JP2009510744A - 放射放出オプトエレクトロニクス素子 - Google Patents

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Abstract

半導体ボディ(1)の前面(3)から放出される第1の波長の電磁放射を生成するのに適した活性半導体層列(2)を含む半導体ボディ(1)を備えたオプトエレクトロニクス素子を開示する。さらにオプトエレクトロニクス素子は、半導体ボディ(1)の放射方向で見て該半導体ボディ(1)に後置された第1の波長変換材料(6)を有し、さらに、活性半導体層列(2)と第1の波長変換材料(6)との間に設けられた第1の選択的反射性層(8)を有する。前記第1の波長変換材料(6)は第1の波長の放射を、該第1の波長と異なる第2の波長の放射に変換し、前記第1の選択的反射性層(8)は前記第2の波長の放射を選択的に反射し、前記第1の波長の放射に対しては透過性である。

Description

本発明は、波長変換材料を有するオプトエレクトロニクス素子に関する。
波長変換材料を有する放射放出オプトエレクトロニクス素子は例えばWO97/50132号に記載されている。このようなオプトエレクトロニクス素子は、電磁放射を放出する半導体ボディと、該電磁放射の一部を別の波長の放射に変換する波長変換材料とを有する。この別の波長は、通常はより長い。
たとえばDE10142009A1に記載されているように、半導体ボディの放射は、短波長の紫外線スペクトル領域とすることができる。紫外線放射は通常は人間の眼を損傷するので、DE10142009A1では、半導体ボディの放射方向で見て波長変換材料より下流にUV非透過性層を配置することが提案されている。これは有利には、片面または両面でUV放射に対して反射性に形成されている。
本発明の課題は、高い効率を有する、波長変換材料を有するオプトエレクトロニクス素子を提供することである。
この課題は、請求項1記載の特徴を備えたオプトエレクトロニクス素子により解決される。従属請求項に、オプトエレクトロニクス素子の有利な実施形態および実施態様が記載されている。
高効率のオプトエレクトロニクス素子はとりわけ、
・第1の波長の電磁放射を生成するのに適した活性半導体層列を含む半導体ボディと、
・該半導体ボディの放射方向で見て該半導体ボディの下流に配置された第1の波長変換材料と、
・該活性半導体層列と該第1の波長変換材料との間に設けられた第1の選択的反射性層
とを有し、
該第1の波長の電磁放射は、半導体ボディの前面から放出され、
該第1の波長変換材料は該第1の波長の電磁放射を、該第1の波長と異なる第2の波長の放射に変換し、
該第1の選択的反射性層は、該第2の波長の放射を選択的に反射し、該第1の波長の放射に対して透過性である
ことを特徴とする。
活性半導体層列と第1の波長変換材料との間に配置された第1の選択的反射性層によって、素子の効率は有利に上昇する。というのもこれによって、変換された第2の波長の放射が半導体ボディの活性半導体層列に戻り反射され、ここで吸収されるからである。
1つの有利な実施形態では、第1の選択的反射性層は半導体ボディに接しており、とりわけ該半導体ボディの放射放出前面に接している。1つの実施形態では、第1の選択的反射性層は、半導体ボディの面のうち放射放出前面に対向する面を少なくとも部分的に被覆し、有利には完全に被覆する。別の実施形態では、第1の選択的反射性層は付加的に、半導体ボディのエッジも部分的または完全に被覆する。換言すると、放射放出前面に対して垂直に形成されるかまたは少なくとも角度をなして形成された半導体ボディの面を、部分的または完全に被覆する。
有利には、第1の選択的反射性層は半導体ボディの放射放出前面にモノリシック集積される。この実施形態では、第1の選択的反射性層は通常、半導体ボディの形成にも使用される工程によって形成されるか、またはこの工程と良好に両立する工程によって形成され、たとえばスパッタリングまたはエピタキシャル成長によって形成される。このようにして有利には、技術的に簡単な製造プロセスが可能になる。
択一的に、第1の選択的反射性層を懸濁塗布、遠心塗布および/または噴霧塗布することができる。
さらに別の有利な実施形態では、第1の選択的反射性層は半導体ボディの側方にも形成され、たとえば、半導体ボディが取り付けられる素子ケーシングまたは担体の底面に形成される。半導体ボディが、側面を有する素子ケーシングの切欠部内に取り付けられる場合、有利には該切欠部の境界を成す半導体ケーシングの側面にも第1の選択的反射性層が設けられる。第1の選択的反射性層を半導体ボディの側方に形成することにより、有利には、変換された放射は素子の前面に反射され、そうでなければ素子ケーシングによって吸収される。
別の有利な実施形態では半導体ボディの側方に、第1の選択的反射性層に対して択一的に、別の平滑反射性層または拡散反射性層が形成される。このような層は有利には、変換された放射と未変換の放射とを含む格段に大きな波長領域の放射を反射するように形成される。このようにして有利には、未変換の放射の吸収量、たとえば半導体ボディが取り付けられる素子ケーシングまたは担体の材料による未変換の放射の吸収量が低減される。別の反射性層として有利には、たとえば金または銀を有する金属層が使用される。第1の選択的反射性層と比較して、この別の反射性層は通常、格段に簡単に製造することができる。というのも、このような反射性層の反射率の要件の方が小さいからである。
択一的な有利な実施形態では、第1の選択的反射性層は半導体ボディに接しておらず、該半導体ボディから離隔されている。とりわけ第1の選択的反射性層は、半導体ボディの放射放出前面から離隔されており、放射方向で見て該放射放出前面の下流に配置されている。
放射方向とはとりわけ、活性半導体層列の主延在面から半導体ボディの放射放出前面へ方向づけされた距離ベクトルによって規定された方向を指す。
有利な実施形態では、第1の波長は紫外線スペクトル領域、青色スペクトル領域または緑色スペクトル領域である。波長変換材料は放射を、通常はより大きな波長の放射に変換するので、波長変換材料との用途と関連すると、可視スペクトル領域の短波長側の波長と、紫外線スペクトル領域の短波長側の波長が特に適している。
紫外線放射、青色放射および/または緑色放射を放出するのに適した半導体ボディは、通常、窒化化合物半導体材料またはリン化化合物半導体材料をベースとする活性層列を含む。
「窒化化合物半導体材料をベースとする活性層列」という概念はここでは、窒化物III化合物半導体材料を含む活性層列を指し、有利にはAlGaIn1−n−mNを含む活性層列を指す。ここでは、0≦n≦1、0≦m≦1およびn+m≦1である。その際、この材料は必ずしも上述の式に従った数学的に正確な組成を有していなくてもよい。むしろ、この材料はとりわけ、AlGaIn1−n−mN材料に特徴的な物理的特性を実質的に変化させない1つまたは複数のドーパントならびに付加的な成分を含有していてよい。ただし簡略化するため、部分的に微量の他の材料によって置換可能であるにしても、上述の式には結晶格子の主要な構成要素(Al,Ga,In,N)だけを含む。
また、「リン化物化合物半導体材料をベースとする活性層列」という概念はここでは、リン化物III化合物半導体材料を含む活性層列を指し、有利にはAlGaIn1−n−mPを含む活性層列を指す。ここでは、0≦n≦1、0≦m≦1およびn+m≦1である。その際、この材料は必ずしも上述の式に従った数学的に正確な組成を有していなくてもよい。むしろ、この材料はとりわけ、AlGaIn1−n−mP材料に特徴的な物理的特性を実質的に変化させない1つまたは複数のドーパントならびに付加的な成分を含有していてよい。ただし簡略化するため、部分的に微量の他の材料によって置換可能であるにしても、上述の式は結晶格子の主要な構成要素(Al,Ga,In,P)だけを含む。
半導体ボディの活性層列は例えばエピタキシャル成長されており、有利にはpn接合部、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造または特に有利には多重量子井戸構造(MQW)を放射生成のために有している。量子井戸構造という語は量子化の次元に関する限定を含まない。したがって量子井戸構造には、例えば、量子箱、量子細線、量子点およびこれらの構造のあらゆる組み合わせが含まれるのである。例えばそのような多重量子井戸構造の例としては、国際公開第01/39282号パンフレット、米国特許第5831277号明細書、米国特許第6172382B1号明細書および米国特許第5684309号明細書に説明があり、これらの刊行物を本願の参考文献とする。
半導体ボディとして、たとえば発光ダイオードチップ(略して「LEDチップ」)を使用することができる。
第1の波長が可視スペクトル領域である場合、たとえば青色スペクトル領域または緑色スペクトル領域である場合には、素子は有利には、第1の波長の放射と第2の波長の放射とを含む混合放射を放出する。波長変換材料の選択および濃度によって、幅広い領域で色位置を調整できる素子を製造することができる。特に有利には前記混合放射は、該混合放射の色位置がCIE標準色度図の白色領域内になるように異なる色の放射を含む。
特に有利には、青色スペクトル領域の第1の波長の放射を放出する半導体ボディが、この青色放射を黄色スペクトル領域の第2の波長の放射に変換する波長変換材料とともに使用される。このようにして有利には、CIE標準表色系の白色領域内に色位置を有する混合放射を送出するオプトエレクトロニクス素子が、技術的に簡単に実現される。
しかし、使用される半導体ボディが、例えばUV領域の不可視スペクトル領域の第1の波長の放射のみを放出する場合、この放射はできるだけ完全に変換されるべきである。なぜならこのような放射は、素子の輝度に関与しないからである。UV放射のような短波長の放射の場合には、この放射は人間の目を損傷する可能性さえある。
このような理由から、このような素子の場合には有利には次のような措置がとられる。すなわち、素子が短波長の放射を送出することを阻止する措置がとられる。このような措置は例えば吸収粒子または反射性素子であってよい。これらは半導体ボディの放射方向で見て第1の波長変換材料の下流に設けられており、不所望な短波長の放射を吸収するか、またはこれを反射して、波長変換材料に戻す。
1つの有利な実施形態ではオプトエレクトロニクス素子は、第1の波長の放射を第1の波長および第2の波長と異なる第3の波長の放射に変換する第2の波長変換材料を含む。
上記ですでに述べたように、不可視スペクトル領域の第1の波長の放射のみを放出する半導体ボディが使用される場合、たとえば紫外線放射のみを放出する半導体ボディが使用される場合、通常は、この放射の可能な限り完全な変換が実現されるように努力が払われる。第1の波長の放射を第1の波長および第2の波長と異なる第3の波長の放射に変換する第2の波長変換材料を使用することによって、有利には、第2の波長の放射と第3の波長の放射とから成る混合放射を送出する素子を実現することができる。第1の波長が紫外線スペクトル領域である場合には、第1の波長の放射の一部を黄色スペクトル領域の第2の波長の放射に変換する第1の波長変換材料と、第1の波長の放射の残りの部分を青色スペクトル領域の第3の波長の放射に変換する第2の波長変換材料とを選択するのが有利である。
素子が、不可視スペクトル領域である紫外線スペクトル領域の第1の波長の放射のみを送出する半導体ボディを有する場合には、素子が短波長放射を送出するのを阻止する手段が、有利には半導体ボディの放射方向で見てすべての波長変換材料より下流に配置される。
半導体ボディが可視スペクトル領域の第1の波長の放射を放出する場合、第2の波長変換材料が使用される場合には、オプトエレクトロニクス素子は有利には、第1の波長と第2の波長と第3の波長とを有する混合放射を放出する。このような部品の場合、有利には混合放射の色位置は、CIE標準色度図の特に大きな領域で調整することができる。有利な実施形態では、半導体ボディと第1の波長変換材料と第2の波長変換材料とは次のように相互に適合される。すなわち、第1の波長は青色スペクトル領域であり、第2の波長は赤色スペクトル領域であり、第3の波長は緑色スペクトル領域であるように整合される。このようにして、CIE標準色度図の白色領域にある色位置を有する混合放射が生成される。
第2の波長変換材料が使用される場合、第1の選択的反射性層は有利には次のように形成される。すなわち、第1の選択的反射性層が、第2の波長の放射の他に第3の波長の放射も選択的に反射することにより、第2の波長変換材料によって変換された放射も有利には半導体ボディの活性半導体層列に吸収されないように形成される。
特に有利にはオプトエレクトロニクス素子は、CIE標準色度図の白色領域にある色位置を有する混合放射を放出する。というのも、このような混合放射は多岐にわたって利用することができ、たとえばディスプレイの後方照明または車両の照明で利用できるからである。
有利な実施形態では半導体ボディには、素子の放射に対して透過性である被覆部が設けられる。この被覆部は半導体ボディを、たとえば機械的または化学的な環境作用から保護する。
別の目的に適った実施形態では、第1の波長変換材料は前記被覆部に包含される。択一的に、第1の波長変換材料を波長変換層に包含することもできる。波長変換層は、簡単に再現可能に製造することができ、さらに、素子の色印象を十分に均質にするのに寄与するという利点を有する。その理由は、波長変換層中の放射の経路は被覆部中の経路と比較して、簡単に画一化されるからである。特に有利には、波長変換層は一定の厚さを有する。というのも、この作用は有利には特に効果を発揮するからである。
第2の波長変換材料が使用される場合、被覆部または第1の波長変換層は、第1の波長変換材料の他に付加的に、第2の波長変換材料も含むことができる。さらに、第2の波長変換材料を第2の波長変換層に包含することもできる。第2の波長変換層も、上記の理由から有利には、一定の厚さを有する。
有利な実施形態では、波長変換層のうち1つは半導体ボディに接して配置される。このことはとりわけ、第1の選択的反射性層が後者にモノリシック集積されている場合に当てはまる。
第1の選択的反射性層が半導体ボディにモノリシック集積されることなく該半導体ボディに接している場合、または、該第1の選択的反射性層が該半導体ボディから離隔されている場合、別の実施形態では、波長変換層のうち1つは第1の選択的反射性層に接して配置される。ここでは波長変換層は、第1の選択的反射性層の面のうち半導体ボディと反対側の面に接して配置されるのが目的に適っている。
択一的に、第1の波長変換層、ないしは第1の波長変換層および第2の波長変換層は、半導体ボディと第1の選択的反射性層とから離隔される。
1つの実施形態ではたとえば、オプトエレクトロニクス素子は、第1の波長変換層および/または第2の波長変換層を含むカバーエレメントを有する。
択一的または付加的に、カバーエレメントが第1の選択的反射性層を包括することもできる。有利には、このカバーエレメントは担体基板を有する。この担体基板はたとえばガラスを含むかまたはガラスから成り、該カバーエレメント上に、第1の波長変換層および/または第2の波長変換層および/または第1の選択的反射性層が設けられている。目的に適った実施形態では担体基板は、半導体ボディに対向する主面および/または半導体ボディと反対側の主面を有する。その際に有利には、第1の選択的反射性層は、半導体ボディに対向する担体基板の主面上に設けられ、かつ/または、第1の波長変換層は、半導体ボディと反対側の担体基板の主面に設けられる。
有利には、オプトエレクトロニクス素子はこのようなカバーエレメントとともに、特に簡単に製造することができる。たとえば、第1の波長変換層は担体基板上に特に簡単に製造することができる。
とりわけ第1の選択的反射性層と第1の波長変換層と場合によっては第2の波長変換層とを含むカバーエレメントは、有利には次のようなオプトエレクトロニクス素子で使用される。すなわち、たとえば素子ケーシングの一部である切欠部内に、たとえば反射槽内に半導体ボディが取り付けられているオプトエレクトロニクス素子で使用される。1つの実施形態では、この切欠部は被覆部によって少なくとも部分的に充填される。通常、半導体ボディはたとえばボンディングワイヤによって放射放出前面に電気的にコンタクトされる。
有利にはこの実施形態では、カバーエレメントの第1の選択的反射性層によって、第1の波長変換層および/または第2の波長変換層で放出された蛍光放射が切欠部の壁とボンディングワイヤとに当たるのが阻止される。このようにして、第1の選択的反射性層を有するカバーエレメントは有利には、半導体ボディにおける吸収損失の他に、オプトエレクトロニクス素子におけるたとえば反射槽および/またはボンディングワイヤで生じる別の吸収損失を阻止する。このようにして素子は特に高効率になる。
第1の選択的反射性層によって、素子における吸収損失に関しては、第1の波長変換層および/または第2の波長変換層を有するカバーエレメントが半導体チップからどの程度離れているか、とりわけ素子からどの程度離れているかは、重要でなくなる。有利には、吸収損失を低減するための大きな距離を設けなくてもよい。有利な実施形態ではカバーエレメントは、反射槽および/または被覆部のすぐ下流に配置されている。たとえばカバーエレメントは、反射槽および/または被覆部に接着される。このようにして有利には、カバーエレメントの放射放出面は特に小さくなり、素子は、良好に光学的に再現可能な小さい寸法を有する光源となる。
特に有利には、被覆部はマトリクス材料を有し、第1の波長変換材料および/または第2の波長変換材料は粒子を有し、この粒子は被覆部のマトリクス材料に埋め込まれる。特に有利には、第1の波長変換材料の粒子と場合によっては第2の波長変換材料の粒子とは、マトリクス材料中に均質に分布される。というのもこのようにして、素子の色印象の均質化が簡略的になるからである。
1つの目的に適った素子の実施形態では、第1の波長変換層および/または場合によっては第2の波長変換層はマトリクス材料を有し、第1の波長変換材料および/または第2の波長変換材料は粒子を有し、該粒子は第1の波長変換層および/または場合によっては第2の波長変換層のマトリクス材料に埋め込まれ、特に有利には均質に分布される。
2つの波長変換材料が素子中で使用される場合、1つの実施形態ではこれらは空間的に分離されて配置されることにより、素子は2つの相互に異なる領域を有し、これらの領域はそれぞれ、両波長変換材料のうち1つのみを有するようにされる。たとえば、第1の波長変換材料を半導体ボディの被覆部に包含し、第2の波長変換材料を、該半導体ボディに隣接する第2の波長変換層に包含することにより、両波長変換材料を空間的に相互に分離して配置することができる。さらに、これら2つの波長変換材料を2つの異なる波長変換層に包括し、これらの波長変換層のうち1つをたとえば半導体ボディに接して配置し、他方を半導体ボディの放射方向で見てこれの下流に配置することにより、これらの波長変換材料を空間的に分離して配置することもできる。
両波長変換材料が空間的に分離して配置される場合、第1の波長変換材料を含む領域と、第2の波長変換材料を含む領域とが、特に有利には半導体ボディの放射放出前面の下流に配置されることにより、波長は各波長変換材料によって第1の波長の放射に変換され、半導体ボディから見て放射方向にそれぞれ、該半導体ボディの放射方向で見て先行する波長変換材料が第1の波長の放射を変換して形成する波長より短くなるようにされる。波長変換材料がこのように空間的に分離して配置されることにより、一方の波長変換材料によって変換された放射が他方の波長変換材料によって吸収される量が特に高効率で低減されるという利点が得られる。
別の有利な実施形態では、第1の波長変換材料と場合によっては第2の波長変換材料とに、半導体ボディの放射方向で見て、第2の選択的反射性層が後置されている。この第2の選択的反射層は、所定の割合の第1の波長の放射を選択的に反射し、該第1の波長の放射の他の部分と第2の波長の放射と、場合によっては第3の波長の放射とに対しては透過性である。このような第2の選択的反射性層によって、第1の波長の放射は第1の波長変換材料によって変換されるか、または場合によっては、第2の波長変換材料によって変換される確率が上昇する。このようにして、変換される放射の割合を所期のように上昇することができ、有利には、第2の選択的反射性層を使用しない素子と比較して少量の波長変換材料を有する素子を実現することができる。
1つの有利な実施形態では、活性半導体層列は素子の動作中、第1の波長を有する電磁放射の大部分を主延在面に対して垂直に放出する。換言すると、活性半導体層列から放出された第1の波長の電磁放射は事実上完全に指向性であるかまたは少なくとも大部分が指向性であり、しかも有利には、活性半導体層列の主延在面に対する面法線に対して平行な方向になる。
このような指向性の放射はたとえば、薄膜発光ダイオードチップである半導体ボディによって実現される。薄膜発光ダイオードチップは、非常に近似的にランベルト表面放射器である。
とりわけ、放出される電磁放射の放射強度は、非常に近似的に、活性半導体層列に対する面法線と放射が放出される方向との間の角度の余弦とともに低減する。
薄膜発光ダイオードチップはとりわけ、以下の特徴を有する:
・担体エレメントに対向する半導体ボディの第1の主面に、換言すると、放射放出前面に対向する半導体ボディの裏面に、活性半導体層列で生成された電磁放射の少なくとも一部を該半導体ボディに反射し戻す反射層が被着されているかまたは形成されている。前記半導体ボディは、とりわけエピタキシャル成長によって形成される。
・半導体ボディは20μm以下の領域の厚さを有し、とりわけ10μmの領域の厚さを有する。
・半導体ボディは、理想的には半導体ボディにおいて近似的に光のエルゴード分布を実現する混合構造を有する少なくとも1つの面を備えた少なくとも1つの半導体層を有する。すなわち半導体ボディは、可能な限りエルゴード確率的な散乱特性を有する。
この種の薄層発光ダイオードチップの基本的原理は、たとえば I. Schnitzer 等による Appl. Phys. Lett. 63 (16), 18. Oktober 1993, 2174-2176 に記載されており、その点に関してはこの開示内容を本願の参考文献とする。EP0905797A2およびWO02/13281A1に、薄層発光ダイオードチップの例が記載されている。その点に関しては、これらの開示内容は引用によって本発明に含まれるものとする。
目的に適った実施形態では、第1の選択的反射性層および/または場合によっては第2の選択的反射性層は、交互に高い屈折率と低い屈折率とを有する誘電体層を含む層列を有する。特に有利には、交互に高い屈折率と低い屈折率とを有する誘電体層から成る層列を有する第1の選択的反射性層および/または場合によって第2の選択的反射性層はブラッグ反射器である。その理由は、反射される放射をブラッグ反射器が吸収する量は、たとえば金属層等である別の反射性層より通常は小さいからである。ブラッグ反射器は当業者に周知であるから、ここではこれ以上詳しくは説明しない。
1つの有利な実施形態では第1の選択的反射性層は、限界波長λより小さい波長を有する電磁放射に対して高い透過度を有し、とりわけ低い反射度を有する。この実施形態において、第1の選択的反射性層は有利には、交互に高い屈折率と低い屈折率とを有する誘電体層を有する層列として構成され、とりわけブラッグ反射器である層列として構成される。
それに対し、第1の選択的反射性層は、限界波長λより大きい波長を有する電磁放射に対しては高い反射度を有し、とりわけ低い透過度を有する。選択的反射性層が高い反射度を有する波長領域と、選択的反射性層が高い透過度を有する波長領域との間の移行は可能な限り鮮鋭に行われ、たとえば限界波長λから10nm以下の波長領域内で、有利には5nm以下の波長領域内で、たとえば約3nmの波長領域内で行われる。
この実施形態において有利には、選択的反射性層は、限界波長λを有するショートパスフィルタを成す。ショートパスフィルタはしばしば、ハイパスフィルタとも称される。すなわち、第1の選択的反射性層は基本的に、該第1の選択的反射性層が高い透過度を有する電磁放射に対して透過性であり、該該第1の選択的反射性層が高い反射度を有する電磁放射を、実質的に完全に反射する。換言すると、選択的反射性層は有利には、限界波長λより小さい波長を有する放射を事実上完全に透過し、有利には、該限界波長λより小さい波長を有する放射を事実上完全に反射する。
別の有利な実施形態では、放射の入射が入射角0°に相応し垂直である場合には、限界波長λは最大に変化し、入射角が拡大するとともに低減する。たとえば限界波長λは、入射角45°を有する放射の場合には、入射角0°を有する放射の場合の限界波長λより20nm以上小さくなり、有利には約50nm以上小さくなる。この特性はたとえばブラッグ反射器によって、当業者に公知のように実現することができるので、ここでは詳細に説明しない。
限界波長はここでは、素子の動作中に活性半導体層列から該活性半導体層列の主延在面に対して垂直に放出された第1の波長の電磁放射が第1の選択的反射性層によって透過されるように選択されるのが有利である。それに対して、角度を成して第1の選択的反射性層に入射される第1の波長の電磁放射は、該第1の選択的反射性層によって反射される。特に有利には、垂直入射される電磁放射の限界波長λは、第1の波長より僅かに大きいだけである。たとえば、垂直入射される電磁放射の限界波長λは、第1の波長より5nm〜100nm大きく、有利には10nm〜50nm大きく、特に有利には20nm〜50nm大きい。これらの範囲には、それぞれ境界値も含まれる。
有利にはこのようにして、たとえば第1の波長変換層および/または第2の波長変換層または被覆部で波長変換なしで半導体ボディに散乱し戻された第1の波長の電磁放射、または変換なしで半導体ボディに異なって散乱し戻された電磁放射、または第1の選択的反射性層に垂直でなく角度をなして当たった電磁放射も、半導体ボディに吸収されることはない。散乱された第1の波長の放射も素子の放出に寄与する。さらに、半導体ボディから活性半導体層列の主延在面に垂直または近似的に垂直に放出された第1の波長の放射は、第1の選択的反射性層を事実上完全に透過する。このようにしてとりわけ、動作中に第1の波長の電磁放射の大部分を活性半導体層列の主延在面に垂直に放出する薄膜発光ダイオードチップでは、素子の放射効率が、有利にはさらに上昇される。
半導体ボディは通常、1つの第1の波長の放射のみを送出するのではなく、複数の異なる第1の波長の放射を放出することに留意されたい。これらの異なる第1の波長は、有利には1つの共通の第1の波長領域に含まれる。第1の波長変換材料または場合によっては第2の波長変換材料は、少なくとも1つの第1の波長の放射のみを少なくとも1つの別の第2の波長または第3の波長の放射に変換する。通常、第1の波長変換材料または場合によっては第2の波長変換材料は、有利には1つの波長領域に含まれる複数の第1の波長の放射を、別の複数の第2の波長または第3の波長の放射に変換する。これらの波長もまた、有利には1つの共通の別の第2の波長領域または第3の波長領域に含まれる。
第1の波長変換材料ないしは第2の波長変換材料は、第1の波長の放射を吸収することによって励起状態に遷移し、より大きな波長の放射の再放出によって再び基本状態に戻ることにより、第2の波長ないしは第3の波長の放射に変換する。
以下に図1A〜5と関連して詳細に記載された5つの実施例に、本発明の別の利点と有利な実施形態と有利な発展形態とが記載されている。
図面
図1A 第1の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。
図1B 第1の実施例による半導体ボディの放出スペクトルである。
図1C 第1の実施例による波長変換材料の放出スペクトルである。
図1D 第1の実施例による選択的反射性層の層列の表である。
図1E 図1Dの層列における層厚さに依存する屈折率経過を示す。
図1F 図1Dおよび1Eの選択的反射性層の反射率を示す。
図1G 第1の実施例の1つの変形形態によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。
図2 第2の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。
図3 第3の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。
図4 第4の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。
図5 第5の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。
図6 第6の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。
実施例および図面において、同じ構成要素または同機能の構成要素にはそれぞれ同じ参照符号を付してある。図中の要素およびこれらの要素のサイズ比は基本的に、拡大縮尺どおりであると考えるべきではなく、むしろ個々の要素、たとえば層厚さまたは粒子サイズ等は、より理解しやすくかつ/またはより見やすくするために、過度に大きく示されている場合がある。
図1Aに示されたオプトエレクトロニクス素子の実施例では、放射放出性の半導体ボディ1として発光ダイオードチップ(略して「LEDチップ」)が使用される。これは活性半導体層列2を含み、この活性半導体層列2はここでは窒化化合物半導体材料をベースとする。半導体層列2は動作中に、青色スペクトル領域の第1の波長の放射を生成し、この放射は動作中に、半導体ボディ1の前面3から放出される。図1Bに一例として、青色スペクトル領域の第1の波長の放射を放出する活性半導体層列2の放出スペクトルが示されている。ここで示されているように、半導体ボディが放出する第1の波長は、約460nmで最大強度を有する第1の波長領域21に包含される。
半導体ボディ1はここでは担体4上に、たとえばプリント基板上に取り付けられ、被覆部5によって包囲されており、この被覆部5は第1の波長変換材料6とマトリクス材料7とを有する。第1の波長変換材料6は第1の波長の放射を、該第1の波長と異なる第2の波長の放射に変換する。この第2の波長は、ここではたとえば黄色スペクトル領域である。
たとえば図1Bに示されたように青色スペクトル領域の第1の波長の放射を黄色スペクトル領域の第2の波長の放射に変換する第1の発光変換材料6として、たとえばYAG:Ceまたは別の適切なガーネット蛍光体を使用することができ、たとえば(YLuGdTb(AlGa12:Ceを使用することができる。有利には割合a,b,cおよびdは0以上かつ1以下であり、a+b+c+d=1が適用される。これに相応してxおよびyは有利には0以上かつ1以下であり、x+1=1が適用される。このような蛍光体には、たとえばCerドーピングされたTbAl‐ガーネット蛍光体と、Cerドーピングされた(Y,Gd)Alガーネット蛍光体が挙げられる。
とりわけ黄色波長領域の放射を放出する別の適切な蛍光体に、たとえば、希土類金属ドーピングされたオルトシリケート蛍光体があり、たとえばASiO:Eu2+と、たとえば(Ca,Sr,Ba)Si:Eu等の酸窒化物蛍光体がある。ここではAはSrおよび/またはBaを表す。
択一的または付加的に、たとえば色適合のために、一例として図1Bに示されているようにたとえば青色スペクトル領域の第1の波長の放射を赤色スペクトル領域の第2の波長の放射に変換する蛍光体を使用することができる。このような蛍光体には、たとえば(Sr,Ca)S:Eu等である硫化物系と、たとえば(Sr,Ca)Si:EuまたはCaAlSiN:Eu等である窒化物蛍光体と、このような系に化学的に類似する蛍光体とが挙げられる。
青色スペクトル領域の第1の波長の放射を黄色スペクトル領域の第2の波長の放射に変換する波長変換材料6の放出スペクトルが一例として図1Cに示されている。ここで見て分かるように、第1の波長変換材料6が放出する第2の波長も第2の波長領域61に包含される。この放出スペクトルの最大強度は約560nmである。
図1Aに示された実施例では、第1の波長変換材料6は粒子の形態であり、被覆部5のマトリクス材料7に、有利には実質的に均質に分布される。
「実質的に均質に分布される」はここでは、波長変換材料6の粒子がマトリクス材料7の少なくとも部分体積中に十分に均質に分布されていることを意味する。とりわけ、粒子の凝塊が可能な限り生じていないかまたは無視できる程度であることを意味する。しかしここでは、マトリクス材料7の硬化中にたとえば粒子の沈殿のために、該マトリクス材料7中の粒子の配置が理想的な均質分布から僅かにずれることは排除されない。
第1の選択的反射性層8はここでは、半導体ボディ1の放射放出前面3に対向する面とエッジ1001を被覆する(図1Aを参照)。第1の選択的反射性層8は第2の波長の放射を選択的に被覆部5へ反射し、第1の波長の放射に対しては透過性である。
第1の選択的反射性層8はたとえば、低い屈折率と高い屈折率とを交互に有する誘電体層から成る系列を含む。有利には、これらの材料間の屈折率差は高くされる。このことにより、層数は小さくなる。さらに、この使用される誘電体層が第1の波長の放射および第2の波長の放射を吸収する量は、有利には僅かのみである。図1A〜1Cに示された第1の実施例で第1の選択的反射性層8として使用するのに適した層列が、図1Dに表で挙げられている。
低い屈折率の材料として、ここでは約1.5の屈折率を有する二酸化シリコン(SiC)が使用される。このような低い屈折率のSiC層は、たとえば約2.9の屈折率を有する二酸化チタン(TiC)を含む高い屈折率の層と交互に入れ替わる。
二酸化チタンの代わりに、たとえばフッ化マグネシウム(MgF)、酸化アルミニウム(Al)、酸化タンタル(TaO)または二酸化ハフニウム(HfO)を高屈折率材料として使用することもできる。
このような層は通常、たとえば熱蒸着法および/または電子ビームによる蒸着法によって蒸着するか、または化学的な手法(chemical vapour deposition、略して「CVD」)によって蒸着し、被着することができる。
さらに第1の選択的反射性層8として、エピタキシャル成長層から成る層列を被着することもできる。この層はたとえば、交互にGaN層とAlGa1−xN層とから構成され、アルミニウム割合の選択によって層間の屈折率差が適切に調整される。
別の択一的手段として、選択的反射性層8を懸濁塗布するか、遠心塗布するか、または噴霧塗布することができる。たとえばSiC層およびTiO層等である層の系列を、ゾルゲル法によって被着する。有利には、フォトレジスト層またはポリマー層、とりわけ交互に高屈折率と低屈折率とを有するフォトレジストおよび/またはポリマー層の系列を噴霧塗布または遠心塗布する。
図1Eに、第1の選択的反射性層8の層列の屈折率が、図1Dの表に示された層厚さに依存して示されている。図1Dおよび1Eに示された層列は、約1.5の低屈折率を有するSiC層と約2.9の高屈折率を有するTiO層とをそれぞれ有する10個の層対の系列を有する。さらに、この層列は次のように構成されている。すなわち層対が、SiC層ないしはTiO層がそれぞれ同様の厚さを有する層パッケージにまとめられるように構成されている。
図1Dおよび1Eから理解できるように、第1の層パッケージは層1〜6を有し、すなわちそれぞれ1つのTiO層(約2.9の高屈折率)と1つのSiO層(約1.5の低屈折率)とを有する3つの層対を有し、TiO層の層厚さは約60nm〜約80nmの間であり、SiC層の層厚さは約128nm〜約200nmの間である。第2の層パッケージは層7〜14を有し、すなわちそれぞれ1つのTiO層と1つのSiO層とから成る4つの層対を有し、TiO層の厚さは約60nm〜約80nmの間であり、SiC層の厚さは約60nm〜約95nmの間である。第3の層パッケージは第1の層対と同様に構成されている。この層パッケージは層15〜20を有し、TiO層の厚さは約60nm〜約80nmの間であり、SiC層の厚さは約110nm〜約200nmの間である。したがって層対の低屈折率のSiC層と高屈折率のTiO層との厚さ差は、第1の層パッケージと第3の層パッケージとにおいての方が、第2の層パッケージより格段に大きい。
図1Dおよび1Eの層列は放射を選択的に反射する。このことは、図1Fの反射スペクトルに示されている。限界波長λが500nmとすると、この層列の反射率は、波長λ<λでは小さく、波長λ>λではほぼ100%である。比較的大きい波長領域(約500nm〜約800nm)にわたって高い屈折率はとりわけ、高屈折率の層の厚さと低屈折率の層の厚さとが異なる上記のような構成によって実現される。
図1Aの素子では、青色スペクトル領域の第1の波長の放射が活性半導体層列2内で生成され、半導体ボディ1のエッジ1001から送出される放射の最大で小さい割合が、前面3から放射される。第1の選択的反射性層8は第1の波長の放射に対して透過性であるから、該放射は該選択的反射性層8をほぼ阻止されずに透過し、第1の波長変換材料6を含む被覆部5に侵入する。第1の波長の放射が第1の波長変換材料6の粒子に当たると、黄色スペクトル領域の第2の波長の放射に変換される。このようにして、被覆部5の透過時に第1の波長の放射の一部が第2の波長の放射に変換され、第1の波長の放射の他の部分は被覆部5を変換なしで透過し、素子は、CIE標準色度図の白色領域にある色位置を有する混合放射を送出し、該混合放射は、青色スペクトル領域の第1の波長の放射と黄色スペクトル領域の第2の波長の放射とを有する。変換後の第2の波長の放射が第1の選択的反射性層8に当たると、該第1の選択的反射性層8によって被覆部5へ反射され、有利には半導体ボディ1によって吸収されない。
図1Gに示された第1の実施例の変形形態では、限界波長λは、第1の選択的反射性層8に入射する電磁放射201,202,601と面法線19との間の入射角αに依存する。ここでは限界波長λは、入射角αの拡大とともに低減する。
たとえば活性半導体層列2は動作中に、たとえば波長λ=470nmを有する第1の波長201の電磁放射を、実質的に該活性半導体層列2の主延在面に対して垂直に放出する。この電磁放射201は、第1の選択的反射性層8に実質的に垂直(α=0°)に入射する。この選択的反射性層8の限界波長は、放射λが垂直に入射する場合(α=0°)、ここでは490nmであるから、放出された放射201は第1の選択的反射性層8を透過する。
第1の波長201の電磁放射の一部は波長変換材料6によって長波長の電磁放射601に変換され、たとえば黄色スペクトル領域の波長を有する電磁放射601に、たとえば約600nmの波長を有する電磁放射601に変換される。変換された電磁放射601は第1の選択的反射性層8によって、とりわけすべての入射角αで反射される。
第1の波長201の電磁放射の別の部分202は、たとえばマトリクス材料7によって波長変換なしで散乱され、α>0°の角度で、たとえばα=45°で第1の選択的反射性層8に入射する。入射角α=45°で第1の選択的反射性層に入射する放射に対する限界波長λ(α=45°)はたとえば450nmであり、波長変換なしで散乱された放射202は第1の選択的反射性層8によって反射され、素子の放出に寄与する。
選択的反射性層8は、図1Gに示された実施例では半導体ボディ1の前面3にモノリシック集積されている。たとえば選択的反射性層8は、エピタキシャル成長で形成されたGaN層とAlGa1−xN層とから交互に構成され、ブラッグ反射器を形成する。図1Aの実施例と異なり、半導体ボディ1のエッジ1001には選択的反射性層8は設けられていない。
半導体ボディ1はここでは、20μm以下の厚さを有する薄膜発光ダイオードチップであり、とりわけ10μmの厚さを有する薄膜発光ダイオードチップである。薄膜発光ダイオードチップ1は窒化化合物半導体材料をベースとし、nドーピング層101と、活性層または活性半導体層列2と、pドーピングされた電荷担体閉じ込め層102とを有する。前記nドーピング層101はここでは、nドーピングされた電荷担体閉じ込め層(「confinement layer」)である。
薄膜発光ダイオードチップの製造は、半導体ボディ1を成長基板上にエピタキシャル成長させるステップを有する。ここでは、nドーピング電荷担体閉じ込め層101は成長基板に隣接し、pドーピング電荷担体閉じ込め層は成長基板と反対側である。
薄膜発光ダイオードチップ1は補助担体40に固定されている。補助担体40と半導体ボディ1との間、すなわち、pドーピング電荷担体閉じ込め層102に隣接する半導体ボディ1の主面上に、反射層41が配置されている。nドーピング電荷担体閉じ込め層101に隣接する成長基板は、薄化されるかまたは除去される。
薄膜発光ダイオードチップ1、たとえばnドーピング電荷担体閉じ込め層101および/またはpドーピング電荷担体閉じ込め層102は、半導体ボディ内に近似的に光のエルゴード分布を発生させる混合構造を有する面または層を有する。半導体ボディ1は近似的なランバート放射特性を有し、光の大部分は活性半導体層列2の主延在面に対して垂直に放出される。
図2の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の場合、図1Aおよび1Gによる実施例と異なる点として、第1の選択的反射性層8は、担体4の底部に半導体ボディ1の側方に形成されている。第1の選択的反射性層8に対して択一的に、半導体ボディ1の側方に、可視光の幅広い波長領域において平滑反射または拡散反射する層、すなわち非選択的反射性層9を形成することができ、たとえば、金または銀を有する金属層を形成することができる。
図1A、1Gおよび2による実施例と異なり、図3のオプトエレクトロニクス素子では第1の波長変換材料6は被覆部5に含まれず、第1の波長変換層10に包含される。この波長変換層10は半導体ボディ1の前面3に、第1の選択的反射性層8に接して設けられている。被覆部5のように、第1の波長変換層10はマトリクス材料11を有し、このマトリクス材料11中に、第1の波長変換材料6の粒子が有利には実質的に均質に分布されている。
図1A、1G、2および3の実施例と異なる点として、図4のオプトエレクトロニクス素子は、第1の波長の放射の一部を該第1の波長および第2の波長と異なる第3の波長の放射に変換する第2の波長変換材料12を有する。第2の波長変換材料12はここでも粒子を有し、この粒子は第2の波長変換層14のマトリクス材料13中で、有利には実質的に均質に分布されている。第2の波長変換層14は、図3の実施例における第1の波長変換層10のように、半導体ボディ1の前面3に包括される第1の選択的反射性層8に接して配置される。
第2の波長変換材料を有する第2の波長変換層14はたとえば、活性半導体層列2が紫外線領域の第1の波長の電磁放射を生成する半導体ボディ1とともに使用される。この場合、第2の波長変換材料12は有利には、半導体ボディ1の紫外線放射の一部を黄色スペクトル領域の第3の波長の放射に変換し、紫外線スペクトル領域の第1の波長の他の部分は有利には、第1の波長変換材料6によって青色スペクトル領域の第2の波長の放射に変換され、素子は、第1の波長の放射と第2の波長の放射とから成りCIE標準色度図の白色領域に色位置を有する混合放射を送出する。有利には、第1の波長の放射は第1の波長変換材料6と第2の波長変換材料12とによって、ここでは第2の波長の放射と第3の波長の放射とに完全に変換される。
また、たとえば図4のように第2の波長変換層14に含まれている第2の波長変換材料12は、可視スペクトル領域の第1の波長の放射、たとえば青色スペクトル領域の第1の波長の放射を送出する半導体ボディ1とともに使用することもできる。この場合、波長変換層14中の第2の波長変換材料12が、第1の波長の放射の一部を赤色スペクトル領域の第3の波長の放射に変換し、被覆部5中の第1の波長変換材料10が青色スペクトル領域の第1の波長の他の部分を緑色スペクトル領域の第2の波長の放射に変換する。素子はこの場合も、青色スペクトル領域の第1の波長の放射と緑色スペクトル領域の第2の波長の放射と赤色スペクトル領域の第3の波長の放射とを含みCIE標準色度図の白色領域に色位置を有する混合放射を送出する。
図1A、1G、2、3および4に示された上記の実施例と異なり、図5の実施例による素子の場合、半導体ボディ1は担体4に取り付けられず、ビーム成形に使用される素子ケーシングの反射槽15内に取り付けられる。図1Aの実施例のように、半導体ボディ1は、第1の波長変換材料10を包含する被覆部5によって包囲されている。さらに図5の素子は、上記で説明された実施例と異なる点として第2の選択的反射性層16を有する。この第2の選択的反射性層16は、半導体ボディ1の放射方向で見て第1の波長変換材料6に後置されており、半導体ボディ1によって放出された第1の波長の放射の定義された割合を、第1の波長変換材料6を含む被覆部5に反射し戻し、変換後の第2の波長の放射に対しては透過性である。第1の選択的反射性層8と同様に、第2の選択的反射性層16もたとえば、高屈折率と低屈折率とを交互に有する誘電体層から構成される。半導体ボディ1の放射方向で見て、第2の選択的反射性層16の次にさらに、被覆部5のマトリクス材料7が被着される。
図6に示された第6の実施例によるオプトエレクトロニクス素子でも、半導体ボディ1は素子ケーシングの反射槽15内に取り付けられており、ボンディングワイヤ(図示されていない)によって前面3に電気的にコンタクトされている。反射槽15によって形成された切欠部には注入材料5が充填され、これは半導体ボディを被覆する。しかしここでは、被覆部5は波長変換材料を含まない。択一的に、被覆部5を完全に省略することもできる。
その代わり素子は、担体基板17を有するカバーエレメント18を備えている。この担体基板17は、たとえばガラス基板である。ガラス基板はたとえば10〜300μmの間の厚さを有し、ここでは境界値も含まれる。ここでは、ガラス基板は約100μmの厚さを有する。択一的に、担体基板17はフィルムとすることができ、たとえばニトロセルロースメンブレンとすることもできる。このようなフィルムは有利には、0.5μm以上10μm以下の厚さを有し、特に有利には1μm以上5μm以下の厚さを有する。ここではそれぞれ境界値も含まれる。たとえば、フィルムの厚さは約2μmである。
ガラス基板17の半導体ボディ1に対向する主面171は、ここでは半導体ボディ1の前面3に平行であり、この主面171に第1の選択的反射性層8が配置されている。ガラス基板17の半導体ボディ1と反対側の主面172も、ここでは半導体ボディ1の前面3に平行であり、この主面172に第1の波長変換層10が配置されている。
カバーエレメント18は素子ケーシングに、とりわけ反射槽15の縁部および/または被覆部5に、機械的に安定的に結合されており、たとえば接着されている。
半導体ボディの側方および/または切欠部の底面および/または側面に付加的に、別の平滑反射層または拡散反射層を形成することもできる。この平滑反射層または拡散反射層は、半導体ボディによって放出された放射を素子の前面へ、とりわけカバーエレメントへ反射する。
第1の波長変換材料6および第2の波長変換材料12は、有利には以下の材料から成る群から選択される:
希土類の金属がドーピングされたガーネット
希土類の金属がドーピングされたアルカリ土類硫化物
希土類の金属がドーピングされたチオガレート
希土類の金属がドーピングされたアルミニウム酸塩
希土類の金属がドーピングされたオルトケイ酸塩
希土類の金属がドーピングされたクロロシリケート
希土類の金属がドーピングされたアルカリ土類ケイ素窒化物
希土類の金属がドーピングされた酸窒化物
希土類の金属がドーピングされた酸窒化アルミニウム
被覆部5、第1の波長変換層10および第2の波長変換層14用のマトリクス材料として適しているのは、有利には透明硬化性のポリマー材料であり、たとえば、エポキシド、アクリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリビニルクロライド、シリコーン、ポリシロキサン含有ポリマーであるか、またはこれらの材料の混合物である。
本願は、ドイツ連邦共和国特許出願第102005046368.1号および102005062514.2号の優先権を主張するものであり、その開示内容は参照により本願に含まれるものとする。
本発明は、上述した実施例に基づく説明によって限定されるものではない。むしろ本発明はあらゆる新規の特徴ならびにそれらの特徴のあらゆる組み合わせを含むものであり、これには殊に特許請求の範囲に記載した特徴のあらゆる組み合わせが含まれる。このことはこのような特徴またはこのような組み合わせ自体が特許請求の範囲あるいは実施例に明示的には記載されていない場合であっても当てはまる。
第1の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。 第1の実施例による半導体ボディの放出スペクトルである。 第1の実施例による波長変換材料の放出スペクトルである。 第1の実施例による選択的反射性層の層列の表である。 図1Dの層列における層厚さに依存する屈折率経過を示す。 図1Dおよび1Eの選択的反射性層の反射率を示す。 第1の実施例の1つの変形形態によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。 第2の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。 第3の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。 第4の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。 第5の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。 第6の実施例によるオプトエレクトロニクス素子の概略的な断面図である。

Claims (41)

  1. オプトエレクトロニクス素子において、
    ・第1の波長の電磁放射を生成するのに適した活性半導体層列(2)を含む半導体ボディ(1)と、
    ・該半導体ボディ(1)の放射方向で見て該半導体ボディ(1)の下流に配置された第1の波長変換材料(6)と、
    ・該活性半導体層列(2)と該第1の波長変換材料(6)との間に設けられた第1の選択的反射性層(8)
    とを有し、
    該第1の波長の電磁放射は、該半導体ボディ(1)の前面(3)から放出され、
    該第1の波長変換材料(6)は該第1の波長の電磁放射を、該第1の波長と異なる第2の波長の放射に変換し、
    該第1の選択的反射性層(8)は、該第2の波長の放射を選択的に反射し、該第1の波長の放射に対して透過性である
    ことを特徴とする、オプトエレクトロニクス素子。
  2. 前記第1の選択的反射性層(8)は前記半導体ボディ(1)の放射放出前面(3)に接する、請求項1記載のオプトエレクトロニクス素子。
  3. 前記第1の選択的反射性層(8)は、前記半導体ボディ(1)の前記放射放出前面(3)に対向する主面、および/または該半導体ボディ(1)のエッジを被覆する、請求項1または2記載のオプトエレクトロニクス素子。
  4. 前記第1の選択的反射性層(8)は前記半導体ボディ(1)の放射放出前面(3)にモノリシック集積されている、請求項1記載のオプトエレクトロニクス素子。
  5. 前記第1の選択的反射性層(8)は前記半導体ボディ(1)から離隔されている、請求項1記載のオプトエレクトロニクス素子。
  6. 前記第1の選択的反射性層(8)は前記半導体ボディ(1)の側方にも形成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  7. 前記半導体ボディ(1)の側方に別の反射性層(9)が形成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  8. 前記別の反射性層(9)は金属層である、請求項7記載のオプトエレクトロニクス素子。
  9. 前記第1の波長の放射と前記第2の波長の放射とを含む混合放射を送出する、請求項1から8までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  10. 前記第1の波長は青色スペクトル領域であり、前記第2の波長は黄色スペクトル領域である、請求項1から9までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  11. 前記第1の波長の放射を該第1の波長および前記第2の波長と異なる第3の波長の放射に変換する第2の波長変換材料(12)を含む、請求項1から10までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  12. 前記第1の波長は紫外線スペクトル領域であり、前記第2の波長および第3の波長は可視スペクトル領域であり、
    前記オプトエレクトロニクス素子は、該第2の波長および第3の波長の放射を含む混合放射を送出する、請求項11記載のオプトエレクトロニクス素子。
  13. 前記第1の波長と、前記第2の波長と、前記第3の波長とが可視スペクトル領域であり、
    前記オプトエレクトロニクス素子は、該第1の波長と第2の波長と第3の波長との放射を含む混合放射を送出する、請求項11記載のオプトエレクトロニクス素子。
  14. 前記第1の波長は青色スペクトル領域であり、前記第2の波長は赤色スペクトル領域であり、前記第3の波長は緑色スペクトル領域である、請求項13記載のオプトエレクトロニクス素子。
  15. 前記第1の選択的反射性層(8)は、前記第2の波長の放射および前記第3の波長の放射を選択的に反射し、前記第1の波長の放射に対しては透過性である、請求項11から14までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  16. 前記混合放射はCIE標準色度図の白色領域内に色位置を有している、請求項9から15までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  17. 前記半導体ボディ(1)には、前記オプトエレクトロニクス素子の放射に対して透過性の被覆部(5)が設けられている、請求項1から16までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  18. 前記被覆部(5)は、前記第1の波長変換材料(6)および/または場合によっては第2の波長変換材料(12)を含む、請求項17記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
  19. 前記被覆部(5)はマトリクス材料(7)を有し、
    前記第1の波長変換材料(6)および/または場合によっては第2の波長変換材料(12)は粒子を有し、該粒子は、該被覆部(5)のマトリクス材料(7)中に埋め込まれている、請求項18記載のオプトエレクトロニクス素子。
  20. 前記第1の波長変換材料(6)は第1の波長変換層(10)に包含されている、請求項1から19までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  21. 前記第2の波長変換材料(12)は、前記第1の波長変換層(10)または第2の波長変換層(14)に包含されている、請求項11から20までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  22. 前記第1の波長変換層(10)または場合によっては前記第2の波長変換層(14)は前記半導体ボディ(1)に接して配置されている、請求項20または21記載のオプトエレクトロニクス素子。
  23. 前記第1の波長変換層(10)、または場合によっては、該第1の波長変換層(10)と前記第2の波長変換層(14)とが、前記半導体ボディ(1)から離隔されて配置されている、請求項20または21記載のオプトエレクトロニクス素子。
  24. 前記第1の波長変換層(10)および/または場合によっては前記第2の波長変換層(14)および/または前記第1の選択的反射性層(8)を含むカバーエレメント(18)が設けられている、請求項23記載のオプトエレクトロニクス素子。
  25. 前記カバーエレメント(18)は担体基板(17)を含む、請求項24記載のオプトエレクトロニクス素子。
  26. 前記担体基板(17)はガラスを含む、請求項25記載のオプトエレクトロニクス素子。
  27. 前記担体基板(17)はフィルムである、請求項25記載のオプトエレクトロニクス素子。
  28. 前記第1の波長変換層(10)および/または場合によっては前記第2の波長変換層(14)は一定の厚さを有する、請求項20から27までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  29. 前記第1の波長変換層(10)および/または場合によっては前記第2の波長変換層(14)はマトリクス材料(11,13)を有し、
    前記第1の波長変換材料(6)および/または場合によっては前記第2の波長変換材料(12)は粒子を有し、該粒子は該第1の波長変換層(10)/第2の波長変換層(14)のマトリクス材料(11,13)に埋め込まれている、請求項20から28までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  30. 前記第1の波長変換材料(6)および/または場合によっては第2の波長変換材料(12)の粒子は、前記被覆部(5)のマトリクス材料(7)中または前記第1の波長変換層(10)および/または第2の波長変換層(14)のマトリクス材料(11,13)中に、実質的に均質に分布されている、請求項19から29までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  31. 前記第1の波長変換材料(6)および第2の波長変換材料(12)は、空間的に相互に分離された2つの領域に配置されている、請求項11から30までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  32. 前記第1の波長変換材料(6)を含む領域と、前記第2の波長変換材料(12)を含む領域とは、前記半導体ボディ(1)の放射方向で見て該半導体ボディ(1)の放射放出前面(3)の下流に配置され、前記第1の波長の放射が各波長変換材料(6,12)によって変換されて形成される波長が、前記半導体ボディ(1)から見て該半導体ボディ(1)の放射方向にそれぞれ、該半導体ボディ(1)の放射方向で見て先行の波長変換材料(6,12)が該第1の波長の放射を変換して形成される波長より短い、請求項31記載のオプトエレクトロニクス素子。
  33. 前記第1の波長変換材料(6)と場合によっては前記第2の波長変換材料(12)とに、前記半導体ボディ(1)の放射方向で見て、第2の選択的反射性層が後置されており、
    該第2の選択的反射層は、所定の割合の該第1の波長の放射を選択的に反射し、該第1の波長の放射の他の部分と該第2の波長の放射と、場合によっては前記第3の波長の放射とに対しては透過性である、請求項1から32までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  34. 前記活性半導体層列(2)によって動作中に放出された電磁放射の大部分は、該活性半導体層列の主延在面に対して垂直に放出される、請求項1から33までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  35. 前記半導体ボディ(1)は薄膜発光ダイオードチップである、請求項34記載のオプトエレクトロニクス素子。
  36. 前記第1の選択的反射性層(8)および/または場合によっては前記第2の選択的反射性層(16)は、交互に高い屈折率と低い屈折率とを有する誘電体層を有する層列を備えている、請求項1から35までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
  37. 前記第1の選択的反射性層(8)は、限界波長λ以下の波長を有する電磁放射に対しては高い透過度を有し、該限界波長λ以上の波長を有する電磁放射に対しては高い反射度を有する、請求項36記載のオプトエレクトロニクス素子。
  38. 前記限界波長λは、前記第1の選択的反射性層(8)に対する前記電磁放射の入射角とともに変化する、請求項37記載のオプトエレクトロニクス素子。
  39. 前記限界波長λは、前記第1の選択的反射性層(8)に対する前記電磁放射の入射角の拡大とともに低減する、請求項38記載のオプトエレクトロニクス素子。
  40. 前記限界波長λは、入射角45°で前記第1の選択的反射性層(8)に入射する電磁放射の場合には、該第1の選択的反射性層に垂直入射する電磁放射の場合の限界波長λより20nm以上小さい、請求項39記載のオプトエレクトロニクス素子。
  41. ・動作中に前記活性半導体層列(2)から該活性半導体層列の主延在面に対して垂直に前記半導体ボディ(1)の前面(3)の方向に放出された前記第1の波長の電磁放射は、前記第1の選択的反射性層(8)によって透過され、
    ・該第1の選択的反射性層に角度をなして入射した第1の波長の電磁放射は、該第1の選択的反射性層によって反射される、請求項38から40までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス素子。
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