JP2009503171A - ポリオレフィンを製造するための重合方法 - Google Patents

ポリオレフィンを製造するための重合方法 Download PDF

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Abstract

(a)溶液相中、有機アルミニウム化合物、及び触媒成分として遷移金属化合物を含む触媒系の存在下で、1種以上のα−オレフィンを重合し;
(b)工程(a)から得られたポリマー溶液を、次に、ねじポンプによって、ポリマーから未反応のモノマーを除去するための次の工程に圧送する;
工程を含み、ねじポンプの上流の供給点においてポリマー溶液に水を加えることによって、ねじポンプのポンプ能力を一定に維持する、式:CH=CHR(式中、Rは、H又はC〜C12アルキル基である)の1種以上のα−オレフィンを重合して、反応媒体中に可溶のポリマーを製造するための溶液法。

Description

本発明は、溶液相中で1種以上のα−オレフィンを重合してポリマー溶液を得、これを次に、得られたポリオレフィンから未反応のモノマーを除去するセクションに移送することを含む方法に関する。特に、本発明方法では、ポリマー溶液を、重合反応器から、ポリオレフィンから未反応のモノマーを除去するセクションに圧送するためにねじポンプを利用する。
1種以上のオレフィンの重合を溶液相中で行うと、反応媒体中のポリオレフィンの溶液が重合反応器から回収されることが公知である。反応媒体は、液体モノマー、及び場合によっては、重合するα−オレフィンに応じて、得られるポリマーの液体媒体中での可溶性を向上させるために用いることができる不活性炭化水素溶媒を含む。重合反応器からはより高粘性のポリマー溶液が排出され、粘度は一般に1000〜100000cPの範囲である。
上記のポリマー溶液のようなより高粘性の流体を移動して処理しなければならない場合には、特定の好適なポンプが必要である。特に、得られたポリマー溶液からの未反応のモノマー及び場合によっては重合溶媒の除去を含む段階は特に条件が厳しい。これは、ポリマー溶液からの揮発性の成分(未反応のモノマー、溶媒等)の分離を促進させるためには高温で行うことが必要だからである。更に、必要な高温へのポリマー溶液の加熱は、更に加工及び処理することができない過度に粘稠なポリマーメルトが分離されるのを避けるような方法で行わなければならない。この欠点を回避するためには、1−ブテン中のポリ−1−ブテンの溶液から未反応の1−ブテンを除去する方法が記載されている特許出願WO 04/000891において記載されているように、その臨界圧力よりも高い圧力を保持して、ポリマー溶液を加熱する。求められている高い圧力値を有するポリマー溶液を提供するために、容積ポンプを利用することができる。容積ポンプの中で、ねじポンプは、大量のポリマー溶液を移送及びポンプ移送するのに極めて有効であることが示された。
ねじポンプは、軸に沿って液体を移動させる1以上のねじ(スクリュー)を有することができる、回転式の容積移送式ポンプである。典型的には、ねじポンプは、軸方向に時計方向又は反時計方向に回転する2以上の互いにかみ合うねじを有する。それぞれのねじ山は、特定の容積の流体を運ぶように適合している。歯車ポンプと同様に、ねじポンプは、1以上の回転するねじ(主ねじ)を有する駆動ねじを有することができる。流体は、ハウジングとねじの回転軌道との間の連続的な接触を通して一つの山から次の山へ移送される。ねじポンプは、それぞれのサイクルで特定の容量を与え、計量用途において用いるのにも好適である。
単一又は複数のねじの形状及び運転速度によって、必要なポンプ作用が影響を受ける。ねじポンプの能力は、ポンプの寸法、ねじの表面の寸法、及びローターの回転速度に基づいて算出することができる。これは、それぞれの回転で特定容量が移送されるからである。複数のローターを用いる用途においては、負荷は複数の回転するねじの間に分割される。二つ以上のローターを用いる場合には、ケーシングはステーターとして機能する。
運転速度、流量、及び移送する流体の特性に関連するファクターの組み合わせによって、それぞれのキャビティを通って供給される流速及び流量が影響を受ける可能性がある。勿論、粘稠性のより低い液体は、圧送するのにより高い力を必要とする粘稠性のより高い液体と比較して、より低い力を必要とする。一般に、必要な力は、移送する流体の粘度及び与えられた水頭に依存する。ねじポンプの効率性のためには、全能力で作動させるためにそれぞれのキャビティを完全に充填することを可能にする速度でそれぞれのローターを回転させることが必要である。更に、所望の方向と反対の方向への液体の部分的な逆流を避けることが特に重要である。ねじポンプの異常の兆候としては、移送流速の低下、ポンプ給送圧の低下、及び騒音の大幅な増加が挙げられる。
上記記載の構造設計及び運転能力によって、ねじポンプが、ポリマー溶液のような高粘性の溶液を圧送するのに特に好適になる。しかしながら、工業的な重合プラントは、機械装置のメンテナンス作業、排出ラインの閉塞、プラントセクションの洗浄、及び他の種類のポリマーを製造することを目的とする場合(販売戦略の変更)などのような種々の理由のために、周期的に運転停止しなければならない。結果として、重合プラントの起動は1年に数回以上起こる可能性があり、起動条件によって、特に重合セクションとモノマー回収セクションとの間でポリマー溶液を移送するためにかかる容積ポンプを用いる場合には、ねじポンプの正しい作動が悪影響を受ける。実際、重合プラントの運転停止によって、プラント機器、反応器タンク、及びラインの全てが不活性溶媒又は液体モノマーによって希釈され、その後の起動時においてねじポンプが液体モノマーの容量で作動し、標準的な重合条件が回復された場合においてのみポンプによって高粘性のポリマー溶液流が移送される。
ポンプ移送される液体が1cPより低い粘度を有する起動条件と、ポンプ移送される液体が1000cPより高い粘度を有する標準的な重合条件との間に存在する大きな差によって、ねじポンプの正しい作動に対して重篤な問題が引き起こされる。特に、極めて低い粘度において運転するによって、特にポンプによって高い水頭の流体を与えなければならない場合に、ポンプキャビテーションの典型的な現象が引き起こされるので、起動条件はねじポンプに対して有害である。したがって、ポンプキャビテーションによって不規則な振動が引き起こされ、回転するねじが、互いに且つ特にステーターに衝突する。
回転するねじとステーターとの間の摩擦によって、回転するねじ及びステーターの表面の機械的な摩耗が引き起こされ、回転するねじとステーターの表面との間の半径方向のトレランスが僅かに増大する。関連する結果として、重合プラントを起動する際には常に、ねじポンプ内部の半径方向のトレランスが増大し、ポンプ能力が当初の設計値に対して大きく変動する。標準的な重合条件が回復された場合においても、ねじポンプは、もはや必要な量のポリマー溶液を圧送することができなくなっており、より低い量のポリマー溶液しか重合プラント全体にポンプ移送することができない。更に、標準的な条件での重合運転中においても、回転するポンプの僅かな機械的振動が常に存在し、これによってその機械的摩耗が悪化し、半径方向のトレランスが増大する。
本出願人は、予期しなかったことに、オレフィンの溶液重合において触媒活性化剤として有機アルミニウム化合物を用い、得られるポリマー溶液を移送するためにねじポンプを用いた場合において、ねじポンプの上流の供給点において少量の水をポリマー溶液に加えることによって、ねじポンプにおける半径方向のトレランスの増大によって引き起こされる上記の欠点を簡単にうまく克服することができることを見出した。したがって、本発明の対象は、
(a)溶液相中、有機アルミニウム化合物、及び触媒成分として遷移金属化合物を含む触媒系の存在下で、1種以上のα−オレフィンを重合してポリマー溶液を調製し;
(b)工程(a)から得られたポリマー溶液を、次に、ねじポンプによって、ポリマーから未反応のモノマーを除去するための次の工程に圧送する;
工程を含み、ポンプの上流の供給点においてポリマー溶液に水を加え、HO/Alのモル比が0.5〜8.0の範囲である、式:CH=CHR(式中、Rは、H又はC〜C12アルキル基である)の1種以上のα−オレフィンを重合して、反応媒体中に可溶のポリマーを製造するための溶液法である。
本発明による溶液重合法において選択される運転条件によって、重合セクションからのポリマー溶液をモノマー回収セクションに移送するために用いられるねじポンプにおける回転するねじとステーターとの間の半径方向のトレランスの進行性の増加をうまく防止することができる。
特に、本発明方法では、触媒活性化剤として有機アルミニウム化合物を含む触媒系の存在下でのオレフィンの溶液重合を行うことが必要である。驚くべきことに、流速及び給送圧に関するポンプの特性が、おそらくは該有機アルミニウム化合物とねじポンプの上流で導入される水との間の相互作用のために長時間変化せずに保持されるので、この特徴は重要である。
本発明によれば、水は、ポリマー溶液中に含まれる有機アルミニウム化合物のモル数と相関する量でポリマー溶液に供給する。HO/Alのモル比は、0.5〜8.0、好ましくは1.0〜4.0の範囲でなければならない。ここで、Alのモル数は重合工程(a)の下流でのポリマー溶液中に含まれるもののモル数である。
いかなる特定の理論にも縛られるものではないが、触媒系から誘導される有機アルミニウム化合物と水との間の反応によって−Al(OH)−基を有する種が形成され、これがねじポンプのポンプ能力を保ち、機械的摩耗に起因する半径方向のトレランスの増大を防止する基本的な役割を果たすと考えられる。一旦形成されると、−Al(OH)−基を有する種は、ポリマー溶液と一緒にねじポンプの内部を流れ、ねじポンプのローター及びステーターの表面上に沈積して薄い表層を形成する高い傾向を有し、これが回転するねじとステーターとの間の半径方向のトレランスを減少させる効果を有する。これが、ねじポンプの当初の半径方向のトレランスを回復して実質的に変化せずに保持するのに寄与する。
本明細書の実験パートにおいて開示されている比較例は、ねじポンプの上流でHOを供給せず、したがって−Al(OH)−基を有する化合物の形成及びその後のその沈積を起こさないと、ローターとステーターとの間の半径方向のトレランスが数週間後に増大し、ねじポンプによって与えられる流速及び給送圧が大きく低下することを示す。
ここで、主モノマーとして1−ブテン又はプロピレンの溶液重合を特に参照して、本発明の重合方法を説明する。
重合工程(a)において用いる触媒系は、共触媒としてアルモキサン化合物(これは、工程(a)の有機アルミニウム化合物に置き換えることができる)を含むチーグラー・ナッタ触媒系及び/又はシングルサイト触媒系であってよい。工程(a)の溶液重合は、1以上の連続撹拌タンク反応器又は静的ミキサー反応器(SMR)内で行うことができる。重合反応器から、反応媒体中のポリオレフィンの溶液が得られる。反応媒体は、液体モノマー、及び場合によっては、重合するα−オレフィンに応じて、得られるポリマーの液体媒体中での可溶性を向上させるために用いることができる不活性炭化水素溶媒を含む。
重合するα−オレフィンが1−ブテンである場合には、工程(a)は、液体モノマー中において、場合によっては不活性炭化水素溶媒の存在下で行う。不活性炭化水素溶媒を用いないで液体1−ブテン中で重合することが好ましい方法である。ポリ−1−ブテンは1−ブテン中に比較的低温で溶解するので、バルク重合が実行可能である。更に、チーグラー・ナッタ又はシングルサイト触媒系の最適の使用温度においては、溶液の二つの成分は完全に混合する。モノマーとポリマーの完全な混和性と共に重合触媒の最良の特性を得るためには、工程(a)における重合温度は、一般に、65〜85℃の範囲の値に保持し、圧力は、一般に、8〜40barの範囲である。反応器の内部の液体の滞留時間は、一般に、30分〜4時間、好ましくは2〜3時間の範囲である。
重合するα−オレフィンがプロピレンである場合には、工程(a)は、液体モノマー中で、好ましくは、得られるポリプロピレンの可溶性を向上させるために、パラフィン系、イソパラフィン系、ナフテン系、又は芳香族炭化水素溶媒から選択される重合媒体の存在下で行う。好適な溶媒は、例えば、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、イソオクタン、エチルベンゼン、イソペンタン、及びC〜C10炭化水素混合物であるIsoparである。選択した溶媒及び触媒系に依存して、プロピレンの重合は、一般に、概して80〜180℃、好ましくは90〜130℃の範囲の高温、及び概して15〜100bar、好ましくは20〜60barの高圧において運転する。反応器内部の液体の滞留時間は、一般に、10分〜90分、好ましくは20分〜60分の範囲である。
工程(a)において、分子量調整剤、モノマー、及び場合によって用いるコモノマーの濃度に関して異なる運転条件を採用することができる。得られるポリマーの分子量を制御するために水素を有利に用いることができる。
場合によっては、工程(a)の主モノマー(1−ブテン又はプロピレン)は、主モノマーを基準として50重量%以下、好ましくは0.5〜30重量%の量の、式:CH=CHR(式中、Rは、水素、又は1〜8個の炭素原子を有する炭化水素基である)の他のα−オレフィンと共重合させることができる。主モノマーがプロピレンである場合には、好ましいコモノマーは、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンである。主モノマーが1−ブテンである場合には、好ましいコモノマーは、エチレン、プロピレン、1−ヘキセン、及び1−オクテンである。
工程(a)の重合反応器から高粘性のポリマー溶液が排出される。得られるポリマー溶液の粘度は、そうでなければ重合セクションの下流のポリマー溶液を撹拌及び/又は処理することが極めて困難になるので、しきい値を超えてはならない。ポリマー溶液の粘度は、一般に、1000〜100000cPの範囲である。
本発明の工程(b)によれば、工程(a)からのポリマー溶液を、ポリマーから未反応のモノマーを除去するための次の工程に圧送するために、ねじポンプを用いる。説明したように、ポンプの上流でHOを供給することにより、流速及び給送圧に関するねじポンプのポンプ能力の低下が妨げられ、HOが触媒系から由来する有機アルミニウム化合物と反応して、例えばAl(OH)のような−Al(OH)−基を有する種を形成する。
本発明の好ましい態様によれば、重合工程(a)において、有機アルミニウム化合物として、式:AlR(式中、RはC〜C12アルキル基である)のアルミニウムアルキル化合物を用いる。好ましいアルキルアルミニウム化合物は、例えばトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウムのようなトリアルキルアルミニウム化合物の中から選択される。また、AlEtClのようなアルキルアルミニウムハロゲン化物、アルキルアルミニウムヒドリド、又はアルキルアルミニウムセスキクロリドを、場合によっては該トリアルキルアルミニウム化合物と混合して用いることもできる。
アルミニウムアルキル化合物の好ましい場合においては、次の反応が起こる可能性がある。
(1)AlR+3HO→Al(OH)+3RH (R=C〜C12アルキル基)
例えば、トリエチルアルミニウムの場合には、次の反応が起こる可能性がある。
(2)Al(C+3HO→Al(OH)+3C
Al(OH)のような−Al(OH)−基を有する種は、ねじポンプのローター及びステーターの表面上に部分的に沈積し、それによって回転するねじとステーターとの間の半径方向のトレランスを減少する効果を有する薄層を形成する。この層の厚さは、この表層が−Al(OH)−基を有する種の沈積によって連続的に生成し、同時に回転するねじの連続的な僅かな振動によって部分的に除去されるという意味で実質的に一定とみなされる(動的平衡)。これによって、ねじポンプのポンプ能力を長時間実質的に一定に保持することができる。
ポリマー溶液は、ねじポンプによって次の分離工程に移送され、ここで未反応のモノマー及び存在する場合には重合溶媒が回収され、工程(a)の重合反応器に再循環される。本発明によれば、未反応のモノマー及び重合溶媒の除去は、一般に、溶融揮発分除去法によって達成される。この方法は、未反応のモノマー、重合溶媒を回収し、同時に「ポリマーメルト」の形態の生成ポリオレフィンを分離することを含む。「ポリマーメルト」という用語は、溶融状態のオレフィンポリマーを意味し、その極めて高い粘度(約20×10cP)にかかわらず、このポリマーメルトは、未だ歯車ポンプによってポンプ移送することができる。
溶融揮発分除去を効率的に行うためには、高い温度値を有するポリマー溶液を揮発分除去室に供給することが必要である。したがって、ポリマー溶液は、まずねじポンプによって40barより高く、好ましくは50〜100barの給送圧で給送し、次に熱交換器内で加熱してその温度を150〜300℃の範囲の値に上昇させる。この温度値は回収する特定のモノマー及び溶媒の揮発度と関係している。同じ出願人の特許出願WO 04/000891に記載されているような、それぞれの管の内部に静的混合部材が挿入されている多管熱交換器をこの目的のために用いることができる。
上記の加熱工程の後、ポリマー溶液を1以上の揮発分除去室内に導入することができる。好ましくは、減少する圧力で運転する一連の第1及び第2の揮発装置を利用することができる。第1の揮発装置は大気圧よりも高い圧力で運転することができ、第2の装置は真空下で運転することができる。この技法によって、第2の揮発装置の出口において、モノマー及び重合溶媒を実質的に含まないポリマーメルトが得られる。
ここで、図1に示されたプロセス設定を参照して、特に主モノマーとして1−ブテン又はプロピレンを重合するための溶液法に関して、本発明方法を詳細に説明する。図1のプロセス設定は、例示のものであり、本発明の範囲を限定するものではないと考えるべきである。
本発明の溶液重合工程(a)は、連続撹拌タンク反応器1内で行う。まず、1以上の予備接触容器(図示せず)内で、場合によっては担体上に担持されている遷移金属化合物、アルミニウムアルキル化合物、及び場合によっては電子ドナー化合物を予備接触させ、次にライン2を通して連続撹拌タンク反応器1に供給する。液体1−ブテン又はプロピレン、水素、場合によってはコモノマー、場合によっては炭化水素溶媒を含む液体流を、ライン3を通して反応器1中に導入する。モノマー回収セクションからのモノマー及び場合によって用いる溶媒を、ライン4を通して反応器1に再循環する。
重合反応器1における運転条件は上記に記載のように選択され、液体重合媒体中のポリオレフィンの高粘度溶液がライン5を通して反応器1から排出される。ポリマー溶液の一部がポンプ6によって熱交換器7に供給され、次に、適当な冷却の後、ライン8を通して重合反応器1に連続的に再循環される。
撹拌タンク反応器1から排出されたポリマー溶液の残りの部分は、まず、混合容器9内で水と混合され、続いてねじポンプ10によって、得られたポリオレフィンから未反応のモノマー及び場合によって用いる溶媒を除去するための工程に圧送される。本発明によれば、好適な量の水が、ねじポンプ10の上流において、ライン11を通して混合容器9中に供給される。
ポリマー溶液は、ねじポンプ10によって、求められている給送圧で、ライン12を通して熱交換器13の入り口に給送される。熱交換器13によって、ポリマー溶液の温度が、続く揮発分除去工程におけるポリマー成分からの未反応のモノマー及び重合溶媒の分離に必要な高い値に上昇せしめられる。熱交換器13としては、それぞれの管の内部に静的混合部材が挿入されている多管熱交換器を用いることができる。
熱交換器13の頂部から排出されるポリマー流は、続いて、ライン14を通して、加圧下で運転する第1の揮発装置15の頂部に導入される。該第1の揮発装置15においては、未反応のモノマー及び場合によって用いる溶媒がポリマー成分から分離される。ここでは、ポリマーメルトが揮発装置の底部において下方に沈降し、一方、未反応のモノマーは気体混合物として上向きに流れる。揮発装置15の頂部において回収された気体混合物は、ライン16を通してモノマー回収セクションに送られ、次にライン4を通して重合反応器1に液体モノマーとして戻される。
ポリマーメルトが歯車ポンプ17によって第1の揮発装置15の底部から排出され、ライン18を通して第2の多管熱交換器19中に導入される。その後、ポリマーメルトは、真空条件が保持されている第2の揮発装置20の頂部に供給される。該第2の揮発装置20の頂部において回収された気体混合物は、ライン21を通してモノマー回収セクションに送られる。歯車ポンプ22によって第2の揮発装置20の底部から排出されたポリマーメルトは、ライン23を通して静的ミキサー24中に導入されて、押出にかけられる。得られたポリオレフィンの配合のために用いる添加剤を溶融及び混合するために、サイドアーム押出機(図示せず)を用いることができる。静的ミキサー24から排出された添加剤含有ポリオレフィンは、次に、ライン25を通して水中ペレット化装置26に送られ、ここでペレットに切断される。
上記に示したように、本発明の溶液重合法は、元素周期律表(新表記法)の第4〜10族の遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物との反応によって得られる触媒を含む高活性チーグラー・ナッタ触媒系の存在下で行うことができる。特に、遷移金属化合物は、Ti、V、Zr、Cr、及びHfの化合物の中から選択することができる。好ましい化合物は、式:Ti(OR)y−n(式中、nは0〜yの範囲であり;yはチタンの価数であり;Xはハロゲンであり;Rは1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基又はCOR基である)のものである。これらの中で、四ハロゲン化チタン又はハロゲンアルコラートのような少なくとも一つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合物が特に好ましい。好ましい特定のチタン化合物は、TiCl、TiCl、Ti(OBu)、Ti(OBu)Cl、Ti(OBu)Cl、Ti(OBu)Clである。
特に好適な高収率チーグラー・ナッタ触媒は、チタン化合物が、好ましくは活性形態のMgClである活性形態のハロゲン化マグネシウム上に担持されているものである。内部電子ドナー化合物は、エステル、エーテル、アミン、及びケトンの中から選択することができる。特に、1,3−ジエーテル、フタレート、ベンゾエート、及びスクシネートに属する化合物を用いることが好ましい。
固体成分中に存在する電子ドナーに加えて、電子ドナー(外部)をアルミニウムアルキル共触媒成分又は重合反応器に加えて用いることによって、更なる改良を得ることができる。これらの外部電子ドナーは、内部ドナーと同一であっても又は異なっていてもよい。好ましくは、これらは、式:R Si(OR(式中、a及びbは0〜2の整数であり、cは1〜3の整数であり、(a+b+c)の合計は4であり;R、R、及びRは、1〜18個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)のアルコキシシランから選択される。aが1であり、bが1であり、cが2であり、R及びRの少なくとも一方が、3〜10個の炭素原子を有する分岐鎖アルキル、シクロアルキル、又はアリール基であり、Rが、C〜C10アルキル基、特にメチルであるケイ素化合物が特に好ましい。かかる好ましいケイ素化合物の例は、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチル−t−ブチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシランである。更に、aが0であり、cが3であり、Rが分岐鎖アルキル又はシクロアルキル基であり、Rがメチルであるケイ素化合物も好ましい。かかる好ましいケイ素化合物の例は、シクロヘキシルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、及びテキシルトリメトキシシランである。
本発明の溶液重合プロセスは、また、
−少なくとも一つのπ結合を有する少なくとも1種の遷移金属化合物;
−少なくとも一種の、アルモキサン(有機アルミニウム化合物としても機能する)、又はアルキルメタロセンカチオンを形成することのできる化合物;
を含むシングルサイト触媒系の存在下で行うこともできる。
少なくとも一つのπ結合を有する金属化合物の好ましい種類は、次式(I):
Cp(L)AMX (I)
(式中、Mは、元素周期律表の第4、5族又はランタニド若しくはアクチニド族に属する遷移金属であり;好ましくは、Mは、ジルコニウム、チタン、又はハフニウムであり;
置換基Xは、互いに同一か又は異なり、水素、ハロゲン、R、OR、OCOR、SR、NR 、及びPR からなる群から選択されるモノアニオン性σリガンドであり、ここで、Rは、1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基であり;好ましくは、置換基Xは、−Cl、−Br、−Me、−Et、−n−Bu、−sec−Bu、−Ph、−Bz、−CHSiMe、−OEt、−OPr、−OBu、−OBz、及び−NMeからなる群から選択され;
pは、金属Mの酸化状態から2を減じた数に等しい整数であり;
nは、0又は1であり;nが0の場合には橋架基Lは存在せず;
Lは、CpとAとを橋架する、場合によっては5個以下のケイ素原子を有する1〜40個の炭素原子を有する二価の炭化水素基であり、好ましくは、Lは二価の基(ZR であり;Zは、C、Siであり;R基は、互いに同一か又は異なり、水素、又は1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基であり;
より好ましくは、Lは、Si(CH、SiPh、SiPhMe、SiMe(SiMe)、CH、(CH、(CH、又はC(CHから選択され;
Cpは、場合によっては1以上の置換又は非置換で飽和又は不飽和又は芳香族の環に縮合している、置換又は非置換のシクロペンタジエニル基であり;
Aは、Cpと同じ意味を有するか、或いは、NR、−O、S基であり、ここで、Rは、1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基である)
に属するメタロセン化合物である。
メタロセン触媒系において用いるアルモキサンは、重合工程の上流において、水と、式:HAlU3−j又はHAl6−j(式中、U置換基は、同一か又は異なり、水素原子、ハロゲン原子、場合によってはケイ素又はゲルマニウム原子を有する、C〜C20アルキル、C〜C20シクロアルキル、C〜C20アリール、C〜C20アルキルアリール、又はC〜C20アリールアルキル基であり、但し少なくとも一つのUはハロゲンとは異なり、jは0〜1の範囲であり、非整数でもある)の有機アルミニウム化合物とを反応させることによって得ることができる。この反応において、Al/水のモル比は、好ましくは1:1〜100:1の間である。
アルモキサンは、式:
Figure 2009503171
(式中、置換基Uは、同一か又は異なり、上記に定義した通りである)
のタイプの少なくとも一つの基を有する、線状、分岐鎖又は環式の化合物であると考えられる。
特に、線状化合物の場合には、式:
Figure 2009503171
(式中、nは0又は1〜40の整数であり、置換基Uは上記に定義した通りである)
のアルモキサンを用いることができ;或いは、環式化合物の場合には、式;
Figure 2009503171
(式中、nは2〜40の整数であり、U置換基は上記に定義した通りである)
のアルモキサンを用いることができる。
好適なアルモキサンの例は、メチルアルモキサン(MAO)、テトラ(イソブチル)アルモキサン(TIBAO)、テトラ(2,4,4−トリメチルペンチル)アルモキサン(TIOAO)、テトラ(2,3−ジメチルブチル)アルモキサン(TDMBAO)、及びテトラ(2,3,3−トリメチルブチル)アルモキサン(TTMBAO)である。
以下の実施例によって、本発明の範囲を限定することなく、本発明を更に説明する。
以下の実施例は、1−ブテンの溶液重合のための工業プラントにおいて行った幾つかの重合試験に関する。
重合工程(a)は、直列に配置した二つの連続撹拌タンク反応器(CSTR)内で行った。
−チタン化合物をベースとする固体触媒成分;
−触媒活性化剤としてトリイソブチルアルミニウム(TIBA);
−立体規則性の制御のためのドナー化合物としてテキシルトリメトキシシラン;
を含むチーグラー・ナッタ触媒系を用いた。
上記の触媒系を、直列の二つのCSTRタイプの反応器の第1の反応器に専ら供給した。
固体触媒成分の調製
窒素でパージした500mLの四つ口丸底フラスコ中に、0℃において、225mLのTiClを導入した。撹拌しながら、6.8gの微細球状MgCl−2.7COH(米国特許4,399,054の実施例2において記載されたようにして、但し10,000rpmの代わりに3,000rpmで運転して調製した)を加えた。フラスコを40℃に加熱し、直ちに4.4ミリモルのジイソブチルフタレートを加えた。温度を100℃に昇温し、2時間保持し、次に撹拌を停止し、固体生成物を沈降させ、上澄み液を吸い上げた。
200mLの新鮮なTiClを加え、混合物を120℃において1時間反応させ、次に上澄み液を吸い上げ、得られた固体を、60℃において無水ヘキサン(6×100mL)で6回洗浄し、次に真空下で乾燥した。触媒成分は、2.8重量%のTi及び12.3重量%のフタレートを含んでいた。
実施例1
工程(a)
液体1−ブテンを、分子量調整剤としてのHと一緒に、重合反応器に連続的に供給した。第1及び第2の反応器における重合条件、並びにH/Cの供給速度を、表1に報告する。
Figure 2009503171
第2の重合反応器から、25重量%のポリマー濃度を有するブテン−1中のポリブテンの溶液が排出され、このポリブテン溶液は、約200重量ppmの触媒系から由来するトリイソブチルアルミニウム(TIBA)を含んでいた。
工程(b)
図1に示すプロセス設定にしたがって、重合セクションからのポリマー溶液を一連の二つの揮発分除去室に圧送するために、ねじポンプを用いた。
ねじポンプの設計パラメーターは、30t/時以下の流速及び50bar以下の圧力勾配を与えるようなものであった。したがって、導入圧力が20bar(重合圧力)であったことを考慮すると、ねじポンプの給送圧は、最大で70barとなる可能性がある。図1における熱交換器13を良好に作動させるために、ねじポンプの運転パラメーターをその設計パラメーターに近接させて保持して、60barの公称流速で給送できるようにした。
本発明方法にしたがって、約5kg/時のTIBA(25モル/時のAlに相当)を含む1−ブテン中のポリブテンの溶液25t/時を処理した。ねじポンプの上流に位置する点においてポリマー溶液に水を加えた。
1.0kg/時のHO(55.5モル/時に相当)をポリマー溶液と連続的に予備混合して、約2.2のHO/Alのモル比を満足させた。
約6月の期間の後において、ねじポンプは、25t/時の流速及び60barの給送圧を維持しており、当初の設計パラメーターにしたがう実質的に同等の特性を与えていた。
実施例2(比較例)
実施例1において用いたものと同じねじポンプによって、実施例1の工程(a)から得られた1−ブテン中のポリブテンの同等の溶液25t/時を圧送した。相違点は、ねじポンプの上流に位置する点においてポリマー溶液に水を加えなかったことである。
僅か1月後において、流速及び給送圧の点でねじポンプの特性が大きく低下した。実際、ねじポンプは僅か15t/時のポリマー溶液しか移送できず、給送圧が、求められている60barではなく40barの値に低下した。このポンプ特性の低下によって、ポリ−1−ブテン製造の全プロセスが悪影響を受け、揮発分除去セクションから排出されるポリブテン−1メルトの量が大きく減少した。更に、熱交換器の入り口において僅か40barの給送圧しか得られず、このため、熱交換器の正しい作動が保証されず、熱交換器内部で高粘性のポリマーが分離する危険性があった。
実施例3
比較実施例2において観察された状況(1月後のポンプ特性の低下)において本発明のプロセスを適用した。
1.4kg/時のHO(77.7モル/時に相当)とポリマー溶液との予備混合を開始して、約3のHO/Alのモル比を満足させた。
数日後、流速及び給送圧の点でポンプ特性の大きな向上が観察され、ねじポンプの当初の運転パラメーターが回復した(流速=25t/時、及び60barの給送圧)。
水の供給のために、Al(OH)の層がねじポンプのローター及びステーターの表面上に速やかに形成される。この無機層は、本明細書において記載されている有利性によって、ねじポンプの内部での当初の半径方向のトレランスを回復する効果を有する。
実施例4(比較例)
実施例1において用いたものと同じねじポンプによって、実施例1の工程(a)から得られた1−ブテン中のポリブテンの同等の溶液25t/時を圧送した。相違点は、水の代わりにATMER163(式:R−N(CHCHOH)(ここで、RはC12〜C18アルキル基である)のアルキルジエタノールアミンの混合物)を、ねじポンプの上流に位置する点においてポリマー溶液に加えたことである。
50モルのATMER163をポリマー溶液と連続的に予備混合して、約2のATMER163/Alのモル比を満足させた。
僅か1月後において、流速及び給送圧の点でねじポンプの特性が大きく低下した。実際、ねじポンプは僅か15t/時のポリマー溶液しか移送できず、給送圧が、求められている60barではなく45barの値に低下した。
本発明方法を示す図である。

Claims (15)

  1. (a)溶液相中、有機アルミニウム化合物、及び触媒成分として遷移金属化合物を含む触媒系の存在下で、1種以上のα−オレフィンを重合してポリマー溶液を調製し;
    (b)工程(a)から得られたポリマー溶液を、ねじポンプによって、ポリマーから未反応のモノマーを除去するための次の工程に圧送する;
    工程を含み、ポンプの上流の供給点においてポリマー溶液に水を加え、HO/Alのモル比が0.5〜8.0の範囲である、式:CH=CHR(式中、Rは、H又はC〜C12アルキル基である)の1種以上のα−オレフィンを重合して、反応媒体中に可溶のポリマーを製造するための溶液法。
  2. O/Alのモル比が1.0〜4.0の範囲である、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(a)における該触媒系がチーグラー・ナッタ触媒及び/又はシングルサイト触媒である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 工程(a)の重合を1以上の連続撹拌タンク反応器又は静的ミキサー反応器(SMR)内で行う、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 重合するα−オレフィンが1−ブテンであり、重合工程(a)を液体モノマー中で行う、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 1−ブテンの溶液重合を、65〜85℃の範囲の温度、8〜40barの範囲の圧力で行う、請求項5に記載の方法。
  7. 重合するα−オレフィンがプロピレンであり、重合工程(a)を、パラフィン系、イソパラフィン系、ナフテン系、又は芳香族炭化水素溶媒から選択される重合媒体の存在下で行う、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  8. プロピレンの溶液重合を、80〜180℃の範囲の温度、15〜100barの範囲の圧力で行う、請求項7に記載の方法。
  9. 工程(b)において、ねじポンプの上流で導入した該水が該有機アルミニウム化合物と反応して−Al(OH)−基を有する種を形成する、請求項1に記載の方法。
  10. 該有機アルミニウム化合物が式:AlR(式中、RはC〜C12アルキル基である)のアルミニウムアルキル化合物である、請求項1に記載の方法。
  11. 該アルキルアルミニウム化合物が、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウムの中から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. −Al(OH)−基を有する種が該ねじポンプのローター及びステーター上に沈積して層を形成する、請求項9〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 工程(b)において、該ポリマー溶液を、該ねじポンプによって、50〜100barの給送圧で給送する、請求項1に記載の方法。
  14. ポリマーから未反応のモノマーを除去する工程を、溶融揮発分除去によって行う、請求項1に記載の方法。
  15. 該溶融揮発分除去を、減少する圧力で運転する一連の第1及び第2の揮発装置内で行う、請求項14に記載の方法。
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