JP2009542508A - 手動で移動可能な台車のためのキャスター - Google Patents
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Abstract
本発明は、垂直軸線(5)を中心として旋回可能であり、かつ水平軸線(6)を中心として回転自在なホイール(7)を支持するホイール・フォーク(3)と、ホイール(7)によって取り囲まれており、ホイール・フォーク(3)によって支持される支持軸(17)を中心として限られた範囲で旋回自在にホイール(7)と共に取り付けられている少なくとも1つのハブボディ(9)とを具備し、支持軸(17)は、ホイール(7)の水平軸線(6)から間隔をあけて設けられており、更に、ハブボディ(9)の旋回運動を緩衝するように少なくとも1つのハブボディ(9)と協働する少なくとも1つのばね要素(19)が設けられており、ホイール・フォーク(3)は、支持軸(17)から間隔をあけて設けられている少なくとも1つの軸受要素(18)を有し、この軸受要素には、少なくとも1つのハブボディ(9)が、少なくとも1つのばね要素(19)によって支持されており、あるいは支持可能であってなる、手動で移動可能な台車のためのキャスター(1)に関する。本発明は、ホイール(7)が、少なくとも1つのハブボディ(9)に回転自在に取り付けられている2つの走行ディスク(20)によって形成されていること、少なくとも1つのハブボディ(9)が、下方に向いたブレーキ部(22)を支持すること、および、ブレーキ部(22)の位置は、支持軸(17)に対しては、ブレーキ部(22)への荷重の際に、少なくとも1つのばね要素(19)が、少なくとも1つのハブボディ(9)によって軸受要素(18)へ押圧されるように、選択されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【選択図】 図1
Description
本発明は、垂直軸線を中心として旋回可能であり、かつ水平軸線を中心として回転自在なホイールを支持するホイール・フォークと、ホイールによって取り囲まれており、ホイール・フォークによって支持される支持軸を中心として限られた範囲で旋回自在にホイールと共に取り付けられている少なくとも1つのハブボディとを具備し、支持軸は、ホイールの水平軸線から間隔をあけて設けられており、更に、ハブボディの旋回運動を緩衝するように少なくとも1つのハブボディと協働する少なくとも1つのばね要素が設けられており、ホイール・フォークは、支持軸から間隔をあけて設けられている少なくとも1つの軸受要素を有し、この軸受要素には、少なくとも1つのハブボディが、少なくとも1つのばね要素によって支持されており、あるいは支持可能であってなる、手動で移動可能な台車のためのキャスターに関する。
WO 02/092362 A1は、いま挙げた特徴を有するキャスターのために定められたばね装置を記載している。
ヴァンツル・メタルヴァーレンファブリーク・ゲーエムベーハー(所在地 D-89340ライプハイム)が開発した、ショッピングカートおよび台車における使用のために定められたキャスターが知られている。このキャスターは、動く歩道用キャスター型IIIと呼ばれており、2階建て以上のショッピングセンターで見かけることができる動く歩道上で用いられることができる。ホイール・フォークを備えたキャスターは、中央部分を有する。中央部分に、2つの狭い走行ディスクが回転自在に取り付けられている。中央部分の下側には、ブレーキ部がある。中央部分は、四角い横断面を有する軸によって支持される。軸従ってまた中央部分およびフォークレッグは、ねじれに対し守られている。このようなキャスターを備えたショッピングカートまたは台車が通常の車道を移動する際に、走行ディスクは地面の上を回転する。これに対し、人が動く歩道を行くとき、2つの走行ディスクは、動く歩道のベルトの縦溝に入り込む。このことによって、キャスターは、キャスターのブレーキ部が動く歩道のベルトの突条に載置するまで、幾らか下方に降下する。このことによって、ショッピングカートまたは台車が、動く歩道の移動するベルト上に制動されており、このベルトによって、上方にまたは下方に運ばれる。ここに記述したキャスターは、軽視することができない欠点を有する。この欠点は、ショッピングカートまたは台車が動く歩道を離れるとき、キャスターの、まだ下方へ支持されていない走行ディスクが、或る角度で、動く歩道の終わりにあるコームの複数の歯へ衝突し、ブレーキ部によって担われた負荷を受け取り、このことによって、狭いデザインによって制限されて、非常に強い衝撃荷重を、コームの歯にも加えることにある。ショッピングカートまたは台車が荷物で重いとき、非常に大きな衝撃力が生じる。これらの衝撃力は、次第に、コームの歯を壊す。結果として、損傷を受けたコームが、新しいコームと交換されねばならないことになる。このことは、高価な事柄と判明する。このキャスターの他の欠点は、ホイール軸が角棒鋼から形成されねばならないことに見られる。このことによって、このホイール軸の両端に、夫々1つのねじ穴またはねじ延長部を設けることが必要である。その目的は、ホイール軸を、キャスターのフォークレッグに取り付けることができるためである。かように形成されたホイール軸がコスト集約的であり、キャスターの製造コストを高価にする。
本発明の課題は、現存のタイプのキャスターを、前記動く歩道上で運ばれることができるために、キャスターが、ショッピングカートまたは台車に用いられることができるように、改善することである。この場合、いま記述した複数の欠点を回避することが意図される。キャスターの、コームの歯への衝突の際に作用する衝撃力を、即座にかつ直接に、反発の際に緩和することが保証されていることが、特に意図される。
上記課題の解決は、ホイールが、少なくとも1つのハブボディに回転自在に取り付けられている2つの走行ディスクによって形成されていること、少なくとも1つのハブボディは、下方に向いたブレーキ部を支持すること、および、ブレーキ部の位置は、支持軸に対しては、ブレーキ部への荷重の際に、ばね要素が、少なくとも1つのハブボディによって軸受要素へ押圧されるように、選択されていることにある。
キャスターのホイールが2つの走行ディスクによって形成されているので、これらの走行ディスクは、幅が狭く形成されており、2つの走行ディスクは、動く歩道を動くとき、縦溝へ入り込んで、かくして、ブレーキ部を動く歩道のベルトの突条に支持する。ホイールが弾性的に形成されているので、通常の地面での走行の際に、狭い走行ディスクへ作用する衝撃力が、緩和される。それ故に、提案されたキャスターを備えた台車の利用者は、台車のハンドルにおいて、台車へ作用する衝撃をほんの僅かしか感じない。キャスターのホイールが弾性的であるので、制動過程も、2つの走行ディスクの、動く歩道の縦溝への入り込みの際に、もはや直接的でも衝撃的でもない。この制動過程を慎重に行なう、時間的に延びた制動過程がなされる。提案されたキャスターを備えた台車が、動く歩道のベルトを離れるとき、各々のキャスターの2つの走行ディスクが、動く歩道の終わりにあるコームの2つの歯にぶつかる。ホイール従ってまた2つの走行ディスクが弾性的に形成されているので、コームの歯に作用する衝撃荷重が、時間的に遅れて、従って、明細書の最初の部分で従来の技術の一部をなす「動く歩道用キャスター」と異なって、もはや直接的でも衝撃的でもない。コームの歯は、保護され、壊れることは著しくまれになる。このことは、不要なコストを回避する。更に、提案されたキャスターは、四角い横断面を有するホイール軸をもはや不要とする。むしろ、丸い横断面を有する安価な支持軸を用いることができる。従って、提案されたキャスターは、明細書の最初の部分で従来の技術に属すると記述されたキャスターに比較して著しい利点を有する。
1つの実施の形態を参照して本発明を詳述する。キャスター1の構造は、特許文献1に詳述されたキャスターに対応している。従って、本発明は、この公報に提案されかつ記述されたすべての技術的特徴を自分のものにしている。従って、以下の記載は、実質的に、従来の技術に比較して新規でありかつ必要な発明の高度性を有する技術的な特徴の記載に限定される。
図1および2に示したキャスター1は、手動で移動可能な台車における使用のために定められている。このような台車の典型的な例は、ショッピングカートである。これらの台車は、平らな場所を移動され、必要な場合には、セルフサービスのマーケットでしばしば見かけられる動く歩道上をも搬送される。キャスター1は、知られるように垂直軸線5を中心として旋回されるホイール・フォーク3を有する。ホイール・フォーク3は、水平軸線6を中心として回転可能なホイール7を有する。特許文献1によれば、キャスター1は、少なくとも1つのハブボディ9を有する。ハブボディは、ホイール7によって取り囲まれ、ホイール7と共に、ホイール・フォーク3によって支持されかつ丸い横断面を有する支持軸17の周りに、限られた範囲で回動可能に取り付けられている。この場合、水平方向に設けられた支持軸17は、ホイール7の水平軸線6から間隔をあけて設けられている。ハブボディ9の旋回運動を緩衝するように少なくとも1つのハブボディと協働する少なくとも1つのばね要素19が設けられている。少なくとも1つのばね要素19は、知られるように、ハブボディ9に形成された空間11にある。この空間は、側方から見てアーチ状に構成されており、支持軸17と同軸に延びている。ホイール・フォーク3は、支持軸17から間隔をあけて設けられている少なくとも1つの軸受要素18を有する。軸受要素は、同様に知られるように、ハブボディ9に設けられた空間11を水平方向に貫通しており、少なくとも1つのハブボディ9は、少なくとも1つのばね要素19によって、軸受要素に支持されており、あるいは支持可能である。ハブボディ9は、一体的であるか、あるいは、垂直の一点鎖線によって示されるように、2部構成であってもよい。後者の場合には、2つのハブボディ(の半体)9を纏める手段が設けられている。ここまで記述されたすべての技術的特徴は知られている。本発明の意図では、ホイール7を、2つの間隔をあけた走行ディスク(Laufscheiben)20によって形成することが提案される。これらの走行ディスクのホイールゲージは、走行ディスク20が、動く歩道のベルト23を走行する際に、動く歩道のベルト23の縦溝24へ入り込むことができるように選択されており、走行ディスクの幅は、かようにできるような寸法になっている。玉軸受に支承された2つの走行ディスク20は、各々のシリンダ状の軸受座10上に支持されており、2つとも、少なくとも1つのハブボディ9に設けられている。同様に本発明の意図で、少なくとも1つのハブボディ9に支持手段21を設けるが提案される。この支持手段は、下方に向いたブレーキ部22を支持するために用いられる。従って、ハブボディ9の機能は、従来の技術に比較して拡大される。ブレーキ部22は、2つの走行ディスク20が、動く歩道のベルト23の縦溝24へ入り込んだときに、機能する。つまり、このとき、ブレーキ部22は、動く歩道のベルト23の歩道25上に載っており、本発明に係わるキャスター1を有する台車を制動する。図面は、この状態を示している。キャスター1が動く歩道28の外側で動くとき、ブレーキ部22は床に接していない。
図2は、動く歩道28のベルト23に載っている、図1に示したキャスター1と、動く歩道28の初めおよび終わりに設けられておりかつ複数の歯27を有する各々のコーム26とを示す。図面では、キャスター1の2つの走行ディスク20が示されている。走行ディスクは、動く歩道のベルト23の縦溝24に入り込んでいる。このことによって、ブレーキ部22は、動く歩道のベルト23の複数の突条25に載っているので、ブレーキ部に荷重がかけられる。更に、支持軸17と、アーチ状の空間11と、この空間11にあるばね要素19と、空間11を貫きかつホイール・フォーク3に固定式に支持された軸受要素18とが示される。ブレーキ部22の位置は、支持軸17に対しては、ブレーキ部22への荷重の際に、ばね要素19が、ハブボディ9によって軸受要素18へ押圧されるように、選択されている。ブレーキ部22への荷重が生じるのは、走行ディスク20が、動く歩道のベルトの縦溝24に入り込んでいるときである。荷重が生じるのは、ブレーキ部22が、まさに、動く歩道のベルト23の複数の突条25に載っているときでもある。2つの場合に発生する分力F(F´)は、支持軸17からの間隔をあけている。寸法aは、キャスター1の静止位置における分力Fの間隔を示している。他方、減速過程中に、従って、ブレーキ部22を動く歩道のベルト23の複数の突条25に載せる間に生じる分力F´が、鎖線で示されている。載置は、知られるように、台車の、動く歩道28への進入過程の際になされる。図面を参照して、記述した2つの場合に、ハブボディ9に作用するトルク生じ、それ故に、ばね要素19が、少なくとも1つのハブボディ9によって軸受要素18へ押圧されることは容易に想起される。図面では、このトルクは左回りである。静止的であれ動的であれ、ブレーキ部22への荷重の際には、従って、キャスター1は、常に緩衝の用意がされており、2つの走行ディスク20が、動く歩道28の終わりにあるコーム26の、湾曲した歯27にぶつかるや否や、ホイール7のばね作用が即座に生じる。コームの歯27に作用する衝撃荷重は、時間の遅れをもってなされる。すなわち、衝撃力の緩和は、一定時間の間になされる。それ故に、コームの歯27は、すべての重みに直接的には晒されておらず、従って、保護されている。
Claims (2)
- 垂直軸線(5)を中心として旋回可能であり、かつ水平軸線(6)を中心として回転自在なホイール(7)を支持するホイール・フォーク(3)と、前記ホイール(7)によって取り囲まれており、前記ホイール・フォーク(3)によって支持される支持軸(17)を中心として限られた範囲で旋回自在に前記ホイール(7)と共に取り付けられている少なくとも1つのハブボディ(9)とを具備し、前記支持軸(17)は、前記ホイール(7)の前記水平軸線(6)から間隔をあけて設けられており、更に、前記ハブボディ(9)の旋回運動を緩衝するように前記少なくとも1つのハブボディ(9)と協働する少なくとも1つのばね要素(19)が設けられており、前記ホイール・フォーク(3)は、前記支持軸(17)から間隔をあけて設けられている少なくとも1つの軸受要素(18)を有し、この軸受要素には、少なくとも1つのハブボディ(9)が、前記少なくとも1つのばね要素(19)によって支持されており、あるいは支持可能であってなる、手動で移動可能な台車のためのキャスター(1)において、
前記ホイール(7)は、前記少なくとも1つのハブボディ(9)に回転自在に取り付けられている2つの走行ディスク(20)によって形成されていること、前記少なくとも1つのハブボディ(9)は、下方に向いたブレーキ部(22)を支持すること、および、前記ブレーキ部(22)の位置は、前記支持軸(17)に対しては、前記ブレーキ部(22)への荷重の際に、前記少なくとも1つのばね要素(19)が、前記少なくとも1つのハブボディ(9)によって前記軸受要素(18)へ押圧されるように、選択されていることを特徴とするキャスター。 - 前記ブレーキ部(22)への荷重の際に生じる分力FまたはF´が、前記支持軸(17)からの間隔をあけていることを特徴とする請求項1に記載のキャスター。
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