以上のように、表21より、冷間圧延率85%から95%において商用周波数で高磁束密度かつ低鉄損であるとともに、高周波においても鉄損の優れた無方向性電磁鋼板の製造が可能であることがわかる。
Figure 2010001557
Figure 2010001557
本発明により、磁束密度の高い無方向性電磁鋼板を従来よりも低コストで製造することが可能となり、本発明により得られた高磁束密度無方向性電磁鋼板は、小型軽量化を要求される電気機器、回転機の鉄心、小型トランスに最適であるが、他にも各種コンプレッサー、発電機、高出力を要求される電気自動車用モーター等の鉄心用途等に適している。
鋼板の板厚方向表層から10分の1層の(100)極点図において、本発明で強度を規定した位置を示す図であり、●:α=90°かつβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°の位置を、◆:α=80°かつβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°の位置を示す。 鋼板の板厚方向中心層2分の1層の(100)極点図において、50°≦α≦70°かつβがそれぞれβ=0°、60°、120°、180°、240°、300°である本発明で強度を規定した6箇所の範囲(両端矢印部)を示す図である。 表層から板厚10分の1層における(100)極点図である。 表層から板厚2分の1層における(100)極点図である。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    0.1%≦Si≦2.0%、
    Al≦1.0%、
    かつ、0.1%≦Si+2Al≦2.0%を満たし、
    C≦0.004%、
    S≦0.003%、
    N≦0.003%、
    P≦0.09%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼をスラブとして、熱間圧延において粗圧延および引き続く仕上熱延を施し熱延板とし、酸洗し一回の冷間圧延工程を施し次いで仕上げ焼鈍を施す無方向性電磁鋼板の製造方法において、
    仕上げ熱延のスラブ加熱温度ST、仕上熱延開始温度F0T、仕上熱延終了温度FTをそれぞれ以下のように定めることを特徴とする磁束密度の高い無方向性電磁鋼板の製造方法。
    700℃≦ST≦1150℃
    650℃≦F0T≦850℃
    550℃≦FT≦800℃
  2. 請求項1に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法において、冷間圧延における圧延率を85%以上95%以下とすることを特徴とする磁束密度の高い無方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 鋼板の表面から板厚方向10分の1層においてX線回折測定により作成した(100)極点図において、極点図中心から外周へ向かう方向の角度をα、円周方向の角度をβとしたとき、
    α=80°およびβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°における強度がすべて1.0以上であり、
    かつ、鋼板の板厚方向中心層2分の1層においてX線回折測定により測定した(100)極点図において、
    50°≦α≦70°およびβがそれぞれβ=0°、60°、120°、180°、240°、300°で定められるα、βの領域に、強度が1.0以上である領域が存在することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  4. 鋼板の表面から板厚方向10分の1層においてX線回折測定により作成した(100)極点図において、極点図中心から外周へ向かう方向の角度をα、円周方向の角度をβとしたとき、
    α=80°およびβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°における強度がすべて1.0以上であり、さらに、同一極点図上において
    α=90°およびβがそれぞれβ=30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°における強度がすべて1.0以上であり、
    かつ、鋼板の板厚方向中心層である2分の1層においてX線回折測定により作成した(100)極点図において、
    50°≦α≦70°およびβがそれぞれβ=0°、60°、120°、180°、240°、300°で定められるα、βの領域に強度が1.0以上である領域が存在することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  5. 鋼板の表面から板厚方向10分の1層においてX線回折測定により得られた逆極点図における(100)面、(411)面、(111)面の強度をそれぞれI(100)、I(411)、I(111)とすると、
    I(100)≧2.0
    I(411)≧1.5
    I(111)≦4.0
    かつ、
    {I(100)+I(411)}/I(111) ≧1.0
    を満たすことを特徴とする無方向性電磁鋼板。
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