JP2009518020A - 短鎖核酸の濃縮方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮する方法に関するものであり、該方法は、
i)(α1)少なくとも1種の300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸、及び
(α2)前記核酸(α1)とは異なる少なくとも1種の成分、を含有する好ましくは水性の流動体相P1を提供する、
ii)相P1を陰イオン交換マトリックスに接触させて核酸(α1)を陰イオン交換マトリックスに結合させる、
iii)任意で洗浄緩衝液によって陰イオン交換マトリックスを洗浄し、その際、核酸(α1)は陰イオン交換マトリックスに結合したままである、及び
iv)陰イオン交換マトリックスに結合した核酸(α1)を前記陰イオン交換マトリックスから外し、好ましくは溶出して核酸(α1)を含有する好ましくは水性の流動体相P2を得る方法工程を含む。
本発明はまた、300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮するためのキット、前記キットの使用、陰イオン交換マトリックスの使用及び疾患を治療する方法にも関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮する方法、300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮するキット、前記キットの使用、陰イオン交換マトリックスの使用、及び疾患の治療方法に関する。
小型のリボ核酸(RNA)が、数年前に、遺伝子発現において必須の調節機能を果たすことが見出されて以来、科学的な研究は、300ヌクレオチドより短い、特に100ヌクレオチドより短いRNAにますます集中している。さらに具体的には、多数の研究者たちが微小なRNA(miRNA)に関心を持つようになっている。miRNAは、進化上保存されている部類の、長さ約22ヌクレオチドの小型の非コーディングRNAであり、遺伝子発現の調節におけるその複雑な役割はますます明らかになりつつある。miRNAは、調べた真核生物のいずれにも、とりわけ、真菌、植物、昆虫及び哺乳類におけるほぼすべての組織で見出されている。miRNAだけでなく、同様に細胞機能において基本的な役割を担う他の小型RNAも見出されている。これらには、たとえば、干渉RNA(siRNA)、小型の核内RNA(snRNA)、及び小型の核小体RNA(snoRNA)が挙げられる。
それらの細胞性の役割を検討できるようにするためには、300ヌクレオチドより短い短鎖RNAはできるだけ純度が高くなければならず、研究される生物系から高い収率で精製されなければならない。従って、複雑な生物系、特に細胞溶解物からのそのような短鎖RNAの精製又は単離を可能にする方法を提供する大きなニーズが存在する。
一般に、生物系から核酸を単離するために、たとえば、タンパク質、糖類、脂質及びそのほかの成分のような残りの細胞成分からそれを分離しなければならない。従来技術では、種々の異なった出発材料、たとえば、細胞培養物、植物及び動物に由来する組織、並びに体液から核酸を分離する複数の方法が開示されている。方法の1つには、たとえば、フェノールやクロロホルムのような有機溶媒の助けを借りて普通水性である出発溶液を抽出し(Chomczynski and Sacchi, 1987)、次いでエタノールやイソプロパノールのようなアルコールの助けを借りて水性相から核酸を沈殿させることが挙げられる(Sambrook J, Fritsch, E.F, in T. Maniatis, CSH,「分子クローニング」、1989年)。別の方法は、たとえば、シリカ吸着法によって核酸を固相に不動化することを含む。不利なことに、これらの方法ではいずれも、相対的に短いRNAを単離すること、又は少なくとも精製することはできず、又は不十分にしかできない。
この課題を解決するのに、従来技術は小型RNAを特異的に濃縮する方法を開示しており、該方法はシリカ膜技術に基づく。これらの方法では、細胞を溶解した後の細胞溶解物に特定の、相対的に少量のアルコールを加え、カオトロピック結合条件下にて相対的に長い核酸の少なくとも一部をシリカ膜に結合させる。しかしながら、従来技術で記載された精製方法におけるアルコールの量は、小型の核酸も効率的にシリカ膜に結合させるのは少なすぎ、従って、これら小型のRNAはブレークスルーに存在する。次いでブレークスルーでアルコール濃度を高め、後者は第2のシリカ膜に結合する。洗浄工程の後、小型RNAは、第1のカラムに結合しなかったそのほかのあらゆる核酸と一緒に溶出される(たとえば、「ユーザー開発のプロトコールによって使用される米国オースチンのアンビオンのmirVana(登録商標)又はドイツ、ヒルデンのキアゲンのRNeasyリピッドティッシュミニキットを参照のこと)。
キアゲン及びアンビオンの方法双方の短所は、使用しなければならない2つの固相の短所であり、単一の結合工程によって所望の小型RNAのみを得ることができないことである。さらに、この方法は、tRNA及びそのほかのさらに大きなRNAも同時に単離することなく、約22ヌクレオチドのサイズのmiRNAだけを単離することができない。一部の状況下でこの方法によって小型RNA、特にmiRNAをある程度濃縮することはできるものの、前記小型RNAには、そのほかの核酸、特に、転移RNA(tRNA)の混入を依然として伴う。
本発明の目的は、従来技術から生じている短所を克服することである。
さらに具体的には、本発明の目的は小型の核酸、特にmiRNAを濃縮する方法を提供することであり、該方法は、できるだけ少ない方法工程を用いて、たとえば、細胞溶解物のような複雑な生物組成から小型の核酸を濃縮することを可能にする。
また、本発明の目的は、小型の核酸を精製する方法を提供することであり、該方法は、たとえば細胞溶解物のような複雑な生物組成におけるそのほかの成分の300ヌクレオチドを超える長さの核酸から特に25ヌクレオチド以下の長さの核酸、たとえば、miRNAを取り出すことを可能にするだけでなく、たとえば、25ヌクレオチドを超え300ヌクレオチド未満の長さのそのほかの核酸、たとえばtRNAからこれら小型の核酸を特異的に取り出すことも可能にする。
精製されるRNAのためにできるだけ個々に所望のサイズ排除を生成するのに使用することができる方法を提供することも意図された。
また、本発明の目的は、「一容器反応」のために反応容器を変更せずに実施することができ、それによって分析される試料を混ぜ合わせるリスクを最小限に抑える方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、その助けを借りて、複雑な生物組成からの小型核酸、特に小型RNAの有利な精製を実施することができるキットを提供することである。
前述の目的の解決への貢献は、300ヌクレオチド未満の、好ましくは200ヌクレオチド未満の、特に好ましくは100ヌクレオチド未満の、さらに好ましくは50ヌクレオチド未満の、最も好ましくは25ヌクレオチド未満の長さの核酸を濃縮する方法によって為され、以下の方法工程を含む。
i)(α1)300ヌクレオチド未満の、好ましくは200ヌクレオチド未満の、特に好ましくは100ヌクレオチド未満の、さらに好ましくは50ヌクレオチド未満の、最も好ましくは25ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を少なくとも1種、及び
(α2)上記核酸(α1)とは異なる少なくとも1種の成分を含有する好ましくは水性の流動体相P1を提供すること;
ii)相P1を陰イオン交換マトリックスに接触させて核酸(α1)を陰イオン交換マトリックスに結合させること;
iii)洗浄緩衝液で陰イオン交換マトリックスを任意で洗浄し、その際、核酸(α1)は陰イオン交換マトリックスに結合したままであること;並びに
iv)前記陰イオン交換マトリックスから陰イオン交換マトリックスに結合した核酸(α1)を取り出し、好ましくは溶出して、核酸(α1)を含有する好ましくは水性の流動体相P2を得ること。
非常に驚くべきことに、上述のキアゲン及びアンビオンの方法で必要とされたようなさらに長い核酸を先ず稀釈するということを必要とせずに、陰イオン交換マトリックスに結合させ、その後洗浄し、溶出することによって小型核酸に加えて多数のそのほかの成分を含有してもよい複雑な生物組成から、300ヌクレオチド未満の長さを持つ前記小型核酸を濃縮できることが見出された。
本発明の方法の好ましい実施態様によれば、精製される核酸(α1)は、一本鎖又は二本鎖であり、好ましくは二本鎖RNAである。さらに具体的には、好ましいのは、miRNA、プレmiRNA、siRNA、snRNA、snoRNA、tRNA、5S−rRNA、5.8S−rRNA又は少なくともそれら2つの混合物、特にmiRNAとtRNAの混合物を含む群から選択されるRNAである300ヌクレオチド未満の長さを持つRNAであり、最も好ましいのは、15〜30のヌクレオチド、さらに好ましくは17〜24のヌクレオチド、及び一層されに好ましくは20〜23のヌクレオチドの範囲内の長さを持つmiRNAである核酸(α1)である。
用語「5S−rRNA」及び「5.8S−rRNA」は真核生物のリボソームで見出すことができる非コーディングリボ核酸を意味する。用語「tRNA」は、約80のヌクレオチドから成り、共役塩基(アデニンとウラシル;シトシンとグアニン)の対合を含有するリボ核酸を意味する。これらの対合は、クローバの葉に似たtRNAの構造を生じる。用語「siRNA」は、約22のヌクレオチドの長さを持ち、酵素「ダイサー」によって二本鎖RNA(dsRNA)の開裂によって生成され、「RISC」(RNA融合サイレンシング複合体)酵素複合体に組み込まれるリボ核酸を意味する。用語「snRNA」は、真核生物の核における約100〜300塩基対の触媒活性のあるRNAを意味する。これらのsnRNAは常に「snRNP」(小型核内リボヌクレオタンパク質)にて会合しており、プレmRNAからイントロンをスプライシングしてmRNAを生じるのに関与する。用語「snoRNA」は、リボソームRNA及びそのほかのRNA遺伝子の化学修飾、たとえば、それらのメチル化に関与するリボ核酸の部類を意味する。それらは、「snoRNP」(小型核内リボヌクレオタンパク質)の一部を形成する。用語「miRNA」は、植物及び動物における発生過程を調節するのに使用される小型の核酸を意味する。それらはmRNAに特異的に結合し、翻訳後期の活性を抑制し、たとえば、増殖因子が過剰に産生されるのを妨げる。miRNAは二本鎖の前駆体から産生される一本鎖のRNA分子である。
300以下のヌクレオチドの長さを持つ核酸(α1)とは異なる成分(α2)は、特に、少なくとも300ヌクレオチドの長さを持つ核酸(α2’)及び核酸とは異なる成分(α2”)である。
少なくとも300ヌクレオチドの長さを持つ核酸(α2’)は、特に、一本鎖又は二本鎖のDNA分子、又は一本鎖又は二本鎖のRNA分子、たとえば、mRNA、18S−rRNA又は28S−rRNAを含む。
核酸とは異なる成分(α2”)は、特に、細胞の溶解の間に放出される成分である。従って、これらの成分には、特に、タンパク質、脂質、ポリペプチド又は多糖類が挙げられる。
方法工程i)で提供される好ましくは水性の流動体相P1は、細胞を含まない試料材料、血漿、血清、体液、たとえば、血液、尿、精子、唾液、脳脊髄液、喀痰又は表面生検であってもよく、廃液、汚泥又は他に細胞溶解物、たとえば、動物又は植物の組織に由来する、微生物、たとえば、細菌、真菌又は酵母に由来する、組織培養又は細胞培養に由来する溶解物、或いは他に血液のような体液に由来する細胞の溶解物であってもよい。
本発明の方法の特定の実施態様によれば、方法工程i)で提供される好ましくは水性の流動体相P1は、
I)細胞を提供すること、
II)細胞を溶解して細胞溶解物を得ること、及び
III)細胞溶解物から核酸(α1)とは異なる成分(α2)を少なくとも1種を少なくとも部分的に任意で分離することの方法工程を含む方法によって入手可能な細胞溶解物である。
方法工程I)で提供される細胞は、任意で固定された組織切片若しくは任意で固定された組織断片、培養された付着細胞、培養された浮遊細胞、又は他に体液における細胞であってもよい。
細胞が付着細胞又は組織集合体の中にある細胞であるならば、方法工程I)は任意で、付着細胞又は組織を洗浄すること、好適な酵素溶液、たとえばEDTAのような錯化剤を含有する溶液若しくはそれらの混合物を用いて付着細胞を剥離すること又は細胞を組織から取り出すこと、任意で、こうして得られた浮遊細胞から、たとえばセルソータによって特定の細胞集団を分離すること、剥離された又は分離された細胞をペレットにすること、こうして得られた細胞ペレットを洗浄すること、及び任意で好適な浮遊緩衝液に再浮遊することを含んでもよい。しかしながら、洗浄工程の後、適当であれば、剥離に先立って付着細胞を溶解することも考えられる。
細胞が、培養された浮遊細胞又は体液に由来する細胞であるならば、方法工程I)は好ましくは、たとえばセルソータによって特定の細胞集団を除いた後、適当であれば、浮遊細胞をペレットにすること、こうして得られた細胞ペレットを洗浄すること、及び任意で好適な浮遊緩衝液に再浮遊することを含んでもよい。
ペレットにした細胞を任意で再浮遊する浮遊緩衝液は好ましくは、1以上の緩衝物質及び任意で1以上の錯化剤を含有する。浮遊緩衝液のpHは、広範囲で変化してもよく、本発明の方法を実施するためには、好ましくはpH3〜11の範囲内であり、さらに好ましくは5〜10の範囲内であり、最も好ましくはpH7〜9の範囲内である。ここで当業者に既知のpHを調整するための緩衝系を使用してもよい。本発明によれば、0.5〜100ミリモル/Lの範囲内での、さらに好ましくは1〜50ミリモル/Lの範囲内での、最も好ましくは2.5〜25ミリモル/Lの範囲内での濃度で緩衝成分を含むトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)、モルフォリノプロパンスルホン酸(MOPS)又は2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジノ]エタンスルホン酸(HEPES)に基づいた緩衝系を使用することが好ましい。アルカリ金属酢酸塩/酢酸又はアルカリ金属酢酸塩/酢酸緩衝系とトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝系の混合物に基づく緩衝系も考えられる。使用してもよい錯化剤化合物は同様に、特にカルシウムイオンを錯化することが可能な化合物である。好ましい錯化剤化合物は、好ましくは0.01〜20ミリモル/L、さらに好ましくは0.1〜15ミリモル/L、最も好ましくは0.5〜5ミリモル/Lの範囲内での量で浮遊緩衝液に存在するエチレンジアミン四酢酸塩(EDTA)である。
使用される浮遊緩衝液の量は、提供される細胞数に依存する。普通、106個の細胞当たり10〜2000μL、特に好ましくは50〜1000μL及び特に好ましくは100〜500μLの範囲内での浮遊緩衝液の量が使用される。
本発明に従って特に好適である浮遊緩衝液は、0.5〜100ミリモル/L、特に好ましくは1〜50ミリモル/L、最も好ましくは2.5〜25ミリモル/Lのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン及び0.01〜20ミリモル/L、特に好ましくは0.1〜15ミリモル/L、最も好ましくは0.5〜5ミリモル/LのEDTAを含有し、7〜9の範囲内の、特に好ましくは約8のpHを有する緩衝液である。
方法工程II)では、提供された細胞が溶解され、細胞から特異的にRNA物質を放出するのに好適である当業者に既知の溶解方法を細胞の溶解に採用することが可能である。企図されてもよい溶解方法は特に、熱の作用による溶解、機械的な力の作用による溶解、酵素、たとえば、タンパク質キナーゼKによる溶解、又は界面活性剤若しくはカオトロピック化合物を含有する溶解緩衝液に細胞を接触させることによる溶解、又は低張溶液による溶解である。適当であれば、たとえば、界面活性剤又はカオトロピック化合物を含有する溶解緩衝液中にて細胞を機械的に粉砕すること、又はたとえば、カオトロピック化合物と一緒にタンパク質キナーゼKを含有する溶解緩衝液を採用することによって、前述の方策を組み合わせてもよい。
本発明によれば、界面活性剤、酵素、カオトロピック化合物又はこれら化合物の少なくとも2つの混合物を含有する溶解緩衝液によって細胞を溶解することが特に好ましい。
従来技術によって多数の好適な界面活性剤が開示されている。本発明に従って特に好ましい界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ポリエチレングリコール−フェノールエーテル、たとえば、トリトンX−100、ツイーン、NP−40又はそれらの混合物を含む群から選択され、SDS及びトリトンX−100が特に好ましい界面活性剤である。使用される界面活性剤がSDSであるならば、さらに、本発明によれば、細胞の溶解には、SDSの1モル当たり、1〜30モルの、好ましくは2〜20モルの、特に好ましくは3〜6モルのNaOH又はKOH、特に好ましくはNaOHを使用することが好ましい。溶解緩衝液が界面活性剤を含有するのであれば、本発明の方法において、106個の細胞当たり、0.01〜100マイクロモル、特に好ましくは0.1〜50マイクロモル、最も好ましくは0.25〜5マイクロモルの界面活性剤の存在下、方法工程II)にて細胞を溶解することが好ましい。細胞を溶解するのに界面活性剤を使用する場合、界面活性剤が室温及び常圧で液体である化合物ならば、0.005〜5%(v/v)、特に好ましくは0.01〜1%(v/v)、最も好ましくは0.025〜0.5%(v/v)の濃度での、さもなければ、界面活性剤が室温及び常圧で固体である化合物ならば、0.01〜1%(v/v)、特に好ましくは0.25〜5%(v/v)、最も好ましくは0.05〜0.4%(v/v)の濃度での界面活性剤の存在下で普通、細胞は溶解される。
好ましいカオトロピック化合物は特にカオトロピック塩である。カオトロピック塩は本発明の目的では、好ましくは、水に対して高い親和性(水を得ようとする、水に対する引力)を有するので、大きく強固な水和エンベロープ(水分子の殻様の付加)を形成する塩を意味する。好ましいカオトロピック塩は、特に、グアニジニウムイソチオシアネート又は塩酸グアニジニウムであり、グアニジニウムイソチオシアネートが特に好ましい。カオトロピック塩を細胞の溶解に使用するのであれば、さらに、本発明の方法にて、0.5〜10モル/L、特に好ましくは1〜5モル/L、最も好ましくは2〜3.5モル/Lのカオトロピック塩濃度で方法工程II)において細胞を溶解することが好ましい。溶解緩衝液がカオトロピック塩を含有するのであれば、水混和性の有機溶媒、たとえば、水混和性のアルコール、たとえば、エタノール又はイソプロパノールを10〜60体積%、特に好ましくは20〜50体積%の範囲内の量で含有することが、前記溶解緩衝液にとって任意で有利であってもよい。
好ましい酵素は特にプロテアーゼであり、中でも特に、トリプシン、プロテイナーゼK、キモトリプシン、パパイン、ペプシン、プロナーゼ及びエンドプロテイナーゼLys−Cが好ましく、プロテイナーゼKが最も好ましい。溶解緩衝液における酵素濃度は、各場合、溶解緩衝液の総重量に対して好ましくは0.01〜10重量、特に好ましくは0.1〜5重量%、最も好ましくは0.2〜1重量%の範囲内である。
溶解緩衝液における界面活性剤、カオトロピック塩又は酵素の濃度は、とりわけ、溶解される細胞の量及び方法工程I)における前記細胞の提供方法に依存する。溶解される細胞が先ず浮遊緩衝液に浮遊されているならば、溶解緩衝液は、細胞の溶解中に意図される前記成分の濃度よりも高い濃度で界面活性剤、カオトロピック塩又は酵素を含有する。次いで、細胞をできるだけ完全に溶解するのに必要とされる及び上述の、カオトロピック塩、界面活性剤又は酵素の濃度を細胞浮遊液で確立するために十分である量にてこの濃縮した溶解緩衝液を前記細胞浮遊液に加える。しかしながら、溶解緩衝液を、たとえば、付着細胞に直接適用する又は細胞ペレットに接触させるのならば、前記溶解緩衝液は、好ましくは、細胞の溶解中も存在する濃度で界面活性剤、カオトロピック塩又は酵素を含有する。
本発明の方法の特定の実施態様によれば、細胞は、0.1〜1モル/L、特に好ましくは0.2〜0.8モル/L、最も好ましくは0.3〜0.7モル/Lのアルカリ金属塩の存在下で溶解され、好ましいのは、塩化ナトリウム、塩化カリウム及び塩化リチウムであり、塩化ナトリウムが特に好ましい。溶解される細胞が先ず浮遊緩衝液に浮遊されているのであれば、好適な量のアルカリ金属塩を前記浮遊緩衝液に前もって加えてもよいし、さもなければ、相当して高い濃度のアルカリ金属塩を含有する溶解緩衝液を浮遊緩衝液に加える。しかしながら、溶解緩衝液を、たとえば、付着細胞に直接適用する又は細胞ペレットに接触させるのならば、上述の濃度範囲内でアルカリ金属塩を含有する前記溶解緩衝液が好ましい。
本発明に従って特に好適であり、細胞浮遊液に添加することができる溶解緩衝液は、1〜200ミリモル/Lの、特に好ましくは5〜100ミリモル/Lの、最も好ましくは10〜100ミリモル/LのNaOH及び0.01〜1%(v/v)の、特に好ましくは0.025〜0.5%(v/v)の、最も好ましくは0.05〜0.4%(v/v)のSDSを含有し、5〜7の範囲内の、特に好ましくは約5.5のpHを有する緩衝液である。ここで好ましいのは、好ましくは3:1〜1:3の体積比、特に好ましくは2:1〜1:2、最も好ましくは約1:1の体積比でこの溶解緩衝液を細胞浮遊液に加えることである。
本発明に従って特に好適であり、細胞ペレット、付着細胞又は組織切片又は組織断片に添加することができる溶解緩衝液は、
0.1〜1モル/Lの、特に好ましくは0.25〜0.75モル/Lの、最も好ましくは0.4〜0.6モル/LのNaCl及び0.1〜10%(v/v)の、特に好ましくは0.5〜5%(v/v)の、最も好ましくは0.75〜1.5%(v/v)のトリトンX−100を含有し、6〜8の範囲内の、特に好ましくは約7のpHを有する緩衝液、
又は
0.5〜10モル/Lの、特に好ましくは1〜5モル/Lの、最も好ましくは1.5〜3モル/Lのグアニジニウムイソチオシアネート、1〜50ミリモル/Lの、特に好ましくは5〜40ミリモル/Lの、最も好ましくは10〜20ミリモル/Lのクエン酸ナトリウム及び10〜60%(v/v)の、特に好ましくは20〜50%(v/v)の、最も好ましくは30〜40%(v/v)のエタノールを含有し、6〜8の範囲内の、特に好ましくは約7のpHを有する緩衝液である。
前記溶解緩衝液は、好ましくは106個の細胞当たり50〜2000μL、特に好ましくは100〜1000μL及び特に好ましくは150〜300μLの範囲内の量で溶解される細胞に添加される。
細胞が組織切片又は組織断片に相当するならば、方法工程I)で細胞を提供することは好ましくは、植物又は動物から摘出した直後に前記組織切片又は前記組織断片を液体窒素と接触させることを含む。次いで、組織切片又は組織断片を好ましくは直接溶解緩衝液に接触させ、適当であれば、好適なホモジネート装置によってホモジネートする。
細胞を溶解緩衝液に接触させた後、好ましくは15〜40℃の温度範囲内で、特に好ましくは、しかしながら室温にて1〜60分間の範囲内で、特に好ましくは2〜15分間の範囲内でそれらを溶解する。
方法工程ii)において水性相P1のために陰イオン交換マトリックスに細胞溶解物を接触させる前に、本発明の方法の特定の実施態様によれば、細胞溶解物から、核酸(α1)とは異なる1以上の成分(α2)を前もって分離することも有利であってもよい。原則として当業者に既知の分離方法、たとえば、析出反応、透析又はクロマトグラフィによる分離、或いは抽出を、前記分離に用いてもよく、抽出、特に酸性フェノール又はフェノールとクロロホルムの混合物による抽出が特に好ましく、酸性フェノールによる抽出が最も好ましい。これには、たとえばボルテックスを用いて、好ましくは3:1〜1:3の範囲内の体積比、特に好ましくは2:1〜1:2、最も好ましくは約1:1の体積比にて細胞溶解物と共に酸性フェノールを接触させ、十分に混合することが関与する。次いで組成を遠心分離し、有機相から水性相を分離する。このように、核酸(α1)とは異なる1以上の成分が分離された水性相で稀釈され、それは、次いで相P1として方法工程ii)に供される。
本発明の方法の方法工程ii)では、核酸(α1)を陰イオン交換マトリックスに結合させるために、水性相P1は次いで前記陰イオン交換マトリックスに接触させられる。
ここでは原則として、陰イオン交換マトリックスとして、水性相P1が陰イオン交換マトリックスと接触する条件下、特にpH条件下にて少なくとも部分的に陽イオン形態である官能基を有するいかなる物質も使用することが可能である。
陰イオン交換マトリックスは好ましくは電気的に中性のマトリックスを含む固体である。このマトリックスは、サイズ、形態、多孔性、機械的特性及び好ましくは固体の足場と共有結合する正に荷電した官能基によって定義される。3つの最も一般的な部類のマトリックス材料は、オルソ珪酸、多糖類及び合成ポリオレフィンであり、適用されるポリオレフィンは主としてポリスチレン又はポリ(メタ)アクリル樹脂である。ポリ(メタ)アクリル樹脂には、多数の置換メタ(アクリル)アミド(=ポリ(メタ)アクリルアミド)及び(メタ)アクリルエステル(=ポリ(メタ)アクリレート)のポリマーが挙げられ、C−2原子又はC−3原子でアルキル置換基を持つ(メタ)アクリル酸モノマーについても可能である。マトリックスに結合する特に好ましい官能基は、1級、2級又は3級のアミノ基、ホスフィン基、ヒドラジン基及びイミン基を含む群から選択される。最も好ましいのは、ジエチルアミノエチル基(DEAE、[CH3CH22N−CH2−CH2−]a)が共有結合する足場材料、特にDEAEセルロース、及び[−CH2−CH2−NH−]基及び/又は[−CH2−CH2−N(CH2CH2−NH2)−]基を含む直鎖又は分枝鎖のポリエチレンイミンである陰イオン交換マトリックスである。陰イオン交換マトリックスはさらに、フィルター材料の目的で、たとえば、分離カラムにおいて用いられてもよい。しかしながら特に、陰イオン交換マトリックスの特性を持つ物質から成らない粒子、フィルター、膜、モノリス又はマイクロタイタープレートのような有機若しくは無機の表面のコーティング、又は陰イオン交換マトリックスによるそのほかの反応容器のコーティングも考えられる。
ここで本発明に従って特に好ましいのは、磁性又は非磁性粒子におけるコーティングの形態である陰イオン交換マトリックスであり、非常に特に好ましいのは、しかしながら、磁性粒子であり、最も好ましいのは、超常磁性粒子、フェリ磁性又は強磁性粒子である。非磁性粒子に比べて、磁性粒子は、磁性凝集体を形成し、それらが穏やかに、迅速に且つ効率的に水性相P1から取り出されるのを可能にするという利点を有する。
陰イオン交換マトリックスでコーティングできる好ましい磁性粒子は、たとえば、ダイナル、アドバンストマグレティクス社、バイオテクノロジーズ社、アマシャム、プロメガ、サイゲン、アドバンストジェネティックテクノロジーズ及びセラディンから入手可能である。好適な磁性粒子は、特に、WO−A−83/03920に記載されたものであり、ダイナル AS(ノルウェー、オスロ)によってDYNA−BEADSとして販売されている粒子である。採用される陰イオン交換マトリックスがポリエチレンイミンであれば、エポキシド官能化磁性粒子が特に好ましく、たとえば、ドイツ、ベスヴァイラのケマゲン社から商品名「M−PVA E0x」の名のもとで利用されるものが特に好ましい。同様に製品名「M−PVA−C11」及び「M−PVA−C12」のもとでケマゲン社から得られるカルボキシレート官能化粒子の使用も考えられる。磁性粒子は、好ましくは0.1〜100μm、特に好ましくは0.5〜50μm、最も好ましくは1〜10μmの範囲内の平均直径を有する一方で、具体的な表面は、好ましくは0.5〜250cm2/g、特に好ましくは1〜50cm2/gの範囲内である。
本発明の方法の具体的な実施態様によれば、本発明によれば、好ましくは2〜10の範囲内での、特に好ましくは3〜7の範囲内での、最も好ましくは4〜6の範囲内でのpHにて方法工程ii)において陰イオンマトリックスに核酸(α1)を結合することが好ましい。
方法工程ii)で使用される水性相P1が、特にアルカリのSDS含有溶解緩衝液を使用する場合であってもよい、これらのpH値と異なるpHを有するならば、水性相P1を陰イオン交換マトリックスに接触させるのに先立って、又は接触させている間に、中和緩衝液を添加することによって水性相のpHを所望の値に調整することが必要であってもよい。前記中和緩衝液は、10〜10000ミリモル/Lの範囲内での、特に好ましくは50〜5000ミリモル/Lの範囲内での、最も好ましくは100〜1000ミリモル/Lの範囲内での濃度にて酢酸のアルカリ金属塩、特に好ましくは酢酸カリウムを含み、中和溶液は、好ましくは2〜8の範囲内での、特に好ましくは4〜6の範囲内でのpHを有する。酢酸のアルカリ金属塩の溶液のpHは、好ましくは酢酸を添加することによって上述の範囲内の値に調整される。
本発明の方法の具体的な実施態様によれば、さらに、アルカリ金属塩の存在下、好ましくは塩化カリウム、塩化ナトリウム又は塩化リチウムの存在下、特に好ましくは、しかしながら、塩化ナトリウムの存在下で方法工程ii)において陰イオン交換マトリックスに結合される核酸(α1)が好ましく、結合中のアルカリ金属塩の濃度は、好ましくは0.01〜10モル/Lの範囲内、特に好ましくは0.05〜5モル/Lの範囲内、最も好ましくは0.25〜0.75モル/Lの範囲内である。適当に濃縮された塩溶液を当初導入された水性相P1、たとえば、細胞溶解物に添加することによって、さもなければ、いずれも適当な塩濃度を有する浮遊緩衝液の存在下で細胞を浮遊することによって又は溶解緩衝液にて細胞を溶解することによって、これらの塩濃度は結合中に調整されてもよい。
本発明の方法の別の具体的な実施態様によれば、さらに、カオトロピック物質、特に、カオトロピック塩、たとえば、グアニジニウムイソチオシアネートの存在下で方法工程ii)において陰イオン交換マトリックスに結合される核酸(α1)が好ましく、結合中のカオトロピック塩の濃度は、好ましくは0.1〜10モル/Lの範囲内で、特に好ましくは0.5〜5モル/Lの範囲内で、最も好ましくは1〜3モル/Lの範囲内である。本発明の方法のこの具体的な実施態様では、10〜70体積%、特に好ましくは20〜60体積%の範囲内の濃度にて水混和性の有機溶媒の存在下、特にアルコール、たとえば、エタノール又はイソプロパノールの存在下で結合を行うことも有利であってもよい。
好ましくは、陰イオン交換マトリックスをカラムにおける充填剤物質として使用する場合、上記の有利なpH条件を満たし、特定された濃度で上記の塩を含有する水性相P1,たとえば、細胞溶解物を、好ましくは1〜30℃、特に好ましくは2〜25℃の範囲内の温度、たとえば室温にてカラム物質に通すことによって、方法工程ii)において核酸(α1)を陰イオン交換マトリックスに結合してもよい。適宜、過圧、真空、遠心又は毛管力による支持によって水性相P1をカラム物質に通してもよい。
陰イオン交換マトリックスを被覆した粒子を使用する場合、結合は、好ましくは、たとえば、シェーカーによって、粒子に接触した水性相P1を連続的に撹拌することによって行い、この場合の前記結合も、好ましくは1〜30℃、特に好ましくは2〜25℃の範囲内の温度、たとえば室温にて行われる。
核酸(α1)を陰イオン交換マトリックスに結合した後、任意で、方法工程iii)における洗浄緩衝液によって後者を洗浄してもよい。陰イオン交換マトリックスがカラムにおける充填剤物質として使用されているのであれば、洗浄は洗浄緩衝液をカラムに通すことによって行われ、ここでは、過圧、真空、遠心又は毛管力を利用することが可能である。たとえば、陰イオン交換マトリックスを被覆した非磁性粒子が使用されているのであれば、先ず、たとえば、ろ過又は遠心によって水性相P1から前記粒子を取り出し、次いで洗浄緩衝液で洗浄する。陰イオン交換マトリックスを被覆した磁性粒子を使用する場合、洗浄は好ましくは、水性相P1に接触した磁性粒子を含有する反応容器を磁石に暴露し、磁場によって前記磁性粒子を反応容器の内壁に付着させることによって行われる。これらの状況下では、水性相P1は容易に除かれ、洗浄緩衝液に置き換えられる。これに好適な装置は、たとえば、ノルウェー、オスロのダイナルから入手可能である。
洗浄緩衝液は、たとえば、RNA分解酵素を含まない水、水と水溶性の有機溶媒の混合物、たとえば、1〜80体積%の水溶性アルコール、たとえば、1〜80体積%のエタノール若しくはイソプロパノールと水の混合物、又は塩の水溶液、特に酢酸塩水溶液、たとえば、1〜50ミリモル/Lの、特に好ましくは2〜25ミリモル/Lの範囲内の濃度での酢酸ナトリウム水溶液であってもよく、特に好ましいのは、4〜9の範囲内である前記洗浄緩衝液のpHである。
洗浄工程は、毎回新鮮な洗浄緩衝液を用いて、必要とされる1回、2回、3回、適宜さらに頻繁に反復されてもよい。
方法工程ii)において核酸(α1)が陰イオン交換マトリックスに結合され、方法工程iii)での任意の洗浄の後、方法工程iv)にて陰イオン交換マトリックスに結合された核酸(α1)を陰イオン交換マトリックスから外し、結果として核酸(α1)を含有する好ましくは水性の流動体相P2を生じる。
前記の取り外しは好ましくは、陰イオン交換マトリックスの官能基と核酸(α1)の間の結合を解消する溶出緩衝液と陰イオン交換マトリックスを接触させることによる溶出を手段として行われ、結果として核酸(α1)を含有する溶出物を流動体相P2として生じる。
陰イオン交換マトリックスをカラムにおける充填剤物質として使用しているのであれば、溶出は好ましくは溶出緩衝液をカラムに通すことによって行われ、再び、適宜、過圧、真空、遠心又は毛管力を利用することが可能である。陰イオン交換マトリックスを被覆した非磁性粒子が使用されているのであれば、先ず、ろ過又は遠心によって水性相P2から又は洗浄緩衝液から前記粒子を取り出し、次いで溶出緩衝液と接触させる。陰イオン交換マトリックスを被覆した磁性粒子を使用する場合、溶出は好ましくは、水性相P1又は洗浄緩衝液に接触した磁性粒子を含有する反応容器を磁石に暴露し、磁場によって前記磁性粒子を反応容器の内壁に付着させることによって行われる。これらの状況下では、水性相P1、さもなければ洗浄緩衝液は容易に除かれ、溶出緩衝液に置き換えられてもよい。
溶出緩衝液は好ましくは、塩の水溶液であり、特にアルカリ金属ハロゲン化合物、たとえば、NaCl、KCl若しくはLiCl、アルカリ土類ハロゲン化合物、たとえば、CaCl2若しくはMgCl2、アンモニウム塩、たとえば、塩化アンモニウム若しくは硫酸アンモニウム、又はこれらの塩の少なくとも2つの混合物を含有する水溶液であり、溶出緩衝液が、たとえば、アルカリ金属酢酸塩/酢酸のような緩衝液系、又はトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンに基づく緩衝液系を任意で含有することも可能である。
本発明の方法の具体的な実施態様によれば、溶出緩衝液は、CaCl2のような水溶性のカルシウム塩、MaCl2のような水溶性のマグネシウム塩、硫酸アンモニウム若しくは塩化アンモニウムのような水溶性のアンモニウム塩、又はこれらの塩の少なくとも2つの混合物を含有する。溶出緩衝液がCaCl2を含有するのであれば、この塩は、好ましくは、1〜1000ミリモル/L、特に好ましくは5〜500ミリモル/L、最も好ましくは10〜100ミリモル/Lの範囲内の濃度で存在する。溶出緩衝液がMgCl2を含有するのであれば、この塩は、好ましくは、1〜1000ミリモル/L、特に好ましくは5〜500ミリモル/L、最も好ましくは10〜100ミリモル/Lの範囲内の濃度で存在する。溶出緩衝液が硫酸アンモニウム及び/又は塩化アンモニウムを含有するのであれば、これらの塩は、好ましくは、1〜1000ミリモル/L、特に好ましくは5〜500ミリモル/L、最も好ましくは20〜300ミリモル/Lの範囲内の総濃度で存在する。溶出緩衝液のpHは好ましくは、5〜12、好ましくは6〜10、特に好ましくは7〜10の範囲内である。
特に、好ましくは専ら、カルシウム塩、特にCaCl2、及び/又はアンモニウム塩、好ましくは硫酸アンモニウム及び/又は塩化アンモニウムを塩として含有する溶出緩衝液は、tRNAに優先してmiRNAを選択的に濃縮するのに特に好適である。従って、好ましくは水と60ミリモル/Lまでの濃度でのCaCl2から成る溶出緩衝液を用いることによって、及び好ましくは水と170〜200リモル/Lまでの濃度での硫酸アンモニウム又は塩化アンモニウムから成る溶出緩衝液を用いることによって、tRNAを同時に稀釈すると共にmiRNAの良好な濃縮を達成することが可能であり、従って、これらの溶出緩衝液は、miRNAとtRNAを含有する組成からのmiRNAの選択的濃縮に特に好適である。
本発明に従って特に好適である溶出緩衝液は以下である。
水に溶解された、1〜10000ミリモル/L、特に好ましくは10〜5000ミリモル/mL、最も好ましくは50〜1000ミリモル/LのTRIS、1〜1000ミリモル/L、特に好ましくは5〜800ミリモル/mL、最も好ましくは10〜500ミリモル/Lのアルカリ金属塩、好ましくはNaCl又はKCl、1〜400ミリモル/L、特に好ましくは10〜300ミリモル/mL、最も好ましくは50〜200ミリモル/Lのアンモニウム塩、好ましくは硫酸アンモニウム又は塩化アンモニウム、及び1〜200ミリモル/L、特に好ましくは0.5〜100ミリモル/mL、最も好ましくは1〜50ミリモル/Lのマグネシウム塩、好ましくは塩化マグネシウムを含有し、好ましくは7〜11の、特に好ましくは8〜10の範囲内のpHを有する溶出緩衝液EP1
水に溶解された、1〜1000ミリモル/L、特に好ましくは5〜500ミリモル/mL、最も好ましくは10〜100ミリモル/Lのマグネシウム塩、好ましくは塩化マグネシウムを含有し、好ましくは6〜10の、特に好ましくは7〜9の範囲内のpHを有する溶出緩衝液EP2
水に溶解された、1〜1000ミリモル/L、特に好ましくは5〜500ミリモル/mL、最も好ましくは10〜100ミリモル/Lのカルシウム塩、好ましくは塩化カルシウムを含有し、好ましくは6〜10の、特に好ましくは7〜9の範囲内のpHを有する溶出緩衝液EP3
水に溶解された、1〜1000ミリモル/L、特に好ましくは5〜500ミリモル/mL、最も好ましくは20〜300ミリモル/Lのアンモニウム塩、好ましくは塩化アンモニウム又は硫酸アンモニウムを含有し、好ましくは6〜10の、特に好ましくは7〜9の範囲内のpHを有する溶出緩衝液EP4
水に溶解された、1〜2000ミリモル/L、特に好ましくは1〜1000ミリモル/mL、最も好ましくは100〜500ミリモル/Lのアルカリ金属塩、好ましくは、塩化カリウム、塩化ナトリウム又は塩化リチウム含有し、好ましくは6〜10の、特に好ましくは7〜9の範囲内のpHを有する溶出緩衝液EP5
さらに具体的には、溶出緩衝液EP1〜EP4は、miRNAとtRNAを含有する組成からmiRNAを精製するのに好適である一方で、溶出緩衝液EP5は、前記ヌクレオチドとは別にさらに長い鎖の核酸を含有する組成から、300ヌクレオチド未満の、特に100ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を一般に精製するのに特に好適である。さらに、溶出緩衝液BP2〜BP4においてMg2+、Ca2+及びNH4 +の濃度を高めることによってmiRNAとtRNAを含有する組成からtRNAに優先してmiRNAの濃縮を選択的に調節することが可能である。
本発明の方法の特定の実施態様によれば、水性相P2のRNAの総量に対する水性相P2における300ヌクレオチド未満の、好ましくは100ヌクレオチド未満の、さらに好ましくは25ヌクレオチド未満の長さを持つRNAの相対量の方は、水性相P1のRNAの総量に対する水性相P1における300ヌクレオチド未満の、好ましくは100ヌクレオチド未満の、さらに好ましくは25ヌクレオチド未満の長さを持つRNAの相対量よりも、少なくとも2倍、特に好ましくは少なくとも4倍、さらに好ましくは少なくとも6倍、一層さらに好ましくは少なくとも10倍、最も好ましくは少なくとも20倍多いことが好ましい。
本発明の方法のさらに具体的な実施態様では、特に、溶出緩衝液EP1〜EP4のいずれかを採用する実施態様では、水性相P2におけるmiRNAとtRNAの総量に対する水性相P2におけるmiRNAの相対量の方は、水性相P1におけるmiRNAとtRNAの総量に対する水性相P1におけるmiRNAの相対量よりも、少なくとも2倍、特に好ましくは少なくとも4倍、さらに好ましくは少なくとも6倍、一層さらに好ましくは少なくとも10倍、最も好ましくは少なくとも20倍多いことが好ましい。
最初に言及された目的の解決への寄与は、300ヌクレオチド未満の、好ましくは100ヌクレオチド未満の、さらに好ましくは25ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮するキットによっても為され、それは、
(β1)溶解緩衝液又は溶解緩衝液濃縮物
(β2)陰イオン交換マトリックス
(β3)溶出緩衝液
(β4)任意で浮遊緩衝液
(β5)任意で中和緩衝液
(β6)任意で洗浄緩衝液、及び
(β7)任意で抽出用溶剤、たとえば、フェノール、エタノールのようなアルコール又はそれらの混合物を含む。
上述の方法を実行するためにそのようなキットを使用してもよい。
好ましい浮遊緩衝液(β4)、溶解緩衝液(β1)、中和緩衝液(β5)、洗浄緩衝液(β6)及び溶出緩衝液(β3)は、本発明の方法と併せて好ましい緩衝液としてすでに言及されている緩衝液である。溶解緩衝液濃縮物は、溶解に有効な化合物、特に界面活性剤又はカオトロピック塩を、細胞の溶解中の濃度より高い濃度にて含有する緩衝液である。この種の溶解緩衝液濃縮物は、細胞浮遊液が短鎖核酸を単離すべき出発物質として使用されることが意図され、細胞浮遊物では、定義された量の前記溶解緩衝液濃縮物を添加することによって溶解に必要とされる溶解条件が調整されてもよい場合に特に使用される。
陰イオン交換マトリックス(β2)として好適なのは同様に、核酸を濃縮するための、たとえば、陰イオン交換マトリックスで被覆された磁性又は非磁性粒子を濃縮するための本発明の方法と関連させて好ましい陰イオン交換マトリックスとして上記で言及された物質である。
本発明のキットの特定の実施態様によれば、前記キットは、陰イオン交換マトリックス(β2)としての、陰イオン交換マトリックスで被覆された磁性粒子、及び溶出緩衝液(β3)としての、EP1、EP2、EP3及びEP4を含む群から選択された任意の緩衝液を含む。最初に言及された目的の解決への寄与はさらに、300ヌクレオチド未満の、好ましくは200ヌクレオチド未満の、特に好ましくは100ヌクレオチド未満の、さらに好ましくは50ヌクレオチド未満の、最も好ましくは、25ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を精製するための最初に記載された本発明の方法における上述のキットの使用によって為される。
最初に言及された目的の解決への寄与は、300ヌクレオチド未満の、好ましくは200ヌクレオチド未満の、特に好ましくは100ヌクレオチド未満の、さらに好ましくは50ヌクレオチド未満の、最も好ましくは、25ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を精製するための陰イオン交換マトリックスの使用によっても為され、その際、前記陰イオン交換マトリックスと前記ヌクレオチドは、核酸を精製する本発明の方法に関連する好ましい成分として最初に上記で言及された化合物であることが好ましい。
最終的に、最初に言及された目的の解決への寄与は、疾患の治療方法によっても為され、それは、以下の方法工程を含む。
(γ1)最初に記載された精製方法に従って、300ヌクレオチド未満の、好ましくは200ヌクレオチド未満の、特に好ましくは100ヌクレオチド未満の、さらに好ましくは50ヌクレオチド未満の、最も好ましくは、25ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮することを含む診断方法によって疾患を診断すること、及び
(γ2)診断された疾患を治療的に処置すること。
治療される疾患は、その原因又は進行が多少なりとも特定の体細胞又は体液に存在する核酸の種類及び量に相関を持つ疾患であってもよく、その際、核酸は、300ヌクレオチド未満の、好ましくは200ヌクレオチド未満の、特に好ましくは100ヌクレオチド未満の、さらに好ましくは50ヌクレオチド未満の、最も好ましくは、25ヌクレオチド未満の長さを有し、特に、しかしながら、miRNAの種類や量によっては、これら核酸の種類や量における変化が、健常な患者に比べて、疾患の原因になるかどうか、又はこれら核酸の種類や量における変化が、健常な患者に比べて、前記疾患の結末であるのかどうかという疾患であってもよい。
非限定的な図面及び実施例を基にして本発明をさらに詳細に説明する。
以下の実施例では、miRNAは細胞基礎環境に加えられた。
(実施例1)
106個のJurkat細胞を1μgのmiR177アンチセンスmiRNAと混合し、0.5MのNaCl、1%(v/v)のトリトンX−100を含有する溶解緩衝液550μLの助けを借りて細胞を溶解した。氷上で10分間インキュベートした後、550μLの酸性フェノールを添加した。ボルテックスで撹拌し、次いで20 800xgにて5分間遠心して水性相を取り出し、ポリエチレンイミンで被覆した磁性粒子652μgと混合した。
pH10の10%強度の高分子量ポリエチレンイミン溶液(シグマ−アルドリッチ、アルドリッチカタログ番号40、872−7)中に4gのエポキシドで官能化した磁性粒子(ドイツ、ベスヴァイラのケマゲン社のM−PVA E0x粒子)を浮遊することによって粒子を得、丸底フラスコに移し、撹拌しながら10時間、60℃に加熱した。次いで、磁気除去によってこの混合物を脱塩水にて6回洗浄した。
板状シェーカー上で5分間振盪した後、上清を捨て、次いでpH4.7、5.5、7.0又は8.5に調整した水500μLで2回洗浄した(図1のゲルにおけるレーンa及びb)。溶出は、1モル/LのTris/Cl、pH9.5、400ミリモル/LのKCl、100ミリモル/Lの硫酸アンモニウム及び30ミリモル/LのMgCl2を含有する緩衝液20μLによって行った。等分の溶出物を15%のアクリルアミドゲルに適用し、硝酸銀で染色した(図1のレーンc)。
溶解緩衝液として0.5モル/LのNaClを用いて、miRNAを効率的に精製することが可能であり、溶出の際、溶出液中には、miRNAとtRNAのみが残り、そのほかの核酸種は精製手順によって稀釈されてしまう。
(実施例2)
106個のJurkat細胞を1μgのlet7aアンチセンスRNAと混合し、実施例1で特定されたように溶解し、磁性粒子に結合させた。水による洗浄工程の後、20μLの緩衝液で溶出を行ったが、100ミリモル/LのNaCl、250ミリモル/LのNaCl、400ミリモル/LのNaCl、100ミリモル/LのKCl、250ミリモル/LのKCl及び400ミリモル/LのKClが、溶出緩衝液として使用された。等分の溶出物を15%のアクリルアミドゲルに適用し、硝酸銀で染色した(図2)。
この実験は、異なったモル濃度での塩が溶出に好適であることを示している。溶出緩衝液としてNaCl、KCl及びLiCl(データは示さず)を用いた場合、tRNAとmiRNA双方を大量に精製することができる。
(実施例3)
溶出緩衝液として10〜100ミリモル/LのMgCl2を含有する緩衝液を用いて、手順は実施例2のとおりであった。等分の溶出物を15%のアクリルアミドゲルに適用し、硝酸銀で染色した(図3)。
この実験は、miRNAが溶出緩衝液としてのMgCl2の助けを借りても精製することができることを実証している。低モル濃度のMgCl2を溶出液として使用するのであれば、tRNA及びさらに長い核酸は比較的稀釈されるが、miRNAは非常に良好な収率で回収することができる。
(実施例4)
溶出緩衝液として10〜85ミリモル/LのCaCl2を含有する緩衝液用いて、手順は実施例2のとおりであった。等分の溶出物を15%のアクリルアミドゲルに適用し、硝酸銀で染色した(図4)。
約50ミリモル/LのCaCl2のモル濃度まで、非常に良好な回収率でmiRNAを溶出することができるが、溶出物は微量のtRNAを含有する。モル濃度をさらに上げれば、良好な回収率でtRNAを溶出することもさらに可能である。
(実施例5)
25〜400ミリモル/Lの硫酸アンモニウム又は25〜400ミリモル/Lの塩化アンモニウムを含有する緩衝液用いて、手順は実施例2のとおりであった。等分の溶出物を15%のアクリルアミドゲルに適用し、硝酸銀で染色した(図5)。
特に、miRNAの高い収率と同時にtRNAの非常に低い収率を達成するために、アンモニウム塩は塩化カルシウムと一緒に溶出中、最高の特性を示す。約170〜200ミリモル/Lまでの溶出物中のアンモニウム塩の濃度では、tRNAの収率は相対的に低いままである一方で、これらのモル濃度でmiRNAの収率は非常に良好である。約400ミリモル/Lを超える濃度から、溶出物中に非常に大量のtRNAを見い出すことができる。
実施例1で得られた溶出物を分画するのに使用された、硝酸銀染色した15%強度のポリアクリルアミドゲルを示す(ゲル中2つ一組で適用した;a=第1の洗浄後の洗浄緩衝液、b=第2の洗浄後の洗浄緩衝液、c=溶出物) 実施例2で得られた溶出物を分画するのに使用された、硝酸銀染色した15%強度のポリアクリルアミドゲルを示す(ゲル中2つ一組で適用した)。 実施例3で得られた溶出物を分画するのに使用された、硝酸銀染色した15%強度のポリアクリルアミドゲルを示す(ゲル中2つ一組で適用した)。 実施例4で得られた溶出物を分画するのに使用された、硝酸銀染色した15%強度のポリアクリルアミドゲルを示す(ゲル中2つ一組で適用した)。 実施例5で得られた溶出物を分画するのに使用された、硝酸銀染色した15%強度のポリアクリルアミドゲルを示す(ゲル中2つ一組で適用した)。

Claims (29)

  1. 300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮する方法であって、
    i)(α1)少なくとも1種の300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸、及び
    (α2)前記核酸(α1)とは異なる少なくとも1種の成分、を含有する好ましくは水性の流動体相P1を提供する、
    ii)相P1を陰イオン交換マトリックスに接触させて核酸(α1)を陰イオン交換マトリックスに結合させる、
    iii)任意で洗浄緩衝液によって陰イオン交換マトリックスを洗浄し、その際、核酸(α1)は陰イオン交換マトリックスに結合したままである、及び
    iv)陰イオン交換マトリックスに結合した核酸(α1)を前記陰イオン交換マトリックスから外し、好ましくは溶出して核酸(α1)を含有する好ましくは水性相の流動体P2を得る方法工程を含む前記方法。
  2. 核酸(α1)がRNAである請求項1に記載の方法。
  3. RNAが、miRNA、プレ−miRNA、siRNA、snRNA、snoRNA、tRNA、5S−rRNA、5.8S−rRNA、又はそれらからの少なくとも2つの混合物を含む群から選択される請求項2に記載の方法。
  4. RNAが、miRNA、プレ−miRNA、tRNA又はmiRNAとtRNAの混合物である請求項3に記載の方法。
  5. 陰イオン交換マトリックスが、アミノ基、ホスフィン基、ヒドラジン基及びイミン基を含む群から選択される上記請求項のいずれかに記載の方法。
  6. 陰イオン交換マトリックスが、粒子、フィルター、膜、モノリス、マイクロタイタープレート又はそのほかの反応容器の上のコーティングの形態で存在する上記請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 粒子が、磁性粒子、好ましくは超常磁性粒子、フェリ磁性粒子又は強磁性粒子である請求項6に記載の方法。
  8. 0.01〜10モル/LのNaClの存在下、方法工程ii)にて核酸(α1)を陰イオン交換マトリックスに結合させる上記請求項のいずれかに記載の方法。
  9. 洗浄緩衝液がRNA分解酵素を含まない水である上記請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 方法工程iv)における分離が溶出緩衝液によって行われる上記請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 溶出緩衝液が、水溶性カルシウム塩、水溶性マグネシウム塩、水溶性アンモニウム塩又はそれらの混合物を含有する請求項10に記載の方法。
  12. 溶出緩衝液が、1〜1000ミリモル/Lの範囲内の濃度にて塩化カルシウムを含有する請求項10又は11に記載の方法。
  13. 溶出緩衝液が、1〜1000ミリモル/Lの範囲内の濃度にて塩化マグネシウムを含有する請求項10〜12に記載の方法。
  14. 溶出緩衝液が、1〜1000ミリモル/Lの範囲内の濃度にて硫酸アンモニウム又は塩化アンモニウムを含有する請求項10〜13に記載の方法。
  15. 方法工程i)で提供される水性相P1が細胞溶解物である上記請求項のいずれかに記載の方法。
  16. 細胞溶解物が、
    I)細胞を提供する、
    II)細胞を溶解して細胞溶解物を得る、及び
    III)任意で、該細胞溶解物から核酸(α1)とは異なる少なくとも1種の成分(α2)を少なくとも部分的に分離する方法工程を含む方法によって入手可能である請求項15に記載の方法。
  17. 相P2におけるRNAの総量に対する相P2における300ヌクレオチド未満の長さを持つRNAの相対量が、相P1におけるRNAの総量に対する相P1における300ヌクレオチド未満の長さを持つRNAの相対量よりも少なくとも2倍多い請求項2〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 水性相P2におけるmiRNAとtRNAの総量に対する水性相P2におけるmiRNAの相対量が、水性相P1におけるmiRNAとtRNAの総量に対する水性相P1におけるmiRNAの相対量よりも少なくとも2倍多い請求項4〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮するためのキットであって、
    (β1)溶解緩衝液又は溶解緩衝液濃縮物
    (β2)陰イオン交換マトリックス
    (β3)溶出緩衝液
    (β4)任意で浮遊緩衝液
    (β5)任意で中和緩衝液
    (β6)任意で洗浄緩衝液、及び
    (β7)任意で抽出用溶剤
    を含む前記キット。
  20. 陰イオン交換マトリックス(β2)が、アミノ基、ホスフィン基、ヒドラジン基及びイミン基を含む群から選択される官能基を有する請求項19に記載のキット。
  21. 陰イオン交換マトリックス(β2)が、粒子、フィルター、膜、モノリス又はマイクロタイタープレートの上のコーティングの形態で存在する請求項19又は20に記載のキット。
  22. 陰イオン交換マトリックス(β2)が、磁性粒子、好ましくは超常磁性粒子、フェリ磁性粒子又は強磁性粒子の上のコーティングの形態で存在する請求項21に記載のキット。
  23. 溶出緩衝液(β3)が、1〜1000ミリモル/Lの範囲内の濃度にて塩化カルシウムを含有する請求項19〜22のいずれかに記載のキット。
  24. 溶出緩衝液(β3)が、1〜1000ミリモル/Lの範囲内の濃度にて塩化マグネシウムを含有する請求項19〜22のいずれかに記載のキット。
  25. 溶出緩衝液(β3)が、1〜1000ミリモル/Lの範囲内の濃度にて硫酸アンモニウム又は塩化アンモニウムを含有する請求項19〜22のいずれかに記載のキット。
  26. 300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮するための請求項19〜25のいずれかに記載のキットの使用。
  27. 請求項1〜18のいずれかに記載の方法における請求項19〜25のいずれかに記載のキットの使用。
  28. 300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮するための陰イオン交換マトリックスの使用。
  29. 疾患を治療する方法であって、
    (γ1)請求項1〜18のいずれかに記載された方法に従って、300ヌクレオチド未満の長さを持つ核酸を濃縮することを含む診断方法によって疾患を診断する、及び
    (γ2)診断された疾患を治療的に処置する方法工程を含む前記方法。
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