JP2009502192A5 - - Google Patents

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配列番号1は図13に示されるヘメクスチンA配列で、即ち
LKCKNKLVPFLSKTCPEGKNLCYKMTMLKMPKIPIKRGCTDACPKSSLLVKVVCCNKDKCN
である。
以下で考察されるように、本発明の第2の側面のポリペプチドの機能的同等物も本明細書中に含まれる。配列番号2は図13に示されるヘメクスチンB
配列で、即ち
LKCKNKVVPFLKCKNKVVPFLCYKMTLKKVPKIPIKRGCTDACPKSSLLVNVMCCKTDKCN
である。
配列番号4は図3の第2行目に示される配列で、即ち
LKCKNKVVPFL.KT..CKNKVVPFLCYKMT.LKKVTPKIKRG
である。
配列番号5は最後の4アミノ酸が無いが、図13に示されるヘメクスチンB配列で、即ち
LKCKNKVVPFLKCKNKVVPFLCYKMTLKKVPKIPIKRGCTDACPKSSLLVNVMCCKT
である。
縮重プローブを設計、創作、及び使用する方法は当該技術分野においてよく知られている。例えば、Narang, SA (1983)Tetrahedron 39:3; Itakura et al. (1981) Recombinant DNA, Proc 3rd Cleveland Sympos. Macromolecules, ed. A G Walton, Amsterdam: Elsevier pp273-289; Itakura et al. (1984) Annu. Rev. Biochem. 53:323; Itakura et al. (1984) Science 198:1056; Ike et al. (1983) Nucleic Acid Res. 11:477を参照。遺伝子配列及びコードされたポリペプチドを明らかにするための縮重プローブの使用方法も当該技術分野においてよく知られており、当業者により容易に達成され得る。
ポリペプチド又はポリペプチド複合体が抗凝固活性を示すかどうか決定するために、実施例の節で後述されるようにプロトロンビン試験が用いられ得る。簡単に言うと、プロトロンビン時間はQuickの方法(Quick AJ. (1935) J.Biol.Chem. 109, 73-74参照)に従って測定されうる。100μlの50mM Tris-HCl緩衝液(pH7.4)、100μlの血漿及び50μlの調査中のタンパク質を、37℃で2分保温する。150μlのトロンボプラスチンをカルシウム試薬とともに加えることによって凝固を開始する。ポリペプチドが抗凝固活性を示せば、プロトロンビン時間が増大するだろう。
本発明の変異体は、1つ以上のアミノ酸残基が、1つ以上の保存された又は保存されていないアミノ酸残基(好ましくは保存されたアミノ酸残基)で置換されたポリペプチドを含み得る。そのような典型的な置換は、Ala、Val、Leu及びIle間、Ser及びThr間、酸性残基Asp及びGlu間、Asn及びGln間、塩基性残基Lys及びArg間、又は芳香族残基Phe及びTyr間の置換である。
タンパク質配列同一性を測定する方法は、当該技術分野でよく知られており、本文脈において、配列同一性はアミノ酸の同一性(hard homologyともいう)に基づいて計算されると、当業者に理解されるであろう。例えば、UWGCG Packageは、配列同一性を計算する(例えばそのデフォルト設定で用いられる)のに用いることができるBESTFITプログラムを提供する(Devereux et al (1984) Nucleic Acids Research 12, p387-395)。PILEUP及びBLASTアルゴリズムは、例えば、Altschul S. F. (1993) J Mol Evol 36:290-300; Altschul, S, F et al (1990) J Mol Biol 215:403に記載されたようにして、配列同一性を計算するか、又は配列を並べる(典型的にはデフォルト設定で)のに用いられ得る。BLAST解析を行うためのソフトウェアは国立バイオテクノロジー情報センターを通じて、インターネットを通じたワールドワイドウェブ上で、例えば「www.ncbi.nlm.nih.gov/」で公に入手できる。このアルゴリズムは最初に、クエリー配列における長さWの短いワードであって、データベース配列中の同じ長さのワードと並べられたときに一致するか、又はある正の値の閾値スコアTを満足させるかのいずれかであるワードを同定することによって高スコア配列の対(HSP)を同定することを含む。Tは隣接ワードスコア閾値と呼ばれる(Altschul et al,上記参照)。これらの初期の隣接ワードのヒットは、それらを含むHSPを見出すための検索を開始するためのシーズとしての役割を果たす。ワードのヒットは、累積アラインメントスコアが増大できる限りの間、各配列に沿って両方向に伸長される。BLASTアルゴリズムは2つの配列間の類似性の統計解析を行う;例えば、Karlin and Altschul (1993) Proc. Nad. Acad. Sci. USA 90: 5873を参照。BLASTアルゴリズムによって提供される類似性の一尺度は最小合計確率(P(N))であり、それは、2つのヌクレオチド又はアミノ酸配列間の一致が、互いの代わりとなる確率の目安となる。
したがって、本発明の機能的に同等なポリペプチドは、(アミノ酸の置換、挿入、又は欠失を含む突然変異体のような)突然変異体を含むことを意図している。そのような突然変異体は、1つ以上のアミノ酸残基が、保存された又は保存されていないアミノ酸残基(好ましくは保存されたアミノ酸残基)と置換されたポリペプチドを含み得、そのような置換されたアミノ酸残基が、遺伝暗号にコードされたものであってもよいし、そうでなくてもよい。そのような典型的な置換は、Ala、Val、Leu及びIle間、Ser及びThr間、酸性残基Asp及びGlu間、Asn及びGln間、塩基性残基Lys及びArg間、又は芳香族残基Phe及びTyr間の置換である。
本発明の活性断片は、本発明のポリペプチドからの少なくともn個の連続したアミノ酸を含む。ふさわしいのは、活性断片は配列番号、配列番号2、配列番号3、配列番号4又は配列番号5、或いはこれらの配列のいずれか1つの変異体、突然変異体又は機能的同等物などからの、少なくともn個の連続したアミノ酸を含む。nは、典型的には7以上(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、35、40、45、50、55又は60、或いはそれ以上)である。
ある核酸分子が規定の核酸にハイブリダイズするかどうか決定するための適切な実験条件は、Sambrook et al. (1989; Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2nd edition, Cold Spring Harbour, New York)に記載されるようなハイブリダイゼーション法に従って、試験すべき核酸の適切な試料を含むフィルターを5×SSC中で10分間予備浸漬し、及び5×SSC、5×Denhardt's液、0.5%SDS及び100μg/mL超音波変性サケ精子DNAの溶液中でフィルターをプレハイブリダイゼーションさせた後、32P-dCTP-でラベルされたプローブを10ng/mLの濃度で含む同じ溶液中で12時間、約45℃でのハイブリダイゼーションさせることを含み得る。
ヘメクスチンAB複合体形成の熱力学−複合体形成の熱力学を研究するためにITCが用いられた。各注入は、負の(発熱の)反応熱を生じた(図17)。単一セットの結合部位モデルへの結合等温線近似は、ヘメクスチンA及びヘメクスチンB間の等モル濃度の結合を示唆している。ヘメクスチンA及びヘメクスチンB間の相互作用は、(負の自由エネルギー変化によって示されたように)熱力学的に許される(表 3)。好都合な負のエンタルピー、しかし不都合な負のエントロピー変化は複合体形成がエンタルピー的に駆動されることを示す。更に、負のエントロピー変化は、GEMMA 及びDLS実験で得られたデータによって示されたように、詰まった複合体の形成を確認する。ヘメクスチンAB複合体の形成に関して結合定数(Ka)2.23×106M-1が観察され、それは104〜1016M-1の範囲の、生物学的に関連性のある過程におけるタンパク質−タンパク質相互作用に関するKa値内で低下する。
ヘメクスチンAB複合体形成における静電的相互作用静電的相互作用はタンパク質タンパク質相互作用において重要な役割を果たし、結合の境界に特異性を提供する。複合体形成における静電的相互作用の役割をITC、SEC及びDLSを用いて評価した。初めにITCによって、ヘメクスチンAB複合体形成に関する結合定数を、イオン強度を増大させる緩衝液中で決定した。緩衝液のイオン強度は異なる濃度のNaClを用いることによって変えられた。複合体形成に関するlogKa値はNaCl濃度の増大に伴って線形的に減少した(図19B、表3)が、これは複合体形成において静電的相互作用が関与しそうなことを示している。次に、緩衝液イオン強度の、ヘメクスチンAB複合体の会合への効果をSECの手助けで評価した。前に示されたように(74)、個々のヘメクスチンは単量体として溶出したが、ヘメクスチンA及びBは4量体として溶出した(図20A)。複合体形成における静電的相互作用の役割を研究するために、複合体を異なる濃度のNaClを含む緩衝液中で溶出させた。図2OBで示されたように、75mM NaCl存在下では4量体は、2量体への分解を開始した。より高イオン強度(NaCl 150mM)の緩衝液中では複合体は大半が2量体又は単量体として溶出した。2量体ピークのESI-MS及びHPLC解析は、それがヘメクスチンA及びBを両方含むことを示した(データ提示なし)。この観察はヘメクスチンAB複合体形成において静電的相互作用が関与しそうなことを強調する。興味深いことに、付随的なタンパク質ピークは単量体よりもゆっくりと溶出したが、このことは高イオン強度の緩衝液中では、ヘメクスチンA及び/又はヘメクスチンBは構造変化していたことを示している。ゆえに、高イオン強度の緩衝液存在下での個々のヘメクスチンの溶出プロファイルが研究された。NaCl濃度75mMではヘメクスチンAは2つのピークを示した;第2のタンパク質ピークは単量体よりもゆっくりと溶出した。NaCl濃度150mMではヘメクスチンAは大半が第2ピーク中に溶出した。この第2ピークのESI-MS及びHPLC解析は、それがヘメクスチンAと、構造的に相互作用することを示す(データ提示なし)。従って、高イオン強度側におけるヘメクスチンAの溶出プロファイル中の変化はこのタンパク質の構造変化を暗示し、それは1DNMR実験によって確認された(下参照)。しかしながら、緩衝液のイオン強度増大はヘメクスチンBの溶出には何ら効果がなかった(図20A及びB)。
ヘメクスチンAB複合体形成における疎水性相互作用疎水性相互作用は複合体形成において駆動力として作用する。複合体形成における疎水性相互作用の重要性も、ITC、SEC及びDLSを用いて評価された。緩衝液中に含ませたグリセリン濃度を増大させつつITC実験を行った。グリセリンは「水和」層を形成し、それによって疎水性相互作用を阻害する。グリセリン濃度の増大に伴って結合定数の減少が観察された(図19C及び表3)が、このことが複合体形成における疎水性相互作用の重要性を示す。Superdex75での、グリセリンを含む緩衝液中のヘメクスチンAB複合体の溶出がモニターされた(図20C)。高濃度グリセリンを含む緩衝液中では、4量体が2量体や単量体に分解する。2量体ピークのESI-MS及びHPLC解析は、それがヘメクスチンA及びヘメクスチンBの両方を含むことを示す(データ提示なし)。しかしながら、改変された構造のヘメクスチンAに相当する付随的なピークは観察されなかった。グリセリン存在下では個々のヘメクスチンの溶出は不変のままであった(図20C)。グリセリン存在下でのヘメクスチンAB複合体の分解はDLS実験でも観察された(図16C)。グリセリン濃度125mMでは、12.8nmの大きさの付随的な分子種の集団が、単量体及び4量体の複合体に加えて観察された。SEC実験に基づいて、12.8nmの分子種が2量体と提案された。12.8nmの分子種はグリセリン濃度の増大に伴って増大する(図16C)。この2量体の見かけ上の分子径は高イオン強度の緩衝液存在下で形成された2量体のそれとは異なることに注意することが重要だ(12.8nm対1212.4nm;図16B及び16C)。(GEMMAはナノの原理に基づいて稼働するので、多くの塩及びグリセリンを含む緩衝液中の分子径は、この技法を用いて決定されなかった。)グリセリン存在下での個々のヘメクスチンの場合においては、何ら多分散性は観察されなかった(図16C)。これらの実験は、疎水性相互作用が、ヘメクスチンAB複合体の形成において重要な役割を果たすことを示す。
2つのタンパク質の単離と特徴づけ相乗的に強力な抗凝固活性を誘導するH. haemachatusの毒由来のヘメクスチンA及びヘメクスチンBの単離及び特徴付けが本明細書中で報告された。ヘメクスチンA及びヘメクスチンBはともにヘビ毒タンパク質スリーフィンガーファミリーに属する(図3)。個別には、ヘメクスチンAのみが軽度の抗凝固活性を示したが、ヘメクスチンBは抗凝固活性を有しなかった(図4A)。しかしながら、ヘメクスチンBは相乗的にヘメクスチンAの抗凝固活性を亢進させ、且つそれらの複合体は強力な抗凝固活性を示す。ヘメクスチンB存在下でのヘメクスチンAの抗凝固力の増大は2つのタンパク質間で複合体が形成されそうなことを示した(図4A)。プロトロンビン時間試験を用いて1:1の複合体形成が強力な抗凝固活性に重要であることが示された(図4B)。複合体形成は、ゲル濾過クロマトグラフィーによって更に確認された(図5)。
ヘメクスチンAB複合体形成のモデルへメクスチンA及びBの各2つがTris-HCl緩衝液中で4量体の複合体を形成する。この相乗的複合体の形成がその抗凝固活性にとって重要である。前に記載したように、高塩濃度におけるヘメクスチンAB2量体は、グリセリン存在下で形成された2量体とは異なる。前者の2量体は12.4nmという見かけ上の分子径を有し、且つ抗凝固活性を欠くが、後者の2量体は12.8nmという見かけ上の分子径を有し、やや高めの抗凝固効果を示す(図23)。従って、4量体の、2量体への分解はヘメクスチンA及びB間の相互作用の2つの異なった段階で起きるらしい。一方の段階は、周りのイオン強度に感受性であり、他方はグリセリンに感受性である(図23)。更に、塩存在下では、ヘメクスチンAは4量体形成において干渉するかもしれない構造変化を起こす(図23)。高塩条件下で形成された2量体は抗凝固部位を欠く(図23中の点状の半円の印)。対照的に、第2段階では疎水性相互作用が優先する。従って、グリセリンは4量体を2量体に解離させる。しかしながら、この場合、複合体の抗凝固部位中に(図23中で示されたように、)単なる小規模の変化が起きるだけで、ゆえに結果生じる2量体は活性がある。4量体形成によってヘメクスチンAの抗凝固部位が安定化するのが最もあり得ることである。
粗毒素の抗凝固活性。粗毒素の、(A)カルシウム再構成時間及び(B)プロトロンビン時間への効果。毒素は両試験において強力な抗凝固活性を示すことに注意せよ。各データ要素は平均±標準偏差を表す。 ヘメクスチンA及びBの精製。(A)H. haemachatus毒の組成製毒素のSuperdex 30カラムでのゲル濾過クロマトグラフィー。挿入図、ピーク2及び3の抗凝固活性。(B)Uno S6カラムでのピーク3の陽イオン交換クロマトグラフィー。ヘメクスチンA(C)及びB(D)を含む画分のJupiter C18カラムでのRP-HPLCプロファイル。(E)及び(F)、それぞれヘメクスチンA及びBのキャピラリー液体クロマトグラフィープロファイル。ヘメクスチンA及びBの均質性及び分子量はESI-MSで決定された。ヘメクスチンA(G)及びB(H)の再構成マススペクトル。 ヘメクスチンA及びBのN末端配列。ヘメクスチンA及びBの最初の37残基はエドマン分解によって決定された。スリーフィンガートキシンファミリーにおける保存されたシステイン残基には黒く影をつける。さらにタンパク質をシークエンスして図13に示す配列を得た。 プロトロンビン時間へのヘメクスチンA及びBの効果。(A)プロトロンビン時間へのヘメクスチンA及びBの効果。ヘメクスチンAの抗凝固力がヘメクスチンBの存在下で増大することに注意せよ。各データ要素は平均±標準偏差を表す。(B)ヘメクスチンA及びB間の複合体形成を、そのプロトロンビン時間への効果により図示する。各データ要素は平均±標準偏差を表す。 ヘメクスチンAB複合体形成についてのゲル濾過実験。ヘメクスチンAB複合体の溶出時間(〜40分)が個々のヘメクスチンのそれ(〜70分)に比して減っていることに注意せよ。 活性段階の局在。(A)プロトロンビン、スチプベン、及びトロンビン時間の凝固検定による外因性凝固経路の選択的活性化の模式図を示す。ヘメクスチンA(B)、ヘメクスチンB(C)、及びヘメクスチンAB複合体(D)のプロトロンビン時間(△)、スチプベン時間(●)、及びトロンビン時間(■)の凝固検定への効果(詳細は本文参照)。各データ要素は平均±標準偏差を表す。 TF-FVIIa活性の阻害。(A)ヘメクスチンA(●)、ヘメクスチンB(▲)、及びヘメクスチンAB複合体(■)の、TF-FVIIaへの阻害効能。(B)ヘメクスチンA及びB間の複合体形成を、そのTF-FVIIa活性への効果により図示する。各データ要素は平均±標準偏差を表す。 リン脂質の、ヘメクスチンA、ヘメクスチンB、及びヘメクスチンAB複合体の、阻害活性への効果。ヘメクスチンA(●)、ヘメクスチンB(▲)、及びヘメクスチンAB複合体(■)のFVIIa(A)及びFVIIa-sTF(B)アミド分解活性阻害への効能。リン脂質がなくてもタンパク質及び再構成された複合体の阻害活性は影響を受けないことに注意せよ。 セリンプロテアーゼ活性。ヘメクスチンA、ヘメクスチンB、及びヘメクスチンAB複合体の、(A)FIXa(B)FXa(C)FXIa(D)FXIIa(E)血漿カリクレイン(F)トロンビン(G)トリプシン(H)キモトリプシン(I)ウロキナーゼ(J)プラスミン(K)APC及び(L)tPAのアミド分解活性への効果。アプロチニンを用いたプラスミン及びキモトリプシンの場合以外はポジティブコントロールとしてベンズアミジン(■)を用いた。タンパク質及び再構成された複合体の阻害効能を、タンパク質の代わりに検定緩衝液を含む検定混合液のブランク(□)を考慮して測定した。ヘメクスチンA及びヘメクスチンAB複合体ともに血漿カリクレインのアミド分解活性を阻害するが、ヘメクスチンBはしないことに注意せよ。 血漿カリクレインのアミド分解活性の阻害。ヘメクスチンA(●)、ヘメクスチンB(▲)、及びヘメクスチンAB複合体(■)の、血漿カリクレインのアミド分解活性への阻害効能。阻害のIC50が〜5μMであることに注意せよ。 阻害の本質。50nM(□)(2Ki)25nM(○)(Ki)12.5nM(■)(1/2Ki)の再構成されたヘメクスチンAB複合体存在下でのFVIIa-sTF活性動態の両逆数(ラインウィーバー・バーク)プロット。(●)はヘメクスチンAB複合体非存在下でのFVIIa-sTF活性動態を表す。非拮抗阻害剤に見られる古典的な現象であるが、Kmは不変でありながらVmaxは阻害剤濃度の上昇とともに減少することに注意せよ。(B)阻害のKiを記述、対応する二次プロット。図中矢印は25nMの値を有するKiを記述する。 ヘメクスチンAB複合体及びFVIIa間の複合体形成に関するITC実験。(A)10μMFVIIaを含む1.4mlセルへ0.2mMの再構成されたヘメクスチンAB複合体を注入する際の熱放出を示すマイクロカロリー/秒対時間の生データ。(B)生データの統合で熱/mol対Mの比率を出す。最良のフィッティングパラメータ値はKの4.11×10 5 M-1、ΔHの7.931kcalM-1、及びΔSの1.25calM-1である。 ヘメクスチンB及びAの配列情報及びヘメクスチンB及びAの配列比較。 ヘメクスチン複合体形成に関連した構造変化。様々な濃度での(A)ヘメクスチンA、(B)ヘメクスチンBのCDスペクトルを示す。高濃度における凝集による構造変化を矢印で示す。(C)ヘメクスチンB濃度の増大に伴うヘメクスチンAの構造変化。(D)ヘメクスチンB濃度の増大に伴う217nmでのヘメクスチンAのCD変化。ヘメクスチンAのヘメクスチンBに対する比率が1:1に達した後さらにヘメクスチンAを加えていくとCDでの有意な変化が観察されたことに注意せよ(C及びD)。 GEMMAを用いたヘメクスチンAB複合体形成時の分子径の測定。電気泳動度に基づいて個々のヘメクスチン及びヘメクスチンAB複合体の分子径を計算する。ヘメクスチンAB複合体の形成が分子径の増大につながることに注意せよ。等濃度のトキシンCを加えてもヘメクスチンA及びヘメクスチンBの分子径は増大せず、得られたデータが正しいことを示している。 DLSを用いた流体力学直径の測定。(A)50mM Tris-HCl中のヘメクスチンA、ヘメクスチンB及びヘメクスチンAB複合体のCONTIN解析。様々な濃度のNaCl(B)及びグリセリンの、ヘメクスチンAB複合体への効果。計算された各分子種の流体力学直径を示す。 ITCを用いたヘメクスチンA及びB間の相互作用の実験。(A)0.1mMヘメクスチンAを含む1.4mlセルへ1MのヘメクスチンBを注入する際の熱放出を示すITC生データ。(B)ITC生データの統合で熱/mol対Mの比率を出す。最良のフィッティングパラメータ値はNの1.04、Kaの2.23×10 6 M-1、及びΔHの-11.68kcalM-1である。 ヘメクスチンA-ヘメクスチンB相互作用の熱力学。(A)温度の、ヘメクスチンA−ヘメクスチンB相互作用のエネルギー論への効果:(●)エンタルピー変化(ΔH)、(■)エントロピー項における変化(TΔS)、及び(▲)自由エネルギー変化(ΔG)。(B)文献に記載された様々なタンパク質−タンパク質相互作用におけるエンタルピー−エントロピー補償(O)(データはYe and Wu (68)、McNemar et al.(69)、及びSites(70)による総説で引用された参考文献からとった。)及びヘメクスチンA−ヘメクスチンB(●)相互作用を示す。挿入図はメクスチンA−ヘメクスチンB相互作用におけるエンタルピー−エントロピー補償を示す。 異なる緩衝液でのヘメクスチンAB複合体の形成。(A)緩衝液イオン化の、ヘメクスチンAB複合体形成のためのエンタルピーへの効果。実験はすべてpH7.4で行った。緩衝液で用いられたイオン化エンタルピー変化はリン酸が0.71kcal/mol、MOPSが5.27kcal/mol、及びTrisが11.3kcal/molであった(文献)。(B)Kaの緩衝液のイオン強度依存性。緩衝液イオン強度の増大に伴って結合親和性が減少する。(C)Kaのグリセリン濃度依存性。グリセリン濃度の増大に伴って結合親和性が増大し、疎水性相互作用の重要性を示す。 異なる緩衝液でのヘメクスチンAB複合体のSEC実験。(A)Tris-HCl緩衝液中のヘメクスチンAB複合体の溶出プロファイル。(B)(異なるNaCl濃度を用いることにより)イオン強度の異なるTris-HCl緩衝液(C)異なる濃度のグリセリンを含むTris-HCl緩衝液。塩又はグリセリンの増大とともに四量体の複合体が解離し、二量体及び単量体になる(ピークをそれぞれ4、2、1と示す)*(D)以下のタンパク質を分子量マーカーとして用いるカラムの標準化−(A)オボムコイド(28KD)、(B)リボヌクレアーゼ(15.6KD)、(C)チトクロームc(12KD)、(D)アポプロチニン(7KD)、(E)プレオバテリン(4KD)。四量体、二量体及び単量体の分子量を標準化曲線から計算した。 緩衝液条件の、抗凝固活性への効果。(A)緩衝液イオン強度の抗凝固活性への効果及び(B)グリセリンの抗凝固活性への効果。ヘメクスチンAB複合体の抗凝固活性は緩衝液イオン強度の増大に伴って減少し、グリセリン濃度の増大に伴っても減少する。矢印は、抗凝固剤複合体の大部分が二量体及び単量体の混合液として存在する(A)塩及び(B)グリセリン濃度を示す。 一次元1HNMR実験。異なる緩衝液条件下における(A)ヘメクスチンA及び(B)ヘメクスチンBのスペクトル。NaCl存在下で、ヘメクスチンAのβ−シート構造は完全に壊れる。 提案されたヘメクスチンAB複合体のモデル。(A)ヘメクスチンAB複合体の形成を記述した模式図。2つの構造的に類似したスリーフィンガートキシンのヘメクスチンA及びBが1:1の化学量で密集し、且つ厳密な四量体を形成する。(B)塩及びグリセリンの、ヘメクスチンA及びBの構造への効果を示す模式図。ヘメクスチンAは塩及びグリセリン存在下で構造変化する。(C)塩及びグリセリン存在下での四量体ヘメクスチンAB複合体の解離。解離は2つの異なる段階で起こりそうである。従って高塩濃度におけるヘメクスチンAB二量体はグリセリン存在下で形成された二量体とは異なる。2つの推定上の抗凝固部位を点線の半円で示す(詳細は本文参照)。

Claims (29)

  1. 配列番号1又は配列番号3に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、或いはその変異体、突然変異体又は断片。
  2. 配列番号2、4又は5に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、或いはその変異体、突然変異体又は断片。
  3. 前記ポリペプチドが、Hemachatus haemachatus(アフリカリンカルスコブラ)の毒から得られる、請求項1又は2のいずれかに記載のポリペプチド。
  4. 前記ポリペプチドが抗凝固活性を示す、請求項1記載のポリペプチド。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のポリペプチドの機能的同等物を含むポリペプチドであって、前記機能的同等物が、配列番号、配列番号2、配列番号3、配列番号4及び配列番号5からなる群より選択されるポリペプチドの活性を保持する、ポリペプチド。
  6. (i)請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチドをコードする;又は
    (ii)(i)の核酸分子或いはその変異体、突然変異体、断片又は相補体にハイブリダイズする、
    核酸分子。
  7. プライマー又はプローブである、請求項6記載のオリゴヌクレオチド。
  8. 請求項6記載の核酸分子を含むベクター。
  9. 請求項8記載のベクターで形質転換された宿主細胞。
  10. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチドを製造する方法であって、請求項9に記載の宿主細胞を、請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチドの発現に適した条件下で培養することを含む方法。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチドを製造する方法であって、前記ポリペプチドの化学合成を含む方法。
  12. 化学合成が固相ペプチド合成である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ポリペプチドを精製する工程をさらに含む、請求項10〜12のいずれかに記載の方法。
  14. (i)請求項1記載のポリペプチド;及び
    (ii)請求項2記載のポリペプチド
    を含む複合体を生成させる方法であって、請求項1記載のポリペプチドと請求項2に記載のポリペプチドとを、複合体の形成を可能にするのに適した条件下で接触させることを含む方法。
  15. (i)請求項1記載のポリペプチド;及び
    (ii)請求項2記載のポリペプチド
    を含む複合体。
  16. (ii)に対する(i)の比率が、1:2〜2:1の範囲内である、請求項15記載の複合体。
  17. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド又は請求項15記載の複合体を認識する抗体を生成させる方法であって、
    (i)請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド又は請求項15記載の複合体で動物を免疫し、;
    (ii)前記動物から抗体を取得する
    工程を含む方法。
  18. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド又は請求項15に記載の複合体を認識する抗体。
  19. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド又は請求項15に記載の複合体に対する抗毒素を製造する方法であって、請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド又は請求項15記載の複合体で動物を免疫し、抗毒素の製造において使用するために、前記動物から抗体を採取することを含む方法。
  20. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド又は請求項15記載の複合体に対して有効な抗毒素。
  21. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド又は請求項15記載の複合体の調節薬を同定する方法であって、
    (i)試験化合物と請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド又は請求項15記載の複合体とを接触させ、;
    (ii)試験化合物が前記ポリペプチド又は前記複合体に結合するかどうかを決定する
    工程を含む方法。
  22. 試験化合物が、前記ポリペプチド又は前記複合体の活性を増大又は減少させるかどうか決定する工程をさらに含む、請求項21記載の方法。
  23. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド、請求項6記載の核酸分子、請求項8記載のベクター、請求項9記載の宿主細胞、請求項15記載の複合体、請求項18記載の抗体、請求項20記載の抗毒素又は請求項21記載の方法によって同定される調節薬を含む、医薬組成物。
  24. 医薬における使用のための、請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド、請求項6記載の核酸分子、請求項8記載のベクター、請求項9記載の宿主細胞、請求項15記載の複合体、請求項18記載の抗体、請求項20記載の抗毒素又は請求項21記載の方法によって同定される調節薬。
  25. 医薬における使用のための併用剤であって、
    (i)請求項1記載のポリペプチド又はそれをコードする核酸分子;及び
    (ii)請求項2記載のポリペプチド又はそれをコードする核酸分子
    を含む併用剤。
  26. 前記併用剤が、抗凝固療法を必要としている患者の治療のためのものである、請求項25に記載の併用剤。
  27. 抗凝固療法を必要とする患者の治療に用いるための医薬の製造における、請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド、請求項6記載の核酸分子、請求項8記載のベクター、請求項9記載の宿主細胞又は請求項15記載の複合体の、使用。
  28. 抗凝固療法を必要とする患者の治療のための併用剤の製造における、
    (i)請求項1記載ポリペプチド又はそれをコードする核酸分子;及び
    (ii)請求項に記載ポリペプチド又はそれをコードする核酸分子
    の使用。
  29. 患者の蛇咬傷の治療剤の製造における、請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド、請求項6記載の核酸分子、請求項8記載のベクター、請求項9記載の宿主細胞、請求項15記載の複合体又は請求項23記載の医薬組成物の使用。
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