JP2009537360A - 自動車用エアバッグ - Google Patents
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Abstract
本発明は、流路(1)を有し、それにより2つの圧力室(4、5)を互いに接続し、その中を流媒体、具体的にはガスが、一方の圧力室(4)から流路を通って他方の圧力室(5)まで順方向に流れる、自動車用エアバッグに関する。例えば、側方の衝撃荷重に対するエアバッグの適合性を高めるために、流路(1)が逆流防止手段(10)を備え、逆流防止手段(10)が、流媒体の順方向への流れを可能にする一方で、順方向とは反対の遮断方向への流媒体の流れを大部分防止することが提案される。
Description
本発明は、請求項1の前段の特徴による自動車用エアバッグに関する。
パッシブ拘束システムの分野では、事故時に乗員を拘束するために、急激にガスで満たされるエアバッグが知られてきている。このタイプのエアバッグには、前面衝突の場合の運転手又は助手席の乗員用エアバッグ、及び側面衝突の場合のウィンドウバッグ又はサイドバッグの双方がある。さらに、種々の手段によってエアバッグの内部圧力を調整し、荷重関連パラメータに応じた高い又は低い内部圧力で膨張させることができることが知られている。
それゆえ、例えば、特許文献1には、広い意味で流路を形成する流出オリフィスを備えた自動車用エアバッグが記載されている。この流路は、2つの圧力室を互いに、正確にはエアバッグの内部空間とエアバッグ周囲の空間を互いに接続する。エアバッグが急激に膨張する場合には、ガスは、エアバッグの内部空間から流路を通って周囲へ流出する。この場合、流路に発生するガス流の速度に応じて流れ断面積を自動的に確立するように、流路を設計する。
広領域用エアバッグの場合、例えばウィンドウバッグの場合、内部圧力が安定した状態を保ちかつ第2の圧力室との均等化が発生しないように、流路を閉鎖する必要がある場合がある。
本発明の目的は、側方からの衝撃への適合性が改善されるように自動車用エアバッグをさらに発展させることにある。
この目的を、本発明に従って、請求項1の特徴によって達成する。有利な改良形態は従属請求項から得られるであろう。
流路が逆流防止手段を備えると、特に大きなエアバッグ中を制御されずに回流又は逆流している流れを防止できる。流路は2つの圧力室を互いに接続し、逆流防止手段は、流媒体の進行方向(順方向)への流れを可能にする一方で、進行方向とは反対の遮断方向への流媒体の流れを大部分防止する。この利点は、長期にわたり一方の圧力室において高い内部圧力が望まれる場合、逆流防止手段によってこれを維持して、ガスがもはや流れ続けていない時に流路が進行方向とは反対の遮断方向に流れを形成することがないようにできることである。さらに、それにより、主な衝突後にさらに衝突が起こる場合、一方の圧力室から他方の圧力室へガスが逃げてしまう状況を防止できる。当然、これはサイドエアバッグに限定されない。それゆえ、例えば、ガス発生器における流入オリフィスが封鎖されていないエアバッグを閉鎖し得る。本発明の範囲内において2つの圧力室について説明する場合、圧力室の一方を、周囲(外部)としてもよい。それゆえ、例えば、一方の圧力室を、本発明によれば、流出しようとする時に閉鎖するオリフィスを介して膨張する個々のエアバッグとしてもよい。
好都合なことに、2つの圧力室間の圧力差によってキックバック防止手段を作動できる。
圧力室における内部圧力の設定に応じて、流路の大きさを変更できる。
本発明の好ましい改良形態では、流路をフローダクトとして設計する。特に好ましい実施形態では、フローダクトは2つのガスクッションを互いに接続し、この場合、膨張した状態では第1のガスクッションの内部圧力は第2のガスクッションよりも低い。
ガスクッションがサイドエアバッグを形成する場合、好都合なことに、第1のガスクッションを、拘束される乗員の胸部に、かつ第2のガスクッションを骨盤部に配置し得る。この利点は、骨盤部のガスクッションが、胸部のガスクッションよりも高い荷重を吸収できることである。本発明の改良形態では、流路を2つの対向する壁部によって形成し、その少なくとも一方は二重層設計である。二重層によって、内部圧力が上昇する場合に遮断方向において流路を閉鎖する。
二重層の一方の側が壁部に取り付けられ、かつ他方の側が自由に可動であると、ガスが逆流する場合にこの重なり領域がふくらんで、流路を自動的に封鎖するようになる。この領域に使用された材料(例えば、コーティングされたファブリック)がより気密な構造であると、この封止はより機能する。例えば、異なる寸法にされた流入面積を介して、異なる内部圧力によって圧力室を満たしてもよい。
双方の壁部が二重層設計であると、流路の遮断方向の閉鎖は、好ましくない流れ条件の場合にも起こる。
本発明の有利な実施形態を以下、図面を参照して説明する。
図1は、圧力室4及び5として設計される2つのガスクッション2及び3を互いに接続するフローダクト1を示す。フローダクト1は、2つの対向する壁部6及び7によって形成され、それらは、図3において斜線で示す部分の領域において二重層である。このようにするために、壁部6、7を内側に丸みをつけて折り畳んで、二重層8、9をもたらす。その結果、この二重層8、9の一方の端部8a、9aは壁部6、7に取り付けられている一方で、他方の端部8b、9bは自由に可動となる。圧力室4のガスクッション2を、壁部6、7と層8、9との間の移行性領域において壁部6、7に締結する。それゆえ、圧力室4から圧力室5へのガスの流入が矢印Sの方向にフローダクト1を経由して起こると、二重層8、9は壁部6、7に押圧される。ガス流は、進行方向Sに圧力室5へ妨げられずに流れ込むことができる。
図2を参照すると、二重層8及び9によって形成される逆流防止手段10の動作形態が明瞭になる。流れは、二重層に割り当てられた壁部から離れるように二重層に遮断方向S’に吹き付けるので、フローダクト1は自動的に封鎖される。この場合、例えば乗員の荷重による、圧力室5からの圧力が高くなるほど、逆流防止手段はよりしっかりと閉鎖する。ガスクッション3の圧力室5の内部圧力がガスクッション2の圧力室4よりも高いと、実質的により高い荷重を吸収できる。それゆえ、重なり部が、確実にかつその荷重に応じて動作する逆流防止手段を形成することを示す。
Claims (9)
- 流路を備え、それを介して2つの圧力室を互いに接続し、流媒体、具体的にはガスが、一方の圧力室から前記流路を通って他方の圧力室へ順方向に流れる自動車用エアバッグであって、
前記流路が逆流防止手段(10)を含み、該逆流防止手段(10)は、前記流媒体の前記順方向への流れを可能にする一方で、前記順方向(S)とは反対の遮断方向(S’)への前記流媒体の流れを大部分防止することを特徴とするエアバッグ。 - キックバック防止手段(10)が、前記圧力室(4、5)間の圧力差によって作動されることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ。
- 前記流路の大きさを、圧力室(4、5)の所望の内部圧力に応じて設定できることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のエアバッグ。
- 前記流路がフローダクト(1)であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のエアバッグ。
- 前記フローダクト(1)が、2つのガスクッション(2、3)を互いに接続し、膨張した状態では、第1のガスクッション(2)の内部圧力が第2のガスクッション(3)よりも低いことを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ。
- 前記ガスクッション(2、3)がサイドエアバッグを形成し、前記第1のガスクッション(2)が、拘束される乗員の胸部に、前記第2のガスクッション(3)が骨盤部に配置されることを特徴とする請求項4に記載のエアバッグ。
- 前記流路が、2つの対向する壁部(6、7)によって形成され、そのうちの少なくとも一方が二重層設計であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のエアバッグ。
- 前記二重層壁部(6、7)の前記二重層(8、9)の一方の端部(8a、9a)が前記壁部(6、7)に取り付けられ、かつ他方の端部(8b、9b)が自由に可動であることを特徴とする請求項7に記載のエアバッグ。
- 双方の壁部(6、7)が二重層設計であることを特徴とする請求項8に記載のエアバッグ。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/EP2007/002383 WO2007110167A1 (de) | 2006-03-23 | 2007-03-17 | Gassack für ein kraftfahrzeug |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009537360A true JP2009537360A (ja) | 2009-10-29 |
Family
ID=41314477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009500753A Abandoned JP2009537360A (ja) | 2007-03-17 | 2007-03-17 | 自動車用エアバッグ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009537360A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8668224B2 (en) | 2010-06-07 | 2014-03-11 | Takata Corporation | Check valve for airbag and airbag device |
US9598043B2 (en) | 2013-08-06 | 2017-03-21 | Autoliv Development Ab | Side airbag device for vehicles |
-
2007
- 2007-03-17 JP JP2009500753A patent/JP2009537360A/ja not_active Abandoned
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8668224B2 (en) | 2010-06-07 | 2014-03-11 | Takata Corporation | Check valve for airbag and airbag device |
US9598043B2 (en) | 2013-08-06 | 2017-03-21 | Autoliv Development Ab | Side airbag device for vehicles |
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---|---|---|---|
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