JP2009520064A - ポリマー組成物の精製技術 - Google Patents

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Abstract

炭化水素溶剤中でリチウム含有開始剤を用い共役ジエンモノマーを任意にビニル芳香族モノマーと共に重合させてリビングポリマーセメントを形成する工程であって、モノマー100g当り約0.04から約0.2モルのアルキルリチウム開始剤を用い、溶剤内のモノマーの濃度が約1から約30重量%で、リビングポリマーセメントがリチウム含有残留物を含むことを特徴とする工程と、リビングポリマーセメントに該セメント内のリビングポリマーを失活させるのに十分な量の失活剤を加えて非リビングポリマーセメントを形成する工程と、アルミナ、シリカ又はその両方を含む精製媒体に非リビングポリマーセメントを通してポリマーセメントからリチウム含有残留物の少なくとも一部を分離する工程と、セメントを精製媒体に通した後のポリマーセメントを集める工程と、酸化防止剤を添加する工程と、ポリマーセメントを脱溶剤する工程とを含む製品ポリマーの調製方法。

Description

本発明の一以上の実施態様は、ポリマー組成物を精製するための技術に関する。
合成ポリマーは、大抵、金属含有開始剤、触媒、及び共触媒を用いて合成される。しかしながら、使用する金属の量又はレベルは大抵低いため、これら金属化合物の残留物は、大抵の場合、生成するポリマー組成物内に残ったままである。
しかしながら、ある用途においては、少量の金属化合物の存在さえ望ましくないことがあるであろう。このことは、ポリマーの外観又は光学特性がその用途にとって重大な場合、特に現実となるかもしれない。例えば、ポリマーが透明で屈折する光の量が最少であることが望まれることがあるであろう。例えば、ボトル等の食品容器の製造にポリマー組成物を使用する場合、大抵は、食品及び飲料が容易に見られるように容器が透明性を示すことが望まれる。
しかしながら、ある状況においては、少量の金属化合物並びにある有機化合物の存在が、透明性に悪影響を及ぼす可能性がある。特に、ある金属化合物は光を屈折又は吸収するため、かすみがかかって、濁って見え、或いは、望ましくない色を有するポリマー組成物をもたらす可能性がある。同様に、エレクトロニクス用途においては、該用途に使用するポリマーが金属を含まない、或いは、含有する金属の量が検知できる量よりも少ないことが望まれることがあるであろう。
そこで、多くの合成ポリマー内で見受けられる金属の量を低減する方法を提供する必要がある。例えば、アニオン重合で合成された低分子量のポリマー中に位置するリチウムの量を低減する必要があり、該低分子量ポリマーは、重合反応に用いる金属の量が合成されるポリマーの分子量に反比例するとの事実に起因して、金属含有量がより高い。
本発明の一以上の実施態様は、炭化水素溶剤中でリチウム含有開始剤を用いて、共役ジエンモノマーを任意選択的にビニル芳香族モノマーと共に重合させ、それによって、リビングポリマーセメントを形成する工程であって、モノマー100g当り約0.04から約0.2モルのアルキルリチウム開始剤を用い、溶剤内のモノマーの濃度が約1から約30重量%であって、前記リビングポリマーセメントがリチウム含有残留物を含むことを特徴とする工程と、前記リビングポリマーセメントに、該セメント内のリビングポリマーの総てを失活させるのに十分な量の失活剤を加え、それによって、非リビングポリマーセメントを形成する工程と、アルミナ、シリカ、又はその両方を含む精製媒体に前記非リビングポリマーセメントを通し、それによって、ポリマーセメントからリチウム含有残留物の少なくとも一部を分離する工程と、前記セメントを精製媒体に通した後のポリマーセメントを集める工程と、酸化防止剤を添加する工程と、前記ポリマーセメントを脱溶剤する工程とを含む、製品ポリマーの調製方法を提供するものである。
また、本発明の一以上の実施態様は、ポリマーと溶剤と不純物とを含むポリマー溶液を準備する工程であって、前記ポリマーの数平均分子量が約0.5kg/モルから約25kg/モルであることを特徴とする工程と、前記ポリマー溶液を精製媒体と接触させる工程と、前記精製媒体と接触させた後のポリマー溶液を集める工程とを含む、製品ポリマーの形成方法を提供するものである。
本発明の一以上の実施態様は、ある種のポリマー組成物を精製するための方法を含む。一以上の実施態様において、これらのポリマー組成物は、液状ポリマー又は比較的低分子量であることを特徴とするポリマーを含む。一以上の実施態様に従って、ポリマー組成物を精製媒体と接触させることによって、ポリマー組成物を精製することができる。一以上の実施態様において、精製媒体は、ポリマー組成物から一種以上の不純物を分離して、所望の外観を有するポリマー組成物をもたらすことができる。これらの又は他の実施態様において、本発明の方法は、食品又はエレクトロニクス用途向けの条件を満たした精製ポリマーを生産できる。
一以上の実施態様において、本発明の方法は、ポリマーセメントを精製媒体と接触させることを含む。該ポリマーセメントは、ポリマー、溶剤、及び一種以上の不純物を含み得る。
一以上の実施態様において、ポリマーセメント内のポリマーは、液状ポリマーと見なされるポリマーを含み得る。これらの又は他の実施態様において、該ポリマーは、重量平均分子量が約0.5kg/モルから約30kg/モル、他の実施態様では約1kg/モルから約20kg/モル、その他の実施態様では約2kg/モルから約15kg/モルであることを特徴とするかもしれない。これらの又は他の実施態様において、該ポリマーは、重量平均分子量が30kg/モル未満、他の実施態様では20kg/モル未満、その他の実施態様では15kg/モル未満であることを特徴とし、また、これらの又は他の実施態様において、該ポリマーは、重量平均分子量が1kg/モルより大きく、他の実施態様では2kg/モルより大きく、その他の実施態様では5kg/モルより大きいことを特徴とするかもしれない。一以上の実施態様において、該ポリマーは、分子量分布が5未満、他の実施態様では2未満、その他の実施態様では1.5未満であることを特徴とするかもしれない。これらの又は他の実施態様において、分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリスチレン基準で校正して、対象ポリマーに対するマーク−ハウインク定数で調整して決定することができる。
一以上の実施態様において、上記ポリマーは、ポリジエニルポリマーを含んでもよいし、ポリジエニルコポリマーを含んでもよい。一以上の実施態様において、該ポリマーとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリ(スチレン-co-ブタジエン-co-イソプレン)、ポリ(イソプレン-co-スチレン)、及びポリ(ブタジエン-co-イソプレン)が挙げられる。これらの又は他の実施態様において、該ポリマーは、ガラス転移温度(Tg)が0℃未満、他の実施態様においては−20℃未満、その他の実施態様においては−30℃未満であることを特徴としてもよい。一以上の実施態様において、該ポリマーは、単一のガラス転移温度を示してもよい。
一以上の実施態様において、上記ポリマーは、官能基を含んでいてもよい。該官能基は、ヘテロ原子を含んでもよいし、ヘテロ原子含有置換基を含んでもよい。該官能基は、ポリマーの頭部(例えば、開始剤残基)に位置していてもよいし、ポリマーの骨格に垂れ下がっていてもよいし、ポリマーの終結末端(例えば、停止反応の位置)に位置していてもよいし、これらの組み合わせであってもよい。一以上の実施態様において、該官能基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アルキルスズ基、アルキルシラン基、およびそれらが混じったものを挙げることができる。
本発明の実施に使用するポリマーとしては、多数の重合技術を用いて調製したポリマーを挙げることができる。これらの技術としては、カチオン性及びアニオン性の技術、遷移金属又は配位触媒技術、乳化技術、或いは、最終の製品ポリマー内に金属残留物(例えば、触媒又は共触媒残留物)をもたらすこととなる他の方法を挙げることができる。
一以上の実施態様において、ポリマーセメント内のポリマーとしては、アニオン重合技術によって作製されたポリマーを挙げることができる。これらの技術によれば、アニオン性の開始剤をある種の不飽和モノマーと反応させてポリマー構造を成長させることで、ポリマーを生成させることができる。ポリマーの生成及び成長の全体を通して、ポリマー構造体は、アニオン性で且つ”生きて”いてもよい。換言すれば、炭素アニオンが存在する。続いて反応に添加されるモノマーの新しいバッチは、存在する鎖のリビング末端に付加して、重合度を増加させることができる。そのため、リビングポリマーは、アニオン性の反応性末端を有するポリマー状のセグメントを含むことができる。アニオン重合は、ジョージ・オディアン、重合の原理、第5章(第3版、1991年)や、パネック、94、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ、8768頁(1972年)に更に詳しく記載されており、これらを参照してここに取り込む。アニオン重合によるポリマー又はアニオン重合によるリビングポリマーへの言及は、アニオン重合技術によって作製したポリマーを指す。
アニオン重合リビングポリマーの合成に使用できるモノマーには、アニオン重合技術に従って重合され得る如何なるモノマーをも包含される。これらのモノマーとしては、エラストマー状のホモポリマー又はコポリマーを生成するものが挙げられる。好適なモノマーとしては、特に限定されるものではないが、共役C4−C12ジエン類、C8−C18モノビニル芳香族モノマー類、及びC6−C20トリエン類が挙げられる。共役ジエンモノマー類の例としては、特に限定されるものではないが、1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、及び1,3-ヘキサジエンが挙げられる。トリエン類の非限定的な例としては、ミルセンが挙げられる。芳香族ビニルモノマー類としては、特に限定されるものではないが、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、及びビニルナフタレンが挙げられる。共役ジエンモノマー類と芳香族ビニルモノマー類を含むもの等のエラストマー状のコポリマーを合成する場合、共役ジエンモノマー類及び芳香族ビニルモノマー類は、通常95:5から50:50、好ましくは95:5から65:35の比で使用することができる。
リビングポリマーの生成及び成長を開始するために、如何なるアニオン性の開始剤をも使用できる。例となるアニオン性開始剤としては、特に限定されるものではないが、n-ブチルリチウム等のアルキルリチウム開始剤、アレニルリチウム開始剤、アレニルナトリウム開始剤、N-リチウムジヒドロカーボンアミド類、アミノアルキルリチウム類、及びアルキルスズリチウム類が挙げられる。他の有用な開始剤としては、N-リチオヘキサメチレンイミド、N-リチオピロリジニド、及びN-リチオドデカメチレンイミド、並びに置換アルジミン類及び置換ケチミン類のトリアルキルリチウム付加物、置換2級アミンのN-リチオ塩等の有機リチウム化合物が挙げられる。また、例となる開始剤が次の米国特許:第5,332,810号、第5,329,005号、第5,578,542号、第5,393,721号、第5,698,646号、第5,491,230号、第5,521,309号、第5,496,940号、第5,574,109号、第5,786,441号並びに国際公開第2004/020475号に記載されており、これらを参照してここに取り込む。一以上の実施態様においては、使用する開始剤がポリマー鎖の頭部に官能基を付与する。該官能基は、ゴム若しくはゴム充填剤と反応又は相互作用してもよく、或いは、充填ゴム組成物又は加硫物に対して所望の効果を有していてもよい。
アニオン重合の実施に使用する開始剤の量は、所望のポリマー特性に応じて広範囲に変動し得る。一実施態様では、モノマー100g当り、約3〜約200mmol、他の実施態様では約6〜約100mmolのリチウムを使用する。
本発明の実施に用いるポリマーとしては、多官能開始剤を用いて合成したものも挙げることができる。アニオン重合における多官能開始剤の使用は、米国特許第3,652,516号に記載されているように一般に知られており、これを参照してここに取り込む。ある実施態様においては、1,3-ジイソプロペニルベンゼンとsec-ブチルリチウムとを反応させて調製したもの等のジリチオ開始剤を用いて、ポリマーを合成する。
他の実施態様においては、ラジカルアニオン開始剤を用いたアニオン性の代替技術を用いて、ポリマーを合成してもよい。これらの技術は、米国特許第5,552,483号に記載されているように当該技術分野で一般に知られており、これを参照してここに取り込む。一実施態様において、ラジカルアニオン重合技術は、電子をスチレン等のモノマーに移動させるものと考えられるナフタレンアニオン−ラジカルを用いて、スチリルラジカル−アニオンを形成する。ナトリウム等のアルカリ金属とナフタレンとを反応させることで、ナフタレンアニオン−ラジカルを形成することができる。一以上の実施態様では、スチリルラジカル−アニオンは、二量化してジカルバニオンを形成する。追加のモノマーの添加によって、ジカルバニオンがジリビングポリマーに転換されるものと思われる。
テトラヒドロフラン(THF)等の極性溶剤又は種々の環式及び非環式ヘキサン類、ヘプタン類、オクタン類、ペンタン類、それらのアルキル化誘導体、それらの混合物、並びにベンゼン等の非極性炭化水素中において、アニオン重合を行うことができる。
共重合におけるランダム化を促進するため、並びに/或いはビニル含有量をコントロールするために、重合成分に極性調整剤を添加してもよい。これらランダマイザーは、リチウム1当量に対し約0.01から約90当量、他の実施態様では約0.1から約5当量、その他の実施態様では約0.2から約1.0当量の量で使用することができる。その量は、所望のビニル量、使用したスチレンのレベル、重合温度、並びに使用した特定の極性調整剤(調節剤)の性質に依存するかもしれない。好適な重合調節剤としては、例えば、所望のミクロ構造及びコモノマー単位のランダム化をもたらすエーテル類やアミン類が挙げられる。
極性調整剤として有用な化合物としては、酸素又は窒素へテロ原子と非結合電子対を有するものが挙げられる。例としては、モノ及びオリゴアルキレングリコール類のジアルキルエーテル類;”クラウン”エーテル類;テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)等の3級アミン類;直鎖状THFオリゴマー類等が挙げられる。極性調整剤として有用な化合物の具体例としては、テトラヒドロフラン(THF)、2,2-ビス(2'-テトラヒドロフリル)プロパン等の直鎖状及び環状のオリゴマー状オキソラニルアルカン類、ジ-ピペリジルエタン、ジピペリジルメタン、ヘキサメチルリン酸アミド、N,N'-ジメチルピペラジン、ジアザビシクロオクタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、トリブチルアミン等が挙げられる。直鎖状及び環状のオリゴマー状オキソラニルアルカン調整剤が米国特許第4,429,091号に記載されており、参照してここに取り込む。
バッチ、半バッチ又は連続法でアニオン重合リビングポリマーを合成することができる。適切な反応容器に、一種又は複数種のモノマーと通常のアルカン溶剤との混合物を投入し、続いて、極性調整剤(使用する場合)及び開始剤化合物を添加することで、バッチ重合を開始させることができる。反応物質を約20〜約130℃の温度に加熱することができ、また、約0.1〜約24時間反応が進むようにしてもよい。この反応では、反応性末端乃至リビング末端を有する反応性ポリマーを生成させることができる。一以上の実施態様では、ポリマー分子の少なくとも約30%がリビング末端を含み、他の実施多様では、ポリマー分子の少なくとも約50%がリビング末端を含み、その他の実施多様では、少なくとも約80%がリビング末端を含む。
一以上の実施態様において、リビングポリマーは、失活していてもよいし、連結されていてもよいし、停止されていてもよい。このことは、リビングポリマー又は残留開始剤化合物の不活性化を含む可能性がある。リビングポリマーをプロトン又はプロトン源と接触させることによって、失活させることができる。プロトン源としては、水、アルコール(例えば、イソプロピルアルコール)、及び有機酸を挙げることができる。リビングポリマーを失活させる代わりに、或いは、リビングポリマーを失活させることに加えて、停止剤又はカップリング剤をリビングポリマーと反応させてもよい。カップリング剤の例としては、四塩化スズ、テトラエチルオルトケイ酸塩、テトラエトキシスズ、及び四塩化ケイ素が挙げられる。停止剤のタイプとしては、官能化剤が挙げられる。リビングポリマーを末端官能化するのに用いる化合物のタイプとしては、二酸化炭素、ベンゾフェノン類、ベンズアルデヒド類、イミダゾリドン類、ピロリジノン類、カルボジイミド類、尿素類、イソシアネート類、及びシッフ塩基が挙げられ、これらとしては、米国特許第3,109,871号、第3,135,716号、第5,332,810号、第5,109,907号、第5,210,145号、第5,227,431号、第5,329,005号、第5,935,893号に記載されているものが挙げられ、これらを参照してここに取り込む。具体例としては、米国特許第4,519,431号、第4,540,744号、第4,603,722号、第5,248,722号、第5,349,024号、第5,502,129号、及び第5,877,336号に記載されているようなトリブチルスズクロライド等のトリアルキルスズハライドが挙げられ、これらを参照してここに取り込む。他の例としては、米国特許第5,786,441号、第5,916,976号、及び第5,552,473号に記載されているようなヘキサメチレンイミンアルキルクロライド等の環状アミノ化合物が挙げられ、これらを参照してここに取り込む。他の例としては、N-置換アミノケトン類、N-置換チオアミノケトン類、N-置換アミノアルデヒド類、及びN-置換チオアミノアルデヒド類が挙げられ、これらは、米国特許第4,677,165号、第5,219,942号、第5,902,856号、第4,616,069号、第4,929,679号、第5,115,035号、及び第6,359,167号に記載されているようなN-メチル-2-ピロリドン又はジメチルイミダゾリジノン(即ち、1,3-ジメチルエチレンウレア)を包含し、これらを参照してここに取り込む。追加例としては、国際公開第2004/020475号、米国連続番号第60/644,164号及び米国特許第6,596,798号に記載されているもの等の硫黄含有又は酸素含有アザヘテロ環類が挙げられ、これらを参照してここに取り込む。他の例としては、米国連続番号第60/591,065号に記載されているもの等のホウ素含有停止剤が挙げられ、これを参照してここに取り込む。その他の例としては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン等の環状シロキサン類が挙げられ、これらは同時係属中の米国連続番号第60/622,188号に記載されているもの等を包含し、これを参照してここに取り込む。更に、他の例としては、1-(3-ブロモプロピル)-2,2,5,5-テトラメチル-1-アザ-2,5-ジシラシクロペンタン等のα-ハロ-ω-アミノアルカン類が挙げられ、これらは同時係属中の米国連続番号第60/624,347号及び第60/643,653号に記載されているものを包含し、これを参照してここに取り込む。
一以上の実施態様では、ポリマーの末端にヒドロキシル基を付与する化合物で、リビングポリマーを停止させる。リビングポリマーをエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシド(即ち、エポキシド)で停止させることで、ヒドロキシル基で官能化されたアニオン重合ポリマーを生成させることができる。
ポリマー分子は、本発明の一以上の実施態様に従って精製された時点では、非リビングである。換言すれば、該ポリマーは、精製の時点では、カルバニオンを含んでいない。これらのポリマーは、失活したポリマー、或いは停止されたポリマーとも称される。
一以上の実施態様において、ポリマー溶液とも称されるポリマーセメントは、溶剤に溶解したポリマー、溶剤に懸濁したポリマー、又はそれらの組み合わせを包含する。
一以上の実施態様において、有用な溶剤としては、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、及び脂環式炭化水素類等の炭化水素溶剤が挙げられる。芳香族炭化水素溶剤の非限定的な例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン類、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、メシチレン等が挙げられる。脂肪族炭化水素溶剤の非限定的な例としては、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、イソペンタン、イソヘキサン類、イソペンタン類、イソオクタン類、2,2-ジメチルブタン、石油エーテル、ケロシン、ミネラルスピリット等が挙げられる。また、脂環式炭化水素溶剤の非限定的な例としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等が挙げられる。また、市販の上記炭化水素類の混合物を用いてもよい。これらの又は他の実施態様においては、有用な溶剤として、極性溶剤も挙げられる。極性溶剤の例としては、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルエーテル、トリエチルアミン、ジオキサン、及びジブチルエーテルが挙げられる。
一以上の実施態様において、セメント内のポリマーの濃度は、該セメントの総重量を基準としてポリマーが約1から約50重量パーセント、他の実施態様では約5から約25重量パーセント、その他の実施態様では約7から約15重量パーセントとすることができる。
一以上の実施態様において、溶剤は、極性及び非極性の成分を含んでもよい。これは、精製媒体に関する溶剤の相対溶離力を調整するのに有用かもしてない。溶剤の相対溶離力を調整することによって、あるポリマー、特には官能化されたポリマーの精製が有利に促進される可能性がある。種々の精製媒体に関する溶剤の相対強度を調整するための技術が溶出系列として掲載されており、ゴードン及びフォードによる”化学者の比較、実用データ、技術及び参照のハンドブック”を参照されたい。
一以上の実施態様において、混合物全体中の極性溶剤の体積百分率は、溶剤の総体積を基準として0から約50%、他の実施態様では3から40%、その他の実施態様では約5から20%とすることができる。
ポリマーセメントは、一種以上の不純物を含み得る。一以上の実施態様において、これら不純物は、金属又は金属化合物を含み得る。例となる金属化合物としては、金属酸化物、金属ハロゲン化物、金属カーボネート、金属水酸化物、金属カルボキシレート類、金属塩、及びそれらの混合物が挙げられる。一以上の実施態様において、これら金属化合物は、触媒、共触媒、末端キャッピング剤、調節剤、及びそれらの混合物に由来するかもしれない。
一以上の実施態様において、不純物は、触媒残留物を含む。これらの触媒残留物は、ポリマーの重合から残った過剰の触媒成分又は副生物を含み得る。これら成分又は副生物は、金属又は金属含有化合物を含み得る。
一以上の実施態様において、不純物は、リチウム又はリチウム含有化合物を含む。これらの化合物は、アニオン重合開始剤の過剰成分又は副生物を含み得る。例となる副生物としては、リチウムハロゲン化物(例えば、リチウム塩化物)、水酸化リチウム、リチウムアルコキシド、酸化リチウム、及びこれらの混合物が挙げられる。
前記ポリマーセメント内の金属又は金属含有化合物の濃度は、ポリマーの作製において採用する重合条件等の多くの因子に基づき、変動し得る。例えば、ポリマーセメントがリチウム又はリチウム含有化合物を含む場合、該ポリマーセメントは、セメント内のポリマーの総重量を基準として約15,000ppmから約200ppm、他の実施態様では約10,000ppmから約250ppm、その他の実施態様では約5,000ppmから約500ppmのリチウムを含み得る。これらの又は他の実施態様において、ポリマーセメントは、セメント1リットル当り金属を約0.2から約750mmol、他の実施態様では1リットル当り約1から約600mmol、その他の実施態様では1リットル当り約2から約500mmol含有し、ここで、セメントのリットル数には、ポリマー及び溶剤の両体積が含まれる。
本発明の一以上の実施態様においては、ポリマーセメントを精製媒体と接触させてもよい。ポリマーと精製媒体との接触には、ポリマーセメントを精製媒体に通すことが含まれ得る。
本発明の一以上の実施態様において、精製媒体は、吸収媒体を含んでもよい。吸収媒体としては、媒体上に、或いは、他の化合物若しくは原子を通過させる媒体内に、ある種の化合物を吸収又は集めることが可能な多孔質媒体が挙げられる。吸収媒体がこれらの化合物又は原子を吸収又は集められるメカニズムとしては、化学的な力や物理的な力が挙げられる。化学的な力としては、イオン結合や共有結合が挙げられる。物理的な力としては、水素結合やファンデルワースル引力が挙げられる。
一以上の実施態様において、精製媒体は、シリカを含んでもよい。シリカは、天然及び合成の両シリカを含むことができる。天然シリカの例としては、砂、石英、フリント、珪藻岩が挙げられる。これらの又は他の実施態様において、シリカとしては、非晶質ヒュームシリカ、ヒュームドシリカ、溶融シリカ、及びシリカゲルが挙げられる。
一以上の実施態様において、精製媒体としては、シリカゲルを用いてもよい。シリカゲルとしては、非晶質水和シリカ、ケイ酸が挙げられる。これらの又は他の実施態様において、シリカゲルとしては、非晶質シリカからなる再生可能な吸着剤が挙げられる。
一以上の実施態様において、シリカゲルは、平均粒度(即ち、平均粒径)が約40から約4,000μm、他の実施態様では約100から約3,000μm、その他の実施態様では約250から約1,000μmであることを特徴としてもよい。他の実施態様では、シリカゲルは、より大きな粒子サイズを有する球状又はビーズ状であってもよい。例えば、球又はビーズの粒子サイズは、約1から約30mm、他の実施態様では約2から約25mm、その他の実施態様では約3から約10mmであってもよい。また、シリカゲルは、シリカ粒子内に細孔を含むことを特徴としてもよい。これらの細孔は、平均サイズ(径)が約2から約200nm、他の実施態様では約3から約100nm、その他の実施態様では約4から約10nmであることを特徴としてもよい。一以上の実施態様において、細孔は、溶剤内のポリマーの平均流体力学的容積よりも小さいかもしれない。また、これらの又は他の実施態様では、シリカゲルは、水和水を含むことを特徴としてもよい。一以上の実施態様において、水和水の濃度は、ゲルの30重量パーセント未満、他の実施態様では10重量パーセント未満、その他の実施態様では5重量パーセント未満、更にその他の実施態様では2重量パーセント未満かもしれない。一以上の実施態様において、ゲルは、本質的に水を含まず、他の実施態様においては、水の量がゲルに感知可能な影響を及ぼさない量である。
一以上の実施態様において、精製媒体は、アルミナを含んでもよい。アルミナとしては、活性アルミナ及びアルミナゲルが挙げられ、該アルミナゲルは、水酸化アルミニウムゲル又は水和酸化アルミニウムとも称される。
一以上の実施態様において、アルミナゲルは、平均粒度(即ち、平均粒径)が約50から約200μm、他の実施態様では約60から約150μm、その他の実施態様では約70から約100μmであることを特徴としてもよい。他の実施態様では、アルミナゲルは、より大きな粒子サイズを有する球状又はビーズ状であってもよい。例えば、球又はビーズの粒子サイズは、約1から約30mm、他の実施態様では約2から約25mm、その他の実施態様では約3から約10mmであってもよい。また、アルミナゲルは、アルミナ粒子内に細孔を含むことを特徴としてもよい。これらの細孔は、平均サイズ(径)が約1から約10nm、他の実施態様では約2から約8nm、その他の実施態様では約4から約6nmであることを特徴としてもよい。一以上の実施態様において、細孔は、溶剤内のポリマーの平均流体力学的容積よりも小さいかもしれない。また、これらの又は他の実施態様では、アルミナゲルは、水和水を含むことを特徴としてもよい。一以上の実施態様において、水和水の濃度は、水が約0から20重量パーセント、他の実施態様では約1から18重量パーセント、その他の実施態様では約2から10重量パーセントの範囲かもしれない。
一以上の実施態様においては、アルミナを水又はアルミナを部分的に不活性化するのに使用できる他の化合物で処理することが有益かもしれない。ある種のポリマー、特には官能化ポリマーの精製は、部分的にアルミナを不活性化することで有利に促進できることがある。
他の実施態様においては、精製媒体は、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、活性炭等のカーボン乃至カーボンブラック、珪藻土、モレキュラーシーブ、又はそれらの組み合わせを任意選択的に含んでもよい。これら他の精製媒体は、シリカ及び/又はアルミナと共に用いてもよいし、或いはシリカ及び/又はアルミナの代わりに用いてもよい。一以上の実施態様において、精製媒体は、極性媒体を含む。これらの又は他の実施態様において、精製媒体は、非極性媒体を含まない。例えば、一以上の実施態様において、精製媒体は、架橋ポリスチレンや他の架橋炭化水素ポリマーを含まなくてもよい。
ポリマーセメントは、種々の時間間隔で精製媒体と接触させてよく、間隔は様々な条件に基づいて変更することができる。一以上の実施態様においては、ポリマーセメントを精製媒体と約0.1から約60分間、他の実施態様では約0.5から約40分間、その他の実施態様では約1から約20分間接触させてもよい。
ポリマーセメントを精製媒体と接触させる条件は、種々の因子に基づいて変更してもよい。一以上の実施態様において、ポリマーセメントを精製媒体に通す圧力は、約100から約1,000kPa、他の実施態様では約110から約500kPaとすることができる。一以上の実施態様において、精製媒体に通す間の重合媒体の温度は、約0から約100℃、他の実施態様では約25から約60℃とすることができる。
一以上の実施態様において、ポリマーセメントは、標準条件で、充填カラムに重力供給してもよいし、ポンプで充填カラムを通過させてもよい。充填カラムは、一種以上の精製媒体を含むことができる。一以上の実施態様において、充填カラムは、二種以上の異なる精製媒体を含んでもよい。一実施態様においては、異なる複数の精製媒体を複数の区域に分離してもよい。例えば、一実施態様において、充填カラムは、シリカ若しくはアルミナゲルを含む第1のゾーンとカーボンブラックを含む第2のゾーンとを含んでもよい。
カラムの全体の特性は、多数の因子に基づき変動し得る。一以上の実施態様において、カラムのアスペクト比は、約100:1から約1:1、他の実施態様においては約20:1から約2:1とすることができる。
一旦セメントを精製媒体に接触させたら、当該技術分野で公知の技術等の種々の技術を採用してポリマーセメントを集めることができる。
一旦ポリマーセメントを集めたら、他の化合物又は成分をポリマーセメントに添加することができる。例えば、一種以上の酸化防止剤化合物を添加することができる。酸化防止剤の例としては、ヒンダードフェノール類が挙げられる。一以上の実施態様において、酸化防止剤の量は、ポリマーの重量を基準として約0.05から約2重量パーセント、他の実施態様では約0.1から約1重量パーセント、その他の実施態様では約0.2から約0.8重量パーセントとすることができる。
脱溶媒及び乾燥といった従来の手法を用いて、ポリマーセメントからポリマーを回収することができる(即ち、溶剤からポリマーを分離してもよい)。例えば、ポリマーセメントに減圧乾燥を施して、ポリマーを回収することができる。或いは、ワイプドフィルムエバポレーターを用いて、ポリマーを直接乾燥してもよい。或いは、ポリマーセメントを直接ドラム乾燥して、ポリマーを回収してもよい。一以上の実施態様において、乾燥ポリマー中の揮発性物質の含有量は、5重量パーセント未満、他の実施態様では2重量パーセント未満、その他の実施態様では1重量パーセント未満とすることができる。
本発明の方法を用いて調製した精製ポリマーは、食品産業、医薬品産業、及びエレクトロニクス産業で使用することができる。例えば、本発明に従って調製した精製ポリマーから、食品や飲料の容器、包装、及び酸素除去樹脂を作製してもよい。エレクトロニクス産業における用途としては、電子器具用のガスケットが挙げられる。
本発明の実施の仕方を明らかにするために、以下の例を準備及び試験した。しかしながら、これらの例は、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきものではない。請求の範囲が本発明の範囲を規定する役割を果たす。
サンプル1−8
以下の記載に従って、8種のポリマーのサンプルを精製した。各ポリマーは、ヘキサン類中でn-ブチルリチウム開始剤を用いた1,3-ブタジエンを重合するアニオン重合技術で合成した。開始剤の充填量は、モノマー100g当たりリチウム約40mmolとした。各サンプル中におけるTHFランダマイザーの量を変更して、ビニル含有量が異なるポリマーを生成させた。ポリマーをイソプロパノールで失活させて、数平均分子量が約2.4から約2.8kg/モルで、分子量分布が約1.08から約1.24の液状ポリマーを生成させた。溶液中の生成ポリマーは、黄色でかすみがかかった色であることを特徴としていた。
10重量パーセントのヘキサン溶液500mL中に含まれた液状の生成ポリマーを、約120−125グラムのシリカゲルを含む充填カラムに通した。カラムは、内径が約2インチであり、該カラムに約4インチのゲルを充填した。ゲルは平均径が約30から約75μmのシリカ粒子を含み、該粒子は直径が約6nmの細孔を含んでいた。
カラムに通した後、生成ポリマーを集めた。回収した製品は、透明で無色であった。得られたサンプルのリチウム含有量を誘導結合プラズマ発光分光(ICP−OES)で分析した。表1は、種々のポリマーのビニル含有量、並びに精製後に観測されたリチウム量を説明している。精製前にポリマーサンプル内に含有されていたリチウムの重量が約2,800ppmリチウムと計算されたことを注記し、ここで、該計算量は、精製した製品を分析するのに採用したのと同じ分析手法を用いて、抜き取りでチェックした。
Figure 2009520064
サンプル9−16
以下のようにして、二官能のポリマーを精製した。該二官能ポリマーは、ジイソプロペニルベンゼン系の二官能開始剤を用いてジリビングポリマーをアニオン重合することで合成した。触媒の充填量は重合反応に使用した1,3-ブタジエンモノマー100g当たりリチウム約65mmol(開始剤1モル当たり2mmol)であり、ヘキサン類中で行った。重合反応をモノマー100g当たり約150モードのランザマイザーの存在下で行い、ポリマーのビニル含有量を約50%に調整した。エチレンオキサイドでポリマーを停止させ、平均分子量が約3,500g/モルのジヒドロキシポリブタジエンを生成させた。
二官能の生成ポリマーを8つのサンプルに分け、それぞれは、体積が約500mLで、その中に溶解した生成ポリマーを約10重量パーセント含んでいた。次に、各サンプルを、約200グラムのアルミナゲルを含む充填カラムに通した。カラムは、内径が約2インチであり、該カラムに約6インチのゲルを充填した。それぞれ別々のカラム中に8種の別個のアルミナゲルを使用し、換言すれば、各サンプルを異なるアルミナゲルに通した。各ゲルは、平均粒度が約50から約210μmで、平均細孔径が約5.8nmの細孔であった。8種の各ゲルは、含水率及びpHに基づいて区別した。pHの違いは、購入した特定のアルミナゲルに由来する。含水率は、アルミナゲルに水を加えた後に混合して、ゲルの全体に水を十分に分散させて達成した。表2は、使用した特定のゲルが塩基性か中性か酸性であるかを特定しており、また、表2は、アルミナに加えた水の重量パーセントを示している。酸性のゲルはpHが約4−5であることを特徴とし、中性のゲルはpHが約7であることを特徴とし、塩基性のゲルはpHが約9−10であることを特徴とする。また、当業者であれば分かるように、水を3%含有するアルミナゲルは一般にグレードIIアルミナゲルと呼ばれ、水を6重量パーセント含有するアルミナゲルは一般にグレードIIIアルミナゲルと呼ばれ、水を10重量パーセント含有するアルミナゲルは一般にグレードIVアルミナゲルと呼ばれる。
また、表2は、サンプルを別々のカラムに通した後に各サンプル内で検知されたリチウムの量を示している。サンプル1−8で採用したのと同じ技術を用いて分析を行った。精製前の各サンプル内のリチウムの計算量は4630ppmであり、計算量は類似の分析で確認した。
Figure 2009520064
当業者には、本発明の範囲及び精神から逸脱しない種々の変形及び変更が明らかである。本発明は、ここに示した説明用の実施態様に正規に限定されるものではない。

Claims (29)

  1. 炭化水素溶剤中でリチウム含有開始剤を用いて、共役ジエンモノマーを任意選択的にビニル芳香族モノマーと共に重合させ、それによって、リビングポリマーセメントを形成する工程であって、モノマー100g当り約0.04から約0.2モルのアルキルリチウム開始剤を用い、溶剤内のモノマーの濃度が約1から約30重量%であって、前記リビングポリマーセメントがリチウム含有残留物を含むことを特徴とする工程と、
    前記リビングポリマーセメントに、該セメント内のリビングポリマーの総てを失活させるのに十分な量の失活剤を加え、それによって、非リビングポリマーセメントを形成する工程と、
    アルミナ、シリカ、又はその両方を含む精製媒体に前記非リビングポリマーセメントを通し、それによって、ポリマーセメントから前記リチウム含有残留物の少なくとも一部を分離する工程と、
    前記セメントを精製媒体に通した後のポリマーセメントを集める工程と、
    酸化防止剤を添加する工程と、
    前記ポリマーセメントを脱溶剤する工程と
    を含む、製品ポリマーの調製方法。
  2. 前記精製媒体が、更に、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、カーボン若しくはカーボンブラック、珪藻土、モレキュラーシーブ、又はそれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ポリマーと溶剤と不純物とを含むポリマー溶液を準備する工程であって、前記ポリマーの数平均分子量が約0.5kg/モルから約25kg/モルであることを特徴とする工程と、
    前記ポリマー溶液を精製媒体と接触させる工程と、
    前記精製媒体と接触させた後のポリマー溶液を集める工程と
    を含む、製品ポリマーの形成方法。
  4. 前記溶剤が非極性溶剤を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記ポリマーがアニオン重合ポリマーを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 前記ポリマー溶液が、該ポリマー溶液の総重量を基準としてポリマーを約1から約50重量%含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  7. 前記不純物が金属化合物を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  8. 前記金属化合物がリチウム含有化合物を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記ポリマー溶液が、該ポリマー溶液の総重量を基準としてリチウムを約15,000ppmから約200ppm含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記ポリマーの数平均分子量が約1kg/モルから約20kg/モルであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  11. 前記精製媒体が吸収媒体を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  12. 前記吸収体がシリカ又はアルミナを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記シリカは平均粒度が約40から約4,000マイクロメーターであることを特徴とするシリカゲルを含み、該シリカゲルは平均径が約2から約200nmであることを特徴とする細孔を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記シリカは平均粒度が約100から約3,000マイクロメーターであることを特徴とするシリカゲルを含み、該シリカゲルは平均径が約3から約100nmであることを特徴とする細孔を含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記シリカがシリカゲルを含み、該シリカゲルは前記溶剤内でのポリマーの平均流体力学的容積よりも平均径が小さいことを特徴とする細孔を含む、請求項12に記載の方法。
  16. 前記アルミナは平均粒度が約50から約200マイクロメーターであることを特徴とするアルミナゲルを含み、該アルミナゲルは平均径が約1から約10nmであることを特徴とする細孔を含む、請求項12に記載の方法。
  17. 前記アルミナは平均粒度が約60から約150マイクロメーターであることを特徴とするアルミナゲルを含み、該アルミナゲルは平均径が約2から約8nmであることを特徴とする細孔を含む、請求項12に記載の方法。
  18. 前記シリカがアルミナゲルを含み、該アルミナゲルは前記溶剤内でのポリマーの平均流体力学的容積よりも平均径が小さいことを特徴とする細孔を含む、請求項12に記載の方法。
  19. 更に、前記ポリマー溶液を、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、カーボンブラック、珪藻土、モレキュラーシーブ、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される第2の精製媒体と接触させる工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  20. 精製媒体内で前記ポリマー溶液を接触させる工程を、約100から約1000kPaの圧力且つ約0から約100℃の温度で、約0.1から60分間行うことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  21. 前記精製媒体が充填カラム内に含まれていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  22. 前記ポリマーを接触させる工程が、前記ポリマー溶液を前記充填カラムに通すことを含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記充填カラムが第2の精製媒体を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 前記第2の精製媒体が充填カラム内の第2の区域内に含まれていることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 前記精製媒体と接触させた後のポリマー溶液を集める工程が、更にポリマーを溶剤に溶かすことと乾燥させることとを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  26. 前記シリカがビーズ状のシリカゲルを含み、該ビーズの平均粒度が約1から約30mmである、請求項12に記載の方法。
  27. 前記シリカがビーズ状のシリカゲルを含み、該ビーズの平均粒度が約3から約10mmである、請求項26に記載の方法。
  28. 前記アルミナがビーズ状のアルミナゲルを含み、該ビーズの平均粒度が約1から約30mmである、請求項12に記載の方法。
  29. 前記アルミナがビーズ状のアルミナゲルを含み、該ビーズの平均粒度が約3から約10mmである、請求項28に記載の方法。
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