JP2009533307A - ポリマー材料の特に成形による補強のために企図されるサイズ処理ガラスストランド - Google Patents
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Abstract
本発明は、高分子材料を補強することを企図し、且つ接着性フィルム形成剤として、少なくとも1種のポリ酢酸ビニルと少なくとも1種のポリビニルピロリドンの混合物を含むサイズ剤組成物であって上記少なくとも1種のポリ酢酸ビニルが上記サイズ剤の固形分の70質量%〜90質量%を示すことを特徴とするサイズ剤組成物でコーティーングしているガラスフィラメントに関する。得られるガラスフィラメントは、上記フィラメントと樹脂を同時スプレーすることによって、特に、LFI (長繊維射出)成形法によって得られる熱硬化性マトリックスを有する成形品の製造における補強材として使用する。
Description
(技術分野)
本発明は、ポリマータイプの有機材料を補強することを企図するサイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランド、該ストランドをコーティーングするのに使用するサイズ剤組成物、およびそのようにして得られた、特に成形による複合材に関する。
本発明は、ポリマータイプの有機材料を補強することを企図するサイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランド、該ストランドをコーティーングするのに使用するサイズ剤組成物、およびそのようにして得られた、特に成形による複合材に関する。
(背景技術)
補強用に使用するガラスストランドは、一般に、ブッシング内の多数のオリフィスから流出する溶融ガラス流から工業的規模で製造している。これらの流れを連続フィラメントの形に機械的に延伸し、その後、これらのフィラメントを集結させて基材ストランドとし、その後、これらのストランドを、例えば、回転支持体上に巻き取ることによって集めている。フィラメントは、集結させる前に、サイズ剤組成物によって、フィラメントをコーティーングロールのような適切な装置上に通すことによってコーティーングする。
サイズ剤組成物は、幾つかの点で不可欠であることが証明されている。
補強用ストランドの製造中、サイズ剤組成物は、ガラスフィラメントを、これらのフィラメントがこれらフィラメントを案内し集めるのに使用する種々の部材に対して高速で擦り合うときに生ずる磨耗から保護する。また、サイズ剤組成物は、フィラメント間の結合を達成させ、それによって結束性を有するストランドを提供する。ストランドはより一層一体化されているので、ストランドの取扱いが特に紡績操作中に容易であり、不適切な破壊は回避される。
複合材の製造中は、サイズ剤組成物は、補強すべきマトリックスによるガラスストランドの湿潤および含浸を促進する;一般に、このマトリックスは、比較的流動性のある樹脂の形で使用する。従って、最終複合材の機械的性質も実質的に改良される。
補強用に使用するガラスストランドは、一般に、ブッシング内の多数のオリフィスから流出する溶融ガラス流から工業的規模で製造している。これらの流れを連続フィラメントの形に機械的に延伸し、その後、これらのフィラメントを集結させて基材ストランドとし、その後、これらのストランドを、例えば、回転支持体上に巻き取ることによって集めている。フィラメントは、集結させる前に、サイズ剤組成物によって、フィラメントをコーティーングロールのような適切な装置上に通すことによってコーティーングする。
サイズ剤組成物は、幾つかの点で不可欠であることが証明されている。
補強用ストランドの製造中、サイズ剤組成物は、ガラスフィラメントを、これらのフィラメントがこれらフィラメントを案内し集めるのに使用する種々の部材に対して高速で擦り合うときに生ずる磨耗から保護する。また、サイズ剤組成物は、フィラメント間の結合を達成させ、それによって結束性を有するストランドを提供する。ストランドはより一層一体化されているので、ストランドの取扱いが特に紡績操作中に容易であり、不適切な破壊は回避される。
複合材の製造中は、サイズ剤組成物は、補強すべきマトリックスによるガラスストランドの湿潤および含浸を促進する;一般に、このマトリックスは、比較的流動性のある樹脂の形で使用する。従って、最終複合材の機械的性質も実質的に改良される。
補強すべき材料は、種々の形状のガラスストランドを内包し得る:連続または切断ストランド、連続または切断ストランドマット、織布等。
切断ガラスストランドを内包する複合材は、特に、補強すべき樹脂と可変長を有するガラスストランドをモールド内部にスプレーすることからなる“スプレーアップ成形”法によって得ることができる。ストランドと樹脂を、1個以上のパッケージから引出されるストランドを切断することのできる内蔵切断機および樹脂スプレー装置を含む“ガン”により、モールドの内壁上に一緒にスプレーする。この方法は、簡単で且つ調節可能であり、ポリエステルまたはエポキシドの群に属する熱硬化性ポリマーをベースとする単発または短期間部品の製造に特に適する。
スプレーアップ成形により複合材を製造する特定の方法は、“長繊維射出”(LFI)の名称で知られている。この方法は、モールド内への、数十秒間持続するサイクルでの高速(およそ300〜1200メートル/分)での切断ストランドと硬化させることによって樹脂を形成することのできる反応性モノマーを同時にスプレーし、その後、対モールドに適用することからなる。この方法は、ポリウレタン製の、特に自動車用の部品、例えば、内部ドアライニング、パーセル シェルブ(小荷物棚)、計器パネルおよび屋根を製造するのに特に適している。
これらの方法によって得られる複合材の品質は、主としてガラスストランドによって付与される性質、ひいては、ガラスストランドをコーティーングするサイズ剤およびその加工条件に大いに依存する。特に、パッケージ、例えば、ケーキまたはロービングから可能な限り最低量のループを形成しながら引出され得且つ切断後にその一体性を保持するストランドを得ることのできるサイズ剤組成物が考えられる。
切断ガラスストランドを内包する複合材は、特に、補強すべき樹脂と可変長を有するガラスストランドをモールド内部にスプレーすることからなる“スプレーアップ成形”法によって得ることができる。ストランドと樹脂を、1個以上のパッケージから引出されるストランドを切断することのできる内蔵切断機および樹脂スプレー装置を含む“ガン”により、モールドの内壁上に一緒にスプレーする。この方法は、簡単で且つ調節可能であり、ポリエステルまたはエポキシドの群に属する熱硬化性ポリマーをベースとする単発または短期間部品の製造に特に適する。
スプレーアップ成形により複合材を製造する特定の方法は、“長繊維射出”(LFI)の名称で知られている。この方法は、モールド内への、数十秒間持続するサイクルでの高速(およそ300〜1200メートル/分)での切断ストランドと硬化させることによって樹脂を形成することのできる反応性モノマーを同時にスプレーし、その後、対モールドに適用することからなる。この方法は、ポリウレタン製の、特に自動車用の部品、例えば、内部ドアライニング、パーセル シェルブ(小荷物棚)、計器パネルおよび屋根を製造するのに特に適している。
これらの方法によって得られる複合材の品質は、主としてガラスストランドによって付与される性質、ひいては、ガラスストランドをコーティーングするサイズ剤およびその加工条件に大いに依存する。特に、パッケージ、例えば、ケーキまたはロービングから可能な限り最低量のループを形成しながら引出され得且つ切断後にその一体性を保持するストランドを得ることのできるサイズ剤組成物が考えられる。
ループの形成は、以下の理由により望ましくない:
‐先ず、ループは、ストランドを切断しモールド内にスプレーするのに使用する可撓性アーム内部のストランドの通過を妨害する。切断機の貧弱な操作は、一定量の切断ガラスをモールド内に供給しない結果を示す;
‐次に、各切断サイクルの開始時のストランドの高応力は、ループでのストランドの“フィラメント化”、即ち、ストランドを構成するフィラメントの破壊を生じ、同時にプロセスの種々の部分において集積する“毛羽”の発生を伴う。毛羽自体の切断機からの脱着により、毛羽は、成形部品の品質を劣化させる樹脂中の集塊を形成する。
いずれの場合も、生産性は、汚染部材を清浄化するのに必要な休止のために低下する。
また、ストランドの一体性は、ストランドが、ストランド上の張力が高い場合に、ストランドを構成するフィラメントを各切断サイクルの開始時に分離することによって“開放”することがないようにするために高レベルのままであることが望まれる。しかしながら、フィラメントは切断後も一緒に連結したままであり、切断ストランドが最終部品中のマトリックスを補強するその役割を満たすことも必要である。
これらの性質の改良は、他の性質の損失のために実施すべきではない。特に、ストランドが“滑り”を有して、ストランドを、パッケージから、ストランドを劣化させるリスクのある高張力なしで十分な剛性を依然として有しながら容易に巻き戻しして繰出すことができて、ストランドを良好な条件で切断できることが重要である。
また、切断ストランドは樹脂のプレカーサーモノマーにより迅速に含浸させること、並びに得られる混合物が、均質であり、モールド内で、重力により“崩壊”することなく均一に分布させることも必要である。
‐先ず、ループは、ストランドを切断しモールド内にスプレーするのに使用する可撓性アーム内部のストランドの通過を妨害する。切断機の貧弱な操作は、一定量の切断ガラスをモールド内に供給しない結果を示す;
‐次に、各切断サイクルの開始時のストランドの高応力は、ループでのストランドの“フィラメント化”、即ち、ストランドを構成するフィラメントの破壊を生じ、同時にプロセスの種々の部分において集積する“毛羽”の発生を伴う。毛羽自体の切断機からの脱着により、毛羽は、成形部品の品質を劣化させる樹脂中の集塊を形成する。
いずれの場合も、生産性は、汚染部材を清浄化するのに必要な休止のために低下する。
また、ストランドの一体性は、ストランドが、ストランド上の張力が高い場合に、ストランドを構成するフィラメントを各切断サイクルの開始時に分離することによって“開放”することがないようにするために高レベルのままであることが望まれる。しかしながら、フィラメントは切断後も一緒に連結したままであり、切断ストランドが最終部品中のマトリックスを補強するその役割を満たすことも必要である。
これらの性質の改良は、他の性質の損失のために実施すべきではない。特に、ストランドが“滑り”を有して、ストランドを、パッケージから、ストランドを劣化させるリスクのある高張力なしで十分な剛性を依然として有しながら容易に巻き戻しして繰出すことができて、ストランドを良好な条件で切断できることが重要である。
また、切断ストランドは樹脂のプレカーサーモノマーにより迅速に含浸させること、並びに得られる混合物が、均質であり、モールド内で、重力により“崩壊”することなく均一に分布させることも必要である。
これらのスプレーアップ成形法に適するサイズ処理ガラスストランドは、既に知られている。
EP-A-0 869 927号においては、接着性フィルム形成剤として、低分子量の少なくとも1種のポリ酢酸ビニルAと少なくとも1種の熱的に自己架橋性の酢酸ビニルコポリマーBとの組合せを1以上のA/B質量比で含むサイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドが記載されている。これらのストランドは、樹脂による高含浸速度を有する。
WO-A-02/059055号においては、ガラスストランドを、少なくとも1種のビス-シランAとビニルシランおよびメチル(アクリロシラン)から選ばれた少なくとも1種の不飽和モノシランを含む本質的に水性のサイズ剤組成物でコーティーングしている。上記サイズ剤は、切断機ブレードの寿命を増進させている。ストランドの含浸速度は高い。
FR-A-2 279 688号においては、ガラスストランドを、ポリ酢酸ビニルをベースとする水性混合物、脂肪酸をベースとする潤滑剤、塩化クロムメタクリレートおよびγ-(エチレンジアミン)プロピルトリメトキシシランを含むサイズ剤製品でコーティーングしている。
これらのストランドの性能レベルは全体として満足であるものの、ストランドの単位長当りのループ数は高いままであり、一体性は不十分である。
EP-A-0 869 927号においては、接着性フィルム形成剤として、低分子量の少なくとも1種のポリ酢酸ビニルAと少なくとも1種の熱的に自己架橋性の酢酸ビニルコポリマーBとの組合せを1以上のA/B質量比で含むサイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドが記載されている。これらのストランドは、樹脂による高含浸速度を有する。
WO-A-02/059055号においては、ガラスストランドを、少なくとも1種のビス-シランAとビニルシランおよびメチル(アクリロシラン)から選ばれた少なくとも1種の不飽和モノシランを含む本質的に水性のサイズ剤組成物でコーティーングしている。上記サイズ剤は、切断機ブレードの寿命を増進させている。ストランドの含浸速度は高い。
FR-A-2 279 688号においては、ガラスストランドを、ポリ酢酸ビニルをベースとする水性混合物、脂肪酸をベースとする潤滑剤、塩化クロムメタクリレートおよびγ-(エチレンジアミン)プロピルトリメトキシシランを含むサイズ剤製品でコーティーングしている。
これらのストランドの性能レベルは全体として満足であるものの、ストランドの単位長当りのループ数は高いままであり、一体性は不十分である。
本発明の目的は、スプレーアップ成形、特にLFIによる成形を特に企図し、パッケージから引出すときに僅かしかループを成形せず且つこのタイプの成形に適する既知のストランドよりも良好な一体性を有する補強用ガラスストランドを提供することである。
本発明の1つの目的は、接着性フィルム形成剤として、少なくとも1種のポリ酢酸ビニルと少なくとも1種のポリビニルピロリドンとのブレンドを含む水性サイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドである。
本発明の1つの目的は、接着性フィルム形成剤として、少なくとも1種のポリ酢酸ビニルと少なくとも1種のポリビニルピロリドンとのブレンドを含む水性サイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドである。
本発明において、「・・・を含む水性サイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランド」なる用語は、1以上のサイズ処理装置を出るときに直接得られるストランドのような当該組成物によってコーティーングしたガラスストランドのみならず1回以上の他の処理を受けた後のこれらの同じストランドも意味するものと理解されたい。例えば、上記組成物からの液相の除去を企図する乾燥操作および上記サイズ剤組成物のある種の成分の硬化/架橋をもたらす処理を挙げることができる。
さらに本発明の関連においては、用語「ストランド」は、ブッシングの下の複数のフィラメントを集結させることから得られる基材ストランド並びにこれらのストランドに由来する製品、特に、これらの基材ストランドのロービングの形の集合体を意味するものと理解すべきである。そのような集合体は、基材ストランドの数個の巻取りパッケージから同時に繰出し、その後、ストランドを、回転支持体上に巻取るロービングとして集結させることによって得ることができる。また、集合体は、ブッシング直下のフィラメントを集結させ、それらフィラメントを回転支持体上に巻き取ることによって得られたロービング集合体の線密度と等価の線密度(または単位長当りの質量)を有する「直接」のロービングであり得る。
また、本発明によれば、用語「水性サイズ剤組成物」とは、液相が97質量%、好ましくは99質量%、さらに良好には100質量%の水から構成され、残りが、必要に応じて、上記サイズ剤組成物のある種の成分の溶解を促進させ得る1種以上の本質的に有機の溶媒から構成されている溶液の形のサイズ剤組成物を意味するものと理解されたい。一般に、上記サイズ剤組成物は、85〜95質量%、好ましくは89〜94質量%の水を含む。
さらに本発明の関連においては、用語「ストランド」は、ブッシングの下の複数のフィラメントを集結させることから得られる基材ストランド並びにこれらのストランドに由来する製品、特に、これらの基材ストランドのロービングの形の集合体を意味するものと理解すべきである。そのような集合体は、基材ストランドの数個の巻取りパッケージから同時に繰出し、その後、ストランドを、回転支持体上に巻取るロービングとして集結させることによって得ることができる。また、集合体は、ブッシング直下のフィラメントを集結させ、それらフィラメントを回転支持体上に巻き取ることによって得られたロービング集合体の線密度と等価の線密度(または単位長当りの質量)を有する「直接」のロービングであり得る。
また、本発明によれば、用語「水性サイズ剤組成物」とは、液相が97質量%、好ましくは99質量%、さらに良好には100質量%の水から構成され、残りが、必要に応じて、上記サイズ剤組成物のある種の成分の溶解を促進させ得る1種以上の本質的に有機の溶媒から構成されている溶液の形のサイズ剤組成物を意味するものと理解されたい。一般に、上記サイズ剤組成物は、85〜95質量%、好ましくは89〜94質量%の水を含む。
本発明によれば、上記サイズ剤組成物は、接着性フィルム形成剤として、少なくとも1種のポリ酢酸ビニルと少なくとも1種のポリビニルピロリドンとのブレンドを含む。
ポリ酢酸ビニルは、樹脂によるストランドの高レベルの含浸を迅速に達成するために、また、ストランド/樹脂混合物のモールド内での良好な順応性(conformability)を得るために重要である。また、ポリ酢酸ビニルは、ストランドに剛性も与える。
ポリ酢酸ビニルの分子量は、一般に80 000g/モル以下、好ましくは70 000g/モル以下であり、好ましくは、29 000〜65 000g/モルである。ポリ酢酸ビニルの量は、一般に、ストランド上に付着させたサイズ剤の固形分の70〜90質量%、好ましくは75〜85質量%を示す。
ポリビニルピロリドンは、ガラスフィラメントの結合に関与し、それによって、切断後のストランドの一体性を増強させるのを可能にし、さらにまた、ストランドの粘着性を調整し且つストランドがループを形成する能力を低下させるのを可能にする。
ポリビニルピロリドンの分子量は、一般に4000g/モル以下、好ましくは3000g/モル以下、有利には1000〜2000g/モルである。
サイズ剤においては、ポリビニルピロリドンの量は、ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドンの質量比が14〜900、好ましくは18.75〜106.25で変動するような量である。
ポリ酢酸ビニルは、樹脂によるストランドの高レベルの含浸を迅速に達成するために、また、ストランド/樹脂混合物のモールド内での良好な順応性(conformability)を得るために重要である。また、ポリ酢酸ビニルは、ストランドに剛性も与える。
ポリ酢酸ビニルの分子量は、一般に80 000g/モル以下、好ましくは70 000g/モル以下であり、好ましくは、29 000〜65 000g/モルである。ポリ酢酸ビニルの量は、一般に、ストランド上に付着させたサイズ剤の固形分の70〜90質量%、好ましくは75〜85質量%を示す。
ポリビニルピロリドンは、ガラスフィラメントの結合に関与し、それによって、切断後のストランドの一体性を増強させるのを可能にし、さらにまた、ストランドの粘着性を調整し且つストランドがループを形成する能力を低下させるのを可能にする。
ポリビニルピロリドンの分子量は、一般に4000g/モル以下、好ましくは3000g/モル以下、有利には1000〜2000g/モルである。
サイズ剤においては、ポリビニルピロリドンの量は、ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドンの質量比が14〜900、好ましくは18.75〜106.25で変動するような量である。
サイズ剤の構造に本質的に関与する上記の成分以外に、上記サイズ剤組成物は、1種以上の他の成分(以下、「添加剤」と称する)も含み得る。
即ち、上記サイズ剤組成物は、接着性フィルム形成剤のポリマー鎖をより可撓性にする役割を有する少なくとも1種の可塑剤を含み得る。上記接着剤のガラス転移温度の低下を助長させることにより、可塑剤は、切断ストランド/樹脂混合物の複雑な形状を有するモールド内でのより良好な「順応性」を得ることを可能にする。一般に、可塑剤は、アルキレングリコールジベンゾエート、好ましくはエチレンおよび/またはプロピレングリコールジベンゾエートのようなグリコール誘導体から選択する。
上記サイズ剤中の可塑剤の量は、ストランドに付与したい可撓性の度合による;ストランドは、樹脂中に正確に分布させるためには十分に剛性でなければならないことを理解されたい。一般に、可塑剤は、サイズ剤固形分の6〜20質量%を示す。
また、上記組成物は、少なくとも1種の潤滑剤を、サイズ剤組成物固形分の3〜9質量%を示す量で含み得る。フィラメントを機械的磨耗に対して保護する役割以外に、潤滑剤は、毛羽の形成を抑制することおよび回転物の基材ストランドパッケージへの粘着を防止することを助ける。
一般に、これらの潤滑剤は、ポリアルキレンイミドタイプのカチオン性化合物、並びに、ポリエチレングリコールモノラウレートのような脂肪酸とポリアルキレングリコールのポリオキシアルキレンエステルタイプまたは水素化獣脂とポリエチレンのアミドのような脂肪酸とポリオキシアルキレンのアミドタイプのイオン性化合物から選択する。
即ち、上記サイズ剤組成物は、接着性フィルム形成剤のポリマー鎖をより可撓性にする役割を有する少なくとも1種の可塑剤を含み得る。上記接着剤のガラス転移温度の低下を助長させることにより、可塑剤は、切断ストランド/樹脂混合物の複雑な形状を有するモールド内でのより良好な「順応性」を得ることを可能にする。一般に、可塑剤は、アルキレングリコールジベンゾエート、好ましくはエチレンおよび/またはプロピレングリコールジベンゾエートのようなグリコール誘導体から選択する。
上記サイズ剤中の可塑剤の量は、ストランドに付与したい可撓性の度合による;ストランドは、樹脂中に正確に分布させるためには十分に剛性でなければならないことを理解されたい。一般に、可塑剤は、サイズ剤固形分の6〜20質量%を示す。
また、上記組成物は、少なくとも1種の潤滑剤を、サイズ剤組成物固形分の3〜9質量%を示す量で含み得る。フィラメントを機械的磨耗に対して保護する役割以外に、潤滑剤は、毛羽の形成を抑制することおよび回転物の基材ストランドパッケージへの粘着を防止することを助ける。
一般に、これらの潤滑剤は、ポリアルキレンイミドタイプのカチオン性化合物、並びに、ポリエチレングリコールモノラウレートのような脂肪酸とポリアルキレングリコールのポリオキシアルキレンエステルタイプまたは水素化獣脂とポリエチレンのアミドのような脂肪酸とポリオキシアルキレンのアミドタイプのイオン性化合物から選択する。
また、上記サイズ剤組成物は、該サイズ剤をガラスフィラメントの表面に結合させるのを可能にする少なくとも1種のカップリング剤も含み得る。カップリング剤は、一般に、γ-グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ポリ(オキシエチレン/オキシプロピレン)トリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシランまたはスチリルアミノエチルアミノプロピルトリメトキシシランのようなシラン類;シロキサン類;チタネート類;ジルコネート類およびこれらの化合物の混合物から選択する。
好ましくは、シラン類を選択する。
カップリング剤の量は、一般に、サイズ剤組成物固形分の7質量%未満を示し、好ましくは2質量%よりも多く、殆どの場合およそ5質量%である。
また、上記サイズ剤は、ガラスストランドが細片化する能力を改良するのを助ける少なくとも1種の帯電防止剤も含み得る。帯電防止剤は、塩化リチウムのような金属塩から選択する。帯電防止剤の量は、一般に、サイズ剤固形分の多くとも5質量%を示す。
これらの添加剤は、全て、容易に製造することができ、低下したループ数でもってパッケージから困難なく引出すことができ、且つ何ら問題なく切断し、良好な一体性を保持しながらモールド内にスプレーすることができる補強用ストランドを取得するのを助ける。
好ましくは、シラン類を選択する。
カップリング剤の量は、一般に、サイズ剤組成物固形分の7質量%未満を示し、好ましくは2質量%よりも多く、殆どの場合およそ5質量%である。
また、上記サイズ剤は、ガラスストランドが細片化する能力を改良するのを助ける少なくとも1種の帯電防止剤も含み得る。帯電防止剤は、塩化リチウムのような金属塩から選択する。帯電防止剤の量は、一般に、サイズ剤固形分の多くとも5質量%を示す。
これらの添加剤は、全て、容易に製造することができ、低下したループ数でもってパッケージから困難なく引出すことができ、且つ何ら問題なく切断し、良好な一体性を保持しながらモールド内にスプレーすることができる補強用ストランドを取得するのを助ける。
本発明に従うストランドは、ストランドに一層良好な滑り性を付与し且つ静荷電レベルを低下させてストランドに一層良好な細片化能力を与える目的でもって、ストランドをさらなるサイズ剤(「オーバーサイズ」)でコーティーングすることを目的とするさらなる工程に供し得る。オーバーサイズの適用は、サイズ剤組成物が帯電防止剤を何ら含んでいない場合に有利であることが判明している。その場合、オーバーサイズは、帯電防止剤として、少なくとも1種の第四級アンモニウム塩を含む。一般的には、オーバーサイズの量は、ストランド質量の0.02〜0.2%、好ましくは0.05〜0.10%を示す。
本発明に従うサイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドは、3%よりも低い、好ましくは2%以下の強熱減量を有する。有利には、強熱減量は、1.25%よりも高い、さらに良好には1.3〜1.7%である。
殆どの場合、本発明に従うガラスストランドは、熱処理に供する基材ストランドパッケージの形にある。この処理は、サイズ剤組成物によって供給された水分を除去することを本質的に企図し、適切な場合には、接着性フィルム形成剤の架橋を促進させ得る。処理条件は、パッケージの質量に応じて変動し得る。一般的に、乾燥は、110〜140℃辺りの温度で、数時間、好ましくは12〜18時間実施する。
本発明に従うサイズ剤組成物でコーティーングするガラスストランドは、繊維化し得ることを条件とする任意のタイプのガラス、例えば、E-ガラス、C-ガラス、AR (耐アルカリ性)ガラスまたは低ホウ素含有量(5%未満)を有するガラスから形成し得る。
同一のストランドを、直径が広い範囲に亘って、例えば、10〜20μm、好ましくは11〜16μmで変動し得るフィラメントから形成する。有利には、これらのストランドは、30〜200テックス、好ましくは50〜160テックスの線密度を有する。
本発明に従うサイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドは、3%よりも低い、好ましくは2%以下の強熱減量を有する。有利には、強熱減量は、1.25%よりも高い、さらに良好には1.3〜1.7%である。
殆どの場合、本発明に従うガラスストランドは、熱処理に供する基材ストランドパッケージの形にある。この処理は、サイズ剤組成物によって供給された水分を除去することを本質的に企図し、適切な場合には、接着性フィルム形成剤の架橋を促進させ得る。処理条件は、パッケージの質量に応じて変動し得る。一般的に、乾燥は、110〜140℃辺りの温度で、数時間、好ましくは12〜18時間実施する。
本発明に従うサイズ剤組成物でコーティーングするガラスストランドは、繊維化し得ることを条件とする任意のタイプのガラス、例えば、E-ガラス、C-ガラス、AR (耐アルカリ性)ガラスまたは低ホウ素含有量(5%未満)を有するガラスから形成し得る。
同一のストランドを、直径が広い範囲に亘って、例えば、10〜20μm、好ましくは11〜16μmで変動し得るフィラメントから形成する。有利には、これらのストランドは、30〜200テックス、好ましくは50〜160テックスの線密度を有する。
本発明のもう1つの主題は、下記の成分を、固形分のパーセントとして表す以下の質量含有量で含むことを特徴とする、上記ガラスストランドをコーティーングすることのできる水性サイズ剤組成物に関する:
‐70〜90%、好ましくは75〜85%の少なくとも1種のポリ酢酸ビニル;
‐0.1〜5%、好ましくは0.8〜4%の少なくとも1種のポリビニルピロリドン;
‐6〜20%、好ましくは7〜15%の少なくとも1種の可塑剤;
‐3〜9%、好ましくは3.5〜6.5%の少なくとも1種の潤滑剤;
‐2〜7%、好ましくは3.5〜6%の少なくとも1種のカップリング剤;および、
‐0〜5%の少なくとも1種の帯電防止剤。
好ましくは、上記サイズ組成物は、5〜15質量%、好ましくは6〜14質量%、さらに良好には8〜12質量%の固形分を含む。
上記サイズ剤組成物は、上記の各成分と水とを単純に混合することによって製造する。カップリング剤がシランである場合、このシランは、先ず、酸の存在下に加水分解工程を受ける。
本発明のもう1つの主題は、上記サイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドを含む複合材に関する。そのような複合材は、少なくとも1種の熱硬化性材料、好ましくは、ポリエステル、ビニルエステル、アクリルポリマー、ポリウレタン、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂と、本発明に従うガラスストランドから完全にまたは部分的に構成されたガラスストランドとを含む。
上記複合材内のガラス含有量は、20〜45質量%、好ましくは25〜35質量%である。
本発明のもう1つの主題は、上記サイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドの、スプレーアップ成形法による、特にLFI法による複合材部品の製造における使用である。
以下の実施例は、本発明の例証を可能にするが、本発明を限定するものではない。
‐70〜90%、好ましくは75〜85%の少なくとも1種のポリ酢酸ビニル;
‐0.1〜5%、好ましくは0.8〜4%の少なくとも1種のポリビニルピロリドン;
‐6〜20%、好ましくは7〜15%の少なくとも1種の可塑剤;
‐3〜9%、好ましくは3.5〜6.5%の少なくとも1種の潤滑剤;
‐2〜7%、好ましくは3.5〜6%の少なくとも1種のカップリング剤;および、
‐0〜5%の少なくとも1種の帯電防止剤。
好ましくは、上記サイズ組成物は、5〜15質量%、好ましくは6〜14質量%、さらに良好には8〜12質量%の固形分を含む。
上記サイズ剤組成物は、上記の各成分と水とを単純に混合することによって製造する。カップリング剤がシランである場合、このシランは、先ず、酸の存在下に加水分解工程を受ける。
本発明のもう1つの主題は、上記サイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドを含む複合材に関する。そのような複合材は、少なくとも1種の熱硬化性材料、好ましくは、ポリエステル、ビニルエステル、アクリルポリマー、ポリウレタン、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂と、本発明に従うガラスストランドから完全にまたは部分的に構成されたガラスストランドとを含む。
上記複合材内のガラス含有量は、20〜45質量%、好ましくは25〜35質量%である。
本発明のもう1つの主題は、上記サイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドの、スプレーアップ成形法による、特にLFI法による複合材部品の製造における使用である。
以下の実施例は、本発明の例証を可能にするが、本発明を限定するものではない。
上記サイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドに関連する諸性質を、下記のように測定した:
‐サイズ処理ガラスストランドの強熱減量(パーセントとして)は、ISO 1887規格の条件により測定した;
‐ループ数は、ストランドをロービングから500メートルの長さに亘って繰出し、そして、ストランドを、欠陥を感知する2つの光センサー間に通すことによって測定した。ループ数を、ストランドのkg当りで示した;
‐毛羽は、ロービングから繰出した0.5kgのストランドを回転ロール上に80m/分の速度で通し、そして、通過中に生じた小繊維の量を測定することによって測定した。毛羽は、mg/kgストランドで示す;
‐電荷半減期(秒での)は、20℃および20%相対湿度の静電室内に置いたストランドについて静電圧計を使用して得た電場の測定値から算出した;
‐ストランドの一体性は、ストランドをWOLFANGEL切断機中に1200m/分の速度で切断しないで巻き戻し、そして、ストランドの外観を、「1 = 貧弱な一体化していない個々の基材ストランド」から「5 = 極めて良好な一体化ストランド」までの価値尺度に従って観察することによって測定した;
‐切断後のストランド一体性は、次の方法で測定した:ロービングから繰出したストランドをWOLFANGEL 500切断機中に導入し、該切断機により、ストランドを切断し、ストランドを垂直壁上に実質的に水平にスプレーした(切断速度:1200m/分;長さ:12mm)。切断ストランドの一体性を、次の価値尺度に従って目視評価した:1 = 貧弱な綿状外観;3 = 並みの「毛髪」状外観;5 = 極めて良好でストランドの毛羽無し。
‐サイズ処理ガラスストランドの強熱減量(パーセントとして)は、ISO 1887規格の条件により測定した;
‐ループ数は、ストランドをロービングから500メートルの長さに亘って繰出し、そして、ストランドを、欠陥を感知する2つの光センサー間に通すことによって測定した。ループ数を、ストランドのkg当りで示した;
‐毛羽は、ロービングから繰出した0.5kgのストランドを回転ロール上に80m/分の速度で通し、そして、通過中に生じた小繊維の量を測定することによって測定した。毛羽は、mg/kgストランドで示す;
‐電荷半減期(秒での)は、20℃および20%相対湿度の静電室内に置いたストランドについて静電圧計を使用して得た電場の測定値から算出した;
‐ストランドの一体性は、ストランドをWOLFANGEL切断機中に1200m/分の速度で切断しないで巻き戻し、そして、ストランドの外観を、「1 = 貧弱な一体化していない個々の基材ストランド」から「5 = 極めて良好な一体化ストランド」までの価値尺度に従って観察することによって測定した;
‐切断後のストランド一体性は、次の方法で測定した:ロービングから繰出したストランドをWOLFANGEL 500切断機中に導入し、該切断機により、ストランドを切断し、ストランドを垂直壁上に実質的に水平にスプレーした(切断速度:1200m/分;長さ:12mm)。切断ストランドの一体性を、次の価値尺度に従って目視評価した:1 = 貧弱な綿状外観;3 = 並みの「毛髪」状外観;5 = 極めて良好でストランドの毛羽無し。
実施例
サイズ剤組成物を、固形分の質量%として下記を含む水溶液の形で製造した:
‐接着性フィルム形成剤:
ポリ酢酸ビニル(分子量:50 000) (1) 80
ポリビニルピロリドン(分子量:1200〜2000) (2) 3.75
‐カップリング剤:
γ-メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン(3) 1
アミノシラン(4) 4
‐可塑剤:
ジエチレングリコールジベンゾエートとジプロピレングリコールジベンゾエート(50/50質量比)の混合物(5) 7.45
‐潤滑剤:
遊離アミド官能基を有するポリエチレンイミド(6) 3.8
‐水:
100mlのサイズ剤組成物を得るに十分な量
サイズ剤組成物は、下記の方法で製造した:
シラン(2) (3)のメトキシ基を、このシランの連続撹拌水溶液に酸を添加することによって加水分解した。その後、他の成分を依然として撹拌しながら導入し、pHを、必要に応じて、4±0.2の値に調整した。
このサイズ剤組成物の固形分の質量含有量は、9.9%に等しかった。
このサイズ剤組成物を使用し、既知の方法で、ブッシング内の孔から流動しているガラス流から延伸した直径約12μmを有するE-ガラスフィラメントをコーティーングし、次いで、フィラメントを、57テックスの線密度を有する基材ストランドのパッケージの形で集結させた。
その後、パッケージを130℃で12時間乾燥させた。
6個のパッケージから引出した基材ストランドを集結させてロービングを形成した。
そのようにして得られたストランドは、1.4%に等しい強熱減量を有していた。
サイズ剤組成物を、固形分の質量%として下記を含む水溶液の形で製造した:
‐接着性フィルム形成剤:
ポリ酢酸ビニル(分子量:50 000) (1) 80
ポリビニルピロリドン(分子量:1200〜2000) (2) 3.75
‐カップリング剤:
γ-メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン(3) 1
アミノシラン(4) 4
‐可塑剤:
ジエチレングリコールジベンゾエートとジプロピレングリコールジベンゾエート(50/50質量比)の混合物(5) 7.45
‐潤滑剤:
遊離アミド官能基を有するポリエチレンイミド(6) 3.8
‐水:
100mlのサイズ剤組成物を得るに十分な量
サイズ剤組成物は、下記の方法で製造した:
シラン(2) (3)のメトキシ基を、このシランの連続撹拌水溶液に酸を添加することによって加水分解した。その後、他の成分を依然として撹拌しながら導入し、pHを、必要に応じて、4±0.2の値に調整した。
このサイズ剤組成物の固形分の質量含有量は、9.9%に等しかった。
このサイズ剤組成物を使用し、既知の方法で、ブッシング内の孔から流動しているガラス流から延伸した直径約12μmを有するE-ガラスフィラメントをコーティーングし、次いで、フィラメントを、57テックスの線密度を有する基材ストランドのパッケージの形で集結させた。
その後、パッケージを130℃で12時間乾燥させた。
6個のパッケージから引出した基材ストランドを集結させてロービングを形成した。
そのようにして得られたストランドは、1.4%に等しい強熱減量を有していた。
下記の表1は、実施例として示す本発明に従うストランドおよび参照として示すポリ酢酸ビニル系のサイズ剤でコーティーングしたLFI成形法に適するストランド(Owens Corning社から標章ME1020として販売されている)において実施した測定結果を示す。
表1
表1を見ると、本発明に従う実施例からのストランドは、同等の毛羽量および同等の電荷半減期を有する参照ストランドよりも良好な性質を有すること、即ち、本発明に従うストランドは、低いループ数および切断前後における良好な一体性を有することが観察される。
(1) Rhodia社から参照用のRHODOPAS(登録商標) V1865として販売されている;固形分:54%
(2) BASF社から参照用のLUVISKOL(登録商標) K90として販売されている;固形分:20%
(3) GESM社から参照用のSILQUEST(登録商標) A-174として販売されている;固形分:70%
(4) GESM社から参照用のSILQUEST(登録商標) A-1128として販売されている;固形分:50%
(5) Noveon社から参照用のK-FLEX(登録商標) 500として販売されている;固形分:100%
(6) Cognis社から参照用のEMERY(登録商標) 6717として販売されている;固形分:100%。
表1
表1を見ると、本発明に従う実施例からのストランドは、同等の毛羽量および同等の電荷半減期を有する参照ストランドよりも良好な性質を有すること、即ち、本発明に従うストランドは、低いループ数および切断前後における良好な一体性を有することが観察される。
(1) Rhodia社から参照用のRHODOPAS(登録商標) V1865として販売されている;固形分:54%
(2) BASF社から参照用のLUVISKOL(登録商標) K90として販売されている;固形分:20%
(3) GESM社から参照用のSILQUEST(登録商標) A-174として販売されている;固形分:70%
(4) GESM社から参照用のSILQUEST(登録商標) A-1128として販売されている;固形分:50%
(5) Noveon社から参照用のK-FLEX(登録商標) 500として販売されている;固形分:100%
(6) Cognis社から参照用のEMERY(登録商標) 6717として販売されている;固形分:100%。
Claims (18)
- 水性サイズ剤組成物でコーティーングしたガラスストランドであって、前記サイズ剤組成物が、接着性フィルム形成剤として、少なくとも1種のポリ酢酸ビニルと少なくとも1種のポリビニルピロリドンとのブレンドを含み、前記少なくとも1種のポリ酢酸ビニルが前記サイズ剤固形分の70〜90質量%を示すことを特徴とするガラスストランド。
- 前記少なくとも1種のポリ酢酸ビニルが、好ましくは、前記サイズ剤固形分の75〜85質量%を示す、請求項1記載のガラスストランド。
- ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドンの質量比が、14〜900、好ましくは18.75〜106.25で変動する、請求項1または2記載のガラスストランド。
- 前記ポリ酢酸ビニルが、80 000g/モルよりも低い、好ましくは70 000g/モルよりも低い、好ましくは29 000〜65 000g/モルの分子量を有する、請求項1〜3のいずれか1項記載のガラスストランド。
- 前記ポリビニルピロリドンが、4000g/モル以下、好ましくは3000g/モル以下、好ましくは1000〜2000g/モルの分子量を有する、請求項1〜4のいずれか1項記載のガラスストランド。
- 前記ガラスストランドが、3%よりも低い、好ましくは2%以下の強熱減量を有する、請求項1〜5のいずれか1項記載のガラスストランド。
- 前記ガラスストランドが、1.25%よりも高い、好ましくは1.3〜1.7%の強熱減量を有する、請求項6記載のガラスストランド。
- 前記サイズ剤組成物が、さらに、アルキレングリコールジベンゾエートのようなグリコールの誘導体から選ばれる少なくとも1種の可塑剤を含む、請求項1〜7のいずれか1項記載のガラスストランド。
- 前記可塑剤が、エチレンおよび/またはプロピレングリコールジベンゾエートである、請求項8記載のガラスストランド。
- 前記サイズ剤組成物が、さらに、ポリアルキレンイミドタイプのカチオン性化合物、および脂肪酸とポリアルキレングリコールのポリオキシアルキレンエステルタイプまたは脂肪酸とポリオキシアルキレンのアミドタイプのイオン性化合物から選ばれる少なくとも1種の潤滑剤を含む、請求項1〜9のいずれか1項記載のガラスストランド。
- 前記潤滑剤が、ポリエチレングリコールモノラウレートまたは水素化獣脂とポリエチレンとのアミドである、請求項10記載のガラスストランド。
- 前記サイズ剤組成物が、さらに、シラン、シロキサン、チタネート、ジルコネートまたはこれらの化合物の混合物から選ばれる少なくとも1種のカップリング剤を含む、請求項1〜11のいずれか1項記載のガラスストランド。
- 請求項1〜12のいずれか1項記載のガラスストランドをコーティーングすることを企図する水性サイズ剤組成物であって、下記の成分を、固形分のパーセントとして表される以下の質量含有量で含むことを特徴とする、水性サイズ剤組成物:
‐70〜90%、好ましくは75〜85%の少なくとも1種のポリ酢酸ビニル;
‐0.1〜5%、好ましくは0.8〜4%の少なくとも1種のポリビニルピロリドン;
‐6〜20%、好ましくは7〜15%の少なくとも1種の可塑剤;
‐3〜9%、好ましくは3.5〜6.5%の少なくとも1種の潤滑剤;
‐2〜7%、好ましくは3.5〜6%の少なくとも1種のカップリング剤;および、
‐0〜5%の少なくとも1種の帯電防止剤。 - 前記サイズ組成物が、5〜15質量%、好ましくは6〜14質量%、さらに良好には8〜12質量%の固形分を含む、請求項13記載のサイズ剤組成物。
- 少なくとも1種の熱硬化性ポリマー材料と補強用ガラスストランドを含む複合材であって、ガラスストランドの全部または1部を、請求項1〜12のいずれか1項記載のストランドから形成することを特徴とする、複合材。
- 前記熱硬化性材料が、ポリエステル、ビニルエステル、アクリルポリマー、ポリウレタン、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂である、請求項15記載の複合材。
- 前記複合材が、20〜45質量%、好ましくは25〜35質量%のガラス含有量を有する、請求項15または16記載の複合材。
- 請求項1〜12のいずれか1項記載のガラスストランドの、スプレーアップ成形法による、特に、LFI法による複合材の製造における使用。
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