JP2009511700A - 有機シリコーンマイクロエマルションを含む布地手入れ組成物および系、並びにその使用方法 - Google Patents

有機シリコーンマイクロエマルションを含む布地手入れ組成物および系、並びにその使用方法 Download PDF

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Abstract

布地への付着性を向上させるためにマイクロエマルションに配合されて、布地手入れ効果をもたらす、選択された有機シリコーン類を含む布地洗濯系、組成物および方法。

Description

本発明は、布地への付着性を向上させるためにマイクロエマルションに配合されて、布地手入れ効果をもたらす、選択された有機シリコーン類を含む布地洗濯系、組成物および方法に関する。
現代社会では、慌ただしさや旅行の機会の増加に伴い、洗濯および/または布地手入れの雑用に従事する時間や作業の低減が要求されている。つまり、消費者は優れた清浄力だけでなく、衣類の素晴らしい外観のような優れた布地手入れまたは衣類手入れ効果、布地の手触りのような優れた触知特性、布地の柔軟性、衣類の折れじわまたはしわの低減、除去または防止、アイロンがけの容易性、衣類の形状保持および/または形状回復、並びに布地の弾性をもたらす製品を望んでいる。
しわを低減する、および/または布地を柔らかくするために有機シリコーン類を使用することは、以前から知られている。最近になって、水性エマルションの形態の有機シリコーンが、洗濯および/または布地手入れ組成物に用いられてきた。より具体的には、平均粒径が約0.1ミクロン以下の範囲である有機シリコーンマイクロエマルションが、少なくとも以下の観点から従来のマクロエマルションより有利であると考えられる。(1)マイクロエマルションはより安定である、(2)マイクロエマルションを製造するために必要とするエネルギーが少ない、(3)マイクロエマルションが半透明および/または透明であるため、液体製剤に組み込まれた場合、得られる生成物がより美しく、清澄な外観を有する。洗濯または布地手入れ用途における有機シリコーンマイクロエマルションは、米国特許第5,173,201号、同第5,532,023号、同第6,491,840号および本明細書に引用された参考文献に開示されてきた。これらのマイクロエマルションは、水中有機シリコーンを界面活性剤で乳化する、従来の方法により生産される。しかしながら、これらのマイクロエマルションを調製するためには、大量の界面活性剤が必要である。マイクロエマルション中のシリコーンの標準的な濃度は、10〜30%である。高濃度の界面活性剤を使用すると、マイクロエマルションのコストが増大する。或いは、マイクロエマルション中のシリコーン濃度が低いと、輸送、保存等のコストが増大する。
当該技術分野における進歩にも関わらず、有機シリコーン類を使用した布地手入れの改良が依然として必要とされている。ある様態では、湿式洗濯/清浄工程中の、布地への有機シリコーンの付着を向上させることが望ましい。つまり、布地から物質を除去する清浄作業と、布地上に手入れ活性物質(有機シリコーン類のような)を付着させる必要がある布地手入れ作業の間の矛盾を解決する必要がある。別の様態では、シリコーン流体が液体洗濯用組成物に直接組み込まれ、該液体洗濯用組成物中でマイクロエマルションを形成する工程を有することが望ましい。このように工程を改良することにより、マイクロエマルションの生産において無用に大量の界面活性剤を使うことを避け、保存および輸送コストを減らすことができる。別の様態では、優れた布地清浄と布地手入れを同時に達成するために、洗濯補助剤と、選択された有機シリコーン類をこのような方法で組み合わせる洗濯用洗剤組成物を有することが望ましい。このような洗濯用洗剤が、製剤安定性および/または清澄または透明な外観を示すことがさらに望ましく、これらの全ては製品の外観の美しさの一因となる。
本発明は、以下で詳細に確認する、特定の有機シリコーン類の選択によって、上記で確認した技術的課題を解決する。選択された有機シリコーン類は、マイクロエマルションの調製に好適であり、布地の洗濯において優れた布地手入れをもたらす可能性を有する。さらに、有機シリコーン類の選択および補助剤の配合に対して適切に注意を払うことにより、予想以上に良好な布地手入れおよび/または家庭用洗濯製品に対する消費者の承認を得ることができる。
ある様態では、本発明は
(a)有機シリコーン、
(b)アニオン性界面活性剤を含む乳化剤、
(c)他の洗濯補助剤物質、および
(d)水を含む担体、を含む布地清浄および布地手入れ用液体洗剤組成物を提供し、
ここで、該有機シリコーンは約100nm未満の平均粒径を有する水溶性マイクロエマルションの形態であり、該洗剤組成物は約1〜約2000mPa.sの粘度を有し、該有機シリコーンは約2〜約7のHLB値を有する。
本発明は、詳細な実施形態によって、衣類の優れた外観、優れた触知特性、布地の優れた手触り、布地の柔軟性、衣類の折れじわまたはしわの低減または防止、優れたアイロンがけの容易性、衣類の形状保持および/または形状回復、並びに布地の弾性のうち1以上により例示されるように、優れた布地手入れまたは衣類手入れの1以上の様態を含む、非常に多くの利点を有する。本発明は、的確な実施形態に依って、提供される洗濯組成物の優れた配合柔軟性および/または配合安定性を含む、さらなる利点を有する。
本発明は、予め洗浄溶液中で失われる有機シリコーン類の付着性を予想以上に強化する。さらに、本明細書の製品が布地の洗濯工程で使用される場合、自動洗濯機で洗浄前に行われる前処理(前処理効果)、洗浄中の効果、すすぎ中の効果および後処理効果のような、優れた布地手入れまたは衣類効果を保証することができる。
本発明の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明、実施例、および添付の特許請求の範囲から更に裏付けられる。
別段の定めがない限り、本明細書の全ての百分率、比率および割合は、無希釈組成物の重量に基づく。
定義
本明細書で使用する時、「補助剤」という用語は、本組成物中のアルコキシル化有機シリコーンポリマー類とともに使用するために選択される、任意の液体、固体または気体物質を指す。補助剤は、必ずしもそうとは限らないが、本質的に、アルコキシル化有機シリコーンポリマーおよび本発明の組成物中に存在する他の成分と相溶性であることが好ましい。補助剤が本質的に相溶性でない場合、それらは製造工程における添加順序を変更するような様々な技術、封入、使用時に混合されるマルチパート組成物の使用等を通じて含まれてもよい。
本明細書で使用する時、「処理基材」という用語は、本発明の選択された有機シリコーン類を含む組成物によって、本明細書に記載した布地手入れ効果の1以上が付与された基材、特に布地または衣類を意味する。
本発明で使用する時、「布地手入れ組成物」という用語は、清浄並びに布地手入れ効果をもたらす組成物を指す。
本明細書で使用する時、物質または組成物の「有効量」とは、意図された目的を達成するために、例えば所望の水準の布地手入れ効果を布地物品/基材へ付与するために必要とされる量である。
布地手入れ組成物
本明細書で使用する時、「布地手入れ組成物」は、布地手入れ添加剤組成物と、染みの付いた布地の浸漬および/または前処理に使用するために好適な組成物とを含む、手洗い、機械洗浄、およびその他の目的のための布地手入れ組成物を含む。本発明の布地手入れ組成物は、通常液体、好ましくは水性担体の形態である。カプセル化された、および/または単位化された用量の組成物が含まれ、2以上に分離しているが組み合わされて分散可能な部分を形成する組成物もまた含まれる。
本発明の布地手入れ組成物は、水を含む好適な担体中に、有機シリコーンマイクロエマルションと他の洗濯補助剤を含む。本発明の布地手入れ組成物は、約1mPa.s(1cP)〜約2000mPa.s(2000センチポアズ)、または約200mPa.s(200cP)〜約800mPa.s(800センチポアズ)の粘度を有する。粘度は、従来の方法、例えば、約20〜25℃で製造者の提示する操作条件を使用して、TAインスツルメンツ(TA Instruments)AR1000円錐平板粘度計によって測定することができる。
本発明は、マイクロエマルションの形態の、選択された有機シリコーンポリマー類を含む組成物を含む。以下に挙げる有機シリコーン類の特性のうち1以上は、湿式洗濯用製品中のマイクロエマルションの形成につながる。化学構造、HLB値、粘度、分子量等。選択された有機シリコーン類は、好ましくは非水溶性または限定された水溶性である。好適な有機シリコーン類を以下に記載する。
本発明の布地手入れ組成物は、通常、組成物の約0.01〜約10重量%、好ましくは約0.5〜約5重量%、およびより好ましくは約1〜約3重量%の有機シリコーン類を含む。
本発明の組成物は、水、および所望によりアルコール、例えばエタノールのような有機溶媒を含む担体中の、選択された有機シリコーン類のマイクロエマルションを補助および/または安定化するために、乳化剤をさらに含む。
マイクロエマルションは、従来のマクロエマルションより安定であり、製品に組み込まれた場合、得られる製品が好ましい、清澄な外観を有する。さらに重要なことには、組成物が通常の湿式洗浄環境で使用される場合、もはやマイクロエマルションを維持することができず、そして有機シリコーン類が融合して平均粒径が約1ミクロンを超える非常に大きな液滴を形成するように、組成物中の乳化剤が希釈され始める。選択された有機シリコーン類は、非水溶性または限定された水溶性を有するため、それらは分相し、洗浄溶液から離れて「崩壊し」、布地へのより効率的な付着と、強化された布地手入れ効果をもたらす。通常の浸漬洗浄環境では、組成物は過剰な水と混合され、通常、水:組成物の重量比が10:1〜400:1である、洗浄溶液を形成する。
本発明の標準的な実施形態は、水および、所望により1以上の有機溶媒を含む溶媒系中に、組成物の約0.01重量%〜約10重量%の有機シリコーン類および有効量の乳化剤を含む組成物を含んでもよい。さらに、組成物は、組成物の少なくとも約0.01重量%、好ましくは少なくとも約1重量%の、香料、柔軟仕上げ剤、酵素、漂白剤、漂白活性化剤、カップリング剤またはこれらの組み合わせのような、1以上の洗濯補助剤物質を含有してもよい。乳化剤の「有効量」は、溶媒系、好ましくは水中に有機シリコーンエマルションを生成するのに十分な量である。一部の実施形態では、乳化剤の量は、有機シリコーン100重量部に対して、約5〜約75重量部、または約25〜約60重量部にわたる。
本発明の別の実施形態では、少なくとも約0.01重量%、好ましくは約0.01重量%〜約10重量%の有機シリコーン、乳化剤の有効量、さらに結晶性ヒドロキシル含有安定化剤、無窒素非イオン性洗浄性界面活性剤、アニオン性染料の固着剤、水および有機溶媒を含む溶媒系の各々を有する組成物を含む。本組成物は、さらにアニオン性界面活性剤および/または他の洗濯補助剤を含んでもよい。
本発明の布地手入れ組成物は、有効量の洗濯補助剤を含んでもよい。以下に別段の定めのない限り、洗濯補助剤の具体的な「有効量」は、布地手入れ組成物の、好ましくは約0.01重量%〜、より好ましくは約0.1重量%〜、さらにより好ましくは約1重量%〜約20重量%、より好ましくは〜約15重量%、さらにより好ましくは〜約10重量%、さらにより好ましくは〜約7重量%、最も好ましくは〜約5重量%である。
本発明の布地手入れ組成物の残部は、水を含む担体を含む。一部の実施形態では、水は担体の約85〜約100重量%である。
有機シリコーンマイクロエマルション
有機シリコーン化合物類および有機シリコーン化合物類のエマルションは、繊維に、互いが容易にスリップまたは滑ることを可能にする、潤滑性と滑らかさを付与し、それ故にしわとりまたはしわ制御処理を強める可能性がある。有機シリコーン類はまた、次を含む、他の布地手入れ効果の多くをもたらす可能性がある。布地の摩耗低減、布地の毛玉防止および/もしくは低減、並びに/または布地の色維持および/もしくは色あせ低減。有機シリコーン類はまた、表面張力制御および起泡制御のように、製剤に様々な効果をもたらす可能性がある。
本発明の組成物は、乳化剤(通常アニオン性界面活性剤)の存在下で、好適な担体(通常水)に分散した有機シリコーン粒子を含む、有機シリコーンマイクロエマルションを含有する。
有機シリコーンマイクロエマルションは、通常、約100ナノメートル(nm)未満、好ましくは約50nm未満の平均粒径を有する。この範囲の粒径を有するマイクロエマルションは、通常、得られる組成物に清澄または透明な外観をもたらす。他の標準的な実施形態では、有機シリコンマイクロエマルションは、約1nm〜約500nm、または約10nm〜約100nm、または約20nm〜約50nmの範囲の平均粒径を有する。マイクロエマルションの粒径は、リーズ&ノースラップ・マイクロトラックUPA粒径測定機(Leeds & Northrup Microtrac UPA particle sizer)を用いるような、従来の方法で測定できる。
マイクロエマルションは通常、マイクロエマルションの約10〜約70重量%、または約25〜約60重量%の、分散した有機シリコーン類;約0.1〜約30重量%、または約1〜約20重量%のアニオン性界面活性剤;所望により、約0〜約3重量%、または約0.1〜約20重量%の非イオン性界面活性剤;残部の水および所望により他の担体を含む。
(i)有機シリコーン類
本発明の使用に好適な有機シリコーン類は、以下の一般式を有する。
Figure 2009511700
式中、
各Rは、C〜Cアルキルまたはアリール基、好ましくはC〜Cアルキル、およびより好ましくはメチル基であり、
Xは連結基、好ましくはアルキレン基、およびより好ましくは−(CH−または−CH−CH(OH)−CH−(式中、pは2〜6、好ましくは2〜3である。)であり、
Qは、−NH、−NH−(CH−NH、−(O−CHR−CH)−Z、およびこれらの混合物から成る群から選択され、[式中、RはHまたはC〜Cアルキル、好ましくはHまたはCHであり、Zは、−OR、−OC(O)R、−CO−R−CO−OH、−SO、−PO(OH)、およびこれらの混合物から成る群から選択される。(さらに式中、RはH、C〜C26アルキルまたは置換アルキル、C〜C26アリールまたは置換アリール、C〜C26アルキルアリールまたは置換アルキルアリール基であり、好ましくはRはH、メチル、エチルプロピルまたはベンジル基であり、Rは−CH−または−CHCH−基である。)]
mは4〜50,000、好ましくは10〜20,000であり、
kは1〜25,000、好ましくは3〜12,000である。
代表的な実施形態では、本明細書に用いるのに好適な有機シリコーン類は、25℃で約1E−5m/s(10cSt)〜約0.6m/s(600,000cSt)の範囲の粘度を有する。他の実施形態では、好適な有機シリコーン類は1E−5m/s(10cSt)〜約0.1m/s(100,000cSt)の粘度を有する。
これらの有機シリコーン類は、通常、25℃で水に対して10g/L未満、好ましくは1g/L未満の溶解度を有する。有機シリコーンの溶解度が1g/Lを超える場合、有機シリコーンは洗浄溶液に可溶なままであり、従って布地上に付着しないであろうと考えられる。
好ましい有機シリコーン類のある部類は、下記のポリアルキレンオキシドポリシロキサン類である。通常、ポリアルキレンオキシドポリシロキサン類は、ジメチルポリシロキサン疎水性部分と、1以上の親水性ポリアルキレンオキシド鎖を有する。親水性ポリアルキレンオキシド鎖を側鎖(ペンダント部分)として、またはブロックコポリマー部分としてポリシロキサン疎水性部分と共に組み込むことができる。好ましいポリアルキレンオキシドポリシロキサン類は、ペンダント部分として親水性ポリアルキレンオキシドを有し、次式で表わされる。
Figure 2009511700
式中、RはHまたはC〜Cアルキル、好ましくはHまたはC〜Cアルキルであり、mは4〜40,000であり、nは3〜35,000であり、およびpとqは独立して2〜30から選択される整数である。
本発明の使用に好適なポリアルキレンオキシドポリシロキサン類は、約7未満、好ましくは約2〜約7のHLB値を有する。ポリマー中のポリエチレンオキシド基の量の増加につれて、ポリマーのHLBも増加すると認められる。従って、好適なポリアルキレンオキシドポリシロキサン類は、ポリマーの70重量%未満、好ましくは60重量%未満のポリアルキレンオキシドを含有してもよい。
好適なポリアルキレンオキシドポリシロキサン類は、1を超える種類のアルコキシ基を含んでもよい。より具体的には、ポリシロキサン類中のポリアルキレンオキシド含量が高くなるにつれて、1を超える種類のアルコキシ基を含有しやすくなる。
本発明の使用に好適なポリアルキレンオキシドポリシロキサン類は、1E−5m/s(10cSt)〜0.1m/s(100,000cSt)の粘度を有してもよい。
このような、ポリアルキレンオキシドを有するポリシロキサン類の非限定的な実施例は、コネチカット州ウィルトン(Wilton)のGEシリコーンズ社(GE Silicones)から入手可能なシルウェット(Silwet)(登録商標)L−7622、シルウェット(Silwet)(登録商標)L−7602、シルウェット(Silwet)(登録商標)L−7604、シルウェット(Silwet)(登録商標)L−7500、マグナソフト(Magnasoft)(登録商標)TLC;オハイオ州クリーブランド(Cleveland)のノベオン社(Noveon Inc.,)から入手可能なウルトラシル(Ultrasil)(登録商標)SW−12およびウルトラシル(Ultrasil)(登録商標)DW−18シリコーン類;並びにミシガン州ミッドランド(Midland)のダウコーニング社(Dow Corning)(登録商標)から入手可能なDC−5097、FF−400(登録商標)である。ポリアルキレンオキシドを有するポリシロキサン類のさらなる例は、KF−352(登録商標)、KF−6015(登録商標)、およびKF−945(登録商標)であり、全て信越シリコーン株式会社(Shin Etsu Silicones)(日本、東京)から入手可能である。
別の部類の好ましい自己乳化シリコーンは、以下の一般式の修飾ポリアルキレンオキシドポリシロキサン類である。
Figure 2009511700
式中、QはNHまたは−NHCHCHNHであり、RはHまたはC〜Cアルキルであり、rは1〜1000であり、mは4〜40,000であり、nは3〜35,000であり、およびpとqは独立して2〜30から選択される整数である。
この部類の有機シリコーン類の非限定的な実施例は、ともにオハイオ州クリーブランド(Cleveland)のノベオン社(Noveon Inc.,)から入手可能な、ウルトラシル(Ultrasil)(登録商標)A21およびウルトラシル(Ultrasil)(登録商標)A−23;日本の東レ・ダウコーニング株式会社(Dow Corning Toray Ltd.,)製BY16−876(登録商標);並びに日本、東京の信越化学工業株式会社(Shin Etsu Corporation)製X22−3939Aである。
好ましい有機シリコーン類の第三の部類は、以下の一般式の修飾ポリアルキレンオキシドポリシロキサン類である。
Figure 2009511700
式中、Zは
i.
Figure 2009511700
(式中、RはC1〜C24アルキル基である。)、
ii.
Figure 2009511700
(式中、RはCHまたはCHCHである。)、
iii.−SO
iv.
Figure 2009511700
v.
Figure 2009511700
vi.
Figure 2009511700
から選択される。
(式中、RはC〜C22アルキルであり、Aは適切なアニオン、好ましくはClであり、mは4〜40,000であり、nは3〜35,000であり、およびpとqは独立して2〜30から選択される整数である。)
これらのシリコーン類の例は、全てオハイオ州クリーブランド(Cleveland)のノベオン社(Noveon Inc.,)から入手可能な、ウルトラシル(登録商標)SW−12、ウルトラシル(登録商標)DW−18、ウルトラシル(登録商標)DW−AV、ウルトラシル(登録商標)Q−Plus、ウルトラシル(登録商標)Ca−1、ウルトラシル(登録商標)CA−2、ウルトラシル(登録商標)SA−1およびウルトラシル(登録商標)PE−100である。さらなる非限定的な実施例は、ニュージャージー州サマービル(Somerville)のフェニックスケミカル社(Phoenix Chemical Inc.,)から入手可能な、ペコシル(登録商標)CA−20、ペコシル(登録商標)SM−40、ペコシル(登録商標)PAN−150が挙げられる。
他の実施形態では、上記の部類のポリアルキレンオキシドポリシロキサン類の混合物もまた好ましい。
(ii)乳化剤類
本発明の組成物中の有機シリコーンマイクロエマルションの形成を補助するのに有用な乳化剤は、アニオン性界面活性剤である。所望により、洗浄効果をもたらすための洗濯補助剤として有用な非イオン性界面活性剤もまた、マイクロエマルションの形成および安定性を補助できる。代表的な実施形態では、乳化剤の量は、組成物の約0.05重量%〜約15重量%である。
アニオン性界面活性剤の非限定的な実施例は、C11〜C18アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)またはC10〜C20分岐鎖およびランダムアルキル硫酸塩類(AS)のようなスルホン酸アルキル類;C10〜C18アルキルエトキシサルフェート類(AES)(式中、xは1〜30である。)、中鎖分岐アルキルサルフェート類(米国特許第6,020,303号および同第6,060,443号)または中鎖分岐アルキルアルコキシサルフェート類(米国特許第6,008,181号および同第6,020,303号)、1〜5のエトキシ単位を含むC10〜C18アルキルアルコキシカルボキシレート;国際公開特許第99/05243号、同第99/05242号、同第99/05244号、同第99/05082号、同第99/05084号、同第99/05241号、同第99/07656号、同第00/23549号、および同第00/23548号で論じられているような修飾アルキルベンゼンスルホン酸塩(MLAS);C12〜C20メチルエステルスルホン酸塩(MES);C10〜C18α−オレフィンスルホン酸塩(AOS);およびC〜C20スルホサクシネートが挙げられる。
好ましい洗濯補助剤
(a)安定剤−本発明の組成物は安定剤を含んでもよく、好ましくは含む。本成分の好適な濃度は、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、さらにより好ましくは約0.1重量%〜約3重量%の範囲である。安定剤は、本発明の組成物中で有機シリコーンを安定化させ、有機シリコーンが凝固および/またはクリーム状になるのを防ぐ働きをする。これは、本発明の組成物が、強力洗浄用または繊細な布地の洗浄用の液体もしくはゲル形態の洗濯洗剤、および洗浄前または後に使用するための液体もしくはゲル形態の布地処理剤の場合のように流体形態である場合に、特に重要である。
本明細書で用いるのに好適な安定剤としては、結晶性ヒドロキシル含有安定剤、さらにより好ましくは、トリヒドロキシステアリン、硬化油、またはこれらの変形が挙げられる。
ある実施形態では、方法は、糸状構造が調製されるように、結晶性ヒドロキシル含有安定剤を活性化することを含む。糸状構造系を製造する本方法についての詳細は、プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter and Gamble Company)に発行された、米国特許第6,080,708号中に見出すことができる。
結晶性ヒドロキシル含有安定化剤は通常、本発明の液体組成物中に、該液体組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より一般的には約0.1重量%〜約3重量%、最も一般的には約0.3重量%〜約2重量%の濃度で存在する。
一部の実施形態では、結晶性ヒドロキシル含有安定剤は、脂肪酸、脂肪酸エステル、または脂肪石鹸を含む非水溶性ろう様物質であってよい。他の実施形態では、結晶性ヒドロキシル含有安定剤は、ヒマシ油の誘導体類、特に硬化ヒマシ油誘導体類、例えばヒマシろうであってよい。さらに他の実施形態では、結晶性ヒドロキシル含有剤は通常、
i)ROCHCH(OR)CHOR(式中、Rは−C(O)Rであり、RはRまたはHであり、RはRまたはHであり、およびRは独立して、少なくとも1つのヒドロキシル基を含むC10〜C22アルキルまたはアルケニルである。)、
ii)
Figure 2009511700
(式中、R7は
Figure 2009511700
であり、Rは上記i)で定義されたとおりであり、MはNa、K、Mg++、Al3+、またはHである。)および
iii)これらの混合物。から成る群から選択される。
或いは、結晶性ヒドロキシル含有安定剤は以下の式を有してもよい。
CH(CHCHOH(CHC(O)OCHCH(O(O)C(CHCHOH(CHCH)−CHO(O)C(CHCHOH(CHCH
式中、
(x+a)は11〜17であり、(y+b)は11〜17であり、および(z+c)は11〜17であり、好ましくは、x=y=Z=10および/またはa=b=c=5である。
市販されている結晶性のヒドロキシル含有安定剤としては、レオックス社(Rheox,Inc)製のチキシン(THIXCIN)(登録商標)が挙げられる。
本明細書に用いるのに好適な安定剤はまた、通常約0.005重量%〜約3重量%の濃度の増粘安定剤から選択してもよい。これらには、ガム類および他の類似の多糖類、例えば、ジェランガム、カラギーナンガム、および高度にポリアニオン性である種類以外の、その他の既知の種類の増粘剤およびレオロジー添加剤が含まれ、したがって、従来の粘土類は含まれない。この部類の代表的な安定剤としては、ガム型ポリマー類(例えば、キサンタンガム)、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、セルロースおよびその誘導体、およびタマリンドガム(好ましくはキシログルカンポリマー類から成るもの)、グアーガム、ローカストビーンガム(好ましくはガラクトマンナンポリマー類から成るもの)、およびその他の工業用ガム類およびポリマー類が挙げられ、これらに限定されないが、タラ(Tara)、コロハ、アロエ、チーア(Chia)、亜麻仁(Flaxseed)、オオバコ種子(Psyllium seed)、マルメロ種子、キサンタン、ジェラン、ウェラン、ラムザン(rhamsan)、デキストラン、カードラン、プルラン、スクレログルカン(scleroglucan)、シゾフィラン、キチン、ヒドロキシアルキルセルロース、アラビナン(好ましくはサトウダイコン類からのもの)、脱分岐(de-branched)アラビナン(好ましくはサトウダイコン類からのもの)、アラビノキシラン(好ましくはライ麦および小麦粉からのもの)、ガラクタン(好ましくはルーピン(lupin)およびジャガイモ類からのもの)、ペクチンガラクタン(好ましくはジャガイモからのもの)、ガラクトマンナン(好ましくはイナゴマメ(carob)からのもの、並びに低粘度および高粘度のものを含む)、グルコマンナン、リケナン(好ましくはアイスランドコケからのもの)、マンナン(好ましくはゾウゲヤシの実類からのもの)、パキマン(pachyman)、ラムノガラクトロナン(rhamnogalacturonan)、アカシアゴム、寒天、アルギネート類、カラギーナン、キトサン、クラバン(clavan)、ヒアルロン酸、ヘパリン、イヌリン、セロデキストリン類(cellodextrins)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デキストラン類、デキストリン類、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、グアー、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシブチルセルロース(HBC)、カラヤ、カラマツ、メチルセルロース(MC)、タマリンド、スクレログルカン、キサンタン、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース(CMHEC)、メトキシプロピルメチルセルロース(MPMC)、ヘキシルカルボキシメチルセルロース、C12〜C20アルキルカルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、メチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシブチルメチルセルロース(HBMC)、およびそれらの混合物が挙げられる。
(b)無窒素非イオン性界面活性剤−本組成物は、この種の洗浄性界面活性剤を組み込んだ好ましい実施形態を含んでもよく、好ましくは含む。本成分の好適な濃度は、組成物の約0.01重量%〜約80重量%、より一般的には約0.1重量%〜約50重量%、好ましくは約1重量%〜約30重量%の範囲である。
この種の好適な界面活性剤は、直鎖または分岐ヒドロカルビル部分を有する任意の好適な洗浄性アルコール類の、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、および混合アルキレンオキシド縮合体を含む、アルコキシレート類から調製することができる。この種の代表的な非イオン性界面活性剤は、以下を含む。
1)シェル(Shell)製のネオドール(NEODOL)(登録商標)非イオン性界面活性剤のようなC〜C18アルキルエトキシレート類、
2)アルコキシレート単位がエチレンオキシおよびプロピレンオキシ単位の混合物である、C〜C12アルキルフェノールアルコキシレート類、
3)C12〜C18アルコールおよび、BASF製プルロニック(Pluronic)(登録商標)のようなC〜C12アルキルフェノールのエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー類との縮合体、
4)米国特許第6,150,322号で論じられているような、C14〜C22中鎖分岐アルコール類、BA、
5)米国特許第6,153,577号、同第6,020,303号、および同第6,093,856号で論じられているような、C14〜C22中鎖分岐アルキルアルコキシラート類、BAEx、(式中、xは1〜30である。)、
6)米国特許第4,565,647号(レナド(Llenado)、1986年1月26日発行)で論じられているようなアルキル多糖類、特に、米国特許第4,483,780号および同第4,483,779号で論じられているようなアルキルポリグリコシド類、
7)米国特許第6,482,994号、国際公開特許第01/42408号、および同第01/42408号で論じられているような、エーテル末端封鎖ポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤類、並びに
8)脂肪酸(C12〜18)ソルビタンエステル類、スパン(Span)(登録商標)、およびそれらのエトキシ化(EO5−100)誘導体類、スパン(Span)(登録商標)20、トゥイーン(Tween)(登録商標)20、トゥイーン(Tween)(登録商標)60、トゥイーン(Tween)(登録商標)80(ユニケマ社(Uniqema)から市販)のようなポリソルビン酸。
エトキシ化界面活性剤の他の例としては、カルボキシレートアルコールエトキシレート類が挙げられる。
本明細書に用いるための他の非イオン性界面活性剤としては、米国特許第5,332,528号、国際公開特許第92/06162号、同第93/19146号、同第93/19038号、および同第94/09099号で論じられているようなポリヒドロキシ脂肪酸アミド類;米国特許第4,565,647号(レナド(Llenado)、1986年1月21日発行)に開示されている、約6〜約30個、好ましくは約10〜約16個の炭素原子と、多糖類、例えば約1.3〜約10個の多糖類単位を含有する親水基を有するポリグリコシド、を含有する疎水基を有するアルキル多糖類が挙げられるが、これらに限定されない。5個または6個の炭素原子を含有する任意の還元糖を使用することができる。所望により、疎水基が2−、3−、4−などの位置に結合されることによって、グルコシドまたはガラクトシドとは対照的にグルコースまたはガラクトースを生じる。糖間結合は、例えば、さらなる糖単位のある位置と、前述の糖単位の2−、3−、4−、および/または6−位との間に存在してもよい。好ましいアルキルポリグリコシド類は、次式:RO(C2nO)t(グリコシル)xを有し、式中、Rは、アルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル、およびこれらの混合物からなる群から選択され、該アルキル基は約10〜約18個、好ましくは約12〜約14個の炭素原子を含有し;nは2または3、好ましくは2であり;tは0〜約10、好ましくは0であり;xは約1.3〜約10、好ましくは約1.3〜約3、最も好ましくは約1.3〜約2.7であり、およびグリコシルは好ましくはグルコース由来である。
(c)窒素含有洗浄性界面活性剤−本成分の好適な濃度は、存在する場合、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、一般的には約1重量%〜約10重量%の範囲である。本明細書の窒素含有洗浄性界面活性剤は、好ましくは、カチオン性窒素含有洗浄性界面活性剤、アミンオキシド界面活性剤、アミンおよびアミド官能性洗浄性界面活性剤(脂肪アミドアルキルアミン類を含む)およびこれらの混合物から選択される。エトキシ化四級アンモニウムおよびエトキシ化(etyhoxylated)アルキルアミン界面活性剤もまた、本明細書で使用することができる。窒素含有洗浄性界面活性剤は、通常水溶性であり、シリコーン界面活性剤を含まない。この種の異なる界面活性剤類を、様々な割合で組み合わせることができる。
i)カチオン性窒素含有洗浄性界面活性剤−本発明の組成物に使用するのに好適なカチオン性窒素含有洗浄性界面活性剤は、一般に水溶性であり、および少なくとも1つの四級化窒素および1つの長鎖ヒドロカルビル基を有する。このようなカチオン性界面活性剤の例としては、水溶性アルキルトリメチルアンモニウム塩類またはヒドロキシアルキルで置換されたその類似体類、好ましくは式Rを有する化合物が挙げられ、式中、Rは、C〜C16アルキルであり、R、R、およびRは、それぞれ独立にC〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、ベンジル、および(CO)xH(式中、xの値は2〜5である)であり、Xはアニオンである。ベンジルは、R、RまたはRのうち多くとも1つであるべきである。Rの好ましいアルキル鎖長は、C12〜C15である。R、R、およびRに好ましい基は、メチルおよびヒドロキシエチルであり、アニオンXはハロゲン化物イオン、メト硫酸イオン、酢酸イオン、およびリン酸イオンから選択されてもよい。
ii)アミンオキシド界面活性剤−これらの界面活性剤は次式を有する:R(EO)(PO)(BO)N(O)(CHR’)・qHO(I)。Rは、飽和または不飽和、直鎖または分岐状であり得る比較的長鎖のヒドロカルビル部分であり、約8〜約20個、好ましくは約10〜約16個の炭素原子を含有してもよく、より好ましくはC12〜C16一級アルキルである。R’は、好ましくは水素、メチルおよびCHOHから選択される、短鎖部分である。x+y+zが0と異なる場合、EOはエチレンオキシ、POはプロピレンオキシ(propyleneneoxy)およびBOはブチレンオキシである。アミンオキシド界面活性剤は、C12〜14アルキルジメチルアミンオキシドにより例示される。
iii)アミンおよびアミド官能性洗浄性界面活性剤−これらの界面活性剤の好ましい群は、アミン界面活性剤、好ましくは、式RX(CHNRを有するアミン界面活性剤[式中、Rは、C12アルキルであり;Xは、NH、CONH、COO、もしくはOから選択される架橋基であり、またはXは存在しなくてもよく;xは、2〜4であり;RおよびRは、それぞれ独立して、H、Cアルキル、または(CH−CH−O(R))(式中、Rは、Hまたはメチルである。)から選択される。]を含む。この種の特に好ましい界面活性剤としては、デシルアミン、ドデシルアミン、C12ビス(ヒドロキシエチル)アミン、C12ビス(ヒドロキシプロピル)アミン、C12アミドプロピルジメチルアミン、およびこれらの混合物から成る群から選択されるものが挙げられる。
この界面活性剤の群としては、式RC(O)NR’を有する脂肪酸アミド界面活性剤類(式中、Rは、約10〜約20個の炭素原子を含有するアルキル基であり、各R’は、好ましくは水素、並びにCアルキルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択される短鎖部分である。)も挙げられる。C10〜18N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド類もまた使用できる。代表的な例としては、C12〜18N−メチルグルカミド類が挙げられる。国際公開特許第92/06154号を参照のこと。糖由来の他の窒素含有非イオン性界面活性剤としては、C1018のN−(3−メトキシプロピル)グルカミドのようなN−アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミド類が挙げられる。
(d)カップリング剤−本明細書に用いるのに適したカップリング剤としては、顕著な界面活性剤特性を有するもの以外、または従来の溶媒(低級アルカノールアミン類など)以外の、脂肪族アミン類が挙げられる。これらのカップリング剤の例としては、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、およびこれらのC1〜C3二級および三級類似体類が挙げられる。この成分の濃度は、存在する場合、好適には組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より一般的には約0.5重量%〜約5重量%の範囲である。
カップリング剤の特に有用な群は、少なくとも5、好ましくは6個の脂肪族炭素原子により互いに分離された2つの極性基から成る分子から成る群から選択され、この群の好ましい化合物は、無窒素であり、かつ1,4シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、1,6ヘキサンジオール、1,7へプタンジオールおよびこれらの混合物を含み、該1,4シクロヘキサンジメタノールは、シス型立体配置、トランス型立体配置または両方の立体配置の混合状態で存在してもよい。
(e)香料−香料は本発明の布地手入れ組成物中に組み込まれることが好ましい。香料成分は、本発明の布地手入れ組成物への添加に先立ち、予混合して香料アコード(accord)を形成してもよい。本明細書で使用する時、「香料」という用語は、個々の香料成分並びに香料アコードを包含する。
布地手入れ組成物中の香料アコードの濃度は、通常、布地手入れ組成物の約0.0001重量%〜約2重量%以上、例えば約10重量%;好ましくは約0.0002重量%〜約0.8重量%、より好ましくは約0.003重量%〜約0.6重量%、最も好ましくは約0.005重量%〜約0.5重量%である。
香料アコード中の香料成分の濃度は、通常、香料アコードの約0.0001重量%(より好ましくは0.01重量%)〜約99重量%、好ましくは約0.01重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約30重量%、さらにより好ましくは約1重量%〜約20重量%、最も好ましくは約2重量%〜約10重量%である。
本発明の布地手入れ組成物は、洗浄した布地に清新な印象をもたらす、心地良い匂いの形態をした「香りのシグナル(scent signal)」を提供するための香料または香料アコードを含んでもよい。香料成分は、好適には布地手入れ組成物の約0.0001重量%〜約10重量%の範囲の濃度で存在し、その沸点(B.P.)によって特徴付けられる。香料成分は、一般的な、標準圧力0.10MPa(760mmHg)において測定された場合、約240℃以上、好ましくは約250℃以上の沸点を有する。好ましくは、香料成分は、3を超える、より好ましくは約3〜約6のClogPを有する。
一部の実施形態では、本発明の布地手入れ組成物で用いられる香料アコードは、少なくとも2種の異なる香料成分を含有する。他の実施形態では、本発明の布地手入れ組成物で用いられる香料アコードは、少なくとも3〜少なくとも7種の異なる香料成分を含有する。天然源由来の最も一般的な香料成分は、多数の成分から成る。このような各物質が本発明の香料アコードの配合に使用される場合、本発明を定義する目的では、それら各物質は、単一成分として数えられる。
任意の種類の香料を本発明の組成物に組み込むことができる。好ましい香料成分は、布地および衣服への適用のため用いるのに好適なものである。このような好ましい成分の代表的な例は、米国特許第5,445,747号において既知である。
布地上で芳香が長く続くことが望ましい場合、約300℃以上の沸点を有する香料成分を少なくとも有効量用いることが好ましい。このような好ましい成分の非限定的な実施例は、本明細書に参照として組み込まれている、米国特許第5,500,138号(バコン(Bacon)ら、1996年3月19日発行)において既知である。布地を本発明のしわ制御組成物により処理した後、香料成分を緩徐に放出できる物質を用いることも好ましい。この種の物質の例は、米国特許第5,531,910号(セバーン(Severns)ら、1996年7月2日発行)において既知である。
シクロデキストリンが存在する場合、たとえ組成物中の香料が全て、シクロデキストリン分子と錯体を形成しても、さらに溶液中の非錯体型シクロデキストリン分子の有効量が存在し、十分に匂いを制御するような濃度で、香料を添加することが重要である。シクロデキストリンが存在する場合、匂い制御のために有効量のシクロデキストリン分子を確保するため、香料は通常、香料・シクロデキストリン錯体の約90%未満、好ましくは約50%未満、より好ましくは約30%未満、および最も好ましくは約10%未満の濃度で存在する。シクロデキストリンの香料に対する重量比は、約5:1を超える、好ましくは約8:1を超える、より好ましくは約10:1を超える、さらにより好ましくは約20:1を超える、さらにより好ましくは40:1を超える、および最も好ましくは70:1を超えるべきである。
好ましくは、香料は親水性であり、主に、2つの群の成分、つまり(a)約3.5未満、より好ましくは約3.0未満のClogPを有する親水性成分、および(b)検知閾値の著しく低い成分、並びにこれらの混合物から選択される成分から成る。通常、香料の少なくとも約50重量%、好ましくは少なくとも約60重量%、より好ましくは少なくとも約70重量%、および最も好ましくは約80重量%が、上記(a)および(b)群の香料成分から成る。これらの好ましい香料において、シクロデキストリンの香料に対する比は、通常約2:1〜約200:1、好ましくは約4:1〜約100:1、より好ましくは約6:1〜約50:1、およびさらにより好ましくは約8:1〜約30:1である。上記(a)および(b)群の香料成分の例は、米国特許第6,491,840号に開示されている。
さらに、米国特許第6,903,061号に開示されているもののような布地用直接香料(substantive perfumes)もまた本明細書で有用である。
(f)スカベンジャー剤−本発明の組成物は、少なくとも約0.001重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、最も好ましくは〜約5重量%のスカベンジャー剤を1以上含んでいてよい。本明細書に用いるのに適したスカベンジャー剤は、不堅牢染料および/またはアニオン性界面活性剤および/または汚れを捕捉するように選択されたスカベンジャー剤から選択される。
好ましいスカベンジャー剤は、アニオン性染料のための固着剤、アニオン性界面活性剤のための錯化剤、粘土汚れ抑制剤、およびこれらの混合物から成る群から選択される。これらの物質は、あらゆる好適な比率で組み合わせることができる。好適な化合物は、一般的にゴスリンク(Gosselink)らの共有特許に開示されており、BASF、チバ(Ciba)、およびその他から市販されている。
i)アニオン性染料のための固着剤−染料固着剤(Dye fixing agents)、「定着剤(fixatives)」、または「固着剤(fixing agents)」は、洗浄に起因した布地からの染料の喪失を最小限に抑えることにより、染色された布地の外観を改善するように設計された、周知の市販物質である。一部の実施形態で柔軟仕上げ活性物質の機能を果たすことができる成分は、この定義には含まれない。
アニオン性染料のための固着剤の多くは、カチオン性であり、使用条件下においてその場で形成される強いカチオン電荷を有する、四級化窒素化合物または窒素化合物を主体とする。
固着剤は、いくつかの供給元から様々な商品名で入手可能である。代表的な例としては、クロスフィールド(Crosfield)製のクロスカラー(CROSCOLOR)PMF(1981年7月、コード番号7894)およびクロスカラー(CROSCOLOR)NOFF(1988年1月、コード番号8544);サンド(Sandoz)製のインドソル(INDOSOL)E−50(1984年2月27日、参照番号6008.35.84;ポリエチレンイミン系);サンド(Sandoz)製のサンドフィックス(SANDOFIX)TPSが挙げられ、これらは本明細書で用いるのに好ましい染料固着剤である。さらなる非限定的な実施例は、サンド(Sandoz)製のサンドフィックス(SANDOFIX)SWE(カチオン性の樹脂性化合物)、CHT−ベイトリッチ(Beitlich)社(CHT-Beitlich GMBH)製のレウィン(REWIN)SRF、レウィンSRF−O、およびレウィンDWR;チバ・ガイギー(Ciba-Geigy)製のチノフィックス(Tinofix)(登録商標)ECO、チノフィックス(登録商標)FRDおよびゾルフィン(Solfin)(登録商標)が挙げられ、これらは国際公開特許第99/14301号に記載されている。本発明の組成物に使用するのに好ましい他の固着剤は、クラリアント(Clariant)製のカルタフィックスCB(CARTAFIX CB)(登録商標)、および国際公開特許第99/14300号に記載の環状アミン系のポリマー類、オリゴマー類、またはコポリマー類である。
本明細書で有用な他の固着剤は、クリストファー(Christopher)C.クック(Cook)著、Rev.Prog.Coloration12巻(1982年)「紡績繊維上の染料の固着を向上させるための後処理(Aftertreatments for Improving the Fastness of Dyes on Textile Fibres)」に記載されている。本発明で使用するのに適した染料固着剤は、脂肪酸−ジアミン縮合体類のようなアンモニウム化合物類、とりわけ、ジアミンエステル類のヒドロクロリド、アセテート、メトサルフェート、およびベンジルヒドロクロリド塩類である。非限定的な実施例は、オレイルジエチルアミノエチルアミド、オレイルメチルジエチレンジアミンメトサルフェート、およびモノステアリルエチレンジアミノトリメチルアンモニウムメトサルフェートが挙げられる。さらに、界面活性剤活性(surfactant-active)N−酸化物類以外のN−酸化物類、より具体的にはポリビニルピリジンN−酸化物のような高分子N−酸化物類が、本明細書の固着剤として有用である。他の有用な固着剤としては、高分子アルキルジアミン類の誘導体類、ポリアミン−塩化シアヌル縮合体類、およびアミノ化されたグリセロールジクロロヒドリン類が挙げられる。
アニオン性染料のための固着剤は、本発明の方法では、本組成物に完全に組み込まれた剤の形態で、または、それら固着剤を有機シリコーン含有組成物と共に洗浄に添加できる別個の物品、例えば基材物品もしくはシートの形態で、本発明による洗濯処理方法に含めることにより、使用することができる。このように、固着剤は、有機シリコーン組成物の使用を補完することができる。このような染料固着物品と有機シリコーン類を含む組成物との組み合わせを、キットの形態で合わせて販売することができる。
ii)アニオン性界面活性剤および/または汚れのためのスカベンジャー剤−アニオン性界面活性剤および/または汚れのための好適なスカベンジャー剤としては、アルコキシル化ポリアルキレンイミン類および/またはそれらの四級化された誘導体が挙げられる。
(g)柔軟仕上げ剤−柔軟仕上げ剤は、本発明の好ましい組成物中に存在する場合、特定の実施形態では、好適には組成物の〜約30重量%、より一般的には約1重量%〜約20重量%、好ましくは約2重量%〜約10重量%の濃度である。本発明で使用するための好適な柔軟仕上げ剤としては、現在市販されている四級化長鎖柔軟仕上げ剤類、特に様々なヨウ素価を有する少なくとも部分的に不飽和なエステルクワット類が挙げられる。好適な柔軟仕上げ剤としてより一般的には、極性先端基と、好ましくはアルキル、アルケニルおよびこれらの混合物から選択される2つの長鎖ヒドロカルビル部分を含む、カチオン性非水溶性第四級アンモニウム化合物である布地柔軟化化合物が挙げられ、該ヒドロカルビル部分はそれぞれC12以上の、好ましくはC14を超える、より好ましくはC16を超える平均鎖長を有し、さらにより好ましくは、各長鎖アルキルまたはアルケニル基の少なくとも50%は主に直鎖状である。好ましい全体の鎖長は約C18であるが、0ではない割合のより低級、例えばC14、C16、およびいくらかより高級な、例えばC20鎖の鎖長の混合体が、極めて望ましいことがあり得る。カチオン性柔軟仕上げ剤は、好適にはジステアリルジメチルアンモニウムクロライドまたはその不飽和化された類似体であってよいが、環境のためにより好ましくは、四級アンモニウム柔軟仕上げ剤は生分解性となるように選択される。この特性は、例えば、ジ(タロイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロライドのような一般に市販されているエステルクワット柔軟仕上げ剤に存在する。
ある好ましい実施形態では、布地柔軟化化合物は、少なくとも1つのエステル部分、好ましくは2つのこのようなエステル部分を介して四級アンモニウム部分に連結された2つのC12〜22アルキルまたはアルケニル基を有する四級アンモニウムエステルクワット化合物である。本組成物に使用するための好ましいエステルクワットアンモニウム柔軟仕上げ剤は、以下の式を有する。
{(RN((CHER(式中、各R基は独立して、C1〜4アルキル、ヒドロキシアルキル、またはC2〜4アルケニルから選択され、各Rは独立して、C8〜28アルキルまたはアルケニル基から選択され、Eはエステル部分、即ち−OC(O)−または−C(O)O−であり、nは0〜5であり、およびXは好適なアニオンであり、例えばクロライド、メトサルフェート、およびこれらの混合物である。)
第二の種類の好ましい四級アンモニウム物質は、次式で表すことができる:{(RN(CHCH(O(O)CR)CHO(O)CR2}+(式中各R基は独立してC1〜4アルキル、ヒドロキシアルキル、またはC2〜4アルケニルから選択され;各Rは独立してC8〜28アルキルまたはアルケニル基から選択され;nは0〜5であり;およびXは好適なアニオン、例えばクロライド、メトサルフェート、およびこれらの混合物である。)この後者の部類は、1,2ビス[硬化タロイルオキシ(tallowoyloxy)]−3−トリメチルアンモニウムプロパンクロライドによって例示することができる。
市販されているようなエステルクワット柔軟仕上げ剤は、ジエステルに加えて様々な割合のモノエステルを含む物質を含む。
本明細書で好適な柔軟仕上げ剤としては、脱塩水中、20℃において、1×10−3重量%未満、より好ましくは1×10−4重量%未満、さらにより好ましくは1×10−6重量%〜1×10−8重量%の溶解度を有する軟化化合物類が挙げられる。
(h)洗浄性酵素−本明細書に用いるのに好適な洗浄性酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼおよびエンドグルカナーゼを含むカルボヒドラーゼ、およびこれらの混合物が挙げられる。酵素類は、その技術分野で教示される濃度、例えば、ノボ(Novo)およびジェネンコア(Genencor)のような供給元によって推奨される濃度で使用することができる。組成物中の通常の濃度は、約0.0001%〜約5%である。酵素が存在する場合、本発明の特定の実施形態では、該酵素類を非常に低い濃度、例えば約0.001%以下で使用することができ、または本発明による強力洗濯洗剤製剤では、該酵素類をより高濃度、例えば約0.1%以上で使用することができる。「非生物学的」洗剤類を好む消費者もいるため、本発明は酵素含有実施形態と、酵素を含有しない実施形態の両方を含む。
(i)漂白剤系−本明細書に用いるのに好適な漂白剤系は、1以上の漂白剤を含有する。好適な漂白剤の非限定的な実施例は、触媒金属錯体、活性化過酸素源、漂白活性化剤、漂白増進剤、光漂白剤、漂白酵素、フリーラジカル反応開始剤、Hおよび次亜ハロゲン漂白剤から成る群から選択される。
好適な触媒金属錯体の例としては、米国特許第5,576,282号に開示されたもののようなマンガン系触媒、米国特許第5,597,936号に開示されたもののようなコバルト系触媒、並びに国際特許公開第00/332601号および米国特許第6,225,464号に開示されたもののようなマクロ多環式剛性配位子(macropolycyclic rigid ligand)(略してMRL)の遷移金属錯体が挙げられるが、これらに限定されない。MRL中の好適な金属の非限定的な実施例は、様々な酸化状態にあるMn、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、V、Mo、W、Pd、およびRuが挙げられる。好適なMRLの非限定的な実施例は、ジクロロ−5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)、ジクロロ−5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(III)ヘキサフルオロホスフェート、およびジクロロ−5−n−ブチル−12−メチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)が挙げられる。
好適な活性化過酸素源としては、予め形成された過酸、漂白活性化剤と組み合わせた過酸化水素源、またはこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な予め形成された過酸類としては、過カルボン酸類および塩類、過炭酸類および塩類、ペルイミド酸類および塩類、ペルオキソ一硫酸類および塩類、およびこれらの混合物から成る群から選択される化合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な過酸化水素源としては、過ホウ酸塩化合物類、過炭酸塩化合物類、過リン酸塩化合物類およびこれらの混合物から成る群から選択される化合物が挙げられるが、これらに限定されない。活性化過酸素源の好適な種類および濃度は、米国特許第5,576,282号、同第6,306,812号および同第6,326,348号に見出される。
好適な漂白活性化剤としては、テトラアセチルエチレンジアミン、オクタノイルカプロラクタム、ベンゾイルオキシベンゼンスルホネート、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート、ベンゾイルバレロラクタム、ドデカノイルオキシベンゼンスルホネートのような、過加水分解性エステル類および過加水分解性イミド類が挙げられるが、これらに限定されない。
好適な漂白増進剤としては、米国特許第5,817,614号に記載のものが挙げられるが、これらに限定されない。
(j)キレート剤−本明細書に用いるのに好適な水溶性キレート剤としては、EDDS、EDTA、およびDTPAのような、クエン酸類並びに窒素を含有する無リンアミノカルボキシレート類;ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸およびエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸のようなアミノホスホネート類;無窒素ホスホネート類、例えばHEDP;並びに漂白触媒系での使用が知られているような特定の大環状N−配位子の化合物の一般的な部類のような、窒素または酸素を含有し、カルボキシレートを含まない、無リンキレート剤が挙げられる。キレート剤の濃度は、通常約5%未満、より一般的には、存在する場合、約0.01%〜約3%である。
(k)溶媒系−本組成物の溶媒系は、水のみ、または有機溶媒と水の混合物を含有してもよい。好ましい有機溶媒としては、1,2−プロパンジオール、エタノール、グリセロール、およびこれらの混合物が挙げられる。また、他の低級アルコール類、モノエタノールアミンおよびトリエタノールアミンのようなC〜Cアルカノールアミン類も使用することができる。溶媒系は、例えば本発明の無水固体の実施形態で存在しなくてもよいが、より一般的には、溶媒系は、約0.1%〜約98%、好ましくは少なくとも約10%〜約95%、より一般的には約25%〜約75%の濃度で存在する。
(l)発泡系−本明細書で好適な発泡系としては、気体の小泡を放出する任意の他の物質の組み合わせ、またはそれから得られるものが挙げられる。発泡系の成分は、組み合わせて分散可能であって、それらが混合される時に発泡系を形成してもよく、または従来の被覆もしくは保護系が使用される場合には共に配合できる。発泡系の濃度は、非常に広範に変化させることができ、例えば、発泡性成分全体で、組成物の約0.1%〜約30%の範囲にわたってもよい。過酸化水素およびカタラーゼは、非常に質量効率が良く、はるかに低い濃度でも優れた結果を得ることができる。
(m)補助剤類の混合物−上記成分の混合物は、どのような割合でも製造できる。
(n)他の補助剤−他の好適な洗浄補助物質の例としては、脂肪酸類、トリメトキシ安息香酸もしくはその塩類(TMBA)のようなアルコキシル化安息香酸類またはそれらの塩類;双極性および/または両性界面活性剤類;酵素安定化系;ゼオライト類およびポリアクリレート類、アクリレート/マレエートコポリマー類等のような水溶性有機ビルダー類のような無機ビルダー類を含む無機ビルダー類;ポリビニルアルコールフィルムまたは他の好適な変形、カルボキシメチルセルロース、セルロース誘導体類、デンプン、加工デンプン、糖類、PEG、ろう類またはこれらの組み合わせを含むコーティングまたは封入剤;蛍光増白剤類または蛍光剤類;汚れ放出ポリマー類;分散剤類;泡抑制剤;染料類;着色剤類;硫酸ナトリウムのような増量剤塩類(filler salts);トルエンスルホネート類、クメンスルホネート類、およびナフタレンスルホネート類のような向水性物質類;光活性化剤類;加水分解型界面活性剤類;防腐剤類;酸化防止剤類;抗収縮剤類;抗しわ剤類;殺菌剤類;殺真菌剤類;カラースペックル類(color speckles);着色ビーズ、球体類または押出物類;日焼け止め剤類;フッ素化化合物類;粘土類;真珠光沢剤類;発光剤類または化学発光剤類;耐食剤類および/または機器保護剤類;アルカリ源類または他のpH調整剤類;可溶化剤類;加工助剤類;顔料類;フリーラジカルスカベンジャー剤類、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な物質としては、米国特許第5,705,464号、同第5,710,115号、同第5,698,504号、同第5,695,679号、同第5,686,014号および同第5,646,101号に記載のものが挙げられる。
本発明の組成物への有機シリコーン類の組み込み
有機シリコーン類の、本発明の組成物への組み込みは、任意の好適な方法で行ってよく、一般には、任意の順番での混合または添加を含む。しかしながら、このような組み込みを達成するための、特定の好ましい方法が存在することが見出されてきた。
第一の方法は、最終組成物の2以上の他の成分が予混合された混合物に直接、製造者から搬入されたままの状態の有機シリコーン類を導入することを含む。これは、配合工程の最後を含む、最終組成物の調製工程中にいつでも行うことができる。即ち、有機シリコーン類は、予め製造された洗濯洗剤に添加して、本発明の最終組成物を形成することができる。
第二の方法は、有機シリコーンポリマーと、乳化剤および水を予混合し、有機シリコーンマイクロエマルションを調製し、次いで最終組成物の他の成分と混合することを含む。これらの化合物は、最終組成物の調製工程中に、どんな順番でも、いつでも、添加することができる。
第三の方法は、有機シリコーンポリマーと最終組成物の1以上の補助剤とを混合し、このプレミックスを残りの補助剤の混合物に添加することを含む。
これらの方法のうち、有機シリコーンポリマーまたはマイクロエマルションを最終組成物に導入する方法は、従来の高せん断混合手段の使用により好ましく補助される。これは、最終組成物全体にわたって、確実に、有機シリコーンポリマーを適切に分散させる。
本発明による液体組成物、特に液体洗剤組成物は、好ましくは安定剤を含み、特に好ましいものはトリヒドロキシステアリンまたは硬化ヒマシ油、例えば、チクシン(Thixcin)(登録商標)として市販されている種類のものである。安定剤を本組成物に添加する場合、好ましくは組成物の1以上の補助剤または非シリコーン成分を有する別の安定剤プレミックスとして導入される。このような安定剤プレミックスを使用する場合、有機シリコーンポリマーが既に導入され、組成物中に分散した後に、組成物中に添加されるのが好ましい。
以下の非限定的な実施例は、本発明を例示するものである。別段の定めがない限り、百分率は重量によるものである。
Figure 2009511700
Figure 2009511700
使用説明書付き製品
本発明の組成物は、好ましくは製品中に含まれる。製品は、好ましくは本発明に従った布地手入れ組成物を含み、さらに、組成物が布地に対して1以上の望ましい布地手入れ効果を付与するように、処理を必要としている布地を有効量の組成物と接触させることにより布地を洗濯する製品の使用説明書を含む。
それ故に、本発明はまた、その中に組成物を含有する包装または、組成物の販売もしくは使用に関する広告の他の形態に、本発明の布地手入れ組成物の使用説明書を添付することを包含する。説明書は消費者製品の製造または供給会社によって通常使用されるいずれかの手法において含まれてもよい。例としては、組成物を保持する容器に貼付されるラベル上の説明書、容器に貼付されるもしくは購入時に渡されるシート上の説明書、または広告、実演、および/もしくは、組成物の購入または使用につながる可能性のある、その他の文章または口頭による説明の提供が挙げられる。
具体的には、説明書は組成物の使用に関する説明、例えば、浸漬または摩擦が適当である場合の、布地を清浄するために洗濯機に使用する組成物の推奨量、布地に適用するための組成物の推奨量を含むであろう。
サービス業用途
任意の上記系、組成物、および方法は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、洗濯サービス業で、例えば、ドライクリーニング施設、公共施設の洗濯(学校、ホテル、または軍事分野の洗濯など)等で使用することができる。
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味または定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味または定義と矛盾する範囲については、本文書においてその用語に与えられた意味または定義を適用するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく他の様々な変更および修正を実施できることが、当業者には自明であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更および修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (16)

  1. (a)有機シリコーン、
    (b)アニオン性界面活性剤を含む乳化剤、
    (c)他の洗濯補助剤物質、および
    (d)水を含む担体
    を含む布地清浄および布地手入れ用液体洗剤組成物であって、
    前記有機シリコーンが約100nm未満の平均粒径を有する水溶性マイクロエマルションの形態であり、前記洗剤組成物が約1〜約2000mPa.sの粘度を有し、前記有機シリコーンが約2〜約7のHLB値を有することを特徴とする、液体洗剤組成物。
  2. 前記有機シリコーンが次式:
    Figure 2009511700
    [式中、
    各Rは、C〜Cアルキルまたはアリール基であり、
    Xは連結基であり、
    Qは、−NH、−NH−(CH−NH、−(O−CHR−CH)−Z、およびこれらの混合物から成る群から選択され(式中、RはHまたはC〜Cアルキルであり、Zは−OR、−OC(O)R、−CO−R−CO−OH、−SO、−PO(OH)、およびこれらの混合物から成る群から選択される(さらに式中、RはH、C〜C26アルキルまたは置換アルキル、C〜C26アリールまたは置換アリール、もしくはC〜C26アルキルアリールまたは置換アルキルアリール基であり、Rは−CH−または−CHCH−である。)。)、
    mは4〜50,000であり、および
    kは1〜25,000である。]を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記有機シリコーンが次式:
    Figure 2009511700
    (式中、RはHまたはC〜Cアルキルであり、mは4〜40,000であり、nは3〜35,000であり、およびpとqは独立に2〜30から選択される整数である。)を有する、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記有機シリコーンが次式:
    Figure 2009511700
    (式中、QはNHまたは−NHCHCHNHであり、RはHまたはC〜Cアルキルであり、rは1〜1000であり、mは4〜40,000であり、nは3〜35,000であり、およびpとqは独立して2〜30から選択される整数である。)を有する、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記有機シリコーンが次式:
    Figure 2009511700
    [式中、Zは、
    i.
    Figure 2009511700
    (式中、RはC1〜C24アルキル基である。)、
    ii.
    Figure 2009511700
    (式中、RはCHまたはCHCHである。)、
    iii.−SO
    iv.
    Figure 2009511700
    v.
    Figure 2009511700
    (式中、RはC〜C22アルキルであり、Aはアニオンである。)、
    vi.
    Figure 2009511700
    (式中、RはC〜C22アルキルであり、Aはアニオンである。)から選択され、
    mは4〜40,000であり、nは3〜35,000であり、およびpとqは独立して2〜30から選択される整数である。]を有する、請求項1に記載の組成物。
  6. アニオン性界面活性剤が、C11〜C18アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、C10〜C20分枝鎖及びランダムアルキル硫酸塩類(AS)、C10〜C18アルキルエトキシ硫酸塩類(AES)(式中、xは1〜30である。)、中鎖分岐アルキル硫酸塩類、中鎖分岐アルキルアルコキシ硫酸塩類、1〜5個のエトキシ単位を含むC10〜C18アルキルアルコキシカルボン酸塩類、修飾アルキルベンゼンスルホン酸塩(MLAS)、C12〜C20メチルエステルスルホン酸塩(MES)、C10〜C18α−オレフィンスルホン酸塩(AOS)、C〜C20スルホコハク酸塩類、およびこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記乳化剤が、C〜C18アルキルエトキシレート類、C〜C12アルキルフェノールアルコキシラート類、C12〜C18アルコールおよびC〜C12アルキルフェノールとエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー類との縮合体、C14〜C22中鎖分岐アルコール類、C14〜C22中鎖分岐アルキルアルコキシラート類、アルキルポリグリコシド類、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド類、エーテル末端封鎖ポリ(オキシアルキル化)アルコール類、脂肪酸(C12〜18)ソルビタンエステル類、およびこれらの混合物から成る群から選択される非イオン性界面活性剤をさらに含む、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記アニオン性界面活性剤が、C11〜C18アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、C10〜C18アルキルエトキシ硫酸塩類(AES)(式中、xは1〜30。)、およびこれらの混合物から成る群から選択される、請求項6に記載の組成物。
  9. 前記洗濯補助剤物質が、安定剤、無窒素非イオン性界面活性剤、窒素含有洗浄性界面活性剤、カップリング剤、香料、スカベンジャー剤、柔軟仕上げ剤、洗浄性酵素、漂白剤系、キレート剤、溶媒系、発泡系、およびこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  10. 組成物の約0.01〜約10重量%の有機シリコーン、
    組成物の約0.05〜約15重量%のアニオン性界面活性剤、
    組成物の約0.0001〜約20%の、1以上の洗濯補助剤物質、および
    残部の水
    を含む組成物であって、
    前記有機シリコーンが乳化されて平均粒径約1nm〜約500nmとなり、前記組成物が約1〜約500mPa.sの粘度を有し、かつ透明である、組成物。
  11. 前記洗濯補助剤が、安定剤、非イオン性界面活性剤、窒素含有界面活性剤、漂白剤、酵素、香料、スカベンジャー剤、およびこれらの混合物から成る群から選択される、請求項10に記載の組成物。
  12. 処理を必要とする基材の処理方法であって、前記基材が処理されるように、前記基材を、請求項1に記載の布地手入れ組成物に接触させることを含む方法。
  13. 処理を必要とする基材の処理方法であって、前記基材が処理されるように、前記基材を、請求項10に記載の布地手入れ組成物に接触させることを含む方法。
  14. 前記基材を、請求項1に記載の前記組成物に接触させることにより作製される、処理基材。
  15. 前記基材を、請求項10に記載の前記組成物に接触させることにより作製される、処理基材。
  16. a)有機シリコーン、乳化剤および水を予混合し、マイクロエマルションプレミックスを生成する工程と、
    b)a)によるプレミックスと1以上の清浄補助剤物質を混合する工程と
    を含む、有機シリコーンマイクロエマルションを含有する組成物の製造方法。
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