JP2009505996A - コロイド形成剤を含んでなる粉末状ステロール調製物 - Google Patents

コロイド形成剤を含んでなる粉末状ステロール調製物 Download PDF

Info

Publication number
JP2009505996A
JP2009505996A JP2008527346A JP2008527346A JP2009505996A JP 2009505996 A JP2009505996 A JP 2009505996A JP 2008527346 A JP2008527346 A JP 2008527346A JP 2008527346 A JP2008527346 A JP 2008527346A JP 2009505996 A JP2009505996 A JP 2009505996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
sterol
sterols
gum arabic
stanols
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008527346A
Other languages
English (en)
Inventor
ペーター・ホルラッハー
ロベルト・ザラツ
イェルク・シュヴァルツァー
ユルゲン・ギールケ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cognis IP Management GmbH
Original Assignee
Cognis IP Management GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cognis IP Management GmbH filed Critical Cognis IP Management GmbH
Publication of JP2009505996A publication Critical patent/JP2009505996A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/10Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
    • A23L33/105Plant extracts, their artificial duplicates or their derivatives
    • A23L33/11Plant sterols or derivatives thereof, e.g. phytosterols
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/12Antihypertensives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Dairy Products (AREA)

Abstract

本発明は、a)ステロールおよび/またはスタノールおよび/またはそれらのエステルと、b)アラビアゴム、ゼラチン、トラガカント、アルギネート、カラギーナン、グアーガムおよびキサンタンからなる群から選択される天然高分子コロイド形成剤と
を、a)とb)の量比10:90〜80:20で含有する粉体形状製剤に関する。食品中の改善された分散挙動のため、該粉末状製剤は疎水性のステロールおよび/またはスタノールを容易に加工することを可能とし、良好な貯蔵安定性を有するとともに味がない。好適な天然高分子コロイド形成剤はアラビアゴムである。

Description

本発明は、概して食品に、より詳しくは、食品、化粧および医薬品用の製剤中へ配合するためのステロール、スタノールおよび/またはそれらのエステルを含有する調製物、その製造方法に、およびこのような調製物を含有する製剤、より詳しくは食品に関する。
ステロールおよびスタノールをそのコレステロール低減特性のために食品へ添加すること、およびその結果、アテローム性動脈硬化、心臓疾患および高血圧などの将来の病気が予防されることは、長年にわたって知られてきた。
フィトステロールおよびスタノールは水不溶性で油脂に僅かに可溶なだけであるため、食品製剤、化粧品または医薬品中にこれらのコレステロール低減剤を配合するには、相当な問題が課される。該物質の好ましくない溶解挙動は、乏しい分散性だけでなく、生体利用性の低下および食品製剤の満足でない安定性をももたらす。そのため、これらの問題を解決するための多くの調製物を先行技術は提案している。
溶解性を高める努力としては、例えば欧州特許出願EP1275309A1で請求されたステロールエステル調製物、または米国特許US5,502,045に記載されたスタノールエステルが挙げられ、そのより良い溶解性によりそれらは僅かに改善された加工性を有するものの、遊離ステロールに関連して異なるコレステロール低下作用も示していた。
多くの特許出願には、ステロールの利用度を、その粒度を主に微粉化により下げることによって、いかに改善し得るかについて記述されている。ステロールが0.1〜30μmの粒度分布を有するステロール分散体の製造方法は、国際特許出願WO03/105611A2に開示されている。残念ながら、製造された分散体は、沈降または汚染危険の結果、長期の保存寿命を有さない。
しかしながら、ステロール粒子の微粉化は、それ自体では良好な配合の達成を可能とするのに十分ではないことが多い。微分散粒子の生体利用性は表面を増大することによって改善できるが、微粒化粒子は乏しい湿潤挙動を示し、容易に凝集して水含有表面上に浮揚するのが通常である。多くの場合には、粉末化ステロールは、強力な混合を伴う特別な方法によってのみ飲料中に分散し得る。しかしながら、強力な混合は、食品製造業者の最終使用者にとって通常利用されない。
そのため、多くの製造業者は、ステロールの微粉化と乳化剤の追加的使用を組み合わせている。この一例は、欧州特許EP0897671B1にクレームされた製剤であって、該製剤は、選択された乳化剤との混合物における粒度が大きくて15μmのステロールとステロールエステルを含有し、ここで、乳化剤とステロールの水相中の重量比は1:2より小さい。通常用いられる乳化剤は、モノグリセリドおよびポリソルベートである[US6,623,780B1、US6,376,482B2、WO02/28204A1]。低タンパク質含量を有し、並びに乳化剤としてモノおよびジグリセリドを含有する粉体形状ステロールエステル調製物が、国際特許出願WO03/086468A1に開示されている。かかる乳化剤が高い適合性によって区別され、および食品乳化剤として知られることがあったとしても、乳化剤も食品中に存在する他の物質の生体利用性に影響を与えることから、または乳化剤が調製物の安定性に悪影響を与え得ることから、かかる乳化剤の使用量を減らすための或いは乳化剤を完全に避けるためさえの努力がなされつつある。
乳化剤を避けることは、より良い分散性のために増粘剤を含有する欧州特許EP1059851B1に開示されたステロール調製物の目的でもあった。国際特許出願WO98/13023には、糖類に基づく微粒化ステロールは水性分散液中で加工される。しかしながら、水性懸濁液の形態における調製物は、一般に、その物理化学的および微生物学的な性質に関して乏しい貯蔵安定性を示す。こうした貯蔵の問題は、乾式調製物の使用によって回避することができる。
乾燥粉末の調製物などのような溶解性と分散性を向上させるための多くの方法が、国際特許出願WO99/63841A1に記載され、PEG、PVP、コポリマー、セルロースエーテルおよびエステルが担体として提案されている。担体としての食品ベースを粉末化ステロールのために直接使用することも知られている(EP1003388B1を参照)。
しかしながら、親油性成分を含有する乾燥粉末を使用する主要な障害は、分散性の問題である。そのため、そのような調製物には他の助剤、一般的な乳化剤を配合しなくてはならないのが通常である。容易に分散可能なステロール含有粉末調製物は、欧州特許EP0947197B1、国際特許出願WO03/000075A1および米国特許5,932,562に記載されている。マルトデキストリンはこれらの調製物における担体であるが、乳化剤の助けなしには使用できない。
ドイツ公開公報DE10253111A1は、乳化剤を用いずに水中に容易に再分散できる、平均粒度が0.01〜100μmの粉体形状フィトステロール調製物をも開示する。保護コロイド、とりわけ加工澱粉またはアラビアゴムの助けにより、スクロースなどの可塑剤と組み合わせたとしても、容易に分散できる粉末を噴霧乾燥によって製造することができる。さらに可塑剤としての糖類の一つの欠点は、ステロール調製物の無味でないことにあり、そのため、その後の様々な食品中でのその使用が制限される。
欧州特許出願EP1275309A1 米国特許US5,502,045 国際特許出願WO03/105611A2 欧州特許EP0897671B1 米国特許US6,623,780B1 米国特許US6,376,482B2 国際特許出願WO03/086468A1 欧州特許EP1059851B1 国際特許出願WO98/13023 国際特許出願WO99/63841A1 欧州特許EP1003388B1 欧州特許EP0947197B1 国際特許出願WO03/000075A1 米国特許5,932,562 ドイツ公開公報DE10253111A1
本発明が解決すべき課題は、乳化剤の使用を低減または完全に避けつつ、ステロールおよびスタノールを食品中に容易で効果的に分散および配合することを可能とする配合物を提供することであった。該ステロール配合物は、容易に製造され、高い貯蔵安定性と無味であることによって区別されるべきものである。
発明の開示
本発明は、
a)ステロールおよび/またはスタノールおよび/またはそれらのエステルと、
b)アラビアゴム、ゼラチン、トラガカント、アルギネート、カラギーナン、グアーガムおよびキサンタンからなる群から選択される天然高分子コロイド形成剤と
を、a)とb)の量比10:90〜80:20で含有する粉体形状製剤に関する。
本発明による調製物は良好な安定化特性、低減された凝結/凝集特性および改善された湿潤性によって区別され、それによって、ステロール、スタノールおよびそれらのエステルを水含有製剤および脂肪含有製剤中へ容易に分散させることが可能となる。本発明による調製物は、高価な機械装置を用いずに更に加工することができるため優れた取扱い挙動を有し、無味のステロール含有製剤が得られ、高い貯蔵安定性を示す。
本発明による製剤は、食品、とりわけ乳汁、乳飲料、乳清およびヨーグルト飲料、マーガリン、果汁、果汁混合物、果汁飲料、野菜ジュース、炭酸および無炭酸飲料、大豆乳飲料または高タンパク質液体代用食品飲料および発酵乳汁製剤、ヨーグルト、飲用ヨーグルトまたはチーズ製剤、並びに化粧用または医薬用製剤に、容易に配合し得る。
本発明による製剤は、乳化剤なしに好適に製造し得る。乳化剤がないことにより、他の助剤との不適合な反応の発生を低減させることができ、予備調製物の貯蔵安定性を著しく改善することができる。
表現「乳化剤を含有しない」とは、特に、レシチン、モノグリセリド、ジグリセリド、ポリソルベート、ステアリル乳酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、乳酸エステルおよびポリグリセロールエステルのような通常の食品乳化剤の使用を回避することを意味する。例えばコレステロールのような食品における天然の乳化剤を回避できないことは当然であるが、乳化剤を助剤として本発明によるステロール/スタノール製剤の製造中に添加しないことを意味する。
ステロールおよび/またはスタノール
植物および植物原材料から得られるステロール、所謂フィトステロールおよびフィトスタノールは、本発明の目的のために用いられる。既知の具体例は、エルゴステロール、ブラシカステロール、カンペステロール、アヴィーナステロール、デスモステロール、クリオナステロール、スチグマステロール、ポリフェラステロール、カリノステロール、シトステロールおよびそれらの混合物である。これらの中で、β−シトステロールおよびカンペステロールは好適に用いられる。水素化された飽和形態のステロール、所謂スタノールも使用する化合物のなかに含まれ、β−シトスタノールおよびカンペスタノールもやはり好適である。
植物原材料源には、とりわけ、大豆、カノーラ、パーム核、コーン、ココア、菜種、サトウキビ、ヒマワリ、オリーブ、コットン、ソーヤ、ピーナッツの種子および油またはトール製造由来の生成物が含まれる。
さらに、ステロールおよびスタノールの好適には飽和および/または不飽和C6−22、好ましくはC12−18脂肪酸によるエステル化生成物は扱われるが、本発明はこの種のエステルに限定されない。フェノール酸エステル、とりわけ桂皮酸、カフェイン酸およびフェルラ酸の誘導体を用いてもよい。
天然のエステルを植物原材料から直接得てよく、または、他のエステルとのエステル交換によってステロール/スタノールエステルを製造する。遊離のステロールまたはスタノールを対応する脂肪酸によってエステル化して得られる誘導体を使用してもよい。
しかしながら、エステル化誘導体は遊離のステロールおよびスタノールに関して改善された溶解性と分散性を示すため、本発明による製剤は遊離の未エステル化ステロールおよびスタノールを含有することが好ましい。
粉体形状製剤は、乳化剤を含有しない粉体形状製剤に基づき30〜50重量%、とりわけ35〜45重量%のステロール、スタノールおよび/またはステロールとスタノールのエステルを含有することが好ましい。
従って、本発明は、上記組成を有するステロール/スタノール(エステル)調製物を含有する製剤にも関する。該製剤は、食品の全重量に基づき0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%の粉体形状製剤を含有する飲料および乳製品において使用することが好ましい。
天然高分子コロイド形成剤
本発明の目的にとって好適に用いられる天然高分子コロイド形成剤は、アラビアゴム、ゼラチン、トラガカント、アルギネート、カラギーナン、グアーガムおよびキサンタンからなる群から選択される。選択されるコロイド形成剤は、水中に膨潤後の低い粘度によって区別される。難溶性ステロールおよび/またはスタノールは調製物中で好適に用いられるため、用いる担体の選択は低粘度材料に限定される。例えば加工澱粉およびデンプン誘導体のような高粘度材料は安定な分散体を形成しないことが、試験によって判明した。
a)ステロールおよび/またはスタノールおよび/またはそれらのエステルとb)天然高分子コロイド形成剤が10:90〜80:20という本発明による量比は、担体材料の選択によっても生じる。過剰に多量のコロイド形成剤を用いる場合には、様々な食品における最終調製物の有利な分散特性がそうであるように、分散体の安定性は減少し、粉末製造中の分散体の噴霧特性は悪化する。担体材料の使用量が少なすぎる場合には、粉末の湿潤性、従って食品でのその容易配合性は、悪影響を受ける。よって、a)とb)の比率は35:65〜65:35が好ましく、36:65〜45:55の比率が特に好ましい。
特に好適な調製物では、ステロール含有粉末調製物における他の助剤の含量は最小であるため、本発明による製剤は粉体形状調製物に基づき50〜70重量%、とりわけ55〜65重量%の天然高分子コロイド形成剤を含有することが好ましく、アラビアゴムが最も適当であることが判った。
アラビアゴム
アラビアゴムは、ポリアラビン酸のカルシウム塩、マグネシウム塩およびカリウム塩の混合物で表される平均分子量が260,000〜1,160,000ダルトンの天然多糖類である。アラビン酸の構造単位には、D−ガラクトース、L−ラムノース、L−アラビノースおよびD−グルクロン酸が含まれる。(1,3)−結合したβ−D−ガラクトピラノシル残基は、(1,6)−結合によって分枝した側鎖を含有する主鎖を形成する。それは、種々のアカシア(アラビアゴムノキ、アカキアセヤル)およびミモザ種の樹液から、樹皮に切り込みを入れ、傷を閉じるために樹木から除去される空気乾燥の樹液滴を集めることによって得られる。
アラビアゴムは、風味と精油を安定化するために、食品産業および特に飲料産業において広く使用されている。栄養生理学の観点から、それは低エネルギー値(例えばデンプンまたはマルトデキストリンの半分のエネルギー値)のバラスト材料である。そのため、飲料に使用することを意図する本発明によるステロール含有粉末の製造にとって、アラビアゴムは特に適当である。
製造
本発明による粉体形状ステロール/スタノール(エステル)調製物は、
a)粉末化ステロールおよび/またはスタノールおよび/またはそれらのエステルを、80〜100℃に加熱された水中に強い撹拌によって分散させ、
b)アラビアゴム、ゼラチン、トラガカント、アルギネート、カラギーナン、グアーガムおよびキサンタンからなる群から選択される天然高分子コロイド形成剤、好ましくはアラビアゴムを乾燥粉末として、a)とb)の量比10:90〜80:20で分散体に添加する工程、
c)分散体を高圧下で均質化する工程、および
d)均質化された分散体を噴霧乾燥する工程
によって得られる。
平均粒度が0.01〜50μm、好ましくは0.05〜30μm、とりわけ0.1〜10μmの微粒化ステロールおよびスタノールは、工程a)において好適に用いられる。アラビアゴムは、天然高分子コロイド形成剤として好適に用いられる。
噴霧乾燥する工程によって、キャリア材料による水系への分散性に乏しいステロールおよび/またはスタノールのコーティングとなり、得られる親水性表面によって特に水系への配合が著しく改善されるため、工程d)によって、乳化剤を使用する必要性を回避することが可能となる。
従って、本発明は、
a)微粒ステロールおよび/またはスタノールを、80〜100℃に加熱された水中に強い撹拌によって分散させる工程、
b)アラビアゴム、ゼラチン、トラガカント、アルギネート、カラギーナン、グアーガムおよびキサンタンからなる群から選択される天然高分子コロイド形成剤、好ましくはアラビアゴムを乾燥粉末として、a)とb)の量比10:90〜80:20で分散体に添加する工程、
c)分散体を高圧下で均質化する工程、および
d)均質化された分散体を噴霧乾燥する工程
を含んでなる、ステロール含有粉末の製造方法にも関する。
粒度
本発明による製剤の粒度分布は、製造方法に依存する。好適な噴霧乾燥工程では、平均粒度は通常0.01〜50μmの間であり、好ましくは0.1〜30μmの間、とりわけ1〜10μmの範囲内である。
粒度分布は、Beckman Coulter LS 230によって、1994操作説明書に従い光学型エマルジョン〔emulsion.rfd PIDS inclded(14.08.01)〕を用いて決定した。水を測定媒体として使用した。粒度測定は、分散体の製造直後に行った。選択した分散体の貯蔵試験を行った(実施例を参照)。
水1650gを約90℃に加熱した。次いで、Generol 122 NG(Cognis Deutschland GmbH & Co.KG製の粉末化ステロール)200gを強く撹拌しながら添加し、ステロールが微分散するまで撹拌を続けた。次にアラビアゴム(乾燥物質94%)319gを添加した。混合物を75℃に冷却し、分散体をSchroeder LAB 100/60ホモジナイザー中で均一化(220/30bar)し、噴霧乾燥した(APVアンヒドロ型3S)。
噴霧乾燥条件:
入口温度:185℃
出口温度:93℃
噴霧器: 24000rpm
得られた粉末は、室温にて、ステロール含有飲料に基づき1重量%の濃度で水、乳汁およびオレンジジュース中へ撹拌配合することができ、飲料中または飲料後に不快な味を有さなかった。レーザー回折法(Beckman Coulter LS 230)による粉末の粒度分布測定によって、d50値5μmおよびd90値29μmを得た。
以下の組成物について試験を繰り返した。
粉末1:大豆ステロール40%およびアラビアゴム60%
粉末2:タル油/菜種ステロール(80:20)40%およびアラビアゴム60%
粉末3:タル油/菜種ステロール40%およびアラビアゴム30%およびマルトデキストリン30%
粉末4:タル油/菜種ステロール40%およびマルトデキストリン60%
600rpmでの撹拌による下記系中の分散(ステロール含量0.4%および1%):
Figure 2009505996
感覚評価によって、粉末1および2は水中で無味であり、乳汁およびオレンジジュースではいずれも非常に良好と評価されたことが判った。典型的なステロール味は検出することができなかった。コロイド形成剤を有さないステロール分散体と比較的不良の感覚評価であった粉末3および4については、明らかな相違が認められた。

Claims (10)

  1. a)ステロールおよび/またはスタノールおよび/またはそれらのエステルと、
    b)アラビアゴム、ゼラチン、トラガカント、アルギネート、カラギーナン、グアーガムおよびキサンタンからなる群から選択される天然高分子コロイド形成剤と
    を、a)とb)の量比10:90〜80:20で含有する粉体形状製剤。
  2. 未エステル化ステロールおよび/またはスタノールを成分a)として含有することを特徴とする、請求項1に記載の粉体形状製剤。
  3. アラビアゴムを成分b)として含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の粉体形状製剤。
  4. 乳化剤を含有しないことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の粉体形状製剤。
  5. 0.01〜50μmの平均粒度を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の粉体形状製剤。
  6. 製剤の全重量を基準に、
    a)ステロールおよび/またはスタノールおよび/またはそれらのエステル30〜50重量%と、
    b)アラビアゴム50〜70重量%と、
    を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の粉体形状製剤。
  7. 請求項1〜6に記載の粉体形状製剤を、ステロール/スタノール含有食品の全重量を基準に0.1〜50重量%含有する食品。
  8. 請求項1〜6に記載の粉体形状製剤を、ステロール/スタノール含有飲料または乳製品の全重量を基準に0.1〜50重量%含有する飲料または乳製品。
  9. a)微粒ステロールおよび/またはスタノールを、80〜100℃に加熱された水中に強い撹拌によって分散させる工程、
    b)アラビアゴム、ゼラチン、トラガカント、アルギネート、カラギーナン、グアーガムおよびキサンタンからなる群から選択される天然高分子コロイド形成剤、好ましくはアラビアゴムを乾燥粉末として、a)とb)の量比10:90〜80:20で分散体に添加する工程、
    c)分散体を高圧下で均質化する工程、および
    d)均質化された分散体を噴霧乾燥する工程
    を含んでなる、ステロール含有粉末の製造方法。
  10. a)粉末化ステロールおよび/またはスタノールおよび/またはそれらのエステルを、80〜100℃に加熱された水中に強い撹拌によって分散させ、
    b)乾燥粉末としてのアラビアゴムを分散体に添加し、
    c)分散体を高圧下で均質化し、および
    d)均質化された分散体を噴霧乾燥すること
    によって得られるステロール含有粉末。
JP2008527346A 2005-08-23 2006-08-12 コロイド形成剤を含んでなる粉末状ステロール調製物 Pending JP2009505996A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102005039835A DE102005039835A1 (de) 2005-08-23 2005-08-23 Pulverförmige Sterolformulierungen mit Kolloidbildnern
PCT/EP2006/007998 WO2007022891A1 (de) 2005-08-23 2006-08-12 Pulverförmige sterolformulierungen mit kolloidbildnern

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009505996A true JP2009505996A (ja) 2009-02-12

Family

ID=37103300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008527346A Pending JP2009505996A (ja) 2005-08-23 2006-08-12 コロイド形成剤を含んでなる粉末状ステロール調製物

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20080220051A1 (ja)
EP (1) EP1916912B1 (ja)
JP (1) JP2009505996A (ja)
AU (1) AU2006284166A1 (ja)
DE (1) DE102005039835A1 (ja)
ES (1) ES2384884T3 (ja)
WO (1) WO2007022891A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013518566A (ja) * 2010-02-06 2013-05-23 コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 飲料

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE532965C2 (sv) * 2008-02-06 2010-05-25 Edio Healthcare Ab Förfarande för framställning av mikropartiklar innehållande växtsterol
FI20085533A0 (fi) * 2008-06-02 2008-06-02 Raisio Nutrition Ltd Elintarvikekoostumus
FI125947B (en) 2013-07-05 2016-04-29 Ravintoraisio Oy Serum cholesterol-lowering composition
CN114468297A (zh) * 2014-03-03 2022-05-13 拉伊西奥营养有限公司 降低血清胆固醇的食用产品
CN115969036B (zh) * 2023-01-10 2024-05-07 丰益油脂科技有限公司 植物甾醇颗粒物及其制备方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56142212A (en) * 1980-04-08 1981-11-06 Riken Vitamin Co Ltd Preparation of enteric powder
JPH03161448A (ja) * 1989-11-20 1991-07-11 Asahi Chem Ind Co Ltd 油脂含有組成物
JP2708633B2 (ja) * 1991-05-03 1998-02-04 ライシオン テータート オサケユイチア アクティエボラーグ 血清における高コレステロールレベルを低めるための物質及びその物質を調製するための方法
AU7175694A (en) * 1993-06-17 1995-01-17 Xoma Corporation Lipopolysaccharide binding protein derivatives
US6110502A (en) * 1998-02-19 2000-08-29 Mcneil-Ppc, Inc. Method for producing water dispersible sterol formulations
IN185730B (ja) * 1998-02-19 2001-04-14 Mcneil Ppc Inc
FR2775620B1 (fr) * 1998-03-05 2002-04-19 Gervais Danone Sa Suspension homogene stable depourvue d'emulsifiant, son procede de preparation et son utilisation dans des compositions alimentaires
US5932562A (en) * 1998-05-26 1999-08-03 Washington University Sitostanol formulation to reduce cholesterol absorption and method for preparing and use of same
JP4228435B2 (ja) * 1998-10-15 2009-02-25 日油株式会社 粉末油脂組成物およびその製造方法
US6933291B2 (en) * 2000-12-01 2005-08-23 N.V. Nutricia Cholesterol lowering supplement
US6623780B1 (en) * 2002-03-26 2003-09-23 Cargill, Inc. Aqueous dispersible sterol product
EP1511468A1 (en) * 2002-06-10 2005-03-09 Elan Pharma International Limited Nanoparticulate sterol formulations and sterol combinations
EP1549159B1 (en) * 2002-06-12 2008-11-12 The Coca-Cola Company Beverages containing plant sterols
DE10253111A1 (de) * 2002-11-13 2004-05-27 Basf Ag Pulverförmige Phytosterol-Formulierungen
US20060034934A1 (en) * 2004-08-13 2006-02-16 Deguise Matthew L Agglomeration of sterol particles

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013518566A (ja) * 2010-02-06 2013-05-23 コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 飲料
JP2013518565A (ja) * 2010-02-06 2013-05-23 コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 飲料

Also Published As

Publication number Publication date
EP1916912B1 (de) 2012-06-13
DE102005039835A1 (de) 2007-03-01
EP1916912A1 (de) 2008-05-07
US20080220051A1 (en) 2008-09-11
WO2007022891A1 (de) 2007-03-01
AU2006284166A1 (en) 2007-03-01
ES2384884T3 (es) 2012-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2006284165B2 (en) Sterol ester powder
CA2245467C (en) Aqueous dispersions or suspensions
JP2004510420A (ja) 飲料向けに植物ステロールを分散する方法および分散飲料中での粒径がナノメートル程度である植物ステロール分散飲料
JPWO2006054627A1 (ja) 植物ステロール類含有組成物とその製造方法
JP2009505996A (ja) コロイド形成剤を含んでなる粉末状ステロール調製物
AU2006339681B2 (en) Method for producing a sterol-containing powder
JP5856981B2 (ja) 飲料
JP2010511392A (ja) ステロール処方物の製造方法
JP5611595B2 (ja) ステロール処方物の製造方法
US8029845B2 (en) Compositions of sugar-containing sterol solids dispersions
JP5294881B2 (ja) ステロール含有粉末
US8399042B2 (en) Water-dispersable sterol containing dispersions
CN115956619A (zh) 甾醇糖浆复合物及其制备方法