JP2009541208A - がんを処置し、診断しもしくは検出する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、とりわけ、がんを処置するための方法、がんを処置するための組成物、ならびにがんを診断するおよび/もしくは検出するための方法および組成物を提供する。特に、本発明は、LIV−1の過剰発現と関連したがんを処置する、診断するおよび検出するための組成物ならびに方法を提供する。
Description
本発明は、腫瘍学の分野に一般的に関する。更に特別には、本発明は、がんを処置するための方法、がんを処置するための組成物、ならびにがんを診断しおよび/もしくは検出するための方法ならびに組成物に関する。
がんは、米国において第二の主要な死因である。“がん”は、多くの異なる型のがん、即ち、乳がん、前立腺がん、肺がん、結腸がん、膵臓がん、を記述するのに使用されるけれども、それぞれの型のがんは、表現型のレベルおよび遺伝的なレベルの両方において異なる。がんに特徴的な無調節の成長は、一つもしくはそれ以上の遺伝子の発現が変異に因り調節困難になって、細胞の成長がもはや制御されることができないときに、起こる。
遺伝子は、二つのクラス、がん遺伝子および腫瘍サプレッサー遺伝子、にしばしば分類される。がん遺伝子は、それらの正常な機能が細胞の成長を促進するが、特別な条件下においてのみである遺伝子である。がん遺伝子が変異を獲得して、次いで、その制御を喪失するときには、それは、全ての条件下に成長を促進する。しかしながら、がんが真に成功するためには、がんが腫瘍サプレッサー遺伝子の中にまた変異を獲得しなければならないことが見い出されている。腫瘍サプレッサー遺伝子の正常な機能は、細胞の成長を停止することである。腫瘍サプレッサーの例としては、p53、p16、p21、およびAPCが含まれるが、それらの全ては、正常に作用するときには、細胞が非制御的に分裂して成長するのを停止する。腫瘍サプレッサーが変異されるかもしくは喪失されるときには、細胞の成長上のそのブレーキがまた喪失して、細胞が今や抑制なしに成長することを許容する。
亜鉛は、細胞の成長に必要であって、300個以上の酵素の補因子である。亜鉛は、タンパク質の、核酸の、炭水化物のおよび脂質の代謝に関与している。亜鉛はまた、遺伝子の転写、成長、発生および分化の制御に重要な役割を演じている(Vallee and Falchuk (1993) Physiol. Rev. 73, 79-118)。哺乳動物では、亜鉛の欠失は有害であり得て、遅れた成長および重大な代謝障害を引き起こす(Truong-Tran et al. (2001) Biometals 14, 315-330)。過剰の亜鉛は、細胞にまた有毒であり得る(Koh et al., (1996) Science 272, 1013-1016)。亜鉛は、細胞膜を超えて、受動的に拡散することができない。したがって、特定の亜鉛輸送体タンパク質が、亜鉛を細胞の中に輸送するために必要である。亜鉛は細胞の成長に必須であるので、亜鉛輸送体は、アポトシスおよび細胞の成長の間で細胞のバランスを維持するのに重要な役割を有している。バランスの異常は、がんに至る可能性がある(Taylor et al., Biochem. J. (2003) 375, 51-59)。
真核生物は、多くの異なる亜鉛輸送体を有する。現在まで、最も研究された亜鉛輸送体は、ZIPの、もしくはCDF(カチオン分散ファミリー)の輸送体ファミリーのいずれかに属した。ZIPの輸送体は、血漿膜の上に位置して、亜鉛流入輸送体として作用するか、もしくは細胞内膜の上に位置して、それらの構造から蓄えを動員することをそれらに許容するかのいずれかである。ZIPファミリーは、少なくとも86個のメンバーから成って、四つの別なサブファミリー;ZIPサブファミリーI(1個の既知なヒトメンバーを持って)、ZIPサブファミリーII(3個の既知なヒトメンバーを持って)、gufaサブファミリーI(2個の既知なヒトメンバーを持って)、およびLIV−1サブファミリー(9個の既知なヒトメンバーを持って)、に分類されることができる(Gaither and Eide (2001), Biometals 14, 251-270)。
LIV−1、Zip6としてまた知られる、は、その発現が特定の乳がんの細胞のエストロゲン処置により刺激される遺伝子として確認されている亜鉛輸送体である(Manning et al., (1988), MoI. Cell. Endocrinol. 59, 205-212)。LIV−1は、LZT(ZIP亜鉛輸送体のLIV−1サブファミリー)と名付けられた、ZIP(Zrt−、Irt−様タンパク質)亜鉛輸送体のサブファミリーに属すると示されている(Taylor and Nicholson (2003), Biochim. Biophys. Acta Biomembr. 1611, 16-30)。これらの輸送体は、転移に既知の役割を有するマトリックス金属プロテアーゼの中に存在するモチーフに類似する潜在性の金属プロテアーゼのモチーフを含有している(Itoh and Nagase, (2002), Essays Biochem. 38, 2136)。LIV−1のmRNAの発現は、乳がんの領域のリンパ節への広がりとの関連を示している。LIV−1の構造は、それがヒスタミン富化であって、Zn2+イオンを結合するおよび/もしくは輸送する潜在性を少なくとも有することを明らかにしている。(Taylor, (2000), ZUBMB Life 49:249-253)。
脊椎動物の原腸形成は、体制プランの確立において重要なステップである。上皮−間葉転移(EMT)は原腸形成の間に起こる。EMTは、胚発生、器官のおよび組織の再生、ならびにがんの転移の中心的事柄の一つである。信号変換器および転写の活性化因子(STAT)は、種々の生化学的過程において、サイトカインおよび成長因子に応答して細胞の増殖、分化ならびに生存を含んでいる生物学的作用を仲介する。STATは、原腸形成、器官形成、傷の治癒およびがんの進行の間にEMTにおいてまた重要である。STAT3は、ゼブラフィッシュの原腸形成の間に活性化されると示されてきていて、その活性は原腸形成の移動に必須である。しかしながら、EMTにおけるSTATの作用の分子機構は完全には解明されてきていない。LIV−1は、EMTにおけるSTATの下流の標的であって、亜鉛フィンガータンパク質のSnail、EMTの主調節遺伝子、の核局在化においてまた重要である。
しかしながら、現在まで、がんにおけるLIV−1の役割は完全には解明されてきていない。LIV−1をモジュレートする組成物および方法を確認する必要性がある。本発明は、これらの、ならびに他の、重要な必要性に指向している。
(本発明の概要)
或る態様では、本発明は、LIV−1のモジュレーターおよび一つもしくはそれ以上の薬学的に許容される担体を含んでいる組成物を提供する。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、単離された二本鎖のRNA(dsRNA)である。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、配列番号1の配列の少なくとも10個の連続するヌクレオチドを含んでいる単離されたオリゴヌクレオチドである。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、LIV−1のN−末端の細胞外ドメイン、トランスメンブランドメイン(TM)2&3の間のLIV−1の細胞外ドメイン、TM4&5の間のLIV−1の細胞外ドメイン、TM6&7の間のLIV−1の細胞外ドメイン、LIV−1のC−末端の細胞外ドメインからなる群より選択されるLIV−1のドメインの中のエピトープを結合する抗体である。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、dsRNA、siRNA、shRNAもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチドである。
或る態様では、本発明は、LIV−1のモジュレーターおよび一つもしくはそれ以上の薬学的に許容される担体を含んでいる組成物を提供する。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、単離された二本鎖のRNA(dsRNA)である。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、配列番号1の配列の少なくとも10個の連続するヌクレオチドを含んでいる単離されたオリゴヌクレオチドである。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、LIV−1のN−末端の細胞外ドメイン、トランスメンブランドメイン(TM)2&3の間のLIV−1の細胞外ドメイン、TM4&5の間のLIV−1の細胞外ドメイン、TM6&7の間のLIV−1の細胞外ドメイン、LIV−1のC−末端の細胞外ドメインからなる群より選択されるLIV−1のドメインの中のエピトープを結合する抗体である。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、dsRNA、siRNA、shRNAもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチドである。
或る態様では、本発明は、それを必要とする患者の中でがんもしくはがんの症状を処置する方法を提供して、それはLIV−1のモジュレーターの治療的に有効な量を患者に投与することを含む。
或る態様では、本発明は、患者の中でLIV−1に関連する生物学的活性をモジュレートする方法を提供して、それはLIV−1に関連する生物学的活性をモジュレートするのに有効なLIV−1のモジュレーターの量を患者に投与することを含む。
或る態様では、本発明は、LIV−1の治療法に感受性のある患者を確認する方法を提供して、それは、患者の試料の中にLIV−1の差次発現の存在もしくは不在を検出して、もしも患者がLIV−1の治療法に対する候補者であるならば、LIV−1のモジュレーターの治療的に有効な量を患者に投与し;そしてもしも患者がLIV−1の治療法に対する候補者で無いならば、従来のがん治療薬を患者に投与することを含む。
或る態様では、本発明は、LIV−1を発現するがん細胞の成長を阻害する方法を提供して、それは細胞の成長を阻害するのに有効なLIV−1のモジュレーターの量を細胞と接触させることを含む。
或る態様では、本発明は、LIV−1を発現する細胞の集団の中のがん細胞の表現型を阻害する方法を提供して、それはがん細胞の表現型を阻害するのに有効なLIV−1のモジュレーターの量を細胞の集団に投与することを含む。
或る態様では、本発明は、試料の中にLIV−1を発現する一つもしくはそれ以上のがん細胞を検出する方法を提供して、それは、画像化剤に連結されたLIV−1のモジュレーターを含んでいる組成物と試料を接触して、試料中の画像化剤の位置を検出することを含む。
或る態様では、本発明は、それらの細胞の少なくとも一つがLIV−1を発現する二つもしくはそれ以上の細胞の相互作用を阻害するする方法を提供して、それは細胞を含んでいる試料にLIV−1のモジュレーターの有効な量を投与することを含む。
或る態様では、本発明は、CHOのもしくは骨髄腫の細胞の中で抗−LIV−1の抗体を発現する方法を提供する。或る実施態様では、抗−LIV−1の抗体は、一つもしくはそれ以上のLIV−1に関連する生物学的活性を阻害する。或る実施態様では、方法は、CHOのもしくは骨髄腫の細胞の中で抗−LIV−1の抗体をコード化している核酸を発現することを含む。
或る態様では、本発明は、がんの阻害剤を確認する方法を提供して、それは、細胞を発現しているLIV−1を候補化合物およびLIV−1のリガンドと接触させて、LIV−1に関連する亜鉛輸送活性が阻害されるかどうかを決定することを含む。或る実施態様では、LIV−1に関連する亜鉛輸送活性の阻害が、がん阻害剤であることを指示している。
或る態様では、本発明は、がんの阻害剤を確認する方法を提供して、それは、細胞を発現しているLIV−1を候補化合物およびLIV−1のリガンドと接触させて、LIV−1の下流マーカーが阻害されるかどうかを決定することを含む。或る実施態様では、下流マーカーの阻害が、がん阻害剤であることを指示している。
或る態様では、本発明は、LIV−1のモジュレーターに対する患者の感受性を決定する方法を提供して、それは当該患者のがん試料の中でLIV−1の差次発現の証拠を検出することを含む。或る実施態様では、LIV−1の差次発現の証拠が、LIV−1のモジュレーターに対する患者の感受性のあることを指示している。
或る態様では、本発明は、LIV−1のタンパク質を含んでいる試料からLIV−1のタンパク質を精製する方法を提供して、それは、固体の支持体に結合されるLIV−1の抗体を含んでいるアフィニティーマトリックスを提供し、試料をアフィニティーマトリックスと接触させて、アフィニティーマトリックス−LIV−1タンパク質複合体を形成し;試料の残りからアフィニティーマトリックス−LIV−1タンパク質複合体を分離して;アフィニティーマトリックスからLIV−1のタンパク質を放出することを含む。
或る態様では、本発明は、LIV−1を発現する一つもしくはそれ以上の細胞に細胞障害薬剤もしくは診断薬剤を送達する方法を提供して、その方法は、LIV−1の抗体もしくはその断片に結合している細胞障害薬剤もしくは診断薬剤を提供して、抗体−薬剤もしくは断片−薬剤結合体に細胞を露出することを含む。
或る態様では、本発明は、がん患者の予後を決定する方法を提供して、それは、患者の試料の中でLIV−1に対するLIV−1−デルタの比率を決定することを含む。或る実施態様では、LIV−1に対するLIV−1−デルタの比率は、がん患者の予後を決定するために使用される。
或る態様では、本発明は、がん患者の予後を決定するする方法を提供して、それは、患者の試料の中で細胞の血漿膜に結合されるLIV−1の存在もしくは不在を含む。或る実施態様では、患者の試料の中で細胞の血漿膜に結合されるLIV−1の不在が、患者について良好な予後を指示している。
或る態様では、本発明は、亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターおよび一つもしくはそれ以上の薬学的に許容される担体を含んでいる組成物を提供する。或る実施態様では、亜鉛輸送タンパク質は、単離された二本鎖のRNA(dsRNA)である。或る実施態様では、亜鉛輸送タンパク質は、配列番号383−385からなる群より選択される配列の少なくとも10個の連続するヌクレオチドを含んでいる単離されたオリゴヌクレオチドである。或る実施態様では、亜鉛輸送タンパク質は、N−末端の細胞外ドメイン、トランスメンブランドメイン(TM)2&3の間の細胞外ドメイン、TM4&5の間の細胞外ドメイン、TM6&7の間の細胞外ドメイン、C−末端の細胞外ドメインからなる群より選択される亜鉛輸送タンパク質のドメインの中のエピトープを結合する抗体である。或る実施態様では、亜鉛輸送タンパク質は、SLC39A10、SLC39A11もしくはSLC39A13である。
或る態様では、本発明は、それを必要とする患者の中でがんもしくはがんの症状を処置する方法を提供して、それは亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターの治療的に有効な量を患者に投与することを含む。
或る態様では、本発明は、患者の中で亜鉛輸送タンパク質に関連する生物学的活性をモジュレートする方法を提供して、それは亜鉛輸送タンパク質に関連する生物学的活性をモジュレートするのに有効な亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターの量を患者に投与することを含む。
或る態様では、本発明は、亜鉛輸送タンパク質を発現するがん細胞の成長を阻害する方法を提供して、それは細胞の成長を阻害するのに有効な亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターの量を細胞と接触させることを含む。
或る態様では、本発明は、試料の中に亜鉛輸送タンパク質を発現する一つもしくはそれ以上のがん細胞を検出する方法を提供して、それは、画像化剤に連結された亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターを含んでいる組成物と試料を接触して、試料中の画像化剤の位置を検出することを含む。
或る態様では、本発明は、それらの細胞の少なくとも一つが亜鉛輸送タンパク質を発現する二つもしくはそれ以上の細胞の相互作用を阻害する方法を提供して、それは細胞を含んでいる試料に亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターの有効な量を投与することを含む。
或る態様では、本発明は、がん、対照に比較して亜鉛輸送タンパク質の過剰発現を特徴とするがん、の阻害剤を確認する方法を提供する。或る実施態様では、方法は、亜鉛輸送タンパク質を発現している細胞を候補化合物および亜鉛輸送タンパク質のリガンドと接触させて、亜鉛輸送活性が阻害されるかどうかを決定することを含む。或る実施態様では、亜鉛輸送活性の阻害が、がん阻害剤であることを指示している。
或る態様では、本発明は、がん、対照に比較して亜鉛輸送タンパク質の過剰発現を特徴とするがん、の阻害剤を確認する方法を提供する。或る実施態様では、方法は、亜鉛輸送タンパク質を発現している細胞を候補化合物および亜鉛輸送タンパク質のリガンドと接触させて、亜鉛輸送タンパク質の下流マーカーが阻害されるかどうかを決定することを含む。或る実施態様では、下流マーカーの阻害が、がん阻害剤であることを指示している。
或る態様では、本発明は、亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターに対する患者の感受性を決定する方法を提供して、それは患者のがん試料の中で亜鉛輸送タンパク質の差次発現の証拠を検出することを含む。或る実施態様では、亜鉛輸送タンパク質の差次発現の証拠が、亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターに対する患者の感受性のあることを指示している。
或る態様では、本発明は、一つもしくはそれ以上の亜鉛輸送タンパク質を含んでいる試料から亜鉛輸送タンパク質を精製する方法を提供して、それは、固体の支持体に結合される亜鉛輸送タンパク質抗体を含んでいるアフィニティーマトリックスを提供し、試料をアフィニティーマトリックスと接触させて、アフィニティーマトリックス−亜鉛輸送タンパク質複合体を形成し、試料の残りからアフィニティーマトリックス−亜鉛輸送タンパク質複合体を分離して;アフィニティーマトリックスから亜鉛輸送タンパク質を放出することを含む。
或る態様では、本発明は、亜鉛輸送タンパク質を発現する一つもしくはそれ以上の細胞に細胞障害薬剤もしくは診断薬剤を送達する方法を提供して、方法は、亜鉛輸送タンパク質抗体もしくはその断片に結合している細胞障害薬剤もしくは診断薬剤を提供して、抗体−薬剤もしくは断片−薬剤結合体に細胞を露出することを含む。
本発明のこれらのおよび他の態様は、以下の発明の詳細な説明の中に解明されるであろう。
図面の簡単な説明
図1は、数個のがん試料の中におけるLIV−1のタンパク質の発現を図示する。左のパネルは、ER−陽性の、ER−陰性のおよび転移の乳がんを図示する。血漿膜染色が、右のパネルの中のがん細胞で見やすい。底の右のパネルは、非透過性化細胞の上の共焦点のオーバーレイを図示する。
図2は、LIV−1特異的siRNAによるLIV−1のタンパク質のノックダウンを図示する。
図3は、がん細胞の中でがん細胞の成長、増殖および生存のLIV−1特異的siRNAによる阻害を図示する。
図4は、がん細胞の中でLIV−1特異的siRNAによるLIV−1のノックダウンにより誘導されるカスパーゼの活性化を図示する。
図5は、正常な細胞の中でLIV−1のmRNAの増殖、カスパーゼ活性およびレベルへのLIV−1特異的siRNAの作用を図示する。
図6は、がん細胞においてLIV−1特異的siRNAによるがん細胞の中のサイクリンD1のレベルの低減を図示する。
図7は、LIV−1特異的抗体による細胞質亜鉛のレベルの低減を図示する。
図8は、正常のおよびがんの細胞におけるLIV−1の発現を図示する。
図9は、細胞増殖、軟寒天成長、タンパク質の発現および生存への作用を含んでいるMCF7の中の細胞のLIV−1のノックダウンの作用を図示する。
図10は、LIV−1特異的siRNAによる細胞質亜鉛のレベルの低減を図示する。
図11は、LIV−1特異的抗体での処置後のサイクリンD1のレベルの低減を図示する。
図1は、数個のがん試料の中におけるLIV−1のタンパク質の発現を図示する。左のパネルは、ER−陽性の、ER−陰性のおよび転移の乳がんを図示する。血漿膜染色が、右のパネルの中のがん細胞で見やすい。底の右のパネルは、非透過性化細胞の上の共焦点のオーバーレイを図示する。
図2は、LIV−1特異的siRNAによるLIV−1のタンパク質のノックダウンを図示する。
図3は、がん細胞の中でがん細胞の成長、増殖および生存のLIV−1特異的siRNAによる阻害を図示する。
図4は、がん細胞の中でLIV−1特異的siRNAによるLIV−1のノックダウンにより誘導されるカスパーゼの活性化を図示する。
図5は、正常な細胞の中でLIV−1のmRNAの増殖、カスパーゼ活性およびレベルへのLIV−1特異的siRNAの作用を図示する。
図6は、がん細胞においてLIV−1特異的siRNAによるがん細胞の中のサイクリンD1のレベルの低減を図示する。
図7は、LIV−1特異的抗体による細胞質亜鉛のレベルの低減を図示する。
図8は、正常のおよびがんの細胞におけるLIV−1の発現を図示する。
図9は、細胞増殖、軟寒天成長、タンパク質の発現および生存への作用を含んでいるMCF7の中の細胞のLIV−1のノックダウンの作用を図示する。
図10は、LIV−1特異的siRNAによる細胞質亜鉛のレベルの低減を図示する。
図11は、LIV−1特異的抗体での処置後のサイクリンD1のレベルの低減を図示する。
図12は、LIV−1を用いて分析されたがん性のおよび正常の組織のマイクロアレイ分析(affy U133プラス2個のチップ)のグラフ表示を図示する。正常のおよびがん性の組織の型は、水平軸に沿って置かれている。がん性の組織は、‘c’、例えば、乳がんの組織試料を表す“c_乳房_管”でラベル表示されて、正常の組織は、‘n’で同様に表される。組織のタイプは、もし知られていれば、組織のタイプおよびサブタイプに関してさらにラベル表示される。例えば、“c_乳房_管”は、乳房管の中に局在した乳がんからのがん性の組織である。もしもサブタイプが外科手術的除去の間に明らかでないかもしくは未知であったならば、ラベルは、‘非特定化’について‘ns’を言う。垂直軸上のそれぞれのスポットは、単一の患者からの組織試料を表して、垂直軸上のそれぞれのスポットの高さ(log2のベースでの)は、プローブセットの相対的な発現レベルを表している。黒丸は、直線的検出範囲にある発現レベルを持つ試料を表している。白丸は、遺伝子がプローブセットの検出限界以下である、試料の中で遺伝子発現の上限を表している。白い四角は、プローブセットが飽和した、試料の中で遺伝子発現の下限を表している。(簡単には、分析を実施する前に、大量の多様なセットの試料にわたってその構成プローブの挙動を分析することにより、それぞれのプローブセットを校正する。この校正は、それぞれのプローブの相対的な感度およびその中でプローブセットの応答がプローブの間で線状である強度の範囲を決定する。この範囲以下の強度は、“検出されない”と呼ばれる一方で、その上のものは、“飽和される”と呼ばれる。試料の間でハイブリッド形成および標識効率における変動のために、それぞれのチップは校正を適用した後で正規化された。これは、遺伝子発現の点で、範囲の上限および下限を引き起こして、試料から試料でいくらか変更する。)
図13は、SLC39A10を用いて分析されたがん性のおよび正常の組織のマイクロアレイ分析(affy U133プラス2個のチップ)のグラフ表示を図示する。図の凡例情報は、上の図12について提供されるとおりである。
図14は、SLC39A11を用いて分析されたがん性のおよび正常の組織のマイクロアレイ分析(affy U133プラス2個のチップ)のグラフ表示を図示する。図の凡例情報は、上の図12について提供されるとおりである。
図14は、SLC39A11を用いて分析されたがん性のおよび正常の組織のマイクロアレイ分析(affy U133プラス2個のチップ)のグラフ表示を図示する。図の凡例情報は、上の図12について提供されるとおりである。
図15は、SLC39A13を用いて分析されたがん性のおよび正常の組織のマイクロアレイ分析(affy U133プラス2個のチップ)のグラフ表示を図示する。図の凡例情報は、上の図12について提供されるとおりである。
(詳細な説明)
本発明は、がんの処置、診断および画像作製のための、特にLIV−1が関連するがんの処置、診断および画像作製のための、方法ならびに組成物を提供する。
本発明は、がんの処置、診断および画像作製のための、特にLIV−1が関連するがんの処置、診断および画像作製のための、方法ならびに組成物を提供する。
本出願の発明者は、LIV−1が、乳がんを含んでいる、数個のがんで過剰発現されていて、正常な組織の中では発現を制限していることを、とりわけ、発見している。LIV−1の阻害は、がん細胞の増殖を阻害するが、LIV−1に陽性の“正常な”細胞の増殖を阻害しない。さらに、LIV−1の阻害が、細胞質亜鉛のレベルならびに、例えば、サイクリンD1およびMT1−MMP、を含んでいる下流マーカーのレベルをモジュレートすることが見い出されている。本発明のこれらのおよび他の態様は本出願に提供されている。
(定義)
種々の定義がこの文書を通して使用される。大抵の単語は、当業者によりこれらの単語に帰せられる意味を有する。この文書の中で下でもしくは随所のいずれかで具体的に定義される単語は、全体として本発明の文脈で提供される意味を有して、当業者により典型的に理解される。
種々の定義がこの文書を通して使用される。大抵の単語は、当業者によりこれらの単語に帰せられる意味を有する。この文書の中で下でもしくは随所のいずれかで具体的に定義される単語は、全体として本発明の文脈で提供される意味を有して、当業者により典型的に理解される。
本発明の実施は、それ以外の指示が無い限り、当分野の能力内で、化学、生化学、分子生物学、免疫学および薬理学の従来の方法を使用するであろう。そのような技法は、文献に完全に説明されている。例えば、「レミントンの製薬科学、18版」(Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition) (Easton, Pennsylvania: Mack Publishing Company, 1990);「酵素学における方法」(Methods In Enzymology) (S. Colowick and N. Kaplan, eds., Academic Press, Inc.);および「実験免疫学便覧,I〜IV巻」(Handbook of Experimental Immunology, VoIs. I-IV) (D.M. Weir and CC. Blackwell, eds., 1986, Blackwell Scientific Publications);ならびにSambrook et al.、「分子クローニング:実験室マニュアル(第2版、1989)」(Molecular Cloning: A Laboratory Manual (2nd Edition, 1989))を参照されたい。
本明細書中で使用される、単数の型“一つ(a)、”、“一つ(an)”および“その(the)”は、内容がそれ以外を明らかに指示しないかぎり、複数の引用を含んでいる。かくして、例えば、“一つの抗体”への引用は、二つもしくはそれ以上のそのような抗体の混合物を含んでいる。
本明細書中で使用される、用語“約”とは、値の+/−20%、+/−10%、もしくは+/−5%、を指す。
本明細書中で使用される、用語“亜鉛輸送タンパク質”もしくは“亜鉛輸送体”とは、亜鉛輸送体の構造的特色を示す生物学的分子を指す。或る実施態様では、亜鉛輸送タンパク質としては、LIV−1、SLC39A13、SLC39A11、およびSLC39A10が含まれる。
本明細書中で使用される、用語“LIV−1”、Zip6としてまた知られる、とは、LZTと名付けられる、ZIP亜鉛輸送体のサブファミリーに属する亜鉛輸送体を指す。遺伝子カードでは、LIV−1は、SLC39A6(溶質担体ファミリー39(亜鉛輸送体)、メンバー6)をまた指す。LIV−1のヌクレオチド配列は配列番号1として示されていて、LIV−1のアミノ酸配列は配列番号2として示されている。簡潔にするために、本発明は、LIV−1に関して大部分例示されているけれども、LIV−1に向けられる定義および実施態様は本明細書中で開示される他の亜鉛輸送体についてまた使用され得る。
本明細書中で使用される、用語“LIV−1−デルタ”とは、LIV−1に比較してアミノ末端の少なくとも部分を欠如しているLIV−1の変異体を指す。LIV−1−デルタのポリペプチド配列は配列番号365に示されている。
用語“ポリペプチド”および“タンパク質”は、互換性があるように使用されて、任意の長さのアミノ酸の高分子型を指して、それには、コード化されたおよび非コード化されたアミノ酸、化学的にもしくは生化学的に修飾されたまたは誘導化されたアミノ酸、ならびに修飾されたペプチドのバックボーンを有しているポリペプチドが含まれる。用語は、異種のアミノ酸配列を持つ融合タンパク質、N−末端メチオニン残基の有無で、異種のおよび同種のリーダー配列を持つ融合体;免疫学的に標識されたタンパク質;等を、限定されないで、含んでいる融合タンパク質を含んでいる。
用語“個人”、“対象”、“宿主”および“患者”は、互換性があるように使用されて、それに診断、処置もしくは治療が望まれる任意の対象、特にヒト、を指す。他の対象としては、ウシ、イヌ、ネコ、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、等が含まれる。或る好ましい実施態様では、対象はヒトである。
本明細書中で使用される、“がん”とは、一次のもしくは転移のがんを指す。用語“がん細胞”とは、転換された細胞を指す。これらの細胞は、がんを有する患者から単離され得るか、もしくはインビトロでがん性になるように転換される細胞であり得る。がん細胞は、任意の組織のもしくは細胞の培養株を含んでいる多くの型の試料から誘導され得る。或る実施態様では、がん細胞は、過形成、腫瘍細胞、もしくは新生細胞である。或る実施態様では、がん細胞は、乳がん、皮膚がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、子宮がん、子宮頸がん、肺がん、膀胱がん、卵巣がん、多発性骨髄腫および黒色腫から単離される。或る実施態様では、がん細胞は、公的に入手可能である確立された細胞株から取られる。或る実施態様では、がん細胞は、以前に存在する患者の試料からもしくはがん細胞を含んでいるライブラリーから単離される。或る実施態様では、がん細胞は単離されて、次いで、異なる宿主の中に、例えば、異種移植で、移植される。或る実施態様では、がん細胞は移植されて、SCIDのマウスモデルで使用される。或る実施態様では、がんは、乳がんである。
本明細書中で使用される、用語“変換される”とは、その子孫により安定して受け継がれる細胞の性質における任意の変更を指す。或る実施態様では、“変換される”とは、正常な細胞のがん性の細胞、例えば、腫瘍を引き起こす能力がある細胞、への変化を指す。或る実施態様では、変換された細胞は継代される。変換は、受容体のリン酸化の不在で受容体の過剰発現、ウイルス感染、がん遺伝子のおよび/もしくは腫瘍のサプレッサー遺伝子の中の変異、ならびに/または細胞の成長のおよび/もしくは継代化の性質を変化させる任意の他の技法を含んでいる、種々の要素により引き起こされ得る。
“がん性の表現型”とは一般的に、がん性の細胞を特徴とする種々の生物学的現象のいずれかを指して、その現象はがんの型で変動し得る。がん性の表現型は、例えば、細胞の成長もしくは増殖(例えば、非制御された成長もしくは増殖)、細胞サイクルの規制、細胞の可動性、細胞−細胞相互作用、または転移等、における異常により一般的に確認される。
本明細書中で使用される、用語“転移”とは、がんの原点から、例えば、一次腫瘍から、離れた部位に広がっているがんを指す。転移の部位としては、骨、リンパ節、肺、肝臓、および脳が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書中で使用される、用語“血管新生”とは、患者における血管の発生を指す。
本明細書中で使用される、用語“血管新生”とは、患者における血管の発生を指す。
本明細書中で使用される、用語“臨床的終点”とは、がんを指示する測定可能な事柄を指す。臨床的終点としては、最初の転移までの時間、引き続く転移までの時間、転移の大きさおよび/もしくは数、腫瘍の大きさおよび/もしくは数、腫瘍の位置、腫瘍の攻撃性、生活の質、痛み等が含まれるが、それらに限定されない。当業者は、臨床的終点を決定して測定する能力を持っていると考えられる。臨床的終点を測定する方法は、当業者に既知である。
本明細書中で使用される、用語“試料”とは、患者からの生物学的物質を指す。本発明によりアッセイされる試料は、任意の特定な型に限定されない。試料としては、非限定的な例として、単一細胞、多重細胞、組織、腫瘍、生物学的流体、生物学的分子、任意の前述の事項の上澄み液もしくは抽出物が含まれる。例としては、バイオプシーのために除去された組織、切除の間に除去された組織、血液、尿、リンパ組織、リンパ液、脳せき髄液、粘液、および糞便試料が含まれる。使用される試料は、アッセイの構成、検出方法およびアッセイされるべき腫瘍、組織、細胞もしくは抽出物の性質に基づいて変更するであろう。試料を作製する方法は当分野で周知であって、利用される方法に適合する試料を得るために容易に適応され得る。
本明細書中で使用される、用語“生物学的分子”としては、ポリペプチド、核酸、および糖類が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書中で使用される、用語“モジュレートすること”とは、細胞の内部に、外部に、もしくは表面上にある遺伝子、タンパク質、または任意の分子の質または量の変化を指す。変化は、分子の発現もしくはレベルにおける増加または減少であり得る。用語“モジュレートする”はまた、細胞の増殖、成長、付着、細胞の生存、アプトシス、細胞内シグナル伝達、細胞から細胞へのシグナル伝達、等を限定なしに含んでいる生物化学的機能/活性の質もしくは量を変化することを含んでいる。
本明細書中で使用される、用語“モジュレーター”とは、がんに関連する一つもしくはそれ以上の薬理学的なもしくは生物学的な出来事をモジュレートする組成物を指す。或る実施態様では、モジュレーターは、がんに関連する一つもしくはそれ以上の生物学的な活性を阻害する。或る実施態様では、モジュレーターは、小分子、抗体、模倣体、デコイもしくはオリゴヌクレオチドである。或る実施態様では、モジュレーターは、リガンド結合をブロックすることによりもしくはリガンド結合部位について競合することにより作用する。或る実施態様では、モジュレーターは、リガンドの結合に独立して作用する。或る実施態様では、モジュレーターは、リガンド結合部位について競合しない。或る実施態様では、モジュレーターは、がんに関与される遺伝子生成物の発現をブロックする。或る実施態様では、モジュレーターは、がんに関与される二つもしくはそれ以上の生物分子の物理的相互作用をブロックする。或る実施態様では、本発明のモジュレーターは、がん細胞の成長、腫瘍形成、がん細胞の増殖、がん細胞の生存、がん細胞の転移、細胞の移行、血管新生、LIV−1のシグナル伝達、LIV−1が仲介する細胞−細胞付着、細胞−細胞相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞膜相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス相互作用、インテグリンが仲介する活性、LIV−1の表面発現、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックスの分解、EGFRのリン酸化、およびSnail核の局在化からなる群より選択される一つもしくはそれ以上の生物学的活性を阻害する。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、LIV−1の発現を阻害する。
“遺伝子生成物”は、遺伝子により発現されるかもしくは産生される生体高分子の生成物である。遺伝子生成物は、例えば、未接合のRNA、mRNA,接合変異体mRNA,ポリペプチド、翻訳後に修飾されたポリペプチド、接合変異体ポリペプチド等であり得る。この用語によりまた包含されるのは、鋳型としてRNAの遺伝子生成物を用いて作成される生物高分子の生成物(即ち、RNAのcDNA)である。遺伝子生成物は、酵素的に、組換え的に、化学的に、もしくはそれに遺伝子が生まれつきである細胞内で作成され得る。或る実施態様では、もしも遺伝子生成物がタンパク質様であるならば、それは生物学的活性を呈示する。或る実施態様では、もしも遺伝子生成物が核酸であるならば、それは、生物学的活性を呈示するタンパク質様な遺伝子生成物の中に翻訳される。
“LIV−1の活性のモジュレーション”とは、本明細書中で使用される、例えば、薬剤のLIV−1のポリヌクレオチドもしくはポリペプチドとの相互作用、LIV−1の転写および/もしくは翻訳の阻害(例えば、LIV−1遺伝子もしくはLIV−1の転写体とのアンチセンスのまたはsiRNAの相互作用により、LIV−1の発現を容易にする転写要素のモジュレーションにより)、等の結果であり得るLIV−1の活性の増加または減少を指す。例えば、生物学的活性のモジュレーションとは、生物学的活性の増加もしくは生物学的活性の減少を指す。LIV−1の活性の減少をもたらすLIV−1の活性のモジュレーションは、本発明において特別な興味を持つ。亜鉛輸送活性をアッセイすること、LIV−1のポリペプチドのレベルを評価することを、限定無しに、含んでいる手段により、もしくはLIV−1の転写のレベルを評価することにより、LIV−1の活性を評価することができる。LIV−1の下流マーカーのレベルを測定すること、LIV−1のシグナル伝達の阻害を測定すること、LIV−1が仲介する細胞付着の阻害を測定すること、LIV−1が仲介するがん細胞のアポトシスの活性化を測定すること、がん細胞の成長の阻害を測定すること、腫瘍生成の阻害を測定すること、サイクリンの産生の阻害を測定すること、フィブロネクチンの産生の阻害を測定すること、および亜鉛輸送の阻害を測定することにより、LIV−1の活性の比較をまた達成することができる。
本明細書中で使用される、用語“阻害する”とは、活性もしくは量の低減、減少、不活性化または下方調節を指す。例えば、本発明の文脈では、LIV−1のモジュレーターは、がん細胞の成長、腫瘍形成、がん細胞の増殖、がん細胞の生存、がん細胞の転移、細胞の移行、血管新生、LIV−1のシグナル伝達、LIV−1が仲介する細胞−細胞付着、細胞−細胞相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞膜相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス相互作用、インテグリンが仲介する活性、LIV−1の表面発現、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックスの分解、Snail核の局在化、およびLIV−1の発現の一つもしくはそれ以上を阻害し得る。LIV−1のモジュレーターは、サイクリンD1、フィブロネクチン、RhoB、MTI−MMP、FGF、CDK4、VEGF、EGFR、EGFRのリン酸化、SNAIL経路における一つもしくはそれ以上の遺伝子をまた阻害し得る。LIV−1のモジュレーターは亜鉛輸送をまた阻害し得て、或る実施態様では、細胞質亜鉛のレベルを低減することができる。阻害は、対照に比較して、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%であり得る。
本明細書中で使用される、用語“がん細胞の中で差次的に発現する”および“がん細胞の中で差次的に発現するポリヌクレオチド”は、本明細書中で互換性があるように使用されて、がん性でない同一の細胞型の細胞と比較するとき、がん性の細胞の中で差次的に発現される遺伝子を表すかもしくはそれに相当するポリヌクレオチドを指す、例えば、少なくとも約25%、少なくとも約50%〜約70%、少なくとも約90%、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、または少なくとも約50倍もしくはそれ以上、異なる(例えば、更に高いもしくは更に低い)レベルで、mRNAが見出される。例えば、もしも組織において細胞型の中で或る程度の差別を許容しているインシツのハイブリッド形成もしくはもう一つのアッセイ方法が使用されているならば、比較を組織の中ですることができる。それらの組織源から除去された細胞の間で、もしくはインシツの一つの細胞およびその組織源から除去された第二の細胞の間で、比較をまたはもしくはそれに変えて為し得る。或る実施態様では、遺伝子は、正常な細胞に比較してがん遺伝子において上方調節される。
もしもがんの少なくとも一つの症状が軽減されて、終止されて、減速されて、もしくは防止されるならば、LIV−1に関連するがんは“阻害される”。本明細書中で使用される、もしもがんの再発または転移が低減されて、減速されて、遅延されて、もしくは防止されるならば、LIV−1に関連するがんはまた“阻害される”。
本明細書中で使用される、語句“LIV−1が仲介する細胞付着を阻害する”とは、少なくとも一つの細胞が差次的にLIV−1を発現する、LIV−1の阻害剤の存在で細胞−細胞付着の阻害もしくは廃止を指す。この文脈では、LIV−1が仲介する細胞付着を、LIV−1の阻害剤の不在でのLIV−1が仲介する細胞付着に比して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、100%まで、LIV−1の阻害剤により減少させることができる。例えば、興味がある細胞を標識化すること、それらを基質に付着している非標識化細胞の集団と共にインキュベートすること、および洗浄して、非付着の集団から付着体を分離することにより測定することにより、LIV−1が仲介する細胞付着の比較を達成することができる。この様式では、細胞付着は、基質の上に保持されたラベルの量を測定することにより決定される。アッセイシステムの例としては、カルセインAM、CFMDA(二酢酸5−クロロメチルフルオレセイン)、5(6)−CFDA−SE(二酢酸5−(および−6)−カルボキシフルオレセイン、スクシンイミジルエステル)のような蛍光性プローブで標識化することおよび蛍光プレートリーダーの中でもしくは流量血球計算法により蛍光を測定することが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書中で使用される、語句“がん細胞のアポトシスを増加すること”とは、LIV−1の阻害剤の存在で差次的にLIV−1を発現するがん細胞のアポトシスを増加することを指す。この文脈では、がん細胞のアポトシスを、LIV−1の阻害剤の不在でのがん細胞のアポトシスに比して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、100%まで、LIV−1の阻害剤により増加させることができる。例えば、DNAの断片化、カスパーゼ活性、ミトコンドリア膜の電位の喪失、反応性の酸素種(ROS)の増加した産生、細胞内の酸性化、クロマチンの縮合、細胞表面におけるホスファチジルセリン(PS)のレベルおよび増加した細胞膜の浸透性、を測定することにより、がん細胞のアポトシスの比較を達成することができる。
DNAの断片化を、例えば、TUNELアッセイ(末端デオキシヌクレオチド転移酵素dUTPの切断末端の標識化)で測定することができる。アッセイの市販版が広く入手可能である、例えば、APO-BrdU[登録商標] TUNEL アッセイキット(Invitrogen), APO- DIRECT[登録商標]キット(BD Biosciences Pharmingen)およびApoAlert[登録商標]DNAの断片化アッセイキット(Clontech, a Takara Bio Company)。
カスパーゼ活性を、特定のカスパーゼに特有の蛍光原の、色素産生のおよび発光性の基質を介してモニターすることができる。市販のアッセイキットが少なくともカスパーゼの1、2、3、6、7、8および9について入手可能である。(例えば、Invitrogen, Chemicon, CalBiochem, BioSource International, Biovisionを参照)。
ミトコンドリア膜の電位の喪失を、健康な活性のミトコンドリアの中で差次的に蓄積する蛍光性の色素で測定することができる。一つの非限定的な例は、InvitrogenからのMitoTracker Redシステムである。
反応性の酸素種(ROS)の産生を、例えば、H2DCFDA (Invitrogen)を含んでいる蛍光性の色素で測定することができる。
細胞内の酸性化を、蛍光性のもしくは色素産生の色素で測定することができる。
クロマチンの縮合を、例えば、Hoechst 33342を含んでいる蛍光性の色素で測定することができる。
クロマチンの縮合を、例えば、Hoechst 33342を含んでいる蛍光性の色素で測定することができる。
フォスファチジルセリン(PS)のレベルを細胞表面で測定することができる。例えば、アネキシンVはPSに対し高い親和性を有している。様々な市販のアッセイが、細胞表面への標識アネキシンVの結合をモニターするのに適している。
細胞膜の透過性を、アポトシスを起こした細胞には入ることができるが壊死をおこした細胞には入ることができない蛍光色素、YO-PRO-1 (Invitrogen)のような色素を用いて測定することができる。
本明細書中で使用される、語句“がん細胞の成長を阻害する”とは、細胞がLIV−1を差次的に発現する、LIV−1の阻害剤の存在下においてがん細胞の成長の阻害もしくは廃止を指す。この文脈において、がん細胞の成長を、LIV−1の阻害剤により、LIV−1の阻害剤の不在下でのがん細胞の成長と比して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、100%まで減少することができる。例えばMTTのアッセイ(例えば、Vybrant[登録商標] MTT細胞増殖アッセイキット(Invitrogen);BrdUの取り込み(例えば、Absolute-S SBIPアッセイ(Invitrogen));細胞内ATPのレベルを測定すること(例えば、ATPLite[登録商標]-M, 1,000アッセイキット(PerkinElmer)もしくはATP細胞生存率アッセイキット(Bio Vision));膜透過性色素、DiOc18のアッセイ(Invitrogen);グルコース-6-リン酸脱水素酵素活性のアッセイ(例えば、Vibrant細胞毒性アッセイ(Invitrogen));もしくは細胞のLDH活性を測定すること、を用いて、がん細胞の成長の比較を達成することができる。
本明細書中で使用される、語句“腫瘍形成を阻害する”とは、腫瘍がLIV−1を差次的に発現する細胞を含む、LIV−1の阻害剤の存在下に腫瘍形成の阻害もしくは廃止を指す。この文脈において、LIV−1の阻害剤により、LIV−1の阻害剤の不在下のがん腫瘍形成と比して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、100%まで腫瘍形成を減少することができる。腫瘍形成の比較は、例えば細胞ベースのアッセイ(例えば、軟寒天中でのコロニー形成);典型的には動物への興味のある細胞を注入することに依存する腫瘍形成のインビボモデル(例えば、胸腺欠損マウスもしくはラット、放射線照射マウスもしくはラット、脳、頬袋または眼球のような免疫学的特権寛容部位の中への接種;同系動物の接種)を用いて、および一定期間後の腫瘤のサイズをモニターして、腫瘍形成の比較を達成することができる。
本明細書中で使用される、語句“サイクリンDを阻害する”とは、LIV−1が仲介するサイクリン産生の阻害もしくは廃止を指す。この文脈において、LIV−1が仲介するサイクリン産生を阻害剤により、LIV−1の阻害剤の不在下のLIV−1が仲介するサイクリン産生と比較して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、100%まで減少することができる。例えばRT-PCRもしくはノザンブロッティングによりサイクリンmRNAレベルを;イムノブロッティング、免疫沈降もしくはELISAによりサイクリンポリペプチドレベルを測定することにより;または例えば、CDK、p21 WAFl、p27 KEP−lを標的とする抗体を用いるサイクリン依存性キナーゼ(CDK類)のようなサイクリン調節因子と複合体を形成するサイクリンのレベルを測定する免疫共沈降を含んでいる、機能アッセイを用いて測定することにより、サイクリン産生の比較を達成することができて;そしてCDK類によるサイクリンのリン酸化を測定することを、放射能標識および免疫沈降分析もしくはFRETに基づく方法、例えば、CDK2/Cyclin Aアッセイキット(Molecular Devices)よりアッセイすることができる。
本明細書中で使用される、語句“EGFRのリン酸化を阻害する”とは、LIV−1が仲介するEGFRのリン酸化の阻害もしくは廃止を指す。この文脈において、LIV−1が仲介するEGFRのリン酸化は阻害剤により、LIV−1の阻害剤の不在下のLIV−1が仲介するEGFRのリン酸化と比して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、100%まで減少することができる。EGFRのリン酸化の比較を、当業者に既知のリン酸化アッセイを用いて評価することができる。
本明細書中で使用される、語句“がん細胞の生存を阻害する”とは、LIV−1を発現するがん細胞の生存の阻害を指す。或る実施態様では、この語句はLIV−1を発現するがん細胞のアポトシスに影響を及ぼすことを指す。この文脈において、LIV−1を発現する細胞の生存を、阻害剤により、LIV−1の阻害剤の不在下および/もしくは正常細胞におけるがん細胞の生存と比して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、100%まで減少することができる。
本明細書中で使用される、語句“インテグリンが仲介する活性を阻害する”とは、インテグリンに関連する活性の阻害もしくは廃止を指す。インテグリンが仲介する活性としては、細胞付着、化学走性、増殖、生存、および細管形成が含まれるが、それらに限定されない。この文脈において、LIV−1が仲介するインテグリン活性を阻害剤により、LIV−1の阻害剤の不在下におけるLIV−1が仲介するインテグリン活性に比して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、100%まで減少することができる。
本明細書中で使用される、語句“フィブロネクチンを阻害する”とは、LIV−1が仲介するフィブロネクチンの産生の阻害もしくは廃止を指す。この文脈において、LIV−1が仲介するフィブロネクチンの産生は阻害剤により、LIV−1の阻害剤の不在下におけるLIV−1が仲介するフィブロネクチンの産生と比して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、100%まで減少されることができる。例えば、RT-PCRもしくはノザンブロッティングによりフィブロネクチンのmRNAレベルを;イムノブロッティング、免疫沈降もしくはELISA(例えばフィブロネクチンELISAキット(AMERICAN DIAGNOSTICA)によりフィブロネクチンのポリペプチドレベルを測定することにより;フィブロネクチンでコーティングした基質への細胞付着を測定する機能アッセイを用いて)、フィブロネクチンの産生の比較を達成することができる。例えば、InnoCyte [登録商標] ECM細胞付着アッセイ、フィブロネクチン(Calbiochem)およびQCM[登録商標]-FN [定量的細胞遊走アッセイ-フィブロネクチン(CHEMICON)]を参照されたい。
本明細書中で使用される、語句“亜鉛輸送を阻害する”とは、LIV−1が仲介する亜鉛輸送の阻害もしくは廃止を指す。この文脈において、LIV−1が仲介する亜鉛輸送は阻害剤により、LIV−1の阻害剤の不在下におけるLIV−1が仲介する亜鉛輸送と比して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、100%まで減少させることができる。或る実施態様では、LIV−1の阻害剤は細胞質亜鉛のレベルを減少させる。亜鉛輸送の比較および亜鉛レベルの測定は、当業者既知の方法を用いて、例えば、65Znの細胞もしくは小胞への取り込みを測定して達成することができる。(Kambe et al.、(2002) J. Biol. Chem.、277: 19049- 19055を参照);もしくは細胞浸透性蛍光亜鉛指示薬Newport Green Diacetate (Molecular Probes社)の取り込みを測定することにより達成することができる。体液中および細胞で調整された培地中の亜鉛のプールを、例えば、Zalewski et al. (BioTechniques、2006、Volume 40、Number 4: pp 509-520)に示されている考察に従って、測定することができる。
本明細書中で使用される、語句“LIV−1のシグナル伝達を阻害する”とは、LIV−1を含む細胞シグナル伝達のカスケードの下流のメンバーに対するLIV−1の作用を減少させることを指す。LIV−1を含む細胞シグナル伝達のカスケードはなかんずくSNAIL経路を含む。或る実施態様では、LIV−1のシグナル伝達の阻害はSNAIL経路の中の一つもしくはそれ以上の上皮細胞マーカーを上方調節する。或る実施態様では、LIV−1のシグナル伝達の阻害はSNAIL経路の中の一つもしくはそれ以上の間葉細胞マーカーを下方調節する。或る実施態様では、上皮細胞マーカーおよび/もしくは間葉細胞マーカーは運動性および細胞の生存に関与している。或る実施態様では、LIV−1のシグナル伝達のモジュレーションはStat3が関連するシグナル伝達のカスケードをモジュレートする。或る実施態様では、Stat3が関連するシグナル伝達のカスケードの要素はSNAILが関連するシグナル伝達のカスケードの要素とは明らかに異なっている。LIV−1のシグナル伝達の阻害を、細胞のシグナル経路の下流のメンバーのポリペプチドのもしくはポリヌクレオチドのレベルを測定することにより決定することができる。当業者は、LIV−1のポリペプチドのおよび/もしくはポリヌクレオチドのレベルを測定する能力を持っていると考えられている。当業者はLIV−1の下流のマーカーのレベルをまた測定することができる。
本明細書中で使用される、語句“細胞−細胞相互作用を阻害する”とは、LIV−1を発現する2つもしくはそれ以上の細胞の間の相互作用を低減するかもしくは消失させることを指す。或る実施態様では、細胞間の相互作用は細胞の情報伝達へと導く。細胞−細胞相互作用を、例えば、PKH26およびPKH67(Sigma社)を含んでいる異なる蛍光膜染色と共に、共培養して、予め標識した細胞の間の膜交換の観察を、限定されることなく含んでいる、当業者に既知の数多くの方法により検出することができる。
本明細書中で使用される、「LIV−1の下流マーカー”とは、正常もしくは健常な組織での発現レベルと比較して、がん組織もしくはがん細胞において変化した発現レベルを呈示する遺伝子もしくは活性であるか、またはLIV−1のモジュレーターの存在下で変更された性質(例えば、細胞質亜鉛のレベル)である。或る実施態様では、下流のマーカーは、LIV−1が本発明のLIV−1のモジュレーターにより撹乱されるときに、変更されたレベルの発現を呈示する。LIV−1の下流マーカーとしては、サイクリンD1、フィブロネクチン、RhoB、MT1-MMP、FGF、CDK4、VEGF、EGFR、SNAIL経路の中で一つもしくはそれ以上の遺伝子、E-カドヘリン、VE-カドヘリン、Muc-1、クラウディン、オキュルジン、デスモプラキン、カスパーゼ、p21、p53、BID(bc1と相互作用する死亡アゴニスト)、DFF40(DNA断片化因子)、およびサイトケラチンが含まれるが、それらに限定されない。上で議論されるとおり、或る実施態様では、LIV−1の下流マーカーはStat3経路の遺伝子である。
本明細書中で使用される、用語“上方調節する”とは、活性もしくは量の増加、活性化、または促進を指す。例えば、本発明との文脈において、LIV−1のモジュレーターは、E-カドヘリン、VE-カドヘリン、Muc-1、クラウディン、オキュルジン、デスモプラキン、カスパーゼ、p21、p53、BID(bc1と相互作用する死亡アゴニスト)、DFF40(DNA断片化因子)、およびサイトケラチンの一つもしくはそれ以上を増加させ得る。上方調節は、対照と比較して少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも250%、少なくとも400%、もしくは少なくとも500%であり得る。
本明細書中で使用される、用語“N-末端”とは、タンパク質の最初の10個のアミノ酸を指す。
本明細書中で使用される、用語“C-末端”とは、タンパク質の最後の10個のアミノ酸を指す。
本明細書中で使用される、用語“C-末端”とは、タンパク質の最後の10個のアミノ酸を指す。
本明細書中で使用される、用語“ドメイン”とは、生体分子の既知のもしくは推測される機能に貢献する生体分子の構造部分を指す。ドメインは、領域もしくはそれらの一部と共存することができて、その領域のすべてもしくは一部に加えて、特定の領域とは明らかに異なる生体分子の一部をまた組み込み得る。
本明細書中で使用される、用語“細胞外ドメイン”とは、細胞の外側もしくは外部である分子の部分を指す。本発明の文脈において、N-末端細胞外ドメインとは、最初の膜貫通ドメインの直前にある、分子のN-末端に存在する細胞外ドメインを指す。2つの膜貫通(TM)ドメインの間の、例えば、TM2&3の間の、細胞外ドメインとの文脈において、細胞外ドメインとは、LIV−1の2番目と3番目の膜貫通ドメインの間の、細胞膜に外側のLIV−1のその部分を指す。
本明細書中で使用される、用語“リガンドに結合しているドメイン”とは、LIV−1の相当する天然の配列の少なくとも一つの定性的結合活性を保持している受容体の任意の部分もしくは領域を指す。
用語“領域”とは、生体分子の一次構造の物理的に近接した部分を指す。タンパク質の場合には、領域はそのタンパク質のアミノ酸配列の近接した部分により定義される。或る実施態様では、“領域”は生体分子の機能と関連する。
本明細書中で使用される、用語“断片”とは、生体分子の一次構造の物理的に近接した部分を指す。タンパク質の場合には、部分はそのタンパク質のアミノ酸配列の近接した部分により定義されて、少なくとも3〜5個のアミノ酸、少なくとも8〜10個のアミノ酸、少なくとも11〜15個のアミノ酸、少なくとも17〜24個のアミノ酸、少なくとも25〜30個のアミノ酸、および少なくとも30〜45個のアミノ酸を指す。オリゴヌクレオチドの場合には、部分はそのオリゴヌクレオチドの核酸配列の近接した部分により定義されて、少なくとも9〜15個のヌクレオチド、少なくとも18〜30個のヌクレオチド、少なくとも33〜45個のヌクレオチド、少なくとも48〜72個のヌクレオチド、少なくとも75〜90個のヌクレオチド、および少なくとも90〜130個のヌクレオチドを指す。或る実施態様では、生体分子の部分は生物学的活性を有する。本発明の文脈において、LIV−1のポリペプチド断片は、配列番号2に示される全体的なLIV−1のポリペプチド配列を含まない。
本明細書中で使用される、語句“LIV−1に関連する細胞/腫瘍/試料”等とは、非がん性のおよび/もしくは非転移性の細胞、試料、腫瘍もしくは他の病態に比してLTV-Iの差次的な発現を特徴とする細胞、試料、腫瘍もしくは他の病態を指す。或る実施態様では、LIV−1に関連する細胞、試料、腫瘍もしくは他の病態は、非転移性の細胞、試料、腫瘍もしくは他の病態と比してLIV−1の発現の増加した証拠を特徴とする。
本明細書中で使用される、用語“抗体”とは、標的タンパク質もしくはその断片に特異的である、モノクローナルおよびポリクローナル抗体、単鎖抗体、キメラ抗体、二機能性/二特異性抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、および相補性決定領域(CDR)を移植した抗体を指す。用語“抗体”はさらに、インビボの治療用抗体の遺伝子移入を含む。Fab、Fab’、F(ab’)2、scFv、およびFvを含んでいる抗体の断片が本発明によってまた提供される。
本明細書中で使用される、用語“エピトープ”とは、ポリペプチドの抗原決定基を指す。或る実施態様では、エピトープは、エピトープに特有である空間的立体配座における3個もしくはそれ以上のアミノ酸を含み得る。或る実施態様では、エピトープは、線形のもしくは立体配座的なエピトープである。一般に、エピトープは少なくとも4個、少なくとも6個、少なくとも8個、少なくとも10個、および少なくとも12個のそのようなアミノ酸より成って、そしてさらに通常には、少なくとも8〜10個のそのようなアミノ酸より成る。アミノ酸の空間的立体配座を決定する方法は当分野で既知であって、例えば、X線結晶解析および2次元核磁気共鳴を含む。
本明細書中で使用される、用語“オリゴヌクレオチド”とは、一連の連結したヌクレオチド残基を指す。オリゴヌクレオチドとしては、アンチセンスのおよびsiRNAのオリゴヌクレオチドが含まれるが、それらに限定されない。オリゴヌクレオチドは、DNA配列の一部を含んで、少なくとも約10個のヌクレオチドおよび最大約500個のヌクレオチドを有する。或る実施態様では、オリゴヌクレオチドは、約10個のヌクレオチドから約50個のヌクレオチド、約15個のヌクレオチドから約30個のヌクレオチド、および約20個のヌクレオチドから約25個のヌクレオチドを含む。オリゴヌクレオチドを化学的に合成し得て、プローブとしてまた用いることができる。或る実施態様では、オリゴヌクレオチドは一本鎖である。或る実施態様では、オリゴヌクレオチドは二本鎖である少なくとも一つの部分を含んでいる。或る実施態様では、オリゴヌクレオチドはアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)である。或る実施態様では、オリゴヌクレオチドは、RNAiオリゴヌクレオチド、siRNAもしくはshRNAである。
本明細書中で使用される、用語“アンチセンスオリゴヌクレオチド”とは、LIV−1の転写もしくは翻訳に関連するポリヌクレオチド配列(例えば、LIV−1ポリヌクレオチドのプロモーター)を含んでいる、LIV−1のポリヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を有している非修飾のもしくは修飾の核酸を指して、そこではアンチセンスポリヌクレオチドは、LIV−1のポリヌクレオチド配列にハイブリド形成する能力がある。特に興味深いのは、LIV−1のポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドの転写および/もしくは転写をインビトロまたはインビボのいずれかで阻害する能力のあるアンチセンスポリヌクレオチドである。
本明細書中で使用される、用語“siRNAオリゴヌクレオチド”、“RNAiオリゴヌクレオチド”、“短い干渉RNA”、もしくは“siRNA”は互換性があるように使用されて、RNA干渉(RNAi)としてまた知られる転写後の遺伝子サイレンシングを通して作用するオリゴヌクレオチドを指す。この用語は、RNA干渉“RNAi”の能力のある二本鎖の核酸分子を指す(Kreutzer et al.、WO 00/44895;Zernicka-Goetz et al、WO 01/36646;Fire、WO 99/32619;Mello and Fire、WO 01/29058を参照)。siRNA分子は一般的にRNA分子であるが、化学的に修飾されたヌクレオチドおよび非ヌクレオチドをさらに包含する。siRNA遺伝子を標的にする実験は、細胞への一過性siRNAの移入(リポソームが仲介するトランスフェクション、エレクトロポレーション、もしくはマイクロインジェクションのような古典的方法により達成される)により行われている。siRNAの分子は、通常にはRNAiを開始する長い二本鎖のRNA(dsRNA)のRNaseIIIの加工生成物に類似している特長的な2〜3個のヌクレオチドの3’突出末端を持つ、21〜23個のヌクレオチドのRNAである。
遺伝子サイレンシングを仲介するsiRNA経路の有効な利用は、siRNAの細胞内への送達の効率良い方法に、一部、依存する。siRNA分子は細胞内ではややもすれば短命であり、形質導入するのに困難である細胞の型には容易に送達されないで、化学合成で生産するには比較的高価である。(Jacks et al.、(2005) Biotechniques 39: 215-224; Bernards et al.、(2006) Nature Methods 3: 701-706)
siRNAの効率良い細胞内送達のための一つの方法は、短いヘアピンRNA類,即ち“shRNA類”の使用である。shRNA類は非相補性領域により連結される2つの相補性配列を含む一本鎖RNA分子である。インビボにおいて、相補性配列はアニーリングして、一端にペアを成していないループを持つ二重螺旋を創成する。生じたロリッポップの形をした構造はステムループと呼ばれて、RNAi機構によって認識されて、細胞内でsiRNA様の性質を有している短い二本鎖RNAに加工される。
shRNAを、適切なベクターの中に挿入されているDNAの鋳型から、転写により細胞内で合成することができる。有用なshRNA類は典型的には50〜70個のヌクレオチドの長さで、5〜10個のヌクレオチドのループにより分離された19〜29個のヌクレオチドの2個の相補性配列を持っている。shRNAの構築は3つの方法の一つにより一般的に達成される:相補性オリゴヌクレオチドのアニーリング;プロモーターに基づくポリメラーゼ連鎖反応(PCR);もしくはプライマー伸長。多くのベクター系はRNA Pol IIIプロモーターを利用する;Pol IIIが仲介する転写は、それが明確な開始部位で始まり、ポリ(A)を含まない転写物を産生して、Pol IIIプロモーターがすべての細胞の型で活性であるので、有利である。(Brummelkamp et al.、(2002) Science 296: 550-553; McIntyre、G. and Fanning、G. (2006) BMC Biotechnology 6: 1-8)
shRNAをコード化するベクター系は、宿主のゲノムの中へのベクターの安定な組み込み後に持続的な遺伝子サイレンシングを仲介することができる遺伝子サイレンシング試薬の再生可能な細胞内の供給源を提供する。さらに、shRNAカセットを、レトロウイルスの、レンチウイルスのもしくはアデノウイルスのベクターに容易に挿入することができて、非分裂性の初代培養を含んでいる、広範な細胞の型の中へのshRNAの送達を容易にする。shRNAベクターの調節可能なバージョンは遺伝子選別に特に有用である。
本明細書中で使用される、用語“デコイ”とは、亜鉛もしくは亜鉛担体に結合する能力があるLIV−1のポリペプチドの少なくとも一部を含んでいるポリペプチドを指す。或る実施態様では、デコイは亜鉛と複合体を形成した亜鉛担体に結合する能力がある。或る実施態様では、デコイは亜鉛と複合体を形成していない亜鉛担体を結合する。
本明細書中で使用される、用語“治療的に有効な量”とは、治療的に有効な量の医薬品を個人に投与したときに、一つもしくはそれ以上の臨床的エンドポイント、がん細胞の成長および/もしくはがん細胞の生存、またはがん細胞の転移の低減または逆転として観察される薬効を生じる医薬品の量を指すことを意味する。治療的に有効な量は、同様な条件の個人に活性成分を含まない組成物を投与したときに観察される効果と比較して、それらが有する効果により典型的には決定される。対象にとっての正確な有効な量は、対象の大きさおよび健康、異常の性質および程度、および投与のために選択された治療薬もしくは治療薬の併用に依存するであろう。しかしながら、所与の状況に対する有効な量はルーチンの実験により決定されるものであって、医師の裁量内である。
本明細書中で使用される、用語“と併用して”もしくは“と抱合して”とは、他の治療的投薬計画と共に本発明のLIV−1のモジュレーターの投与を指す。
本明細書中で使用される、用語“感受性のある”とは、それに対してLIV−1の治療法が容認できる治療の方法である患者、即ち、陽性に応答すると思われる患者、を指す。LIV−1の治療法に感受性のあるがん患者は、LIV−1の治療法に感受性のない患者と比して高いレベルのLIV−1を発現している。LIV−1の治療法に対する良好な候補者ではないがん患者としては、それらのがん細胞の中でもしくは上でLIV−1を欠失するかもしくはその更に低いレベルを有する腫瘍試料を持つがん患者が含まれる。
本明細書中で使用される、用語“検出すること”とは、活性(例えば、遺伝子発現)もしくは生体分子(例えば、ポリペプチド)の証拠を確立する、発見する、もしくは確認することを意味する。
本明細書中で使用される、語句“相同なヌクレオチド配列”もしくは“相同なアミノ酸配列”、またはその変形体は、少なくとも特定の百分率で、ヌクレオチドレベルもしくはアミノ酸レベルにおける、相同性を特徴とする配列を指して、“配列同一性”と互換性があるように用いられる。相同なヌクレオチド配列はイソ型のタンパク質をコード化するそれらの配列を含む。そのようなイソ型は、例えば、RNAの別のスプライシングの結果として、同じ生物の異なる組織において発現され得る。これに代えて、イソ型は異なる遺伝子によりコード化され得る。相同なヌクレオチド配列としては、哺乳類をそれに限定されることなく含んでいる、ヒト以外の種のタンパク質をコード化するヌクレオチド配列が含まれる。相同なヌクレオチドとしてはまた、天然に存在する対立遺伝子変形体および本明細書中で述べられているヌクレオチドの変異体が含まれるが、これらに限定されない。相同なアミノ酸配列としては、保存的アミノ酸置換を含有するそしてそのポリペプチドが同一の結合および/もしくは活性を有するそれらのアミノ酸配列が含まれる。
相同性もしくは同一性の百分率を、例えば、ギャッププログラム(Wisconsin Sequence Analysis Package、Version 8 for UNIX、Genetics Computer Group、University Research Park、Madison WI)により、Smith and Waterman (Adv. Appl. Math.、1981、2、482-489)のアルゴリズムを用いる、デフォルト設定を用いて決定することができる。或る実施態様では、プローブと標的との間の相同性は約50%から約60%である。或る実施態様では、核酸は、配列番号1もしくはその部分に約60%、約70%、約80%、約85%、約90%、約92%、約94%、約95%、約97%、約98%、約99%、および約100%相同であるヌクレオチドを有している。本発明はさらに、配列番号1もしくはその相同体の部分的なまたは完全な相補体を提供する。
相同性はポリペプチドレベルにおいてまたあり得る。或る実施態様では、ポリペプチドは、配列番号2もしくはその部分に約60%、約70%、約80%、約85%、約90%、約92%、約94%、約95%、約97%、約98%、約99%および約100%相同である。
本明細書中で使用される、用語“プローブ”とは、可変的な長さの核酸配列を指す。或る実施態様では、プローブは、少なくとも10個、最大約6,000個のヌクレオチドを含む。或る実施態様では、プローブは、少なくとも12個、少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも50個、もしくは少なくとも75個の連続的なヌクレオチドを含む。プローブは、同一の、類似の、もしくは相補的な核酸配列の検出に用いられる。更に長いプローブは天然もしくは遺伝子組換えの供給源から通常得られ、標的配列に高度に特異的であって、オリゴマーよりも標的にハイブリド形成するのが遥かに更に遅い。プローブは一本鎖もしくは2本鎖であり得て、PCR,膜に基づくハイブリド形成、インシツハイブリド形成(ISH)、蛍光インシツハイブリド形成(FISH)、もしくはELISA様技術において特異性を有するようにデザインされる。
本明細書中で使用される、用語“混合すること”とは、一つもしくはそれ以上の化合物、細胞、分子等を同じ区域において一緒に混ぜ合わせる方法を指す。これは、例えば、試験管、ペトリ皿、または混合すべき1つもしくはそれ以上の化合物、細胞、分子を許容する任意の容器の中で実施され得る。
本明細書中で使用される、用語“単離される”とは、その中でポリヌクレオチド、ポリペプチド、もしくは抗体が天然において存在するものとは異なる環境にあるポリヌクレオチド、ポリペプチド、抗体、もしくは宿主細胞を指す。細胞を単離する方法は当業者に周知である。単離されるポリヌクレオチド、ポリペプチド、もしくは抗体は一般的に実質的に精製される。
本明細書中で使用される、用語“実質的に精製される”とは、天然の環境から除去されて、それと本来関連している他の化合物から少なくとも60%フリー、少なくとも75%フリー、および少なくとも90%フリーである化合物(例えばポリヌクレオチドもしくはポリペプチドもしくは抗体のいずれか)を指す。
本明細書中で使用される、用語“結合”とは、2つもしくはそれ以上の生体分子または化合物の間の物理的または化学的相互作用を意味する。結合としては、イオン性の、非イオン性の、水素結合、ファンデアワールス、疎水性相互作用、等が含まれる。結合は直接のもしくは間接のいずれであり得て、間接はもう一つの生体高分子もしくは化合物の作用によるかまたは因る。直接結合とは、もう一つの生体高分子もしくは化合物の作用によるかまたは因って起こらない相互作用を指しているが、その代わりに他の実質的な化学的中間体は無い。
本明細書中で使用される、用語“接触させること”とは、1つの分子を2番目の分子に物理的近傍の中に直接的にもしくは間接的にのいずれかで引き合わせることを意味する。分子は任意の数の緩衝液、塩、溶液等の中にあり得る。“接触させること”としては、例えば、核酸分子を含有するビーカー、マイクロタイタープレート、細胞培養フラスコ、もしくはマイクロアレイ、等の中にポリヌクレオチドを入れることが含まれる。接触させることとしてはまた、例えば、ポリペプチドを含有する、ビーカー、マイクロタイタープレート、細胞培養フラスコ、もしくはマイクロアレイ、等の中に抗体を入れることが含まれる。接触させることはインビボ、エクスビボ、もしくはインビトロで起こり得る。
本明細書中で使用される、用語“厳格なハイブリド形成条件”もしくは“厳格な条件”とは、その下でプローブ、プライマー、もしくはオリゴヌクレオチドがその標的配列にハイブリド形成するが、最小限の数の他の配列にハイブリド形成するであろう条件を指す。厳格な条件は配列依存性であり、異なる環境下では異なるであろう。更に長い配列はさらに高い温度でそれらの適切な相補体に特異性を持ってハイブリド形成するであろう。一般的に、厳格な条件は、特定のイオン強度およびpHにおいて特定の配列に対する熱的融点(Tm)よりも約5℃低く選択される。Tmは、それにおいて標的配列に相補的なプローブの50%が平衡状態において標的配列にハイブリド形成する温度(特定のイオン強度、pHおよび核酸濃度下で)である。標的配列は一般的に過剰に存在するので、Tmでは平衡状態においてプローブの50%がそれらの相補体にハイブリド形成する。典型的には、厳格な条件とは、その中で塩濃度が、pH7.0から8.3でナトリウムイオン約1.0M未満、典型的には約0.01から1.0Mのナトリウムイオン(もしくは他の塩)であって、温度が、短いプローブ、プライマーもしくはオリゴヌクレオチド(例えば、10から50個のヌクレオチド)については少なくとも約30℃で、そして更に長いプローブ、プライマーもしくはオリゴヌクレオチドについては少なくとも約60℃であるものであるであろう。厳格な条件はフォルムアミドのような不安定化剤の添加で持ってまた達成され得る。
本明細書中で使用される、用語“中程度の厳格条件”とは、その下でプローブ、プライマーもしくはオリゴヌクレオチドがその標的配列にハイブリド形成するであろうが、他の配列の限定された数にハイブリド形成する条件を指す。中程度の条件は配列依存性であり、異なる環境下では異なるであろう。中程度の条件は当業者に周知であって、とりわけ、Manitatis et al. 「分子クローニング:実験マニュアル」(Molecular Cloning: A Laboratory Manual)、Cold Spring Harbor Laboratory; 2nd Edition (December 1989))に記述されている。
本明細書中に記述される核酸組成物は、例えば、ポリペプチドを産生するために、生物試料(例えば、ヒト細胞の抽出物)の中のmRNAもしくはそのような試料から産生されるcDNAを検出するためのプローブとして、ポリヌクレオチドの別のコピーを作成するために、リボザイムもしくはオリゴヌクレオチド(一本鎖もしくは二本鎖)を作成するために、および一本鎖DNAプローブとしてまたは3本鎖生成用オリゴヌクレオチドとして、使用し得る。本明細書中に記述されるプローブを使用して、例えば、試料中に本明細書中に提供されるポリペプチドの存在もしくは不在を決定することができる。ポリペプチドを使用し、がんに関連するポリペプチドに特異的な抗体を作成することができて、その抗体はひいては診断方法、予後予測法、および本明細書中に更に詳細に考察するとおりに他の方法に有用である。ポリペプチドは、本明細書中に更に詳細に考察されるように、治療的介入のための標的としてまた有用である。本発明の抗体をまた使用して、インビトロおよびインンビボの診断的および治療的方法の両者を含んで、例えば、本発明のポリペプチドを精製し、検出し、および標的とすることができる。例えば、抗体は、生物試料中の本発明のポリペプチドのレベルを定性的もしくは定量的に測定するためのイムノアッセイに有用である。例えば、Harlow et al.、「抗体:実験マニュアル」(Antibodies: A Laboratory Manual)、(Cold Spring Harbor Laboratory Press、2nd ed. 1988)を参照されたい。これらおよび他の使用を以下に更に詳細に記述する。
本明細書中で使用される、用語“画像化剤”とは、当業者に既知の技法を用いて検出することができる抗体、小分子、もしくは本発明のプローブに連結する組成物を指す。本明細書中で使用される、用語“遺伝子発現の証拠”とは、遺伝子が発現している任意の測定可能な表示を指す。
本明細書中で使用される、用語“薬学的に許容される担体”とは、抗体もしくはポリペプチド、遺伝子、および他の治療薬剤のような治療薬剤の投与のための担体を指す。用語は、それ自身は組成物を受け取っている個人に対して有害な抗体の産生を誘導しない、そして過度の毒性無しに投与され得る任意の薬学的担体を指す。適当な担体は、タンパク質、多糖類、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、アミノ酸重合体、アミノ酸共重合体、脂質凝集物、および不活性なウイルス粒子のような大きな、ゆっくり代謝される高分子であり得る。そのような担体は通常の当業者に周知である。治療的組成物中の薬学的に許容される担体としては、水、生理食塩水、グリセリンおよびエタノールのような液体が含まれ得る。加湿剤もしくは乳化剤、pH緩衝剤等のような、補助物質もそのようなビークルの中にまた存在することができる。
本発明の方法および組成物により処置され得るがんの具体例としては、LIV−1に関連するがんが含まれるがこれに限定されない。本明細書中で使用される、“LIV−1に関連するがん”とは、非がん性の細胞と比してLIV−1を差次的に発現する細胞を特徴とするがんを指す。本発明は、LIV−1ががん細胞成長、腫瘍生成、がん細胞増殖、がん細胞転移、細胞遊走、血管新生、LIV−1のシグナル伝達、LIV−1が仲介する細胞−細胞付着、細胞−細胞相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞膜相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス相互作用、インテグリンが仲介する活性、LIV−1の表面発現、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス分解、Snailの核局在、およびLIV−1の発現に役割を演じている、任意の腫瘍細胞型にまた適用可能である。或る実施態様では、がんは乳がん、皮膚がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、子宮がん、子宮頚がん、肺がん、膀胱がん、卵巣がん、多発性骨髄腫および黒色腫である。或る実施態様では、がんはER陽性の乳がんである。或る実施態様では、がんはER陰性の乳がんである。或る実施態様では、そのようながんは、対照と比較して少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、もしくは少なくとも約300%のLIV−1の差次的発現を呈示する。
本発明は、LIV−1の過剰発現に関連する疾患および障害の処置、阻止および管理、ならびにそのような疾患および障害の症状の処置、阻止、および管理のために提供する方法および組成物を提供する。本発明の或る実施態様は、がん転移、がん細胞増殖、がん細胞成長、およびがん細胞侵襲をそれらに限定されることなく含んでいるがんを処置し、阻止しもしくは管理する組成物を含んでいる方法および組成物に関する。
本発明はさらに、本発明のLIV−1のモジュレーターと併用して他の活性成分を含んでいる方法を提供する。或る実施態様では、方法はさらに、一つもしくはそれ以上の従来のがん治療薬を患者に投与することを含む。或る実施態様では、本発明の方法はさらに、一つもしくはそれ以上の化学療法、放射線療法、もしくは外科手術で患者を処置することを含む。
本発明はまた、外科手術、化学療法、放射線療法、ホルモン療法、および生物学的療法のような現行のもしくは標準的ながん処置に部分的にまたは完全に不応性になっているがんもしくは他の過剰増殖性の細胞障害または疾患の処置、阻止、および管理のための方法および組成物をも提供する。
本発明はまた、がんを診断しまた/もしくはがんの進行を予測するために、本発明のLIV−1のモジュレーター、特にLIV−1の抗体、を用いる診断のならびに/または画像化の方法を提供する。或る実施態様では、本発明の方法は、腫瘍および/もしくは転移を画像化して、場所を突き止める方法、ならびに診断および予後予測の方法を提供する。或る実施態様では、本発明の方法は、LIV−1が関連する治療法の適切さを評価する方法を提供する。
LIVのモジュレーター
本発明は、なかんずく、がんの処置、診断、検出もしくは画像化のためのLIV−1のモジュレーターを提供する。LIV−1のモジュレーターは、がんの処置のための医薬品の調製にまた有用である。
本発明は、なかんずく、がんの処置、診断、検出もしくは画像化のためのLIV−1のモジュレーターを提供する。LIV−1のモジュレーターは、がんの処置のための医薬品の調製にまた有用である。
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターはオリゴヌクレオチド、小分子、模倣体、デコイ、もしくは抗体である。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、対照と比較して、25%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、97%、98%、99%もしくは100%だけLIV−1の生物学的活性を阻害する。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、対照と比較して、少なくとも25%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、97%、98%、99%もしくは100%だけLIV−1の発現を阻害する。
抗体
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、単鎖抗体、もしくはFab断片である。抗体を、例えば、酵素、放射性同位体、もしくは蛍光色素分子で標識し得る。或る実施態様では、抗体は、LIV−1以外のポリペプチドに対して約1×105Ka未満の結合親和性を有する。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、少なくとも1x108Kaの親和性でLIV−1に結合するモノクローナル抗体である。
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、単鎖抗体、もしくはFab断片である。抗体を、例えば、酵素、放射性同位体、もしくは蛍光色素分子で標識し得る。或る実施態様では、抗体は、LIV−1以外のポリペプチドに対して約1×105Ka未満の結合親和性を有する。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、少なくとも1x108Kaの親和性でLIV−1に結合するモノクローナル抗体である。
本発明はまた、例えば、免疫アッセイを用いて競合的結合を測定するための当分野で既知の任意の方法により測定されるとおり、本発明のエピトープに対する抗体の結合を競合的に阻害する抗体を提供する。或る実施態様では、抗体は、少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも60%、もしくは少なくとも50%だけエピトープへの結合を競合的に阻害する。
或る実施態様では、抗体はヒト化抗体である。例えば:(1)非ヒトの相補性決定領域(CDR)をヒトのフレームワークおよび定常領域の上に移植する方法(当分野で“ヒト化”と呼ばれている方法)、もしくは、これに代えて、(2)全体の非ヒトの可変領域を移植するが、表面残基の置換によりこれらをヒト様表面で“覆う”方法(当分野で“化粧張り”と呼ばれている方法)を含んでいる種々の方法で、ヒト化抗体を達成し得る。本発明では、ヒト化抗体は、“ヒト化の”および“化粧張りの”抗体の両者を含む。同様に、ヒト抗体を、トランスジェニック動物、例えば、その中で内在性イムノグロブリン遺伝子が部分的にもしくは完全に不活性化されているマウス、の中にヒトのイムノグロブリン座位を導入することにより作成することができる。チャレンジにより、ヒト抗体の産生が観察されて、それは遺伝子再配列、アセンブリー、および抗体レパトリーを含んでいる全ての面でヒトで見られるものと非常に類似している。このアプローチは、例えば米国特許第5,545,807号;5,545,806号;5,569,825号;5,625,126号;5,633,425号;5,661,016号、および以下の科学文献に記載されている:Marks et al.、Bio/Technology 10、779 783 (1992); Lonberg et al.、Nature 368 856 859 (1994); Morrison、Nature 368、812 13 (1994); Fishwild et al.、Nature Biotechnology 14、845 51 (1996); Neuberger、Nature Biotechnology 14、826 (1996); Lonberg and Huszar、Intern. Rev. Immunol. 13 65 93 (1995); Jones et al.、Nature 321:522-525 (1986); Morrison et al.、Proc. Natl. Acad. Sci、U.S.A.、81:6851-6855 (1984); Morrison and Oi、Adv. Immunol.、44:65-92 (1988); Verhoeyer et al.、Science 239:1534-1536 (1988); Padlan、Molec. Immun. 28:489-498 (1991); Padlan、Molec. Immunol. 31(3):169-217 (1994); and Kettleborough、C.A. et al.、Protein Eng. 4(7):773-83 (1991)(これらの各々は出典明示により本明細書の一部とする)。
本発明の抗体は異なる機構により機能し得る。或る実施態様では、抗体は、抗体依存性の細胞毒性(ADCC),抗体の標的細胞に対する融解性攻撃、を誘発する。或る実施態様では、抗体は、例えば、抗原結合、アポトシスの誘導、および補体依存性の細胞毒性(CDC)を含んでいる多重の治療的機能を有する。
或る実施態様では、本発明の抗体は、本発明のポリペプチドのアゴニストもしくはアンタゴニストとして作用し得る。例えば、或る実施態様では、本発明は、本発明のポリペプチドとの受容体/リガンドの相互作用を部分的にもしくは完全にのいずれかで破壊する抗体を提供する。或る実施態様では、本発明の抗体は、本明細書中に開示されるエピトープもしくはその一部を結合する。或る実施態様では、抗体の不在下の活性と比較して少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも60%、もしくは少なくとも50%だけリガンド活性もしくは受容体活性をモジュレートする抗体が提供される。
或る実施態様では、LIV−1の抗体はSnail経路を阻害し、および/もしくはサイクリンD1、フィブロネクチン、RhoB、MT1−MMP、FGF、CDK4,VEGF,EGFR,およびEGFRのリン酸化の一つもしくはそれ以上を阻害する。或る実施態様では、LIV−1の抗体はインテグリンが仲介する活性を阻害する。或る実施態様では、LIV−1の抗体はSnailの核局在化を阻害する。
或る実施態様では、LIV−1の抗体は、E-カドヘリン、VE-カドヘリン、Muc-1、クラウディン、オキュルジン、デスモプラキン、カスパーゼ、p21、p53、BID(bclと相互作用する死亡アゴニスト)、DFF40(DNA断片化因子)、およびサイトケラチンの一つもしくはそれ以上を上方調節する。或る実施態様では、LIV−1の抗体はSNAIL経路の一つもしくはそれ以上の間葉性マーカーを下方調節する。
或る実施態様では、本発明は中和する抗体を提供する。或る実施態様では、中和する抗体は受容体アンタゴニストとして作用する、即ち、リガンドが仲介する受容体活性化の生物学的活性の全てのもしくはサブセットのいずれかを阻害する。或る実施態様では、抗体は、本明細書中に開示される本発明のペプチドの特異的生物学的活性を含んでいる生物学的活性に対するアゴニスト、アンタゴニストもしくはインバースアゴニストとして特定され得る。
本発明の抗体は単独でもしくは他の組成物と併用して使用され得る。抗体は、非相同的なポリペプチドにNもしくはC末端でさらに遺伝子組換え的に融合され、またはポリペプチドもしくは他の組成物に化学的に結合(共有結合および非共有結合を含んで)され得る。例えば、本発明の抗体は、検出アッセイおよび、非相同的なポリペプチド、薬物;放射性核種、もしくは毒素のようなエフェクター分子の中で標識として有用な分子に遺伝子組換え的に融合もしくは結合され得る。PCT公開第WO 92/08495号;第WO 91/14438号;第WO 89/12624号;米国特許第5,314,995号;および欧州特許第396,387号を参照されたい。
キメラおよびヒト化抗体に加えて、ヒトイムノグロブリン遺伝子を有しているトランスジェニックマウス(米国特許第6,075,181号、第6,091,001号、および第6,114,598号(これらのすべてを出典明示により本明細書の一部とする)を参照)から、もしくはヒトイムノグロブリン遺伝子のファージディスプレーライブラリー(例えば、McCafferty et al.、Nature、348:552 554 (1990). Clackson et al.、Nature、352:624 628 (1991)、and Marks et al.、J. Mol. Biol.、222:581 597 (1991)を参照)から、完全なヒト抗体を誘導することができる。
モノクローナル抗体を、Kohler et al. (1975) Nature 256:495-496の方法、もしくはその修飾を用いて調製することができる。典型的には、抗原を含有する溶液でマウスを免疫する。抗原を含有する溶液を生理食塩水の中で、好ましくはフロインド完全アジュバントのようなアジュバント中で、混合もしくは乳化して、混合液もしくは乳化液を非経口的に注射することにより、免疫を実施することができる。当分野において既知の免疫の任意の方法を使用して、本発明のモノクローナル抗体を取得し得る。動物の免疫後に、脾臓(および任意に数個の大きいリンパ節)を除去して、単一細胞の中に解離させる。興味のある抗原でコーティングしたプレートもしくは穴に細胞の懸濁液を加えることにより、脾臓細胞をスクリーニングし得る。抗原に特異的な膜結合イムノグロブリンを発現しているB細胞は、プレートに結合して、ゆすぎで洗い流されない。次いで、生じたB細胞、もしくは全ての解離された脾臓細胞、を誘導して、骨髄腫細胞と融合させて、ハイブリドーマを形成して、選択培地の中で培養する。生じた細胞を段階的なもしくは限界の希釈により平板培養して、興味ある抗原に特異的に結合する(そして無関係な抗原に結合しない)抗体の産生をアッセイする。次いで、選択されたモノクローナル抗体(mAb)を分泌するハイブリドーマをインビトロで(例えば、組織培養瓶もしくはホローファイバー反応器の中で)、またはインビボで(マウス中で腹水として)のいずれかで培養する。
発現のためのハイブリドーマの使用に代替えとして、米国特許第5,545,403号;第5,545,405号;および第5,998,144号(それぞれ出典明示により本明細書の一部とする)に開示されているとおり、抗体を、CHOのもしくは骨髄腫の細胞株のような細胞株の中で産生することができる。略述すれば、細胞株を軽鎖および重鎖を、それぞれ、発現する能力のあるベクターでトランスフェクトする。別々のベクターの上の二つのタンパク質をトランスフェクトすることにより、キメラ抗体を産生することができる。Immunol. 147:8; Banchereau et al. (1991) Clin. Immunol. Spectrum 3:8; and Banchereau et al. (1991) Science 251:70(これらはすべて出典明示により本明細書の一部とする)。
ヒト抗体を、ファージディスプレーライブラリー[Hoogenboom and Winter、J. Mol. Biol.、227:381 (1991); Marks et al.、J. Mol. Biol.、222:581 (1991)]を含んでいる当分野で既知の技術を用いて産生することができる。Cole et al.および Boerner et al.の技術[Cole et al.、「モノクローナル抗体およびがん治療」(Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy)、Alan R. Liss、p. 77 (1985) およびBoerner et al.、J. Immunol.、147(1):86 95 (1991)]がまたヒトのモノクローナル抗体の調製にまた利用可能である。例えば:(1)非ヒトの相補性決定領域(CDR)をヒトフレームワークおよび定常領域に移植すること(当分野で“ヒト化”として呼ばれている方法)、もしくは、これに代えて、(2)全体の非ヒトの可変ドメインを移植するが、表面残基の置換によりこれらをヒト様表面でそれらを“覆う”こと(当分野で“化粧張り”として呼ばれている方法)を含んでいる種々の方法により、ヒト化抗体を達成し得る。本発明では、ヒト化抗体は“ヒト化”抗体および“化粧張り”抗体の両方を含むであろう。同様に、トランスジェニック動物、例えば、その中で内在性のイムノグロブリン遺伝子が部分的にもしくは完全に不活性化されているマウス、の中にヒトのイムノグロブリン座位を導入することにより、ヒト抗体を作成することができる。チャレンジにより、ヒト抗体の産生が観察されて、それは遺伝子再配列、アセンブリー、および抗体レパトリーを含んでいる、全ての面でヒトで見られるものと非常に類似している。このアプローチは、例えば、米国特許第5,545,807号;第5,545,806号;第5,569,825号;第5,625,126号;第5,633,425号;第5,661,016号、および以下の科学文献に記述されている:Marks et al.、Bio/Technology 10、779 783 (1992); Lonberg et al.、Nature 368 856 859 (1994); Morrison、Nature 368、812 13 (1994); Fishwild et al.、Nature Biotechnology 14、845 51 (1996); Neuberger、Nature Biotechnology 14、826 (1996); Lonberg and Huszar、Intern. Rev. Immunol. 13 65 93 (1995); Jones et al.、Nature 321:522-525 (1986); Morrison et al.、Proc. Natl. Acad. Sci、U.S.A.、81:6851-6855 (1984); Morrison and Oi、Adv. Immunol.、44:65-92 (1988); Verhoeyer et al.、Science 239:1534-1536 (1988); Padlan、Molec. Immun. 28:489-498 (1991); Padlan、Molec. Immunol. 31(3):169-217 (1994); and Kettleborough、C.A. et al.、Protein Eng. 4(7):773-83 (1991)(これらのそれぞれは出典明示により本明細書の一部とする)。
語句“相補性決定領域”とは、天然のイムノグロブリンの結合部位の天然のFv領域の結合親和性および特異性を一緒に定義するアミノ酸配列を指す。例えば、Chothia et al.、J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987); Kabat et al.、U.S. Dept. of Health and Human Services NIH Publication No. 91-3242 (1991)を参照されたい。語句“定常領域”とは、エフェクター機能を付与する抗体分子の部分を指す。本発明では、マウスの定常領域はヒトの定常領域で置換される。対照のヒト化抗体の定常領域はヒトのイムノグロブリンから誘導される。重鎖の定常領域を、5つのイソタイプ:アルファ、デルタ、イプシロン、ガンマもしくはミューのいずれかから選択することができる。抗体をヒト化する一つの方法は、非ヒトの重鎖のおよび軽鎖の配列をヒトの重鎖のおよび軽鎖の配列に整列させること、そのような整列に基づいて非ヒトのフレームワークをヒトのフレームワークで選択して置き換えること、ヒト化配列の立体配座を予測する分子モデリング、および親抗体の立体配座と比較することを含む。このプロセスは、引き続いてCDRの構造を妨害するCDR領域内の残基の繰り返される復帰変異を、予測されるヒト化配列モデルの立体配座が親の非ヒト抗体の非ヒトCDRの立体配座に近似するまで行う。そのようなヒト化抗体をさらに誘導体化して、取り込みおよび、例えば、Ashwell受容体を介したクリランスを促進し得る。例えば、米国特許第5,530,101号および第5,585,089号(これらは出典明示により本明細書の一部とする)を参照されたい。
ヒト化抗体を、ヒトのイムノグロブリン座位を含有するように遺伝子を組み換えされるトランスジェニック動物を用いて産生することもできる。例えば、WO 98/24893はヒトのIg座位を有しているトランスジェニック動物を開示していて、そこでは動物は内在性の重鎖のおよび軽鎖の座位の不活性化に因り、機能的な内在性のイムノグロブリンを産生しない。WO 91/10741はまた、免疫原に対して免疫応答を起こす能力があるトランスジェニックの非霊長類哺乳動物の宿主を開示して、そこでは抗体は霊長類の定常のおよび/もしくは可変の領域を有して、そしてそこでは内在性のイムノグロブリンをコード化する座位は置換されるかもしくは不活性化されている。WO 96/30498は、定常のもしくは可変の領域の全部もしくは一部を置換して、修飾された抗体分子を生成するように、哺乳類においてイムノグロブリン座位を修飾するためのCre/Loxシステムの使用を開示している。WO 94/02602は、不活性化された内在性のIg座位および機能的なヒトのIg座位を有している非ヒト哺乳類の宿主を開示している。米国特許第5,939,598号は、その中でマウスが内在性の重鎖を欠失して、一つもしくはそれ以上の異種の定常領域を含んでいる、外来性のイムノグロブリン座位を発現するトランスジェニックマウスを作成する方法を開示している。本発明の抗体を、米国特許第5,766,886号(出典明示により本明細書の一部とする)に議論されるとおりヒトの遺伝子組換え技法を用いてまた産生することができる。
上述のトランスジェニック動物を用いて、選択された抗原分子に対する免疫応答を産生することができて、抗体を産生する細胞を動物から除去して、ヒトのモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマを産生するために用いることができる。免疫プロトコール、アジュバント等は当分野で既知であって、例えば、WO 96/33735に記述されるとおりトランスジェニックマウスの免疫において用いられている。モノクローナル抗体は、相当するタンパク質の生物学的活性もしくは生理作用を阻害しもしくは中和する能力について試験されることができる。
本発明の抗体は、Fang et al. (2005)、Nat. Biotechnol. 23、584-590により議論されるとおり、インビボの治療的な抗体の遺伝子移入を介して対象に投与され得る。例えば、遺伝子組換えベクターを形成して、MAbの重鎖および軽鎖をコード化する配列の間に位置されるポリペプチドの、酵素非依存的な共翻訳自動切断を仲介するペプチドを含んでいる多重シストロン性の発現カセットを送達することができる。発現は、化学量論的な量の両方のMAb鎖に至る。酵素非依存的な共翻訳自動切断を仲介するペプチドの好ましい例は、手足口病由来の2Aペプチドである。
抗体の断片は、それらがフルレングス抗体の望ましい親和性を保持している限り、本発明の方法での使用に好適である。かくして、抗LIV−1の抗体の断片はLIV−1に結合する能力を保持しているであろう。そのような断片は相当するフルレングスの抗LIV−1の抗体に類似した性質を特徴としている、即ち、断片はヒト細胞の表面上に発現されるヒトのLIV−1抗原に特異的に結合するであろう。
或る実施態様では、抗体はLIV−1の細胞外ドメイン中の一つもしくはそれ以上のエピトープに結合する。或る実施態様では、抗体は、一つもしくはそれ以上のLIV−1が関連する生物学的活性をモジュレートする。或る実施態様では、抗体は、がん細胞生長、腫瘍生成、およびがん細胞増殖の一つもしくはそれ以上を阻害する。
或る実施態様では、抗体は、LIV−1のN末端細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン(TM)2&3の間のLIV−1の細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン(TM)4&5の間のLIV−1の細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン(TM)6&7の間のLIV−1の細胞外ドメイン、およびLIV−1のC末端細胞外ドメインからなる群より選択されるドメインの中で一つもしくはそれ以上のLIV−1のエピトープに結合するモノクローナル抗体である。
或る実施態様では、モノクローナル抗体はTM2&3の間のLIV−1の細胞外ドメインの中でLIV−1のエピトープに結合する。或る実施態様では、モノクローナル抗体は配列番号388の一つもしくはそれ以上のエピトープに結合する。
或る実施態様では、モノクローナル抗体はLIV−1のN末端細胞外ドメインの中でLIV−1のエピトープに結合する。或る実施態様では、モノクローナル抗体は配列番号387の一つもしくはそれ以上のエピトープに結合する。
本発明にしたがう適当な抗体は、線形のもしくは立体配座的なエピトープ、もしくはその組合せを認識することができる。或る実施態様では、本発明の抗体は、配列番号3〜6からなる群より選択されるLIV−1の抗原領域のエピトープに結合する。或る実施態様では、抗体は、配列番号3〜360からなる群より選択される配列を有しているエピトープに特異的である。或る実施態様では、抗体は、配列番号361〜364もしくは387〜391からなる群より選択される配列を有しているエピトープに特異的である。これらのペプチドは必ずしも正確に一つのエピトープの上に位置し得ないが、免疫原性的でないLIV−1の配列をまた含有し得ることが理解されるべきである。
それに本発明の抗体が結合できる他の潜在的なエピトープを予測する方法は当業者に周知であって、Kyte-Doolittle 分析(Kyte、J. and Dolittle、R.F.、J. Mol. Biol. (1982) 157:105-132)、HoppおよびWoodsの分析 (Hopp、T.P. and Woods、K.R.、Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1981) 78:3824-3828; Hopp、T.J. and Woods、K.R.、Mol. Immunol. (1983) 20:483-489; Hopp、T.J.、J. Immunol. Methods (1986) 88:1-18.)、Jameson-Wolfの分析(Jameson、B.A. and Wolf、H.、Comput. Appl. Biosci. (1988) 4:181-186.)、およびEminiの分析 (Emini、E.A.、Schlief、W.A.、Colonno、R.J. and Wimmer、E.、Virology (1985) 140:13-20.)を含むがこれらに限定されない。
抗体は、もしも:1)それらが閾値レベルの結合活性を呈示して、および/もしくは2)それらが既知の関連するポリペプチド分子と有意に交叉反応をしなければ、“特異的に結合する”と定義される。抗体の結合親和性を、例えば、Scatchardの分析 (Scatchard、Ann. NY Acad. Sci. 51: 660-672、1949)により当業者によって容易に測定することができる。或る実施態様では、本発明の抗体は、他の既知のメンバーのZIP(Zrt−、Irt−様タンパク質)亜鉛輸送体よりも更に高い標的がんが関連するポリペプチドに対して少なくとも1.5倍、2倍、5倍、10倍、100倍、103倍、104倍、105倍、106倍、もしくはそれ以上でそれらの標的エピトープもしくは模擬的デコイに結合する。
或る実施態様では、抗体は、10−4Mもしくはそれ以下、10−7Mもしくはそれ以下、10−9Mもしくはそれ以下の高い親和性で、もしくはナノモル以下の親和性(0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1nMもしくは更に以下)で結合する。或る実施態様では、LIV−1に対する抗体の結合親和性は、少なくとも1x106Kaであるが、或る実施態様では、LIV−1に対する抗体の結合親和性は、少なくとも5x106Ka、少なくとも1x107Ka、少なくとも2x106Ka、および少なくとも1x108Ka、もしくはそれ以上である。本発明の抗体は、本発明のポリペプチドに対するそれらの結合親和性との関連でまた記述されるかもしくは特定され得る。或る実施態様では、結合親和性は5x10−2M、10−2M、5x10−3M、10−3M、5x10−4M、10−4M、5x10−5M、10−5M、5x10−6M、10−6M、5x10−7M、10−7M、5x10−8M、10−8M、5x10−9M、10−9M、5x10−10M、10−10M、5x10−11M、10−11M、5x10−12M、10−12M、5x10−13M、10−13M、5x10−14M、10−14M、5x10−15M、または10−15M、もしくはそれ未満より更に小さいKdを持つものを含む。
或る実施態様では、本発明の抗体は、例えば、もしもそれらが標準的なウエスタンブロット分析(Ausubel et al.)を用いてLIV−1のポリペプチドに結合するが既知の関連するポリペプチドには結合しないならば、既知の関連するポリペプチド分子には結合しない。既知の関連するポリペプチドの例としては、配列番号365、配列番号366、および配列番号386をそれらに限定されることなく含んでいるZIP(Zrt−、Irt−l様タンパク質)亜鉛輸送体タンパク質ファミリーの他のメンバーが含まれるがそれらに限定されない。
或る実施態様では、本発明の抗体は、LIV−1もしくは亜鉛輸送タンパク質ポリペプチドの相同分子種、同族体、パラログもしくは変形体、またはそれらの組合せおよびサブ組合せに結合する。或る実施態様では、本発明の抗体は、LIV−1もしくは亜鉛輸送タンパク質ポリペプチドの相同分子種に結合する。或る実施態様では、本発明の抗体は、LIV−1もしくは亜鉛輸送タンパク質ポリペプチドの同族体に結合する。或る実施態様では、本発明の抗体は、LIV−1もしくは亜鉛輸送タンパク質ポリペプチドのパラログに結合する。或る実施態様では、本発明の抗体は、LIV−1もしくは亜鉛輸送タンパク質ポリペプチドの変形体に結合する。或る実施態様では、本発明の抗体は、LIV−1もしくは亜鉛輸送タンパク質ポリペプチドの相同分子種、同族体、パラログもしくは変形体、またはそれらの組合せおよびサブ組合せに結合しない。
或る実施態様では、抗体を、LIV−1のポリペプチドに特異的に結合する抗体の母集団を単離するために、既知の関連するポリペプチドに対してスクリーニングし得る。例えば、ヒトのLIV−1のポリペプチドに特異的な抗体は、適切な緩衝条件の下で不溶性のマトリックスに付着するZIP(Zrt−、Irt−様タンパク質)亜鉛輸送体タンパク質(LIV−1を除く)を含んでいるカラムを流動するであろう。そのようなスクリーニングは、密接に関連したポリペプチドと交叉反応しないポリクローナルのおよびモノクローナルの抗体の単離を許容する(「抗体:実験室マニュアル1」(Antibodies: A Laboratory Manual)、Harlow and Lane (eds.)、Cold Spring Harbor Laboratory Press、1988; 「免疫学における現在のプロトコール」(Current Protocols in Immunology)、Cooligan et al. (eds.)、National Institutes of Health、John Wiley and Sons、Inc.、1995)。特異的な抗体のスクリーニングおよび単離は当分野で周知である「基本的免疫学」((Fundamental Immunology)、Paul (eds.)、Raven Press、1993; Getzoff et al.、Adv. in Immunol. 43: 1-98、1988;「モノクローナル抗体:原理と実際」(Monoclonal Antibodies: Principles and Practice)、Goding、J. W. (eds.)、Academic Press Ltd.、1996; Benjamin et al.、Ann. Rev. Immunol. 2: 67-101、1984を参照)。そのようなアッセイの代表的な例としては:同時免疫電気泳動、ラジオイムノアッセイ(RIA)、放射性免疫沈降法、酵素結合イムノソルベント検定法(ELISA)、ドットプロットもしくはウエスタンブロットアッセイ、阻害もしくは競合アッセイ、およびサンドイッチアッセイが含まれる。
或る実施態様では、本発明の抗体は、配列番号365、配列番号366、もしくは配列番号386には特異的には結合しない。或る実施態様では、本発明の抗体は、配列番号386の残基125〜138、配列番号386の残基252〜265、もしくは配列番号386の残基418〜431より成っているエピトープに特異的に結合しない。或る実施態様では、抗体はZnT1もしくはZip1とは交叉反応しない。
本発明は、標的タンパク質に特異的なSMIPもしくは結合ドメインのイムノグロブリン融合タンパク質である抗体を提供する。これらの構築物は、抗体のエフェクター機能を発揮するのに必要なイムノグロブリンドメインに融合される抗原結合ドメインを含んでいる単鎖ポリペプチドである。例えば、WO 03/041600、米国特許公開第20030133939号および米国特許公開第20030118592号を参照されたい。
或る実施態様では、本発明の抗体は中和抗体である。或る実施態様では、抗体は標的認識抗体である。或る実施態様では、抗体は標的に結合して細胞内に取り入れられる。或る実施態様では、抗体は標的に結合して細胞内に取り入れられないで、代わりに表面に留まる。
本発明の抗体を、問題の腫瘍−細胞抗原に結合して迅速に細胞内に取り入れられる能力についてか、もしくは結合後に細胞表面に留まる能力のいずれかについてスクリーニングすることができる。或る実施態様では、例えば、ある型の免疫結合体の構築において、もしも毒素部分を放出するために細胞内取り込みが求められるならば、細胞内に取り入れられる抗体の能力が望まれ得る。これに代えて、もしもADCCもしくはCDCを促進するために抗体が用いられつつあるならば、抗体が細胞表面の上に留まることが更に望ましいことがあり得る。スクリーニング方法を使用して、これらの型の挙動を識別することができる。例えば、腫瘍細胞抗原を保有している細胞を使用し得て、そこではヒトのIgG1(対照抗体)もしくは本発明の抗体の一つとおよそ1μg/mLの濃度で氷の上で(細胞内取り込みをブロックするために0.1%アジ化ナトリウムと共に)もしくは37℃で(アジ化ナトリウム無しで)3時間、細胞をインキュベートする。次いで、細胞を冷たい染色用緩衝液(PBS+1%BSA+0.1%アジ化ナトリウム)で洗浄して、ヤギの抗ヒトIgG-FITCで氷の上で30分間染色する。幾何平均の蛍光強度(MFI)をFACS Caliburにより記録する。もしも本発明の抗体とアジ化ナトリウム存在下に氷の上でインキュベートした細胞およびアジ化ナトリウムの不在下に37℃で観察された細胞との間にMFIの差が何も観察されないならば、抗体は細胞内に取り込まれるよりむしろ、細胞表面に結合して留まっていると推測されるであろう。しかしながら、もしも細胞をアジ化ナトリウムの不在下に37℃でインキュベートしたときに、表面の染色可能な抗体の減少が見出されるならば、抗体は細胞内に取り込まれる能力のあるものであると推測されるであろう。
抗体結合体
或る実施態様では、本発明の抗体は結合体を形成している。或る実施態様では、結合体を形成した抗体はがんの治療、がんの診断、もしくはがん細胞の画像化に有用である。
或る実施態様では、本発明の抗体は結合体を形成している。或る実施態様では、結合体を形成した抗体はがんの治療、がんの診断、もしくはがん細胞の画像化に有用である。
診断的応用のためには、抗体は典型的には検出可能な部分で標識されるであろう。数多くのの標識が利用可能であって、それらを一般に以下のカテゴリーにグループ分けすることができる:
(a)下記に考察するような放射性核種。抗体を、例えば、「免疫学の現在のプロトコール、1および2巻」(Current Protocols in Immunology, Volumes 1 and 2)、Coligen et al.、Ed. Wiley-Interscience、New York、N.Y.、Pubs. (1991)に記載された技法を用いて放射線同位元素で標識することができて、放射能をシンチレーション計測を用いて測定することができる。
(b)希土類キレート剤(ユーロピウムキレート)もしくはフルオレセインおよびその誘導体、ローダミンおよびその誘導体、ダンシル、リサミン、フィコエリスリンおよびテキサスレッドのような蛍光標識が利用可能である。蛍光標識を、例えば、上記の「免疫学の現在のプロトコール」(Current Protocols in Immunology)に開示されている技法を用いて抗体に結合させることができる。蛍光を螢光計を用いて定量化することができる。
(c)種々の酵素−基質標識が利用可能であり、米国特許第4,275,149号はそれらの幾つかの総説を提供する。酵素は一般的に、色素生産性基質の化学変化を触媒して、それを種々の技法により測定することができる。例えば、酵素は基質の色彩変化を触媒し得て、それを分光光度的に測定することができる。これに代えて、酵素は基質の蛍光もしくは化学発光を変更し得る。蛍光の変化を定量化する技法は上に記述されている。化学発光性基質は化学反応により電子的に励起されて、次いで、測定され得る(例えば、化学発光測定装置を用いて)光を放射するかもしくは蛍光受容体にエネルギーを供与する。酵素標識の例としては、ルシフェラーゼ(例えばホタルルシフェラーゼおよび細菌ルシフェラーゼ;米国特許第4,737,456号)、ルシフェリン、2,3−ジヒドロフタラジンジオン、リンゴ酸脱水素酵素、ウレアーゼ、西洋ワサビ過酸化酵素(HRPO)のような過酸化酵素、アルカリホスファターゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、リゾチーム、糖質酸化酵素(例えばグルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、およびグルコース−6−リン酸脱水素酵素)、複素環酸化酵素(ウリカーゼおよびキサンチンオキシダーゼのような)、ラクトペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ等が含まれる。抗体に酵素を結合する技法は、O'Sullivan et al.、「酵素免疫アッセイにおける使用のために酵素−抗体結合体の調製法」(Methods for the Preparation of Enzyme-Antibody Conjugates for use in Enzyme Immunoassay)、in Methods in Enzym. (ed J. Langone & H. Van Vunakis)、Academic press、New York、73:147-166 (1981)に記述されている。
(a)下記に考察するような放射性核種。抗体を、例えば、「免疫学の現在のプロトコール、1および2巻」(Current Protocols in Immunology, Volumes 1 and 2)、Coligen et al.、Ed. Wiley-Interscience、New York、N.Y.、Pubs. (1991)に記載された技法を用いて放射線同位元素で標識することができて、放射能をシンチレーション計測を用いて測定することができる。
(b)希土類キレート剤(ユーロピウムキレート)もしくはフルオレセインおよびその誘導体、ローダミンおよびその誘導体、ダンシル、リサミン、フィコエリスリンおよびテキサスレッドのような蛍光標識が利用可能である。蛍光標識を、例えば、上記の「免疫学の現在のプロトコール」(Current Protocols in Immunology)に開示されている技法を用いて抗体に結合させることができる。蛍光を螢光計を用いて定量化することができる。
(c)種々の酵素−基質標識が利用可能であり、米国特許第4,275,149号はそれらの幾つかの総説を提供する。酵素は一般的に、色素生産性基質の化学変化を触媒して、それを種々の技法により測定することができる。例えば、酵素は基質の色彩変化を触媒し得て、それを分光光度的に測定することができる。これに代えて、酵素は基質の蛍光もしくは化学発光を変更し得る。蛍光の変化を定量化する技法は上に記述されている。化学発光性基質は化学反応により電子的に励起されて、次いで、測定され得る(例えば、化学発光測定装置を用いて)光を放射するかもしくは蛍光受容体にエネルギーを供与する。酵素標識の例としては、ルシフェラーゼ(例えばホタルルシフェラーゼおよび細菌ルシフェラーゼ;米国特許第4,737,456号)、ルシフェリン、2,3−ジヒドロフタラジンジオン、リンゴ酸脱水素酵素、ウレアーゼ、西洋ワサビ過酸化酵素(HRPO)のような過酸化酵素、アルカリホスファターゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、リゾチーム、糖質酸化酵素(例えばグルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、およびグルコース−6−リン酸脱水素酵素)、複素環酸化酵素(ウリカーゼおよびキサンチンオキシダーゼのような)、ラクトペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ等が含まれる。抗体に酵素を結合する技法は、O'Sullivan et al.、「酵素免疫アッセイにおける使用のために酵素−抗体結合体の調製法」(Methods for the Preparation of Enzyme-Antibody Conjugates for use in Enzyme Immunoassay)、in Methods in Enzym. (ed J. Langone & H. Van Vunakis)、Academic press、New York、73:147-166 (1981)に記述されている。
抗体をインビボ診断用アッセイにまた使用し得る。或る実施態様では、腫瘍をイムノシンチグラフィーを用いてその場所を特定することができるように、抗体を放射性核種で標識する。便利のために、本発明の抗体を、キット、即ち、診断アッセイを実施するための説明書と共に、予め定められた量の試薬の包装された組合せ、で提供することができる。抗体が酵素で標識されている場合には、キットは、基質および酵素により要求される補助因子(例えば、検出可能な発色団もしくは蛍光体を提供する基質の前駆物質)を含み得る。加えて、安定化剤、緩衝液(例えば、反応停止用緩衝液もしくは細胞溶解用緩衝液)等のような他の添加剤が含まれ得る。種々の試薬の相対量は、アッセイ感度を実質的に至適化する試薬の溶液中濃度を提供するために、広く変動し得る。特に、試薬は、溶解後に適切な濃度を有している試薬溶液を提供する添加物を含んでいて、通常は凍結乾燥した、乾燥粉末として提供され得る。
或る実施態様では、抗体は一つもしくはそれ以上のマイタンシン分子(例えば、抗体1分子当り約1個から約10個のマイタンシン分子)と結合される。マイタンシンは、例えば、May−SS−Meに変換されて、これがMay−SH3に還元されて、修飾された抗体と反応して(Chari et al. Cancer Research 52: 127-131 (1992))、マイタンシノイド−抗体免疫結合体を形成し得る。或る実施態様では、結合体は、およそ10〜11MのIC50を有する非常に強力なマイタンシン誘導体DM1(N2'−デアセチル−N2'−(3−メルカプト−1−オキソプロピル)−マイタンシン)(例えば、WO 02/098883、2002年12月12日公開を参照)(総説としては、Payne (2003) Cancer Cell 3:207- 212を参照)もしくはDM4(N2'-デアセチル−N2'(4−メチル−4−メルカプト−1−オキソペンチル)−マイタンシン)(例えばWO 2004/103272、2004年12月2日公開を参照)であり得る。
或る実施態様では、抗体結合体は、一つもしくはそれ以上のカリケアマイシン分子に結合される抗腫瘍細胞抗原抗体を含んでいる。カリケアマイシンファミリーの抗生物質は、サブピコモル濃度で二本鎖DNAの切断を産生する能力がある。使用され得るカリケアマイシンの構造類似体としては、ガンマ1I、アルファ2I、アルファ3I、N−アセチル−ガンマ1I、PSAGおよびシータI1(Hinman et al. Cancer Research 53: 3336-3342 (1993) and Lode et al. Cancer Research 58: 2925-2928 (1998))が含まれるが、それらに限定されない。米国特許第5,714,586号;第5,712,374号;第5,264,586号;および第5,773,001号(これらのそれぞれは出典明示により特に本明細書の一部とする)を、また、参照されたい。
或る実施態様では、抗体は、多くのがんにより過剰生産される酵素によって活性型で遊離される能力のあるプロドラッグに結合される。例えば、抗体結合体をドキソルビシンのプロドラッグ型と作成することができて、そこでは活性成分はプラスミンにより結合体から放出される。プラスミンは多くのがん組織において過剰生産されると知られている(Decy et al、(2004) FASEB Journal 18(3): 565-567を参照)。
或る実施態様では、抗体は酵素的に活性な毒素およびその断片に結合される。或る実施態様では、毒素としては、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合性の活性断片、エキソトキシンA鎖(緑膿菌から)、緑膿菌エンドトキシン、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデッシンA鎖、アルファサルシン、シナアブラギリタンパク質、ディアンシンタンパク質、ヨウシュヤマゴボウタンパク質(PAPI,PAPII,およびPAP−S)、リボヌクレアーゼ(Rnase),デオキシリボヌクレアーゼ(Dnase)、アメリカヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質、ニガウリの阻害因子、クルシン、クロチン、サパオナリアオフィシナリス阻害剤、ゲロニン、マイトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、ネオマイシンおよびトリコテセンが含まれるが、それらに限定されない。例えば、WO 93/21232、1993年10月28日公開を参照されたい。或る実施態様では、毒素は、低い固有免疫原性およびがん細胞が毒素に抵抗性になる機会を低減する作用機構(例えば、細胞分裂停止機構に対する細胞毒性機構)を有している。
或る実施態様では、結合体は本発明の抗体および免疫モジュレーターの間で作成される。例えば、或る実施態様では、免疫促進性オリゴヌクレオチドを用いることができる。これらの分子は、抗原−特異的抗体応答を惹起できる強力な免疫原である(Datta et al、(2003) Ann N.Y. Acad. Sci 1002: 105-111を参照)。追加的な免疫調節性化合物としては、“S1因子”のような幹細胞成長因子、腫瘍壊死因子(TNF)のようなリンホトキシン、インターロイキンのような造血因子、顆粒球−コロニー刺激因子(G−CSF)もしくは顆粒球マクロファージ刺激因子(GM−CSF)のようなコロニー刺激因子(CSF)、インターフェロンアルファ、ベータもしくはガンマのようなインターフェロン(IFN),エリスロポエチンおよびトロンボポエチンが含まれ得る。
或る実施態様では、放射性核種結合抗体が提供される。或る実施態様では、そのような抗体は、32P,33P,47Sc,59Fe,64Cu,67Cu,75Se,77As,89Sr,90Y,99Mo,105Rh,109Pd,125I,131I,142Pr,143Pr,149Pm,153Sm,161Th,166Ho,169Er,177Lu,186Re,188Re,189Re,194Ir,198Au,199Au,211Pb,212Pb,213Bi,58Co,67Ga,80mBr,99mTc,103mRh,109Pt,161Ho,189mOs,192Ir,152Dy,211At,212Bi,223Ra,219Rn,215Po,211Bi,225Ac,221Fr,217At,213Bi,255Fmならびにそれらの組合せおよびサブ組合せを用いて作成されることができる。或る実施態様では、ホウ素、ガドリニウムもしくはウラニウム原子が抗体に結合される。或る実施態様では、ホウ素原子は10Bであり、ガドリニウム原子は157Gdであり、ウラニウム原子は235Uである。
或る実施態様では、放射性核種結合体は20および10,000keVの間のエネルギーを持つ放射性核種を有している。放射性核種は、1000keV未満のエネルギーを持つオージェ電子放射体、20および5000keVの間のエネルギーを持つP放射体、または2000および10,000keVの間のエネルギーを有するアルファもしくは‘a’放射体であり得る。
或る実施態様では、ガンマ、ベータ、もしくは陽電子を放射する同位体である放射性核種を含んでいる診断用の放射性結合体が提供される。或る実施態様では、放射性核種は、20および10,000keVの間のエネルギーを有する。或る実施態様では、放射性核種は、18F,51Mn,52mMn,52Fe,55Co,62Cu,64Cu,68Ga、72As,75Br,76Br,82mRb,83Sr,89Zr,94mTc,51Cr,57Co,58Co,59Fe,67Ga,75Se,97Ru,99mTc,114mIn,123I,125I,13Liおよび197Hgの群より選択される。
或る実施態様では、本発明の抗体は光活動性のもしくはコントラストの薬剤である診断薬剤に結合される。光活動性化合物は色素原もしくは色素のような化合物を含むことができる。コントラスト薬剤は、例えば、常磁性イオンであり得て、そこではイオンは、クロム(III),マンガン(II)、鉄(III)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、ネオジミウム(III)、サマリウム(III)、イッテルビウム(III)、ガドリニウム(III)、バナジウム(II)、テルビウム(III)、ジスプロシウム(III)、ホルミウム(III)およびエルビウム(III)の群から選択された金属を含んでいる。コントラスト薬剤は、ヨード、イリジウム、バリウム、ガリウム、およびタリウム化合物のようなX線技法もしくはコンピュータ断層撮影法で使用される放射線不透過性化合物でまたあり得る。放射線不透過性化合物は、バリウム、ジアトリゾエート、エチオダイズ化オイル、クエン酸ガリウム、イオカルミン酸、イオセタミン酸、ヨードアミド、イオジパミド、ヨードキサミン酸、イオグラミド、イオヘキソール、イオパミドール、イオパノイン酸、イオプロセミン酸、イオセファミン酸、イオセリン酸、イオスルアミドメグルミン、イオセメチン酸、イオタズル、イオテトリン酸、イオタラミン酸、イオトロキシン酸、イオキサグリン酸、イオキソトリゾイン酸、イポダート、メグルミン、メトリザミド、メトリゾ酸、プロピリオドン、および塩化タリウムの群から選択され得る。或る実施態様では、診断用免疫結合体は、本発明の抗体に結合されるガス充填リポゾームのような超音波増強剤を含有し得る。診断用免疫結合体は、腫瘍のもしくはがんの診断および検出の手術中の、内視鏡的の、もしくは血管内の方法を、限定されないで、含んでいる種々の手順に使用され得る。
或る実施態様では、抗体結合体は、N−サクシニミジル−3−(2−ピリジルジチオール)プロピオン酸エステル(SPDP)、サクシニミジル−4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸エステル、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(ジメチルアジピミデートHCLのような)、活性化エステル(ジサクシンイミジルスベレートのような)、アルデヒド(グルタルアルデヒドのような)、ビス−アジド化合物(ビス(p−アジドベンゾイル)ヘキサンジアミンのような)、ビス−ジアゾニウム誘導体(ビス−(p−ジアゾニウムベンゾイル)−エチレンジアミンのような)、ジイソシアネート(トリエン2,6−ジイソシアネートのような)、およびビス活性フッ素化合物(1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼンのような)のような種々の二機能性のタンパク質カップリング剤を用いて作成される。例えば、リシンイムノトキシンを、Vitetta et al. Science 238: 1098 (1987)に記述されるとおり調製することができる。炭素14で標識した1-イソチオシアナートベンジル-3-メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX-DTPA)は、抗体に放射線核種の結合のための典型的なキレート化剤である。WO 94/11026を参照されたい。リンカーは、細胞内で細胞毒性薬物の放出を促進している“切断可能なリンカー”であり得る。例えば、酸に不安定なリンカー、ペプチダーゼに感受性のリンカー、ジメチルリンカーもしくはジスルフィドを含有するリンカー(Chari et al. Cancer Research 52: 127-131 (1992))を使用し得る。これに加えて、薬剤を炭水化物の部分により本発明の抗体に連結し得る。
或る実施態様では、本発明の抗体および細胞毒性薬剤を含んでいる融合タンパク質を、例えば、遺伝子組換え技法もしくはペプチド合成により作成し得る。或る実施態様では、細胞毒性薬剤と結合した抗腫瘍の抗原抗体を含んでいるそのような免疫結合体が患者に投与される。或る実施態様では、免疫結合体および/もしくはそれにそれが結合する腫瘍細胞の抗原タンパク質は細胞によって取り込まれて、それにそれが結合するがん細胞の殺傷において免疫結合体の増加した治療効率をもたらす。或る実施態様では、細胞毒性薬剤は、がん細胞中の核酸を標的としもしくは干渉する。そのような細胞毒性薬剤の例としては、マイタンシノイド、カリケアマイシン、リボヌクレアーゼおよびDNAエンドヌクレアーゼが含まれる。
或る実施態様では、抗体は、腫瘍への事前標的化に利用のために“受容体”(ストレプトアビジンのような)に結合されて、そこでは抗体−受容体結合体が患者に投与され、引き続いて除去剤を用いて非結合結合体の循環からの除去および、次いで、細胞毒性薬剤(例えば、放射性核種)に結合される“リガンド”(例えばアビジン)の投与を行う。
或る実施態様では、抗体は、標的細胞のリソゾームの内部に放出される細胞毒性分子に結合される。例えば、薬物のモノメチルオーリスタチンE(MMAE)をバリン−シトルリン結合を介して結合することができて、これは抗体結合体の細胞内取り込みに続いて蛋白分解酵素のカテプシンBで切断されるであろう(例えばWO 03/026577、2003年4月3日公開を参照)。或る実施態様では、MMAEを、切断可能部分としてヒドラゾン機能基を含有する酸に不安定なリンカーを用いて抗体に付着させることができる(例えばWO 02/088172、2002年11月11日公開を参照)。
抗体依存性酵素が仲介するプロドラッグ治療法(ADEPT)
或る実施態様では、本発明の抗体を、プロドラッグ(例えば、ペプチジル化学療法剤、WO 81/01145を参照)を活性な抗がん薬物に変換するプロドラッグを活性化する酵素に抗体を結合することにより、ADEPTにおいて使用し得る。例えば、WO 88/07378および米国特許第4,975,278号を参照されたい。
或る実施態様では、本発明の抗体を、プロドラッグ(例えば、ペプチジル化学療法剤、WO 81/01145を参照)を活性な抗がん薬物に変換するプロドラッグを活性化する酵素に抗体を結合することにより、ADEPTにおいて使用し得る。例えば、WO 88/07378および米国特許第4,975,278号を参照されたい。
或る実施態様では、ADEPTに有用な免疫結合体の酵素成分は、プロドラッグの上でそれをその更に活性な細胞毒性の形に変換するように作用する能力のある任意の酵素を含む。
ADEPTに有用である酵素としては、リン酸を含有するプロドラッグを遊離の薬物に変換するのに有用なアルカリホスファターゼ;硫酸を含有するプロドラッグを遊離の薬物の中に変換するのに有用なアリールスルファターゼ;無毒の5−フルオロシトシンを抗がん薬物の5−フルオロウラシルに変換するのに有用なシトシンデアミナーゼ;ペプチドを含有するプロドラッグを遊離の薬剤に変換するのに有用である、セラチアプロテアーゼ、サーモリシン、サブチリシン、カルボキシペプチダーゼおよびカテプシン(カテプシンBおよびLのような)のようなプロテアーゼ;D−アミノ酸置換体を含有するプロドラッグを変換するのに有用な、D-アラニルカルボキシペプチダーゼ;グリコシル化プロドラッグを遊離の薬物に変換するのに有用なβ−ガラクトシダーゼおよびノイラミニダーゼのような炭水化物を切断する酵素;ベータラクタムで誘導体化された薬物を遊離の薬物に変換するのに有用なベータラクタマーゼ;およびそれらのアミン窒素でフェノキシアセチルもしくはフェニルアセチル基でそれぞれ誘導体化された薬物を遊離の薬物に変換するのに有用なペニシリンVアミダーゼもしくはペニシリンGアミダーゼのようなペニシリンアミダーゼが含まれるが、これらに限定されない。或る実施態様では、当分野で“アブザイム”としても知られている酵素活性を持つ抗体を用いて、本発明のプロドラッグを遊離の活性薬物に変換することができる(例えばMassey, Nature 328: 457-458 (1987)を参照)。抗体−アブザイム結合体は、腫瘍細胞の母集団へのアブザイムの送達のために本明細書中で記述されるとおりに調製されることができる。
或る実施態様では、ADEPT酵素は、上で議論されるヘテロ二機能性架橋試薬の使用のような当分野で周知の技法により抗体に共有結合されることができる。或る実施態様では、本発明の酵素の少なくとも機能的に活性な部分に連結される、本発明の抗体の少なくとも抗原を結合する領域を含んでいる融合タンパク質を、当分野で周知の組換えDNA技法を用いて構築することができる(例えばNeuberger et al., Nature、312: 604-608 (1984)を参照)。
或る実施態様では、細胞毒性的様式でよりもむしろ細胞分裂停止的様式で作用する抗体の確認は、処理された標的細胞培養の生存度を非処理の対照培養と比較して測定することにより達成されることができる。生存度を、CellTiter-Blue[登録商標]細胞生存度アッセイもしくはCellTiter-Glo[登録商標]蛍光細胞生存度アッセイ(Promega、それぞれ、カタログ番号G8080およびG5750)のような当分野で既知の方法を用いて検出することができる。或る実施態様では、もしも処理が上述の手段により測定されるとおり細胞死のいかなる証拠も無しに対照培養と比較して細胞数の減少を引き起こすならば、抗体は潜在的に細胞分裂停止的であると考えられる。
或る実施態様では、当分野で既知のアッセイを用いてADCCを促進する抗体を確認するために、インビトロスクリーニングアッセイを実施することができる。一つの例示的なアッセイはインビトロADCCアッセイである。クロム51で標識した標的細胞を調製するために、腫瘍細胞株を組織培養プレートの中で成長させて、PBSの中で無菌の10mMのEDTAを用いて収穫する。剥離した細胞を細胞培養培地で二回洗浄する。細胞(5×106)を、200μCiのクロム51(New England Nuclear/DuPont)で37℃で1時間、時折混合して標識する。標識した細胞を細胞培養培地で三回洗浄し、次いで、1×105個細胞/mLの濃度に再懸濁する。細胞をオプソニン化なしで使用するか、もしくはPBMCアッセイでは100ng/mLおよび1.25ng/mLで、およびNKアッセイでは20ng/mLおよび1ng/mLで被検抗体とのインキュベーションによりアッセイに先立ってオプソニン化する。正常な健常ドナーからのヘパリンの上で採血して、等容積のリン酸緩衝の生理食塩水(PBS)で希釈することにより末梢血管の単核球を調製する。次いで、血液をLYMPHOCYTE SEPARATION MEDIUM[登録商標](LSM:Organon Teknika)の上に重ねて、製造業者の使用説明書に従って遠心分離する。LSM−血漿の界面から単核細胞を収集して、PBSで三回洗浄する。エフェクター細胞を1×107個細胞/mLの最終濃度に細胞培養培地の中に懸濁する。LSMによる精製後に、ナチュラルキラー(NK)細胞を製造業者の使用説明書に従ってNK細胞単離キットおよび磁気カラム(Miltenyi Biotech)を用いるネガティブ選択によりPBMCから単離する。単離したNK細胞を収集し、洗浄して、2×106個細胞/mLの濃度に細胞培養培地の中に再懸濁する。NK細胞の同一性をフローサイトメトリー分析により確認する。エフェクター(PBMCもしくはNKのいずれか)細胞を細胞培養培地の中でマイクロタイタープレートの列に沿って2倍ずつ系列希釈することにより異なるエフェクター:標的比を調製する(最終容積100μL)。エフェクター細胞の濃度は、PBMCについては1.0×107個/mLから2.0×104個/mLの、NKについては2.0×106個/mLから3.9×103個/mLの範囲にある。エフェクター細胞を測定後に、1×105個/mLでクロム51で標識した標的細胞(オプソニン化したものもしくはオプソニン化していないもの)の100μLをプレートのそれぞれの穴に加える。これは、PBMCについて100:1、およびNK細胞について20:1の初めのエフェクター:標的比をもたらす。全てのアッセイを重複して実施して、それぞれのプレートは、自発的な融解(エフェクター細胞無し)および完全な融解(標的細胞プラス1%ドデシル硫酸ナトリウム、1N水酸化ナトリウム100μL)の両方のための対照を含有する。プレートを37℃で18時間インキュベートした後に、細胞培養の上清みを上清み採取システム(Skatron Instrument, Inc.)を用いて収穫して、Minaxi auto-gamma 5000 seriesガンマ線計数器(Packard)で1分間計測する。次いで、結果を、公式:%細胞毒性=(サンプルのcpm−自発的な融解)/(完全な融解−自発的な融解)×100を用いてパーセント細胞毒性として表す。
CDCを促進する抗体を確認するために、当業者は当分野で既知のアッセイを実施し得る。一つの例示的なアッセイはインビトロCDCアッセイである。インビトロでは、CDC活性は、腫瘍細胞抗原を発現している細胞をヒト(もしくは別の供給源の)補体を含有している血清と、異なる濃度の被検抗体の不在下もしくは存在下にインキュベートすることにより測定されることができる。次いで、細胞毒性は、ALAMAR BLUE[登録商標](Gazzano-Santoro et al., J. Immunol. Methods 202 163-171 (1997))を用いて生存細胞を定量化することにより測定される。対照のアッセイは、抗体無しで、ならびに抗体と共に、ただし熱不活化血清を用いておよび/もしくは問題の腫瘍細胞の抗原を発現していない細胞を用いて実施される。これに代えて、赤血球を腫瘍抗原もしくは腫瘍抗原から誘導されるペプチドでコーティングし得て、次いで、赤血球の融解を観察することによりCDCをアッセイし得る(例えば、Karjalainen and Mantyjarvi. Acta Pathol Microbiol Scand [C]. 1981 Oct; 89(5):315-9を参照)。
細胞死を誘導する抗体を選別するために、例えば、PI、トリパンブルー、もしくは7AADの取り込みにより示されるとおり膜完全性の欠失を対照と比して評価し得る。一つの例示的なアッセイは腫瘍抗原を発現している細胞を用いるPI取り込みアッセイである。このアッセイにしたがって、腫瘍細胞抗原を発現している細胞を、10%熱不活化FBS(Hyclone)および2mMのL−グルタルニンを添加したダルベッコの修飾イーグル培地(D−MEM):ハムのF−12(50:50)の中で培養する。(かくして、アッセイを補体および免疫エフェクター細胞の不在下に実施する)。腫瘍細胞を100×20mmの皿の中に皿当たり3×106個の密度で播種して、終夜で付着させる。次いで、培地を除去して、新鮮培地のみもしくは10μg/mLの適切なモノクローナル抗体を含有する培地で置き換える。細胞を3日間の期間の間インキュベートする。それぞれの処置の後で、単層をPBSで洗浄して、トリプシン化により剥がす。次いで、細胞を1200rpmで5分間4℃で遠心分離し、ペレットを氷冷したCa2+結合緩衝液 (10mM Hepes、pH7.4、140mM NaCl、2.5mM CaCl2)の3mLに再び懸濁して、細胞塊の除去のために35mmの濾過器を上につけた12×75の試験管(試験管当たり1mL,処理群当たり試験管3本)の中に分注する。次いで、試験管にPI(10μg/mL)を加える。サンプルは、FACSCAN[登録商標]フローサイトメーターおよびFACSCONVERT[登録商標]. CellQuestソフトウエア(Becton Dickinson)を用いて分析され得る。PI取り込みにより測定されるとおり統計的に有意なレベルの細胞死を誘導するそれらの抗体は細胞死を誘導する抗体として選択される。
抗体は、18F−アネキシンをPETの画像化剤として用いてアポトシス活性についてまたインビボでスクリーニングされることができる。この手順では、アネキシンVを18Fで放射能標識して、検討下の抗体の投与に続いて被検動物に与える。アポトシス過程で起こるべき最も初期の事象の一つは、細胞膜の内側から外側の細胞表面へのホスファチジルセリンの外転であり、そこではそれがアネキシンに接近可能である。次いで、動物をPEPの画像化に供する(Yagle et al, J Nucl Med. 2005 Apr;46(4):658-66を参照)。動物をまた屠殺して、個別の器官もしくは腫瘍を除去して、標準のプロトコールに従ってアポトシスのマーカーを分析することができる。
或る実施態様では、がんは遺伝子発現産物の過剰発現を特徴とし得る一方で、本出願はさらに、腫瘍抗原を過剰発現するがんとは考えられていないがんを処置する方法を提供する。がんにおける腫瘍抗原発現を測定するために、種々の診断的/予後予測的アッセイが利用可能である。或る実施態様では、遺伝子発現産物の過剰発現をIHCにより分析することができる。腫瘍のバイオプシーからのパラフィン包埋の組織切片をIHCアッセイに供して、下記のとおり腫瘍抗原タンパク質を染色する強度基準で評価し得る:
スコア0:染色が観察されない、もしくは膜染色が腫瘍細胞の10%未満において観察される。
スコア1+:微かな/やっと見える程度の膜染色が腫瘍細胞の10%以上で検出される。細胞はその膜の一部分でのみ染色されている。
スコア2+:弱いないし中等度の完全な膜染色が腫瘍細胞の10%以上で観察される。
スコア3+:中等度ないし強度の完全な膜染色が腫瘍細胞の10%以上で観察される。
スコア0:染色が観察されない、もしくは膜染色が腫瘍細胞の10%未満において観察される。
スコア1+:微かな/やっと見える程度の膜染色が腫瘍細胞の10%以上で検出される。細胞はその膜の一部分でのみ染色されている。
スコア2+:弱いないし中等度の完全な膜染色が腫瘍細胞の10%以上で観察される。
スコア3+:中等度ないし強度の完全な膜染色が腫瘍細胞の10%以上で観察される。
腫瘍抗原の過剰発現評価について0もしくは1+のスコアの腫瘍を、腫瘍抗原を過剰発現していないとして特徴づけられ得る、一方で2+もしくは3+のスコアのそれらの腫瘍は腫瘍抗原を過剰発現しているとして特徴づけられ得る。
これに代えて、もしくは加えて、腫瘍中の腫瘍抗原過剰発現の程度(もしあるならば)を測定するために、ホルマリンで固定しパラフィン包埋の腫瘍組織についてINFORM[登録商標](Ventana, Ariz.により販売される)もしくはPATHVISION[登録商標](Vysis, Ill.)のようなFISHアッセイを行い得る。
加えて、抗体をポリマーへの共有結合により化学的に修飾して、例えば、それらの循環半減期を増加することができる。それぞれの抗体分子は、一つもしくはそれ以上(即ち、1、2、3、4、5個もしくはそれ以上)のポリマー分子に付着され得る。ポリマー分子は、リンカー分子により抗体に好ましくは付着される。ポリマーは、一般に、合成のもしくは天然起源のポリマーであり得て、例えば、任意に置換される直鎖のもしくは分枝鎖のポリアルケン、ポリアルケニレンまたはポリオキシアルキレンポリマーであるかまたは分岐のもしくは非分岐の多糖、例えば、ホモのまたはヘテロの多糖であり得る。或る実施態様では、ポリマーは、ポリオキシエチレンポリオールおよびポリエチレングリコール(PEG)である。PEPは室温で水溶性であり、一般式:R(O−−CH2−−CH2)nO−−R(式中、Rは水素、またはアルキルもしくはアルカノール基のような保護基であり得る)を有する。或る実施態様では、保護基は1および8個の間の炭素を有する。或る実施態様では、保護基はメチルである。記号nは1および1,000の間、もしくは2および500の間の正の整数である。或る実施態様では、PEGは1000および40,000の間、2000および20,000の間、もしくは3,000および12,000の間の平均分子量を有する。或る実施態様では、PEGは少なくとも一つの水酸基を有する。或る実施態様では、水酸基は末端水酸基である。或る実施態様では、活性化されて、阻害剤上の遊離アミノ基と反応するのはこの水酸基である。しかしながら、共有結合で結合したPEG/本発明の抗体を達成するために、反応基の型および量が変動し得ることが理解されるであろう。ポリマー、およびそれらをペプチドに付着する方法は、米国特許第4,766,106号;第4,179,337号;第4,495,285号;および第4,609,546号(それらのそれぞれは全体的な出典明示により本明細書の一部とする)に示されている。
オリゴヌクレオチド
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターはオリゴヌクレオチドである。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは配列番号367−382からなる群より選択される配列を含んでいるオリゴヌクレオチドである。
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターはオリゴヌクレオチドである。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは配列番号367−382からなる群より選択される配列を含んでいるオリゴヌクレオチドである。
或る実施態様では、オリゴヌクレオチドは、siRNAおよびshRNAを含んでいるアンチセンスのもしくはRNAiのオリゴヌクレオチドである。或る実施態様では、オリゴヌクレオチドは、LIV−1遺伝子もしくは遺伝子産物の領域、ドメイン、一部、または断片に相補性である。或る実施態様では、オリゴヌクレオチドは、約5から約100個のヌクレオチド、約10から約50個のヌクレオチド、約12から約35個のヌクレオチド、および約18から約25個のヌクレオチドを含む。或る実施態様では、オリゴヌクレオチドは、LIV−1遺伝子もしくは遺伝子産物の領域、一部、ドメイン、もしくは断片に、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは少なくとも100%相同性である。或る実施態様では、LIV−1遺伝子もしくは遺伝子産物の少なくとも15、20、25、30、35、40、50、もしくは100個の連続したヌクレオチドに亘って実質的な配列相同性がある。或る実施態様では、LIV−1遺伝子もしくは遺伝子産物の全長に亘って実質的な配列相同性がある。或る実施態様では、オリゴヌクレオチドは中程度のもしくは厳密なハイブリッド形成条件下で配列番号1のヌクレオチド配列を有している核酸分子に結合する。
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは二本鎖のRNA(dsRNA)分子であって、RNAi(RNA干渉)を介して作用する。或る実施態様では、dsRNAの一つの鎖は、LIV−1遺伝子の領域、一部、ドメイン、もしくは断片に少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは少なくとも100%相同性である。或る実施態様では、LIV−1遺伝子の少なくとも15、20、25、30、35、40、50、100、200、300、400、500、もしくは1000個の連続したヌクレオチドに亘って実質的な配列相同性がある。或る実施態様では、LIV−1遺伝子の全長に亘って実質的な配列相同性がある。
或る実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に用いられる。この配列はゲノム配列もしくはcDNA配列に基づいて(もしくはそれらからデザインされて)あり得て、特定の細胞もしくは組織の中で同一の、類似の、もしくは相補的なDNAまたはRNAを増幅し、確認しもしくは存在を検出するために使用される。
小分子
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは小分子である。本明細書中で使用される、用語“小分子”とは、約10キロダルトンより少ない分子量を有する有機もしくは無機の非ポリマー化合物を指す。小分子の例としては、ペプチド、オリゴヌクレオチド、有機化合物、無機化合物等が含まれる。或る実施態様では、小分子は約9、約8、約7、約6、約5、約4、約3、約2、もしくは約1キロダルトン未満である分子量を有する。
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは小分子である。本明細書中で使用される、用語“小分子”とは、約10キロダルトンより少ない分子量を有する有機もしくは無機の非ポリマー化合物を指す。小分子の例としては、ペプチド、オリゴヌクレオチド、有機化合物、無機化合物等が含まれる。或る実施態様では、小分子は約9、約8、約7、約6、約5、約4、約3、約2、もしくは約1キロダルトン未満である分子量を有する。
模倣体
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは模倣体である。本明細書中で使用される、用語“模倣体”とは、ペプチドの活性を模倣する化合物を指すために使用される。模倣体は非ペプチドであるが、非ペプチド結合で連結されるアミノ酸を含み得る。米国特許第5,637,677号、1997年6月10日公開、およびその親出願(これらはすべて出典明示により本明細書の一部とする)は模倣体の生産に関する詳細な指針を含有している。略述すれば、LIV−1の三次元構造と特異的に相互作用するペプチドの三次元構造が、ペプチドではない分子により複写される。或る実施態様では、LIV−1の模倣体はLIV−1の模倣体もしくはLIV−1のリガンドの模倣体である。
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは模倣体である。本明細書中で使用される、用語“模倣体”とは、ペプチドの活性を模倣する化合物を指すために使用される。模倣体は非ペプチドであるが、非ペプチド結合で連結されるアミノ酸を含み得る。米国特許第5,637,677号、1997年6月10日公開、およびその親出願(これらはすべて出典明示により本明細書の一部とする)は模倣体の生産に関する詳細な指針を含有している。略述すれば、LIV−1の三次元構造と特異的に相互作用するペプチドの三次元構造が、ペプチドではない分子により複写される。或る実施態様では、LIV−1の模倣体はLIV−1の模倣体もしくはLIV−1のリガンドの模倣体である。
デコイ
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、LIV−1のポリペプチドの少なくとも一部を含んでいるデコイである。或る実施態様では、デコイは、亜鉛もしくは亜鉛担体−亜鉛複合体のために天然のLIV−1のポリペプチドと競合する。或る実施態様では、デコイは、定量化、定性化、および/もしくは視覚化を容易にするために標識される。他の実施態様では、デコイはさらに、デコイまたはデコイ−亜鉛もしくはデコイ−亜鉛担体複合体の単離および/または分離を容易にするための部分を含む。或る実施態様では、デコイは、亜鉛および/または亜鉛担体(亜鉛と複合体を形成したもしくは複合体を形成していない)を捕捉して、それがシグナル伝達性のLIV−1のポリペプチドと相互作用するのを阻害することにより機能する。或る実施態様では、デコイは、抗体もしくは抗体断片に融合されるLIV−1のポリペプチドの少なくとも一部を含む。
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、LIV−1のポリペプチドの少なくとも一部を含んでいるデコイである。或る実施態様では、デコイは、亜鉛もしくは亜鉛担体−亜鉛複合体のために天然のLIV−1のポリペプチドと競合する。或る実施態様では、デコイは、定量化、定性化、および/もしくは視覚化を容易にするために標識される。他の実施態様では、デコイはさらに、デコイまたはデコイ−亜鉛もしくはデコイ−亜鉛担体複合体の単離および/または分離を容易にするための部分を含む。或る実施態様では、デコイは、亜鉛および/または亜鉛担体(亜鉛と複合体を形成したもしくは複合体を形成していない)を捕捉して、それがシグナル伝達性のLIV−1のポリペプチドと相互作用するのを阻害することにより機能する。或る実施態様では、デコイは、抗体もしくは抗体断片に融合されるLIV−1のポリペプチドの少なくとも一部を含む。
がんを処置する/予防する方法
本発明は、治療的に有効な量の一つもしくはそれ以上の本発明のLIV−1のモジュレーターを対象に投与することを含んでいる、対象の中でがんもしくはがんの症状を処置するおよび/または予防するための方法を提供する。或る実施態様では、がんはLIV−1の過剰発現と関連したがんである。或る実施態様では、がんは、乳がん、皮膚がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、子宮がん、子宮頚がん、肺がん、膀胱がん、卵巣がん、多発性骨髄腫もしくは黒色腫である。或る実施態様では、がんは非ホルモン的に調節される組織の中にある。或る実施態様では、乳がんはER陽性乳がん、ER陰性乳がん、もしくは転移性乳がんである。或る実施態様では、乳がんは導管腺がん、小葉腺がん、もしくは転移性腺がんである。或る実施態様では、対象はがんを有しているとしてもしくはがんに罹りやすくしているとして診断されている。
本発明は、治療的に有効な量の一つもしくはそれ以上の本発明のLIV−1のモジュレーターを対象に投与することを含んでいる、対象の中でがんもしくはがんの症状を処置するおよび/または予防するための方法を提供する。或る実施態様では、がんはLIV−1の過剰発現と関連したがんである。或る実施態様では、がんは、乳がん、皮膚がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、子宮がん、子宮頚がん、肺がん、膀胱がん、卵巣がん、多発性骨髄腫もしくは黒色腫である。或る実施態様では、がんは非ホルモン的に調節される組織の中にある。或る実施態様では、乳がんはER陽性乳がん、ER陰性乳がん、もしくは転移性乳がんである。或る実施態様では、乳がんは導管腺がん、小葉腺がん、もしくは転移性腺がんである。或る実施態様では、対象はがんを有しているとしてもしくはがんに罹りやすくしているとして診断されている。
がんの症状は当業者に周知であって、それとしては、胸のしこり、乳頭の変化、乳房嚢胞、乳房痛、死亡、体重減少、脱力、過度の疲労、摂食困難、食欲不振、慢性の咳、増悪する息切れ、喀血、血尿、血便、悪心、嘔吐、肝転移、肺転移、骨転移、腹部膨満、鼓脹、腹水、膣からの出血、便秘、腹部膨満、結腸穿孔、急性腹膜炎(感染、発熱、疼痛)、疼痛、吐血、著しい発汗、発熱、高血圧、貧血、下痢、黄疸、眠気、悪寒、筋肉痙攣、結腸転移、肺転移、膀胱転移、肝転移、骨転移、腎転移、および膵臓転移、嚥下困難等が含まれるが、これらに限定されない。
調節性化合物の治療的に有効な量は、医薬化学者に周知の手順にしたがって、経験的に決定されることができて、とりわけ、患者の年齢、異常の重症度、および望まれる最終製剤に依存する。本発明のモジュレーターの投与を、例えば、吸入もしくは坐剤により、または腟の、直腸の、尿道の、頬のおよび舌下の組織への洗浄によるような粘膜組織に、経口で、外用で、鼻腔内に、腹腔内に、非経口的に、静脈内に、リンパ管内に、腫瘍内に、筋肉内に、間質内に、動脈内に、皮下に、眼球内に、滑液包内に、経上皮的に、および経皮的に行うことができる。或る実施態様では、阻害剤は洗浄により、経口的に、もしくは動脈内に投与される。他の適当な導入法としては、再充填可能なもしくは生分解性の装置もしくは緩徐性のもしくは持続性の放出ポリマー性装置をまた含むことができる。上に議論したとおりに、本発明の治療的組成物を、他の既知の抗がん剤もしくは他の既知の抗骨疾患処置の処方計画との併用療法の一部としてまた投与することができる。
本発明はさらに、患者におけるLIV−1が関連する生物学的活性をモジュレートする方法を提供する。方法は、一つもしくはそれ以上のLIV−1の生物学的活性をモジュレートするのに有効なLIV−1のモジュレーターの量を患者に投与することを含む。LIV−1の生物学的活性を測定するための適当なアッセイは上および下に説明されている。
本発明はまた、一つもしくはそれ以上のLIV−1のモジュレーターの治療的に有効な量を患者に投与することを含んでいる、それを必要とする患者におけるがん細胞の成長を阻害する方法を提供する。LIV−1が関連する細胞の成長を測定するための適当なアッセイは当業者に既知であり、上および下に説明されている。
本発明はさらに、それを必要とする患者においてがんを阻害する方法を提供する。方法は、患者が本明細書中に記述されるとおりにLIV−1治療法の候補者であるかどうかを決定して、もしも患者がLIV−1治療法の候補者であるならば、治療的に有効な量の一つもしくはそれ以上のLIV−1のモジュレーターを患者に投与することを含む。もしも患者がLIV−1治療法の候補者でないならば、患者は従来のがん処置で処置される。
本発明はさらに、がんを有していると診断されるかもしくは疑われる患者においてがんを阻害する方法を提供する。方法は、治療的に有効な量の一つもしくはそれ以上のLIV−1のモジュレーターを患者に投与することを含む。
本発明はまた、患者における二つもしくはそれ以上の細胞の相互作用を阻害する方法を提供して、それは治療的に有効な量のLIV−1のモジュレーターを当該患者に投与することを含んでいる。LIV−1が関連する細胞の相互作用を測定する適当なアッセイは当業者に既知であって、上および下に説明されている。
本発明はまた、患者において一つもしくはそれ以上のがん症状をモジュレートする方法を提供して、それは本明細書中に記述されるLIV−1の組成物の治療的に有効な量を当該患者に投与することを含んでいる。
本発明はさらに、それを必要とする患者の中で細胞の成長を阻害する方法を提供して、それは治療的に有効な量のLIV−1のモジュレーターを患者に投与することを含んでいる。LIV−1が関連する、付着非依存性の細胞の成長を測定する適当なアッセイは上および下に説明されている。
本発明はまた、それを必要とする患者においてがん細胞の遊走を阻害する方法を提供して、それは治療的に有効な量のLIV−1のモジュレーターを患者に提供することを含んでいる。LIV−1が関連する細胞の遊走を測定するための適当なアッセイは当業者に既知である。
本発明はさらに、それを必要とする患者においてがん細胞の付着を阻害する方法を提供して、それは治療的に有効な量のLIV−1のモジュレーターを患者に提供することを含んでいる。LIV−1が関連する細胞付着を測定するための適当なアッセイは当業者に既知である。
本発明はまた、がん、がん転移を発症するのに罹りやすくしている患者、もしくは転移を起こしたことがあって、それ故に再発もしくはぶり返しに感受性である患者を予防的に処置するための方法をも提供する。方法は、例えば、がんのもしくは転移性腫瘍の家族歴を有するか、またはがん転移の遺伝的な罹りやすさを示すハイリスクの個人に特に有用である。或る実施態様では、腫瘍はLIV−1が関連する腫瘍である。加えて、方法は外科的切除術によりLIV−1が関連する腫瘍を取り除いたかもしくは従来のがん処置で処置を受けたことのある患者をLIV−1が関連する腫瘍の再発を有することから防ぐのに有用である。
本発明はまた、がんの進行を阻止しおよび/もしくはがんの退縮をもたらす方法を提供して、それは治療的に有効な量のLIV−1のモジュレーターを患者に投与することを含んでいる。
或る実施態様では、抗がん処置を必要とする患者は、化学療法および/もしくは放射線療法との組合せで本発明のLIV−1のモジュレーターで処置される。例えば、LIV−1のモジュレーターの投与に続いて、患者は治療的に有効な量の抗がん放射線でまた処置され得る。或る実施態様では、化学療法的処置はLIV−1のモジュレーターとの併用で提供される。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは化学療法および放射線療法との併用で投与される。
処置の方法は、単一のもしくは複数の服用量の一つもしくはそれ以上のLIV−1のモジュレーターを患者に投与することを含む。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは、無菌で、発熱物質を含まず、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤との併用でLIV−1のモジュレーターを含んでいる注射用医薬組成物として投与される。
或る実施態様では、本発明の治療的処方計画は外科手術、放射線療法、ホルモン除去および/もしくは化学療法をこれらに限定されることなく含んでいる従来のがんの処置の処方計画と共に用いられる。本発明のLIV−1のモジュレーターの投与は、従来のがん処置に先立って、それと同時に、もしくは後に行われ得る。或る実施態様では、二つもしくはそれ以上の異なるLIV−1のモジュレーターが患者に投与される。
或る実施態様では、患者に投与されるLIV−1のモジュレーターの量は、一つもしくはそれ以上のがん細胞成長、腫瘍生成、がん細胞の増殖、がん細胞の転移、細胞の遊走、血管新生、LIV−1のシグナル伝達を阻害し、LIV−1が仲介する細胞−細胞付着、LIV−1が仲介する細胞−細胞膜相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス相互作用、インテグリンが仲介する活性、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス分解、およびLIV−1の発現を阻害するのに有効である。或る実施態様では、患者に投与されるLIV−1のモジュレーターの量は、アポトシスによりがん細胞死を増加するのに有効である。
併用療法
或る実施態様では、本発明は、がんに対してさらに改善された効力を提供するために、二つもしくはそれ以上のLIV−1のモジュレーターを含んでいる組成物を提供する。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターはモノクローナル抗体である。二つもしくはそれ以上のLIV−1の抗体を含んでいる組成物が、がんに罹患している、もしくは罹りやすくしているヒトもしくは哺乳動物に投与され得る。一つもしくはそれ以上の抗体が細胞毒性薬剤、もしくはがん化学療法剤のようなもう一つの治療薬と共にまた投与され得る。二つもしくはそれ以上の治療薬の同時投与は、その間に薬剤がそれらの治療効果を発揮している期間に重なりがある限り、薬剤が同一時刻に、もしくは同一経路で投与されることを必要としない。同時のもしくは逐次の投与は、異なる日もしくは週に投与があるように意図される。
或る実施態様では、本発明は、がんに対してさらに改善された効力を提供するために、二つもしくはそれ以上のLIV−1のモジュレーターを含んでいる組成物を提供する。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターはモノクローナル抗体である。二つもしくはそれ以上のLIV−1の抗体を含んでいる組成物が、がんに罹患している、もしくは罹りやすくしているヒトもしくは哺乳動物に投与され得る。一つもしくはそれ以上の抗体が細胞毒性薬剤、もしくはがん化学療法剤のようなもう一つの治療薬と共にまた投与され得る。二つもしくはそれ以上の治療薬の同時投与は、その間に薬剤がそれらの治療効果を発揮している期間に重なりがある限り、薬剤が同一時刻に、もしくは同一経路で投与されることを必要としない。同時のもしくは逐次の投与は、異なる日もしくは週に投与があるように意図される。
或る実施態様では、本発明の方法の提供は、異なる抗体の併用、もしくは“カクテル”の投与を意図する。そのような抗体カクテルは、それらが異なるエフェクター機構を発揮する抗体を含有するかもしくは直接に細胞毒性のある抗体を免疫エフェクターの機能に依存する抗体と組み合わせるという理由で一定の利点を有し得る。そのような併用の抗体は相乗的な治療効果を発揮し得る。
細胞毒性薬剤とは、細胞の機能を阻害しもしくは阻止し、および/もしくは細胞の破壊を引き起こす物質を指す。用語は、放射性同位元素(例えば131I、125I、90Yおよび186Re)、化学療法剤、および細菌の、真菌の、植物の、もしくは動物の由来の酵素的に活性な毒素または合成毒素もしくはその断片のような毒素、を含むことを意図している。非細胞毒性薬剤とは、細胞の機能を阻害しもしくは阻止しない、および/または細胞の破壊を引き起こさない物質を指す。非細胞毒性薬剤は、細胞毒性であると活性化されることができる薬剤を含み得る。非細胞毒性薬剤としては、ビーズ、リポゾーム、マトリックスもしくは粒子が含まれ得る(例えば、米国特許公開第2003/0028071号および第2003/0032995号(これらは出典明示により本明細書の一部とする)を参照)。そのような薬剤は、本発明にしたがう酵素と結合し、カップリングし、連結し、もしくは会合し得る。
或る実施態様では、従来のがん医薬品は本発明の組成物と共に投与される。従来のがん医薬品は:
a)がん化学療法剤;
b)追加的薬剤;
c)プロドラッグ、
を含む。
a)がん化学療法剤;
b)追加的薬剤;
c)プロドラッグ、
を含む。
がん化学療法剤としては、カルボプラチンおよびシスプラチンのようなアルキル化剤;ナイトロジェンマスタードアルキル化剤;カルムスチン(BCNU)のような、ニトロソウレアアルキル化剤;メトトレキサートのような、代謝拮抗剤;フォリニン酸;プリン類似体代謝拮抗剤、メルカプトプリン;フルオロウラシル(5−FU)およびゲムシタビン(Gemzar[登録商標])のような、ピリミジン類似体代謝拮抗剤;ゴセレリン、リュープロリド、およびタモキシフェンのような、ホルモン性抗悪性腫瘍薬;アルデスロイキン、インターロイキン−2、ドセタキセル、エトポシド(VP−16),インターフェロンアルファ、パクリタキセル(Taxol[登録商標])、およびトレチノイン(ATRA)のような天然抗悪性腫瘍薬;ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ダウノマイシンおよびマイトマイシンCを含んでいるマイトマイシン類のような、抗生物質天然抗悪性腫瘍薬;ならびにビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンのような、ビンカアルカロイド天然抗悪性腫瘍薬;ヒドロキシウレア;アセグラトン、アドリアマイシン、イフォスファミド、エノシタビン、エピチオスタノール、アクラルビシン、アンシタビン、ニムスチン、プロカルバジン塩酸塩、カルボクオン、カルボプラチン、カルモフル、クロモマイシンA3、抗腫瘍性多糖類、抗腫瘍性血小板因子、シクロホスファミド(Cytoxin[登録商標])、シゾフィラン、シタラビン(シトシンアラビノシド)、ダカルバジン、チオイノシン、チオテパ、テガフール、ドラスタチン、オーリスタチンのようなドラスタチン類似体、CPT−11(イリノテカン)、ミトザントロン、ビノレルビン、テニポシド、アミノプテリン、カルミノマイシン、エスペラマイシン(例えば、米国特許第4,675,187号を参照)、ネオカルジノスタチン、OK−432、ブレオマイシン、フルツロン、ブロクスリジン、ブスルファン、ホンバン、ペプロマイシン、ベスタチン(Ubenimex[登録商標])、インターフェロン−β、メピチオスタン、ミトブロニトール、メルファラン、ラミニンペプチド、レンチナン、カワラタケ抽出物、テガフール/ウラシル、エストラムスチン(エストロゲン/メクロレタミン)が含まれるが、これらに限定されない。
がん患者のための治療法として使用され得る追加的薬剤としては、EPO、G−CSF、ガンシクロビル;抗生物質、ロイプロリド;メペリジン;ジドブジン(AZT);変異体および類似体を含んでいるインターロイキン1から18まで;インターフェロンα、β、およびγのようなインターフェロンもしくはサイトカイン;黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)および類似体ならびに生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)のような、ホルモン;トランスフォーミング成長因子β(TGF−β)、線維芽細胞成長因子(FGF)、神経成長因子(NGF)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、上皮細胞成長因子(EGF)、線維芽細胞成長因子相同因子(FGFHF)、肝細胞成長因子(HGF)、およびインシュリン成長因子(IGF)のような、成長因子;腫瘍壊死因子α&β(TNF−α&β);浸潤阻害因子2(IIF−2)、骨形成タンパク質1−7(BMP1−7);ソマトスタチン;サイモシンα−1;γ−グロブリン;スーパーオキシドディスムターゼ(SOD);補体因子;抗血管新生因子;抗原性物質;およびプロドラッグが含まれる。
プロドラッグとは、親薬物と比較して腫瘍細胞にたいして更に低細胞毒性であるかもしくは無細胞毒性であって、活性なもしくは更に活性な親の形に酵素的に活性化もしくは変換される能力がある、薬学的に活性な物質の前駆体もしくは誘導体の型を指す。例えば、Wilman、「"がんの化学療法におけるプロドラッグ"」("Prodrugs in Cancer Chemotherapy") Biochemical Society Transactions, 14, pp. 375-382, 615th Meeting Belfast (1986)およびStella et al.、「"プロドラッグ:向標的薬剤送達への化学的アプローチ"」("Prodrugs: A Chemical Approach to Targeted Drug Delivery,") Directed Drug Delivery、Borchardt et al., (ed.), pp. 247-267, Humana Press (1985)を参照されたい。プロドラッグとしては、リン酸エステルを含有するプロドラッグ、チオリン酸エステルを含有するプロドラッグ、硫酸エステルを含有するプロドラッグ、ペプチドを含有するプロドラッグ、Dアミノ酸で修飾されるプロドラッグ、グリコシル化プロドラッグ、β−ラクタムを含有するプロドラッグ、任意に置換されたフェノキシアセタミドを含有するプロドラッグ、もしくは任意に置換されたフェニルアセタミドを含有するプロドラッグ、5―フルオロシトシンおよび更に活性な細胞毒性の遊離薬物に変換されることができる他の5−フルオロウリジンプロドラッグが含まれるが、それらに限定されない。本明細書中での使用のためにプロドラッグの型に誘導体化されることができる細胞毒性薬物の例としては、上で記述される化学療法剤が含まれるが、それらに限定されない。
臨床的態様
或る実施態様では、本発明の方法および組成物は、乳がん、皮膚がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、子宮がん、子宮頚がん、肺がん、膀胱がん、卵巣がん、多発性骨髄腫および黒色腫において特に有用である。或る実施態様では、がんは導管腺がん、小葉腺がん、もしくは転移性腺がんである。
或る実施態様では、本発明の方法および組成物は、乳がん、皮膚がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、子宮がん、子宮頚がん、肺がん、膀胱がん、卵巣がん、多発性骨髄腫および黒色腫において特に有用である。或る実施態様では、がんは導管腺がん、小葉腺がん、もしくは転移性腺がんである。
医薬組成物
本発明はまた、一つもしくはそれ以上の本明細書中に記述されるLIV−1のモジュレーターおよび薬学的に許容される担体を含んでいる医薬組成物を提供する。或る実施態様では、医薬組成物は、溶液もしくは懸濁液のいずれかとして注射薬として調製されて;注射に先立って液体のビークル中の溶液もしくは懸濁液に適する固体の型をまた調製することができる。リポゾームは薬学的に許容される担体の定義の範囲内に含まれる。薬学的に許容される塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩等のような鉱酸塩;および酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩等のような有機酸の塩、が医薬組成物の中にまた存在し得る。薬学的に許容される添加物の詳細な議論がRemington:「薬学の科学と実際(1995)」(The Science and Practice of Pharmacy (1995)) Alfonso Gennaro, Lippincott, Williams, & Wilkinsで入手可能である。
本発明はまた、一つもしくはそれ以上の本明細書中に記述されるLIV−1のモジュレーターおよび薬学的に許容される担体を含んでいる医薬組成物を提供する。或る実施態様では、医薬組成物は、溶液もしくは懸濁液のいずれかとして注射薬として調製されて;注射に先立って液体のビークル中の溶液もしくは懸濁液に適する固体の型をまた調製することができる。リポゾームは薬学的に許容される担体の定義の範囲内に含まれる。薬学的に許容される塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩等のような鉱酸塩;および酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩等のような有機酸の塩、が医薬組成物の中にまた存在し得る。薬学的に許容される添加物の詳細な議論がRemington:「薬学の科学と実際(1995)」(The Science and Practice of Pharmacy (1995)) Alfonso Gennaro, Lippincott, Williams, & Wilkinsで入手可能である。
LIV−1を検出する方法
本発明はまた、LIV−1を検出する方法を提供する。或る実施態様では、LIV−1は患者の中にもしくは患者の試料の中に存在する。或る実施態様では、方法は、一つもしくはそれ以上のLIV−1のモジュレーターを含んでいる組成物を患者に投与して、患者の中における画像化剤の局在を検出することを含む。或る実施態様では、患者の試料はがん細胞を含む。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは画像化剤に連結しているかもしくは検出可能的に標識されている。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは画像化剤に結合したLIV−1の抗体であって、一つもしくはそれ以上の腫瘍を検出するために、もしくはLIV−1治療法に対する患者の感受性を測定するために患者に投与される。標識された抗体は細胞上の高密度の受容体に結合して、それにより腫瘍細胞上に蓄積するであろう。標準的な画像化技法を用いて、腫瘍の部位を検出することができる。
本発明はまた、LIV−1を検出する方法を提供する。或る実施態様では、LIV−1は患者の中にもしくは患者の試料の中に存在する。或る実施態様では、方法は、一つもしくはそれ以上のLIV−1のモジュレーターを含んでいる組成物を患者に投与して、患者の中における画像化剤の局在を検出することを含む。或る実施態様では、患者の試料はがん細胞を含む。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは画像化剤に連結しているかもしくは検出可能的に標識されている。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは画像化剤に結合したLIV−1の抗体であって、一つもしくはそれ以上の腫瘍を検出するために、もしくはLIV−1治療法に対する患者の感受性を測定するために患者に投与される。標識された抗体は細胞上の高密度の受容体に結合して、それにより腫瘍細胞上に蓄積するであろう。標準的な画像化技法を用いて、腫瘍の部位を検出することができる。
本発明はまた、LIV−1を発現しているもしくは過剰発現している細胞もしくは腫瘍を画像化し/検出する方法を提供して、それはLIV−1のモジュレーターを含んでいる組成物を試料と接触させて、試料中のLIV−1のモジュレーターの存在を検出することを含んでいる。或る実施態様では、試料は患者の試料である。或る実施態様では、患者の試料はがん細胞を含む。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターは画像化剤に連結しているかもしくは検出可能的に標識されている。
本発明はまた、患者、細胞もしくは試料中に存在するLIV−1の量を定量化する方法を提供する。方法は、一つもしくはそれ以上の抗体、プローブ、もしくは小分子を患者または試料に投与して、試料中に存在するLIV−1の量を検出することを含む。或る実施態様では、抗体、プローブ、もしくは小分子は画像化剤に連結しているかもしくは検出可能的に標識されている。そのような情報は、例えば、腫瘍がLIV−1と関係しているか否か、そしてそれ故に特定の処置が使用されるべきか避けるべきかどうかを指示する。或る実施態様では、当業者に周知の標準的技法を用いて、腫瘍細胞を含むと信じられる試料を得て、標識抗体、プローブ、オリゴヌクレオチド、および小分子と接触させる。任意の結合されていない標識抗体、プローブ、オリゴヌクレオチドもしくは小分子を除去した後に、細胞に結合している標識抗体、ペプチド、オリゴヌクレオチドもしくは模倣体の量、または結合していないとして除去された抗体、ペプチド、オリゴヌクレオチドもしくは模倣体の量、を測定する。情報は存在するLIV−1の量に直接関係する。
画像化を、当業者に周知の手順を用いて実施することができる。画像化を、例えば、ラジオシンチグラフィー、核磁気共鳴画像化(MRI)もしくはコンピュータ断層撮影(CTスキャン)により実施することができる。画像化剤用に最も普遍的に使用されている放射性核種としては、放射性のヨードおよびインジウムが含まれる。CTスキャンによる画像化は鉄キレートのような重金属を使用し得る。MRIスキャニングはガドリニウムもしくはマンガンのキレートを使用し得る。加えて、酸素、窒素、鉄、炭素もしくはガリウムの陽電子放出体を用いる陽電子放射断層撮影法(PET)が可能であり得る。画像化を、インビボでのLIV−1の活動をモニターするために亜鉛感受性色素を用いて実施し得る。そのような方法は当業者に既知である。そのような方法の例は、A. Takeda et al, Cancer Research 61, 50655069, July 1, 2001; およびC. Frederickson, Sci STKE. 2003 May 13;2003(182)(それらのそれぞれは出典明示により本明細書の一部とする)によって議論されている。
或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターはLIV−1の抗体である。或る実施態様では、モジュレーターは画像化剤に連結しているかもしくは検出可能的に標識されている。或る実施態様では、画像化剤は、18F、43K、52Fe、57Co、67Cu、67Ga、77Br、87MSr、86Y、90Y、99MTc、111In、123I、125I、127Cs、129Cs、131I、132I、197Hg、203Pb、もしくは206Biである。
検出の方法は当業者に周知である。例えば、ポリヌクレオチドを検出する方法としては、PCR,ノザンブロッティング、サザンブロッティング、RNA保護、およびDNAハイブリッド形成(インシツハイブリッド形成を含む)が含まれるが、これらに限定されない。ポリペプチドを検出する方法としては、ウエスタンブロッティング、ELISA、酵素活性アッセイ、スロットブロッティンング、ペプチド質量フィンガープリンティング、電気泳動、免疫化学、および免疫組織化学が含まれるが、これらに限定されない。検出法の他の例としては、全て当業者に周知のラジオイムノアッセイ(RIA)、化学発光イムノアッセイ、蛍光免疫イムノアッセイ、時間分解蛍光イムノアッセイ(TR−FIA)、二色蛍光顕微鏡検査法、もしくはイムノクロマトグラフィーアッセイが含まれるが、これらに限定されない。本発明の或る実施態様では、ポリヌクレオチドの発現はPCRの方法論を用いて検出され、ポリペプチドの生産はELISA技法を用いて検出される。
細胞毒性薬剤もしくは診断薬剤を細胞に送達する方法
本発明はまた、LIV−1を発現する一つもしくはそれ以上の細胞に細胞毒性薬剤もしくは診断薬剤を送達する方法を提供する。或る実施態様では、方法は、細胞毒性薬剤もしくは診断薬剤に結合される本発明のLIV−1のモジュレーターを細胞と接触させることを含む。
本発明はまた、LIV−1を発現する一つもしくはそれ以上の細胞に細胞毒性薬剤もしくは診断薬剤を送達する方法を提供する。或る実施態様では、方法は、細胞毒性薬剤もしくは診断薬剤に結合される本発明のLIV−1のモジュレーターを細胞と接触させることを含む。
がん患者の予後を決定する方法
本発明はまた、LIV−1に関連したがんを持つ患者の予後を決定するための方法を提供する。方法は、患者試料の中でLIV−1−デルタ対LIV−1の比率を測定することを含む。理論に束縛されることを望むわけではないが、本発明者は、LIV−1と比して更に高いレベルのLIV−1−デルタは更に低侵襲性のがんおよび/もしくは処置に更に感受性の高いがんと相関することを発見している。したがって、或る実施態様では、LIV−1に比して高いレベルのLIV−1−デルタは、延長した生存もしくは/または本発明のLIV−1のモジュレーターおよび/もしくは従来の抗がん剤での成功的な処置について良好な予後を持つ患者を指示する。或る実施態様では、良好な予後は、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、もしくは少なくとも5:1のLIV−1−デルタ:LIV−1の比率によって指示される。或る実施態様では、LIV−1−デルタ:LIV−1の比率は、mRNAもしくはタンパク質のレベルを測定することにより決定される。
本発明はまた、LIV−1に関連したがんを持つ患者の予後を決定するための方法を提供する。方法は、患者試料の中でLIV−1−デルタ対LIV−1の比率を測定することを含む。理論に束縛されることを望むわけではないが、本発明者は、LIV−1と比して更に高いレベルのLIV−1−デルタは更に低侵襲性のがんおよび/もしくは処置に更に感受性の高いがんと相関することを発見している。したがって、或る実施態様では、LIV−1に比して高いレベルのLIV−1−デルタは、延長した生存もしくは/または本発明のLIV−1のモジュレーターおよび/もしくは従来の抗がん剤での成功的な処置について良好な予後を持つ患者を指示する。或る実施態様では、良好な予後は、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、もしくは少なくとも5:1のLIV−1−デルタ:LIV−1の比率によって指示される。或る実施態様では、LIV−1−デルタ:LIV−1の比率は、mRNAもしくはタンパク質のレベルを測定することにより決定される。
或る実施態様では、LIV−1が関連するがんを持つ患者の予後を調べる方法は、患者試料中の細胞の血漿膜に結合されたLIV−1を検出することを含む。或る実施態様では、患者試料中の細胞の血漿膜に結合されたLIV−1の検出は、延長した生存の良好な予後ならびに/または本発明のLIV−1のモジュレーターおよび/もしくは従来のがん医薬品での成功した処置を示さない。
或る実施態様では、LIV−1は配列番号1の配列を有している核酸によってコード化される。或る実施態様では、LIV−1は配列番号2の配列を有する。或る実施態様では、LIV−1−デルタは配列番号365の配列を有する。
LIV−1治療法に対する感受性を測定する方法
本発明はまた、LIV−1治療法に対する患者の感受性を測定する方法を提供する。方法は、患者もしくは患者試料の中におけるLIV−1の差次的発現の証拠の存在もしくは不在を検出することを含む。患者もしくは試料の中のLIV−1の差次的発現の証拠の存在は、LIV−1治療法に感受性のある患者を指示する。或る実施態様では、患者もしくは患者試料の中のLIV−1の差次的発現の証拠の不在は、LIV−1治療法の候補者でない患者を指示する。
本発明はまた、LIV−1治療法に対する患者の感受性を測定する方法を提供する。方法は、患者もしくは患者試料の中におけるLIV−1の差次的発現の証拠の存在もしくは不在を検出することを含む。患者もしくは試料の中のLIV−1の差次的発現の証拠の存在は、LIV−1治療法に感受性のある患者を指示する。或る実施態様では、患者もしくは患者試料の中のLIV−1の差次的発現の証拠の不在は、LIV−1治療法の候補者でない患者を指示する。
或る実施態様では、治療法はまず画像化剤に連結させたLIV−1のモジュレーターを含んでいる組成物を、それを必要とする患者に投与することを含んでいるLIV−1治療法に感受性な患者を確認し、そして患者の中で遺伝子もしくは遺伝子産物の証拠の存在もしくは不在を検出することを含む。或る実施態様では、治療法はさらに、もしも患者がLIV−1治療法の候補者であるならば一つもしくはそれ以上のLIV−1のモジュレーターを患者に投与し、もしも患者がLIV−1治療法の候補者でないならば従来のがん処置で患者を処置することを含む。
或る治療的方法では、患者ががんを有するかもしくはがんに対して感受性であると確認されるときには、一つもしくはそれ以上のLIV−1のモジュレーターを単独で、もしくは他の抗がん医薬品との併用で患者に投与する。
がんの進行を評価する方法
本発明はまた、患者におけるがんの進行を評価する方法を提供して、それは第1の時点での生物学的試料の中におけるLIV−1の発現産物のレベルを第2の時点での同一の発現産物のレベルと比較することを含んでいる。第1の時点に比して第2の時点での発現レベルの変化は、がんの進行を指示している。
本発明はまた、患者におけるがんの進行を評価する方法を提供して、それは第1の時点での生物学的試料の中におけるLIV−1の発現産物のレベルを第2の時点での同一の発現産物のレベルと比較することを含んでいる。第1の時点に比して第2の時点での発現レベルの変化は、がんの進行を指示している。
スクリーニングの方法
本発明はまた、抗がん剤をスクリーニングする方法を提供する。方法は、LIV−1を発現する細胞を候補化合物と接触させて、LIV−1が関連する生物学的活性がモジュレートされるかどうかを測定することを含む。或る実施態様では、がん細胞の成長、インテグリンが仲介する活性、腫瘍生成、がん細胞の増殖、がん細胞の転移、細胞の遊走、血管新生、LIV−1のシグナル伝達、LIV−1が仲介する細胞−細胞付着、LIV−1が仲介する細胞−細胞膜相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックスの分解、およびLIV−1の発現の一つもしくはそれ以上の阻害は抗がん剤を指示している。
本発明はまた、抗がん剤をスクリーニングする方法を提供する。方法は、LIV−1を発現する細胞を候補化合物と接触させて、LIV−1が関連する生物学的活性がモジュレートされるかどうかを測定することを含む。或る実施態様では、がん細胞の成長、インテグリンが仲介する活性、腫瘍生成、がん細胞の増殖、がん細胞の転移、細胞の遊走、血管新生、LIV−1のシグナル伝達、LIV−1が仲介する細胞−細胞付着、LIV−1が仲介する細胞−細胞膜相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックスの分解、およびLIV−1の発現の一つもしくはそれ以上の阻害は抗がん剤を指示している。
本発明はさらに、がんの阻害剤を確認する方法を提供する。方法は、LIV−1を発現している細胞を候補化合物およびLIV−1のリガンドと接触させて、LIV−1が関連する生物学的活性がモジュレートされるかどうかを測定することを含む。或る実施態様では、がん細胞の成長、インテグリンが仲介する活性、腫瘍生成、がん細胞の増殖、がん細胞の転移、細胞の遊走、血管新生、LIV−1のシグナル伝達、LIV−1が仲介する細胞−細胞付着、LIV−1が仲介する細胞−細胞膜相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス相互作用、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックスの分解、およびLIV−1の発現の一つもしくはそれ以上の阻害はがん阻害剤を指示している。或る実施態様では、患者に投与されるLIV−1のモジュレーターの量は、がん細胞のアポトシスを増加させるのに有効である。
或る実施態様では、本発明は、例えば、推定のモジュレーターを下流マーカーの活性もしくはレベルをモジュレートする活性についてスクリーニングすることにより、抗がん剤、特に転移性がんに対する薬剤をスクリーニングする方法を提供する。或る実施態様では、サイクリンD1レベルを減少させ、MT1−MMPレベルを低減させ、もしくは細胞質亜鉛のレベルを低減させる候補薬剤は、抗がん剤として確認される。
LIV−1を精製する方法
或る実施態様では、本発明は、LIV−1を含んでいる試料からLIV−1のタンパク質を精製する方法を提供する。方法は、固相支持体に結合される本発明のLIV−1の抗体を含んでいる親和性マトリックスを提供し、試料を親和性マトリックスと接触させて、親和性マトリックス−LIV−1タンパク質複合体を形成し、親和性マトリックス−LIV−1タンパク質複合体を試料の残りから分離して;親和性マトリックスからLIV−1のタンパク質を放出させることを含む。
或る実施態様では、本発明は、LIV−1を含んでいる試料からLIV−1のタンパク質を精製する方法を提供する。方法は、固相支持体に結合される本発明のLIV−1の抗体を含んでいる親和性マトリックスを提供し、試料を親和性マトリックスと接触させて、親和性マトリックス−LIV−1タンパク質複合体を形成し、親和性マトリックス−LIV−1タンパク質複合体を試料の残りから分離して;親和性マトリックスからLIV−1のタンパク質を放出させることを含む。
キット
或る実施態様では、本発明は、LIV−1の過剰発現と相関する遺伝子もしくは遺伝子産物を画像化しおよび/もしくは検出するためのキットを提供する。本発明のキットは、検出可能な抗体、小分子、オリゴヌクレオチド、デコイ、模倣体もしくはプローブならびに本発明の方法を実施するための説明書を含む。任意に、キットは一つもしくはそれ以上の以下のものを含有し得る:対照物(陽性のおよび/もしくは陰性の)、対照物のための容器、陽性のおよび/もしくは陰性の結果の代表的な例の写真もしくは描画。
或る実施態様では、本発明は、LIV−1の過剰発現と相関する遺伝子もしくは遺伝子産物を画像化しおよび/もしくは検出するためのキットを提供する。本発明のキットは、検出可能な抗体、小分子、オリゴヌクレオチド、デコイ、模倣体もしくはプローブならびに本発明の方法を実施するための説明書を含む。任意に、キットは一つもしくはそれ以上の以下のものを含有し得る:対照物(陽性のおよび/もしくは陰性の)、対照物のための容器、陽性のおよび/もしくは陰性の結果の代表的な例の写真もしくは描画。
本明細書中に記述される特許、特許出願、受付番号および刊行物のそれぞれは全体的な出典明示により本明細書の一部とする。
本明細書中に記述されるものに加えて、本発明の種々の修飾は上の記載に照らせば当業者には明らかであるであろう。そのような修飾はまた補足される実施態様の範囲に入ることがまた意図されている。本発明は以下の実施例においてさらに立証されるが、これらは例示の目的のためであり本発明の範囲を限定することを意図しない。
実施例1
免疫沈降
総容積10mL当たりに50 mM Tris−HCl pH7.5、150mM NaCl、1%TritonX-100および1個のプロテアーゼ阻害剤錠(Roche Diagnostic Corp., Indianapolis, IN)を含有している免疫沈降(IP)用緩衝液を調製した。自社で作成したウサギのポリクローナル抗体(Ab)、抗−LIV−1、をIP緩衝液と1:100希釈で混合して、ねじぶた式試験管の中の細胞融解物に加えて、それを振盪機の上で4℃で1〜2時間混合させた。免疫沈降には、抗ウサギIgG−結合ビーズ40μlもしくはストレプトアビジンビーズ120μlのいずれかをそれぞれの試験管に加えて、振盪機の上で4℃で終夜インキュベーションを継続した。引き続いて、試験管を7000×gで2分間4℃で遠心分離して、上清みを除去した。ビーズペレットを冷却した洗浄用緩衝液で4回洗浄して、次いで、還元剤を含有している2X SDS Tris/グリシン試料用緩衝液30μlをそれぞれの試験管に加えた。次いで、試料用緩衝液中のビーズを95℃で5分間二回煮沸して、それぞれの時にビーズから免疫沈降物を放出させた。次いで、煮沸したビーズ溶液を14,000×gで5分間室温で遠心分離して、次いで、上清みを除去して、新しい試験管に移した。免疫沈降物を直ちにSDS−PAGEゲル上の電気泳動により分析するかもしくは−20℃で保存した。ウエスタンブロット分析を標準の方法を用いて実施した。電気泳動された免疫沈降物をポリアクリルアミドゲルから膜に移して、次いで、膜を第二のLIV−1抗体(1:1000で)を用いて緩やかに振盪しつつ室温で1時間プロービングを行った。0.05%Tween20(PBST)を含有しているPBSで数回洗浄後に、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)に結合した適切な種−特異的第二抗体を加えて、室温で30分間振盪機の上でインキュベートした。数回洗浄後に、次いで、膜の上の反応性バンドをECL検出システム(Amersham Biosciences UK)を用いて視覚化した。
免疫沈降
総容積10mL当たりに50 mM Tris−HCl pH7.5、150mM NaCl、1%TritonX-100および1個のプロテアーゼ阻害剤錠(Roche Diagnostic Corp., Indianapolis, IN)を含有している免疫沈降(IP)用緩衝液を調製した。自社で作成したウサギのポリクローナル抗体(Ab)、抗−LIV−1、をIP緩衝液と1:100希釈で混合して、ねじぶた式試験管の中の細胞融解物に加えて、それを振盪機の上で4℃で1〜2時間混合させた。免疫沈降には、抗ウサギIgG−結合ビーズ40μlもしくはストレプトアビジンビーズ120μlのいずれかをそれぞれの試験管に加えて、振盪機の上で4℃で終夜インキュベーションを継続した。引き続いて、試験管を7000×gで2分間4℃で遠心分離して、上清みを除去した。ビーズペレットを冷却した洗浄用緩衝液で4回洗浄して、次いで、還元剤を含有している2X SDS Tris/グリシン試料用緩衝液30μlをそれぞれの試験管に加えた。次いで、試料用緩衝液中のビーズを95℃で5分間二回煮沸して、それぞれの時にビーズから免疫沈降物を放出させた。次いで、煮沸したビーズ溶液を14,000×gで5分間室温で遠心分離して、次いで、上清みを除去して、新しい試験管に移した。免疫沈降物を直ちにSDS−PAGEゲル上の電気泳動により分析するかもしくは−20℃で保存した。ウエスタンブロット分析を標準の方法を用いて実施した。電気泳動された免疫沈降物をポリアクリルアミドゲルから膜に移して、次いで、膜を第二のLIV−1抗体(1:1000で)を用いて緩やかに振盪しつつ室温で1時間プロービングを行った。0.05%Tween20(PBST)を含有しているPBSで数回洗浄後に、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)に結合した適切な種−特異的第二抗体を加えて、室温で30分間振盪機の上でインキュベートした。数回洗浄後に、次いで、膜の上の反応性バンドをECL検出システム(Amersham Biosciences UK)を用いて視覚化した。
実施例2
FACS分析
透過化処理をしていない細胞を分析に使用した。(冷)PBS、1%牛血清アルブミン(BSA)、2%牛胎児血清(FBS)および0.1%アジ化ナトリウムを含有しているFACS用緩衝液を調製した。解離用緩衝液(Invitrogen Corp., Carlsbad, CA)を用いて付着細胞を剥がすことにより細胞を収穫した。解離用緩衝液を中和するために、等容積の成長培地を加えた。次いで、細胞を5mLのポリスチレン製丸底試験管の中に分注した。それぞれの染色のために、100万個の細胞を1000rpmで5分間、4℃で遠心分離して、次いで、一次抗体(FACS用緩衝液100μl中で6μgまで)を細胞のペレットに加え、ボルテックスにより混合して、氷の上で30分から1時間インキュベートした。次いで、細胞を、1000rpmで5分間4℃での遠心分離によりペレットにした後で、FACS用緩衝液3mlで二回洗浄した。二回目の洗浄および遠心分離の後に、次いで、二次抗体(FACS用緩衝液50μl中で1μg)を細胞ペレットに加え、ボルテックスにより混合して、氷の上で30分間暗所でインキュベートした。1000rpmで5分間4℃での遠心分離によりペレットにした後で、次いで、細胞をFACS用緩衝液3mlで二回洗浄した。二回目の洗浄および遠心分離の後で、ヨウ化プロピジウム(PI)を含有しているFACS用緩衝液50μL中に細胞を500μgで再懸濁した。(PIは1μg/μLの原液として調製して、1:100で使用した)。FACS/フローサイトメトリー分析を1時間以内に実施した。
FACS分析
透過化処理をしていない細胞を分析に使用した。(冷)PBS、1%牛血清アルブミン(BSA)、2%牛胎児血清(FBS)および0.1%アジ化ナトリウムを含有しているFACS用緩衝液を調製した。解離用緩衝液(Invitrogen Corp., Carlsbad, CA)を用いて付着細胞を剥がすことにより細胞を収穫した。解離用緩衝液を中和するために、等容積の成長培地を加えた。次いで、細胞を5mLのポリスチレン製丸底試験管の中に分注した。それぞれの染色のために、100万個の細胞を1000rpmで5分間、4℃で遠心分離して、次いで、一次抗体(FACS用緩衝液100μl中で6μgまで)を細胞のペレットに加え、ボルテックスにより混合して、氷の上で30分から1時間インキュベートした。次いで、細胞を、1000rpmで5分間4℃での遠心分離によりペレットにした後で、FACS用緩衝液3mlで二回洗浄した。二回目の洗浄および遠心分離の後に、次いで、二次抗体(FACS用緩衝液50μl中で1μg)を細胞ペレットに加え、ボルテックスにより混合して、氷の上で30分間暗所でインキュベートした。1000rpmで5分間4℃での遠心分離によりペレットにした後で、次いで、細胞をFACS用緩衝液3mlで二回洗浄した。二回目の洗浄および遠心分離の後で、ヨウ化プロピジウム(PI)を含有しているFACS用緩衝液50μL中に細胞を500μgで再懸濁した。(PIは1μg/μLの原液として調製して、1:100で使用した)。FACS/フローサイトメトリー分析を1時間以内に実施した。
実施例3
オリゴヌクレオチドが軟寒天での成長を阻害する
MDA231、MCF−7、ZR75−1およびT47D1細胞をLIV−1のオリゴヌクレオチド(配列番号369および370)で処理した。細胞を0.35%軟寒天の中で平板培養して、培養液の中で7日間後にAlamar Blueを用いて成長を定量化した。
オリゴヌクレオチドが軟寒天での成長を阻害する
MDA231、MCF−7、ZR75−1およびT47D1細胞をLIV−1のオリゴヌクレオチド(配列番号369および370)で処理した。細胞を0.35%軟寒天の中で平板培養して、培養液の中で7日間後にAlamar Blueを用いて成長を定量化した。
T47D1細胞の付着非依存性の細胞成長に及ぼすLIV−1の遺伝子発現の作用を、軟寒天中におけるコロニー形成により測定した。軟寒天でのアッセイを、組織培養処理されていないプレートをPoly−HEMAでまずコーティングすることにより実施して、細胞がプレートに付着するのを防いだ。トランスフェクトされていない細胞を、トリプシンを用い培地の中で二回洗浄して収穫した。血球計算器を用いて細胞を数えて、1ml当たり104個の細胞に培地の中に懸濁した。Poly-HEMAでコーティングした96穴プレートの中に50μlのアリコートを置いて、トランスフェクションを行った。それぞれのトランスフェクション混合液について、担体分子、好ましくはリピトイドもしくはコレステロイド、を水中で0.5nMの作業用濃度に調製し、音波処理して均一な溶液を生じて、0.45μmのPVDF膜を通してろ過した。次いで、アンチセンスもしくは対照のオリゴヌクレオチドを無菌のMillipore水の中の100μMの作業用濃度に調製した。オリゴヌクレオチドはミクロ遠心管の中でOptiMEM[登録商標](Gibco/BRL)で2μMに、もしくは20μgオリゴ/OptiMEM[登録商標]mlにさらに希釈した。別のミクロ遠心管の中で、リピトイドもしくはコレステロイドを、典型的には約1.5〜2nmolのリピトイド/μgアンチセンスオリゴヌクレオチドの量で、オリゴヌクレオチドを希釈するのに使用したのと同一の容積のOptiMEM[登録商標]の中に希釈した。希釈したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、希釈したリピトイドに直ちに加えて、上下にピペッティングすることにより混合した。オリゴヌクレオチドを最終濃度約300nMになるように細胞に加えた。37℃で約30分間トランスフェクション後に、3%GTGアガロースを最終濃度0.35%アガロースになるように上下にピペッティングすることにより細胞に加えた。細胞層のアガロースが固化した後で、培地100μlをそれぞれの穴の最上部に滴下した。約7日でコロニーが生成した。成長の読出しのために、Alamar Blue20μlをそれぞれの穴に加えて、プレートを約15分間振盪した。6〜24時間インキュベーションの後に、蛍光値(530nm励起/590nm発光)を読み取りをした。
LIV−1の修飾剤を用いてのがん細胞株におけるコロニー生成の阻害は、転移性表現型の産生および/もしくは維持にLIV−1が重要であることを示す。
実施例4:遺伝子発現の制御
がん細胞中のポリヌクレオチドにより代表される差次的に発現される遺伝子の発現をオリゴヌクレオチドを用いて分析して、腫瘍形成、例えば転移性表現型の促進におけるLIV−1の役割および機能を確認した。
LIV−1オリゴヌクレオチドを作成し、LIV−1の発現を抑制するそれらの能力を試験した。一旦合成されて定量化されると、オリゴマーを細胞株のパネルにおける転写ノックアウトの効率についてスクリーニングした。ノックアウトの効率は、GeneAmp定量化を用いてmRNAレベルを分析することにより測定された。
がん細胞中のポリヌクレオチドにより代表される差次的に発現される遺伝子の発現をオリゴヌクレオチドを用いて分析して、腫瘍形成、例えば転移性表現型の促進におけるLIV−1の役割および機能を確認した。
LIV−1オリゴヌクレオチドを作成し、LIV−1の発現を抑制するそれらの能力を試験した。一旦合成されて定量化されると、オリゴマーを細胞株のパネルにおける転写ノックアウトの効率についてスクリーニングした。ノックアウトの効率は、GeneAmp定量化を用いてmRNAレベルを分析することにより測定された。
遺伝子発現を阻害するそれぞれのヌクレオチドの能力を、T47D1、T47D−T1 MCF7、 ZR−75−1、MDA231、184B5、もしくはHMECの細胞の中へのトランスフェクションにより試験した。
それぞれのトランスフェクション混合液について、担体分子(脂質、脂質誘導体、脂質様分子、コレステロール、コレステロール誘導体、もしくはコレステロール様分子のような)を水中で0.5mMの作業用濃度に調製し、音波処理して均一な溶液を生じて、0.45μmのPVDF膜を通してろ過した。次いで、アンチセンスおよびsiRNAのオリゴヌクレオチドを、無菌のMillipore水の中で約100μMの作業用濃度に調製した。オリゴヌクレオチドを、ミクロ遠心管の中の、OptiMEM[登録商標](Gibco/BRL)の中で2μMに、もしくはおよそ20μgオリゴ/OptiMEM[登録商標]mlにさらに希釈した。別のミクロ遠心管の中で、担体分子、典型的には約1.5〜2nmolの担体/μgアンチセンスオリゴヌクレオチド、をオリゴヌクレオチドの希釈に使用したのと同一容積のOptiMEM[登録商標]に希釈した。希釈したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、希釈した担体に直ちに加えて、上下にピペッティングして混合した。siRNAを最終濃度約67nMになるように細胞に加えた。
トランスフェクトされた細胞の中で興味のある標的遺伝子に相当する標的mRNAのレベルを、ABI GeneAmp 7000 [登録商標]リアルタイムPCR装置を用いて細胞株の中で定量化した。標的mRNAに対する値を内部対照に対して規格化した。それぞれ20μlの反応液について、抽出したRNA(一般的に総量0.21μg)を無菌の0.5もしくは1.5mlのミクロ遠心管の中に入れて、水を加えて総量12.5μlとした。それぞれの試験管に、2.5μlのH2O、2.0μlの10X反応用緩衝液、10μlのオリゴdT(20pmol)、1.0μlのdNTP混合物(それぞれ10mM)、0.5μlのRNAsin[登録商標](20μl)(Ambion, Inc., Hialeah, FL)、および0.5μlのMMLV逆転写酵素(50μl)(Ambion, Inc.)を(記述した順に)混合することにより調製された、緩衝液/酵素混合液7.5μlを加えた。内容物を上下にピペッティングすることにより混合して、反応混合液を42℃で1時間インキュベートした。それぞれの試験管の内容物を、増幅に先立って遠心分離した。
ABI sybrマスター混合物、プラスそれぞれのオリゴヌクレオチド0.175pmolを用いて増幅反応用混合液を調製した。SYBR[登録商標]Green (Molecular Probes, Eugene, OR)は、二本鎖DNAに結合するときに蛍光を発する色素である。二本鎖PCR生成物が増幅中に産生されるにつれて、SYBR[登録商標]Greenからの蛍光が増加する。増幅用混合液のそれぞれ20μlのアリコートに、鋳型RT2μlを加えて、標準的なプロトコールにしたがって増幅を行った。結果を、トランスフェクトされていない細胞、ビークルのみでトランスフェクトされた(ニセのトランスフェクトされた)細胞、もしくは逆制御オリゴヌクレオチドでトランスフェクトされた細胞と比して相当する遺伝子産物の発現の減少百分率として表した。
LIV−1のオリゴヌクレオチドは試験されたすべての細胞株においてLiv-1の発現を阻害したけれども、LIV−1のオリゴヌクレオチドは腫瘍原性の細胞株においてのみ機能的結果を有した。LIV−1のオリゴヌクレオチドの機能的結果は非腫瘍原性株では何も観察されず、がん細胞および“正常”細胞はLiv1の活性に対して異なる依存性を有していることを示している。
実施例5
増殖への発現の作用
遺伝子発現の細胞増殖の阻害への作用を、T47D1、T47D−T1、MCF7、ZR−75−1、184B5、MDA231およびHMECの細胞を含んでいる幾つかの細胞株の中でsiRNA方法論を用いて評価した。
96穴の皿の中で、複数日後に約80〜95%コンフルエントになるであろう密度に細胞を平板培養した。オリゴヌクレオチド(アンチセンスもしくはsiRNA)をOptiMEM[登録商標]の中で2μMに希釈した。次いで、オリゴヌクレオチド−OptiMEM[登録商標]を、アッセイに用いられるべき特定の細胞型に至適になるように選択された、送達用ビークルに加えた。次いで、オリゴ/送達用ビークル混合液を細胞の上で血清入り培地の中にさらに希釈した。アンチセンスオリゴヌクレオチドの最終濃度は約300nMであって、siRNAオリゴヌクレオチドの最終濃度は67〜100nMであった。
増殖への発現の作用
遺伝子発現の細胞増殖の阻害への作用を、T47D1、T47D−T1、MCF7、ZR−75−1、184B5、MDA231およびHMECの細胞を含んでいる幾つかの細胞株の中でsiRNA方法論を用いて評価した。
96穴の皿の中で、複数日後に約80〜95%コンフルエントになるであろう密度に細胞を平板培養した。オリゴヌクレオチド(アンチセンスもしくはsiRNA)をOptiMEM[登録商標]の中で2μMに希釈した。次いで、オリゴヌクレオチド−OptiMEM[登録商標]を、アッセイに用いられるべき特定の細胞型に至適になるように選択された、送達用ビークルに加えた。次いで、オリゴ/送達用ビークル混合液を細胞の上で血清入り培地の中にさらに希釈した。アンチセンスオリゴヌクレオチドの最終濃度は約300nMであって、siRNAオリゴヌクレオチドの最終濃度は67〜100nMであった。
オリゴヌクレオチドは上に記述されるように調製された。細胞を約4時間から終夜にかけて37℃でトランスフェトして、トランスフェクション混合液を新鮮培地と取替えた。トランスフェクションは上に記述されるように行われた。
LIV−1のオリゴヌクレオチドはがん細胞の増殖を阻害したが、HMEC(初代乳房上皮細胞)もしくは184B5(非腫瘍原性乳房上皮細胞株)細胞の増殖を阻害せず、がん細胞におけるがん表現型の産生および/もしくは維持にLiv1が役割を演じていることを示している。
実施例6
生存度のアッセイ
標的メッセージの枯渇の細胞死に及ぼす作用を評価するために、T47D−T1、MCF7、Zr−75−1、およびMDA−MB231の細胞を細胞毒性アッセイのためにトランスフェクトした。細胞毒性を、膜損傷に因り培地の中へ放出されるLDH酵素の量を測定することによりモニターした。LDHの活性を、Roche Molecular Biochemicals社からのCytotoxicity Detection Kitを用いて測定した。データは、同じ時点および処理で培地に放出されるLDH対穴中に存在する総LDH量との比率(rLDH/tLDH)として提供される。BCL2(既知の抗アポトシス遺伝子)に対するアンチセンスのおよび逆制御のオリゴヌクレオチドを用いる陽性対照が含まれ;BCL2に対するメッセージの損失は、対照のオリゴヌクレオチドでの処理(トランスフェクションに因るバックグラウンド細胞毒性)と比較して細胞死の増加に至る。
生存度のアッセイ
標的メッセージの枯渇の細胞死に及ぼす作用を評価するために、T47D−T1、MCF7、Zr−75−1、およびMDA−MB231の細胞を細胞毒性アッセイのためにトランスフェクトした。細胞毒性を、膜損傷に因り培地の中へ放出されるLDH酵素の量を測定することによりモニターした。LDHの活性を、Roche Molecular Biochemicals社からのCytotoxicity Detection Kitを用いて測定した。データは、同じ時点および処理で培地に放出されるLDH対穴中に存在する総LDH量との比率(rLDH/tLDH)として提供される。BCL2(既知の抗アポトシス遺伝子)に対するアンチセンスのおよび逆制御のオリゴヌクレオチドを用いる陽性対照が含まれ;BCL2に対するメッセージの損失は、対照のオリゴヌクレオチドでの処理(トランスフェクションに因るバックグラウンド細胞毒性)と比較して細胞死の増加に至る。
実施例7
カスパーゼ/M30方法論
siRNAで処理した細胞からの融解物についてウエスタンブロッティングを用いて、プロカスパーゼおよびM30を評価した。処理後の種々の時点で、細胞(付着した細胞および遠心して沈殿させた剥離された細胞の両方)を融解して、プロカスパーゼおよびM30に対する抗体を用いるウエスタン分析に供した。プロカスパーゼの消失はカスパーゼの活性化に相当した。M30エピトープの出現はサイトケラチン18のカスパーゼの切断を反映した。使用した抗体は、Axxora/Alexis M30 (CytoDeath: CAT# ALX-804-590)および Procaspase Ab (R&D Systems,カタログ番号MAB707)であった。
カスパーゼ/M30方法論
siRNAで処理した細胞からの融解物についてウエスタンブロッティングを用いて、プロカスパーゼおよびM30を評価した。処理後の種々の時点で、細胞(付着した細胞および遠心して沈殿させた剥離された細胞の両方)を融解して、プロカスパーゼおよびM30に対する抗体を用いるウエスタン分析に供した。プロカスパーゼの消失はカスパーゼの活性化に相当した。M30エピトープの出現はサイトケラチン18のカスパーゼの切断を反映した。使用した抗体は、Axxora/Alexis M30 (CytoDeath: CAT# ALX-804-590)および Procaspase Ab (R&D Systems,カタログ番号MAB707)であった。
実施例8
サイクリンD1方法論
Liv1をノックダウンするために細胞をsiRNAでトランスフェクトするかもしくはLiv-1特異的Abで処理した。トランスフェクトされた細胞については、トランスフェクションの48時間後に融解物を収集した。Ab処理については、処理の6時間後に融解物を収集した。融解物を、抗サイクリンD1Ab:cyclinD1 Abcam Cat#-ab24249を用いて、ウエスタン分析に供した。使用したsiRNAは配列番号369および370であった。試験されたLIV−1AbはN末端およびTM2−3 ECDに対して自社で作成された。TM2−3 ECDに対する抗体が最大の作用を示すように見えた。
サイクリンD1方法論
Liv1をノックダウンするために細胞をsiRNAでトランスフェクトするかもしくはLiv-1特異的Abで処理した。トランスフェクトされた細胞については、トランスフェクションの48時間後に融解物を収集した。Ab処理については、処理の6時間後に融解物を収集した。融解物を、抗サイクリンD1Ab:cyclinD1 Abcam Cat#-ab24249を用いて、ウエスタン分析に供した。使用したsiRNAは配列番号369および370であった。試験されたLIV−1AbはN末端およびTM2−3 ECDに対して自社で作成された。TM2−3 ECDに対する抗体が最大の作用を示すように見えた。
実施例9
亜鉛レベル
細胞を、実施例Gに先立って24、48もしくは72時間にsiRNAで、もしくは実施例10に先立ってAbで30分間処理した。使用したsiRNAは配列番号369および370であった。試験されたLIV−1の抗体はN末端およびTM2−3 ECDに対して自社で作成した。TM2−3 ECDに対する抗体が最大の作用を示すように見えた。
亜鉛レベル
細胞を、実施例Gに先立って24、48もしくは72時間にsiRNAで、もしくは実施例10に先立ってAbで30分間処理した。使用したsiRNAは配列番号369および370であった。試験されたLIV−1の抗体はN末端およびTM2−3 ECDに対して自社で作成した。TM2−3 ECDに対する抗体が最大の作用を示すように見えた。
実施例10
亜鉛輸送アッセイ
亜鉛輸送を、細胞浸透性の亜鉛選択的蛍光指示薬、Newport Greenを用いてアッセイした。細胞内エステラーゼによる切断で、Newport Greenは遊離の亜鉛イオンに結合して、細胞内の遊離亜鉛含量のための蛍光指示薬として働く。
クレブス−リンゲルHEPES緩衝液(KPH)緩衝液(120mM NaCl、25mM HEPES、pH7.5、4.8mM KCL、1.2mM KH2PO4、1.2mM MgSO4、1.3mM CaCl2)の中で、10μMのNewport Green PDX色素(浸透性エステル型、カタログ番号N24191、Invitrogen-Molecular Probes [登録商標])の作業用溶液および0.02%のPluronic F-127(DMSO中で20%Pluronic F-127;カタログ番号P3000、Invitrogen-Molecular Probes [登録商標])を以下のように調製した。Newport Greenは50μgのアリコートで入手し、それらを遮光して−20℃で乾燥保存し、使用直前に解凍した。Newport Green色素の2.5mM原液を、Newport Green50μgを無水ジメチルスルホキシド(DMSO)(カタログ番号276855−100mL、Sigma-Aldrich)の16.8μLの中に溶解することにより作成した。Newport Green色素の10μM作業用溶液は、分散剤、Pluronic F-127、の同一容積(16.8μL)を2.5mM原液に加えて、次いで、色素の総容積をKRH干渉液8.366mLの中に希釈することによって調製された。
亜鉛輸送アッセイ
亜鉛輸送を、細胞浸透性の亜鉛選択的蛍光指示薬、Newport Greenを用いてアッセイした。細胞内エステラーゼによる切断で、Newport Greenは遊離の亜鉛イオンに結合して、細胞内の遊離亜鉛含量のための蛍光指示薬として働く。
クレブス−リンゲルHEPES緩衝液(KPH)緩衝液(120mM NaCl、25mM HEPES、pH7.5、4.8mM KCL、1.2mM KH2PO4、1.2mM MgSO4、1.3mM CaCl2)の中で、10μMのNewport Green PDX色素(浸透性エステル型、カタログ番号N24191、Invitrogen-Molecular Probes [登録商標])の作業用溶液および0.02%のPluronic F-127(DMSO中で20%Pluronic F-127;カタログ番号P3000、Invitrogen-Molecular Probes [登録商標])を以下のように調製した。Newport Greenは50μgのアリコートで入手し、それらを遮光して−20℃で乾燥保存し、使用直前に解凍した。Newport Green色素の2.5mM原液を、Newport Green50μgを無水ジメチルスルホキシド(DMSO)(カタログ番号276855−100mL、Sigma-Aldrich)の16.8μLの中に溶解することにより作成した。Newport Green色素の10μM作業用溶液は、分散剤、Pluronic F-127、の同一容積(16.8μL)を2.5mM原液に加えて、次いで、色素の総容積をKRH干渉液8.366mLの中に希釈することによって調製された。
付着細胞をCa2+およびMg2+無添加のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)の中で1回洗浄して、酵素無添加のHanksに基づく解離用緩衝液(Invitrogen、カタログ番号13150−016)で収穫した。PBSおよび解離用緩衝液の両者は使用前に37℃に平衡化された。次いで、細胞懸濁液のpHを同一容積の成長培地の添加により中和した。細胞を1000RPMで5分間の遠心分離により収集し;生じた細胞ペレットを1×106個細胞/mLの濃度でPBSの中に再懸濁した。分析には、1.5×106個の細胞を5mlのポリスチレン製の丸底FACS用試験管(Becton Dickinson、カタログ番号352054)の中に分注した。細胞を遠心分離により再びしてペレット化して、PBSを除去した。
細胞ペレットを、10μMのNewport Green色素溶液0.5mlの中でボルテックスすることにより再懸濁し;FACS用試験管を蓋をして、30℃の水浴の中で45分間インキュベートした。色素無添加のKRH緩衝液1mLを細胞の懸濁液に加えて、細胞を1000RPMで5分間の遠心分離によりペレット化した。上清みを吸引除去し、細胞を色素無添加のKRH緩衝液1mLで再び洗浄し、細胞ペレットを色素無添加のKRH緩衝液0.5mLの中に再懸濁して、30℃の水浴中で30分間インキュベートした。色素無添加のKRH緩衝液1mLを細胞懸濁液に加えて、細胞を1000RPMで5分間の遠心分離によりペレット化した。上清みを吸引除去し、細胞を色素無添加のKRH緩衝液1mLの中で再び洗浄して、細胞ペレットを色素無添加のKRH緩衝液2mLの中でボルテックスすることにより再懸濁した。
細胞内の蛍光をFACS(FACSCalibur)(BD Biosciences)によりモニターした。細胞をリアルタイムで収集して、Newport Green色素の蛍光(FITCセッティング)を時間に対してプロットした(10分間にわたり200万個の細胞で収集セッティング)。収集の1.5から2分内に蛍光の基準レベルの確立後に、100mMの塩化亜鉛(カタログ番号Z0152−100G、Sigma-Aldrich、29mMのHClに溶解)を、最終濃度1〜100μMになるように細胞に加えた。細胞の試験管を直ちにFACS装置に戻し;亜鉛の取込みを蛍光の即時増加により明らかにした。FACSのデータはFlowjoソフトウエア(Tree Star Inc, Ashland, Oregon)にエキスポートされて、Kinetics Platformを用いて解析された。データの中央値を移動平均平滑化選択で表示し、グラフィックオーバーレイをLayout Editorの中に創成した。
実施例11
LIV−1のエピトープ
抗体の認識および調製のためのLIV−1の線形のエピトープは当分野で既知の任意の多数の方法により確認されることができる。幾つかの例的方法は、抗原のアミノ酸配列から誘導されるペプチドの抗体を結合する能力を探索することを含む。結合を、BIACOREもしくはELISA方法を用いることにより評価することができる。他の技法としては、平面の固相支持体(“チップ”)の上でペプチドライブラリーを抗体に曝露させて、固相スクリーニングに使用される多重の方法の任意のものにより結合を検出することが含まれる。加えて、ファージディスプレーを使用して、数回のバイオパニングの後で、エピトープの選択と共にペプチドのライブラリーをスクリーニングすることができる。
LIV−1のエピトープ
抗体の認識および調製のためのLIV−1の線形のエピトープは当分野で既知の任意の多数の方法により確認されることができる。幾つかの例的方法は、抗原のアミノ酸配列から誘導されるペプチドの抗体を結合する能力を探索することを含む。結合を、BIACOREもしくはELISA方法を用いることにより評価することができる。他の技法としては、平面の固相支持体(“チップ”)の上でペプチドライブラリーを抗体に曝露させて、固相スクリーニングに使用される多重の方法の任意のものにより結合を検出することが含まれる。加えて、ファージディスプレーを使用して、数回のバイオパニングの後で、エピトープの選択と共にペプチドのライブラリーをスクリーニングすることができる。
下の表1に、抗−LIV1の抗体による認識に適した線形エピトープとして確認されているLIV−1の領域(配列番号2)を提供する。
実施例12
免疫組織化学
市販のパラフィン埋込式のヒト組織マイクロアレイを用いて、免疫組織化学の手段によりLIV−1の発現を評価した。(Zymed Laboratories Inc, San Francisco CA; Cybrdi, Gaithersburg, MD; Clinomics Biosciences Inc, Cambridge UK)。未処置のおよびLIV−1をトランスフェクトした293Tの細胞を対照として使用して、発現をバリデートした。
免疫組織化学
市販のパラフィン埋込式のヒト組織マイクロアレイを用いて、免疫組織化学の手段によりLIV−1の発現を評価した。(Zymed Laboratories Inc, San Francisco CA; Cybrdi, Gaithersburg, MD; Clinomics Biosciences Inc, Cambridge UK)。未処置のおよびLIV−1をトランスフェクトした293Tの細胞を対照として使用して、発現をバリデートした。
組織断面の脱パラフィン化および抗原の回収を、標準的な細胞調整に引き続く一次抗体の中の60分のインキュベーションを用いているVentana Discoveryの上で実施した。ウサギの抗−ヒトLIV−1抗体(Chiron, Emeryville, CA)およびウサギのIgG Prebleed対照 (Chiron, Emeryville, CA)を10μg/mlで使用した。Ventana Universal
Secondary Reagent (Ventana Medical Systems, Inc., Tucson, Az)に引き続いてVentana DAB Map Kit (Ventana Medical Systems Inc.)を検出に使用した。Ventana HematoxylinおよびBluing Reagents (Ventana Medical Systems, Inc)を対比染色に使用して、断面をグレードアルコールの中で脱水し、キシレンの中で一掃して、合成の封入剤を用いてカバーガラスをかけた。
Secondary Reagent (Ventana Medical Systems, Inc., Tucson, Az)に引き続いてVentana DAB Map Kit (Ventana Medical Systems Inc.)を検出に使用した。Ventana HematoxylinおよびBluing Reagents (Ventana Medical Systems, Inc)を対比染色に使用して、断面をグレードアルコールの中で脱水し、キシレンの中で一掃して、合成の封入剤を用いてカバーガラスをかけた。
実施例13
がん対正常組織;Spotfire分析
マイクロアレイデータをまた用いて、数多くのがん性腫瘍型および正常な試料からの数多くの組織の中のLIV−1、SLC39A10、SLC39A11、およびSLC39A13の発現を測定した。DecisionSiteソフトウエア(Spotfire, Somerville, MA)および自家で開発のPipeline Pilot (SciTegic, San Diego, CA、自家開発者Josef Ringgenberg)プロトコールを用いて、図12〜15に示されるグラフ描写を作成した。結果は、種々の正常な組織型の中の更に低いレベルの発現と共に、数多くのがん型の中で興味のある腫瘍細胞の抗原のそれぞれについて高い発現を示している。
がん対正常組織;Spotfire分析
マイクロアレイデータをまた用いて、数多くのがん性腫瘍型および正常な試料からの数多くの組織の中のLIV−1、SLC39A10、SLC39A11、およびSLC39A13の発現を測定した。DecisionSiteソフトウエア(Spotfire, Somerville, MA)および自家で開発のPipeline Pilot (SciTegic, San Diego, CA、自家開発者Josef Ringgenberg)プロトコールを用いて、図12〜15に示されるグラフ描写を作成した。結果は、種々の正常な組織型の中の更に低いレベルの発現と共に、数多くのがん型の中で興味のある腫瘍細胞の抗原のそれぞれについて高い発現を示している。
実施例14
配列
LIV−1のヌクレオチド配列;配列番号1:
CTCGTGCCGAATTCGGCACGAGACCGCGTGTTCGCGCCTGGTAGAGATTTCTCGAAGACACCAGTGGGCCCGTGTGGAACCAAACCTGCGCGCGTGGCCGGGCCGTGGGACAACGAGGCCGCGGAGACGAAGGCGCAATGGCGAGGAAGTTATCTGTAATCTTGATCCTGACCTTTGCCCTCTCTGTCACAAATCCCCTTCATGAACTAAAAGCAGCTGCTTTCCCCCAGACCACTGAGAAAATTAGTCCGAATTGGGAATCTGGCATTAATGTTGACTTGGCAATTTCCACACGGCAATATCATCTACAACAGCTTTTCTACCGCTATGGAGAAAATAATTCTTTGTCAGTTGAAGGGTTCAGAAAATTACTTCAAAATATAGGCATAGATAAGATTAAAAGAATCCATATACACCATGACCACGACCATCACTCAGACCACGAGCATCACTCAGACCATGAGCGTCACTCAGACCATGAGCATCACTCAGACCACGAGCATCACTCTGACCATGATCATCACTCTCACCATAATCATGCTGCTTCTGGTAAAAATAAGCGAAAAGCTCTTTGCCCAGACCATGACTCAGATAGTTCAGGTAAAGATCCTAGAAACAGCCAGGGGAAAGGAGCTCACCGACCAGAACATGCCAGTGGTAGAAGGAATGTCAAGGACAGTGTTAGTGCTAGTGAAGTGACCTCAACTGTGTACAACACTGTCTCTGAAGGAACTCACTTTCTAGAGACAATAGAGACTCCAAGACCTGGAAAACTCTTCCCCAAAGATGTAAGCAGCTCCACTCCACCCAGTGTCACATCAAAGAGCCGGGTGAGCCGGCTGGCTGGTAGGAAAACAAATGAATCTGTGAGTGAGCCCCGAAAAGGCTTTATGTATTCCAGAAACACAAATGAAAATCCTCAGGAGTGTTTCAATGCATCAAAGCTACTGACATCTCATGGCATGGGCATCCAGGTTCCGCTGAATGCAACAGAGTTCAACTATCTCTGTCCAGCCATCATCAACCAAATTGATGCTAGATCTTGTCTGATTCATACAAGTGAAAAGAAGGCTGAAATCCCTCCAAAGACCTATTCATTACAAATAGCCTGGGTTGGTGGTTTTATAGCCATTTCCATCATCAGTTTCCTGTCTCTGCTGGGGGTTATCTTAGTGCCTCTCATGAATCGGGTGTTTTTCAAATTTCTCCTGAGTTTCCTTGTGGCACTGGCCGTTGGGACTTTGAGTGGTGATGCTTTTTTACACCTTCTTCCACATTCTCATGCAAGTCACCACCATAGTCATAGCCATGAAGAACCAGCAATGGAAATGAAAAGAGGACCACTTTTCAGTCATCTGTCTTCTCAAAACATAGAAGAAAGTGCCTATTTTGATTCCACGTGGAAGGGTCTAACAGCTCTAGGAGGCCTGTATTTCATGTTTCTTGTTGAACATGTCCTCACATTGATCAAACAATTTAAAGATAAGAAGAAAAAGAATCAGAAGAAACCTGAAAATGATGATGATGTGGAGATTAAGAAGCAGTTGTCCAAGTATGAATCTCAACTTTCAACAAATGAGGAGAAAGTAGATACAGATGATCGAACTGAAGGCTATTTACGAGCAGACTCACAAGAGCCCTCCCACTTTGATTCTCAGCAGCCTGCAGTCTTGGAAGAAGAAGAGGTCATGATAGCTCATGCTCATCCACAGGAAGTCTACAATGAATATGTACCCAGAGGGTGCAAGAATAAATGCCATTCACATTTCCACGATACACTCGGCCAGTCAGACGATCTCATTCACCACCATCATGACTACCATCATATTCTCCATCATCACCACCACCAAAACCACCATCCTCACAGTCACAGCCAGCGCTACTCTCGGGAGGAGCTGAAAGATGCCGGCGTCGCCACTTTGGCCTGGATGGTGATAATGGGTGATGGCCTGCACAATTTCAGCGATGGCCTAGCAATTGGTGCTGCTTTTACTGAAGGCTTATCAAGTGGTTTAAGTACTTCTGTTGCTGTGTTCTGTCATGAGTTGCCTCATGAATTAGGTGACTTTGCTGTTCTACTAAAGGCTGGCATGACCGTTAAGCAGGCTGTCCTTTATAATGCATTGTCAGCCATGCTGGCGTATCTTGGAATGGCAACAGGAATTTTCATTGGTCATTATGCTGAAAATGTTTCTATGTGGATATTTGCACTTACTGCTGGCTTATTCATGTATGTTGCTCTGGTTGATATGGTACCTGAAATGCTGCACAATGATGCTAGTGACCATGGATGTAGCCGCTGGGGGTATTTCTTTTTACAGAATGCTGGGATGCTTTTGGGTTTTGGAATTATGTTACTTATTTCCATATTTGAACATAAAATCGTGTTTCGTATAAATTTCTAGTTAAGGTTTAAATGCTAGAGTAGCTTAAAAAGTTGTCATAGTTTCAGTAGGTCATAGGGAGATGAGTTTGTATGCTGTACTATGCAGCGTTTAAAGTTAGTGGGTTTTGTGATTTTTGTATTGAATATTGCTGTCTGTTACAAAGTCAGTTAAAGGTACGTTTTAATATTTAAGTTATTCTATCTTGGAGATAAAATCTGTATGTGCAATTCACCGGTATTACCAGTTTATTATGTAAACAAGAGATTTGGCATGACATGTTCTGTATGTTTCAGGGAAAAATGTCTTTAATGCTTTTTCAAGAACTAACACAGTTATTCCTATACTGGATTTTAGGTCTCTGAAGAACTGCTGGTG
配列
LIV−1のヌクレオチド配列;配列番号1:
CTCGTGCCGAATTCGGCACGAGACCGCGTGTTCGCGCCTGGTAGAGATTTCTCGAAGACACCAGTGGGCCCGTGTGGAACCAAACCTGCGCGCGTGGCCGGGCCGTGGGACAACGAGGCCGCGGAGACGAAGGCGCAATGGCGAGGAAGTTATCTGTAATCTTGATCCTGACCTTTGCCCTCTCTGTCACAAATCCCCTTCATGAACTAAAAGCAGCTGCTTTCCCCCAGACCACTGAGAAAATTAGTCCGAATTGGGAATCTGGCATTAATGTTGACTTGGCAATTTCCACACGGCAATATCATCTACAACAGCTTTTCTACCGCTATGGAGAAAATAATTCTTTGTCAGTTGAAGGGTTCAGAAAATTACTTCAAAATATAGGCATAGATAAGATTAAAAGAATCCATATACACCATGACCACGACCATCACTCAGACCACGAGCATCACTCAGACCATGAGCGTCACTCAGACCATGAGCATCACTCAGACCACGAGCATCACTCTGACCATGATCATCACTCTCACCATAATCATGCTGCTTCTGGTAAAAATAAGCGAAAAGCTCTTTGCCCAGACCATGACTCAGATAGTTCAGGTAAAGATCCTAGAAACAGCCAGGGGAAAGGAGCTCACCGACCAGAACATGCCAGTGGTAGAAGGAATGTCAAGGACAGTGTTAGTGCTAGTGAAGTGACCTCAACTGTGTACAACACTGTCTCTGAAGGAACTCACTTTCTAGAGACAATAGAGACTCCAAGACCTGGAAAACTCTTCCCCAAAGATGTAAGCAGCTCCACTCCACCCAGTGTCACATCAAAGAGCCGGGTGAGCCGGCTGGCTGGTAGGAAAACAAATGAATCTGTGAGTGAGCCCCGAAAAGGCTTTATGTATTCCAGAAACACAAATGAAAATCCTCAGGAGTGTTTCAATGCATCAAAGCTACTGACATCTCATGGCATGGGCATCCAGGTTCCGCTGAATGCAACAGAGTTCAACTATCTCTGTCCAGCCATCATCAACCAAATTGATGCTAGATCTTGTCTGATTCATACAAGTGAAAAGAAGGCTGAAATCCCTCCAAAGACCTATTCATTACAAATAGCCTGGGTTGGTGGTTTTATAGCCATTTCCATCATCAGTTTCCTGTCTCTGCTGGGGGTTATCTTAGTGCCTCTCATGAATCGGGTGTTTTTCAAATTTCTCCTGAGTTTCCTTGTGGCACTGGCCGTTGGGACTTTGAGTGGTGATGCTTTTTTACACCTTCTTCCACATTCTCATGCAAGTCACCACCATAGTCATAGCCATGAAGAACCAGCAATGGAAATGAAAAGAGGACCACTTTTCAGTCATCTGTCTTCTCAAAACATAGAAGAAAGTGCCTATTTTGATTCCACGTGGAAGGGTCTAACAGCTCTAGGAGGCCTGTATTTCATGTTTCTTGTTGAACATGTCCTCACATTGATCAAACAATTTAAAGATAAGAAGAAAAAGAATCAGAAGAAACCTGAAAATGATGATGATGTGGAGATTAAGAAGCAGTTGTCCAAGTATGAATCTCAACTTTCAACAAATGAGGAGAAAGTAGATACAGATGATCGAACTGAAGGCTATTTACGAGCAGACTCACAAGAGCCCTCCCACTTTGATTCTCAGCAGCCTGCAGTCTTGGAAGAAGAAGAGGTCATGATAGCTCATGCTCATCCACAGGAAGTCTACAATGAATATGTACCCAGAGGGTGCAAGAATAAATGCCATTCACATTTCCACGATACACTCGGCCAGTCAGACGATCTCATTCACCACCATCATGACTACCATCATATTCTCCATCATCACCACCACCAAAACCACCATCCTCACAGTCACAGCCAGCGCTACTCTCGGGAGGAGCTGAAAGATGCCGGCGTCGCCACTTTGGCCTGGATGGTGATAATGGGTGATGGCCTGCACAATTTCAGCGATGGCCTAGCAATTGGTGCTGCTTTTACTGAAGGCTTATCAAGTGGTTTAAGTACTTCTGTTGCTGTGTTCTGTCATGAGTTGCCTCATGAATTAGGTGACTTTGCTGTTCTACTAAAGGCTGGCATGACCGTTAAGCAGGCTGTCCTTTATAATGCATTGTCAGCCATGCTGGCGTATCTTGGAATGGCAACAGGAATTTTCATTGGTCATTATGCTGAAAATGTTTCTATGTGGATATTTGCACTTACTGCTGGCTTATTCATGTATGTTGCTCTGGTTGATATGGTACCTGAAATGCTGCACAATGATGCTAGTGACCATGGATGTAGCCGCTGGGGGTATTTCTTTTTACAGAATGCTGGGATGCTTTTGGGTTTTGGAATTATGTTACTTATTTCCATATTTGAACATAAAATCGTGTTTCGTATAAATTTCTAGTTAAGGTTTAAATGCTAGAGTAGCTTAAAAAGTTGTCATAGTTTCAGTAGGTCATAGGGAGATGAGTTTGTATGCTGTACTATGCAGCGTTTAAAGTTAGTGGGTTTTGTGATTTTTGTATTGAATATTGCTGTCTGTTACAAAGTCAGTTAAAGGTACGTTTTAATATTTAAGTTATTCTATCTTGGAGATAAAATCTGTATGTGCAATTCACCGGTATTACCAGTTTATTATGTAAACAAGAGATTTGGCATGACATGTTCTGTATGTTTCAGGGAAAAATGTCTTTAATGCTTTTTCAAGAACTAACACAGTTATTCCTATACTGGATTTTAGGTCTCTGAAGAACTGCTGGTG
LIV−1のアミノ酸配列;配列番号2:
MARKLSVILILTFALSVTNPLHELKAAAFPQTTEKISPNWESGINVDLAISTRQYHLQQLFYRYGENNSLSVEGFRKLLQNIGIDKIKRIHIHHDHDHHSDHEHHSDHERHSDHEHHSDHEHHSDHDHHSHHNHAASGKNKRKALCPDHDSDSSGKDPRNSQGKGAHRPEHASGRRNVKDSVSASEVTSTVYNTVSEGTHFLETIETPRPGKLFPKDVSSSTPPSVTSKSRVSRLAGRKTNESVSEPRKGFMYSRNTNENPQECFNASKLLTSHGMGIQVPLNATEFNYLCPAIINQIDARSCLIHTSEKKAEIPPKTYSLQIAWVGGFIAISIISFLSLLGVILVPLMNRVFFKFLLSFLVALAVGTLSGDAFLHLLPHSHASHHHSHSHEEPAMEMKRGPLFSHLSSQNIEESAYFDSTWKGLTALGGLYFMFLVEHVLTLIKQFKDKKKKNQKKPENDDDVEIKKQLSKYESQLSTNEEKVDTDDRTEGYLRADSQEPSHFDSQQPAVLEEEEVMIAHAHPQEVYNEYVPRGCKNKCHSHFHDTLGQSDDLIHHHHDYHHILHHHHHQNHHPHSHSQRYSREELKDAGVATLAWMVIMGDGLHNFSDGLAIGAAFTEGLSSGLSTSVAVFCHELPHELGDFAVLLKAGMTVKQAVLYNALSAMLAYLGMATGIFIGHYAENVSMWIFALTAGLFMYVALVDMVPEMLHNDASDHGCSRWGYFFLQNAGMLLGFGIMLLISIFEHKIVFRINF
MARKLSVILILTFALSVTNPLHELKAAAFPQTTEKISPNWESGINVDLAISTRQYHLQQLFYRYGENNSLSVEGFRKLLQNIGIDKIKRIHIHHDHDHHSDHEHHSDHERHSDHEHHSDHEHHSDHDHHSHHNHAASGKNKRKALCPDHDSDSSGKDPRNSQGKGAHRPEHASGRRNVKDSVSASEVTSTVYNTVSEGTHFLETIETPRPGKLFPKDVSSSTPPSVTSKSRVSRLAGRKTNESVSEPRKGFMYSRNTNENPQECFNASKLLTSHGMGIQVPLNATEFNYLCPAIINQIDARSCLIHTSEKKAEIPPKTYSLQIAWVGGFIAISIISFLSLLGVILVPLMNRVFFKFLLSFLVALAVGTLSGDAFLHLLPHSHASHHHSHSHEEPAMEMKRGPLFSHLSSQNIEESAYFDSTWKGLTALGGLYFMFLVEHVLTLIKQFKDKKKKNQKKPENDDDVEIKKQLSKYESQLSTNEEKVDTDDRTEGYLRADSQEPSHFDSQQPAVLEEEEVMIAHAHPQEVYNEYVPRGCKNKCHSHFHDTLGQSDDLIHHHHDYHHILHHHHHQNHHPHSHSQRYSREELKDAGVATLAWMVIMGDGLHNFSDGLAIGAAFTEGLSSGLSTSVAVFCHELPHELGDFAVLLKAGMTVKQAVLYNALSAMLAYLGMATGIFIGHYAENVSMWIFALTAGLFMYVALVDMVPEMLHNDASDHGCSRWGYFFLQNAGMLLGFGIMLLISIFEHKIVFRINF
本発明の或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターターは、LIV−1のポリペプチドの抗原性領域を含むかもしくはそれに指向する。LIV−1の抗原性領域としては、以下の配列番号3、配列番号4、および配列番号5が含まれるが、それらに限定されない:
HHDHDHHSDHEHHSDHERHSDHEHHSDHEHHSDHNHAASGKNKRKALCPDHDSDS(配列番号3)
KGAHRPEHASGRRNVKDSVSASE(配列番号4)
HLLPHSHASHHHSHSHEEPA(配列番号5)
HHDHDHHSDHEHHSDHERHSDHEHHSDHEHHSDHNHAASGKNKRKALCPDHDSDS(配列番号3)
KGAHRPEHASGRRNVKDSVSASE(配列番号4)
HLLPHSHASHHHSHSHEEPA(配列番号5)
本発明の或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターターは、配列番号2の一つもしくはそれ以上の配列を含むかおよび/もしくはそれに特異的に結合する。或る実施態様では、LIV−1のモジュレーターターは、以下の配列番号361〜配列番号364もしくは配列番号387〜配列番号391からなる群より選択される配列を有している一つもしくはそれ以上のLIV−1のエピトープに特異的に結合する;
HSHSHEEPAMEMKRGPLFSH; 配列番号361
CFNASKLLSHGM; 配列番号362
GMGIQVPLNATEFNYL; 配列番号363
SVSASEVTSTVYNTVSEGT; 配列番号364
LHELKAAAFPQTTEKISPNWESGINVDLAISTRQYHLQQLFYRYGENNSLSVEGFRKLLQNIGIDKIKRIHIHHDHDHHSDHEHHSDHERHSDHEHHSDHEHHSDHNHAASGKNKRKALCPDHDSDSSGKDPRNSQGKGAHRPEHASGRRNVKDSVSASEVTSTVYNTVSEGTHFLETIETPRPGKLFPKDVSSSTPPSVTSKSRVSRLAGRKTNESVSEPRKGFMYSRNTNENPQECFNASKLLTSHGMGIQVPLNATEFNYLCPAIINQIDARSCLIHTSEKKAEIPPKTYSLQIAWVGGFI;配列番号387;N−末端;
HLLPHSHASHHHSHSHEEPAMEMKRGPLFSHLSSQNIEESAYFDST; 配列番号388;TM2/3
TEGLSS; 配列番号389;TM4/5
HYAENVSM; 配列番号390;TM6/7
VFRINF; 配列番号391;C−末端
HSHSHEEPAMEMKRGPLFSH; 配列番号361
CFNASKLLSHGM; 配列番号362
GMGIQVPLNATEFNYL; 配列番号363
SVSASEVTSTVYNTVSEGT; 配列番号364
LHELKAAAFPQTTEKISPNWESGINVDLAISTRQYHLQQLFYRYGENNSLSVEGFRKLLQNIGIDKIKRIHIHHDHDHHSDHEHHSDHERHSDHEHHSDHEHHSDHNHAASGKNKRKALCPDHDSDSSGKDPRNSQGKGAHRPEHASGRRNVKDSVSASEVTSTVYNTVSEGTHFLETIETPRPGKLFPKDVSSSTPPSVTSKSRVSRLAGRKTNESVSEPRKGFMYSRNTNENPQECFNASKLLTSHGMGIQVPLNATEFNYLCPAIINQIDARSCLIHTSEKKAEIPPKTYSLQIAWVGGFI;配列番号387;N−末端;
HLLPHSHASHHHSHSHEEPAMEMKRGPLFSHLSSQNIEESAYFDST; 配列番号388;TM2/3
TEGLSS; 配列番号389;TM4/5
HYAENVSM; 配列番号390;TM6/7
VFRINF; 配列番号391;C−末端
或る実施態様では、本発明のLIV−1のモジュレーターターは、以下の配列番号を有する:
CHIR296−4SI;AAAGGCTGGCATGACCGTTAA(配列番号367)
CHIR296−3SI;GACAGTGTTAGTGCTAGTGAA(配列番号368)
CHIR296−2SI;CTAGTTAAGGTTTAAATGCTA(配列番号369)
CHIR296−1SI;AAGGCTTATCAAGTGGTTTAA(配列番号370)
CHIR296−7RC;GCAACCCTGAAACTCACCACTACGA(配列番号371)
CHIR296−5RC;TACCGTACCCGTAGGTCCAAGGCG(配列番号372)
CHIR296−2RC;TGTGGTACTGGTGCTGGTAGTGAGT(配列番号373)
CHIR296−9;TGGTGAATGAGATCGTCTGACTGGC(配列番号374)
CHIR296−8;AGGGCTCTTGTGAGTCTGCTCGTAA(配列番号375)
CHIR296−7;AGCATCACCACTCAAAGTCCCAACG(配列番号376)
CHIR296−6;GCCAGTGCCACAAGGAAACTCAGG(配列番号377)
CHIR296−5;GCGGAACCTGGATGCCCATGCCAT(配列番号378)
CHIR296−4;ACTGGCATGTTCTGGTCGGTGAGC(配列番号379)
CHIR296−3;ATGCTCATGGTCTGAGTGACGCTCA(配列番号380)
CHIR296−2;TGAGTGATGGTCGTGGTCATGGTGT(配列番号381)
CHIR296−1;GAGAGGGCAAAGGTCAGGATCAAGA(配列番号382)
CHIR296−4SI;AAAGGCTGGCATGACCGTTAA(配列番号367)
CHIR296−3SI;GACAGTGTTAGTGCTAGTGAA(配列番号368)
CHIR296−2SI;CTAGTTAAGGTTTAAATGCTA(配列番号369)
CHIR296−1SI;AAGGCTTATCAAGTGGTTTAA(配列番号370)
CHIR296−7RC;GCAACCCTGAAACTCACCACTACGA(配列番号371)
CHIR296−5RC;TACCGTACCCGTAGGTCCAAGGCG(配列番号372)
CHIR296−2RC;TGTGGTACTGGTGCTGGTAGTGAGT(配列番号373)
CHIR296−9;TGGTGAATGAGATCGTCTGACTGGC(配列番号374)
CHIR296−8;AGGGCTCTTGTGAGTCTGCTCGTAA(配列番号375)
CHIR296−7;AGCATCACCACTCAAAGTCCCAACG(配列番号376)
CHIR296−6;GCCAGTGCCACAAGGAAACTCAGG(配列番号377)
CHIR296−5;GCGGAACCTGGATGCCCATGCCAT(配列番号378)
CHIR296−4;ACTGGCATGTTCTGGTCGGTGAGC(配列番号379)
CHIR296−3;ATGCTCATGGTCTGAGTGACGCTCA(配列番号380)
CHIR296−2;TGAGTGATGGTCGTGGTCATGGTGT(配列番号381)
CHIR296−1;GAGAGGGCAAAGGTCAGGATCAAGA(配列番号382)
SLC39A10;配列番号383;NP_065075.1
MKVHMHTKFCLICLLTFIFHHCNHCHEEHDHGPEALHRQHRGMTELEPSKFSKQAAENEKKYYIEKLFERYGENGRLSFFGLEKLLTNLGLGERKVVEINHEDLGHDHVSHLDILAVQEGKHFHSHNHQHSHNHLNSENQTVTSVSTKRNHKCDPEKETVEVSVKSDDKHMHDHNHRLRHHHRLHHHLDHNNTHHFHNDSITPSERGEPSNEPSTETNKTQEQSDVKLPKGKRKKKGRKSNENSEVITPGFPPNHDQGEQYEHNRVHKPDRVHNPGHSHVHLPERNGHDPGRGHQDLDPDNEGELRHTRKREAPHVKNNAIISLRKDLNEDDHHHECLNVTQLLKYYGHGANSPISTDLFTYLCPALLYQIDSRLCIEHFDKLLVEDINKDKNLVPEDEANIGASAWICGIISITVISLLSLLGVILVPIINQGCFKFLLTFLVALAVGTMSGDALLHLLPHSQGGHDHSHQHAHGHGHSHGHESNKFLEEYDAVLKGLVALGGIYLLFIIEHCIRMFKHYKQQRGKQKWFMKQNTEESTIGRKLSDHKLNNTPDSDWLQLKPLAGTDDSVVSEDRLNETELTDLEGQQESPPKNYLCIEEEKIIDHSHSDGLHTIHEHDLHAAAHNHHGENKTVLRKHNHQWHHKHSHHSHGPCHSGSDLKETGIANIAWMVIMGDGIHNFSDGLAIGAAFSAGLTGGISTSIAVFCHELPHELGDFAVLLKAGMTVKQAIVYNLLSAMMAYIGMLIGTAVGQYANNITLWIFAVTAGMFLYVALVDMLPEMLHGDGDNEEHGFCPVGQFILQNLGLLFGFAIMLVIALYEDKIVFDIQF
MKVHMHTKFCLICLLTFIFHHCNHCHEEHDHGPEALHRQHRGMTELEPSKFSKQAAENEKKYYIEKLFERYGENGRLSFFGLEKLLTNLGLGERKVVEINHEDLGHDHVSHLDILAVQEGKHFHSHNHQHSHNHLNSENQTVTSVSTKRNHKCDPEKETVEVSVKSDDKHMHDHNHRLRHHHRLHHHLDHNNTHHFHNDSITPSERGEPSNEPSTETNKTQEQSDVKLPKGKRKKKGRKSNENSEVITPGFPPNHDQGEQYEHNRVHKPDRVHNPGHSHVHLPERNGHDPGRGHQDLDPDNEGELRHTRKREAPHVKNNAIISLRKDLNEDDHHHECLNVTQLLKYYGHGANSPISTDLFTYLCPALLYQIDSRLCIEHFDKLLVEDINKDKNLVPEDEANIGASAWICGIISITVISLLSLLGVILVPIINQGCFKFLLTFLVALAVGTMSGDALLHLLPHSQGGHDHSHQHAHGHGHSHGHESNKFLEEYDAVLKGLVALGGIYLLFIIEHCIRMFKHYKQQRGKQKWFMKQNTEESTIGRKLSDHKLNNTPDSDWLQLKPLAGTDDSVVSEDRLNETELTDLEGQQESPPKNYLCIEEEKIIDHSHSDGLHTIHEHDLHAAAHNHHGENKTVLRKHNHQWHHKHSHHSHGPCHSGSDLKETGIANIAWMVIMGDGIHNFSDGLAIGAAFSAGLTGGISTSIAVFCHELPHELGDFAVLLKAGMTVKQAIVYNLLSAMMAYIGMLIGTAVGQYANNITLWIFAVTAGMFLYVALVDMLPEMLHGDGDNEEHGFCPVGQFILQNLGLLFGFAIMLVIALYEDKIVFDIQF
SLC39A11;配列番号384;NP_631916
MLQGHSSVFQALLGTFFTWGMTAAGAALVFVFSSGQRRILDGSLGFAAGVMLAASYWSLLAPAVEMATSSGGFGAFAFFPVAVGFTLGAAFVYLADLLMPHLGAAEDPQTALALNFGSTLMKKKSDPEGPALLFPESELSIRIDKSENGEAYQRKKAAATGLPEGPAVPVPSRGNLAQPGGSSWRRIALLILAITIHNVPEGLAVGVGFGAIEKTASATFESARNLAIGIGIQNFPEGLAVSLPLRGAGFSTWRAFWYGQLSGMVEPLAGVFGAFAVVLAEPILPYALAFAAGAMVYVVMDDIIPEAQISGNGKLASWASILGFVVMMSLDVGLG
MLQGHSSVFQALLGTFFTWGMTAAGAALVFVFSSGQRRILDGSLGFAAGVMLAASYWSLLAPAVEMATSSGGFGAFAFFPVAVGFTLGAAFVYLADLLMPHLGAAEDPQTALALNFGSTLMKKKSDPEGPALLFPESELSIRIDKSENGEAYQRKKAAATGLPEGPAVPVPSRGNLAQPGGSSWRRIALLILAITIHNVPEGLAVGVGFGAIEKTASATFESARNLAIGIGIQNFPEGLAVSLPLRGAGFSTWRAFWYGQLSGMVEPLAGVFGAFAVVLAEPILPYALAFAAGAMVYVVMDDIIPEAQISGNGKLASWASILGFVVMMSLDVGLG
SLC39A13;配列番号385;NP_689477.2
MPGCPCPGCGMAGPRLLFLTALALELLGRAGGSQPALRSRGTATACRLDNKESESWGALLSGERLDTWICSLLGSLMVGLSGVFPLLVIPLEMGTMLRSEAGAWRLKQLLSFALGGLLGNVFLHLLPEAWAYTCSASPGGEGQSLQQQQQLGLWVIAGILTFLALEKMFLDSKEEGTSQAPNKDPTAAAAALNGGHCLAQPAAEPGLGAVVRSIKVSGYLNLLANTIDNFTHGLAVAASFLVSKKIGLLTTMAILLHEIPHEVGDFAILLRAGFDRWSAAKLQLSTALGGLLGAGFAICTQSPKGVEETAAWVLPFTSGGFLYIALVNVLPDLLEEEDPWRSLQQLLLLCAGIVVMVLFSLFVD
MPGCPCPGCGMAGPRLLFLTALALELLGRAGGSQPALRSRGTATACRLDNKESESWGALLSGERLDTWICSLLGSLMVGLSGVFPLLVIPLEMGTMLRSEAGAWRLKQLLSFALGGLLGNVFLHLLPEAWAYTCSASPGGEGQSLQQQQQLGLWVIAGILTFLALEKMFLDSKEEGTSQAPNKDPTAAAAALNGGHCLAQPAAEPGLGAVVRSIKVSGYLNLLANTIDNFTHGLAVAASFLVSKKIGLLTTMAILLHEIPHEVGDFAILLRAGFDRWSAAKLQLSTALGGLLGAGFAICTQSPKGVEETAAWVLPFTSGGFLYIALVNVLPDLLEEEDPWRSLQQLLLLCAGIVVMVLFSLFVD
配列番号386
GFIAISIISFLSLLGVLVPLMNRVFFKFLLSLVALAVGTLSGDAFLLLPHSHASHHHSHSHEPAMEMKRGPLFSHLSQNIEESAYFDSTWKLTALGGLYFMFLVEHLTLIKQFKDKKKKNQKPENDDDVEIKKQLSYESQLSTNEEKVDTDRTEGYLRADSQEPSHDSQQPAVLEEEEVMIHAHPQEVYNEYVPRGKNKCHSHFHDTLGQSDLIHHHHDYHHILHHHHQNHHPHSHSQRYSEELKDAGVATLAWMVMGDGLHNFSDGLAIGAFTEGLSSGLSTSVAFCHELPHELGDFAVLKAGMTVKQAVLYNALAMLAYLGMATGIFIGYAENVSMWIFALTAGFMYVALVDMVPEMLHDASDHGCSRWGYFFLNAGMLLGFGIMLLIPLNIKSCSYKFLVKV
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LIV−1−デルタ;配列番号365
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配列番号366
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本発明がその具体的な実施態様を引用して記述されている一方で、種々の変化をなし得て、同等物が本発明の真の精神および範囲から逸脱すること無しに置換され得ることは、当業者により理解されるべきである。加えて、多くの修飾を為して、特定の状況、物質、ものの組成、方法、方法の工程もしくはステップを、本発明の目的、精神および範囲に適応し得る。全てのそのような修飾は、本発明の範囲内にあると意図されている。
Claims (127)
- LIV−1のモジュレーターおよび一つもしくはそれ以上の薬学的に許容される担体を含んでいる組成物であって、そこでは、LIV−1のモジュレーターが、単離された二本鎖のRNA(dsRNA);配列番号1の配列の少なくとも10個の連続するヌクレオチドを含んでいる単離されたオリゴヌクレオチド;ならびにLIV−1のN−末端の細胞外ドメイン、トランスメンブランドメイン(TM)2&3の間のLIV−1の細胞外ドメイン、TM4&5の間のLIV−1の細胞外ドメイン、TM6&7の間のLIV−1の細胞外ドメイン、およびLIV−1のC−末端の細胞外ドメインからなる群より選択されるLIV−1のドメインの中のエピトープに結合する抗体;からなる群より選択される、組成物。
- オリゴヌクレオチドがdsRNA、siRNA、shRNAもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項1に記載の組成物。
- 請求項1に記載の組成物であって、がん細胞のアポトシスを増加すること、がん細胞の成長を阻害すること、腫瘍形成を阻害すること、がん細胞の生存を阻害すること、がん細胞の増殖を阻害すること、がん細胞の転移を阻害すること、細胞の移行を阻害すること、血管新生を阻害すること、LIV−1のシグナル伝達を阻害すること、LIV−1が仲介する細胞−細胞付着を阻害すること、LIV−1が仲介する細胞−細胞膜相互作用を阻害すること、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス相互作用を阻害すること、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックスの分解を阻害すること、およびLIV−1の発現を阻害すること、からなる群より選択される一つもしくはそれ以上の活性を有している、組成物。
- 組成物が無菌の注射剤である、請求項1に記載の組成物。
- LIV−1のモジュレーターが、がん細胞の成長、がん細胞の生存、腫瘍形成、およびがん細胞の増殖の一つもしくはそれ以上を阻害する、請求項1に記載の組成物。
- 当該LIV−1のモジュレーターが、サイクリンD1、フィブロネクチン、RhoB、MTI−MMP、FGF、CDK4、VEGF、EGFR、およびEGFRのリン酸化の一つもしくはそれ以上を阻害する、請求項1に記載の組成物。
- 当該LIV−1のモジュレーターがインテグリンが仲介する活性をモジュレートする、請求項1に記載の組成物。
- LIV−1のモジュレーターがSNAIL経路における一つもしくはそれ以上の遺伝子を阻害する、請求項1に記載の組成物。
- LIV−1のモジュレーターがSnail核の局在化を阻害する、請求項1に記載の組成物。
- 当該LIV−1のモジュレーターがE−カドフェリン、VE−カドフェリン、Muc−1の一つもしくはそれ以上を上方調節する、請求項1に記載の組成物。
- 当該LIV−1のモジュレーターが、クラウジン、オキュルジン、デスモプラキン、カスパーゼ、p21、p53、BID(bc1が相互作用する死亡アゴニスト)、DFF40(DNAの断片化要素)、およびサイトケラチンの一つもしくはそれ以上を上方調節する、請求項1に記載の組成物。
- LIV−1のモジュレーターが亜鉛輸送を阻害する、請求項1に記載の組成物。
- LIV−1のモジュレーターが細胞質亜鉛のレベルを低減する、請求項1に記載の組成物。
- LIV−1のモジュレーターが少なくとも1×108Kaの親和性を持つLIV−1のポリペプチドに結合するモノクローナル抗体である、請求項1に記載の組成物。
- LIV−1のポリペプチドが配列番号2の配列を有する、請求項14に記載の組成物。
- モノクローナル抗体が一つもしくはそれ以上のLIV−1が関連する生物学的活性をモジュレートする、請求項14に記載の組成物。
- モノクローナル抗体ががん細胞の成長、がん細胞の生存、腫瘍形成、およびがん細胞の増殖の一つもしくはそれ以上を阻害する、請求項14に記載の組成物。
- モノクローナル抗体がモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、単鎖抗体、二−特異性抗体、多重−特異性抗体、もしくはFab断片である、請求項1に記載の組成物。
- モノクローナル抗体がLIV−1の一つもしくはそれ以上のエピトープに結合して、当該エピトープが配列番号3〜364および388〜391からなる群より選択される配列を有する、請求項14に記載の組成物。
- モノクローナル抗体がTM2&3の間のLIV−1の細胞外ドメインの中でLIV−1のエピトープに結合する、請求項14に記載の組成物。
- モノクローナル抗体が配列番号388の一つもしくはそれ以上のエピトープに結合する、請求項19に記載の組成物。
- モノクローナル抗体がLIV−1のN−末端細胞外ドメインの中でLIV−1のエピトープに結合する、請求項14に記載の組成物。
- モノクローナル抗体が配列番号387の一つもしくはそれ以上のエピトープに結合する、請求項22に記載の組成物。
- LIV−1のモジュレーターが配列番号367〜382からなる群より選択される配列を有しているオリゴヌクレオチドである、請求項1に記載の組成物。
- 請求項14に記載の抗体を産生する単離された細胞。
- 請求項14に記載の抗体を産生するハイブリドーマ。
- 請求項14に記載の抗体を産生するヒトで無いトランスジェニック動物。
- 配列番号2の一つもしくはそれ以上のエピトープを含んでいて、当該エピトープが配列番号6〜364および387〜391からなる群より選択される単離されたエピトープを保持するポリペプチド。
- ポリペプチドが配列番号2の全体のアミノ酸を含まないという条件によりさらに限定される請求項28に記載の単離されたエピトープを保持するポリペプチド。
- 請求項28に記載の単離されたエピトープを保持するポリペプチドをコード化するポリヌクレオチド。
- 当該エピトープのそれぞれが、配列番号6〜364および387〜391からなる群より選択されるエピトープの約6個および約20個の間の隣接するアミノ酸から成る、請求項28に記載のエピトープを保持するポリペプチド。
- 配列番号2の少なくとも二つのエピトープを含む、および当該エピトープのそれぞれが、配列番号6〜364および387〜391からなる群より選択されるエピトープの約6個および20個の間の隣接するアミノ酸から成る、請求項28に記載のエピトープを保持するポリペプチド。
- 少なくとも一つの当該エピトープが、配列番号2の少なくとも21個の隣接するアミノ酸から成る、請求項28に記載のエピトープを保持するポリペプチド。
- 請求項28に記載のエピトープを保持するポリペプチドとの対象の免疫化により得られる単離されたLIV−1の抗体。
- 請求項1に記載のLIV−1のモジュレーターの治療的に有効な量を患者に投与することを含んでいるそれを必要とする患者の中でがんもしくはがんの症状を処置する方法。
- LIV−1のモジュレーターが、細胞の成長を測定するインビトロアッセイにおいて少なくとも25%だけLIV−1を発現するがん細胞の成長を阻害する、請求項35に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターが、アポトシスを測定するインビトロアッセイにおいて少なくとも25%の萎縮した細胞の中でアポトシスを誘導するために約1mM以下の濃度で有効である、請求項35に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターが、対照に比較して少なくとも25%だけ細胞質亜鉛のレベルを低減する、請求項35に記載の方法。
- 当該LIV−1のモジュレーターが、サイクリンD1、フィブロネクチン、RhoB、MTI−MMP、FGF、CDK4、VEGF、EGFR、およびEGFRのリン酸化の一つもしくはそれ以上を阻害する、請求項35に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターが対照に比較して少なくとも25%だけLIV−1の発現を阻害する、請求項35に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターがsiRNA、shRNAもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項35に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターが配列番号367〜382からなる群より選択される配列を有しているオリゴヌクレオチドである、請求項41に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターがモノクローナル抗体である、請求項35に記載の方法。
- モノクローナル抗体が一つもしくはそれ以上のエピトープを結合して、当該エピトープが配列番号3〜364および388〜391からなる群より選択される配列を有する、請求項43に記載の組成物。
- モノクローナル抗体がトランスメンブランドメイン(TM)2&3の間のLIV−1の細胞外ドメインの中でLIV−1のエピトープに結合する、請求項43に記載の組成物。
- モノクローナル抗体が配列番号388の一つもしくはそれ以上のエピトープに結合する、請求項43に記載の組成物。
- モノクローナル抗体がLIV−1のN−末端細胞外ドメインの中でLIV−1のエピトープに結合する、請求項43に記載の組成物。
- モノクローナル抗体が配列番号387の一つもしくはそれ以上のエピトープに結合する、請求項43に記載の組成物。
- がんが、乳がん、皮膚がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、子宮がん、子宮頸がん、肺がん、膀胱がん、卵巣がん、多発性骨髄腫および黒色腫である、請求項35に記載の方法。
- がんが非ホルモン的に調節される組織である、請求項35に記載の方法。
- 乳がんがエストロゲン受容体陽性の乳がん、エストロゲン受容体陰性の乳がん、および転移性乳がんである、請求項49に記載の方法。
- 乳がんが導管腺がん、小葉腺がん、もしくは転移性腺がんである、請求項49に記載の方法。
- がんが扁平上皮がんある、請求項35に記載の方法。
- 患者に従来のがん治療剤の投与をさらに含んでいる、請求項35に記載の方法。
- 一つもしくはそれ以上の化学療法、放射線療法もしくは外科手術での患者の処置をさらに含んでいる、請求項35に記載の方法。
- 請求項35に記載の方法であって、そこではがんの症状が胸のしこり、乳頭の変化、乳房嚢胞、乳房痛、死亡、体重減少、脱力、過度の疲労、摂食困難、食欲不振、慢性の咳、増悪する息切れ、喀血、血尿、血便、悪心、嘔吐、肝転移、肺転移、骨転移、腹部膨満、鼓脹、腹水、膣からの出血、便秘、腹部膨満、結腸穿孔、急性腹膜炎、疼痛、吐血、著しい発汗、発熱、高血圧、貧血、下痢、黄疸、眠気、悪寒、筋肉痙攣、結腸転移、肺転移、膀胱転移、肝転移、骨転移、腎転移、および膵臓転移、嚥下困難等からなる群より選択される、方法。
- 患者の中でLIV−1が関連する生物学的活性をモジュレートする方法であって、方法がLIV−1が関連する生物学的活性をモジュレートするのに有効な請求項1に記載のLIV−1のモジュレーターの量を患者に投与することを含んでいる、方法。
- LIV−1のモジュレーターがLIV−1に選択的に結合するモノクローナル抗体である、請求項57に記載の方法。
- 患者が、乳がん、皮膚がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、子宮がん、子宮頸がん、肺がん、膀胱がん、卵巣がん、多発性骨髄腫および黒色腫の一つもしくはそれ以上を有するかもしくはそれに罹りやすくしている、請求項57に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターが抗体であって、インビボの治療的な抗体の遺伝子移入により対象に投与される、請求項35に記載の方法。
- LIV−1の治療法に感受性の患者を確認する方法であって、
(a)患者の試料の中にLIV−1の差次発現の存在もしくは不在を検出すること、そこでは当該試料の中のLIV−1の差次発現の存在がLIV−1の治療法に対する候補者である患者を指示していて、当該試料の中のLIV−1の差次発現の不在がLIV−1の治療法に対する候補者でない患者を指示していて;
(b)もしも患者がLIV−1の治療法に対する候補者であるならば、請求項1に記載の組成物の治療的に有効な量を患者に投与すること;そして
(c)もしも患者がLIV−1の治療法に対する候補者で無いならば、従来のがん治療薬を患者に投与すること:
を含んでいる、方法。 - 患者におけるLIV−1の発現が対照に比較して少なくとも50%で増加する、請求項61に記載の方法。
- LIV−1の差次発現がLIV−1のRNAを測定することにより検出される、請求項61に記載の方法。
- LIV−1の差次発現がLIV−1の発現生成物を測定することにより検出される、請求項61に記載の方法。
- 従来のがん治療薬の患者への投与をさらに含んでいる、請求項61に記載の方法。
- 細胞の成長を阻害するのに有効な請求項1に記載のLIV−1のモジュレーターの量を細胞と接触することを含んでいるLIV−1を発現するがん細胞の成長を阻害する方法。
- LIV−1のモジュレーターが対照に比較して少なくとも25%だけ細胞質亜鉛のレベルを低減する、請求項66に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターが対照に比較して少なくとも25%だけサイクリンD1のレベルを低減する、請求項66に記載の方法。
- LIV−1を発現する細胞の集団の中のがん細胞の表現型を阻害する方法であって、当該方法ががん細胞の表現型を阻害するのに有効な請求項1に記載のLIV−1のモジュレーターの量を当該集団に投与することを含んでいる、方法。
- がん細胞が、乳がん、皮膚がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、子宮がん、子宮頸がん、肺がん、膀胱がん、卵巣がん、多発性骨髄腫および黒色腫からなる群より選択される、請求項69に記載の方法。
- 試料の中にLIV−1を発現する一つもしくはそれ以上のがん細胞を検出する方法であって、画像化剤に連結される請求項1に記載のLIV−1のモジュレーターを含んでいる組成物と試料を接触することおよび試料中の画像化剤の位置を検出することを含んでいる方法。
- 組成物が画像化剤に結合するLIV−1の抗体を含む、請求項71に記載の方法。
- 画像化剤が18F、43K、52Fe、57Co、67Cu、67Ga、77Br、87MSr、86Y、90Y、99MTc、111In、123I、125I、127Cs、129Cs、131I、132I、197Hg、203Pb、もしくは206Biである、請求項72に記載の方法。
- 二つもしくはそれ以上の細胞の相互作用を阻害する方法であって、そこでは少なくとも一つの当該細胞がLIV−1を発現し、細胞を含んでいる試料に請求項1に記載のLIV−1のモジュレーターの有効な量を投与することを含んでいる、方法。
- 相互作用がインビトロである、請求項74に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターが、対照に比較して少なくとも25%だけ細胞質亜鉛のレベルを低減するモノクローナル抗体である、請求項74に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターが、対照に比較して少なくとも25%だけサイクリンD1のレベルを低減するモノクローナル抗体である、請求項74に記載の方法。
- CHOのもしくは骨髄腫の細胞の中で抗−LIV−1の抗体を発現する方法であって、そこでは抗−LIV−1の抗体は一つもしくはそれ以上のLIV−1に関連する生物学的活性を阻害し、方法が当該CHOのもしくは骨髄腫の細胞の中で抗−LIV−1の抗体をコード化している核酸を発現することを含んでいる、方法。
- がんの阻害剤を確認する方法であって、当該がんが対照に比較してIV−1の過剰発現を特徴として、当該方法がLIV−1を発現している細胞を候補化合物およびLIV−1のリガンドと接触させて、そしてLIV−1に関連する亜鉛輸送活性が阻害されるかどうかを決定することを含んでいて、そこではLIV−1に関連する亜鉛輸送活性の阻害ががん阻害剤であることを指示している、方法。
- がんの阻害剤を確認する方法であって、当該がんが対照に比較してIV−1の過剰発現を特徴として、当該方法がLIV−1を発現している細胞を候補化合物およびLIV−1のリガンドと接触させて、そしてLIV−1の下流マーカーが阻害されるかどうかを決定することを含んでいて、そこでは下流マーカーの阻害ががん阻害剤であることを指示している、方法。
- 下流マーカーがサイクリンD1のもしくは細胞質亜鉛のレベルある、請求項80に記載の方法。
- LIV−1のモジュレーターに対する患者の感受性を決定する方法であって、当該患者のがん試料の中でLIV−1の差次発現の証拠を検出することを含んで、そこではLIV−1の差次発現の証拠が当該LIV−1のモジュレーターに対する患者の感受性のあることを指示している、方法。
- LIV−1の差次発現の当該証拠が当該患者のがん試料の中でLIV−1の上方調節である、請求項82に記載の方法。
- LIV−1のタンパク質を含んでいる試料からLIV−1のタンパク質を精製する方法であって、
a) 固体の支持体に結合される請求項1に記載の抗体を含んでいるアフィニティーマトリックスを提供すること;
b) 試料をアフィニティーマトリックスと接触させて、アフィニティーマトリックス−IV−1タンパク質複合体を形成すること;
c) 試料の残りからアフィニティーマトリックス−IV−1タンパク質複合体を分離すること;そして
d) アフィニティーマトリックスからIV−1のタンパク質を放出すること:
を含んでいる、方法。 - LIV−1を発現する一つもしくはそれ以上の細胞に細胞障害薬剤もしくは診断薬剤を送達する方法であって、当該方法が、
a) 請求項1に記載の抗体もしくはその断片に結合している細胞障害薬剤もしくは診断薬剤を提供すること;そして
b) 抗体−薬剤もしくは断片−薬剤複合体に細胞を露出すること:
を含んでいる、方法。 - がん患者の予後を決定する方法であって、当該患者の試料の中でLIV−1に対するLIV−1−デルタの比率を決定することを含んで、そこではLIV−1に対するLIV−1−デルタの比率ががん患者の予後を決定するために使用される、方法。
- 当該患者の試料の中で細胞の血漿膜に結合されるLIV−1の存在もしくは不在を含んでいる、がん患者の予後を決定する方法であって、そこでは当該患者の試料の中で細胞の血漿膜に結合されるLIV−1の不在が患者に対する良好な予後を指示している、方法。
- LIV−1が配列番号1の配列を有している核酸によりコード化される、請求項86もしくは87に記載の方法。
- LIV−1が配列番号2の配列を有している、請求項86もしくは87に記載の方法。
- LIV−1−デルタが配列番号365の配列を有している、請求項86に記載の方法。
- 少なくとも2:1のLIV−1−デルタ:LIV−1の比率が良好な予後を持つ患者を指示している、請求項86に記載の方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターおよび一つもしくはそれ以上の薬学的に許容される担体を含んでいる組成物であって、そこでは亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターが、単離された二本鎖のRNA(dsRNA);配列番号383〜385からなる群より選択される配列の少なくとも10個の連続するヌクレオチドを含んでいる単離されたオリゴヌクレオチド;ならびにN−末端の細胞外ドメイン、トランスメンブランドメイン(TM)2&3の間の細胞外ドメイン、TM4&5の間の細胞外ドメイン、TM6&7の間の細胞外ドメイン、C−末端の細胞外ドメインからなる群より選択される亜鉛輸送タンパク質のドメインの中のエピトープに結合する抗体:からなる群より選択される、組成物。
- 亜鉛輸送タンパク質がSLC39A10、SLC39A11もしくはSLC39A13である、請求項92に記載の組成物。
- 当該亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターがインテグリンが仲介する活性をモジュレートする、亜鉛輸送を阻害するもしくは細胞質亜鉛のレベルを低減する、請求項92に記載の組成物。
- オリゴヌクレオチドがsiRNAもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項92に記載の組成物。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターが少なくとも1×108Kaの親和性を持つ亜鉛輸送タンパク質に結合するモノクローナル抗体である、請求項92に記載の組成物。
- モノクローナル抗体が亜鉛輸送タンパク質のN−末端細胞外ドメインの一つもしくはそれ以上のエピトープに結合する、請求項97に記載の組成物。
- モノクローナル抗体がトランスメンブランドメイン(TM)2&3の間の亜鉛輸送タンパク質の細胞外ドメインの中で一つもしくはそれ以上のエピトープに結合する、請求項97に記載の組成物。
- モノクローナル抗体ががん細胞の成長、がん細胞の生存、腫瘍形成、およびがん細胞の増殖の一つもしくはそれ以上を阻害する、請求項97に記載の組成物。
- 請求項92に記載の亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターの治療的に有効な量を患者に投与することを含んでいる、それを必要とする患者の中でがんもしくはがんの症状を処置する方法。
- 請求項100に記載の方法であって、そこでは亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターが、がん細胞のアポトシスを増加すること、がん細胞の成長を阻害すること、がん細胞の生存を阻害すること、腫瘍形成を阻害すること、がん細胞の増殖を阻害すること、がん細胞の転移を阻害すること、細胞の移行を阻害すること、血管新生を阻害すること、LIV−1のシグナル伝達を阻害すること、LIV−1が仲介する細胞−細胞付着を阻害すること、LIV−1が仲介する細胞−細胞膜相互作用を阻害すること、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックス相互作用を阻害すること、LIV−1が仲介する細胞−細胞外マトリックスの分解を阻害すること、およびLIV−1の発現を阻害することからなる群より選択される一つもしくはそれ以上の活性を有している、方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターが、細胞の成長を測定するためのインビトロアッセイにおいて少なくとも30%だけ亜鉛輸送タンパク質を発現するがん細胞のがん細胞成長を阻害する、請求項100に記載の方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターが、アポトシスを測定するためのインビトロアッセイにおいて少なくとも20%の萎縮した細胞の中でアポトシスを誘導するために約1mM以下の濃度で有効である、請求項100に記載の方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターが亜鉛輸送を阻害する、請求項100に記載の方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターが細胞質亜鉛のレベルをモジュレートする、請求項100に記載の方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターがインテグリンが仲介する活性をモジュレートする、請求項100に記載の方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターが対照に比較して少なくとも25%だけ亜鉛輸送タンパク質の発現を阻害する、請求項101に記載の方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターがモノクローナル抗体である、請求項100に記載の方法。
- 抗体が亜鉛輸送タンパク質以外のポリペプチドに対して約1×105Ka以下の結合親和性を持つ、請求項108に記載の方法。
- モノクローナル抗体が細胞のアポトシスを誘導する、請求項109に記載の方法。
- モノクローナル抗体が腫瘍形成を阻害する、請求項109に記載の方法。
- 患者の中で亜鉛輸送タンパク質が関連する生物学的活性をモジュレートする方法であって、方法は亜鉛輸送タンパク質が関連する生物学的活性をモジュレートするのに有効な請求項92に記載の亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターの量を患者に投与することを含んでいる、方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターが亜鉛輸送タンパク質に選択的に結合するモノクローナル抗体である、請求項112に記載の方法。
- 患者が乳がん、皮膚がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、子宮がん、子宮頸がん、肺がん、膀胱がん、卵巣がん、多発性骨髄腫および黒色腫の一つもしくはそれ以上に罹りやすくしているかまたはしている、請求項100または112に記載の方法。
- 細胞の成長を阻害するのに有効な請求項92に記載の亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターの量で細胞を接触することを含んでいる亜鉛輸送タンパク質を発現するがん細胞の成長を阻害する方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターが、亜鉛輸送タンパク質を選択して結合して、細胞質亜鉛のレベルを対照に比較して少なくとも30%だけモジュレートするモノクローナル抗体である、請求項115に記載の方法。
- 画像化剤に連結される請求項92に記載の亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターを含んでいる組成物を持つ試料を含んでいる試料の中で亜鉛輸送タンパク質を発現している一つもしくはそれ以上のがん細胞を検出して、試料中の画像化剤の位置を検出する、方法。
- 組成物が画像化剤に結合する亜鉛輸送タンパク質の抗体を含む、請求項117に記載の方法。
- 画像化剤が18F、43K、52Fe、57Co、67Cu、67Ga、77Br、87MSr、86Y、90Y、99MTc、111In、123I、125I、127Cs、129Cs、131I、132I、197Hg、203Pb、もしくは206Biである、請求項118に記載の方法。
- 二つもしくはそれ以上の細胞の相互作用を阻害する方法であって、そこでは少なくとも一つの当該細胞が亜鉛輸送タンパク質を発現し、細胞を含んでいる試料に請求項92に記載の亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターの有効な量を投与することを含んでいる、方法。
- 相互作用がインビボである、請求項120に記載の方法。
- がんの阻害剤を確認する方法であって、当該がんが対照に比較して亜鉛輸送タンパク質の過剰発現を特徴として、当該方法が亜鉛輸送タンパク質を発現している細胞を候補化合物および亜鉛輸送タンパク質のリガンドと接触させて、そして亜鉛輸送活性が阻害されるかどうかを決定することを含んでいて、そこでは亜鉛輸送活性の阻害ががん阻害剤であることを指示している、方法。
- がんの阻害剤を確認する方法であって、当該がんが対照に比較して亜鉛輸送タンパク質の過剰発現を特徴として、当該方法が亜鉛輸送タンパク質を発現している細胞を候補化合物および亜鉛輸送タンパク質のリガンドと接触させて、そして亜鉛輸送タンパク質の下流マーカーが阻害されるかどうかを決定することを含んでいて、そこでは下流マーカーの阻害ががん阻害剤であることを指示している、方法。
- 亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターに対する患者の感受性を決定する方法であって、当該患者のがん試料の中で亜鉛輸送タンパク質の差次発現の証拠を検出することを含んで、そこでは亜鉛輸送タンパク質の差次発現の証拠が当該亜鉛輸送タンパク質のモジュレーターに対する患者の感受性のあることを指示している、方法。
- 亜鉛輸送タンパク質の差次発現の当該証拠が当該患者のがん試料の中で亜鉛輸送タンパク質の上方調節である、請求項124に記載の方法。
- 一つもしくはそれ以上の亜鉛輸送タンパク質を含んでいる試料から亜鉛輸送タンパク質を精製する方法であって、
a) 固体の支持体に結合される請求項92に記載の抗体を含んでいるアフィニティーマトリックスを提供すること;
b) 試料をアフィニティーマトリックスと接触させて、アフィニティーマトリックス−亜鉛輸送タンパク質複合体を形成すること;
c) 試料の残りからアフィニティーマトリックス−亜鉛輸送タンパク質複合体を分離すること;および
d) アフィニティーマトリックスから亜鉛輸送タンパク質を放出すること:
を含んでいる、方法。 - 亜鉛輸送タンパク質を発現する一つもしくはそれ以上の細胞に細胞障害薬剤もしくは診断薬剤を送達する方法であって、当該方法が、
a) 請求項92に記載の抗体もしくはその断片に結合している細胞障害薬剤もしくは診断薬剤を提供すること;および
b) 抗体−薬剤もしくは断片−薬剤複合体に細胞を露出すること:
を含んでいる、方法。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20121023 |