JP2009509077A - 内燃機関エンジンのシリンダースリーブ、およびこのシリンダースリーブが装着されたシリンダーブロック - Google Patents

内燃機関エンジンのシリンダースリーブ、およびこのシリンダースリーブが装着されたシリンダーブロック Download PDF

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Abstract

本発明は、内燃機関エンジンのシリンダー(A1)の円筒壁に装着されたシリンダースリーブ(2)に関する。この発明のシリンダースリーブ(2)は、ピストンの移動をガイドする内壁(3)と、シリンダーの円筒壁上に位置する外壁(4)からなっている。シリンダースリーブ(2)の外壁(4)の上部(6)は、シリンダースリーブの内壁(3)と外壁(4)の境界となるスリーブ(2)の上端(5)に向かって広くなっている。本発明はまた、内燃機関エンジンのシリンダーブロックに関するもので、少なくとも2つのシリンダー(A1、B1)を有し、それぞれのシリンダー(A1、B1)にこのようなシリンダースリーブが装備されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関エンジンのシリンダーの円筒壁を覆うシリンダースリーブ、およびこのシリンダースリーブが装着されたシリンダーを少なくとも一つもつシリンダーブロックに関するものである。
一般に、内燃機関エンジン、あるいは熱機関エンジンは、エンジンブロックを有し、内部に少なくともシリンダーがあり、シリンダー内壁には、ロッドのような連結手段によってクラックシャフトに連結したピストンが動いている。
エンジンブロックは、3つの主要素があり、その1つは、1または複数のシリンダーを有していることからシリンダーブロックと呼ばれている。本発明では、「シリンダーブロック」は、シリンダーが一つのエンジンも包含している。
シリンダーブロックの一端は、シリンダーヘッド(第2の主要素)と接し、シリンダーヘッドには、内燃機関エンジンに必須の手段である吸気手段、排気手段、および任意に点火手段がある。シリンダーブロックの他端は、エンジンクランクケースと接して、エンジンクランクケースにはクランクシャフト(第3の主要素)が内蔵されている。
内燃機関エンジンがロータリーピストンエンジンに対して往復運動タイプピストンであるとき、エンジンブロックは、少なくともシリンダーを有して、シリンダーには真直ぐな円筒壁があり、ロッドによりクランクシャフトに連結されたピストンが往復運動することができる。
シリンダーヘッドは、シリンダーまたはシリンダーのそれぞれに対する分配手段であって、例えば少なくとも1つの吸気バルブ、少なくとも1つの排気バルブ、および任意に点火プラグ、これらバルブを制御する機械的手段を備えている。エンジンクランクケースはまた、クランクシャフト、ロッド、およびエンジンの潤滑に必要な潤滑油溜がある。
内燃機関エンジンのこれら三つの主要素間、すなわち、シリンダーブロックとシリンダーヘッドの間、シリンダーブロックとエンジンクランクケースの間をシールするためにガスケットが使用される。より詳細には、シリンダーブロックとシリンダーヘッドの間の上部シールには、この目的に特別に開発されたシリンダーヘッドガスケットが使用される。
内燃機関エンジンの動作モードが、2ストロークか4ストローク、圧縮点火かスパーク点火の如何なるタイプのものであっても、それぞれのシリンダーは、燃焼に必要な燃料と空気の取入れ段階、燃料/空気混合気の圧縮段階、燃料/空気混合気の内部燃焼段階、および燃焼した燃料の排出段階がある。これら四つの段階は、適切な内燃機関様式によって、2または4サイクルになっている。
内燃機関エンジンの様式やその製造材料は、一種の爆発であるエンジン燃焼段階で受ける応力によって決められることは容易に理解されよう。
一方、作動中に受ける靜的および動的応力に充分耐え得るようにすることと、エンジンを出来る限り軽くしようとすることで、一つの妥協が求められている。エンジンが作動中に受ける靜的応力と動的応力に耐えることができる能力は、一方でシリンダーヘッドとクランクケースに圧力が加わることに起因する応力と、内部燃焼または爆発段階による膨張力に耐えられる硬度であり、他方で、膨張力を吸収し、それによって膨張力とその他応力に起因する変形を最小限に抑える可撓性または弾性の間で妥協が求められる。
実際、変形は、一般に熱力学サイクルの動的応力に拠っている。しかし、シリンダーヘッドと、シリンダーヘッドを覆うヘッドカバーに加わる圧力に起因する応力でも同様に変形が起きる。
外部から加わる応力に対する耐性と変形に対する弾性を満たす内燃機関エンジンの構造で行われる妥協のほとんどは、エンジンを軽量合金、通常アルミニウム合金で作り、シリンダーのそれぞれには、シリンダーの口径を決めるシリンダースリーブが硬質材料で作られて装着されている。
シリンダースリーブは、固定してもよく、また動くようにしてもよい。固定するときには、シリンダーブロ内に耐久的に装着されるか、あるいは取り外しできるように装着される。
本発明は、内燃機関エンジンのシリンダーの円筒壁を覆うシリンダースリーブで、シリンダースリーブは固定させるが、随意に取り外しできるものである。
シリンダースリーブのあるしたシリンダーブロックをもつ内燃機関エンジンの利点は、軽く弾性のあるエンジンと、硬いシリンダー、特にピストンの摩擦に耐える硬さのシリンダーをもつことである。
しかしながら、シリンダーの円筒壁をシリンダースリーブで覆うと、シリンダーブロックに加わる応力に、さらに燃焼段階時の爆発力とそれに伴う熱変化が加わるという不都合な問題が起きることが観測されている。
実際、上述したようなシリンダーブロックは、その他要件とともに、シリンダーブロックとシリンダーヘッドの間にシールを入れる必要性を考慮しなければならない。
このシールは、例えば、金属フォイルを複数枚重ねたシリンダーヘッドガスケットで実現できる。
このように、シリンダーヘッドガスケットは、シリンダーブロックとシリンダーヘッドの間を、シリンダー軸方向に所定の弾性をもってシールすることができる。
しかしながら、このシールは、シリンダーヘッド表面に面するシリンダーブロック表面が、エンジンが動いている全時間で、多かれ少なかれ同一挙動しているときにのみ効果がある。
しかるに、軽く、比較的軟かい合金のシリンダーブロックと、重く、硬い材料のシリンダースリーブの二種の材料でなるシリンダーブロックは、二つの成分が異なる熱的挙動をすることは容易に理解できる。
加えて、空気または水によるシリンダーブロックの冷却は、シリンダーブロックの寸法、シリンダーの数や配列により影響を受け易いので、シリンダーブロックを考えるときには、シリンダーブロックの熱的挙動に特に注意を払う必要がある。
さらに、多くのエンジンでは、シリンダースリーブ上縁は、シリンダーブロックとシリンダーヘッドの接触面より下にある。その結果、この状態ではシリンダーヘッドガスケットは、実質的に、あるいは専ら、軽い金属でできたシリンダーブロック本体の上に位置することになる。
さらに、燃焼時、すなわち燃料が爆発するときには、シリンダースリーブそれぞれの膨張により、隣合う2つのシリンダー間に位置するシリンダーブロックの部分によって形成される橋掛け部分に異常に高い圧力を生じさせる。シリンダーブロックのこの部分に及ぼす圧力は、シリンダーブロックの破壊に繋がることになる。
別の大きな問題点は、やはり隣合う2つのシリンダー間の橋掛け部分の膨張であり、まず、シリンダーヘッドガスケットに強い圧力を加えて、シリンダーブロックのこの部分にある金属を可塑化する。次いで、この膨張は、隣合う2つのシリンダースリーブに強い圧力をかけ、膨張に必要な隙間を“創り出す”。この結果起きるシリンダースリーブの変形は、シリンダースリーブの内壁と、対応するピストンの間の接触に極めて不利である。
最後に、エンジンが冷却すると、金属の可塑化は、特にアルミニウムの場合には、シリンダースリーブとシリンダーブロックの間に割れ目を作り、シリンダーヘッドガスケットのシール性を損なうことになる。
シリンダーブロックが熱により加わる圧力に耐えるかどうかに関し、この圧力を特に大きく受け、かつ危険な場所は、隣合う2つのシリンダー間の隙間である。
シリンダースリーブのあるシリンダーを少なくとも二つもつシリンダーブロックの従来の考え方によれば、シリンダースリーブは、直線状の円筒管形状であり、その内壁はピストンの往復運動をガイドし、外壁はシリンダーの円筒壁上の支持体となっている。シリンダースリーブの内壁と外壁は、一体の円筒で、回転円筒形である必要はなく、シリンダーヘッドガスケットの少なくとも一部を受けるシリンダースリーブ上縁で互いに境界をつくっている。
二つあるいはそれ以上のシリンダーをもつシリンダーブロックに関し、それぞれのシリンダーにはシリンダースリーブが装備され、シリンダーブロックは、硬く、熱伝導の低い域と、軟く、熱伝導の良い域が交錯している。隣合う2つのシリンダー間には僅かな隙間しかないので、燃焼段階時に隣合う2つのシリンダー間の隙間に過熱を防ぐような冷却管を置くことは一般に不可能である。これは、裂目の発生する危険性を高め、シリンダーブロックにかかる圧力に対しての耐性を損なうことになる。
また、別に、隣合う2つのシリンダー間の隙間でアルミニウムなどの軽金属の熱膨張があるという問題があり、これはしばしば大きい問題でもある。この熱膨張は、シリンダーヘッドガスケットに極めて強い応力を加え(胴体内部の可塑化)、シリンダースリーブが胴体内部でシリンダー内側方向に変形する原因となり、これは、ピストン/シリンダースリーブの関係を非常に悪くすることになる。
本発明の目的は、上に述べた不都合を解決する方法を提供することにあり、特に、シリンダースリーブをしたシリンダーの改良を提案することである。
本発明の目的は、シリンダースリーブを、内燃機関エンジンのシリンダーの円筒壁に装着され、ピストンの動きをガイドする内壁と、シリンダーの円筒壁上の支持体となる外壁とからなり、内壁と外壁は一体の円筒形で、少なくともシリンダーヘッドガスケット部分を受けるシリンダースリーブ上縁で互いに境界をつくっているシリンダースリーブとすることで達せられる。
本発明によれば、シリンダースリーブの外壁は、上部分がシリンダースリーブ上縁に向かって厚さが増している。
本発明の形態は、隣合う2つのシリンダーが必要な距離を隔てて配置する従来の内燃機関エンジンシリンダースリーブの概念を保持し、シリンダーブロックとシリンダーヘッドへの間の接触面を可能な限り最高に均質にする必要性を同時に満たしている。
本発明の概念によれば、シリンダースリーブは、円筒形状であり、横断面は高さ方向全体で同じでなく、シリンダースリーブ上縁となる環状域で拡大部、またはシリンダースリーブの外壁が大きくなっている。本発明の概念によれば、相当するシリンダースリーブの最高位置で隣合う二つのシリンダー間に普通に必要な間隔は、隣合う2つのシリンダーブロックの静的および動的安定性の面からの技術的要件を考慮している。同時に、シリンダーブロックとシリンダーヘッドが接触して仕切られた面で隣合う二つのシリンダーのシリンダースリーブ間の隙間をなくす、あるいは、少なくともシリンダーブロックの製造上許される程度に隙間を可能な限り小さくする。
これで、シリンダー胴体の上部に影響を与えないように、シリンダー間で軽金属をできるだけなくする。しかし、シリンダースリーブを機械内に組み立てる際の制約(許容度)で、シリンダースリーブ間の隙間を完全になくすことができないのは明らかである。
本発明で提案する方法は、その配置がシリンダースリーブの上部、すなわちシリンダースリーブの上縁の環状部分に係るものであるので、シリンダースリーブが固定して装着されたシリンダーにも、シリンダースリーブを取外しできるように装着されたシリンダーにも適用できる。
また、本発明で提案する方法は、シリンダースリーブの上部外壁表面がどのようなものでも、あるいは、例えばシリンダーとシリンダーブロックの密着性を良くするためにシリンダーブロックの鋳造後に線溝をつけたようなものであっても、あるいは、シリンダーブロックの金属が膨張するときシリンダースリーブ外壁上を滑り、その上部にあるシリンダースリーブの膨張に抗するような“コーナー効果”を生じさせてシリンダースリーブ内でピストンのガイド性をよくするようなスムースなものであっても、適用できる。
シリンダースリーブ上部分の拡大部は、様々な形状をとることができることが特定される。すなわち、シリンダースリーブ上部分の拡大部は、鋳造の制約またはその他製造面を考慮して、多少複雑な円錐形状、丸みのある形状とすることができる。
同様に、本発明によるシリンダースリーブ上部分の外壁の拡大部または拡大の寸法は、隣合う2つのシリンダーの円筒壁面に装着されたシリンダースリーブ外壁間の径方向間隔で決められる。
シリンダースリーブの上部分における拡大部は、エンジンが冷たい時に、隣合う2つのシリンダーの円筒壁に装着された2つのシリンダースリーブの上端間に、隙間が僅かあるように決められる。この隙間は、エンジンが暑くなると少なくなる、またはなくなる。
反対に、シリンダースリーブの上部分における拡大部は、エンジンが熱い時に、隣合う2つのシリンダーの円筒壁に装着された2つのシリンダースリーブの上端間に隙間がないように決められる。エンジンが再度冷たくなった時には、僅かな隙間が現れる。
この発明の目的はまた、少なくとも2つのシリンダーをもち、それぞれのシリンダーが、上記に述べた特性を有するシリンダースリーブが装着された円筒壁をもつ内燃機関エンジンのシリンダーブロックで達せられる。
このシリンダーブロックは、シリンダーブロックの上表面が隣合うシリンダースリーブの間に実質隙間がないように、またはエンジンが暖かいとき、シリンダーブロックの上表面が隣合う2つのシリンダーに装着されている2つのシリンダースリーブの間に実質隙間がないようにすることができる。
本発明の他の特徴および利点は、本発明の実施の形態を説明する以下の記述で明らかになろう。この説明は、図面を参照して行う。
以下の説明では、内燃機関エンジンの隣合う2つのシリンダーそれぞれのシリンダー内壁に装着される2つのシリンダースリーブを配置している。
本発明によるシリンダースリーブが装備されたシリンダーの数は、本発明の本質にとって重要でないことは、いうまでもない。エンジンが3つまたはそれ以上のシリンダーをもつ場合のシリンダーの配置も同様である。
以下に述べる本発明の2つの実施の形態において、同じ要素は同じ参照番号にしてある。相当する要素は、第1の実施の形態の参照数字は、第2の実施の形態では100だけ大きくしている。
本発明によるシリンダースリーブが装着されたシリンダーにおいて、隣合う2つのシリンダーは、シリンダースリーブの第1の実施の形態ではA1とB1とし、第2の実施の形態ではA2とB2としている。
本発明の第1の実施の形態によるシリンダースリーブ2は、内燃機関エンジンのシリンダーブロックCのシリンダーA1またはB1の円筒壁1に装着される。シリンダースリーブ2は、ピストンの動きをガイドする内壁3と、シリンダーA1またはB1の円筒壁1の支持体となる外壁4で構成される。内壁3と外壁4は、一体の円筒形で、それらの境界がシリンダーブロックとシリンダーヘッドの間に挿入されたシリンダーヘッドガスケットの一部を受けるシリンダースリーブの上縁5となっている。シリンダースリーブ2の外壁4は、シリンダースリーブ2の上縁5に向かって厚くなった上部分6を有している。
図1〜3に示した本発明の第1の実施の形態によれば、シリンダースリーブ2の外壁4は、ほとんど円錐形状の上部分6を有している。
外壁4には、シリンダーブロックCとシリンダースリーブ2間の結合を密にするための細溝8が作られている。この細溝8は、シリンダースリーブの軸方向全長、すなわちシリンダースリーブ上縁5の所まで、あるいは上部分6を除くシリンダースリーブの軸方向長に作ることができ、また同様に、細溝8はシリンダースリーブの環状部分に限ることができる。しかし、シリンダースリーブ2は、シリンダースリーブが取外しできるものであるときは細溝をなしにしたり、また反対に細溝をシリンダースリーブの上表面にまで設けることも考えられる。
本発明のシリンダースリーブ外壁4の上部分6の拡大部は、隣合う2つのシリンダーA1、B1の円筒壁1に装着された2つのシリンダースリーブ2の外壁4間の径方向の距離7(図5参照)により決められる。図3では、拡大部は9にしてある。
一方で図1に、他方で図2、3に示しているように、本発明のシリンダースリーブの外壁4における上部分6の拡大部9は、凹面形状(図1)または円錐形状(図2、3)にすることがしてできる。図3の詳細Aに示した円錐形は、外壁4の直線周面とシリンダースリーブ2の円錐形上部分6の方向の間の角度11で簡単に示すことができる。
実際上の理由から、非円錐形周面縁部10のシリンダースリーブの外壁4の上部分6に上縁5を結合させるのが有利である。この形態は、機械加工の後にシリンダーヘッドガスケットを単一支持直径とする利点がある。円錐形拡大部がない場合、製造許容範囲にしたがって機械加工が行なわれ、その結果シリンダースリーブはヘッドガスケットで正確に同じ支持表面を有していない。
図4に示す本発明によるシリンダースリーブの第2の実施形態によれば、シリンダースリーブ102は、ピストンの動きをガイドする内壁3と、シリンダーの円筒壁1上の支持体となる外壁104とを備えている。シリンダースリーブ102の内壁3と外壁104は、実質的に一体の円筒形で、少なくともシリンダーヘッドガスケット部分を受けるシリンダースリーブ上縁5で互いに境界をつくっている。
第2の実施形態は、第1の実施形態とは、上部分106または6の拡大部の形状が基本的に異なっている。実際、本発明によるシリンダースリーブの外壁の拡大部が技術的に合理的な形状を有することができ、図4による拡大部は、上縁5に向かって環状の凸状部、次いで環状の凹状部を備えている。したがって、直線形状の非連続的拡大とは違って、基本的に連続した拡大である。上部分6または106の最大直径は、いずれの場合も、シリンダースリーブの上縁5にある。
本発明のこの構成により、隣合う2つのシリンダーA1、B1またはA2、B2の円筒壁1に装着された2つのシリンダースリーブ2または102の上縁5は、エンジンが冷たい時には、極く僅かな隙間7を作り出し、エンジンが暖かい時にこの隙間がなくなる。図6において例外として隙間のない例を71で示している。
本発明のこの構成はまた、隣合うシリンダースリーブ間に熱ブリッジを作ることができ、特にシリンダースリーブ2の上縁5とシリンダーを覆うシリンダーヘッドの間に挿入されたシリンダーヘッドガスケットを支持するための実際に連続した支持表面を作ることを可能にしている。
エンジンが冷たい時に隣合う2つのシリンダースリーブ間にごく僅かな隙間7を設けて本発明によるシリンダースリーブを備えたシリンダーブロックを実施するか、あるいはこのような隙間をなしにするかは、少なくとも部分的には、シリンダーブロックが鋳造される場合に考えなくてはならない製造時の許容度と、内燃機関が稼動している時にシリンダーブロックとシリンダースリーブの不可避な膨張を考慮することによって、決められる。
本発明の第1の実施の形態であり、隣合う二つのシリンダーに装着されたシリンダースリーブの軸方向断面図である。 隣合う二つのシリンダーに装着された図1のシリンダースリーブの部分斜視図である。 図1の二つのシリンダースリーブの詳細を示す図である。 本発明の第2の実施の形態であり、隣合う二つのシリンダーに装着されたシリンダースリーブの軸方向断面図である。 4つのシリンダーが一列になったシリンダーブロックの大略斜視図である。 4つのシリンダーを互いにずらして配列したシリンダーブロックの大略斜視図である。

Claims (8)

  1. 内燃機関エンジンのシリンダー(A1)の円筒壁(1)に装着され、ピストンの動きをガイドする内壁(3)と、シリンダーの円筒壁(1)上の支持体となる外壁(4)とからなり、前記内壁(3)と前記外壁(4)は一体の円筒形で、少なくともシリンダーヘッドガスケット部分を受けるシリンダースリーブ上縁(5)で互いに境界をつくっているシリンダースリーブ(2)であり、
    前記外壁(4)は、円錐形状になった上部分(6)を有し、前記上部分(6)を除いて細溝(8)が形成されていることを特徴とするシリンダースリーブ。
  2. 前記外壁(4)の前記上部分(6)は、隣合う2つのシリンダー(A1、B1)の円筒壁(1、1)を覆う2つのシリンダースリーブ(2、2)の外壁(4、4)間の径方向の距離により決められる円錐形状の拡大部(9)をもつことを特徴とする請求項1に記載のシリンダースリーブ。
  3. 前記外壁(4)の前記上部分(6)における拡大部(9)は、エンジンが冷たい時に、隣合う2つのシリンダー(A1、B1)の円筒壁(1、1)に装着された2つのシリンダースリーブ(2、2)の上縁(5、5)が、僅か隙間(7)があるように決められることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダースリーブ。
  4. 前記外壁(4)の前記上部分(6)における円錐形状拡大部(9)は、エンジンが熱い時に、隣合う2つのシリンダー(A1、B1)の円筒壁(1、1)に装着された2つのシリンダースリーブ(2、2)の上縁(5、5)が、隣合う2つのシリンダースリーブ(2、2)間に隙間がない、またはほんの僅かある程に互いに近接するように決められることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダースリーブ。
  5. シリンダースリーブの外壁(4)の上部分(6)は、細溝(8)が形成されていないことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項に記載のシリンダースリーブ。
  6. 少なくともシリンダー(A1)をもつ内燃機関エンジンのシリンダーブロック(C)であり、
    前記シリンダー(A1)またはシリンダー(A1、B1)のそれぞれは、請求項1ないし5いずれか1項に記載のシリンダースリーブ(2)を装備した円筒壁(1)をもつことを特徴とするシリンダーブロック。
  7. シリンダーヘッドガスケットを受けるシリンダースリーブ上縁(5)は、隣合う2つのシリンダースリーブ(2、2)間に実質的に隙間を作らないようにされていることを特徴とする請求項6に記載のシリンダーブロック。
  8. シリンダーヘッドガスケットを受けるシリンダースリーブ上縁(5)は、エンジンが熱い時に、隣合う2つのシリンダースリーブ(2、2)間に隙間を作らないようにされていることを特徴とする請求項6に記載のシリンダーブロック。
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