JP2009533513A - 低密度および中密度の分岐ポリエチレン - Google Patents

低密度および中密度の分岐ポリエチレン Download PDF

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Abstract

【課題】下記の(a)〜(d)の特性を組合せて有する中密度および低密度の長鎖ポリエチレン。
【解決手段】(a)密度が0.910〜0.945g/cm3、(b)HLMIが2〜150dg/分で、MI2が0.01〜2dg/分、(c)多分散性指数(PDI)Mw/Mnが少なくとも7(ここで、Mwはポリエチレンの重量平均分子量、Mnは数平均分子量)、(d) grheoおよびLCBIから選択される長鎖分岐値。重合で使用する活性触媒は下記(i)〜(iv)によって得られる:(i)クロム化合物が沈着した、比表面積が少なくとも250m2/gで且つ400m2/g以下であるシリカ−ベースの担体を用意し、クロム濃度を0.1〜1.0重量%にし、(ii)得られた生成物を脱水し、(iii)得られた生成物を一般式RnTi(OR')mおよび(RO)nTi(OR')mの中から選択される(R、R'は1〜12の炭素原子を有するヒドロカルビル基、nは0〜3、mは1〜4、m+nは4)を有するチタン化合物の蒸気を含む乾燥不活性ガス中でチタン化し、1〜5重量%のチタン濃度を有するチタン化クロム−ベースの触媒を形成し、(iv)階段iii)で得られたチタン化クロム−ベースの触媒を少なくとも500℃の温度で活性化する。

Description

本発明は、低密度および中密度ポリエチレンの新しいクラスと、クロム触媒を用いたその製造方法に関するものである。
ポリエチレンは最も古くから知られ汎用ポリマーの一つである。全てのポリエチレンはその密度と製造時に用いた圧力とによっていくつかのカテゴリに分類できる。低密度ポリエチレン(LDPE)は、ポリエチレンファミリの中で最も古くから知られたもので、高温、高圧で合成され、長鎖および短鎖の分枝が多数存在することに起因して0.910〜0.940g/cm3の間の密度を有する。それはユニークな流れ特性を有し、簡単に加工できる。
しかし、結晶構造がタイトに包まれておらず、分子内および分子間の力が弱いため、引張り強度、環境応力クラック耐性(ESCR)および引裂き強度等の機械特性が低い(特にLDPEの場合)。さらに、重合は約250MPaの高圧力を必要とするラジカル機構で起こるため、低圧の触媒重合に比べて技術的要求が高くなる。しかし、加工性に優れるため、ある種のフィルムの用途には適している。
LDPEがカバーする密度範囲を広く取り込んだ新しいポリエチレンが50年代半ばに現れた。この樹脂はLDPEよりはるかに低い圧力で製造できる。以下で説明するように、これは中密度ポリエチレン(MDPE)および直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)として分類できる。
中密度ポリエチレン(MDPE)は0.926〜0.945g/cm3の間の密度を有するポリエチレンとして定義され、例えばクロム、チーグラー−ナッタまたはメタロセン触媒で作ることができる。密度は重合中にコモノマー、通常はプロピレンのような3〜10の炭素原子を有するアルファオレフィン、ブテン誘導体、ペンテン誘導体またはヘキセンを添加することで制御される。MDPEは一般に優れた耐衝撃性およびESCRを有するが、加工性が不充分である。一般にはパイプ、フィッティングおよびフィルムの用途で使われる。
直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)は0.915〜0.925g/cm3の密度を有するが、LDPEとは対照的に、短鎖枝の度合いが高い実質的に直鎖で、長鎖の分岐はほとんどない。一般に、LLDPEはMDPEとして作られるが、コモノマーの量が増加する。重合で使用するコモノマーの量を多くすると、ポリエチレンの密度が低下する。LLDPEは引張強度、衝撃抵抗性およびESCRが高いが、LDPEは溶融強度が低く、加工が容易で無い。LLDPEは主としてフィルム用途で使われる。
LDPEは長鎖分岐(LCB)が多いのでMDPEやLLDPEより加工が簡単である。しかし、上記の通り、LDPEを製造する際に要求される極端な条件のため、製造が最も簡単なポリマーの一つでない。
従って、低圧力下で長鎖分岐が多い低密度および中密度のポリエチレン(ここではそれぞれBLDPEおよびBMDPEとよぶことにする)を作る重合触媒を見つけというニーズがある。長鎖分岐(LCB)が存在すると加工性が著しく改善される。
本出願人(トータル ペトロケミカルズ リサーチ フェリュイ、TOTAL PETROCHEMICALS RESEARCH FELUY)は下記出願において、長鎖分岐の存在を示すgrheoを有するメタロセン触媒を用いてポリエチレンを得ることを開示した。
欧州特許出願第07104426.7号公報
しかし、このメタロセン触媒は広い分子量分布を有するポリエチレンを製造することに適しておらず、ポリエチレンの加工が難しい。
一般に、加工性の良いポリエチレンは押出機の所定RPMでの流量高く、比機械エネルギーが低く、アンプが低く、トルクが低く、表面欠損およびメルトフラクチャがなく、剪断速度が高く、溶融強度が高く、押出機ヘッド圧力が低い。
本発明の目的は、加工性に優れたポリエチレンを得ることにある。
本発明の他の目的は、加工性と機械特性との間のバランスを良くすることにある。
本発明のさらに他の目的は、高い溶融強度を有するポリエチレンを得ることにある。
本発明のさらに他の目的は、押出成形時の押出機ヘッド圧力が低いポリエチレンを得ることにある。
本発明のさらに他の目的は、低い重合圧力でLDPEと類似した加工性を有するポリエチレンを得ることにある。
本発明のさらに他の目的は、クロム触媒を使用して長鎖分岐を有する低密度ポリエチレンを得ることにある。
本発明のさらに他の目的は、クロム触媒を使用して長鎖分岐を有する中密度ポリエチレンを得ることにある。
本発明のさらに他の目的は、加工助剤、過酸化物、酸素または照射を使用せずに優れた加工性を有するポリエチレンを得ることにある。
上記の目的の少なくとも一つは本発明によって達成される。
本発明は、下記の(a)〜(d)の特性を組合せて有することを特徴をとするポリエチレンにある:
(a) 密度が0.910〜0.945g/cm3
(b) HLMIが2〜150dg/分で、MI2が0.01〜2dg/分、
(c) 多分散性指数(PDI)Mw/Mnが少なくとも7(ここで、Mwはポリエチレンの重量平均分子量、Mnは数平均分子量)、
(d) 下記の(1)および(2)の一つから選択される長鎖分岐値:
(1)下記の式を満たすgrheo
Figure 2009533513
(2)下記の式を満たすLCBI:
Figure 2009533513
(両方の式で、MwはkDaで表したポリエチレンの重量平均分子量、ρはg/cm3で表したポリエチレンの密度)
本発明のポリエチレンはさらに、下記の(a)〜(c):
(a) 気相重合反応装置中にエチレンと、3〜10の炭素原子を有する一種以上のα−オレフィンコモノマーと、活性化されたクロム−ベースの触媒とを注入し、
(b) 上記反応装置中で気相で上記エチレンおよびコモノマーを共重合させ、
(c) 上記反応装置から0.910〜0.945g/cm3の密度を有するエチレンコポリマーを取出す、
の段階を有する重合方法において、上記の活性化された触媒が下記(i)〜(iv)によって得られることを特徴とする方法にある:
(i) クロム化合物が沈着した、比表面積が少なくとも250m2/gで且つ400m2/g以下であるシリカ−ベースの担体を用意し、クロム濃度をチタネート化したクロム−ベースの触媒の重量を基にして少なくとも0.1重量%で且つ最大で1.0重量%にし、
(ii) 階段(i)で得られた生成物を脱水し、
(iii) 階段(ii)で得られた生成物をRnTi(OR’)mおよび(RO)nTi(OR’)mの中から選択される一般式(ここで、RおよびR’は1〜12の炭素原子を有するヒドロカルビル基で、互いに同一でも異なっていてもよく、nは0〜3、mは1〜4、m+nは4である)を有する少なくとも一種の蒸気化されたチタン化合物を含む乾燥した不活性ガス中でチタネート化(titanating、チタン化)して、チタネート化したクロム−ベースの触媒の重量を基にして1重量%〜5重量%のチタン濃度を有するチタネート化されたクロム−ベースの触媒を形成し、
(iv) 階段iii)で得られたチタネート化されたクロム−ベースの触媒を少なくとも500℃の温度で活性化する。
ポリエチレン
本発明のポリエチレンは特別な密度、分子量、分子量分布および長鎖分岐度から成る特性の組合せを有する。以下に記載のポリエチレンの全ての特性は押出成形時に押出機のヘッド圧力を減らすために一般に用いられている加工助剤を無くした樹脂にするためものである。この樹脂はLCBを増やすための処理として公知の2つの処理である過酸化物または酸素(反応押出成形)の存在下での押出し成形や照射の必要のない樹脂である。
密度
本発明のポリエチレンは0.910〜0.945g/cm3の密度を有する中密度ポリエチレンである。密度は0.910、0.915、0.918、0.920または0.925g/cm3から0.928、930、935、940、942または945g/cm3までにすることができる。当業者に公知のように、ポリエチレンの密度は反応装置内の温度、特に反応装置に注入されるコモノマーの量の2つのファクタで制御できる。一般に、反応装置に注入するコモノマーの量を増やすとポリマー骨格に沿って短鎖枝の取り込みが増え、得られるエチレン・コポリマーの密度が低下するということは知られている。
驚くことに、一定の重合条件と特定の触媒とを使用することで密度が低下し、ポリマー骨格に沿って長鎖分岐が増加する、ということが本発明によって発見された。従って、得られるポリエチレンの密度を下げるとポリエチレン中の長鎖分岐が増え、従って、加工性が良くなる。
密度はASTM 1505-85規格のテスト方法に従って測定される。
メルトフローインデックス
本発明のポリエチレンは高荷重メルトインデックス(HLMI)が2〜150dg/分、好ましくは2〜100dg/分、より好ましくは2〜50dg/分である。さらに、メルトインデックス(MI2)は0.01〜1dg/分、好ましくは0.01〜0.8dg/分、より好ましくは0.01〜2dg/分である。
ポリマーのメルトインデックスはASTM D 1238規格で測定する。
MI2は190℃、2.16kgの荷重下での測定値に対応し、HLMIは190℃、21.6kgの荷重下での測定値に対応する。結果はg/10分で表される。
分子量および分子量分布
ポリエチレンの分子量分布が増加すると加工性も向上する。本発明のポリエチレンの分子分布(MWD)(多分散性指数(PDI)として知られる)は少なくとも7である。ここではMw/Mnとして計算する。こにで、Mwはポリエチレンの重量平均分子量、Mnは数平均分子量である。ポリエチレンは少なくとも10のPDIを有するのが好ましい。
数平均分子量Mn、重量平均分子量MwおよびZ平均分子量Mzはゲルパーミエーションクロマトグラフィによって測定できる。
長鎖分岐度
本明細書で長鎖分岐度(LCB、long chain branching)とは絡み(entanglement)をおこさせることができるのに十分に長い鎖を意味する。多くの文献(下記文献参照)でポリエチレンでの絡みの臨界長さは約150炭素であると指摘されている。
Fetter et al., 1996, Physical Properties of Polymers Handbook; Janzen and Colby, 1999, J. MoI. Struct.
従って、ポリエチレンがレオロジー的に有意差を有するためには、理論上、ブランチ(枝)は約150炭素の最少長さを有していなければならない。
ポリエチレンの分枝度を決定する方法は複数ある:
(1) 13 CNMR
この方法はポリエチレンの短鎖分岐の研究にのみ適している。すなわち、13C NMRスペクトルでは長鎖枝から6以上の炭素原子長の各枝の差が分からない。さらに、この方法は低濃度の長鎖分岐を検出するには感度が不十分である。
(2)溶液法
この方法はサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)にオンラインで連結された粘度計または光散乱検出器(VISCO)を使用して長鎖分岐を求める方法で、「g’パラメータ」として知られる値が得られる。LCBは以下のようにしてSEC-VISCOとして知られるもので決定できる。このSEC-VISCO実験はウォーターズ社のGPCV-200機器で行われる。この装置は3本のカラム(昭和電工の2本のカラムShodex AT-806MSと、ウォーターズの1本のカラムStyragel HT6E)と、145℃の温度に維持されたインジェクタと、循環ポンプとのセットから成る。PEを1グラム/リットルのBHTで安定化した濾過済みの2,4-トリクロロベンゼン中に室温で溶かし(0.1%濃度)、撹拌せずに150℃TCBの温度に加熱する。溶液をPolymer Laboratories PL-SP260器具を使用して0.5マイクロメートルメッシュ寸法の濾過器で濾過する。約400μlの濾過済み溶液をカラムに1ml/分の流速で注入し、溶出溶液を2つの検出器:示差屈折計および粘度計を通す。各溶出画分に対してエンパワー(Empower)ソフトウェアを用いて以下の式からパラメータg’を計算する:
Figure 2009533513
上記の式において、g'iはK=4.16710-4dl/gおよびα=0.72での第I回目の同じ溶出量で溶出した直鎖PEの固有粘度に対する、オンライン粘度計で測定した分岐PEの固有粘度の比である。直鎖PEの分子量は狭いMWDを有する標準ポリスチレン(PS)の場合のK=1.035およびα=0.7210-4dl/gを使用した汎用較正法で計算する。
従って、溶出した全ての画分からに対してMi対g'iの曲線が得られる。パラメータg’は全てのg'iの重量平均値であり、PEの重量分率Iは示差屈折計で検出される。
Figure 2009533513
g’が1に等しいか、約1の場合には長鎖分岐を有するポリエチレンは無いか、少なく、g’が1より大幅に小さい場合には長鎖分岐を有するポリエチレンの量が多いことを表している。
このg’からMirabella and Wild(下記文献)が説明しているようにいくつかの単純化された仮定(三官能性分岐点、枝長はランダムに分布、各分子で枝の数は均一)を用いてLCB/10,000Cを誘うことができる。
Mirabella and Wild (F. M. Mirabella and L. Wild, in 'Determination of Long-Chain Branching Distributions of Polyethylenes', in 'Polymer Characterization', Amer. Chem. Soc. Symp. Series 227, 23, 1990)
しかし、溶液法も13CNMR法と同様に長鎖分岐の量が少ないポリエチレンの分枝を測定するには適していない。事実、本発明のポリエチレンは長鎖分岐を特徴とし、しかもg'がほぼ1であるというレオロジー特性を持つので適していない。
特定の理論に縛られるものではないが、本発明のポリエチレンは長鎖分岐の高分子は少なく、長鎖分岐アームが極めて長く、それが他の高分子量の高分子と効率的に相互作用すると考えられる。本発明の低圧ポリエチレンは高圧ラジカル重合で得られるLDPEと比較してLCBのレベルが低い(1桁オーダで)が、LCB位相幾何学はレオロジーおよび加工挙動に影響するLCB濃度と同程度重要であることに留意する必要がある。これらの分子構造の特徴の全ては本発明ポリエチレンでは溶融時の長い緩和機構(古典的レオロジー実験で定量化可能)となって現れる。
従って、古典的レオロジー実験を用いて長鎖分岐を検出する方法が開発された。LDPE(高圧ラジカル重合)と比較して長鎖分岐の濃度が相対的に低いポリエチレンの長鎖分岐濃度を定量化する方法はいくつかある。
(1)ダウレオロジー指数DRI(Dow Rheology Index)
これはS. Lai and G.W. Knightが実質的に直鎖のポリオレフィンのLCBを定量化するために開発したもので、下記文献に記載されている。
ANTEC '93 Proceedings, Insite Technology Polyolefins (ITP) -New Rules in the Structure/Rheology Relationship of Ethylene & -Olefin Copolymers, New Orleans, La., May 1993; Antec '94, Dow Rheology Index (DRI) for Insite Technology Polyolefins (ITP): Unique structure-Processing Relationships, pp. 1814-1815 欧州特許第EP-A-0608369号公報 米国特許第US-5665800号明細書
彼達はレオロジー測定値として新たにダウレオロジーインデックス(Dow Rheology Index、DRI)を定義した。これは長鎖分岐に起因するポリマーの規格化された緩和時間を表す。このダウレオロジー指数値が低い場合には長鎖分岐は存在しないか、少ないことを表す。直鎖mPEではDRIは0である。DRIは多分散性指数(PDI)(Mw/Mn)が約4以上のPE樹脂の長鎖分岐の定量化には適していない。事実、約0.4のDRI値は長鎖分岐を含まないZNPE樹脂の値である。従って、4から6までのPDI値は分子量分布が広いPE樹脂の長鎖分岐の測定には適していない。
(2)LCBI(Long Chain Branching Index)
ShroffとMavridis(下記文献)によって導入された定義で、溶液法で求めたものに対するレオロジ的に推定した固有粘度の比として定義される。
R.N. Shroff,H. Mavridis(Macromolecules)32、8454(1999)
Figure 2009533513
(ここで、[η] rheoおよび[η]solはそれぞれレオロジ法および溶液法で得られる固有粘度である)
従って、直鎖サンプルではLCBIはゼロであり、長鎖分岐を含むポリエチレンではゼロである。LCBのレベルが高いのはLCBIが0.8より上の時が多い。上記刊行物で述べているように0.2dg/分で相対粘度から固有粘度を決定する代わりに、ここでは固有粘度値をサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)によって求めた重量平均分子量Mw(Daで表示)で溶液(dl/gで表示)経由で計算する。
Figure 2009533513
固有粘度はゼロ剪断粘度から推量されるMwを使用してレオロジ的に推定できる。すなわち、ゼロ剪断粘度ηo(Pa.sで表示)は下記の式によって重量平均分子量(Daで表示)と関係づけられる。
Figure 2009533513
この式は、メタロセンおよびチーグラー−ナッタポリエチレンである直鎖ポリエチレン(Mw=30〜700kDa、PDI値(Mw/Mn)=2〜25、密度=0.87〜0.965g/cm3)の50の試料から誘かれた。
ゼロ剪断粘度ηoは直鎖粘弾性領域でARES機器(TA Instrument製)を用いて振動剪断レオロジによって得られる、190℃の温度でのCarreau-Yasuda流動曲線(W)に合わせて推定される。円形振動数(W、ラド/s)は0.05〜0.1rad/sから250〜500rad/sまで変化し、剪断変形率は一般に10%である。
Figure 2009533513
(ここで、パラメータτ、bおよびn はそれぞれ緩和時間、幅パラメータおよびpowelawパラメータをよばれるフィッティングパラメータである。
従って、LCBIは下記で表すことができる。
Figure 2009533513
本発明ではLCBIは下記の式を満足する。
Figure 2009533513
(ここで、Mwは重量平均分子量(kDa)を表し、ρは密度(g/cm3)を表す)
(3)まばらな長鎖分岐を有するPE樹脂および長鎖分岐濃度が高い(LDPEで典型的)の長連鎖分岐濃度に対して2つの解を与えるコルビージャンセン(Colby,Janzen)の式を用いて190℃の温度でのゼロ剪断ずれ粘度値から長鎖分岐濃度を推量することもできる。
J. Janzen and R. H. Colby, J. MoI. Struct. 485-486, 569,1999
本発明の樹脂ではLCBがまばらな量用の解を使う必要がある。
しかし、ポリエチレンの長鎖分岐を決定する上記3つのレオロジー的方法の全ては、レオロジーに重要な効果を与える他の特性、例えば分子量分布(MWD)PDIは考慮しておらず、また、短鎖分岐に関してはほとんど考慮していない。従って、本発明では、ポリエチレンの長鎖分岐のより正確な測定値を与える方法を提供する。
(4)長鎖分岐濃度をレオロジで定量化するために、本発明者は本発明の高分子量PEサンプルにLCBI(long Chain Branching Index)のシュロッフ、マブリディ(Shroff,Mavridis)の定義を採用した(下記文献)。
R. N. Shroff and H. Mavridis, Macromolecules, 32, 8454,1999
この著者が説明するように、LCBIは長鎖分岐のレオロジー効果を定量化する(低剪断速度での剪断粘度の強化)。LCBIで使用したのと同様な方法で、本発明では長鎖分岐濃度を検出するには従来法ではあまりにも低過ぎるゼロ剪断粘度をエンハンスする効果を用いて長鎖分岐濃度を定量的に求めるために新しい方法を用いる。長鎖分岐によるゼロ剪断粘度のエンハンスメント(増進)は以下のように定量化される:
Figure 2009533513
この方法では、g’と同様に、直鎖のPEの場合にはgrheoは1に等しく、長鎖分岐の量が増加すると小さくなる。
しかし、全く驚くことに、多分散性指数PDIによって表される、短鎖枝分れ度(SCB)と分子量分布(MWD)の効果を含めることによって、分子量を関数とするゼロ剪断粘度の予測値が大きく改善されるということが観察された。従って、ηo、Mz、Mnおよび密度の測定値から推量されるMwの値にも修正を入れなければならない。
本発明のポリエチレンの場合、ポリエチレンは下記の式を満たすgrheoを有する:
rheo < l.l/(3.73+6.08*10-7(Mw25+0.144/(In(ρ)))
これはポリエチレンのゼロ剪断粘度ηo、Mz、数平均分子量Mnおよび密度の修正値を考慮に入れたものである。
[図1]はポリエチレンの密度が下がるとgrheoも小さくなること、すなわち長鎖分岐が増加することを示している。grheoは0.65以下であるのが好ましく、好ましくは0.60以下、最も好ましくは0.55以下である。
ηoだけから求めた50個のポリエチレン試料での重量平均分子量Mwの標準偏差は、LCBIのような従来法の場合と同じように、SCBと多分散性との修正を含む上記アプローチで得られるものよりファクタが2以上大きい。実際、grheoが0.95以下であることをある程度の長鎖分岐の存在と関連付けることができる。
本発明では、LCBIまたはgrheoの両方を使って長鎖分岐を決定することができる。grheoを含めた理由は感度が高く、精度が高いためである。
LCBIはgrheoから下記経験式に従って計算できる:
LCBI=(2.06-2.02grheo)2
ポリエチレンのLCBIは少なくとも0.56、好ましくは少なくとも0.72、最も好ましくは少なくとも0.90であるのが好ましい。
加工性
長鎖分岐が存在し、それによって緩和時間が長くなり、緩和時間の分布が広くなる結果、実際に重要な流動特性上の効果が最大になる。実際に重要な流動特性としては、ゼロ剪断粘度と高剪断粘度とを組合せた高剪断粘度に対する低剪断粘度の比が高く、それによって耐弛み性に優れ、押出機ヘッド圧力が低いことが挙げられる。また、Ghijsels達の下記文献8に記載のように、ポリエチレンではゼロ剪断粘度が増加すると溶融強度も増加すること、そしてH. Munsted達またはH. Munsted達の下記文献9、10に記載のように、溶融強度が高いとフィルムのブロー成形でのバブルの安定性が向上することは公知である。
A. Ghijsels, J.J. S. M. Ente, and J. Raadsen, in Intern. Polymer Processing V (4), 284, 1990 A. Ghijsels, ibid., M. Fleissner, in Intern. Polymer Processing, Il (3/4), 229, 1988, H. Munsted, T. Steffi and A. Malmberg, in Rheol. Acta, 45, 14, 2005
遷移伸び粘度テストで歪−硬化が良くなることもポリエチレン中の長鎖分岐の直接の結果である。
類似した密度と重量平均分子量を有する他のポリエチレンと比較した時に、本発明ポリエチレンの加工性が改善されるのはこれらレオロジー的な基準に起因する。すなわち、本発明ポリエチレン中にLCBが存在することによって以下のような追加で述べる特性が得られる。
分子量が同じ場合、本発明のポリエチレンはgrheoが小さくなるとゼロ剪断粘度は増加する。すなわち、LCBの増加とともにゼロ剪断粘度は増加する。本発明の一つの実施例では、重量平均分子量Mwと密度が類似した他のクロム−ベース触媒を用いて製造したポリエチレンのゼロ剪断粘度と比較して、ポリエチレンのゼロ剪断粘度が高い。
当業者に知られているように、ポリエチレンの剪断レスポンス(応答性)、すなわちHLMI/MI2は、重量平均分子量Mw、分子量分布Mw/Mnおよび長鎖分岐の含有量が増加すると増加する。本発明の他の実施例では、重量平均分子量Mwと密度が類似した他のクロム−ベース触媒で製造したポリエチレンのHLMI/MI2と比較して、本発明ポリエチレンは剪断レスポンスHLMI/MI2が高くなる。HLMIが10〜20の範囲内にある場合、HLMI/MI2は90、95、97または100から120、130、150または200までであるのが好ましい。
ポリエチレンの溶融強度は重量平均分子量Mw、分子量分布Mw/Mnおよび長鎖分岐量に依存する。本発明のポリエチレンは密度が小さくなると長鎖分岐の量が増え、従って、溶融強度が増加する。本発明の一つの実施例では、密度および重量平均分子量Mwが類似した他のクロム触媒で製造したポリエチレンの溶融強度と比較して、ポリエチレンの溶融強度が高くなる。
本発明のさらに他の実施例では、本発明ポリエチレンの加工に必要な押出機のヘッド圧力が、重量平均分子量Mwと密度が類似した他のクロム触媒で製造したポリエチレンの加工に必要なヘッド圧力より低い。従って、本発明ポリエチレンの加工ゲインは他のクロム触媒で製造した従来に公知のポリエチレンよりはるかに高い。
一般に、ポリエチレンの伸び粘度(Elongational viscosity)は分子量の増加および/または長鎖分岐の増加と共に増加する。本発明の他の実施例では、重量平均分子量Mwと密度とが類似した他のクロム触媒を用いて製造したポリエチレンの伸び粘度と比較して、ポリエチレンの伸び粘度がより高くなる。本発明のようなLCBを有するポリエチレン、すなわち伸び粘度が高いポリエチレンは発泡体の押出成形に特に適している。
他のクロム触媒を用いて製造した密度および重量平均分子量Mwが類似したポリエチレンと比較した場合、本発明では剪断レスポンス(SR)(MI2に対するHLMIの比として定義される)、押出機ヘッド圧力、ゼロ剪断粘度(耐たるみ(sag、スラグ)性に関係する)、溶融強度および伸び粘度の全てが改善できる。
本発明の他の実施例では、本発明ポリエチレンは、他のクロム触媒を用いて製造したポリエチレンよりも、ゲルレベルを低いという点も指摘しておく必要がある。
加工特性に関して説明した上記実施例の2つ以上を組合せたポリエチレンを本発明に含まれる。
機械的性質
一般に、長鎖分岐の量が増加すると、クラックおよびクラック伝搬性、例えばESCRに関連する機械特性が悪化する、ということは知られている。しかし、本発明ではポリエチレンの密度を減少させることによって、他のクロム触媒を用いて製造した密度と重量平均分子量が類似した公知のポリエチレンのグレードに匹敵する機械特性を得ることができ、高圧法で得られるLDPEよりは機械特性が優れている。しかも、本発明ポリエチレンでは加工性が維持される。
本発明の一つの実施例ではポリエチレンの密度を0.930g/cm3以下、好ましくは0.925g/cm3以下に下げることで、衝撃抵抗性のような機械特性および/またはフィルム引裂強度を増加させることができる。
クロム−ベース触媒
本発明ポリエチレンは、特定の条件下でチタネート化し、活性化して得られる所定量のチタンとクロムとを含むクロム触媒の存在下、3〜10の炭素原子を有するコモノマーの存在下で、エチレンを気相重合反応装置中で重合して得ることができる。すなわち、本発明に従ったクロム触媒の製造プロセスを用いることで、上記のような予測不可能な特性を有する低密度および中密度ポリエチレンを得ることができる。以下、触媒の製造プロセスを説明する。
本発明者は、触媒賦活前に脱水し、高温度で表面チタネート化した、適度な比表面積担体を有する特定のクロム−ベース触媒を使用することで、予測不可能な長鎖分岐の高いレベルを有するポリエチレンを得ることができる、ということを見出した。
この活性化触媒は以下の方法で得られる:
i) 比表面積を少なくとも250 m2/gで且つ400m2/g以下であるシリカ−ベースの担体を用意し、その上にクロム化合物を沈着させ、その際に、クロム濃度はチタネート化後のクロム−ベース触媒の重量を基にして少なくとも0.1重量%且つ最大で1.0重量%とし、
ii) 階段i)の生成物を脱水し、
iii) 階段ii)の生成物を一般式:
RnTi(OR’)mおよび(RO)nTi(OR’)m
(ここで、RとR’は1〜12の炭素原子を有するヒドロカルビル基で、互いに同じでも異なっていてもよく、nは0〜3、mは1〜4、m+nは4に等しい)
の中から選択される少なくとも一種のチタン化合物を蒸発させたものを含む乾燥した不活性な気体の雰囲気中でチタネート化して、チタネート化後のクロム−ベース触媒の重量を基にしたチタン濃度が1重量%〜5重量%のクロム−ベース触媒を形成し、
iv) 階段iii)で得られたチタネート化したクロム−ベース触媒を少なくとも500℃の温度で活性化する。
本発明で使用するのに適した担体はシリカ−ベースのもので、表面積が少なくとも250m2/g、好ましくは少なくとも280m2/gで且つ400m2/g以下、好ましくは380m2/g以下、最も好ましくは350m2/g以下のアモルファスシリカから成る。この比表面積は周知のBET法を使用してN2の吸着で測定する。前の出願(EP 882 743)では優れた特性を有するポリエチレンを得るための前提条件は少なくとも400m2/gの高い表面積であると仮定されている。ここではその反対が真実であることを示す。
シリカ−ベースの担体は少なくとも50重量%のアモルファスシリカから成る。担体はシリカ担体またはシリカアルミナ担体であるのが好ましい。シリカアルミナ担体の場合、担体のアルミナ重量は多くとも15%である。
担体の細孔容積(pore volume)は1〜3cm3/gにすることができる。1.3〜2.0cm3/gの細孔容積を有する担体が好ましい。この細孔容積は1000Å以下の直径を有する細孔用のBJH法を用いてN2の脱着で測定する。気孔率が小さ過ぎる担体はメルトインデックス・ポテンシャルが失われ、活性が低くなる。細孔容積が2.5cm3/g以上、さらには細孔容積が2.0cm3/g以上の担体はさらに望ましくない。そうした担体は合成時に特別にコストのかかる製法階段(例えば共沸騰乾燥)を必要としたり、クロム化合物を用いた変性を必要とする。それに加えて、そうした担体は一般に触媒のハンドリング、摩擦、賦活または重合使用時により敏感であり、微粉のポリマーがより多く生産され、工業的プロセスとしては有害である。
シリカ−ベースの担体は公知の種々の方法、例えばゲル化、沈降および/または噴霧乾燥法で製造できるが、これらに限定されるものではない。一般に、粒度D50は20マイクロメートル以上、好ましくは30マイクロメートル以上、より好ましくは35マイクロメートル以上で、150マイクロメートル以下、好ましくは100マイクロメートル以下、最も好ましくは70マイクロメートル以下である。D50はそれより小さい直径を有する粒子が50重量%で、それより大きい直径を有する粒子が50重量%である粒径として定義される。粒度D90は200マイクロメートル以下、好ましくは150マイクロメートル以下、最も好ましくは110マイクロメートル以下である。D90はそれより大きい直径を有する粒子が10重量%で、それより小さい直径の粒子が90重量%である粒径として定義される。粒度D10は少なくとも5マイクロメートル、好ましくは少なくとも10マイクロメートルである。D10はそれより小さい直径を有する粒子が10重量%で、それより大きい直径を有する粒子が90重量%である粒径として定義される。粒度分布は例えばマルヴァーン マスターサイザー(Malvern Mastersizer9 2000を使用して光回折粒度を測定して求める。粒子形態は流動化に好ましく、摩擦の少ないミクロ球形(microspheroidal)であるのが好ましい。
担体は、触媒の合成で使用する前に、当業者に公知の方法で不活性ガス下に乾燥して加熱、乾燥予備する。例えば窒素、その他の適切な気体下で約200℃で8〜16時間加熱する。
上記担体上へのクロムの沈着にはシリカ−ベースの担体の表面水酸基と化学反応可能な公知のクロム含有化合物を使用することができる。そうした化合物の例には硝酸クロム、酢酸クロム(III)、クロム(III)アセチルアセトネート、三酸化クロム、t-butylクロメートのようなクロメートエステル、シリルクロメートエステルおよび燐含有エステルおよびこれらの混合物が含まれる。酢酸クロム、クロムアセチルアセトネートまたは三酸化クロムを使用するのが好ましい。
クロム-ベース触媒のクロム量はチタネート化したクロム-ベース触媒の重量に基にしてクロムが0.1重量%以上、好ましくは0.2重量%以上で、0.6重量%以下、好ましくは1.0重量%以下にすることができる。
クロム−ベース触媒のクロム量はクロムに対する担体の比表面積の比が少なくとも25000m2/gクロム、好ましくは25000、50000または55000m2/gクロムから、75000、100000または200000m2/gクロムまでとなるように選択することができる。従って、担体の比表面積の25000m2に対してクロムは最大で1gである。
クロム−ベースの触媒は乾燥混合または非水含浸によって製造できるが、可溶性のクロム化合物、例えば酢酸クロム、クロムアセチルアセトネートまたは三酸化クロムの水溶液でシリカを含浸して製造するのが好ましい。
クロム化合物を担体上に付けた後のクロム−ベースの触媒は外界温度で乾燥した不活性気圧(例えば窒素)下に保存することができる。
担持クロム−ベースの触媒は前処理して、脱水し、吸着された水をシリカまたはシリカ−ベースの担体から物理的に追い払う。物理吸着した水を除去することでチタン化時に後で導入されるチタン化合物と水とが反応して反応生成物として結晶性TiO2が生じるのを避けることができる。脱水階段は触媒を流動床中で乾燥した不活性雰囲気中、例えば窒素中で少なくとも220℃、好ましくは少なくとも250℃、最も好ましくは少なくともの270℃の温度に加熱して実行するのが好ましい。脱水階段は一般に0.5〜2時間行う。
次の階段で、担持クロム−ベース触媒に一種以上のチタン化合物を付ける。このチタン化合物は式RnTi(OR’)m、(RO)nTi(OR’)mおよびこれらの混合物にすることができる。ここで、RとR’は1〜12の炭素原子を有するヒドロカルビル基で、互いに同じでも異なっていてもよく、nは0〜3、mは1、2、3または4で、m+nは4に等しい。チタン化合物はチタンテトラアルコキシド:Ti(OR’)4であるのが好ましい。ここで、各R’は3〜5の炭素原子を有するアルキルまたはシクロアルキル基で、互いに同じでも異なっていてもよい。
るおよび、各々である。この化合物の混合物を使うこともできる。
チタン化(チタネーション)は乾燥した不活性非酸化性雰囲気、例えば窒素流中にチタン化合物を次第に導入することで行うのが好ましい。チタン化階段はチタン化合物が蒸発した形で存在する温度で実行される。温度は少なくとも220℃、好ましくは少なくとも250℃、最も好ましくは少なくとも270℃に維持するのが好ましい。チタン化合物はそれが蒸発する反応域へポンプで液体として供給することができる。
このチタン化階段は、処理済みの触媒上に堆積したチタンの最終濃度がチタネン化クロム−ベース触媒の重量を基にして1.0重量%、好ましくは2.0重量%から、5.0重量%、好ましくは4.0重量%までとなるように制御することができる。
このチタン化階段はさらに、得られる触媒のチタン含有量に対する担体の比表面積の比が5000〜25000m2/g Ti、好ましくは5000、6500、7500または9000m2/g Tiから12000、15000、20000または25000m2/g Tiまでとなるように制御することができる。担体が少なくとも250m2/gで且つ380m2/g以下の比表面積を有する場合には、チタン化済み触媒のチタン含有量に対する担体の比表面積の比は5000〜20000m2/g Tiにするのが好ましい。担体が少なくとも380〜400m2/gの比表面積を有する場合には、チタン化済み触媒のチタン含有量に対する担体の比表面積の比を5000〜8000m2/g Tiにするのが好ましい。ガス流体中に導入されるチタン化合物の総量は得られる触媒に必要なチタン含有量が得られるように計算し、チタン化反応時間が0.5〜2時間となるようにチタン化合物の流量を調節する。
チタン化合物を導入した後に、触媒をガス流体下で一般に0.75〜2時間、フラッシュすることができる。脱水およびチタン化階段は流動床中で蒸気相で実行するのが好ましい。
チタネーション後、触媒は外界温度で乾燥した不活性雰囲気、例えば窒素下に保存することができる。
次に、チタン化したクロム−ベース触媒を活性化する。チタン化済み触媒を活性化するためには乾燥空気に高い活性化温度に少なくとも2時間、好ましくは少なくとも4時間曝す必要がある。活性化温度は少なくとも500℃である。この温度は500℃または525℃から600℃、650℃、700℃、750℃、800℃または850℃までにすることができる。触媒の活性化温度が増加すると、得られるポリエチレンの分子量が低下し、HLMIおよびMI2が増加する。雰囲気は乾燥した不活性雰囲気、例えば窒素から次第にまたは直ちに乾燥空気雰囲気へ変えることができる。チタン化階段後に触媒を貯蔵しない場合には、チタネーション温度から中間冷却無しに温度を活性化温度まで次第に増加させれることができる。
重合法
上記触媒は本発明のポリエチレンを得るために気相重合プロセスで使用される。気相重合は任意の気相重合反応装置、例えば一つまたは複数の流動床または移動ベッド反応装置中で実行することができる。気相はエチレンと、3〜10の炭素原子を有するα-オレフィンコモノマー、例えばプロピレン、ブテン誘導体、ペンテン誘導体、ヘキセン誘導体と、窒素のような不活性ガスとから成る。好ましいコモノマーは1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテンまたはこれらの混合物である。必要に応じて金属アルキル並びに一種または複数の他の反応制御剤、例えば水素を重合媒体中に注入することができる。この方法で得られるポリエチレンの密度は0.910〜0.945g/cm3であり、反応装置に加えるコモノマーの量によって制御できるということは当業者に知られている。中密度および低密度のポリエチレンの場合には、下反応装置中の温度を下げ、活性化済み触媒のクロム含有量を上げる(または、クロム含有量に対する比表面積の比を下げる)と、長鎖分岐の存在量が増加し、樹脂の加工性が良くなる。反応装置温度80、85、90または95℃から98、100、110、112または115℃までの温度に調節できる(下記文献11)。
レポート1:Technology and Economic Evaluation, Chem Systems, January 1998
気相反応装置がいわゆる凝縮モードまたはスーパー凝縮モードで運転される場合には、必要に応じてペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサンまたはこれらの混合物のような炭化水素希釈剤を使うことができる。重合後、気相重合反応装置から0.910〜0.945g/cm3の密度を有する本発明ポリエチレンを取出す。
本発明で使用する触媒は気相重合反応装置の静電(statism)効果を減らすということも分っている。気相法でのエチレン重合では多くの場合、静電荷が生じ、反応装置の壁上に粉末が蓄積し、シーティング(sheeting、膜形成)またはクラスト(crust、皮殻)形成の原因になることが多い。本発明触媒の場合には反応装置中の静電位の変化はほとんどない。
本発明で使用するクロム触媒は、スラリーまたは溶液重合や他の公知の触媒を気相で用いた場合では得られない特性を、気相で得られるポリエチレンに与える。上記のようにチタン化され且つ活性化された触媒が低い比表面積およびクロム量を有することによって、活性化された触媒は特に気相で長鎖分岐を作る傾向がある、と思われる。理論に拘束されるものではないが、触媒上でのチタン分布が非均一になる結果、表面上のチタン濃度が高くなり、マクロモノマーの吸着量が大きくなると思われる。気相では、マクロモノマーを分散させる希釈剤がないため、スラリー法または溶液法とは逆に、マクロモノマーの取り込みが増えると思われる。
押出成形
本発明ポリエチレンを得るためには、公知の他のポリエチレンとは逆に、標準的な抗酸化剤以外には、他の加工助剤または他の添加剤は不用である。
過酸化物の存在下の反応性押出成形や、押出成形の前または後の酸素の量を制御したり、イオン化する等の周知の方法を使用することによって、本発明ポリエチレンの長鎖分岐のレベルをさらに高くすることもできる。
用途
本発明ポリエチレンは各種の用途、例えばケーブル被覆やフィルムで使用できる。ポリエチレンの密度を0.930、好ましくは0.925g/cm3以下に下げることによって、機械特性、例えば衝撃抵抗およびフィルム引裂き強度が改善されたポリエチレンを得ることができる。この種のポリエチレンは単独でフィルム用途で使用するのに適している。
本発明のポリエチレンをメタロセン−ベースのポリエチレン、チグラー−ナッタベースのポリエチレンおよび他のクロム−ベースのポリエチレンの中から選択される1種または複数の第2のポリエチレンと混合することもできる。得られた混合物は第2のポリエチレン単独よりも高い加工性を有する。得られた混合物はフィルムの用途、特に収縮フィルムとして使うことができる。
本発明ポリエチレンを高圧ラジカル重合したLDPEの中から選択される第2のポリエチレンと混合することもできる。得られた混合物は第2のポリエチレン単独の機械特性と比較して機械特性が改善する。得られた混合物はフィルム用途、特に収縮フィルムとして使うことができる。
さらに、本発明ポリエチレンは長鎖分岐により伸び粘度が改良されるので、発泡体の用途に適している。
実施例
[表1]の実施例E1〜E8は本発明ポリエチレンの改良された特性を示している。CE1は実施例E1およびE2のポリエチレンの比較例、CE2はE3〜E6のポリエチレンの比較例、CE3はポリエチレンE7およびE8の比較例である。
ポリエチレンE1〜E8はエチレン、1−ヘキセンおよび本発明のクロム−ベース触媒の存在下でエチレンを重合して得たものである。このクロム−ベース触媒は300m2/gの比表面積を有するミクロ球形なシリカ担体上に約0.5重量%のクロム(cr)を沈着させて得た。クロム供与源はCr(III)酢酸であった。Cr-酢酸の含浸はCr-塩の水溶液を使用して湿式含浸によって実行した。表面積/Crの比は約60000m2/g Crであった。
出発材料の触媒は下記の手順に従って工業的な流動床アクティベータで活性化した:
(1)約200kgの出発材料の固形物を流動床アクティベータに導入し、
(2)出発材料の固形物を120℃まで加熱し、さらに窒素下で3時間かけて270℃まで加熱し、この温度を約2時間維持し、
(3)約41〜45kgのチタンテトライソプロポキサイド(商品名TYZOR(登録商標)TPTで入手可能)を流動床中に少しずつ注入し(2時間以上かけ、270℃の温度を維持してチタン化合物を蒸発させる)、
(4)得られたチタネート化された触媒をさらに270℃で2時間、窒素流下に維持し、
(5)窒素を空気に変え、チタン化シた触媒を少なくとも500℃の温度(最終ポリエチレンの所望の分子量に依存)まで加熱し、この温度を6時間維持し、
(6)活性化された触媒を空気下に350℃まで冷却し、それから窒素下で室温まで冷却し、
(7)活性化された触媒を窒素下に取出し、気相重合法で使用するまで不活性雰囲気下に維持した。
流動床反応装置で工業的トライアルを実行した。エチレンに対する1−ヘキセンの比は30〜60kg/Tで変えた。エチレンに対する1−ヘキセンの比を大きくすると最終ポリエチレンの密度が小さくなる。使用する重合温度は最終ポリマーの所望の密度に従って95〜105℃にした。
実施例および比較例で得られたポリマーを各種の方法でテストした。
比較例のポリエチレンは全てトタルペトロケミカル社(TOTAL Petrochemicals)から市販の商業化された樹脂で、CE1はHF513、CE2はHT514、CE3はHR515として市販されている。これらは比表面積が約500m2/gで、スラリー相中のクロム含有量が1重量%で、チタン含有量が2.5重量%のターゲル(tergel)クロム触媒を使用して製造した。このターゲル(tergel)クロム触媒はクロム、珪素およびチタニウムの塩を共ゲル(cogel)沈殿させて作ったものである。触媒は少なくとも500℃の温度(所望の分子量に依存)で活性化した。
ポリマーの溶融指数はASTM規格D 1238によって測定した。MI2は190℃、荷重2.16kgでの測定値に対応し、HLMIは190℃、荷重21.6kgでの測定値に対応し、結果はg/10分で表した。剪断比SR2はHLMI/MI2として計算した。
密度はASTM規格D1505-85に従って測定し、g/cm3で表した。
数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwおよびz-平均分子量Mzはゲルパーミエーションクロマトグラフィ:Waters S.A. GPC2000ゲル浸透クロマトグラフで測定した。クロマトグラフは広い標準で調整した。濾過したサンプルを300μlの容積で注入した。3つのカラムを使用した。2つは昭和電工のShodex AT-806MSカラム、1つはウォーターズ(Waters)のStyrogel HT6Eカラムで、流速は1ml/分にした。注入温度は145℃、注入容積は約1000ppmの安定化剤:ブチルヒドロキシトルエン(BHT)を含む。サンプルは10〜15gのポリエチレンを10〜15mlの1g/l BHTを含む2,4-トリクロロベンゼン(TCB)と160℃で1時間混合して作った。この混合物を0.50マイクロメートルのメンブレンで濾過した。溶液の濃度は室温で0.1%であった。較正は狭いポリスチレン標準をベースにした。較正曲線は下記三次多項式を使用して合せた:
log(Mp)=At3+Bt2+Ct+D
(ここで、logは10を底とする対数、Mpはカタログ記載の分布ピークでの分子量、tは時間(分で表示)である)
この較正曲線を使用し、積分後に得られる分子量はポリスチレンを基にしたものである。PSからPEへ各測定データ点を変換するために下記関係を使用した:
log(Mp[PE])=Alog(MP[PS])+B
(ここで、A=0.965909、B=-0.282638)
データ処理はEmpowerソフトウェア(Waters)を使用して実行した。
使用した検出器は屈折インデクサーで、結果はウォーターズ社(Waters)のプログラムEmpowerで処理した。結果はkDaで与えられる。分子量分布MWD(より簡単には分散指数Dとして知られるパラメータ)はMwとMnの比として計算した。CYパラメータはARES(TA機器)で10%歪、190℃で行った周波数掃引(0.05〜0.1から250〜500rad/s)実験で合せた。
押出機のヘッド圧力はキーフェル(Kiefel)ブロー成形ポリエチレンフィルムラインで100kg/hで測定した。
溶融強度(MS)はNで表され、圧力pはMPaで表される。そのためにオンライン溶融強度測定を混合ピンを有する単一スクリューを備えたブラベンダー(Brabender)押出機(L:D比=25、直径=19mm、圧縮比=4:1)にGottfert Rheotens 71-97引取り装置を付けた装置(ダイを通る押出し成形時のL / D =15、直径D=2mm)を用い、各種剪断速度で190℃温度で実行した。この溶融強度実験はワグナー達(非特許文献12参照)が推薦するものと同じである。
Wagner et al. (M. H. Wagner, V. Schulze, and A. G.delta.ttfert, 'Rheotens-mastercurves and drawability of polymer melts', Polym. Eng. Sci. 36, 925, 1996).
この方法は190℃の押出成形温度、100mmのスピンライン(spinline)長、30mm/s2の加速度、0.4mmのギヤ間隔、30/2mmの長さ対直径比、40度のテーパー入口角度を有するキャピラリダイで実行される。
伸び粘度(Elongational viscosity)はEVF(Extensional Viscosity Fixture)およびARES装置(両方ともTA instrument)を使用し、0.05s-1の剪断速度、140℃で測定した。
機械特性はキーフェル(Kiefel)でブロー成形したポリエチレンの40マイクロメートルフィルムでテストした。機械の縦方向の引裂き抵抗(引裂きM 、N/mm)と横方向の引裂き強度(引裂きT 、N/mm)とをASTM D 1938従ってエレメンドルフ破断強度(Elmendorf Tear Strength)法で測定した。
ダーツ衝撃抵抗(g/μmのダーツ)はASTM D 1709で測定した。
解析結果は[表1]および[図1]〜[図6]に示してある。[図1]〜[図6]には高圧ラジカル重合で得たLDPE FB3010を比較例として示してある。これは以下の特性を有する:MI2=0.26dg/分、密度=0.922g/cm3、Mn=22.5kDa、Mw=147kDa、Mz=510kDa(GPCで測定)、Mn=25.5kDa、Mw=348kDa、Mz=2242kDa (SEC-VISCOで測定)、g'は0.4。
[図1]から分るように、本発明のポリエチレンは密度(g/cm3)が減少するとgrheoが減少する。密度が同じに減少した場合、比較例のポリエチレンの場合より多くgrheoが減少することが分る。密度および分子量Mwが同じ場合、比較例のクロムターゲル触媒で製造した類似の密度のポリエチレンよりgrheoは小さい。例えば、E8とCE3は類似した密度とHLMIおよびMI2を有するが、E8のgrheoははるかに小さく、E8中のLCBが多いことを示している。密度がさらに低い例えば0.934g/cm3のポリエチレンで比較すると、grheoの差より明らかになる。[図1]はさらに、同じ密度では、Mwが増加するとgrheoが減少することを示している。これは実施例でMwがE5およびE6から増加する場合に観察できる。
[図2]では、ポリエチレンの剪断速度(s-1)が増加すると溶融強度(ニュートンN)が良くなることを示している。E4はHLMI、MI2および密度がE4に類似しているCE2より高い溶融強度を有する。剪断速度が増加すると、溶融強度の増加はより顕著にある。これはE4中で長鎖分岐が増加することによって生じるレオロジー効果による。
[図2]も本発明のポリエチレンE1の溶融強度は高剪断速度では高圧ラジカル重合で製造したLDPEの溶融強度と同じか、それに接近することを示している。LDPE FB3010はE1に類似した密度とMwを有する。
[表1]はさらに、本発明の分岐した低密度および中密度ポリエチレンは押出機のヘッド圧力が改良することを示している。従来のクロム触媒ベースのポリエチレンの全ては同じ剪断速度で押出機のヘッド圧力を比較例より高くする必要がある。
[図3]は時間(秒)を関数とした本発明ポリエチレンの伸び粘度(Pa. s)を示している。通常はMwの増加と共にポリエチレンの伸び粘度は増加しなければならない。しかし、この場合、E7よりMwが高い比較例のCE3はより低い伸び粘度を示す。これは、従来のクロム触媒を用いてスラリー法で得たポリエチレンのCE3と比較した時に、E7中には長鎖分岐の存在量が増加しているためである。伸び粘度がこのように改良することで長鎖分枝ポリエチレンは発泡体の用途に特に適したものとなる。予備的トライアルでは、CE1の場合、セルが潰れ、多くの開いた発泡体構造になったため許容される発泡体を得ることはできなかった。一方、E1の場合には規則的なセル構造を有する許容される発泡体が得られた。E1はE7よりよりLCBの量が多く、伸び粘度がより高い。
[図4]は本発明のポリエチレンは密度の減少と共に機械特性が改良されることを示している。[図4]は押出成形の横方向のエルメンドルフ(Elmendorf)引裂強度(引裂T、N/mm)を密度(g/cm3)の関数で示したものである。密度が減少すると、スラリー相の触媒を使用して得られたポリエチレン(CE1、CE2、CE3)の優れた機械特性に近付く。この結果、本発明の長鎖分枝ポリエチレンは低い密度、例えば0.930g/cm3でも加工性と機械特性とをバランスさせることができる。こうした低密度では本発明の分岐低密度ポリエチレンは[図4]の外挿で分かるように高圧ラジカル重合で得られるLDPEより強い横方向引裂き強度を有する。密度に関する類似した傾向は、[図5]に示すように、押出成形の縦方向のエルメンドルフ(Elmendorf)引裂き強度(引裂きM、N/mm)の測定でも観察される。これは本発明ポリエチレンではLCBが増加した直接の結果である。
[図6]も本発明の分枝ポリエチレンの機械特性、すなわちダーツ衝撃抵抗(ダーツ、g/μm)がさらに改良されることを示している。密度が減少するとダーツ衝撃抵抗が改良することが観察される。外挿によって、0.930g/cm3以下の密度ではダーツ衝撃抵抗が従来のクロム触媒を用いてスラリー相で作ったポリエチレンのダーツ衝撃抵抗に接近することが分る。引裂き強度の場合と同様に、ダーツ衝撃抵抗の改良は本発明のポリエチレンの密度の減少と共にLCBが増加することに関係している。
Figure 2009533513
本発明および比較例のポリエチレンの長鎖分岐と密度との間の関係を示すグラフで、横座標は密度(g/cm3)、縦座標はgrheoを表し、grheoが低いほど長鎖分岐が多いことを示す。 本発明および比較例の各種ポリエチレンの剪断速度(s-1)を関数とする溶融強度(N)を表すグラフ。 時間(秒)を関数とする3つの異なるポリエチレンの伸び粘度(elongational viscosity)(Pa.s)を表すグラフ。 は本発明および従来法のポリエチレンの密度(g/cm3)を関数とするそれぞれ横方向および機械方向の引裂き強度(N/mm)を表しているグラフ。 は本発明および従来法のポリエチレンの密度(g/cm3)を関数とするダーツ衝撃抵抗性(g/μm)を表すグラフ。

Claims (22)

  1. 下記の(a)〜(d)の特性を組合せて有するポリエチレン:
    (a) 密度が0.910〜0.945g/cm3
    (b) HLMIが2〜150dg/分で、MI2が0.01〜2dg/分、
    (c) 多分散性指数(PDI)Mw/Mnが少なくとも7(ここで、Mwはポリエチレンの重量平均分子量、Mnは数平均分子量)、
    (d) 下記の(1)および(2)の一つから選択される長鎖分岐値:
    (1)下記の式を満たすgrheo
    Figure 2009533513
    (2)下記の式を満たすLCBI:
    Figure 2009533513
    (両方の式で、MwはkDaで表したポリエチレンの重量平均分子量、ρはg/cm3で表したポリエチレンの密度)
  2. 下記の(1)および(2)の一つから選択される長鎖分岐値を有する請求項1に記載のポリエチレン:
    (1)grheo: 0.65以下、
    (2)LCBI: 0.56以上
  3. HLMIが2〜100dg/分で、MI2が0.01〜1dg/分である請求項1または2に記載のポリエチレン。
  4. 密度が0.915〜0.935g/cm3である請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリエチレン。
  5. 下記の(a)〜(c):
    (a) 気相重合反応装置中にエチレンと、3〜10の炭素原子を有する一種以上のα-オレフィンコモノマーと、活性化されたクロム-ベースの触媒とを注入し、
    (b) 上記反応装置中で気相で上記エチレンおよびコモノマーを共重合させ、
    (c) 上記反応装置から0.910〜0.945g/cm3の密度を有するエチレンコポリマーを取出す、
    の段階を有する重合方法において、上記の活性化された触媒が下記(i)〜(iv)によって得られることを特徴とする方法:
    (i) クロム化合物が沈着した、比表面積が少なくとも250m2/gで且つ400m2/g以下であるシリカ−ベースの担体を用意し、クロム濃度をチタネート化したクロム−ベースの触媒の重量を基にして少なくとも0.1重量%で且つ最大で1.0重量%にし、
    (ii) 階段(i)で得られた生成物を脱水し、
    (iii) 階段(ii)で得られた生成物をRnTi(OR’)mおよび(RO)nTi(OR’)mの中から選択される一般式(ここで、RおよびR’は1〜12の炭素原子を有するヒドロカルビル基で、互いに同一でも異なっていてもよく、nは0〜3、mは1〜4、m+nは4である)を有する少なくとも一種の蒸気化されたチタン化合物を含む乾燥した不活性ガス中でチタネート化して、チタネート化したクロム−ベースの触媒の重量を基にして1重量%〜5重量%のチタン濃度を有するチタネート化されたクロム−ベースの触媒を形成し、
    (iv) 階段(iii)で得られたチタネート化されたクロム−ベースの触媒を少なくとも500℃の温度で活性化する。
  6. 活性化された触媒が、250〜380m2/gの比表面積を有する担体を有する請求項5に記載の方法。
  7. 活性化された触媒が、クロム含有量に対する担体の比表面積の比が少なくとも25000m2/g Crである請求項5または6に記載の方法。
  8. 活性化された触媒が、クロム含有量に対する担体の比表面積の比が少なくとも50000m2/g Crである請求項7に記載の方法。
  9. 活性化された触媒が、チタン含有量に対する担体の比表面積の比が5000〜25000m2/g Tiである請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 活性化された触媒が、チタン含有量に対する担体の比表面積の比が5000〜20000m2/g Tiである請求項9に記載の方法。
  11. 活性化されたチタネート化されたクロム−ベースの触媒が500〜850℃の温度で活性化される請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 活性化されたチタネート化されたクロム−ベースの触媒が500〜750℃の温度で活性化される請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 重合が流動床気相重合反応装置で実行される請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 請求項5〜13のいずれか一項に記載の方法で得られるポリエチレン。
  15. 下記の(a)〜(c)の特性を有することを特徴とする請求項14に記載のポリエチレン:
    (a) HLMIが2〜150dg/分で、MI2が0.01〜2dg/分、
    (b) 多分散性指数(PDI)Mw/Mnが少なくとも7(ここで、Mwはポリエチレンの重量平均分子量、Mnは数平均分子量)、
    (c) 下記の(1)および(2)の一つから選択される長鎖分岐値:
    (1)下記の式を満たすgrheo
    Figure 2009533513
    (2)下記の式を満たすLCBI:
    Figure 2009533513
    (両方の式で、MwはkDaで表したポリエチレンの重量平均分子量、ρはg/cm3で表したポリエチレンの密度)
    (d) 下記の(1)および(2)の一つから選択される長鎖分岐値:
    (1)下記の式を満たすgrheo
    Figure 2009533513
    (2)下記の式を満たすLCBI:
    Figure 2009533513
    (両方の式で、MwはkDaで表したポリエチレンの重量平均分子量、pはg/cm3で表したポリエチレンの密度)
  16. ポリエチレンの密度が0.930g/cm3以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリエチレンのフィルムでの使用。
  17. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリエチレンの発泡体押出し成形での使用。
  18. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリエチレンのケーブル被覆での使用。
  19. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリエチレンの、下記(1)〜(3)の一つまたは複数の中から選択される第2のポリエチレンとのブレンドでの使用:
    (1)メタロセン−ベースのポリエチレン、
    (2)チーグラー−ナッタ−ベースのポリエチレン、
    (3)第1のポリエチレンで使用したものとは異なるクロム−ベースの触媒を使用したクロム−ベースの触媒を用いたポリエチレン、
    (ここで、得られたブレンドは第2のポリエチレン単独の場合に比べて加工性が改善する)。
  20. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリエチレンの、高圧ラジカル重合LDPEから選択される第2のポリエチレンとのブレンドでの使用(ここで、得られたブレンドは第2のポリエチレン単独の場合に比べて加工性が改善する)。
  21. ブレンドのフィルム用途での使用である、請求項19または20に記載の使用。
  22. ブレンドの収縮フィルムでの使用である、請求項21に記載の使用。
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