JP2009301531A - 空間操作型入力装置、制御装置、制御システム、制御方法、空間操作型入力装置の製造方法及びハンドヘルド装置 - Google Patents

空間操作型入力装置、制御装置、制御システム、制御方法、空間操作型入力装置の製造方法及びハンドヘルド装置 Download PDF

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Abstract

【課題】操作容易性の等方性を高め、ユーザの操作感を向上させることができる空間操作型入力装置、制御装置、制御システム及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】入力装置内の加速度センサユニット及び角速度センサユニットは、それぞれ入力装置の加速度値及び角速度値を検出する。入力装置内のMPUは、それら加速度値及び角速度値に基き算出した速度値(Vx、Vy)に、画面上でポインタを移動させるための所定の補正係数(Cx、Cy)を乗じる。補正係数(Cx、Cy)により補正された補正速度値(Vx’、Vy’)が、画面上でのポインタを移動させるための速度値として算出される。これにより、人間の手首、腕等の骨格の構成からの観点、人間の手や腕に働く重力の影響からの観点、あるいはその他の観点から考えられる操作容易性についての縦横方向の異方性を抑えることができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、GUI(Graphical User Interface)を操作するための空間操作型の入力装置、その空間操作型入力装置から出力された情報に応じてGUIを制御する制御装置、これらの装置を含む制御システム、並びに、制御方法、空間操作型入力装置の製造方法及びハンドヘルド装置に関する。
PC(Personal Computer)で普及しているGUIのコントローラとして、主にマウスやタッチパッド等のポインティングデバイスが用いられている。GUIは、従来のPCのHI(Human Interface)にとどまらず、例えばテレビを画像媒体としてリビングルーム等で使用されるAV機器やゲーム機のインターフェースとして使用され始めている。このようなGUIのコントローラとして、ユーザが空間で操作することができるポインティングデバイスが多種提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1には、2軸の角速度ジャイロスコープ、つまり2つの角速度センサを備えた入力装置が開示されている。この角速度センサは、振動型の角速度センサである。例えば共振周波数で圧電振動する振動体に回転角速度が加えられると、振動体の振動方向に直交する方向にコリオリ力が生じる。このコリオリ力は、角速度に比例するので、コリオリ力が検出されることで、回転角速度が検出される。特許文献1の入力装置は、角速度センサにより直交する2軸の回りの角速度を検出し、その角速度に応じて、表示手段により表示されるカーソル等の位置情報としての信号を生成し、これを制御機器に送信する。
特許文献2には、3つ(3軸)の加速度センサ及び3つ(3軸)の角速度センサ(ジャイロ)を備えたペン型入力装置が開示されている。このペン型入力装置は、それぞれ3つの加速度センサ及び角速度センサにより得られる信号に基いて種々の演算を行い、ペン型入力装置の姿勢角を算出している。
このような空間操作型の入力装置ではないジョイスティック装置等の入力装置に入力された情報に基きポインタを制御する装置として、次のような技術が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
例えば、ユーザがジョイスティックの操作レバーを動かしたとき、その操作レバーが鉛直方向を向く基準位置からの傾斜角(θ、φ)を検出し、その傾き角がカーソルの移動量に変換される、といった技術である。傾斜角θは、操作レバーの12時の方角からの傾斜角であり、傾斜角φは上記鉛直方向からの操作レバーの傾斜角である。なお、この制御装置は、一般的なジョイスティックで用いられるトラックボールや光センサを利用した検出原理により、傾斜角(θ、φ)を算出している。
特に、特許文献3の制御装置は、カーソルの移動量の算出方法として、その傾斜角から算出される操作レバーの移動ベクトルに、所定の補正係数(α、β)を乗じたり、あるいは、その移動ベクトルに移動速度Sを乗じたりしている。例えば操作レバーの移動ベクトルに移動速度Sが乗じられる場合、移動速度Sに応じてカーソルの移動量が大きく算出される。
特開2001−56743号公報(段落[0030]、[0031]、図3) 特許第3748483号公報(段落[0033]、[0041]、図1) 特開2004−348604号公報(段落[0024]、[0033]、図2)
ところで、ユーザが空間操作型の入力装置を動かす場合、手首や腕を空中で操作する。この場合、人間の骨格の構成上、空中における手首や腕の振りの容易性(以下、操作容易性という。)は等方的ではなく、例えば、入力装置の操作上、特に支配的となる手首の動作の自由度の影響を強く受ける。つまり、人間の骨格の構成上、ユーザはある一方向には入力装置を動かしやすく、それとは別の方向には入力装置を動かしにくいという事実がある。したがって、画面に表示されるポインタも、その操作容易性の異方性の影響を受け、高精度なポインタの移動制御が困難となる。
また、骨格の構成だけでなく、ユーザの入力装置を動かす方の手や腕にかかる重力も、その操作容易性の等方性に影響を及ぼす。つまり、ユーザが重力に逆らって入力装置を動かす場合と、重力の影響を受けない水平方向に入力装置を動かす場合とでは、操作容易性が異なる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、操作容易性の等方性を高め、ユーザの操作感を向上させることができる空間操作型入力装置、制御装置、制御システム、制御方法、空間操作型入力装置の製造方法及びハンドヘルド装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る空間操作型入力装置は、画面上のポインタを制御する空間操作型入力装置であって、筐体と、検出手段と、移動値算出手段と、補正手段とを具備する。
前記検出手段は、前記筐体の動きを検出する。前記移動値算出手段は、前記検出手段で検出した検出値に基づき、前記筐体の第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値と、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する。前記補正手段は、前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動させるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動させるための第2の補正移動値を算出する。
本発明では、第1及び第2の補正係数により補正された第1及び第2の補正移動値が、画面上でのポインタを移動させるための移動値として算出される。第1及び第2の補正係数が最適に設定されることにより、骨格の構成、重力の影響及び画面の形状のうち少なくとも1つによる操作容易性の異方性を抑え、ユーザの操作感を高めることができる。
「移動値」には、筐体の動きに関する各種の値、例えば、速度値、加速度値、加速度の変化率、角速度値、角速度値の変化率などが含まれる。
ところで、例えば出力手段に含まれるセンサの、筐体内の配置または姿勢によって、ユーザが同じように空間操作型入力装置を動かしても、そのセンサの感度が異なってくる。
したがって、上記骨格の構成、重力の影響及び画面の形状の観点のほか、センサの配置または姿勢による感度の違いの観点からも、本発明が成立する。すなわち、第1及び第2の補正係数により、例えば、そのセンサが本来の配置または姿勢からずれて筐体内に設けられることで変化する、センサの感度を補正することができる。
「第2の軸が第1の軸に直交する」とは、第2の軸と第1の軸が実質的に直交していればよい意味である。
移動値算出手段は、例えば筐体の加速度及び角速度のうち少なくとも一方に基いて、第1及び第2の移動値を算出すればよい。第1及び第2の検出値が加速度値の場合、それらの加速度値に基いて、例えば積分演算により第1及び第2の速度値が算出されればよい。第1及び第2の検出値が加速度値及び角速度値を含む場合、加速度値を角加速度値で割ることで入力装置の動きの回転半径を求めてもよい。この場合、その回転半径に角速度値が乗じられることにより速度値を得ることができる。回転半径は、加速度の変化率を、角加速度の変化率で割ることで求められてもよい。
検出手段は、加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサ、イメージセンサ、または、これらのうち少なくとも2つの組み合わせを含む。
前記移動値算出手段は、重力方向を前記第2の軸として前記第2の移動値を算出し、前記重力方向に垂直な方向を前記第1の軸として前記第1の移動値を算出し、前記補正手段は、前記第2の補正係数を前記第1の補正係数より大きい値に設定してもよい。
例えば、ユーザが親指を上にし、小指を下にした状態(以下、基本姿勢という。)で空間操作型入力装置を握る場合、重力方向の方が、それに垂直な平面内(以下、水平面内という。)の方向に比べ、ユーザにとって操作しづらい。これは、基本姿勢の場合、手首または肘等の関節の構成上、重力方向より水平面内の方向で手や腕を動かしやすいからである。あるいは、基本姿勢の場合、重力方向では手や腕に重力が働くため、重力方向の方が、水平面内の方向に比べ、ユーザは操作しづらく感じる、という側面もあるからである。
すなわち、本発明は、骨格の構成(主に手首または肘の関節)及び重力の影響のうち、少なくとも一方に基いて、あるいは、これら2つの観点及びセンサの配置または姿勢による感度の違いという3つの観点のうち少なくとも一方に基いてなされた発明である。
「算出する」とは、演算により値が算出される場合と、求められるべき各種の値が対応テーブルとしてメモリ等に記憶され、その各種の値のいずれかの値がメモリから読み出される場合のどちらであってもよい。
「垂直」とは実質的に垂直の意味であり、厳密に垂直である必要はない。
前記画面上の前記第1の方向が前記画面の横方向、前記画面上の前記第2の方向が前記画面の縦方向としたとき、前記補正手段は、前記第2の補正係数を前記第1の補正係数より大きい値に設定することができる。例えば、前記画面のアスペクト比が16:9以下のとき、前記補正手段は、前記第2の補正係数を前記第1の補正係数より大きい値に設定する。
画面のアスペクト比が16:9、またはこれ以下(例えば4:3)の場合には、骨格の構成や重力の影響により、水平方向よりも垂直方向にポインタを動かしづらいと感じる人が多い。この場合、第2の補正係数を第1の補正係数よりも大きい値に設定する。
また、画面のアスペクト比が2:1以上の場合には、逆に、垂直方向よりも水平方向にポインタを動かしづらいと感じる人が多くなる。従ってこのような場合、第1の補正係数を第2の補正係数よりも大きい値に設定する。
ただし実際には画面のサイズや入力装置と画面との距離、筐体の握り方等によっても感じ方は異なる場合もあるので、それぞれのケースに応じて最適に決定されてもよい。
前記移動値算出手段は、前記画面の幅が長い方の方向を前記第1の軸に沿う方向として前記第1の移動値を算出し、前記画面の幅が短い方の方向を前記第2の軸に沿う方向として前記第2の移動値を算出し、前記補正手段は、前記第1の補正係数を前記第2の補正係数より大きい値に設定する。
第1及び第2の補正係数の値が同じ場合、画面の幅が短い方の方向、つまり画面の短辺に沿う方向にポインタを動かすときより、画面の長辺に沿う方向にポインタを動かすときの方が、空間操作型入力装置を大きく動かさなければならない。したがって、移動値算出手段は、画面の長辺に沿う方向での動きについては、第2の補正係数より大きい第1の補正係数を用いて第1の速度値を算出する。すなわち、本発明は、ポインタが表示される画面の形状の観点に基いて、あるいは、これと、センサの配置または姿勢による感度の違いという2つの観点のうち少なくとも一方に基いてなされた発明である。
空間操作型入力装置は、前記第1の移動値及び前記第2の移動値の算出に関連する、前記検出手段の感度ばらつきを補償する第1の補償手段をさらに具備する。これにより、算出される補正移動値を実効的なものとすることができる。
空間操作型入力装置は、前記第1の補正係数及び前記第2の補正係数のうち少なくとも一方を調整する調整手段をさらに具備する。すなわち、ユーザは、自分の操作感覚に合うように、空間操作型入力装置から出力される速度値をカスタマイズすることができる。
空間操作型入力装置は、重力方向に対する前記筐体の姿勢変化に関連して、前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値のうち少なくとも一方を補償する第2の補償手段をさらに具備してもよい。筐体の姿勢が変化することはユーザの筐体の持ち方が変化することであり、そのために骨格の動きやすい方向等が変化することによって、ユーザの操作感覚が変化し、補正手段によって算出された第1、第2の補正移動値が最適条件から逸脱する場合がある。そこで、上記第2の補償手段によって補正移動値を変更することで、筐体の姿勢変化を補償することが可能となる。これにより、ユーザの良好な操作感覚を維持することが可能となる。
重力方向に対する筐体の姿勢変化は、例えば、加速度センサを用いて検出することができる。あるいは、上記第1の軸及び上記第2の軸を含む加速度検出面に対して垂直な第3の軸に沿う方向の加速度を検出する加速度センサを設け、この加速度センサを用いて、重力方向に対する筐体の姿勢変化を検出するようにしてもよい。
本発明の一形態に係る制御装置は、筐体と、前記筐体の動きを検出する検出手段とを備える空間操作型入力装置から送信された検出値に応じて、画面上のポインタを制御する制御装置であって、受信手段と、移動値算出手段と、補正手段と、座標情報生成手段とを具備する。
前記受信手段は、前記検出値を受信する。前記移動値算出手段は、前記検出値に基づき、前記筐体の、第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値及び前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する。前記補正手段は、前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動させるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動させるための第2の補正移動値を算出する。前記座標情報生成手段は、前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じて、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する。
すなわち上記制御装置は、入力装置から送信された検出手段の検出値に基づいて、第1及び第2の移動値を算出し、これに第1及び第2の補正係数を乗じて第1及び第2の補正移動値を算出し、ポインタの画面上の座標情報を生成する。これにより、骨格の構成、重力の影響及び画面の形状のうち少なくとも1つによる操作容易性の異方性を抑え、ユーザの操作感を高めることができる。
本発明の他の形態に係る制御装置は、筐体と、前記筐体の動きを検出する検出手段と、前記検出手段で検出した検出値に基づき、前記筐体の第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値と、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する移動値算出手段とを備える空間操作型入力装置から送信された算出値に応じて、画面上のポインタを制御する制御装置であって、受信手段と、補正手段と、座標情報生成手段とを具備する。
前記受信手段は、前記算出値を受信する。前記補正手段は、前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動さるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動さるための第2の補正移動値を算出する。前記座標情報生成手段は、前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じて、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する。
すなわち上記制御装置は、入力装置から送信された第1及び第2の移動値を用いて、第1及び第2の補正移動値を算出し、ポインタの画面上の座標情報を生成する。これにより、骨格の構成、重力の影響及び画面の形状のうち少なくとも1つによる操作容易性の異方性を抑え、ユーザの操作感を高めることができる。
前記制御装置は、前記第1の補正係数及び前記第2の補正係数のうち少なくとも一方を調整する調整手段をさらに具備してもよい。これにより、ユーザは、自分の操作感覚に合うように、空間操作型入力装置から出力される速度値をカスタマイズすることができる。
本発明の一形態に係る制御システムは、空間操作型入力装置と制御装置とを具備する。空間操作型入力装置は、筐体と、検出手段と、移動値算出手段と、補正手段と、送信手段とを有する。前記検出手段は、前記筐体の動きを検出する。前記移動値算出手段は、前記検出手段で検出した検出値に基づき、前記筐体の第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値と、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する。前記補正手段は、前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動さるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動さるための第2の補正移動値を算出する。前記送信手段は、前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値を、入力情報として送信する。制御装置は、受信手段と、座標情報生成手段とを有する。前記受信手段は、前記入力情報を受信する。前記座標情報生成手段は、前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じた、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する。
本発明の他の形態に係る制御システムにおいては、空間操作型入力装置は、筐体と、検出手段と、送信手段とを有する。前記検出手段は、前記筐体の動きを検出する。前記送信手段は、前記検出手段で検出した検出値を送信する。制御装置は、受信手段と、移動値算出手段と、補正手段と、座標情報生成手段とを有する。前記受信手段は、前記検出値を受信する。前記移動値算出手段は、前記検出値に基づき、前記筐体の、第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値及び前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する。前記補正手段は、前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動さるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動さるための第2の補正移動値を算出する。前記座標情報生成手段は、前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じて、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する。
本発明の他の形態に係る制御システムにおいては、空間操作型入力装置は、筐体と、検出手段と、移動値算出手段と、送信手段とを有する。前記検出手段は、前記筐体の動きを検出する。前記移動値算出手段は、前記検出手段で検出した検出値に基づき、前記筐体の第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値と、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する。前記送信手段は、前記移動値算出手段で算出した算出値を送信する。制御装置は、受信手段と、補正手段と、座標情報生成手段とを有する。前記受信手段は、前記算出値を受信する。前記補正手段は、前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動さるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動さるための第2の補正移動値を算出する。前記座標情報生成手段は、前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じて、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する。
本発明に係る制御方法は、第1の軸方向の、空間操作型入力装置の筐体の動きを検出することで第1の検出値を出力し、前記第1の軸方向に直交する第2の軸方向の前記筐体の動きを検出することで第2の検出値を出力することを含む。前記第1の検出値及び前記第2の検出値に基づき、前記筐体の、前記第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値及び前記第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値が算出される。前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する画面上の第1の方向でポインタを移動さるための第1の補正移動値が算出される。前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動さるための第2の補正移動値が算出される。前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じた、前記ポインタの前記画面上の座標情報が生成される。
本発明に係る空間操作型入力装置の製造方法は、第1の補正係数を第1の記憶手段に記憶し、第2の補正係数を第2の記憶手段に記憶することを含む。前記第1の補正係数は、第1の軸方向の筐体の動きを検出するための第1の検出手段の検出値に基づいて算出される、第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値に乗ぜられ、前記第1の軸に対応する画面上の第1の方向でポインタを移動させるための第1の補正移動値の算出に用いられる。前記第2の補正係数は、前記第1の補正係数とは異なり、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の前記筐体の動きを検出するための第2の検出手段の検出値に基づいて算出される、前記第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値に乗ぜられ、前記第2の軸に対応する画面上の第2の方向で前記ポインタを移動させるための第2の補正移動値の算出に用いられる。前記第1の検出手段の検出感度である第1の検出感度と、前記第2の検出手段の検出感度である第2の検出感度とがそれぞれ測定される。前記第1の検出感度と前記第2の検出感度との差が所定値以下となるように、前記第1の検出感度と前記第2の検出感度をそれぞれ調整するために、前記第1及び第2の移動値にそれぞれ乗ぜられる第1のゲイン及び第2のゲインが、第3及び第4の記憶手段にそれぞれ記憶される。
第1の検出感度と第2の検出感度を測定し、これらの差が所定値以下となるように、第1、第2の検出感度を調整することで、第1及び第2の補正移動値の算出を実効的なものとすることができる。これにより、ユーザの操作感覚に合致したポインタの移動操作を確保することが可能となる。
前記第1の補正係数と前記第1のゲインとを乗じた値が前記第1の記憶手段に記憶され、前記第2の補正係数と前記第2のゲインとを乗じた値が前記第2の記憶手段に記憶されてもよい。すなわち、前記移動値に前記補正係数と前記ゲインとを乗じた値が乗じられることで補正移動値が算出されてもよい。
前記第1の検出感度は、前記筐体を前記第2の方向の軸を中心に回転または揺動させることで測定でき、前記第2の検出感度は、前記筐体を前記第1の方向の軸を中心に回転または揺動させることで測定することができる。
そして、本発明の一形態に係るハンドヘルド装置は、画面上に表示されたポインタの移動を制御するハンドヘルド装置であって、筐体と、表示部と、検出手段と、移動値算出手段と、補正手段とを具備する。前記表示部は、前記画面を表示する。前記検出手段は、前記筐体の動きを検出する。前記移動値算出手段は、前記検出手段で検出した検出した検出値に基づき、前記筐体の第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値と、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する。前記補正手段は、前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記表示部に画面上の第1の方向で前記ポインタを移動させるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動させるための第2の補正移動値を算出する。
すなわち、表示部が筐体に一体的に配置されたハンドヘルド型の入力装置においても、上述と同様な効果を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、空間操作型入力装置の操作容易性の等方性を高め、ユーザの操作感を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る制御システムを示す図である。制御システム100は、表示装置5、制御装置40及び空間操作型入力装置1を含む。
図2は、空間操作型入力装置1を示す斜視図である。これ以降の説明では、空間操作型入力装置を、単に、入力装置という。入力装置1は、ユーザが持つことができる程度の大きさとされている。入力装置1は、筐体10、筐体10の上部に設けられた例えば2つのボタン11、12、回転式のホイールボタン13等の操作部を備えている。筐体10の上部の中央よりに設けられたボタン11は、例えばPCで用いられる入力デバイスとしてのマウスの左ボタンの機能を有し、ボタン11に隣接するボタン12は右ボタンの機能を有する。
例えば、ボタン11を長押して入力装置1を移動させることにより「ドラッグアンドドロップ」、ボタン11のダブルクリックによりファイルを開く操作、ホイールボタン13により画面3のスクロール操作が行われるようにしてもよい。ボタン11、12、ホイールボタン13の配置、発行されるコマンドの内容等は、適宜変更可能である。
図3は、入力装置1の内部の構成を模式的に示す図である。図4は、入力装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
入力装置1は、センサユニット17、制御ユニット30、バッテリー14を備えている。
図8は、センサユニット17(検出手段)を示す斜視図である。センサユニット17は、互いに異なる角度、例えば直交する2軸(X’軸及びY’軸)に沿った加速度を検出する加速度センサユニット16を有する。すなわち、加速度センサユニット16は、第1の加速度センサ161及び第2の加速度センサ162の2つセンサを含む。また、センサユニット17は、その直交する2軸の周りの角加速度を検出する角速度センサユニット15を有する。すなわち、角速度センサユニット15は、第1の角速度センサ151及び第2の角速度センサ152の2つのセンサを含む。これらの加速度センサユニット16及び角速度センサユニット15はパッケージングされ、回路基板25上に搭載されている。
第1、第2の角速度センサ151、152としては、角速度に比例したコリオリ力を検出する振動型のジャイロセンサが用いられる。第1、第2の加速度センサ161、162としては、ピエゾ抵抗型、圧電型、静電容量型等、どのようなタイプのセンサであってもよい。角速度センサ151または152としては、振動型ジャイロセンサに限られず、回転コマジャイロセンサ、レーザリングジャイロセンサ、あるいはガスレートジャイロセンサ等が用いられてもよい。
図2及び図3の説明では、便宜上、筐体10の長手方向をZ’方向とし、筐体10の厚さ方向をX’方向とし、筐体10の幅方向をY’方向とする。この場合、上記センサユニット17は、回路基板25の、加速度センサユニット16及び角速度センサユニット15を搭載する面がX’−Y’平面に実質的に平行となるように、筐体10に内蔵され、上記したように、両センサユニット16、15はX’軸及びY’軸の2軸に関する物理量を検出する。X’軸(ピッチ軸)及びY’軸(ヨー軸)を含む平面が加速度検出面、つまり回路基板25の主面に実質的に平行な面(以下、単に検出面という。)である。本明細書中では、入力装置1とともに動く座標系、つまり、入力装置1に固定された座標系をX’軸、Y’軸、Z’軸で表す。一方、地球上で静止した座標系、つまり慣性座標系をX軸、Y軸、Z軸で表す。また、以降の説明では、入力装置1の動きに関し、X’軸の周りの回転の方向をピッチ方向、Y’軸の周りの回転の方向をヨー方向といい、Z’軸(ロール軸)方向の周りの回転の方向をロール方向という場合もある。
制御ユニット30は、メイン基板18、メイン基板18上にマウントされたMPU19(Micro Processing Unit)(あるいはCPU)、水晶発振器20、送受信機21、メイン基板18上にプリントされたアンテナ22を含む。
MPU19は、必要な揮発性及び不揮発性メモリ(記憶手段)を内蔵している。MPU19は、センサユニット17による検出信号、操作部による操作信号等を入力し、これらの入力信号に応じた所定の制御信号を生成するため、各種の演算処理等を行う。上記メモリは、MPU19とは別体で設けられていてもよい。MPU19の代わりに、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が用いられてもよい。
典型的には、センサユニット17がアナログ信号を出力するものである。この場合、MPU19は、A/D(Analog/Digital)コンバータを含む。しかし、センサユニット17がA/Dコンバータを含むユニットであってもよい。
送受信機21(送信手段)は、MPU19で生成された制御信号(入力情報)をRF無線信号として、アンテナ22を介して制御装置40に送信する。また、送受信機21は、制御装置40から送信された各種の信号を受信することも可能となっている。
水晶発振器20は、クロックを生成し、これをMPU19に供給する。バッテリー14としては、乾電池または充電式電池等が用いられる。
制御装置40はコンピュータであり、MPU35(あるいはCPU)、RAM36、ROM37、ビデオRAM41、表示制御部42、アンテナ39及び送受信機38等を含む。
送受信機38(受信手段)は、入力装置1から送信された制御信号(入力情報)を、アンテナ39を介して受信する。また、送受信機38は、入力装置1へ所定の各種の信号を送信することも可能となっている。MPU35は、その制御信号を解析し、各種の演算処理を行う。表示制御部42は、MPU35の制御に応じて、主に、表示装置5の画面3上に表示するための画面データを生成する。ビデオRAM41は、表示制御部42の作業領域となり、生成された画面データを一時的に格納する。
制御装置40は、入力装置1に専用の機器であってもよいが、PC等であってもよい。制御装置40は、PCに限られず、表示装置5と一体となったコンピュータであってもよいし、オーディオ/ビジュアル機器、プロジェクタ、ゲーム機器、またはカーナビゲーション機器等であってもよい。
表示装置5は、例えば液晶ディスプレイ、EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等が挙げられるが、これらに限られない。あるいは、表示装置5は、テレビジョン放送等を受信できるディスプレイと一体となった装置でもよい。
図5は、表示装置5に表示される画面3の例を示す図である。画面3上には、アイコン4やポインタ2等のUIが表示されている。アイコンとは、コンピュータ上のプログラムの機能、実行コマンド、またはファイルの内容等が画面3上で画像化されたものである。なお、画面3上の水平方向をX軸方向とし、垂直方向をY軸方向とする。
図6は、ユーザが入力装置1を握った様子を示す図である。図6に示すように、入力装置1は、上記ボタン11、12、13のほか、例えばテレビ等を操作するリモートコントローラに設けられるような各種の操作ボタンや電源スイッチ等の操作部を備えていてもよい。このようにユーザが入力装置1を握った状態で、入力装置1を空中で移動させ、あるいは操作部を操作することにより、その入力情報が制御装置40に出力され、制御装置40によりUIが制御される。
次に、入力装置1の動かし方及びこれによる画面3上のポインタ2の動きの典型的な例を説明する。図7はその説明図である。
図7(A)、(B)に示すように、ユーザが入力装置1を握った状態で、入力装置1のボタン11、12が配置されている側を表示装置5側に向ける。ユーザは、親指を上にし子指を下にした状態、いわば握手する状態で入力装置1を握る。この状態で、センサユニット17の回路基板25(図8参照)は、表示装置5の画面3に対して平行に近くなり、センサユニット17の検出軸である2軸が、画面3上の水平軸(X軸)(ピッチ軸)及び垂直軸(Y軸)(ヨー軸)に対応するようになる。以下、このような図7(A)、(B)に示す入力装置1の姿勢を基本姿勢という。
図7(A)に示すように、基本姿勢の状態で、ユーザが手首や腕を上下方向、またはピッチ方向に振る。このとき、第2の加速度センサ162は、Y’軸方向の加速度(第2の加速度)ayを検出し、第2の角速度センサ152は、角度関連値としてX’軸の周りの角速度(第2の角速度)ωθを検出する。これらの検出値に基き、制御装置40は、ポインタ2がY軸方向に移動するようにそのポインタ2の表示を制御する。
一方、図7(B)に示すように、基本姿勢の状態で、ユーザが手首や腕を左右方向、またはヨー方向に振る。このとき、第1の加速度センサ161は、X’軸方向の加速度(第1の加速度)axを検出し、第1の角速度センサ151は、角度関連値としてY’軸の周りの角速度(第1の角速度)ωψを検出する。これらの検出値に基き、制御装置40は、ポインタ2がX軸方向に移動するようにそのポインタ2の表示を制御する。
次に、以上のように構成された制御システム100の動作を説明する。図9は、その動作を示すフローチャートである。
入力装置1に電源が投入される。例えば、ユーザが入力装置1または制御装置40に設けられた電源スイッチ等を入れることにより、入力装置1に電源が投入される。電源が投入されると、角速度センサユニット15から2軸の角速度信号が出力される。MPU19は、この2軸の角速度信号による第1の角速度値ωψ及び第2の角速度値ωθを取得する(ステップ101)。
また、入力装置1に電源が投入されると、加速度センサユニット16から2軸の加速度信号が出力される。MPU19は、この2軸の加速度信号による第1の加速度値ax及び第2の加速度値ayを取得する(ステップ102)。この加速度値の信号は、電源が投入された時点での入力装置1の姿勢(以下、初期姿勢という)に対応する信号である。なお、MPU19は、典型的にはステップ101及び102を同期して行う。
以下、初期姿勢は、上記基本姿勢であるとして説明する。
MPU19は、加速度値(ax、ay)及び角速度値(ωψ、ωθ)に基いて、所定の演算により速度値(第1の速度値Vx、第2の速度値Vy)を算出する(ステップ103)(移動値算出手段)。
速度値(Vx、Vy)の算出方法としては、MPU19が、例えば加速度値(ax、ay)を積分して速度値を求め、かつ、角速度値(ωψ、ωθ)をその積分演算の補助して用いる方法がある。
あるいは、MPU19は、加速度値(ax、ay)を、角加速度値(Δωψ、Δωθ)で割ることで入力装置1の動きの回転半径(Rψ、Rθ)を求めてもよい。この場合、その回転半径(Rψ、Rθ)に角速度値(ωψ、ωθ)が乗じられることにより速度値(Vx、Vy)を得ることができる。回転半径(Rψ、Rθ)は、加速度の変化率(Δax、Δay)を、角加速度の変化率(Δ(Δωψ)、Δ(Δωθ))で割ることで求められてもよい。
上記算出方法により、速度値が算出されることで、ユーザの直感に合致した入力装置1の操作感が得られ、また、画面3上のポインタ2の動きも入力装置1の動きに正確に合致する。しかしながら、速度値(Vx、Vy)は、必ずしも上記算出方法により、算出されなくてもよい。例えば、加速度値(ax、ay)が単純に積分されて速度値(Vx、Vy)が算出されても構わない。
MPU19は、算出した速度値(Vx、Vy)に、画面3上でポインタ2を移動させるための所定の補正係数(Cx、Cy)を乗じる。つまり、下の式(1)、(2)の演算を行うことで、補正速度値(第1の補正速度値Vx’、第2の補正速度値Vy’)を算出する(ステップ104)(補正手段)。
Vx’= Cx Vx・・・(1)
Vy’= Cy Vy・・・(2)。
補正係数(Cx、Cy)は、任意の実数値であり、CxとCyとが異なるように設定されている。
なお、上記の例では、補正移動値として、速度値に補正係数を乗じて補正速度値を算出した。補正係数が乗じられる移動値は速度値に限れられず、角速度値や加速度値、あるいはそれらの時間変化率などの筐体の動きに関する他の移動値であってもよい。したがって、MPU19は、補正速度値以外にも、補正加速度値や補正角速度値などの補正移動値を算出し、その算出値に基づいてポインタの移動量を求めることができる。例えば、MPU19は、角速度値に補正係数を乗じて得られる補正角速度値を算出し、この補正角速度値を入力装置の回転半径に乗じた値を、ポインタ2を移動させるための速度値とすることができる。
次に、MPU19は、算出した補正速度値(Vx’、Vy’)の情報を、入力情報として送受信機21により、制御装置40に送信する(ステップ105)。
制御装置40のMPU35は、補正速度値(Vx’、Vy’)の情報を受信する(ステップ106)。入力装置1は、所定のクロックごとに、つまり単位時間ごとに補正速度値(Vx’、Vy’)を送信するので、制御装置40は、これを受信し、単位時間ごとのX軸及びY軸方向の変位量を取得することができる。MPU35は、下の式(3)、(4)より、取得した単位時間当りのX軸及びY軸方向の変位量に応じた、ポインタ2の画面3上における座標値(X(t)、Y(t))を生成する(ステップ107)。この座標値の生成により、MPU35は、ポインタ2が画面3上で移動するように表示を制御する(ステップ108)(座標情報生成手段)。
X(t) =X(t-1)+Vx・・・(3)
Y(t) =Y(t-1)+Vy・・・(4)。
以上のように、補正係数(Cx、Cy)により補正された補正速度値(Vx’、Vy’)が、画面3上でのポインタ2を移動させるための速度値として算出される。補正係数(Cx、Cy)が最適に設定されることにより、次のような4つの観点のうち少なくとも1つによる操作容易性の異方性を抑えることができる。これにより、ユーザの操作感を高めることができる。これについて以下、詳細に説明する。
操作容易性の異方性を考えるときの4つの観点とは、以下のようなものである。
1)人間の手首、腕等の骨格の構成
2)人間の手や腕に働く重力の影響
3)画面3の形状(例えば画面3の縦横の長さの比)
4)筐体10内でのセンサユニット17(加速度センサユニット16または角速度センサユニット15)の配置。
1)の人間の手首等の骨格の構成の観点から補正係数が用いられるメリットについて説明する。
図10は、ユーザが入力装置1を動かす場合の操作の容易性が、空中において等方的でないことを説明するための図である(出典:E. Grandjean : Fitting the Task to the Man, Taylor & Francis, 1980)。
図10(A)は、人間が手首を中心として、手のひらから手の甲への向き、または、手の甲から手のひらへの向きに手を回転させる例を示している。図10(A)の例は、図7(B)に示したように、ユーザが、手首を中心としてヨー方向で入力装置1を動かす例に対応する。図10(A)では、人間は、手の甲側に最大45°程度、手のひら側に最大60°程度、手を動かすことができることを示している。
図10(B)は、人間が手首を中心として、手のひらの面内で手を回転させる例を示している。図10(B)の例は、図7(A)に示したように、ユーザが、手首を中心としてピッチ方向で入力装置1を動かす例に対応する。図10(B)では、人間は、手の親指側に15°、小指側に30°、手を動かすことができることを示している。
図10(A)及び(B)を比べると、図10(A)の例の方が、手の可動範囲が大きいことがわかる。つまり、図7に示すようにユーザは、ヨー方向よりピッチ方向の方が、入力装置1を動かしにくいということがわかる。したがって、例えば制御装置40により、受信した速度値(Vx、Vy)からそのままポインタ2の画面3上での座標値(X、Y)が生成される場合、ユーザは、ピッチ方向の方が、ポインタ2を動かしにくいと感じることがある。すなわち、ユーザが、入力装置1をヨー方向及びピッチ方向で同じ距離だけ動かしたつもりであっても、ポインタ2の画面3上でのY軸方向の変位量が、X軸方向に比べ小さくなる傾向にある。
そこで、上記補正係数(Cx,Cy)として設定された補正係数(C1、C2)(C1<C2)が速度値(Vx、Vy)に乗じられることにより、ピッチ方向での操作容易性が増す。その結果、ヨー方向及びピッチ方向についてユーザの操作容易性の等方性を確保することができる。すなわち、そのヨー方向に対応する画面3上でのX軸方向、及び、そのピッチ方向に対応する画面3上でのY軸方向について、ユーザはポインタ2の移動の仕方の等方性を感じることができる。
C1及びC2の値は、適宜設定可能である。例えば、C2がC1の1〜2倍に設定されてもよいし、これ以外の設定であってもよい。C1及びC2の値は、予めプログラミングにより定められていればよい。あるいは、入力装置1が、ユーザがC1及びC2の値を調整することができるようなメカニカルスイッチや静電式のスイッチ等を備えていてもよい。あるいは入力装置1、または制御装置40が、C1及びC2の値を調整可能なGUIによるプログラムを備えていてもよい。
図9では、入力装置1が主要な演算を行って補正速度値(Vx’、Vy’)を算出していた。図11に示す実施の形態では、制御装置40が主要な演算を行う。
ステップ201及び202は、ステップ101及び102と同様の処理である。入力装置1が、例えばセンサユニット17から出力された2軸の加速度値及び2軸の角速度値を入力情報として制御装置40に送信する(ステップ203)。制御装置40のMPU35は、この入力情報を受信し(ステップ204)、ステップ103、104、107及び108と同様の処理を実行する(ステップ205〜208)。
あるいは、入力装置1は、速度値(Vx、Vy)を算出し、これを入力情報として制御装置40に送信し、制御装置40が受信した速度値(Vx、Vy)から補正速度値(Vx’、Vy’)を算出してもよい。この後、制御装置40がステップ207及び208の処理を実行する。
次に、2)の人間の手や腕に働く重力の影響の観点から補正係数が用いられるメリットについて説明する。
ユーザの入力装置1を動かす方の手や腕にかかる重力も、その操作容易性の等方性に影響を及ぼす。つまり、ユーザが重力方向に逆らって入力装置1を持ち上げるように動かす場合と、重力の影響を受けない水平方向に入力装置を動かす場合とでは、操作容易性が異なる。ユーザが入力装置1を持ち上げる場合に限らず、下方向に入力装置を動かし、その入力装置を減速させる場合にも、重力に逆らう力が必要となる。
このような場合も、上記補正係数(Cx、Cy)として、Cx<Cyと設定された補正係数(Cx、Cy)が速度値(Vx、Vy)に乗じられることにより、ピッチ方向での操作容易性が増す。その結果、ヨー方向及びピッチ方向についてユーザの操作容易性の等方性を確保することができ、ユーザはポインタ2の移動の仕方の等方性を感じることができる。
特に、重力の影響が考慮される場合、入力装置1が重力方向を認識する必要がある。したがって、例えば入力装置1が基本姿勢から傾いている場合、正確な重力方向を認識するために、入力装置1は次のような処理を実行する。図12は、そのときの制御システム100の動作を示すフローチャートである。
図13は、加速度センサユニット16への重力の影響を説明するための図である。図13は、入力装置1をZ方向で見た図である。
図13(A)では、入力装置1が基本姿勢とされ、静止しているとする。このとき、第1の加速度センサ161の出力は実質的に0であり、第2の加速度センサ162の出力は、重力加速度G分の出力とされている。しかし、例えば図13(B)に示すように、入力装置1がロール方向に傾いた状態では、第1、第2の加速度センサ161、162は、重力加速度Gのそれぞれの傾き成分の加速度値を検出する。
この場合、特に、入力装置1が実際にヨー方向には動いていないにも関わらず、第1の加速度センサ161はX’軸方向の加速度を検出することになる。この図13(B)に示す状態は、図13(C)のように入力装置1が基本姿勢にあるときに、加速度センサユニット16が破線の矢印で示すような慣性力Ix、Iyを受けた状態と等価であり、加速度センサユニット16にとって区別が付かない。その結果、加速度センサユニット16は、矢印で示すような左に斜め下方向の加速度が入力装置1に加わったと判断し、入力装置1の実際の動きとは違った検出信号を出力する。しかも、重力加速度Gは常に加速度センサユニット16に作用するため、加速度から速度を求めるための加速度の積分値は増大し、ポインタ2を斜め下方に変位させる量は加速度的に増大してしまう。図13(A)から図13(B)に状態が移行した場合、本来、画面3上のポインタ2が動かないようにすることが、ユーザの直感に合った操作と言える。
以上のような加速度センサユニット16への重力の影響を極力減らすため、図12に示す処理では、入力装置1は、ロール方向の角度を算出し、これを用いて速度値(Vx、Vy)を補正する。
ステップ301〜303は、ステップ101〜103と同様の処理である。
入力装置1の初期姿勢時、または、それ以降に、入力装置1が図13(B)に示すようにロール方向に傾いている場合が考えられる。
MPU19は、重力加速度の成分値(ax、ay)に基き、下記の式(5)によりロール角φを算出する(ステップ304)(角度算出手段)。
φ=arctan(ax/ay)・・・(5)。
ここでいうロール角は、X’軸及びY’軸方向の合成加速度ベクトルと、Y’軸との間の角度をいう(図13(B)参照)。X’、Y’、Z’軸の座標系は入力装置の動きに合わせて動く座標系であり、すなわち、センサユニット17に対して静止した座標系である。なお、式(5)における、加速度値(ax、ay)及び演算加速度値(axi、ayi)の各値は絶対値として計算される。
MPU19は、算出したロール角φに応じた回転座標変換により、速度値(Vx、Vy)をそれぞれ補正し、補正値である回転補正速度値(第1の回転補正速度値Vrx及び第2の回転補正速度値Vry)を得る(ステップ305)(回転補正手段)。すなわち、MPU19は、図14に示す回転座標変換の式(6)を用いて、速度値(Vx、Vy)を補正し、これを出力する。
MPU19は、回転補正速度値(Vrx、Vry)に補正係数(C3、C4)を乗じることで、補正速度値(Vx’、Vy’)を算出する(ステップ306)。補正係数(C3、C4)は、C3=C1、C4=C2と設定されてもよいし、(C1、C2)以外の値に設定されてもよく、適宜変更可能である。
ステップ307〜310は、ステップ105〜108と同様の処理である。
図11に示した処理の趣旨と同様に、例えば図12に示したステップ304〜306、309、310の処理を制御装置40が実行してもよい。
以上のように、回転座標変換により速度値(Vx、Vy)が補正されることで、そのように加速度センサユニット16でそれぞれ検出されてしまう重力加速度成分による影響を除去することができる。重力加速度による影響が除去された上で、補正係数(C3、C4)により補正速度値(Vx’、Vy’)が算出されることで、適切に重力の方向が考慮された速度値が算出される。
図12に示した処理では、ロール角φに応じた回転座標変換により速度値が補正された後に、その回転補正速度値(Vrx、Vry)に補正係数(C3、C4)が乗じられて、補正速度値(Vx’、Vy’)が算出された。
しかしながら、図12の処理の変形例として、補正速度値が算出された後に、回転座標変換による回転補正速度値が算出されてもよい。つまり、ステップ303→306→304→305→307の順に処理が実行されてもよい。
図12及び上記図12の変形例のいずれが用いられるかは、主に入力装置1の形状や商品性により異なる。例えば、図2に示したような入力装置1のように、手で握られ、ロール角がほぼ固定される入力装置が用いられる場合、典型的には、後者が用いられればよい。
あるいは、入力装置1は、図15に示すような処理を実行してもよい。ステップ501〜ステップ504は、ステップ101〜104と同様の処理である。ステップ505で、ロール角φが算出され、ステップ506でそのロール角φに応じた回転座標変換による補正が行われる。ステップ507では、回転補正速度値(Vrx、Vry)に補正係数(C3、C4)が乗じられて、第2の補正速度値(Vx’’、Vy’’)が算出される。
このように、上記1)の観点からの補正係数(C1、C2)による補正と、上記2)の観点の観点からの補正係数(C3、C4)による補正とが別々に行われてもよい。
図11に示した処理の趣旨と同様に、例えば図15に示したステップ504〜507、510、511の処理を制御装置40が実行してもよい。
図16は、図12に示したフローチャートの変形例を示すフローチャートである。図16では、角速度センサユニット15で検出される角速度値(ωψ、ωθ)が回転座標変換により補正される例を示している。
ステップ401〜403は、ステップ301、302及び304と同様の処理である。
MPU19は、図17に示す式(7)で表される、ロール角φに応じた回転座標変換により、角速度値(ωψ、ωθ)を補正する(ステップ404)。これにより、MPU19は、回転補正角速度値(ω、ω)を出力する。MPU19は、この回転補正角速度値(ω、ω)に補正係数(C5、C6)を乗じることで、補正角速度値(ωψ’、ωθ’)を算出する(ステップ405)。
補正係数(C5、C6)は、C5=C3、C6=C4と設定されてもよいし、(C3、C4)以外の値に設定されてもよく、適宜変更可能である。
MPU19は、補正角速度値(ωψ’、ωθ’)に基いて速度値(Vx、Vy)を算出する(ステップ406)。角速度値から速度値への変換処理は、例えば上述したように、加速度値(ax、ay)を角加速度値(Δωψ、Δωθ)で割ることで入力装置1の動きの回転半径(Rψ、Rθ)を求めた後、その回転半径(Rψ、Rθ)に角速度値(ωψ、ωθ)を乗じる。これにより速度値(Vx、Vy)を得ることができる。
ステップ407〜410は、ステップ105〜108と同様の趣旨で処理が実行される。
このように、図12の処理では、回転座標変換による補正の対象が速度値(Vx、Vy)であったが、図16の処理では、その補正の対象が角速度値(ωψ、ωθ)であっても、図12の処理と同様の効果が得られる。
図11に示した処理の趣旨と同様に、例えば図16に示したステップ403〜406、409、410の処理を制御装置40が実行してもよい。
次に、上記した3)画面3の形状の観点から補正係数が用いられるメリットについて説明する。
画面3のアスペクト比(横:縦の比)には、4:3などのような16:9以下のものと、8:3などのような2:1を越えるものがある。つまり、一般的に画面3は、横長である。画面のアスペクト比が16:9以下の場合、骨格の構成や重力の影響により、X軸方向(水平方向)よりもY軸方向(垂直方向)にポインタ2を動かしづらいと感じる人が多い。この場合、上述のように、Y軸方向の補正係数をX軸方向の補正係数よりも大きくすることができる。
一方、画面のアスペクト比が2:1以上の場合、Y軸方向よりもX軸方向にポインタ2を動かしづらいと感じる人が多くなる。このような場合、上述の例とは逆に、X軸方向の補正係数をY軸方向の補正係数よりも大きくすることができる。Y軸方向に比べX軸方向のポインタ2の移動量が大きく設定されるこの場合、C7>C8と設定された補正係数(C7、C8)が、速度値(Vx、Vy)にそれぞれ乗じられてもよい。
これにより、ユーザが入力装置1を同じように動かしたときに、X軸方向でのポインタ2の変位量が、Y軸方向でのポインタ2の変位量に比べ大きくすることができ、ユーザの操作感を向上させることができる。
補正係数(C7、C8)は、C7=C1、C8=C2と設定されてもよいし、(C1、C2)以外の値に設定されてもよく、適宜変更可能である。補正係数(C7、C8)として、また縦長の画面の場合には、C7<C8と設定されてもよい。
ところで、ユーザはX軸方向に入力装置1を動かしやすいので、図2及び図3に示したような形態の入力装置1が用いられる場合、この画面3の形状の観点からは問題にならないとも言える。しかし、平面上で用いられる一般的なマウスをユーザが握るときのような、入力装置1の握り方がなされる場合、ユーザはX軸方向では動かしにくいと感じるので、本実施の形態が有効である。
次に、上記した4)筐体10内でのセンサユニット17の配置の観点から補正係数が用いられるメリットについて説明する。
例えば、図7に示したように、ユーザが入力装置1を基本姿勢で持っているつもりでも、その持ち方によっては、センサユニット17の回路基板25の主面が、絶対的なX−Y平面である垂直面から傾く場合が考えられる。
あるいは、図18(A)に示すような例が考えられる。図18(A)において、例えば入力装置1の筐体10の後端の頂部10aに接する仮想的な平面31の垂線32を考える。センサユニット17Aで示すように、その回路基板25の主面がその垂線32に垂直にならずに、筐体10内に配置される場合も考えられる。あるいは、回路基板25の主面が垂線32に垂直であっても、角速度センサユニット15の主面または加速度センサユニット16の主面(後述する加速度検出面)が垂直にならずに、それらのセンサユニット15または16が回路基板25に実装される場合も考えられる。
なお、図18(A)において、センサユニット17Aは、本説明の理解を容易にするため、極端に大きく傾けて描いている。
あるいは、図18(B)に示すような例が考えられる。例えば筐体10の後端部10b付近の表面が曲面、例えば球面の一部である。その球の中心C1から延びる複数の線のうち上記垂線32が、センサユニット17の実質的な中心または重心を通ることが理想の形態である。しかし、中心C1から延びる複数の線のうち、その垂線32とは異なる線33が、そのセンサユニット17Bの中心または重心等に通るように、センサユニット17Bが筐体10内に配置される場合も考えられる。あるいは、センサユニット17Cで示すように、図18(A)で示したセンサユニット17Aと、図18(B)で示したセンサユニット17Bとの複合的なずれも考えられる。
なお、図18(B)において、センサユニット17B及び17Cの配置のずれは、本説明の理解を容易にするために大きく描いている。
以降の説明では、図18(A)に示したようなセンサユニット17A(角速度センサユニット15または加速度センサユニット16)の主面の、垂直面(平面31)からのずれを角度ずれという。また、その角度ずれの角度をαとする。また、図18(B)に示したようなセンサユニット17B(角速度センサユニット15または加速度センサユニット16)の垂線32上からの配置のずれを位置ずれという。また、垂線ではない線33の、垂線32からの角度をβとする。
図18(A)では、センサユニット17Aの角度ずれが、X軸周り、つまりピッチ方向で発生している例を示したが、Y軸周りであるヨー方向で発生する場合も考えられる。同様に、図18(B)では、センサユニット17B(または17C)の位置ずれが、ピッチ方向で発生している例を示したが、ヨー方向で発生する場合も考えられる。したがって、角度ずれαのヨー及びピッチ方向の成分値として(αψ、αθ)を定義することができる。また、位置ずれβの成分値のヨー及びピッチ方向の成分値として(βψ、βθ)を定義することができる。
以上のような角度ずれまたは位置ずれが発生した場合、ユーザが基本姿勢で入力装置1を動かしても、所期の角速度値または加速度値が検出されないことがある。したがって、原理的には、以下の式(8)〜(11)によってその角度ずれによるセンサユニット17による感度ずれが補正され、式(12)〜(15)によって、位置ずれによるセンサユニット17の感度ずれが補正される。
acx=ax・cosαψ・・・(8)
acy=ay・cosαθ・・・(9)
ωψ・cosαψ・・・(10)
ωθ・cosαθ・・・(11)
acx=ax・cosβψ・・・(12)
acy=ay・cosβθ・・・(13)
ωψ・cosβψ・・・(14)
ωθ・cosβθ・・・(15)。
(acx、acy)は、補正後のX及びY軸方向の加速度値であり、(ω、ω)は、補正後のヨー及びピッチ方向の角速度値である。(ax、ay)は加速度センサユニット16による加速度の検出値であり、(ωψ、ωθ)は角速度センサユニット15による角速度の検出値である。
現実にユーザが入力装置1を使う場面において、入力装置1または制御装置40が、その角度ずれの角度(αψ、αθ)や位置ずれの角度(βψ、βθ)を演算により求め、式(8)〜(15)を用い、センサユニット17の感度ずれを補正することも可能である。しかし、このように感度ずれが発生する場合、上記補正係数を利用して速度値が補正されることで、感度ずれを補正することができる。
この場合、制御システム100は、図9に示した処理と同様の処理を実行すればよい。ステップ104において、補正係数として例えば(C9、C10)が設定されればよい。補正係数(C9、C10)は、C9=C1、C10=C2と設定されてもよいし、(C1、C2)以外の値に設定されてもよく、適宜変更可能である。
MPU19は、センサユニット17の上記感度ずれ(感度ばらつき)を補償するX軸方向及びY軸方向のゲイン(第1のゲイン、第2のゲイン)をあらかじめ記憶していてもよい(第1の補償手段)。MPU19は、これらのゲインを速度値に個々に乗じることで上記感度ずれを補償することができる。また、MPU19は、上記感度ずれを補償するためのゲインと補正係数との積をあらかじめ記憶していてもよい。これにより、一度の演算で、感度ずれが補償された補正速度値を算出することが可能となる。第1及び第2のゲインは同一の記憶部に記憶されていてもよいし、別々の記憶部に記憶されていてもよい。さらに、上記第1及び第2のゲインは、第1及び第2の補正係数との積として同一又は別個の記憶部に記憶されていてもよい。
あるいは、MPU19は、上記感度ずれに代えて又は加えて、第1及び第2の角速度センサ151、152(又は第1及び第2の加速度センサ161、162)間の感度差を補償するようなゲインを記憶部に記憶していてもよい(第1の補償手段)。これにより、算出された補正速度値の実効化を図ることができる。
以上説明した、図9、11、12または15の動作において、MPU19は、その速度値(Vx、Vy)の算出に同期してロール角φを算出してもよいし、複数の速度値(Vx、Vy)の算出ごとにロール角φを1回算出してもよい。
次に、以上説明した補正係数の設定方法について述べる。ここでいう補正係数の設定方法とは、次のA)、B)の2通りがある。
A)入力装置1または制御装置40の製造時において、予め一定の補正係数を設定する方法
B)入力装置1または制御装置40の製造時にデフォルトの補正係数が設定され、ユーザが制御システム100を使用するときに、カスタマイズする方法
まず、A)またはB)において、入力装置1または制御装置40の製造時において、製造者が、一定またはデフォルトの補正係数を設定する方法について説明する。
本発明者は、X及びY軸方向での補正係数を求めるために、ユーザテストを行い、平均的な補正係数を求めた。
ユーザテストの例としては、例えば以下に示した方法を挙げることができる。
(a)テストの対象ユーザが入力装置1を操作して、画面3を見ないで正方形を描く。
(b)上記対象ユーザが、入力装置1を操作して、画面3を見ないで円を描く。
(c)上記対象ユーザが、入力装置1を操作して、画面3を見ないで45°の線分を描く。
(d)X及びY軸方向にそれぞれ、上記対象ユーザが最も快適な速度で入力装置1を振る。
(e)上記対象ユーザが、入力装置1を操作して、画面3上にランダムに現れては消えるマーカに向かって、上記対象ユーザがそのマーカを追うように直感的にポインティングする。
上記(a)〜(c)の方法により、テストの対象ユーザが、視覚によるフィードバックを得ない状態で作画することで、ユーザの感覚と現実とのずれが認識される。図19は、この(a)〜(c)によるテストで描かれた絵を示す図である。図19(A)は、補正係数で速度値が補正されない場合を示し、図19(B)は、補正係数(Cx、Cy)で速度値が補正された場合を示す。図19(B)において、補正係数は、例えばCy=(8/7)Cxと設定された。このような違いが起こる理由は、操作容易性の異方性を考えるときの4つの観点のうち、1)及び2)のうち少なくとも一方の観点によるものが大きいと考えられる。これらの図からわかるように、適切な補正係数により、ユーザの感覚と現実とのずれが補正される。
一方、上記(d)の方法により、本来あるべきX及びY軸でのポインタ2の移動量比が直接認識される。
また、上記(e)の方法において、対象ユーザによる素早い直感的なポインティング操作により、本来あるべき軌跡と実際のポインタ2の軌跡とのずれから、正しい移動量比を検知することができる。図20は、補正係数が用いられない場合のテストの様子を示す画面3の図である。図20では、マーカ34が1,2,3の順でランダムに出現し、ポインタ2がそれを追うように操作される。
破線のベクトル44は、テストの対象ユーザが狙っているベクトルの方向(マーカ34の中心を通る線)である。実線のベクトル43は、ポインタ2が実際に動いたときのベクトルの方向である。このように、対象ユーザの感覚(破線ベクトル44)と、現実(実線ベクトル43)とでは方向に差が発生する。これは、上記した1)または2)の観点から、対象ユーザが、縦方向より横方向の方が手を動かしやすいからである。
この図20でのテストの場合、現実の実線ベクトル43のXまたはY成分に補正係数(Cx、Cy)を乗じ、得られた新たなベクトルが、破線ベクトル44に平均的に重なるような補正係数(Cx、Cy)を求めればよい。
そのほか、一定またはデフォルトの補正係数の設定方法として、上記3)の観点から、画面の比率に合わせて設定される方法が考えられる。例えば画面3のアスペクト比が4:3である場合、補正係数として、C7:C8=3:4程度に設定さればよい。あるいは、画面3のアスペクト比が16:9である場合、補正係数として、C7:C8=9:16程度に設定されればよい。
次に、上記B)において、一般のユーザがカスタマイズして補正係数を設定する方法について説明する。
一般ユーザが補正係数の値をカスタマイズすることができれば、ユーザ個人の特性に合わせた、入力装置1の操作が可能となる。そのカスタマイズ方法としては、例えば上記A)の(a)〜(e)の方法で、制御システム100がテストを行う方法がある。その場合、ユーザと、制御システム100との間の対話形式(表示装置5にGUIを表示させながら行う対話)により、テストが行われてもよい。
あるいは、別のカスタマイズ方法として、入力装置1及び制御装置40が、補正係数(Cx、Cy)を調整する機能(調整手段)を有する形態が考えられる。その調整機能の1つとしては、例えば入力装置1の筐体10や、制御装置40の筐体に設けられたメカニカルなスイッチ(ディップスイッチ、ボタン式スイッチ、回転摘み式のスイッチ等)、静電式のスイッチ、あるいはその他のスイッチが挙げられる。
別の調整機能としては、GUIを用いたソフトウェアが考えられる。図21は、そのカスタマイズ画面のいくつかの例を示す。
図21(A)は、入力装置1のX軸方向の移動量に対するY軸方向の移動量の比を調整する調整画面の例である。例えば、ユーザの制御システム100への操作入力により、トグル45がマーキングされることにより、ユーザは摘み46を左右に操作可能となる。トグル45は、ユーザが入力装置1を用いてクリックによる操作入力によりマーキングされる(黒丸が付けられる)。摘み46は右へ移動するほど、補正係数Cyが大きくなる。
図21(A)では、このソフトウェアの設計者は、上記ユーザテストなどの結果により最適値を知っている場合、これをデフォルト値として用意しておけばよい。その場合、デフォルトボタン48が押されると、そのデフォルト値に摘み46が動くようになっていればよい。
なお、図21(A)は、上記1)及び2)の観点を明確に区別していない例である。
図21(B)は、1)の観点から補正係数(C1、C2)、及び、2)の観点からの補正係数(C3、C4)をそれぞれ独立に調整することができる例を示している。図中、「手首の補正」と示されている調整部が、1)の観点からの補正であり、「重力の補正」と示されている調整部が、2)の観点からの補正である。
図21(C)は、簡易な補正が可能な例を示している。図21(A)及び(B)では、無段階の調整であったが、この場合、ユーザは煩雑さを感じることもあり得る。図21(C)では、ユーザは、トグル45のマーキングによって、数種類の調整仕様から、好みの一の調整仕様を自在に、かつ、容易に選択できるようになっている。
図21(A)〜(C)の方法により、手首、肘、または肩まで含めた操作全体の動かしやすさを考慮した移動量比を得ることができる。
上記した(a)〜(e)の方法とは、別のユーザテストの例として、例えば図22で示すような方法がある。例えば、ユーザが、操作しやすいと感じる範囲の長方形を描くように入力装置1を動かす。このとき、入力装置1または制御装置40は、次のような補正係数を設定すればよい。すなわち、入力装置1により検出されたX及びY軸の移動量比を、表示装置105の画面103の横及び縦の長さ比に変換するような補正係数(Cx、Cy)が設定されればよい。したがって、ユーザが操作しやすいと感じる範囲が、画面の範囲と合致し、ユーザの操作感を向上させることができる。
典型的な例で説明すると、画面103の横及び縦の長さ比が16:9で、ユーザテストにより描かれた長方形のX及びY軸の移動量が、18:7程度であったとする。この場合、X軸に関する補正係数Cxは16/18(=8/9)、Y軸に関する補正係数Cyは9/7に設定される。つまり、補正係数(Cx、Cy)=(56:81)と設定されればよい。
図22の例では、画面103の範囲が長方形であるとして説明したが、正方形、他の多角形、円、または楕円等、どのような形状の範囲であってもよい。
本発明に係る実施の形態は、以上説明した実施の形態に限定されず、他の種々の実施形態が考えられる。
入力装置1(または、その他各実施の形態で示した入力装置)が、例えば加速度センサユニット16を備え、角速度センサユニット15を備えない形態も考えられる。この場合、ステップ103で速度値(Vx、Vy)は、加速度センサユニット16により検出される加速度値(ax、ay)を積分演算することで求められる(ただし、この場合、Y及びX軸周りの角速度値(ωψ、ωθ)は求めることができない。)。加速度センサユニットの代わりに、イメージセンサにより加速度が算出されてもよい。
上記のように回転半径を算出する場合、Y及びX軸周りの角加速度を検出するセンサ、または角度を検出するセンサが用いられてもよい。この場合、角加速度センサにより検出された角加速度値が積分演算されることで角速度値(ωψ、ωθ)が求められる。あるいは、角度センサにより検出された角度値が微分演算されることで角速度値(ωψ、ωθ)が求められる。
上記角加速度センサとして、1軸の角加速度センサとしては、典型的には回転半径上上に配置された2つの1軸加速度センサが用いられる。2つの加速度センサによりそれぞれ得られる2つの加速度値の差を、その2つの加速度センサ間の距離で除することで、入力装置の角速度値が算出される。2軸の角加速度センサとしては、上記2つの1軸加速度センサの検出原理と同様に、2つの2軸加速度センサが用いられればよい。
上記角度センサとして、例えば上述したようなロール角φを求めるような原理を実現するように、2軸の加速度センサが用いられればよい。したがって、Y及びX軸周りの2軸の角度を検出するためには、2つの2軸加速度センサが用いられればよい。あるいは、角度センサとして、イメージセンサ、2軸または3軸の磁気センサが用いられてもよい。
次に、入力装置の他の実施の形態について説明する。
図23(A)〜(C)は、上述した構成の入力装置1の姿勢変化の過程を示す側面図である。例えば、入力装置1のXY平面(X'Y'平面)内における操作中に、図23(A)に示すような入力装置1の基本姿勢から、図23(B)に示すように入力装置1がピッチ方向に傾いて操作される場合がある。また、図23(C)に示すように入力装置1が基本姿勢から、90度ピッチ方向に回転した状態で操作される場合も考えられる。このような重力方向(G)に対する筐体10の姿勢変化が起きた場合、加速度センサユニット16に及ぼす重力の影響が変化する。また、筐体10の姿勢が変化はユーザによる筐体10の持ち方を変化させ、そのため骨格の動きやすい方向等が変化する。このため、画面3(図5)の水平軸(X軸)方向及び垂直軸(Y軸)方向に対応するポインタ2の移動操作感覚が、入力装置1の操作方向と重力方向との関係に変化が生じることで、設定された補正係数(Cx、Cy)が最適でなくなる場合がある。
具体的に、図23(A)に示した例においては、画面3の水平軸(X軸)と筐体10の厚さ方向(ピッチ軸(X'軸)方向)とが一致し、画面3の垂直軸(Y軸)と筐体10の幅方向(ヨー軸(Y'軸)方向)とが一致している。すなわち、入力装置1を垂直方向(ピッチ方向)に操作する場合の方が、入力装置1を水平方向(ヨー方向)に操作する場合に比べて、重力の影響が大きく作用する。また、図23(A)に示した例においては、図10に示したように、垂直方向(ピッチ方向)に比べて、水平方向(ヨー方向)の方が、骨格の構成上、入力装置1を操作しやすい。この場合、上述したように、センサユニット17の検出値に基づいて算出される速度値(Vx、Vy)に乗ぜられる補正係数(Cx、Cy)がCx<Cyの関係となるように設定される。これにより、補正速度値(Vx’=Cx Vx、Vy’=Cy Vy)が算出され、制御装置40において当該補正速度値に基づいたポインタ2の移動速度信号が生成されることで、X軸方向及びY軸方向におけるポインタ2の等方的な移動操作性が確保されることになる。
一方、図23(C)に示したように、入力装置1が筐体10のピッチ方向に傾いて、画面3の垂直軸(Y軸)方向と筐体10のヨー軸(Y'軸)方向とが互いに直交する姿勢となった場合を考える。この場合、入力装置1をピッチ方向に操作する場合及びヨー方向に操作する場合ともに、重力(G)の影響は同等となる。したがって、X軸方向及びY軸方向におけるポインタ2の移動操作性は、補正係数を乗じなくても等方性が得られることとなるため、上述した補正係数(Cx<Cy)の設定を維持することは、ユーザの操作感覚の劣化を招くことになる。
また、図23(B)又は(C)に示した姿勢において、入力装置1がZ’軸(ロール軸)のまわりに回転した角度位置でユーザに持たれると、骨格上の構成上、補正係数を乗じなくても等方的な入力操作性が得られることがある。
そこで、本実施の形態の入力装置1は、重力方向に対する筐体10の姿勢変化に関連して、第1の補正速度値(Vx’)及び第2の補正速度値(Vy’)を補償する補償手段(第2の補償手段)を備えている。この補償手段は、入力装置1のMPU19を含む制御ユニット30(図3)で構成され、あるいは実行される。または、この補償手段は、MPU35を含む制御装置40(図1)で構成され、あるいは実行される。
例えば、MPU19は、入力装置1の筐体10が図23(C)に示す姿勢に変化した場合、第1の補正速度値(Vx’=Cx Vx)と第2の補正速度値(Vy’=Cy Vy)とが等方となるように、Vx’及びVy’のうち少なくとも一方に所定の補償係数Wを乗じるように構成されている。補償係数Wの大きさは特に制限されず、任意の値が設定され得る。これにより、入力装置1が図23(C)に示す姿勢で操作される場合においても、X軸方向及びY軸方向におけるポインタ2の等方的な移動操作性が補償されることになる。
図23の例では、Y'軸方向に作用する重力加速度Gの変化量に基づいて補償係数を決定することができる。重力加速度Gの変化量は、Y'軸方向の加速度を検出する第2の加速度センサ162の出力に基づいて算出することができる。あるいは、X'軸及びY'軸に直交するZ'軸(ロール軸)方向の加速度を検出する第3の加速度センサをさらに設け、この第3の加速度センサの出力に基づいて重力方向に対する筐体10の姿勢変化を検出するようにしてもよい。
補償係数の大きさは、Y'軸方向に作用する重力加速度成分の変化に応じて連続的に変化させてもよいし、離散的に変化させてもよい。あるいは、演算を簡素化するために、例えば、図23(B)に示したように入力装置1がある一定のピッチ角に達した時点で補正速度値に一定の補償係数を乗じるようにしてもよい。
また、上記補償手段は、入力装置1がロール運動を伴ってピッチ方向に回転する場合にも、同様の演算にて補正速度値を変更することが可能である。この場合、第1の補正速度値Vx’及び第2の補正速度値Vy’の少なくともいずれか一方に、ロール角及びピッチ角に応じた補償係数が乗じられることになる。この場合の制御システム100の制御の一具体例を図24に示す。
まず、図9のステップ101、102と同様に、加速度センサ161、162が入力装置1(筐体10)の加速度値(ax、ay)を取得し、角速度センサ151、152が入力装置1の角速度値(ωψ、ωθ)を取得する(ステップ1101、1102)。MPU19は、取得された加速度値及び角速度値に基づいて、速度値(Vx、Vy)を算出する。次に、MPU19は、加速度センサ161、162の出力から入力装置1のZ'軸まわりの回転角度であるロール角φを算出する(ステップ1103)。このロール角は、例えば、上述した下記の式(5)を用いて算出することができる。
φ=arctan(ax/ay)・・・(5)
次に、MPU19は、算出したロール角φに応じた補償係数Wを算出する(ステップ1104)。補償係数の算出方法としては、図14を参照して説明した回転行列式(式(6))によって変換された回転座標系におけるX軸方向及びY軸方向の速度値に基づいて、X軸方向及びY軸方向についての補償係数を算出することができる。あるいは、得られた回転座標系における各速度値に基づいて、あらかじめメモリに記憶された対応テーブルから設定値を読み出す方法(マップマッチング)を採用してもよい。
続いて、MPU19は、得られた補償係数を補正速度値に乗算することで、入力装置1に作用する重力方向の変化を考慮した補正速度値の補償値を算出する(ステップ1105)。図24に示した例では、Y軸方向のポインタ移動速度値に関連する第2の補正速度値Vy’に関して補償演算する例を示したが、X軸方向のポインタ移動速度値に関連する第1の補正速度値Vx’に関しても補償演算するようにしてもよいことは勿論である。
次に、制御ユニット30は、補償された補正速度値(Vx’、Vy’)を制御装置40へ送信する。制御装置40は、受信した補正速度値に基づいてポインタ2のX軸方向及びY軸方向の移動量を算出し、ポインタ2の画面3上における座標値(X(t)、Y(t))を生成する(ステップ1106、1107)。これらの処理は、図9のステップ106〜108と同様である。
以上のようにして、入力装置1のロール回転を考慮した補正速度値の補償演算を行うことが可能となる。また、以上の制御フローは、入力装置1がロール運動を伴わない場合(φ=0)にも同様に適用することが可能である。以上の例では、入力装置1が補正速度値を補償演算する例を説明したが、制御装置40が補正速度値を補償演算するように構成されていてもよい。
次に、入力装置1の製造方法について説明する。
上述のように、制御システム100は、画面3上のX軸方向及びY軸方向に対するポインタ2の移動操作性の等方性を確保するために、X軸方向とY軸方向とで互いに異なる補正係数を乗じた補正速度値等の補正移動値を取得するようにしている。これら補正値に基づくポインタ2の移動操作の実効性を得るには、補正係数が乗じられる前の、センサユニット17から出力される検出値に基づいて算出された移動値(筐体の動きに応じた信号)がX軸方向とY軸方向とで同等の感度をもつことが必要となる。そこで、以下、センサユニットの検出感度の調整を含む入力装置1の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、主に、角速度センサユニットの感度調整方法を説明する。
図25は、本実施の形態の入力装置の製造方法を説明する工程フローである。
まず、角速度センサユニット15を構成する第1、第2の角速度センサ151,152を準備する(ステップ1201)。角速度センサ151,152は当該入力装置1のために製作されたものでもよいし、市販の汎用センサでもよい。また、角速度センサユニット15として、市販の2軸角速度センサを用いてもよい。
次に、準備した角速度センサ151,152の感度をそれぞれ測定する(ステップ1202)。角速度センサの感度の測定は、センサ単独の状態で実施するほか、一方の第1の角速度センサ151をY軸のまわりの角速度を検出可能なように、また、他方の第2の角速度センサ152をX軸のまわりの角速度を検出可能なようにパッケージングされたセンサユニット17の状態で実施することも可能である。あるいは、当該センサユニット17が筐体10に搭載された状態で角速度センサの感度測定が実施されてもよい。角速度センサの検出感度は、基板への実装前後あるいは機器への組み付け前後で変動するため、入力装置1の製作に要する全工程の中で最終に近い工程で感度測定を実施することにより、測定精度を高めることが可能となる。
続いて、角速度センサ151の検出感度と、角速度センサ152の検出感度の感度差が所定値以下となるように、各センサの検出感度が調整される(ステップ1203)。上記所定値としては、零であることが理想であるが、現実的には実質的に零とみなせる値であってもよい。検出感度差の調整は、例えば、一方の角速度センサ151及び他方の角速度センサ152の出力のうち少なくとも一方に乗算される、感度差を補償するためのゲイン(Gx、Gy)を決定することを意味する。決定されたゲイン(Gx、Gy)は、MPU19のメモリに格納されて、ポインタ速度値の算出の際に、補正係数(Cx、Cy)とともに移動値に乗じられてもよい。
ゲイン(Gx、Gy)は2つの角速度センサ151、152の角速度値のうち少なくとも一方に乗算されるようにしてもよい。角速度センサの感度ばらつきが例えば±20%程度と大きい場合には、補正係数の効果がセンサ間の感度差に埋もれてしまわないように、感度調整は必須となる。逆に、感度ばらつきが小さい場合には、当該工程を省略することも可能である。
次に、補正係数(Cx、Cy)が決定され、その値がMPU19のメモリ内に記憶される(ステップ1204)。これらの補正係数は、角速度センサ151、152の出力に基づいて算出されるX軸方向及びY軸方向の筐体10の速度値(Vx、Vy)に乗じられることで、ポインタ2の移動補正速度値(Vx’、Vy’)の算出に用いられる。この例では、上記補正係数はデフォルト値として入力装置1に設定される。
ゲイン(Gx、Gy)及び補正係数(Cx、Cy)は、作業者によって決定されてもよいし、MPU19による演算処理で算出されるようにしてもよい。本実施の形態においては、角速度センサ151、152の感度差が所定値以下となるように調整されているので、設定された補正係数によって生成されるゲインが当該センサ間の感度差に埋もれてしまうことを回避できる。これにより、補正係数を用いたポインタ移動速度の補正演算を実効的なものとすることができ、使用感が高く操作性に優れた入力装置1を提供することが可能となる。また、ゲイン(Gx、Gy)と補正係数(Cx、Cy)を乗算した値(GxCx、GyCy)を、感度調整込みの補正係数として、MPU19のメモリに記憶してもよい。
以下、角速度センサの校正方法についてのいくつかの具体例を説明する。
[増幅回路の調整による角速度センサの校正例]
角速度センサの検出感度の調整、すなわち角速度センサの校正は、例えば、角速度センサの出力をMPU19へ供給するまでの間の信号処理回路を調整することによって実現することができる。具体的には、角速度センサの出力を増幅する増幅回路の増幅率を調整することで、角速度センサの検出感度の調整が可能となる。
角速度センサの増幅回路に図26に示すようなオペアンプ回路200を用いた場合を説明する。角速度センサ153の出力は、オペアンプ回路200によって増幅される。そこで、X軸及びY軸を中心としてセンサ(またはセンサユニットあるいは入力装置)を回転あるいは揺動させ、それらの出力差を測定することにより、各角速度センサの感度差が測定される。このオペアンプ回路200の増幅率(ゲイン)Gを角速度センサ毎に調整することによって、これらセンサ間の感度差を調整することが可能となる。
ここで、オペアンプ回路200の増幅率Gは、下記の式(16)によって与えられる。Voはオペアンプ回路200の出力電圧、Viは非反転入力端子への入力電圧であって、角速度センサ153の出力である。Rsは反転入力端子に接続された抵抗Rsの抵抗値、Rfは反転入力端子と出力端子との間に接続された帰還抵抗Rfの抵抗値をそれぞれ示している。
G=Vo/Vi=(Rs+Rf)/Rs ・・・(16)
抵抗値Rs、Rfの調整により、Gは任意に変更可能となる。抵抗値の調整方法としては、上記抵抗を可変抵抗で構成する方法のほか、抵抗素子をレーザービームによってトリミングする方法などが挙げられる。トリミングの例を図27に示す。レーザートリミングでは、のし状の抵抗素子R10を部分的に溶断した加工痕Lt1を形成することで、抵抗値を変化させる。加工痕Lt1の数、長さ、幅、パターン形状などによって所望の抵抗値に容易に調整することが可能となる。
[振動特性の調整による角速度センサの校正例]
一方、角速度センサの出力感度を調整する他の例として、角速度センサ自体の特性を変化させる方法がある。振動型ジャイロセンサの場合、振動子の振動特性を調整することによって、角速度センサの検出感度を任意に調整することが可能である。
図28に音叉型のジャイロセンサの一例を示す。このジャイロセンサ154は、3本の振動子301、302、303を有し、外側の2本の振動子301、302と中央の振動子303とが互いに逆位相で振動するように構成されている。そして、これらの振動子のうち任意の振動子にコリオリ力を検出するための検出電極が形成されており、この検出電極の検出信号に基づいて角速度信号が生成される。
この種のジャイロセンサ154においては、振動子の表面にレーザービームを用いた加工痕Lt2を形成することで、当該振動子の共振周波数、離調度などを変化させることができる。離調度は、駆動周波数と検出周波数との差で表され、この離調度を変化させることでジャイロセンサ154の感度、すなわちゲインが調整される。したがって、2つの角速度センサの検出感度差に基づき、いずれか一方または両方の角速度センサに上述の処理を実施することで、センサ間の感度差を所定の範囲に収めることが可能となる。このようなセンサの感度調整方法は、角速度センサの基板上への実装後、筐体10への組み込み前に実施することができる。
[内部演算による角速度センサの校正例]
次に、角速度センサユニットを筐体に搭載して入力装置を構成した後の角速度センサの感度調整方法(校正方法)について説明する。
入力装置を構成した後の角速度センサの校正は、入力装置をヨー方向(X軸まわりの回転方向)とピッチ方向(Y軸まわりの回転方向)とに回転あるいは揺動させ、そのとき得られる各角速度センサの検出値に基づいて検出感度差を調整する。この作業は、入力装置を出荷する前に、作業者(製造従事者)による入力装置に対する校正処理操作によって行われる。
図29は、入力装置のヨー方向とピッチ方向の角速度センサの検出感度を測定する工程を模式的に示している。ここで説明する入力装置は、角速度センサの感度設定がされる前の半完成状態であるため、参照符号201を付けて、完成状態にある入力装置1と区別する(図30及び図31においても同様とする)。
入力装置201は、回転テーブル210の上に載置され、回転テーブル210を既知の回転速度で回転(又は揺動)させることで、ヨー方向及びピッチ方向の角速度センサの出力感度が測定される。図29(A)は、入力装置201のヨー軸(Y’軸)を鉛直方向に向けて回転テーブル210上に載置することで、入力装置201のヨー方向の検出感度を測定する例を示している。図29(B)は、入力装置201のピッチ軸(X’軸)を鉛直方向に向けて回転テーブル210上に載置することで、入力装置201のピッチ方向の検出感度を測定する例を示している。
回転テーブル210を一定速度で回転させた場合、角速度センサの検出値は一定値となる。この場合、ヨー方向及びピッチ方向の検出値をそのまま参照することで、ヨー方向及びピッチ方向の角速度センサの感度差を取得することができる。また、回転テーブル210を一定周期で揺動させた場合には、角速度センサの検出値は正弦波的なカーブを描く。この場合、当該カーブのピーク値を参照することで、ヨー方向及びピッチ方向の角速度センサの感度差を取得することができる。
MPU19(または作業者)は、ヨー方向及びピッチ方向の感度差を測定した後、当該感度差を所定以下に収めるためのゲインを算出しMPU19内の不揮発性メモリに格納する。このゲインは、ユーザによる入力装置の通常操作に際して、センサユニット17の出力値に基づく筐体10の速度値(Vx、Vy)の算出に利用される。したがって、取得された感度差を補償できるようなゲインを設定することによって、感度差に影響されない速度値の算出が実現可能となる。
図30は、ヨー方向及びピッチ方向の角速度センサの検出感度を同時に測定するための測定治具の一構成例を示している。入力装置201は支持テーブル210の上に載置される。支持テーブル210は直線的な揺動軸211を有している。揺動軸211の一端は、回転板213の中心とは異なる偏心位置に全方位に揺動自在に固定され、揺動軸211の他端は、回転板213の回転中心を通る基準線215上に位置する静止部212に全方位に揺動自在に固定されている。
モータ214の駆動により回転板213が回転(または揺動)させると、入力装置201は、揺動軸211と基準線215との間に一定の角度δを維持して円錐振り子状に回転(あるいは揺動)させされる。したがって、基準線215を任意の角度(例えば鉛直方向、水平方向など)に設定することによって、入力装置201のヨー方向及びピッチ方向における角速度センサの検出感度を同時に測定することが可能となる。
図31は、ヨー方向及びピッチ方向の角速度センサの検出感度を同時に測定することができる測定治具の他の構成例を示している。入力装置201を支持する支持テーブル220は、リング状の枠部材221に軸支されており、その支持軸に設置された第1のモータ222の駆動によって入力装置201のヨー方向(Y’軸まわり)に回転(または揺動)自在に構成されている。さらに、枠部材221は、基台224に軸支されており、その支持軸に設置された第2のモータ223の駆動によって入力装置201のピッチ方向(X’軸まわり)に回転(または揺動)自在に構成されている。支持テーブル220の回転軸と枠部材221の回転軸とは相互に直交している。
入力装置201は、そのヨー軸(Y’軸)方向及びピッチ軸(X’軸)方向が支持テーブル220の回転軸方向及び枠部材221の回転軸方向にそれぞれ向けられて、支持テーブル220の上に載置される。そして、第1のモータ222及び第2のモータ223を同時に駆動させることで、入力装置201はそのヨー方向及びピッチ方向に回転(または揺動)させられる。これにより、入力装置201のヨー方向及びピッチ方向における角速度センサの検出感度を同時に測定することが可能となる。
また、支持テーブル220がX’Y’平面において水平となる回転位置では、入力装置201のロール軸が鉛直方向に平行となる。したがって、この位置で加速センサユニット16の加速度検出値は0となることを利用して、加速度センサユニット16の校正を行うことも可能である。
図32は、入力装置201の角速度の検出例を示す模式図であり、(A)はヨー方向検出用の角速度センサ(X側センサ)の測定データ、(B)はピッチ方向検出用の角速度センサ(Y側センサ)の測定データをそれぞれ示している。図中、横軸は時間(任意目盛)、縦軸は検出電圧(任意目盛)である。図32の測定データは、入力装置201をヨー方向及びピッチ方向に同時に揺動したときの各センサの出力例を示しているため、各センサの出力レベルは正弦波的に変化し、かつ、各センサの出力波形は90度の位相差を有している。
ヨー方向検出用の角速度センサの校正は、例えば以下のようにして行われる。この作業は入力装置201に搭載されたMPU19によって行われてもよいし、入力装置201に接続された校正用の他のコンピュータによって行われてもよい。
X側センサに関し、まず、測定開始後の出力波形のピーク値(P1〜P10)を検出する。取得したピークデータをソートし、下位数個(この例では測定開始直後のピーク値P1〜P4)を除外する。必要に応じて、取得したピークデータから上位数個を除外してもよい。次に、取得したピーク値のうち正のデータ(図示の例ではP5、P7、P9)から正の代表値(平均値)を得るとともに、負のデータ(図示の例ではP6、P8、P10)から負の代表値(平均値)を得る。
Y側センサに関しても、上述と同様な方法で、センサ出力の正の代表値と負の代表値を取得する。
続いて、取得されたX側及びY側センサ出力の各々の正負の代表値に基づいて、両センサ間の感度差を調整するべきX側及びY側のゲイン(Gx、Gy)を決定する(図25のステップ1203)。ゲインの大きさは、例えば、あらかじめ用意されたセンサの出力参照値(基準値)から正負の代表値の差を除することで、算出することができる。このゲインの算出は、X側センサ及びY側センサそれぞれについて行われる。ゲインの他の算出例として、X側センサの正の代表値と負の代表値の差と、Y側センサの正の代表値と負の代表値の差の比から、X側センサまたはY側センサに乗ずるゲインGxまたはGyを求めることも可能である。
上述のようにして決定されたX側及びY側の角速度センサの出力ゲインは、MPU19の不揮発性メモリに格納される。その後、所定の補正係数(Cx、Cy)が同じくMPU19の不揮発性メモリに格納される(図25のステップ1204)。以上のようにして、MPU19に所定の演算データが格納された完成状態の入力装置1が製造される。
図33は、入力装置201のセンサの校正手順を概略的に示す工程フローである。ここでは、図31に示した測定治具を用いてセンサの校正を行う場合を例に挙げて説明する。
入力装置201は、センサユニット17の校正を開始させるための所定の操作キーを押圧した状態で電源がONにされる。これにより、MPU19は、以下に説明する校正モードを実行する。
(1)センサの零点補正(ステップ1301)
MPU19は、電源が投入されてから所定時間経過するまで待機する。その間、入力装置201は、作業者によって、上記操作入力装置201のロール軸(Z'軸)を鉛直方向に向けて支持テーブル220の上に載置される。支持テーブル220は静定状態に維持される。MPU19は、上記所定時間経過後、加速度センサユニット16の零点補正を実行する。この状態では、加速度センサユニット16を構成する第1、第2の加速度センサ161、162の検出軸(X'軸、Y'軸)は鉛直方向と直交するため、加速度センサ161、162の零点補正を高精度に行うことが可能となる。
MPU19は、角速度センサユニット15の校正を実行する。入力装置201が静定状態にあるとき、角速度センサの出力は一定となる。振動型ジャイロセンサのような角速度センサは、角速度の検出値を基準電位に対する相対値として出力する。したがって、静定状態にある角速度センサは、上記基準電位に相当する電位のみを出力することになる。そこで、MPU19は、当該出力電位を基準電位として記憶する。
(2)起動ドリフトの測定(ステップ1302)
次に、MPU19は、角速度センサの起動ドリフトを測定する。この起動ドリフトは、電源投入後一定時間経過するまでに現れる角速度センサの出力ドリフトである。起動ドリフトは、電源投入直後に入力装置が操作される場合にポインタ2の誤移動の原因になり得るため、MPU19は、このドリフト量の時間推移をサンプリングし、ポインタ移動速度値の算出の際に参照する。
(3)角速度センサの感度差調整(ステップ1303)
続いて、入力装置201のヨー方向及びピッチ方向の各々の角速度センサの検出感度の測定と、両角速度センサの検出感度差の調整が行われる。この例では、モータ222、223の駆動により支持テーブル220をヨー方向及びピッチ方向にそれぞれ回転または揺動させて、両方向の角速度センサの出力感度を測定する。測定後、感度差が所定値以下となるようなゲイン(Gx、Gy)を例えば上述したような方法で決定する。
また、図32に示した角速度センサの出力波形から、当該角速度センサの基準電位を検出することも可能である。すなわち、角速度センサの正のピーク値と負のピーク値の中間値を出力電位のセンター値とみなして、これをセンサの基準電位と判定することができる。
(4)データの格納(ステップ1304)
最後に、上記ゲイン(Gx、Gy)をMPU19の不揮発性メモリに格納する。併せて、X軸方向及びY軸方向におけるポインタ2の移動操作性を等方的にするための補正係数(Cx、Cy)をMPU19内に格納してもよい。
上記各実施の形態に係る入力装置は、無線で入力情報を制御装置に送信する形態を示したが、有線により入力情報が送信されてもよい。
本発明は、例えば、表示部を備えるハンドヘルド型の情報処理装置(ハンドヘルド装置)に適用されてもよい。この場合、ユーザは、ハンドヘルド装置の本体を動かすことで、その表示部に表示されたポインタが動く。ハンドヘルド装置として、例えば、PDA(Personal Digital Assistance)、携帯電話機、携帯音楽プレイヤー、デジタルカメラ等が挙げられる。
上記各実施の形態では、入力装置1の動きに応じて画面上で動くポインタ2を、矢印の画像として表した。しかし、ポインタ2の画像は矢印に限られず、単純な円形、角形等でもよいし、キャラクタ画像、またはその他の画像であってもよい。
センサユニット17の、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16の検出軸は、上述のX’軸及びY’軸のように必ずしも互いに直交していなくてもよい。その場合、三角関数を用いた計算によって、互いに直交する軸方向に投影されたそれぞれの加速度が得られる。また同様に、三角関数を用いた計算によって、互いに直交する軸の周りのそれぞれの角速度を得ることができる。
以上の各実施の形態で説明したセンサユニット17について、角速度センサユニット15のX’及びY’の検出軸と、加速度センサユニット16のX’及びY’軸の検出軸がそれぞれ一致している形態を説明した。しかし、それら各軸は、必ずしも一致していなくてもよい。例えば、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16が基板上に搭載される場合、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16の検出軸のそれぞれが一致しないように、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16がその基板の主面内で所定の回転角度だけずれて搭載されていてもよい。その場合、三角関数を用いた計算によって、各軸の加速度及び角速度を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係る制御システムを示す図である。 入力装置を示す斜視図である。 入力装置の内部の構成を模式的に示す図である。 入力装置の電気的な構成を示すブロック図である。 表示装置に表示される画面の例を示す図である。 ユーザが入力装置1を握った様子を示す図である。 入力装置の動かし方及びこれによる画面上のポインタの動きの典型的な例を説明するための図である。 センサユニットを示す斜視図である。 一実施の形態に係る制御システムの動作を示すフローチャートである。 ユーザが入力装置を動かす場合の操作の容易性が、空中において等方的でないことを説明するための図である。 制御装置が主要な演算を行う場合の制御システムの動作を示すフローチャートである。 入力装置が基本姿勢から傾いている場合、入力装置が正確な重力方向を認識するための、制御システムの動作を示すフローチャートである。 加速度センサユニットへの重力の影響を説明するための図である。 速度値を回転座標変換により補正する場合の式及びその説明をするための図である。 2つの観点からの2つの補正係数による補正が別々に行われるときの制御システムの動作を示すフローチャートである。 図12に示したフローチャートの変形例を示すフローチャートである。 角速度値を回転座標変換により補正する場合の式及びその説明をするための図である。 センサユニットの回路基板の主面が、絶対的なX−Y平面である垂直面から傾く場合が考えられる。 (A)は、補正係数で速度値が補正されない場合を示し、(B)は、補正係数で速度値が補正された場合を示す、ユーザテストにおいて入力装置により画面に描かれた図である。 ランダムに出現するマーカをポインタで追うユーザテストの様子を示す画面の図である。 補正係数の調整機能の例として、GUIによるカスタマイズ画面のいくつかの例を示す図である。 入力装置により検出されたX及びY軸の移動量比を、画面の横及び縦の長さ比に変換するような補正係数が設定される場合のユーザテストの様子を示す図である。 本発明のさらに別の実施の形態に係る入力装置の姿勢変化過程を示す側面図である。 図23に示した入力装置の制御例を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る入力装置の製造方法を説明する工程フローである。 角速度センサの感度調整方法の一例を示す図であり、角速度センサの出力を増幅する増幅回路の図である。 図26に示した増幅回路のゲイン調整方法を説明する図である。 角速度センサの感度調整方法の他の例を示す図であり、角速度センサの要部平面図である。 入力装置のヨー方向及びピッチ方向の感度測定方法の一例を示す図である。 入力装置のヨー方向及びピッチ方向の感度測定方法の他の例を示す図である。 入力装置のヨー方向及びピッチ方向の感度測定方法のさらに他の例を示す図である。 入力装置のヨー方向及びピッチ方向の角速度測定データの一例を示す図である。 入力装置の校正方法を説明する工程フローである。
符号の説明
1…空間操作型入力装置
2…ポインタ
3、103…画面
4…アイコン
5、105…表示装置
10、50、60、70、80…筐体
15…角速度センサユニット
16…加速度センサユニット
17、17A、17B、17C…センサユニット
19、35…MPU
40…制御装置
100…制御システム
151…第1の角速度センサ
152…第2の角速度センサ
161…第1の加速度センサ
162…第2の加速度センサ

Claims (20)

  1. 画面上のポインタを制御する空間操作型入力装置であって、
    筐体と、
    前記筐体の動きを検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した検出値に基づき、前記筐体の第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値と、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する移動値算出手段と、
    前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動させるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動させるための第2の補正移動値を算出する補正手段と
    を具備する空間操作型入力装置。
  2. 請求項1に記載の空間操作型入力装置であって、
    前記画面上の前記第1の方向が前記画面の横方向、前記画面上の前記第2の方向が前記画面の縦方向としたとき、前記補正手段は、前記第2の補正係数を前記第1の補正係数より大きい値に設定する
    空間操作型入力装置。
  3. 請求項2に記載の空間操作型入力装置であって、
    前記画面のアスペクト比は16:9以下である
    空間操作型入力装置。
  4. 請求項1に記載の空間操作型入力装置であって、
    前記検出手段は、重力方向をさらに検出し、
    前記移動値算出手段は、前記重力方向を前記第2の軸として前記第2の移動値を算出し、前記重力方向に垂直な方向を前記第1の軸として前記第1の移動値を算出し、
    前記補正手段は、前記第2の補正係数を前記第1の補正係数より大きい値に設定する
    空間操作型入力装置。
  5. 請求項1に記載の空間操作型入力装置であって、
    前記移動値算出手段は、前記画面の幅が長い方の方向を前記第1の軸に沿う方向として前記第1の移動値を算出し、前記画面の幅が短い方の方向を前記第2の軸に沿う方向として前記第2の移動値を算出し、
    前記補正手段は、前記第1の補正係数を前記第2の補正係数より大きい値に設定する
    空間操作型入力装置。
  6. 請求項5に記載の空間操作型入力装置であって、
    前記画面のアスペクト比は2:1以上である
    空間操作型入力装置。
  7. 請求項1に記載の空間操作型入力装置であって、
    前記第1の移動値及び前記第2の移動値の算出に関連する、前記検出手段の感度ばらつきを補償する第1の補償手段をさらに具備する
    空間操作型入力装置。
  8. 請求項1に記載の空間操作型入力装置であって、
    前記第1の補正係数及び前記第2の補正係数のうち少なくとも一方を調整する調整手段をさらに具備する
    空間操作型入力装置。
  9. 請求項1に記載の空間操作型入力装置であって、
    重力方向に対する前記筐体の姿勢変化に関連して、前記第1の補正移動値及び第2の補正移動値のうち少なくとも一方を補償する第2の補償手段をさらに具備する
    空間操作型入力装置。
  10. 筐体と、前記筐体の動きを検出する検出手段とを備える空間操作型入力装置から送信された検出値に応じて、画面上のポインタを制御する制御装置であって、
    前記検出値を受信する受信手段と、
    前記検出値に基づき、前記筐体の、第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値及び前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する移動値算出手段と、
    前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動させるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動させるための第2の補正移動値を算出する補正手段と、
    前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じて、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する座標情報生成手段と
    を具備する制御装置。
  11. 筐体と、前記筐体の動きを検出する検出手段と、前記検出手段で検出した検出値に基づき、前記筐体の第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値と、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する移動値算出手段とを備える空間操作型入力装置から送信された算出値に応じて、画面上のポインタを制御する制御装置であって、
    前記算出値を受信する受信手段と、
    前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動させるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動させるための第2の補正移動値を算出する補正手段と、
    前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じて、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する座標情報生成手段と
    を具備する制御装置。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の制御装置であって、
    前記第1の補正係数及び前記第2の補正係数のうち少なくとも一方を調整する調整手段をさらに具備する
    制御装置。
  13. 画面上のポインタを制御する制御システムであって、
    筐体と、
    前記筐体の動きを検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した検出値に基づき、前記筐体の第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値と、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する移動値算出手段と、
    前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動させるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動させるための第2の補正移動値を算出する補正手段と、
    前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値を、入力情報として送信する送信手段とを有する空間操作型入力装置と、
    前記入力情報を受信する受信手段と、
    前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じた、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する座標情報生成手段とを有する制御装置と
    を具備する制御システム。
  14. 画面上のポインタを制御する制御システムであって、
    筐体と、
    前記筐体の動きを検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した検出値を送信する送信手段とを有する空間操作型入力装置と、
    前記検出値を受信する受信手段と、
    前記検出値に基づき、前記筐体の、第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値及び前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する移動値算出手段と、
    前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動さるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動さるための第2の補正移動値を算出する補正手段と、
    前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じて、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する座標情報生成手段とを有する制御装置と
    を具備する制御システム。
  15. 画面上のポインタを制御する制御システムであって、
    筐体と、
    前記筐体の動きを検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した検出値に基づき、前記筐体の第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値と、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する移動値算出手段と、
    前記移動値算出手段で算出した算出値を送信する送信手段とを有する空間操作型入力装置と、
    前記算出値を受信する受信手段と、
    前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記画面上の第1の方向で前記ポインタを移動さるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動さるための第2の補正移動値を算出する補正手段と、
    前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じて、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する座標情報生成手段とを有する制御装置と
    を具備する制御システム。
  16. 第1の軸方向の、空間操作型入力装置の筐体の動きを検出することで第1の検出値を出力し、
    前記第1の軸方向に直交する第2の軸方向の前記筐体の動きを検出することで第2の検出値を出力し、
    前記第1の検出値及び前記第2の検出値に基づき、前記筐体の、前記第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値及び前記第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出し、
    前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する画面上の第1の方向でポインタを移動さるための第1の補正移動値を算出し、
    前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動さるための第2の補正移動値を算出し、
    前記第1の補正移動値及び前記第2の補正移動値に応じた、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する
    制御方法。
  17. 第1の軸方向の筐体の動きを検出するための第1の検出手段の検出値に基づいて算出される、第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値に乗ぜられ、前記第1の軸に対応する画面上の第1の方向でポインタを移動させるための第1の補正移動値の算出に用いられる第1の補正係数を第1の記憶手段に記憶し、
    前記第1の軸に直交する第2の軸方向の前記筐体の動きを検出するための第2の検出手段の検出値に基づいて算出される、前記第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値に乗ぜられ、前記第2の軸に対応する画面上の第2の方向で前記ポインタを移動させるための第2の補正移動値の算出に用いられる、前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を第2の記憶手段に記憶し、
    前記第1の検出手段の検出感度である第1の検出感度と、前記第2の検出手段の検出感度である第2の検出感度とをそれぞれ測定し、
    前記第1の検出感度と前記第2の検出感度との差が所定値以下となるように、前記第1の検出感度と前記第2の検出感度をそれぞれ調整するために、前記第1及び第2の移動値にそれぞれ乗ぜられる第1のゲイン及び第2のゲインを、第3及び第4の記憶手段にそれぞれ記憶する
    空間操作型入力装置の製造方法。
  18. 請求項17に記載の空間操作型入力装置の製造方法であって、
    前記第1の補正係数と前記第1のゲインとを乗じた値を前記第1の記憶手段に記憶し、
    前記第2の補正係数と前記第2のゲインとを乗じた値を前記第2の記憶手段に記憶する
    空間操作型入力装置の製造方法。
  19. 請求項17に記載の空間操作型入力装置の製造方法であって、
    前記第1及び第2の検出手段を前記筐体に搭載し、
    前記筐体を前記第2の方向の軸を中心に回転または揺動させることで前記第1の検出感度を測定し、
    前記筐体を前記第1の方向の軸を中心に回転または揺動させることで前記第2の検出感度を測定する
    空間操作型入力装置の製造方法。
  20. 画面上に表示されたポインタの移動を制御するハンドヘルド装置であって、
    筐体と、
    前記画面を表示する表示部と、
    前記筐体の動きを検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した検出値に基づき、前記筐体の第1の軸方向の動きに応じた第1の移動値と、前記第1の軸に直交する第2の軸方向の動きに応じた第2の移動値を算出する移動値算出手段と、
    前記第1の移動値に第1の補正係数を乗じることで、前記第1の軸に対応する前記表示部に画面上の第1の方向で前記ポインタを移動させるための第1の補正移動値を算出し、前記第2の移動値に前記第1の補正係数とは異なる第2の補正係数を乗じることで、前記第2の軸に対応する前記画面上の第2の方向で前記ポインタを移動させるための第2の補正移動値を算出する補正手段と
    を具備するハンドヘルド装置。
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