JP2009540995A - コード化機構を備えている薬剤投与システム - Google Patents
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Abstract
薬剤の収容のための容器(202)と、前記容器に固定される注入アセンブリ(204)とを備えている薬剤投与システム。この薬剤投与システムは、所定の容器だけが所定の注入アセンブリに固定できることを保証するためのコード化機構を備えている。前記薬剤投与システムで使用するための容器。前記薬剤投与システムで使用するための注入アセンブリ。
Description
本発明は、薬剤を収容するための容器と、その容器に固定される注入アセンブリとを備えている薬剤投与システムに関する。特に、本発明は、注入アセンブリに所定の容器のみを確実に固定できるようにするためのコード化機構を備えている薬剤投与システムに関する。
一般に、特定の群の患者により評価される可能性の高い優れた薬剤投与装置を提供するために、患者の利益のために(患者に対して)販売される薬剤投与システムはより多様になっている。市販の投与システムの数が増えているため、多数の様々な種類の薬剤保持用カートリッジ又は容器が流通している。このような容器の種類のほとんどは、様々な観点で相違している。
各薬剤容器は、極めて多種の様々な薬剤から選択された特定の種類の薬剤で充填することができるが、同じ分類であるが異なる種類の薬剤(例えば、即効型又は持続型インスリン)及び各特定の薬剤の異なる濃度のものも、容器内に収容されていてよい。
さらに、各容器、ひいては投与システムを特定のユーザのニーズに応じて製作するために、異なる容器体積を導入してもよい。容器体積は、容器の長さ又は直径を変えることによって変化させることができる。この変更は、通常、容器から薬剤を吐出するため又は最適な投与の正確性を得るための駆動要素の特定の行程を得られるように、薬剤投与システムの注入アセンブリの、前記変更に対応する変更を示唆する。異なる薬剤容器間でのさらなる区別は、各特定の投与システムのための設計上の要求、例えば容器内に収容されているピストンの所要の摺動摩擦によってもたらされる。
より多くの種類の利用可能な容器間での区別のために、専用の投与装置による特定の種類の薬剤の投与を可能にするために、特定の容器の電子的な読取り及び認識に主として依存する多数の容器コード化システムが発展してきた。当分野では、以下の機械的なコード化システムが知られている。
米国特許第5611783号明細書は、アンプルを有する遠位部分と用量設定及び駆動機構を含む近位部分とを備えているペン形状のシリンジに関する。この近位及び遠位部分は、互いに噛み合うバヨネット連結手段を有する。特定の遠位部分だけが特定の近位部分と接続して使用できることを保証するパターンを形成するように、凸部が設けられている。
国際公開第03/017915(A1)号パンフレットは、機械コード化が設けられている遠位端部を有するカートリッジを開示している。この機械的コード化は、円形の凸部の形状を有しており、その円形の外径は、カートリッジ内に収容されているインスリンの特定の濃度に対し専用となっている。
米国特許第5693027号明細書は、選択されたシリンジに標準のカートリッジを適合させるためのプラスチック製の先端部を開示している。このプラスチック製の先端部は、シリンジに設けられている対応手段とのキーによる係合のための手段を備えていてよく、シリンジ内でカートリッジと共に取り付けられると、シリンジを回転不能に保持する。いくつかの種類のシリンジでは、カートリッジとシリンジとの間でそのようなキーによる係合をさらに使用して、特定の種類のカートリッジだけが確実に使用されるようにする。
米国特許第6648859(B2)号明細書は、薬剤投与ペンの再使用可能なペン体アセンブリと共に使用するための薬剤カートリッジアセンブリを開示している。交差使用(cross-use)をなくすために、ペン体アセンブリ及び薬剤カートリッジには、キーが設けられている、つまり、このペン体アセンブリ及び薬剤カートリッジは、相応するねじ山及び溝、バヨネットねじ山及び溝、スナップ嵌合、又は逆ルアーロック(reverse Luer Lock)の方式で嵌合する1組の舌片によって、ねじ係合されていてよい。嵌合部材は、他のアセンブリとの交差使用が防止されるように選択される、例えば、ねじ山のピッチには、相互とのみ嵌合し且つ他のアセンブリとは嵌合しないように、傾斜が付けられていてよい。
さらに別の従来技術によるシステムは、独国特許第20110690号明細書に記載されている。
本発明の好ましい実施形態の目的は、公知のシステムに代わるものを提供することである。さらに、本発明の好ましい実施形態の目的は、多数の可能なコード化形状(コード化構造)を有する薬剤投与システムを提供することである。
さらに、本発明の好ましい実施形態の目的は、少なくとも2つの独立したコード化レベルを提供することである。追加的に、本発明の好ましい実施形態の目的は、第1のシステムが失敗した場合に、もう1つのシステムによって、規定された容器のみが所定の注入アセンブリに確実に固定されるような、2つの重複するコード化システムを提供することである。さらに、本発明の好ましい実施形態の目的は、所定の薬剤投与システムの容器及び注入アセンブリを互いに連結/連結解除する時に、適合する容器及び注入アセンブリの組の間での特定の選択に関係なく、ユーザが実質的に同じ操作上の固定運動を行うコード化システムを提供することである。追加的に、本発明の好ましい実施形態の目的は、異なる方式でコード化された多数の容器/注入アセンブリを有するシステムを提供し、また同時に機械的な故障が生じる可能性を低減した堅固なシステムを提供することである。
さらに、本発明の好ましい実施形態の目的は、容器を注入アセンブリに固定するための使いやすい固定機構を提供することである。
第1の態様では、本発明は、
− 容器であって、当該容器及び摺動可能に配置されたピストンとによって画定されたチャンバ内に薬剤が収容されるように構成されており、前記ピストンが、前記チャンバの体積を減少させ且つ前記出口を通って前記薬剤を吐出するように、出口に向かって遠位方向に可動である容器、及び
− 注入アセンブリであって、前記容器に固定され、それにより、当該注入アセンブリの駆動部材が前記容器のピストンを遠位方向に移動させるように構成されている、注入アセンブリ
を備え、
− 前記注入アセンブリが第1の固定手段を画定し、該第1の固定手段が、前記容器を前記注入アセンブリへ固定する際、前記容器の第2の固定手段に係合し、それにより、前記容器が、前記第1及び第2の固定手段の少なくとも一方によって規定される所定の運動によって、前記注入アセンブリに固定され、前記所定の運動の少なくとも一部が、軸線方向及び一回転未満の回転の同時運動であり、
− 前記第1及び第2の固定手段の一方の側壁が、半径方向に延びる少なくとも1つの突出部を画定し、少なくとも1つの突出部のそれぞれが、前記第1及び第2の固定手段のもう一方の側壁に画定されている対応溝に係合するようになっており、
− 第1のコード化機構が、前記第1及び第2の固定手段のそれぞれのコード化形状によって画定されており、前記第1及び第2の固定手段のそれぞれが所定のコード化形状を画定していない限り、前記所定の運動が防止されるように構成されており、
− 前記コード化形状が、所定のコード化形状の群から選択される、薬剤投与システムに関する。
− 容器であって、当該容器及び摺動可能に配置されたピストンとによって画定されたチャンバ内に薬剤が収容されるように構成されており、前記ピストンが、前記チャンバの体積を減少させ且つ前記出口を通って前記薬剤を吐出するように、出口に向かって遠位方向に可動である容器、及び
− 注入アセンブリであって、前記容器に固定され、それにより、当該注入アセンブリの駆動部材が前記容器のピストンを遠位方向に移動させるように構成されている、注入アセンブリ
を備え、
− 前記注入アセンブリが第1の固定手段を画定し、該第1の固定手段が、前記容器を前記注入アセンブリへ固定する際、前記容器の第2の固定手段に係合し、それにより、前記容器が、前記第1及び第2の固定手段の少なくとも一方によって規定される所定の運動によって、前記注入アセンブリに固定され、前記所定の運動の少なくとも一部が、軸線方向及び一回転未満の回転の同時運動であり、
− 前記第1及び第2の固定手段の一方の側壁が、半径方向に延びる少なくとも1つの突出部を画定し、少なくとも1つの突出部のそれぞれが、前記第1及び第2の固定手段のもう一方の側壁に画定されている対応溝に係合するようになっており、
− 第1のコード化機構が、前記第1及び第2の固定手段のそれぞれのコード化形状によって画定されており、前記第1及び第2の固定手段のそれぞれが所定のコード化形状を画定していない限り、前記所定の運動が防止されるように構成されており、
− 前記コード化形状が、所定のコード化形状の群から選択される、薬剤投与システムに関する。
所定の容器しか注入アセンブリに装着することができないので、本発明による薬剤投与システムは、ユーザの安全性を向上させる。よって、注入アセンブリは、薬剤の所定の種類及び/又は濃度で使用するように指定され、それにより、他の濃度又は種類の薬剤を収容する容器は、注入アセンブリに装着することができない。
本発明においては、「薬剤投与システム」という用語は、薬剤を含有する流動可能な薬剤を投与することができる任意のシステムであると理解されたい。薬剤投与システムの例は、注入ポンプのアプリケーション、投与装置(doser)、ペン型投与装置、モータ駆動投与装置及び自動式シリンジ、例えばAuto Pen(商標)である。
本発明は、薬剤を、投与装置の注入アセンブリに連結される容器からユーザへと投与することのできる、全ての種類の薬剤投与装置に適用可能である。投与装置は、薬剤の経皮、皮下、静脈内、筋肉内又は肺内投与のための任意の投与装置を含んでいてよい。
ここで使用する限り、「薬剤」という用語は、制御下で投与手段、例えば中空の針を通過できる、薬剤含有の流動可能な任意の薬剤、例えば液体、溶液、ゲル又は微細な懸濁液を包含することを意味する。代表的な薬剤は、薬剤、例えばペプチド、たんぱく質(例えば、インスリン、インスリンアナログ及びC−ペプチド)、並びにホルモン、生物学的に誘導された又は活性の薬剤、ホルモン性及び遺伝子ベースの薬剤、栄養学的調製物、並びに固体(懸濁された)又は液体の状態にある他の物質を含む。
容器のチャンバは、容器の1つ以上の側壁及び摺動可能に配置されたピストンによって画定されていてよい。大抵の実施形態では、容器の少なくとも一部はリング形状であり、ピストンを受容する円筒形状の空洞を画定している。容器の遠位端部は、カニューレによる穿通のためのシールを備えていてよく、これにより、チャンバに収容されている薬剤をカニューレを通して吐出することができる。容器の遠位端部は、カニューレを保持するホルダに装着されるように構成されていてよい。例えば、容器の遠位端部は、ホルダの対応ねじ山と協働するねじ山を備えていてよく、それにより、ホルダを容器に螺合することができる。
容器の出口は、容器内に収容されている薬剤への流体の到達を提供する、針ハブ若しくは注入セット、又は例えばカニューレ若しくは針によって画定されている他の任意の流体連通流路と協働することができる。
注入アセンブリの駆動部材は、遠位方向にピストンを動かすピストンロッドを備えていてよい。ピストンロッドは、ピストンよりも剛性である要素を備えており、ピストン近位の対向面の少なくとも一部、好ましくは大部分に当接するようになっており、それにより、ピストンロッドによって上記の剛性の要素に対して加えられた力が、ピストンの近位表面の、ピストンロッドが直接的にピストンに係合している場合よりも大きな領域に加えられる。
注入アセンブリは、容器を注入アセンブリに固定する際に容器の第2の固定手段に係合する第1の固定手段を画定している。一実施形態では、注入アセンブリの第1の固定手段の近位の対向面が、容器の第2の固定手段の遠位の対向面に係合する。
容器は、少なくとも軸線方向及び回転の同時運動、例えば螺旋運動を含む所定の運動によって注入アセンブリに固定することができる。この軸線方向及び回転の同時運動によって生じた回転運動は、一回転未満であり、例えば120度未満、例えば90度未満、例えば60度未満である。第1の固定手段の近位の対向面及び第2の固定手段の遠位の対向面を係合させた場合、注入アセンブリに対して容器を回転させると、容器及び注入アセンブリは、互いの方向に向かって引き合う。
第1の実施形態では、注入アセンブリの第1の固定手段は、容器の第2の固定手段によって画定される突出部を受容するようになっている溝を画定する。容器を注入アセンブリに固定する際、注入アセンブリの第1の固定手段の実質的に近位の対向面は、容器の実質的に遠位の対向面に係合する。所定の運動は、係合する表面の少なくとも一方の形状によって規定される。さらなる実施形態では、第2の固定手段は、複数の、例えば2つ、3つ又は4つの突出部を画定し、第1の固定手段は、その突出部に係合する複数の対応溝を画定する。
第2の実施形態では、1つ又は複数の溝は容器により画定され、1つ又は複数の突出部は注入アセンブリにより画定される。第3の実施形態では、容器は、注入アセンブリによって画定される対応する突出部及び溝に係合する溝及び突出部の組み合わせを規定する。
第1及び第2の固定手段のコード化形状は、そのコード化形状が所定のコード化形状を規定しない限り、所定の運動を妨げるようになっている。コード化形状は、第1及び第2の固定手段の少なくとも一方の軸線方向の延び及び/若しくは位置、並びに/又は第1及び第2の固定手段の少なくとも一方の半径方向の延び、並びに/又は第1及び第2の固定手段の少なくとも一方の周方向の延び及び/若しくは位置によって画定されていてよい。あるいは又は補足的に、コード化形状は、コード化形状の数、つまり、区別されて(独立して)協働する固定手段の数によって規定されていてよい。
医療用装置は、容器の近位の表面及びそれに対応する注入アセンブリの遠位の表面によって画定されている第2のコード化機構を備えていてよく、容器の近位の端面は、軸線方向に延びる1つ以上の突起及び/又は窪みを画定しており、この容器の突起及び/又は窪みは、容器を注入アセンブリに固定する際、注入アセンブリの遠位の対向コード化表面の嵌り合う1つ以上の突起及び/又は窪みと協働し、それにより、遠位の対向面及び近位の対向面のそれぞれが、所定の群の突起及び/又は窪みから選択された1つ以上の所定の突起及び/又は窪みを規定しない限り、前記所定の運動が防止される。近位の表面は、近位の端面であってよい。遠位の表面は、遠位の端面であってよい。一実施形態では、端面はリング状であってよい。
本発明では、「溝」及び「突出部」という用語は、第1のコード化機構に関連してのみ使用し、「窪み」及び「突起」という用語は、第2のコード化機構に関連してのみ使用する。しかし、「溝」及び「窪み」は、同義であり、「突起」及び「突出部」は同義であると考えられたい。
第1及び第2のコード化機構は、前記コード化機構の1つが機能しなかった場合に、もう1つの機構によって所定の容器及び注入アセンブリのみが互いに確実に固定できるように、重複していてよい。したがって、安全性のより高いレベルが得られる。あるいは、第1及び第2のコード化機構は、互いに独立していてよく、それにより、容器は、第1及び第2のコード化機構の両方が適合する場合にのみ、注入アセンブリに装着することができる。
一実施形態では、第1のコード化機構を使用して、薬剤の第1の所定の特徴、例えば種類を指定し、第2のコード化機構を使用して、薬剤の第2の所定の特徴、例えば濃度を指定する。第1の及び/又は第2のコード化機構を使用して指定する特徴の他の例は、男性用/女性用薬剤、子供用/大人用薬剤、予防用/治療用薬剤、遅効性/即効性薬剤である。
第2のコード化機構は、1つ若しくは複数の突起/1つ若しくは複数の窪みの周方向の位置、並びに/又は1つ若しくは複数の突起/1つ若しくは複数の窪みの軸線方向の延び、並びに/又は1つ若しくは複数の突起/1つ若しくは複数の窪みの半径方向の延び、並びに/又は1つ若しくは複数の突起/1つ若しくは複数の窪みの周方向の延びによって画定されていてよい。一実施形態では、周方向の位置、軸線方向の延び、半径方向の延び及び周方向の延びの少なくとも1つが、薬剤の第1の特徴を指定するために使用され、また、それ以外の周方向の位置、軸線方向の延び、半径方向の延び及び周方向の延びの少なくとも1つが、薬剤の第2の特徴を指定するために使用される。
例えば、窪みの位置を、薬剤の種類を指定するために使用することができ、半径方向、軸線方向又は周方向の延びの少なくとも一方を、薬剤の濃度を指定するために使用することができる。
一実施形態では、前記容器は、容器の近位の端面から延びる少なくとも2つの、例えば2つ、3つ又は4つの突起を備えており、注入アセンブリは、前記少なくとも2つの突起と協働する少なくとも2つの、例えば2つ、3つ又は4つの窪みを備えている。
一実施形態では、前記所定の運動は、実質的に純粋な軸線方向運動、並びに後続の組み合わせられた軸線方向及び回転の同時運動を規定する。実質的に純粋な軸線方向の運動は、突出部及び溝が適合することをユーザに指示する(知らせる)ために利用することができ、これにより、ユーザが、溝又は突出部を損傷させる力で、前記組み合わされた運動を行うことを防止できる。
別実施形態で又は補足的に、前記の所定の運動は、組み合わされた軸線方向及び回転の同時運動並びにそれに続く実質的に純粋な回転運動を規定する。実質的に純粋な回転運動は、容器及び注入アセンブリが実際に互いに固定されることをユーザに指示するために利用することができる。
第1の及び/又は第2のコード化機構は、容器の注入アセンブリへの連結を防止するように、所定の運動の軸線方向及び/又は回転運動の少なくとも一部を防止することができる。容器が注入アセンブリに連結できない時には、注入アセンブリを使用して、薬剤を吐出することはできない。
第1のコード化機構のコード化形状は、第1及び第2の固定手段の周方向の延び、第1及び第2の固定手段の軸線方向の延び、第1及び第2の固定手段の半径方向の延び、並びに第1及び第2の固定手段の位置の1つ以上によって画定される。
一実施形態では、容器は、前記チャンバを画定しているカートリッジホルダ及びカートリッジを備えている。第2の固定手段は、カートリッジホルダによって画定されるかまたはカートリッジホルダに固定することができる。さらに、1つ又は複数の窪み/1つ又は複数の突起は、カートリッジホルダによって画定されていてよい。カートリッジ及びカートリッジホルダは、2つの別個の要素であってよく、カートリッジは、カートリッジホルダ内に摩擦により保持されていてよい。一実施形態では、カートリッジはガラスからなっており、カートリッジホルダは、ガラス製のカートリッジを保護するための非ガラス材料からなっていてよい。カートリッジは、カートリッジホルダ内に取り外し不能に保持されていてよく、カートリッジをカートリッジホルダから取り外す時、カートリッジを道具なしに手で固定することができない。これによって、カートリッジが空になった場合にカートリッジホルダを再使用できず、したがって、誤った薬剤を収容するカートリッジをカートリッジホルダに挿入することは不可能であり、また注入アセンブリの使用によって投薬もできないという利点を得ることができる。カートリッジホルダ及びカートリッジは、一体の要素を画定してよい、つまり、シームなしの1つの要素を形成していてもよい。そのような一体の要素は、Topas(登録商標)又はポリプロピレンのような合成樹脂からなる成型物として形成されていてよい。そのような成型物は、射出成型で形成された固定要素及びコード化要素を含んでいてよい。しかし、容器に収容される特定の薬剤の長期間の保存のために適した任意の材料を使用することができる。
一実施形態では、薬剤投与システムは、第1の注入アセンブリに固定される第1の容器と、第2の容器に固定される第2の容器とを備えている。さらに、第1及び第2の容器並びに第1及び第2の投与機構のうちの少なくとも2つの第1の及び/又は第2のコード化機構は、第1の注入アセンブリ及び第2の容器が互いに固定されることを防止し、第2の注入アセンブリ及び第1の容器が互いに固定されることを防止するように構成されていてよい。
複数の異なる注入アセンブリ、及びそれに対応する、容器の群を形成する複数の専用の容器であって、各注入アセンブリが、前記容器の群から選択される1つの特定の容器のみを受容し、容器を連結するため及び対応する注入アセンブリから連結解除するために必要な所定の運動が、全ての異なる注入アセンブリ/容器に対して同じであるものを提供することができる。このように、これらの装置は、同一の共通ユーザインターフェースを共有するので、いくつかの異なる注入アセンブリを有する患者は、確信を持って全ての装置を使用し続ける。
容器のコード化構造は、カートリッジの機械的な構造の電気機械的な検出を有する注入アセンブリによって検知することができる(例えば、機械的構造を検知する電気スイッチ、機械的構造の光学的検出)。また、「純粋に」電子ベースの容器認識方法を利用する容器検知に主に基づく投与装置では、本発明の機械的コード化システムを包含することによって、極めて安全な構造が提供される、つまり、コード化認識における重複又は潜在的により多くの数が区別されるようコード化された容器が提供される。
第2の態様では、本発明は、薬剤投与システムのための容器であって、該容器が、当該容器及び摺動可能に配置されたピストンによって画定されたチャンバ内に薬剤を収容するようになっており、前記ピストンが、遠位方向に出口に向かって可動であって、それによって、チャンバの体積が減少し、前記出口から薬剤が吐出されるものであって、
− 前記容器が、対応する注入アセンブリの固定手段を係合させることによって容器を注入アセンブリに固定する固定手段を備えており、前記注入アセンブリの駆動部材が当該容器のピストンを遠位方向に動かすことができ、
− 前記容器の固定手段が、半径方向に延び且つ所定の運動によって前記容器を前記注入アセンブリに固定できるように形成されている1つ以上の突出部及び/又は溝を画定し、前記所定の運動の少なくとも一部が、軸線方向及び一回転未満の回転の同時運動を含み、
− 前記容器の固定手段が、前記固定手段が所定のコード化形状の群から選択された所定のコード化形状を画定していない限り、前記所定の運動を防止するように構成されている、容器に関する。
この第2の態様による発明は、本発明の第1の態様による発明の任意の特徴(構造)及び/又は要素を備えていることが好ましい。
− 前記容器が、対応する注入アセンブリの固定手段を係合させることによって容器を注入アセンブリに固定する固定手段を備えており、前記注入アセンブリの駆動部材が当該容器のピストンを遠位方向に動かすことができ、
− 前記容器の固定手段が、半径方向に延び且つ所定の運動によって前記容器を前記注入アセンブリに固定できるように形成されている1つ以上の突出部及び/又は溝を画定し、前記所定の運動の少なくとも一部が、軸線方向及び一回転未満の回転の同時運動を含み、
− 前記容器の固定手段が、前記固定手段が所定のコード化形状の群から選択された所定のコード化形状を画定していない限り、前記所定の運動を防止するように構成されている、容器に関する。
この第2の態様による発明は、本発明の第1の態様による発明の任意の特徴(構造)及び/又は要素を備えていることが好ましい。
第3の態様では、本発明は、薬剤投与システムのための注入アセンブリであって、該注入アセンブリが、
− 駆動部材、
− 注入アセンブリを、容器の対応する固定手段に係合させることによって、薬剤の収容のための容器に固定する固定手段であって、それにより、当該注入アセンブリの前記駆動部材が前記容器のピストンを遠位方向に動かす、固定アセンブリ
を備えており、
− 前記注入アセンブリの固定手段が、半径方向に延び且つ所定の運動によって容器が注入アセンブリに固定されるように形成されている1つ以上の突起及び/又は窪みを画定し、前記所定の運動の少なくとも一部が、軸線方向及び一回転未満の回転の同時運動を含み、
− 前記注入アセンブリの固定手段が、前記固定手段が、所定のコード化形状の群から選択された所定のコード化形状を画定しない限り、前記所定の運動が防止されるように構成されている、注入アセンブリに関する。
第3の態様による発明が、第1の態様による発明の任意の特徴及び/又は要素を含むことが好ましい。
以下、本発明を、図面を参照してより詳細に説明する。
− 駆動部材、
− 注入アセンブリを、容器の対応する固定手段に係合させることによって、薬剤の収容のための容器に固定する固定手段であって、それにより、当該注入アセンブリの前記駆動部材が前記容器のピストンを遠位方向に動かす、固定アセンブリ
を備えており、
− 前記注入アセンブリの固定手段が、半径方向に延び且つ所定の運動によって容器が注入アセンブリに固定されるように形成されている1つ以上の突起及び/又は窪みを画定し、前記所定の運動の少なくとも一部が、軸線方向及び一回転未満の回転の同時運動を含み、
− 前記注入アセンブリの固定手段が、前記固定手段が、所定のコード化形状の群から選択された所定のコード化形状を画定しない限り、前記所定の運動が防止されるように構成されている、注入アセンブリに関する。
第3の態様による発明が、第1の態様による発明の任意の特徴及び/又は要素を含むことが好ましい。
以下、本発明を、図面を参照してより詳細に説明する。
図1及び2に、本出願人によって「Novo Pen(登録商標)4」という名前で本願出願前からヨーロッパ及び米国で市販されてきたシリンジ装置100を開示する。このシリンジ装置100は、近位部分102及び遠位部分104を備えている。使用の際には、近位部分102が、近位部分102の通路(図示せず)を通って延びるピストンロッド(図示せず)を備えている用量設定ユニット(図示せず)の一部を形成する。ピストンロッドの中心軸線は、点線106に合致する。使用の際には、遠位部分104は、薬剤を収容するリザーバ(図示せず)の収容のための室108を画定する。遠位部分104は、それぞれ遠位部分の各側に2つの畝部110を備えており、これらの畝部は、この畝部110を近位部分102のトラック112に嵌め合わせることによって、遠位部分104を近位部分102に固定するために使用される。トラックは、近位部分102の内表面114上で画定されている。
図3及び4は、容器202及び注入アセンブリ204(簡単にするために、注入アセンブリの一部のみを図面に図示する)を備えている薬剤投与システム200を開示している。注入アセンブリ204は、溝208の形状の第1の固定手段206を画定しており、この第1の固定手段206は、容器を注入アセンブリに固定する際に、突起212によって画定される第2の固定手段210に係合する。溝208の形状によって、容器は、軸線方向及び約30度の回転の同時運動によって注入アセンブリに固定される。突起212は、容器202の側壁214から半径方向に外側に延びている。溝は、注入アセンブリ204の側壁216内で画定されており、側壁の表面から側壁内へ、つまり、半径方向外側に延びている。
第1のコード化機構は、第1及び第2の固定手段206、210のそれぞれのコード化形状によって画定されており、それにより、所定の注入アセンブリのみを所定の容器に固定することができる。コード化形状は、突起及び溝の位置によって、また突起及び溝の軸線方向、半径方向及び周方向の延びによって規定されており、それは、図5〜10に関連してより詳細に説明する。
さらに、第2のコード化機構は、容器202の近位の対向表面218及び注入アセンブリ204の対応する遠位の対向表面220によって画定され、容器202の近位表面218は、軸線方向に延びる2つの窪み222を規定し、この窪み222は、容器202を注入アセンブリ204に固定する際に、注入アセンブリ204の遠位の対向コード化表面226の2つの嵌合突起224と協働し、それにより、容器202の近位の端面218が前記の軸線方向に延びる2つの窪み222を有し且つ注入アセンブリ204の遠位の端面220が前記2つの嵌合突起224を有していない限りは、前記の所定の運動が妨げられる。
図5は、薬剤投与システム200の断面図を開示する。ここで、容器202は、注入アセンブリ204に固定されており、これにより、容器202の第2の固定手段210の突起212が、注入アセンブリ204の第1の固定手段206の溝208に受容される。各溝208の近位の対向面228は、対応する突出部212の遠位の対向面230に係合する。容器202の近位の対向面218は、軸線方向に延びる窪み222を規定しており、その窪み222は、注入アセンブリ204の遠位の対向面220から延びる嵌合突起224を受容する。図5の容器202は、容器202のカートリッジ203内に摺動可能に受容され且つ注入アセンブリ204の駆動部材207によって遠位方向(矢印205で示す)に可動であるピストン201を備えている。カートリッジ203は、突出部212を画定するカートリッジホルダ209内に収容されている。
図6〜10に、本発明による医療用装置の第1及び第2のコード化機構の異なる実施形態を開示する。各図面においては、第1及び第2のコード化機構を医療用装置の中心軸線から半径方向外側に見たものとして示す、つまり、コード化機構の360度の眺めを示す。簡単にするために、注入アセンブリ及び容器の全ては図示しない。容器の要素はハッチングされており、注入アセンブリの要素は、ハッチングされていない。
図6〜9は、2つの異なる注入アセンブリ204’、204’’並びに2つの異なる容器202’、202’’を開示する。図6及7の容器は同一であり、図8及び9の容器は同一である。さらに、図6及び8の注入アセンブリは同一であり、図7及び9の注入アセンブリは同一である。以下にさらに詳説するように、第1の容器202’は第2の注入アセンブリ204’’に固定することができ、第2の容器202’’は第1の注入アセンブリ204’に固定することができるが、その反対はできない。
図6は、突出部212’が注入アセンブリ204’の溝208’内で受容される第1の容器202’を開示する。溝208’の形状によって、容器202’は、注入アセンブリ204’に対する軸線方向及び回転の同時運動に追従し、これにより、注入アセンブリ204’に固定される。しかし、容器の近位の対向面218’(点線で示す)において画定された窪み222’の位置によって及び注入アセンブリの突起224’の位置によって、窪み222’の表面217’が突出部224’の表面225’に当接するので、容器202’及注入アセンブリ204’が互いに固定されることが妨げられる(×で消された矢印234で示す)。
図7では、容器202’及び注入アセンブリ204’’は、矢印236で示すように互いに固定することができる。ここでもやはり溝208’の形状によって、容器を注入アセンブリに固定する際、容器202’は、注入アセンブリ204’に対する軸線方向及び回転の同時運動に追従する。突出部212’が溝208’’内へと移動する際、突起224’’は窪み222’内へと移動する。しかし、図6とは異なり、突出部224’’及び窪み222’は、容器及び注入アセンブリが互いに固定できるように配置されている。
図8は、容器及び注入アセンブリが、矢印236で示すように互いに固定されるように構成されているという点で、図7と同様である。突出部212’’が溝208’内に移動すると、突出部224’は窪み内へと移動する。
図9は、×で消された矢印234で示すように、容器及び注入アセンブリが互いに固定できないようになっている点で、図6と同様である。突出部212’’が溝208’’内へと移動すると、突出部224’’は窪み222’’内へと移動する。しかし、運動の際、窪み222’’及び突出部224’’の表面217’’、225’’が当接するので、注入アセンブリ204’’及び容器202’’のさらなる相対回転が防止される。
図10は、突出部212’’’の軸線方向の寸法が、(点線で示すように)図6〜9に示すものより大きい別の態様を開示する。同様に、溝208’’’の軸線方向の寸法もより大きい。したがって、溝208’、208’’は、突出部212’’’を受容するには軸線方向で狭すぎてしまうので、図10の容器202’’’は、図6〜9に示す注入アセンブリ204’、204’’の溝208’、208’’内に受容できない。図6〜9の容器202’、202’’の突出部212’、212’’は図10の注入アセンブリ204’’’の溝208’’’内に受容され得るが、ユーザは、軸線方向に薄い突出部212’、212’’と軸線方向に広い溝208’’’との間に緩みを感じる。この緩みによって、ユーザには、注入アセンブリ204’’’及び容器202’、202’’’が共に使用するように構成されていないことが直ちに分かる。
図11aの容器202は、回転方向及び軸線方向の組み合わせられた運動によって図11bの注入アセンブリ204に固定される。容器202は、容器202の側壁214から半径方向に延びる突出部212、並びに軸線方向に側壁214内へと表面218から遠位方向に延びる窪み222を画定している。軸線方向に延びる窪み222は、底部表面232、停止面234及び傾斜面236を画定している。注入アセンブリ204は、容器202を注入アセンブリ204に固定する際に前記突出部212を受容するための溝208を画定している。図11bの実施形態では、溝208は、注入アセンブリ204の側壁216から半径方向に且つ注入アセンブリ204の中心の方向に延びる突出部238によって画定されている。傾斜面236は、注入アセンブリ204の軸線方向に延びる突起224が、容器202の軸線方向に延びる窪み222内へと移動し、(そして、窪み222によって受容)できるように形成されている。窪み222の停止面234は、注入アセンブリ204の突起224の対応する停止面240に係合し、それにより、容器202と注入アセンブリ204との間のさらなる相対回転が防止される。2つの停止面234、240間の当接によって、ユーザに、容器202が注入アセンブリ204に固定されたという事実の触知可能な(触覚的に分かる)指示が与えられる。
注入アセンブリの突出部238は、溝208が停止面を画定せず、それゆえに図11bのものと類似であるが軸線方向に延びる突起224のない注入アセンブリを画定せずに、容器202が上記注入アセンブリ204に固定されたという触知可能な指示をユーザに与えないように、形成されている。したがって、図11aの容器202は、図11bのものに類似であるが突起224を画定していない注入アセンブリ204に固定することはできない。これによって、上記構造の注入アセンブリ204に容器202が固定されることが防止される。
図11aのものに類似であるが軸線方向に延びる窪み222を画定しない容器は、2つの形態を採ることができる。近位の端面218が、図11aに示す表面218と同じ軸線方向のレベルで画定されている第1の形態、及び近位の端面218が、図11aに示す底面232と同じ軸線方向レベルで画定されている第2の形態である。この第1の形態及び第2の形態の違いは、表面218と突出部212との間の距離である。
第1の形態、つまり、近位の端面218が、図11aに示す近位の端面218のレベルで画定され、窪み222のない形態の容器202は、図11bの注入アセンブリ204に固定することはできない。それというのは、容器202の近位の端面218が、突起224の遠位の対向面242に当接し、それにより、突出部212は、溝208内で受容できないか、又は溝208内に部分的にしか受容できない、つまり、ある意味、容器202を注入アセンブリ204に固定するのに不十分である。
第2の形態、つまり、近位の端面218が、図11aに示す底面232のレベルで画定され、窪み222を画定していない形態の容器202は、軸線方向に延びる1つ又は複数の突起224を画定していない注入アセンブリ204に固定することはできない。それというのは、ユーザが容器202が注入アセンブリ204に固定される時又はその逆の時を決定できる触覚的な指示がユーザに提供されないからである。したがって、ユーザは、容器202と注入アセンブリ204との相対回転を続け、それにより、突出部212は溝208から外れ、その場合、容器202は注入アセンブリ204に固定されない。
所定の注入アセンブリ204に関連して使用されるように指定されていない容器202は、上記のような注入アセンブリ204に固定することができないために、図11a及び11bの態様によってユーザの安全性が向上することが、上述の説明から分かるであろう。よって、ユーザが、誤った薬剤又は正しい薬剤であっても誤った濃度のものを含む容器202を注入アセンブリ204に固定することが防止され、それにより、そのような薬剤を吐出することが防止される。
Claims (23)
- 薬剤投与システムであって、
− 容器であって、当該容器と摺動可能に配置されたピストンとによって画定されたチャンバ内に薬剤が収容されるように構成されており、前記ピストンが、前記チャンバの体積を減少させ且つ前記出口を通って前記薬剤を吐出するように、出口に向かって遠位方向に可動である容器、及び
− 注入アセンブリであって、前記容器に固定され、それにより、当該注入アセンブリの駆動部材が前記容器のピストンを遠位方向に移動させるように構成されている、注入アセンブリ
を備えており、
− 前記注入アセンブリが第1の固定手段を画定し、該第1の固定手段が、前記容器を前記注入アセンブリへ固定する際、前記容器の第2の固定手段に係合し、それにより、前記容器が、前記第1及び第2の固定手段の少なくとも一方によって規定される所定の運動によって、前記注入アセンブリに固定され、前記所定の運動の少なくとも一部が、軸線方向及び一回転未満の回転の同時運動であり、
− 前記第1及び第2の固定手段の一方の側壁が、半径方向に延びる少なくとも1つの突出部を画定し、少なくとも1つの突出部のそれぞれが、前記第1及び第2の固定手段のもう一方の側壁に画定されている対応溝に係合するようになっており、
− 第1のコード化機構が、前記第1及び第2の固定手段のそれぞれのコード化形状によって画定されており、前記第1及び第2の固定手段のそれぞれが所定のコード化形状を画定していない限り、前記所定の運動が防止されるように構成されており、
− 前記コード化形状が、所定のコード化形状の群から選択される、薬剤投与システム。 - 前記容器の近位の端面及びそれに対応する注入アセンブリの遠位の端面によって画定されている第2のコード化機構をさらに備えており、前記容器の近位の端面が、軸線方向に延びる1つ以上の突起及び/又は窪みを画定しており、前記容器を前記注入アセンブリに固定する際、前記容器の突起及び/又は窪みが、前記注入アセンブリの遠位の対向するコード化面の嵌り合う1つ以上の突起及び/又は窪みと協働し、それにより、前記遠位及び近位の対向する面のそれぞれが、所定の群の突起及び/又は窪みから選択された1つ以上の所定の突起及び/又は窪みを規定しない限り、前記所定の運動が防止される、請求項1に記載の薬剤投与システム。
- 前記所定の運動が、実質的に純粋な軸線方向運動、並びにそれに続く組み合わせられた軸線方向及び回転の同時運動を規定する、請求項1又は2に記載の薬剤投与システム。
- 前記の所定の運動が、組み合わされた軸線方向及び回転の同時運動、並びにそれに続く実質的に純粋な回転運動を規定する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の薬剤投与システム。
- 前記第1の及び/又は第2のコード化機構が、前記所定の運動の軸線方向及び/又は回転運動の少なくとも一部が防止され、それにより、前記容器の前記注入アセンブリへの連結を防止するように構成されている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の薬剤投与システム。
- 前記第1のコード化機構のコード化形状が、前記第1及び第2の固定手段の周方向の延び、前記第1及び第2の固定手段の軸線方向の延び、前記第1及び第2の固定手段の半径方向の延び、並びに前記第1及び第2の固定手段の周方向の位置の1つ以上によって画定される、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の薬剤投与システム。
- 前記容器が、前記容器の近位の端面から延びる少なくとも2つの突起を備えており、前記注入アセンブリが、少なくとも2つの突起と協働する少なくとも2つの窪みを備えている、請求項2ないし6のいずれか1項に記載の薬剤投与システム。
- 前記容器が、前記窪み及び/又は突起を画定するカートリッジホルダと、前記チャンバを画定するカートリッジとを備えており、前記カートリッジが、着脱不能に前記カートリッジホルダに装着されている、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の薬剤投与システム。
- − 第1の注入アセンブリに固定される第1の容器、及び
− 第2の容器に固定される第2の容器
を備えており、
前記第1及び第2の容器並びに前記第1及び第2の投与機構のうちの少なくとも2つの第1の及び/又は第2のコード化機構が、前記第1の注入アセンブリ及び前記第2の容器が互いに固定されることを防止し、前記第2の注入アセンブリ及び前記第1の容器が互いに固定されることを防止するように構成されている、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の薬剤投与システム。 - 前記第1の容器の前記第1の注入アセンブリへの連結及びその連結解除のため並びに前記第2の容器の前記第2の注入アセンブリへの連結及び連結解除のために必要な前記所定の運動が、本質的に同じである、請求項9に記載の薬剤投与システム。
- 薬剤投与システムのための容器であって、該容器が、当該容器及び摺動可能に配置されたピストンによって画定されたチャンバ内に薬剤を収容するようになっており、前記ピストンが、遠位方向に出口に向かって可動であって、それによって、前記チャンバの体積が減少し、前記出口から薬剤が吐出されるものであって、
− 前記容器が、対応する注入アセンブリの固定手段を係合させることによって前記容器を前記注入アセンブリに固定する固定手段を備えており、前記注入アセンブリの駆動部材が、当該容器のピストンを遠位方向に動かし、
− 前記容器の固定手段が、半径方向に延び且つ所定の運動によって前記容器を前記注入アセンブリに固定できるように形成されている1つ以上の突出部及び/又は溝を画定し、前記所定の運動の少なくとも一部が、軸線方向及び一回転未満の回転の同時運動を含み、
− コード化形状を画定する前記容器の固定手段が、前記固定手段が所定のコード化形状の群から選択された所定のコード化形状を画定していない限り、前記所定の運動を防止するように構成されている、容器。 - 前記容器が、軸線方向に延びる1つ以上の突起及び/又は窪みを画定する近位の端面を画定しており、前記突起及び/又は窪みが、前記容器を前記注入アセンブリに固定する際、前記注入アセンブリの嵌り合う1つ以上の突起及び/又は窪みと協働し、それにより、前記容器の前記突起及び/又は窪みが1つ以上の所定の1つ又は複数の突起及び/又は1つ又は複数の窪みを画定していない限り、前記所定の運動が防止される、請求項11に記載の容器。
- 前記所定の運動が、実質的に純粋な軸線方向の運動、並びにそれに続く組み合わされた軸線方向の及び回転の同時運動を規定する、請求項11又は12に記載の容器。
- 前記所定の運動が、組み合わせられた軸線方向の及び回転の同時運動、並びにそれに続く実質的に純粋な回転運動を規定する、請求項11ないし13のいずれか1項に記載の容器。
- 前記1つ以上の突出部及び/又は溝並びに前記軸線方向に延びる突起及び/又は窪みの少なくとも1つが、前記所定の運動の軸線方向の及び/又は回転の運動の少なくとも一部を防止し、それにより、前記容器の前記注入アセンブリへの連結が防止される、請求項11ないし14のいずれか1項に記載の容器。
- 前記コード化形状が、前記固定手段の周方向の延び、前記固定手段の軸線方向の位置、前記固定手段の軸線方向の延び、前記固定手段の半径方向の延び、並びに前記固定手段の周方向の位置の少なくとも1つによって画定されている、請求項11ないし15のいずれか1項に記載の容器。
- 前記容器が、前記容器の近位の端面から延びる少なくとも2つの突起を備えている、請求項12ないし16のいずれか1項に記載の容器。
- 薬剤投与システムのための注入アセンブリであって、該注入アセンブリが、
− 駆動部材、並びに
− 前記注入アセンブリを、容器の対応する固定手段に係合させることによって、薬剤の収容のための容器に固定する固定手段であって、それにより、当該注入アセンブリの前記駆動部材が前記容器のピストンを遠位方向に動かす、固定手段
を備えており、
− 前記注入アセンブリの固定手段が、半径方向に延び且つ所定の運動によって前記容器が前記注入アセンブリに固定されるように形成されている1つ以上の突起及び/又は窪みを画定し、前記所定の運動の少なくとも一部が、軸線方向及び一回転未満の回転の同時運動を含み、
− コード化形状を画定する前記注入アセンブリの固定手段が、所定のコード化形状の群から選択された所定のコード化形状を画定しない限り、前記所定の運動が防止されるように構成されている、注入アセンブリ。 - 前記注入アセンブリが、1つ以上の軸線方向に延びる突起及び/又は窪みを画定する遠位の表面を画定し、前記突起及び/又は窪みが、前記容器を前記注入アセンブリに固定する際、前記容器の嵌り合う1つ以上の突起及び/又は窪みと協働し、それにより、前記注入アセンブリの突起及び/又は窪みが、1つ以上の所定の突起及び/又は窪みを画定しない限り、前記所定の運動が防止される、請求項18に記載の注入アセンブリ。
- 前記所定の運動が、実質的に純粋な軸線方向の運動、並びにそれに続く組み合わせられた軸線方向の及び回転の同時運動を規定する、請求項18又は19に記載の注入アセンブリ。
- 前記所定の運動が、組み合わせられた軸線方向の及び回転の同時運動、並びにそれに続く実質的に純粋な回転運動を規定する、請求項18ないし20のいずれか1項に記載の注入アセンブリ。
- 1つ以上の突出部及び/又は溝、並びに軸線方向に延びる突起及び/又は窪みの少なくとも1つが、前記所定の運動の軸線方向の及び/又は回転運動の少なくとも一部を防止するように構成されており、それにより、前記容器の前記注入アセンブリへの連結が防止されている、請求項18ないし21のいずれか1項に記載の注入アセンブリ。
- 前記コード化形状が、前記固定手段の周方向の延び、前記固定手段の軸線方向の位置、前記固定手段の軸線方向の延び、前記固定手段の半径方向の延び、並びに前記固定手段の周方向の位置の少なくとも1つによって画定される、請求項18ないし22のいずれか1項に記載の注入アセンブリ。
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