JP2010001350A - エポキシ樹脂成形材料および成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】製品を静電気から保護可能な導電性を有し、しかも、耐熱性、機械的強度等の特性にも優れる樹脂成形材料および成形品を提供する。
【解決手段】(A)特定の構造式で示される多官能型エポキシ樹脂4〜20質量%、(B)フェノール樹脂1〜30質量%、(C)シリカ粉末30〜90重量%、(D)導電性フィラー1〜15質量%を含有するエポキシ樹脂成形材料、およびそれを成形した成形品である。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性および耐熱性を兼ね備えたエポキシ樹脂成形材料およびそれを用いた成形品に関する。
IC等の電子部品や精密機器の各種部品を製造、搬送する工程で、製品を静電気から保護するため、部品を収容する容器等に導電性を有する樹脂成形材料が使用されている。導電性樹脂成形材料は、一般に、その導電性(表面抵抗率)の度合いにより、静電気防止性(表面抵抗率10〜1014Ω/□)、静電気拡散性(表面抵抗率10〜10Ω/□)および導電性(表面抵抗率10Ω/□未満)の3レベルに分類されており、静電気を確実にかつ安全に除去するためには、第2のレベルの材料、つまり静電気防止性の材料が好ましいとされている。
本来、絶縁性である樹脂に、上記のような第2レベルの導電性を付与する方法としては、カーボンブラックやカーボン繊維等の導電性フィラーを配合する方法が一般的である(例えば、特許文献1、2参照。)。
しかしながら、このような方法で得られる導電性の樹脂成形材料は、耐熱性、機械的強度、電気特性、成形性等の特性が十分ではなかった。特に、製品を静電気から保護する目的で使用される樹脂成形材料には、高温雰囲気で使用されるために、厳しい耐熱性が要求されるものがあるが、そのような要求に応え得るような耐熱性を備えることは困難であった。
そこで、耐熱性を高めるため、マイカやタルク等の無機充填剤を混合することが行われているが、これらの無機充填剤の添加によって耐摩耗性や耐衝撃性が低下し、その結果、成形品の一部が摩擦や衝撃によって剥がれ落ち、環境汚染をもたらすおそれがあった。このように成形品から脱落した導電性を有する粒子は、製品の損傷や特性低下の原因となる。
特開2001−247772号公報 特開2006−225648号公報
上述したように、従来の導電性樹脂成形材料は、耐熱性や、成形品の一部が剥がれ落ちることによる環境汚染等の問題があった。
本発明はこのような従来技術の課題を解決するためになされたもので、製品を静電気から保護可能な導電性を有し、しかも、耐熱性、機械的強度等の特性にも優れる樹脂成形材料および成形品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、特定のエポキシ樹脂をベース樹脂とし、これに導電性フィラーとともに特定の硬化剤および無機充填剤を特定の割合で配合することにより、製品を静電気から保護可能な導電性と、優れた耐熱性、機械的強度等の特性を具備することができることを見出し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明のエポキシ樹脂成形材料は、(A)下記一般式(1)で示される多官能型エポキシ樹脂4〜20質量%、(B)フェノール樹脂1〜30質量%、(C)シリカ粉末30〜90重量%、(D)導電性フィラー1〜15質量%を含有することを特徴としている。
Figure 2010001350
(式中、R〜Rは水素原子またはアルキル基を表し、nは1以上の整数を表す。)
また、本発明のエポキシ樹脂成形材料は、上記エポキシ樹脂成形材料において、(B)フェノール樹脂は、重量平均分子量が1000〜15000のフェノールアラルキル樹脂を含むことを特徴としている。
また、本発明のエポキシ樹脂成形材料は、上記エポキシ樹脂成形材料において、さらに着色剤として二酸化チタンを含むことを特徴としている。
また、本発明のエポキシ樹脂成形材料は、上記エポキシ樹脂成形材料において、下記構造式(2)で示されるウレア系硬化促進剤をさらに含有することを特徴としている。
Figure 2010001350
また、本発明のエポキシ樹脂成形材料は、上記エポキシ樹脂成形材料において、下記(a)〜(d)の少なくとも1つの物性を有していることを特徴としている。
(a)常温における表面抵抗値が10〜10Ω/□である。
(b)熱分析装置で測定されるガラス転移温度までの線膨張係数が1.2×10−5以下である。
(c)熱分析装置で測定されるガラス転移温度が180℃以上である。
(d)成形収縮率が0.15%以下である。
本発明の成形品は、上記のエポキシ樹脂成形材料を成形してなることを特徴としている。
また、本発明の成形品は、上記成形品において、成形が射出成形であることを特徴としている。
本発明によれば、製品を静電気から保護可能な導電性を有し、かつ、耐熱性、機械的強度等の特性にも優れる樹脂成形材料はおよび成形品を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のエポキシ樹脂成形材料を構成する各成分と、この成形材料の物性について説明する。
本発明に用いる(A)成分の一般式(1)で示される多官能型エポキシ樹脂としては、一般式(1)中、R〜Rが、水素原子またはアルキル基で、nが1〜10であるものが好ましい。
この(A)成分の一般式(1)で示される多官能型エポキシ樹脂の配合割合は、エポキシ樹脂成形材料全体に対して4〜20質量%の範囲であり、好ましくは5〜10質量%である。配合割合が4質量%に満たないと、耐熱性が不良となり、逆に配合割合が20質量%を超えると、成形が困難になる。
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲で上記多官能型エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂を併用することができる。併用するエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば、分子構造、分子量等に制限されることなく一般に知られているものを広く使用することができる。具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、およびこれらの臭素化物等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明に用いる(B)成分のフェノール樹脂は、上記エポキシ樹脂の硬化剤として作用する成分であり、上記エポキシ樹脂のエポキシ基と反応し得るフェノール性水酸基を分子中に2個以上有するものであれば特に制限されることなく一般に知られているものを広く使用することができる。具体的には、フェノール、アルキルフェノール等のフェノール類とベンズアルデヒド、ナフチルアルデヒド等との縮合物、例えば一般式(3)で示されるフェノールアラルキル樹脂等、フェノール、アルキルフェノール等のフェノール類とホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドを反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂、例えば一般式(4)で示されるフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等、これらの変性樹脂、例えばエポキシ化もしくはブチル化したノボラック型フェノール樹脂等、例えば一般式(5)で示されるようなジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、パラキシレン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン化合物、例えば一般式(6)で示されるような多官能型フェノール樹脂等が挙げられる。これらのフェノール樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。(B)成分のフェノール樹脂としては、耐熱性の向上や、熱膨張係数を小さくし、成形物に反り等が発生するのを防止する観点からは、一般式(3)で示されるフェノールアラルキル樹脂が好ましく、特に重量平均分子量が1000〜15000のものが好ましい。また、作業性の観点からは、ノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
Figure 2010001350
(式中、nは1以上の整数を表す。)
Figure 2010001350
(式中、nは1以上の整数を表す。)
Figure 2010001350
(式中、nは1以上の整数を表す。)
Figure 2010001350
(式中、nは0または1以上の整数を表す。)
この(B)成分のフェノール樹脂の配合割合は、エポキシ樹脂成形材料全体に対して1〜30質量%の範囲であり、好ましくは2〜10質量%である。配合割合が1質量%に満たないと、成形作業性が不良となり、逆に配合割合が30質量%を超えると、耐熱性、耐湿性が不良となる。
また、この(B)成分のフェノール樹脂の前述したエポキシ樹脂に対する配合割合は、エポキシ樹脂のエポキシ基と(B)成分のフェノール樹脂のフェノール性水酸基との当量比(エポキシ基/フェノール性水酸基)の値が0.5〜2.0となる範囲であることが好ましい。当量比の値が0.5未満または2.0を超えると、耐熱性、成形性、硬化物の電気特性等が低下するおそれがある。
本発明に用いる(C)成分のシリカ粉末としては、溶融シリカ粉末、結晶シリカ粉末等、結晶構造によらず用いることができるが、成形性や硬化物の機械的強度等の観点から、最大粒径が100μm以下の溶融シリカ粉末、結晶シリカ粉末が好ましい。また、(C)成分のシリカ粉末は、成形性の観点から、平均粒径(メジアン径)が30μm以下であることが好ましく、20〜8μmであることがより好ましい。さらに、(C)成分のシリカ粉末は、信頼性を高めるために、不純物の濃度の低いものを使用することが好ましい。
この(C)成分の配合割合は、エポキシ樹脂成形材料全体に対して30〜90質量%の範囲であり、好ましくは70〜90質量%である。配合割合が30質量%に満たないと、耐熱性、信頼性が低下し、また、熱膨張係数が大きくなって成形物に反り等が発生しやすくなる。また、逆に配合割合が90質量%を超えると、カサバリが大きくなって成形性が著しく低下する。
本発明に用いる(D)成分の導電性フィラーとしては、球状黒鉛、鱗状黒鉛、土状黒鉛、人造黒鉛、カーボン黒鉛等のグラファイト粉末、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボン繊維、カーボンナノ繊維、ステンレス繊維等の金属繊維、ステンレス粉等の金属粉等が挙げられる。また、酸化チタン等の粉末を導電材料で表面処理して得られる導電性酸化チタン粉末等の導電性金属酸化物粉末も使用可能である。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。本発明においては、これらのなかでも、導電性、着色性、操作性の観点から、グラファイト粉末、カーボンブラック、導電性酸化チタン粉末が好ましい。(D)成分の導電性フィラーとしては、平均粒径(メジアン径)が10〜50μmの球状黒鉛が、導電性付与効果、混練・成形性等の観点から特に好ましい。
この(D)成分の導電性フィラーの配合割合は、エポキシ樹脂成形材料全体に対して1〜15質量%の範囲であり、好ましくは2〜6質量%である。配合割合が1質量%に満たないと、導電性が不十分となり、逆に配合割合が15質量%を超えると、成形性および硬化物の機械的強度が低下する。
なお、(D)成分の導電性フィラーが、成形後に脱落しやすい場合には、配合前にそれらの表面を樹脂や表面処理剤で被覆してもよい。
本発明のエポキシ樹脂成形材料は、前述した(A)一般式(1)で示される多官能型エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)シリカ粉末および(D)導電性フィラーを必須成分とするが、本発明の効果を阻害しない範囲で、また、必要に応じて、この種の成形材料に一般に配合される、硬化促進剤、着色剤、離型剤、難燃剤、低応力付与剤、滑剤、カップリング剤等を適宜配合することができる。
硬化促進剤としては、前記した構造式(2)で示されるウレア系硬化促進剤の他、1,8‐ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン‐7(DBU)、1,5‐ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン、5,6‐ジブチルアミノ-1,8‐ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン‐7、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のアミン系硬化促進剤、2‐メチルイミダゾール、2‐フェニルイミダゾール、2‐フェニル‐4‐メチルイミダゾール等のイミダゾール系硬化促進剤、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン等のリン系硬化促進剤が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。構造式(2)で示されるウレア系硬化促進剤を使用した場合には、シリンダー安定性が向上するため、圧縮成形、トランスファー成形のみならず、射出成形においても安定した成形が可能となる。
また、着色剤としては、酸化チタン等の金属酸化物粉末の他、各種顔料・染料粉末が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。白色成形体には、これらのなかでも酸化チタンを使用することが好ましい。
さらに、離型剤としては、天然ワックス、合成ワックス、直鎖脂肪族の金属塩、酸アミド、エステル類等が挙げられ、難燃剤としては、三酸化アンチモン、臭素化エポキシ樹脂等が挙げられ、低応力付与剤としては、シリコーンゴム、シリコーンオイル等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂成形材料は、(a)常温における表面抵抗値が10〜10Ω・cmであることが好ましい。常温における表面抵抗値が前記範囲を外れると、製品を静電気から十分に保護することができなくなる。
また、本発明のエポキシ樹脂成形材料は、(b)熱分析装置で測定されるガラス転移温度までの線膨張係数が1.2×10−5以下であることが好ましく、0.6×10−5以下であることがより好ましい。線膨張係数が1.2×10−5を超えると、高温雰囲気中で成形物に反り等が発生するおそれがある。
さらに、本発明のエポキシ樹脂成形材料は、(c)熱分析装置で測定されるガラス転移温度が180℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましい。ガラス転移温度が180℃未満では、耐熱性が不十分となる。
また、本発明のエポキシ樹脂成形材料は、(d)成形収縮率が0.15%以下であることが好ましく、0.10%以下であることがより好ましい。成形収縮率が0.15%を超えると、寸法精度の高い成形物の成形が困難になる。
本発明のエポキシ樹脂成形材料は、(A)一般式(1)で示される多官能型エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)シリカ粉末および(D)導電性フィラー、並びに前述した必要に応じて配合される各種成分をミキサー等によって均一に混合した後、熱ロール、ニーダ等により加熱混練し、冷却後適当な大きさに粉砕することにより製造される。
また、このようなエポキシ樹脂成形材料を成形することにより本発明の成形品が製造される。成形方法としては、低圧トランスファー、射出成形、圧縮成形などを用いることができる。成形および成形後加熱して硬化させる際の温度は、150℃以上とすることが好ましい。本発明のエポキシ樹脂成形材料は、製品を静電気から保護可能な導電性を有するとともに、耐熱性、機械的強度等の特性にも優れているため、IC等の電子部品を収容もしくは搬送する容器やトレー等の成形材料として有用である。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の記載において「%」は「質量%」を意味する。
実施例1
一般式(1)中、R〜Rが水素原子で、nが2である多官能型エポキシ樹脂と、一般式(1)中、R〜Rが水素原子で、nが3である多官能型エポキシ樹脂との混合物(日本化薬社製 商品名 EOCN−102)8.0部、ノボラック型フェノール樹脂(昭和高分子社製 商品名 BRG−556;ノボラック型フェノール樹脂[I]と表記)2.0%、硬化促進剤として1,8‐ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン‐7(DBU)0.1%、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬社製 商品名 BREN−304;臭素化エポキシ樹脂[I]と表記)1.3%、溶融シリカ粉末(最大粒径100μm以下)72.0%および結晶シリカ粉末(最大粒径100μm以下)0.4%(シリカ粉末の合計量72.4%)、離型剤としてカルナバワックス0.2%、カーボンブラック(平均粒径0.03μm;三菱化学社製 商品名 CB−30#)3.0%、酸化チタン粉末(ケーシー工業社製 商品名 KA−100)10.0%、難燃剤として三酸化アンチモン1.0%、並びに低応力付与剤等としてシリコーンオイル(東レ・ダウコーニング社製 商品名 SF8421;シリコーンオイル[I]と表記)2.0%を常温で混合した後、加熱ローラにより90〜95℃で加熱混練し、冷却後、粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
実施例2
一般式(1)中、R〜Rが水素原子で、nが2である多官能型エポキシ樹脂と、一般式(1)中、R〜Rが水素原子で、nが3である多官能型エポキシ樹脂との混合物(EOCN−102)8.0%、一般式(4)で表されるノボラック型フェノール樹脂(明和化成社製 商品名 H−4;ノボラック型フェノール樹脂[II]と表記)2.0%、硬化促進剤として構造式(2)で表されるウレア化合物(サンアプロ社製 商品名 U−CAT3503N)0.1%、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成社製 商品名 YDB−400;臭素化エポキシ樹脂[II]と表記)1.3%、溶融シリカ粉末(最大粒径100μm以下)72.0%および結晶シリカ粉末(最大粒径100μm以下)0.4%(シリカ粉末の合計量72.4%)、離型剤としてカルナバワックス0.2%、グラファイト粉末(平均粒径20μm;伊藤黒鉛社製 商品名 SG−BH)3.0%、酸化チタン粉末(KA−100)10.0%、難燃剤として三酸化アンチモン1.0%、並びに低応力付与剤等としてシリコーンオイル(信越シリコーン社製 商品名 X22−163C;シリコーンオイル[II]と表記)2.0%を常温で混合した後、加熱ローラにより90〜110℃で加熱混練し、冷却後、粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
実施例3
一般式(1)中、R〜Rが水素原子で、nが2である多官能型エポキシ樹脂と、一般式(1)中、R〜Rが水素原子で、nが3である多官能型エポキシ樹脂との混合物(EOCN−102)8.0%、一般式(3)で表されるフェノールアラルキル樹脂(明和化成社製 商品名 MEP−7100)2.0%、硬化促進剤として構造式(2)で表されるウレア化合物(U−CAT3503N)0.1%、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(BREN−304)1.3%、溶融シリカ粉末(最大粒径100μm以下)72.0%および結晶シリカ粉末(最大粒径100μm以下)0.4%(シリカ粉末の合計量72.4%)、離型剤としてカルナバワックス0.2%、グラファイト粉末(SG−BH)3.0%、酸化チタン粉末(KA−100)10.0%、難燃剤として三酸化アンチモン1.0%、並びに低応力付与剤等としてシリコーンオイル(SF8421)2.0%を常温で混合した後、加熱ローラにより90〜110℃で加熱混練し、冷却後、粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
実施例4
一般式(1)中、R〜Rが水素原子で、nが2である多官能型エポキシ樹脂と、一般式(1)中、R〜Rが水素原子で、nが3である多官能型エポキシ樹脂との混合物(EOCN−102)9.5%、一般式(3)で表されるフェノールアラルキル樹脂(MEP−7100)3.5%、硬化促進剤として構造式(2)で表されるウレア化合物(U−CAT3503N)0.1%、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(BREN−304)1.3%、溶融シリカ粉末(最大粒径100μm以下)72.0%および結晶シリカ粉末(最大粒径100μm以下)0.4%(シリカ粉末の合計量72.4%)、離型剤としてカルナバワックス0.2%、導電性酸化チタン粉末(チタン工業社製 商品名 EC−210)10.0%、難燃剤として三酸化アンチモン1.0%、並びに低応力付与剤等としてシリコーンオイル(SF8421)2.0%を常温で混合した後、加熱ローラにより90〜110℃で加熱混練し、冷却後、粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
比較例1
o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名 ESCN−195XL)8.0%、ノボラック型フェノール樹脂(BRG−556)2.0%、硬化促進剤として1,8‐ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン‐7(DBU)0.1%、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(BREN−304)1.3%、溶融シリカ粉末(最大粒径100μm以下)69.0%および結晶シリカ粉末(最大粒径100μm以下)0.4%(シリカ粉末の合計量69.4%)、離型剤としてカルナバワックス0.2%、カーボンブラック(CB−30#)6.0%、酸化チタン粉末(KA−100)10.0%、難燃剤として三酸化アンチモン1.0%、並びに低応力付与剤等としてシリコーンオイル(SF8421)2.0%を常温で混合した後、加熱ローラにより90〜95℃で加熱混練し、冷却後、粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
比較例2
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN−195XL)8.0%、ノボラック型フェノール樹脂(BRG−556)2.0%、硬化促進剤として1,8‐ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン‐7(DBU)0.1%、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(BREN−304)1.3%、溶融シリカ粉末(最大粒径100μm以下)59.0%および結晶シリカ粉末(最大粒径100μm以下)0.4%(シリカ粉末の合計量59.4%)、離型剤としてカルナバワックス0.2%、カーボンブラック(CB−30#)6.0%、酸化チタン粉末(KA−100)20.0%、難燃剤として三酸化アンチモン1.0%、並びに低応力付与剤等としてシリコーンオイル(SF8421)2.0%を常温で混合した後、加熱ローラにより90〜95℃で加熱混練し、冷却後、粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
比較例3
一般式(1)中、R1〜R4が水素原子で、nが2である多官能型エポキシ樹脂と、一般式(1)中、R1〜R4が水素原子で、nが3である多官能型エポキシ樹脂との混合物(EOCN−102)8.0%、ノボラック型フェノール樹脂(BRG−556)2.0%、硬化促進剤として1,8‐ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン‐7(DBU)0.1%、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(BREN−304)1.3%、無機充填剤として溶融シリカ粉末(最大粒径100μm以下)82.0%および結晶シリカ粉末(最大粒径100μm以下)0.4%(シリカ粉末の合計量82.4%)、離型剤としてカルナバワックス0.2%、グラファイト粉末(SG−BH)3.0%、難燃剤として三酸化アンチモン1.0%、並びに低応力付与剤等としてシリコーンオイル(SF8421)2.0%を常温で混合した後、加熱ローラにより90〜110℃で加熱混練し、冷却後、粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
比較例4
o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN−195XL)10.0%、ノボラック型フェノール樹脂(BRG−556)4.0%、硬化促進剤として1,8‐ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン‐7(DBU)0.1%、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(BREN−304)2.9%、溶融シリカ粉末(最大粒径100μm以下)76.4%および結晶シリカ粉末(最大粒径100μm以下)0.4%(シリカ粉末の合計量76.8%)、離型剤としてカルナバワックス0.2%、グラファイト粉末(SG−BH)3.0%、難燃剤として三酸化アンチモン1.0%、並びに低応力付与剤等としてシリコーンオイル(SF8421)2.0%を常温で混合した後、加熱ローラにより90〜95℃で加熱混練し、冷却後、粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
上記各実施例および各比較例で得られたエポキシ樹脂成形材料について、下記に示す方法で各種特性を評価した。
[成形性・外観色]
エポキシ樹脂成形材料を、シリンダー温度90〜100℃で、175℃に加熱した金型内に射出注入し、硬化させて成形体を作製し、その外観を観察するとともに、成形性を次の基準で評価した。
○:成形体の外観良好
△:成形体に巣(未充填部)が存在
×:成形不能
[表面抵抗値]
ダイヤインスツルメント社製の表面抵抗測定機「ハイレスタAP」を用い、上記成形体の表面抵抗値を、2探針プローブで、プローブ先端2mmφ、プローブ中心間距離20mmにて下記電圧を印加して測定した。
表面抵抗値10Ω以上10Ω未満の場合: 10V
表面抵抗値10以上の場合 :100V
[ガラス転移温度・線膨張係数]
上記と同様の条件で作製した試験片を、室温から10℃/分の速度で昇温させ、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製の熱分析装置「TMA/SS6100」により厚さ方向の熱膨張率を測定し、得られた温度−熱膨張量曲線のガラス転移点の前後に接線を引き、それらの交点からガラス転移温度を求めた。また、ガラス転移温度までの曲線の接線から線膨張係数を求めた。
[成形収縮率]
上記と同様の条件で作製した試験片について、JIS K 6911に準拠して測定した。
これらの結果を組成とともに表1に示す。
Figure 2010001350

Claims (7)

  1. (A)下記一般式(1)で示される多官能型エポキシ樹脂4〜20質量%、(B)フェノール樹脂1〜30質量%、(C)シリカ粉末30〜90重量%、(D)導電性フィラー1〜15質量%を含有することを特徴とするエポキシ樹脂成形材料。
    Figure 2010001350
    (式中、R〜Rは水素原子またはアルキル基を表し、nは1以上の整数を表す。)
  2. (B)フェノール樹脂は、重量平均分子量が1000〜15000のフェノールアラルキル樹脂を含むことを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂成形材料。
  3. さらに着色剤として二酸化チタンを含むことを特徴とする請求項1または2記載のエポキシ樹脂成形材料。
  4. 下記構造式(2)で示されるウレア系硬化促進剤をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のエポキシ樹脂成形材料。
    Figure 2010001350
  5. 下記(a)〜(d)の少なくとも1つの物性を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のエポキシ樹脂成形材料。
    (a)常温における表面抵抗値が10〜10Ω/□である。
    (b)熱分析装置で測定されるガラス転移温度までの線膨張係数が1.2×10−5以下である。
    (c)熱分析装置で測定されるガラス転移温度が180℃以上である。
    (d)成形収縮率が0.15%以下である。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載のエポキシ樹脂成形材料を成形してなることを特徴とする成形品。
  7. 成形が射出成形であることを特徴とする請求項6記載の成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010254819A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Panasonic Electric Works Co Ltd エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、積層板、および多層板
WO2019124476A1 (ja) * 2017-12-21 2019-06-27 株式会社ダイセル 硬化性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物、並びに光半導体装置
CN112143177A (zh) * 2020-08-11 2020-12-29 湖南国芯半导体科技有限公司 一种环氧模塑料及其制备方法和应用

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