以下の説明においては、本発明の1つ以上の実施形態の完全な理解を提供するため、具体的な材料、素子寸法、例えば温度、圧力、時間及び波長などの処理条件といった数多くの具体的詳細事項を説明する。しかしながら、当業者に明らかなように、本発明のこれら1つ以上の実施形態は、これらの具体的詳細事項を用いずに実施されてもよい。また、半導体製造プロセス、技術、材料、装置などについては、この開示をいたずらに不明瞭にしないよう、詳細には説明しない。当業者は、ここでの説明を受けて、過度な実験を行うことなく適当な機能を実現することができるであろう。
本発明の一定の典型的な実施形態を説明し、添付の図面に示すが、理解されるべきことには、このような実施形態は単に例示的なものであり、本発明を限定するものではない。また、当業者によって様々な変更が想到されることになり、本発明はここで示され説明される特定の構造及び構成に限定されるものではない。
この明細書全体を通して、“一実施形態”、“他の一実施形態”又は“或る実施形態”への言及は、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。故に、この明細書を通して様々な箇所で“一実施形態において”又は“或る一実施形態において”という言い回しが現れることは、必ずしも、全てが同一の実施形態について言及しているわけではない。また、このような特定の特徴、構造又は特性は1つ以上の実施形態において好適に組み合わされてもよい。
さらに、発明的態様は単一の開示形態に含まれる全ての特徴のうちの一部にある。故に、添付の特許請求の範囲はこの詳細な説明に明白に組み込まれるものであり、各請求項は本発明の別々の実施形態として自立したものである。本発明は幾つかの実施形態に関して説明されるが、当業者が認識するように、本発明はここで説明される実施形態に限定されるものではなく、添付の請求項の精神及び範囲内で変更及び改変を加えて実施され得るものである。従って、ここでの説明は限定的なものではなく例示的なものと見なされるべきである。
所与のリソグラフィツール及びマスクの場合に基板上に転写し得るパターンに関し、その最小ピッチを短縮させる方法を説明する。1/2のリソグラフィピッチを達成するため、例えばフォトレジストといった露光された感光性材料上で、複数の化学的処理を用いる。
基板上のフォトレジストはマスクを介して放射線に曝される。第1の放射線被曝量、第2の放射線被曝量及び第3の放射線被曝量を有するフォトレジスト部分群が作り出される。第1の放射線被曝量を有するフォトレジスト部分は、第1のケミストリ(chemistry)を用いて基板から選択的に除去される。第2の放射線被曝量を有するフォトレジスト部分は、第2のケミストリを用いて基板から選択的に除去される。第3の放射線被曝量を有するフォトレジスト部分は基板上に残存し、造形部を有するパターンを形成する。基板上に形成されたパターンに含まれる造形部間の間隔は、マスクの造形部間の間隔の1/2以下である。
図3は、本発明の一実施形態に従ってマスクから基板上に転写されたパターンを示している。基板301上に堆積されたフォトレジスト302が、マスク303を用いて、リソグラフィシステム(図示せず)の放射線源からの放射線320に曝される。マスク303は、図3に示すように、周期的に(“ピッチ”)309の間隔で配置された不透明な造形部310と透明部分304とを有する。一実施形態において、フォトレジスト302はポジ型フォトレジストである。他の一実施形態において、フォトレジスト302はネガ型フォトレジストである。フォトレジスト302は基板301上に、例えば、スピンコーティングとその後の、典型的に90−150℃の範囲内の温度で60−120秒にわたる、露光前ベークとによって形成され得る。基板上にフォトレジストを堆積する工程は、マイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に既知である。露光はフォトレジスト302に化学変化を生じさせる。一般的に、ポジ型フォトレジストは、露光によって脱保護されたもの(deprotected)になるポリマーを有する。一実施形態において、露光によりポジ型フォトレジスト内で酸が生成され、この酸がポジ型フォトレジストの溶解性を変化させる。すなわち、ポジ型フォトレジストの溶解性は露光と酸の存在との双方に起因して変化する。ネガ型フォトレジストの場合、露光によりポリマー分子の架橋結合が得られ、この架橋結合がネガ型フォトレジストの溶解性を変化させる。ネガ型フォトレジストはまた、該ネガ型フォトレジストの溶解性に影響を及ぼす酸を含有していてもよい。
図3は、放射線被曝量のプロファイル305と、マスク303及びリソグラフィシステムの放射線320によってフォトレジスト302内に生成される応答プロファイル306とを示している。図3に示すように、透明部分304に対応する部分312は高い放射線被曝量320を受け、不透明な造形部310に対応する部分313は低い放射線被曝量を受け、そして、不透明な造形部310の端部に対応する部分314は中間の放射線被曝量320を受ける。図3に示すように、フォトレジスト302の部分312のプロファイル306は高い側の閾値308より高く、部分313のプロファイル306は低い側の閾値309より低く、そして、部分314のプロファイル306は低い側の閾値309と高い側の閾値308との間である。
一実施形態において、プロファイル306は、ポジ型フォトレジスト302内の脱保護されたポリマーの化学的濃度であり、これは図3に示すように放射線被曝量305に比例する。他の一実施形態において、プロファイル306はフォトレジスト内の酸濃度であり、これは放射線被曝量に比例する。他の一実施形態において、ネガ型フォトレジストの場合において、プロファイル306は架橋結合されたポリマーの濃度であり、これは図3に示すように放射線被曝量305に比例する。他の一実施形態において、プロファイル306はネガ型フォトレジスト302内の平均ポリマー分子量であり、これは図3に示すように放射線被曝量305に比例する。
一実施形態において、高い側の閾値308は、第1のケミストリがフォトレジストに適用されるときの、フォトレジスト302の溶解性の第1の閾値に対応する。一実施形態において、低い側の閾値309は、更に詳細に後述するように、第2のケミストリがフォトレジストに適用されるときの、フォトレジスト302の溶解性の第2の閾値に対応する。一実施形態において、高い放射線被曝量305を有する透明部分304に対応するフォトレジスト302の部分312は、第1のケミストリを用いて基板301から選択的に除去される。低い放射線被曝量305を有するフォトレジスト302の部分313は、第2のケミストリを用いて基板301から選択的に除去される。中間の被曝量320を有する不透明な造形部310の端部に対応する部分314は、図3に示すように、基板301上にそのまま残存する。異なるケミストリを用いてフォトレジスト302の部分312及び313を選択的に除去し、その一方で部分314を基板301上にそのまま残存させる工程については、図4に関連して更に詳細に後述する。
一実施形態において、フォトレジスト302の部分312では、フォトレジスト302内の酸濃度のプロファイル306は高い側の酸濃度閾値308より高い。一実施形態において、高い側の酸濃度閾値308は、フォトレジスト302の酸レベルの溶解性の閾値である。例えば、ポジ型フォトレジスト302内の酸濃度が酸濃度の高い側の閾値より高い場合、図4に関連して更に詳細に後述するように、ポジ型フォトレジストは第1のケミストリが適用されるときに溶解性になる。一実施形態において、低い放射線被曝量305を有する不透明な造形部310に対応するフォトレジスト302の部分313は、図3に示すように、低い側の酸濃度閾値309より低い酸濃度のプロファイル306を有する。一実施形態において、低い側の酸濃度閾値309は、フォトレジスト302の酸レベルの溶解性の別の1つの閾値である。例えば、ポジ型フォトレジスト302内の酸濃度が酸濃度の低い側の閾値より低い場合、図4に関連して更に詳細に後述するように、このフォトレジストは第2のケミストリが適用されるときに溶解性になる。一実施形態において、ポジ型フォトレジスト302は、クリアフィールド酸濃度のおよそ30%−60%の範囲内にある高い側の酸濃度閾値と、クリアフィールド酸濃度のおよそ10%−25%の範囲内にある低い側の酸濃度閾値とを有する。一実施形態において、クリアフィールド酸濃度は、放射線に完全に曝されたフォトレジストの酸濃度として定義される。他の一実施形態において、クリアフィールド酸濃度は、全ての光酸発生(PhotoAcid Generation;PAG)物質が放射線と反応して酸種(acid species)を生成したときの酸濃度として定義される。造形部310の端部からの光320の回折のため、中間放射線被曝量の部分314が図3に示すように作り出される。一実施形態において、中間の放射線被曝量305を有するフォトレジスト302の部分314は、高い側の酸濃度閾値308と低い側の酸濃度閾値309との間の酸濃度を有する。高い放射線被曝量の部分312は、図4に関連して更に詳細に後述するように、第1のケミストリを用いて基板から選択的に除去される。低い放射線被曝量の部分313は、図4に関連して更に詳細に後述するように、第2のケミストリを用いて基板から選択的に除去される。中間放射線被曝量の部分314は、基板301上に残存し、マスク303及びリソグラフィシステムによって転写されたパターンを形成する。
図3に示すように、1つのマスク造形部310ごとに2つのフォトレジスト造形部(部分314)が作り出され、それにより、基板301上のパターン形状の数は2倍になる。結果として、フォトレジスト造形部群(中間被曝量の部分314)の中心の間隔(“ピッチ”)310は、図3に示すように、マスク303の造形部群310の間隔の1/2になる。
図4は、本発明の一実施形態に従って基板401上に堆積されたフォトレジスト402を示している。一実施形態において、基板401は、例えば単結晶シリコン、ゲルマニウム、及び何らかのその他の半導体などの半導体を含む。代替実施形態において、基板401は集積回路、受動マイクロエレクトロニクスデバイス(例えば、キャパシタ、インダクタ)、及び能動マイクロエレクトロニクスデバイス(例えば、トランジスタ、光検出器、レーザ、ダイオード)の何れかを製造するための何らかの材料を有する。基板401は、上記のような能動マイクロエレクトロニクスデバイス及び受動マイクロエレクトロニクスデバイスを、それらの頂部に形成された1つ又は複数の導電層から分離する絶縁材料を含んでいてもよい。一実施形態において、基板401は、例えば二酸化シリコン、窒化シリコン、サファイア及びその他の絶縁材料といった1つ以上の絶縁層を含むp型単結晶シリコン(“Si”)基板である。フォトレジスト402はスピンコーティングによって基板401上に形成され得る。一実施形態において、フォトレジスト402はおよそ0.001μmから0.5μmの範囲内の厚さで基板401上に形成される。基板上にフォトレジストを堆積する工程は、マイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に既知である。次に、フォトレジスト402はフォトレジスト材料を基板401上に凝固させるようにベークされる。一実施形態において、基板401上のフォトレジスト402は、およそ90℃から180℃の範囲内の温度で、およそ50−120秒にわたってベークされる。
一実施形態において、フォトレジスト402はポジ型フォトレジストである。他の一実施形態において、フォトレジスト402はネガ型フォトレジストである。一実施形態において、フォトレジスト402は極端紫外線リソグラフィ(“EUVL”)用のフォトレジストである。一実施形態において、フォトレジスト402はフッ素ポリマーを含む。他の一実施形態において、フォトレジスト402はシリコン含有ポリマーを含む。一実施形態において、フォトレジスト402は、フォトレジストが放射線に曝されるときに酸性基を提供するよう、ヒドロキシスチレン及び/又はアクリル酸モノマーを含む。一般的に、フォトレジスト402の材料の選択は、具体的なマイクロエレクトロニクスデバイスのプロセス適用に依存する。例えば、フォトレジスト402の材料の選択は、所与の放射線波長におけるフォトレジストの透過特性に依存する。代替実施形態においては、フォトレジスト402は、例えば365nm、248nm、193nm、157nm及び13nmである放射線波長に対して最適化される。一実施形態において、フォトレジスト402は、例えば日本の住友化学社から供給されるPARXXXや、日本のJSR社から供給されるARXXXJN及びARXXXXJといった、193nm用フォトレジストである。他の一実施形態において、フォトレジスト402は、以前はシプレイ(Shipley)社として知られていた米国のローム・アンド・ハース(Rohm and Haas Electronic Materials)社からのapex−e、日本の東京応化工業(TOK)社からのTOKXXXを含む248nm用フォトレジストである。他の一実施形態において、フォトレジスト402は248nm用フォトレジスト及び13nm用フォトレジストである。
図4Bは、マスクを介して放射線に曝された、基板上に堆積されたフォトレジストを示す、図4Aと同様の図である。図4Bに示すように、マスク403は、放射線407がフォトレジスト402へと透過されることを妨げる不透明な造形部410と、放射線をフォトレジスト402へと透過させる透明部分404とを有する。一実施形態において、マスク403はEUVマスクである。一般的に、極紫外線はほぼ全ての材料で吸収されるため、EUVLで使用されるマスクは反射マスクである。反射マスクは、パターンをウェハ上に転写するよう、一定領域では放射線を反射し、マスクのその他の領域では放射線を吸収する。典型的なEUVL反射マスクブランクは、光の反射率を最大化するように基板上にシリコン層とモリブデン層とを交互に堆積して成るミラーを含む。EUVLマスクブランクのミラーは吸収材料の層でコーティングされる。この吸収材料はEUVLマスクを作り出すために特定の方法でパターニングされる。EUVLマスクはマイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に既知である。
一実施形態において、マスク403はバイナリマスク又はクロム・オン・ガラス・マスクである。他の一実施形態において、マスク403は交互配置型位相シフトマスクである。交互配置型位相シフトマスクは、マスクの隣接し合う部分(開口部)間に半波長の位相差を作り出すようにエッチングされた部分を有する。更なる他の一実施形態において、マスク403は、膜を用いて該膜を通過する光とマスク基板上の何もない(クリア)領域のみを通過する光との間に半波長の位相差と透過率の差とを作り出す組込型位相シフトマスク(減衰型位相シフトマスク又はハーフトーン型位相シフトマスクとしても知られる)である。
放射線(“光”)407はリソグラフィシステム(図示せず)の放射線源から供給される。このリソグラフィシステムは、マイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に知られた如何なるステッパー又はスキャナーともし得る。リソグラフィシステムは、例えば365nm、248nm、193nm、157nm及び13nmといった放射線波長を用いる、如何なる種類のシステムであってもよい。マスク403は、例えば、直交入射光や、環状照射、四極子照射及び双極子照射などの軸外照射光で照らされることができる。これらの照射法及びマスクを用いたフォトレジストの露光法は、マイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に既知である。
図4に示すように、マスク403を用いて伝えられる放射線407は、フォトレジスト402内に1つ以上の部分405、1つ以上の部分406及び1つ以上の部分408を形成する。図4Aに示すように、マスク403の不透明な造形部410に対応する部分406は放射線407に対して低い被曝量を有し、マスク403のクリア部分404に対応する部分405は放射線407に対して高い被曝量を有し、マスク403の不透明な造形部410の端部に対応する部分408は放射線407に対して中間の被曝量を有する。中間放射線被曝量の部分408は、造形部410の端部からの放射線407の回折によって作り出される。一実施形態において、マスク403を用いて入射放射線407の100%がフォトレジスト402へと透過される場合、フォトレジスト402の放射線被曝量は1であり、入射放射線407の0%がフォトレジスト402へと透過される場合、フォトレジスト402の放射線被曝量は0である。一実施形態において、高い放射線被曝量のフォトレジスト部分405は入射放射線407の約0.5(50%)以上を受け、低い放射線被曝量のフォトレジスト部分406は入射放射線407の約0.15(15%)未満を受け、中間放射線被曝量のフォトレジスト部分408は入射放射線407の約0.15(15%)から約0.5(50%)を受ける。一実施形態において、放射線407に対する高い被曝量は、フォトレジスト402の部分405内の酸濃度を、高い側の酸濃度閾値より高いレベルまで増大させる。この高い側の濃度閾値は、フォトレジスト402の溶解性の第1の閾値である。一実施形態において、ポジ型フォトレジスト402の部分405内の酸濃度が該フォトレジストの溶解性の第1の閾値(例えば、酸濃度の閾値)より高いレベルまで増大すると、更に詳細に後述するように、ポジ型フォトレジストの部分405は第1のケミストリが適用されるとき溶解性になる。他の一実施形態において、ポジ型フォトレジスト402の部分405内の脱保護されたポリマーの化学的濃度が該フォトレジストの溶解性の第1の閾値(例えば、酸濃度の閾値)より高いレベルまで増大すると、更に詳細に後述するように、ポジ型フォトレジスト部分405は第1のケミストリが適用されるとき溶解性になる。更なる他の一実施形態において、ネガ型フォトレジスト402の部分405内の架橋結合されたポリマーの濃度が該フォトレジストの溶解性の第1の閾値より高いレベルまで増大すると、更に詳細に後述するように、ネガ型フォトレジスト部分405は第1のケミストリが適用されるとき溶解性になる。更なる他の一実施形態において、ネガ型フォトレジスト402の部分405内の平均ポリマー分子量が該フォトレジストの溶解性の第1の閾値より高いレベルまで増大すると、更に詳細に後述するように、ネガ型フォトレジスト部分405は第1のケミストリが適用されるとき溶解性になる。
ポジ型フォトレジスト402の低放射線被曝部分406において、酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度は、該フォトレジストの溶解性の低い側の閾値(例えば、酸濃度の閾値)より低い。ポジ型フォトレジスト部分406は、更に詳細に後述するように、第2のケミストリが適用されるとき溶解性になる。他の一実施形態において、ネガ型フォトレジスト402の部分406内の架橋結合されたポリマーの濃度及び/又は平均ポリマー分子量が、該フォトレジストの溶解性の第2の閾値より低いとき、ネガ型フォトレジスト部分406は、更に詳細に後述するように、第2のケミストリが適用されるとき溶解性になる。
典型的に、第1の溶解性閾値及び第2の溶解性閾値はフォトレジストの材料によって決定される。中間放射線被曝量のフォトレジスト部分408は、およそ第1の溶解性閾値と第2の溶解性閾値との間の酸濃度を有する。すなわち、中間放射線被曝量のフォトレジスト部分408は、第1のケミストリ及び第2のケミストリがフォトレジスト402に適用されるとき溶解性ではない。次に、露光されたフォトレジスト402は、光誘起化学変化を促進させるためにベークされる。一実施形態において、露光されたフォトレジスト402は、およそ60℃から150℃の範囲内の温度で約50−120秒にわたってベークされる。
図4Cは、高い放射線被曝量のフォトレジスト部分405を第1のケミストリを用いて基板401から選択的に除去した後の、図4Bと同様の図である。一実施形態において、ポジ型フォトレジスト402の部分405を選択的に除去するための第1のケミストリは、例えばアルカリ、アミン等の塩基を含む。一実施形態において、ポジ型フォトレジスト402の部分405を選択的に除去するための第1のケミストリは、水酸化テトラメチルアンモニウム(“TMAH”)を含む。一実施形態において、基板401上にポジ型フォトレジスト402を含むウェハが、溶解性部分405を除去するために第1のケミストリを含む現像液に浸漬され、その後、乾燥される。溶解性部分を除去するために現像液中でフォトレジスト402を現像する工程は、マイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に既知である。一実施形態において、半導体基板401上に形成され露光されたポジ型EUV用フォトレジスト402が、高い酸濃度の部分405を選択的に除去するため、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム(“TMAH”)等の液体の現像液中で、約50秒と100秒との間の時間にわたって室温且つ室内圧力で現像される。図4Cに示すように、低い放射線被曝量の部分406及び中間放射線被曝量の部分408は、第1のケミストリを用いてフォトレジスト402を現像した後も、基板401上に残存する。
図4Dは、低い放射線被曝量のフォトレジスト部分406を第2のケミストリを用いて基板401から選択的に除去した後の、図4Cと同様の図である。一実施形態において、ポジ型フォトレジスト402の部分406を基板401から選択的に除去するための第2のケミストリは、例えば超臨界(supercritical)CO2溶液(“scCO2”)等の超臨界溶液(“流体”)を含む。超臨界流体は、例えば気体の拡散率に匹敵する高い拡散率や、圧力及び温度の条件を操作することによって制御可能な液体のような密度などの、独特の特性を有する。超臨界溶液による現像は、概して、最高の性能を達成するように圧力及び温度が調整された、超臨界流体を有する高圧チャンバー内に、フォトレジストを配置することを含む。超臨界流体は、現像処理を改善するその他の材料を含んでいてもよい。例えば、scCO2溶液はCO2と相溶性の塩(CO2 compatible salt;CCS)錯体を含んでいてもよい。CO2と相溶性の塩錯体は、例えば、一般式L3RN+X−を有する全てのアンモニウム塩である。ただし、少なくとも1つのLは例えばシロキサン基又はフルオロアルキル基などのCO2と相溶性の基を含み、Rは短鎖(C6以下)炭化水素であり、Xはヨウ化物、水酸化物及びカルボン酸塩から成るグループから選択される陰イオンである。一実施形態において、CCS錯体は、非対称の陽イオン及びカルボン酸陰イオンを含むL3MeN+C−(A)である。塩に加えて、例えばエタノールといったその他の物質がCO2と混合されてもよい。一実施形態において、基板401上にフォトレジスト402を含むウェハが、フォトレジスト現像チャンバー(図示せず)内に配置される。フォトレジスト現像チャンバーは昇圧される。一般的に、チャンバー内の圧力を変化させることによって、チャンバーに入る気体の種類及び量を制御することが可能である。例えば二酸化炭素といった気体が圧力下でチャンバーに入れられる。現像処理中の化学反応に触媒作用を及ぼすため、例えばCO2と相溶性の塩など、その他の物質が上記気体に付加されてもよい。これらの物質は、上記気体に先立って、あるいは上記気体とともに、の何れでチャンバー内に付加されてもよい。一実施形態において、基板401上のポジ型フォトレジスト402は、基板401から部分406を除去するため、CO2と相溶性の塩を用いて超臨界CO2溶液中で現像される。一実施形態において、CO2と相溶性の塩が周囲条件にて、基板401上にフォトレジスト402を有するウェハを収容したチャンバー内に付加され、その後、CO2ガスが例えば4000psiといった所定の圧力下でチャンバー内に付加される。CCSは所定の圧力下でCO2の付加を受けて即座に分解し、超臨界CO2溶液を形成する。一実施形態において、CO2中のCCSの濃度は約1ミリモル(“mM”)から約20mMの間である。典型的に、超臨界CO2溶液は、部分406を除去するためのフォトレジスト402の現像中に液体のように作用する。例えば3分といった所定時間にわたるフォトレジスト402の現像後、超臨界CO2溶液は減圧され、再びCO2ガスになる。チャンバーは純粋なCO2で洗い流され、フォトレジスト402とscCO2との間での化学的相互作用による生成物が基板401から除去される。一実施形態において、単結晶シリコンから成る基板401から部分406を除去するための、CO2と相溶性の塩を用いた超臨界CO2溶液中でのポジ型フォトレジスト402の現像は、チャンバー内の圧力がおよそ2000psiから8000psiの範囲内にあり且つ温度がおよそ40℃から100℃の範囲内にあるときに行われる。現像時間は約1分から約10分とし得る。他の一実施形態において、単結晶シリコンから成る基板401から部分406を除去するための、CO2と相溶性の塩を用いた超臨界CO2溶液中でのポジ型フォトレジスト402の現像は、チャンバー内の圧力が約4000psiにあり且つ温度が約50℃であるときに、約3分にわたって行われる。
他の一実施形態において、ネガ型フォトレジスト402の高い被曝量部分405を除去するための第1のケミストリはscCO2溶液を含む。CO2と相溶性の塩を含有するscCO2溶液が、ポジ型フォトレジストに関して上述したのと同様にして、ネガ型フォトレジストに適用され得る。他の一実施形態において、ネガ型フォトレジスト402の低い被曝量部分406を選択的に除去するための第2のケミストリは、例えばアルカリ、アミン等の塩基を含む。他の一実施形態において、ネガ型フォトレジスト402の低い被曝量部分406を除去するための第2のケミストリはTMAHを含む。ネガ型フォトレジストの低い被曝量部分を現像する工程は、マイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に既知である。
図4Dに示すように、高い被曝量のフォトレジスト部分及び低い被曝量のフォトレジスト部分は、中間の被曝量のフォトレジスト部分407のみが基板401上に残存するように、選択的に除去される。
各マスク造形部の像は、低い光強度から高い光強度へと移行する遷移領域を2つ有するため、得られるレジストパターンはマスクパターンに対して2倍の数の造形部を有することになる。図4Dに示すように、マスク403の不透明な造形部410とクリア部分404との間での1つの光強度変化ごとに、2つのフォトレジスト造形部(部分407)が生成される。
部分407のピッチ412は、図4Dに示すように、マスク403の造形部410のピッチ409の1/2以下である。一実施形態において、中間の光強度の部分407のピッチ412は、およそ5nmから30nmの範囲内である。図4C及び4Dに関連して上述した、第1のケミストリを用いて高い放射線被曝量の部分405を選択的に除去し、且つ第2のケミストリを用いて低い放射線被曝量の部分406を選択的に除去する2つの現像処理の順序は、得られるパターンを変化させることなく入れ替え可能である。一実施形態において、低い放射線被曝量の部分406を基板401から除去する前に、高い放射線被曝量の部分405が基板401から選択的に除去される。他の一実施形態において、低い放射線被曝量の部分406を基板401から除去した後に、高い放射線被曝量の部分405が基板401から選択的に除去される。
図5A−5Bは、多様な寸法を有するパターン形状を形成する一実施形態を示している。図5Aは、本発明の一実施形態に従って、中間の透過特性を有するマスクを用いて、基板上のフォトレジストに中間の強度を有する像を形成する手法を示している。図5Aに示すように、マスク503は、不透明な造形部504、クリア部分505、及びクリア部分505間の中間透過率の造形部506を有している。マスク503及びリソグラフィシステムの放射線520によって基板501上のフォトレジスト502に作り出される放射線被曝量のプロファイル510を図5Aに示す。高い放射線被曝量に相当するクリア部分505に対応するポジ型フォトレジスト502の部分507は、図5Aに示すように、第1の閾値512より高い酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。低い放射線被曝量を有する不透明な造形部504に対応するポジ型フォトレジスト502の部分508は、図5Aに示すように、第2の閾値511より低い酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。不透明な造形部504の端部に対応するフォトレジスト502の部分509及び中間の透過特性506に対応するフォトレジスト502の部分513は、中間の放射線被曝量を有し、図5Aに示すように、第1の閾値512と第2の閾値511との間の酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。第1及び第2の閾値512及び511については、図3及び4に関連して上述した。
一実施形態において、中間透過率のマスク造形部506は、入射放射線520の一部のみを透過させる材料を含み、その結果、部分513の放射線被曝量は入射放射線520の約0.15から約0.5の間である。このような材料はマイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に既知である。一実施形態において、高い放射線被曝量のフォトレジスト部分507は入射放射線520の約0.5以上を受け、低い放射線被曝量のフォトレジスト部分508は入射放射線520の約0.15未満を受け、中間放射線被曝量のフォトレジスト部分509及び513は入射放射線520の約0.15から約0.5の間を受ける。次に、露光されたフォトレジスト502は、図3−4に関連して上述したように、光誘起化学反応を促進させるためにベークされる。
図5Bは、図3及び4に関連して上述したように、露光された高い放射線被曝量のフォトレジスト部分507を第1のケミストリを用いて基板501から選択的に除去し、且つ露光された低い放射線被曝量のフォトレジスト部分508を第2のケミストリを用いて基板501から選択的に除去した後の、図5Aと同様の図である。図5Bに示すように、図3及び4に関連して上述したようにマスク造形部504の端部での放射線の回折によって中間の放射線被曝量の部分509から、基板501上にパターン形状が作り出されるとともに、中間透過率のマスク造形部506によって生成された中間の放射線被曝量の部分513から、基板501上に大きい形状が作り出される。斯くして、多様な寸法を有するレジスト造形部を基板501上にパターニングすることができる。
図5Bに示すように、部分509のピッチ514は造形部504のピッチ516の1/2以下である。一実施形態において、ピッチ514は約20nmから約80nmの間である。一実施形態において、部分513の寸法517は、マスク503の中間透過率の造形部506の寸法519を変化させることによって調節される。一実施形態において、部分509の寸法518は30nm未満であり、部分513の寸法517は40nm以上である。
マイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に認識されるように、図5A−5Bに関連して上述した方法は、図4に関連して上述した第1のケミストリ及び第2のケミストリを用いて、ネガ型フォトレジストでも同様に使用され得る。
図6A−6Bは、多様な寸法を有するパターン形状を形成する他の一実施形態を示している。図6Aは、本発明の他の一実施形態に従って、中間の透過特性を有するマスクを用いて、基板上のフォトレジストに中間の強度を有する像を形成する手法を示している。図6Aに示すように、マスク603は、不透明な造形部604、クリア部分605、及び不透明な造形部604間の中間透過率領域606を有している。マスク603及びリソグラフィシステムの放射線620によって基板601上のフォトレジスト602に作り出される放射線被曝量及び酸濃度のプロファイル610を図6Aに示す。高い放射線被曝量に相当するクリア部分605に対応するポジ型フォトレジスト602の部分607は、図6Aに示すように、第1の閾値612より高い酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。低い放射線被曝量を有する不透明な造形部604に対応するポジ型フォトレジスト602の部分608は、図6Aに示すように、第2の酸濃度閾値611より低い酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。不透明な造形部604の端部に対応するポジ型フォトレジスト602の部分609及び中間の透過特性606に対応するフォトレジスト602の部分613は、中間の放射線被曝量を有し、図6Aに示すように、第1の閾値612と第2の閾値611との間の酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。第1及び第2の閾値612及び611については、図3及び4に関連して上述した。
図6Aに示すように、中間の放射線被曝量は、マスク造形部604の端部における放射線620の回折によって部分609に作り出され、また、中間透過率のマスク造形部606によって部分613に作り出される。一実施形態において、中間透過率のマスク造形部606は、入射放射線620の一部のみを透過させる材料を含み、その結果、部分613の放射線被曝量は入射放射線620の約0.15から約0.5の間である。このような材料はマイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に既知である。一実施形態において、高い放射線被曝量のフォトレジスト部分607は入射放射線620の約0.5以上を受け、低い放射線被曝量のフォトレジスト部分608は入射放射線620の約0.15未満を受け、中間放射線被曝量のフォトレジスト部分609及び613は入射放射線620の約0.15から約0.5の間を受ける。次に、露光されたフォトレジスト602は、図3−4に関連して上述したように、光誘起化学反応を促進させるためにベークされる。
図6Bは、図3及び4に関連して上述したように、露光された高い放射線被曝量のフォトレジスト部分607を第1のケミストリを用いて基板601から選択的に除去し、且つ露光された低い放射線被曝量のフォトレジスト部分608を第2のケミストリを用いて基板601から選択的に除去した後の、図6Aと同様の図である。図6Bに示すように、図3及び4に関連して上述したようにマスク造形部604の端部での放射線の回折によって中間放射線被曝量の部分609から、基板601上にパターン形状が作り出されるとともに、中間透過率のマスク造形部606によって生成された中間放射線被曝量の部分613から、基板601上に大きい形状が作り出される。斯くして、多様な寸法を有するレジスト造形部を基板501上にパターニングすることができる。部分613の寸法617は、マスク603の中間透過率の造形部606の寸法619を変化させることによって調節され得る。一実施形態において、部分609の寸法618は30nm未満であり、部分613の寸法617は40nm以上である。
マイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に認識されるように、図6A−6Bに関連して上述した方法は、図4に関連して上述した第1のケミストリ及び第2のケミストリを用いて、ネガ型フォトレジストでも同様に使用され得る。
図7A−7Bは、多様な寸法を有するパターン形状を形成する更なる他の一実施形態を示している。図7Aは、本発明の更なる他の一実施形態に従って、基板上のフォトレジストに中間の強度を有する像を形成する手法を示している。図7Aに示すように、マスク703は、不透明な造形部704、クリア部分705、及びクリア部分505間に配置された不透明な造形部706を有している。不透明な造形部706は、造形部706の端部からの放射線720の回折によってフォトレジスト702の部分713に中間の放射線被曝量を与えるのに十分な小ささの幅717を有する。マスク703及びリソグラフィシステムの放射線720によって基板701上のフォトレジスト702に作り出される放射線被曝量、酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度のプロファイル710を図7Aに示す。高い放射線被曝量を受けるクリア部分705に対応するフォトレジスト702の部分707は、図7Aに示すように、第1の閾値712より高い酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。低い放射線被曝量を受ける不透明な造形部704に対応するフォトレジスト702の部分708は、図7Aに示すように、第2の閾値711より低い酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。不透明な造形部704の端部に対応するフォトレジスト702の部分709及び不透明な造形部707に対応するフォトレジスト702の部分713は、中間の放射線被曝量を有し、図7Aに示すように、第1の閾値712と第2の閾値711との間の酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。第1及び第2の閾値712及び711については、図3及び4に関連して上述した。図7Aに示すように、中間の放射線被曝量は、マスク造形部704の端部及びマスク造形部706の端部における放射線720の回折によって、それぞれ、部分709及び713に作り出される。一実施形態において、高い放射線被曝量のフォトレジスト部分707は入射放射線720の約0.5以上を受け、低い放射線被曝量のフォトレジスト部分708は入射放射線720の約0.15未満を受け、中間放射線被曝量のフォトレジスト部分709及び713は入射放射線720の約0.15から約0.5の間を受ける。次に、露光されたフォトレジスト702は、図3−4に関連して上述したように、光誘起化学反応を促進させるためにベークされる。
図7Bは、図3及び4に関連して上述したように、露光された高い放射線被曝量のフォトレジスト部分707を第1のケミストリを用いて基板701から選択的に除去し、且つ露光された低い放射線被曝量のフォトレジスト部分708を第2のケミストリを用いて基板701から選択的に除去した後の、図7Aと同様の図である。図7Bに示すように、マスク造形部704及び706の端部での放射線の回折によって、それぞれ、中間放射線被曝量の部分709及び713から、基板701上にパターン形状が作り出される。図7Bに示すように、部分709のピッチ714は造形部704のピッチ716の1/2以下である。一実施形態において、ピッチ714は約20nmから約80nmの間である。一実施形態において、部分713の寸法718は、不透明な造形部706の寸法717を変化させることによって調節される。
マイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に認識されるように、図7A−7Bに関連して上述した方法は、図4に関連して上述した第1のケミストリ及び第2のケミストリを用いて、ネガ型フォトレジストでも同様に使用され得る。
図8A−8Bは、多様な寸法を有するパターン形状を形成する更なる他の一実施形態を示している。図8Aは、本発明の更なる他の一実施形態に従って、基板上のフォトレジストに中間の強度を有する像を形成する手法を示している。図8Aに示すように、マスク803は、不透明部分804、クリアな造形部805、及び不透明部分804間に配置されたクリアな造形部806を有している。クリアな造形部806は、造形部806の端部からの放射線820の回折によってフォトレジスト802の部分813に中間の放射線被曝量を与えるのに十分な小ささの幅817を有する。マスク803及びリソグラフィシステムの放射線820によって基板801上のフォトレジスト802に作り出される放射線被曝量、酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度のプロファイル810を図8Aに示す。高い放射線被曝量を受けるクリアな造形部805に対応するフォトレジスト802の部分807は、図8Aに示すように、第1の閾値812より高い酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。低い放射線被曝量を受ける不透明部分804に対応するフォトレジスト802の部分808は、図8Aに示すように、第2の閾値811より低い酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。不透明部分804の端部に対応するフォトレジスト802の部分809及びクリアな造形部806に対応するフォトレジスト802の部分813は、中間の放射線被曝量を有し、図8Aに示すように、第1の閾値812と第2の閾値811との間の酸濃度及び/又は脱保護されたポリマーの化学的濃度を有する。第1及び第2の閾値812及び811については、図3及び4に関連して上述した。図8Aに示すように、中間の放射線被曝量は、マスク造形部804の端部及びマスク造形部806の端部における放射線820の回折によって、それぞれ、部分809及び813に作り出される。一実施形態において、高い放射線被曝量のフォトレジスト部分807は入射放射線820の約0.5以上を受け、低い放射線被曝量のフォトレジスト部分808は入射放射線820の約0.15未満を受け、中間放射線被曝量のフォトレジスト部分809及び813は入射放射線820の約0.15から約0.5の間を受ける。次に、露光されたフォトレジスト802は、図3−4に関連して上述したように、光誘起化学反応を促進させるためにベークされる。
図8Bは、図3及び4に関連して上述したように、露光された高い放射線被曝量のフォトレジスト部分807を第1のケミストリを用いて基板801から選択的に除去し、且つ露光された低い放射線被曝量のフォトレジスト部分808を第2のケミストリを用いて基板801から選択的に除去した後の、図8Aと同様の図である。図8Bに示すように、マスク造形部804及び806の端部での放射線の回折によって、それぞれ、中間放射線被曝量の部分809及び813から、基板801上にパターン形状が作り出される。部分813の寸法818は、クリアな造形部806の寸法817を変化させることによって調節され得る。
マイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に認識されるように、図8A−8Bに関連して上述した方法は、図4に関連して上述した第1のケミストリ及び第2のケミストリを用いて、ネガ型フォトレジストでも同様に使用され得る。
図9A−9Eは、残存するフォトレジスト部分を除去する現像処理に先立って、第2のレジスト露光を用いる方法の一実施形態を示している。図9Aは、図3−7に関連して上述したように基板(図示せず)上に堆積されたフォトレジスト902の一実施形態を示す上面図である。図9Bは、図3−7に関連して上述したようにフォトレジスト902の上方に配置されたマスク901を示す、図9Aと同様の図である。フォトレジスト902は、図3−7に関連して上述したように、不透明な造形部904及びクリア部分903を含むマスク901を用いて、高い放射線被曝量、低い放射線被曝量、及び中間の放射線被曝量の部分を生成するように放射線(図示せず)に曝される。
図9Cは、マスク901を用いてフォトレジスト902を放射線に曝した後の、図9Bと同様の図である。図9Cに示すように、フォトレジスト902は中間放射線被曝量の部分905を有する。図9Cに示すように、中間放射線被曝量の部分905は、長い中間放射線被曝量部分914(パターン形状)の端部に位置する、望まれずして残存する中間放射線被曝量のフォトレジスト部分913を含んでいる。部分913は、マスク901の造形部904の端部での放射線の回折によって生じたものである。
図9Dは、別のマスク906を介して残存する中間放射線被曝量部分913を更なる放射線に曝す工程を例示する、図9Cと同様の図である。マスク906は、残存部913を更なる放射線に曝すためのクリアな造形部907を有する。クリアな造形部907を介して残存部分913を更なる放射線に曝すことにより、部分913は、図3−7に関連して上述したように高い側の酸濃度閾値より高い酸濃度を有する高い放射線被曝量部分へと変換される。マスク901及びマスク906を用いてフォトレジスト902を放射線に曝した後、フォトレジスト902は、図3−4に関連して上述したように、光誘起化学反応を促進させるためにベークされる。
図9Eは、図3−4に関連して上述したように、中間の放射線被曝量の部分を基板にそのまま残存させながら、高い放射線被曝量のフォトレジスト部分を第1のケミストリを用いて選択的に除去し、且つ低い放射線被曝量のフォトレジスト部分を第2のケミストリを用いて選択的に除去した後の、図9Dと同様の図である。図9Eに示すように、中間の放射線被曝量の部分914から形成されたピッチ910を有するパターンが基板920上に残存する。パターンピッチ910は、図9B及び9Eに示すように、マスク造形部904のピッチ911の1/2以下である。
以上の明細書にて、本発明をその典型的な実施形態を参照しながら説明した。明らかなように、これらの実施形態には、添付の特許請求の範囲に示される本発明の一層広い精神及び範囲を逸脱することなく、様々な変更が為され得る。従って、この明細書及び図面は、限定的なものではなく例示的なものと見なされるべきである。