JP2009502888A - C型肝炎ウイルスの大員環インヒビター - Google Patents

C型肝炎ウイルスの大員環インヒビター Download PDF

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Abstract

【化1】
Figure 2009502888

式(I)のHCV複製のインヒビター及びそれらのN−オキシド、塩及び立体異性体[式中、点線はそれぞれ場合により存在しうる二重結合を表し;XはN、CHであり、そしてXが二重結合を担持する場合はそれはCであり;R1a及びR1bは水素、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、C1−6アルコキシ、場合によりハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ポリハロC1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであるか;あるいはR1a及びR1bは、それらが結合されている窒素と一緒になって、場合により置換されていてもよい、4〜6員の複素環式環を形成し;Lは直接結合、−O−、−O−C1−4アルカンジイル−、−O−CO−、−O−C(=O)−NR5a又は−O−C(=O)−NR5a−C1−4アルカンジイル−であり;Rは水素であり、そしてXがC又はCHである場合は、RはまたC1−6アルキルであってもよく;Rは水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノであり;Rはアリール又は飽和、一部不飽和もしくは完全に不飽和の5もしくは6員の単環式又は9〜12員の二環式複素環式環系であり、ここで該環系は1個の窒素及び、場合によりO、S及びNから選択される1〜3個の更なるヘテロ原子を含有し、そしてここで残りの環員は炭素原子であり;ここで該環系は場合により置換されていてもよく;nは3、4、5又は6であり;pは1又は2であり;アリールは、それぞれ、場合により1、2又は3個の置換基で置換されていてもよいフェニル、ナフチル、インダニル又は1,2,3,4−テトラヒドロナフチルであり;そしてHetは、場合によりベンゼン環と縮合されていてもよく、そしてHetは場合により1、2又は3個の置換基で置換されていてもよいN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、5もしくは6員の飽和、一部不飽和又は完全に不飽和の複素環式環である];化合物(I)を含有する製薬学的組成物並びに化合物(I)を製造する方法。

Description

本発明はC型肝炎ウイルス(HCV)の複製に対する阻害作用を有する大員環化合物を対象とする。それは更に、有効成分としてこれらの化合物を含んでなる組成物並びにこれらの化合物及び組成物を製造する方法を対象とする。
C型肝炎ウイルスは世界中の慢性肝疾患の主因であり、重要な医学的研究の焦点になってきた。HCVはヘパシウイルス(hepacivirus)属のウイルスのフラビビリデ(Flaviviridae)科の1員であり、デングウイルス及び黄熱病ウイルスのようなヒトの疾患に関与する多数のウイルスを包含するフラビウイルス(flavivirus)属並びにウシのウイルス性下痢ウイルス(BVDV)を包含する動物のペスチウイルス(pestivirus)科に密接に関連する。HCVは約9,600の塩基のゲノムをもつ、プラスセンスの一本鎖RNAウイルスである。該ゲノムはRNA二次構造を採り入れる5’及び3’双方の未翻訳領域及び、約3,010〜3,030個のアミノ酸の単一ポリタンパク質をコードする中心のオープンリーディング・フレームを含んでなる。ポリタンパク質は宿主及びウイルスのプロテアーゼ双方により仲介される組織化された一連の翻訳時及び翻訳後内部タンパク質分解開裂により、前駆体のポリプロテインから生成される10種の遺伝子産物をコードする。ウイルスの構造タンパク質はコアのヌクレオカプシドタンパク質及び2種の外皮糖タンパク質E1及びE2を包含する。非構造性(NS)タンパク質は幾つかの必須のウイルスの酵素機能(ヘリカーゼ、ポリメラーゼ、プロテアーゼ)並びに未知の機能をもつタンパク質をコードする。ウイルスのゲノムの複製は非構造性タンパク質5b(NS5B)によりコードされるRNA−依存性RNAポリメラーゼにより仲介される。ポリメラーゼに加えて、双方とも二機能性NS3タンパク質中にコードされるウイルスのヘリカーゼ及びプロテアーゼ機能がHCVのRNAの複製に必須であることが示されている。NS3セリンプロテアーゼに加えて、HCVはまた、NS2領域におけるメタロプロテイナーゼをコードする。
最初の急性感染後に、大部分の感染個体は、HCVが肝細胞中で優先的に複製するが、直接に細胞病原性ではないために、慢性肝炎を発症する。特に、元気なT−リンパ球応答の欠乏及び、ウイルスの突然変異する高い傾向が、高率の慢性的感染症を促進するように見える。慢性肝炎は肝硬変に導く肝繊維症、末期段階の肝疾患及びHCC(肝細胞癌)に進行して、それを肝移植の主因にさせる可能性がある。
位置的に異なって分配される6種の主要HCV遺伝型及び50種を超えるサプタイプが存在する。HCVタイプ1は欧州及び米国で主要な遺伝型である。HCVの著しく遺伝的異質性は重要な診断的及び臨床的意味をもち、それが恐らく、ワクチン開発における困難性及び治療に対する反応の欠如を説明する。
HCVの伝染は、例えば輸血又は静脈内製剤の使用後の汚染血液又は血液製剤との接触により起る可能性がある。血液スクリーニングに使用される診断テストの導入は、輸血後HCV発生の下降傾向をもたらした。しかし、末期段階の肝疾患への遅い進行を考慮すると、既存の感染が、数十年にわたり、深刻な医学的及び経済的負担を提供し続けるであろう。
近年のHCV治療はリバビリンと組み合わせた(ペギレート)インターフェロン−アルファ(IFN−α)を土台にする。この組み合わせ治療は、遺伝型1のウイルスに感染した患者の40%超並びに遺伝型2及び3により感染した患者の約80%に、持続性のウイルス学的反応をもたらす。HCVタイプ1に対する限定された効果の外に、この組み合わせ治療は著しい副作用を有し、多数の患者の耐容性が低い。主な副作用はインフルエンザ−様症状、血液学的異常及び神経精神医学的症状を包含する。従って、更に有効な、便利なそして耐容性のより良い処置が必要である。
最近2種のペプチド模倣HCVプロテアーゼインヒビター、すなわち特許文献1に開示されたBILN−2061及び特許文献2に開示されたVX−950が、臨床的候補物と
して注目を浴びた(特許文献1及び2参照)。多数の同様なHCVプロテアーゼインヒビターもまた、学術及び特許文献中に開示された。BILN−2061又はVX−950の持続投与が、それぞれの薬剤に耐性のHCV突然変異体、いわゆる薬剤エスケープ変異体を選択することがすでに明白になった。これらの薬剤エスケープ変異体は、HCVプロテアーゼゲノム中に特徴的変異体、特にD168V、D168A及び/又はA156Sを有する。従って、無効な患者に処置選択肢を提供するための異なる耐性パターンをもつ更なる薬剤が必要であり、多数の薬剤との組み合わせ治療が第一線の処置に対しての、将来の基準になるであろう。
HIV薬剤及び、特にHIVプロテアーゼインヒビターによる経験が更に、最適量以下の薬物動態及び複雑な投与計画が、不慮のコンプライアンスの失敗を急速にもたらすことを強調した。これは、順次、HIV体制中のそれぞれの薬剤の24時間のトラフ濃度(最低血漿濃度)がしばしば、その日の大部分に対し、IC90又はED90閾値より下に低下することを意味する。少なくともIC50、そしてより現実的にはIC90又はED90の24時間のトラフレベルが、薬剤エスケープ変異体の発生(development)を低下させるのに必須であると考えられる。
このようなトラフレベルを許すために必要な薬物動態及び薬剤代謝を達成することは薬剤計画に厳しい挑戦を提供する。多数のペプチド結合をもつ、先行技術のHCVプロテアーゼインヒビターの強力なペプチド模倣性が、有効な投与体制に対する薬物動態学的ハードルをもたらす。
副作用、限定される効力、耐性の出現及びコンプライアンスの失敗のような現在のHCV治療の欠点を克服することができるHCVインヒビターが必要である。
特許文献3は、アザ−ペプチドの大員環C型肝炎セリンプロテアーゼインヒビター、HCV感染症を罹患する被験体に投与のための該化合物を含んでなる製薬学的組成物及び該化合物を含んでなる製薬学的組成物を投与することによる被験体のHCV感染症を処置する方法を開示している(特許文献3参照)。
本発明は現在のHCVインヒビターに対する薬理学的に許容できる代替物であるHCV複製のインヒビターを対象とする。本発明の化合物は比較的低分子量を有し、市販の又は当該技術分野で知られた合成法により容易に入手できる出発材料から出発することにより、合成が容易である。
国際公開第00/59929号パンフレット 国際公開第03/87092号パンフレット 国際公開第05/010029号パンフレット
本発明は式(I):
Figure 2009502888
[式中、
点線(…により表される)はそれぞれ場合により存在しうる二重結合を表し、
XはN、CHであり、そしてXが二重結合を有する場合は、それはCであり、
1a及びR1bは独立して水素、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、C1−6アルコキシ、場合によりハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ポリハロC1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであるか、あるいはR1a及びR1bは、それらが結合されている窒素と一緒になって、場合により窒素、酸素及び硫黄からそれぞれ独立して選択される、更なる1〜3個のヘテロ原子を含有していてもよい、4〜6員の飽和、一部不飽和又は完全に不飽和の複素環式環を形成し、そしてここで該複素環式環は場合によりハロ、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ポリハロC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルキルカルボニル、シアノ、モノ−及びジC1−6アルキルアミノ、アリール及びアリールC1−6アルキルよりなる群からそれぞれ独立して選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく、
Lは直接結合、−O−、−O−C1−4アルカンジイル、−O−CO−、−O−C(=O)−NR5a−又は−O−C(=O)−NR5a−C1−4アルカンジイル−であり、
は水素であり、そしてXがC又はCHである場合は、RはまたC1−6アルキルであってもよく、
は水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノであり、
はアリールあるいは飽和の、一部不飽和の又は完全に不飽和の5もしくは6員の単環式又は9〜12員の二環式複素環式環系であり、ここで該環系は1個の窒素並びに、場合により酸素、硫黄及び窒素よりなる群から選択される1〜3個の更なるヘテロ原子を含有し、そしてここで残りの環員は炭素原子であり;ここで該環系は場合によりC3−7シクロアルキル、アリール、Het、−C(=O)NR5a5b、−C(=O)R、−C(=O)OR6a及び、場合によりC3−7シクロアルキル、アリール、Het、−C(=O)NR5a5b、−NR5a5b、−C(=O)R、−NR5aC(=O)R、−NR5aSO、−SO、−SONR5a5b、−C(=O)OR又は−NR5aC(=O)OR6aで置換されていてもよいC1−6アルキルからそれぞれ独立して選択される1、2、3又は4個の置換基で、いずれかの炭素又は窒素環の原子上で置換されていてもよく;そしてここで複素環式環のいずれかの炭素原子上の置換基はまたC1−6アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ポリハロC1−6アルキル、C1−6アルキルチオ、オキソ、シアノ、ニトロ、アジド、−NR5a5b、−NR5aC(=O)R、−NR5aSO、−SO、−SONR5a5b、−C(=O)OH及び−NR5aC(=O)OR6aから選択されてもよく、
nは3、4、5又は6であり、
pは1又は2であり、
5a及びR5bはそれぞれ、独立して水素、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、場合によりハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ポリハロC1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
は水素、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、Hetあるいは場合によりC3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
6aはC2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、Hetあるいは場合によりC3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル又はアリールであり、
は水素、ポリハロC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、Hetあるいは場合によりC3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
基又は基の一部としてのアリールはフェニル、ナフチル、インダニル又は1,2,3,4−テトラヒドロナフチルであり、それらはそれぞれ、場合によりハロ、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ポリハロC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、アミノカルボニル、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニル、アジド、メルカプト、C3−7シクロアルキル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、4−C1−6アルキルカルボニル−ピペラジニル及びモルホリニルから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;ここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよく;そしてフェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル基は場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノからそれぞれ独立して選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;
基又は基の一部としてのHetは場合によりベンゼン環と縮合されていてもよい、窒素、酸素及び硫黄からそれぞれ独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5もしくは6員の飽和、一部不飽和又は完全に不飽和の複素環式環であり、そしてここで全体としての基Hetは、場合によりハロ、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ポリハロC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、アミノカルボニル、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニル、C3−7シクロアルキル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、4−C1−6アルキルカルボニル−ピペラジニル及びモルホリニルよりなる群からそれぞれ独立して選択される1,2又は3個の置換基で置換されていてもよく;ここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよく;そしてフェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル基は場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノからそれぞれ独立して選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい]
により表すことができる、HCV複製のインヒビター並びにそれらのN−オキシド、塩及び立体異性体を対象とする。
本発明は更に、式(I)の化合物、それらのN−オキシド、付加塩、第四級アミン、金属錯体及び立体化学的異性体形態、それらの中間体の製造法並びに式(I)の化合物の製造における中間体の使用を対象とする。
本発明は、医薬としての使用のための、式(I)の化合物自体、それらのN−オキシド、付加塩、第四級アミン、金属錯体及び立体化学的異性体形態を対象とする。本発明は更に、HCV感染症を罹患している被験体に投与するための前記の化合物を含んでなる製薬学的組成物を対象とする。製薬学的組成物は他の抗HCV剤との前記の化合物の組み合わせ物を含んでなることができる。
本発明はまた、HCV複製を阻害するための医薬の製造のための、式(I)の化合物あるいはそのN−オキシド、付加塩、第四級アミン、金属錯体又は立体化学的異性体形態の使用を対象とする。あるいは本発明は、有効量の式(I)の化合物あるいはそのN−オキシド、付加塩、第四級アミン、金属錯体又は立体化学的異性体形態の投与を含んでなる、温血動物のHCV複製を阻害する方法を対象とする。
別記されない限り、前記及び以後に使用される、以下の定義が適用される。
用語「ハロ」はフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを包含する。
例えばポリハロC1−6アルキルオキシにおける、基又は基の一部としての用語「ポリハロC1−6アルキル」は、モノ−もしくはポリハロ置換C1−6アルキル、特に、1個以上のフルオロ原子をもつメチル又はエチルのような1、2、3、4、5、6個又はそれ以上までのハロ原子で置換されたC1−6アルキル、例えばジフルオロメチル、トリフルオロオメチル、トリフルオロエチルと定義される。好ましいものはトリフルオロメチルである。更に、そのすべての水素原子がフルオロ原子により置換されたC1−6アルキル基である、ペルフルオロC1−6アルキル基、例えばペンタフルオロエチルも包含される。2個以上のハロゲン原子がポリハロ−C1−4アルキルの定義内のアルキル基に結合される場合は、ハロゲン原子は同一でも異なってもよい。
基又は基の一部として本明細書で使用される「C1−4アルキル」は、例えばメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピルのような1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖飽和炭化水素基と定義され;「C1−6アルキル」はC1−4アルキル基及び、例えば1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、2−メチル−1−ブチル、2−メチル−1−ぺンチル、2−エチル−1−ブチル、3−メチル−2−ペンチル、等のような、5又は6個の炭素原子を有する、より高次のそれらの同族体を包含する。C1−6アルキル中で興味深いものはC1−4アルキルである。
基又は基の一部としての用語「C2−6アルケニル」は、例えばエテニル(又はビニル)、1−プロペニル、2−プロペニル(又はアリル)、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチル−2−プロペニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、2−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ペンテニル等のような、飽和炭素−炭素結合及び少なくとも1個の二重結合を有し、そして2〜6個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖炭化水素基を定義する。C2−6アルケニルの中で興味深いものはC2−4アルケニルである。
基又は基の一部としての用語[C2−6アルキニル]は、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル等のような、飽和炭素−炭素結合及び少なくとも1個の三重結合を有し、そして2〜6個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖炭化水素基を定義する。C2−6アルキニルの中で興味深いものはC2−4アルキニルである。
3−7シクロアルキルはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルを包含する。
1−6アルカンジイルは、例えばメチレン、エチレン、1,3−プロパンジイル、1,4−ブタンジイル、1,2−プロパンジイル、2,3−ブタンジイル、1,5−ペンタンジイル、1,6−ヘキサンジイル等のような、1〜6個の炭素原子を有する2価の直鎖及び分枝鎖飽和炭化水素基を定義する。C1−6アルカンジイルの中で興味深いものはC1−4アルカンジイルである。
1−6アルコキシはC1−6アルキルが前記に定義のとおりであるC1−6アルコキシを意味する。
以前に本明細書で使用された、用語(=O)又はオキソは、炭素原子に結合されるとカルボニル部分、硫黄原子に結合されるとスルホキシド部分、そして2個の前記の用語が硫黄原子に結合されるとスルホニル部分を形成する。環又は環系がオキソ基で置換される時はいつも、オキソが結合される炭素原子は飽和炭素である。
基のHetは本明細書及び請求請に明記される複素環である。Hetの例は例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジノリル、イソチアジノリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、(1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリルを包含)、テトラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラゾリル、トリアジニル、等を含んでなる。Het基のなかで興味深いものは非飽和のもの、特に芳香族の特徴を有するものである。更に興味深いものは1又は2個の窒素を有するHet基である。
本段落及び以後の段落に言及されるHet基はそれぞれ、場合により式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義に言及された置換基の数及び種類で置換されていてもよい。本段落及び以後の段落に言及される幾つかのHet基は1、2又は3個のヒドロキシ置換基で置換されていてもよい。このようなヒドロキシ置換された環はケト基を担持するそれらの互変異性体形態として存在することができる。例えば3−ヒドロキシピリダジン部分はその互変異性体形態の2H−ピリダジン−3−オンとして存在することができる。Hetがピペラジニルである場合は、それは好ましくは、炭素原子とともに4−窒素に結合された置換基、例えば4−C1−6アルキル、4−ポリハロ−C1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C3−7シクロアルキルによりその4−位で置換される。
興味深いHet基は例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、(1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリルを包含)、テトラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラゾリル、トリアジニル、又は、インドリル、インダゾリル(特に1H−インダゾリル)、インドリニル、キノリニル、テトラヒドロキノリニル(特に1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル)、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル(特に1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル)、キナゾリニル、フタラジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニルのような、ベンゼン環と縮合したいずれかのこのような複素環を含んでなる。
Het基のピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、4−置換ピペラジニルは好ましくは、それらの窒素原子により結合される(すなわち1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホリニル、1−ピペラジニル、4−置換1−ピペラジニル)。
1a及びR1bは、それらが結合される窒素と一緒に、前記に明記された4〜6員の飽和、一部不飽和又は完全に不飽和の複素環式環を形成する。このような環の例は、それにより環が分子の残りに結合されることができる窒素原子を有する、前段落で言及されたいずれかの複素環である。このような環の特別の例は、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、4−置換ピペラジニルである。
「アリール」はそれぞれ、前記に明記の通りであり、好ましくは前記に明記の置換基で置換されたフェニルである。これは、アリールC1−6アルキルにも同様に適用され、特にアリールメチル、例えばベンジルであることができる。
それが化学的に安定である限り、定義中に使用されるいずれかの分子部分上の基の位置は、このような部分上のいずれにあってもよいことに注目するべきである。
変化物の定義に使用される基は別記されない限り、すべての可能な異性体を包含する。例えば、ピリジルは2−ピリジル、3−ピリジル及び4−ピリジルを包含し、ペンチルは1−ペンチル、2−ペンチル及び3−ペンチルを包含する。
いずれかの変化物がいずれかの成分中で2回以上存在する時は、各定義は独立である。
用語「式(I)の化合物」又は「本発明の化合物」又は類似の用語は、以後使用される時はいつも、式(I)の化合物、それらのそれぞれの、そしていずれかのサブグループ、N−オキシド、付加塩、第四級アミン、金属錯体及び立体化学的異性体形態を包含することが意味される。1つの態様は、本明細書に明記される式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループ並びにそれらの可能な立体化学的異性体形態としてのN−オキシド、塩を含んでなる。もう1つの態様は、本明細書に明記される式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループ並びにそれらの可能な立体化学的異性体形態としての塩を含んでなる。
式(I)の化合物は幾つかのキラル中心をもち、立体化学的異性体形態として存在する。本明細書で使用される用語「立体化学的異性体形態」は、式(I)の化合物が有することができる、同一配列の結合により結合された同一原子よりなるが、互換性ではない異なる三次元構造を有するすべての可能な化合物を定義する。
置換基内のキラル原子の絶対配置を指定するために(R)又は(S)が使用される場合に関して、その指定は全化合物を考慮に入れ、その置換基を分離しては考慮されない。
別に言及され又は示されない限り、化合物の化学名は、該化合物が有することができるすべての可能な立体化学的異性体形態の混合物を包含する。該混合物は該化合物の基礎の分子構造のすべてのジアステレオマー及び/又はエナンチオマーを含有することができる。純粋な形態又は相互に混合された、双方の、本発明の化合物のすべての立体化学的異性体形態が本発明の範囲内に包含されることが意図される。
本明細書に言及される化合物及び中間体の純粋な立体異性体形態は、該化合物又は中間体の同一の基礎分子構造の他のエナンチオマー又はジアステレオマー形態を実質的に包含しない異性体と定義される。特に、用語「立体異性体として純粋な」は、少なくとも80%の立体異性体過剰(すなわち最低90%の一方の異性体及び最高10%の他方の可能な異性体)から100%の立体異性体過剰(すなわち100%の一方の異性体そして他方を含まない)を有する化合物又は中間体、更に特に、90%から100%までの立体異性体過剰を有する化合物又は中間体、更により特に、94%から100%までの立体異性体過剰を有する、そしてもっとも特に、97%から100%までの立体異性体過剰を有する化合物又は中間体を対象とする。用語「エナンチオマーとして純粋な」及び「ジアステレオマーとして純粋な」は同様に、しかしその時は、問題の混合物のエナンチオマー過剰及びジアステレオマー過剰それぞれを考慮して理解しなければならない。
本発明の化合物及び中間体の純粋な立体異性体形態は当該技術分野で知られた方法の適用により得ることができる。例えばエナンチオマーは光学活性酸又は塩基とのそれらのジアステレオマー塩の選択的結晶化により相互から分離することができる。それらの例は酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸及びカンホスルホン酸である。あるいはまた、エナンチオマーをキラル固定相を使用するクロマトグラフィー法により分離することができる。該純粋な立体化学的異性体形態はまた、その反応が立体特異的に起る場合は、適当な出発材料の、対応する純粋な立体化学的異性体形態から誘動することができる。特定の立体異性体が所望される場合は、該化合物は好ましくは立体特異的製法により合成される。これらの方法は有利にはエナンチオマーとして純粋な出発材料を使用するであろう。
式(I)の化合物のジアステレオマーラセミ体は従来の方法により別々に得ることができる。有利に使用することができる適当な物理的分離法は例えば、選択的結晶化及びクロマトグラフィー、例えばカラムクロマトグラフィーである。
式(I)の化合物、それらのプロドラッグ、N−オキシド、塩、溶媒和、第四級アミン又は金属錯体及びそれらの製造に使用される中間体の幾つかに対しては、絶対的立体化学的配置を実験的に決定しなかった。当業者は、例えばX−線回折のような当該技術分野で知られた方法を使用して、このような化合物の絶対的配置を決定することができる。
本発明はまた、本発明の化合物上に存在する原子のすべての同位元素を包含することが意図される。同位元素は同一原子番号を有するが異なる質量数を有する原子を包含する。概括的な例により、そして限定せずに、水素の同位元素はトリチウム及びジューテリウムを包含する。炭素の同位元素はC−13及びC−14を包含する。
この本文全体で使用される用語「プロドラッグ」は、誘導体の、生成されるインビボの生体内変化生成物が、式(I)の化合物中で定義されたとおりの有効な薬剤であるような、エステル、アミド及びホスフェートのような薬理学的に許容できる誘導体を意味する。プロドラッグにつき全般的に説明しているGoodman 及びGilmanによる文献(The Pharmacological Basis of Therapeutics,8th ed,McGraw−Hill,Int.Ed.1992,“Biotransformation of Drugs”,p.13−15)は本明細書に編入されている。プロドラッグは好ましくは優れた水溶性、増加された生体利用能を有し、そしてインビボで有効なインヒビターに容易に代謝される。本発明の化合物のプロドラッグは、定常操作により又はインビボでのいずれでもその修飾物が親化合物に開裂されるような方法で、化合物中に存在する官能基を修飾することにより製造することができる。
好ましいものは、インビボで加水分解可能で、ヒドロキシ又はカルボキシル基を有する式(I)の化合物から誘動される、製薬学的に許容できるエステルのプロドラッグである。インビボで加水分解可能なエステルは、ヒト又は動物の体内で加水分解されて、親の酸又はアルコールを生成するエステルである。カルボキシに適当な製薬学的に許容できるエステルは、C1−6アルコキシメチルエステル(例えばメトキシメチル)、C1−6アルカノイルオキシメチルエステル(例えばピバロイルオキシメチル)、フタリジルエステル、C3−8シクロアルコキシカルボニルオキシC1−6アルキルエステル(例えば1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル)、1,3−ジオキソレン−2−オニルメチルエステル(例えば5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オニル−メチル)及びC1−6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル(例えば、本発明の化合物中のいずれのカルボキシ基において形成することができる1−メトキシカルボニルオキシエチル)を包含する。
ヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物の、インビボで加水分解可能なエステルは、エステルのインビボ加水分解の結果として分解して、親のヒドロキシ基を与える、ホスフェートエステルのような無機エステル及びα−アシルオキシアルキルエーテル及び関連化合物を包含する。α−アシルオキシアルキルエーテルの例はアセトキシメトキシ及び2,2−ジメチルプロピオニルオキシ−メトキシを包含する。ヒドロキシに対するインビボで加水分解可能なエステル形成基の選択物は、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチル及び置換ベンゾイル及びフェニルアセチル、アルコキシカルボニル(アルキルカルボネートエステルを与えるため)、ジアルキルカルバモイル及びN−(ジアルキルアミノエチル)−N−アルキルカルバモイル(カルバメートを与えるため)、ジアルキルアミノアセチル及びカルボキシアセチルを包含する。ベンゾイル上の置換基の例は、ベンゾイル環の3−又は4−位に対し、メチレン基により環窒素原子から結合されるモルホリノ及びピペラジノを包含する。
治療的使用のための式(I)の化合物の塩は、その対イオンが製薬学的に許容できるものである。しかし製薬学的に許容できない酸及び塩基の塩もまた、例えば製薬学的に許容できる化合物の製造又は精製において使用を見いだすかも知れない。製薬学的に許容できてもできなくても、すべての塩が本発明の範囲内に包含される。
前記の製薬学的に許容できる酸及び塩基付加塩は、式(I)の化合物が形成することができる治療的に有効な無毒の酸及び塩基の付加塩形態を含んでなることを意味する。製薬学的に許容できる酸付加塩は好都合には、塩基形態をこのような適当な酸で処理することにより得ることができる。適当な酸は例えば、ハロゲン化水素酸(例えば塩酸又は臭化水素酸)、硫酸、硝酸、リン酸等の酸のような無機酸;あるいは、例えば酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、蓚酸(すなわちエタンジオン酸)、マロン酸、琥珀酸(すなわちブタンジオン酸)、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸(すなわちヒドロキシブタンジオン酸)、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモエ酸等の酸のような有機酸を含んでなる。
反対に該塩形態は、適当な塩基との処理により遊離塩基形態に転化することができる。
酸性プロトンを含有する式(I)の化合物はまた、適当な有機及び無機塩基との処理によりそれらの無毒の金属又はアミン付加塩形態に転化させることができる。適当な塩基塩形態は例えば、アンモニウム塩、アルカリ及びアルカリ土類金属塩(例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩等)、有機塩基との塩(例えばベンザチン、N−メチル−D−グルカミン、ヒドラバミン塩)及び、例えばアルギニン、リシン等のようなアミノ酸との塩を含んでなる。
前記で使用される用語の付加塩はまた、式(I)の化合物並びにそれらの塩が形成することができる溶媒和を含んでなる。このような溶媒和は例えば水和物、アルコラート等である。
上記に使用された用語「第四級アミン」は、式(I)の化合物が式(I)の化合物の塩基性窒素と、例えば場合により置換されていてもよいアルキルハロゲン化物、アリールハロゲン化物又はアリールアルキルハロゲン化物、例えばメチルヨージド又はベンジルヨージドのような適当な四級化剤間の反応により形成することができる、第四級アンモニウム塩と定義する。アルキル・トリフルオロメタンスルホネート、アルキル・メタンスルホネート及びアルキルp−トルエンスルホネートのような、良好な離脱基をもつ他の反応物も使用することができる。第四級アミンは正の帯電窒素を有する。製薬学的に許容できる対イオンはクロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロアセテート及びアセテートを包含する。選択するべき対イオンはイオン交換樹脂を使用して導入することができる。
本発明の化合物のN−オキシド形態は、1個又は幾つかの窒素原子がいわゆるN−オキシドに酸化されている式(I)の化合物を含んでなることを意味する。
式(I)の化合物は金属結合、キレート化、錯体形成特性をもつことができ、従って、金属錯体又は金属キレートとして存在することができることは認められるであろう。式(I)の化合物のこのような金属化誘導体は本発明の範囲内に包含されることが意図される。
式(I)の化合物の幾つかはまたそれらの互変異性体形態で存在することができる。前記の式中には明白に記載されていないが、このような形態は本発明の範囲内に包含されることが意図される。
前記のように、式(I)の化合物は幾つかの不斉中心を有する。これらの不斉中心それぞれを更に効率的に表すために、以下の構造式に示される番号付けシステムが使用されるであろう。
Figure 2009502888
不斉中心は、大員環の1、4及び6位並びに5員環中の炭素原子3’、R置換基がC1−6アルキルである時は炭素原子2’、そしてXがCHである時は炭素原子1’に存在する。これら不斉中心それぞれがそれらのR又はS配置で存在することができる。
1位の立体化学構造は好ましくは、L−アミノ酸配置のもの、すなわちL−プロリンの立体配置に対応する。
XがCHである時は、シクロペンタン環の1’位及び5’位で置換された2カルボニル基が好ましくはトランス配置にある。5‘位のカルボニル基は好ましくは、L−プロリン配置に対応する配置にある。1’位及び5’位で置換されたカルボニル基は好ましくは、下記に示されるように、以下の式
Figure 2009502888
の構造にある。
式(I)の化合物は以下:
Figure 2009502888
の構造フラグメントに表されるようなシクロプロピル基を包含し、ここでCは7位の炭素を表し、そして4位及び6位の炭素はシクロプロパン環の不斉炭素原子である。
式(I)の化合物の他の部分における他の可能な不斉中心にも拘わらず、これらの2種の不斉中心の存在は、化合物が、7位の炭素が以下に示されるようにカルボニルに対してsyn又はアミドに対してsynのいずれかの配置をもつ、式(I)の化合物のジアステレオマーのようなジアステレオマーの混合物として存在することができることを意味する。
Figure 2009502888
1つの態様は、7位の炭素がカルボニルに対してsynに配置されている式(I)の化合物を対象とする。もう1つの態様は、4位の炭素における配置がRである式(I)の化合物を対象とする。式(I)の化合物の特定のサブグループは、7位の炭素がカルボニルに対してsynに配置され、そして4位の炭素の配置がRであるものである。
式(I)の化合物はプロリン残基(XがNである時)又はシクロペンチルもしくはシクロペンテニル残基(XがCH又はCである時)を包含することができる。好ましいものは、1位(又は5’位)の置換基及び置換基−L−R(3’位)がトランス配置にある式(I)の化合物である。特に興味深いものは、1位がL−プロリンに対応する配置を有し、−L−R置換基が1位に対してトランス配置にある式(I)の化合物である。好ましくは、式(I)の化合物は以下の式(I−a)及び(I−b)の構造に示されるような立体化学構造を有する。
Figure 2009502888
本発明の1つの態様は、1項又は複数の以下の条件:
(a)Rが水素であり;
(b)Xが窒素であり;
(c)二重結合が炭素原子7と8の間に存在する、
が適用される、式(I)又は式(I−a)又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの化合物を対象とする。
本発明の1つの態様は、1項又は複数の以下の条件:
(a)Rが水素であり;
(b)XがCHであり;
(c)二重結合が炭素原子7と8の間に存在する、
が適用される、式(I)又は式(I−a)、(I−b)又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの化合物を対象とする。
式(I)の化合物の特定のサブグループは以下の構造式:
Figure 2009502888
により表されるものである。
式(I−c)及び(I−d)の化合物のうち、式(I−a)及び(I−b)それぞれの化合物の立体化学的配置を有するものが特に興味深い。
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの炭素原子7と8の間の二重結合はシス又はトランス配置にあることができる。好ましくは、式(I−c)及び(I−d)に示されるように、炭素原子7と8間の二重結合はシス配置にある。
炭素原子1’及び2’間の二重結合は以下の式(I−e)に表されるように式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループに存在することができる。
Figure 2009502888
式(I)の化合物の更にもう1つの特定のサブグループは以下の構造式に表されるものである:
Figure 2009502888
式(I−f)、(I−g)又は(I−h)の化合物のうちで、式(I−a)及び(I−b)の化合物の立体化学的配置をもつものが特に興味深い。
(I−a)、(I−b)、(I−c)、(I−f)、(I−g)及び(I−h)において、適用可能な場合には、X、n、p、R1a、R1b、R、R及びRは、本明細書に明記された式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義に明記されるものである。
式(I−a)、(I−b)、(I−c)、(I−f)、(I−g)又は(I−h)の化合物の前記に定義されたサブグループ並びに本明記に定義されたいずれかの他のサブグループはまた、このような化合物のいずれかのN−オキシド、付加塩、第四級アミン、金属錯体及び立体化学的異性体形態を含んでなることを意味することは理解できる。
nが2である時は、「n」により囲まれた部分−CH−は、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループ中のエタンジイルに対応する。nが3である時は、「n」により囲まれた部分−CH−は、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループ中のプロパンジイルに対応する。nが4である時は、「n」により囲まれた部分−CH−は、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループ中のブタンジイルに対応する。nが5である時は、「n」により囲まれた部分−CH−は、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループ中のペンタンジイルに対応する。nが6である時は、「n」により囲まれた部分−CH−は、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループ中のヘキサンジイルに対応する。式(I)の化合物の特定のサブグループはそのnが4又は5である化合物である。
本発明の態様は、式中
(a)R1a及びR1bがそれぞれ、独立して、水素あるいは、メチル、エチル又はtert−ブチルのようなC1−6アルキルである、好ましくは、R1a及びR1bの少なくとも一方がC1−6アルキルであり;
(b)R1a及びR1bの一方がC−Cシクロアルキル又はアリールであり、例えばR1a及びR1bの一方がシクロプロピル又はフェニルであり;
(c)R1a及びR1bが、それらが結合されている窒素と一緒に、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、4−C1−6アルキルカルボニルピペラジニル−ピペラジニル又はモルホリニルを形成する、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の更なる態様は、式中、R1a及びR1bの一方が
Figure 2009502888
から選択されるHet基である、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の更なる態様は、式中
(a)Rが水素であり;
(b)RがC1−6アルキル、好ましくはメチルである、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、式中
(a)XがN、C(Xは二重結合により結合されている)又はCH(Xは単結合により結合されている)であり、そしてRが水素である;
(b)XがC(Xは二重結合により結合されている)でありそして、RがC1−6アルキル、好ましくはメチルである、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の更なる態様は、式中
(c)Rが水素である;
(d)RがC1−6アルキルである;
(e)Rがアミノ又はモノ−もしくはジC1−6アルキルアミノである;あるいは
(f)RがC1−6アルコキシC1−6アルキル又はC3−7シクロアルキルである、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の好ましい態様は、式中Rが水素、C1−6アルキル、アミノ又はモノ−もしくはジC1−6アルキルアミノである、より好ましくはRが水素、メチル、アミノ又はメチルアミノである、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
式(I)の化合物の更なるサブグループは、すべて、場合により式(I)の化合物又はそれらの化合物のいずれかのサブグループの定義内でRに関連して言及されたものから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい、そのRがフェニル、ナフチル、ピリジル、ピリダジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、ピリミジニル、[1,8]ナフチリジニル、インドリニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンである、本明細書に明記された式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
式(I)の化合物の他のサブグループは、式中
(a)Rがフェニル、ナフチル(特にナルト−1−イル又はナルト−2−イル)、キノリニル(特にキノリン−4−イル)、イソキノリニル(特にイソキノリン−1−イル)、キナゾリニル(特にキナゾリン−4−イル)、ピリジル(特に3−ピリジル)、ピリミジニル(特にピリミジン−4−イル)、ピリダジニル(特にピリダジン−3−イル及びピリダジン−2−イル)、[1,8]ナフチリジニル(特に[1,8]ナフチリジン−4−イル)である;
(b)Rがトリアゾリル(特にトリアゾル−1−イル、トリアゾル−2−イル)、テトラゾリル(特にテトラゾル−1−イル、テトラゾル−2−イル)、6−オキソ−ピリダジン−1−イル、ピラゾリル(特にピラゾル−1−イル)又はイミダゾリル(特にイミダゾル−1−イル、イミダゾル−2−イル)である;
(c)R
Figure 2009502888
から選択される複素環であり、そしてここで前記のR基がそれぞれ、場合により式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内でRに関連して言及されたものから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい、
本明細書に明記された式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、式中、Lが直接結合、−O−、−OC(=O)−又は−OC(=O)NR5a−である、又は特にLが−OC(=O)NH−又は−O−である、あるいは更に特にLが−O−である、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
好ましくは、Lは−O−であり、Rは(a)中で上記に明記されたとおりである。好ましくはLは直接結合であり、そしてRは(b)中で上記に明記されたとおりである。好ましくはLは2価の基−OC(=O)−であり、そしてRは(c)中で上記に明記されたとおりである。
本発明の態様は、式中、Lが−O−でありそしてRがキノリニル(特にキノリン−4−イル)、イソキノリニル(特にイソキノリン−1−イル)、キナゾリニル(特にキナゾリン−4−イル)又はピリミジニル(特にピリミジン−4−イル)であり、これらのいずれも、独立して、場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、トリフルオロメチル、−NR5a5b、−C(=O)NR5a5b、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、−C(=O)OH又は−C(=O)OR6aでモノ、ジ又はトリ置換されていてもよく、ここでアリール又はHetはそれぞれ独立して、場合によりハロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、(例えば、4−メチルピペラジニル)又はモルホリニルで置換されていてもよく、そしてここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよい、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、式中、Lが−O−でありそしてRがキノリニル(特にキノリン−4−イル)、イソキノリニル(特にイソキノリン−1−イル)、キナゾリニル(特にキナゾリン−4−イル)又はピリミジニル(特にピリミジン−4−イル)であり、これらのいずれも、独立して、場合によりメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、−NR5a5b、−C(=O)NR5a5b、フェニル、メトキシフェニル、シアノフェニル、ハロフェニル、ピリジル、C1−4アルキルピリジル、ピリミジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、C1−4アルキル−ピペラジニル、ピロリジニル、ピラゾリル、C1−4アルキル−ピラゾリル、チアゾリル、C1−4アルキルチアゾリル、シクロプロピルチアゾリル、又はモノ−もしくはジC1−4アルキル−アミノチアゾリルで、モノ、ジ又はトリ置換されていてもよく、そしてここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル(特に1又は2個のメチル)基で置換されていてもよい、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、式中、Rが、場合により式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に明記されたような、Rの単環式又は二環式環系上の可能な置換基として言及されたものから選択される1、2、3又は4個(又は1、2又は3個)の置換基で置換されていてもよいキノリニルである、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の特定の態様は、そのR
(d−1)式
Figure 2009502888
の基、
(d−2)式
Figure 2009502888
の基、
(d−3)式
Figure 2009502888
の基、
(d−4)式
Figure 2009502888
の基又は特に、
(d−4−a)式
Figure 2009502888
の基、
(d−5)式
Figure 2009502888
の基、又は特に
(d−5−a)式
Figure 2009502888
の基であり、
ここで基(d−1)〜(d−5)並びに(d−4−a)及び(d−5−a)において:
4a、R4b、R4b’、R4d、R4d’、R4e、R4fがそれぞれ独立して、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に明記されたような、Rの単環式又は二環式環系上の可能な置換基として言及されるものから選択されるいずれかの置換基であり;
又は特に、ここで基(d−1)〜(d−5)並びに(d−4−a)及び(d−5−a)において:R4b及びR4b’が独立して水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、−NR5a5b(特にアミノ又はモノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ)、−C(=O)NR5a5b(特にアミノカルボニル又はモノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニル)、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、トリフルオロメチル、−C(=O)OH又は−C(=O)OR6a(特にR6aがC1−6アルキルである場合)であってもよく;
ここで、前記又は以後に言及されるR5a、R5b、R6aはそれぞれ独立して、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に定義される通りであり;
あるいは、特にここで、基(d−1)〜(d−5)並びに(d−4−a)及び(d−5−a)において、R4aが水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、モノC1−6アルキルアミノ、アミノ、C3−7シクロアルキル、アリール又はHetであり;
より特には、R4aがアリール又はHetであり;興味深いものは、そのR4aが、それぞれ式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に明記されたとおりに置換された、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリルである態様であり;特定の態様において、該アリール又はHetはそれぞれ独立して、場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニルで置換されていてもよく;そしてここで、モルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよく;そして特に
4aは基Hetであってもよく;ここでHetはピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニルを包含してもよく、そしてここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよい、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、式中、R4aが基
Figure 2009502888
であるか、又は特にそのR4a
Figure 2009502888
よりなる群から選択され、
ここで可能な場合は、窒素はR4c置換基又は分子の残りに対するリンクを担持してもよく;R4cはそれぞれR置換基のいずれかであり、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に明記された、Rの単環式又は二環式環系上の可能な置換基として言及されたものから選択されてもよく;
特にR4cはそれぞれ、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ポリハロC1−6アルキル(特にトリフルオロメチル)、−NR5a5b(特にアミノ又はモノ−もしくはジC1−6アルキル−アミノ)、−C(=O)NR5a5b(特にアミノカルボニル又はモノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニル)、ニトロ、ヒドロキシ、−C(=O)OH又は−C(=O)OR6a(特に、R6aはC1−6アルキルである)、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(特に4−メチルピペラジニル)であってもよく;そしてそこでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよく;そしてフェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル基は場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノからそれぞれ独立して選択される1、2又は3個(特に1又は2個)の置換基で置換されていてもよく;
より特には、R4cはそれぞれ水素、ハロ、C1−6アルキル、アミノ又はモノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキル−ピペラジニルであってもよく、そしてここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよく;
そしてここでR4cは窒素原子上で置換されており、それは好ましくは、炭素原子又はその炭素原子の1個により窒素に結合されている炭素含有置換基であり;
特にはR4d及びR4d’はそれぞれ独立して水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ又はハロであってもよく;
あるいはより特には、(d−3)中のR4dはそれぞれ水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ又はハロであってもよく;
特にR4eは水素、C1−6アルキル、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(特に4−メチルピペラジニル)であってもよく;そしてここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよく;
好ましくは、R4bはそれぞれC1−6アルコキシであり、より好ましくはメトキシであり;
特に、R4fは水素、C1−6アルキル、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(特に4−メチル−ピペラジニル)又はモルホリニルであってもよい、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の特別の態様は、式中、Rが7−メトキシ−2−フェニル−キノリン−4−イルでありそしてLが−O−である、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、式中、R
(e)場合により式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に明記された、Rの単環式又は二環式環系上の可能な置換基として言及されたものから選択される1、2、3又は4個(又は1、2又は3個)の置換基で置換されていてもよいイソキノリニル(特に1−イソキノリニル)、
である、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
特別のこのような態様は、式中、Rが、
(e−1)式:
Figure 2009502888
の基、又は特に
(e−1−a)式:
Figure 2009502888
の基であるものであり、ここで
9a、R9b、R9cは相互から独立して、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に明記されたようなRの単環式又は二環式環系上に可能な置換基として言及されたものから選択されるいずれかの置換基であり、特に
9aは前記に明記されたR4aと同様な意味をもってもよく;特に、それはそのいずれかが、場合により式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義中に明記された、アリール又はHetの置換基として言及された(置換基の数を包含)いずれかの基で置換されていてもよいアリール又はHetであってもよく;特に、該アリール又はHetは1、2又は3個(特に1個)の基R10で置換されていてもよく;ここで
10は前記に定義の式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に明記されたアリール又はHetの置換基として言及されたいずれかの基であり;あるいは、特に、R10は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、オヘニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、場合によりC1−6アルキルでモノもしくはジ置換されてもよいアミノ、又はアミノカルボニル又はモノもしくはジC1−6アルキルアミノカルボニルであり;ここで、Hetはまた、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(例えば、4−メチルピペラジニル)又はモルホリニルを包含し;そしてここで、モルホリニル又はピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよく;そして、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル基は場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノからそれぞれ独立して選択される、1、2又は3個(特に1又は2個)の置換基で置換されていてもよく;
9bは前記に明記されたR4bと同様な意味をもってもよく;特にそれは水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、ハロ(例えば、ブロモ、クロロ又はフルオロ)であってもよく;R9cは前記に明記されたR4cと同様な意味をもってもよく;特にそれは水素又はC1−6アルコキシであってもよい。
特に、(e−1)又は(1−e−a)下に明記されたイソキノリニル基中のR9aは、そのいずれも場合により前記に定義のとおりのR10で置換されていてもよい、特に、場合により水素、C1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル)、アミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(例えば4−メチルピペラジニル)又はモルホリニル、C1−6アルキルアミノ、(C1−6アルキル)アミノ、アミノカルボニル又はモノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニルであってもよいR10で置換されていてもよく;そしてここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよい、フェニル、ピリジル、チアゾリル、オキサゾリル又はピラゾリルを包含する。
(e−1)又は(e−1−a)下に明記されたイソキノリニル基中のR9aは好ましくは、前記に明記されたいずれかの基(q)、(q’)、(q’−1)、(q−1)、(q−2)、(q−3)、(q−4)並びに
Figure 2009502888
を包含し、ここでR10はそれぞれ、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義に明記されたHetの置換基として言及されたいずれかの基であり;あるいは特に、R10は、前記に定義のとおりであり;特にR10は水素、C1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル)、アミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(例えば4−メチルピペラジニル)又はモルホリニル;C1−6アルキルアミノ、(C1−6アルキル)アミノ、アミノカルボニル又はモノ−もしくはジ−C1−6アルキルアミノカルボニルであり、そしてここでモルホリン及びピペリジンは場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよい。
更に、(e−1)又は(e−1−a)下に明記されたイソキノリニル基中のR9aは好ましくは、
Figure 2009502888
を包含し、
ここでR10はそれぞれ前記に定義されたとおりであり、そして特には水素、ハロ、C1−6アルキル(例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル)、アミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(例えば4−メチルピペラジニル)又はモルホリニル;C1−6アルキルアミノ、(C1−6アルキル)アミノ、アミノカルボニル又はモノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニルであり;そしてここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよい。
(e−2)下に明記されたイソキノリニル基中のR9bは水素、C1−6アルキル、ハロ(例えば、ブロモ、クロロ又はフルオロ)、特に水素又はブロモであってもよい。
(e−2)下に明記されたイソキノリニル基中のR9bは水素又はC1−6アルコキシ(例えばメトキシ)であってもよい。
本発明の態様は、式中、R
Figure 2009502888
であり、ここでR9bは水素又はハロ(例えばブロモ)であり、そしてR9cは水素又はC1−6アルコキシ(例えばメトキシ)である、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、式中、R
(f)式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に明記された、Rの単環式又は二環式環系上の可能な置換基として言及されたものから選択される1、2、3又は4個(1、2又は3個)の置換基で場合により置換されていてもよいキナゾリニル(特にキナゾリン−4−イル)である、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
のキナゾリンの態様は、
(f−1)基:
Figure 2009502888
又は特に(f−1−a)基:
Figure 2009502888
を包含し、
ここでR9a、R9b及びR9cはイソキノリニル(基(e−1)、(e−1−a)等におけるような)であるRに関連した前記の意味を有し、
ここで特にR9aは、それらのいずれも、場合により1、2又は3個(特に1個)のR10で置換されていてもよい、C3−7シクロアルキル、アリール又はHetであり、
ここでR10は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−メチルピペラジニル又はモルホリニル、アミノカルボニル、モノもしくはジC1−6アルキルアミノカルボニルであり;ここでピペリジニル又はモルホリニルは場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよく;そしてフェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル基は場合によりそれぞれ独立してC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノから選択される(特にC1−6アルキルから選択される)1、2又は3個の(又は1又は2個)置換基で置換されていてもよく;
9bは水素、ハロゲン、C1−6アルキル(好ましくはメチル)、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、ハロ(特にブロモ、クロロ又はフルオロ)であり;
9cは水素又はC1−6アルコキシである。
キナゾリンに対するR9aの好ましい態様はアリール又はHetを包含し、特にここでR9aは、そのいずれかが、場合により1、2又は3個の(特に1個)定義の通りのR10で置換されていてもよい、フェニル、ピリジル、チアゾリル、オキサゾリル又はピラゾリルである。
キナゾリンに対するR10の態様は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、ハロ(ジフルオロのようなジハロを包含)、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(例えば4−メチルピペラジニル)又はモルホリニル、C1−6アルキルアミノ、(C1−6アルキル)アミノ、アミノカルボニル、モノもしくはジC1−6アルキルアミノカルボニル又はC3−7シクロアルキル(特にシクロプロピル)を包含する。
(f−1)又は(f−1−a)下に明記されたキナゾリル基中のR9aは好ましくは、前記に明記されたいずれかの基(q)、(q’)、(q’−1)、(q−1)、(q−2)、(q−3)、(q−4)、(q−5)、(q−6)、(q−7)、(q−8)を包含し;
ここでこれらの基中で、R10は前記に定義の通りであるか又は、特に水素、C1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル)、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、N−メチルピペラジニル又はモルホリニル、C1−6アルキルアミノ、(C1−6アルキル)アミノ又はアミノカルボニル、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニルである。
キナゾリンに対するR9a
Figure 2009502888
を包含してもよく、ここで
10は水素、ハロゲン、C1−6アルキル(メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチルのような)、C1−6アルキルアミノ、(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルキルアミド、モルホリニル又はピペリジン−1−イルであり、ここでモルホリニル及びピペリジニルは場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよい。
キナゾリンに対する更なるR9aの態様は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、メトキシ、飽和単環式アミノ、C1−6アルキルアミノ、(C1−6アルキル)アミノ又はアミノカルボニル、モノ−及びC1−6アルキルアミノカルボニル又はハロ(特にフルオロ)のような1又は2個のR10基で置換されたフェニルを包含する。
キナゾリンに対するR9bの態様は、水素、C1−6アルキル(好ましくはメチル)、ハロ(例えば、ブロモ、クロロ又はフルオロ)を包含し、特にここでR9bが水素又はブロモである。
キナゾリンに対するR9cの態様は、水素又はC1−6アルコキシ(特にメトキシ)を包含する。
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの特別の態様は、式中、Rが:
Figure 2009502888
であり、ここでR10及びR9cがそれぞれ、前記に明記されたとおりであり、そして特にR9cが水素又はC1−6アルコキシ(例えばメトキシ)であるものである。
本発明の態様は、式中、R
Figure 2009502888
であり、そこでR9aが式(I)の化合物の群又はサブグループのいずれかに定義されたとおりであり、好ましくはR9aはp−メトキシフェニル又はp−フルオロメチルであり、そしてR9bが水素、ハロ、メチル又はトリフルオロメチルである、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の更なる好ましい態様は、式中、R
Figure 2009502888
であり、ここでR9aがメトキシ、エトキシ又はプロポキシであり、そして
9bが水素、フルオロ、ブロモ、クロロ、ヨード、メチル、エチル、プロピル又はトリフルオロメチルである、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の更なる態様は、式中、R
Figure 2009502888
であり、ここでR9bが水素、ハロ又はトリフルオロメチルである、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
が前記に明記された基(d−1)〜(d−5)、(e−1)〜(e−3)、(f−1)〜(f−3)である態様の化合物のサブグループのうちで好ましいものは、そのLが−O−であるこれらのサブグループ内の化合物である。
本発明の態様は、式中、Lが直接結合であり、そしてRが、それぞれ場合により式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に明記されたR置換基で置換されていてもよい、1H−ピロール、1H−イミダゾール、1H−ピラゾール、フラン、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、フタラジン、キノオキサリン、キナゾリン、キノリン、シンノリン、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、1H−インドール、1H−ベンゾイミダゾール、1H−インダゾール、7H−プリン、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、1H−イミダゾ−[4,5−c]ピリジン、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、1,3−ジヒドロ−ベンズイミダゾル−2−オン、1,3−ジヒドロベンズイミダゾル−2−チオン、2,3−ジヒドロ−1H−インドール、1,3−ジヒドロ−インドル−2−オン、1H−インドル−2,3−ジオン、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン、ベンゾフラン、ベンゾ[b]チオフェン、ベンゾ[d]イソオキサゾール、ベンゾ[d]イソチアゾール、1H−キノリン−2−オン、1H−キノリン−4−オン、1H−キナゾリン−4−オン、9H−カルバゾール及び1H−キナゾリン−2−オンよりなる群から選択される、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の更なる態様は、式中、Lが直接結合であり、そしてRが、それぞれ場合により式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義内に明記されたR置換基で置換されていてもよい、ピロリジン、4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール、ピラゾリジン、イミダゾリジン−2−オン、ピロリジン−2−オン、ピロリジン−2,5−ジオン、ピペリジン−2,6−ジオン、ピペリジン−2−オン、ピペラジン−2,6−ジオン、ピペラジン−2−オン、ピペラジン、モルホリン、ピラゾリジン−3−オン、イミダゾリジン−2,4−ジオン、ピペリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン及び1,2,3,6−テトラヒドロピリジンよりなる群から選択される、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、式中、Lが直接結合であり、そしてRが、以下:
Figure 2009502888
に表されるような、場合により置換されていてもよいテトラゾリルであり、
ここで、R4gは水素、C1−6アルコキシ、ヒドロキシ、−NR5a5b、−C(=O)R、−SO、C3−7シクロアルキル、アリール、Hetあるいは、場合によりC3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
4hは水素、−NR5a5b、C3−7シクロアルキル、アリール、Hetあるいは場合によりC3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであり、そして
5a、R5b、R及びRは前記に定義のとおりである、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、式中、Lが直接結合であり、そしてRが、以下:
Figure 2009502888
に表されるような、場合により置換されていてもよいトリアゾリルであり、
ここで、R4i及びR4jはそれぞれ独立して、水素、ハロ、−C(=O)NR5a5b、−C(=O)R、C3−7シクロアルキル、アリール、Het及び、場合により−NR5a5b又はアリールで置換されていてもよいC1−6アルキルよりなる群から選択されるか、あるいはまた、R4i及びR4jは、それらが結合されている炭素原子と一緒に、アリール及びHetよりなる群から選択される環式部分を形成していてもよい、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
Lが直接結合である時のRに対する更なる好ましい置換基は、ピリダジノン及び、以下:
Figure 2009502888
に示すようなそれらの誘導体を包含し、
ここで、R4k、R4l及びR4mは独立して、水素、アジド、ハロ、C−Cアルキル、−NR5a5b、C3−7シクロアルキル、アリール及びHetよりなる群から選択されるか、あるいはまた、R4k及びR4l又はR4l及びR4mが、それらが結合している炭素原子と一緒に、フェニル部分を形成してもよく、それが順次、場合によりアジド、ハロ、C−Cアルキル、−NR5a5b、C3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されてもよい。
本発明の態様は、式中、Lが−O−(C=O)−NR5a−である、又は特にLが−O−(C=O)−NH−であり、そしてRが前記に定義のとおりのアリールである;あるいはRが場合により式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループの定義におけるような基のアリールの可能な置換基として言及されたものから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよいフェニル、であり;特にRが式:
Figure 2009502888
の基であり、ここで、
9eは水素、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル又はハロであり、
9fは−COOH、−C(=O)OR6a、ハロ、Het又はアリールであり、ここでHet及びアリールは本明細書に定義のとおりであり、そして
6aはC1−6アルキルであり、好ましくはR10はメチル又はエチルである、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
特にR9eは水素、フルオロ又はトリフルオロメチルであってもよい。
特にR9fは−COOC1−6アルキル(例えば−C(=O)OEt)、フェニル、チアゾリル、1−ピペリジニル又は1−ピラゾリルであってもよく、ここでフェニル、ピペリジニル及びピラゾリル基は場合によりC1−6アルキル、特にメチルで置換されていてもよい。
本発明の他の態様は、式中、Lが−O−(C=O)−NR5a−である、又は特にLが−O−(C=O)−NH−であり、そしてRが式:
Figure 2009502888
の基であり、ここで、
10及びR11は相互から独立して水素、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、カルボキシル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、アミノ、アジド、メルカプト、C1−6アルキルチオ、ポリハロC1−6アルキル、アリール又はHetであり;特にR10及びR11は相互から独立して、水素、ハロ、ニトロ、カルボキシル、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル、t−ブチル−カルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、t−ブチルチオ、トリフルオロメチル又はシアノであり;
Wはアリール又はHetであるか、あるいはWは−COOH、−COOR6aであり、ここでR6aはC1−6アルキル、好ましくはメチル又はエチルである、
式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
式(I)の化合物の他のサブグループは、式中、Wが、すべて、場合によりC1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル又はC1−6アルコキシカルボニルから選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよい、フェニル、ナフチル(特にナフト−1−イル又はナルト−2−イル)、ピロリル(特にピロル−1−イル)、ピリジル(特に3−ピリジル)、ピリミジニル(特にピリミジン−4−イル)、ピリダジニル(特にピリダジン−3−イル及びピリダジン−2−イル)、6−オキソ−ピリダジン−1−イル、トリアゾリル(特に1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、更に特に1,2,3−トリアゾル−2−イル、1,2,4−トリアゾル−3−イル)、テトラゾリル(特にトテラゾル−1−イル、テトラゾル−2−イル)、ピラゾリル(特にピラゾル−1−イル、ピラゾル−3−イル)、イミダゾリル(特にイミダゾル−1−イル、イミダゾル−2−イル)、チアゾリル(特にチアゾル−2−イル)、ピロリジニル(特にピロリジン−1−イル)、ピペリジニル(特にピペリジン−1−イル)、ピペラジニル(特に1−ピペラジニル)、4−C1−6アルキルピペラジニル(特に4−C1−6アルキルピペラジン−1−イル、更に特に4−メチル−ピペラジン−1−イル)、フラニル(特にフラン−2−イル)、チエニル(特にチエン−3−イル)、モルホリニル(特にモルホリン−4−イル)である、本明細書に明記された式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
特にWは、すべて、場合によりC1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル(トリフルオロメチルのような)及びC1−6アルコキシカルボニルから選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよい、フェニル、ナフト−1−イル、ナフト−2−イル、ピロル−1−イル、3−ピリジル、ピリミジン−4−イル、ピリダジン−3−イル、ピリダジン−2−イル、6−オキソ−ピリダジン−1−イル、1,2,3−トリアゾル−2−イル、1,2,4−トリアゾル−3−イル、テトラゾル−1−イル、テトラゾル−2−イル、ピラゾル−1−イル、ピラゾル−3−イル、イミダゾル−1−イル、イミダゾル−2−イル、チアゾル−2−イル、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、フラン−2−イル、チエン−3−イル、モルホリン−4−イルであってもよい。
式(I)の化合物の更なるサブグループは、式中、Wが、メチル、エチル、イソプロピル又はtert−ブチルのような1又は2個のC1−6アルキルで置換されたチアゾル−2−イルである、本明細書に明記された式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。式(I)の化合物の好ましいサブグループは、式中、Wが以下の構造物:
Figure 2009502888
から選択される、本明細書に明記された式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、そのR11及びR12が相互から独立して、水素、ハロ、ニトロ、カルボキシル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルキルチオ、ポリハロC1−6アルキル、シアノ、アリール又はHetである、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の態様は、そのR11及びR12が相互から独立して、水素、ハロ、ニトロ、カルボキシル、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、tert−ブチルチオ、トリフルオロメチル又はシアノである、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の好ましい態様は、そこでR11及びR12の一方が水素である式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
本発明の好ましい態様は、そのR11及びR12の一方がハロ(特にフルオロ)、トリフルオロメチル又はC1−6アルキル(特にメチル)である式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。他の好ましい態様は、そのR11及びR12の一方がハロ(特にフルオロ)、トリフルオロメチル又はメチルであり、そしてR11及びR12の他方が水素であるものである。
本発明の好ましい態様は、そのR11及びR12の一方がW基に対してパラ位にある式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。更なる好ましい態様はそのR11及びR12の一方がハロ(特にフルオロ)、トリフルオロメチル又はメチルであり、そしてW基に対してパラ位にあり;R11及びR12の他方が前記に定義されたとおりであるか又は水素であってもよい、式(I)の化合物又は式(I)の化合物のいずれかのサブグループである。
式(I)の化合物は、3個の構築ブロックP1、P2、P3よりなる。構築ブロックP1は更に、P1’テールを含有する。以下の化合物(I−c)中のアステリスクで印を付けたカルボニル基は構築ブロックP2又は構築ブロックP3のいずれかの一部であってもよい。化学的理由のために、XがCである式(I)の化合物の構築ブロックP2は1’位に結合されたカルボニル基を取り込む。
P2との構築ブロックP1、P3とのP2そしてP1’(基−NH−S(O)−NH1a2a)とのP1の結合はアミド結合を形成する工程を伴う。ブロックP1及びP3の結合は二重結合形成を伴なう。化合物(I−i)又は(I−j)を製造するための構築ブロックP1、P2及びP3の結合はどんな与えられる順序でも実施することができる。工程の1つは、それにより大員環が形成される環化を伴なう。
式中、炭素原子C7及びC8が二重結合により結合されている式(I)の化合物である式(I−i)、並びに式中、炭素原子C7及びC8が単結合により結合されている式(I)の化合物である式(I−j)が以下に示される。式(I−j)の化合物は、大員環中の二重結合を還元することにより、対応する式(I−i)の化合物から製造することができる。
Figure 2009502888
以後に本明細書に記載される方法における中間体及び最終生成物の構造表示を簡略化するために、基
Figure 2009502888
は−Rにより表される。
以下に記載される合成法は、ラセミ体、立体化学的に純粋な中間体又は最終生成物又はいずれかの立体異性体混合物に対しても同様に適用可能であることを意味する。ラセミ体又は立体化学的混合物は合成法のいずれの工程においても立体異性体形態に分離することができる。1つの態様において、中間体及び最終生成物は式(I−a)及び(I−b)の化合物中の前記に明記される立体化学構造を有する。
1つの態様において、化合物(I−i)は、最初にアミド結合を形成し、次に、大員環への同時環化によりP3及びP1間に二重結合を形成することにより製造される。
好ましい態様において、前記に定義の式(I−i)の化合物である、CとC間の結合が二重結合である化合物(I)は、以下の反応スキームに概説されるように製造することができる:
Figure 2009502888
大員環の形成は、Miller,S.J.,Blackwell,H.E.,Grubbs,R.H.J.Am.Chem.Soc.118,(1996),9606−9614;Kingsbury,J.S.,Harrity,J.P.A.,Bonitatebus,P.J.,Hoveyda,A.H.,J.Am.Chem.Soc.121,(1999),791−799;及びHuang et al.,J.am.Chem.Soc.121,(1999),2674−2678により報告される例えばRu−基剤の触媒、例えばホベイダ・グラブス(Hoveyda−Grubbs)触媒のような適当な金属触媒の存在下で、オレフィンメタセシスにより実施することができる。
ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)−3−フェニル−1H−インデン−1−イリデン・ルテニウム・クロリド(Neolyst MI(R))又はビス(トリシクロヘキシルホスフィン)−[(フェニルチオ)メチレン]ルテニウム(IV)ジクロリドのような空気に安定なルテニウム触媒を使用することができる。使用することができる他の触媒はグラブス(Grubbs)の第1及び第2世代触媒、すなわちそれぞれ、ベンジリデン−ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ジクロロルテニウム及び(1,3−ビス−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン)ジクロロ(フェニルメチレン)−(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムである。特に興味深いものは、それぞれ、ジクロロ(o−イソプロポキシフェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)−ルテニウム(II)及び1,3−ビス−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン)ジクロロ−(o−イソプロポキシフェニルメチレン)ルテニウムであるホベイダ・グラブス(Hoveyda−Grubbs)の第1及び第2世代触媒である。更にMoのような他の遷移金属を含有する他の触媒もこの反応に使用することができる。
メタセシス反応は例えばエーテル(例えばTHF、ジオキサン);ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン、CHCl、1,2−ジクロロエタン等)、炭化水素(例えばトルエン)のような適当な溶媒中で実施することができる。好ましい態様において、メタセシス反応はトルエン中で実施される。これらの反応は窒素雰囲気下で高い温度で実施される。
大員環中のC7とC8間の結合が単結合である式(I)の化合物、すなわち式(I−j)の化合物は、式(I−i)の化合物中のC7−C8二重結合の還元により式(I−i)の化合物から製造することができる。この反応は、例えばPt、Pd、Rh、Ru又はラネーニッケルのような貴金属触媒の存在下で水素による触媒水素化により実施することができる。興味深いものはアルミナ上Rhである。水素化反応は好ましくは、例えばメタノール、エタノールのようなアルコール、又はTHFのようなエーテル又はそれらの混合物のような溶媒中で実施される。水もまた、これらの溶媒又は溶媒混合物に添加することができる。
基は合成のいずれの工程においても、すなわち本明細書中に前記のような環化の前又は後に、あるいは環化及び還元の前又は後に、P1構築ブロックに結合させることができる。式(I)の化合物は、そのGが基:
Figure 2009502888
を表す、以下の反応スキーム
Figure 2009502888
中に概説されるように、両部分間にアミド結合を形成することにより、P1にR基を結合することにより製造することができる。
中間体(2a)は、以下に説明されるアミド結合の形成のためのいずれかの方法のようなアミド形成反応によりスルホンアミド(2b)とカップリングさせることができる。特に、(2a)は、エーテル(例えばTHF)又はハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン)のような溶媒中で、カップリング剤、例えばN,N’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、EEDQ、IIDQ、EDCI又はベンゾトリアゾル−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ・ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP(R)として市販)で処理し、そして、好ましくはカップリング剤との(2a)の反応後に、所望のスルホンアミド(2b)と反応させることができる。(2a)の(2b)との反応は好ましくは、塩基、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンのようなトリアルキルアミン、あるいは1,8−ジアザビシクル−[5.4.0]ウンデス−7−エン(DBU)の存在下で実施される。中間体(2a)はまた、活性化形態、例えば一般式G−CO−Zの活性化形態に転化させることができ、ここでZはハロ又は活性エステルの残基を表し、例えばZはフェノキシ、p.ニトロフェノキシ、ペンタフルオロフェノキシ、トリクロロフェノキシ、ペンタクロロフェノキシ、等のようなアリールオキシ基であるか;又はZは混合無水物の残基であってもよい。1つの態様において、G−CO−Zは酸塩化物(G−CO−Cl)又は混合酸無水物(G−CO−O−CO−R又はG−CO−O−CO−OR、後者のRは例えばメチル、エチル、プロピル、i.プロピル、ブチル、t.ブチル、i.ブチル又はベンジルのようなC1−4アルキルである)である。活性化形態G−CO−Zはスルホンアミド(2b)と反応される。
前記反応中に記載の(2a)におけるカルボン酸の活性化は、式
Figure 2009502888
[式中、L、X、R、R、R、nは前記に明記されたとおりであり、そしてステレオジェン中心は例えば(I−a)又は(I−b)におけるように、前記に明記された立体化学配置をもつことができる]のアザラクトン中間体への分子内環化反応に導くことができる。中間体(2a−1)は従来の方法を使用して反応混合物から単離することができ、そして次に単離中間体(2a−1)を(2b)と反応させるか又は(2a−1)を含有する反応混合物を更に、(2a−1)の単離をせずに(2b)と反応させることができる。1つの態様において、カップリング剤との反応が水非混和性溶媒中で実施される場合は、(2a−1)含有反応混合物を、すべての水溶性副産物を除去するために水又はわずかに塩基性水で洗浄することができる。次にこのようにして得た洗浄溶液を更なる精製工程を伴わずに(2b)と反応させることができる。他方、中間体(2a−1)の単離は、場合により更なる精製後に、単離生成物を(2b)と反応させて、より少量の副産物及びより容易な反応の仕上げをもたらすという特定の利点を与えることができる。
式中、Rが水素であり、(I−L)により表される式(I)の化合物はまた、以下の反応スキームにおけるように、対応する窒素保護中間体(3a)からの保護基PGの除去により製造することができる。保護基PGは特に、以後言及されるいずれかの窒素保護基であり、これも以後言及される方法を使用して除去することができる:
Figure 2009502888
前記反応中の出発材料(3a)は式(I)の化合物の製造法に従って、しかし基RがPGである中間体を使用して製造することができる。
式(I)の化合物はまた、種々の基が前記に明記された意味を有し、C1−4AlkがC1−4アルカンジイルを表す、以下の反応スキーム:
Figure 2009502888
に概説されるように、中間体(4a)を中間体(4b)〜(4f)と反応させることにより製造することができる。
(4b)中のYはヒドロキシ又は、ハロゲン化物(例えばブロミドもしくはクロリド)又はアリールスルホニル基(例えばメシラート、トリフラートもしくはトシラート等)のような離脱基LGを表す。
1つの態様において、(4a)の(4b)との反応はO−アリール化反応であり、そしてYは離脱基を表す。この反応はE.M.Smith et al.(J.Med.Chem.(1988),31,875−885)により記載の方法に従って実施することができる。特にこの反応は塩基、好ましくは強塩基の存在下で、反応不活性溶媒、例えばアミド結合の形成のために言及された溶媒の1つ中で実施される。
特別の態様において、出発材料(4a)は、双極性非プロトン溶媒、例えばDMA、DMF等のような反応不活性溶媒中で、ヒドロキシ基から水素を外すのに十分強力な塩基、例えばLiH又は水素化ナトリウムのようなアルカリ金属水素化物のアルカリあるいはナトリウムもしくはカリウムメトキシドもしくはエトキシド、カリウムtert−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシドの存在下で(4b)と反応させる。生成されるアルコラートを、そのYが前記の適当な離脱基であるアリール化剤(4b)と反応させる。このタイプのO−アリール化反応を使用する(4a)の(I)への転化は、ヒドロキシ基を担持する炭素における立体化学的配置を変化させない。
あるいはまた、(4a)の(4b)との反応はまた、ミツノブ反応(Mitsunobu,1981,Synthesis,January,1−28;Rano et al.,Tetrahedron Lett.,1995,36,22,3779−3792;Krchnak et al.,Tetrahedron Lett.,1995,36,5,6193−6196;Richter et al.,Tetrahedron Lett.,1994,35,27,4705−4706)により実施することができる。この反応は、トリフェニルホスフィン及び、ジアルキル・アゾジカルボキシレート、例えばジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)、ジイソプロピルジカルボキシレート(DIAD)等のような活性化剤の存在下で、そのYがヒドロキシルである(4b)との中間体(4a)の処理を含んでなる。ミツノブ反応はヒドロキシ基を担持する炭素における立体化学配置を変化させる。
そのLがウレタン基である(Lが−OC(=O)−NR5a−である)式(I)の化合物は、カルボニル導入剤の存在下で(4a)を(4c)又は(4d)と反応させることにより製造することができる。後者はホスゲン又は、カルボニルジイミダゾール(CDI)のようなホスゲン誘導体、のような試薬を含んでなる。1つの態様において、(4a)はホスゲンと反応させ、このようにして対応するクロロホルメートを提供し、それがアミン、R−NH又はH−NR5aと反応すると、カルバメートを提供する、すなわちLは−OC(=O)NH−又は−OC(=O)NR5a−である。クロロホルメートのアミンとの反応は好ましくは、以後に言及されるアミド結合形成に対して言及されるもの、特に(2a)の(2b)との反応に関して言及されるもの、と同様な溶媒及び塩基を使用して実施される。特別の塩基はアルカリ金属炭酸塩又は重炭酸塩、例えばナトリウム又はカリウム重炭酸塩又は、トリアルキルアミン、例えばトリエチルアミンのような第三級アミンである。
アルコール(4a)の酸(4e)との反応は式(4a)のエステル誘導体を生成する、すなわちLが−O−C(=O)−である。エステル形成の標準法、特に(2a)の(2c)との反応に関して前記の方法が使用される。これらは、例えば酸(4e)を酸無水物又は酸ハロゲン化物、例えば酸塩化物(R−C(=O)Cl)のような活性形態への転化及びアルコール(4a)との活性形態の反応を伴う。
そのLが−O−C1−4アルカンジイル−である式(I)の化合物は、(4f)とのエーテル形成反応により製造することができる。エーテル形成は共沸水除去又は化学的に、例えばウイリアムソン反応によることができる。
そのLが直接結合である式(I)の化合物は多数の方法により製造することができ、それらはP2構築ブロックの合成を説明する節で更に詳細に以後に説明される。
あるいはまた、式(I)の化合物を製造するために、最初に構築ブロックP2とP1間にアミド結合を形成し、次にP1−P2中のP1部分にP3構築ブロックのカップリングが続き、そしてその後の同時閉環によりP2−P1−P3中のP3とP2間にカルバメート又はエステル結合形成が続く。
更にもう1つの代りの合成法は、構築ブロックP2とP3間のアミド結合の形成、次にP3−P2中の構築ブロックP1のP3部分へのカップリング及び同時閉環によりP1−P3−P2中のP1とP2間の最後のアミド結合形成である。
構築ブロックP1及びP3はP1−P3配列に結合させることができる。所望される場合は、P1及びP3を結合する二重結合を還元することができる。このように形成されたP1−P3配列は還元されていても、されていなくても、構築ブロックP2にカップリングさせることができ、次にこのように形成された配列P1−P3−P2をアミド結合を形成することにより環化させることができる。
前記のいずれのアプローチの構築ブロックP1及びP3も、二重結合形成により、例えば以後に説明されるオレフィンメタセシス反応又はウィティッヒタイプの反応により結合させることができる。所望される場合は、このような形成された二重結合を、(I−i)の(I−j)への転化に対して前記と同様に還元することができる。二重結合はまた、後の工程で、すなわち第3の構築ブロックの添加後に、又は大員環の形成後に還元していてもよい。構築ブロックP2及びP1はアミド結合形成により結合され、そしてP3及びP2はカルバメート又はエステル形成により結合される。
テールP1’は式(I)の化合物の合成のいずれの工程においても、例えば構築ブロックP2及びP1のカップリングの前又は後に;P3構築ブロックのP1へのカップリングの前又は後に;あるいは閉環の前又は後に、P1構築ブロックに結合させることができる。
個々の構築ブロックを最初に製造し、次に一緒にカップリングさせることができるかあるいはまた、構築ブロックの前駆体を一緒にカップリングさせ、そして後の工程で所望の分子組成物へ修飾することができる。
構築ブロックそれぞれの官能基は副反応を回避するために保護することができる。
アミド結合の形成はペプチド合成におけるアミノ酸をカップリングするために使用されるもののような標準法を使用して実施することができる。後者は結合するアミド結合を形成するために他の反応物のアミノ基との、一方の反応物のカルボキシル基の脱水性カップリングを伴う。アミド結合形成はカップリング剤の存在下で出発材料を反応させることにより又はカルボキシル官能基を活性エステル、混合無水物又はカルボン酸塩化物又は臭化物のような活性形態に転化させることにより実施することができる。このようなカップリング反応の総論及びその中に使用される試薬は、ペプチド化学に対する一般の教科書、例えばM.Bodanszky,“Peptide Chemistry”,2nd rev.ed.,Springer−Verlag,Berlin,Germany,(1993)中に認めることができる。
アミド結合形成によるカップリング反応の例は、アジド法、混合炭酸−カルボン酸無水物(イソブチルクロロホルメート)法、カルボジイミド(ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド又は、N−エチル−N’−[(3−ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド)のような水溶性カルボジイミド法、活性エステル法(例えばp−ニトロフェニル、p−クロロフェニル、トリクロロフェニル、ペンタクロロフェニル、ペンタフルオロフェニル、N−ヒドロキシコハク酸イミド等のエステル)、ウッドワード試薬K−法、1,1−カルボニルジイミダゾール(CDI又はN,N’−カルボニル−ジイミダゾール)法、リン試薬又は酸化−還元法を包含する。これらの方法の幾つかは適当な触媒を添加することにより、例えばカルボジイミド法においては、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン又は4−DMAPを添加することにより促進することができる。更なるカップリング剤は、それ自体で又は1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール又は4−DMAPの存在下の(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート、あるいは2−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラ−メチルウロニウム・テトラフルオロボレート又はO−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェートである。これらのカップリング反応は溶液(液相)又は固相中のいずれでも実施することができる。
好ましいアミド結合形成は、N−エチルオキシカルボニル−2−エチルオキシ−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)又はN−イソブチルオキシ−カルボニル−2−イソブチルオキシ−1,2−ジヒドロキノリン(IIDQ)を使用して実施される。古典的な無水物法と異なり、EEDQ及びIIDQは塩基も低反応温度も必要でない。典型的には、該方法は有機溶媒(広範な溶媒を使用することができる)中で等モル量のカルボキシル及びアミン成分を反応させる工程を伴う。次にEEDQ又はIIDQを過剰に添加し、混合物を室温で撹拌放置する。
カップリング反応は好ましくは、ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン、クロロホルム)、アセトニトリルのような双極性非プロトン性溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、DMSO、HMPT、テトラヒドロフラン(THF)のようなエーテル、のような不活性溶媒中で実施される。
多数の場合に、カップリング反応は、第三級アミン、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、N−メチル−モルホリン、N−メチルピロリジン、4−DMAP又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン(DBU)のような適当な塩基の存在下で実施される。反応温度は0℃と50℃間にわたることができ、反応時間は15分〜24時間にわたる可能性がある。
一緒に結合される構築ブロック中の官能基は、所望されない結合を回避するために保護することができる。使用することができる適当な保護基は、例えば、Greene,“Protective Groups in Organic Chemistry”,John Wiley & Sons,New York(1999)及び“The Peptides:Analysis,Synthesis,Biology”,Vol.3,Academic Press,New York(1987)中に記載されている。
カルボキシル基は開裂してカルボン酸を与えることができるエステルとして保護することができる。使用することができる保護基は、1)メチル、トリメチルシリル及びtert−ブチルのようなアルキルエステル、2)ベンジル及び置換ベンジルのようなアリールアルキルエステル、又は3)トリクロロエチル及びフェナシルエステルのような、緩和な塩基又は緩和な還元法により開裂することができるエステル、を包含する。
アミノ基は、
1)ホルミル、トリフルオロアセチル、フタリル及びp−トルエンスルホニルのようなアシル基、
2)ベンジルオキシカルボニル(Cbz又はZ)及び置換ベンジルオキシカルボニル及び9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)のような芳香族カルバメート基、
3)tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシ−カルボニル及びアリルオキシカルボニルのような脂肪族カルバメート基、
4)シクロペンチルオキシカルボニル及びアダマンチルオキシカルボニルのような環状アルキルカルバメート基、
5)トリフェニルメチル、ベンジル又は、4−メトキシベンジルのような置換ベンジル、のようなアルキル基、
6)トリメチルシリル又はt.Buジメチルシリルのようなトリアルキルシリル、並びに
7)フェニルチオカルボニル及びジチアスクシノイルのようなチオール含有基、
:のような種々のN−保護基により保護することができる。
興味深いアミノ保護基はBoc及びFmocである。
アミノ保護基は好ましくは次のカップリング工程の前に開裂される。N−保護基の除去は当該技術分野で知られた方法に従って実施することができる。Boc基が使用される時に、選択するべき方法は生の又はジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸、あるいはジオキサン又は酢酸エチル中のHClである。次に生成されるアンモニウム塩をカップリングの前に又はインサイチューのいずれかで、水性バッファー又は、ジクロロメタンもしくはアセトニトリルもしくはジメチルホルムアミド中の第三級アミンのような塩基性溶液で中和される。Fmoc基が使用される時の選択するべき試薬は、ジメチルホルムアミド中のピペリジン又は置換ピペリジンであるが、いずれの第二級アミンをも使用することができる。脱保護は、0℃と室温の間の温度で、通常約15〜25℃又は20〜22℃で実施される。
構築ブロックのカップリング反応を妨げることができる他の官能基も保護することができる。例えばヒドロキシ基は、ベンジル又は置換ベンジルエーテル(例えば4−メトキシベンジルエーテル)、ベンゾイル又は置換ベンゾイルエステル(例えば4−ニトロベンゾイルエステル)として、あるいはトリアルキルシリル基(例えばトリメチルシリル又はtert−ブチルジメチルシリル)とともに保護することができる。
更なるアミノ基は、選択的に開裂することができる保護基により保護することができる。例えばBocがα−アミノ保護基として使用される時は、以下の側鎖保護基が適当であり:p−トルエンスルホニル(トシル)部分は更なるアミノ基を保護するために使用することができ;ベンジル(Bn)エーテルはヒドロキシ基を保護するために使用することができ;そしてベンジルエステルは更なるカルボキシル基を保護するために使用することができる。あるいは、Fmocがα−アミノ保護のために選択される時は、通常、tert−ブチル基剤の保護基が許容される。例えば、Bocは更なるアミノ基のために;ヒドロキシル基のためにtert−ブチルエーテル;そして更なるカルボキシル基のためにtert−ブチルエステルが使用されることができる。
いずれの保護基も、合成法のいずれの工程でも除去することができるが、好ましくは、反応工程に関与しないいずれの官能基の保護基も、大員環の構築完了後に除去される。保護基の除去は、その方法が当業者に周知の保護基の選択により指導されるどんな方法においても実施することができる。
XがNである式(1a)の中間体(該中間体は式(1a−1)により表される)は以下の反応スキームに概説されるように、カルボニル導入剤の存在下でアルケンアミン(5b)と反応される中間体(5a)から出発して製造することができる。
Figure 2009502888
カルボニル(CO)導入剤はホスゲン又は、カルボニルジイミダゾール(CDI)のようなホスゲン誘導体、等を包含する。1つの態様において、(5a)は前記のようなアミド形成反応に使用される塩基及び溶媒であってもよい、適当な塩基及び溶媒の存在下で、CO導入剤と反応される。特定の態様において、塩基は重炭酸塩、例えばNaHCO又は、トリエチルアミンのような第三級アミン等であり、そして溶媒はエーテル又はハロゲン化炭化水素、例えばTHF、CHCl、CHCl等である。その後、アミン(5b)を添加し、それにより前記のスキームにおけるように中間体(1a−1)を得る。同様な反応条件を使用する代りの経路は、最初にアミン(5b)とCO導入剤を反応させ、次にこのように形成された中間体を(5a)と反応させる工程を伴う。
あるいはまた、中間体(1a−1)は以下:
Figure 2009502888
のように製造することができる。
PGは本明細書に言及されるいずれの基でもよく、そして特にベンゾイル又は、4−ニトロベンゾイルのような置換ベンゾイル基であるO−保護基である。後者の場合には、この基は、アルカリ金属水酸化物(LiOH、NaOH、KOH)、特にPGが4−ニトロベンゾイルである場合には、水及び、アルカノール(メタノール、エタノール)及びTHFのような水溶性有機溶媒を含んでなる水性媒質中でLiOHとの反応により除去することができる。
中間体(6a)は前記と同様なカルボニル導入剤の存在下で(5b)と反応させ、そしてこの反応は中間体(6c)を生成する。これらは、特に前記の反応条件を使用して脱保護される。生成されるアルコール(6d)は,(4a)の(4b)との反応のために前記のような中間体(4b)と反応させ、そしてこの反応は中間体(1a)をもたらす。
XがCである式(1a)の中間体(該中間体は式(1a−2)により表される)は、前記のもののようなアミドを製造するための反応条件を使用して、以下の反応スキームに示されるように、アミン(5b)と反応させられる中間体(7a)から出発する、アミド形成反応により製造することができる。
Figure 2009502888
あるいはまた、中間体(1a−1)は以下:
Figure 2009502888
のように製造することができる。
PGは前記のようなO−保護基である。前記と同様な反応条件:前記のようなアミド形成、保護基の説明におけるようなPGの除去及び試薬(4b)との(4a)の反応におけるようなRの導入、を使用することができる。
式(2a)の中間体は、開放アミド(9a)を大員環エステル(9b)への最初の環化により製造し、順次、以下:
Figure 2009502888
のように(2a)に転化させる。
PGはカルボキシル保護基、例えば前記のカルボキシル保護基の1つ、特にC1−4アルキル又はベンジルエステル、例えばメチル、エチルもしくはt.ブチルエステルである。(9a)の(9b)への反応はメタセシス反応であり、前記の通りに実施される。基PGはこれもまた、前記のとおりの方法に従って除去される。PGがC1−4アルキルエステルである場合は、それはアルカリ性加水分解により、例えば、水性溶媒、例えばC1−4アルカノール/水混合物中のNaOH又は好ましくはLiOHにより除去される。ベンジル基は触媒水素化により除去することができる。
代りの合成において、中間体(2a)は以下:
Figure 2009502888
のように製造することができる。
PG基はそれが、PGに対して選択的に開裂可能であるように選択される。PGは、PGがt.ブチル又はベンジルである場合に水性溶媒中のアルカリ金属水酸化物との処理により除去することができる、例えばメチル又はエチルエステルであってもよい。PGが弱酸性条件下で除去可能なt.ブチルエステルであるか又はPGが強酸とともに、又は触媒水素化により除去可能なベンジルエステルであってもよく、後者の2例においてはPGは例えば、4−ニトロ安息香酸エステルのような安息香酸エステルである。
第1に、中間体(10a)は大員環エステル(10b)に環化され、後者はPG基の除去により(10c)に脱保護され、それが中間体(4b)と反応され、次にカルボキシル保護基PGの除去が続く。環化PG及びPGの脱保護及び(4b)とカップリングは以下のとおりである。
基は、前記のように最終工程として、又はより早期に、大員環形成の前のいずれでも、いずれの合成工程においても導入することができる。以下のスキームは、
Figure 2009502888
である基Rの導入を表す:
Figure 2009502888
前記のスキームにおいて、PGは前記に定義のとおりであり、そしてLはP
Figure 2009502888
であり、ここでn及びRは前記に定義のとおりであり、そしてXがNである場合は、Lはまた、窒素保護基(PG、前記に定義)であってもよく、そしてここでXがCである場合は、Lはまた−COOPG2aであってもよく、ここで基PG2aは、PGと同様なカルボキシル保護基であるが、ここでPG2aはPGに対して選択的に開裂可能である。1つの態様において、PG2aはt.ブチルであり、PGはメチル又はエチルである。
そのLが基(b)を表す、中間体(11c)及び(11d)は、中間体(1a)に対応し、前記に明記されたように更に処理することができる。
P1及びP2構築ブロックのカップリング
P1及びP2構築ブロックは前記の方法に従ってアミド形成反応を使用して結合される。P1構築ブロックはカルボキシル保護基PG((12b)におけるように)をもつことができるか、あるいはすでにP1’基((12c)におけるように)に結合されているかも知れない。LはN−保護基(PG)、又は前記のような基(b)である。Lはヒドロキシ、−OPG又は前記の基−L−Rである。以下の反応スキームのいずれかにおいて、Lがヒドロキシである場合は、各反応工程の前にそれを基−OPGとして保護することができ、そして所望される場合は、その後に遊離ヒドロキシ官能基に脱保護して戻すことができる。前記と同様にヒドロキシ官能基は基−L−Rに転化させることができる。
Figure 2009502888
前記のスキームの方法において、シクロプロピルアミノ酸(12b)又は(12c)は、前記の方法に従って、アミド結合の形成を伴ってP2構築ブロック(12a)の酸官能基にカップリングされる。中間体(12d)又は(12e)が得られる。後者においてLが基(b)である場合は、生成される生成物は、前反応スキームにおける中間体(11c)又は(11d)の幾つかを包含するP3−P2−P1配列である。使用される保護基に適当な条件を使用し、次に前記のアミンHN−SO(2b)又はHOR(2c)とのカップリングによる、(12d)における酸保護基の除去は再度、その−CORがアミド又はエステル基である中間体(12e)を生成する。LがN−保護基である場合は、それは除去されて中間体(5a)又は(6a)を生成する。1つの態様において、本反応におけるPGはBOC基であり、そしてPGはメチル又はエチルである。更にLがヒドロキシである場合は、出発材料(12a)はBoc−L−ヒドロキシプロリンである。特別な態様において、PGはBOCであり、PGはメチル又はエチルであり、そしてLは−L−Rである。
1つの態様において、Lは基(b)であり、そしてこれらの反応はP2−P3に対するP1のカップリングを伴い、それは前記の中間体(1a−1)又は(1a)をもたらす。もう1つの態様において、Lは上記に明記されたN−保護基PGであり、該カップリング反応は中間体(12d−1)又は(12e−1)をもたらし、それから基PGを前記の反応条件を使用して除去して、中間体(12−f)又は(12g)を得ることができ、それは前記に明記された中間体(5a)及び(6a)を包含する。
Figure 2009502888
1つの態様において、前記スキーム中の基Lは、そのLがヒドロキシである出発材料(12a)上に導入することができる基−O−PGを表す。この場合は、PGはそれが、PGである基Lに対して選択的に開裂可能であるように選択される。
同様にして、そのXが、シクロペンタン又はシクロペンテン誘導体であるCである、P2構築ブロックは、そのR、R、L、PG及びPG2aがカルボキシル保護基である、以下のスキームに概説のように、P1構築ブロックに結合させることができる。PG2aは、典型的には、それが基PGに対して選択的に開裂可能であるように選択される。(13c)におけるPG2a基の除去は、前記のように(5b)と反応させることができる、中間体(7a)又は(8a)を生成する。
Figure 2009502888
XがCであり、RがHであり、そしてX及びR担持炭素が単結合(P2はシクロペンタン部分である)により結合されている、1つの特別の態様において、PG2aとLは一緒になって、結合を形成し、そしてP2構築ブロックは式:
Figure 2009502888
により表される。
2環式酸(14a)は前記と同様に(12b)又は(12c)と反応し、それぞれ(14b)及び(14c)を生成し、そこでラクトンが開環されて中間体(14c)及び
(14e)を与える。ラクトンは、エステル加水分解法を使用して、例えばアルカリ金属水酸化物、例えばNaOH、KOH、特にLiOHのような塩基性条件を使用して、開環することができる。
Figure 2009502888
中間体(14c)及び(14e)は更に以下に説明されるように処理することができる。
P3及びP2構築ブロックのカップリング
ピロリジン部分を有するP2構築ブロックに対して、P3及びP2又はP3及びP2−P1構築ブロックが(5a)の(5b)とのカップリングに対する前記の方法に従うカルバメート形成反応を使用して結合される。ピロリジン部分を有するP2ブロックをカップリングする一般的方法は以下の反応スキームに表され、ここでLは前記のとおりであり、そしてLは基−O−PG、基
Figure 2009502888
である。
Figure 2009502888
1つの態様において、(15a)中のLは基−OPGであり、PG基は除去され、生成される酸がシクロプロピルアミノ酸(12a)又は(12b)とカップリングされると、Lが基(d)又は(e)である中間体(12d)又は(12e)を生成することができる。
P3ブロックを、そのP2がシクロペンタン又はシクロペンテンであるP2ブロックと又はP2−P1ブロックとカップリングするための一般的方法は以下のスキームに示される。
Figure 2009502888
特別の態様において、L及びLは一緒になって、(14a)におけるようなラクトン橋を形成することができ、そしてP3ブロックのP2ブロックとのカップリングは以下のようである:
Figure 2009502888
2環式ラクトン(14a)をアミド形成反応で(5b)と反応させて、ラクトン橋が(16d)に開裂されるアミド(16c)を生成する。アミド形成及びラクトン開裂反応の反応条件は前記及び後記のとおりである。中間体(16d)は順次、前記のようなP1基にカップリングさせることができる。
前記のスキーム中の反応は(5b)との(5a)、(7a)又は(8a)の反応に対する前記と同様な方法を使用して実施され、そして特にLが基(d)又は(e)である前記の反応は、前記の(5b)との(5a)、(7a)又は(8a)の反応に対応する。
式(I)の化合物の製造に使用される構築ブロックP1、P1’、P2、P3は当該技術分野で知られた中間体から出発して製造することができる。多数のこのような合成は下記に、更に詳細に説明される。
個々の構築ブロックを最初に製造し、次に一緒にカップリングするか、あるいはまた、構築ブロックの前駆体を一緒にカップリングして、後の工程で所望の分子組成物に修飾することができる。
各構築ブロック中の官能基は副反応を回避するために保護することができる。
P2構築ブロックの合成
P2構築ブロックは、基−L−Rで置換されたピロリジン、シクロペンタン又はシクロペンテン部分のいずれかを含有する。
ピロリジン部分を含有するP2構築ブロックは、市販のヒドロキシプロリンから誘導することができる。
シクロペンタン環を含有するP2構築ブロックの製造は以下のスキームに示されるように実施することができる。
Figure 2009502888
2環式酸(17b)を、Acta Chem.Scand.46(1992)1127−1129中にRosenquist et al.により記載されたように、例えば3,4−ビス(メトキシカルボニル)−シクロペンタノン(17a)から製造することができる。この方法における第1工程は、メタノールのような溶媒中でホウ水素化ナトリウムのような還元剤によるケト基の還元、次にエステルの加水分解及び、最後にラクトン形成法を使用して、特にピリジンのような弱塩基の存在下で無水酢酸を使用することにより、2環式ラクトン(17b)に閉環する工程を伴う。次に(17b)中のカルボン酸官能基を、上記に明記されたような基PGのような適当なカルボキシル保護基を導入することにより保護し、このようにして2環式エステル(17c)を提供することができる。基PGは特にt.ブチル基のように酸不安定であり、そして例えばルイス酸の存在下でイソブテンによる、又はジクロロメタンのような溶媒中の、ジメチルアミノピリジンもしくはトリエチルアミンのような第三級アミンのような塩基の存在下のジ−tert−ブチルジカーボネートによる処理により導入される。前記の反応条件を使用して、特に水酸化リチウムによる(17c)のラクトン開裂は酸(17d)を生成し、それをP1構築ブロックとのカップリング反応に更に使用することができる。(17d)における遊離酸もまた、好ましくは、PGに対して選択的に開裂可能な酸保護基PG2aで保護することができ、そしてヒドロキシ官能基は、(4a)の(4b)〜(4f)との反応又は、そのLが以後に説明される直接結合である最終生成物又は中間体の製造のための前記の試薬及び反応条件を使用して、基−OPG又は基−L−Rに転化させることができる。基PGの除去時に得られる生成物は、前記に明記の中間体(13a)又は(16a)に対応する中間体(17g)及び(17i)である。
特定の立体化学構造をもつ中間体は、前記の反応系列における中間体を分離することにより製造することができる。例えば、(17b)は当該技術分野で知られた方法に従い、例えば光学活性塩基との塩形成作用により、又はキラルクロマトグラフィーにより分離することができ、生成される立体異性体を更に、前記のように処理することができる。(17d)中のOH及びCOOH基はシス位にある。トランス同族体は、例えばミツノブ反応を適用することによるような、立体化学構造を転化させる−O−PG又は−L−R基を導入する反応に特定の試薬を使用することにより、OH官能基を担持する炭素において立体化学構造を転化することにより製造することができる。
1つの態様において、中間体(17d)をP1ブロック(12b)又は(12c)にカップリングさせ、そのカップリング反応は同様な条件を使用する同様なP1ブロックとの(13a)又は(16a)のカップリングに対応する。前記のような−L−R−置換基のその後の導入、次の酸保護基PGの除去が中間体(8a−1)を生成し、それは中間体(7a)のサブクラス又は、中間体(16a)の一部である。PGの除去の反応生成物は更に、P3の構築ブロックにカップリングさせることができる。1つの態様において、(17d)中のPGは、酸性条件下で、例えばトリフルオロ酢酸により除去することができるt.ブチルである。
Figure 2009502888
不飽和P2構築ブロック、すなわちシクロペンテン環は以下のスキームに示されるように製造することができる。
Figure 2009502888
J.Org.Chem.36(1971)1277−1285中にDolby等により記載された3,4−ビス(メトキシカルボニル)シクロペンタノン(17a)の臭素化−除去反応、次のホウ水素化ナトリウムのような還元剤によるケト官能基の還元が、シクロペンテノール(19a)を与える。ジオキサン及び水の混合物のような溶媒中で例えば水酸化リチウムを使用する選択的エステル加水分解が、ヒドロキシ置換モノエステルシクロペンテノール(19b)を与える。
がまた水素以外であることができる不飽和P2構築ブロックは以下のスキームに示すように製造することができる。
Figure 2009502888
特にピリジニウム・クロロクロメートのような酸化剤による、市販の3−メチル−3−ブテン−1−オール(20a)の酸化は(20b)を生成し、それを例えばメタノール中の塩化アセチルによる処理により、対応するメチルエステルに転化させ、次に臭素による臭素化反応がα−ブロモエステル(20c)を生成する。次に後者を、エステル形成反応により(20d)から得るアルケニルエステル(20e)と縮合させることができる。(20e)中のエステルは好ましくは、対応する市販の酸(20d)から例えば、ジメチルアミノピリジンのような塩基の存在下でジ−tert−ブチルジカーボネートとの処理により製造することができるt.ブチルエステルである。中間体(20e)をテトラヒドロフランのような溶媒中のリチウムジイソプロピルアミドのような塩基で処理し、そして(20c)と反応させると、アルケニルジエステル(20f)を与える。前記のように実施されるオレフィンメタセシス反応による(20f)の環化は、シクロペンテン誘導体(20g)を与える。(20g)の立体選択的エポキシ化をヤコブセン不斉エポキシ化法を使用して実施して、エポキシド(20h)を得ることができる。最後に、塩基性条件下で、例えば塩基、特にDBN(1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]ノン−5−エン)の添加によるエポキシド開裂反応がアルコール(20i)を与える。中間体(20i)中の二重結合は場合により例えば、炭素上パラジウムのような触媒を使用する触媒水素化により還元して、対応するシクロペンタン化合物を生成することができる。t.ブチルエステルは除去されて、対応する酸を生成し、次にそれをP1構築ブロックにカップリングさせることができる。
−L−R基は本発明に従う化合物の合成のいずれの好都合な工程においても、ピロリジン、シクロペンタン又はシクロペンテン環上に導入することができる。1つの方法は、最初に、該環に−L−R基を導入して、次に他の所望の構築ブロック、すなわちP1(場合によりP1’テールを伴う)及びP3を添加し、次に大員環形成を実施する。もう1つの方法は、−L−R置換基を担持しない構築ブロックP2を、P1及びP3それぞれとカップリングさせ、そして大員環形成の前又は後のいずれかに−L−R基を添加する方法である。後者の方法において、P2部分はヒドロキシ基をもち、それはヒドロキシ保護基PGにより保護することができる。
−L−R基は(4a)から出発する(I)の合成に対して前記のように、中間体(4b)〜(4f)と、ヒドロキシ置換中間体(21a)又は(21d)を反応させることにより構築ブロックP2上に導入することができる。これらの反応物は以下のスキームに示され、ここでLは前記に明記されたとおりであり、そしてL及びL5aは相互から独立して、ヒドロキシ、カルボキシル保護基−OPG又は−OPG2aを表すか、あるいはLはまた、前記に明記されたような基(d)又は(e)のようなP1基を表すか、あるいはL5aはまた、前記に明記された基(b)のようなP3基を表すことができる。基PG及びPG2aは前記に明記されたとおりである。基L及びL5aがPG又はPG2aである場合は、それらは、各基が他方に対して選択的に開裂可能であるように選択される。例えば、L及びL5aの一方がメチル又はエチル基であり、そして他方がベンジル又はt.ブチル基であることができる。
(21a)における1つの態様において、LはPGであり、そしてLは−OPGであるか、又は(21d)においてL5aは−OPGであり、そしてLは−OPGであり、そしてPG基は前記のとおりに除去される。
Figure 2009502888
もう1つの態様において、基LはBOCであり、Lはヒドロキシであり、そして出発材料(21a)は市販のBOC−ヒドロキシプロリン又はそのいずれかの他の立体異性体形態、例えばBOC−L−ヒドロキシプロリン、特に後者のトランス異性体である。(21b)中のLがカルボキシル保護基である場合は、それは前記の方法に従って(21c)に除去することができる。更にもう1つの態様において、(21b−1)中のPGはBocであり、そしてPGは低級アルキルエステル、特にメチル又はエチルエステルである。後者のエステルの酸への加水分解は、標準の方法、例えばメタノール中の塩酸又は、NaOHのような水酸化アルカリ金属、特にLiOHによる酸加水分解により実施することができる。もう1つの態様において、ヒドロキシ置換シクロペンタン又はシクロペンテン同族体(21d)は(21e)に転化され、それはL及びL5aが−OPG又は−OPG2aである場合は、基PGの除去により、対応する酸(21f)に転化させることができる。(21e−1)におけるPG2aの除去は同様な中間体をもたらす。
イソキノリン誘導体である中間体(4b)は、当該技術分野で知られた方法を使用して製造することができる。例えば、米国特許第2005/0143316号明細書は、R−OH又はR−LG中間体としてのイソキノリンの合成のための多様な方法を提供する。このようなイソキノリンの合成方法は、N.Briet et al.,Tetrahedron,2002,5761により記載され、以下に示され、そこで、R4a、R4b、R4b’はR−基上の置換基に対して本明細書で定義された意味をもつイソキノリン部分上の置換基である。
Figure 2009502888
桂皮酸誘導体(22b)は3段階法において1−クロロイソキノリンに転化される。生成されるクロロイソキノリン(22e)はその後、本明細書に記載のようなヒドロキシピロリジン、ヒドロキシシクロペンタン又はヒドロキシシクロペンテンにカップリングさせることができる。第1段階において、桂皮酸(22b)中のカルボキシル基が例えば、塩基の存在下でC1−6アルキル(特にメチル又はエチル)クロロホルメートとの処理により活性化される。次に生成される混合無水物をナトリウムアジドで処理するとアシルアジド(22c)を生成する。カルボン酸からのアシルアジドの形成のために幾つかの他の方法が利用可能であり、例えばカルボン酸を、塩基の存在下で塩化メチレンのような非プロトン溶媒中でジフェニルホスホリルアジド(DPPA)で処理することができる。次の段階において、アシルアジド(22c)を、特に、ジフェニルエーテルのような高沸点溶媒(high boiling solvent)中でアシルアジドを加熱することにより対応するイソキノロン(22d)に転化させる。出発桂皮酸(22d)は市販を購入するか又はマロン酸又はそれらの誘導体との直接縮合により、あるいはウィティッヒ反応を使用することにより、対応するベンズアルデヒド(22a)から得ることができる。中間体のイソキノロン(22d)は、オキシ塩化リンのようなハロゲン化剤との処理により、対応する1−クロロ−イソキノリンに転化させることができる。
イソキノリンであるR−基はまた、K.Hirao,R.Tsuchiya,Y.Yano,H.Tsue,Heterocycles 42(1)1996,415−422中に記載の方法に従って製造することができる。
Figure 2009502888
イソキノリン環系の合成の代りの方法は、ポメランツ−フリッツ(Pomeranz−Fritsh)法である。この方法はベンズアルデヒド誘導体(23a)の、官能化イミン(23b)への転化で始まり、次に高温における酸との処理によりイソキノリン環系に転化させる。該方法はアステリスクにより示されたC8位で置換されているイソキノリン中間体を製造するために特に有用である。中間体のイソキノリン(23c)は2段階法で、対応する1−クロロキノリン(23e)に転化させることができる。第1段階は、ジクロロメタンのような適当な溶媒中で、メタ−クロロ過安息香酸のような過酸化物によるイソキノリン(23c)の処理による、イソキノリンN−オキシド(23d)の形成を含んでなる。中間体(23d)を、オキシ塩化リンのようなハロゲン化剤による処理により対応する1−クロロイソキノリンに転化させる。
イソキノリン環系の合成のもう1つの方法は、以下のスキームに示される。
Figure 2009502888
この方法において、オルソ−アルキルベンズアミド誘導体(24a)のアニオン形態がTHFのような溶媒中でtert−ブチルリチウムのような強塩基による処理により得られ、次にニトリル誘導体と縮合させるとイソキノリン(24b)を生成する。後者は前記の方法により、対応する1−クロロイソキノリンに転化させることができる。(24a)中のR’及びR”はアルキル基、特にC1−4アルキル基、例えばメチル又はエチルである。
以下のスキームはイソキノリンの合成の更なる方法を示す。
Figure 2009502888
中間体(24a)は前記のとおりの強塩基を使用して脱プロトン化される。R’及びR”は前記のとおりである。生成される中間体アニオンは、エステル(25a)と縮合されて、ケトン中間体(25b)を得る。次の反応において、後者の中間体(25b)を、アンモニア又はアンモニウム塩、例えば酢酸アンモニウムと高温で反応させると、イソキノロン(24b)の形成をもたらす。
一般構造(25a)をもつ種々のカルボン酸を、前記の合成に使用することができる。これらの酸は市販を購入するか又は当該技術分野で知られた方法により製造することができる。Chem.Heterocycl.Compd.(英訳)、427−433中にBerdikhina等により記載の方法に従う、2−(置換)アミノカルボキシ−アミノチアゾール誘導体(25a−1)の製造例が以下の反応スキームに示され、それは2−カルボキシ−4−イソプロピル−チアゾール(25c−1)の製造を表す:
Figure 2009502888
エチル・チオオキサメート(26a)を、β−ブロモケトン(26b)と反応させると、チアゾリルカルボン酸エステル(26c)を形成し、それを対応する酸(25a−1)に加水分解する。これらの中間体中のエチルエステルは前記に定義されたように他のカルボキシル保護基PGにより置換することができる。前記のスキームにおいて、R4cは前記に定義のとおりであり、特にC1−4アルキル、更に特にi.プロピルである。
ブロモケトン(26b)を3−メチル−ブタン−2−オン(MIK)から、適当な塩基(特にLiHMDS)及び臭素の存在下でシリル化剤(sililating agent)(TMSClのような)により製造することができる。
更なるカルボン酸(25a)、特に置換アミノチアゾールカルボン酸(25a−2)の合成は以下に示される:
Figure 2009502888
特にC1−6アルキルである、種々の置換基R4aをもつチオ尿素(27c)は、ジクロロメタンのような溶媒中でのジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下での、適当なアミン(27a)のtert−ブチルイソチオシアネートとの反応、その後の酸性条件下でのtert−ブチル基の除去により形成することができる。チオ尿素誘導体(27c)の3−ブロモピルビン酸とのその後の縮合がチアゾールカルボン酸(25a−2)を提供する。
イソキノリンの製造のまだ更なる方法は以下の反応スキームに示される。
Figure 2009502888
この方法の第1工程において、オルソ−アルキルアリールイミン誘導体(28a)が脱プロトン条件(例えばsec−ブチルリチウム、THF)に暴露され、生成されるアニオンをバインレブ(Weinreb)アミド(28b)のような活性化カルボン酸誘導体と縮合させる。生成されるケトイミン(28c)を高温における酢酸アンモニウムとの縮合によりイソキノリン(28d)に転化させる。このようにして得られるイソキノリンを本明細書に記載の方法により対応する1−クロロイソキノリンに転化させることができる。
そのままのあるいは、式(I)の化合物又は本明細書に言及されたいずれかの中間体中のヒドロキシピロリジン、ヒドロキシシクロペンタン又はヒドロキシシクロペンテン部分
上に取り込まれたいずれかの、本明細書に記載されたイソキノリンは、更に官能化することができる。このような官能化の例は以下に示される。
Figure 2009502888
前記スキームは、アルコキシドがそれから誘導される、アルコール溶媒中のナトリウムもしくはカリウムアルコキシドとの(29a)の処理による、1−クロロ−6−フルオロ−イソキノリンの、対応する1−クロロ−6−C1−6アルコキシ−イソキノリン部分(29b)への転化を示す。前記スキーム中のLはハロ又は基
Figure 2009502888
を表し、前記スキーム中のRはC1−6アルキルを表し、そしてLGは離脱基である。1つの態様において、LGはフルオロである。L及びLはP2部分のこれらの位置で結合されることができる種々の置換基を表し、特にOLのような基又はLはP1基であり、LはP3基であるか、あるいはL及びLが一緒になって、式(I)の化合物の大員環の環系の残基を形成することができる。
以下のスキームは、スズキ反応によるイソキノリンの修飾の例を与える。これらのカップリングは、例えばクロロによるように環が適当に活性化又は官能化されている場合は、環系の各位置におけるイソキノリン(anisoquinoline)を官能化するために使用することができる。
Figure 2009502888
この系列は1−クロロイソキノリン(30a)で開始し、それが、メタクロロ過安息香酸のような過酸化物と処理すると、対応するN−オキシド(30b)に転化される。後者の中間体はハロゲン化剤、例えばオキシ塩化リンとの処理により、対応する1,3−ジクロロ−イソキノリン(30c)に転化される。中間体(30c)は、−O−R−基を導入するための本明細書に記載の方法を使用して、そのLが基PGであり、そのXがNであるか又は、そのLが基−COOPGであり、そのXがCである中間体(30d)とカップリングさせると中間体(30e)を与えることができる。中間体(30e)を、THF、トルエンのような溶媒又はDMFのような双極性非プロトン溶媒中で、パラジウム触媒及び塩基の存在下で、アリールボロン酸によるスズキカップリングを使用して誘導すると、C3−アリールイソキノリン中間体(30f)を与えることができる。ヘテロアリールボロン酸もまた、このカップリング法に使用して、C3−ヘテロアリールイソキノリンを与えることができる。
アリール又はヘテロアリール基とのイソキノリン系のスズキカップリングはまた、式(I)の化合物の製造における後の合成工程で使用することができる。イソキノリン環系はまた、例えば米国特許第2005/1043316号明細書に示されたHeck、Sonogashira又はStilleカップリングのような他のパラジウム触媒反応を使用することにより官能化させることができる。
1つの態様において、そこで複素環式R基がピロリジン又はシクロペンタン/シクロペンテン環に対して直接に環窒素を介して結合されている、すなわちLが直接結合である、本発明の化合物、あるいはP2構築ブロック含有中間体又は構築ブロックP2自体は、そこでピロリジン又はシクロペンタン/シクロペンテン環上の適当な離脱基LGが所望されるR基、特に窒素含有環状基により置換される置換反応により、製造することができる。後者の例は、テトラゾール、トリアゾール、イミダゾール及びピロール基を含んでなる。1つの方法において、中間体(4a)、(6d)、(8c)、(10c)又は(17e)におけるようなピロリジン又はシクロペンタン/シクロペンテン部分上のヒドロキシ官能基が、ハロゲン化剤、例えば塩化ホスホリル等又はアルキルもしくはアリールスルホニル・クロリド、例えばトシル、メシル、ブロシル、トリフリルクロリドのような、離脱基導入試薬と反応される。次にこのように形成される中間体を、水素で置換された環窒素をもつ(すなわちN−H)複素環と反応させる。もう1つの方法において、そのP2構築ブロックが、ヒドロキシで置換されたピロリジン又はシクロペンタン/シクロペンテン部分を有する、構築ブロックP1、P2及びP3又は構築ブロックP1及びP2を集成して、式(I)の化合物の前駆体に環化させ、そこでヒドロキシ基が離脱基に転化され、そして前記と同様に、N−含有複素環と反応される。
あるいはまた、P基はミツノブ反応に導入され、ここでピロリジン又はシクロペンタン/シクロペンテン環のヒドロキシ基が複素環のR基からの窒素原子と反応される。
Lが直接結合であり、Rが炭素原子によりピロリジン又はシクロペンタン/シクロペンテン部分に結合された環系である式(I)の化合物は、前記と同様なヒドロキシ中間体から出発して、環を構成することにより、製造することができる。再度、これはブロック構築工程で、又は構築ブロックを集成及び環化後のいずれでも実施することができる。例えば、ヒドロキシ官能基は離脱基に転化させ、それを順次シアノ基により置換することができる。このシアノ基は順次、更に所望の複素環に転化させることができる。例えば、テトラゾール誘導体がテトラゾール環の炭素原子により結合されている化合物は、ピロリジン−又はシクロペンタン/シクロペンテン−環前駆体上に直接、テトラゾール部分を構築することにより製造することができる。これは、例えば、窒素環前駆体のヒドロキシ基をシアノ基に転化させ、次にナトリウムアジドのようなアジド試薬による反応により達成することができる。トリアゾール誘導体もまた、例えば窒素環前駆体のヒドロキシ基をアジド基に転化させ、次に適当なアルキン誘導体との、得られたアジドの3+2付加環化反応により窒素環前駆体上に直接構築することができる。
前記の置換反応又はミツノブ反応に使用のための構造的に多様なテトラゾールは、市販を入手する又は容易に合成される種々のニトリル化合物をナトリウムアジドと反応させることにより製造することができる。トリアゾール誘導体はトリメチルシリルアジドとのアルキン化合物の反応により製造することができる。有用なアルキン化合物は市販を購入しても又は例えばシノガシラ反応、すなわち、例えばA.Elangovan,Y.−H.Wang,T.−I.Ho,Org.Lett.,2003,5,1841−1844に記載のように、PdCl(PPh)及びCuIの存在下における第一級(primary)アルキン、アリールハロゲン化物及びトリエチルアミンの反応に従って製造することができる。複素環置換基はまた、他の構築ブロックに対するP2構築ブロックのカップリング前又は後のいずれかに、P2構築ブロックに結合される時に修飾することができる。
Lが1つの結合であり、Rが場合により置換されていてもよい複素環である化合物又は中間体の製造の更なる代りの方法は、例えば国際公開出願第2004/072243号パンフレットに見いだすことができる。
P1構築ブロックの合成
P1フラグメントの製造に使用されるシクロプロパンアミノ酸は市販を購入しても又は当該技術分野で知られた方法を使用して製造していてもよい。
特にアミノ−ビニル−シクロプロピルエチルエステル(12b)は国際公開出願第00/09543号パンフレットに記載又は、そのPGが前記に明記されたようなカルボキシル保護基である、以下のスキームに表される方法に従って得ることができる。
Figure 2009502888
塩基の存在下における市販の又は容易に得ることができるイミン(31a)の1,4−ジハロブテンによる処理は(31b)を生成し、それは加水分解後に、カルボキシル基に対してsynのアリル置換基を有するシクロプロピルアミノ酸(12b)を生成する。エナンチオマー混合物(12b)の分離は(12b−1)をもたらす。分離は酵素による分離;キラル酸による結晶化;又は化学的誘導化のような当該技術分野で知られた方法を使用して、あるいはキラルカラムクロマトグラフィーにより実施される。中間体(12b)又は(12b−1)は前記のような適当なプロリン誘導体にカップリングさせることができる。
そのRが−OR又は−NH−SOである一般式(I)に従う化合物の製造のためのP1構築ブロックは、エステル又はアミド形成のための標準条件下で、アミノ酸(32a)をそれぞれ適当なアルコール又はアミンと反応させることにより製造することができる。シクロプロピルアミノ酸(32a)はN−保護基PGの導入及びPGの除去により製造し、そしてアミノ酸(32a)を、PGが前記に明記されたような、以下の反応スキームに概説されるような中間体(12c)のサブグループであるアミド(12c−1)又はエステル(12c−2)に転化させる。
Figure 2009502888
アミン(2b)との(32a)の反応はアミド形成法であり、前記の方法に従って実施することができる。この反応は、前記のような標準法により、それからアミノ保護基が除去される中間体(32b)を生成する。これが順次、所望の中間体(12c−1)をもたらす。出発材料(32a)は、最初にN−保護基PGを導入し、次に基PGの除去により、前記の中間体(12b)から製造することができる。
1つの態様において、(32a)の(2b)との反応は、THFのような溶媒中で、カップリング剤、例えばN,N’−カルボニル−ジイミダゾール(CDI)等とのアミノ酸の処理、次の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン(DBU)のような塩基の存在下の(2b)との反応により実施される。あるいはまた、アミノ酸をジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下で(2b)と処理し、次にベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP(R)として市販)のようなカップリング剤による処理により、スルホオンアミド基の導入を実施することができる。
中間体(12c−1)は順次、前記のような適当なプロリン、シクロペンタン又はシクロペンテン誘導体にカップリングさせることができる。
P1’フラグメントの合成
フラグメント(P1’フラグメントとも呼ばれる)は当該技術分野で知られた方法を使用して又は以下に示すように製造することができる。
Figure 2009502888
式(2b)の中間体は出発材料としてクロロスルホニルイソシアネート(33a)を使用して2段階法で製造することができる。該イソシアネート(33a)はDMA、DMF、1−メチル−2−ピロリジノン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、グライム及びジグライムのようなエーテル並びにメタノール、エタノール又はtert−ブタノールのようなアルコール、のような適当な溶媒中の水との処理により、対応するクロロスルファモイル・クロリド(33b)に加水分解することができる。スルファモイルクロリド(6b)は塩基の存在下で適当なアミン(6c)と処理すると、所望のスルファミド誘導体(2b)を与える。
式(2)の化合物も同様に、適当な溶媒の存在下でスルファミドから製造することができる。スルファミド部分(2b)の製造はまた、以下の文献中に示される:
− E.Cohen,B.Klarberg;J.Am.Chem.Soc.,1962,84,1994.
− G.Weiss,G.Schulze,Liebigs Ann.Chem.,1969,729,40.
− R.Graf,Chem.Ber.,1959,92,509.
− J.A.Kloek,K.L.Leschinsky,J.Org.Chem.,1976,41,4028.
− R.E.Olson,T.M.Sielecki,et al;J.Med.Chem.,1999,42,1178
− R.P.Dickinson,K.N.Dack,et al;J.Med.Chem.,1997,40,3442
− M.J.Tozer,I.M.Buck et al.;Bioorg.Med.Chem.Leff.,1999,9,3103.G.Dewynter et al.;Tetrahedron,1993,49,65.
− 国際公開出願第02/53557号パンフレット(Actelion Pharmaceuticals Ltd.)。
スルファミド誘導体は前記のように、(32a)のようなシクロプロピルアミノ酸にカップリングされる。
あるいはまた、スルファミド基は合成の後の工程、例えば最終工程で導入することができる。この場合は、非保護アミノ官能基及び保護酸官能基をもつアミノ酸は,前記のようなアミド結合形成のための条件を使用してP2構築ブロックの酸官能基にカップリングされる。使用される保護基に対する適当な条件を使用する酸保護基の除去、次の前記のようなスルファミドのカップリングが、(12e−1)(13c)及び(14d)のような中間体を生成する。
P3構築ブロックの合成
P3構築ブロックは市販を購入しても又は当業者に知られた方法に従って製造していてもよい。これらの方法の1つは、以下のスキームに示され、トリフルオロアセトアミド又はBoc−保護アミンのようなモノアシル化アミンを使用する。
Figure 2009502888
前記のスキームにおいて、RはCO基と一緒にN−保護基を形成する、特にRはt−ブトキシ、トリフルオロメチルであり、R及びnは前記に定義のとおりであり、そしてLGは離脱基、特にハロゲン、例えばクロロ又はブロモである。
モノアシル化アミン(34a)をナトリウム水素化物のような強塩基で処理し、次に試薬LG−C5−8アルケニル(34b)、特にハロC5−8アルケニルと反応させて、対応する保護アミン(34c)を形成する。(34c)の脱保護は構築ブロックP3である(5b)を与える。脱保護は官能基Rに左右されるであろう、従ってRがt−ブトキシである場合は、対応するBoc−保護アミンの脱保護は、酸性処理、例えばトリフルオロ酢酸により達成することができる。あるいはまた、Rが例えばトリフルオロメチルである時は、R基の除去は塩基、例えば水酸化ナトリウムにより達成される。
以下のスキームは、P3構築ブロックを製造する更にもう1つの方法、すなわち第一級C5−8アルケニルアミンのガブリエル合成を表し、それはNaOH又はKOHのような塩基による、そして前記に明記されたような(34b)によるフタルイミド(35a)の処理及び次の中間体N−アルケニルイミドの加水分解により実施して、第一級C5−8アルケニルアミン(5b−1)を生成することができる。
Figure 2009502888
前記のスキームにおいて、nは前記に定義のとおりである。
式(I)の化合物は当該技術分野で知られた官能基転換反応に従って、相互に転化することができる。例えばアミノ基はN−アルキル化され、ニトロ基はアミノ基に還元され、ハロ原子はもう1つのハロと交換することができる。
式(I)の化合物は3価の窒素をそのN−オキシド形態に転化するための当該技術分野で知られた方法に従って、対応するN−オキシド形態に転化することができる。該N−酸化反応は概括的に、式(I)の出発材料を適当な有機又は無機過酸化物と反応させることにより実施することができる。適当な無機過酸化物は例えば、過酸化水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属過酸化物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カリウムを含んでなり;適当な有機過酸化物は例えば、ベンゼンカルボペルオキソ酸又はハロ置換ベンゼンカルボペルオキソ酸、例えば3−クロロベンゼンカルボペルオキソ酸、ペルオキソアルカン酸、例えばペルオキソ酢酸、アルキルヒドロペルオキシド、例えばtert−ブチルヒドロ−ペルオキシドのようなペルオキシ酸を含んでなることができる。適当な溶媒は例えば、水、低級アルコール、例えばエタノール等、炭化水素、例えばトルエン、ケトン、例えば2−ブタノン、水素化炭化水素、例えばジクロロメタン及びこのような溶媒の混合物である。
式(I)の化合物の純粋な立体化学的異性体形態は当該技術分野で知られた方法の適用により得ることができる。ジアステレオマーは選択的結晶化及びクロマトグラフィー法、例えば向流分配、液体クロマトグラフィー等のような物理的方法により分離することができる。
式(I)の化合物は、当該技術分野で知られた分離法に従って相互から分離することができるエナンチオマーのラセミ混合物として得ることができる。十分に塩基性又は酸性である式(I)のラセミ化合物は、適当なキラル酸又はキラル塩基との反応により、対応するジアステレオマー塩形態に転化することができる。該ジアステレオマー塩形態はその後に、例えば選択的又は分別結晶化により分離されて、エナンチオマーがアルカリ又は酸によりそれらから遊離される。式(I)の化合物のエナンチオマー形態を分離する代りの方法は、液体クロマトグラフィー、特にキラル固定相を使用する液体クロマトグラフィーを伴う。該純粋な立体化学的異性体形態はまた、反応が立体特異的に起る場合は、適当な出発材料の、対応する純粋な立体化学的異性体形態から誘導することができる。特定の立体異性体が所望される場合は、該化合物は、好ましくは立体特異的製造方法により合成することができる。これらの方法は有利にはエナンチオマーとして純粋な出発材料を使用することができる。
更なるアスペクトにおいて、本発明は、治療的に有効量の本明細書に明記されたような式(I)の化合物、又は本明細書に明記されたような式(I)の化合物のいずれかのサブグループの化合物並びに製薬学的に許容できる担体を含んでなる製薬学的組成物を対象とする。これに関する治療的に有効量は、感染被験体又は感染されている危険にある被験体におけるウイルス感染、そして特にHCVウイルス感染に対して予防的に作用し、安定化させ、又はそれを低下させるのに十分な量である。まだ更なるアスペクトにおいて、本発明は、製薬学的に許容できる担体を、治療的に有効量の本明細書に明記されたような式(I)の化合物又は本明細書に明記されたような式(I)の化合物のいずれかのサブグループの化合物と密接に混合する工程を含んでなる、本明細書に明記されたような製薬学的組成物を製造する方法を対象とする。
従って、本発明の化合物又はそれらのいずれかのサブグループは、投与目的に対する種々の剤形に調合することができる。適当な組成物として、全身投与剤に通常使用されるすべての組成物を引用することができる。本発明の製薬学的組成物を製造するためには、有効成分として、場合により付加塩形態又は金属錯体の、有効量の特定の化合物を、投与に所望される製造形態に応じて広範な種類の剤形を採ることができる、製薬学的に許容できる担体と密接な混合物に合わせる。これらの製薬学的組成物は、特に経口、直腸内、経皮的又は非経口注射による投与に適した単位投与剤形にあることが望ましい。例えば、経口投与剤形の組成物を製造する際には、懸濁物、シロップ、エリキシル、エマルション及び液剤のような経口液体製造物の場合は、例えば水、グリコール、油、アルコール等のようないずれかの通常の製薬学的媒質、あるいは散剤、ピル、カプセル及び錠剤の場合はデンプン、糖、カオリン、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等のような固形担体を使用することができる。それらの投与容易性のために錠剤及びカプセルがもっとも有利な経口投与単位剤形を表し、その場合、明らかに固形の製薬学的担体が使用される。非経口組成物に対しては、例えば溶解度を補助するために他の成分を包含することができるが、担体は通常、少なくとも大部分は滅菌水を含んでなるであろう。例えば、担体が生理食塩水、ブドウ糖液又は生理食塩水とブドウ糖液の混合物を含んでなる注射液を製造することができる。適当な液体担体、懸濁剤等を使用することができる注射用懸濁液もまた製造することができる。更に、使用直前に液体剤形の製造物に転化されることが意図される固形製造物も包含される。経皮的投与に適した組成物中では、担体は、場合により少量の、皮膚に対して有意な有害効果を誘発しない、あらゆる性状の適当な添加剤と組み合わせてもよい浸透促進剤及び/又は適当な湿潤化剤を場合により含んでなる。
本発明の化合物はまた、この方法による投与のために当該技術分野で使用される方法及び調合物により、経口吸入又は吹き込みにより投与することができる。従って、一般に、本発明の化合物を液剤、懸濁液又は乾燥散剤の形態で肺に投与することができ、そこで液剤が好ましい。経口吸入又は吹き込みによる液剤、懸濁液又は乾燥散剤の送達用に開発されたいずれのシステムも本発明の化合物の投与に適する。
従って本発明はまた、式(I)の化合物及び製薬学的に許容できる担体を含んでなる、口を通る吸入又は吹き込みにより投与するようになっている製薬学的組成物を提供する。本発明の化合物は好ましくは、噴霧化又はエアゾール化用量の液剤の吸入により投与される。
投与の容易性及び用量の均一性のために、前記の製薬学的組成物を単位投与剤形に調合することは特に有利である。本明細書で使用される単位投与剤形は、各単位が必要な製薬学的担体と一緒に所望の治療効果をもたらすように計算された有効成分の、前以て決定された量を含有する、単位投与物として適する物理的に分離された単位を表す。このような単位投与剤形の例は、錠剤(刻み目付き錠剤又はコート錠を包含)、カプセル、ピル、座薬、散剤分包、ウエファー、注射液又は懸濁液等並びにそれらの分離複数物である。
式(I)の化合物は抗ウイルス性を示す。本発明の化合物及び方法を使用して処置可能なウイルス感染症及びそれらの関連疾患は、HCV並びに、黄熱病、デング熱(タイプ1〜4)、セントルイス脳炎、日本脳炎、マーレーバレー脳炎、西ナイル・ウイルス及びクンジン・ウイルスのような他の病原フラビウイルスにより流行される感染症を包含する。HCVに関連した疾患は、進行性肝繊維症、肝硬変に導く炎症及び壊死、末期段階の肝臓疾患及びHCCを包含し、そして他の病原性フラビウイルスに対する疾患は、黄熱病、デング熱、出血熱及び脳炎を包含する。多数の本発明の化合物は更に、HCVの突然変異株に対して有効である。更に、多数の本発明の化合物は好ましい薬物動態学的プロファイルを示し、許容できる半減寿命、AUC(曲線下面積)及びピーク値並びに不十分な早期開始及び組織鬱滞のような望ましくない現象の不在、を包含する、生体利用能に関する魅力的な特性を有する。
式(I)の化合物のHCVに対するインビトロの抗ウイルス活性を、実施例の節に更に例示されている、Krieger et al.(2001)Journal of Virology 75:4614−4624により記載された更なる修飾を伴い、Lohmann et al.(1999)Science 285:110−113に基づいて、細胞HCVレプリコン系においてテストした。このモデルはHCVの完全な感染モデルではないが、現在入手できる自発的HCVのRNA複製のもっとも強固な、効率的なモデルとして広範に認められている。この細胞モデルで抗HCV活性を示す化合物は、哺乳動物におけるHCV感染症の処置における、更なる開発の候補物と考えられる。HCVレプリコンモデルにおいて細胞毒性又は細胞増殖抑制効果を与え、そして結果的にHCVのRNA又は結合レポーターの酵素濃度の減少を惹起する化合物からの、HCV機能を特別に妨げる化合物間を区別することが重要であることは認められるであろう。例えばレサズリンのような蛍光発光性(fluologenic)レドックス染料を使用するミトコンドリア酵素の活性に基づく細胞の細胞毒性の評価の分野のアッセイが知られている。更に、ホタルのルシフェラーゼのような結合レドックス遺伝子活性の非選択的抑制の評価のための細胞カウンタースクリーンが存在する。適当な細胞タイプは、その発現が、構成的に活性な遺伝子プロモーターに依存するルシフェラーゼレポーター遺伝子による安定なトランスフェクションにより備えることができ、そして非選択的インヒビターを排除するために、そのような細胞をカウンタースクリーンとして使用することができる。
それらの抗ウイルス特性、特にそれらの抗−HCV特性により、式(I)の化合物又はそれらのいずれかのサブグループ、それらのプロドラッグ、N−オキシド、付加塩、第四級アミン、金属錯体及び立体化学的異性体形態は、ウイルス感染、特にHCV感染を経験している個体の処置において、そしてこれらの感染の予防のために有用である。一般に、本発明の化合物は、ウイルス、特にHCVのようなフラビウイルスに感染した温血動物の処置に有用である可能性がある。
従って、本発明の化合物又はそれらのいずれかのサブグループは、医薬として使用することができる。医薬としての前記の使用又は処置法は、ウイルス感染、特にHCV感染に伴なう状態を治療するための有効量の、ウイルス感染被験体又はウイルス感染に感受性の被験体への全身投与を含んでなる。
本発明はまた、ウイルス感染、特にHCV感染の処置又は予防のための医薬の製造における、本発明の化合物又はそれらのいずれかのサブグループの使用を対象とする。
本発明は更に、本明細書に明記された式(I)の化合物又は、本明細書に明記された式(I)の化合物のいずれかのサブグループの化合物の、抗ウイルス有効量の投与を含んでなる、ウイルスにより感染した、又はウイルス、特にHCVによる感染の危険にある温血動物を処置する方法を対象とする。
更に、例えばインターフェロン−α(IFA−α)、ペギレート(pegylated)インターフェロン−α及び/又はリバビリンのような以前に知られた抗HCV化合物及び式(I)の化合物の組み合わせ物を、組み合わせ治療における医薬として使用することができる。用語「組み合わせ治療」は、HCV感染症の処置における、特にHCVによる感染症の処置における、同時の、別々の又は連続的使用のための組み合わせ製造物としての、不可欠の(a)式(I)の化合物及び(b)場合による、もう1種の抗HCV化合物、を含有する製品を対象とする。
抗HCV化合物は、HCVポリメラーゼインヒビター、HCVプロテアーゼインヒビター、HCVライフサイクル中のもう1つの標的のインヒビター及び免疫調整剤、抗ウイルス剤及びそれらの組み合わせ物から選択される物質を包含する。
HCVポリメラーゼインヒビターは、限定はしないが、NM283(バロピシタビン)、R803、JTK−109、JTK−003、HCV−371、HCV−086、HCV−796及びR−1479を包含する。
HCVプロテアーゼのインヒビター(NS2−NS3インヒビター及びNS3−NS4Aインヒビター)は、限定はしないが、国際公開出願第02/18369号パンフレット(例えば273ページ、9〜22行及び274ページ、4行〜276ページ、11行を参照されたい)の化合物;BILN−2061、VX−950、GS−9132(ACH−806)、SCH−503034及びSCH−6を包含する。使用することができる更なる物質は、国際公開出願第98/17679号、第00/056331号(Vertex)、第98/22496号(Roche)、第99/07734号(Boehringer Ingelheim)、第2005/073216号、第2005073195号(Medivir)に開示されたもの及び構造的類似物質である。
HCVライフサイクルの他の標的のインヒビターは、NS3ヘリカーゼ;メタロプロテアーゼインヒビター;ISIS−14803、AVI−4065等のようなアンチセンスオリゴヌクレオチドインヒビター;SIRPLEX−140−N等のようなsiNRA;ベクトル−コードショートヘアピンRNA(shRNA);DNAzyme;ヘプタザイム、RPI.13919等のようなHCV特異的リボザイム;HepeX−C、HuMax−HepC等のような侵入インヒビター;セルゴシビル、UT−231B等のようなアルファグルコシドインヒビター;KPE−02003002及びBIVN 401を包含する。
免疫調整剤は、限定はしないが、Intron A(R)、Roferon−A(R)、Canferon−A300(R)、Advaferon(R)、Infergen(R)、Humoferon(R)、Sumiferon MP(R)、Alfaferone(R)、IFN−beta(R)、Feron(R)等のような、α−インターフェロン、β−インターフェロン、?−インターフェロン、?−インターフェロン等を包含する、天然及び組み換えインターフェロンアイソフォーム化合物;PEGインターフェロン−α−2a(Pegasys(R))、PEGインターフェロン−α−2b(PEG−Intron(R))、ペギレートIFN−α−con1等のような、ポリエチレングリコール誘導(ペギレート)インターフェロン化合物;アルブミン融合インターフェロンアルブレロオンα等のようなインターフェロン化合物の長期作用調合物及び誘導体;レシクイモッド等のような、細胞中のインターフェロン合成を刺激する化合物;インターロイキン;SCV−07等のような、タイプ1ヘルパーT細胞反応の発生(development)を促進する化合物;CpG−10101(アクチロン(actilon))、イサトリビン等のようなTOLL−様受容体アゴニスト;チモシンa−1;ANA−245;ANA−246;ヒスタミン二塩酸;プロパゲルマニウム;テトラクロロデカオキシド;アンプリゲン;IMP−321;KRN−7000;シバシル、XTL−6865等のような抗体;並びにInno Vac C、HCV E1E2/MF59等のような予防的及び治療的ワクチンを包含する。
他の抗ウイルス剤は、限定はしないが、リバビリン、アマンタジン、ビラミジン、ニタゾキサニド;テルビブジン;NOV−205;タリバビリン;内部リボソーム侵入のインヒビター;IMPDHインヒビターのような広域ウイルスインヒビター(例えば、米国特許第5,807,876号、第6,498,178号、第6,344,465号、第6,054,472号明細書、国際公開出願第97/40028号、第98/40381号、第00/56331号パンフレットの化合物並びにミコフェノール酸及びその誘導体並びに、限定はしないが、VX−950、メリメポジブ(VX−497)、VX−148及び/又はVX−944を包含);あるいは前記のいずれかの組み合わせ物を包含する。
従って、HCV感染症を治療又は処置するために、式(I)の化合物は、例えば、インターフェロン−α(IFN−α)、ペギレートインターフェロン−α及び/又はリバビリン並びにHCVエピトープ、小型妨害RNA(SiRNA)、リボザイム、DNAザイム、アンチセンスRNA、例えばNS3プロテアーゼ、NS3ヘリカーゼ及びNS5Bポリメラーゼの小分子アンタゴニストを標的にした抗体に基づく治療剤、と組み合わせて同時投与することができる。
従って、本発明は、HCVウイルスに感染した哺乳動物におけるHCV活性を抑制するのに有用な、好ましくは、式(I)の化合物及びもう1種のHCV抑制化合物、例えば(ペギレート)IFN−α及び/又はリバビリンを含んでなる、組み合わせ治療に使用される医薬の製造のための、前記に定義のとおりの式(I)の化合物又はそのいずれかのサブグループの使用を対象とする。
更にもう1つのアスペクトにおいては、本明細書に明記された式(I)の化合物及び抗HIV化合物の組み合わせ物が提供される。後者は好ましくは、生体利用能を改善する薬剤代謝及び/又は薬物動態学に対して、有効な効果をもつHIVインヒビターである。このようなHIVインヒビターの例はリトナビルである。
従って、本発明は更に、(a)式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビター又は製薬学的に許容できるその塩;及び(b)リトナビル又は製薬学的に許容できるその塩、を含んでなる組み合わせ物を提供する。
化合物のリトナビル及び製薬学的に許容できるその塩並びにその製造法は、国際公開出願第94/14436号パンフレットに記載されている。リトナビルの好ましい投与剤形については、米国特許第6,037,157号明細書及びその中に引用された文献:米国特許第5,484,801号、第08/402、690号明細書及び国際公開出願第95/07696号及び第95/09614号パンフレットを参照されたい。リトナビルは以下の式:
Figure 2009502888
を有する。
更なる態様において、(a)式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビター又は製薬学的に許容できるその塩;及び(b)リトナビル又は製薬学的に許容できるその塩を含んでなる組み合わせ物を含んでなる組み合わせ物は更に、本明細書に記載の化合物から選択される更なる抗HCV化合物を含んでなる。
本発明の1つの態様において、式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビター又は製薬学的に許容できるその塩及びリトナビル又は製薬学的に許容できるその塩を合わせる工程を含んでなる、本明細書に記載のとおりの組み合わせ物を製造する方法が提供される。本発明の代りの態様は、組み合わせ物が本明細書に記載の1種又は複数の更なる物質を含んでなる方法を提供する。
本発明の組み合わせ物は医薬として使用することができる。医薬としての前記の使用又は処置法は、HCV及び他の病原性フラビ−及びペスチウイルスと関連した状態を治療するのに有効量の、HCV感染被験体への全身投与を含んでなる。その結果、本発明の組み合わせ物は、哺乳動物におけるHCV感染と関連する感染症又は疾患を処置、予防又は治療するため、特にHCV及び他の病原性フラビ−及びペスチウイルスと関連する状態を処置するために有用な医薬の製造に使用することができる。
本発明の1つの態様において、本明細書に記載のいずれか1つの態様に従う組み合わせ物及び製薬学的に許容できる賦形剤を含んでなる製薬学的組成物が提供される。特に、本発明は、(a)治療的有効量の、式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビター又は製薬学的に許容できるその塩、(b)治療的有効量のリトナビル又は製薬学的に許容できるその塩及び(c)製薬学的に許容できる賦形剤、を含んでなる製薬学的組成物を提供する。場合により製薬学的組成物は更に、HCVポリメラーゼインヒビター、HCVプロテアーゼインヒビター、HCVのライフサイクルのもう1つの標的のインヒビター及び免疫調整剤、抗ウイルス剤及びそれらの組み合わせ物から選択される更なる物質を含んでなる。
組成物は前記の投与剤形のような、適当な製薬学的投与剤形に調合することができる。各有効成分は別々に調合して、調合物を同時投与するか、あるいは両方の有効成分及び所望される場合は更なる有効成分を含有する1つの調合物を提供することができる。
本明細書で使用される用語「組成物」は、明記された成分を含んでなる製品、並びに明記された成分の組み合わせ物から直接又は間接的にもたらされるいずれかの製品を包含することが意図される。
1つの態様において、本明細書に提供される組み合わせ物はまた、HIV治療における同時の、別々の又は連続的使用のための組み合わせ製造物として調合することができる。そのような場合には、一般式(I)の化合物又はいずれかのそのサブグループは、他の製薬学的に許容できる賦形剤を含有する製薬学的組成物に調合され、そしてリトナビルは他の製薬学的に許容できる賦形剤を含有する製薬学的組成物中に別に調合される。便利なことには、これらの2種の別々の製薬学的組成物は同時の、別々の又は連続的使用のためのキットの一部にすることができる。
従って、本発明の組み合わせ物の個々の成分は、治療の経過中、異なる時点で別々に、あるいは分割された又は単一の組み合わせ物形態で同時に投与することができる。従って本発明は、同時の又は交互の処置のすべてのこのような投与計画を包含するものと理解することができ、そして用語「投与」はそれに従って理解することができる。好ましい態様において、別々の投与に剤形はほとんど同時に投与される。
1つの態様において、本発明の組み合わせ物は、式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビターが単独に投与される時の生体利用能に対して、式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビターの生体利用能を臨床的に改善するのに十分な、リトナビル又は製薬学的に許容できるその塩の量を含有する。
もう1つの態様において、本発明の組み合わせ物は、式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビターが単独に投与される時の少なくとも1種の薬物動態学的変数に対して、t1/2、Cmin、Cmax、Css、12時間のAUC又は24時間のAUCから選択される式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビターの少なくとも1種の薬物動態学的変数を増加するのに十分な、リトナビル又は製薬学的に許容できるその塩の量を含有する。
更なる態様は、治療的に有効量の該組み合わせ物の各成分を含んでなる、本明細書に定義された組み合わせ物を、このような改善を要する個体に投与する工程を含んでなる、HCV NS3/4aプロテアーゼインヒビターの生体利用能を改善する方法を対象とする。
更なる態様において、本発明は、その使用がヒト又は動物の身体には実施されないという条件で、t1/2、Cmin、Cmax、Css、12時間のAUC又は24時間のAUCから選択される式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビターの少なくとも1種の薬物動態学的変数の改善物としての、リトナビル又は製薬学的に許容できるその塩の使用を対象とする。
本明細書で使用される用語「個体」は、処置、観察又は実験の対象であった動物、好ましくは哺乳動物、もっとも好ましくはヒトを表す。
生体利用能は、全身循環に到達する投与量の割合と定義される。t1/2は、半減期又は血漿濃度がその最初の値の半分に低下するためにかかる時間を表す。Cssは定常状態濃度、すなわち薬物の添加速度が排除速度に等しい濃度である。Cminは、投与期間中に測定される最低(最少)濃度と定義される。Cmaxは投与期間中に測定される最高(最大)濃度を表す。AUCは、規定時間内の血漿濃度−時間曲線下の面積と定義される。
本発明の組み合わせ物は、前記組み合わせ物に含まれる各成分に特異的な用量範囲でヒトに投与することができる。該組み合わせ物に含まれる成分は一緒に又は別々に投与することができる。式(I)のNS3/4aプロテアーゼインヒビター又はそれらのいずれかのサブグループ及びリトナビル又は製薬学的に許容できるそれらの塩又はエステルは、0.02〜5.0グラム/1日の次元の用量レベルをもつことができる。
式(I)のNS3/4aプロテアーゼインヒビター及びリトナビルが組み合わせて投与される時は、リトナビルに対する式(I)のNS3/4aプロテアーゼインヒビターの重量比は適当には、約40:1〜約1:15、又は約30:1〜約1:15、又は約15:1〜約1:15、典型的には約10:1〜約1:10、そして更に典型的には約8:1〜約1:8の範囲内にある。更に、約6:1〜約1:6、又は約4:1〜約1:4、又は約3:1〜約1:3、又は約2:1〜約1:2、又は約1.5:1〜約1:1.5の範囲内の、リトナビルに対する式(I)のNS3/4aプロテアーゼインヒビターの重量比が有用である。1つのアスペクトにおいて、式(I)のNS3/4aプロテアーゼインヒビターの重量はリトナビルのもの以上であり、そこでリトナビルに対する式(I)のNS3/4aプロテアーゼインヒビターの重量比は適当には、約1:1〜約15:1、典型的には約1:1〜約10:1、そしてより典型的には約1:1〜約8:1の範囲内にある。更に、約1:1〜約6:1、又は約1:1〜約5:1、又は約1:1〜約4:1、又は約3:2〜約3:1、又は約1:1〜約2:1、又は約1:1〜約1.5:1の範囲内にあるリトナビルに対する式(I)のNS3/4aプロテアーゼインヒビターの重量比も有用である。
本明細書で使用される用語「治療的有効量」は、処置されている疾患の症状の軽減を包含する、研究者、獣医、医師又は他の臨床家により、本発明を考慮して追求されている、組織、系、動物又はヒトに生物学的又は医学的反応を誘発する有効化合物又は成分又は製薬学的物質の量を意味する。本発明は、2種以上の物質を含んでなる組み合わせ物を表すので、「治療的有効量」は、組み合わせ効果が所望の生物学的又は医学的反応を誘発するように、一緒に採られる薬剤の量である。例えば(a)式(I)の化合物及び(b)リトナビルを含んでなる組成物の治療的有効量は、一緒に採られる時に、治療的に有効な組み合わせ効果を有する、式(I)の化合物の量及びリトナビルの量であると考えられる。
概括的に、抗ウイルス有効1日量は、0.01mg/kg〜500mg/kg体重、より好ましくは0.1mg/kg〜50mg/kg体重であろうと推定される。1日全体で適当な間隔を明けて2、3、4又はそれ以上の分割用量として必要量を投与することが適当であるかも知れない。該分割用量は、単位投与剤形当たり例えば1〜1000mg、そして特に5〜200mgの有効成分を含有する、単位投与剤形として調合することができる。
投与の正確な用量及び頻度は、当業者に周知なように、使用される式(I)の特定の化合物、処置されている特定の状態、処置されている状態の重篤度、特定の患者の年齢、体重、性別、障害の程度及び全身の健康状態並びに個体が受けている他の服薬に左右される。更に、該1日有効量は、処置される被験体の反応に応じて、そして/又は本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて減量又は増量することができる。従って前記の1日有効範囲は指針であるだけである。
1つの態様に従うと、式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビター及びリトナビルは、1日1回又は2回、好ましくは経口で同時投与することができ、ここで1回当たりの式(I)の化合物の量は、約1〜約2500mgであり、そして1回当たりのリトナビルの量は、1〜約2500mgである。もう1つの態様において、1日1回又は2回の同時投与のための1回量は、約50〜約1500mgの式(I)の化合物及び約50〜約1500mgのリトナビルである。更にもう1つの態様において、1日1回又は2回の同時投与のための1回量は、約100〜約1000mgの式(I)の化合物及び約100〜約800mgのリトナビルである。まだもう1つの態様において、1日1回又は2回の同時投与のための1回量は、約150〜約800mgの式(I)の化合物及び約100〜約600mgのリトナビルである。まだもう1つの態様において、1日1回又は2回の同時投与のための1回量は、約200〜約600mgの式(I)の化合物及び約100〜約400mgのリトナビルである。まだもう1つの態様において、1日1回又は2回の同時投与のための1回量は、約200〜約600mgの式(I)の化合物及び約20〜約300mgのリトナビルである。まだもう1つの態様において、1日1回又は2回の同時投与のための1回量は、約100〜約400mgの式(I)の化合物及び約40〜約100mgのリトナビルである。
1日1回又は2回投与のための式(I)の化合物(mg)/リトナビル(mg)の代表的組み合わせ物は、50/100、100/100、150/100、200/100、250/100、300/100、350/100、400/100、450/100、50/133、100/133、150/133、200/133、250/133、300/133、50/150、100/150、150/150、200/150、250/150、50/200、100/200、150/200、200/200、250/200、300/200、50/300、80/300、150/300、200/300、250/300、300/300、200/600、400/600、600/600、800/600、1000/600、200/666、400/666、600/666、800/666、1000/666、1200/666、200/800、400/800、600/800、800/800、1000/800、1200/800、200/1200、400/1200、600/1200、800/1200、1000/1200及び1200/1200を包含する。1日1回又は2回投与のための式(I)の化合物(mg)/リトナビル(mg)の他の代表的組み合わせ物は、1200/400、800/400、600/400、400/200、600/200、600/100、500/100、400/50、300/50及び200/50を包含する。
本発明の1つの態様において、そこで組成物が式(I)の化合物又はいずれかのそのサブグループ又は本明細書に記載の組み合わせ物を含んでなる、HCV感染を処置し、又はHCVのNS3プロテアーゼを阻害するために有効な組成物及び、組成物を、C型肝炎ウイルスによる感染を処置するために使用することができることを示すラベルを含んでなる包装材料、を含んでなる製品が提供される。
本発明のもう1つの態様は、HCV NS3/4aプロテアーゼ、HCVの増殖又は双方を抑制する潜在的な医薬の能力を測定するためのテスト又はアッセイにおける標準又は試薬としての使用に有効な量で、式(I)の化合物又はいずれかのそのサブグループ、あるいは式(I)のHCV NS3/4aプロテアーゼインヒビター又は製薬学的に許容できるその塩及びリトナビル又は製薬学的に許容できるその塩を合わせる、本発明に従う組み合わせ物、を含んでなるキット又は容器を対象とする。本発明のこのアスペクトは製薬学的研究プログラムにその使用を見いだすことができる。
本発明の化合物及び組み合わせ物は、HCV処置における該組み合わせ物の効力を測定するためのもののような、高処理量の標的−検体アッセイに使用することができる。
実施例
以下の実施例は本発明を具体的に示すことが意図され、限定することは意図されない。
N−[18−[2−(4−イソプロピルチアゾル−2−イル)−7−メトキシキノリン−4−イル]−2,15−ジオキソ−3,14,16−トリアザトリシクロ[14.3.0.0 4,6 ]ノナデス−7−エン−4−カルボニル](N’,N’−ジメチル)スルファミド(9)の製造
工程A
Figure 2009502888
2−(4−イソプロピルチアゾル−2−イル)−7−メトキシキノリン−4−オール(1、3.6g)の溶液(20mLのオキシ塩化リン中)を100℃で40分間(反応はLC−MSによりモニターされた)加熱した。次に反応物を室温に冷却し、過剰なオキシ塩化リンを蒸発させた。残渣の油を重炭酸ナトリウムの飽和溶液間で分配し、エーテル(3×70mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を生理食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、回転蒸発により濃縮し、シリカ(ヘキサン)の短いパッドを通過させると、白色粉末として3.6g(62%)の所望の生成物2を与えた。
工程B
Figure 2009502888
Boc−ヒドロキシプロリン(2.6g、11.2ミリモル)の撹拌溶液(80mLのDMSO中)にカリウムtert−ブトキシド(3.8g、3当量)を添加した。約1時間撹拌後、4−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾル−2−イル)−7−メトキシキノリン(2、3.6g、11.2ミリモル)を添加し、反応混合物を室温で1晩撹拌した。次に反応混合物を水(350mL)で希釈し、1NのHClで中和した。生成された懸濁物を酢酸エチル(3×100mL)中に抽出し、生理食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過しそして回転蒸発により濃縮し、高真空下で1晩乾燥すると,3.6g(62%)の所望生成物3を与えた:HPLCによる純度>95%,m/z=514(M+H)
工程C
Figure 2009502888
酸3(3.6g、7ミリモル)を1−アミノ−2−ビニル−シクロプロパン−カルボン酸メチルエステル塩酸(1.47g、7.6ミリモル)と混合し、次にDMFに溶解した。反応混合物をアルゴンでフラッシュし、氷浴中で冷却し、DIPEA(1.5mL)を一度に添加した。次に、反応混合物を0℃で10〜15分間撹拌し、次にHATU(2.93g、7.7ミリモル)をアルゴン下、0℃で一度に添加した。0℃で40分間後に(反応はLC−MSによりモニターされた)、反応混合物を回転蒸発により濃縮し(完全には乾燥しない)、次に重炭酸ナトリウム飽和溶液と混合し、EtOAc(3×100mL)中に抽出した。有機層を生理食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、回転蒸発により濃縮した。シリカ(DCM)、次にYMCシリカ(200g、勾配ヘキサン/EA 3:2〜2:3)上カラムクロマトグラフィーにより精製すると、3.81g(84%)の標的生成物4を白色粉末として与えた。
工程D
Figure 2009502888
4(3.81g、5.8ミリモル)の溶液(30mLのジクロロメタン及び30mLのトリフルオロ酢酸中)を室温で約1.5時間撹拌した。次に溶媒を蒸発させ、残渣を飽和重炭酸ナトリウム(100mL)とエーテル(3×100mL)間で分配した。エーテル層を合わせ、生理食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発させると3.13g(98.3%)の標的生成物5:m/z=551(M+H)を与えた。
工程E
Figure 2009502888
炭酸水素ナトリウム(1.0g)を5(1.4g、2.5ミリモル)の溶液(50mLのテトラヒドロフラン中)に添加した。次にホスゲン(5mL、トルエン中1.9M)をアルゴン下、0℃で添加した。生成された懸濁物を室温で40分間撹拌した(LC−MSでモニター)。次に反応混合物を濾過し、THF(2×30mL)で洗浄した。濾液を回転蒸発により濃縮し、ジクロロメタン(50mL)に再溶解した。炭酸水素ナトリウム(1.0g)及びN−メチルヘプト−6−エニルアミン(1.5g、13ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で1晩撹拌し、次に濾過した。シリカゲル(エーテル)上クロマトグラフィーにより精製すると1.42g(84%)の標的生成物6:m/z=690(M+H)を与えた。
工程F
Figure 2009502888
6(1.42g、2ミリモル)の溶液(900mL、0.0023M溶液の無水ジクロロエタン中)に約15分間アルゴンを通気した。次にホベイダ・グラブス(Hoveyda−Grubbs)第1世代触媒(120mg、12モル%)を添加し、反応混合物をアルゴンの緩徐な流れによる撹拌下で16時間還流加熱した。次に反応混合物を室温に冷却し、MP−TMTパラジウムスカベンジャー(約200mg)を混合物に添加した。2.5時間後に、スカベンジャーを濾去し、50mLのジクロロメタンで洗浄した。得られた溶液を回転蒸発により濃縮した。残渣をYMCシリカ(100g、EtOAc/ヘキサン 1:1)上のカラムクロマトグラフィーにより精製すると、806mg(57%)の標的生成物7:m/z=662(M+H)を与えた。
工程G
Figure 2009502888
水酸化リチウム(300mg)(6mLの水中)を大員環エステル7(806mg、2.1ミリモル)の溶液(12mLのテトラヒドロフラン及び6mLのメタノール中)に添加した。50℃で1時間後に、蒸発により容量を半分に減少させ、水(30mL)を添加した。酸性化(pH=2)し、次にクロロホルムで抽出すると、760mgの標的生成物8を白色粉末:m/z=662(M+H)を与えた。
工程H
Figure 2009502888
酸8(760mg、1.2ミリモル)及びCDI(389mg、2.4ミリモル、2当量)の溶液(10mLの無水THF中)をN下で2時間、還流加熱する。反応混合物を室温に放置冷却し、この溶液は溶液Aと呼ばれる。場合により所望される場合は、溶液A中に存在するアザラクトン誘導体を単離することができる。もう1つのフラスコに、LiHMDS(ヘキサン中1.0M溶液、4.8ミリモル)を窒素下、0℃でN,N−ジメチルスルファミド(4.8ミリモル)(10mLの無水THF中)に添加する。生成される混合物を1時間室温に放置して暖める:この溶液は溶液Bと呼ばれる。次に溶液Bを窒素下で溶液Aに添加する。生成される混合物を室温で2時間撹拌する。次に溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAcと水(HClによりpHを3.0に調整)間に分配する。粗物質をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル 1:1)により精製し、次に水中に摩砕し、濾過し、水で洗浄すると、白色粉末、m/z=740(M+H)として主題生成物9を与える。
N−[17−[2−(3−イソプロピルピラゾル−1−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.0 4,6 ]オクタデス−7−エン−4−カルボニル](ジメチルアミノ)スルホンアミド(29)の製造
工程1:エチル4−ヒドロキシ−7−メトキシ−8−メチルキノリン−3−カルボキシレート(11)の合成
Figure 2009502888
ジエチルエトキシメチレンマロネート(17.2g、79.6ミリモル)を2−メチル−m−アニシジン(8.4g、61.2ミリモル)に添加した(発熱反応)。次にジエチルエーテル(100mL)を添加し、混合物を室温で1晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をエーテル(50mL)に再溶解し、濾過し、ヘプタンで洗浄し、乾燥すると、12gの中間体を与えた。この中間体を、230℃に前以て加熱したジフェニルエーテル(50mL)に分割添加した。反応混合物を250℃で1.5時間連続的に加熱し、室温に冷却し、ヘプタン(200mL)で希釈した。沈殿物を濾取し、ヘプタン及びエーテルで連続的に洗浄すると、9.2g(57.5%)の標的生成物11を黄色の粉末:m/z=262(M+H)として与えた。
工程2:4−ヒドロキシ−7−メトキシ−8−メチルキノリン(12)の合成
Figure 2009502888
エチル4−ヒドロキシ−7−メトキシ−8−メチルキノリン−3−カルボキシレート(11、9.2g、35.2ミリモル)の懸濁物(150mLの5NのNaOH中)を1.5時間還流した(透明溶液を得るまで)。次に溶液を0℃に冷却し、濃HClでpHを2〜3に調整した。固体を濾取し、水、アセトン及びエーテルで連続的に洗浄した。この粉末を前以て250℃に加熱されたジフェニルエーテル(40mL)に少量ずつ添加した。生成された懸濁物は20分後に溶液になった(CO形成を認めた)。250℃で1時間後、褐色溶液を室温に冷却し、ヘプタン(200mL)で希釈した。沈殿物を濾取し、ヘプタン及びエーテルで洗浄すると、6.4g(96%)の標的生成物12を黄色の粉末:m/z=190(M+H)として与えた。
工程3:4−クロロ−7−メトキシ−8−メチルキノリン(13)の合成
Figure 2009502888
4−ヒドロキシ−7−メトキシ−8−メチルキノリン(12、6.4g、33.8ミリモル)の溶液(17.2g、111.6ミリモルのPOCl中)を窒素下で1時間還流加熱した。次に生成された溶液を室温に冷却し、過剰なPOClを減圧下蒸発させた。残渣を氷冷1NのNaOHとAcOEt間で分配した。有機層を乾燥し(NaSO)、蒸発させた。残渣をシリカゲル濾過(AcOEt/CHCl/ヘプタン、4:4:2)により精製すると、6.5g(92.5%)の標的生成物13を黄色の針状物:m/z=208(M+H)として与えた。
工程4:4−クロロ−7−メトキシ−8−メチルキノリンN−オキシド(14)の合成
Figure 2009502888
メタクロロ過安息香酸(90.2g、366.0ミリモル)を4−クロロ−7−メトキシ−8−メチルキノリン(13、15.2g、73.2ミリモル)の溶液(1LのCHCl中)に3時間にわたり分割添加した。次に溶液を氷冷1NのNaOHとCHCl間で分配した(8回の連続的抽出)。有機層を合わせ、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(AcOEt/CHCl、1:2〜1:0の勾配)により精製すると、3.0g(18.3%)の主題生成物14を淡黄色の粉末:m/z=224(M+H)として与えた。
工程5:4−ベンジルオキシ−7−メトキシ−8−メチルキノリンN−オキシド(62)の合成
Figure 2009502888
NaH(973mg、鉱油中60%、24.3ミリモル)をベンジルアルコール(2.96mL、28.6ミリモル)(10mLのDMF中)に0℃の不活性雰囲気下で添加した。0℃で5分後、溶液を室温に暖めた。室温で10分後、4−クロロ−7−メトキシ−8−メチルキノリンN−オキシド(14、3.2g、14.3ミリモル)を一度に添加した。生成された黒色溶液を室温の不活性雰囲気下で更に30分間撹拌し、次に氷冷水中に注入し、AcOEtで4回抽出した。合わせた有機層を乾燥し(NaSO)、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配AcOEt/CHCl、1:1〜1:0、次にAcOEt/MeOH 9:1)により精製すると、2.5g(59%)の標的生成物15を黄色の粉末:m/z=296(M+H)として与えた。
工程6:4−ベンジルオキシ−2−クロロ−7−メトキシ−8−メチルキノリン(16)の合成
Figure 2009502888
POClを−78℃の不活性雰囲気下で4−ベンジルオキシ−7−メトキシ−8−メチルキノリンN−オキシド(15、2.5g、8.47ミリモル)に添加した。次に反応混合物を室温に放置して暖め、次に還流加熱した。35分後、溶液を室温に冷却し、過剰なPOClを減圧下蒸発した。残渣を氷冷水とAcOEt間で分配し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。残渣をエーテル中に摩砕し、次に濾過し、少量のメタノール及びエーテルで連続的に洗浄すると、2.4g(90.4%)の標的生成物16を白色粉末:m/z=314(M+H)として与えた。
工程7:4−ヒドロキシ−2−(3−イソプロピルピラゾル−1−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン(17)の合成
Figure 2009502888
4−ベンジルオキシ−2−クロロ−7−メトキシ−8−メチルキノリン(16、1.00g、3.19ミリモル)及び3−イソプロピルピラゾールの混合物を155℃で12時間加熱した。次に反応混合物をAcOEtと水間に分配し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(AcOEt/CHCl、1:1)により精製すると、900mg(95%)の標的生成物17を黄色がかった粉末:m/z=298(M+H)として与えた。
工程8:N−(ヘキセ−5−エニル)−N−メチルトリフルオロアセトアミド(18)の合成
Figure 2009502888
水素化ナトリウム(1.05当量)をN−メチルトリフルオロアセトアミド(25g)の溶液(140mLのDMF中)に0℃で緩徐に添加した。混合物を窒素下、室温で1時間撹拌した。次にブロモヘキセン(32.1g)の溶液(25mLのDMF中)を滴下し、混合物を70℃で12時間加熱した。反応混合物を水中(200mL)に注入し、エーテル(4×50mL)で抽出し、乾燥し(MgSO)、濾過し、蒸発させると、35gの標的生成物18を黄色がかった油として与え、それを更に精製せずに次の工程に使用した。
工程9:(ヘキセ−5−エニル)(メチル)アミン(19)の合成
Figure 2009502888
水素化カリウム(187.7g)の溶液(130mLの水中)を18(35g)の溶液(200mLのメタノール中)に滴下した。混合物を室温で2時間撹拌した。次に反応混合物を水上(100mL)に注入し、エーテル(4×50mL)で抽出し、乾燥し(MgSO)、濾過し、エーテルを大気圧下で蒸留した。生成された油を真空蒸留(13mmHg圧、50℃)により精製すると、7.4g(34%)の主題生成物19を無色の油として与えた:H−NMR(CDCl):δ5.8(m,1H),5(ddd,J=17.2Hz,3.5Hz,1.8Hz,1H),4.95(m,1H),2.5(t,J=7.0Hz,2H),2.43(s,3H),2.08(q,J=7.0Hz,2H),1.4(m,4H),1.3(br s,1H).
工程10:中間体21の合成
Figure 2009502888
3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−カルボン酸20(500mg、3.2ミリモル)(4mLのDMF中)を0℃でHATU(1.34g、3.52ミリモル)及びN−メチルヘキシ−5−エニルアミン(435mg、3.84ミリモル)(3mLのDMF中)に0℃で添加し、次にDIPEAを添加した。0℃で40分間撹拌後、混合物を室温で5時間撹拌した。次に溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(70mL)に溶解し、飽和NaHCO(10mL)で洗浄した。水性層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。有機層を合わせ、飽和NaCl(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、2:1)により精製すると、550mg(68%)の標的生成物21を無色油:m/z=252(M+H)として与えた。
工程11:中間体22の合成
Figure 2009502888
LiOH溶液(105mg、4mLの水中)をラクトンアミド21に0℃で添加した。1時間後、転化を完了した(HPLC)。混合物を1NのHClでpH2〜3に酸性化し、AcOEtで抽出し、乾燥し(MgSO)、蒸発させ、トルエンと数回同時蒸発(co−evaporated)させ、そして高真空下で1晩乾燥すると、520mg(88%)の標的生成物22:m/z=270(M+H)を与えた。
工程12:中間体24の合成
Figure 2009502888
1−(アミノ)−2−(ビニル)シクロプロパンカルボン酸エチルエステル塩酸23(4.92g、31.7ミリモル)及びHATU(12.6g、33.2ミリモル)を22(8.14g、30.2ミリモル)に添加した。混合物をアルゴン下、氷浴中で冷却し、次にDMF(100mL)及びDIPEA(12.5mL、11.5ミリモル)を連続的に添加した。0℃で30分後に、溶液を室温で3時間撹拌した。次に反応混合物をEtOAcと水間で分配し、0.5NのHCl(20mL)及び飽和NaCl(2×20mL)で連続的に洗浄し、乾燥し(NaSO)した。フラッシュクロマトグラフィー(AcOEt/CHCl/石油エーテル、1:1:1)により精製すると、7.41g(60%)の標的生成物24を無色油:m/z=407(M+H)として与えた。
工程13:中間体25の合成
Figure 2009502888
DIAD(429mg、2.1ミリモル)を窒素雰囲気下、−20℃で24(552mg、1.4ミリモル)、キノリン17(390mg、1.3ミリモル)及びトリフェニルホスフィン(583mg、2.2ミリモル)の溶液(15mLの無水THF中)に添加した。−20℃で2時間後、反応物を氷冷水でクエンチし、エーテルで抽出した。有機層を生理食塩水で連続的に洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(AcOEt/CHCl、1:9)により精製すると、670mg(74%)の標的生成物25:m/z=686(M+H)を与えた。
工程14:中間体26の合成
Figure 2009502888
25(670mg、0.98ミリモル)及びホベイダ−グラブス(Hoveyda−Grubbs)第1世代触媒(130mg、0.22ミリモル)の溶液(300mLの乾燥、脱気1,2−ジクロロエタン中)を窒素下、80℃で36時間加熱した。次に溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(エーテル)により精製すると、標的生成物26:m/z=658(M+H)を与えた。
工程15:中間体27の合成
Figure 2009502888
LiOH(1.14g、26.6ミリモル)の溶液(10mLの水中)を26(350mg、0.532ミリモル)の撹拌溶液(15mLのTHF及び15mLのMeOH中)に添加した。72時間後、反応混合物のpHを希HClにより4に調整した。生成された溶液を水とAcOEt間に分配した。有機層を生理食塩水で連続的に洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させると、335mg(100%)の標的化合物27:m/z=630(M+H)を与えた。
工程16:N−[17−[2−(3−イソプロピルピラゾル−1−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.0 4,6 ]オクタデセ−7−エン−4−カルボニル](ジメチルアミノ)スルホンアミド(29)の合成
Figure 2009502888
27(181mg、0.29ミリモル)及びCDI(117mg、0.72ミリモル)の混合物(15mLの無水THF中)を窒素下で50分間還流加熱した。LCMS分析が中間体28の1つのピークを示し、それは、必要な場合には、カラムクロマトグラフィーにより単離することができるか又は1ポット反応で適当なスルホンアミと反応させることができる。反応混合物を室温に冷却し、ジメチルアミノスルホンアミド(98mg、0.79ミリモル)を添加した。次にDBU(141mg、0.92ミリモル)を添加し、反応混合物を55℃に加熱した。12時間後、溶媒を蒸発させ、残渣をAcOEtと酸性水(pH=4)間で分配した。有機層を乾燥し(NaSO)、減圧下蒸発させると、粗物質を与え、それをカラムクロマトグラフィー(AcOEt/CHCl、25:75)により精製すると、70mg(33%)の標的化合物29を白色粉末:m/z=736(M+H)として与えた。H NMR(CDCl):1.20−1.50(m,10H),1.60−1.75(m,1H),1.79−1.91(m,2H),1.92−2.03(m,1H),2.19−2.48(m,3H),2.52−2.63(m,5H),2.89−2.96(m,7H),3.03(s,3H),3.04−3.14(m,1H),3.35−3.42(m,2H),3.97(s,3H),4.60(dt,J=13.2Hz,J=2.2Hz,1H),5.05(t,J=10.4Hz,1H),5.26−3.35(m,1H),5.64−5.70(m,1H),6.26(s,1H),6.32(d,J=2.5Hz,1H),7.11−7.15(m,1H),7.30(s,1H),7.95(d,J=9.1Hz,1H),8.69(d,J=2.5Hz,1H),10.6(br s,1H).
N−[17−[2−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピリミジン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.0 4,6 ]オクタデセ−7−エン−4−カルボニル](ジメチルアミノ)スルホンアミド(30)の製造
Figure 2009502888
主題化合物を、N−[17−[2−(3−イソプロピルピラゾル−1−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.04,6]オクタデセ−7−エン−4−カルボニル](ジメチルアミノ)スルホンアミド(29)の製造のために報告された方法(工程13〜16)に従って、2−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピリミジン及び中間体24から製造した:m/z=748(M+H)H NMR(CDCl):1.13−1.51(m,4H),1.54−1.95(m,4H),2.08−2.45(m,5H),2.50−2.65(m,2H),2.80−3.15(m,14H),3.22−3.40(m,2H),4.60(t,J=12.4Hz,1H),5.05(t,J=9.9Hz,1H),5.60−5.75(m,2H),6.24(s,1H),7.05(t,J=9.5Hz,1H),7.48−7.55(m,1H),8.10−8.18(m,1H),10.06(br s,1H).
N−[17−[2−(4−イソプロピルチアゾル−2−イル)−7−メトキシキノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.0 4,6 ]オクタデセ−7−エン−4−カルボニル](ジメチルアミノ)スルホンアミド(37)の製造
工程1:2−(1−エトキシカルボニル−2−ビニル−シクロオプロピルカルバモイル)−4−[2−(4−イソプロピル−チアゾル−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−シクロペンタンカルボン酸(32)の合成
Figure 2009502888
アルコール31(249.3mg、0.678ミリモル)、PPh(464mg、1.77ミリモル)及びチアゾールキノリン1(310mg、1.0ミリモル)を氷浴上で冷却しながらTHF(13mL)に溶解した。次にDIAD(350μL、1.77ミリモル)を滴下した。0℃で30分後、混合物を室温で2日間撹拌し、次に真空濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/ヘキサン)により精製すると、320mgのミツノブ生成物を与えた。この中間体に、トリエチルシラン溶液(142mg、1.22ミリモル)(25mLのCHCl及び25mLのTFA中)を室温で滴下した。生成された混合物を室温で2時間撹拌し、減圧下蒸発し、トルエンで2回同時蒸発させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH、94:6)により精製すると、290mg(100%)の主題化合物32を白色固体として与えた。
工程2:1−({2−(ヘキシ−5−エニル−メチル−カルバモイル)−4−[2−(4−イソプロピル−チアゾル−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−シクロペンタンカルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸エチルエステル(33)の合成
Figure 2009502888
2−(1−エトキシカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−[2−(4−イソプロピル−チアゾル−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−シクロペンタンカルボン酸(32、0.49ミリモル)、N−メチル−5−ヘキセニルアミンHCl塩(19、112.8mg、0.75ミリモル)及びHATU(277mg、0.73ミリモル)の溶液(3mLのDMF中)に、0℃のDIEA(0.40mL、2.3ミリモル)を添加した。0℃で35分後、反応混合物を室温で3時間撹拌し、次に真空濃縮した。残渣をAcOEt(20mL)中に再溶解し、次に飽和NaHCO(5mL)で洗浄した。水層をAcOEt(5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl(5mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させると,660mgの粗物質を与えた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(50gのシリカ、勾配AcOEt/石油エーテル、3:2〜3:1)により精製すると、287mg(85%)の主題生成物33を白色固体:m/z=689(M+H)として与えた。
工程3:17−[2−(4−イソプロピル−チアゾル−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザ−トリシクロ[13.3.0.0 4,6 ]オクタデセ−7−エン−4−カルボン酸エチルエステル(34)の合成
Figure 2009502888
1−({2−(ヘキシ−5−エニル−メチル−カルバモイル)−4−[2−(4−イソプロピル−チアゾル−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−シクロペンタンカルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸エチルエステル(33、280mg)を還流設備中でDCE(280mL)中に溶解した。システムを連続的に真空にし、アルゴンを充填した(3回反復)。次にホベイダ−グラブス(Hoveyda−Grubbs)第2世代触媒(28mg)を添加し、システムを真空にし、アルゴンを2回充填した。生成された混合物を連続的に1晩還流加熱し、濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、AcOEt/ヘキサン)にかけると、197mg(73%)の主題生成物34を灰褐色の固体:m/z=661(M+H)として与えた。
工程4:17−[2−(4−イソプロピル−チアゾル−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザ−トリシクロ[13.3.0.0 4,6 ]オクタデセ−7−エン−4−カルボン酸(35)の合成
Figure 2009502888
17−[2−(4−イソプロピル−チアゾル−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザ−トリシクロ[13.3.0.04,6]オクタデセ−7−エン−4−カルボン酸エチルエステル(34、182mg、0.275ミリモル)の溶液(3mLのジオキサン及び1.5mLのMeOH中)に1MのLiOH水溶液(3mL)を添加した。72時間後、反応混合物を1.7MのHClでpH2に連続的に酸性化し、真空蒸発した。次に1gのシリカを末端の方向に添加して、粗生成物を吸着させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(15gYMCシリカ;勾配MeOH/CHCl:各200mLの2%、4%、6%、各100mLの8%、10%;前の画分100mL、次に15mLの画分、所望生成物の画分33〜42)により精製すると、164mg(94%)の主題生成物35を黄色の固体:Rf(10%MeOH−CHCl)=0.38を与えた。
工程5:N−[17−[2−(4−イソプロピルチアゾル−2−イル)−7−メトキシキノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.0 4,6 ]オクタデセ−7−エン−4−カルボニル]−(ジメチルアミノ)スルホンアミド(37)の合成
Figure 2009502888
17−[2−(4−イソプロピル−チアゾル−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザ−トリシクロ[13.3.0.04,6]オクタデセ−7−エン−4−カルボン酸(35、39.8mg、0.063ミリモル)及びCDI(22mg、0.136ミリモル)の混合物(4mLの無水THF中)を還流設備中で65℃に加熱した。1.75時間後、反応混合物を室温に冷却した。安定な中間体36の形成を認めた。次にDBU(30μL、0.20ミリモル)及びN,N−ジメチルアミノスルホンアミド(23.4mg、0.19ミリモル)の溶液(1mLのTHF中)を添加した。反応物を55℃で1晩加熱し、次にジオキサン中4MのHCl溶液(200μL)で酸性化し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(YMCシリカ、勾配MeOH/AcOEt、1:100〜5:95)により精製すると、4.3mgの主題生成物37を淡黄色の固体として与えた:LCMS:t=3.64分、>99%(方法の流速:0.8mL/分、UV220nm、ACE C8 3×50mm;移動相A:90%水中10mMのNHAc、B:90%MeCN中10mMのNHAc;勾配:3分間5〜99%のB、次に2分間99%のB)、m/z=739(M+H)H NMR(500MHz,CDCl)主要回転異性体?1.2−1.4(m,3H),1.39(d,6H,J=6.0Hz),1.46(dd,1H,J=9.7,6.2Hz),1.66−1.80(m,2H),1.87(m,1H),1.99(m,1H),2.22−2.32(m,1H),2.32−2.46(m,2H),2.50−2.62(m,2H),2.80−2.84(m,1H),2,98(s,3H),3.04(s,3H),3.20(m,1H),3.40−3.44(m,2H),3.77(s,3H),3.97(s,3H),4.6(m,1H),5.05(m,1H),5.37(m,1H),5.68(m,1H),6.39(s,1H),7.05(d,1H,J=1.0Hz),7.13(dd,1H,J=9.0,2.5Hz),7.38(d,1H,J=2.5Hz),7.51(s,1H),8.04(d,1H,J=9.0Hz),10.62(s,1H).
N−[17−[2−(4−イソプロピルチアゾル−2−イル)−7−メトキシキノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザ−トリシクロ[13.3.0.0 4,6 ]オクタデセ−7−エン−4−カルボニル]−[(エチル)(メチル)アミノ]スルホンアミド(38)の製造
Figure 2009502888
17−[2−(4−イソプロピル−チアゾル−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザ−トリシクロ[13.3.0.04,6]オクタデセ−7−エン−4−カルボン酸(35、60mg、0.095ミリモル)及びCDI(0.23ミリモル)の混合物(5mLの無水THF中)を還流設備中で65℃で1時間加熱し、次にRTに冷却した。安定な中間体36の形成を認めた。次にリチウム・ビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0Mを460μL)及びN−エチル−N−メチルスルホンアミド(62.5mg、0.45ミリモル)の溶液(7mLのTHF中)を添加した。1時間後、反応物を水でクエンチし、蒸発させ、THFで希釈し、ジオキサン中HClで酸性化し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(YMCシリカ、勾配MeCN/CHCl、2〜5%)により精製すると、9.6mgの白色固体としての主題生成物を与えた。LCMS:t=3.51分、>95%、m/z(API−ES+)=753(M+1),H NMR(400MHz,CDCl)主要回転異性体?1.16−1.28(m,5H),1.36(m,1H),1.39(d,6H,J=6.4Hz),1.42(m,1H),1.62(m,1H),1.70(m,1H),1.87(dd,1H,J=8.2Hz,5.8Hz),2.00(m,1H),2.20−2.31(m,1H),2.33−2.44(m,2H),2.50−2.62(m,2H),2.88−2.94(m,4H),3.04(s,3H),3.17−3.28(m,2H),3.38−3.45(m,3H),3.97(s,3H),4.60(m,1H),5.04(m,1H),5.37(m,1H),5.66(m,1H),6.23(s,1H),7.04(d,1H,J=1.2Hz),7.12(dd,1H,J=8.8,2.8Hz),7.37(d,1H,J=2.8Hz),7.51(m,1H),8.03(d,1H,J=8.8Hz),10.53(s,1H).
結晶シクロペンタンの合成
3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−カルボン酸tert−ブチルエステル(40)の合成
Figure 2009502888
DMAP(14mg、0.115ミリモル)及びBocO(252mg、1.44ミリモル)を39(180mg、1.15ミリモル)の撹拌溶液(2mLのCHCl中)に0℃の不活性アルゴン下で添加した。反応物を室温に放置して暖め、1晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(トルエン/酢酸エチル勾配15:1、9:1、6:1、4:1、2:1)により精製すると,主題化合物(124mg、51%)を白色結晶として与えた。
H−NMR(300MHz,CDOD)δ1.45(s,9H),1.90(d,J=11.0Hz,1H),2.10−2.19(m,3H),2.76−2.83(m,1H),3.10(s,1H),4.99(s,1H),13C−NMR(75.5MHz,CDOD)δ27.1,33.0,37.7,40.8,46.1,81.1,81.6,172.0,177.7.
化合物40の製造の代りの方法
Figure 2009502888
化合物39(13.9g、89ミリモル)をジクロロメタン(200ml)に溶解し、次に窒素下で約−10℃に冷却した。次に、総容量が約250mlに増加するまで溶液中にイソブチレンを通気し、それは混濁溶液を与えた。BF.EtO(5.6ml、44.5ミリモル、0.5当量)を添加し、反応混合物を窒素下で約−10℃に維持した。10分後に透明な溶液を得た。反応物をTLC(酢酸数滴で酸性化したEtOAc−トルエン3:2及びヘキサン−EtOAc4:1、塩基性過マンガン酸塩溶液で染色)によりモニターした。70分後に、化合物39の痕跡のみが残留し、そして飽和NaHCO水溶液(200ml)を反応混合物に添加し、次に10分間激しく撹拌した。有機層を飽和NaHCO(3×200ml)及び生理食塩水(1×150ml)で洗浄し、次に亜硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、残留物を蒸発させると油状残渣を得た。残渣にヘキサンを添加すると生成物が沈殿した。更にヘキサンを添加し、還流加熱すると透明溶液を与え、それから生成物が結晶化した。結晶を濾取し、ヘキサンで洗浄し(室温)、次に72時間空気乾燥すると、無色の針状物(12.45g、58.7ミリモル、66%)を与えた。
P2構築ブロックとしてのキナゾリンの合成
2−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−4−メトキシ−3−メチル−安息香酸メチルエステル(41)
Figure 2009502888
4−フルオロ安息香酸(700mg、5ミリモル)をジクロロメタン(20ml)及びピリジン(2ml)に溶解した。2−アミノ−4−メトキシ−3−メチル−安息香酸メチルエステル(878mg、4.5ミリモル)を添加し、混合物を5時間還流した。水を添加し、混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、蒸発し、与えられた残渣をシリカゲル上カラムクロマトグラフィーにより精製し、エーテル−ペンタン 1:1で溶出すると、純粋な主題化合物(870mg、61%)を与えた。MS(M+H)318。
2−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−4−メトキシ−3−メチル−安息香酸(42)
Figure 2009502888
LiOH(1M、4mL)を2−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−4−メトキシ−3−メチル−安息香酸メチルエステル(41)(870mg、2.7ミリモル)の溶液(15mlのテトラヒドロフラン、7.5mlの水及び7.5mlのメタノール中)に添加した。混合物を50℃で4時間加熱した。次に水(30ml)を添加し、容量を半分に減少させた。酢酸で酸性化し、次に濾過すると、純粋な主題化合物(830mg、100%)を与えた。MS(M+H)304。
2−(4−フルオロ−フェニル)−7−メトキシ−8−メチル−キナゾリン−4−オール(43)
Figure 2009502888
2−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−4−メトキシ−3−メチル−安息香酸(42)(830mg、27ミリモル)をホルムアミド(20ml)中で150℃で4時間加熱した。過剰なホルムアミドを蒸留除去した。水を添加し、沈殿した生成物を濾取すると、純粋な主題化合物(642mg、83%)を与えた。MS(M+H)285。
置換キナゾリン−4−オールの一般的製法
Figure 2009502888
置換2−アミノ−ベンズアミド[A](1当量)の懸濁物(60mlの無水THF中)にピリジン(2当量)を添加し、混合物を5℃に冷却した。酸塩化物[B](1.25当量)を緩徐に添加し、混合物を室温で1晩撹拌した。混合物を減圧下蒸発させ、次に水中に懸濁させた。化合物を数時間水中に残し、濾取し、冷水及びジエチルエーテルで洗浄した。生成物[C]を真空乾燥した。収率:90〜100%。使用された酸塩化物[B]がニコチニル塩化物塩酸である時は、次に2.5当量のピリジンを使用し、混合物を1晩の代りに室温で2〜3日撹拌した。
形成されたアミド[C](1当量)を炭酸ナトリウム(2.5当量)の懸濁物(水とEtOHの1:1混合物中)に添加し、混合物を2時間還流した。EtOHを減圧下除去し、5%クエン酸溶液を添加し、混合物を1晩静置した。生成物[D]を濾過単離し、次に水及びジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥した。
7−メトキシ−8−メチル−2−ピリジン−3−イル−キナゾリン−4−オール(44)
Figure 2009502888
ベンズアミド誘導体として2−アミノ−4−メトキシ−3−メチルベンズアミド、そして酸塩化物としてニコチニル塩化物塩酸を使用して、実施例8に記載の一般的方法に従うと、主題化合物(2.5g、92%)を与えた。{M+H}=268。
7−メトキシ−8−メチル−2−ピリジン−4−イル−キナゾリン−4−オール(45)
Figure 2009502888
ベンズアミド誘導体として2−アミノ−4−メトキシ−3−メチルベンズアミド、そして酸塩化物としてイソニコチノイル塩化物塩酸を使用して、実施例8に記載の一般的方法に従うと、主題化合物(1.6g、60%)を与えた。{M+H}=268。
7−メトキシ−8−メチル−2−エチル−キナゾリン−4−オール(46)
Figure 2009502888
ベンズアミド誘導体[A]として2−アミノ−4−メトキシ−3−メチルベンズアミド、そして酸塩化物[B]として酢酸塩化物を使用して実施例8に記載の一般的方法に従うと、主題化合物(2.2g、100%)を与えた。H−NMR DMSO−Dd1.2(m,3H),2.38(s,3H),2.6(m,2H),3.90(s,3H),7.18(d,2H),7.96(d,2H),11.88(s,1H).
7−メトキシ−8−メチル−2−(4−メトキシフェニル)−キナゾリン−4−オール(47)
Figure 2009502888
ベンズアミド誘導体[A]として2−アミノ−4−メトキシ−3−メチルベンズアミド、そして酸塩化物[B]として4−メトキシ安息香酸塩化物を使用して実施例8に記載の一般的方法に従うと、主題化合物(5.5g、92%)を与えた。H−NMR DMSO−Dd2.38(s,3H),3.82(s,3H),3.92(s,3H),7.04(d,2H),7.20(d,1H),8.00(d,1H),8.20(d,2H),12.18(s,1H).
8−メトキシ−2−フェニル−キナゾリン−4−オール(48)
Figure 2009502888
ベンズアミド誘導体[A]として2−アミノ−4−メトキシ−3−メチルベンズアミド、そして酸塩化物[B]としてベンゾイル塩化物を使用して実施例8に記載の一般的方法に従うと、主題化合物(2.0g、80%)を与えた。[M+H]=253。H−NMR DMSO−Dd3.97(s,3H),7.39−7.72(m,6H),8.19(m,2H),12.48(s,1H).
2−(3−フルオロ−フェニル)−7−メトキシ−8−メチル−キナゾリン−4−オール(49)
Figure 2009502888
ベンズアミド誘導体[A]として2−アミノ−4−メトキシ−3−メチルベンズアミド、そして酸塩化物[B]として3−フルオロ−ベンゾイル塩化物を使用して実施例8に記載の一般的方法に従うと、主題化合物(2.1g、73%)を与えた。[M+H]=271。
2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−7−メトキシ−8−メチル−キナゾリン−4−オール(50)
Figure 2009502888
ベンズアミド誘導体[A]として2−アミノ−4−メトキシ−3−メチルベンズアミド、そして酸塩化物[B]として3,5−ジフルオロ−ベンゾイル塩化物を使用して実施例8に記載の一般的方法に従うと、主題化合物(2.1g、85%)を与えた。[M+H]=303。
7−メトキシ−8−メチル−キナゾリン−4−オール(51)
Figure 2009502888
一般的方法における閉環反応、工程[B]〜[C]をEtOH中でなくDMF中で実施すると、副産物として主題化合物が形成された。
式(I)の化合物の活性
レプリコンアッセイ
式(I)の化合物を、細胞アッセイにおけるHCVのRNA複製の阻害における活性を検査した。アッセイは、式(I)の化合物が細胞培養物中で機能的なHCVレプリコンに対する活性を示すことを証明した。細胞アッセイは、多数標的のスクリーニング法において、Krieger et al.(2001)Journal of Virology 75:4614−4624により記載の修飾物を伴う、Lohmann et al.(1999)Science vol.285 pp.110−113により記載のような、2シストロン発現構造物に基づいた。該方法は本質的には以下である。
アッセイは、安定にトランスフェクトされた細胞株Huh−7luc/neo(以後Huh−Lucと呼ばれる)を使用した。この細胞株は、リポーター部分(FfL−ルシフェラーゼ)に先導される、脳心筋炎ウイルス(EMCV)からの内部リボソーム侵入サイト(IRES)から翻訳される、HCVタイプ1bの野生型NS3−NS5B領域、及び選択可能なマーカー部分(neo、ネオマイシン・ホスホトランスフェラーゼ)を含んでなる、2シストロン発現構造物をコードするRNAを担持する。構造物はHCVタイプ1bから、5’及び3’NTR(非翻訳領域)により境界を接する。G418(neo)の存在下におけるレプリコン細胞の連続培養は,HCVのRNAの複製に依存する。特にルシフェラーゼをコードする、自動的にそして高度に複製する、HCVのRNAを発現する,安定にトランスフェクトされたレプリコン細胞が,抗ウイルス化合物をスクリーニングするために使用される。
レプリコン細胞を、種々の濃度で添加される試験化合物及び対照化合物の存在下で384ウェルのプレートに添加した。3日間の培養後、HCV複製をルシフェラーゼ活性(標準のルシフェラーゼアッセイ基質及び試薬及びPerkin Elmer ViewLuxTm ultraHTSマイクロプレート画像装置を使用)をアッセイすることにより測定した。対照培養物中のレプリコン細胞は,どんなインヒビターの不在下においても高いルシフェラーゼ発現を有する。ルシフェラーゼ活性に対する化合物の阻害作用はHuh−Luc細胞上でモニターされて、各試験化合物に対する用量−反応曲線を可能にした。次にEC50値を計算し、その値は検出されたルシフェラーゼ活性、又はより具体的には、遺伝的に結合されたHCVレプリコンRNAの複製能力の、レベルの50%だけ減少させるために要する化合物の量を表す。
抑制アッセイ
このインビトロアッセイの目的は、本発明の化合物によるHCV NS3/4Aプロテアーゼ複合体の阻害を測定することであった。本アッセイは、本発明の化合物がHCVのNS3/4Aタンパク分解作用を阻害する点でいかに有効であるかの証明を提供する。
全長のC型肝炎NS3プロテアーゼ酵素の阻害は本質的には、Poliakov,2002 Prot Expression & Purification 25 363 371に記載のとおりに測定された。端的には、デプシペプチド基質、Ac−DED(Edans)EEAbu?[COO]ASK(Dabcyl)−NH(AnaSpec,San Jose,USA)の加水分解を、ペプチドのコファクター、KKGSVVIVGRIVLSGK(Åke Engstroem,スエーデン、Uppsala大学、医学生化学及び微生物学科)[Landro,1997,#Biochem 36 9340−9348]の存在下で分光蛍光分析で測定した。酵素(1nM)を50mMのHEPES(pH7.5)、10mMのDTT、40%グリセロール、0.1%のn−オクチル−D−グルコシド中で、25μMのNS4Aコファクター及びインヒビターとともに30℃で10分間インキュベートし、すぐに、反応は0.5μMの基質の添加により開始された。インヒビターをDMSOに溶解し、30秒間、音波処理し、回転混合した。測定と測定の間中、溶液を−20℃に保存した。
アッセイサンプル中のDMSOの最終濃度は3.3%に調整された。加水分解速度は刊行された方法に従い、内部(inner)フィルター効果に対して補正された[Liu,1999 Analytical Biochemitry 267 331−335]。Ki値は競合的阻害のモデル及びKmの固定値(0.15μM)を使用して、非線形回帰分析(GraFit,Erithacus Software,Staines,MX,UK)により算定された。すべての測定値に対し最低2回の反復を実施した。
以下の表1は、前記の実施例のいずれか1つに従って製造された化合物を記載する。試験された化合物の活性も表1に示される。
Figure 2009502888

Claims (17)


  1. Figure 2009502888
    [式中、
    点線(…により表される)はそれぞれ場合により存在しうる二重結合を表し、
    XはN、CHであり、そしてXが二重結合を有する場合は、それはCであり、
    1a及びR1bは独立して水素、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、C1−6アルコキシ、場合によりハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ポリハロC1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであるか、あるいはR1a及びR1bは、それらが結合されている窒素と一緒になって、場合により窒素、酸素及び硫黄からそれぞれ独立して選択される更なる1〜3個のヘテロ原子を含有していてもよい、4〜6員の飽和、一部不飽和又は完全に不飽和の複素環式環を形成し、そしてここで該複素環式環は場合によりハロ、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ポリハロC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルキルカルボニル、シアノ、モノ−及びジC1−6アルキルアミノ、アリール及びアリールC1−6アルキルよりなる群からそれぞれ独立して選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく、
    Lは直接結合、−O−、−O−C1−4アルカンジイル−、−O−CO−、−O−C(=O)−NR5a−又は−O−C(=O)−NR5a−C1−4アルカンジイル−であり、
    は水素であり、そしてXがC又はCHである場合は、RはまたC1−6アルキルであってもよく、
    は水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノであり、
    はアリールあるいは飽和の、一部不飽和の又は完全に不飽和の5もしくは6員の単環式又は9〜12員の二環式複素環式環系であり、ここで該環系は1個の窒素並びに、場合により酸素、硫黄及び窒素よりなる群から選択される1〜3個の更なるヘテロ原子を含有し、そしてここで残りの環員は炭素原子であり;ここで該環系は場合によりC3−7シクロアルキル、アリール、Het、−C(=O)NR5a5b、−C(=O)R、−C(=O)OR6a及び、場合によりC3−7シクロアルキル、アリール、Het、−C(=O)NR5a5b、−NR5a5b、−C(=O)R、−NR5aC(=O)R、−NR5aSO、−SO、−SONR5a5b、−C(=O)OR又は−NR5aC(=O)OR6aで置換されていてもよいC1−6アルキルからそれぞれ独立して選択される1、2、3又は4個の置換基でいずれかの炭素又は窒素環原子上で置換されていてもよく、そしてここで複素環式環のいずれかの炭素原子上の置換基はまたC1−6アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ポリハロC1−6アルキル、C1−6アルキルチオ、オキソ、シアノ、ニトロ、アジド、−NR5a5b、−NR5aC(=O)R、−NR5aSO、−SO、−SONR5a5b、−C(=O)OH及び−NR5aC(=O)OR6aから選択されてもよく、
    nは3、4、5又は6であり、
    pは1又は2であり、
    5a及びR5bはそれぞれ、独立して、水素、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、場合によりハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ポリハロC1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
    は水素、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、Hetあるいは場合によりC3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
    6aはC2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、Hetあるいは場合によりC3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
    は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル又はアリールであり、
    は水素、ポリハロC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、Hetあるいは場合によりC3−7シクロアルキル、アリール又はHetで置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
    基又は基の一部としてのアリールはフェニル、ナフチル、インダニル又は1,2,3,4−テトラヒドロナフチルであり、それらはそれぞれ場合によりハロ、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ポリハロC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、アミノカルボニル、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニル、アジド、メルカプト、C3−7シクロアルキル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、4−C1−6アルキルカルボニル−ピペラジニル及びモルホリニルから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;ここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよく;そしてフェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル基は場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノからそれぞれ独立して選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく、
    基又は基の一部としてのHetは場合によりベンゼン環と縮合されていてもよい、窒素、酸素及び硫黄からそれぞれ独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5もしくは6員の飽和、一部不飽和又は完全に不飽和の複素環式環であり、そしてここで基Hetは全体として、場合によりハロ、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ポリハロC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、アミノカルボニル、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニル、C3−7シクロアルキル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、4−C1−6アルキルカルボニル−ピペラジニル及びモルホリニルよりなる群からそれぞれ独立して選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;ここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよく;そしてフェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル基は場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノからそれぞれ独立して選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい]
    を有する化合物、そのN−オキシド、塩又は立体異性体。
  2. 化合物が式(I−c)、(I−d)又は(I−e):
    Figure 2009502888
    を有する請求項1記載の化合物。
  3. (a)R1a及びR1bがそれぞれ独立して水素又はメチル、エチルもしくはtert−ブチルであるか;あるいは
    (b)R1a及びR1bの一方がシクロプロピル又はフェニルであるか;あるいは
    (c)R1a及びR1bが、それらが結合されている窒素と一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、4−C1−6アルキルカルボニルピペラジニル−ピペラジニル又はモルホリニルを形成するか;あるいは
    (d)R1a及びR1bの一方が
    Figure 2009502888
    から選択されるHet基である、
    請求項1〜2のいずれか1項に記載の化合物。
  4. Lが−O−、−O−CO−又は直接結合である請求項1記載の化合物。
  5. Lが−O−であり、そしてRがキノリニル(特にキノリン−4−イル)、イソキノリニル(特にイソキノリン−1−イル)、キナゾリニル(特にキナゾリン−4−イル)又はピリミジニル(特にピリミジン−4−イル)であり、これらはそれぞれ独立して場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、トリフルオロメチル、−NR5a5b、−C(=O)NR5a5b、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、−C(=O)OH又は−C(=O)OR6aでモノ、ジ又はトリ置換されていてもよく、ここでアリール又はHetはそれぞれ独立して場合によりハロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(例えば4−メチルピペラジニル)、又はモルホリニルで置換されていてもよく、そしてここでモルホリニル及びピペリジニル基は場合により1又は2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよい請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. Lが−O−であり、そしてR
    (d−1)式
    Figure 2009502888
    の基、
    (d−2)式
    Figure 2009502888
    の基、
    (d−3)式
    Figure 2009502888
    の基、
    (d−4)式
    Figure 2009502888
    の基、又は特に
    (d−4−a)式
    Figure 2009502888
    の基、
    (d−5)式
    Figure 2009502888
    の基であり、ここで
    基(d−1)〜(d−5)並びに(d−4−a)及び(d−5−a)において:R1a、R1b、R1b’1d、R1d’、R1e、R1fはそれぞれ独立して請求項1に記載されたRの単環式又は二環式環系上の可能な置換基として言及されたものから選択されるいずれかの置換基である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  7. Lが−O−であり、そしてRが式
    Figure 2009502888
    [式中、R1fは水素、C1−6アルキル、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(特に4−メチルピペラジニル)又はモルホリニルである]
    の基である請求項6記載の化合物。
  8. (a)Rが水素であるか、あるいは
    (b)RがC1−6アルキルであるか、あるいは
    (c)Rがアミノ又はモノ−もしくはジC1−6アルキルアミノである、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  9. nが4又は5である請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  10. が水素である請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  11. N−オキシド又は塩以外の請求項1〜10のいずれかに記載の化合物。
  12. (a)請求項1〜11のいずれか1項に定義された化合物又は製薬学的に許容できるその塩、及び
    (b)リトナビル又は製薬学的に許容できるその塩
    を含んでなる組み合わせ。
  13. 担体及び、有効成分として、抗ウイルス的に有効な量の請求項1〜11のいずれか1項に請求された化合物又は請求項12に記載の組み合わせを含んでなる製薬学的組成物。
  14. 医薬として使用するための請求項1〜11のいずれかに記載の化合物又は請求項12記載の組み合わせ。
  15. HCV複製を阻害するための医薬の製造のための、請求項1〜11のいずれかに記載の化合物又は請求項12に記載の組み合わせの使用。
  16. 有効量の請求項1〜11のいずれかに記載の化合物又は有効量の請求項12に記載の組み合わせの各成分を投与することを含んでなる温血動物におけるHCV複製の阻害方法。
  17. (a)以下の反応スキーム:
    Figure 2009502888
    [ここで、上記及び下記の構造式において、基
    Figure 2009502888
    は−Rにより表される]
    に概説されるように、大員環への同時環化により、特にオレフィンメタセシス反応によりCとC間に二重結合を形成せしめることにより、式(I−i)の化合物であるCとC間の結合が二重結合である式(I)の化合物を製造し、
    (b)式(I−j)の化合物中のC−C二重結合の還元により、式(I−i)の化合物を、大員環中のCとC間の結合が単結合である式(I)の化合物、すなわち式(I−j):
    Figure 2009502888
    の化合物に転化させ、
    (c)Gが基:
    Figure 2009502888
    を表す以下のスキーム
    Figure 2009502888
    に概説されるように、中間体(2a)及びスルホニルアミド(2b)間にアミド結合を形成せしめ、
    (d)PGが窒素保護基を表す対応する窒素保護中間体(3a)から、(I−L)により表されるRが水素である式(I)の化合物を製造し、
    Figure 2009502888
    (e)以下の反応スキーム:
    Figure 2009502888
    に概説されるように、中間体(4a)を中間体(4b)、(4c)、(4d)、(4d)又は(4f)と反応させ、
    ここで、(4a)中のYはヒドロキシ又は離脱基を表し、その反応は特に、Yが離脱基を表す場合にはO−アリール化反応であり、又はYがヒドロキシを表す場合にはミツノブ反応であり、そして
    ここで(4a)及び(4c)又は(4d)をカルボニル導入剤の存在下で反応させて、ウレタン基であるLを形成せしめ(Lは−O−C(=O)−NR5a−である)、そして(4a)及び(4e)をエステル形成法において反応させ、そして(4a)及び(4f)をエーテル形成法において反応させ、
    (f)官能基転換反応により式(I)の化合物を相互に転化させる、あるいは
    (g)式(I)の化合物の遊離形態を酸又は塩基と反応させることにより塩形態を製造する、
    工程を含んでなる請求項1〜11のいずれかに記載の化合物の製造方法。
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