JP2009511510A - 肝不全の予防・治療用薬品の調製における効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体の使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は遺伝子工学技術および遺伝子機能の応用分野に属し、組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体(HusTNFR)遺伝子の新薬使用にかかわる。本発明はI型あるいはII型の効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体を採用し、急性、亜急性肝不全の典型的な動物モデルを通じて、マウスの急性肝機能不全に対し関与を行った。その結果によると、その半減期が10倍以上長くなり、モデル動物の急性および亜急性肝不全を予防・治療する治療効果が良好となり、明らかにモデル動物の死亡率を減少させた。その急性および亜急性肝不全を予防・治療する治療効果は効果の長くないHusTNFRより明らかに向上した。
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
本発明は遺伝子工学技術および遺伝子機能の応用分野で、組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体(HusTNFR)遺伝子の新薬使用に関し、特に、急性および亜急性肝不全に対する予防および治療における効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体(LHusTNFR)の使用に関する。
急性肝機能不全(fulminant hepatic failure、 FHF)とは、既往の肝疾患のない患者に、短期間に発生した大量の肝細胞壊死あるいは重い肝機能障害、および初期症状が現れた後8週間以内あるいは黄疸が現れた後10日以内に発生した肝性脳障害の一種の症候群をいう。発病が急で、病状が危篤で、有効な治療手段がなく、死亡率が高いことがその特徴である。
肝細胞の急性炎症と壊死は2つの異なる疾病、即ち、急性肝炎と急性肝機能不全になることがある。急性肝炎の中で、肝炎ウィルスによる肝炎は急性ウィルス性肝炎といい、アルコールによる肝炎は急性アルコール性肝炎という。肝細胞の壊死は普遍的に前記肝炎に存在するものの、この場合、壊死の程度は軽く肝臓の正常な機能の障害にはならない。FHFが各種のタイプの急性肝炎と相違する点は、肝細胞に急性壊死が発生し、残存の正常な肝細胞が肝臓機能の正常な運転が維持できない肝機能不全となり、これにより死亡率の急上昇を引き起こすことにある。
中国においてFHFを引き起こす主要な原因は肝炎ウィルス感染であり、これに次ぐものに薬品および毒物中毒、虚血・酸欠、代謝性障害、自己免疫性肝炎などがある。現在のところ、肝細胞の急性壊死の発生を特異的に遮断する薬品がまだないので、大量の肝細胞壊死による肝機能不全を防止することはできない。その結果、FHF死亡率を減少させることは難しい。臨床上、肝細胞の急性壊死を特異的に迅速に阻止し肝機能不全を治療する薬品が切実に必要となる。
近年の研究によると、TNFαとその受容体の結合は、肝細胞の損傷のメカニズムに重要な地位を占める経路である肝細胞壊死を惹起する経路を活性化させることになる。もし、TNFαとその受容体の結合を遮断すれば、肝細胞壊死の出発点を遮断することになり、薬品を使用してFHFを治療することが可能となる。
現在、直接TNFαとその受容体の結合を直接遮断するTNFα抑制剤としては主にTNFαに対する単クローン抗体と可溶性TNFα受容体類似物の2種類がある。これらのTNFα抑制剤は体内に入りTNFαと結合できるため、理論上、血液あるいは細胞間液の中のTNFαと肝細胞膜のTNFα受容体の結合を阻止することで肝細胞壊死経路が活性化することを阻止する。
最近の研究によると、TNFαに対する単クローン抗体はTNFαとI型受容体との結合を遮断すること以外に、細胞膜上のTNFαを活性化させて標的細胞の死亡を招く特徴もあるので、薬品の候補には適さない。
通常の可溶性TNFα受容体は軽度の肝細胞壊死および急性肝炎の大多数の動物モデルの死亡率をある程度減少させる。しかし、大量の肝細胞壊死による急性あるいは亜急性肝不全の死亡率を有効に減少させることはできない。また、治療効果の少ない原因がいまだに当該分野の専門家に知られていない。したがって、現在、実用的に可溶性TNFα受容体を大量の肝細胞壊死あるいは肝不全の臨床治療に応用することができない。
つまり当技術分野においては、肝細胞壊死に対するTNFα受容体の治療効果の少ない原因を見つけ、TNFα受容体を改良し、大量の急性肝細胞壊死の発生を有効に迅速に阻止し、それを臨床上で急性、亜急性肝不全の予防・治療に使える優れた薬品にする必要が切実にある。
本発明の第1の側面は、肝不全あるいは肝細胞壊死の予防・治療用薬品の調製における効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体の使用を提供するものである。
好ましい実施形態では、前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体は効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体である。
好ましい実施形態では、前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体は効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体である。
さらに好ましい実施形態では、前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体の半減期は12〜140時間であり、さらに好ましくは24〜72時間である。
さらに好ましい実施形態では、前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体は、
a.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質(ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体のカルボキシル末端とIgG:Fc断片のアミノ末端が連結されるのが好ましい)、
b.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質(ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体のカルボキシル末端とIgG:Fc断片のアミノ末端が連結されるのが好ましい)、
c.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
d.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
e.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
j.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質、および
k.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質
からなる群から選択する。
さらに好ましい実施形態では、前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体は、
a.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質(ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体のカルボキシル末端とIgG:Fc断片のアミノ末端が連結されるのが好ましい)、
b.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質(ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体のカルボキシル末端とIgG:Fc断片のアミノ末端が連結されるのが好ましい)、
c.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
d.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
e.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
j.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質、および
k.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質
からなる群から選択する。
さらに好ましい実施形態では、前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体は肝細胞のIL-6レベルを40〜50%減少させるか、肝細胞のMIP-2レベルを50〜60%減少させるか、肝細胞のbc1-xLレベルを30〜45%減少させるか、または肝細胞のNF-kBレベルを30〜45%減少させる。
さらに好ましい実施形態では、前記肝不全は急性および/または亜急性肝不全である。
さらに好ましい実施形態では、前記肝細胞壊死は大量の肝細胞壊死である。
さらに好ましい実施形態では、前記肝細胞壊死は大量の急性肝細胞壊死である。
さらに好ましい実施形態では、前記肝細胞壊死は大量の肝細胞壊死である。
さらに好ましい実施形態では、前記肝細胞壊死は大量の急性肝細胞壊死である。
また本発明の第2の側面は、
(1)a.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
b.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
c.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
d.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
e.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
j.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質、および
k.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質
からなる群から選択された効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体の有効量(たとえば、0.00001〜50重量%、好ましくは0.0001〜20重量%、最も好ましくは0.001〜10重量%)と、
(2) 薬学上許容されるベクター
とを含む薬品組成物を提供する。
(1)a.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
b.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
c.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
d.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
e.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
j.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質、および
k.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質
からなる群から選択された効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体の有効量(たとえば、0.00001〜50重量%、好ましくは0.0001〜20重量%、最も好ましくは0.001〜10重量%)と、
(2) 薬学上許容されるベクター
とを含む薬品組成物を提供する。
さらに好ましい実施形態では、前記薬品組成物はヒト肝細胞生長因子(huHGF)、還元型グルタシオンおよびマトリンからなる群から選択された1つまたは複数の薬品の有効量(たとえば、0.00001〜50重量%、好ましくは0.0001〜20重量%、最も好ましくは0.001〜10重量%)をさらに含む。
本発明の第3の側面は、治療を必要とする人に効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体の有効量(たとえば、0.00001〜50重量%、好ましくは0.0001〜20重量%、最も好ましくは0.001〜10重量%)を投与することを含む肝細胞壊死あるいは肝不全の予防または治療の方法を提供する。
好ましい実施形態では、前記可溶性腫瘍壊死因子α受容体は
a.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
b.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
c.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
d.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
e.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
j.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質、および
k.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質
からなる群から選択する。
a.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
b.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
c.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
d.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
e.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
j.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質、および
k.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質
からなる群から選択する。
好ましい実施形態では、前記肝不全は急性および/または亜急性肝不全である。
本発明者は長期間かつ広範な研究と試験を経て、初めて大量の急性肝細胞壊死の予防・治療には、可溶性TNFα受容体によって誘導される肝細胞活性化に対する持続的安定的な遮断作用を必要とすることを発見した。即ち、体の血液および肝臓の中で安定的で持続的な可溶性TNFα受容体の濃度を維持することが必要である。急性肝炎のうち軽度の肝細胞壊死に対しては、作用時間の短いパルス型の通常のTNFα受容体でも効果は得られる。本発明者は通常の可溶性TNFα受容体が急性肝不全のうちの大量の急性肝細胞壊死を有効に阻止できない原因としては、体内のTNFα受容体の半減期が短くて安定しなく、そのため肝細胞壊死に抵抗する作用を安定的に持続的に維持できないことにあることを発見した。このため、本発明者は多くの方法を通じて、TNFα受容体に対し改良を行い、一種の体内の血液および肝臓の中で安定的で持続的な治療作用を維持できる効果の長いTNFα受容体を調製した。この改良したTNFα受容体は活性部分として体内の作用時間が有効に長くなり、TNFα受容体の急性肝細胞壊死に対する治療効果が大幅に高まった。TNFα受容体は改良して初めて、大量の肝細胞壊死による急性、亜急性肝不全に応用できる。これに基づいて本発明を完成した。
本明細書で使用する前記「効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体」とは長い半減期(即ち、体内で有効作用濃度を長時間維持できる)を持つ腫瘍壊死因子α受容体をいう。一般的に、前記「効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体」の半減期は12時間を超える(たとえば、12〜140時間)。多くの方法を通じて、腫瘍壊死因子α受容体の半減期を延長することができる。この方法には、腫瘍壊死因子α受容体をヒトIgG1:Fc断片と連結する方法、腫瘍壊死因子α受容体をPEGと連結する方法、PEG−脂質体混合物で腫瘍壊死因子α受容体を包埋する方法、および腫瘍壊死因子α受容体をヒト血清アルブミンと連結する方法が含まれる。前記「効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体」は効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体であることが好ましい。
本発明の目的は組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体(HusTNFR)遺伝子の新しい薬品としての使用、特に組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体(HusTNFR)遺伝子あるいはHusTNFRタンパク質修飾後に形成された効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体(LHusTNFR)の急性および亜急性肝不全の予防および治療への使用を提供することにある。
本発明のさらなる目的は通常の可溶性TNFα受容体より、さらに大幅に急性肝不全の死亡率を減少させる薬品を提供することである。この目的は、主に可溶性TNFα受容体の薬品の半減期の延長を通じて、薬品の作用時間を延長し、臨床治療効果を高めることで達成される。
本発明は効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体を採用し、急性、亜急性肝不全の典型的な動物モデルを通じて、マウスの急性肝機能不全に対し関与を行った結果によると、関与群とモデル群の病死率はそれぞれ0%と80%である。
前記腫瘍壊死因子(TNF)は腫瘍壊死因子αであり、細胞膜上の対応する受容体の効果の長い組換え可溶性タンパク質と結合する。前記受容体の効果の長い組換え可溶性タンパク質には、効果の長いヒト組換え可溶性I型腫瘍壊死因子α受容体(LHusTNFRI)および効果の長いヒト組換え可溶性II型腫瘍壊死因子α受容体(LHusTNFRII)が含まれ、その半減期はそれぞれ普通のヒト組換え可溶性I型(HusTNFRI)およびII型腫瘍壊死因子α受容体(HusTNFRII) より10倍以上長い。その存在形式は(1)HusTNFRIあるいはHusTNFRIIのカルボキシル末端がヒト免疫グロブリンIgG:Fc断片と連結するか、(2)アミノ末端あるいはカルボキシル末端でPEGと連結するか、(3)PEG脂質体がHusTNFRIあるいはHusTNFRIIを包むか、または(4)アミノ末端あるいはカルボキシル末端でヒト血清アルブミンと連結するかである。前記LHusTNFRIおよびLHusTNFRII の急性、亜急性肝不全の予防および治療の効果は明らかにHusTNFRIあるいはHusTNFRIIの効果に勝る。
前記急性、亜急性肝不全の動物モデルにはD−ガラクトサミンと内毒素を皮内注射した典型的なラット(マウス)を採用した。前記動物モデルの48時間内の肝不全による死亡率は60〜80%にも達した。
本発明の効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体は、
a.ヒトI型TNFα受容体(TNFR)とヒトIgG1:Fc断片との融合遺伝子から発現した組換えタンパク質、
b.ヒトII型TNFα受容体とヒトIgG1:Fc断片との融合遺伝子から発現した組換えタンパク質、
c.アミノ末端でPEGと連結したヒトI型TNFα受容体タンパク質、
d.カルボキシル末端でPEGと連結したヒトI型TNFα受容体タンパク質、
e.ヒトII型TNFα受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型TNFα受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型TNFα受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型TNFα受容体タンパク質、
j.ヒトI型TNFα受容体とヒト血清アルブミンの融合遺伝子から発現した組換えタンパク質、または
k.ヒトII型TNFα受容体とヒト血清アルブミンの融合遺伝子から発現した組換えタンパク質
のいずれかによって調製される。
a.ヒトI型TNFα受容体(TNFR)とヒトIgG1:Fc断片との融合遺伝子から発現した組換えタンパク質、
b.ヒトII型TNFα受容体とヒトIgG1:Fc断片との融合遺伝子から発現した組換えタンパク質、
c.アミノ末端でPEGと連結したヒトI型TNFα受容体タンパク質、
d.カルボキシル末端でPEGと連結したヒトI型TNFα受容体タンパク質、
e.ヒトII型TNFα受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型TNFα受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型TNFα受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型TNFα受容体タンパク質、
j.ヒトI型TNFα受容体とヒト血清アルブミンの融合遺伝子から発現した組換えタンパク質、または
k.ヒトII型TNFα受容体とヒト血清アルブミンの融合遺伝子から発現した組換えタンパク質
のいずれかによって調製される。
効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体(LHusTNFR)を調製し、D−ガラクトサミンと内毒素で誘導したマウス急性肝不全モデル動物(急性肝不全動物という)に使用すると、急性肝不全動物の死亡率が80%から0%に減少した。D−ガラクトサミンと内毒素で誘導したラット亜急性肝不全モデル動物(亜急性肝不全動物という)をLHusTNFRで予防および治療すると、亜急性肝不全動物の死亡率は80%から0%に減少した。この結果が示すように、半減期の長いI型および/またはII型の効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体は、モデル動物の急性および亜急性肝不全を予防および治療する良好な効果を持ち、明らかにモデル動物の死亡率を減少させた。このように、効果の長いヒト組換え可溶性腫瘍壊死因子α受容体は急性および亜急性肝不全に対し予防および治療において効果がある。さらに大幅に急性肝不全死亡率を減少させる薬品が調製できる。
(実施の形態1)
配列番号1のI型LHusTNFRを暗号化する遺伝子を調製する。この調製方法には、I型sTNFR(ヒト)の膜外アミノ酸(配列番号1の1−171位)を暗号化する遺伝子と、ヒト免疫グロブリンγ1鎖のFc断片(IgG1:Fc)のアミノ酸(配列番号1の172−403位)を暗号化する遺伝子とを好ましくは適切なプラスミドに組換え、DNA制限酵素による酵素切断によって、I型TNFR−IgG1:Fc融合の断片を携帯する陽性クローンを鑑定・スクリーニングし、ヌクレオチド配列で遺伝子が正確か否かを分析し検証することが含まれる。
配列番号1のI型LHusTNFRを暗号化する遺伝子を調製する。この調製方法には、I型sTNFR(ヒト)の膜外アミノ酸(配列番号1の1−171位)を暗号化する遺伝子と、ヒト免疫グロブリンγ1鎖のFc断片(IgG1:Fc)のアミノ酸(配列番号1の172−403位)を暗号化する遺伝子とを好ましくは適切なプラスミドに組換え、DNA制限酵素による酵素切断によって、I型TNFR−IgG1:Fc融合の断片を携帯する陽性クローンを鑑定・スクリーニングし、ヌクレオチド配列で遺伝子が正確か否かを分析し検証することが含まれる。
(実施の形態2)
配列番号2のII型LHusTNFRを暗号化する遺伝子を調製する。この調製方法には、II型sTNFR(ヒト)膜外アミノ酸(配列番号2の1−235位)を暗号化する遺伝子と、ヒト免疫グロブリンγ1鎖のFc断片(IgG1:Fc)のアミノ酸(配列番号2の236−467位)を暗号化する遺伝子とを適切なプラスミドに組換え、DNA制限酵素による酵素切断によって、II型TNFR−IgG1:Fc融合の断片を携帯する陽性クローンを鑑定・スクリーニングし、ヌクレオチド配列で遺伝子が正確か否かを分析し検証することが含まれる。
配列番号2のII型LHusTNFRを暗号化する遺伝子を調製する。この調製方法には、II型sTNFR(ヒト)膜外アミノ酸(配列番号2の1−235位)を暗号化する遺伝子と、ヒト免疫グロブリンγ1鎖のFc断片(IgG1:Fc)のアミノ酸(配列番号2の236−467位)を暗号化する遺伝子とを適切なプラスミドに組換え、DNA制限酵素による酵素切断によって、II型TNFR−IgG1:Fc融合の断片を携帯する陽性クローンを鑑定・スクリーニングし、ヌクレオチド配列で遺伝子が正確か否かを分析し検証することが含まれる。
前記I型およびII型TNFR−IgG1:FcのcDNA断片を発現ベクターに組換えて、プラスミドなどの組換え発現ベクターを形成する。本発明では特定の発現プラスミドに限定しない。本発明の好ましい実施形態では原核細胞の発現ベクター、たとえばpET28を使用する。
前記組換え発現ベクターを通常の方法により、適した宿主細胞に移入する。本発明では特定の宿主細胞に限定しない。前記組換え発現ベクターを発現できるのであればどのような宿主細胞でも良い。本発明の好ましい実施形態ではビール酵母菌BL21などを使用する。
本発明の発現産物は封入体の形で宿主細胞の細胞質に存在する。宿主細胞を溶解して封入体を分離し、高濃度の尿素あるいは塩酸グアニジンで封入体を溶解する。溶解した封入体からLHusTNFRを分離・純化し、適当に再生した後、活性のあるI型あるいはII型LHusTNFR-IgG1:Fcが得られる。
以上の技術的記載のうち基本的な分子生物学の操作は「分子クローン:実験ガイド Molecular cloning:A laboratory manual」(Sambrook and D.W.Russell、 New York: Cold Spring Harbor Laboratory Press、 1989)を参照した。
(実施の形態3)
I型sTNFR(ヒト)の膜外アミノ酸(配列番号1の1−171位)を暗号化するcDNAを発現ベクターに組換え、組換え発現プラスミド(配列番号3)を形成する。
I型sTNFR(ヒト)の膜外アミノ酸(配列番号1の1−171位)を暗号化するcDNAを発現ベクターに組換え、組換え発現プラスミド(配列番号3)を形成する。
本発明は特定の発現プラスミドに限定しない。本発明の好ましい実施形態では、原核細胞の発現ベクター、たとえばpET28などを使用する。
前記組換え発現ベクターを通常の方法により、適した宿主細胞に移入する。本発明では特定の宿主細胞に限定しない。前記組換え発現ベクターを発現できるのであればどのような宿主細胞でも良い。本発明の好ましい実施形態では大腸菌BL21などを使用する。前記発現産物は封入体の形で宿主細胞の細胞質に存在する。宿主細胞を溶解して封入体を分離し、高濃度の尿素あるいは塩酸グアニジンで封入体を溶解する。溶解した封入体からI型HusTNFRを分離・純化し、適当に再生した後、活性のあるI型HusTNFRが得られる。
前記組換え発現ベクターを通常の方法により、適した宿主細胞に移入する。本発明では特定の宿主細胞に限定しない。前記組換え発現ベクターを発現できるのであればどのような宿主細胞でも良い。本発明の好ましい実施形態では大腸菌BL21などを使用する。前記発現産物は封入体の形で宿主細胞の細胞質に存在する。宿主細胞を溶解して封入体を分離し、高濃度の尿素あるいは塩酸グアニジンで封入体を溶解する。溶解した封入体からI型HusTNFRを分離・純化し、適当に再生した後、活性のあるI型HusTNFRが得られる。
分子量20、000以上の活性のあるmPEGをI型HusTNFRのアミノ末端あるいはカルボキシル末端に連結して、効果の長いI型HusTNFRを合成する。本発明は特定のmPEGに限らない。本発明の好ましい実施形態では、分子量40、000のmPEG2-ALD(Shearwater corporation、New Jersey、USA)を使用してI型HusTNFRのアミノ末端と連結する。また別の実施形態では、分子量40、000のmPEG2-NHS(Shearwater corporation、New Jersey、USA)を使用してI型HusTNFRのカルボキシル末端と連結する。
反応式: mPEG-CHO + RNH2 +NaCNBH3→mPEG-CH2-NHR
反応条件:pH:7.9、 反応時間:12時間
(実施の形態4)
II型sTNFR(ヒト)膜外アミノ酸1−235を暗号化するcDNAを発現ベクターに組換え、組換え発現プラスミド(配列番号4)を形成する。
反応条件:pH:7.9、 反応時間:12時間
(実施の形態4)
II型sTNFR(ヒト)膜外アミノ酸1−235を暗号化するcDNAを発現ベクターに組換え、組換え発現プラスミド(配列番号4)を形成する。
本発明は特定の発現プラスミドに限定しない。本発明の好ましい実施形態では、原核細胞の発現ベクター、たとえばpET28などを使用する。
前記組換え発現ベクターを通常の方法により、適した宿主細胞に移入する。本発明は特定の宿主細胞に限定しない。前記組換え発現ベクターを発現できるのであればどのような宿主細胞でも良い。本発明の好ましい実施形態では大腸菌BL21などを使用する。前記発現産物は封入体の形で宿主細胞の細胞質に存在する。宿主細胞を溶解して封入体を分離し、高濃度の尿素あるいは塩酸グアニジンで封入体を溶解する。溶解した封入体からII型HusTNFRを分離・純化し、適当に再生した後、活性のあるII型HusTNFRが得られる。
前記組換え発現ベクターを通常の方法により、適した宿主細胞に移入する。本発明は特定の宿主細胞に限定しない。前記組換え発現ベクターを発現できるのであればどのような宿主細胞でも良い。本発明の好ましい実施形態では大腸菌BL21などを使用する。前記発現産物は封入体の形で宿主細胞の細胞質に存在する。宿主細胞を溶解して封入体を分離し、高濃度の尿素あるいは塩酸グアニジンで封入体を溶解する。溶解した封入体からII型HusTNFRを分離・純化し、適当に再生した後、活性のあるII型HusTNFRが得られる。
分子量20、000以上の活性のあるのmPEGをI型HusTNFRのアミノ末端あるいはカルボキシル末端に連結して、効果の長いII型HusTNFRを合成する。本発明は特定のmPEGに限らない。本発明の好ましい実施形態では、分子量40、000のmPEG2-ALD(Shearwater corporation、New Jersey、USA)を使用してII型HusTNFRのアミノ末端 と連結する。別の実施形態では分子量40、000のmPEG2-NHSeaster(Shearwater corporation、New Jersey、USA)を使用してII型HusTNFRのカルボキシル末端と連結する。
反応式:mPEG-CHO + RNH2 +NaCNBH3→mPEG-CH2-NHR
反応条件:pH:7.9、 反応時間:12時間
(実施の形態5)
長循環脂質体−ポリエチレングリコール誘導体のフォスファチドにそれぞれI型HusTNFRあるいはII型HusTNFRを包み、 効果の長いI型およびII型HusTNFRを合成する。
反応条件:pH:7.9、 反応時間:12時間
(実施の形態5)
長循環脂質体−ポリエチレングリコール誘導体のフォスファチドにそれぞれI型HusTNFRあるいはII型HusTNFRを包み、 効果の長いI型およびII型HusTNFRを合成する。
トリエチルアミン触媒の条件下で、dioleoyl.phosphatidylethanolamine(DOPE)(分子量744.04、アメリカAanti Polar Lipids)、NHS-PEG3540-MAL(Nhydroxysulfosuccinimide -polyoxyethylene(MW3540)-maleimide)(分子量3477、 アメリカAanti Polar Lipids)およびTEAをモル比1:1:0.1で25℃の条件において6時間反応させ、遠心、蒸発および真空乾燥を経て、DOPE-PEG-MALを得る(分子量は4108.04)。
前記調製したDOPE-PEG-MAL、EPC(L-α-Phosphatidylcholine、 分子量760.09)、cholesterol(分子量386.67)およびmPEG-2000-Dope(分子量2801.51)( アメリカAanti Polar Lipids)をトリクロロメタン反応システムで、モル比200:20:10:1で40℃で水浴させ、100〜150r/minで回転蒸発させる。有機溶剤を蒸発させて乾かせた後、PBS(pH7.4)を加え、室温下で充分水化する。小型押出機で繰り返して押し出し、100nm濾過膜を15回通し、長循環脂質体-ポリエチレングリコール誘導体のフォスファチドを得る。
PBSに溶ける配列番号3のI型HusTNFRあるいは配列番号4のII型HusTNFRを前記長循環脂質体−ポリエチレングリコール誘導体のフォスファチドのPBS溶液に加え、4℃で30分間旋回振動させ、CL-4B(Pharmacia、USA)を通じて遊離のI型HusTNFRあるいはII型HusTNFRを除去し、効果の長いI型およびII型HusTNFRを得る。
(実施の形態6)
配列番号5のI型LHusTNFRを暗号化する遺伝子を調製する。この調製方法には、I型sTNFR(ヒト)の膜外アミノ酸(配列番号5の1−171位)を暗号化する遺伝子と、G(n)S−リンカー(172−181位)と、ヒト血清アルブミンのアミノ酸(配列番号5の182−790位)を暗号化する遺伝子とを適切なプラスミドに組換え、DNA制限酵素による酵素切断によって、I型TNFR−ヒト血清アルブミンの融合断片を携帯する陽性クローンを鑑定・スクリーニングし、ヌクレオチド配列で遺伝子が正確か否かを分析し検証することが含まれる。
配列番号5のI型LHusTNFRを暗号化する遺伝子を調製する。この調製方法には、I型sTNFR(ヒト)の膜外アミノ酸(配列番号5の1−171位)を暗号化する遺伝子と、G(n)S−リンカー(172−181位)と、ヒト血清アルブミンのアミノ酸(配列番号5の182−790位)を暗号化する遺伝子とを適切なプラスミドに組換え、DNA制限酵素による酵素切断によって、I型TNFR−ヒト血清アルブミンの融合断片を携帯する陽性クローンを鑑定・スクリーニングし、ヌクレオチド配列で遺伝子が正確か否かを分析し検証することが含まれる。
(実施の形態7)
配列番号6のII型LHusTNFRを暗号化する遺伝子を調製する。この調製方法には、II型TNF(ヒト)膜外アミノ酸(配列番号2の1−235位)を暗号化する遺伝子と、G(n)S−リンカー(236−245位)と、ヒト血清アルブミンのアミノ酸(配列番号6の246−854位)を暗号化する遺伝子とを適切なプラスミドに組換え、DNA制限酵素による酵素切断によって、II型TNFR−ヒト血清アルブミンの融合断片を携帯する陽性クローンを鑑定・スクリーニングし、ヌクレオチド配列で遺伝子が正確か否かを分析し検証することが含まれる。
配列番号6のII型LHusTNFRを暗号化する遺伝子を調製する。この調製方法には、II型TNF(ヒト)膜外アミノ酸(配列番号2の1−235位)を暗号化する遺伝子と、G(n)S−リンカー(236−245位)と、ヒト血清アルブミンのアミノ酸(配列番号6の246−854位)を暗号化する遺伝子とを適切なプラスミドに組換え、DNA制限酵素による酵素切断によって、II型TNFR−ヒト血清アルブミンの融合断片を携帯する陽性クローンを鑑定・スクリーニングし、ヌクレオチド配列で遺伝子が正確か否かを分析し検証することが含まれる。
前記I型およびII型TNFα受容体−ヒト血清アルブミンの融合cDNA断片を発現ベクターに組換えて組換え発現プラスミドを形成する。本発明は特定の発現プラスミドに限らない。本発明の好ましい実施形態では酵母の真核発現ベクター、たとえばビール酵母あるいはpichia酵母などを使用する。
前記組換え発現ベクターは通常の方法により、適した宿主細胞に移入する。本発明は特定の宿主細胞に限定しない。前記組換え発現ベクターを発現できるのであればどのような宿主細胞でも良い。本発明の好ましい実施形態ではビール酵母菌BL21などを使用する。
本発明の発現産物は封入体の形で宿主細胞の細胞質に存在する。宿主細胞を溶解して封入体を分離し、高濃度の尿素あるいは塩酸グアニジンで封入体を溶解する。溶解した封入体からI型LHusTNFRを分離・純化し、適当に再生した後、活性のあるLHusTNFRを得る。
以上の技術的記載のうち基本的な分子生物学操作は「分子クローン:実験ガイド Molecular cloning:A laboratory manual」(Sambrook and D.W.Russell、 New York: Cold Spring Harbor Laboratory Press、 1989)を参照した。
測定によると、I型とII型HusTNFR-IgG:Fc融合タンパク質が体内での有効作用濃度は70−90時間(即ち半減期35〜45時間)維持できる。II型HusTNFR−ヒト血清アルブミンの体内での有効作用濃度は60時間くらい維持できる(即ち半減期が約30時間)。PEG-HusTNFRおよび長循環脂質体−ポリエチレングリコール誘導体のフォスファチドを包埋するHusTNFRの体内での有効作用濃度は6〜11日(即ち半減期が3〜5、5日)である。
したがって、前記方法で調製する異なる形式のLHusTNFRの半減期は12時間を上回り(12〜140時間)、効果の長い基準を満たす。一般の可溶性腫瘍壊死因子α受容体の半減期は僅か50分から2時間である。
本発明は遺伝子工学方法によって調製したLHusTNFRは高能率の抗急性、亜急性肝不全の機能を持っている。通常のHusTNFRの性質との比較によると、LHusTNFR半減期が明らかに長くなり、急性、亜急性肝不全による死亡率の治療効果は明らかに高まった。
本発明は一種の肝細胞壊死あるいは肝不全を治療する薬品組成物を提供する。これは前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体および薬学上許容されるベクターを含めている。通常、これらの物質を無毒、不活性で薬学上許容される水性ベクター媒介に調製できる。pH値は調製される物質の性質および治療待ちの病症により変化するが、pHは通常約5〜8、好ましくはpHは約6〜8である。調製した薬品組成物は適当な方法で投与できる。限定はしないが、腹膜内、静脈内あるいは局部投与が含まれる。
本発明の薬品組成物は直接肝細胞壊死あるいは肝不全の治療に使用できる。また、ヒト肝細胞生長因子(huHGF)、還元型グルタシオンおよびマトリンなどの他の治療剤と組み合せて使用することもできる。
本発明の薬品組成物は前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体および薬学上許容されるベクターあるいは賦形剤の安全で有効な量を含む。これらのベクターは、限定はしないが、食塩水、緩衝液、ブドウ糖、水、グリセリン、エタノール、およびそれらの組み合わせを含む。薬品組成物は投与方式に適合した形にされる。本発明の薬品組成物は注射剤の形にされ、たとえば、生理食塩水あるいはブドウ糖とその他の副剤を含む水溶液に通常の方法で調製される。薬品組成物、たとえば、注射剤、溶液は無菌条件下で調製するのが好ましい。活性成分の投与量は治療的に有効な量による。たとえば、投与量は毎日約0.1μg/kg体重から約5mg/kg体重である。
薬品組成物を使用して、本発明の効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体の安全有効量を哺乳動物に投与する。前記安全有効量は通常少なくとも約1μg/kg体重であり、ほとんどの場合、約8mg/kg体重を超えない。前記安全有効量は約10μg/kg体重から約1mg/kg体重であるのが好ましい。当然、具体的な投薬量は投与ルートおよび患者の健康状况などの要素を考慮して医師によって決められる。
次は具体的な実施例を合わせて、さらに本発明を説明する。理解すべきことは、これらの実施例は本発明の一例であり、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。下記の実施例に具体的な条件を明記していない実験方法は通常、通常の条件、たとえば、「分子クローン:実験ガイド Molecular cloning:A laboratory manual」(Sambrook and D.W.Russell、 New York: Cold Spring Harbor Laboratory Press、 1989)に記載された条件あるいは調製メ−カーの提案した条件による。
I型HusTNFR-IgG1:Fcを代表とする効果の長いヒト組換え可溶性I型腫瘍壊死因子(TNF)α受容体(I型LHusTNFR)でマウスの急性肝不全を予防する実験を行った。
それぞれD−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS) あるいはCon-A (T cell mitogens concanavalin A)を皮下注射し、マウスの急性肝不全モデルを製作した。48時間後の死亡率はそれぞれ80%および50%であった。肝臓全体の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
それぞれD−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS) あるいはCon-A (T cell mitogens concanavalin A)を皮下注射し、マウスの急性肝不全モデルを製作した。48時間後の死亡率はそれぞれ80%および50%であった。肝臓全体の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
効果の長いI型受容体予防群のC57BL/6マウス(GaIN/LPS群)およびBALB/cマウス(Con-A群)に前述のように調製したI型LHusTNFR(実施の形態1による方法により調製され予防薬品として使用されるI型LHusTNFR-IgG1:Fc)12.5mg/kgを皮下注射した。また通常のI型受容体予防群のC57BL/6マウス(GaIN/LPS群)およびBALB/cマウス(Con-A群)に通常のHusTNFR12.5mg/kgを皮下注射した。また対照群の同類マウスに同じ体積の生理食塩水を皮下注射した。16時間後に予防群および対照群にGaIN/LPSあるいはCon-Aを皮下注射して48時間観察した。48時間後の3つの群の死亡率はそれぞれGaIN/LPSモデル対照群で80%(Con-Aモデル対照群は50%)、通常のI型受容体予防群で50%(Con-A群は30%)、効果の長いI型受容体予防群で0%(Con-A群は0%)であった。病理試験によると、効果の長いI型受容体予防群では、肝臓は僅か軽度に充血し腫れ、HE染色で肝細胞は軽度の点状壊死を示したが、対照群で見られる大量の肝細胞壊死は観察されなかった。肝臓から総RNAおよび核タンパク質を抽出しリアルタイムPCR法を利用して、IL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルを測定した。NF-kBレベルはEMSAで測定した。その結果によると、効果の長いI型受容体(GaIN/LPS)予防群のIL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルは対照群と比べて82.3%、78.1%および84.3%減少し、通常のI型受容体予防群と比べて44%、52.2%および37.8%減少した。また、NF-kBレベルはそれぞれ87.4%および37.5%減少した。この結果によると、I型可溶性TNFα受容体において急性肝不全のTNFαとI型受容体の結合を遮断することによって、TNFαが肝細胞膜I型受容体を通じて細胞核に信号を伝導することによる肝細胞壊死で引き起こされる急性肝不全が抑制される。またこの結果によると、効果の長いI型可溶性TNFα受容体の急性肝不全予防効果は通常のI型可溶性TNFα受容体の効果より大幅に高いことがわかる。
II型HusTNFR-IgG1:Fcを代表とする効果の長いヒト組換え可溶性II型腫瘍壊死因子(TNF)α受容体(II型LHusTNFR)でマウスの急性肝不全を予防する実験を行った。
それぞれD−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)あるいはCon-A (T cell mitogens concanavalin A)の皮下注射でマウスの急性肝不全モデルを製作した。48時間後の死亡率はそれぞれ80%と50%であった。肝臓の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
それぞれD−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)あるいはCon-A (T cell mitogens concanavalin A)の皮下注射でマウスの急性肝不全モデルを製作した。48時間後の死亡率はそれぞれ80%と50%であった。肝臓の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
効果の長いII型受容体予防群のC57BL/6マウス(GaIN/LPS群)およびBALB/cマウス(Con-A群)に前述のように調製したII型LHusTNFR(実施の形態2による方法により調製され予防薬品として使用されるII型LHusTNFR-IgG1:Fc)12.5mg/kgを皮下注射した。また通常のII型受容体予防群のC57BL/6マウス(GaIN/LPS群)およびBALB/cマウス(Con-A群)を通常のHusTNFR12.5mg/kgで皮下注射した。また対照群の同類マウスを同じ体積の生理食塩水で皮下注射した。16時間後に予防群および対照群にGaIN/LPSあるいはCon-Aで皮下注射して48時間観察した。GaIN/LPS注射後48時間以内の3つの群の死亡率はそれぞれGaIN/LPSモデル対照群では80%(Con-Aモデル対照群では50%)、通常のII型受容体予防群では50%(Con-A群では30%)、効果の長いII型受容体予防群では0%(Con-A群では0%)であった。病理試験によると、効果の長いII型受容体予防群では、肝臓は僅か軽度に充血し腫れ、HE染色で肝細胞は軽度に点状壊死を示したが、対照群で見られる大量の肝細胞壊死は観察されなかった。肝臓から総RNAおよび核タンパク質を抽出しリアルタイムPCR法を利用して、IL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルを測定した。NF-kBレベルはEMSAで測定した。その結果によると、効果の長いII型受容体予防群(GaIN/LPS)のIL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルは対照群と比べてそれぞれ78.3%、72.1%および77.3%減少し、通常のII型受容体予防群と比べて44%、52.2%および37.8%減少した。そして、NF-kBレベルを比較するとそれぞれ78.4%および37.5%減少した。
この結果によると、II型可溶性TNFα受容体において急性肝不全のTNFαとII型受容体の結合を遮断することによって、TNFαが肝細胞膜II型受容体を通じて細胞核に信号を伝導することによる肝細胞壊死で引き起こされる急性肝不全が抑制される。またこの結果によると、効果の長いII型可溶性TNFα受容体の急性肝不全予防効果は通常のII型可溶性TNFα受容体の効果より大幅に高いことがわかる。
この結果によると、II型可溶性TNFα受容体において急性肝不全のTNFαとII型受容体の結合を遮断することによって、TNFαが肝細胞膜II型受容体を通じて細胞核に信号を伝導することによる肝細胞壊死で引き起こされる急性肝不全が抑制される。またこの結果によると、効果の長いII型可溶性TNFα受容体の急性肝不全予防効果は通常のII型可溶性TNFα受容体の効果より大幅に高いことがわかる。
II型HusTNFR−ヒト血清アルブミンを代表とする効果の長いヒト組換え可溶性II型腫瘍壊死因子(TNF)α受容体(II型LHusTNFR)でマウスの急性肝不全を予防する実験を行った。
それぞれD−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)あるいはCon-A (T cell mitogens concanavalin A)の皮下注射でマウスの急性肝不全モデルを製作した。48時間後の死亡率はそれぞれ80%と50%であった。肝臓の標本によると、肝臓はひどく充血し、腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
効果の長いII型受容体予防群のC57BL/6マウス(GaIN/LPS群)およびBALB/cマウス(Con-A群)に前述のように調製したII型LHusTNFR(実施の形態6による方法により調製され予防薬品として使用されるII型LHusTNFR−ヒト血清アルブミン)5〜30mg/kgを皮下注射した。また通常のII型受容体予防群のC57BL/6マウス(GaIN/LPS群)およびBALB/cマウス(Con-A群)に通常のHusTNFR12.5mg/kgを皮下注射した。また対照群の同類マウスを同じ体積の生理食塩水で皮下注射した。16時間後に予防群および対照群にGaIN/LPSあるいはCon-Aで皮下注射して48時間観察した。GaIN/LPS注射後48時間以内の死亡率はそれぞれGaIN/LPSモデル対照群では80%(Con-Aモデル対照群では50%)、通常のII型受容体予防群では50%(Con-A群では30%)、効果の長いII型受容体予防群では0%(Con-A群では0%)であった。病理試験によると、効果の長いII型受容体を使用する予防群では、肝臓は僅か軽度に充血し腫れ、HE染色で肝細胞は軽度に点状壊死を示したが、対照群で見られる大量の肝細胞壊死は観察されなかった。肝臓から総RNAおよび核タンパク質を抽出し、リアルタイムPCR法を利用して、IL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルを測定した。NF-kBレベルはEMSAで測定した。その結果によると、効果の長いII型受容体予防群(GaIN/LPS)のIL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルは通常のII型受容体予防群および対照群と比べて30−60%大幅に減少した。そして、NF-kBレベルを比較するとそれぞれ60%および32%減少した。この結果によると、II型TNFR−ヒト血清アルブミンにおいて急性肝不全のTNFαとII型受容体の結合を遮断することによって、TNFαが肝細胞膜II型受容体を通じて細胞核に信号を伝導することによる肝細胞壊死で引き起こされる急性肝不全が抑制される。またこの結果によると、効果の長いII型可溶性TNFα受容体の急性肝不全予防効果は通常のII型可溶性TNFα受容体の効果より大幅に高いことがわかる。
I型HusTNFR-IgG1:Fcを代表とする効果の長いヒト組換え可溶性I型腫瘍壊死因子(TNF)α受容体(I型LHusTNFR)でラットの亜急性肝不全を予防する実験を行った。
D−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)の皮下注射でラットの亜急性肝不全モデルを製作した。1週間後の死亡率は60%であった。肝臓の標本によると、肝臓はひどく充血し、腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
D−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)の皮下注射でラットの亜急性肝不全モデルを製作した。1週間後の死亡率は60%であった。肝臓の標本によると、肝臓はひどく充血し、腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
効果の長いI型受容体予防群のSpraque-Dawleyラットに本発明により調製したI型LHusTNFR(実施の形態1による方法により調製され予防薬品として使用されるI型LHusTNFR-IgG1:Fc)12.5mg/kgを皮下注射した。また通常のI型受容体予防群のSpraque-Dawleyラットに通常のHusTNFR12.5mg/kgを皮下注射した。また対照群の同類ラットに同じ体積の生理食塩水を皮下注射した。16時間後に予防群および対照群にGaIN/LPSを皮下注射して1週間観察した。GaIN/LPS注射後1週間以内の3つの群の死亡率はそれぞれ対照群で60%、通常のI型受容体予防群で44%、効果の長いI型受容体予防群で0%であった。病理試験によると、効果の長いI型受容体予防群では、肝臓は僅か軽度に充血し腫れ、HE染色で肝細胞は軽度に点状壊死を示したが、対照群で見られる大量の肝細胞壊死は観察されなかった。肝臓から総RNAおよび核タンパク質を抽出し、リアルタイムPCR法を利用して、IL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルを測定した。NF-kBレベルはEMSAで測定した。その結果によると、効果の長いI型受容体予防群のIL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルは通常のI型受容体予防群と比べてそれぞれ90.5%、78.1%および84.3%減少し、対照群と比べてそれぞれ46.7%、52.2%および37.8%減少した。この結果によると、I型可溶性TNFα受容体において急性肝不全のTNFαとI型受容体の結合を遮断することによって、TNFαが肝細胞膜I型受容体を通じて細胞核に信号を伝導することによる肝細胞壊死で引き起こされる亜急性肝不全が抑制される。またこの結果によると、効果の長いI型可溶性TNFα受容体の亜急性肝不全予防効果は通常のI型可溶性TNFα受容体の効果より大幅に高いことがわかる。
II型HusTNFR-IgG1:Fcを代表とする効果の長いヒト組換え可溶性II型腫瘍壊死因子(TNF)α受容体(II型LHusTNFR)でラットの亜急性肝不全を予防する実験を行った。
D−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)の皮下注射でラットの亜急性肝不全モデルを製作した。1週間の死亡率は60%であった。肝臓全体の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
D−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)の皮下注射でラットの亜急性肝不全モデルを製作した。1週間の死亡率は60%であった。肝臓全体の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
効果の長いII型受容体予防群のSpraque-Dawleyラットに本発明により調製したII型LHusTNFR(実施の形態2による方法により調製され、予防薬品として使用されるII型LHusTNFR-IgG1:Fc)12.5mg/kgを皮下注射した。また通常のII型受容体予防群のSpraque-Dawleyラットに通常のHusTNFR12.5mg/kgを皮下注射した。また対照群の同類ラットに同じ体積の生理食塩水を皮下注射した。16時間後に予防群および対照群にGaIN/LPSを皮下注射して1週間観察した。GaIN/LPS注射後1週間以内の3つの群の死亡率はそれぞれ対照群で60%、通常のII型受容体予防群で44%、効果の長いII型受容体予防群で0%であった。病理試験によると、効果の長いII型受容体予防群では、肝臓は僅か軽度に充血し腫れ、HE染色で肝細胞は軽度に点状壊死を示したが、対照群で見られる大量の肝細胞壊死は観察されなかった。肝臓から総RNAおよび核タンパク質を抽出し、リアリタイム PCR法を利用して、IL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルを測定した。NF-kBレベルはEMSAで測定した。その結果によると、効果の長いII型受容体予防群のIL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルは通常のII型受容体予防群と比べてそれぞれ88.5%、68.1%および78.3%減少し、対照群と比べてそれぞれ46.7%、52.2%および37.8%減少した。そしてNF-kBレベルはそれぞれ92.1%および37.8%減少した。この結果によると、II型可溶性TNFα受容体において急性肝不全のTNFαとII型受容体の結合を遮断することによって、TNFαが肝細胞膜II型受容体を通じて細胞核に信号を伝導することによる肝細胞壊死で引き起こされる急性肝不全が抑制される。またこの結果によると、効果の長いII型可溶性TNFα受容体の急性肝不全予防効果は通常のII型可溶性TNFα受容体の効果より大幅に高いことがわかる。
II型HusTNFR−ヒト血清アルブミンを代表とする効果の長いヒト組換え可溶性II型腫瘍壊死因子(TNF)α受容体(II型LHusTNFR)でラットの亜急性肝不全を予防する実験を行った。
D−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)の皮下注射でラットの亜急性肝不全モデルを製作した。1週間後の死亡率は60%であった。肝臓全体の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
効果の長いII型受容体予防群のSpraque-Dawleyラットに、本発明で調製したII型LHusTNFR(実施の形態6の方法により調製され予防薬品として使用されるII型LHusTNFR−ヒト血清アルブミン)5〜30mg/kgを皮下注射した。また通常のII型受容体予防群のSpraque-Dawleyラットに通常のHusTNFR12.5mg/kgを皮下注射した。また対照群の同類ラットに同じ体積の生理食塩水を皮下注射した。16時間後に予防群および対照群にGaIN/LPSを皮下注射して1週間観察した。GaIN/LPS注射後1週間以内の3つの群の死亡率はそれぞれ対照群で60%、通常のII型受容体予防群で44%、効果の長いII型受容体予防群で0%であった。病理試験によると、効果の長いII型受容体予防群では、肝臓は僅か軽度に充血し腫れ、HE染色で肝細胞は軽度に点状壊死を示したが、対照群に見られる大量の肝細胞壊死は観察されなかった。肝臓から総RNAおよび核タンパク質を抽出し、リアルタイムPCR法を利用して、IL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルを測定した。NF-kBレベルはEMSAで測定した。その結果によると、効果の長いII型受容体予防群のIL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルは通常のII型受容体予防群および対照群に比べて25−55%減少した。そしてNF-kBレベルはそれぞれ51%および27%減少した。この結果によると、II型可溶性TNFα受容体において急性肝不全のTNFαとII型受容体の結合を遮断することによって、TNFαが肝細胞膜II型受容体を通じて細胞核に信号を伝導することによる肝細胞壊死で引き起こされる急性肝不全が抑制される。またこの結果によると、効果の長いII型可溶性TNFα受容体の急性肝不全予防効果は通常II型可溶性TNFα受容体の効果より大幅に高いことがわかる。
I型HusTNFR-IgG1:Fcを代表とする効果の長いヒト組換え可溶性I型腫瘍壊死因子(TNF)α受容体(I型LHusTNFR)でラットの亜急性肝不全を治療する実験を行った。
D−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)の皮下注射でラット亜急性肝不全モデルを製作した。1週間後の死亡率は60%であった。肝臓全体の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
D−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)の皮下注射でラット亜急性肝不全モデルを製作した。1週間後の死亡率は60%であった。肝臓全体の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。また病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
GaIN/LPS皮下注射でラットの亜急性肝不全モデルを製作した。8時間後、効果の長いI型受容体治療群のSpraque-Dawleyラットに本発明により調製したI型LHusTNFR(実施の形態1によって調製したI型HusTNFR-IgG1:Fc)12.5mg/kgを皮下注射した。通常のI型受容体治療群のSpraque-Dawleyラットに通常のHusTNFR12.5mg/kgを皮下注射した。また対照群の同類ラットに同じ体積の生理食塩水を皮下注射して1週間観察した。GaIN/LPS注射後1週間以内の3つの群の死亡率はそれぞれ対照群で60%、通常のI型受容体治療群で30%、効果の長いI型受容体治療群で0%であった。病理試験によると、効果の長いI型受容体治療群では、肝臓は僅か軽度に充血し腫れ、HE染色で肝細胞は軽度に点状壊死を示したが、対照群で見られる大量の肝細胞壊死は観察されなかった。肝臓から総RNAおよび核タンパク質を抽出し、リアルタイムPCR法を利用して、IL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルを測定した。NF-kBレベルはEMSAで測定した。この結果によると、効果の長いI型受容体治療群のIL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルは通常のI型受容体治療群に比べてそれぞれ90.5%、78.1%および84.3%減少し、対照群に比べてそれぞれ46.7%、52.2%および37.8%減少した。そしてNF-kBレベルはそれぞれ87.4%および37.5%減少した。この結果によると、I型可溶性TNFα受容体において急性肝不全のTNFαとI型受容体の結合を遮断することによって、TNFαが肝細胞膜I型受容体を通じて細胞核に信号を伝導することによる肝細胞壊死で引き起こされる亜急性肝不全が抑制される。またこの結果によると、効果の長いI型可溶性TNFα受容体の亜急性肝不全治療効果は通常のI型可溶性TNFα受容体の効果より大幅に高いことがわかる。
II型HusTNFR-IgG1:Fcを代表とする効果の長いヒト組換え可溶性II型腫瘍壊死因子(TNF)α受容体(II型LHusTNFR)でラットの亜急性肝不全を治療する実験を行った。
D−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)の皮下注射でラットの亜急性肝不全モデルを製作した。1週間後の死亡率は60%であった。肝臓全体の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
D−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)の皮下注射でラットの亜急性肝不全モデルを製作した。1週間後の死亡率は60%であった。肝臓全体の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
GaIN/LPSを皮下注射してラットの亜急性肝不全モデルを製作した。8時間後の、効果の長いII型受容体治療群のSpraque-Dawleyラットに、本発明により調製したII型LHusTNFR(実施の形態2の方法により調製したII型HusTNFR-IgG1:Fc)12.5mg/kgを皮下注射した。また通常のII型受容体治療群のSpraque-Dawleyラットに通常のHusTNFR12.5mg/kgを皮下注射した。また対照群の同類ラットに同じ体積の生理食塩水を皮下注射して1週間観察した。GaIN/LPS注射後1週間以内の3つの群の死亡率はそれぞれ対照群で60%、通常のII型受容体治療群で30%、効果の長いII型受容体治療群で0%であった。病理試験によると、効果の長いII型受容体治療群では、肝臓は僅か軽度に充血し腫れ、HE染色で肝細胞は軽度に点状壊死を示したが、対照群に見られる大量の肝細胞壊死は観察されなかった。肝臓から総RNAおよび核タンパク質を抽出し、リアルタイムPCR法を利用して、IL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルを測定した。NF-kBレベルはEMSAで測定した。この結果によると、効果の長いII型受容体治療群のIL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルは通常のII型受容体治療群と比べてそれぞれ89%、76%および83%減少し、対照群と比べてそれぞれ44.3%、49%および35.2%減少した。そしてNF-kBレベルはそれぞれ79.6%および36%減少した。この結果によると、II型可溶性TNFα受容体において急性肝不全のTNFαとII型受容体の結合を遮断することによって、TNFαが肝細胞膜II受容体を通じて細胞核に信号を伝導することによる肝細胞壊死で引き起こされる亜急性肝不全が抑制される。またこの結果によると、効果の長いII型可溶性TNFα受容体の亜急性肝不全治療効果は通常のII型可溶性TNFα受容体の効果より大幅に高いことがわかる。
II型HusTNFR−ヒト血清アルブミンを代表とする効果の長いヒト組換え可溶性II型腫瘍壊死因子(TNF)α受容体(II型LHusTNFR)でラットの亜急性肝不全を治療する実験を行った。
D−ガラクトサミン/内毒素(GaIN/LPS)の皮下注射でラットの亜急性肝不全モデルを製作した。1週間後の死亡率は60%であった。肝臓全体の標本によると、肝臓はひどく充血し腫れた。病理切片のHE染色によると、大量の重度の肝細胞壊死を示した。
GaIN/LPSの皮下注射でラットの亜急性肝不全モデルを製作した。8時間後、効果の長いII型受容体治療群のSpraque-Dawleyラットに本発明により調製したII型LHusTNFR(実施の形態6の方法により調製したII型LHusTNFR−ヒト血清アルブミン)5〜30mg/kgを皮下注射した。通常のII型受容体治療群のSpraque-Dawleyラットに通常のHusTNFR12.5mg/kgを皮下注射した。対照群の同類ラットに同じ体積の生理食塩水を皮下注射して1週間観察した。GaIN/LPS注射後1週間以内の3つの群の死亡率はそれぞれ対照群で60%、通常のII型受容体治療群で30%、効果の長いII型受容体治療群で0%であった。病理試験によると、効果の長いII型受容体治療群では、肝臓は僅か軽度に充血し腫れ、HE染色で肝細胞は軽度に点状壊死を示したが、対照群に見られる大量の肝細胞壊死は観察されなかった。肝臓から総RNAおよび核タンパク質を抽出し、リアルタイムPCR法を利用して、IL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルを測定した。NF-kBレベルはEMSAで測定した。この結果によると、効果の長いII型受容体の治療群のIL-6、MIP-2およびbc1-xLのmRNAレベルは通常のII型受容体治療群および対照群に比べて20〜50%明らかに減少した。そしてNF-kBはそれぞれ41%および24%減少した。この結果によると、II型可溶性TNFα受容体において急性肝不全のTNFαとII型受容体の結合を遮断することによって、TNFαが肝細胞膜II型受容体を通じて細胞核に信号を伝導することによる肝細胞壊死で引き起こされる亜急性肝不全が抑制される。またこの結果によると、効果の長いII型可溶性TNFα受容体の亜急性肝不全治療効果は通常II型可溶性TNFα受容体の効果より大幅に高いことがわかる。
本発明に言及したすべての文献は各文献が単独に参考として引用されるのと同じように、本発明の中で参考として引用する。また、理解されるべきことは本発明の記載内容を読んだ後、本分野の技術者は本発明に対し各種の変更あるいは修正をすることがあり得るが、本発明と均等なものは同様に本発明の特許請求の範囲に属するものである。
Claims (10)
- 肝不全あるいは肝細胞壊死の予防・治療用薬品の調製における効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体の使用。
- 前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体の半減期は12〜140時間であることを特徴とする請求項1に記載の使用。
- 前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体は、
a.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
b.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
c.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
d.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
e.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
j.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質、および
k.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質
からなる群から選択されたことを特徴とする請求項1に記載の使用。 - 前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体は肝細胞のIL-6レベルを40〜50%減少させるか、肝細胞のMIP-2レベルを50〜60%減少させるか、肝細胞のbc1-xLレベルを30〜45%減少させるか、または肝細胞のNF-kBレベルを30〜45%減少させることを特徴とする請求項1に記載の使用。
- 前記肝不全は急性および/または亜急性肝不全であることを特徴とする請求項1に記載の使用。
- 前記肝細胞壊死は大量の急性肝細胞壊死であることを特徴とする請求項1に記載の使用。
- (1)a.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
b.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
c.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
d.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
e.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
j.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質、および
k.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質
からなる群から選択された効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体の有効量と
(2)薬学上許容されるベクター
とを含む薬品組成物。 - 前記薬品組成物はヒト肝細胞生長因子、還元型グルタシオンおよびマトリンからなる群から選択された1つまたは複数の薬品の有効量をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の薬品組成物。
- 治療を必要とするヒトに効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体の有効量を投与することを含む肝細胞壊死または肝不全を予防または治療する方法。
- 前記効果の長い可溶性腫瘍壊死因子α受容体は、
a.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
b.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒトIgG1:Fc断片の融合タンパク質、
c.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
d.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
e.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のアミノ末端とPEGの連結産物、
f.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質のカルボキシル末端とPEGの連結産物、
h.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトI型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
i.PEG−脂質体混合物で包埋されたヒトII型腫瘍壊死因子α受容体タンパク質、
j.ヒトI型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質、および
k.ヒトII型腫瘍壊死因子α受容体とヒト血清アルブミンの融合タンパク質
からなる群から選択されたことを特徴とする請求項9に記載の方法。
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A02 | Decision of refusal |
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