JP2015076527A - Led発光装置 - Google Patents

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矢野 敬和
Takakazu Yano
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Abstract

【課題】複数色の蛍光体を備える発光装置において、青色や緑色などの短波長側の蛍光は長波長側の蛍光体に再吸収されやすく光の取出し効率が低下する。これを改良したLED発光装置を提供する。
【解決手段】複数色の発光部は、LED素子1と蛍光体層17、19とからなり、蛍光体層17、19は、LED素子1からの発光を励起光として吸収し波長を変換する蛍光体12、14を含有する樹脂からなり、複数色の発光部のうち、長波長側の蛍光体層19を有する発光部は光学膜層34を備え、光学膜層34は誘電体多層膜からなり、短波長側の蛍光Gを選択反射するようにした。これにより、発光部の配置が自由で、蛍光Gが再吸収されることを抑制でき、高光度が得られると共に演色性に優れた白色光を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明用等に用いられるLED発光装置に関し、特に光の取出し効率が高く、且つ、演色性に優れたLED発光装置に関する。
近年、省電力、高効率、及び長寿命という特徴を持つ白色LED発光装置が従来の白熱灯や蛍光灯のような従来型光源に置き換わり急速に普及し始めている。この白色LED発光装置として、青色LEDに黄色蛍光体を組み合わせて混色して白色系の発光を得るものが多く市販されているが、緑色成分及び赤色成分のスペクトルが少ないため演色性が低いという課題が有り、この課題を解決するための提案がなされている。
この演色性の改善を図るために、例えば、特許文献1が提案されている。特許文献1は、青色LEDと緑色LEDを用いて、黄色蛍光体または赤色蛍光体を組み合わせた発光装置である。これにより、青、緑、黄、赤色の混光がなされ演色性に富んだ白色光が得られる。
また、演色性の改善と発光効率の改善を図ったものとして、例えば特許文献2が提案されている。特許文献2は、基板上に、隔壁を設けて2つの実装領域を形成し、青色LEDと緑色LEDを用いて、黄色蛍光体または赤色蛍光体を組み合わせた発光装置である。これにより、青、緑、黄、赤色の混光がなされ演色性が改善された白色光を得、また発光効率を改善できる。
また、紫外LEDを用いて演色性の改善を図ったものとして、例えば特許文献3が提案されている。特許文献3は、紫外LEDを、反射枠体を設けた基板上に配置し、黄色蛍光体、青色蛍光体、赤色蛍光体、緑色蛍光体が分散混入された封止樹脂にて充填封止した構成の発光装置である。これにより、青、緑、黄、赤色の混光がなされ演色性に優れた白色光を得ることができる。
特開2006−245443号公報 (図1〜図4) 特開2012−142429号公報 (図2) 特開2004−127988号公報 (図1)
ところで、複数の種類(色)の蛍光体が封止樹脂内に混在している場合、または、LED素子が色の異なる蛍光体層に被覆された発光部が隣接している場合、青や緑などの短波長側の蛍光は長波長側の発光を担う蛍光体によって再吸収されやすく、発光装置から蛍光を効率よく取出すことが出来ないという問題がある。この問題は、発光効率の低下や、各発光色のバランス低下による演色性を劣化させる原因となる。
ここで、従来の技術について構成と課題について説明を行う。
特許文献1に示した従来技術は図15を用い、特許文献2に示した従来技術は図16を用い、また、特許文献3に示した従来技術は図17を用い、それぞれについて説明する。尚、これらの図は、従来技術を説明しやすいように描き直したものであり、また発明の主旨を外さない範囲で部品名称を本願に合わせている。
まず、図15を用いて、特許文献1の従来技術について説明する。
図15(a)は、基板5上に黄色蛍光体13と赤色蛍光体14とが分散混入された封止樹脂によって青色LED1と緑色LED2とを一体に被覆した発光部26を有する発光装置100である。また、(b)は、黄色蛍光体13が分散混入した黄色蛍光体層18によって青色LED1を被覆した青・黄発光部21と、赤色蛍光体14が分散混入した赤色蛍光体層19によって緑色LED2を被覆した緑・赤発光部25とを隣接配置した発光装置110である。また、(c)は、青・黄発光部21と緑・赤発光部25とを間隔をあけて配置した発光装置120である。また、(d)は青・黄発光部21と緑・赤発光部25とを隔壁8を介して配置したLED発光装置130である。これらはいずれも青、緑、黄、赤(以下、B・G・Y・Rと呼ぶ)の混色により演色性に富んだ白色光を得られる。ここで、実線の矢印B、GはLED光を示し、破線の矢印Y、Rは蛍光を示し以下の説明でも同様である。
しかしながら、発光装置100は、赤黄色蛍光体13と赤色蛍光体14が混在する封止樹脂4内で発光する黄色の蛍光Yの一部は赤色蛍光体14で再吸収される。また、発光装置110は、青・黄発光部21から発光する黄色の蛍光Yの一部は隣接する緑・赤発光部25の赤色蛍光体層19で再吸収される。また、発光装置120は、青・黄発光部21から発光する黄色の蛍光Yの一部は間隔をあけて配置された緑・赤発光部25の赤色蛍光体層19で再吸収される。一方、発光装置130は、隔壁8が設けられているので、青・黄発光部21から発光する黄色の蛍光Yの一部は隔壁8によって反射され、緑・赤発光部25の赤色蛍光体層19に再吸収されることはない。つまり、黄色の蛍光Yが赤色蛍光体層19で再吸収されないためには隔壁が必要である。
次に、図16を用いて特許文献2の従来技術について説明する。図16(a)は発光装置200の平面図であり、(b)は(a)に示すA−A断面図である。図6(a)、(b)を参照して、発光装置200は、基板5上に略同心状に2つのリング状の隔壁8により2つの実装領域31、32を設けている。外側の実装領域31には、青色LED1と緑色LED2をそれぞれ複数配置し黄色蛍光体13が分散混入した黄色蛍光体層18によって被覆し、青・緑・黄発光部24としている。また、中心側の実装領域32には、青色LED1を複数配置し赤色蛍光体14が分散混入した赤色蛍光体層19によって被覆し、青・赤発光部22としている。これにより、2つの領域からの発光が混光してB・G・Y・Rが混色し演色性に優れた白色光を得る構成となっている。また、2つの領域は隔壁8によって分離されているので、外側の領域で発光される黄色の蛍光Yは中心側を被覆している赤色蛍光体層19に再吸収されることは無い。しかしながら、二つの隔壁を形成する工程は複雑であり工数が増加しコスト高になる。また、隔壁で形成される領域によって配置する発光部の種類と数量が限定されるので発光部の配置の自由度が少ない。
次に、図17を用いて特許文献3の従来技術について説明する。図17において、発光装置300は、基板部5に近紫外LED素子3が配置されている。また、基板部5上に設けられた反射枠体7の内部に、青色蛍光体11、緑色蛍光体12、黄色蛍光体13、赤色蛍光体14が分散混入した封止樹脂4によって充填封止されている。これにより、近紫外LED素子3から発光される近紫外光は各蛍光体を励起してB・G・Y・Rの蛍光を発光する。各色が混光することにより、演色性が向上した白色光を得られるようになっている。しかしながら、封止樹脂内に混在している各色蛍光体粒子間に隔壁を設けることはできないので、B・G・Yの蛍光の一部は赤色の蛍光体14に再吸収されやすい。
(発明の目的)
そこで本発明の目的は、上記問題点を解決しようとするものであり、
複数色の発光部を備え、隔壁を設けずに蛍光の再吸収を抑制する手段を備え、また、発光部を自由に配置でき、光の取出し効率が高く、且つ演色性に優れた白色光を得ることができるLED発光装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明におけるLED発光装置の構成は下記の通りである。
基板部と、基板部上に配置された複数色の発光部と、複数色の発光部を被覆する封止部とからなるLED発光装置において、
複数色の発光部は、LED素子と蛍光体層とからなり、
蛍光体層は、LED素子からの発光を励起光として吸収し波長を変換する蛍光体を含有する樹脂からなり、
複数色の発光部のうち、長波長側の蛍光体層を有する発光部は光学膜層を備え、光学膜層は誘電体多層膜からなり、短波長側の蛍光を選択反射することを特徴とする。
これにより、長波長側の蛍光体層を備える発光部は、誘電体多層膜からなる光学膜層を設け短波長側の蛍光を選択反射するようにしたので、長波長側の発光を担う蛍光体層で短波長側の蛍光を再吸収することを抑制できる。
複数色の発光部は、青色LED素子と緑色蛍光体層からなる青・緑発光部と、青色LED素子と赤色蛍光体層からなる青・赤発光部と、により構成され、青・赤発光部は、緑色の蛍光を選択反射する特性の光学膜層を備えるとよい。
これにより、青・緑発光部と青・赤発光部により構成された発光装置において、青・赤発光部の蛍光体層で緑色光を再吸収することを抑制できる。
複数色の発光部は、青色LED素子と黄色蛍光体層からなる青・黄発光部と、青・赤発光部と、により構成され、青・赤発光部は、黄色光を選択反射する特性の光学膜層を備えるとよい。
これにより、青・黄発光部と青・赤発光部により構成された発光装置において、青・赤発光部の蛍光体層で黄色光を再吸収することを抑制できる。
複数色の発光部は、青・黄発光部と、青・緑発光部と、青・赤発光部と、により構成され、青・赤発光部は、緑色光及び黄色光を選択反射する特性の光学膜層を備えるとよい。
これにより、青・黄発光部と、青・緑発光部と、青・赤発光部により構成された発光装置において、青・赤発光部の蛍光体層で緑色光及び黄色光を再吸収することを抑制できる。
複数色の発光部は、近紫外LED素子と緑色蛍光体層からなる近紫外・緑発光部と、近紫外LED素子と赤色蛍光体層からなる近紫外・赤発光部と、近紫外LED素子と青色光蛍光体層からなる近紫外・青発光部と、により構成され、近紫外・赤発光部は、青色光及び緑色光を選択反射する特性の光学膜層を備えるとよい。
これにより、近紫外・緑発光部と近紫外・赤発光部と近紫外・赤発光部とにより構成される発光装置において、近紫外・赤発光部の蛍光体層で青色光及び緑色光を再吸収することを抑制できる。
複数色の発光部は、青・黄発光部と、近紫外・緑発光部と、近紫外・赤発光部と、近紫外・青発光部と、により構成され、近紫外・赤発光部は、青色光と緑色光と黄色光を選択反射する特性の光学膜層を備えるとよい。
これにより、青・黄発光部と近紫外・緑発光部と近紫外・赤発光部と近紫外・青発光部とにより構成された発光装置において、近紫外・赤発光部の蛍光体層で青色光と緑色光と黄色光を再吸収することを抑制できる。
基板部上に、複数色の発光部が複数実装されているとよい。これにより、複数色の発光部をそれぞれ複数個配置して光度と演色性を容易に調整できる。
基板部の上面に反射性枠体を設け、複数色の発光部は、反射性枠体の内部に配置され、封止部により封止されているとよい。
本発明の構成によれば、複数色の発光部のうちで、最も長波長側の発光を担う赤色蛍光体層を備える発光部に光学膜層を設け、光学膜層には短波長側の蛍光を反射する特性を持たせたので、短波長側の蛍光が赤色蛍光体層に再吸収されることを抑制できる。また、隔壁がないので、複数色の発光部は、その数量と配置を自由に設定できる。これにより、蛍光の再吸収を抑制して高光度が得られるとともに演色性に優れた白色光を得ることができるLED発光装置を提供することができる。
実施例1の第1の実施形態のLED発光装置50の断面図である。 実施例1の第2の実施形態のLED発光装置55の断面図である。 実施例1の第3の実施形態のLED発光装置60の断面図である。 実施例1の第4の実施形態のLED発光装置65の断面図である。 実施例1の第5の実施形態のLED発光装置70の断面図である。 実施例2の第1の実施形態のLED発光装置75の断面図である。 実施例3の第1の実施形態のLED発光装置80の断面図である。 実施例3の第2の実施形態のLED発光装置85の断面図である。 光学膜層の膜層構成の原理図である。 光学膜層の反射特性を示す図(緑色光反射)である。 光学膜層の反射特性を示す図(黄色光反射)である。 光学膜層の反射特性を示す図(緑・黄色光反射)である。 光学膜層の反射特性を示す図(青・緑色光反射)である。 光学膜層の反射特性を示す図(青・緑・黄色光反射)である。 従来のLED発光装置100、110、120、130を示す断面図である。 従来のLED発光装置200を示す断面図である。 従来のLED発光装置300を示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の思想を具体化するためのLED発光装置を例示するものであって、本発明は以下の構成に特定しない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特定的な記載がない限りは本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。また、各図面が示す部材の大きさや位置関係、光路等は説明を明確にするために誇張していることがあり、特に、LEDの発光や、蛍光体における励起光(蛍光)については矢印などで簡略化して説明している。また、以下の説明においては同一部品、同一構成要素には同一の名称、符号を付し詳細説明を適宜省略することがある。
〔各実施例の特徴〕
本発明のLED発光装置は、複数色の発光部からなり、その光度と演色性の改良に関するものである。本発明による改良された発光部の構成によれば、短波長側の発光部で発光された蛍光を隣接する長波長側の発光部の蛍光体層で再吸収されることを抑制できる。ここで、実施例1は、青色LEDを用いた発光部の構成の改良に関するものであり、実施例2は、近紫外LEDを用いた発光部の構成の改良に関するものであり、実施例3は、青色LEDまたは近紫外LEDを用いた発光部を組合せた構成の改良に関するものである。以下、実施例1は図1〜図5及び図10〜図12を用い、実施例2は図6及び図13を用い、実施例3は図7、図8及び図13を用いて説明する。
以下、本発明に係る実施例1の青色LEDを用いた発光装置について説明する。ここで、実施例1には5つの実施形態があり、第1、第2、第3、第4、第5の実施形態をそれぞれ、図1、図2、図3、図4、図5に示す。また、各実施形態の発光部に設ける光学膜層の選択反射の原理図を図9に示す。また、各実施形態における発光スペクトルと光学膜層の反射特性を図10、図11、図12に示す。
[実施例1の第1の実施形態の説明:図1、図9、図10]
まず、図1、図9、図10を用いて実施例1の第1の実施形態のLED発光装置50について説明する。図1は、LED発光装置50の断面図を示し、図9は光学膜層34の選択反射の原理図を示す。また、図10はLED発光装置50の発光スペクトルと光学膜層の反射特性を示す。
[構成の説明:図1]
図1において、LED発光装置50は、青・緑発光部21と、青・赤発光部22と、各発光部を実装した基板部5と、各発光部を基板部5上に封止する透光性の封止部4とから構成されている。尚、青・緑発光部21は、青色LED素子1(青色系のLED素子)とそれを被覆する緑色蛍光体層17とからなり、緑色蛍光体層17は、緑色蛍光体12を分散混入した樹脂から構成されている。また、青・赤発光部22は、青色LED素子1とそれを被覆する赤色蛍光体層19とからなり、赤色蛍光体層19は赤色蛍光体14を分散混入した樹脂から構成されている。また、青・赤発光部22は、赤色蛍光体層19の外側を光学膜層34で被覆されている。
上記青色LED素子1は、例えば発光波長帯域が430〜490nmであり、高効率の青色発光ダイオード素子である。また、青色LED素子1は一方の面に電極が設けられており、電極には例えば金バンプ(図示略)が形成されていて、基板部5に設けられた配線電極(図示略)にフリップチップ実装により接合される。このような実装方法を用いることによって、複数色の発光部を高密度に、しかも自由に配置することができる。尚、実装方法は、フリップチップ実装による方法に限らず、ワイヤー接続による実装方法としてもよく、適宜、発光装置の構成に合わせた接続手段を採用することができる。
また、上記基板部5は、少なくともLED素子1の電極と接続される配線パターンと、外部との接続用配線パターン(図示略)が形成されたものであって、基板の材質としては例えば、放熱性の良いアルミナなどのセラミックスが好ましく、LED素子からの発光、または、蛍光体からの蛍光を光の取出し方向へ有効に反射できるように少なくともその表面が高反射材料で構成されることが好ましい。尚、用途に応じてガラスエポキシ基板、BTレジン基板、メタルコア基板などを採用してもよい。
また、封止部4は透光性の部材からなり、発光部からの発光を効率良く透過するものが好ましい。具体的な材料としては、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂などがある。また、封止部4は、基板部5上に配置された青・緑発光部21及び青・赤発光部22を封止して外力、塵芥、水分から保護し、また、各蛍光体層で発生する励起熱などを基板5側へ放熱する役割も有する。
[光学膜層の原理説明:図9]
次に、図9を用いて光学膜層34の原理について説明する。図9は、例えば、青・赤発光部22の表面近くの部分断面図を示し、蛍光体層19の表面に誘電体多層膜からなる光学膜層34が構成されている。光学膜層34は、誘電体からなる1/4波長厚の低屈折率材料膜34aが蛍光体の表面にコーティングされ、さらにその上に誘電体からなる1/4波長厚の高屈折率材料膜34bがコーティングされている。この2つの膜層をペアとして複数積層することにより、入射光に対して各膜層の境界面からの反射波面が相加的に重なって得られる高効率のリフレクタ(反射板)を得ることができる。
また、この高効率のリフレクタは、屈折率の低い誘電体膜層34aと屈折率の高い誘電体膜層34bとの屈折率比を変化させたり、膜層のペア数を変化させたりすることにより、波長範囲を限定した反射特性を有する光学膜層34を構成することができる。つまり、光学膜層34は特定の波長域の光のみを選択反射させることができる。
尚、これらの誘電体からなる光学膜層34は、真空蒸着やスパッタリングなどの方法により形成することが可能であり、所定の誘電体材料を用いて屈折率や膜層数を構成することにより所定の光学特性を得ることができる。また、光学膜層の形状はマスキング技術を用いて発光部の形態に合わせて作成することができる。尚、光学膜層の原理については、後述する他の実施形態についても共通であるので、以下の実施形態の説明では省略する。
[発光スペクトル及び反射特性の説明:図10]
次に、図10を用いて、LED発光装置50の発光スペクトルs50と反射特性rGについて説明する。ここで、グラフの横軸は波長(nm)を示し、左縦軸は光学膜層の反射率(%)を示し、右縦軸は発光スペクトルの相対発光強度を示す。図10において、まず、発光スペクトルs50(破線で示す)は、青色光B(ピーク波長は約450nm)と、緑色光G(ピーク波長は約530nm)と、赤色光R(ピーク波長は約670nm)の3つのピーク波長を有する。次に、光学膜層34の反射特性rG(実線で示す)は、約500nm〜約600nmの間の波長域の光に対して高い反射率を有し選択反射が可能な光学特性になっている。この選択反射を行う波長域は略緑色光の波長域である。尚、グラフの見方の説明は後述する他の実施形態においても同様であり以下の説明では省略する。
ここで、発光スペクトルs50において、青色光Bは、2つの発光部の青色LED1から発光されるLED光であり、緑色光Gは、青・緑発光部21の青色LED光Bによって緑色蛍光体12が励起されて発光する緑色の蛍光であり、赤色光Rは、青・赤発光部22の青色LED光Bによって赤色蛍光体14が励起されて発光する赤色の蛍光である。
[発光動作の説明:図1、図10]
次に、図1、図10を用いてLED発光装置50の発光動作について説明する。図1において、基板部5上に青・緑発光部と21と青・赤発光部22が間隔をあけて配置されている。基板部に電圧が供給されると2つ発光部の青色LED1が発光する。まず、青・緑発光部21では、青色のLED光のうち緑色蛍光体層17内で緑色蛍光体12に遭遇しないものは封止部4を透過し、青色LED光Bとして空気中に放射される。一方、緑色蛍光体12に遭遇したものは、緑色蛍光体12を励起して緑色の蛍光Gとなり封止部4を透過し空気中に放射される。
また、青・赤発光部22では、同様に、青色のLED光のうち赤色蛍光体層19内で赤色蛍光体14に遭遇しないものは光学膜層34及び封止部4を透過し、青色LED光Bとして空気中に放射される。一方、赤色蛍光体14に遭遇したものは、赤色蛍光体14を励起して赤色の蛍光Rとなり光学膜層34及び封止部4を透過し空気中に放射される。ここで、図10に示すように、青・赤発光部22を被覆する光学膜層34の反射特性rGは、前述のように約500nm〜約600nmの緑色光の波長域のみ選択反射する特性を有するので、青色LED光Bと蛍光Rは光学膜層34を透過することができる。
一方、青・緑発光部21から発光される緑色の蛍光Gのうち青・赤発光部22側に放射されたものは青・赤発光部22の光学膜層34に到達しても選択反射され、赤色蛍光体層19に到達できない。これにより、青・赤発光部22側に放射された緑色の蛍光Gは青・赤発光部22の赤色蛍光体14に再吸収されないので取出し効率が低下することはない。この結果、青・緑発光部21から発光される青色LED光Bと緑色の蛍光Gと、青・赤発光部22から発光される青色LED光Bと赤色の蛍光Rとが混光して、取出し効率が高く、且つ、演色性に優れた白色光を得ることができる。
[実施例1の第1の実施形態の効果]
以上説明した実施例1の第1の実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
[効果1]
基板部上に、青・緑発光部と青・赤発光部を配置したLED発光装置において、青・赤発光部に緑色光を選択反射する光学膜層を備えることにより、青・赤発光部の赤色蛍光体に緑色光が再吸収されることを防止できる。
[効果2]
基板部上に配置した複数の発光部を隔壁で遮蔽する必要がなく、各色の発光部を自由に配置することができる。
[効果3]
各色の発光部において、蛍光体層に分散混入する蛍光体濃度を調節できるので、各発光部の相互の発光色を制御でき、発光装置の演色性を容易に制御できる。
この結果、隔壁を設けなくても光の取出し効率が高く、且つ、演色性に優れた白色光を得られるLED発光装置を提供することができる。
[実施例1の第2の実施形態の説明:図2、図11]
次に、図2、図11を用いて実施例1の第2の実施形態のLED発光装置55について説明する。図2は、LED発光装置55の断面図を示し、図11はLED発光装置55の発光スペクトルと光学膜層の反射特性を示す。LED発光装置55が第1の実施形態のLED発光装置50と異なるところは、青・緑葉光部21の代わりに青・黄発光部23が配置されている点であり、基本的な構成及び動作は第1の実施形態と同様であるので同一要素には同一番号または同一符号を付し、重複する説明は一部省略する。
図2において、LED発光装置55は、青・黄発光部23と、青・赤発光部22が間隔をあけて配置され、透光性の封止部4によって封止されている。まず、青・黄発光部23では、青色のLED光のうち黄色蛍光体層18内の黄色蛍光体13に遭遇しないものは封止部4を透過し、青色LED光Bとして空気中に放射される。また、黄色蛍光体13に遭遇したものは、黄色蛍光体13を励起して黄色の蛍光Yとなり封止部4を透過し空気中に放射される。次に、青・赤発光部22では、同様に、青色LED光Bと、赤色の蛍光Rが光学膜層34及び封止部4を透過し空気中に放射される。
ここで、図11に示すように、発光スペクトルs55は、青色LED光B、黄色の蛍光Y、赤色の蛍光Rの3つのピークを有する。また、青・赤発光部22を被覆する光学膜層34の反射特性rYは、発光スペクトルs55における約530nm〜約630nmの黄色光の波長域のみ選択反射する特性を有するので、青色LED光Bと赤色の蛍光Rは光学膜層34を透過することができる。
一方、青・黄発光部23の黄色の蛍光Yのうち青・赤発光部22側に放射されたものは光学膜層34で選択反射され、赤色蛍光体層19内に到達できない。これにより、黄色の蛍光Yは青・赤発光部22の赤色蛍光体14に再吸収されないので取出し効率が低下することはない。この結果、青・黄発光部23から発光される青色LED光Bと黄色の蛍光Yと、青・赤発光部22から発光される青色LED光Bと赤色の蛍光Rとが混光して、光の取出し効率が高く、且つ、演色性に優れた白色光を得ることができる。
[実施例1の第2の実施形態の効果]
基板部上に、青・黄発光部と青・赤発光部を配置したLED発光装置55において、青・赤発光部に黄色光を選択反射する光学膜層を備えることにより、青・赤発光部の赤色蛍光体に緑色光が再吸収されることを防止できる。この結果、隔壁を設けなくても光の取出し効率が高く、且つ、演色性に優れた白色光を得られるLED発光装置を提供することができる。
[実施例1の第3の実施形態の説明:図3、図12]
次に、図3、図12を用いて実施例1の第3の実施形態のLED発光装置60について説明する。図3は、LED発光装置60の断面図を示し、図12はLED発光装置60の発光スペクトルと光学膜層の反射特性を示す。LED発光装置60が第1の実施形態のLED発光装置50と異なるところは、青・緑発光部21と、青・赤発光部22と、青・黄発光部23を配置している点であり、基本的な構成及び動作は第1の実施形態と同様であるので同一要素には同一番号または同一符号を付し、重複する説明は一部省略する。
図3において、LED発光装置60は、青・緑発光部21と、青・赤発光部22と、青・黄発光部23とが間隔をあけて配置され、透光性の封止部4によって封止されている。まず、青・緑発光部21では、前述と同様に青色LED光Bと緑色の蛍光Gが封止部4を透過し空気中に放射される。また、青・赤発光部22では、同様に、青色LED光Bと、赤色の蛍光Rが光学膜層34及び封止部4を透過し空気中に放射される。また、青・黄発光部23では、同様に青色LED光Bと、黄色の蛍光Yが封止部4を透過し空気中に放射される。
ここで、図12に示すように、発光スペクトルs60は、青色LED光B、緑色の蛍光G、黄色の蛍光Y、赤色の蛍光R、の4つのピーク波長を有する。また、青・赤発光部22を被覆する光学膜層34の反射特性rGYは、発光スペクトルs60における約500nm〜約630nmの緑〜黄色光の波長域を選択反射する特性を有するので、青色LED光Bと赤色の蛍光Rは光学膜層34を透過することができる。
一方、青・緑発光部21の緑色の蛍光Gのうち青・赤発光部22側に放射されたものは光学膜層34で選択反射される。また、青・黄発光部23の黄色の蛍光Yのうち青・赤発光部22側に放射されたものは光学膜層34で選択反射される。これにより、緑色の蛍光Gと黄色の蛍光Yは青・赤発光部22の赤色蛍光体14に再吸収されないので取出し効率が低下することはない。この結果、青・緑発光部21から発光される青色LED光Bと緑色の蛍光Gと、青・赤発光部22から発光される青色LED光Bと赤色の蛍光Rと、青・黄発光部23から発光される青色LED光Bと黄色の蛍光Yとが混光して演色性が高い白色光を得ることができる。
[実施例1の第3の実施形態の効果]
基板部上に、青・緑発光部と、青・赤発光部と、青・黄発光部とを配置したLED発光装置60において、青・赤発光部に緑色光及び黄色光を選択反射する光学膜層を備えることにより、青・赤発光部の赤色蛍光体に緑、黄色光が再吸収されることを防止できる。この結果、光の取出し効率が高く、且つ、演色性に優れたLED発光装置を提供することができる。
〔実施例1の第4の実施形態の説明:図4〕
次に、図4を用いて実施例1の第4の実施形態のLED発光装置65について説明する。図4は、LED発光装置65の断面図を示す。LED発光装置65が第1の実施形態のLED発光装置50と異なるところは、青・緑葉光部21と、青・赤発光部22において、の蛍光体層の形状が異なりLED素子1の上面のみを被覆し、また、青・赤発光部22の赤色蛍光体層19を被覆する光学膜層34の形状が赤色蛍光体層19のみを被覆している点である。基本的な構成及び動作及び発光スペクトルと光学膜層の反射特性は第1の実施形態と同様であるので同一要素には同一番号または同一符号を付し、重複する説明は一部省略する。
本実施形態は、第1の実施形態のLED発光装置50の変形例であり、青・緑葉光部21と、青・赤発光部22を被覆する蛍光体層の形状が簡単で、また、青・赤発光部22に設ける光学膜層34の被覆面積を小さくできる。これにより、製造方法が容易で低コストにでき、光の取出し効率が高く、且つ、演色性に優れたLED発光装置を提供することができる。
[実施例1の第5の実施形態の説明:図5]
次に、図5を用いて実施例1の第5の実施形態のLED発光装置70について説明する。図5は、LED発光装置70の断面図を示す。LED発光装置70が第4の実施形態のLED発光装置65と異なるところは、青・赤発光部22の赤色蛍光体層19を被覆する光学膜層34が赤色蛍光体層19の上面のみを被覆しており、また、青・赤発光部22を基板部5に設けた凹部5a内に配置している点である。基本的な構成及び動作及び発光スペクトルと光学膜層の反射特性は第1の実施形態と同様であるので同一要素には同一番号または同一符号を付し、重複する説明は一部省略する。
本実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、青・赤発光部22に設ける光学膜層34は上面のみを被覆するようにして被覆面積を小さくできる利点がある。一方、赤色蛍光体層19の側面は光学膜層34で被覆されないので青・赤発光部22を凹部5a内に配置することにより、隣の青・緑発光部21からの緑色の蛍光Gが赤色蛍光体層19に到達できないようにすることができる。本実施形態では、凹部を設けることで各色の発光部の配置の自由度は失われるものの、光の取出し効率が高く、且つ、演色性に優れたLED発光装置を提供することができる。尚、凹部による遮蔽効果は、基板部5の上面において、発光部間に隔壁を設けても同様の効果が得られるので隔壁を採用してもよい。
[実施例2の第1の実施形態の説明:図6、図13]
次に、図6、図13を用いて実施例2の第1の実施形態のLED発光装置75について説明する。図6は、LED発光装置75の断面図を示し、図13はLED発光装置75の発光スペクトルと光学膜層の反射特性を示す。LED発光装置75が実施例1の第1の実施形態と異なるところは、近紫外LED素子2を用いて、近紫外・青発光部27、近紫外・緑発光部28、近紫外・赤発光部29の3つの発光部を基板5上に配置し、また、近紫外・赤発光部29を光学膜層34で被覆している点である。基本的な構成及び動作は第1の実施形態と同様であるので同一要素には同一番号または同一符号を付し、重複する説明は一部省略する。
図6において、LED発光装置75は、近紫外・緑発光部28と、近紫外・赤発光部29と、近紫外・青発光部27とが間隔をあけて配置され、透光性の封止部4によって封止されている。まず、近紫外・緑発光部28では、近紫外光と緑色の蛍光Gが封止部4を透過し空気中に放射される。また、近紫外・赤発光部29では、同様に近紫外光と赤色の蛍光Rが光学膜層34及び封止部4を透過し空気中に放射される。また、近紫外・青発光部27では、同様に近紫外光と青色の蛍光Bが封止部4を透過し空気中に放射される。
ここで、図13に示すように、近紫外LED素子2は、例えば発光波長帯域が380〜420nmであり、高効率の近紫外発光ダイオード素子である。また、LED発光装置75の発光スペクトルs75は、近紫外光(ピーク波長は約400nm)と、青色光B(ピーク波長は約460nm)と、緑色光G(ピーク波長は約550nm)と、赤色光R(ピーク波長は約650nm)の4つのピーク波長を有する。また、近紫外・赤発光部29を被覆する光学膜層34の反射特性rBGは、発光スペクトルs75の約440nm〜約580nmの青〜緑色光の波長域のみを選択反射する特性を有するので、近紫外光と蛍光Rは透過することができる。
一方、近紫外・緑発光部28の緑色の蛍光Gのうち近紫外・赤発光部29側に放射されたものは光学膜層34で選択反射される。また、近紫外・青発光部27の青色の蛍光Bのうち近紫外・赤発光部29側に放射されたものは光学膜層34で選択反射される。これにより、緑色の蛍光Gと青色の蛍光Bは近紫外・赤発光部29の赤色蛍光体14に再吸収されないので取出し効率が低下することはない。この結果、近紫外・緑発光部28から発光される緑色の蛍光Gと、近紫外・赤発光部29から発光される赤色の蛍光Rと、近紫外・青発光部27から発光される青色の蛍光Bとが混光して、演色性が高い白色光を得ることができる。
[実施例2の第1の実施形態の効果]
基板部上に、近紫外・緑発光部と、近紫外・赤発光部と、近紫外・青発光とを配置したLED発光装置において、近紫外・赤発光部に青色光及び緑色光を選択反射する光学膜層を備えることにより、近紫外・赤発光部の赤色蛍光体に青色光及び緑色光が再吸収されることを防止できる。この結果、光の取出し効率が高く、且つ、演色性に優れたLED発光装置を提供することができる。
[実施例3の第1の実施形態の説明:図7、図14]
次に、図7、図14を用いて実施例3の第1の実施形態のLED発光装置80について説明する。図7は、LED発光装置80の断面図を示し、図14はLED発光装置80の発光スペクトルと光学膜層の反射特性を示す。LED発光装置80が実施例2の第1の実施形態のLED発光装置75と異なるところは、基板部5上に反射性枠体7を備え、内部に近紫外LEDを用いた近紫外・青発光部27、近紫外・緑発光部28、近紫外・赤発光部29の3つの発光部を配置し、さらに、青色LEDを用いた青・黄発光部23を2つ追加配置した点である。また、近紫外・赤発光部29は光学膜層34で被覆している。基本的な構成及び動作は実施例2の第1の実施形態と同様であるので同一要素には同一番号または同一符号を付し、重複する説明は一部省略する。
図7において、LED発光装置80は、近紫外・緑発光部28と、近紫外・赤発光部29と、近紫外・青発光部27とが間隔をあけて配置されている。また、その両側には青・黄発光部23がそれぞれ配置されている。これにより、実施例2の第1の実施形態に加えて、青色LED光Bと黄色の蛍光Yが封止部4を透過し空気中に放射される。
ここで、図14に示すように、発光スペクトルs80は、近紫外光、青色の蛍光B、緑色の蛍光G、黄色の蛍光Y、赤色の蛍光Rの5つのピーク波長を有する。また、近紫外・赤発光部29を被覆する光学膜層34の反射特性rBGYは、発光スペクトルs80の約440nm〜約620nmの青〜黄色光の波長域を選択反射する特性を有するので、近紫外光と蛍光Rは透過することができる。
一方、近紫外・赤発光部29以外の発光部から近紫外・赤発光部29側に放射される青色の蛍光B、緑色の蛍光G、黄色の蛍光Yは光学膜層34で選択反射される。これにより、青色の蛍光B、緑色の蛍光G、黄色の蛍光Yは近紫外・赤発光部29の赤色蛍光体14に再吸収されないので取出し効率が低下することはない。この結果、近紫外・緑発光部28から発光される緑色の蛍光Gと、近紫外・赤発光部29から発光される赤色の蛍光Rと、近紫外・青発光部27から発光される青色の蛍光Bに加えて、2つの青・黄発光部23から発光される青色LED光Bと黄色の蛍光Yが混光して高光度で演色性が高い白色光を得ることができる。
[実施例3の第1の実施形態の効果]
基板部上に、近紫外LEDを用いた青、緑、赤発光部と、青色LEDを用いた青・黄発光部を複数配置したLED発光装置において、近紫外・赤発光部に青色光及び緑色光及び黄色光を選択反射する光学膜層を備えることにより、近紫外・赤発光部の赤色蛍光体に青色光及び緑色光及び黄色光が再吸収されることを防止できる。また、青・黄発光部を複数追加することによって光度を高めることができる。この結果、光の取出し効率が高く、光度調節が容易で、且つ、演色性に優れたLED発光装置を提供することができる。また、反射性枠体7を備えることにより、放射方向に向けて指向性を高めることができる。尚、近紫外LEDを用いた発光部と青色LEDを用いた発光部は、必要とする光度と演色性によって数量を調節してもよい。
[実施例3の第2の実施形態の説明:図8]
次に、図8を用いて実施例3の第2の実施形態のLED発光装置85について説明する。図8は、LED発光装置85の断面図を示す。LED発光装置85が実施例1の第3の実施形態のLED発光装置60と異なるところは、基板部5上に反射性枠体7を備え、内部に青色LEDを用いた青・緑発光部21、青・赤発光部22、青・黄発光部23に加えて、青・黄発光部23を1つ追加配置した点である。基本的な構成及び動作は実施例1の第1の実施形態と同様であるので同一要素には同一番号または同一符号を付し、重複する説明は一部省略する。
図8において、本実施形態は、実施例1の第3の実施形態の変形例であり、青・緑葉光部21と、青・赤発光部22と、青・黄発光部23を配置し、さらに青・黄発光部23を1つ追加配置したものである。追加する青・黄発光部23で光度を補い、青・緑発光部21と青・赤発光部22で演色性を確保できる利点がある。
ここで、青・緑発光部21では、前述と同様に青色LED光Bと緑色の蛍光Gが封止部4を透過し空気中に放射される。また、青・赤発光部22では、同様に、青色LED光Bと、赤色の蛍光Rが光学膜層34及び封止部4を透過し空気中に放射される。また、両側に配置した青・黄発光部23では、同様に青色LED光Bと黄色の蛍光Yが封止部4を透過し空気中に放射される。また、LED発光装置85の発光スペクトルと光学膜層の反射特性は、実施例1の第3の実施形態のLED発光装置60と同様である(図12参照)。この結果、緑色の蛍光Gと黄色の蛍光Yが青・赤発光部22の赤色蛍光体14に再吸収されないので取出し効率が低下することはない。
[実施例3の第2の実施形態の効果]
基板部上に、青色LEDを用いた青・緑発光部と、青・赤発光部とを配置し、さらに青・黄発光部を複数配置したLED発光装置において、青・赤発光部に緑色光及び黄色光を選択反射する光学膜層を備えることにより、青・赤発光部の赤色蛍光体に緑色光及び黄色光が再吸収されることを防止できる。また、青・黄発光部を複数追加配置することによって光度を高めることができる。この結果、光の取出し効率が高く、光度調節が容易で、且つ、演色性に優れたLED発光装置を提供することができる。尚、各色発光部は、必要とする光度と演色性によって数量を調節してもよい。また、反射性枠体7を備えることにより、放射方向に向けて指向性を高めることができる。
1 青色LED(素子)
2 緑色LED(素子)
3 近紫外LED(素子)
4 封止部
5 基板(基板部)
7 反射性枠体
8 隔壁(隔壁部)
11 青色蛍光体
12 緑色蛍光体
13 黄色蛍光体
14 赤色蛍光体
16 青色蛍光体層
17 緑色蛍光体層
18 黄色蛍光体層
19 赤色蛍光体層
21 青・緑発光部
22 青・赤発光部
23 青・黄発光部
24 青・緑・黄発光部(従来例)
25 緑・赤発光部(従来例)
26 青・緑・黄・赤発光部(従来例)
27 近紫外・青発光部
28 近紫外・緑発光部
29 近紫外・赤発光部
31、32 実装領域
34、34a、34b 光学膜層(誘電体多層膜)
50、55、60、65、70、75、80、85 発光装置(LED発光装置)
100、110、120、130、200、300 従来例の発光装置

Claims (8)

  1. 基板部と、前記基板部上に配置された複数色の発光部と、前記複数色の発光部を被覆する封止部とからなるLED発光装置において、
    前記複数色の発光部は、LED素子と蛍光体層とからなり、
    前記蛍光体層は、前記LED素子からの発光を励起光として吸収し波長を変換する蛍光体を含有する樹脂からなり、
    前記複数色の発光部のうち、長波長側の蛍光体層を有する発光部は、光学膜層を備え、前記光学膜層は誘電体多層膜からなり、短波長側の蛍光を選択反射することを特徴とするLED発光装置。
  2. 前記複数色の発光部は、青色LED素子と緑色蛍光体層からなる青・緑発光部と、前記青色LED素子と赤色蛍光体層からなる青・赤発光部と、により構成され、前記青・赤発光部は、緑色光を選択反射する特性の前記光学膜層を備えることを特徴とする請求項1に記載のLED発光装置。
  3. 前記複数色の発光部は、前記青色LED素子と黄色蛍光体層からなる青・黄発光部と、前記青・赤発光部と、により構成され、前記青・赤発光部は、黄色光を選択反射する特性の前記光学膜層を備えることを特徴とする請求項1に記載のLED発光装置。
  4. 前記複数色の発光部は、前記青・黄発光部と、前記青・緑発光部と、前記青・赤発光部と、により構成され、前記青・赤発光部は、緑色光及び黄色光を選択反射する特性の光学膜層を備えることを特徴とする請求項1に記載のLED発光装置。
  5. 前記複数色の発光部は、近紫外LED素子と前記緑色蛍光体層からなる近紫外・緑発光部と、前記近紫外LED素子と前記赤色蛍光体層からなる近紫外・赤発光部と、前記近紫外LED素子と青色光蛍光体層からなる近紫外・青発光部と、により構成され、前記近紫外・赤発光部は、青色光及び緑色光を選択反射する特性の光学膜層を備えることを特徴とする請求項1に記載のLED発光装置。
  6. 前記複数色の発光部は、前記青・黄発光部と、前記近紫外・緑発光部と、前記近紫外・赤発光部と、前記近紫外・青発光部と、により構成され、前記近紫外・赤発光部は、青色光と緑色光と黄色光を選択反射する特性の光学膜層を備えることを特徴とする請求項1に記載のLED発光装置。
  7. 前記基板部上に、前記複数色の発光部が複数実装されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のLED発光装置。
  8. 前記基板部の上面に反射性枠体を設け、前記複数色の発光部は、前記反射性枠体の内部に配置され、前記封止部により封止されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のLED発光装置。
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