JP5294881B2 - ステロール含有粉末 - Google Patents

ステロール含有粉末 Download PDF

Info

Publication number
JP5294881B2
JP5294881B2 JP2008557631A JP2008557631A JP5294881B2 JP 5294881 B2 JP5294881 B2 JP 5294881B2 JP 2008557631 A JP2008557631 A JP 2008557631A JP 2008557631 A JP2008557631 A JP 2008557631A JP 5294881 B2 JP5294881 B2 JP 5294881B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sterol
stanol
ester
weight
sterols
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008557631A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009529017A (ja
JP2009529017A5 (ja
Inventor
ペーター・ホルラッハー
ディーター・ヒーチュ
ヴォルフガング・アルビーツ
フランツ・ティンマーマン
カトヤ・ベック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cognis IP Management GmbH
Original Assignee
Cognis IP Management GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cognis IP Management GmbH filed Critical Cognis IP Management GmbH
Publication of JP2009529017A publication Critical patent/JP2009529017A/ja
Publication of JP2009529017A5 publication Critical patent/JP2009529017A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5294881B2 publication Critical patent/JP5294881B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23DEDIBLE OILS OR FATS, e.g. MARGARINES, SHORTENINGS, COOKING OILS
    • A23D7/00Edible oil or fat compositions containing an aqueous phase, e.g. margarines
    • A23D7/005Edible oil or fat compositions containing an aqueous phase, e.g. margarines characterised by ingredients other than fatty acid triglycerides
    • A23D7/0056Spread compositions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23DEDIBLE OILS OR FATS, e.g. MARGARINES, SHORTENINGS, COOKING OILS
    • A23D7/00Edible oil or fat compositions containing an aqueous phase, e.g. margarines
    • A23D7/01Other fatty acid esters, e.g. phosphatides
    • A23D7/013Spread compositions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/10Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
    • A23L33/105Plant extracts, their artificial duplicates or their derivatives
    • A23L33/11Plant sterols or derivatives thereof, e.g. phytosterols
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07JSTEROIDS
    • C07J9/00Normal steroids containing carbon, hydrogen, halogen or oxygen substituted in position 17 beta by a chain of more than two carbon atoms, e.g. cholane, cholestane, coprostane
    • C07J9/005Normal steroids containing carbon, hydrogen, halogen or oxygen substituted in position 17 beta by a chain of more than two carbon atoms, e.g. cholane, cholestane, coprostane containing a carboxylic function directly attached or attached by a chain containing only carbon atoms to the cyclopenta[a]hydrophenanthrene skeleton

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)
  • Dairy Products (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

本発明は、概して食品に、より具体的には、食品へ配合するための調製物、ステロール、スタノールとそれらのエステルの混合物を過冷却メルトの形態で含有する化粧用および医薬用の調製物、その製造方法、および該調製物を含有する製剤、とりわけ食品に関する。
低級コレステロールとして既知の難溶性フィトステロールおよびフィトスタノールを食品製剤、化粧品または医薬品中に配合することを可能とする多数の調製オプションが、文献に提案されている。分散性が乏しくなることに加えて、物質の好ましくない溶解挙動は、その生体利用性を低下させ、食品製剤の安定性に悪影響を及ぼす。先行技術文献には、主に微粉化によって、粒度を減少させることにより、いかにしてステロールの利用性を改善できるかが記載されている。しかしながら、粒度の減少とその結果として生じる表面の拡大は、エネルギーの高い粒子が凝集して極めて乏しい湿潤性を示すため、加工性不良を引き起こす。
そのため、分散特性を際立って改善する乳化剤を使用することが通常は必要である。食品乳化剤は良好な適合性によって区別され、以前から既知であるにもかかわらず、乳化剤は、食品中に存在する他の物質の生体利用性にも影響し得、または調製物の安定性に悪影響を及ぼし得るが故に、乳化剤の量を低減するため、またはこれを完全に回避さえするための努力がなされている。
また、乳化剤の配合によって、乏しい追加加工性の不都合を最小限とするための、さらなる技術的に創造性のある調製物の開発が必要となる。そこで、欧州特許EP1 005 859 B1、米国特許US 6,267,963 B1および国際特許出願WO 03/77680 A1は、ステロールと乳化剤を一緒に溶融することによって製造されるステロール調製物を提案する。該ステロール/乳化剤複合体は、一緒に晶出して、食品製剤中に容易かつ直接的にステロールを配合することを可能とする。しかしながら、調製物の低下したステロール含量は、使用量の増加によって乳化剤の投入量も増加するため、悪影響を有する。
ステロールエステルは、そのコレステロール降下性作用において、ステロールに匹敵するため、純粋なステロールまたはスタノールに代わるものとして、脂肪酸でエステル化された誘導体が用いられる。エステル化誘導体は、そのより低い融点のため、加熱食品中で溶融することによって均一に分散させることができるので、やや配合しやすい。市販されているステロールエステルは、一般的には、例えばひまわり油、菜種油、アマニ油、ぬか油、サフラワー油または大豆油などの植物油に由来する脂肪酸による誘導体である。これらは、遊離ステロールのエステル交換またはエステル化、例えば欧州特許EP 0 914 329 B1に開示された方法によって製造される。ここで、米国特許US 3,751,569および欧州特許EP 1 075 191 B1に既に示されているように、脂肪酸の選択は、融点、安定性および溶解性に関する様々なステロール誘導体の特性に決定的に影響を及ぼす。ステロールエステルの融点が低い不都合は、その物理化学的安定性にある。ステロール脂肪酸エステルは、使用する脂肪酸に応じて、粘着性のペースト形態または粘性のコンシステンシーを有するため、粉末に加工するのが困難である。
EP1 005 859 B1 US 6,267,963 B1 WO 03/77680 A1 EP 0 914 329 B1 US 3,751,569 EP 1 075 191 B1
よって、本発明が解決すべき課題は、最初に記載した不都合を有さず、エステル化されていないステロールおよび/またはスタノールを食品中に容易かつ均質に分散および配合させることが可能な調製物を提供することであった。また、好適な感覚特性と官能特性を食品に与える調製物を提供することであった。
本発明は、ステロールエステル含量が粉末の含量を基準に少なくとも30重量%である、ステロールとステロールエステルの過冷却メルト状のステロール含有粉末調製物に関する。
本発明の調製物は、遊離の未エステル化ステロールとステロールエステルを一緒に溶融し、急冷することによって溶融混合物を固化し、固化したメルトを粉砕することによって得ることができる。
市販のステロールエステルはその製造に由来して、存在するステロールが完全にはエステル化されていないという事実のために、程度の差はあれ多くの割合の遊離ステロールを含有する。例えば欧州特許EP 0 911 385 B1には、エステル化度が40〜85%のステロールエステルが記載されている。
本発明による両方の生成物、即ち遊離ステロールとエステル化ステロールの過冷却メルトは、同一の分子を含有するものの、その異なった物理化学的構造のため、部分エステル化ステロールや両成分の純粋な粉末混合物とは全く異なった特性を有する。生成物は全て、示差走査熱量法(DSC)によって容易に識別される。驚くべきことに、本発明によるステロール調製物は、純粋なステロール調製物およびステロールエステルに対して改善された官能特性を有する。純粋なステロールエステルとは対照的に、該調製物は、これをかなり高い全ステロール含量を有する易流動性の粉末に加工することができる。本発明による粉末は、粉末の重量を基準に少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも75重量%、とりわけ80重量%を超える全ステロールを含有する。
植物および野菜原材料から得られるステロール、所謂フィトステロールおよびフィトスタノールは、本発明において用いられる。既知の具体例は、エルゴステロール、ブラシカステロール、カンペステロール、アヴィーナステロール、デスモステロール、クリオナステロール、スチグマステロール、ポリフェラステロール、カリノステロール、シトステロールおよびそれらの混合物である。これらの中で、β−シトステロールおよびカンペステロールは好適に用いられる。水素化された飽和形態のステロール、所謂スタノールも使用する化合物のなかに含まれる。β−シトスタノールおよびカンペスタノールもやはり好適である。野菜原材料源には、とりわけ、大豆、カノーラ、パーム核、コーン、ヤシ、菜種、サトウキビ、ひまわり、オリーブ、コットン、ソーヤ、ピーナッツの種子および油またはトール油製造由来の生成物が含まれる。
純粋なステロールの使用量が過冷却メルト中で多いほど、調製物の溶融範囲が高くなる。良好な流動特性を有する微粒子粉末を製造することができる。120℃より低い融点であると、食品調製物中で溶融して加工が容易となるため有利である。加工すべきステロール粉末の粒度は、微粉化の範囲を超えていてよい。しかしながら、メルト中での未エステル化ステロールの使用量は、このように過冷却メルトの融点によって制約されもする。食品中で調製物を単に溶融することによる良好な加工性を保証するためには、ステロールエステルの使用量は、30重量%より低くすべきではない。ステロールとステロールエステルの重量比3:7〜7:3、好ましくは1:4〜3:2の範囲内が有利である。
使用するステロールエステルは、通常、炭素原子2〜26個の鎖長を有する脂肪酸による脂肪酸エステルである。脂肪酸は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸などの短鎖脂肪酸、例えばシュウ酸およびマレイン酸などのジカルボン酸、クエン酸、乳酸などのヒドロキシ酸、およびラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エルカ酸、エライジン酸、リノール酸、共役リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸およびエイコサペンタエン酸などの長鎖飽和および不飽和脂肪酸であり得る。例えばひまわり油および菜種油の脂肪酸でエステル化して得られる、炭素原子16個および18個の鎖長を有する飽和および不飽和脂肪酸のステロールエステルは好適である。
グリセロールによってエステル化され、中鎖トリグリセリド(MCT)(Miglykol(登録商標)としても知られる)の形態で存在する分布で炭素原子6〜10個の鎖長を有する飽和脂肪酸は、特に好適である。この鎖長の脂肪酸によるステロールエステルは、良好な官能特性を有し、長鎖不飽和脂肪酸による市販のステロールエステルより酸化に対して遙かに安定性である。MCT油はヒトの栄養分野において脂肪の取り込みを減少させ、脂肪の燃焼と代謝率を増加させるため、これらの脂肪酸のステロールエステルは栄養生理学に関する価値の他の主効果および副次的効果も生み出し得る。
中鎖脂肪酸の選択に関しては、炭素原子8個および10個の鎖長は、好適には、C8とC10の脂肪酸分布(重量比)が100:0〜0:100、好ましくは60:40〜50:50、とりわけ75:25〜65:35で用いられる。脂肪酸混合物は、最大7重量%、好ましくは最大5重量%、とりわけ最大3重量%の他の鎖長を含有する。69〜75重量%のC8と23〜27重量%のC10(実施例を参照)の鎖長分布を有する中鎖脂肪酸によるステロールエステルは、ひまわり油および菜種油の脂肪酸(主にリノール酸、オレイン酸および少量のパルミチン酸とステアリン酸)による市販の脂肪酸エステルに対して改善された安定性を有し、純粋なステロールに対して改善された官能特性および改善された加工性を有する。
ひまわり油脂肪酸または菜種油脂肪酸などの不飽和脂肪酸に基づく通常のステロールエステルとは対照的に、中鎖ステロールエステルとステロールの混合物は酸化に対する高い安定性をも示す。通常の貯蔵および/または輸送の条件によって、感覚特性は損なわれない。本発明による生成物は、その特性に何ら損傷なく、アジア諸国および/または夏季(30〜40℃)で遭遇するような、標準条件(室温)下で貯蔵することができ、高温での輸送さえすることができる。
本発明によるステロール粉末は全ステロール含量の高い粉末であって、親油性活性成分を食品、とりわけ飲料中へ容易に配合することが可能となる。該粉末は凝集する傾向をほとんど示さず、したがって、良好な流動特性を有する。該粉末は良好な均質性によって区別され、その改善された湿潤性のため、機械についての主要な出費なしに更に加工することができる。更に、該粉末は、最終調製物中に極めて迅速に均一分配される。
製造は、標準的な方法、例えば食用脂肪酸、好ましくは飽和中鎖CおよびC10の脂肪酸によるステロールおよび/または様々なステロールまたはスタノールの混合物のエステル化によって行うことができる。脂肪酸のエステルもエステル化することができる。相当する方法は、先行技術中に見出し得る。
選択されたステロールエステルは遊離ステロールと一緒に120〜190℃で溶融され、素速く10〜25℃の温度に冷却される。こうして固化したメルトは、簡単な衝撃ツールおよびミルによって、好ましくは低温でサイズを減少させる。専門家に既知の冷噴霧法を、所望の粒度分布へサイズ減少させるために使用してもよい。非常に異なった粒度分布に、使用する方法および意図する更なる加工によって調節することができる。最大3mm、好ましくは1μm〜1mmの間、より好ましくは100μm未満、最も好ましくは15μm未満の平均粒度は、有用であることが判明した。
本発明による粉末は、これを食品中に配合すると、高表面活性の乳化剤、特にレシチン、モノグリセリド、ジグリセリド、ポリソルベート、ナトリウムステアリルラクチレート、グリセロールモノステアレート、乳酸エステルおよびポリグリセロールエステル、プロピレングリコールエステル、ポリオキシエチレンエステル、ジアセチルコハク酸エステルなどを使用する必要がなくなる。
本発明の方法によって製造されるステロール含有調製物は、食品中、とりわけ乳汁、乳飲料、乳清およびヨーグルト飲料、マーガリン、果汁、果汁混合物、果汁飲料、野菜飲料、無発泡および発泡飲料、豆乳飲料および高タンパク質液体食品代替飲料および発酵乳製剤、ヨーグルト、飲用ヨーグルト、またはチーズ製剤、シリアルおよび栄養バー中、並びに化粧用または医薬用製剤中へ容易に配合することができる。
よって、本発明は、上記組成物を有するステロール調製物を含有する食品製剤にも関する。これらは、飲料および乳製品中に好適に使用され、食品の全重量を基準に0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%の粉体形状調製物を含有する。
製造は、標準的な方法、例えば飽和中鎖C8およびC10脂肪酸によるステロールおよび/または様々なステロールまたはスタノールの混合物のエステル化によって行うことができる。脂肪酸のエステルは、エステル交換によってエステル化することもできる。相当する無水物または酸ハロゲン化物によるエステル化も可能である。相当する方法は、先行技術に見出し得る。
本発明によるステロール脂肪酸エステルによって、食品中に配合することとなる際に乳化剤の必要性がなくなる。塗り脂肪、マーガリン、バター、植物油、フライ脂肪、ピーナッツバター、マヨネーズ、ドレッシング、シリアル、パンおよび菓子製品、ケーキ、小麦パン、ライ麦パン、トースト、クリスプブレッド、アイスクリーム、プディング、乳製品、ヨーグルト、コテッジチーズ、クリーム、スウィーツ、チョコレート、チューインガム、ミューズリーバー、乳飲料、大豆飲料、果汁、野菜ジュース、発酵飲料、麺類、米、ソース、チーズ、塗りチーズ、肉およびソーセージからなる群から選択される食品中に、該ステロール脂肪酸エステルを容易に配合し得る。
本発明の好ましい態様は、以下を包含する。
〔1〕ステロールエステル含量が粉末の含量を基準に少なくとも30重量%である、ステロールとステロールエステルの過冷却メルト状のステロール含有粉末調製物。
〔2〕ステロールエステルは2〜24個の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸エステルであることを特徴とする、上記〔1〕に記載のステロール含有粉末調製物。
〔3〕ステロールエステルは6〜10個の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸エステルであることを特徴とする、上記〔1〕または〔2〕に記載のステロール含有粉末調製物。
〔4〕全ステロール含量はステロール含有粉末調製物を基準に少なくとも65重量%であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のステロール含有粉末調製物。
〔5〕ステロールとステロールエステルの重量比は3:7〜7:3の範囲内であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のステロール含有粉末調製物。
〔6〕ステロールとステロールエステルの重量比は1:4〜3:2の範囲内であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のステロール含有粉末調製物。
〔7〕最大3mmの平均粒度を有することを特徴とする、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のステロール含有粉末調製物。
〔8〕上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のステロール調製物0.1〜50重量%を含有する食品。
〔9〕上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のステロール調製物0.1〜50重量%を含有する飲料および乳製品。
〔10〕ステロールおよび/またはスタノールならびにステロールおよび/またはスタノールエステルを120〜190℃で一緒に溶融し、溶融混合物を冷却し、および固化した混合物を粉砕によって粉末にサイズを減じることを含む、ステロール含有粉末調製物の製造方法。
〔11〕C8とC10の脂肪酸分布100:0〜0:100、好ましくは60:40〜50:50、とりわけ75:25〜65:35における、8個および10個の炭素原子の鎖長を有する中鎖脂肪酸のステロール脂肪酸エステル。
実施例1
中鎖脂肪酸によるステロールエステルの製造
8〜10個の炭素原子(69〜75%のC、23〜27%のC10)を含有する脂肪酸726gを反応槽中へ導入し、窒素下で120℃に加熱した。次いで、トール油ステロール1120gと菜種ステロール480gを3回に分けてゆっくり添加し、温度を100℃以上に保持した。次いで、反応器の内容物を210℃まで3時間加熱し、反応蒸留液の上部相を連続的に反応混合物へ還流させた。その後、混合物を100mbarに排気し4時間撹拌した。次いで、過剰の脂肪酸を15mbarで留去させ、反応混合物を90℃に冷却して窒素でパージした。混合物を85℃/30mbar未満で30分間乾燥させた後、窒素でパージした。最後の精製工程は、190℃/3mbarにてストリッピング蒸気を導入(1分あたり0.2g)することによって行った。無臭、淡色で、感覚中性の高融点固体1911gと黄色の透明蒸留液16gが残渣として得られた。
実施例2
ステロールとステロールエステルの粉体化過冷却メルトの製造
a)C8〜10脂肪酸によるステロールエステル(実施例1によるもの)83.3gを、トール油ステロール11.7gおよび菜種ステロール5.0gと一緒に140±3℃で溶融させた。透明なメルトが生成し、80℃の温度まで透明であった。メルトを金属板上に室温で注ぎ出し、固化の20時間後に、Krups beater mill中で粉砕した。使用した遊離ステロール中のエステル化ステロールと使用したステロールエステル中の遊離ステロールの残存含有量を考慮して、得られた過冷却メルト形態の粉砕粉末は、81.720.4の全ステロールと遊離ステロールの重量比を有していた。
b)C8〜10脂肪酸によるステロールエステル62.5gを、トール油ステロール26.3gと菜種ステロール11.3gと一緒に140±3℃で溶融させた。メルトを金属板上に室温で注ぎ出し、試験a)のメルトより速く結晶化し、固化の20時間後に、Krups beater mill中で粉砕した。粉砕粉末は、85.739.8の全ステロールと遊離ステロールの重量比を有していた。
c)C8〜10脂肪酸によるステロールエステル41.7g、トール油ステロール40.8gおよび菜種ステロール17.5gを用いて、a)およびb)に記載した試験を繰り返した。メルトは100℃の温度まで透明であったが、a)およびb)より遙かに速く結晶化した。粉砕粉末は、89.859.2の全ステロールと遊離ステロールの重量比を有していた。
増加した量の遊離の未エステル化ステロールは過冷却メルトの固化温度を高め、そのため、粉砕メルトの挙動に対して有利でもある。粉末a)はやや粘着性の粉末を生じたが、粉末b)は粘着性がより低く、変形c)は流動特性が最も良好であった。
しかしながら、増加した量の遊離ステロールを添加することによって本発明による調製物の溶融範囲を大きく増加させた場合、極めて微細な粉砕によってのみ粉末を更に水系調製物中で加工し得る。100℃未満の溶融範囲であると、溶融後に対応する調製物を加熱食品中へ導入することができ、容易で簡単な更なる加工が可能となり最終消費者製品における均一分布が得られるため、飲料中の配合にとって有利である。
分散試験
こうして得られた粉末を乳汁および水に分散させ、同程度の粒度分布を有する粉末化ステロールと比較した。この目的で、試験すべき液体約250mLをガラスビーカー中へ注ぎ入れ、撹拌した(約100r.p.m.)。各粉末2.5gを撹拌液に添加し、分散挙動を評価した。
本発明による粉末は全て、冷水(15℃)および温水(60℃)中、および乳汁(18℃)に極めて均一に分散させることができたが、未処理の遊離粉砕ステロールは、分散が不良であって、疎水性表面のために、液体表面上に残存した。感覚面では、大きな相違が見出された。本発明による粉末は水中および乳汁中で中立的な味であって、ガムおよび口腔粘膜上に被覆物を形成しなかったが、未処理粉末は口腔粘膜に粘着し、典型的な嫌なステロール味のほかに、不快な感覚印象を後に残した。

Claims (6)

  1. ステロールエステルおよび/またはスタノールエステル含量が粉末の含量を基準に少なくとも30重量%である、ステロールおよび/またはスタノールとステロールエステルおよび/またはスタノールエステルの過冷却メルト状のステロールおよび/またはスタノール含有粉末調製物であって、ステロールエステルおよび/またはスタノールエステルが6〜10個の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸エステルを含んでなり、ステロールおよび/またはスタノールとステロールエステルおよび/またはスタノールエステルの重量比が3:7〜7:3の範囲内であることを特徴とする、ステロールおよび/またはスタノール含有粉末調製物。
  2. 全ステロールおよび/または全スタノール含量はステロールおよび/またはスタノール含有粉末調製物を基準に少なくとも65重量%であることを特徴とする、請求項1に記載のステロールおよび/またはスタノール含有粉末調製物。
  3. 最大3mmの平均粒度を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のステロールおよび/またはスタノール含有粉末調製物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のステロールおよび/またはスタノール含有粉末調製物0.1〜50重量%を含有する食品。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のステロールおよび/またはスタノール含有粉末調製物0.1〜50重量%を含有する飲料および乳製品。
  6. ステロールおよび/またはスタノールならびにステロールエステルおよび/またはスタノールエステルを120〜190℃で一緒に溶融し、溶融混合物を冷却し、および固化した混合物を粉砕によって粉末にサイズを減じることを含む、ステロールおよび/またはスタノール含有粉末調製物の製造方法であって、ステロールエステルおよび/またはスタノールエステル含量が粉末の含量を基準に少なくとも30重量%であり、ステロールエステルおよび/またはスタノールエステルが6〜10個の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸エステルを含んでなり、ステロールおよび/またはスタノールとステロールエステルおよび/またはスタノールエステルの重量比が3:7〜7:3の範囲内であることを特徴とする、方法。
JP2008557631A 2006-03-08 2007-02-27 ステロール含有粉末 Expired - Fee Related JP5294881B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102006011090.0 2006-03-08
DE102006011090 2006-03-08
PCT/EP2007/001657 WO2007101581A2 (de) 2006-03-08 2007-02-27 Sterolhaltige pulver

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013058005A Division JP2013129671A (ja) 2006-03-08 2013-03-21 ステロール含有粉末

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009529017A JP2009529017A (ja) 2009-08-13
JP2009529017A5 JP2009529017A5 (ja) 2010-04-15
JP5294881B2 true JP5294881B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=38468874

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008557631A Expired - Fee Related JP5294881B2 (ja) 2006-03-08 2007-02-27 ステロール含有粉末
JP2013058005A Pending JP2013129671A (ja) 2006-03-08 2013-03-21 ステロール含有粉末

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013058005A Pending JP2013129671A (ja) 2006-03-08 2013-03-21 ステロール含有粉末

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20100055190A1 (ja)
EP (1) EP1991070A2 (ja)
JP (2) JP5294881B2 (ja)
AU (1) AU2007222697B2 (ja)
WO (1) WO2007101581A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013129671A (ja) * 2006-03-08 2013-07-04 Cognis Ip Management Gmbh ステロール含有粉末

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3751569A (en) * 1972-01-12 1973-08-07 Procter & Gamble Clear cooking and salad oils having hypocholesterolemic properties
JPH03145420A (ja) * 1989-10-30 1991-06-20 Roecar Holdings Nederland Antilles Nv 水溶性が改良された植物および動物ステロールならびにそれらの誘導体
JP2708633B2 (ja) * 1991-05-03 1998-02-04 ライシオン テータート オサケユイチア アクティエボラーグ 血清における高コレステロールレベルを低めるための物質及びその物質を調製するための方法
JPH06329588A (ja) * 1993-05-19 1994-11-29 Riken Vitamin Co Ltd 水分散性モノグリセリド
FI107015B (fi) * 1996-08-09 2001-05-31 Raisio Benecol Oy Kasvistanolirasvahappoestereiden seos ja sen käyttö sekä elintarvike
FI107538B (fi) * 1997-02-26 2001-08-31 Raisio Benecol Oy Menetelmä stanoliesterien valmistamiseksi
DK0898896T3 (da) * 1997-08-22 2004-10-18 Unilever Nv Næringsmidler på grundlag af fedtstoffer indeholdende steroler
EP0897971B1 (en) * 1997-08-22 2004-11-03 Unilever N.V. Stanol ester composition
EP1298194B1 (en) * 1997-08-22 2006-10-04 Unilever N.V. Stanol comprising compositions
US6242001B1 (en) * 1998-11-30 2001-06-05 Mcneil-Ppc, Inc. Method for producing dispersible sterol and stanol compounds
US6267963B1 (en) * 1999-06-02 2001-07-31 Kraft Foods, Inc. Plant sterol-emulsifier complexes
CN1297216C (zh) * 2002-03-20 2007-01-31 尤金科学(有限)公司 植物甾醇与乳化剂的混合粉末及其制备方法
US8158184B2 (en) * 2004-03-08 2012-04-17 Bunge Oils, Inc. Structured lipid containing compositions and methods with health and nutrition promoting characteristics
US20070031571A1 (en) * 2005-08-03 2007-02-08 Peter Cremer North America, Lp Phytosterol esters
DE102006041302A1 (de) * 2006-03-08 2007-09-13 Cognis Ip Management Gmbh Sterolester mit kurzkettigen Fettsäuren
JP5294881B2 (ja) * 2006-03-08 2013-09-18 コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング ステロール含有粉末

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013129671A (ja) * 2006-03-08 2013-07-04 Cognis Ip Management Gmbh ステロール含有粉末

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009529017A (ja) 2009-08-13
JP2013129671A (ja) 2013-07-04
AU2007222697A1 (en) 2007-09-13
EP1991070A2 (de) 2008-11-19
US20100055190A1 (en) 2010-03-04
AU2007222697B2 (en) 2012-07-05
WO2007101581A2 (de) 2007-09-13
WO2007101581A3 (de) 2007-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1244281C (zh) 包含食用油或脂肪和基本上溶于其中的植物甾醇和/或植物甾烷醇的组合物
JP2003306692A (ja) 粉末油脂
US8309156B2 (en) Compositions comprising one or more phytosterols and/or phytostanols, or derivatives thereof, and high HLB emulsifiers
JP2004510420A (ja) 飲料向けに植物ステロールを分散する方法および分散飲料中での粒径がナノメートル程度である植物ステロール分散飲料
AU2010215214B2 (en) Dispersion of phytosterols
WO2007024770A2 (en) Methods of forming phytosterol-fortified cocoa powder and the product formed therefrom
US20040156887A1 (en) Stabilized dispersion of phytosterol in oil
JP2009519721A (ja) 1種又はそれ以上のフィトステロール及び/又はフィトスタノール、又はその誘導体、及び高hlb乳化剤を含む組成物。
WO2007124597A1 (en) Composition comprising one or more esterified phytosterols and/or phytostanols into which are solubilized one or more unesterified phytosterols and/or phytostanols, in order to achieve therapeutic and formulation benefits
US20040166224A1 (en) Sterol fatty acid ester composition and foods containing the same
EP1538929A1 (en) Mixing powder of plant sterol and emulsifier, and method for preparing the same
US20070141123A1 (en) Emulsions comprising non-esterified phytosterols in the aqueous phase
JP5294881B2 (ja) ステロール含有粉末
AU2007222696B2 (en) Sterol esters having short-chained fatty acids
JP3597478B2 (ja) 風味劣化が抑制されたトコフェロール製剤及びこれを配合してなる飲食物
US8029845B2 (en) Compositions of sugar-containing sterol solids dispersions
JP2004002601A (ja) ステロール脂肪酸エステル組成物及びそれを含有する食品
JP2009529017A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100226

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20121121

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20121129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121220

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130321

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20130416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5294881

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees