JP2009533431A - 改善された炭素価の使用を伴う混合アルコール合成 - Google Patents
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Abstract
本発明は、合成ガスからの混合アルコールまたは混合酸素含有化合物生成物の製造を単純化する方法を提供する。前記混合アルコールまたは混合酸素含有化合物生成物は、エタノールと、分子当たり2個またはそれ以上の炭素原子を含有する他の酸素含有化合物とを含有する。本方法は、二酸化炭素および不活性ガスを吸収する媒質としてメタノール含有流、例えば本方法の一部として製造されるものを使用して、混合アルコール合成反応生成物に含有される前記二酸化炭素および不活性ガスの一部を取り除くこと;ならびに合成ガス発生、混合アルコール合成、および混合アルコール合成流の他の成分からの所望の混合アルコールまたは混合酸素含有化合物生成物の分離のうちの1つまたはそれ以上に、軽質生成物および重質生成物を再循環させることを含む。本発明は、生成物を脱水段階に付して、少なくともエタノール、好ましくは少なくともエタノールおよびプロパノールを対応するオレフィン(例えば、エチレンおよびプロピレン)に転換することによる、混合アルコールまたは混合酸素含有化合物生成物の下流処理も提供する。
Description
本出願は、2006年4月13日出願の米国特許仮出願第60/791,763号の恩典を主張するものである。
一般に、本発明は、硫化コバルト/モリブデン(Co/Mo)触媒、例えば二硫化コバルト/モリブデン(Co/MoS2)またはCoMo2SX(この場合のxは、4から6の範囲であり、平均値5を有する)を好ましくは使用する、合成ガス(名目上、一酸化炭素(CO)と水素(H2)の混合物)をアルコールの混合物に転換するためのプロセスに関する。詳細には、本発明は、天然ガスが合成ガス発生のための好ましい原料である、前述のプロセスに関する。さらに詳細には、本発明は、メタノール(MeOH)を単一生成物流として分離するのではなく再循環させる、好ましくはより高級なアルコールにホモログ化する(homologized)、前述のプロセスに関する。本発明は、主生成物が、エタノール(EtOH)と1−プロパノール(PrOH)の混合物であり、場合によってはブタノール(BuOH)などのより高級なアルコールを伴うが、好ましくはPrOHよりEtOHの量の方が多い、前述のプロセスにも関する。さらに、本発明は、主生成物以外のMeOH、CO、H2、二酸化炭素(CO2)および他の炭素含有留分が、合成ガス発生(SGG)および混合アルコール合成(MAS)のうちの1つまたはそれ以上に再循環される、前述のプロセスに関する。本発明のさらにもう1つの特徴は、MAS生成物に含有されるCO2および不活性ガスの少なくとも一部をストリップするためのMeOH留分の使用である。最後に、本発明は、前述の主生成物のさらなる処理、例えば、アルコール混合物をそれらの対応するオレフィンに転換するために十分な条件下での脱水触媒、例えばアルミナへの暴露に関する。所望される場合には、そのアルコール混合物を、脱水前に、構成部分、例えばEtOH、PrOH、BuOHおよびより高級なアルコールに分離することができる。
米国特許(USP)第4,749,724号は、H2とCOの混合物を(1)遊離または化合形態(combined form)のモリブデン(Mo)、タングステン(W)およびルテニウム(Re)からなる群より選択される少なくとも1つの元素と、(2)遊離または化合形態のアルカリまたはアルカリ土類元素を含む助触媒(promoter)と、場合によっては(3)担体とを含む触媒と接触させて、少なくとも20パーセント(%)CO2遊離炭素選択率で自動車ガソリンの範囲内で沸騰するアルコール留分を形成することを含む、アルコールを製造するためのFischer-Tropsch(F−T)プロセスを開示している。本プロセスからの排出物に含有される未転換H2およびCOの少なくとも一部の再循環については、第4欄の7〜18行目を参照のこと。前記部分の再循環は、好ましくは、プロセスの間に形成された生成物アルコール、水(H2O)、CO2の除去後、さらに好ましくは、プロセスの間に形成された一切の炭化水素の除去後に行われる。
米国特許公開(USPP)第2005/0107482号は、COの存在下、場合によってはH2およびCO2の1つまたはそれ以上の存在下での、MeOHをEtOHにホモログ化するための、硫化コバルト/モリブデンなどのホモログ化触媒の使用を教示している(段落[0006])。MeOH合成には、酸化銅/亜鉛触媒などの従来の触媒を利用する。MeOHの一部は、ホモログ化反応を受けてEtOHを生成するが、その残りの部分は、EtOHと混合して混合供給流を形成し、それが転換ゾーンに進み、そこでそれがモレキュラーシーブ触媒と接触して、軽質オレフィン、主としてエチレン(C2H6)およびプロピレン(C3H8)を生成する。
USPP 2004/0122267は、MeOH流を生成する段階およびモレキュラーシーブ触媒、特にシリコアルミノホスフェートモレキュラーシーブ、例えばSAPO−34を含有する酸素含有化合物(oxgenate)転換ゾーンにそのMeOH流を送って、オレフィン流を生成する段階からなる連続して行われる段階を含む、オレフィン生成プロセスを開示している。
欧州特許公開(EP)第0 253 540号は、オクタン改質剤(improver)としてガソリンとブレンドするために適する、好ましくは実質的にMeOHがない、混合アルコール生成物の調製を教示している。前述の調製は、石炭ガス化装置(coal gasifier)内で生成される合成ガスで始まり、未精製(raw)生成物流を生じさせ、それを、EtOH、PrOHおよびBuOHを含有する留分とMeOHを含有する留分に分留し、ならびにMeOH含有留分の再循環を含む。CO2の再循環または廃棄、炭化水素ガスの除去、および未反応合成ガスの再循環に関する教示について、4頁の37〜44行目を参照のこと。ガス液体分離器からの液体流を分留塔に送り、それからすべてのMeOHを合成反応器に再循環させ、EtOH、PrOHおよびBuOHと場合によっては少量のH2Oを含有する混合アルコール生成物を製造する。公知のアルコール合成触媒、例えば、酸化鉄、銅とコバルト、およびアルカリ金属で助触された(promoted)、例えば炭酸カリウムで助触された、硫化ロジウムまたはモリブデンの論考について、4頁の12〜14行目を参照のこと。
EP 0 311 297には、アルコール合成触媒を用いて低級アルコール(例えば、MeOH)と合成ガスを反応させること、およびその低級アルコールを再循環させることによる、低級アルコールの高級アルコールへのホモログ化が論じられている。適する合成触媒としては、当分野において公知のもの、例えば、酸化鉄、銅とコバルト、炭酸カリウムで助触された銅、ならびに炭酸カリウムなどのアルカリ金属で助触された硫化ロジウムまたはモリブデンが挙げられる。
GB 2,185,907には、(例えば、カリウム化合物で)助触されたMoS2触媒の調製が教示され、2個またはそれ以上の炭素原子(C2+)を含有するアルコールへの合成ガスの転換におけるその使用が促進される。
O. I. Senol et al., 「Hydrodeoxygenation of methyl esters on sulphided NiMo/γ-Al2O3 and CoMo/γ-Al2O3 catalysts」, Catalysis Today 100 (2005) pages 331-335には、ガンマ(γ)−アルミナ担体に担持された硫化コバルト/モリブデン触媒を使用する、カルボニル基、カルボン酸基またはメチルエステルの1つまたはそれ以上の水素化脱酸素が論じられている。
TSS Consultansは、「Gridley Ethanol Demonstration Project Utilizing Biomass Gasification Technology: Pilot Plant Gasifier and Syngas Conversion Testing」, August 2002 - June 2004, National Renewable Energy Laboratory (NREL) Report NREL/SR-510-37581 (February 2005)において、藁の合成ガスへの転換、およびその合成ガスをアルコール、過剰H2、メタン(CH4)およびCO2の混合物に転換するための有標F−T触媒の使用を論じている。この論考は、9頁において、そのプロセスの適切な箇所に再循環させるために過剰H2、CH4およびCO2を除去するための圧力変動吸着システムの使用に言及している。同じく9頁において、その論考は、MeOH、H2Oおよび他の(より高い分子量の)アルコールからEtOHを分離するための蒸留塔の使用を扱っている。12頁で、その論考は、「メタノールのエタノールへのほぼ完全な転換には7または8回までの再循環が必要であり得る」ことを注記している。
P.L.SpathおよびD.C.Daytonは、「Preliminary Screening - Technical and Economic Assessment of Synthesis Gas to Fuels and Chemicals with Emphasis on the Potential for Biomass-Derived Syngas」, NREL/TP-510-34929 (December 20035)に、合成ガス製造技術の概括、ならびにそのような合成ガスを有用な製品に転換する様々なプロセスを提示している。この概括の70〜89頁は、混合高級アルコールの合成を扱っている。合成経路は、高級アルコールを製造するための、Fischer-Tropsch合成(FTS)の変形ならびにMeOHおよびより低分子量のアルコールのホモログ化を含む。73頁で、彼らは、「分岐高級アルコールは、典型的に、改良MeOH合成および改質FTS触媒から形成され、アルカリ化MoS2触媒を使用すると、直鎖アルコールが形成される」と教示している。彼らは、すべての高級アルコール合成(HSA)触媒が活性化量のアルカリ金属を含むと、76頁に注記している。78頁で、彼らは、アルカリで助触された担持または非担持二硫化モリブデン(MoS2)またはCo/MoS2触媒に関するThe DOW Chemical CompanyおよびUnion Carbide Corporationによる1984年という古い研究に言及している。同頁の後ろの方で、彼らは、「アルカリ化MoS2触媒へのCoの追加は、Coがメタノールのエタノールへのホモログ化を促進するため、エタノールおよび他のより高級なアルコールの生成を増加させる」ことを教示している。
Clausらは、「Selective hydrogenolysis of methyl and ethyl acetate in gas phase on copper and supported Group VIII metal catalysts」, Applied Catalysis, A: General (1991), Volume 79(1), pages 1-18において、二酸化チタン担体に担持されたコバルト−ルテニウム−鉄触媒が酢酸エチル(EtAc)からのエタノールの形成を促進することを教示している。
USP 4,675,344は、混合アルコール合成プロセスにおいて製造される高級アルコールに対するMeOHの比率を変えるための方法を開示している。この方法は、供給される水素および一酸化炭素中の硫黄放出物質の濃度の調整を必要とする。このプロセスにおいて使用される触媒は、好ましくは、コバルトなどの第VIII族金属を含まない。
本発明の第一の態様は、混合アルコールの選択的製造プロセスであり、このプロセスは、以下の段階を含む。
A.合成ガス供給原料を発生させる段階(前記供給原料は、COおよびH2を含む);
B.粗生成物流を生成するために十分な条件下で、合成ガス供給原料と混合アルコール合成触媒を接触させる段階;
C.粗生成物流を少なくとも第一軽質生成物流と重質生成物流に分離させる段階;
D.場合により、しかし好ましくは、第一軽質生成物流の一部を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階(ここで、前記再循環流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガスの前駆体と合流する);
E.重質生成物流を少なくとも2つの留分、エタノール軽質留分およびエタノール重質留分に分離する段階;
F.第一軽質生成物流の少なくとも一部とエタノール軽質留分の少なくとも一部とを機能的に接触させること(それによって、そのエタノール軽質留分が吸収媒質として機能して、前記第一軽質生成物流に含有される二酸化炭素および不活性ガスの少なくとも一部を吸収される)により、混合流を形成する段階;
G.場合により、しかし好ましくは、エタノール軽質留分の少なくとも一部を段階A、段階Bまたは段階Aの前駆段階のうちの少なくとも1つに再循環させる段階(ここで、前記再循環流は、それが段階Aもしくは段階Bに行く場合には合成ガスと、またはそれが段階Aの前駆段階に行く場合には合成ガスの前駆体と合流する);
H.混合流を、第二軽質生成物流、重質生成物再循環流、二酸化炭素が豊富な再循環流、およびパージガス留分に分離する段階(前記パージガス留分は、その混合流に含有される二酸化炭素および不活性ガスの少なくとも一部を含む);
I.場合により、しかし好ましくは、第二軽質生成物流を段階Bに再循環させる段階(ここで、前記第二軽質生成物流は、合成ガス供給原料と合流する);および
J.重質生成物再循環流を段階Eに再循環させる段階;
K.場合により、二酸化炭素が豊富な再循環流を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階(ここで、前記再循環流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガス前駆体と合流する);および
L.大気への排出、燃料ガスとしての使用または別のプロセスでの使用のうちの少なくとも1つのために、パージガス留分をこのプロセスから除去する段階。
A.合成ガス供給原料を発生させる段階(前記供給原料は、COおよびH2を含む);
B.粗生成物流を生成するために十分な条件下で、合成ガス供給原料と混合アルコール合成触媒を接触させる段階;
C.粗生成物流を少なくとも第一軽質生成物流と重質生成物流に分離させる段階;
D.場合により、しかし好ましくは、第一軽質生成物流の一部を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階(ここで、前記再循環流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガスの前駆体と合流する);
E.重質生成物流を少なくとも2つの留分、エタノール軽質留分およびエタノール重質留分に分離する段階;
F.第一軽質生成物流の少なくとも一部とエタノール軽質留分の少なくとも一部とを機能的に接触させること(それによって、そのエタノール軽質留分が吸収媒質として機能して、前記第一軽質生成物流に含有される二酸化炭素および不活性ガスの少なくとも一部を吸収される)により、混合流を形成する段階;
G.場合により、しかし好ましくは、エタノール軽質留分の少なくとも一部を段階A、段階Bまたは段階Aの前駆段階のうちの少なくとも1つに再循環させる段階(ここで、前記再循環流は、それが段階Aもしくは段階Bに行く場合には合成ガスと、またはそれが段階Aの前駆段階に行く場合には合成ガスの前駆体と合流する);
H.混合流を、第二軽質生成物流、重質生成物再循環流、二酸化炭素が豊富な再循環流、およびパージガス留分に分離する段階(前記パージガス留分は、その混合流に含有される二酸化炭素および不活性ガスの少なくとも一部を含む);
I.場合により、しかし好ましくは、第二軽質生成物流を段階Bに再循環させる段階(ここで、前記第二軽質生成物流は、合成ガス供給原料と合流する);および
J.重質生成物再循環流を段階Eに再循環させる段階;
K.場合により、二酸化炭素が豊富な再循環流を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階(ここで、前記再循環流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガス前駆体と合流する);および
L.大気への排出、燃料ガスとしての使用または別のプロセスでの使用のうちの少なくとも1つのために、パージガス留分をこのプロセスから除去する段階。
第一の変形において、前記第一の態様のプロセスは、段階AとBの間に介在する段階であり、一定の量の水を合成ガスから除去して、含水量が低減された合成ガス流を段階Bのために生じさせることを含む段階A’をさらに含む。
本発明の第二の態様は、混合アルコールの選択的製造プロセスであり、本プロセスは、以下の段階を含む。
A.合成ガス供給原料を発生させる段階(前記供給原料は、COおよびH2水素を含む);
B.粗生成物流を生成するために十分な条件下で、合成ガス供給原料と混合アルコール合成触媒を接触させる段階;
C.粗生成物流を少なくとも第一軽質生成物流と重質生成物流に分離させる段階;
D.第一軽質生成物流を第一軽質生成物部分および第二軽質生成物部分に分割する段階;
E.第一軽質生成物部分を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階(ここで、前記第一軽質生成物部分は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガスの前駆体と合流する);
F.重質生成物流を使用済みガス流と精製重質生成物流に分離させる段階;
G.使用済みガス流を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階(ここで、前記使用済みガス流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガスの前駆体と合流する);
H.精製重質生成物流を少なくとも2つの留分、エタノール軽質留分およびエタノール重質留分に分離する段階;
I.エタノール軽質留分の少なくとも一部を段階A、段階Bまたは段階Aの前駆段階のうちの少なくとも1つに再循環させる段階(ここで、前記再循環流は、それが段階Aもしくは段階Bに行く場合には合成ガスと、またはそれが段階Aの前駆段階に行く場合には合成ガスの前駆体と合流する);
J.第一軽質生成物部分とエタノール軽質留分の少なくとも一部とを機能的に接触させること(それによって、そのエタノール軽質留分が吸収媒質として機能して、前記第一軽質生成物部分に含有されるCO2および不活性ガスの少なくとも一部を吸収させる)により、混合流を形成する段階;
K.混合流を、第二軽質生成物再循環流、重量生成物再循環流、二酸化炭素が豊富な再循環流、およびパージガス留分に分離する段階(前記パージガス留分は、その混合流に含有される二酸化炭素および不活性ガスの少なくとも一部を含む);
L.第二軽質生成物流を段階Bに再循環させる段階(ここで、前記第二軽質生成物流は、合成ガス供給原料と合流する);および
M.重質生成物再循環流を段階Hに再循環させる段階;
N.二酸化炭素が豊富な再循環流を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階(ここで、前記再循環流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガス前駆体と合流する);および
O.大気への排出、燃料ガスとしての使用または別のプロセスでの使用のうちの少なくとも1つのために、パージガス留分をこのプロセスから除去する段階。
A.合成ガス供給原料を発生させる段階(前記供給原料は、COおよびH2水素を含む);
B.粗生成物流を生成するために十分な条件下で、合成ガス供給原料と混合アルコール合成触媒を接触させる段階;
C.粗生成物流を少なくとも第一軽質生成物流と重質生成物流に分離させる段階;
D.第一軽質生成物流を第一軽質生成物部分および第二軽質生成物部分に分割する段階;
E.第一軽質生成物部分を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階(ここで、前記第一軽質生成物部分は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガスの前駆体と合流する);
F.重質生成物流を使用済みガス流と精製重質生成物流に分離させる段階;
G.使用済みガス流を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階(ここで、前記使用済みガス流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガスの前駆体と合流する);
H.精製重質生成物流を少なくとも2つの留分、エタノール軽質留分およびエタノール重質留分に分離する段階;
I.エタノール軽質留分の少なくとも一部を段階A、段階Bまたは段階Aの前駆段階のうちの少なくとも1つに再循環させる段階(ここで、前記再循環流は、それが段階Aもしくは段階Bに行く場合には合成ガスと、またはそれが段階Aの前駆段階に行く場合には合成ガスの前駆体と合流する);
J.第一軽質生成物部分とエタノール軽質留分の少なくとも一部とを機能的に接触させること(それによって、そのエタノール軽質留分が吸収媒質として機能して、前記第一軽質生成物部分に含有されるCO2および不活性ガスの少なくとも一部を吸収させる)により、混合流を形成する段階;
K.混合流を、第二軽質生成物再循環流、重量生成物再循環流、二酸化炭素が豊富な再循環流、およびパージガス留分に分離する段階(前記パージガス留分は、その混合流に含有される二酸化炭素および不活性ガスの少なくとも一部を含む);
L.第二軽質生成物流を段階Bに再循環させる段階(ここで、前記第二軽質生成物流は、合成ガス供給原料と合流する);および
M.重質生成物再循環流を段階Hに再循環させる段階;
N.二酸化炭素が豊富な再循環流を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階(ここで、前記再循環流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガス前駆体と合流する);および
O.大気への排出、燃料ガスとしての使用または別のプロセスでの使用のうちの少なくとも1つのために、パージガス留分をこのプロセスから除去する段階。
前記第二の態様のプロセスの第一の変形では、プロセスは、段階AおよびBの少なくとも一方より先行する段階であり、段階Aからの合成ガス、段階Iからのエタノール軽質留分、段階Eからの第一軽質生成物部分または段階Gから使用済みガス流のうちの少なくとも1つのから一定の量の水を除去することを含む(前記水の除去は、含水量が低減された合成ガス流を段階Bのために有効に生じさせる)段階A’をさらに含む。
本発明の第三の態様は、混合アルコール生成物の合成プロセスであり、このプロセスは、
A.合成ガスを、混合アルコール生成物、C1からC5アルコール以外の酸素含有化合物および炭化水素、未反応合成ガス成分ならびにCO2を含む未精製生成物流に転換すること(前記混合アルコール生成物は、各場合、その混合アルコール生成物中に存在するアルコールの全モルに基づいて、少なくとも25モルパーセント(mol%)、好ましくは少なくとも30mol%、さらに好ましくは少なくとも35mol%およびさらに好ましくは少なくとも40mol%のエタノール含量を有する);
B.Xの少なくとも1.50倍、好ましくはXの少なくとも1.55倍(この場合、「X」は、段階Aのみを用いる炭素利用率を表す)の炭素利用率をもたらすために十分な量の、CO2、未反応合成ガス成分、MeOHおよび他の酸素含有化合物のうちの少なくとも1つを再循環させること
を含む。上述の炭素効率数は、その天然ガスに含有される材料のモルに基づいて81mol%のメタン含量を有する天然ガスを使用して調製された合成ガスに関する。メタン含量が高いほど、生じる炭素効率が高いこと、および81mol%未満のメタン含量が、炭素効率の、例えばXの少なくとも1.45倍への、下方調整に必ずしもつながらないことは、当業者には理解される。
A.合成ガスを、混合アルコール生成物、C1からC5アルコール以外の酸素含有化合物および炭化水素、未反応合成ガス成分ならびにCO2を含む未精製生成物流に転換すること(前記混合アルコール生成物は、各場合、その混合アルコール生成物中に存在するアルコールの全モルに基づいて、少なくとも25モルパーセント(mol%)、好ましくは少なくとも30mol%、さらに好ましくは少なくとも35mol%およびさらに好ましくは少なくとも40mol%のエタノール含量を有する);
B.Xの少なくとも1.50倍、好ましくはXの少なくとも1.55倍(この場合、「X」は、段階Aのみを用いる炭素利用率を表す)の炭素利用率をもたらすために十分な量の、CO2、未反応合成ガス成分、MeOHおよび他の酸素含有化合物のうちの少なくとも1つを再循環させること
を含む。上述の炭素効率数は、その天然ガスに含有される材料のモルに基づいて81mol%のメタン含量を有する天然ガスを使用して調製された合成ガスに関する。メタン含量が高いほど、生じる炭素効率が高いこと、および81mol%未満のメタン含量が、炭素効率の、例えばXの少なくとも1.45倍への、下方調整に必ずしもつながらないことは、当業者には理解される。
変形されていようと、いまいと、本発明の第一の態様と第二の態様の両方に関する態様は、少なくともEtOHをエチレンに、および場合によってはPrOHをプロピレンに、および場合によってはBuOHをブチレンに転換するために十分な脱水条件にEtOH重質流を付すこと、例えば脱水触媒(例えば、アルミナ)への暴露などを含む。この関連態様は、第一の態様では段階Mおよび第2の態様では段階Pを構成する。前記第三の態様の未精製生成物流の少なくとも一部をそのような脱水条件に付してもよい。
所望される場合には、EtOH重質留分は、EtOHおよびPrOHを含む第一生成物アルコール留分と、BuOHを含有する第二生成物アルコール留分にさらに細分される。この細分は、本発明の第一の態様では段階Eの後(名目上は段階E’)および本発明の第二の態様では段階Hの後(名目上は段階H’)で生じる。このような細分は、別の段階として連続プロセスで生じてもよいし、または別のプロセスで、場合によっては保管および別の現場もしくは場所への輸送のうちの一方もしくは両方の後、行ってもよい。保管時間は、数分という短いものから、数日、場合によっては数年という長いものまで幅があり得る。保管材料の性能よりむしろ、長期にわたる材料の保管費用が、保管時間の上限の決定要因となる。輸送は、パイプライン、タンクトラック、タンク車、バージ、および航湖または航洋船を含む(しかし、これらに限定されない)多数の手段のいずれかによって行うことができる。そのような細分の後、いずれかのまたは両方の生成物アルコール留分を前述の脱水条件に付してもよい。
EtOH重質留分の少なくともEtOHおよびPrOH部分をそれらの対応する軽質オレフィンへ(EtOHからエチレンへおよびPrOHからプロピレンへ)と脱水した後、本発明のさらなる関連態様は、単一オレフィンモノマーのホモポリマー、単一オレフィンモノマーと第二のモノマー(これは、その単一オレフィンモノマーと共重合可能である)とのコポリマー、または単一オレフィンモノマーと少なくとも2つの他のモノマー(これらは、その単一オレフィンモノマーと共重合可能である)との共重合体を形成するために十分な重合条件に、少なくとも1つのオレフィンを付すことを含む。このようなさらなる関連態様は、第一の態様では連続して行われる段階N、および第二の態様では連続して行われる段階Qを構成する。
本明細書全体をとおして用いているような、この段落、後続の段落、または本明細書の他の箇所において提示する定義は、最初に定義した場所で与えた意味を有する。
「エタノール軽質留分」および「エタノール重質留分」は、単一留分または蒸留カットへの細分に関して用いるとき、EtOH軽質留分が、EtOH重質留分より少ないEtOHを含有することを意味する。全体として考えると、EtOH軽質留分およびEtOH重質留分は、前記単一留分または蒸留カットに含有されるEtOHの実質的にすべて、好ましくはすべてを含有する。EtOH軽質留分は、単一蒸留カットに含有されるEtOHの50重量%未満、好ましくは40重量%未満、さらに好ましくは30重量%未満、さらにいっそう好ましくは20重量%未満、およびさらにいっそう好ましくは10重量%未満(各場合、その単一蒸留カットの全エタノール含量に基づく)を含有する。逆に言えば、EtOH重質留分は、単一蒸留カットに含有されるEtOHの少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、さらに好ましくは少なくとも70重量%、さらにいっそう好ましくは少なくとも80重量%、およびさらにいっそう好ましくは少なくとも90重量%(各場合、その単一蒸留カットの全エタノール含量に基づく)を含有する。
族、例えばVIII族へのすべての言及は、元素周期表に関し、前のIUPAC形式でのVIII族は、新しいIUPAC形式での8、9および10族を含む。CRC Handbook of Chemistry and Physics, 77th Edition (1996-1997)の内表紙に、両方の形式が示されている。
本明細書において範囲、例えば2から10が指定されているとき、その範囲の両端の点(2および10)は、別様に特に除外されていない限り、その範囲に含まれる。
下記に提示する説明は、合成ガスを発生させるための天然ガスの使用を扱うものであるが、当業者は、石炭または別の炭質材料のガス化などの公知の技術を用いて合成ガスを発生させることもできることを認識している。
図1は、天然ガス源10および酸素(O2)源12が合成ガス発生器20に供給される本発明の好ましい実施形態を図示するものである。図1は、天然ガス源10からの天然ガスおよびO2源12からの酸素が、合成ガス発生器20に供給される前に単一のライン14で合流することを示している。多数の理由のうちのいずれかのため、ライン14を排し、天然ガス源10からのライン11およびO2源12からのライン13のそれぞれが合成ガス発生器20に直接供給されるようにした、代替供給配置(図1には示されていない)を代用してもよい。この代替供給配置を用いる場合、ライン44、51、67および74からの供給物は、ライン11および13に向かう場合もあり、ならびに直接、合成ガス発生器20に向かう場合もある。
ガス産出現場からパイプラインによって運ばれた天然ガス流は、好ましい天然ガス源10として役立つ。すべての天然ガスは主としてCH4を含むが、当業者は、天然ガス流の組成が現場によって異なることを認識している。好ましくは、天然ガス源10は、(各場合、その天然ガス流の全重量に基づいて)5重量%より少ない、好ましくは1重量%より少ない、さらに好ましくは0.01重量%より少ない、および最も好ましくは0.002重量%であるかそれより少ない硫黄含有化合物を含有する天然ガスの流れを提供する。0.01重量%またはそれ以上(例えば、1重量%)の硫黄レベルでは、1つまたはそれ以上の硫黄除去技術(例えば、吸収層)を用いて天然ガスの硫黄含量を低下させることができる。0.002重量%であるかそれより少ない天然ガス硫黄レベルでは、本発明のプロセスは硫黄除去技術の使用を必要としないと考えられる。
空気は、好ましいO2源12を構成するが、当業者は、そのプロセスへの窒素(N2)の導入を最小限にしたい場合、または精製酸素に関連した付加費用に応じられる場合、純粋なまたは実質的に純粋なO2を使用することもあることを認識している。
本明細書で用いる場合、「ライン」は、ある場所、例えば天然ガス源10から別の場所、例えば合成ガス発生器20に液体、ガスまたは微粉砕固体を通すことに適した導管、通路、パイプ、管または他の中空体を指す。例えば、図1において、ライン11および14は、源10と発生器20との接続をもたらし、ならびに源10から発生器20への天然ガスの移送を助長する。
合成ガス発生器20において、源10からの天然ガスは、その天然ガスを合成ガス(名目上、COと、H2と、場合によってはCO2およびH2Oとの混合物)に転換するために有効な条件下で、源12からのO2と接触する。合成ガス製造プロセスは周知であり、これには、部分酸化、従来の蒸気改質、自己熱改質、またはこれらの組み合わせ、例えばガス加熱改質とその後の自己熱改質、が挙げられる。従って、合成ガス発生器20は、蒸気改質ユニット、部分酸化ユニット、自己熱改質ユニットまたは複合式改質ユニット、例えば、蒸気改質、部分酸化および自己熱改質のうちの2つまたはそれ以上を兼ね備えたユニットであり得る。
合成ガス発生器20が部分酸化ユニットであるとき、O2源12からのO2および天然ガス源10からの天然ガスと一緒に、4つまで(好ましくは、4つすべて)の追加の供給流が、直接、または好ましくは図1に示すように、発生器20に入る。第一の追加の供給流は、第一分離ユニット40からの第一軽質生成物流の第一部分である。前記第一の追加の供給流は、好ましくはライン41および44ならびに合流ライン14により、発生器20に流れる。前記第一軽質生成物流は、溶解したまたは非反応のCO;溶解したまたは未反応のH2;MAS発生器30において混合アルコール合成(MSA)中に生成されるCO2の一部(この動作は下記で詳述する);本発明のプロセスに導入されるまたは本発明のプロセスによって生成される任意の不活性ガス(例えば、アルゴン(Ar)およびN2)の第一部分;アルカン(例えば、CH4、エタン(C2H6)およびプロパン(C3H8))を含む。第二の追加の供給流は、第二分離ユニット50からライン51および合流ライン14により合成ガス発生器20に移動する、使用済みガス流である。第三の追加の供給流は、第三分離ユニット60から、好ましくはライン64、65および67ならびに合流ライン14により、発生器ユニット20へと流れる、EtOH軽質留分(下記で詳述)の第一部分である。第四の追加の供給流は、CO2吸収および分離ユニット70から、好ましくはライン74および合流ライン14により、発生器ユニット20に移送する、CO2が豊富な再循環流(下記で詳述)である。上記で述べたように、当業者は、そのようにしたければ、これらの追加の供給流のいずれかまたはすべてを発生器20に、合流ライン14によってではなく、直接供給することができることを承知している。
所望される場合には、水分離器20’(図示せず)を使用して、合成ガスおよび前記追加の供給流のうちの1つまたはそれ以上に含有される水の少なくとも一部を除去することができる。水分離器20’は、好ましくは、合成ガス発生器20とMAS反応器30の中間位置を占める。水分離器20’を使用するとき、ライン21(図示せず)が合成ガス発生器20からの排出を水分離器20’に運び、そして含水量が低減された合成ガスをライン25がMAS反応器30に運ぶ。追加のライン24(図示せず)が、水を含む流れをさらなる処理、再使用または廃棄のための現場(同じく図示せず)に運ぶ。合成ガス発生器20の前に水分離器20’を配置し、前記追加の流れの少なくとも1つから、それらが合成ガス発生器20に入る前に、水の少なくとも一部を除去することもできる。
合成ガスは、合成ガス発生器20からライン25によりMAS反応器30へと進む。別々に、または好ましくは合成ガスとの共供給物として、EtOH軽質留分の第二部分は、第三分離ユニット60から、好ましくはライン64、65、68および25により、MAS反応器30へと進む。同様に、CO2吸収および分離ユニット70からの第二軽質生成物流は、ライン72により直接、または図1に示すように、ライン72および25により合成ガスとの共供給物の一部として、MAS反応器30に進む。
図1は、ライン23および25によりMAS反応器30に機能的に接続されている硫黄源22を示している。MAS技術分野の当業者は、一定量の硫黄源が、一定のMAS触媒、例えば好ましい硫化コバルトモリブデン触媒(カリウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属で最適に活性化されたもの)の活性を促進することを理解している。本発明のプロセスを開始するとき、硫化水素などの硫黄化合物を硫黄源22からMAS反応器30に導入してもよい。源22からMAS反応器30に添加される硫黄化合物の量は、少なくとも2つの考慮事項に基づき、変動する。1つの考慮事項は、天然ガスから合成ガスを発生させる場合、その天然ガスの硫黄含量に依存する、その合成ガスの硫黄含量である。第二の考慮事項は、ユニット40、50、60および70から合成ガス発生器20に、またはユニット60および70からMAS反応器30に再循環させる流れの硫黄含量である。
MAS反応器30において、合成ガス発生器20からの合成ガス、ユニット60からの残りの流れの第二部分、およびユニット70からの第二軽質生成物流を、場合によっては硫黄源22からの硫黄化合物量と共に含む原料は、ライン31によりMAS反応器30から出て行く未精製生成物流にその原料を転換するために十分な条件下で、MAS触媒(好ましくは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属で場合によっては活性化されている、および場合によっては担持されている、二硫化コバルト/モリブデン触媒)と接触する。
第一分離ユニット40は、MAS反応器30からの未精製生成物流を、第一軽質生成物流(この第一部分は、上で詳述したように合成ガス発生器20に再循環され、第二部分は、ライン41および43によりCO2吸収および分離ユニット70に供給する)と重質生成物流(これは、第一分離ユニット40からライン42により第二分離ユニット50に移動する)とに分配する。
前記重質生成物流は、MeOH、EtOH、PrOH、BuOH、ペンタノール(PeOH)、H2O、エステル(例えば、酢酸メチル(MeAc)および酢酸エチル(EtAc))、アルデヒド、CO2、アルカン(例えば、CH4)、N2、他の不活性ガス(例えば、空気および天然ガスのそれぞれの成分としてプロセスに入ることがあるアルゴン)、溶解した合成ガス(COおよびH2)ならびに溶解した軽質炭化水素(例えば、CH4、C2H6、およびC3H8)を含む。このような重質生成物流についての実例となる組成は、39モルパーセント(mol%)EtOH、32mol% MeOH、7mol% CO2、6mol% PrOH、6mol% H2O、2mol% CH4、2mol%のEtAc、1mol% CO、1mol% H2、1mol% MeAc、1mol%のBuOH、ならびに1mol%の、BuOHより重い不活性ガスおよび材料の組み合わせ(例えば、PeOHおよび蝋(21個未満の炭素原子(C21)を含有する飽和炭化水素としても知られている))である。
前記第一軽質生成物流は、CO、H2、CH4、CO2および不活性物質(例えば、N2およびアルゴン)を含む。そのような第一軽質生成物流についての実例となる組成は、各場合、その第一軽質生成物流に含有される材料の全モルに基づいて、33mol% H2、27mol% CO、19mol% CH4、17mol% CO2、ならびに4mol% 不活性物質および他の成分(例えば、N2、ArおよびMeOH、EtOH、C2H6、エステル、水、プロパノールおよび炭化水素)である。
第二分離ユニット50は、第一分離ユニット40からの重質生成物流を、使用済みガス流(これは、ユニット50からライン51および合流ライン14により合成ガス発生器20に移動する)と精製重質流(これは、ユニット50からライン53により第三分離ユニット60に移動する)に分配する。前記使用済みガス流は、CO2、CH4、CO、H2、軽質アルコール(例えば、MeOHおよびEtOH)、エステル、アルデヒドおよび不活性ガスを含む。実例となる使用済みガス流は、各場合、その使用済みガス流に含有される材料の全モルに基づいて、31mol% CO2、17mol% CH4、13mol% CO、11mol% H2、11mol% MeOH、11mol% EtOH、2mol% H2O、1mol% PrOH、1mol% N2、1mol% Arおよび1mol% EtAcを含む。前記精製重質流は、MeOH、EtOH、PrOH、BuOH、PeOH、エステル、アルデヒド、不活性物質(例えば、N2およびAr)、CO2、H2O、CH4、COおよびH2を含む。実例となる精製重質流は、各場合、その精製重質流に含有される材料の全モルに基づいて、39mol% EtOH、32mol% MeOH、6mol% PrOH、7mol% CO2、6mol% H2O、2mol% CH4、2mol% EtAc、1mol% MeAc、1mol% CO、1mol% BuOH、1mol% H2、ならびに2mol%の不活性物質、アルデヒド、エステルおよび重質成分の組み合わせを含む。
第三の分離ユニット60は、前記精製重質流を少なくとも2つの留分、EtOH軽質留分およびEtOH重質留分に分配する。所望される場合には、前記精製重質流は、EtOH軽質留分およびEtOH重質留分ならびに燃料価のためにLP(低圧)ガス留分を含む、少なくとも3つの留分に分配することができる。
EtOH軽質留分は、ライン64によりユニット60から出る。このEtOH軽質留分の第一部分は、ライン64から出て、ライン65および67ならびに合流ライン14により合成ガス発生器20に、ならびにライン65、68および25によりMAS分離器30に移行する。EtOH軽質留分の第二部分は、ライン64から出て、移動して、さらなる処理のためにライン66によりCO2吸収および分離ユニット70に供給される。
EtOH重質留分は、ライン69によりユニット60から出る。所望される場合には、EtOH重質留分を、追加の分離および分配段階なしに、さらに処理することができる。しかし、好ましくは、EtOH重質留分は、第四分離ユニット90において、第一生成物アルコール留分(これは、EtOHおよびPrOHを含み、ライン91により分離器90から出る)と第二生成物アルコール留分(これは、BuOHを含み、ライン92により分離器90から出る)にさらに細分される。
第三分離ユニット60において分離または分配する場合、LP燃料ガス流は、さらなる使用のためにライン63によりユニット60から出る。そのようなさらなる使用としては、例えば、燃料として燃焼させること、または反応器に移送して、LP燃料ガスの1つまたはそれ以上の成分を所望の中間体もしくは最終生成物に転換することを挙げることができる。
実例となる第一生成物アルコール留分は、各場合、その第一生成物アルコール流に含有される材料の全モルに基づいて、75mol% EtOH、11mol% 水、12mol% PrOH、1mol% MeOH、ならびに1mol%の、ブタノール、エステル、アルデヒドおよび他の酸化物の組み合わせを含む。
実例となる第二生成物アルコール留分は、各場合、その第二生成物アルコール留分に含有される材料の全モルに基づいて、70mol% BuOH、20mol% PeOH、5mol% PrOH、および5mol% イソブタノール(i−BuOH)を含む。
実例となるLP燃料ガス流は、各場合、そのLP燃料ガス流に含有される材料の全モルに基づいて、63mol% CO2、17mol% CH4、9mol% CO、6mol% H2、2mol% MeOH、1mol% エタン(C2H6)、1mol% アルゴン(Ar)、ならびに1mol%の、アルデヒド、エステルおよびAr以外の不活性材料の組み合わせを含む。
実例となるエタノール軽質留分は、各場合、そのエタノール軽質流に含有される材料の全モルに基づいて、85mol% MeOH、4mol% EtAc、4mol% EtOH、3mol% MeAc、1mol% プロピオン酸メチル、1mol% プロピオン酸エチル、1mol% エチルアルデヒド、ならびに1mol%の、他のエステル、アルデヒドおよび不活性物質の組み合わせを含む。
CO2吸収および分離ユニット70は、エタノール軽質留分の第二部分を(ライン41および43による第一分離ユニットからの)第一軽質生成物流の第二部分と接触させる。そのエタノール軽質留分の第二部分は、その第一軽質生成物流の第二部分からのCO2、EtOHおよびより重い酸素含有化合物(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチルおよびプロピオン酸エチル)の少なくとも一部を吸収する吸収媒質としての役割を果す。
エタノール軽質留分の第二部分に吸収された吸収CO2および不活性ガスの少なくとも一部、好ましくは有意な部分、さらに好ましくは実質的にすべて、および最も好ましくはすべては、排気ガスとして、またはさらに好ましくは、燃料ガスとしてもしくは別のプロセスにおける反応体として、ライン73によりユニット70から排出される。ユニット70も、そのユニットの残留内容物を、第二軽質生成物流(これは、上記で詳述したようにMAS反応器30に再循環される)と、大部分がCO2の再循環流(これは、ユニット70からライン74および14により合成ガス発生器20に移動する)と、重質生成物再循環流(これは、ユニット70から、好ましくはライン71および53により、第三分離ユニット60に進む)とに分離する。
合成ガス発生器20に移行する大部分がCO2の再循環流は、好ましくは、CO2、CH4、C2H6、MeOHおよび未反応合成ガス成分(主としてCOおよびH2)を含む。実例となる、大部分がCO2の再循環流は、各場合、その大部分がCO2の再循環流に含有される材料の全モルに基づいて、85mol% CO2、7mol% CH4、2mol% CO、2mol% MeOH、1mol% C2H6、および1mol% H2を含み、残部は、主として、MeAc、EtAc、ペンタン、C2H8および不活性ガスからなる。
第二軽質生成物流は、好ましくは、H2、CO、CH4、CO2および不活性材料を含む。実例となる第二軽質生成物再循環流は、各場合、その第二軽質生成物流に含有される材料の全モルに基づいて、41mol% H2、33mol% CO、20mol% CH4、3mol% CO2、2mol% N2、および1mol% Arを含有する。
重質生成物再循環流は、好ましくは、MeOH、EtOH、EtAc、H2O、CO2、PrOH、MeAc、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルおよび他の酸素含有化合物(例えば、酢酸プロピル、酪酸メチル、酪酸エチル、およびプロピオン酸プロピル)を含む。実例となる重質生成物再循環流は、各場合、その重質生成物再循環流に含有される材料の全モルに基づいて、64mol% MeOH、21mol% EtOH、4mol% EtAc、3mol% H2O、2mol% CO2、2mol% PrOH、1mol% MeAc、1mol% プロピオン酸メチル、1mol% プロピオン酸エチル、ならびに1mol%の、他のエステル、アルデヒドおよび酸化物の組み合わせを含有する。
図1に図示し、上記で詳細に説明したプロセスは、好ましくは、連続プロセスであるので、合成ガスの最初のアリコートが全プロセスを通過すると、幾つかの段階が同時にまたは実質的に同時に生じる。
その最初のアリコートで始まって、源10からの天然ガスおよび源12からの酸素含有ガスは、同時に、ライン11および13により合流ライン14へ、そしてそのライン14から合成ガス発生器20へと流れる。合成ガス発生器20は、次々に、その天然ガスおよび酸素含有ガスを合成ガスに転換する。
その合成ガスは、発生器20からライン25によりMAS反応器30に移行する。必要な場合には硫黄源22からの硫黄含有材料の共供給物が、ライン23および25により、合成ガスと同時にMAS反応器30に入る。MAS反応器30は、MAS触媒を含有し、これが、硫黄含有材料による助けを受けて、合成ガスを粗生成物流に転換する。
その粗生成物流は、MAS反応器30からライン31により第一分離ユニット40へと流れる。第一分離ユニット40は、その粗生成物流を第一軽質生成物流と重質生成物流に分割する。第一軽質生成物流は、重質生成物流がライン42によりユニット40から出るのと同時に、ライン41によりユニット40から出る。その第一軽質生成物流は、Tコネクタなどの分流器によって2つの留分、第一軽質生成物部分および第二軽質生成物部分に分割する。第一軽質生成物部分は、ライン41からライン44を通って直接合成ガス発生器20へと流れるか、図1に示すように、ライン44および合流ライン14により天然ガスおよび酸素含有ガスとの共流物として間接的に発生器20へと流れる。同時に、第二軽質生成物部分は、ライン41からライン43によりCO2吸収および分離ユニット70へと流れる。
重質生成物流の好ましいが任意の分離が、第二分離ユニット50において生じる。第二分離ユニット50は、その重質生成物流を使用済みガス流と精製重質生成物流に分割する。同時に、使用済みガス流は、第二分離ユニット50からライン51により直接(図示せず)、または図1に示すようにライン51および合流ライン14により合成ガス発生器へと流れ、精製重質生成物流は、ライン53により第三分離ユニット60へと流れる。使用済みガス流は、合流ライン14により天然ガスと酸素含有ガスを同時に発生器20へと有効に流れる。
第三分離ユニット60は、精製重質生成物流を少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つの留分に分割する。いずれの場合も、2つの留分は、EtOH軽質留分およびEtOH重質留分である。3つの留分に分割する場合、第三の留分はLPガス留分または流である。2つであろうと、3つであろうと、または3つより多かろうと、それらの留分は、第三分離ユニット60から同時に流出する。EtOH重質留分は、ライン69によりユニット60から出て、一方、EtOH軽質留分は、ライン64によりユニット60から流出し、第三留分を分離する場合、LPガス留分は、ライン63によりユニット60から流出する。EtOH重質留分は、各場合、そのEtOH重質留分中に存在するアルコールの全モルに基づいて、少なくとも25モルパーセント(mol%)、好ましくは少なくとも30mol%、さらに好ましくは少なくとも35mol%およびさらにいっそう好ましくは少なくとも40mol%のエタノール含量を望ましくは有する。
EtOH重質留分は、そのまま、または少なくとも第一生成物アルコール留分(EtOHおよびPrOHを含む)と第二生成物アルコール留分(BuOHを含む)への分離後、さらなる処理、例えば、脱水条件下での処理に付すことができる。この脱水条件は、少なくともEtOHをエチレンに、PrOHをプロピレンに、および場合によってはBuOHをブチレンに転換するために十分な条件である。分離は、図1に示すように、第四分離ユニット90によって生じることができ、第一生成物アルコール留分および第二生成物アルコール留分は、第一生成物アルコール留分はライン91により、および第二生成物アルコール留分はライン92により、ユニット90から同時に出て行く。
単一オレフィンモノマー(例えば、エチレン、プロピレンもしくはブチレン)のホモポリマー、単一オレフィンモノマーと第二のモノマー(これは、その単一オレフィンモノマーと共重合可能である)とのコポリマー(例えば、単一オレフィンモノマーとしてのエチレンと、第二の、すなわち共重合可能な、モノマーとしてのプロピレンとのコポリマー、もしくは単一オレフィンモノマーとしてのエチレンと、第二の、すなわち共重合可能な、モノマーとしてのオクテンとのコポリマー)、または単一オレフィンモノマーと少なくとも2つの他のモノマー(これらは、その単一オレフィンモノマーと共重合可能である)との共重合体(例えば、単一オレフィンモノマーとしてのエチレンと、他の2つのモノマーとしてのプロピレンおよびジエンモノマーとの共重合体)を形成するために十分な条件に、エチレン、プロピレンおよびブチレンのうちの1つまたはそれ以上を付すことができる。
EtOH軽質留分は、好ましくは、2つの同時に流れる部分に分割される。1つの流れ部分は、ライン64からライン66へ、その後、CO2吸収および分離ユニット70へと進む。第二の流れ部分は、合成ガス発生器20への(好ましくは、ライン65および67ならびに合流ライン14による)供給物およびMAS反応器30への(好ましくは、ライン65、68および25による)供給物の少なくとも一方、好ましくは両方に進む。
CO2吸収および分離ユニット70は、ライン41および43により第一分離ユニット40からユニット70に入る第一軽質生成物留分とEtOH軽質留分の第二の流れ部分の少なくとも一部とを機能的に接触させること(それによって、そのエタノール軽質留分が、第一軽質生成物留分に含有されるCO2および不活性ガス(例えば、Ar)の少なくとも一部を吸収する吸収媒質として機能する)により、有効に混合流を形成する。CO2吸収および分離ユニット70は、その混合流を少なくとも4つの副流に分離し、それらのすべてがユニット70から同時に流出する。
1つの流れは、ユニット70からライン74により、直接(図示せず)または間接的に(図1に示す)、合成ガス発生器20へと流れる、CO2が豊富な再循環流である。その間接的流れは、ライン74および合流ライン14により、第二の軽質生成物流が、酸素源12からの酸素含有ガスおよび天然ガス源10からの天然ガスと共に流れるように生ずる。
第二の流れは、ユニット70から、直接(図示せず)またはライン71および53により間接的に、第三分離ユニット60へと流れる、重質生成物再循環流である。間接的な流れの場合、重質生成物再循環流は、精製重質生成物流と共に第三分離ユニット60へと流れる。
第三の流れは、ユニット70から直接(図示せず)またはライン72および25により間接的に(図1に示す)、MAS反応器30へと流れる、第二軽質生成物流である。間接的な流れに関しては、第二軽質生成物流が、合成ガス発生器20からの合成ガスと共にMAS反応器30へと流れる。
第四の流れは、CO2吸収および分離ユニット70からライン73により流出する、パージガス留分である。プロセス流からパージガス留分を抽出することにより、MAS反応器30における反応容積の一定の部分の使用を実質的に維持することができると考えられる。このような抽出がない場合、CO2および不活性ガスが、再循環されると、MAS反応器30へと流れる増え続ける材料留分を形成することとなり、その結果、反応速度が低下するか、より大きなMAS反応器または多数のMAS反応器が必要になると考えられる。
本発明の第三の態様は、Xの少なくとも1.50倍、好ましくはXの少なくとも1.55倍(この場合、「X」は、段階Aのみを用いる炭素利用率を表す)の炭素利用率をもたらすために十分な量の、CO2、未反応合成ガス成分、MeOHおよび他の酸素含有化合物のうちの少なくとも1つを再循環させる段階を含む。上述の炭素利用率数は、その天然ガスに含有される材料のモルに基づいて81mol%のメタン含量を有する天然ガスを使用して調製された合成ガスに関する。当業者は、メタン含量が高いほど、生じる炭素効率が高いこと、および81mol%未満のメタン含量が、炭素利用率の、例えばXの少なくとも1.45倍への、下方調整に必ずしもつながらないことを認識している。
ポリエチレングリコールのジメチルエーテル(SELEXOL(商標)、The DOW Chemical Company)は、高圧、低温、高酸性ガスシステムでガスを処理するために使用することができる。SELEXOL溶剤についての公知用途は、ガス流からのCO2のバルク除去である。
様々なアミン(商品名UCARSOL(商標)で市販されているもの(The DOW Chemical Company))を、高圧、低温、高酸性ガスシステムでのガス処理のために使用することができる。UCARSOL溶剤についての公知用途は、ガス流からのH2Sおよび/またはCO2のバルク除去である。
UOP LLCは、加熱再生循環溶剤プロセスを商品名BENFIELD(商標)で市販している。このプロセスは、例えば天然ガス中に存在し得る、CO2、硫化水素(H2S)および他の酸性ガス成分を除去するために、活性化された抑制熱炭酸カリウム溶液を使用する。
オースチンのテキサス大学、化学工学学科のJ. Tim CullinaneおよびGary T. Rochelleは、「Carbon dioxide absorption with aqueous potassium carbonate promoted by piperazine」, Chemical Engineering Science 59 (2004) , pages 3619-3630においてCO2吸収を論じている。彼らは、ピペラジンは炭酸カリウム水溶液へのCO2吸収の有効な促進剤であり、CO2除去に付随するエネルギー費用を低下させることができると結論付けている。
H.Weissは、「Rectisol wash for purification of partial oxidation gases」, Gas Separation & Purification, 1988 Volume 2, December, pages 171-176において、「化学的および物理的洗浄プロセスは、ガス混合物からCO2、H2SおよびCOS(硫化カルボニル)を除去するために用いられる2つの主要な方法である」と教示している。171頁参照。RECTISOL(商標)プロセス(Linde Aktiengesellschaft)は、洗浄溶剤としてメタノールを使用する。
A.KohlおよびF.Riesenfeldは、Gas Purification(4th ed, Gulf Publishing Co., 1985)と題する彼らの本において、ガス流からのH2SおよびCO2の除去に使用される他の溶剤を論じている。これらの代替溶剤としては、水、アンモニア、炭酸プロピレン、およびN−メチル−2−ピロリドンが挙げられるが、これらに限定されない。
UOP LLCのD.I.Kebek、E.PollaおよびF.P.Wilcherは、「Purification and Recovery Options for Gasification」, Form No: 170-01448-0904において、3つのガス分離および精製スキームを論じている。これらのスキームは、酸性ガス除去のためのSELEXOL(商標)プロセス、POLYSEP(商標)膜、およびPOLYBED(商標)圧力変動吸着(PSA)システムを含む。統合型ガス化複合サイクル(IGCC)に関して、彼らは、SELEXOLユニットを使用する選択的H2S除去と併用された、COSをH2SおよびCO2に転換するためのCOS加水分解による硫黄除去を教示している。彼らは、POLYSEP膜を使用してSELEXOL合成ガス生成物の一部をH2富化させ、その後、POLYBED PSAユニットを用いて、高純度H2流を生じさせることができると言及している。POLYSEP膜技術は、中空繊維としてパッケージされたポリマーを膜内外で確立される圧力差と併用する。H2およびCO2などの迅速に透過する分子と、より遅く透過する分子、例えばCO、CH4およびN2とを分離することができる。POLYBED PSAシステムは、H2含有供給流からの軽質ガス、例えばCO、CO2およびCH4の吸着剤の固定層へ吸着によって動作する。H2は、少量しかその層に吸着されないので、その層を通過した後、比較的高圧および高純度でH2を回収することができる。層の再生は、吸着剤粒子から不純物を脱着することができるように、吸着剤層に対する圧力を減少させることを含む。
USP 4,752,622には、自動車ガソリンの範囲で沸騰するアルコール留分を製造するためのプロセスが論じられている。本プロセスは、H2とCOの混合物と、第一成分、第二成分、第三成分および場合によっては第四成分を含む触媒とを接触させることを含む。前記第一成分は、遊離または化合形態のMoおよびWから選択される。前記第二成分は、遊離または化合形態の鉄(Fe)、Coおよびニッケル(Ni)から選択される。前記第三成分は、遊離または化合形態のアルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む助触媒である。前記第四成分は、担体である。
USP 4,752,622と同じ原出願から来ているUSP 4,752,623は、USP 4,752,622において使用した触媒を調製するための様々な技術を提供している。
USP 4,825,013には、USP 4,752,622のプロセスの改良形が開示されている。この改良形は、H2とCOの混合物への低級アルコールの添加を含む。そのようにすることは、明らかに、その低級アルカノールのホモログ化をもたらす。第3欄の6〜7行目によると、好ましい低級アルコールは、1から5個の炭素原子(C1−C5)を含有する。この低級アルコールは、さらに好ましくは、C1−C3アルコールであり、MeOHが最も好ましい。USP 4,825,013は、混合アルコール留分を分留してMeOHを除去し、その後、そのMeOHをH2とCOの混合物に再循環させることを、第3欄の22〜24行目において教示している。実施例は、アルコール、特にMeOHおよびEtOH(これらは、その生成物における、それぞれ、一番多いおよび二番目に多い酸素含有化合物留分である)の製造に比べて少量のエステル、特にMeAcおよびEtAcの製造を示している。
USP 4,752,622、USP 4,752,623およびUSP 4,825,013の教示は、法律で許される最大限まで本明細書に組み込まれる。
USP 4,749,724(この関連のある教示は、法律で許される最大限まで本明細書に組み込まれる)には、合成ガス(synthesis gas)(合成ガス(syngas)としても公知である)製造が、多数の公知手順のいずれによっても行うことができることが開示されている(第3欄、4〜18行目)。実例となる手順としては、炭化水素系材料、例えば石炭、高比重油もしく天然ガスのガス化;炭化水素の部分燃焼分解;液体もしくはガス状炭化水素の蒸気改質;水ガスシフト反応;またはこれらの何らかの組み合わせが挙げられる。2つの成分(COおよびH2)を別々に発生させることもでき、触媒と接触する供給ガス中のCOは、一般に、0.25から100、好ましくは0.5から5、およびさらに好ましくは0.7から3の範囲である。最も好ましい範囲は、0.7から1.5である。上記の説明は、供給原料として天然ガスを使用して、部分酸化、蒸気改質および自己熱改質のうちの1つまたはそれ以上により合成ガスを発生させることに焦点をあてているが、本発明の範囲から逸脱することなく、USP 4,749,724に開示されている任意の技術により合成ガス製造を行うことができる。
特許協力条約公開出願第WO 01/41145号は、オレフィン、特にアルファ(α)−オレフィンを製造するためのプロセスに関する。本プロセスは、パラフィンをアルコールに酸化する第一段階、およびそのアルコールを脱水してオレフィンを得る第二段階を含む。3および4頁は、アルコール脱水に関する公知教示の概要を含む。例えば、典型的に、大気圧で、および100℃から350℃の間の温度でアルコール脱水を行って、オレフィンおよび水を生じさせる。代表的な脱水触媒としては、酸化アルミニウム(Al2O3)、ゼオライト、硫化マグネシウム、二酸化チタン(TiO2)とAl2O3の組み合わせ、ナトリウム(Na)で変性されたAl2O3、および酸化ジルコニウムが挙げられる。第二段階での使用に好ましい脱水触媒としては、好ましくは、Al2O3担持酸化ジルコニウム触媒が挙げられ、ガンマ(γ)−Al2O3およびシータ(θ)−Al2O3が担体に好ましい。
USP 4,762,858(この関連のある教示は、法律で許される最大限まで本明細書に組み込まれる)には、第10欄の5行目から第11欄の28行目にアルコール合成手順が開示されている。このような教示は、合成ガス中のH2のCOに対するモル比、運転圧力、温度、合成ガス供給物の時間当たりのガス空間速度(GHSV)、および再循環率を指定している。
合成ガス中のH2のCOに対するモル比は、含酸素炭化水素の製造に有利である広い範囲にわたって変わり得る。この比の好ましい下限は、約0.2、さらに好ましくは約0.25、最も好ましくは約0.5、および特に約0.7である。同値の好ましい上限は、約100、さらに好ましくは約5、最も好ましくは約3、および特に約1.5である。
運転圧力としては、150ポンド/平方インチゲージ(psig)(1.05メガパスカル(MPa))またはそれより大きい圧力が挙げられ、500psig(3.55MPa)を超える圧力が好ましく、750psig(5.2MPa)を超える圧力はさらに好ましい。特に好ましい圧力は、1,500psig(10.3MPa)から4,000psig(27.6MPa)の範囲内に存する。4,000psig(27.6MPa)を超える圧力は、可能ではあるが、高圧容器の費用、コンプレッサーおよびエネルギー費用のため、経済的に魅力がなくなる傾向がある。それを念頭におくと、20,000psig(137.9MPa)という高圧で行ってもよいが、10,000psig(68.9MPa)またはそれより小さい圧力の方が好ましく、5,000psig(34.56MPa)の圧力の方がさらに好ましく、約2000psig(13.8MPa)から3,000psig(20.7MPa)の圧力は、非常に満足できる結果をもたらす。
アルコール合成温度は、望ましくは、少なくとも200℃、好ましくは少なくとも220℃であるが、500℃以下、好ましくは400℃未満、さらに好ましくは350℃未満である。特に好ましい温度は、300℃から350℃の範囲内に存する。
合成ガス供給物のGHSVは、C1-10含酸素炭化水素が製造されるようなGHSVであり、当分野において公知であるように、非常に広範わたって変わるものであり得、好ましくは約50時-1から約20,000時-1である。さらに好ましくは、GHSVの下限は、約200時-1、最も好ましくは約300時-1である。また、GHSVのより好ましい上限は、約10,000時-1、および最も好ましくは約5,000時-1である。これらの好ましい範囲内で、転換率は、通常、GHSVが増加するにつれて減少する。しかし、同時に、製造効率が、通常、増加する。製造効率は、触媒の単位体積当たりの製造された生成物の質量によって測ることができる。
好ましくは、混合アルコールプロセスにおいてアルコール留分と共に形成される副生成物は、主として、ガス状生成物である。すなわち、それらは、好ましくは、主としてC1-4炭化水素である。好ましくは、その場合、C5+炭化水素が、少なくとも約20パーセント未満、さらに好ましくは10パーセント未満、および最も好ましくは5パーセント未満のCO2−遊離(free)炭素選択率で併産される。通常液体炭化水素の量が少ないほど、その通常液体アルコールと副生成物との分離が容易になる。
好ましい条件下では、形成される水(H2O)の量が、形成される所望の生成物の量より実質的に少ない。特に、所望の生成物がC1-10、さらに特にC1-5、および最も特にC2-5混合アルコールである場合、好ましくは、H2Oは、その所望の含酸素生成物の量に基づいて20重量%未満、およびさらに好ましくは15重量%未満である。
分析手順
オンライン分析用に構成されたAgilent HP 5890 Series II Gas Chromatograph(GC)を使用して、図1に示すそれぞれのラインに含有される材料の組成を決定する。このGC構成は、3本のカラムを使用する。25メートル(m)対(×)0.53ミリメートル(mm)内径(I.D.)PoraBOND Q(Varian CP7354);25m×0.32mm I.D. PoraPLOT U(Varian CP7581I5);および10m×0.32mm MS-5A(Varian CP7535)。このGC構成は、水素炎(flame)イオン化検出器(FID)と熱伝導率検出器(TCD)の両方も含む。
オンライン分析用に構成されたAgilent HP 5890 Series II Gas Chromatograph(GC)を使用して、図1に示すそれぞれのラインに含有される材料の組成を決定する。このGC構成は、3本のカラムを使用する。25メートル(m)対(×)0.53ミリメートル(mm)内径(I.D.)PoraBOND Q(Varian CP7354);25m×0.32mm I.D. PoraPLOT U(Varian CP7581I5);および10m×0.32mm MS-5A(Varian CP7535)。このGC構成は、水素炎(flame)イオン化検出器(FID)と熱伝導率検出器(TCD)の両方も含む。
Valco 6ポート弁(Valco A4C6UWP)を使用して、MS−5AカラムおよびPoraPLOT Uカラムをカラム反転構成で配置し、それらをTCDに接続する。PoraBOND QをFIDに接続する。この構成は、両方のカラムセットへの同時注入を利用して、不活性ガスおよび炭化水素を含む30の異なる成分を定量することができる。
ブロックおよびブリード(bleed)熱ガスサンプリングシステムを使用して、単相蒸気サンプルを反応器排出口からGCに送達する。Valco 6ポート多位置弁を使用して、選択された流れをラインからGCに運ぶ。
外部標準較正を用いてGCを較正する。外部標準較正は、認定ガス標準物質、またはそれぞれの液体成分を3リットルのTedlar(商標)バッグに注入し、その成分を窒素で定量的に希釈することによって作ったガス混合物の、いずれかを分析することにより、個々の成分それぞれについての応答係数(RF)を決定する。(前記認定ガス標準物質または前記ガス混合物、どちらか適切な方の中の)成分の濃度を、標準物質中のそれぞれの成分についてのその対応するGCピーク面積で割ることにより、それぞれの成分についてのRFを計算する。それぞれの測定サンプル流成分についてのピーク面積にその対応する算出RFをかけることによって、反応器流組成を決定する。FIDを使用して測定したそれぞれの成分についての代表的な検出限界(LOD)は、6容量百万分率(ppm(v))であり、それぞれの成分についての代表的定量限界(LOQ)は、20ppm(v)である。GC法の相対精度は、それぞれの成分について+/−2%である。
以下の実施例は、本発明を例証するものであるが、限定するものではない。すべての分および百分率は、別様に述べていない限り、重量に基づく。すべての温度は、℃である。本発明の実施例(Ex)は、アラビア数字によって示し、比較例(Comp Ex)は、大文字のアルファベット文字によって示す。本明細書において、別様に述べていない限り、「室温」および「周囲温度」は、名目上、25℃である。
[実施例1]
反応器チャンバとして、四分の一インチ(1/4”)の外径(O.D.)および0.035”(0.89ミリメートル(mm))の壁厚を有する、十四(14)インチ(35.6センチメートル(cm))長のステンレス鋼管を使用する。
反応器チャンバとして、四分の一インチ(1/4”)の外径(O.D.)および0.035”(0.89ミリメートル(mm))の壁厚を有する、十四(14)インチ(35.6センチメートル(cm))長のステンレス鋼管を使用する。
Sud Chemieによって調製され、供給されたクレーバインダー(各場合、ペレット重量に基づいて、66重量% CoMo2Sx(xは、4と6の間で変動し得、平均値は、5である)粉末、20重量% ベントナイトLクレー(Southern Clay Products)、10重量% 炭酸カリウム(K2CO3)および4重量%の潤滑剤(粉末硬化食用油、例えば、STEREOTEX(商標)NF、ABITEC Corporation))を配合したカリウム変性二硫化コバルトモリブデン触媒のペレット(1/8”(0.3cm)の直径および3/16”(0.5cm)の長さを有する柱体)を粉砕して、20メッシュ(850マイクロメートル(μm)の篩の目と等価のUSメッシュ)から40メッシュ(425μmの篩の目と等価のUSメッシュ)の粒径範囲を有する粒子にする。反応器チャンバに、6ミリリットル(mL)の前記粉砕ペレットと、そのチャンバを満たすために十分な量の20メッシュ(850μmの篩の目と等価のUSメッシュ)から40メッシュ(425μmの篩の目と等価のUSメッシュ)の粒径範囲を有する不活性石英チップを入れる。
次のような連続して行われる段階を用いて、反応器チャンバに混合供給流を導入する。最初に、硫化水素(H2S)をH2に、百万容積部のH2当たり2500容量部のH2Sの量で混入する。質量流調整器を使用して、そのガス混合物と第二のガスを0.4:20の容量比でその反応器チャンバに供給する。この第二のガスは、47.5容量パーセント(容量%)H2、47.5容量% COおよび5容量% N2を含有する。
流動砂(fluidized sand)を使用して、反応器チャンバおよびその内容物を、表1に示す温度に加熱する。
MeOHを反応器チャンバに添加するとき、混合供給流が反応器チャンバに入る前に、液体シリンジポンプを使用してMeOHを気化器に供給する(そのMeOHは、この気化器において混合供給流と混ざる)。反応器へのMeOH供給量を、反応器流出MeOH含量と合うように調整して、定常状態運転条件(すなわち、正味MeOH生成なし)をシミュレートする。
上記で詳述したとおりのGC分析により気相生成物反応器組成を決定する。生成物EtOH含量(重量%)は、生成物中のエタノールの重量をその生成物中のアルコールの全重量で割った商の100倍に等しい。
表1は、ケースA(MeOH供給なし)およびケースB(8ポンド毎立方フィート毎時(lb/ft3/時)(128.1キログラム毎時毎立方メートル(kg/時/m3)でMeOH供給)についてのプロセス条件および様々な生成物パラメータをまとめたものである。ケースBは、本発明の代表である。
CO転換率=(MAS反応器30への供給物中のCO含量とMAS反応器30から出る未精製生成物中のCO含量との差である分子と、MAS反応器30への供給物中のCO含量である分母の比)という式によりCO転換率を決定する。
炭化水素(HC)選択率は(=)、(a)COとH2の混合物を調製するために使用したガス中のメタンおよびエタンに含有される炭素のモルを(b)生成物ガスに転換されたCOのモルから生成物ガス中のCO2のモルを引くことによって決定される差で割ることによって決定される商の100倍に等しい。
HC選択率についての式を用いるが、(a)の代わりに生成物EtOHまたは生成物PrOHの、どちらか適切な方に含有される炭素のモルを用いることにより、アルコール(例えば、EtOHまたはPrOH)選択率を決定する。MeOHをプロセスに添加しない場合、同じ方法で、MeOH選択率を決定する。MeOHの製造と等しくなるようにMeOHの供給量のバランスをとると、正味のMeOHはゼロに等しく、MeOH選択率を決定する必要がない。
図1に概略的に図示するようなおよび上記で詳細に説明したような本発明のプロセスの場合、MAS反応器30の初回通過時にEtOHおよびPrOHなどの所望の生成物を生じない例えば天然ガスに含有される炭素は、それが、例えば第三分離ユニット60ならびにCO2吸収および分離ユニット70のいずれかもしくは両方から直接、または例えば第三分離ユニット60からのライン64、65および67の内容物が合成ガス発生器20へと流れる場合には合成ガス発生器20経由で間接的に、MAS反応器30に再び入るときには、そのようにすることができる。そのような炭素は、所望の生成物を生じさせる機会を1回より多く有するので、「炭素利用率」と称する、あるいは「炭素効率」と呼ばれることもある、係数は、本発明のプロセスの有効性の尺度となる。炭素利用率、すなわち「CU」は、EtOH生成物中の炭素のモル+PrOH生成物中の炭素のモルの合計である分子と、合成ガス発生器20に入る供給された炭素含有材料中の炭素のモル(例えば、ライン11により合成ガス発生器20に入る天然ガス中の炭素のモル)の数に等しい分母との比に等しい。言い換えると、これは、合成ガス発生装置20に供給されるどのくらい炭素が、所望の生成物、この場合はEtOHおよびPrOHを生じさせるかの尺度である。BuOHなどの他の酸素含有化合物が所望の生成物の類に入る場合には、そのような他の酸素含有化合物を加えるように前記分子を容易に変更することができる。
下記の表1に示すものなどの単回通過実験において、「炭素利用率」と名付けた率は、「炭化水素選択率」または「HC選択率」と名を変更する。単回通過実験において合成ガス反応器に入る炭素は、EtOHおよびPrOHなどの所望の生成物を生じさせる機会を1回しか有さないため、天然ガス供給物についてのHC選択率が、多数の炭素転換の機会の中での炭素利用率係数としての同じ天然ガス供給物の炭素利用率より必然的に低いことは、当業者には容易に認識される。
表1において用いる略記およびそれらに付随する意味としては、次のものが挙げられる。
Temp=温度
PSIA=ポンド/平方インチ絶対圧
MPa=メガパスカル
SCCM=分当たりの標準立法センチメートル
GHSV=時間当たりのガス空間速度
Temp=温度
PSIA=ポンド/平方インチ絶対圧
MPa=メガパスカル
SCCM=分当たりの標準立法センチメートル
GHSV=時間当たりのガス空間速度
表1に提示したデータは、正味のMeOH製造がない状態の達成が可能であることを明示している。これらのデータは、MeOHの添加が、生成物EtOHの収量を向上させることも明示している。より重要ではないにせよ、同じく重要なこととして、表1のデータは、下記で説明するような本発明のプロセスのシミュレーションの基礎となる。
表1のデータを用いて、ASPENPLUS(商標)、バージョン12.1において、MeOHより高級なアルコールを製造するプロセスであって、MAS反応器からの排出物に含有されるCO2の一部を除去するためのMeOHの使用および合成ガス反応器(名義的には図1中のブロック20)とMAS反応器(名義的には図1のブロック30)の両方へのMeOHの再循環を含むプロセスについて、シミュレーションを構築する。当業者は、同じソフトウェアおよびパーソナルコンピュータを用いて、このシミュレーションを容易に再現できると考えられる。他のプロセスフローシートシミュレーションソフトウェアで同様の結果を得ることもできる。
表2Aから2Cは、図1に図示するプロセスについてのASPENシミュレーションデータをまとめたものである。番号、例えば11が頭に付いている各欄は、図1のラインに関連する。例えば、11の下のデータは、天然ガス源の組成を示し、13の下のデータは、酸素源の組成を示す。表3は、表1に示したそれぞれのラインに存在する流れについてのキログラム毎時(kg/時)での流量、温度(摂氏度(℃))および圧力(バール/メガパスカル(MPa))データを集めたものである。
図1に図示するプロセスは、そのプロセスからのCO2および不活性ガスの一部をパージに備えている。対照してみると、CO2および不活性ガスのパージを無くすことは、そのようなガスの蓄積につながり、結果として、例えばMAS反応器30の能力の低下につながる。CO2および不活性ガスをパージしないことに伴う追加の問題は、定常状態運転の達成不能である。
[比較例A]
上の表2Aから2Cおよび3に提示したASPENシミュレーションデータにより、ライン41の組成を有する流れを2つの部分、ライン44により合成ガス発生器20に向けられる部分と、ライン43によりCO2吸収および分離ユニット70に向けられる部分に分割することが考えられる。
上の表2Aから2Cおよび3に提示したASPENシミュレーションデータにより、ライン41の組成を有する流れを2つの部分、ライン44により合成ガス発生器20に向けられる部分と、ライン43によりCO2吸収および分離ユニット70に向けられる部分に分割することが考えられる。
ライン41における組成物のすべてをCO2吸収および分離ユニット70に送り、合成ガス発生器20にはいずれの部分も送らない場合、ライン72によりCO2吸収および分離ユニット70から出る第二軽質再循環流は、表2Bに示したものに比べて増加した軽質炭化水素(例えば、CH4およびC2H6)含量を含有すると考えられる。そしてまたこれは、MAS反応器30に入る供給流および再循環流中のそのような軽質炭化水素の増加につながり、その結果、合成ガス成分(COおよびH2)に代わり、事実上、所望の混合アルコールの産出量を減少させることも考えられる。
MAS反応器30に入る流れの中の軽質炭化水素の増加に対抗する1つの手段は、ライン44の内容物の一部を、それらが合成ガス発生器20に到達する前に、図1に概略を示したプロセスの外部にパージ、排出または別様に向けることである。ライン44の内容物のすべてを合成ガス発生器20に送るのではなく、ライン41の内容物の6.2%をパージすることにより、炭素利用率が55%から49%に減少されると考えられる。炭素利用率の減少は、言い換えると、合成ガスの所与のアリコートに含有される炭素価の喪失に基づく混合アルコールの製造費用の増加ということになる。
[実施例2]
反応器チャンバとして、1インチ(2.5cm)のO.D.および0.035’(0.89mm)の壁厚を有し、一端に流入圧力転換器および他端に排出圧力転換器を装備した10インチ(25.4cm)長のステンレス鋼管を使用する。20グラム(g)の実施例1の場合と同じ触媒と、その触媒によって塞がれない容積を占有するのに十分な不活性石英チップをその管に充填する。H2を使用してその管の内側を478ポンド/平方インチゲージ(psig)(3.27MPa)の圧力に加圧する。流入圧力転換器を装備した管端に、第一のBrooks 5850E質量流量調整器により386sccmの率でH2、および第二のBrooks 5850E質量流量調整器により約425sccmの率でCOを供給する。加えて、5SCヘッドを装備したGilson 307ポンプを使用して同端に酢酸メチル(MeAc)を毎分0.2mLの速度で供給する。間隔を空けて6つの1インチ(2.5cm)の内径のバンドヒーター(Watlow)を用いて、反応器チャンバおよびその内容物を加熱する。
反応器チャンバとして、1インチ(2.5cm)のO.D.および0.035’(0.89mm)の壁厚を有し、一端に流入圧力転換器および他端に排出圧力転換器を装備した10インチ(25.4cm)長のステンレス鋼管を使用する。20グラム(g)の実施例1の場合と同じ触媒と、その触媒によって塞がれない容積を占有するのに十分な不活性石英チップをその管に充填する。H2を使用してその管の内側を478ポンド/平方インチゲージ(psig)(3.27MPa)の圧力に加圧する。流入圧力転換器を装備した管端に、第一のBrooks 5850E質量流量調整器により386sccmの率でH2、および第二のBrooks 5850E質量流量調整器により約425sccmの率でCOを供給する。加えて、5SCヘッドを装備したGilson 307ポンプを使用して同端に酢酸メチル(MeAc)を毎分0.2mLの速度で供給する。間隔を空けて6つの1インチ(2.5cm)の内径のバンドヒーター(Watlow)を用いて、反応器チャンバおよびその内容物を加熱する。
反応器チャンバからの反応生成物のGC分析は、MeOH、EtOH、MeAcおよび酢酸エチル(EtAc)が存在することを示す。
生成物EtAcのモル数の2倍+生成物EtOHのモルの合計である分子と、生成物MeAcのモル+生成物EtAcのモル数の2倍+生成物EtOHのモルの合計である分母との比を100倍することにより、MeAc転換率(%)を計算する。例えばEtAcの変性に関して本明細書で用いる場合の「生成物」は、MAS反応器30などの反応器からの未精製生成物流に含有されるEtAcを指す。
[実施例3]
実施例2を繰り返すが、圧力を450psig(3.1MPa)に減少させ、MeAcではなくEtAcを供給し、ならびにEtAcの供給量を0.2mL/分から、5.68のH2のEtAcに対するモル比をもたらすために十分な0.6の時間当たりの液空間速度(LHSV)に変更する。
実施例2を繰り返すが、圧力を450psig(3.1MPa)に減少させ、MeAcではなくEtAcを供給し、ならびにEtAcの供給量を0.2mL/分から、5.68のH2のEtAcに対するモル比をもたらすために十分な0.6の時間当たりの液空間速度(LHSV)に変更する。
EtAc転換率(%)=100×(EtOHのモルの0.5倍)/(供給物中のEtAcのモル+EtOHのモルの0.5倍)。この式中のEtOHのモルは、反応器からの生成物中のEtOHのモルを表す。
EtAc転換率数および付随する温度は、200℃=0%、240℃=7%、260℃=35%、280℃=65%、300℃=81%、および320℃=92%である。
実施例3は、EtAcが、MeAcより反応性が低いことを示している。それにもかかわらず、MeAcとEtAcの両方が、少なくとも300℃の転換温度で所望の生成物への比較的高い転換率をもたらす。
[実施例4]
実施例3を繰り返すが、EtAcの代わりに酢酸プロピル(PrAc)を用いて10.3のH2対PrAcのモル比になるようにし、圧力を500psig(3.4MPa)に増加し、200℃および240℃での運転を無くし、ならびに転換率を計算するための式を、100×(生成物中のプロパノール(PrOH)のモル)÷(PrAc(供給物)のモル+PrOH(生成物)のモルの合計)に変える。
実施例3を繰り返すが、EtAcの代わりに酢酸プロピル(PrAc)を用いて10.3のH2対PrAcのモル比になるようにし、圧力を500psig(3.4MPa)に増加し、200℃および240℃での運転を無くし、ならびに転換率を計算するための式を、100×(生成物中のプロパノール(PrOH)のモル)÷(PrAc(供給物)のモル+PrOH(生成物)のモルの合計)に変える。
PrAc転換率数および付随する温度は、260℃=32.8%、280℃=61.5%、300℃=82.3%、および320℃=91.9%である。
実施例2から実施例4のデータは、500psig(3.4MPa)またはそれより小さいような比較的低い圧力ででさえ、酢酸低級アルキル(MeAc、EtAcおよびPrAc)の対応するアルコールへの転換率が、300℃ほどの低い温度で80%を超えることを示している。表2Aから2Cは、様々なラインの酢酸低級アルキル含量のASPENシミュレーション予測を示している。このようなデータおよび予測は、酢酸低級アルキルの再循環が、炭素利用率をそのような酢酸低級アルキルの排除を促進する先行の実施に固有のものより増加させることにより、プロセスの経済性を向上させるようであることも示している。MeOHからの酢酸低級アルキルの分離は、相当な技術的問題を呈し、相当な出費を招くと考えられるので、そのような酢酸低級アルキルをMeOHと一緒に再循環させ、同時に炭素利用率を増加させることができることは、経済的に魅力的であると考えられる。
[比較例B]
上記の表2Aから2Cおよび3に提示したASPENシミュレーションデータにより、図1に図示したプロセスからのCO2および不活性ガスの少なくとも一部の除去を助長するために、エタノール軽質留分の一部を使用することが考えられる。このような除去は、CO2吸収および分離ユニット70において生じる。ライン66をなくすことによりエタノール軽質留分のすべてを合成ガス発生器20に戻すが、少なくとも多少のCO2除去レベルを維持したいと思う場合、一定の代替技術を利用できるが、費用がかかる。当業者は、上記で開示したRECTISOL(商標)プロセスには純粋なMeOHの使用が必要であることを認識している。これは、MeOHを精製するために使用される装置およびプロセスに見合った付加資本経費を必然的に伴う。当業者は、溶剤による汚染のため、重質生成物再循環流をライン71により第三分離ユニット60に戻すことが事実上できなくなることも受け入れるという条件で、SELEXOL(商標)(ポリエチレングリコールのジメチルエーテル)として公知の溶剤も使用できることを認識している。このようにしてまたは同様に重質生成物再循環流を戻す能力を失うことにより、所望の混合アルコールの回収率は、事実上、低下する。
上記の表2Aから2Cおよび3に提示したASPENシミュレーションデータにより、図1に図示したプロセスからのCO2および不活性ガスの少なくとも一部の除去を助長するために、エタノール軽質留分の一部を使用することが考えられる。このような除去は、CO2吸収および分離ユニット70において生じる。ライン66をなくすことによりエタノール軽質留分のすべてを合成ガス発生器20に戻すが、少なくとも多少のCO2除去レベルを維持したいと思う場合、一定の代替技術を利用できるが、費用がかかる。当業者は、上記で開示したRECTISOL(商標)プロセスには純粋なMeOHの使用が必要であることを認識している。これは、MeOHを精製するために使用される装置およびプロセスに見合った付加資本経費を必然的に伴う。当業者は、溶剤による汚染のため、重質生成物再循環流をライン71により第三分離ユニット60に戻すことが事実上できなくなることも受け入れるという条件で、SELEXOL(商標)(ポリエチレングリコールのジメチルエーテル)として公知の溶剤も使用できることを認識している。このようにしてまたは同様に重質生成物再循環流を戻す能力を失うことにより、所望の混合アルコールの回収率は、事実上、低下する。
[比較例C]
比較例Bのさらなる変形として、ライン41における流れの内容物を3つの留分に分けることに有利なように、CO2吸収および分離ユニット70の使用を完全に無くすことができる。この3つの留分は、(a)合成ガス発生器20に再循環される第一留分、(b)MAS反応器30に再循環される第二留分、および(c)図1に図示したプロセスから排出され、パージされるか、図1に図示したものの外部の別のプロセスにさらなる処理のために送られる、第三留分である。第二留分は、MAS反応器30での合成ガスを未精製生成物流に転換する反応におけるCO2濃度に課される上限により制限される。第一留分は、所望の合成ガス組成(H2対CO比)の選択により制限される。第一および第二留分に対するこれらの制限のために、第三留分は、相当の大きさの留分を十分に構成し得る。このような取り合わせのASPENシミュレーションは、図1に図示したおよび実施例1において例示した完全プロセスを用いることによる55%に対して44%の炭素利用率をもたらす。
比較例Bのさらなる変形として、ライン41における流れの内容物を3つの留分に分けることに有利なように、CO2吸収および分離ユニット70の使用を完全に無くすことができる。この3つの留分は、(a)合成ガス発生器20に再循環される第一留分、(b)MAS反応器30に再循環される第二留分、および(c)図1に図示したプロセスから排出され、パージされるか、図1に図示したものの外部の別のプロセスにさらなる処理のために送られる、第三留分である。第二留分は、MAS反応器30での合成ガスを未精製生成物流に転換する反応におけるCO2濃度に課される上限により制限される。第一留分は、所望の合成ガス組成(H2対CO比)の選択により制限される。第一および第二留分に対するこれらの制限のために、第三留分は、相当の大きさの留分を十分に構成し得る。このような取り合わせのASPENシミュレーションは、図1に図示したおよび実施例1において例示した完全プロセスを用いることによる55%に対して44%の炭素利用率をもたらす。
Claims (22)
- 以下の段階、
A.合成ガス供給原料を発生させる段階であって、前記供給原料は、一酸化炭素および水素を含む段階;
B.粗生成物流を生成するために十分な条件下で、合成ガス供給原料と混合アルコール合成触媒を接触させる段階;
C.粗生成物流を少なくとも第一軽質生成物流と重質生成物流に分離させる段階;
D.場合により、第一軽質生成物流の一部を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階であって、前記再循環流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガスの前駆体と合流する段階;
E.重質生成物流を少なくとも2つの留分、エタノール軽質留分およびエタノール重質留分に分離する段階;
F.第一軽質生成物流の少なくとも一部とエタノール軽質留分の少なくとも一部とを機能的に接触させることにより、混合流を形成する段階であって、それによって、そのエタノール軽質留分が吸収媒質として機能して、前記第一軽質生成物流に含有される二酸化炭素および不活性ガスの少なくとも一部を吸収させる段階;
G.場合により、エタノール軽質留分の少なくとも一部を段階A、段階Bまたは段階Aの前駆段階のうちの少なくとも1つに再循環させる段階であって、前記再循環流は、それが段階Aもしくは段階Bに行く場合には合成ガスと、またはそれが段階Aの前駆段階に行く場合には合成ガスの前駆体と合流する段階;
H.混合流を、第二軽質生成物流、重質生成物再循環流、二酸化炭素が豊富な再循環流、およびパージガス留分に分離する段階であって、前記パージガス留分は、その混合流に含有される二酸化炭素および不活性ガスの少なくとも一部を含む段階;
I.場合により、第二軽質生成物流を段階Bに再循環させる段階であって、前記第二軽質生成物流は、合成ガス供給原料と合流する段階;および
J.重質生成物再循環流を段階Eに再循環させる段階;
K.場合により、二酸化炭素が豊富な再循環流を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階であって、ここで、前記再循環流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガス前駆体と合流する段階;および
L.大気への排出、燃料ガスとしての使用または別のプロセスでの使用のうちの少なくとも1つのために、パージガス留分を前記プロセスから除去する段階
を含む、混合アルコールの選択的製造プロセス。 - 以下の段階、
A.合成ガス供給原料を発生させる段階であって、前記供給原料は、一酸化炭素および水素を含む段階;
B.粗生成物流を生成するために十分な条件下で、合成ガス供給原料と混合アルコール合成触媒を接触させる段階;
C.粗生成物流を少なくとも第一軽質生成物流と重質生成物流に分離させる段階;
D.第一軽質生成物流を第一軽質生成物部分および第二軽質生成物部分に分割する段階;
E.第一軽質生成物部分を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階であって、前記第一軽質生成物部分は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガスの前駆体と合流する段階;
F.重質生成物流を使用済みガス流と精製重質生成物流に分離させる段階;
G.使用済みガス流を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階であって、前記使用済みガス流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガスの前駆体と合流する段階;
H.精製重質生成物流を少なくとも2つの留分、エタノール軽質留分およびエタノール重質留分に分離する段階;
I.エタノール軽質留分の少なくとも一部を段階A、段階Bまたは段階Aの前駆段階のうちの少なくとも1つに再循環させる段階であって、前記再循環流は、それが段階Aもしくは段階Bに行く場合には合成ガスと、またはそれが段階Aの前駆段階に行く場合には合成ガスの前駆体と合流する段階;
J.第一軽質生成物部分とエタノール軽質留分の少なくとも一部とを機能的に接触させることにより、混合流を形成する段階であって、それによって、そのエタノール軽質留分が吸収媒質として機能して、前記第一軽質生成物部分に含有される二酸化炭素および不活性ガスの少なくとも一部を吸収させる段階;
K.混合流を、第二軽質生成物流、重質生成物再循環流、二酸化炭素が豊富な再循環流、およびパージガス留分に分離する段階であって、前記パージガス留分は、前記混合流に含まれる二酸化炭素および不活性ガスの少なくとも一部を含む段階;
L.第二軽質生成物流を段階Bに再循環させる段階であって、前記第二軽質生成物流は、合成ガス供給原料と合流する段階;および
M.重質生成物再循環流を段階Hに再循環させる段階;
N.二酸化炭素が豊富な再循環流を段階Aまたは段階Aの前駆段階に再循環させる段階であって、前記再循環流は、それぞれ、合成ガスまたは合成ガス前駆体と合流する段階;および
O.大気への排出、燃料ガスとしての使用または別のプロセスでの使用のうちの少なくとも1つのために、パージガス留分をこのプロセスから除去する段階
を含む、混合アルコールの選択的製造プロセス。 - 第一軽質生成物流が、未反応一酸化炭素、未反応水素、二酸化炭素、メタン、エタンおよび不活性ガス(ArおよびN2)を含む、請求項1または請求項2に記載のプロセス。
- 重質生成物流が、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エステル、アルデヒド、水、溶解合成ガス、および軽質炭化水素(CH4、C2H6、およびC3H8)を含む、請求項1または請求項2に記載のプロセス。
- 段階Aにおける合成ガス供給原料発生が、天然ガスの部分酸化、天然ガスの蒸気改質、または天然ガスの自己熱改質のうちの少なくとも1つによって起こる、請求項1または請求項2に記載のプロセス。
- 合成ガス供給原料が、段階Bにおいて混合アルコール合成触媒と接触する前に、硫黄源と混合する、請求項1または請求項2に記載のプロセス。
- 合成ガス発生が、石炭または別の炭質材料をガス化することによって起こる、請求項1または請求項2に記載のプロセス。
- 混合アルコール合成触媒が、硫化コバルト/モリブデン触媒である、請求項1または請求項2に記載のプロセス。
- 段階Eの後に続く段階であって、少なくともエタノールをエチレンに、および場合によってはプロパノールをプロピレンに、および場合によってはブタノールをブチレンに転換するために十分な脱水条件、例えば脱水触媒への暴露などにエタノール重質流を付すことを含む段階Mをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
- 段階Hの後に続く段階であって、少なくともエタノールをエチレンに、および場合によってはプロパノールをプロピレンに、および場合によってはブタノールをブチレンに転換するために十分な脱水条件、例えば、脱水触媒への暴露などにエタノール重質流を付すことを含む段階Pをさらに含む、請求項2に記載のプロセス。
- 段階Mの後に続く連続して行われる段階Nをさらに含み、前記段階Nが、単一オレフィンモノマーのホモポリマー、単一オレフィンモノマーと当該単一オレフィンモノマーと共重合可能である第二のモノマーとのコポリマー、または単一オレフィンモノマーと当該単一オレフィンモノマーと共重合可能である少なくとも2つの他のモノマーとの共重合体を形成するために十分な重合条件に、少なくとも1つのオレフィンを付すことを含む、請求項9に記載のプロセス。
- 段階Pの後に続く連続して行われる段階Qをさらに含み、前記段階Qが、単一オレフィンモノマーのホモポリマー、単一オレフィンモノマーと当該単一オレフィンモノマーと共重合可能である第二のモノマーとのコポリマー、または単一オレフィンモノマーと当該単一オレフィンモノマーと共重合可能である少なくとも2つの他のモノマーとの共重合体を形成するために十分な重合条件に、少なくとも1つのオレフィンを付すことを含む、請求項10に記載のプロセス。
- 脱水触媒が、アルミナである、請求項10または12に記載のプロセス。
- エタノール重質留分が、段階E’において、エタノールおよびプロパノールを含む第一生成物アルコール留分と、ブタノールを含む第二生成物アルコール留分とにさらに細分され、前記段階E’が、段階Eの後だが段階Mの前に行われる、請求項9に記載のプロセス。
- 段階Mが、第一生成物アルコール留分および第二生成物アルコール留分のそれぞれが別々に脱水条件に付される段階M’に変更され、前記脱水条件が、前記第一生成物アルコール留分中のエタノールおよびプロパノールの少なくとも一方を、それぞれ、エチレンおよびプロピレンに、ならびに前記第二生成物アルコール留分中の少なくともブタノールをブチレンに転換するために十分な条件である、請求項14に記載のプロセス。
- エタノール重質留分が、段階H’において、エタノールおよびプロパノールを含む第一生成物アルコール留分と、ブタノールを含む第二生成物アルコール留分とにさらに細分され、前記段階H’が、段階Hの後だが段階Pの前に行われる、請求項10に記載のプロセス。
- 段階Pが、第一生成物アルコール留分および第二生成物アルコール留分のそれぞれが別々に脱水条件に付される段階P’に変更され、前記脱水条件が、前記第一生成物アルコール留分中のエタノールおよびプロパノールの少なくとも一方を、それぞれ、エチレンおよびプロピレンに、ならびに前記第二生成物アルコール留分中の少なくともブタノールをブチレンに転換するために十分な条件である、請求項16に記載のプロセス。
- LPガス留分である第三留分が、段階Eにおいて重質生成物流から分離される、請求項1に記載のプロセス。
- LPガス留分である第三留分が、段階Hにおいて精製重質生成物流から分離される、請求項2に記載のプロセス。
- 段階AとBの間に介在する段階であり、一定の量の水を合成ガスから除去して、含水量が低減された合成ガス流を段階Bのために生じさせることを含む段階A’をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
- 段階AおよびBの少なくとも一方より先行する段階であり、段階Aからの合成ガス、段階Iからのエタノール軽質留分、段階Eからの第一軽質生成物部分または段階Gからの使用済みガス流のうちの少なくとも1つから一定の量の水を除去することを含む段階A’ をさらに含み、ここで前記水の除去は、含水量が低減された合成ガス流を段階Bのために有効に生じさせる、請求項2に記載のプロセス。
- A.合成ガスを、混合アルコール生成物、C1からC5アルコール以外の酸素含有化合物(oxygenate)および炭化水素、未反応合成ガス成分ならびに二酸化炭素を含む未精製生成物流に転換することであって、前記混合アルコール生成物は、前記混合アルコール生成物中に存在するアルコールの全モルに基づき、少なくとも25モルパーセントのエタノール含量を有する;
B.Xの少なくとも1.50倍の炭素利用率をもたらすために十分な量の、二酸化炭素、未反応合成ガス成分、メタノールおよび他の酸素含有化合物のうちの少なくとも1つを再循環させることであって、この場合、Xは、段階Aのみを用いる炭素利用率を表す
を含む、混合アルコール生成物を合成するためのプロセス。
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