JP2009534475A - 汚れた面を洗浄するための洗浄用組成物としてのナノ流体、その処方および使用方法 - Google Patents

汚れた面を洗浄するための洗浄用組成物としてのナノ流体、その処方および使用方法 Download PDF

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Abstract

ほぼ0.001%からほぼ25%のナノ粒子と、添加成分とを含む洗浄用組成物であって、ナノ粒子は不水溶性の金属あるいは半金属化合物を含み、有効径がほぼ65nm未満であり、草染み除去指数が0より大きく、油染み除去指数も0より大きい。

Description

本発明は、ナノ流体(ナノ流動体、nano-fluids)に関し、ナノ流体とは、親水性のナノ粒子またはポリマーの水性の懸濁液を含むものであり、硬質、半硬質、軟質な面から汚れを除去するのに有用である。当該ナノ流体は、洗浄用の組成物(cleaning compositions)として用いることができる。当該ナノ流体は、消費者向けの洗剤という用途について湿潤剤とともに、または湿潤剤なしで用いることができる。本発明のナノ流体は、草染みおよび油染みの除去能力を向上できる。
本願は、米国の仮出願シリアル番号60/784,152、出願日2006年3月21日、および米国の仮出願シリアル番号60/784,153、出願日2006年3月21日の利益を享受するものであり、これらは、参考文献としてそれら全体が組み込まれる。
繊維および他の表面から汚れおよび染みを洗浄するためには、洗濯洗剤および食器洗浄洗剤といった、洗浄用組成物が所望の能力を有するものが使われる。
草染みおよび油染みの除去能力を改善することは、洗浄製品の製造業者の不変的な目標である。酵素、界面活性剤、およびポリマーといった添加物が、染みを除去するために、長年、洗剤に用いられてきた。
ナノサイズの粒子、またはナノ粒子は、硬質な面の処理およびコーティング、軟質な面のコーティング、合成樹脂フィルムの処理を含む多様な目的とともに開示されている。米国特許第5,429,867号、米国特許第5,853,809号、米国特許第6,693,071号、米国特許出願公開第2002/0176982号がある。また、ナノ粒子は洗剤および食器洗浄用の組成物として、車両洗浄用の組成物としても開示されている。米国特許第4,597,886号、米国特許第6,562,142号、国際公開WO01/27236号、および国際公開WO01/32820号がある。
洗浄用組成物のナノ粒子について行われた従前の努力にも関わらず、具体的なナノ粒子の組成物を用いて洗浄用の製品の染み除去能力を改善することがさらに要望されている。
本明細書においては、「ナノ流体」という新しい洗浄用組成物と、そのナノ粒子を、湿潤剤とともに、または湿潤剤無しで用いて汚れまたは汚染物質を除去(洗浄、洗う)方法とを開示する。このタイプの洗浄力の仕組み(メカニズム)は、固体の表面(面)に三相接触領域(すなわち、くさび膜)を作るようにナノ粒子が自己組織化することによる構造力に由来する。
本発明は、ほぼ0.001%からほぼ25%のナノ粒子を有する洗浄用組成物(洗い用の組成物、クリーニングコンポジション)に関するものであり、そのナノ粒子は不溶性の金属、半金属化合物、あるいは親水性の球状サイズのポリマーを有しており、当該ナノ粒子の有効径はほぼ65nm(ナノメートル)未満であり、懸濁媒体に含まれる。いくつかの実施例において、洗浄用組成物の草染み除去指数は0より大きく、また油染み除去指数も0より大きい。いくつかの特定の実施形態のナノ粒子の有効径は40nm(ナノメートル)あるいはそれ以下であってもよく、ほぼ5nmからほぼ25nmであってもよく、10nmからほぼ65nmであってもよい。ナノ粒子の直径は単分散であることが望ましい。一般に、単分散のナノ粒子の標準偏差はナノ粒子の平均径(直径の中間値、mean diameter)のほぼ10%未満、ほぼ8%未満、ほぼ5%未満、ほぼ4%未満である。
本発明の洗浄用組成物に用いられているナノ粒子は任意の形状であっても、形状が入り混じっているものであってもよいが、望ましいナノ粒子の形状は球状である。本明細書で用いられる“球状”とは、任意の方向のナノ粒子の直径が、それとは異なる方向のナノ粒子の直径の10%以内であることである。例えば、幅がほぼ50nmの球状のナノ粒子の長さと高さとは、ほぼ45nmからほぼ55nmの範囲である。
さまざまな実施形態において、洗浄用組成物中のナノ粒子の含有量は有効体積で、洗浄用組成物の全体積のほぼ0.001%からほぼ25%である。特定の実施形態において、ナノ粒子の含有量は有効体積で、洗浄用組成物の全体積のほぼ5%からほぼ25%である。開示された洗浄用組成物は、洗濯洗剤、液体食器洗浄洗剤、車両洗浄用組成物、繊維処理用組成物、あるいは、工業用脱脂用組成物として使用できる。
いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、エチレン−メタクリル酸共重合体、天然鉱物由来の粒子、合成粒子、あるいは、これらの組み合わせを含むものである。
ナノ粒子の表面がさら改質された面を含んでいてもよい。特に、ナノ粒子の表面が、水和層、電気二重層、少なくとも一つ以上のポリマー、あるいは、これらを組み合わせた層を含んでいてもよい。さらに、またはそれらに代えて、ナノ粒子の表面が、たとえば、ドデシル硫酸ナトリウムのような界面活性剤などの湿潤剤を含んでいてもよい。
開示された洗浄用の組成物の浸透圧が少なくとも650Paであることも有効である。
通常の洗濯洗剤(界面活性剤ミセル)は、高価な石油生成物に由来することが知られている。本発明は、水にナノ粒子懸濁液を入れた、環境に優しいナノ流体の使用を特色としている。直径が10nm(ナノメートル)未満のナノ粒子は親水性(すなわち、水に濡れる)であり、それゆえ、不安定な凝集体や非生分解性である合成洗剤という洗浄処方物類とは異なり、生分解性である。
汚れた硬質あるいは軟質な表面を洗浄するのに有用なナノ流体を処方(調製、設計)する方法は、反発的な構造力(repulsive structural force)(くさび膜と洗浄用組成物との間における浸透圧の差に起因)に基づき、その力は、くさび領域内において配列したナノ粒子が構造を形成する(ナノ粒子の構造形成)ことによるものである。現在の方法に対して追加される新しい特徴は、以下の(1)から(4)を含む。(1)好ましいナノ流体の処方物(調製物、調剤)が、正の第2ビリアル係数に基づき最適化され、高い浸透圧を備えていること;(2)厚い水和層、電気二重層あるいはグラフトポリマー層を備えたナノ粒子を含むナノ流体の処方物の有効体積(濃度)を、毛細管力平衡法に通常の反射光干渉法を併せて測定すること;(3)濃度が100ppmで有効な湿潤剤;および(4)微分干渉法を用いて基板の湿潤性(濡れ性)を測定すること(三相接触角により測定するように)、この測定方法により、特に、濁ったナノ粒子懸濁液や、綿繊維のような平坦でない(荒れた)基材においても濡れ性を測定できる。
汚れを洗浄するためにナノ流体を用いるこの方法は、基材から汚れを取り除く助けとなる流れがあるといっそう効果がある。
例えば、ナノ粒子の懸濁液、ポリマーラテックス、球状タンパク質、および界面活性剤ミセルなどの自己組織化構造を含むナノ流体の湿潤性の膜は、ナノテクノロジーおよび生物学系の両方において大変に有用である。例えば、ナノ流体の薄膜を固体表面に形成することにより磁気光高感度テープおよびディスクを製造できる。カラーインク、太陽電池、発光ディスプレイ、および生化学的センサーなどのナノ構造物質が他の実施例として挙げられる。
ナノ粒子
本発明の洗浄用組成物は、ほぼ0.001%からほぼ25%、ほぼ0.01%からほぼ20%、ほぼ0.1%からほぼ5%、ほぼ0.2%からほぼ2%、あるいは、ほぼ0.5%からほぼ1%のナノ粒子を含んでいる。この百分率は、洗浄用組成物の有効体積に基づくものである。ナノ粒子は、特定の密度を備えており、それはナノ粒子のサイズ、形状、あるいはイオンの性質に依存している。それゆえ、高密度ナノ粒子と低密度ナノ粒子とを同じ体積を占めるようにするためには、全洗浄用組成物に対する重量パーセントは、高密度ナノ粒子の方が低密度ナノ粒子よりも大きくなる。洗浄用組成物の全体積に対してナノ粒子が占める体積は、次の方程式によって容易に決定できる。
Figure 2009534475
ここで、δは粒子/粒子の相互作用の範囲を定義し、Rparは粒子半径であり、Vgeomは幾何学的体積である。
ナノ粒子は、不水溶性の金属、あるいは半金属化合物を含み、有効径がほぼ65nm(ナノメートル)未満、あるいはほぼ1nmからほぼ50nm、ほぼ10nmからほぼ40nm、ほぼ15nmからほぼ30nm、あるいはさらに20nmからほぼ30nmである。また、ナノ粒子の草染み抜き指数(「草SRI、グラスSRI」)は0より大きく、ほぼ2より大きく、あるいはほぼ4より大きく、さらに、油染み抜き指数(「油SRI、グリースSRI」)は0より大きく、ほぼ2より大きく、あるいはほぼ4より大きい。
金属、あるいは半金属化合物とは、少なくとも一つの金属あるいは半金属原子をその構造内に含む任意の無機化合物を意味している。ナノ粒子の一つの実施形態は、SiO、TiO、ZnO、Alおよびそれらの混合物から構成される群から選択される。
ナノ粒子は、代わりに親水性の球状サイズのポリマーを含んでいてもよい。親水性ポリマーは、エチレングリコール類、ポリエステル類、ポリアミン類、ポリアクリレート類のポリマー、および同様のブロック共重合体を含む。ブロック共重合体の一例は、エチレン−メタクリル酸共重合体である。一般に、そのような親水性ポリマーの分子量は、ほぼ10kDaからほぼ100kDaである。
本発明のナノ粒子の有効径は、溶液中に存在しているときの全成分(全化合物)の粒子の平均径である。ナノ粒子が形成された初期はとても小さい径であってもよい。溶液中において、ナノ粒子は凝集して安定した粒子になっていると考えられるからである。粒子の有効径は、それらの粒子が小さな粒子の凝集体であろうとなかろうと、最終的に安定している粒子の直径である。有効径は、例えば、ブロックヘブンインスツルメンツ社(Brookhaven Instruments Corporation)製のゼータプラスゼータポテンシャルアナライザー(Zeta Plus-Zeta Potential Analyzer)などの、任意の一般的な光散乱測定装置で測定できる。本明細書において述べられるナノ粒子の有効径は、バージョン3.37のゼータプラスパーティクルサイジングソフトウエア(Zeta Plus particle Sizing software)を備えたゼータプラスゼータポテンシャルアナライザー)で測定された。1ミリリットル(mL)のサンプルキュベットを測定装置に差し込み、その装置により次の条件で測定が行われた。
角度=90
温度=25
測定数=6
測定間隔=30秒
粒子の実屈折率=1.590
粒子の虚屈折率=0
ダストカットオフ=50
選択された粒子は、上述した組成を含み、以下の有効径を有することが分かった。
Figure 2009534475
本発明のナノ粒子は、0より大きい草染み除去指数(グラスSRI)および0より大きい油染み除去指数(グリースSRI)の両方を備えている。そのグラスおよびグリースSRIは、下記の試験方法の項に記述されている草染みおよび油染み除去指数試験方法によって測定される。いくつかの典型的なナノ粒子は、測定により下記のSRIを備えていることが分かった。
Figure 2009534475
表2におけるデータからわかるように、ナノ粒子A(「Nanomer 4」(商標))およびナノ粒子C(「Snowtex N」(商標))は、あるいは草(グラス)および油(グリース)について正の染み除去を示すナノ粒子の例である。
洗浄用組成物
本明細書の使用用語「洗浄用組成物(クリーニングコンポジション)」は、別に記載がない限り、粒状あるいは粉末状の汎用あるいは「汚れが酷いとき(ヘビーデューティ)」用の洗浄剤であり、特に洗濯洗剤;液体、ゲルあるいはペースト状の汎用洗浄剤、特に、いわゆるヘビーデューティ用の液状タイプのもの;液状のきめの細かい繊維用の洗剤;手洗い用の食器洗剤あるいは汚れの少ない(ライトデューティ)な食器用洗剤、特に発泡性の良いもの;食器洗浄機用の洗浄剤であって、家庭用および事業用の錠剤、粒状、液体およびすすぎ補助タイプの様々なものを含む洗浄剤;液体洗浄剤および消毒剤であって、抗菌手洗い型、固形洗浄石鹸、うがい薬、義歯洗浄剤、車用あるいはカーペット用シャンプー、浴室洗浄剤を含む洗浄剤;毛髪用シャンプーおよび毛髪用リンス;シャワージェルおよび風呂用泡立剤および金属洗浄剤;さらに漂白添加剤および「ステイン・スティック」あるいは前処理型のような洗浄補助剤を含む。
洗浄用組成物は、ナノ粒子および懸濁媒体を含む。懸濁媒体は水性媒体であり、相溶性のある添加物、塩、酵素などを含んでもよい。
液状の洗濯洗剤用の組成物
実施形態の1つの組成物は洗濯洗剤用組成物であり、液状であり、ヘビーデューティ用の液体組成物を含んでいる。洗濯洗剤用組成物は、所定の洗浄特性を得るのに十分な量の界面活性剤を含んでいる。実施形態の1つの洗濯洗剤用組成物は、ほぼ5重量%からほぼ90重量%、より詳細にはほぼ5重量%からほぼ70重量%の界面活性剤、さらに詳細にはほぼ5重量%から40重量%の界面活性剤を含んでいる。界面活性剤は、陰イオン性、非イオン性、陽イオン性、両イオン性および/あるいは両性の界面活性剤を含んでもよい。特定の実施例において、洗剤用組成物は、陰イオン性の界面活性剤、非イオン性の界面活性剤、それらの混合物を含む。
ここにおいて有用で好適な陰イオン性界面活性剤は、一般に液体洗剤製品に使用されている従来の任意の陰イオン性界面活性剤を含んでもよい。これらは、アルキルベンゼンスルホン酸類およびそれらの塩、アルコキシル化あるいは非アルコキシル化アルキルサルフェート材料を含む。
典型的な陰イオン性界面活性剤類は、C10−16アルキルベンゼンスルホン酸類のアルカリ金属塩類であり、望ましくは、C11−14アルキルベンゼンスルホン酸類である。アルキル基は直鎖であることが望ましく、そのような直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類は、「LAS」として知られている。アルキルベンゼンスルホン酸塩類、特にLASは当業者において周知である。そのような界面活性剤およびそれらの調製は、たとえば、米国特許第2,220,099号および米国特許第2,477,383号に開示されている。特に望ましいものは、ナトリウムおよびカリウムの直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類であり、アルキル基の平均炭素原子数は、ほぼ11から14である。ナトリウムC11−14、たとえばC12LASは、そのような界面活性剤の具体例である。
陰イオン性界面活性剤の他の典型的な種類は、エトキシ化アルキルサルフェート類の界面活性剤を含む。そのような材料は、また、アルキルエーテルサルフェート類あるいはアルキルポリエトキシ化サルフェート類として知られており、それらに対応する化学式は、「R´−O−(CO)SOM」である。ここで、R´はC−C20アルキル基であり、nはほぼ1から20であり、Mは、塩を形成する陽イオンである。特定の実施例において、R´はC10−C18アルキル基、nはほぼ1から15であり、Mはナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルキルアンモニウム、あるいは、アルカノールアンモニウムである。さらに特定の実施例では、R´はC12−C16であり、nはほぼ1から6でありMはナトリウムである。
アルキルエーテルサルフェート類は、一般に、さまざまな類のR´の鎖長とさまざまな度合いのエトキシ化とを有する混合物である。しばしば、そのような混合物は、いくつかの非エトキシ化アルキルサルフェート、すなわち、上記のエトキシ化アルキルサルフェートの化学式で、nが0である界面活性剤を含んでしまう。非エトキシ化アルキルサルフェート類は本発明の組成物に別に添加されてもよく、そのまま、あるいは、成分中の任意の陰イオン性界面活性剤成分に入れて使用される。非アルコキシ化、たとえば、非エトキシ化されたアルキルエーテルサルフェート界面活性剤の実施例は、C−C20脂肪族高級アルコール類の硫酸化によって合成されたものである。従来の第一級アルキルサルフェート界面活性剤の一般化学式は「ROSO 」であり、Rは一般に直鎖C−C20ヒドロカルビル基であり、そのヒドロカルビル基は、直鎖でも分枝鎖であってもよく、Mは水溶性の陽イオンである。特定の実施形態において、RはC10−C15アルキル、Mはアルカリ金属であり、さらに具体的にはRはC12−C14、Mはナトリウムである。
ここにおいて有用な陰イオン性界面活性剤の特定の、限定ではない、例は、a)C11−C18アルキルベンゼンスルホネート類(LAS);b)C10−C20第一級、分枝鎖およびランダムアルキルサルフェート類(AS);c)化学式(I)および化学式(II)のC10−C18第二級(2、3)アルキルサルフェート類である。
Figure 2009534475
ここで、Mは水素あるいは陽イオンであって電荷の中和し、すべてのMは界面活性剤あるいは隣接する成分に関連するとしても水素原子か陽イオンのいずれかであってよく、分離されているかまたはその化合物が使用される系の相対的なpHに依存する。限定はされないが、望ましい陽イオンの例は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、そして、それらの混合物を含み、xは整数で少なくともほぼ7であり、望ましくは少なくともほぼ9であり、yは整数であり少なくも8であり、望ましくは少なくともほぼ9であるもの;d)C10−C18アルキルアルコキシサルフェート類(AES)であって、望ましくは、ここでxが1−30であるもの;e)望ましくは、1−5個のエトキシ基を有しているC10−C18アルキルアルコキシカルボキシレート類;f)米国特許第6,020,303号および米国特許第6,060,443号で述べられている中鎖分枝状アルキルサルフェート類;g)米国特許第6,008,181号および米国特許第6,020,303号で述べられている中鎖分枝状アルキルアルコキシサルフェート類;h)国際公開WO99/05243、国際公開WO99/05242、国際公開WO99/05244、国際公開WO99/05082、国際公開WO99/05084、国際公開WO99/05241、国際公開WO99/07656、国際公開WO00/23549、および国際公開WO00/23548で述べられている変性アルキルベンゼンスルホネート(MLAS);i)メチルエステルスルホネート(MES);並びにj)α−オレフィンスルホネート(AOS)を含む。
ここにおいて液体洗剤用組成物に有用で好適な非イオン性界面活性剤は、一般に、液体洗剤製品で使用された従来の任意の非イオン性界面活性剤を含んでもよい。これらは、アルコキシル化脂肪族アルコール類およびアミンオキシドの界面活性剤を含んでいる。液体洗剤製品に適した非イオン性界面活性剤は通常は液状である。
ここにおいて用いるのに好適な非イオン性界面活性剤は、アルコールアルコキシル化非イオン性界面活性剤を含んでいる。アルコールアルコキシレート類は、一般式「R(C2mO)OH」のものでありRは、C−C16アルキル基、mは2から4、nはほぼ2から12の範囲である。望ましいRはアルキル基であり、第一級あるいは第二級でもよく、ほぼ9から15の炭素原子を含み、さらに望ましくは、ほぼ10から14の炭素原子を含む。実施形態の1つにおいて、アルコキシ化脂肪族アルコール類もまたエトキシ化された物質でよく、それは、1分子あたりほぼ2から12のエチレンオキシド部位を含み、さらに、1分子あたりほぼ3から10のエチレンオキシド部位を含むことが望ましい。
ここでにおいて、この液体洗剤用組成物に有用なアルコキシ化脂肪族アルコールの親水性−親油性バランス(HLB)は大抵ほぼ3から17の範囲である。この物質のHLBは、ほぼ6から15の範囲であることがより好ましく、HLBが、ほぼ8から15の範囲であることが最も好ましい。アルコキシ化脂肪族アルコールの非イオン性界面活性剤は、商標名ネオドール(Neodol)およびドバノール(Dobanol)として、シェルケミカルズ社(Shell Chemical Company)から市販されている。
ここにおいて有用な非イオン性界面活性剤の他の好適な種類のものは、アミンオキシド界面活性剤を含んでいるものである。アミンオキシド類は、しばしば当該技術分野の中で、半極性の非イオン類として参照される物質である。アミンオキシド類の化学式は、「R(EO)(PO)(BO)N(O)(CHR´)・gHO」である。この式において、Rは比較的長鎖のヒドロカルビル部位であり、それは飽和あるいは不飽和であってもよく、また、直鎖あるいは分枝鎖であってもよく、8から20、望ましくは10から16の炭素原子を含むものであり、さらに望ましくはC12−C16第一級アルキルである。R´は短鎖部位であり、望ましくは、水素、メチル基、そしてCHOH基から選択したものである。「x+y+z」が0ではないとき、EOはエチレンオキシ、POはプロピレンオキシおよびBOはブチレンオキシである。アミンオキシドの界面活性剤は、C12−C14アルキルジメチルアミンオキシドで説明される。
非イオン性界面活性剤の限定的ではない例は、a)C12−C18アルキルエトキシレート類、例えばシェル製のネオドール(NEODOL)非イオン性界面活性剤;b)C−C12アルキルフェノールアルコキシレート類であってそのアルコキシレート部位はエチレンオキシおよびプロピレンオキシ部位の混合物のもの;c)例えば、BASF製のPLURONIC(登録商標)などの、エチレンオキシド/プロピレンオキシドのブロック共重合体とC12−C18アルコールおよびC−C12アルキルフェノールの凝縮物;d)米国特許第6,150,322号で述べられているようなC14−C22中分枝鎖アルコール類、BA;e)米国特許第6,153,577号、米国特許第6,020,303号および米国特許第6,093,856号で述べられているようなC14−C22中分枝鎖アルキルアルコキシレート類、BAE、であってxは1−30であるもの;f)1986年1月26日に発行されたレナド(Llenado)の米国特許第4,565,647号に述べられているようなアルキルポリサッカリド類;特に、米国特許第4,483,780号および米国特許第4,483,779号で述べられているようなアルキルポリグリコシド類;g)米国特許第5,332,528号、国際公開WO92/06162号、国際公開WO93/19146号、国際公開WO93/19038号、および国際公開WO94/09099号に述べられているようなポリヒドロキシ脂肪酸アミド類;およびh)米国特許第6,482,994号および国際公開WO01/42408号で述べられているようなエーテルキャップされた(ether capped)ポリ(オキシアルキル化)アルコールの界面活性剤を含む。
この洗濯洗剤用組成物において、洗浄力のある界面活性剤成分は、陰イオン性および非イオン性界面活性剤物質の組み合わせを含んでもよい。この様なときの非イオン性に対する陰イオンの重量比は、典型的には、10:90から90:10、さらに典型的には30:70から70:30の範囲である。
いくつかの陽イオン性の界面活性剤は当該技術分野でよく知られており、限定的ではない例としては、第四級アンモニウム界面活性剤を含み、最大26の炭素原子を含むことができる。さらなる実施例は、a)米国特許第6,136,769号で述べられているようなアルコキシル化第四級アンモニウム(AQA)界面活性剤;b)米国特許第6,004,922号で述べられているようなジメチルヒドロキシエチル第四級アンモニウム;c)国際公開WO98/35002号、国際公開WO98/35003号、国際公開WO98/35004号、国際公開WO98/35005号および国際公開WO98/35006号で述べられているようなポリアミン陽イオン性界面活性剤;d)米国特許第4,228,042号、同4,239,660号、同4,260,529号および同6,022,844号で述べられているような陽イオン性エステル界面活性剤;およびe)米国特許第6,221,825号および国際公開WO00/47708号で述べられているようなアミノ界面活性剤、特にアミドプロピルジメチルアミン(APA)を含むものである。
両イオン性界面活性剤の限定的ではない幾つかの例としては、第二級および第三級アミン類の誘導体、複素環式の第二級および第三級アミン類の誘導体、あるいは第四級アンモニウムの誘導体、第四級ホスホニウムあるいは第三級スルホニウム化合物を含む。米国特許第3,929,678号の19欄38行から22欄48行には、両イオン性界面活性剤の例としてベタインが記載されており、それは、アルキルジメチルベタインおよびココジメチルアミドプロピルベタイン、CからC18(望ましくはC12からC18)アミンオキシド類およびスルホ、そして、ヒドロキシベタイン類、例えばN−アルキルーN、N−ジメチルアンミン−1−プロパンスルホネートなどであってアルキル基はCからC18であり、望ましくはC10からC14のものを含む。
両性の界面活性剤の限定的ではないいくつかの例としては、第二級あるいは第三級アミン類の脂肪族誘導体、あるいは複素環式の第二級および第三級アミン類の脂肪族誘導体を含み、脂肪族基は直鎖あるいは分枝鎖であってもよい。脂肪族置換基の1つは、少なくともほぼ8の炭素原子、典型的にはほぼ8からほぼ18の炭素原子を含み、脂肪族置換基の少なくとも1つは陰イオン性で水溶性の基、例えば、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含む。両性界面活性剤の例が米国特許第3,929,678号の19欄18行から35行にある。
粒状の洗濯洗剤用組成物
他の実施形態において、組成物は洗濯洗剤用組成物であり、固形状であり粒状の組成物を含む。その組成物は、界面活性剤およびチアゾリウム染料を含み、この染料は洗濯洗浄サイクルの間は着色効率がよく、洗浄後は過剰に着色効果が蓄積されないような染料のグループから選ばれたものの1つである。
本発明の粒状の洗剤用組成物は、従来の洗剤の複数の成分であれば何を含んでもよい。例えば、洗剤用組成物の界面活性剤系は、陰イオン性、非イオン性、両イオン性、両性および陽イオン性の部類およびそれらの相溶性のある混合物を含んでもよい。粒状組成物用の洗剤界面活性剤のいくつかについては、米国特許第3,664,961号および米国特許第3,919,678号に開示されている。陽イオン性の界面活性剤は、米国特許第4,222,905号および米国特許第4,239,659号の中で開示されているものを含む。
界面活性剤系の限定的ではない幾つかの例は、従来のC11−C18アルキルベンゼンスルホネート類(「LAS」)およびその第一級、分枝鎖およびランダムC10−C20アルキルサルフェート類(「AS」)、「CH(CH(CHOSO )CH」および「CH(CH(CHOSO )CHCH」(xおよび(y+1)は整数であり、少なくともほぼ7、望ましくは少なくともほぼ9であり、Mは水溶性の陽イオン、特にナトリウム)の式で表わされるC10−C18第二級(2、3)アルキルサルフェート類、オレイルサルフェートのような不飽和サルフェート類、C10−C18アルキルアルコキシサルフェート類(「AEXS」、特にEOが1から7のエトキシサルフェート類)、C10−C18アルキルアルコキシカルボキシレート類(特にEOが1から5のエトキシカルボキシレート類)、C10−C18グリセロールエーテル類、C10−C18のアルキルポリグリコシド類および類似の硫酸化ポリグリコシド類、およびC12−C18α−スルホン化(硫酸化)脂肪酸エステル類を含む。必要に応じて、いわゆるピークの狭い(ナロウピーク)のアルキルエトキシレート類およびC−C12アルキルフェノールアルコキシレート類(特にエトキシレート類およびエトキシ/プロポキシの混合したもの)、C12−C18ベタイン類およびスルホベタイン類(「スルタイン類」)、C10−C18アミンオキシド類などを含むC12−C18アルキルエトキシレート類(「AE」)のような従来の非イオン性および両性の界面活性剤類も界面活性剤系に含められる。C10−C18N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド類も使用できる。国際公開WO92/06154号がある。他の糖類由来の界面活性剤類は、C10−C18N−(3−メトキシプロピル)グルカミドのようなN−アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミド類を含んでいる。N−プロピルからN−ヘキシルまでのC12−C18グルカミド類は、発泡性の低いものに使用することができる。C10−C20の従来の石鹸を使用してもよい。発泡性の高いものについては、分枝鎖C10−C16の石鹸を使用してもよい。陰イオン性および非イオン性界面活性剤類の混合物は、特に有用である。他の従来の有用な界面活性剤は、標準的な教書に記載されている。
洗剤用組成物には洗剤用のビルダー(原材料)を含めることができ、さらに洗剤用のビルダーを含むことが望ましい。幾つかのビルダーは、一般に、さまざまな水溶性のアルカリ金属、アンモニウム、あるいは置換されたアンモニウムホスフェート類、ポリホスフェート類、ホスホネート類、ポリホスホネート類、カルボネート類、シリケート類、ホウ酸塩、ポリヒドロキシスルホネート類、ポリアセテート類、カルボキシレート類、およびポリカルボキシレート類から選択される。望ましいものは上記のアルカリ金属、特にナトリウムの塩類である。ここにおいて用いるために、望ましいものは、ホスフェート類、カルボネート類、シリケート類、C10−18の脂肪酸類、ポリカルボキシレート類、およびそれらの混合物である。さらに望ましくはトリポリホスフェートナトリウム、ピロリン酸塩テトラナトリム、クエン酸塩、酒石酸塩のモノおよびジ−コハク酸エステル類、ケイ酸ナトリウム、およびそれらの混合物である。
無機ホスフェートビルダーの幾つかの例は、トリポリホスフェートナトリウムおよびトリポリホスフェートカリウム、ピロリン酸塩、ほぼ6から21の重合度のメタホスフェートの重合体、およびオルトホスフェート類である。ポリホスホネートビルダーの幾つかの例は、エチレンジホスホニック酸のナトリウムおよびカリウム塩、そして、エタン、1、1、2−トリホスホニック酸のナトリウムおよびカリウム塩である。他のリンを含むビルダー化合物の幾つかは、米国特許第3,159,581号、同3,213,030号、同3,422,021号、同3,422,137号、同3,400,176号および同3,400,148号で開示されている。非リン系の無機ビルダーの幾つかの例は、ナトリウムおよびカリウムの炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、四ホウ酸十水塩、およびアルカリ金属酸化物に対してSiOの質量比がほぼ0.5からほぼ4.0、望ましくはほぼ1.0からほぼ2.4のケイ酸塩類である。ここにおいて有用な水溶性の非リン系の有機ビルダーは、さまざまなアルカリ金属、アンモニウムおよび置換されたアンモニウムポリアセテート類、カルボキシレート類、ポリカルボキシレート類、およびポリヒドロキシスルホネート類を含む。ポリアセテートおよびポリカルボキシレートビルダーの幾つかの例は、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、オキシジスクシン酸、メリト酸、ベンゼンポリカルボン酸類およびクエン酸のナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、および置換されたアンモニウム塩類である。
重合体のポリカルボキシレートビルダーの幾つかは、米国特許第3,308,067号で説明されている。そのような物質は、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、アコニット酸、シトラコン酸、メチレンマロン酸のような脂肪族カルボン酸類の単独重合体および共重合体の水溶性の塩類を含んでいる。これらの物質のいくつかは、後述するように、水溶性の陰イオン性ポリマーとして有用であるが、非石鹸(nonsoap)の陰イオン性界面活性剤と良く混合された場合に限られる。ここで、この製品形態において使用される他の好適なポリカルボキシレート類は、米国特許第4,144,226号および米国特許第4,246,495号に開示されているポリアセタールカルボキシレート類である。
水溶性のケイ酸塩の固体は、化学式SiO・MOで表され、Mはアルカリ金属で、SiO:MOの重量比はほぼ0.5からほぼ4.0であり、本発明における粒状洗剤では、無水の重量基準の濃度がほぼ2%からほぼ15%のレベルで有用である。無水あるいは水和微粒子ケイ酸塩も、同様に利用できる。
粒状洗剤用の組成物に任意の数の他の成分を含めてもよい。これらは、幾つかの他の洗浄用ビルダー、漂白剤、漂白活性剤、発泡増進剤あるいは発泡抑制剤、さび止めおよび防食剤、汚れの懸濁化剤、防汚剤、殺菌剤、pH調整剤、非ビルダーのアルカリ性ソース、キレート剤、スメクタイト粘土類、酵素類、酵素安定剤および香料である。米国特許第3,936,537号がある。
漂白剤および漂白活性剤の幾つかは、米国特許第4,412,934号および米国特許第4,483,781号に開示されている。また、キレート剤の幾つかも米国特許第4,663,071号の17欄の54行から18欄の68行に開示されている。また、発泡調整剤の幾つかも追加可能な成分であり、米国特許第3,933,672号および米国特許第4,136,045号に開示されている。ここにおいての使用に好適なスメクタイト粘土の幾つかは、米国特許第4,762,645号の6欄の3行目から7欄の24行目までに開示されている。ここにおいての使用に好適な他の洗剤用ビルダー類は、米国特許第3,936,537号の13欄の54行目から16欄の16行目までと、米国特許第4,663,071号に列挙されている。
食器手洗い用の液体(液状)洗剤
ここにおいて、食器手洗い用の液体洗剤用組成物は、さらに、ほぼ20%から80%の水性液体キャリアを含有しており、その中に他の必須および任意の組成物の成分が溶解、分散あるいは懸濁している。水性液体キャリアは、組成物のほぼ30%から70%であることがさらに望ましく、ほぼ45%からほぼ65%であることがいっそう望ましい。
水性液体キャリアの望ましい成分の1つは水である。しかしながら、水性液体キャリアは、非水性の液体あるいは成分であって、室温(20℃から25℃)で液体キャリアに溶解し、不活性な充填剤(フィラー)としての機能に加えて幾つかの他の機能を果たすものを含有してもよい。そのような物質には、ヒドロトロープ類および溶媒が含まれ、下記においてさらに詳細に説明する。水性液体キャリアとしての水の硬度はほぼ2から30gpg(「gpg」は、当業者には周知の水の硬度の測定単位であって、「グレイン・パー・ガロン(grains per gallon)」を表す)でよい。
本発明の組成物は、増粘され、20℃で測定されたときに80cpsを超える包装用(パッケージ用)の粘度(package viscosity)を有することが好ましい。液体洗剤用組成物のパッケージ用粘度は、アジア地域、たとえば、日本などでは、200cps以下であることがさらに望ましく、北アメリカおよび西欧諸国のような地域では、700cps以下であることが望ましい。本発明では、マイクロエマルション状の組成物は考慮していない。
液体洗剤用組成物のpHは任意の好適な値であればよい。組成物のpHは、4から14の間に調整されることが好ましい。組成物のpHは6から13の間であることがさらに好ましく、6から10の間であることがいっそう好ましい。組成物のpHは公知のpH調整成分を使用して調整できる。
本発明の液体洗剤用組成物は、上述した中分枝鎖アミノオキシド、C10−14アルキルあるいはヒドロキシアルキルのサルフェート(硫酸塩)またはスルホネート(スルホン酸)、ジアルキルスルホスクシネート、および直鎖アミンオキシド類の幾つかの界面活性剤以外の界面活性剤をさらに含んでもよく、そして非イオン性、陰イオン性、陽イオン性界面活性剤、両性、両性イオン性、半極性非イオン性界面活性剤、およびそれらの混合物から選択してもよい。界面活性剤を追加する場合、本発明の液体洗剤用組成物のほぼ0.01重量%からほぼ50重量%、望ましくはほぼ1重量%からほぼ50重量%含んでもよい。選択可能な界面活性剤の幾つかの限定的ではない例を以下に示す。
本発明で使用される成分の1つは、直鎖アミンオキシド類である。ここにおいて用いられるアミンオキシド類には、1つは直鎖および/あるいは分枝鎖C8−18アルキル部位と、C1−3アルキル基およびC1−3ヒドロキシアルキル基から成る群から選択される2つの部位とを含有する水溶性直鎖アミンオキシド類;1つのC10−18アルキル部位と、C1−3アルキル基およびC1−3ヒドロキシアルキル基から成る群から選択される2つの部位とを含有する水溶性ホスフィンオキシド類;並びに1つのC10−18のアルキル部位と、C1−3アルキル基およびC1−3ヒドロキシアルキル基から成る群から選択される1つの部位とを含有する水溶性スルホキシド類が含まれる。
望ましいアミンオキシド界面活性剤類は、式(III)を有する。
Figure 2009534475
式(III)のRは直鎖および/あるいは分枝鎖C8−22アルキル、C8−22ヒドロキシアルキル、C8−22アルキルフェニル基、およびそれらの混合物であり;式(III)のRは、C2−3アルキレンあるいはC2−3ヒドロキシアルキレン基あるいはそれらの混合物であり;xは0からほぼ3;式(III)の各Rは、C1−3アルキルあるいはC1−3ヒドロキシアルキル基、あるいはほぼ1からほぼ3つのエチレンオキシド基を含有するポリエチレンオキシド基である。式(III)のR基は、例えば、酸素原子、あるいは窒素原子を介して互いに結合されて、環状構造を形成してもよい。ここにおいて用いられている「分枝」は、C−C11アルキル部位を意味している。
これらのアミンオキシド界面活性剤の幾つかは、特に、C10−C18アルキルジメチルアミンオキシド類、およびC−C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシド類が含まれる。望ましいアミンオキシド類は、直鎖および/あるいは分枝鎖C10,C10−C12、およびC12−C14アルキルジメチルアミンオキシド類が含まれる。
少なくとも一つのアミンオキシドが、洗浄用組成物のほぼ0.1重量%からほぼ15重量%、さらに望ましくは少なくともほぼ0.2重量%からほぼ12重量%の範囲で洗浄用組成物に存在するであろう。そのアミンオキシドが、洗浄用組成物のほぼ1重量%からほぼ8重量%で洗浄用組成物に存在することが最も望ましい。
本発明の液体洗剤用組成物に用いられる選択可能な成分の1つは、直鎖アミンオキシド類である。選択可能なアミンオキシド類には、1つの直鎖C8−18アルキル部位と、C1−3アルキル基およびC1−3ヒドロキシアルキル基から成る群から選択される2つの部位とを含有する水溶性直鎖アミンオキシド類;1つの直鎖C10−18のアルキル部位と、C1−3アルキル基およびC1−3ヒドロキシアルキル基から成る群から選択される2つの部位とを含有する水溶性ホスフィンオキシド類;1つの直鎖C10−18のアルキル部位と、C1−3アルキルおよびC1−3ヒドロキシアルキル部位から成る群から選択される1つの部位とを含有する水溶性スルホキシド類が含まれる。
本発明の液体洗剤用組成物で用いられる選択可能な成分の1つは、ジアルキルスルホスクシネート類である。ジアルキルスルホスクシネート類は、C6−15直鎖あるいは分枝鎖ジアルキルスルホスクシネートであってもよい。アルキル部位は、対称(すなわち、同じアルキル部位)あるいは非対称(すなわち、異なるアルキル部位)であってもよい。望ましくは、アルキル部位は対称である。理論的な制限はないが、ジアルキルスルホスクシネート類の使用は、油および/あるいはデンプン汚れに対するより良好な洗浄効果をもたらす疎水性および湿潤能力を改善する。ジアルキルスルホスクシネート類のClogP(水/オクタノール分配係数)は2.0を超える。ClogPは、本発明のジアルキルスルホスクシネート類のような好適な幾つかのスルホスクシネート類を区別するために使用できる。ClogPの望ましい範囲は、2.0から6.0であり、さらに望ましくは3.0から5.5である。これに対し、モノアルキルスルホスクシネート類のClogPは、ほぼ1.0である。
ClogPの値は、物質のオクタノール/水分配係数に関するものである。具体的には、オクタノール/水分配係数(P)は、特定のポリマーのオクタノール中と水中とにおける平衡状態の濃度比の測定値である。分配係数は、10を底とする対数(すなわち、logP)として得られる。多くの物質のlogP値が得られており、また、デイライトケミカルインフォメーションシステムズ社(Daylight Chemical Information Systems, Inc.)から入手可能なポモナ(Pomona)92データベースを含む様々な方法で計算でき、さらに、ClogP(あるいはLogKow)を計算するのに使用できるウインドウズ(Windows)用推定プログラムインターフェース(Estimation Programs Interface、EPI−Win)が米国環境保護局から入手可能である。EPI−Winモデルはポリマー構造に基づいてClogPあるいはLogKowを計算するのに望ましい計算ツールである。
実施形態の1つにおいて、ジアルキルスルホスクシネートは、望ましくは分枝状であり、アルキル部位の中央部(アルキル部位のαあるいはβ炭素ではなく)にC−Cアルキル分枝を有していることがさらに望ましく、ジブチルヘキサノールおよびジオクチルヘキサノール(それらには限定されない)が含まれる第二級アルコール供給源から得られるものである。このアルキル部位(アルキル部位のαあるいはβ炭素ではなく)への分枝の配置は、「中鎖」分枝と呼ばれてもよい。
望ましいジアルキル部位は、C6−13直鎖あるいは分枝鎖ジアルキルスルホスクシネート類から選択される。限定的ではない例の幾つかは、直鎖ジへキシルスルホスクシネート、分枝状ジオクチルスルホスクシネートおよび直鎖ビス(トリデシル)スルホスクシネートが含まれる。
ジアルキルスルホスクシネート類は、組成物のほぼ0.5重量%からほぼ10重量%で液体洗剤用組成物に存在してもよい。実施形態の1つにおいて、ジアルキルスルホスクシネート類は、組成物のほぼ2重量%からほぼ5重量%で液体洗剤用組成物に含まれていることが望ましい。異なる実施形態においては、ジアルキルスルホスクシネート類は、組成物のほぼ1重量%からほぼ10重量%で液体洗剤用組成物に含まれていることが望ましい。
非イオン性界面活性剤は組成物中に適度な量だけ含まれていてもよく、液体洗剤用組成物の0.1重量%から20重量%がより好ましく、0.1重量%から15重量%がさらに好ましく、0.5重量%から10重量%がいっそう好ましい。
好適な非イオン性界面活性剤の幾つかには、脂肪族アルコール類と1から25モルのエチレンオキシドとの縮合生成物が含まれる。脂肪族アルコールのアルキル鎖は直鎖状あるいは分枝状、第一級あるいは第二級のいずれかであってもよく、一般に8から22の炭素原子を含有する。特に望ましいものは、10から20の炭素原子を含有するアルキル基を有するアルコール類と、アルコールの1モルあたり2から18モルのエチレンオキシドとの縮合生成物である。また、好適なものは、式「RO(C2nO)(グリコシル)」(式(IV))を有するアルキルポリグリコシド類であり、式(IV)のRは、アルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル、およびこれらの混合物から成る群から選択される。ここで、アルキル基は10から18、望ましくは12から14の炭素原子を含有し;式(IV)のnは2あるいは3、望ましくは2であり;式(IV)のtは0から10、望ましくは0であり;式(IV)のxは1.3から10、望ましくは1.3から3、さらに望ましいのは1.3から2.7である。このグリコシルは、望ましくはグルコースから誘導される。これらの化合物を調製するには、初めにアルコールあるいはアルキルポリエトキシアルコールを形成し、それから、グルコースあるいはグルコースソースと反応させて、グルコシドを形成する(1位で結合)。次のグリコシル単位が、それらの1位と先行のグリコシル単位の2、3、4および/あるいは6位、望ましくは主に2位との間に結合できる。
また、望ましいものは、式(V)を有する幾つかの脂肪酸アミド界面活性剤である。
Figure 2009534475
式(V)のRは、7から21、望ましくは9から17の炭素原子を含有するアルキル基であり、式(V)のRは、それぞれ、水素、C−Cアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、および「−(CHO)H」から成る群から選択され、ここで式(V)のxは1から3に変化する。望ましいアミド類は、C−C20アンモニアアミド類、モノエタノールアミド類、ジエタノールアミド類、およびイソプロパノールアミド類である。
本発明の液体洗剤用組成物において使用される選択可能な成分の1つは、直鎖アミンオキシド類である。ここにおいて用いられるアミンオキシド類には、1つの直鎖C8−18アルキル部位と、C1−3アルキル基およびC1−3ヒドロキシアルキル基から成る群から選択された2つの部位を含有する水溶性直鎖アミンオキシド類;1つの直鎖C10−18アルキル部位と、C1−3アルキル基およびC1−3ヒドロキシアルキル基から成る群から選択される二つの部位とを含有する水溶性ホスフィンオキシド類;並びに1つの直鎖C10−18アルキル部位と、C1−3アルキルおよびC1−3ヒドロキシアルキル部位から成る群から選択される1つの部位とを含有する水溶性スルホキシド類が含まれる。
望ましいアミンオキシド界面活性剤類は、式(VI)を有する。
Figure 2009534475
式(VI)のRは、直鎖C8−22アルキル、直鎖C8−22ヒドロキシアルキル、C8−22アルキルフェニル基、およびこれらの混合物であり;式(VI)のRは、C2−3アルキレンあるいはC2−3ヒドロキシアルキレン基あるいはこれらの混合物であり;xは0からほぼ3であり;そして式(VI)の各RはC1−3アルキルあるいはC1−3ヒドロキシアルキル基、あるいは平均でほぼ1からほぼ3個のエチレンオキシド基を含有するポリエチレンオキシド基である。式(VI)のR基は、例えば、酸素原子あるいは窒素原子を介し互いに結合されて、環状構造を形成してもよい。
これらのアミンオキシド界面活性剤は、特に、C10−C18アルキルジメチルアミンオキシド類およびC−C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシド類が含まれる。望ましいアミンオキシド類には、C10、C10−C12、およびC12−C14アルキルジメチルアミンオキシド類が含まれる。
液体洗剤用組成物に含まれる場合、少なくとも1つのアミンオキシドが組成物のほぼ0.1重量%からほぼ15重量%の範囲で含まれ、さらに望ましくは少なくともほぼ0.2重量%からほぼ12重量%で含まれる。実施形態の1つにおいて、アミンオキシドは、組成物のほぼ5重量%からほぼ12重量%で液体洗剤用組成物に存在する。別の実施形態において、アミンオキシドは、組成物のほぼ3重量%からほぼ8重量%で液体洗剤用組成物に存在する。
本発明において選択可能な他の好適な両性洗剤界面活性剤の限定されない幾つかの例は、アミドプロピルベタイン類および脂肪族あるいは複素環式第二級および第三級アミン類の誘導体を含み、脂肪族部位は、直鎖あるいは分枝であり、脂肪族置換基の1つは8から24の炭素原子を含有し、さらに、少なくとも1つの脂肪族置換基は陰イオン性の水溶性基を含有する。
両性界面活性剤の幾つかが含まれる場合、一般的にそれらは液体洗剤用組成物のほぼ0.01重量%からほぼ20重量%、望ましくはほぼ0.5重量%からほぼ10重量%の範囲で含まれる。
マグネシウムイオンが選択され、存在してもよく、マグネシウムイオンは、二価イオンをほとんど含有しない軟水中で組成物が使用されるときに、洗剤用組成物に使用されてもよい。使用される場合、マグネシウムイオンは、水酸化物、塩化物、酢酸塩、硫酸塩、蟻酸塩、酸化物あるいは硝酸塩として本発明の組成物に添加されることが望ましい。
マグネシウムイオンが含まれる場合、マグネシウムイオンは、液体洗剤用組成物の0.01重量%から1.5重量%、望ましくは0.015重量%から1重量%、さらに、0.025重量%から0.5重量%の活性濃度で存在することがより望ましい。
本発明の液体洗剤用組成物は溶媒を含むことが選択されてもよい。好適な溶媒の幾つかには、C4−14エーテル類およびジエーテル類、グリコール類、アルコキシル化グリコール類、C−C16グリコールエーテル類、アルコキシル化芳香族アルコール類、芳香族アルコール類、脂肪族分枝鎖アルコール類、アルコキシル化脂肪族分枝鎖アルコール類、アルコキシル化直鎖C−Cアルコール類、直鎖C−Cアルコール類、アミン類、C−C14アルキルおよびシクロアルキル炭化水素類およびハロ炭化水素類、およびこれらの混合物が含まれる。
好ましい溶媒の幾つかは、メトキシオクタデカノール;エトキシエトキシエタノール;ベンジルアルコール;2−エチルブタノールおよび/あるいは2−メチルブタノール;1−メチルプロポキシエタノールおよび/あるいは2−メチルブトキシエタノール;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブチルジグリコールエーテル(BDGE)、ブチルトリグリコールエーテル、第三級アミルアルコール、グリセロールおよびこれらの混合物のような直鎖C−Cアルコール類から選択される。ここにおいて使用できる特に望ましい溶媒の幾つかは、ブトキシプロポキシプロパノール、ブチルジグリコールエーテル、ベンジルアルコール、ブトキシプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エタノール、メタノール、イソプロパノール、およびこれらの混合物である。
ここにおいて用いるのに好適な他の溶媒の幾つかには、n−ブトキシプロパノールあるいはn−ブトキシプロポキシプロパノ−ルのようなプロピレングリコール誘導体、水溶性の「CARBITOL R」(登録商標)溶媒あるいは水溶性の「CELLOSOLVE R」(登録商標)溶媒が含まれ;水溶性の「CARBITOL R」(登録商標)溶媒は、2−(2−アルコキシエトキシ)エタノール部類の化合物であり、アルコキシ基はエチル、プロピルあるいはブチルから誘導され;望ましい水溶性のCARBITOL(登録商標)は、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノールであり、「BUTYL CARBITOL」(登録商標)としても知られている。水溶性の「CELLOSOLVE R」(登録商標)溶媒は、2−アルコキシエトキシエタノールの部類の化合物であり、そして、2−ブトキシエトキシエタノールを有するものが望ましい。他の好適な溶媒の幾つかには、ベンジルアルコール;2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、および2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールのようなジオール類;およびこれらの混合物が含まれる。ここにおいて用いられるいくつかの望ましい溶媒は、n−ブトキシプロポキシプロパノール、2−(2ブトキシエトキシ)エタノールおよびこれらの混合物である。
また、溶媒の幾つかは、モノ−、ジ−、およびトリ−エチレングリコールのエーテル誘導体、ブチレングリコールエーテル類、およびこれらの混合物を含む化合物群から選択することもできる。これらの溶媒の重量平均分子量は、望ましくは350未満であり、より望ましくは、100から300の間、さらにより望ましくは、115から200の間である。例えば、望ましい溶媒の幾つかの例には、モノ−エチレングリコールn−ヘキシルエーテル、モノ−プロピレングリコールn−ブチルエーテル、およびトリプロピレングリコールメチルエーテルが含まれる。エチレングリコールおよびプロピレングリコールエーテル類は、商品名DOWANOL(登録商標)でダウケミカル社(Dow Chemical Company)から、商品名ARCOSOLV(登録商標)でアルコケミカル社(Arco chemical Company)から市販されている。モノ−およびジ−エチレングリコールn−ヘキシルエーテルを含む他の望ましい溶媒の幾つかは、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corporation)から入手可能である。
溶剤が存在する場合、液体洗剤用組成物は、液体洗剤用組成物の0.01重量%から20重量%、望ましくは0.5重量%から20重量%であり、より望ましくは、1重量%から10重量%の溶剤を含む。これらの溶媒は、水のような水性液体キャリアと組み合わせて使用されてもよく、あるいはどの水性液体キャリアもない状態で使用されてもよい。
本発明の液体洗剤用組成物は、液体洗剤用組成物が水に適切に溶解するように、ヒドロトロープを適量だけ選択的に含んでもよい。「水に適切に溶解する」とは、製品が、洗うという動作という点からも、使用条件という点からも十分に素早く水に溶解することを意味する。水に素早く溶解しない製品は、全体を塗ったりおよび/あるいは洗浄したり、泡立てたり、食器類/グラス類などの表面からの製品を容易にすすげたり、あるいは洗浄後に表面に製品が残ったりすることに関する性能に悪影響がある。ヒドロトロープを含めることは、文献や先行技術で良く知られているように、製品の安定性および配合性を改善する役割も果たす。
ここにおいて使用するのに好適なヒドロトロープの幾つかは、陰イオン性のヒドロトロープ類、特にキシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸カリウム、およびキシレンスルホン酸アンモニウム;トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウムおよびトルエンスルホン酸アンモニウム;クメンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸カリウムおよびクメンスルホン酸アンモニウム;およびこれらの混合物;さらに米国特許第3,915,903号に開示されている関連する化合物が含まれる。
本発明の液体洗剤用組成物は、典型的には、液体洗剤用組成物の0重量%から15重量%のヒドロトロープ、あるいはこれらの混合物を含み、望ましくは1重量%から10重量%、さらに3重量%から6重量%を含むことが最も好ましい。
本発明の液体洗剤用組成物は疎水性ブロックポリマーを選択的に含んでもよく、その疎水性ブロックポリマーはアルキレンオキシド部位を含み、重量平均分子量が少なくとも500、望ましくは10,000未満、より望ましくは1000から5000、さらに望ましくは1500から3500の間である。好適な疎水性ポリマーの幾つかは、25℃での水溶性が、ポリマー自身のほぼ1重量%未満、望ましくは0.5重量%未満、より望ましくは0.1重量%未満である。
ここにおいて使用する「ブロックポリマー(ブロック重合体)」は、2つ以上の異なるホモポリマーおよび/あるいはモノマー単位を含むポリマー(重合体)であって、それらは結合されて単一のポリマー構造を形成する幾つかの重合体を包含して示す。上記に含まれる望ましい幾つかの共重合体(コポリマー)は、モノマー単位の1つとしてエチレンオキシドを含む。さらに望ましい共重合体は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体である。そのような望ましい重合体のエチレンオキシド含有量は、ほぼ5wt%(5重量%)を超え、より望ましくはほぼ8重量%を超えて、一方、ほぼ50重量%未満で、さらに、ほぼ40重量%未満であることが望ましい。望ましいポリマーは、製品名「PLURONIC L81」(登録商標)あるいは「PLURONIC L43」(登録商標)でバスフ(ビーエーエスエフ)社(BASF)より入手可能なエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体である。
本発明の液体洗剤用組成物の幾つかは、少なくとも1つの疎水性ブロックポリマーを選択的に含んでおり、液体洗剤用組成物の0重量%から15重量%、望ましくは、1重量%から10重量%、さらに3重量%から6重量%の疎水性ブロックポリマーを含むことがさらに好ましい。
もし、組成物の粘度が小さければ、この液体洗剤用組成物は、液体洗剤用組成物のほぼ0.2重量%から5重量%の増粘剤を含むことができる。より望ましくは、この液体洗剤用組成物のほぼ0.5重量%から2.5重量%の増粘剤を含むことが好ましい。増粘剤は、典型的には、セルロース誘導体の部類から選択される。好適な幾つかの増粘剤には、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、QUATRISOFT(登録商標)LM200としてアマコール社(Amerchol Corporation)から入手可能な陽イオン性の疎水的に改質されたヒドロキシエチルセルロースなどが含まれる。望ましい増粘剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
本発明の液体洗剤用組成物の幾つかは高分子発泡安定剤を選択的に含有してもよい。これらの高分子発泡安定剤は、液体洗剤用組成物の発泡量や発泡持続時間を増やす。これらの高分子発泡安定剤は、(N,N−ジアルキルアミノ)アルキルエステル類および(N,N−ジアルキルアミノ)アルキルアクリレートエステル類のホモポリマーから選択できる。従来のゲル浸透クロマトグラフィーを用いて測定された高分子発泡増進剤の重量平均分子量は、1,000から2,000,000、望ましくは5,000から1,000,000、より望ましくは10,000から750,000、より望ましくは20,000から500,000、さらにより望ましくは35,000から200,000の間である。高分子発泡安定剤は、無機あるいは有機塩のどちらかの塩で存在でき、たとえば、(N,N−ジメチルアミノ)アルキルアクリレートエステルのクエン酸塩、硫酸塩、あるいは硝酸塩である。
望ましい高分子発泡安定剤の1つは、(N,N−ジメチルアミノ)アルキルアクリレートエステル類、すなわち、式(VII)によって示されるアクリレートエステルである。
Figure 2009534475
高分子発泡増進剤が組成物の幾つかに含まれる場合、0.01重量%から15重量%、望ましくは0.05重量%から10重量%、より望ましくは0.1重量%から5重量%の高分子発泡増進剤が組成物中に存在することが好ましい。
本発明の組成物の、さらに異なる成分であってオプションとして追加できる成分はジアミンである。ユーザの液体洗剤用組成物の使用習慣および使用方法は実にさまざまであり、前記組成物の0重量%からほぼ15重量%、望ましくはほぼ0.1重量%からほぼ15重量%、さらに望ましくはほぼ0.2重量%からほぼ10重量%、いっそう望ましくはほぼ0.25重量%からほぼ6重量%であり、さらにいっそう望ましくはほぼ0.5重量%からほぼ1.5重量%の少なくとも1つのジアミンを含んでもよい。
本発明による液体洗剤用組成物は、組成物のすすぎの感触を向上させるために、直鎖あるいは環式カルボン酸あるいは、これらの塩を含んでもよい。陰イオン性の界面活性剤が存在すると、特に多量に存在すると(組成物の15から35重量%の範囲で)、その組成物により、ユーザの手および食卓用食器が滑りやすい感じになってしまう。この滑りやすい感触は、ここにおいて示すカルボン酸類を用いることにより減少し、すなわちすすぎの感触が抵抗のあるものになる。
ここにおいて有用なカルボン酸類には、C1−6直鎖あるいは少なくとも3個の炭素を含有する環状の酸類が含まれる。カルボン酸あるいはその塩の直鎖あるいは環状炭素含有鎖は、ヒドロキシル、エステル、エーテル、1から6、より望ましくは1から4の炭素原子を有する脂肪族基、およびそれらの混合物から成る群から選択される置換基で置換されていてもよい。
望ましい幾つかのカルボン酸は、サリチル酸、マレイン酸、アセチルサリチル酸、3−メチルサリチル酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、ジヒドロキシフマル酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、ペンタン酸、およびそれらの塩、ならびにそれらの混合物からなる群から選択されるものである。カルボン酸が塩の形態で存在する場合、塩の陽イオンは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、およびそれらの混合物から選択されることが好ましい。
カルボン酸あるいはその塩が含まれる場合、望ましくは0.1%から5%、より望ましくは0.2%から1%、そして0.25%から0.5%の濃度で含まれていることがいっそう望ましい。
本発明による組成物は、さらにビルダー系を含んでもよい。ビルダーを使用することが望ましい場合には、従来の任意のビルダー系を用いることが可能であり、そのようなビルダー系は、アルミノシリケート物質、シリケート類、ポリカルボキシレート類および脂肪酸類、エチレンジアミン四酢酸のような物質、アミノポリホスホネート類、とりわけエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸およびジエチレントリアミンペンタメチレン−ホスホン酸のような金属イオン封鎖剤が含まれる。ホスフェートビルダー類も使用できる。
ここにおいて用いるのに好適な幾つかのポリカルボキシレートビルダーには、クエン酸、望ましくは水溶性塩の形態のクエン酸、式(VIII)「R−CH(COOH)CH(COOH)」のコハク酸の誘導体が含まれ、式(VIII)のRは、C10−20アルキルあるいはアルケニルであり、望ましくは、C12−16あるいは式(VIII)のRは、ヒドロキシル、スルホ、スルホキシルあるいはスルホン置換基で置換することができる。具体的な幾つかの実施例には、ラウリルスクシネート、ミリスチルスクシネート、パルミチルスクシネート、2−ドデセニルスクシネート、2−テトラデセニルスクシネートが含まれる。スクシネートビルダーの幾つかは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、およびアルカノールアンモニウム塩類を含む水溶性塩の形態で使用されることが望ましい。
他の好適な幾つかのポリカルボキシレート類は、オキソジスクシネート類、および米国特許第4,663,071号に開示されているようなタータラートモノコハク酸(tartrate monosuccinic acid)およびタータラート二コハク酸(tartrate disuccinic acid)の混合物である。
ここにおいて用いるのに好適な幾つかの脂肪酸ビルダーは、飽和あるいは不飽和C10−18の脂肪酸類であり、幾つかの石鹸に相当するものである。望ましい飽和種は、アルキル鎖に12から16の炭素原子を有する。望ましい不飽和脂肪酸は、オレイン酸である。液体組成物に適した他の望ましいビルダー系は、ドデセニルコハク酸およびクエン酸をベースにするものである。
洗浄性のビルダーの塩類が含まれる場合、組成物の0.5重量%から50重量%でもよく、望ましくは液体洗剤用組成物の0.5重量%から25重量%、そして0.5重量%から5重量%のビルダーが含まれていることがいっそう望ましい。
本発明の洗剤用組成物は、さらに、少なくとも1つ酵素をオプションとして含んでもよく、それにより洗浄性能が向上する。前記酵素には、セルラーゼ類、ヘミセルラーゼ類、ペルオキシダーゼ類、プロテアーゼ類、グルコ−アミラーゼ類、アミラーゼ類、リパーゼ類、クチナーゼ類、ペクチナーゼ類、キシラナーゼ類、レダクターゼ類、オキシダーゼ類、フェノールオキシダーゼ類、リポキシゲナーゼ類、リグニナーゼ類、プルラナーゼ類、タンナーゼ類、ペントサナーゼ類、マラナーゼ類、β−グルカナーゼ類、アラビノシダーゼ類あるいはそれらの混合物から選択される幾つかの酵素が含まれる。
望ましい組み合わせは、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼおよび/あるいはセルラーゼ酵素のような従来の適用可能な酵素類の混合物を有する洗剤用組成物である。酵素が存在する場合、組成物中に0.0001重量%から5重量%が活性酵素である。望ましいタンパク質分解酵素の幾つかは、SAVINASE(登録商標);MAXATASE(登録商標);MAXACAL(登録商標);「MAXAPEM 15」(登録商標);スブチリシンBPNおよびBPN´;プロテアーゼ(Protease)B;プロテアーゼ(Protease)A;プロテアーゼ(Protease)D(ジェネンコア社(Genencor));PRIMASE(登録商標);DURAZYM(登録商標);OPTICLEAN(登録商標);およびOPTIMASE(登録商標);およびALCALASE(登録商標)(ノボインダストリー社(Novo Industri A/S))、およびそれらの混合物から成る群から選択される。プロテアーゼ(Protease)Bが最も望ましい。望ましいアミラーゼ酵素類には、TERMAMYL(登録商標)、DURAMYL(登録商標)、および国際公開WO94/18314および国際公開WO94/02597に開示されている幾つかのアミラーゼ酵素が含まれる。
この洗剤用組成物もまた、少なくとも1つの鉄および/またはマンガンキレート剤をオプションとして含有してもよい。そのようなキレート剤は、アミノカルボキシレート類、アミノホスホネート類、多官能置換芳香族キレート剤およびそれらの混合物から成る群から選択することができ、全て以下に示している。
幾つかのアミノカルボキシレート類は選択可能なキレート剤であり、それには、エチレンジアミン四酢酸類、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸類、ニトリロ−三酢酸類、エチレンジアミンテトラプロプリオネート類、トリエチレンテトラアミン六酢酸類、ジエチレントリアミン五酢酸類、およびエタノールジグリシン類、それらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および置換アンモニウム塩、およびそれらの混合物が含まれる。
アミノホスホネート類も本発明の組成物内のキレート剤として用いるのに好適であり、商品名DEQUEST(登録商標)で入手可能なエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホネート)類が含まれる。6を超える炭素原子を有し、アルキルあるいはアルケニル基を含有しないアミノホスホネート類が望ましい。多官能置換芳香族キレート剤も、この液体洗剤用組成物に有用であり、酸の形態が望ましい。米国特許第3,812,044号がある。望ましい化合物は、1,2−ジヒドロキシ−3,5−ジスルホベンゼンのようなジヒドロキシジスルホベンゼン類が含まれる。ここにおいて用いるのに望ましい生分解性キレート剤の1つは、エチレンジアミンジスクシネート(「EDDS」)であり、特に、米国特許第4,704,233号に開示されている[S,S]異性体である。この液体洗剤用組成物は、また、キレート剤あるいは補助ビルダーとして、水溶性メチルグリシン二酢酸(MGDA)塩類(あるいは酸の形態)を含有してもよい。同様に、クエン酸塩のような、いわゆる幾つかの“弱い”ビルダーもキレート剤として使用できる。
キレート剤が使用される場合、この液体洗剤用組成物の0.00015重量%から15重量%のキレート剤が含まれてもよい。キレート剤が使用される場合、組成物の0.0003重量%から3.0重量%のキレート剤が含まれていることがさらに望ましい。
この液体洗剤用組成物は、クリアな液体組成物として処方(調製)されることが好ましい。「クリア」とは、透明であることを意味している。本発明による望ましい液体洗剤用組成物の幾つかは、透明な単一相の液体であるが、本発明は、透明および不透明な製品も含み、そのような製品は、米国特許第5,866,529号および米国特許第6,380,150号に述べられているビーズあるいはパールのような分散相を含有するものである。
本発明の液体洗剤用組成物は、液体洗剤用組成物の使用のために出荷するのに好適なあらゆるパッケージで包装されてもよい。パッケージは、ガラスまたはプラスチック製の透明なパッケージが望ましい。
この液体洗剤用組成物は、液体洗剤用組成物での使用に好適な幾つかのその他の選択可能な成分、たとえば香料、染料、乳白剤、pH緩衝手段をさらに含むことができ、pH緩衝手段により、この液体洗剤用組成物のpHを一般に4から14、望ましくは6から13、さらに6から10にすることが最も望ましい。液体洗剤用組成物、特に、汚れの少ない(light-duty)用の液体洗剤用組成物で使用するのに好適で選択可能な成分については米国特許第5,798,505号に記載されている。
本発明における方法態様においは、汚れた食器が有効量、典型的には(処理される食器25個あたり)ほぼ0.5mL(ミリリットル)からほぼ20mL、望ましくはほぼ3mLからほぼ10mLの水で希釈された本発明の液体洗剤用組成物と接触する。使用される液体洗剤用組成物の実際の量は、ユーザの判断に任され、典型的には、組成物中の活性成分の濃度を含む、組成物の特定の製品向けの処方、洗浄される汚れた食器の数、食器の汚れの程度などの要因に左右される。また、具体的な製品向けの処方は、組成物が製品として意図される市場(すなわち、米国、ヨーロッパ、日本など)といったいくつかの要因に依存する。
一般に、ほぼ0.01mL(ミリリットル)からほぼ150mL、望ましくはほぼ3mLからほぼ40mLの本発明の液体洗剤用組成物が、流し内(シンク内)において、ほぼ2000mLからほぼ20000mL、より一般的にはほぼ5000mLからほぼ15000mLの水と合わされる。汚れた食器類は、希釈された組成物を溜めた流しに沈められ、食器の汚れた表面が布、スポンジ、あるいは類似の物品と接する。布、スポンジ、あるいは同様の物品は、食器の表面と接触する前に洗剤用組成物と水との混合物に沈められてよく、典型的には、ほぼ1からほぼ10秒間、食器の表面と接触するが、実際の時間は、それぞれの場合およびユーザーによって異なる。布、スポンジ、あるいは類似の物品が食器の表面に接触するとともに、食器の表面を擦ることが望ましい。
別の使用方法においては、汚れた食器類を食器洗浄用の液体洗剤を入れていない水槽に沈める。スポンジのような、食器洗浄用液体洗剤を吸収する道具(吸収具)を異なる量の未希釈の食器洗浄用液体組成物中に、典型的にはほぼ1からほぼ5秒間、直に入れられる。次に、吸収具、ひいては未希釈の食器洗浄用の液体組成物が、汚れた食器類のそれぞれの表面に独立して接触して汚れを除去する。吸収具は、典型的には、ほぼ1からほぼ10秒間、それぞれの食器の表面と接触するが、実際に接する時間は食器の汚れの程度などの要因に依存する。吸収具を食器の表面に接触させるとともに、擦ることが望ましい。
自動食器洗浄機用洗剤
本明細書の用語「食器(デッシュ(dish))」あるいは「食器類(デッシュズ(dishes))」は、任意の食卓用食器(皿、ボウル、グラス、マグカップ)、調理器具(鍋、フライパン、オーブン皿)、ガラス製品、銀製の食器具あるいは食卓食器(平皿)、および刃物、まな板、料理(食品)の下処理道具などを意味しており、これらは食品と接触する前および後に洗浄され、食事(料理)を用意する過程および/あるいは料理(食品)の盛り付けにおいて使用される。
本明細書に述べられているポリマーに関して、重量平均分子量という用語は、ゲル浸透クロマトグラフィーを使い、コロイドアンドサーフェスA.「フィジコ ケミカル アンド エンジニアリング アスペクツ」(Colloids and Surfaces A. Physico Chemical & Engineering Aspects)(第162巻、107ページから121ページ、2000年)に示された手順に従って測定されたときの重量平均分子量である。単位はダルトン(Dalton)である。
本明細書全体を通じて記載されている最大数値限定は全て、それより小さい数値限定を全て含み、それらは本明細書に明確に記載されているものとする。本明細書全体を通じて記載される最小数値限定は全て、それより大きい数値限定を全て含み、そのような大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているものとする。本明細書全体を通じて記載される数値範囲は全て、それらの広い数値範囲内に入る狭い数値範囲を全て含み、それらのより狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているものとする。
本発明による粒状洗剤用組成物のかさ密度は、一般的には、少なくとも0.9g/cmであり、より一般的には少なくとも0.95g/cmであり、そしていっそう望ましくは0.95g/cmからほぼ1.2g/cmである。
かさ密度は、簡易なファンネルおよびカップデバイスにより測定され、そのデバイスは基礎上の硬質の円錐のファンネルにより構成され、ファンネルの下端にフラップ弁が設けられ、ファンネルの中身をファンネルの下方に配置され、軸合わせした円筒状のカップ内に流出できるようになっている。ファンネルの上端および下端の大きさはそれぞれ130mmおよび40mmである。ファンネルは、下端が基部の上面の上140mmになるように取り付けられている。カップは、全高90mm、内高87mm、内径84mmである。その呼び容積は500mLである。
測定する際はファンネルにパウダーを手で入れることにより満たし、フラップバルブを開いてパウダーでカップが溢れるようにする。いっぱいになったカップをフレームから外し、過剰なパウダーは、まっすぐに刃がついた道具(例えばナイフ)でカップの上端を横切らせることによりカップから取り除く。それから、満たされたカップは秤量され、そして、パウダーの重量として得られた値を2倍にすることによりかさ密度(g/cm)が分かる。必要に応じて繰り返し測定される。
本発明による粒状組成物成分の粒子サイズについては、粒子の直径が1.4mmを超えるものが5%を超えず、直径が0.15mm未満であるものが5%以下であることが望ましい。
この組成物は、自動食器洗浄機用洗剤のほぼ0.1重量%からほぼ20重量%、ほぼ1重量%からほぼ15重量%、ほぼ1重量%からほぼ10重量%の高分子分散剤を含む。
幾つかの好適な高分子分散剤は、たいてい、それら自身が、アルカリ金属、アンモニウムあるいは他の従来の陽イオン塩類の形態となり、少なくとも部分的に中和されている。アルカリ金属類、特にナトリウム塩類がもっとも望ましい。そのような分散剤の重量平均分子量は高範囲にわたって変動してもよく、望ましくは、ほぼ1,000からほぼ500,000、より望ましくはほぼ2,000からほぼ250,000、そしてもっとも望ましくは、ほぼ3,000からほぼ100,000である。そのような物質の限定的でない幾つかの例は、次のようなものである。ほぼ4,500の公称分子量の、ロームアンドハーズ社(Rohm&Haas)から商品名ACUSOL(登録商標)445Nで入手可能なポリアクリル酸ナトリウム、あるいはビーエーエスエフ社(BASF Co.)から商品名SOKALAN(登録商標)で入手可能なアクリレート/マレイン酸エステル共重合体は、ここにおいて望ましい分散剤である。商品名SOKALAN(登録商標)CP45で市販されている高分子分散剤は、部分的に中和されたメタクリル酸および無水マレイン酸ナトリウム塩の共重合体であり、これもここにおいての使用に好適である。
ここにおいての使用に好適な他の幾つかの高分子分散剤は、ALCOSPERSE(登録商標)ポリマー(アルコ社(Alco)提供)のようなカルボキシレートモノマーおよびスルホネートモノマーの両方を含むポリマー類である。
水溶性の無リン酸塩類はたいてい適度なアルカリ性を持ち、いずれにしても高いアルカリ性を示すものではなく、すなわち、純粋な水酸化ナトリウムあるいはメタケイ酸ナトリウムのような高いアルカリ性を示す物質ではなく、また、とても高いアルカリ性を示す物質であっても少量であれば他の塩と共存できる。たとえば、ここで、この製品形態において有用な塩類は、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、およびそれらの混合物を含む。重炭酸塩類は、ここにおいて組成物には含まれない。凝集技術に精通しているものであれば、これらの塩類を物理的に変更することが有用であることは想定でき、たとえば、表面積を増加させたり、より望ましい粒子形状にしたりすることにより、凝集特性を改善できる。
組成物は、重炭酸塩を実質的に含まないことが望ましい。本明細書において「実質的に含まない」とは、重炭酸塩が、組成物の1重量%未満の濃度で存在するであろうことを意味している。望ましくは、組成物の0重量%からほぼ0.9重量%である。
ここにおいて有用な望ましい幾つかの無機の無リン酸塩のビルダー塩は、幾つかの炭酸塩ビルダーである。炭酸塩ビルダーとして特に望ましいのは、無水炭酸ナトリウムであり、それは沈降ビルダーとして機能するが、たとえば、自動食器洗浄機用組成物のほぼ10重量%から80重量%、望ましくは自動食器洗浄機用組成物のほぼ10重量%からほぼ60重量%の濃度範囲であれば、自由に使用できる。実施形態の1つにおいて、高分子分散剤に対する炭酸塩の重量比率は、ほぼ20:1からほぼ6:1の範囲である。水溶性の硫酸塩類は、オプションとして自動食器洗浄機用組成物の0.05重量%から50重量%の範囲で含まれていてもよい。
本明細書で他の好適な水溶性の無リン酸塩類は、クエン酸塩を含んでおり、特に望ましいのは、クエン酸2ナトリウム・二水和物のようなクエン酸ナトリウムである。しかしながら、実施形態の1つにおいて、その組成物は、クエン酸塩類を実質的に含まない。本明細書で用いられている「実質的に含まない」とは、クエン酸塩が組成物の1重量%未満、望ましくは、組成物の0重量%からほぼ0.9重量%の範囲でのみ存在するということを意味している。
この組成物は、一般に、組成物のほぼ10重量%からほぼ99重量%、望ましくは10重量%から90重量%、さらに望ましくはほぼ10重量%から75重量%の水溶性の無リン酸塩類を含んでいてもよい。
本発明の組成物は、自動食器洗浄機用組成物の、最大でほぼ20重量%まで、望ましくはほぼ2重量%からほぼ15重量%、さらにほぼ4重量%からほぼ14重量%のSiOを、ケイ酸ナトリウムあるいはケイ酸カリウムの混合物、望ましくはケイ酸ナトリムのような形態で含んでいることが望ましい。これらのアルカリ金属のケイ酸塩の固形物は、たいてい、組成物のほぼ10重量%からほぼ20重量%を占める。比率1(1.0r)から3.6rのケイ酸塩は使用でき、低比率のケイ酸塩の使用は限定的である。好適なケイ酸塩の混合物は、米国特許第4,199,467号に開示されている。
処方のほぼ0重量%からほぼ10重量%、もっとも望ましいのはほぼ2重量%からほぼ8重量%は含水ケイ酸塩中のケイ酸塩の固形物であり、含水ケイ酸塩の重量比(SiO:MO(MはNaあるいはKである))はほぼ2からほぼ3.2、望ましくは2.4である。この含水ケイ酸塩の上記の範囲のSiOを含むものは、凝集特性と自由流動性とのバランスがよく、所定の処方においては、過剰な不溶性物質の形成を避けながら、固化しない(ケーキングしない、non-caking)凝集物(塊)を提供できる。
水分濃度が低いことは一般的に望ましく、たとえば、可溶性のケイ酸塩をほぼ固形状態で使用するのに役立つ。また、できるだけ多くの比率2(2.0r)のケイ酸塩を使用することが望ましく、それにより余ったケイ酸塩は、2.0rのケイ酸塩および3.0rから3.6rのケイ酸塩の混合物となり、米国特許第4,199,468号に開示されているように、金属表面における点と膜(spotting and filming(S/F))に関しては総合的な性能が最も良い。
任意の好適な付加成分を任意の好適な量あるいは形態で用いてもよい。たとえば、洗剤活性物質および/またはすすぎ補助活性物質、補助剤(佐剤、アジュバンド)および/または添加剤を腐食防止剤と組み合わせて使用できる。好適な補助材料は、限定ではないが、洗浄剤;上述したような非イオン性界面活性剤以外の界面活性剤、たとえば陰イオン性、陽イオン性、両性、両性イオン、そしてそれらの混合物;キレート剤/金属イオン封鎖剤の混合物;漂泊系(たとえば、塩素漂白、酸素漂白、漂泊活性剤、漂泊触媒、そしてそれらの混合物);酵素(たとえば、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、そしてそれらの混合物);アルカリ性ソース;硬水軟化剤;補助的な溶解度調整剤;増粘剤;酸;汚れ遊離ポリマー、分散ポリマー、増粘剤、ヒドロトロープ、結合剤、キャリア媒体、抗菌活性、洗浄力のある充填剤、研磨剤、発泡抑制剤、消泡剤、反再堆積剤、閾値剤あるいはシステム、美的促進剤(すなわち、染料、顔料、香料など)、油、溶媒、およびこれらの混合体を含む。
本明細書で述べられている方法では、少なくとも1つの界面活性剤を、界面活性剤の1つのシステム(系)として、任意の好適な量あるいは形態で有する組成物を使用してもよい。好適な界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤(amphoteric および ampholytic)、両性イオン性界面活性剤、およびそれらの混合物を含んでいる。たとえば、混合された界面活性剤系は、1つ以上の異なる種類の上記の界面活性剤を含んでもよい。
実施形態の1つにおいて、組成物は、界面活性剤を実質的に含まない。本明細書において「実質的に含まない」とは、界面活性剤が、組成物の0.5重量%未満の濃度でのみ存在することを示す。望ましくは、組成物の0重量%からほぼ0.4重量%である。
好適な幾つかの非イオン性界面活性剤には、低発泡性非イオン性(LFNI)界面活性剤が含まれるが、それに限定されない。LFNI界面活性剤は自動食器洗浄用組成物で一般的によく用いられ、ウォーターシート作用(特にガラス製品からの)が改善されるので自動食器洗浄用組成物に適している。これらは、また、非シリコン、リン酸塩あるいは非リン酸塩高分子物質を含んでもよく、これらは自動食器洗浄機内で食物の汚れを変形させる周知のものである。LFNI界面活性剤は、相対的に低い曇点および高い親水性−親油性バランス(HLB)を有してもよい。1%水溶液の曇点は、典型的にはほぼ32℃未満であり、あるいはより低く、例えば0℃であり、全水温にわたり発泡を適切に制御できる。望ましければ、上記の特性を有する生物分解性LFNI界面活性剤を使用してもよい。
LFNI界面活性剤には、アルコキシル化界面活性剤、特に一級アルコール類から誘導されるエトキシレート類、それらとポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンリバースブロックポリマー類のようなより高級な界面活性剤とのブレンドを含まれるが、それらに限定されない。この明細書における要求を満たす好適なブロックポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンポリマー化合物には、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパンおよびエチレンジアミン、そしてそれらの混合物に基づくものを含んでもよい。連続したエトキシル化およびプロポキシル化を反応開始化合物として製造されたポリマー化合物であって、単一の反応性水素原子を有する化合物、たとえば、C12−18脂肪族アルコールでは、一般に、自動食器洗浄機用組成物に満足のいく発泡制御性をもたらさない。しかしながら、BASF−ワイアンドット社(BASF-Wyandotte Corp.)(ミシガン州ワイアンドット(Wyandotte、Michigan))による提供されるPLURONIC(登録商標)およびTETRONIC(登録商標)という特定のブロックポリマー界面活性剤化合物は自動食器洗浄用組成物に好適である。
LFNI界面活性剤は、オプションとして、最大でほぼ15重量%までのプロピレンオキシドを含むことができる。他のLFNI界面活性剤は、米国特許第4,223,163号に開示されている方法により調製できる。また、LFNI界面活性剤は、アルコール1モル当たり平均ほぼ6からほぼ15モル、あるいはほぼ7からほぼ12モルあるいはほぼ7からほぼ9モルのエチレンオキシドと縮合された、ほぼ16からほぼ20の炭素原子を含む直鎖脂肪族アルコール(C16−C20のアルコール)、あるいはC18アルコールから誘導されてもよい。そのように誘導されたエトキシル化非イオン性界面活性剤のエトキシレート分布は、平均と比べると狭い。
特定の実施形態において、30℃未満の曇点を有するLFNI界面活性剤は、組成物に、ほぼ0.01重量%からほぼ10重量%、あるいはほぼ0.5重量%からほぼ8重量%、そしてあるいはほぼ1重量%からほぼ5重量%の量が含まれていてもよい。
ここにおいて使用するのに好適な幾つかの陰イオン性界面活性剤は、限定的ではないが、アルキルサルフェート類;アルキルエーテルサルフェート類;アルキルベンゼンスルホネート類;アルキルグリセルスルホネート類;アルキルおよびアルケニルスルホネート類;アルキルエトキシカルボキシレート類;N−アシルサルコシネート類;N−アシルタウラート類(N-acyl taurates)およびアルキルスクシネート類およびスルホスクシネート類であり、アルキル、アルケニルあるいはアシル部位は、C−C20あるいはC10−C18直鎖あるいは分枝鎖であるもの、を含む。好適な幾つかの陽イオン性界面活性剤は、限定的ではないが、塩素エステルおよびモノC−C16N−アルキルあるいはアルケニルアンモニウム界面活性剤であって、残りのNの位置が、メチル、ヒドロキシエチルあるいはヒドロキシピロピル基で置換されるものを含む。好適な幾つかの非イオン性界面活性剤は、以下に限定されないが、低および高雲り点の界面活性剤、およびそれらの混合物を含む。好適な幾つかの両性界面活性剤は、以下に限定されないが、C12−C20アルキルアミンオキシド(たとえば、ラウリルジメチルアミンオキシド、およびヘキサデシルジメチルアミンオキシド)、およびMIRANOL(登録商標)C2Mのようなアルキルアンホカルボン酸界面活性剤を含む。好適な幾つかの両性イオン性界面活性剤は、以下に限定されないが、ベタインおよびスルタイン、およびそれらの混合物を含む。使用に適した界面活性剤は、たとえば、米国特許第3,929,678号、米国特許第4,223,163号、米国特許第4,228,042号、米国特許第4,239,660号、米国特許第4,259,217号、米国特許第4,260,529号、および米国特許第6,326,341号、欧州特許出願公開第0414,549号明細書、欧州特許出願公開第0,200,263号明細書、国際公開WO93/08876号、国際公開WO93/08874号に開示されている。
実施形態の1つにおいて、幾つかの粒子状の亜鉛含有物(PZCMs)および亜鉛を含有する幾つかの層状物質(ZCLMs)は、ガラス製品表面の処理のために補助成分として加えてもよい。幾つかの粒子状亜鉛含有物(PZCMs)は、処方された組成物中ではほとんど不溶性のままである。特定の限定的ではない実施形態において有用なPZCMの例は、アルミン酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛および酸化亜鉛を含む物質(すなわちカラミン)などの無機物質;リン酸亜鉛(すなわちオルトリン酸塩およびピロリン酸塩);セレン化亜鉛;硫化亜鉛;ケイ酸亜鉛(すなわちオルトおよびメタケイ酸亜鉛);ケイフッ化亜鉛;ホウ酸亜鉛;水酸化亜鉛および硫酸ヒドロオキシ亜鉛、および幾つかのZCLMが挙げられる。幾つかのPZCMは、可溶性でないZn2+イオンが化学的に有効であることを要するガラス腐食防止剤である。
多くのZCLMsは、天然の鉱物から得られる。一般例には、水亜鉛鉱(hydrozincite)(炭酸水酸化亜鉛(zinc carbonate hydroxide))、塩基性炭酸亜鉛、緑亜鉛鉱(aurichalcite)(炭酸水酸化銅亜鉛(zinc copper carbonate hydroxide))、亜鉛孔雀石(rosasite)(炭酸水酸化亜鉛銅(copper zinc carbonate hydroxide))、および亜鉛を含有する多くの関連する鉱物が挙げられる。天然のZCLMsもあり、粘土型鉱物(例えば、フィロケイ酸塩(phyllosilicates))のようなアニオン性層の種は、イオン交換した亜鉛ギャラリーイオン(zinc gallery ions)を含有する。他の好適なZCLMsには、水酸化酢酸亜鉛、水酸化塩化亜鉛、水酸化ラウリル硫酸亜鉛、水酸化硝酸亜鉛、水酸化硫酸亜鉛、ヒドロキシ複塩、それらの混合物が含まれる。天然のZCLMsは、また、合成して得ることができ、さらに、組成物の中で、あるいは製造プロセスにおいて形成できる。
炭酸亜鉛の市販の供給元には、炭酸亜鉛塩基(「ケイター ケミカルズ」(Cater Chemicals):米国イリノイ州ベンセンビル(Bensenville,IL,USA))、炭酸亜鉛(「シェパード ケミカルズ」(Shepherd Chemicals):米国オハイオ州ノーウッド(Norwood,OH,USA))、炭酸亜鉛(CPSユニオン社(CPS Union Corp.):米国ニューヨーク州ニューヨーク(New York,NY,USA))、炭酸亜鉛(エレメンティス・ピグメンツ(Elementis Pigments):英国ダラム(Durham,UK))、および炭酸亜鉛AC(ブリュッグマン・ケミカル(Bruggemann Chemical):米国ペンシルベニア州ニュータウンスクエア(Newtown Square,PA,USA))が含まれる。
適量の任意の好適なPZCM、またはより具体的なZCLMを使用できる。PZCMの好適な量は、組成物のほぼ0.001重量%からほぼ20重量%、またはほぼ0.001重量%からほぼ10重量%、または、ほぼ0.01重量%からほぼ7重量%、あるいは、ほぼ0.1重量%からほぼ5重量%の範囲であるが、これに限定されるものではない。
適量または適当な形態の任意の好適な発泡抑制剤を使用できる。使用に適した泡抑制剤は、低発泡性であってもよく、低曇点非イオン性界面活性剤(上記で述べられている)と、高発泡の界面活性剤とその中で泡抑制剤として作用する低曇点非イオン性界面活性剤との混合物とを挙げることができる(国際公開WO93/08876号、欧州特許出願公開第0705,324号明細書、米国特許第6,593,287号、米国特許第6,326,341号、そして米国特許第5,576,281号参照)。
好適な泡抑制剤は、シリコン系消泡剤、特に従来の無機充填ポリジメチルシロキサン消泡剤、とりわけ米国特許第4,639,489号および米国特許第3,455,839号に開示されているシリカ充填ポリジメチルシロキサン消泡剤からなる群から選択できる。これらおよびその他の好適な泡抑制剤は、ICIユナイテドステーツ社(ICI United States Inc.)(米国デラウエア州ウィルミントン(Wilmington,Delaware,USA))から商品名SILCOLAPSE(登録商標)431および商品名「SILICONE EP」(登録商標)6508、ローンプーラン化学社(Rhone-Poulenc Chemical Co.)(米国ニュージャージー州モンマウスジャンクション(Monmouth Junction,New Jersey,USA))からRHODOSIL(登録商標)454として市販されており、およびワッカーケミー社(Wacker-Chemie G.m.b.H.)(ドイツ、ミュンヘン(Munich,Federal Republic of Germany))から「SILKONOL AK」(登録商標)100として市販されている。
特定の実施形態において、少なくとも1つの泡抑制剤は、自動食器洗浄機用組成物に、そのほぼ0重量%からほぼ30重量%、あるいはほぼ0.2重量%からほぼ30重量%、あるいはほぼ0.5重量%からほぼ10重量%、そしてあるいはほぼ1重量%からほぼ5重量%の量で含まれていてもよい。
適量で適当な形態の、任意の好適な酵素および/あるいは酵素安定化系が使用されてもよい。好適な酵素類は、プロテアーゼ類、アミラーゼ類、リパーゼ類、セルラーゼ類、ペルオキシダーゼ類、それらの混合物が含まれるが、それらに限定されない。漂白剤適合性が改善されたアミラーゼ類および/あるいはプロテアーゼ類が市販されている。実際には、組成物は、組成物1g当たりの重量で最高ほぼ5mgまで、より典型的にはほぼ0.01mgからほぼ3mgの量の活性酵素を含んでよい。プロテアーゼ酵素は、通常、市販の製剤中に、0.005から0.1アンソン単位(AU)の活性を提供するのに十分なレベルで組成物1g当たりに含まれ、それは市販の酵素製剤の0.01重量%から1重量%の濃度である。
特定の実施形態において、酵素含有組成物は、組成物のほぼ0.0001重量%からほぼ10重量%、あるいはほぼ0.005重量%からほぼ8重量%、あるいはほぼ0.01重量%からほぼ6重量%の酵素安定化系を含んでもよい。酵素安定化系には、洗浄性酵素と適合性のある任意の安定化系を用いることができる。そのような安定化系には、カルシウムイオン、ホウ酸、プロピレングリコール、短鎖カルボン酸、ボロン酸、およびそれらの混合物を挙げることができるが、それらに限定されない。
適量の、適当な形態の任意の好適な漂白剤あるいは系を使用できる。使用に適した漂白剤には、塩素および酸素漂白剤が挙げられるが、それらに限定されない。特定の実施形態において、漂白剤あるいは系の含有量は、該組成物のほぼ0重量%からほぼ30重量%、あるいはほぼ1重量%からほぼ25重量%、あるいはほぼ1重量%からほぼ20重量%、あるいはほぼ2重量%からほぼ6重量%である。
好適な漂白剤には、無機塩素(例えば、塩素化リン酸三ナトリウム)、有機塩素漂白剤(例えば、クロロシアヌレート類、水溶性ジクロロシアヌレート類、ジクロロイソシアヌレートナトリウム二水和物あるいはジクロロイソシアヌレートカリウム二水和物、次亜塩素酸ナトリウムおよびその他のアルカリ金属次亜塩素酸塩類)、無機過水和物塩(例えば、過ホウ酸ナトリウム一水和物および四水和物、そして過炭酸ナトリウム、これは、硫酸塩/炭酸塩コーティングについて英国特許1466799号で開示されているように、放出速度を制御するためにコーティングされていてもよい)、予備成形有機ペルオキシ酸、およびそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
過酸素漂白化合物は任意の過酸化物の供給源であってよく、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム四水和物、ピロリン酸ナトリウム過酸化水和物、尿素過酸化水和物、過炭酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、およびそれらの混合物を含む。他の限定的でない実施形態において、過酸素漂白化合物は、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム四水和物、過炭酸ナトリウム、およびそれらの混合物を含んでよい。
漂白剤系は、また、遷移金属含有漂白剤触媒、漂白活性化剤、およびそれらの混合物を含んでもよい。使用に適した漂白剤触媒には、トリアザシクロノナンマンガンおよび関連する錯体(米国特許第4,246,612号、米国特許第5,227,084号参照);Co、Cu、MnおよびFeビスピリジルアミンおよび関連する錯体(米国特許第5,114,611号参照);そして、ペンタミンアセテートコバルト(III)(pentamine acetate cobalt(III))および関連する錯体(米国特許第4,810,410号参照)が挙げられるが、それらに限定されず、さらに、これらの濃度は、組成物の0重量%からほぼ10.0重量%、あるいはほぼ0.0001重量%からほぼ1.0重量%である。
使用に適した典型的な漂白活性化剤には、ペルオキシ酸漂白剤前駆体;過安息香酸および置換過安息香酸の前駆体;陽イオン性ペルオキシ酸前駆体;TAED、アセトキシベンゼンスルホン酸ナトリウムおよびペンタアセチルグルコースのような過酢酸前駆体;3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(イソ−NOBS)およびノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(NOBS)のような過ノナン酸前駆体;アミド置換されたアルキルペルオキシ酸前駆体(欧州特許出願公開第0170386号明細書);そしてベンゾオキサジンペルオキシ酸前駆体(欧州特許出願公開第0332294号明細書および欧州特許出願公開第0482807号明細書)が挙げられるが、それらに限定されず、それらの濃度は、組成物の0重量%からほぼ10重量%、あるいは0重量%から6重量%、あるいは0.1重量%から1.0重量%である。
本発明の洗剤用組成物は、調製の方法について限定はされない。粒状の組成物は、粒状の製品形態に結果としてなれば、任意の方法で調製でき、望ましくは凝集によるものである。そのプロセスは米国特許第2,895,916号に開示されており、それらを変えて用いることは特に好ましい。米国特許第5,614,485号、米国特許第4,427,417号、米国特許第5,914,307号、米国特許第6,017,873号および米国特許第4,169,806号において開示されたプロセスも好適なものである。
ここで開示される組成物は、組成物と食器表面とを接触させ、それから水で食器の表面をすすぐことによって、汚れた食器類の洗浄のために使用できる。その食器類は、熱あるいは空気乾燥のどちらかによって乾燥してもよい。その食器類は自動食器洗浄機ユニット内に設置されることが望ましい。本明細書に好適な自動食器洗浄機用組成物は、任意の好適な装置から分注され、その装置は、以下に限定されないが、分注用のバスケットあるいはカップ、ボトル(ポンプ補助装置つきのボトル、絞るタイプのボトルなど)、機械ポンプ、多分包されたボトル、カプセル、多分包のカプセル、ぺーストの分注器、そして、1つおよび多数に分包された水溶性の袋、およびそれらの組み合わせを含む。例えば、多重のタブレット、水溶性あるいは水分散性の袋、およびそれらの組み合わせを、所定の食器表面に組成物を放出するために使用できる。
車両洗浄用の組成物
この洗浄用組成物は、問題の表面を洗浄できる任意の好適な組成物でよい。洗浄用組成物は、できる限り表面に残留しないことが望ましい。特定の望ましい実施形態では、洗浄用組成物は、表面を親水性にすることができる。「親水性」という用語は、表面が水に対して高い親和性を有することを意味する。水と表面との間に親和性があることにより、水は表面上に展開して最もよく接触する。親水性が高ければ高いほど、広く展開し、そして接触角が小さくなる。親水性は、表面と表面上の水滴との間の接触角を測定することによって決定することができる。接触角は、クルス(Kruss)USA(米国ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte,NC,USA))から商品名接触角測定システム(Contact Angle Measuring System)G10として市販されている機器を使用して、接触角測定に関する米国標準試験法、表記番号D5725−95に準じて測定された。
本発明の望ましい実施形態において、洗浄用組成物で処理した後の表面は、接触角がほぼ80°以下であり、あるいは80°未満のいずれかの度数以下(本明細書では具体的には記載していないが、例えば40°、30°、20°などはすべて本明細書に記載されていることである)であり、接触角が小さいことがより望ましい。
限定的ではないが、実施形態の1つでは、洗浄組成物は、洗浄された表面を親水性にすることのできるポリマーを含む。このポリマーは、“実質表面になるポリマー(surface substantive polymer)”であり、その意味は、このポリマーが洗浄すべき表面に粘着したり、何らかの関係をもつ(何らかの方法で結合する)ことにより、その表面を変性させ、さらに、望ましくは、洗浄中および洗浄後に表面上に残るようになっていることである。そのような粘着あるいは関係は、たとえば、共有結合による相互作用、静電相互作用、水素結合、あるいはファンデルワールス力によるものである。ポリマーは、表面を親水性にすることによって表面を変性させる。このような実施形態の好ましい変形例の1つでは、また、ポリマーが表面を準耐久的に変性させて親水性にできることが望ましい。“準耐久的に”とは、親水性表面変性が、水で少なくとも1回すすぐ間は維持されることを意味する。
洗浄用組成物のこれらの実施形態で使用するポリマーは、ホモポリマー(均一な重合体)あるいはコポリマー(共重合体)であってよい。ポリマーは、少なくとも1つの疎水性あるいは陽イオン性部位と、少なくとも1つの親水性部位とを含むことが望ましい。その疎水性部位は、芳香族、C8−18直鎖あるいは分枝鎖炭素鎖、ビニルイミダゾール、あるいはプロポキシ基であることが望ましい。陽イオン部分は、正の電荷あるいは正の双極子を有する任意の基を含む。親水性部位は、水素結合可能な双極子を形成する任意の部位から選択できる。そのような親水性部位の好適な例には、ビニルピロリドン、アクリル酸などのカルボン酸、メタクリル酸、マレイン酸、およびエトキシ基が挙げられる。
本発明の特定の限定的ではない実施形態では、洗浄用組成物中で水溶性あるいは水分散性ポリマーを使用して表面を親水性に変性させる。限定的ではないが、本発明の少なくとも1つの実施形態では、水溶性ポリマーおよび共重合体は水溶性または水性の部分(セグメント)あるいは基を持ち、それらがポリマーの親水性または表面へのポリマーの吸着性を改善または増強させる働きをする官能基をもつ。親水性のセグメントあるいは基の例としては、水溶性ポリエーテル類;糖類および多糖類を包含する水溶性ポリヒドロキシル化基あるいはポリマー類;水溶性カルボキシレート類およびポリカルボキシレート類;カルボキシレート類、スルホネート類、サルフェート類、ホスフェート類、ホスホネート類などの水溶性陰イオン性基、およびそれらのポリマー類;水溶性アミン類、四級アミン類、アミンオキシド類、ピロリドン、およびそれらのポリマー類;水溶性両イオン性基およびそのポリマー類;水溶性アミド類およびポリアミド類;およびビニルイミダゾールおよびビニルピロリドンの水溶性ポリマー類および共重合体類が含まれる。さらに、水溶性ポリマーには、四級化ビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレートあるいはメタクリレート共重合体類を含んでもよい。吸着を増進させるセグメントあるいは基の例としては、以下に限るものではないが:親水性を改善あるいは増進させる働きをする官能性を含むポリマーのセグメントあるいは基、あるいは、芳香族、C8−18直鎖あるいは分枝鎖炭素鎖、ビニルイミダゾールあるいはプロポキシ基、アルキレン、およびアリール基、およびポリマーの脂肪族あるいは芳香族炭化水素を包含するセグメントあるいは基;フッ化炭素、およびフッ化炭素を含むポリマー類;シリコーン類;ポリ(スチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(ブテンオキシド)、ポリ(テトラメチレンオキシド)、およびポリ(ドデシルグリシジルエーテル)などの疎水性ポリエーテル類;そしてポリカプロラクトン、ポリ(3−ヒドロキシカルボン酸)などの疎水性ポリエステル類が挙げられる。
限定的ではないが、特定の望ましい幾つかの実施例において、ポリマーはポリビニルピロリドンの共重合体からなる群から選択される。特に望ましいポリビニルピロリドンの共重合体は、例えば、ビーエーエスエフ社(BASF)から商品名LUVITEC(商標)VP155K18Pで入手可能なN−ビニルイミダゾールN−ビニルピロリドン(PVPVI)ポリマー類である。望ましいPVPVIポリマーの平均分子量は、ほぼ1,000からほぼ5,000,000、より望ましくはほぼ5,000からほぼ2,000,000、さらにより望ましくはほぼ5,000からほぼ500,000、そしてもっとも望ましくはほぼ5,000からほぼ15,000である。望ましいPVPVIポリマーは少なくともほぼ55%、望ましくは少なくともほぼ60%のN−ビニルイミダゾールモノマーを含む。あるいは別の好適なポリマーは四級化PVPVIであってもよく、たとえば、その化合物は商品名LUVITEC(商標)Quat73Wでビーエーエスエフ社(BASF)より販売されている。
洗浄用組成物での使用に好適な他のビニルピロリドンの共重合体の幾つかは、四級化されたビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレートあるいはメタクリレート共重合体である。洗浄用組成物での使用に好適な四級化されたビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレートあるいはメタクリレート共重合体は、次の化学式を備えている。
Figure 2009534475
式中、nは20から99、望ましくは40から90モル%であり;mは1から80、望ましくは5から40モル%であり;RはHあるいはCHを表し;yは0あるいは1を示し;Rは、(−CH−CHOH−CH−)あるいはC2xであり、xは2から18であり;Rは炭素原子数が1から4の低級アルキル基を表し、望ましくはメチルあるいはエチル、あるいは以下である。
Figure 2009534475
さらに、Rは、炭素原子数が1から4の低級アルキル基を表し、望ましくはメチルあるいはエチルを示し;Xは、Cl、Br、I、1/2SO、HSOおよびCHSOから成る群から選択される。これらのポリマーは、フランス国特許第2,077,143号およびフランス国特許第2,393,573号に開示にされている過程によって調製することができる。
洗浄用組成物の使用に望ましい四級化ビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレートあるいはメタクリレート共重合体の分子量は、ほぼ1,000からほぼ1,000,000の間、望ましくはほぼ10,000からほぼ500,000の間、そしてより望ましくはほぼ10,000からほぼ100,000の間である。平均分子量の範囲は、バースH.G.(Barth H.G.)およびメイズJ.W.(Mays J.W.)の化学分析第113巻「ポリマーの特徴評価の最新方法」(Chemical Analysis Vol 113,“Modern Methods of Polymer Characterization”)に記載されている光散乱によって決定される。そのようなビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレートあるいはメタクリレート共重合体は、アイエスピー社(ISP Corporation)(ニューヨーク、ニューヨーク州およびカナダ、モントリオール(New York,NY and Montreal,Canada))から商品名copolymer845(登録商標)、GAFQUAT734(登録商標)、あるいはGAFQUAT755(登録商標)として、あるいはビーエーエスエフ社(BASF)から商品名LUVIQUAT(登録商標)で市販されている。また、ここで望ましいものは、ビーエーエスエフ社から入手可能なビニルピロリドンおよびジメチルアミノエチルメタクリレートの四級化共重合体(ポリクアテルニウム−11(polyquaternium-11))である。その他の望ましいポリマーは、例えばライリー社(Reilly)から入手可能なポリビニルピリジンN−オキシド(PVNO)ポリマーである。望ましいPVNOポリマーの平均分子量は、ほぼ1,000からほぼ2,000,000、より望ましくは5,000から500,000、最も望ましくは15,000から50,000である。洗浄用組成物中に、望ましくは洗浄用組成物のほぼ0.001重量%からほぼ10重量%、より望ましくはほぼ0.01重量%からほぼ5重量%、さらに、ほぼ0.01重量%からほぼ1重量%のそのポリマーが存在することがもっとも望ましい。
この洗浄用組成物は、所定の効果と、洗浄する表面の種類とに応じて、様々な成分を選択的に含んでもよい。ここで選択的に使用するのに好適な成分は、汚れ再付着防止成分、界面活性剤、粘土、キレート剤、酵素類、ハイドロトープ類、イオン類、発泡制御剤、溶媒、緩衝液、増粘剤、遊離基捕捉剤、汚れ懸濁化ポリマー、顔料、染料、防腐剤および/あるいは香料を含む群から選択することができる。洗浄用組成物に好適な成分、特に界面活性剤については、米国特許第5,888,955号、米国特許第6,172,021号、および米国特許第6,281,181号に開示されている。洗浄用組成物は、他の成分、例えば以下に示す処理用組成物(ナノ粒子を含み、ナノ粒子にかぎらない)など含んでもよい(あるいは含まなくてもよい)。
洗浄用組成物は、任意の形態、例えば、液体、ジェル、泡、粒子、あるいは錠剤であってよい。洗浄用組成物が液体のときには、水性あるいは非水性、希釈物あるいは濃縮物であってよい。洗浄用組成物が水性のときは、ほぼ1%からほぼ99.9%、より望ましくはほぼ50%からほぼ99.8%、最も望ましくはほぼ80%からほぼ99.7%の水を含むことが望ましい。前述のように、代わって洗浄用組成物を非水性にしてもよい。「非水性」とは、洗浄用組成物が実質的に水を含まないことを意味する。より厳密には、洗浄用組成物には明示的な水は加えられず、したがって組成物中に存在する水は結晶水、例えば原材料と結合した結晶水だけであることを意味する。組成物が固体の形態、例えば粒子あるいは錠剤のときには、水に溶解させてから使用することが望ましい。
繊維処理用組成物
別の実施形態において、組成物は、すすぎに追加する繊維の仕上げ剤(柔軟剤)用の組成物(すすぎ追加型繊維仕上げ剤用組成物、(rinse added fabric conditioning compositions))である。すすぎ追加型繊維仕上げ剤用組成物の典型的な例は、国際公開WO06/041954号および米国特許出願第2006/0079438号に示されている。本発明のすすぎ追加型繊維仕上げ剤用組成物は、(a)繊維柔軟剤(fabric softening active)および(b)チアゾリウム染料を含んでいる。
本発明の実施形態の1つにおいて、繊維柔軟剤(以下、「FSA」)は、すすぎ段階において繊維を柔らかくするのに適した四級アンモニウム化合物である。実施例の1つにおいて、FSAは、脂肪酸およびアミノアルコールの反応生成物から形成されたモノエーテルおよびジエーテルの混合物であり;他の実施例の1つではトリエーテル化合物である。別の実施形態では、FSAは、すくなくとも1つの柔軟用の四級アンモニウム化合物を含み、限定はされないが、例えば、モノアルキル四級アンモニウム化合物、ジアミド四級化合物およびジエステル四級アンモニウム化合物、あるいはそれらを組み合わせたものである。
本発明の態様の1つにおいて、FSAは、ジエステル四級アンモニウム(以下「DQA」)化合物組成を有する。本発明の特定の実施形態において、幾つかのジアミドFSAおよびアミドとの混合物を備えた幾つかのFSA、およびエステル結合についての記述は、上記のジエステル結合と同様に、DQA化合物組成についても同様であり、DQAについての記載として参照される。
このCFSCのFSAとして好適なDQAの第1のタイプ(「DQA(1)」)は、化学式「{R4−m−N−[(CH−Y−R]}X」を含む化合物を有しており;各R置換基は、水素か短鎖のC−Cのどちらかであり、望ましくは、C−Cアルキルあるいはヒドロキシアルキル基、たとえばメチル(もっとも望ましい)、エチル、プロピル、ヒドロキシエチルなど、ポリ(C2−3アルコキシ)基、望ましくはポリエトキシ基、ベンジル、あるいはそれらの混合物であり;各mは、2あるいは3;各nは1からほぼ4であり、望ましくは2;各Yは、「−O−(O)C−」、「−C(O)−O−」、「−NR−C(O)−」、あるいは「−C(O)−NR−」であり、各Yが同じであっても異なってもよく、;各Rの炭素の合計に、Yが「−O−(O)C−」あるいは「−NR−C(O)−」のときに1つ足したものはC12−C22であり、望ましくはC14−C20であり、各Rはヒドロカルビル基あるいは置換されたヒドロカルビル基であり;各Rは不飽和あるいは飽和、および分枝鎖あるいは直鎖であってもよく、望ましくは直鎖であり;各Rは、同じでも異なってもよく、望ましくは同じであり;さらに、Xは任意の柔軟剤と相溶性(互換性)のある陰イオンであって、望ましくは、塩素、臭素、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩、硫酸塩、リン酸塩、および硝酸塩、さらに望ましくは塩素あるいはメチル硫酸塩である。望ましいDQA化合物は、一般にMDEA(メチルジエタノールアミン)およびTEA(トリエタノールアミン)のようなアルカノールアミン類と脂肪酸類が反応することによって生成される。そのような反応に由来しているいくつかの物質は、一般に、N,N−ジ(アシル−オキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリドあるいはN,N−ジ(アシル−オキシエチル)−N,N−メチルヒドロキシエチルアンモニウムメチル硫酸塩を含んでおり、ここで、アシル基は、動物脂肪、不飽和、およびポリ不飽和に由来し、脂肪酸、例えば獣脂、硬化した獣脂、オレイン酸、および/あるいは部分的に水素化されている脂肪酸は、植物性油および/あるいは部分的に水素化された植物化脂肪酸、例えば、菜種油(キャノーラオイル)、サフラワー油、ピーナッツ油、ひまわり油、トウモロコシ油、大豆油、トール油、ぬか油、パーム油などに由来する。好適な脂肪酸の限定的ではない例は、米国特許第5,759,990号の4欄の45行目から66行目で記載されている。実施形態の1つにおいて、FSAは、DQA(1)あるいはDQAに加えて他の活性物質を有する。さらに別の実施形態においては、FSAは、DQA(1)あるいはDQAのみを含み、他の四級アンモニウム化合物あるいは他の活性物質を全く含まないか、あるいは基本的に含まない。さらに、別の実施形態において、FSAは、DQAの生成に使用される前駆体アミンを有する。
発明の別の態様において、FSAは、DTTMACとして同定される化合物を有し、その化学式は「[R4−m−N(+)−R ]A」であり、各mは2あるいは3;各RはC−C22、望ましくはC14−C20であるが、C12未満は1つ以下であり、他は少なくともほぼ16のヒドロカルビル、あるいは置換されたヒドロカルビル置換基であり、望ましくはC10−C20アルキル、あるいはアルケニル(また、ときどき「アルキレン」と言及されているポリ不飽和アルキルを含む不飽和アルキル)、もっとも望ましいのはC12−C18アルキルあるいはアルケニル、および分枝鎖あるいは非分枝鎖である。1つの実施形態において、FSAのヨウ素価(IV)は、ほぼ1から70であり;各RはHあるいは短鎖のC−Cであり、望ましくはC−Cアルキルあるいはヒドロキシアルキル基、たとえば、メチル(もっとも望ましい)、エチル、プロピル、ヒドロキシエチルなどであり、ベンジル、あるいは(RO)2−4Hであり、ここでRはC1−6アルキレン基であり;そして、Aは、柔軟剤と相溶性のある陰イオンであり、望ましくは塩素、臭素、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩、硫酸塩、リン酸塩、あるいは硝酸塩であり;さらに望ましくは、塩素あるいはメチル硫酸塩である。これらの幾つかのFSAの実施例は、ジアルキルジメチルアンモニウム塩類およびジアルキレンジメチルアンモニウム塩類を含み、たとえば、ジタロウジメチルアンモニウムおよびジタロウジメチルアンモニウムメチル硫酸塩である。本発明に使用できる市販されているジアルキレンジメチルアンモニウム塩類の例は、ジ水素化タロウジメチルアンモニウムクロリドおよびジタロウジメチルアンモニウムクロリドであり、デグッサ社(Degussa)から、それぞれ、商品名Adogen(登録商標)442およびAdogen(登録商標)470として入手可能である。実施形態の1つにおいて、FSAは、DTTMACに加えて他の活性物質を有する。さらに別の実施形態では、FSAは、DTTMACの化合物のみを有し、他の四級アンモニウム化合物および他の活性物質を含まない、または基本的に含まない。
実施形態の1つにおいて、FSAは、米国特許公報第2004/0204337号、段落30から段落79に開示されているFSAを有する。
別の実施形態においては、FSAは、米国特許公開第2004/0229769号、段落26から段落31、あるいは米国公開第6、494、920号、1欄の51行目から開示されているものの1つであり、ここには「エステルクアット(esterquat)」あるいは四級化脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩について詳述されている。
実施形態の1つにおいて、FSAは、次の中の少なくとも1つから選択され、それらは、ジタロウイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、ジ水素化タロウイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、ジタロウジメチルアンモニウムクロリド、ジタロウイルオキシエチルジメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジ水素化タロウイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、ジ水素化タロウイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、あるいは、これらを組み合わせたものである。
実施形態の1つにおいて、FSAは、また、化合物組成を含むアミドを有してもよい。化合物を含むジアミンの例は、メチル−ビス(タロウアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート(商品名バリソフト(Varisoft)110およびバリソフト(Varisoft)222でデグッサ社(Degussa)から入手可能である。)を含むが、これらに限定はされない。化合物を含むアミドエステルの例は、N−[3−(ステアロイルアミノ)プロピル]−N−[2−(ステアロイルオキシ)エトキシエチル]−N−メチルアミンである。
発明の別の具体的な実施形態は、さらに陽イオン性のり(スターチ)を含むすすぎ追加型繊維仕上げ剤用組成物を提供する。陽イオン性スターチは、米国特許公開第2004/0204337号において開示されている。実施形態の1つでは、繊維仕上げ(ケア、care)用組成物は、繊維ケア用組成物のほぼ0.1重量%からほぼ7重量%の陽イオン性スターチを含む。実施形態の1つにおいて、陽イオン性スターチは、ナショナルスターチ社(National Starch)のHCP401である。
洗浄溶液の洗浄メカニズム
拘束された三相接触領域(すなわち、くさび膜)における規則的なナノ粒子の構造形成(ordered nanoparticle structure formation)の現象に基づく、ナノ流体膜の拡散ぬれ(spreading and wetting)の増進と固体表面の洗浄とについての新しい仕組み(メカニズム)が、近年、報告されている(ワサンら著、ネイチャー、第423巻、156ページから159ページ、2003年(Wasan et al., Nature, 423:156-159(2003)))。この発見の意義は、ナノ流体を使った固体表面における拡張ぬれと洗浄とだけにはとどまらない。くさびおよび他の薄膜におけるナノ流体の自己組織化(そして、これらの膜を安定化させるための生じる力)は、技術的応用範囲が広く、さまざまな新しい材料を作り出すことができ、そのような材料には、たとえば、無機/有機のナノ構造化材料およびコーティング、所望の光学的および電気的な性質を備えた膜(たとえば、フォトニック結晶)、発泡体、エマルション、そして粒子の分散などの安定化物質が含まれる。
洗浄性能は、いくつかの市販されているナノ流体を使った、固体基材から汚れを分離するために要する時間により定義され、本発明をよりよく理解するために、以下において、具体例により詳細に示されているが、これらは発明を限定しようとするものではない。これらの例に示されているように、ナノ粒子が(界面活性剤ミセル以外で)洗浄性能の向上に貢献することは明らかである。菜種油およびヘキサデカンを含む二種類の油汚れが実験で使用された。基材は、ガラス、綿織物シート、および綿の単繊維を含む。
ナノ流体の存在下で、汚れと基材との間の相互作用を観測するために、反射光顕微鏡的方法が使用される。洗浄の動的変化は、図2に示されるようにデジタル光学技術を使って観測される。
汚滴は、スライドガラスの下部に付けられ、上側と側面とから同時に観測された。その滴が浮力により支持面へ押し付けられることにより、支持面に付着した滴が形成される。スライドガラスを持ち上げるために、2つの四角いガラス製の枠を用いた。さまざまなナノ流体における汚滴の洗浄の動的変化がCCDカメラおよびビデオカメラにより1秒あたり30フレームで観測および記録された。構造力によりくさび膜(すなわち、三相接触領域)が薄くなる変化率(速度)(すなわち、汚れ除去の速度)が観測された。汚れと固体基材との間の相互作用をよりよく見るために、少量の赤色染料が汚れに添加された。汚れは、シリンジを使って基材に沈着させた。
洗浄実験で使用されるナノ流体は、シリカの懸濁液として、ナルコ社(Nalco Co.)により製造されたナルコ(Nalco)1130;日産化学工業株式会社により製造されたスノーテックス(SNOWTEX)−C(ST−C);スノーテックス(SNOWTEX)−40(ST−40);およびスノーテックス(SNOWTEX)−N(ST−N)、および、エチレン−メタクリル酸の共重合体(EMNAA)の金属塩の溶液として、三井化学株式会社によって製造されたケミぺール(CHMIPEARL)5100である。ナノ流体の物理的性質を汚れ洗浄性能とともに表3に示している。ナノ流体の濃度、ナノ粒子の直径、そして懸濁密度に対するデータは、製造会社により提供されている。ナルコ(Nalco)1130を除き、全てのナノ流体の粒子の有効径と多分散性(polydispersity)とは、プロクターアンドギャンブル社(Procter and Gamble Co.)により行われた光散乱分析から得られた。多分散性は、数平均分子量を重量平均分子量で割ったものとして定義される。ナルコ(Nalco)1130ナノ流体の有効直径は、我々の毛細管力平衡法によって得られた。
Figure 2009534475
ナノ流体のpHは、pHメーターモデルpHテスター30(pH meter model pH Tester 30)を使って測定された。フィッシャーサイエンティフィック社(Fisher Scientific)USAから入手した専門のpH緩衝溶液が、pH範囲の実験検査(すなわち、pH7から11)の較正に使用された。
ナノ流体スノーテックス(SNOWTEX)−Cは、製造会社によって供給された元の状態でのpHが8.4であり、性能は良くなく、それゆえ、洗浄性能を改良するために、pHを9.3に調整した。ナノ流体のpH値は、フィッシャーサイエンティフィック社(Fisher Scientific Co.)から入手した濃縮水酸化物溶液を添加することによって調整された。
BDHケミカルズ社(BDH Chemicals Ltd.)によって製造されたドデシル硫酸ナトリウム(SDS)が湿潤剤として使われ、100ppmのSDSがナルコ(Nalco)1130ナノ流体に添加された。ここで使用される湿潤剤は、汚染物質が付着している基材と洗浄用組成物との間の界面エネルギーを減らす界面活性物質である。湿潤剤は選択的に基材に吸着し、洗浄用組成物が基材上に拡散するのを促進する。この関係は、次の方程式によって記述される。
Figure 2009534475
ここで、γsubstrate/pollutantは、基材/汚染物質の界面エネルギー、γsubstrate/nano−fluidは、基材/ナノ流体の界面エネルギー、γpollutant/nano−fluidは、汚染物質/ナノ流体の界面張力であり、Θは、基材/ナノ流体/汚染物質の三相接触角である。洗剤と湿潤剤は、両方とも界面活性剤である(表面あるいは境界面の活性物質である)。洗剤と湿潤剤との違いは、洗剤分子は汚染物質/流体の界面(たとえば水/油)に吸着し、界面張力を大幅に減らすように設計されているのに対し、湿潤剤は固体/液体の界面に吸着し、界面エネルギーを減少するように設計されている。いくつかの洗剤および湿潤剤分子は、両方とも湿潤剤および洗剤として機能する。たとえば、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)は、優れた湿潤剤(例えば、水−ガラスの界面の濡れを増進する)であり、それとともに、SDSは油/水の界面の界面張力を大幅に減せる優れた洗剤でもある。エーロゾル(Aerosol)OT(ジオクチルスルホスクシナート)は、優れた湿潤剤であり、ほとんどの固体上の水の濡れ性を増進し、また、良い洗剤でもある。湿潤剤は、一般に、HLBがほぼ7からほぼ9の任意の界面活性剤であり、洗剤のHLBは、一般にほぼ13からほぼ15である。特に、湿潤剤は、ジオクチルスルホスクシナートナトリウム、PLURONIC(商標)(L92あるいはP103)界面活性剤ブロック共重合体を含んでいる。
プロクターアンドギャンブル社(Procter and Gamble Co.)(P&G)から入手したタイド(Tide)洗剤溶液も使用され、これらの試験で使用されるすべてのナノ流体の洗浄性能と、タイド溶液の洗浄性能とが比較された。ナノ流体とタイド溶液の表面張力は、インターフェイシャルテンシオメーターのクルスKS(Interfacial Tensiometer KRUSS KS)(ウィルヘミースライド方法(Wilhemy slide method))を使って測定された。表面張力は、ラプラス(Laplace)方程式を使って実験的に測定された滴の形状から得られた。
静的光散乱技術は、各種のナノ流体およびタイド洗剤溶液の濁度および屈折率を測定するために使用された。濁度測定は「ハッチ(Hach)21 OOA タービディメーター(Turbidimeter)」を使って行われ、屈折率測定はフィッシャー(Fisher)屈折計を使って行われた。各種のナノ流体およびタイド溶液の平均分子量および第2ビリアル係数は、濁度および屈折率データを使って計算された。浸透圧は、第2ビリアル係数および分子量から計算された。
毛細管力平衡法は、反射光マイクロ干渉方法とともに、水和層、電気二重層あるいは表面グラフトポリマー層を備えたナノ粒子を含むナノ流体組成物の有効体積(濃度)を計算するために使用された。
いくつかの例を下記に示し、ナノ流体を用いた洗浄の動的変化を説明している。下記の幾つかの例は本発明の組成物を説明するものであるが、本明細書の発明の請求範囲を限定したり、定義したりするものではない。
実施例
実施例1
直径9nm、密度1.215g/cmの親水性のシリカ微粒子を15重量%含む水性懸濁液がナノ流体として、固体表面変性剤(湿潤剤は、接触角を小さくできる)としての濃度100ppmのドデシル硫酸ナトリム(SDS、陰イオン性界面活性剤)とともに使用された。ナノ流体のpHは9.8である。油汚れであるヘキサデカンの付着滴と基材であるガラスとの間にくさび膜が形成される動的変化(動的状態、ダイナミクス)が反射光顕微鏡(図2)によって観測された。25℃でナノ流体を添加した後に時間経過とともに撮影され三相接触領域(油/ガラス/ナノ流体)の顕微鏡写真が図3に示されている。三相接触領域の動的変化(すなわち、三相接触径が時間とともに減少する様子)が図4に示されている。付着滴の赤道の直径(2Req)および三相接触領域の直径(2r)は、図3Bに示されている。ナノ流体の添加から数秒以内に、くさび膜(すなわち、汚れと基材との間のナノ流体の膜)が成長し、基材から汚れを分離する。ガラス基材から完全に汚れが取り除かれるための総時間は、Nalco1130を3x10M(100ppm)のSDSとともに、カルシウムおよびマグネシウムイオンが6グレイン/ガロンを含む硬水に入れたときはほぼ13秒、一脱イオン水(純水)に入れたときは8秒であった。
汚れ洗浄試験は同じ油汚れと親水性のシリカナノ粒子を含む同じナノ流体とを使って実施された。ただし、湿潤剤(SDS)は添加しなかった。ナノ流体(SDSなし)は、固体基材から汚れを取り除けないことが分かった。接触角を小さくし、くさび膜内のナノ流体の構造形成を促進する湿潤剤がないために、ナノ流体の洗浄性能は低下した。
また、3x10MのSDS溶液を単独で用いた洗浄試験も合わせて行われ、それらの結果を図5に示している。それらの結果より、ナノ粒子から成るナノ流体であってSDSを添加したものが、SDS単体よりもより良い性能を示すことが明らかである。SDSのみの場合、くさび膜の形成(WFF)には時間がかかった。
15重量%のシリカナノ粒子および100ppmのSDSを含むナノ流体の第2ビリアル係数は、光散乱法を用いて測定された。ナノ流体の処方物(調製物、nano-fluid formulation)の濁度および屈折率も測定され、第2ビリアル係数が決定された。表3に、第2ビリアル係数の値を一覧表示している。ビリアル係数を用いて決定されたナノ流体処方物の浸透圧の値も表3に載せている。本例のナノ流体処方物は正の第2ビリアル係数と高い浸透圧との両方を備えていることが分かる。
くさび膜内のナノ流体の処方物の有効体積は、われわれの毛細管力平衡法を用いて測定された。直径9nmのシリカ粒子を含む、15重量%のナノ流体の処方物の有効体積は、ほぼ30vol%(体積%)である。
実施例2
実施例1のヘキサデカンに代わり、別の汚れとして、25℃の密度が0.905g/cmの菜種油(キャノーラオイル、脂っぽい汚れの1つ)を使用した。直径9nmの親水性シリカのナノ粒子を30重量%含むナルコ(Nalco)1130のナノ流体の洗浄性能を測定した。油性汚染(菜種油)をガラス表面から分離する時間は、pH9.9では、ほぼ2分間であった。三相接触領域の動的変化およびくさび膜形成は時間経過とともに図6に示されている。
菜種油に対する実施例2のナノ流体処方物の汚れ洗浄性能を、pH9.9で、一般的な洗濯洗剤であるタイド(P&Gの製品)の汚れ洗浄性能と比較した。ガラス基材から油汚れを分離する時間は、0.15重量%のタイド溶液では2時間近くであったのに対し、実施例2のナノ流体ではほぼ2分間であった。図6は、時間経過とともに三相接触領域の動的変化を比較している。ナルコ(Nalco)1130の性能が良い理由は、タイド溶液の浸透圧に対しナルコ1130の浸透圧が非常に高いことであると考えられる。
菜種油(キャノーラオイル)はトリグリセリドを含んでいる。トリグリセリドが総脂質の94.4から99%を構成している。トリグリセリドは、pHが9.7で、アルカリ性溶液と反応し、グリセロールおよび脂肪酸塩を生成し、石鹸のような生成物が得られる。そのせっけんのような生成物は洗浄作用を増進できる。それゆえ、汚れとしての菜種油とガラス基材との間の、アルカリ性水溶液のみの存在下における相互作用を明らかにする実験が行われた。三相接触領域の動的変化は図6に示されている。pH9.7のアルカリ性水溶液のみの存在下では、汚れは長時間(2時間以上)経過した後に基材から分離する。
実施例3
他の市販されているナノ流体の洗浄性能を、本発明の権利請求の範囲をさらに説明するために試験した。エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)ケミぺール(CHMIPEARL)S−100(三井化学社製)の金属塩を含んでいるナノ流体を、pH9.7で、2つの汚れ、ヘキサデカンおよび菜種油に対して試験した。図7は、25℃における、汚れ(菜種油)とガラス基材との間のくさび膜形成の動的変化を表す複数の顕微鏡写真を示している。図8は、三相接触領域の動的変化と、くさび膜形成の時間とを示している。くさび膜(矢印で示す)は、ヘキサデカンでは20秒未満で形成され、菜種油では、ほぼ75秒で形成された。14重量%のS−100を用いた油性汚染分離の総時間は、菜種油ではほぼ5分間、およびほぼヘキサデカンでは1分間であった。
S−100も表面活性物質を含んでおり、これが図8に見られるような油滴が初期に早く縮小する(すなわち、三相接触領域の減少)主な理由である。図9は、25℃でのS−100の等温状態の表面張力(surface tension isotherm)を示している。S−100の表面張力は、濃度が増加すると徐々に減少する。1重量%のS−100の表面張力は、純水の表面張力(すなわち、72mN/m)よりも低くなる。表面張力のデータは、S−100が表面活性物質であり、油/水溶液の界面に吸着し、表面張力を低下させていることを示しており、それにより接触角が減少し、その結果、くさび膜の形成が促進される。本例の処方物はポリマー(S−100)のナノ粒子を含み、浸透圧と正の第2ビリアル係数とはいずれも高く、それゆえ、良い汚れ洗浄性能を備えている。
実施例4
別のナノ流体として、スノーテックス(SNOWTEX)−40(ST−40)(日産化学工業株式会社により製造)の、pH9.8における、ガラス基材に対する菜種油およびヘキサデカンの両方の洗浄性能を試験した。図10は、三相接触領域の動的変化を時間経過とともに示している。完全に汚れが洗浄できる時間は、10重量%のST−40を用いた場合、菜種油ではほぼ5分間、ヘキサデカンに対しては40秒であった。
実施例5
2つの他の市販されているナノ流体、スノーテックス(SNOWTEX)−C(ST−C)およびスノーテックス(SNOWTEX)−N(ST−N)(両方とも日産化学工業株式会社により製造)を、菜種油をガラス基材上の汚れとし、それに対する洗浄性能を試験した。20重量%のST−Cの汚れ除去時間はほぼ13分間であり、20重量%のST−Nでは26分間であった(図11)。これらの試験は両方ともほぼpH9.3の条件で行われた。これらのナノ流体処方物は、両方ともアルカリ性溶液のみより、はるかに良い洗浄能力を備えている(図6)。
実施例6
実施例1から実施例5のナノ流体の処方物の異なる濃度のものを用いた汚れ洗浄試験が、ガラス表面上の汚れとして菜種油に対して行われた。図12は、汚れが分離した時間の測定結果を示している。この図には、どのナノ粒子もない場合(すなわち、アルカリ溶液のみ)の、ガラスから汚れが分離した試験結果も比較として示している。ナノ粒子を有する全てのナノ流体は、pH値が10以下において、アルカリ溶液のみよりも、より高い洗浄能力を備えていることが明白に証拠づけられた。
実施例7
S−100およびST−40のナノ流体の処方物の菜種油に対する洗浄作用を、綿織物シートおよび綿繊維単体(単繊維)の両方で試験した。図13および14は、洗浄作用の複数の顕微鏡写真を時間経過とともに示している。ST−40およびS−100の洗浄動的変化をタイド溶液の洗浄作用と比較した。汚れた綿シートがこれらの処方物に沈められると、複数の小さな汚滴が綿シートの繊維上に現れる。時間が経つとそれらの汚滴は繊維表面から分離し始める。織物シート上の汚れの洗浄メカニズムは綿繊維単体を使って観測され、そのために、綿繊維単体が綿織物から分離され、菜種油で汚され、そしてナノ流体処方物に沈められた。繊維表面の汚れは、時間とともに複数の小さな滴に分解され、三相接触領域は縮小し(この現象は、ガラス表面での現象と同様である)、しばらくすると、それらの滴は繊維から分離し、そして浮力によって上昇する。三相接触領域は、界面張力の低下のために、最初に縮小する。綿表面に形成された滴のサイズは、S−100の場合が最大であり、S−100が最良の洗浄性能を備えていることを示している。これらの試験は、同じ(実施例3および4と同様に)ナノ流の体処方物、すなわち、10重量%のST−40と14重量%のS−100とを用い、さらに0.15重量%のタイド溶液を行われた。
実施例8
ガラス表面から油性汚染が分離するときのずれ流動(せん断流動)の効果を、綿シートに対する効果とともに実験した。汚れた表面を洗浄用のナノ流体の処方物に沈め、適度なずれ流動を汚れた表面上(ガラス面あるいは綿シートの面)に形成した。洗浄作用が観測され、記録された。そして、その流動が、汚れた表面から複数の小さな滴の分離を促進していることが観察された。これらの試験結果は、油性汚染の滴を、非常に短い時間で固体表面から取り除くことができることを示している。それゆえ、ナノ流体を流動するように使用することにより、洗浄性能を高められることが証明された。
試験方法
草染みおよび油染み除去指数
ノボジザイムスノースアメリカ社(Novozymes North America, Inc.)によって、2001年11月27日に出願された米国特許公開第2003/0035757号に開示されている染み除去過程にしたがい、ナノ粒子の染み取り、特に草染みおよび油染みを取り除く能力を試験した。特に、ナノ粒子を、米国特許公開第2003/0035757号の実施例15と同じ過程により試験した。
さまざまなナノ粒子流体の繊維から草染みあるいは油染みを取り除く能力を、試験装置を用いて試験した。試験装置は、水平に回転する支持ディスクを備えた回転木馬構造であり、支持ディスクは、その回転中心とは異なる位置に4,96−ウエルマイクロプレート(4,96-well microplate)を固定する手段を含み、それらのウエルマイクロプレートは染みが付いた繊維で密封されている。染みのついた繊維は、イクエスト(Equest)およびイーエムシー(EMC)から購入した。それぞれのウエルは、液体サンプル5に加えて、機械的なストレスを供給するために固体の磁石具を含んでいる。回転木馬構造も、固定された永久磁石を備えており、永久磁石は、支持円板が回転すると、マイクロプレートがその磁石の下の十分に近い位置を通過するように設置されており、ウエル内の磁石具が、その磁石に引き付けられ、そして、染みの付いた繊維に衝突する。回転木馬は、さらに支持円板を一定速度で回転させるための電気的な駆動源を備えている。
所定の濃度のナノ粒子流体の幾つかのサンプル(8つのレプリカ)は、それぞれのウエルにおいて1ガロン当たり0グレインの硬度の水と混合された。草の染みあるいはハンバーガーの染みのどちらかが染みこんだ汚れた繊維をマイクロプレートの上において、すべてのウエルを覆い、その繊維を、フタを使って固定した。ここで、洗浄過程を模擬実験するために支持円板を一定速度で回転させ、マイクロプレートが連続して磁石の下の近傍を通過するようにし、それにより、磁石具が磁石に向かって持ち上げられ、ウエルを塞いでいる繊維と衝突する。この過程は、25℃で12分間続けられた。1ガロン当たり0グレインの硬度の水のみの制御溶液の8つのレプリカを用い、それぞれの染みがついた繊維に対して同様の試験を繰り返した。
模擬洗浄過程が終了すると、染みが付いていた繊維の光反射率を測定し、それぞれのナノ粒子流体によりどの程度の染みが落ちたか(抜けたか)を示す指標とした。それぞれのナノ粒子流体による光反射率の測定結果を水サンプルによる光反射率の測定結果により割り算して比率指数を得た。これらの指数は、草(グラス)あるいは油(グリース)のどちらかに関連した染み抜き指数(Stain Removal Index, SRI)と呼ばれている。
実施例 8−12
実施例8(a)−(f) 液体洗濯洗剤の処方
Figure 2009534475
実施例9(a)−(c) 粒状洗浄剤の処方
Figure 2009534475
実施例10(a)−(d) すすぎ追加型繊維仕上げ剤の処方
Figure 2009534475
実施例11(a)−(b) 食器手洗い用液の処方
Figure 2009534475
実施例12(a)−(e) 自動食器洗浄機用洗剤の処方
Figure 2009534475
本願の試験方法の項にて開示される試験方法は、本出願人らの発明のパラメータの各値を測定するために使用されたものである。
特に記載のない限り、成分または組成のレベル(濃度)はすべて、当該成分または組成の活性レベル(濃度)を示し、市販品として入手可能な原料に存在し得る不純物、例えば残留溶媒または副生成物は除外されている。
百分率および比率はすべて、特に指示しない限り、重量で計算される。百分率および比率はすべて、特に指示しない限り、組成物全体を基準にして計算される。
本明細書全体を通じて記載されている最大数値限定は全て、それより小さい数値限定を全て含み、それらは本明細書に明確に記載されているものとする。本明細書全体を通じて記載される最小数値限定は全て、それより大きい数値限定を全て含み、そのような大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているものとする。本明細書全体を通じて記載される数値範囲は全て、それらの広い数値範囲内に入る狭い数値範囲を全て含み、それらのより狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているものとする。
詳細な説明において引用された全ての文献は、関連する部分において、参考文献として本明細書に組み入れられるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることを承認しものではない。
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の意図および範囲から逸脱することなく他の様々な変更および修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、添付の特許請求の範囲は本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更および修正を含むものである。
汚れの洗浄作用をもたらすナノ粒子の構造化の仕組みを示す。図1Aは、くさび膜の内部で粒子が構造化され、汚れと固体表面との間にナノ流体が拡散する様子を示し、図1Bは、くさび膜(メニスカス)の厚さに対する分離圧と、膜張力(γ)および拡散係数(S)の式を示す。 汚れの洗浄作用を観測するために設けられた装置および実験を示す。 25℃のガラス表面上のヘキサデカン油滴に対し、ナノ流体の処方物(調整物、調剤)(15wt%のNalco1130、3x10MのSDSを含む)を添加した後の時間経過を示す顕微鏡写真である。図3Aは平面図、図3Bは側面図。 (15wt%のNalco1130+3x10MのSDS)を含む硬水(h.w)および脱イオン化水の、25℃のガラス表面上のヘキサデカン油滴に対する洗浄の動的変化を示す。 (15wt%のNalco1130+3x10MのSDS)と、3x10MのSDS単体との、25℃でのガラス表面上のヘキサデカン油滴に対する洗浄の動的変化の比較を示す。 15wt%のNalcoの、25℃のガラス表面上の菜種油滴に対する洗浄の動的変化と、0.15wt%のタイド溶液、アルカリ性溶液単体の洗浄の動的変化との比較を示す。 菜種油に対するナノ流体の処方物(14.0wt%のS−100)の時間経過を示す顕微鏡写真。 ガラス表面上のヘキサデカンおよび菜種油に対するナノ流体の処方物(S−100、pH9.7)の洗浄の動的変化を示す。 25℃での「CHEMPEARL」S−100の表面張力を示す。 ナノ流体「SNOWTEX−40」の25℃のガラス表面上の菜種油およびヘキサデカンに対する洗浄の動的変化を示す。 ST−CおよびST−N(それぞれ20wt%)の25℃のガラス表面上の菜種油に対する洗浄の動的変化を示す。 異なる濃度の種々のナノ流体の処方物において、25℃のガラス表面から菜種油滴を分離するための時間を、pHに対して示す。 ナノ流体(ST−40およびS−100)およびタイド溶液の、25℃の綿織物シート上の菜種油に対する洗浄作用を示す。 ナノ流体(ST−40およびS−100)およびタイド溶液の、25℃の綿繊維単体上の菜種油に対する洗浄作用を示す。

Claims (20)

  1. 懸濁媒体中の不水溶性の複数のナノ粒子を有する洗浄用組成物であって、前記複数のナノ粒子のそれぞれは、有効径がほぼ65ナノメートルまたはそれよりも小さく、金属化合物、半金属化合物、または親水性の球状サイズのポリマーを含んでいる、洗浄用組成物。
  2. 請求項1において、前記複数のナノ粒子は球状である、洗浄用組成物。
  3. 請求項1において、前記複数のナノ粒子の含有量は、当該洗浄用組成物全ての有効体積のほぼ0.001%からほぼ25%である、洗浄用組成物。
  4. 請求項1において、前記複数のナノ粒子の含有量は、当該洗浄用組成物全ての有効体積のほぼ5%からほぼ25%である、洗浄用組成物。
  5. 請求項1において、前記複数のナノ粒子の有効径は、ほぼ40ナノメートルまたはそれよりも小さい、洗浄用組成物。
  6. 請求項1において、前記複数のナノ粒子の有効径は、ほぼ5からほぼ25ナノメートルである、洗浄用組成物。
  7. 請求項1において、前記複数のナノ粒子の有効径は、ほぼ10からほぼ65ナノメートルである、洗浄用組成物。
  8. 請求項1において、草染み除去指数が0よりも大きく、油染み除去指数が0よりも大きい、洗浄用組成物。
  9. 請求項1において、当該洗浄用組成物は、洗濯洗剤、液体食器洗浄洗剤、車両洗浄用組成物、繊維処理用組成物、または工業用脱脂用組成物である、洗浄用組成物。
  10. 請求項1において、前記ナノ粒子は、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、エチレン−メタクリル酸共重合体、天然鉱物由来の粒子、合成粒子、またはこれらの組み合わせを含む、洗浄用組成物。
  11. 懸濁媒体中の不水溶性の複数のナノ粒子を有する洗浄用組成物であって、前記複数のナノ粒子の含有量は、当該洗浄用組成物全ての有効体積のほぼ0.001%からほぼ25%であり、前記複数のナノ粒子のそれぞれは、有効直径がほぼ65ナノメートルまたはそれよりも小さく、金属または半金属化合物を含み、
    当該洗浄用組成物は、
    添加材料を含み、草染み除去指数が0よりも大きく、油染み除去指数が0よりも大きい、洗濯洗剤、液体食器洗浄洗剤、車両洗浄用組成物、繊維処理用組成物、または工業用脱脂用組成物である、洗浄用組成物。
  12. 請求項11において、前記ナノ粒子は、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、エチレン−メタクリル酸共重合体、天然鉱物由来の粒子、合成粒子、またはこれらの組み合わせを含む、洗浄用組成物。
  13. 請求項11において、前記複数のナノ粒子の有効径は、ほぼ40ナノメートルまたはそれよりも小さい、洗浄用組成物。
  14. 請求項11において、前記ナノ粒子の表面は、水和層、電気二重層、少なくとも1つのグラフト化ポリマー、またはこれらの組み合わせを含む、洗浄用組成物。
  15. 請求項11において、湿潤剤をさらに含む、洗浄用組成物。
  16. 請求項15において、前記湿潤剤はドデシル硫酸ナトリウムを含む、洗浄用組成物。
  17. 請求項11において、使用温度での浸透圧が少なくとも650Paである、洗浄用組成物。
  18. 請求項11において、前記複数のナノ粒子の標準偏差は平均径の10%よりも小さい、洗浄組成物。
  19. 請求項18において、前記複数のナノ粒子は単分散である、洗浄用組成物。
  20. 請求項11において、前記複数のナノ粒子の含有量は、当該洗浄用組成物全ての有効体積のほぼ5%からほぼ25%である、洗浄用組成物。
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