JP2009537374A - 自動車の電動パワーステアリングシステム - Google Patents
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Abstract
本発明は、自動車の電動パワーステアリングシステムに関する。前記システムは、ステアリングラック(3)のアクチュエータ(4)と、運転者によってハンドル(2)に加えられるトルクを測定するセンサ(7)とを備え、アクチュエータ及びセンサは、ハンドル(2)とステアリングラック(3)との間のステアリングコラム(1)に、そしてアクチュエータ(4)とハンドル(2)との間のステアリングコラム(1)にそれぞれ配設される。本発明によるシステムは、電動パワーステアリングの最終アシストトルクを高性能に制御する手段(9)を備え、最終アシストトルクは、ステアリングラック(3)のアクチュエータ(4)、及びステアリングコラム(1)上のトルク測定センサ(7)を同じ場所に配置しやすいように設定され、これにより、システムの動作を表わすボーデ線図における位相シフトが、システムの機械共振の2つの主要な周波数においてほぼゼロになる。
Description
本発明は、自動車の電動パワーステアリングに関するシステム及び方法に関する。
従来から、自動車にはシャーシと、客室と、シャーシに懸架機構を介して連結される車輪とが装備され、この場合、操蛇可能な前輪は、車両の客室の運転者が使用するハンドルで制御される。
ハンドルとこれらの車輪との間には、ステアリングコラムが配設され、連結されてハンドルと一緒に回転し、ステアリングコラムの下側端部には、ステアリングラックに作用するピニオンが配設され、ステアリングラックによって車輪をほぼ垂直な軸の回りに回動させて、これらの車輪の向き、及び車両シャーシの回動を確保することができる。
このようなステアリング機構には、電動パワーステアリングが採用され、電動パワーステアリングによって、運転者の作業、特に停止時(stationary)、例えば駐車運転操作時の運転操作中の作業を軽減することができる。
機構は普通、ハンドルとステアリングラックとの間のステアリングコラムに配設されるステアリングラックアクチュエータと、そして運転者によってハンドルに加えられるトルクを測定するセンサとを含み、センサはアクチュエータとハンドルとの間のステアリングコラムに配設される。
仏国特許第2814423号は、パワーステアリングシステムの電動モータによって供給する必要のあるアシストトルクを決定する方法に関する発明である。アシストトルクは、運転者によるトルクに、運転者によるトルク及び車両速度に応じたアシストゲインを乗算することにより得られる。
このようなシステムでは、システムの機械共振の問題を考慮に入れていない。
このようなシステムでは、システムの機械共振の問題を考慮に入れていない。
実際、電動パワーステアリングが、車両のフロントアクスルアセンブリに結合することにより、2つの大きな機械共振が発生する電気機械システムが構成される。
これら2つの大きな共振の各共振は、周波数(共振周波数)、減衰(共振時のQファクタ)、及びモード変形によって特徴付けられる。
これら2つの大きな共振の各共振は、周波数(共振周波数)、減衰(共振時のQファクタ)、及びモード変形によって特徴付けられる。
モード変形は、考察対象の共振周波数で同相振動するポイント全ての幾何学的変位のイメージとして理解することができる。
これらの共振周波数では、システムの安定性は大幅に低下し、これによって実際、システムの振動が発生する。
これらの共振周波数では、システムの安定性は大幅に低下し、これによって実際、システムの振動が発生する。
サーボゲインを小さくして、ループ系の通過帯域幅を、これら2つの主共振モードの周波数に対して小さくするシステムが存在する。しかしながら、ループ系のゲインのこのような低下によって、これら2つの主共振の内の一つが発生する場合の性能低下が著しくなる。
他のシステムでは、サーボゲインは、フィルタリングによって周波数領域で局部的に小さくなる。このようなシステムでは、2つの主共振周波数でのサーボ制御の性能が著しく低下する。
従って、本発明の一の目的は、これら2つの主共振の内の一つの動作モードに到達した際に、電動パワーステアリングシステムの性能を低下させることなく、これら2つの主共振に対する制御を管理することにある。
従って、本発明の一の態様によれば、自動車の電動パワーステアリングシステムが提案され、前記パワーステアリングシステムは、ステアリングラックのアクチュエータと、運転者によってハンドルに加えられるトルクを測定するセンサとを備え、前記アクチュエータ及びセンサは、ハンドルとステアリングラックとの間のステアリングコラム、及びアクチュエータとハンドルとの間のステアリングコラムにそれぞれ配設される。本システムは、電動パワーステアリングの最終アシストトルクを高性能に制御する高性能制御手段を備え、最終アシストトルクは、ステアリングラックのアクチュエータ、及びステアリングコラム上のトルク測定センサを同じ場所に配置しやすいように設定され、これによりシステムの2つの主要な機械共振周波数において、システムの動作を表わすボーデ線図における位相シフトがほぼゼロになる。
このようなフィルタリングにより、システムの動作を表わすボーデ線図における位相シフトを、共振周波数においてほぼゼロにすることができるので、ステアリングラックのアクチュエータ、及びステアリングコラム上のトルク測定センサを同じ場所に配置しやすくなり、従って、システム性能を低下させることなく、これらの共振周波数におけるシステムの発振を回避することができる。
電動パワーステアリングの最終アシストトルクは、アクチュエータによってステアリングコラムに伝達されるトルクである。
電動パワーステアリングの最終アシストトルクは、アクチュエータによってステアリングコラムに伝達されるトルクである。
一の実施形態によれば、システムは、運転者によってハンドルに加えられるトルクの測定値に応じて、所定の初期アシストトルク及び所定のアシストゲインを推定する手段を備える。
例えば、所定の初期アシストトルクは、所定の数値関数、または車載測量システム(on−board cartography)を利用して計算される。所定のアシストゲインは、初期アシストトルクの勾配値に対応し、この勾配値は、運転者によってハンドルに加えられるトルクの測定値によって変わる。
一の実施形態によれば、前記高性能制御手段は、アシストゲインに応じて初期アシストトルクの値をフィルタリングする第1フィルタリング手段を含む。
一の実施形態によれば、前記高性能制御手段は、運転者によってハンドルに加えられるトルクの測定値をフィルタリングする第2フィルタリング手段を含む。
一の実施形態によれば、前記高性能制御手段は、前記高性能制御手段の出力における前記最終アシストトルクの値を出力するために、第1フィルタリング手段及び第2フィルタリング手段からの出力信号を加算する手段を含む。
一の実施形態によれば、前記アクチュエータは電動モータを含み、前記システムは更に、前記最終アシストトルクを、電動モータに供給される電流に関する該当する指令に変換する手段を備える。
一の実施形態によれば、低域通過型の前記第1フィルタリング手段は、約π/4ラジアンの位相遅れを、システムの第1の主要な機械共振周波数に付与するのに適している。
一の実施形態によれば、高域通過型の前記第2フィルタリング手段は、約π/4ラジアンの位相進みを、システムの第2の主要な機械共振周波数に付与するのに適している。
本発明の別の態様によれば、自動車の電動パワーステアリングを管理する方法が提案され、前記方法では、電動パワーステアリングの最終アシストトルクが、ステアリングラックのアクチュエータ、及びステアリングコラム上に位置するトルク測定センサを同じ場所に配置しやすいように設定されるので、システムの2つの主要な機械共振周波数において、システムの動作を表わすボーデ線図における位相シフトが、ほぼゼロになる。
本発明の他の目的、特徴及び利点は、本発明を限定しない幾つかの例に関する以下の記述を添付の図を参照しながら一読することにより、明確になると考えられる。
図1に示すように、自動車の電動パワーステアリングシステムは、一括して番号1で指示され、かつ一方の端部に、ハンドル2が回転可能に連結されたステアリングコラムを備え、このステアリングコラムは、ハンドルの回転運動を、番号3で指示され、それ自体は公知のステアリングラック/ピニオンアセンブリの並進運動に変換する。
減速ギア6によってアシストトルクをステアリングコラム1に発生させる電動モータ5を含むアクチュエータ4は、車両の操舵可能な車輪の転舵をアシストする。
運転者がハンドル2に加えるトルクを測定するセンサ7は、ハンドル2とアクチュエータ4との間に配置される。
モジュール8は、運転者がハンドル2に加えるトルクCcの測定値に応じて、所定の初期アシストトルクC’aを推定するために設けられる。
トルク測定センサ7は、運転者がハンドル2に加えるトルクの値Ccを推定モジュール8と高性能制御モジュール9に、それぞれ接続線10及び11を介して送信する。
推定モジュール8は高性能制御モジュール9に、一方では接続線12を介して所定の初期アシストトルクの値C’aを、そして他方では接続線13を介して所定のアシストゲインGaを送信する。
高性能制御モジュール9は、電動パワーステアリングの最終アシストトルクCaを設定し、最終アシストトルクは、アクチュエータ4、及びトルク測定センサ7を同じ場所に配置しやすいように設定される。別の表現をすると、アクチュエータ4及びトルク測定センサ7をステアリングコラム上で同じ場所に位置決めしやすくするということである。
最終アシストトルクの値Caは、高性能制御モジュール9によって接続線14を介して変換モジュール15に送信され、変換モジュール15は、最終アシストトルク指令Caを、該当する指令Celに変換し、当該指令によって接続線16を介して電動モータ5に電流を供給する。
変換モジュール15には、出力から入力へのフィードバックループ17が付加され、指令Celを送信する。
図2は、高性能制御モジュール9の更に詳細な実施形態を示している。
高性能制御モジュール9は、低域通過型の第1フィルタリングモジュール18と、高域通過型の第2フィルタリングモジュール19、そして加算モジュール20を含む。
高性能制御モジュール9は、低域通過型の第1フィルタリングモジュール18と、高域通過型の第2フィルタリングモジュール19、そして加算モジュール20を含む。
第1フィルタリングモジュール18は入力として、初期アシストトルクの値C’a及びアシストゲインの値Gaを、それぞれ接続線12及び13を介して受信する。
第2フィルタリングモジュール19は入力として、運転者がハンドルに加え、かつセンサ7によって測定されるトルクの値Ccを、接続線11を介して受信する。
加算モジュール20は入力として、第1及び第2フィルタリングモジュール18及び19の該当する出力を、接続線21及び22を介して受信する。
加算モジュール20は、高性能制御モジュール9からの出力として、最終アシストトルクの値Caを、接続線14を介して出力する。
このようなシステムでは、2つの主要な機械共振周波数が観測される。
第1共振周波数は、フロントアクスルステアリングアセンブリの横方向剛性、及びハンドル及び自動車の慣性力によって発生する。第1共振周波数に対応する角周波数ω1D.A.Eを表わす数式は次のようになる:
上の式では、パラメータは以下の通りである:
k0は、フロントアクスルアセンブリの横方向(走行方向に直交する方向の)剛性をN(ニュートン)/m(メートル)で表わし;
nrkは、ステアリングラックのギア比をm/rad(ラジアン)で表わし;
ngbは、無次元の減速比を表わし;
Jmotは、電動モータの慣性力をkg.m2で表わし;そして
JSWは、ハンドルの慣性力をkg.m2で表わす。
第1共振周波数は、フロントアクスルステアリングアセンブリの横方向剛性、及びハンドル及び自動車の慣性力によって発生する。第1共振周波数に対応する角周波数ω1D.A.Eを表わす数式は次のようになる:
上の式では、パラメータは以下の通りである:
k0は、フロントアクスルアセンブリの横方向(走行方向に直交する方向の)剛性をN(ニュートン)/m(メートル)で表わし;
nrkは、ステアリングラックのギア比をm/rad(ラジアン)で表わし;
ngbは、無次元の減速比を表わし;
Jmotは、電動モータの慣性力をkg.m2で表わし;そして
JSWは、ハンドルの慣性力をkg.m2で表わす。
第1共振周波数は、普通、3Hz〜6Hzの範囲の低い共振周波数である。このような周波数では、トルクセンサ7の剛性は無限大であると考えることができる。
第2共振周波数は、トルクセンサ7の剛性、及びハンドル2の慣性力、及び電動モータ5の慣性力によって発生する。対応する角周波数ω2D.A.Eを表わす数式は次のようになる:
上の式では、パラメータは以下の通りである:
ksenは、トルクセンサの剛性をNm/radで表わしている。
上の式では、パラメータは以下の通りである:
ksenは、トルクセンサの剛性をNm/radで表わしている。
この共振は、ほぼ14Hz〜20Hzの高い方の周波数に対応する。振動は、電動モータ5の慣性力の位相がハンドル2の慣性力の位相と逆になり、かつトルクセンサ7の剛性がこれらの2つの慣性力の間の値になるような振動である。
一般的には、機械的要素によって生じる共振を持つシステムに関する、主要なサーボ制御安定性の問題は、トルクセンサ7及びアクチュエータ4を同じ場所に配置するという問題である。
センサ及びアクチュエータを組み込んだシステムでは、アクチュエータによって加わる力、及びセンサによって行なわれる測定が同じ慣性力に作用する場合に、これら2つの構成要素が同じ場所に配置される(identically located)と言える。同じ場所に配置される(identical location)ことによって、機械システムによる同相動作を確実に行なうことができ(入力と出力との間の位相ずれが無い)、共振周波数での安定性の問題を解決することができる。
電動パワーステアリングの場合、高いコストと嵩張るという理由により、アクチュエータ4及びセンサ7が同じ場所に配置されるという原理に対応することができない。
本発明により、同じ場所への配置(co−location)がフィルタリングによって可能となり、共振周波数で、ほぼゼロの位相シフトを、システムの動作を表わすボーデ線図において達成することができる。
電動パワーステアリングは、以下の方程式系によってモデル化することができ、この方程式系では、ラプラス変換が適用されている(fが[0;+∞]の区間で定義される局所可積分関数(locally integrable function)である場合、s=x+iyと置いたときの関数
はfのラプラス変換であると表現される)。
上の式では、パラメータは以下の通りである:
θmotは、モータ角度をrad(ラジアン)で表わし;
Kcは、モータトルク定数をNm/A(ニュートンメートル/アンペア)で表わし;
iは、モータ電流をA(アンペア)で表わし;
kgbは、減速ギアの剛性をNm/radで表わし;
qgbは、減速ギアの相対変位をradで表わし;
Mrkは、ステアリングラックの質量をkgで表わし;
Jcolは、ステアリングコラムの慣性力をkg.m2で表わし;
xrkは、ステアリングラックの変位をm(メートル)で表わし;
qsenは、トルクセンサの相対変位をradで表わし;
Fyは、アシスト力をN(ニュートン)で表わし;
θSWは、ハンドルの回転角度をradで表わし;そして
CCは、運転者がハンドルに加えるトルクをNm(ニュートンメートル)で表わす。
はfのラプラス変換であると表現される)。
上の式では、パラメータは以下の通りである:
θmotは、モータ角度をrad(ラジアン)で表わし;
Kcは、モータトルク定数をNm/A(ニュートンメートル/アンペア)で表わし;
iは、モータ電流をA(アンペア)で表わし;
kgbは、減速ギアの剛性をNm/radで表わし;
qgbは、減速ギアの相対変位をradで表わし;
Mrkは、ステアリングラックの質量をkgで表わし;
Jcolは、ステアリングコラムの慣性力をkg.m2で表わし;
xrkは、ステアリングラックの変位をm(メートル)で表わし;
qsenは、トルクセンサの相対変位をradで表わし;
Fyは、アシスト力をN(ニュートン)で表わし;
θSWは、ハンドルの回転角度をradで表わし;そして
CCは、運転者がハンドルに加えるトルクをNm(ニュートンメートル)で表わす。
得られる伝達関数を考慮に入れながら、第1フィルタリングモジュール18によって第1共振周波数で行なわれる低域通過型のフィルタリングを使用することにより、π/4ラジアンまたは45°にほぼ等しい位相遅れを付与することができる。第1フィルタリングモジュール18の伝達関数は次式によって与えられ:
上の式では、アシストゲインGaは、推定モジュール8の所定のアシスト発生条件(assist law)によって与えられるゲインである。
上の式では、アシストゲインGaは、推定モジュール8の所定のアシスト発生条件(assist law)によって与えられるゲインである。
更に、角周波数ωlow−passは次の方程式によって定義される:
上の式では、パラメータは以下の通りである:
ξは、無次元の換算減衰係数(reduced damping coefficient)を表わす。
上の式では、パラメータは以下の通りである:
ξは、無次元の換算減衰係数(reduced damping coefficient)を表わす。
第1共振を所定の減衰係数ξで減衰させる動作が保証される。角周波数ωlow−passを求める数式は、アシストトルクと運転者によって加えられるトルクとの間の閉ループ伝達関数を計算し、次に運転者によって加えられるトルクを、第1共振周波数の近傍でテイラー級数展開することにより導出される。減衰条件から、第1低域通過フィルタリングモジュール18の角周波数ωlow−passを求める。
角周波数ωlow−passは、電動モータ5の物理パラメータ、フロントアクスルアセンブリの見掛け上の剛性、ステアリングラックのギア比、所望の減衰率及びアシストゲインGaの関数として明示的に与えられる。従って、角周波数ωlow−passは、アシスト発生条件の動作ポイントによって変わる形で非定常的に変動し、このポイントによってアシストゲインGaの値が固定される。
これとは異なり、第2の高い共振周波数では、第2フィルタリングモジュール19は、高域通過フィルタによるフィルタリング処理を行なって、π/4ラジアンまたは45°にほぼ等しい位相進みを、システムの第2機械共振周波数に付与する。
ゲインKv及び角周波数ωhigh−passは、以下の数式によって定義される:
閉ループでは、システムにおいて第2共振が、
に近い減衰率で減衰する。高域通過型の第2フィルタリングモジュール19のカットオフ周波数に対応するゲインKv及び角周波数ωhigh−passは、アシストゲインGaによって変わることはなく、電動パワーステアリングの物理パラメータによってのみ変わる。
閉ループでは、システムにおいて第2共振が、
に近い減衰率で減衰する。高域通過型の第2フィルタリングモジュール19のカットオフ周波数に対応するゲインKv及び角周波数ωhigh−passは、アシストゲインGaによって変わることはなく、電動パワーステアリングの物理パラメータによってのみ変わる。
2つのフィルタリングモジュール18及び19では、実装し易い、従ってコストが安く付く1次フィルタリングを行なう。
Claims (6)
- 自動車の電動パワーステアリングシステムであって、ステアリングラック(3)のアクチュエータ(4)と、運転者によってハンドル(2)に加えられるトルクを測定するセンサ(7)とを備え、前記アクチュエータ及びセンサは、ハンドル(2)とステアリングラック(3)との間のステアリングコラム(1)、及びアクチュエータ(4)とハンドル(2)との間のステアリングコラム(1)にそれぞれ配設され、前記パワーステアリングシステムは、電動パワーステアリングの最終アシストトルクを高性能に制御する高性能制御手段(9)を備え、最終アシストトルクは、ステアリングラック(3)のアクチュエータ(4)、及びステアリングコラム(1)上のトルク測定センサ(7)を同じ場所に配置しやすいように設定されており、これによりシステムの2つの主要な機械共振周波数において、システムの動作を表わすボーデ線図の位相シフトがほぼゼロになり、前記高性能制御手段(9)は、アシストゲインに応じて初期アシストトルクの値をフィルタリングする第1フィルタリング手段(18)と、運転者によってハンドル(2)に加えられるトルクの測定値をフィルタリングする第2フィルタリング手段(19)とを含むことを特徴とし、前記パワーステアリングシステムは、運転者によってハンドル(2)に加えられるトルクの測定値に応じて、所定の初期アシストトルク及び所定のアシストゲインを推定する手段(8)を備えることを特徴とする、電動パワーステアリングシステム。
- 前記高性能制御手段(9)は、前記高性能制御手段(9)の出力における前記最終アシストトルクの値を出力するために、第1フィルタリング手段(18)及び第2フィルタリング手段(19)からの出力信号を加算する手段(20)を含む、請求項1に記載のシステム。
- 前記アクチュエータ(4)は電動モータ(5)を含み、そして前記システムは更に、前記最終アシストトルクの値を、電動モータ(5)に供給される電流に関する該当する指令に変換する手段(15)を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
- 低域通過型の前記第1フィルタリング手段(18)は、約π/4ラジアンの位相遅れを、システムの第1の主要な機械共振周波数に付与するのに適している、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
- 高域通過型の前記第2フィルタリング手段(19)は、約π/4ラジアンの位相進みを、システムの第2の主要な機械共振周波数に付与するのに適している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
- 自動車の電動パワーステアリングを管理する方法であって、電動パワーステアリングの最終アシストトルクが、ステアリングラック(3)のアクチュエータ(4)、及びステアリングコラム(1)上に位置するトルク測定センサ(7)を同じ場所に配置しやすいように設定されるので、システムの2つの主要な機械共振周波数において、システムの動作を表わすボーデ線図における位相シフトが、アシストゲインに応じて初期アシストトルクをフィルタリングすることによって、そして運転者によってハンドルに加えられるトルクの測定値をフィルタリングすることによって、ほぼゼロになることを特徴とする方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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