JP2009517819A - 同軸プッシュプル差込式コネクタ - Google Patents

Abstract

スライドスリーブが回転可能に納まるプラグヘッドを有するＲＦプラグ・コネクタは、軸方向に移動でき、かつ連結状態にあるときにスライドスリーブがコレットを半径方向に圧縮するように半径方向に伸縮するコレット（４）を締め、設計はこの一般的な種類の周知のプラグ・コネクタと比べて、正確にはコレット（４）をプラグヘッド上で軸方向に移動できないように配設することによって相当単純化できる。外部ねじ山を備えるカプラに接続するために、コレット（４）はプラグ側に内側波形輪郭、具体的にはカプラの外側ねじ山とは同じではないピッチをもつ内側ねじ山を有する。

Description

本発明は、コレットに嵌めるスライドスリーブが回転可能かつ軸方向に移動可能に装着される雄型ヘッドを有し、連結状態にあるときに前記スライドスリーブ（５）が前記コレット（４）を半径方向に押圧することで、コレットが半径方向に縮み、且つ雄型ヘッドに移動不可能に取り付けられる同軸プッシュプル差込式コネクタに関する。

前述した一般的な種類の差込式コネクタは、ＤＥ Ｃ ３２ ００ ２６５から周知である。連結するときには、スライドスリーブはコネクタに対して相補形のカプラに向かって前進させて、さらに、かみ合う側が厚くなっているコレットの両端を、スライドスリーブの環状溝に嵌め込む。連結されてしまえば、コレットは自動的にその開始位置に戻り、ロック位置になる。連結を解除するときには、スライドスリーブを後ろに引っ張ると、コレットの両端がスライドスリーブにある別の環状溝に嵌め込まれる。スライドスリーブは前進した位置からも後退した位置からもその中央の開始位置に自動的に戻るように、また、スライドスリーブは雄型ヘッドの周面にあるＶ字形の溝に向う半径方向に予荷重を加える。この種の差込式コネクタは製造コストが高く、扱いにくい。

別の同軸プッシュプル差込式コネクタがＤＥ Ｃ ４４ ３９ ８５２から周知である。同じシステムに属するカプラに接続するために、スライドスリーブをカプラに向かってスライドさせる。こうすると、スライドスリーブは、まず、コイルばねに及ぼされる力とは逆に、コレットをカプラに向かう軸方向に引きずる。それから、コレットはスライドスリーブによって半径方向に押圧される。コレットに取り付けられるこの弾性リングは、連結状態にあるときにカプラの外側ねじ山に対する圧締状態を保持する。弾性復元力は、差し込みプロセスにおいて、コイルばねが軸方向に押圧された場合にのみ、コレットが半径方向に押圧されるように調整しなければならない。このような複雑な連結機構が欠点となる。

本発明の基礎になる目的は、冒頭の段落に記載する一般的な種類のものであるが、構造がより単純な差込式コネクタを提供することである。

この目的は、本発明に従い、請求項１に記載する特徴を有する差込式コネクタによって達成する。

差込式コネクタの連結機構はわずか２つの部品しかないため、差込式コネクタは安価に製造できる。また、その全体の大きさは前述した最初の差込式コネクタのものよりかなり短い。前述した２番目の差込式コネクタと比べても、介在する弾性リングがなくても直接カプラのねじ山を囲むため、カプラとのより確実で信頼性のある接触が得られる。

コレットがカプラの外側ねじ山とはピッチが異なる内側ねじ山を有するため、差込式コネクタが、軸方向のあそびが全くない状態でＲＦカプラに接続される。

スライドスリーブとコレットとが回転できるように雄型ヘッドに取り付けられるため、差し込み接続を行ったときに、ケーブルが回転することによる緩みを確実に防止できる。

差込式コネクタの雄型ヘッドは、押し込むだけで適切に配設された同軸ケーブルの端を受けるように配設されているので、例えば、ケーブルの外側導体を雄型ヘッドにはんだ付けした場合には、ケーブルの中央導体とケーブルの誘電体が同時にコネクタの中央導体とその誘電体とを形成することになる。

スライドスリーブは、ケーブルに隣接する端部に、内側に、具体的には環状の肩をもつことが好ましく、差込式コネクタが連結された位置にあるとき、雄型ヘッドの周面にある、具体的には環状の穴に肩が嵌めこまれて、ラッチ作用が得られる（請求項２）。

スライドスリーブは、ケーブルに隣接する端部にあるその内側肩の領域に軸方向に沿って切り欠かれていることが好ましく、それによって半径方向に伸縮する（請求項３）。

プラスチック材料製のスライドスリーブの製造コストは、金属製のスリーブよりも実質的に優れている（請求項４）。

本発明を、図面を参照して説明する。これら図面は、単に例示的な実施例として、単純化した略図であり、ＳＭＡ規格ＩＥＣ６０１６９−１５に適合する差込式コネクタとそれに合う（バルクヘッド）カプラを示す。

図１は、コネクタ１とカプラ２を示す。コネクタは、雄型ヘッド３と、金属製のコレット４と、プラスチック材料製のスライドスリーブ５とを具備する。同軸ケーブル２０の外側導体だけを示し、雄型ヘッド３に何らかの望ましい周知の方法で電気的かつ機械的に接続しているが、適切に配設した標準的な同軸ケーブルの中央導体と誘電体がコネクタの中央導体６とコネクタの誘電体７として機能する。スライドスリーブ５はケーブルに隣接する端部の当り止め８まで後方にスライドする。この状態で弾性コレット４が弛緩するので、図１ａに示すように、カプラ２をコネクタ１に滑り込ませることができる。

図１ａでは、雄型ヘッド３の差し込み端がカプラ２の穴９に嵌まり込んでいる。雄型ヘッド３の溝の付いた差し込み端の丸みのある肉盛り３．１により、外側コネクタがカプラ２に確実かつ信頼性をもって接触する。

スライドスリーブ５が図１ｂに図示するロック位置に移動すると、この状態でコレット４が半径方向に押圧されて、内側ねじ山を有する部分４．１により、カプラ２の外側ねじ山２．１に当接される。ねじ山４．１と２．１のピッチが異なる場合、互いのねじ山の回転の位置に関係なく、確実にその固着が生じる。スライドスリーブ５が連結位置にあるとき、スライドスリーブ５のケーブルに隣接する端部の環状内側肩５．１が雄型ヘッド３の相補形の環状溝３．２に嵌まり込む。内側肩５．１は環状溝３．２に感じ取れる方法でラッチし、プラグイン接続がロックされたことを知らせる。この方法で、プラグイン接続が意図せず解除されることも防ぐ。スライドスリーブ５はケーブルに隣接する端部に溝を備えているので、その結果、ケーブルに隣接するスライドスリーブの端は帯状の区画５．２に分割されて、弾力的に半径方向に開くことができる（図１参照）。

図２は、コレット４とスライドスリーブ５とを、雄型ヘッド３に軸方向に滑り込ませることによって装着できることを示す。このために、コレット４は地点４．２のところに連続して溝を設け、それによって雄型ヘッド上の小さなつば３．３を越えてスライドできる。コレットは外側つば４．３も有し、スライドスリーブ５の内側つば５．３と合わせて、部品紛失対策の手段として機能する。ここまでは、図示する差込式コネクタ１０は、図１、１ａ、および１ｂの差込式コネクタ１と一致する。唯一の相違点は、差込式コネクタ１０は、それ自体周知のように、それ自身の中央導体１０．１とそれ自身の誘電体１０．２を有することである。ケーブルの中央導体２０．１と差込式コネクタの中央導体との接触は、ピン・アンド・レセプタクル接続によって行われる。

未接続のコネクタとカプラとを接続する過程を示す断面図である。 コレットとスライドスリーブとを、雄型ヘッドに軸方向に滑り込ませることで雄型ヘッドに装着した状態を示す断面図である。

Claims (4)

1. コレット（４）に嵌めるスライドスリーブ（５）が回転可能、且つ軸方向に移動可能に装着される雄型ヘッド（３）を有し、連結状態にあるときに前記スライドスリーブ（５）が前記コレット（４）を半径方向に押圧することで、コレットが半径方向に縮み、且つ雄型ヘッドに移動不可能に取り付けられるＲＦ差込式コネクタで、
   前記コレット（４）は、差し込み端部に、カプラ（２）の外側ねじ山（２．１）とはピッチの異なる内側ねじ山（４．１）を有し、
   前記コレット（４）は、回転できるように前記雄型ヘッド（３）に装着され、
   前記雄型ヘッド（３）は、嵌まるように配設される同軸ケーブルの端を受けるために、前記ケーブルの中央導体が前記コネクタの中央導体にもなり、前記ケーブルの誘電体が前記コネクタの誘電体にもなるように形成されることを特徴とするＲＦ差込式コネクタ。
2. 前記スライドスリーブ（５）は、連結した位置にあるときに、前記雄型ヘッド（３）の周面にある穴（３．１）に嵌まり込む内側肩（５．１）を有することを特徴とする請求項１に記載のＲＦ差込式コネクタ。
3. 前記スライドスリーブ（５）は、前記内側肩（５．１）の領域に軸方向に沿って切り欠かれていることを特徴とする請求項１または２に記載のＲＦ差込式コネクタ。
4. 前記スライドスリーブ（５）がプラスチック材料製であることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載のＲＦ差込式コネクタ。

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