JP4626671B2 - 入力装置及び制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、GUI(Graphical User Interface)を操作するための空間操作型の入力装置及び制御システムに関する。
PC(Personal Computer)で普及しているGUIのコントローラとして、主にマウスやタッチパッド等のポインティングデバイスが用いられている。GUIは、従来のPCのHI(Human Interface)にとどまらず、例えばテレビを画像媒体としてリビングルーム等で使用されるAV機器やゲーム機のインターフェースとして使用され始めている。このようなGUIのコントローラとして、ユーザが空間で操作することができるポインティングデバイスが多種提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
特許文献1には、2軸の角速度ジャイロスコープ、つまり2つの角速度センサを備えた入力装置が開示されている。ユーザは、この入力装置を手に持って、例えば上下左右に振る。そうすると、角速度センサにより、直交する2軸の周りの角速度が検出され、その角速度に応じて、表示手段により表示されるカーソル等の位置情報としてのコマンド信号が生成される。このコマンド信号は、制御機器に送信され、制御機器は、このコマンド信号に応じて、カーソルを画面上で移動させるように制御する。
特許文献2には、3つ(3軸)の加速度センサ及び3つ(3軸)の角速度センサ(ジャイロ)を備えたペン型入力装置が開示されている。このペン型入力装置は、それぞれ3つの加速度センサ及び角速度センサにより得られる信号に基づいて種々の演算を行い、ペン型入力装置の移動方向及び移動距離を算出している。
ところで、これらの入力装置には、直接変位を検出せず、角速度や加速度などの時間微分された変位のディメンジョンにて慣性量を検出するジャイロセンサや加速度センサが使用されている。角速度センサ及び加速度センサは、入力装置の動きに応じた、基準電位に対する電位の変動を検出信号として出力する。出力された検出信号に基づいて、例えば、位置、移動量、移動速度などを含むコマンド信号が生成される。
一方、上記慣性センサは、基準電位に対する電位の変動によって入力装置の移動操作を検出しているため、基準電位にずれが生じた場合には、入力装置が停止している状態であるにもかかわらず、カーソルが等速度又は等加速度で移動してしまうという不都合がある。基準電位のずれは、例えば、圧電素子やアナログ回路素子の温度特性などに起因して発生する。
このような基準電位のずれによるカーソルの誤移動を解消するためには、定期的又は非定期的に基準電位を校正する必要がある。例えば、特許文献3には、ジャイロセンサの出力が所定の閾値以下である場合に、ジャイロセンサの基準電位を校正することが開示されている。
特開2001−56743号公報 特開平10−301704号公報 米国特許第5825350号明細書
特許文献3に記載の校正方法では、入力装置の操作中においても一定の条件さえ満たせば校正が開始される。このため、ユーザが入力装置を一方向にゆっくり、ほぼ等速度に近い状態で移動させている間に、そのときのジャイロセンサの出力値を基準として基準電位の校正が実行される場合がある。この場合、入力装置の移動を停止させた状態であっても、カーソルが上記一方向とは反対の方向へ勝手に移動してしまうという不具合がある。
一方、校正開始の基準となるセンサ出力の閾値をより厳しく設定することで、上記問題の解消を図ることも可能である。しかしながら、閾値をより厳しく設定すると、ノイズや環境下の微小振動のために、入力装置が実際に操作されていない、あるいは、静定状態であるにもかかわらず、校正モードに移行できないという新たな不具合が発生するおそれがある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、センサを適正に校正することができる入力装置及び制御システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る入力装置は、筺体と、
基準電位を有し、前記筺体の動きに応じた前記基準電位に対する電位の変動を検出信号として出力するセンサモジュールと、
前記センサモジュールの出力に基づいて前記ポインタを移動させるための速度値であるポインタ速度値を算出する速度算出ユニットと、
前記基準電位を校正する処理である校正モードを実行する第1の実行手段と、
前記速度算出ユニットで算出されたポインタ速度値に応じて画面上でポインタを移動させる処理である操作モードを実行する第2の実行手段と、
外部からの入力操作に応じて前記校正モードの実行と前記操作モードの実行とを切り替えるスイッチとを具備する。
本発明では、外部からの入力操作に応じて校正モードの実行と操作モードの実行とを切り替えるスイッチを備えているので、入力装置の静定状態の検出にユーザによる入力装置の使用の意図を反映させることが可能となる。これにより、センサモジュールを適正に校正することが可能となる。
本発明に係る入力装置において、前記センサモジュールは、第1の方向を中心軸とする回転方向の角速度を検出する角速度センサを含むことができる。これにより、上記角速度センサの検出精度を高めて、ポインタの誤移動を抑えることが可能となる。
なお、上記センサモジュールは、上記第1の方向を中心軸とする回転方向の角速度を検出する第1の角速度センサに加えて、上記第1の方向と直交する又は交差する方向を中心軸とする回転方向の角速度を検出する第2の角速度センサを含む構成としてもよい。
本発明に係る入力装置において、前記校正モードは、校正の準備モードを含むことができる。これにより、上記スイッチが校正モードの実行側へ切り替えられた後すぐに校正処理を開始する場合と比較して、校正の精度を高めることが可能となる。
上記校正の準備モードとしては、上記センサの出力に基づいて当該筺体の静定状態を判定する処理、上記スイッチが校正モードの実行側へ切り替えられた後所定時間経過するまで校正の開始を保留する処理などが挙げられる。
上記スイッチは、ユーザによる入力装置の使用及び非使用を検出するために、外部からの入力操作に応じて切り替え動作可能に構成される。一の形態として、上記スイッチは、入力装置をユーザが把持しているか否かを検出するセンサで構成することができる。他の形態として、上記スイッチは、入力装置を静止部上に載置しているか否かを検出するセンサで構成することができる。これらのスイッチの出力に基づいて入力装置が非使用状態であることを検出したときに上記校正モードを実行することにより、高精度かつ信頼性に優れたセンサの校正処理を行うことが可能となる。
本発明に係る入力装置において、前記センサモジュールは、第1の方向を中心軸とする回転方向の角速度を検出する角速度センサと、前記第1の方向とは異なる第2の方向の加速度を検出する第1の加速度センサとを含むことができる。また、前記第1の方向の加速度を検出する第2の加速度センサをさらに含むことができる。
加速度センサ及び角速度センサは、筺体の動きを基準電位に対する電位の変動を検出信号として出力するセンサであるため、校正モードの実行により、これらセンサの出力の適正化を図ることができる。なお、校正モードにおいては、加速度センサ及び角速度センサの双方を校正してもよいし、何れか一方のセンサのみを校正するようにしてもよい。
本発明に係る入力装置において、前記スイッチは、前記入力装置の非使用時に前記入力装置を支持するための支持手段の上に、前記入力装置が載置されたことを検出するセンサであり、前記センサは、前記入力装置が前記支持手段の上に載置されたことを検出したとき、前記校正モードの実行側に切り替えられるように構成することができる。
入力装置が非使用状態にあるとき、入力装置は静止状態であると判断することができるため、上記構成によりセンサの校正処理を適正に行うことが可能となる。
ここで、前記入力装置が前記支持手段の上に載置されているとき、前記第2の方向は鉛直方向と直交関係にあるように入力装置を構成すれば、重力の影響を受けることなく前記第1の加速度センサを校正することが可能となる。また、前記第2の方向だけでなく前記第1の方向をも鉛直方向と直交関係にあるように入力装置を構成することにより、第1、第2の両方の加速度センサを校正することが可能となる。
本発明に係る入力装置において、前記筺体はグリップ部を有し、前記スイッチは、前記グリップ部に配置された近接センサであり、前記近接センサの出力が、前記グリップ部をユーザが把持していないときの出力に相当するとき、前記校正モードの実行に切り替えられるようにしてもよい。
上記筺体のグリップ部をユーザが把持していないとき、入力装置は非使用状態すなわち静止状態にあると判断することができるため、上記構成によりセンサの校正処理を適正に行うことが可能となる。
本発明に係る入力装置において、前記入力装置は、報知手段として発光表示手段をさらに具備し、前記第1の実行手段は、前記校正モードの実行中、前記発光表示手段を第1の発光パターンで発光させ、前記第2の実行手段は、前記操作モードの実行中、前記第1の発光パターンとは異なる第2の発光パターンで前記発光表示手段を発光させるようにしてもよい。
これにより、発光パターンに応じて、入力装置が校正モードの実行中か操作モードの実行中かをユーザに対して視覚的に認識させることが可能となる。
本発明に係る入力装置において、前記入力装置は、報知手段として音響発生手段をさらに具備し、前記第1の実行手段は、前記校正モードの実行中、前記音響発生手段から第1の音響パターンで音響を発生させ、前記第2の実行手段は、前記操作モードの実行中、前記音響発生手段から前記第1の音響パターンとは異なる第2の音響パターンで音響を発生させるようにしてもよい。
これにより、音響パターンに応じて、入力装置が校正モードの実行中か操作モードの実行中かをユーザに対して聴覚的に認識させることが可能となる。
本発明に係る入力装置において、前記校正モードの実行により得られた第1の校正値を記憶する不揮発性の記憶部をさらに具備していてもよい。これにより、入力装置へ電源を再投入したときのセンサの基準値として、前回校正したセンサの基準値を用いることが可能となる。
この場合において、前記第1の実行手段は、前記校正モードの新たな実行により得られた第2の校正値と、前記記憶部に記憶された前記第1の校正値との差が第1の閾値以下のとき、前記第2の校正値を前記第1の校正値と置き換えて前記記憶部に記憶するようにしてもよい。これにより、上記第2の校正値が異常値である場合、センサの誤った校正を防止することが可能となる。
一方、前記第1の実行手段は、前記校正モードの新たな実行により得られた第2の校正値が第2の閾値以下のとき、前記第2の校正値を前記第1の校正値と置き換えて前記記憶部に記憶するようにしてもよい。これにより、センサモジュールの適正な校正を確保することが可能となる。
この場合、前記第1の実行手段は、前記第2の校正値が前記第2の閾値を超えるとき、前記校正モードを再実行し、かつ、前記校正モードの再実行により得られた第3の校正値と前記第2の校正値との差が第3の閾値以下のとき、前記第2の校正値、又は前記第3の校正値、又は前記第2及び第3の校正値の平均値を前記第1の校正値と置き換えて前記記憶部に記憶するようにしてもよい。これにより、センサモジュールのより適正な校正を実現することが可能となる。
そして、前記第1の実行手段は、前記校正モードの実行中に、前記検出信号の大きさが第4の閾値を越えたとき、前記校正モードの実行を中止することができる。これにより、入力装置に外乱などのノイズが混入した状態でセンサモジュールが校正されることを防止できるので、校正の適正化を図ることが可能となる。また、校正モードの実行中に、上記スイッチが操作モードの実行側へ切り替えられたときにも、校正モードの実行を中止することができる。これにより、入力装置が操作モードの実行中にもかかわらずセンサモジュールが校正されることを防止できるので、校正の適正化を図ることが可能となる。
一方、本発明に係る制御システムは、筺体と、
基準電位を有し、前記筺体の動きに応じた前記基準電位に対する電位の変動を検出信号として出力するセンサモジュールと、
前記センサモジュールの出力に基づいて前記ポインタを移動させるための速度値であるポインタ速度値を算出する速度算出ユニットと、
前記速度算出ユニットで算出されたポインタ速度値を送信する送信ユニットと、
前記基準電位を校正するための校正モードを実行する第1の実行手段と、
前記速度算出ユニットで算出されたポインタ速度値に応じて画面上でポインタを移動させる処理である操作モードを実行する第2の実行手段と、
外部からの入力操作に応じて前記校正モードの実行と前記操作モードの実行とを切り替えるスイッチとを有する入力装置と、
前記送信ユニットで送信されたポインタ速度値の情報を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信されたポインタ速度値に応じて前記画面上での前記ポインタの表示位置を制御する表示制御手段とを有する制御装置とを具備する。
本発明では、外部からの入力操作に応じて校正モードの実行と操作モードの実行とを切り替えるスイッチを備えているので、入力装置の静定状態の検出にユーザによる入力装置の使用の意図を反映させることが可能となる。これにより、センサモジュールを適正に校正することが可能となる。
本発明によれば、センサモジュールを適正に校正することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1の実施の形態]
(制御システム)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る制御システムを示す図である。制御システム100は、表示装置5、制御装置40及び入力装置1を含む。
図2は、入力装置1を示す斜視図である。入力装置1は、ユーザが持つことができる程度の大きさとされている。入力装置1は、筺体10、筺体10の上部に設けられた例えば2つのボタン11,12、回転式のホイールボタン13等の操作部を備えている。筺体10の上部の中央よりに設けられたボタン11は、例えばPCで用いられる入力デバイスとしてのマウスの左ボタンの機能を有し、ボタン11に隣接するボタン12はマウスの右ボタンの機能を有する。
例えば、ボタン11を長押して入力装置1を移動させることにより「ドラッグアンドドロップ」、ボタン11のダブルクリックによりファイルを開く操作、ホイールボタン13により画面3のスクロール操作が行われるようにしてもよい。ボタン11,12、ホイールボタン13の配置、発行されるコマンドの内容等は、適宜変更可能である。
図3は、入力装置1の内部の構成を模式的に示す図である。図4は、入力装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
入力装置1は、センサモジュール17、制御ユニット30、バッテリー14を備えている。
図8は、センサモジュール17を示す斜視図である。
センサモジュール17は、互いに異なる角度、例えば直交する2軸(X軸及びY軸)に沿った加速度を検出する加速度センサユニット16を有する。すなわち、加速度センサユニット16は、X軸方向の加速度を検出する加速度センサ161(第1の加速度センサ、または第2の加速度センサ)、及びY軸方向の加速度を検出する加速度センサ162(第2の加速度センサ、または第1の加速度センサ)の2つのセンサを含む。
また、センサモジュール17は、その直交する2軸の周りの角速度を検出する角速度センサユニット15を有する。すなわち、角速度センサユニット15は、Y軸方向を中心軸とする回転方向(ヨー方向)の角速度を検出する角速度センサ151(第1の角速度センサ、または第2の角速度センサ)、及びX軸方向を中心軸とする回転方向(ピッチ方向)の角速度を検出する角速度センサ152(第2の角速度センサ、または第1の角速度センサ)の2つのセンサを含む。これらの加速度センサユニット16及び角速度センサユニット15はパッケージングされ、共通基板としての回路基板25の共通の面に搭載されている。
このように、複数のセンサユニット15,16が共通の回路基板25に搭載されているので、各センサユニットが別々の回路基板に搭載される場合と比較して、センサモジュール17の小型化、薄型化、軽量化を図ることができる。
ヨー方向、ピッチ方向の角速度センサ151,152としては、角速度に比例したコリオリ力を検出する振動型のジャイロセンサが用いられる。X軸方向、Y軸方向の加速度センサ161,162としては、ピエゾ抵抗型、圧電型、静電容量型等、どのようなタイプのセンサであってもよい。角速度センサ151または152としては、振動型ジャイロセンサに限られず、回転コマジャイロセンサ、レーザリングジャイロセンサ、あるいはガスレートジャイロセンサ等が用いられてもよい。
図2及び図3の説明では、便宜上、筐体10の長手方向をZ'方向とし、筐体10の厚さ方向をX'方向とし、筐体10の幅方向をY'方向とする。この場合、上記センサモジュール17は、回路基板25の、加速度センサユニット16及び角速度センサユニット15を搭載する面がX'−Y'平面に実質的に平行となるように、筐体10に内蔵され、上記したように、両センサユニット16,15はX軸及びY軸の2軸に関する物理量を検出する。また、以降の説明では、入力装置1の動きに関し、X'軸の周りの回転の方向をピッチ方向、Y'軸の周りの回転の方向をヨー方向といい、Z'軸(ロール軸)の周りの回転の方向をロール方向という場合もある。
制御ユニット30は、メイン基板18、メイン基板18上にマウントされたMPU19(Micro Processing Unit)(あるいはCPU)、水晶発振器20、送信機21、メイン基板18上にプリントされたアンテナ22を含む。
MPU19は、必要な揮発性メモリ及び不揮発性メモリ(記憶部)を内蔵している。MPU19は、センサモジュール17の検出信号、操作部による操作信号等が入力され、これらの入力信号に応じて所定の制御信号を生成するため、各種の演算処理等を行う。上記メモリは、MPU19とは別体で設けられていてもよい。なお、上記不揮発性メモリは、後述する校正モードの実行時に読み出されるプログラム、各種演算に必要なパラメータ、校正モードの実行により得られた校正値などを記憶する。
典型的には、センサモジュール17はアナログ信号を出力するものである。この場合、MPU19は、A/D(Analog/Digital)コンバータを含む。しかし、センサモジュール17がA/Dコンバータを含むユニットであってもよい。
MPU19により、または、MPU19及び水晶発振器20により、速度算出ユニットが構成される。
送信機21(送信手段)は、MPU19で生成された制御信号(入力情報)をRF無線信号として、アンテナ22を介して制御装置40に送信する。送信機21及びアンテナ22のうち少なくとも一方により送信ユニットが構成される。
水晶発振器20は、クロックを生成し、これをMPU19に供給する。バッテリー14としては、乾電池または充電式電池等が用いられる。
制御装置40はコンピュータであり、図1に示すように、MPU35(あるいはCPU)、RAM36、ROM37、ビデオRAM41、アンテナ39及び受信機38などを含む。
受信機38(受信手段)は、入力装置1から送信された制御信号を、アンテナ39を介して受信する。MPU35(表示制御手段)は、その制御信号を解析し、各種の演算処理を行う。これにより、表示装置5の画面3上に表示されたUIを制御する表示制御信号が生成される。ビデオRAM41は、その表示制御信号に応じて生成される、表示装置5に表示される画面データを格納する。
制御装置40は、入力装置1に専用の機器であってもよいが、PC等であってもよい。制御装置40は、PCに限られず、表示装置5と一体となったコンピュータであってもよいし、オーディオ/ビジュアル機器、プロジェクタ、ゲーム機器、またはカーナビゲーション機器等であってもよい。
表示装置5は、例えば液晶ディスプレイ、EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等が挙げられるが、これらに限られない。あるいは、表示装置5は、テレビジョン放送等を受信できるディスプレイと一体となった装置でもよい。
図5は、表示装置5に表示される画面3の例を示す図である。画面3上には、アイコン4やポインタ2等のUIが表示されている。アイコンとは、コンピュータ上のプログラムの機能、実行コマンド、またはファイルの内容等が画面3上で画像化されたものである。なお、画面3上の水平方向X軸方向とし、垂直方向をY軸方向とする。以降の説明の理解を容易にするため、特に明示がない限り、入力装置1で操作される対象となるUIがポインタ2(いわゆるカーソル)であるとして説明する。
図6は、ユーザが入力装置1を握った様子を示す図である。図6に示すように、入力装置1は、上記ボタン11、12、13のほか、例えばテレビ等を操作するリモートコントローラに設けられるような各種の操作ボタンや電源スイッチ等の操作部を備えていてもよい。このようにユーザが入力装置1を握った状態で、入力装置1を空中で移動させ、あるいは操作部を操作することにより、その入力情報が制御装置40に出力され、制御装置40によりUIが制御される。
(制御システムの基本動作)
次に、入力装置1の動かし方及びこれによる画面3上のポインタ2の動きの典型的な例を説明する。図7はその説明図である。
図7(A)、(B)に示すように、ユーザが入力装置1を握った状態で、入力装置1のボタン11、12が配置されている側を表示装置5側に向ける。ユーザは、親指を上にし子指を下にした状態、いわば握手する状態で入力装置1を握る。この状態で、センサモジュール17の回路基板25(図8参照)は、表示装置5の画面3に対して平行に近くなり、センサモジュール17の検出軸である2軸が、画面3の水平軸(X軸)及び垂直軸(Y軸)に対応するようになる。以下、このような図7(A)、(B)に示す入力装置1の姿勢を基本姿勢という。
図7(A)に示すように、基本姿勢の状態で、ユーザが手首や腕を左右方向、つまりヨー方向に振る。このとき、X’軸方向の加速度センサ161は、X’軸方向の加速度ax(第1の加速度値、または第2の加速度値)を検出し、ヨー方向の角速度センサ151は、Y’軸の周りの角速度ωψ(第1の角速度値、または第2の角速度値)を検出する。これらの検出値に基づき、制御装置40は、ポインタ2がX軸方向に移動するようにそのポインタ2の表示を制御する。
一方、図7(B)に示すように、基本姿勢の状態で、ユーザが手首や腕を上下方向、つまりピッチ方向に振る。このとき、Y’軸方向の加速度センサ162は、Y’軸方向の加速度ay(第2の加速度値、または第1の加速度値)を検出し、ピッチ方向の角速度センサ152は、X’軸の周りの角速度ωθ(第2の角速度値、または第1の角速度値)を検出する。これらの検出値に基づき、制御装置40は、ポインタ2がY軸方向に移動するようにそのポインタ2の表示を制御する。
以降の説明では、絶対的な座標系をX軸、Y軸及びZ軸で表す。一方、入力装置1と一体的に動く座標系(入力装置1の座標系)をX’軸、Y’軸及びZ’軸で表す。
後に詳述するが、一実施の形態では、入力装置1のMPU19が、内部の不揮発性メモリに格納されたプログラムに従い、センサモジュール17で検出された各検出信号に基づきヨー及びピッチ方向の速度値を算出する。入力装置1は、この速度値を制御装置40に送信する。
制御装置40は、単位時間当りのヨー方向の変位を、画面3上のX軸上でのポインタ2の変位量に変換し、単位時間当りのピッチ方向の変位を、画面3上のY軸上でのポインタ2の変位量に変換することにより、ポインタ2を移動させる。
典型的には、制御装置40のMPU35は、所定のクロック数ごとに供給されてくる速度値について、(n−1)回目に供給された速度値に、n回目に供給された速度値を加算する。これにより、当該n回目に供給された速度値が、ポインタ2の変位量に相当し、ポインタ2の画面3上の座標情報が生成される。
他の実施の形態では、入力装置1は、センサモジュール17で検出された物理量を制御装置40に送信する。この場合、制御装置40のMPU35は、ROM37に格納されたプログラムに従い、受信した入力情報に基づきヨー及びピッチ方向の速度値を算出し、この速度値に応じてポインタ2を移動させるように表示する。
次に、入力装置1及び制御システム100の動作例を説明する。図9は、その典型的な動作の例を示すフローチャートである。なお、図9〜図12に示す動作例は、入力装置1が有する「操作モード」の具体例である。
入力装置1に電源が投入される。例えば、ユーザが入力装置1または制御装置40に設けられた電源スイッチ等を入れることにより、入力装置1に電源が投入される。電源が投入されると、角速度センサユニット15から2軸の角速度信号が出力される。MPU19は、この2軸の角速度信号による第1の角速度値ωψ及び第2の角速度値ωθを取得する(ステップ101)。
また、入力装置1に電源が投入されると、加速度センサユニット16から2軸の加速度信号が出力される。MPU19は、この2軸の加速度信号による第1の加速度信号ax及び第2の加速度信号ayを取得する(ステップ102)。この加速度値の信号は、電源が投入された時点での入力装置1の姿勢(以下、初期姿勢という)に対応する信号である。以下、初期姿勢は、上記基本姿勢であるとして説明する。なお、MPU19は、典型的にはステップ101及び102の処理を所定のクロック周期に同期して行う。
MPU19は、加速度値(ax、ay)及び角速度値(ωψ、ωθ)に基づいて、所定の演算により速度値(第1の速度値Vx、第2の速度値Vy)を算出する(ステップ103)。第1の速度値VxはX軸に沿う方向の速度値であり、第2の速度値VyはY軸に沿う方向の速度値である。この速度値の算出方法については、後に詳述する。この点において、少なくともセンサモジュール17、または、MPU19及びセンサモジュール17は、入力装置1の移動信号である速度関連値を出力する移動信号出力手段として機能する。速度関連値として、本実施の形態では、速度値を例に挙げて説明する。
このように、本実施の形態では、加速度値(ax、ay)が単純に積分されて速度値(Vx、Vy)が算出されるのではなく、加速度値(ax、ay)及び角速度値(ωψ、ωθ)に基づき、速度値(Vx、Vy)が算出される。これにより、ユーザの直感に合致した入力装置1の使用感が得られ、また、画面3上のポインタ2の動きも入力装置1の動きに正確に合致する。しかしながら、必ずしも加速度値(ax、ay)及び角速度値(ωψ、ωθ)に基づき速度値(Vx、Vy)が得られなくてもよく、加速度値(ax、ay)が単純に積分されて速度値(Vx、Vy)が算出されてもよい。
MPU19は、求めたポインタ速度値(Vx、Vy)の情報を、送信機21及びアンテナ22を介して制御装置40に送信する(ステップ104)。
制御装置40のMPU35は、アンテナ39及び受信機38を介して、ポインタ速度値(Vx、Vy)の情報を受信する(ステップ105)。入力装置1は、所定のクロックごとに、つまり単位時間ごとにポインタ速度値(Vx、Vy)を送信するので、制御装置40は、これを受信し、単位時間ごとのX軸及びY軸方向の変位量を取得することができる。
MPU35は、下式(1)、(2)より、取得した単位時間当りのX軸及びY軸方向の変位量に応じた、ポインタ2の画面3上における座標値(X(t)、Y(t))を生成する(ステップ106)。この座標値の生成により、MPU35は、ポインタ2が画面3上で移動するように表示を制御する(ステップ107)(表示制御手段)。
X(t)=X(t−1)+Vx’・・・(1)
Y(t)=Y(t−1)+Vy’・・・(2)
図9では、入力装置1が主要な演算を行ってポインタ速度値(Vx、Vy)を算出していた。図10に示す実施の形態では、制御装置40が主要な演算を行う。
図10に示すように、ステップ301及び302は、ステップ101及び102と同様の処理である。入力装置1が、例えばセンサモジュール17から出力された2軸の加速度値及び2軸の角速度値である検出値の情報を制御装置40に送信する(ステップ303)。制御装置40のMPU35は、この検出値の情報を受信し(ステップ304)、ステップ103、106及び107と同様の処理を実行する(ステップ305〜307)。
以降では、図9のステップ103、図10のステップ305における速度値(Vx、Vy)の算出方法について説明する。図11は、その入力装置1の動作を示すフローチャートである。図12は、この速度値の算出方法の基本的な考え方を説明するための図である。
図12では、入力装置1を例えば左右方向(ヨー方向)へ振って操作するユーザを上から見た図である。図12に示すように、ユーザが自然に入力装置1を操作する場合、手首の回転、肘の回転及び腕の付け根の回転のうち少なくとも1つによって操作する。したがって、入力装置1の動きと、この手首、肘及び腕の付け根の回転とを比較すると、以下の1,2に示す関係があることが分かる。
1.入力装置1の加速度センサユニット16が配置された部分(以下、先端部)のY軸周りの角速度値ωψは、手首の回転による角速度、肘の回転による角速度、及び腕の付け根の回転による角速度の合成値である。
2.入力装置1の先端部のヨー方向の速度値Vxは、手首、肘、及び腕の付け根の角速度に、それぞれ、手首と先端部との距離、肘と先端部との距離、腕の付け根と先端部との距離を乗じた値の合成値である。
ここで、微小時間での入力装置1の回転運動について、入力装置1は、Y軸に平行であり、時間ごとに位置が変化する中心軸(第1の中心軸、または第2の中心軸)を中心に回転していると考えることができる。この時間ごとに位置が変化する中心軸と、入力装置1の先端部との距離を、Y軸周りの回転半径Rψ(t)(第1の回転半径、または第2の回転半径)とすると、入力装置1の先端部の速度値Vxと、角速度値ωψとの関係は、以下の式(3)で表される。すなわち、ヨー方向の速度値Vxは、Y軸周りの角速度値ωψに、中心軸と先端部との距離Rψ(t)を乗じた値となる。
Vx=Rψ(t)・ωψ・・・(3)
なお、本実施の形態では、センサモジュール17の回路基板25上に、加速度センサユニット16及び角速度センサユニット15が一体的に配置されている。したがって、回転半径Rψ(t)は中心軸からセンサモジュール17までの距離となる。しかし、加速度センサユニット16と角速度センサユニット15とが、筺体10内で離れて配置される場合には、上記したように、中心軸から加速度センサユニット16までの距離が回転半径Rψ(t)となる。
式(3)に示すように、入力装置1の先端部の速度値と、角速度値との関係は、比例定数をRψ(t)とした比例関係、つまり、相関関係にある。
上記式(3)を変形して式(4)を得る。
ψ(t)=Vx/ωψ・・・(4)
式(4)の右辺は、速度のディメンジョンである。この式(4)の右辺に表されている速度値と角速度値とがそれぞれ微分され、加速度、あるいは加速度の時間変化率のディメンジョンとされても相関関係は失われない。同様に、速度値と角速度値とがそれぞれ積分され、変位のディメンジョンとされても相関関係は失われない。
したがって、式(4)の右辺に表されている速度及び角速度をそれぞれ変位、加速度、加速度の時間変化率のディメンジョンとして、以下の式(5)、(6)、(7)が得られる。
ψ(t)=x/ψ・・・(5)
ψ(t)=ax/Δωψ・・・(6)
ψ(t)=Δax/Δ(Δωψ)・・・(7)
上記(4)、(5)、(6)、(7)のうち、例えば式(6)に注目すると、加速度値axと、角速度値Δωψが既知であれば、回転半径Rψ(t)が求められることがわかる。上述のように、第1の加速度センサ161は、X軸方向の加速度値axを検出し、第1の角速度センサ151は、Y軸の周りの角速度値ωψを検出する。したがって、Y軸周りの角速度値ωψが微分され、Y軸周りの角加速度値Δωψが算出されれば、Y軸周りの回転半径Rψ(t)が求められる。
Y軸周りの回転半径Rψ(t)が既知であれば、この回転半径Rψ(t)に、第1の角速度センサ151によって検出されたY軸の周りの角速度値ωψを乗じることで、入力装置1のX軸方向の速度値Vxが求められる(式(3)参照)。すなわち、ユーザの回転の操作量そのものがX軸方向の線速度値に変換され、ユーザの直感に合致した速度値となる。したがって、ポインタ2の動きが入力装置1の動きに対して自然な動きとなるため、ユーザによる入力装置の操作性が向上する。
この速度値の算出方法については、ユーザが入力装置1を上下方向(ピッチ方向)へ振って操作する場合にも適用することができる。
図11では、式(6)が用いられる例について説明する。図11を参照して、入力装置1のMPU19は、ステップ101で取得した角速度値(ωψ、ωθ)を微分演算することで、角加速度値(Δωψ、Δωθ)を算出する(ステップ701)。
MPU19は、ステップ102で取得した加速度値(ax、ay)と、角加速度値(Δωψ、Δωθ)とを用いて、式(6)、(8)により、それぞれY軸周り及びX軸周りの回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))を算出する(ステップ702)。
ψ(t)=ax/Δωψ・・・(6)
Rθ(t)=ay/Δωθ・・・(8)
回転半径が算出されれば、式(3)、(9)により、速度値(Vx、Vy)が算出される(ステップ703)。
Vx=Rψ(t)・ωψ・・・(3)
Vy=Rθ(t)・ωθ・・・(9)
このように、ユーザによる入力装置1の回転の操作量そのものがX軸及びY軸方向の線速度値に変換され、ユーザの直感に合致した速度値となる。
また、加速度センサユニット16で検出された加速度値(ax、ay)が、そのまま用いられることにより、計算量が少なくなり、入力装置1の消費電力を減らすことができる。
MPU19は、加速度センサユニット16から所定のクロックごとに(ax、ay)を取得し、例えば、それに同期するように速度値(Vx、Vy)を算出すればよい。あるいは、MPU19は、複数の加速度値(ax、ay)のサンプルごとに、速度値(Vx、Vy)を1回算出してもよい。
(センサ出力の検出)
さて、本実施形態の入力装置1においては、直接変位を検出せず、角速度、加速度などの時間微分された変位のディメンジョンにて慣性量を検出する角速度センサ(角速度センサユニット15)や加速度センサ(加速度センサユニット16)を含むセンサモジュール17が使用されている。これらの慣性センサは、筺体10の動きに応じた、基準電位に対する電位の変動を検出信号として出力する。
以下、角速度センサを例に挙げて角速度の検出方法の一例について説明する。
図13(A)に角速度センサの出力の一例を示す。角速度センサは、基準電位Vrefを基準とする電位信号Sωを出力する。時刻t0における角速度値ω(t0)は、角速度信号Sω(t0)を参照して式(10)に示す演算で求めることができる。
Sω(t0)=V(t0)−Vref・・・(10)
基準電位Vrefは、グラウンド電位でもよいし、グラウンド電位に対してオフセットしたDC(直流)電位でもよい。この基準電位Vrefは、DCオフセット(値)、DCセンター(値)などとも呼ばれることがある。いずれにしても、角速度センサの出力信号Sωには、基準電位Vrefと、入力装置(筺体)の動きに応じた基準電位Vrefに対する電位信号が含まれる。筺体の動きがゆっくりであるほど基準電位Vrefに対する電位の差(V)は小さく、筺体の動きが大きいほど、基準電位Vrefに対する電位の差(V)は大きい。したがって、基準電位Vrefが既知でないと、筺体の動きを正確に検出することはほとんど不可能である。
(センサの校正)
センサの基準電位Vrefは、センサユニットの感度特性、周辺回路や機器の電気的特性などに応じて適宜設定される。しかし、この基準電位Vrefは、センサを構成する素子特性(温度ドリフト、振動モードの変化など)や、外的ストレス、アナログ回路の回路特性(温度特性、時定数、増幅器出力のSN比など)に応じて変動し、その変動の推移も一様でない。図13(B)に、基準電位Vrefの変動の一例を示す。
基準電位Vrefが変動すると、角速度値の算出にずれが生じる。基準電位Vrefを固定値とした場合、基準電位の変動に関係なく、設定された基準値Vrefを基準に式(10)に基づいて角速度値ωを算出してしまうからである。
例えば、図13(B)の例では、時刻t1における角速度値ω(t1)は、角速度信号Sω(t1)を基に式(11)により算出され、時刻t2における角速度値ω(t2)は、角速度信号Sω(t2)を基に式(12)で算出されることになる。
Sω(t1)=V(t1)−Vref・・・(11)
Sω(t2)=V(t2)−Vref・・・(12)
しかし、基準電位Vrefは時間とともに変動しており、予め設定された値と異なる。図13(B)の例では、時刻t1における実際の角速度値ω(t1)は、式(11)により算出された値よりΔV1だけずれが生じ、時刻t2における実際の角速度値ω(t2)は、式(12)により算出された値よりΔV2だけずれが生じる。この場合、入力装置の操作感が低下することは勿論のこと、入力装置を停止させているにもかかわらずポインタが画面上で移動するという事態を招く。
そこで、入力装置の操作感を高めるためには、基準電位Vrefの変動をキャンセルするような処理を定期的又は非定期的に実施する必要がある。この処理は、一般に校正、零点補正などと呼ばれる。図13(C)に示すように、センサの校正(基準電位の校正)を逐次行うことによって、式(13)、(14)に示すように、時刻t1、t2における角速度値ω(t1)、ω(t2)の検出精度を高めることが可能となる。
Sω(t1)=V(t1)−Vref(t1)・・・(13)
Sω(t2)=V(t2)−Vref(t2)・・・(14)
上述のように、センサの校正は、基準電位の値の修正又は再設定に相当する処理であることから、センサの出力信号に筺体の動きが反映されていない状態、すなわち入力装置が静定状態あるいは静定状態に近い状態であるほど高い校正精度が得られることになる。この種の入力装置におけるセンサの校正方法として、ジャイロセンサの出力が所定の閾値以下である場合、入力装置が静定状態であるとみなして、センサの基準電位を校正する方法が知られている(上記特許文献3参照)。
しかしながら、この方法では、入力装置の操作中においても一定の条件さえ満たせば校正が開始されてしまう。このため、ユーザが入力装置を一方向にゆっくり、ほぼ等速度に近い状態で移動させている間に、そのときのジャイロセンサの出力値を基準とした校正処理が実行される場合がある。この場合、入力装置の移動を停止させた状態であっても、カーソルが上記一方向とは反対の方向へ勝手に移動してしまうという不具合が生じてしまい、操作感の低下の原因となる。
一方、校正開始の基準となるセンサ出力の閾値をより厳しく(狭く)設定することで、上記問題の解消を図ることも考えられる。しかしながら、閾値をより厳しく設定すると、ノイズや環境下の微小振動のために、入力装置が実際に操作されていない、静定状態であるにもかかわらず、校正モードに移行できないという新たな不具合が発生するおそれがある。
(入力装置の校正機能)
本実施形態の入力装置1は、上述のように、筺体10と、センサとしてのセンサモジュール17と、速度算出ユニットとしてのMPU19とを備える。センサモジュール17は、筺体10の動きに応じて基準電位に対する電位の変動を検出信号として出力する角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16を含む。MPU19は、上述したように、センサモジュール17の検出信号に基づいてポインタ2を移動させるための速度値であるポインタ速度値(Vx、Vy)を算出し、ポインタ速度値に応じて画面3上でポインタ2を移動させる処理である操作モードを実行する機能(第2の実行手段)を有する。
MPU19は更に、上記センサの基準電位を校正する処理である校正モードを実行する機能(第1の実行手段)を有する。そして、本実施形態の入力装置1は、外部からの入力操作に応じて上記校正モードの実行と上記操作モードの実行とを切り替えるスイッチを備える。
上記スイッチは、ユーザによる入力装置の使用及び非使用を検出するために、外部からの入力操作に応じて切り替え動作可能に構成される。本実施形態において、上記スイッチは、入力装置1をユーザが把持しているか否かを検出するセンサで構成されている。
図2に示す入力装置1は、筺体10の下半部領域が、ユーザが把持するグリップ部Gとして構成されている。このグリップ部Gの一部の領域には、上記スイッチとして機能する近接センサ51が配置されている。本実施形態において、近接センサ51は、静電容量センサで構成されている。近接センサ51の出力はMPU19に供給される。
近接センサ51の出力が、グリップ部Gをユーザが把持しているときの出力に相当するとき、MPU19は当該入力装置1をユーザが使用していると認識して、上記操作モードを実行する。一方、近接センサ51の出力が、グリップ部Gをユーザが把持していないときの出力に相当するとき、MPU19は当該入力装置1をユーザが使用していないと認識して、上記操作モードの実行から上記校正モードの実行に切り替える。校正モードの詳細については後述する。
以上のように本実施形態では、外部からの入力操作に応じて(ユーザによる入力装置1の操作状態及び非操作状態を検出して)、校正モードの実行と操作モードの実行とを切り替える近接センサ51を備えている。本実施の形態によれば、ユーザが入力装置1を手に持って使用しているときにセンサモジュール17の校正処理が実行されることを防止できる。すなわち、本実施形態によれば、入力装置1の静定状態の検出にユーザによる入力装置の使用の意図を反映させることが可能となるので、センサモジュール17を適正に校正することが可能となる。
また、本実施形態によれば、筺体10のグリップ部Gをユーザが把持していないとき、入力装置1は非使用状態すなわち静止状態にあると判断することができるため、センサモジュール17の校正処理を適正に行うことが可能となる。
近接センサ51は、筺体10のグリップ部Gにおいてユーザの手による把持状態を検出できる位置であれば、場所や検出領域の広狭は限定されない。また、ユーザが右手及び左手のいずれかで筺体10を握って入力装置1を操作することをも考慮に入れて、筺体10のグリップ部Gの左右の両面に上記近接センサを配置したり、左右のいずれの手指が接触する領域に上記近接センサを配置したりしてもよい。
また、近接センサ51は静電容量センサで構成される例に限られず、例えば、フォトインタラプタなどを用いた光学センサでもよく、また、近接ではなく上記方法により接触あるいは把持圧力を検出する圧力センサなどを採用することも可能である。
一方、本実施の形態の制御システム100は、入力装置1が操作モードの実行中であるか、校正モードの実行中であるかをユーザに認識させるための報知手段を備えている。報知手段としては、例えば、図2に示すように入力装置1の筺体10の上部などに配置したモード表示ランプ61、あるいは、図5に示すように表示装置5の画面3に表示させたモード表示部62などの発光表示手段で構成することができる。
モード表示ランプ61は、ユーザが視認可能な色で発光可能な単色または複数色のLEDランプで構成することができる。MPU19は、校正モードの実行中は、モード表示ランプ61を第1の発光パターンで発光させ、操作モードの実行中は、モード表示ランプ61を第1の発光パターンとは異なる第2の発光パターンで発光させる。
モード表示ランプ61の発光パターンには、発光色、点滅態様、点滅周期が含まれる。例えば、校正モードの実行中は、比較的点滅周期の速い赤色点滅、操作モードの実行中は緑色による常時点灯などが挙げられる。なお、校正モードが複数のモードで構成されている場合、上記第1の発光パターンとして、各モードに対応した発光パターンをさらに設定することができる。
校正モードと操作モードの間でモード表示ランプ61の発光パターンを異ならせることで、入力装置1がいずれのモードであるかをユーザに容易に認識させることが可能となる。また、校正モードが実行中であることをユーザに報知することで、ユーザによる入力装置の不用意な操作を防止できる効果も期待でき、これにより適正な校正環境を維持することが可能となる。
モード表示部62は、ユーザが視認できる形態でアイコン4やポインタ2とともに画面3上に表示される。モード表示部62の表示位置は特に限定されず、例えば画面3のコーナー部に表示される。また、モード表示部62をアイコンで構成することも勿論可能である。
モード表示部62は、校正モードと操作モードとで異なる表示パターンで表示される。制御装置40のMPU35(表示制御手段)は、校正モードの実行中は、モード表示部62を第1の表示パターンで表示し、操作モードの実行中は、モード表示部62を第1の表示パターンとは異なる第2の表示パターンで表示する。この場合、入力装置1はポインタ速度値とともにモードの種別を表す識別信号を制御装置40へ送信する。MPU35は受信した識別信号に基づいて、モード表示部62の表示を制御する。
モード表示部62の表示内容は、例えば「校正モード中」又は「操作モード中」というような文字情報でもよいし、いずれのモードかを区別できるような任意の記号、マークまたはこれらと文字との組み合わせからなる情報でもよい。また、モード表示部62をモード別に異なる色で表示してもよいし、モード別に異なる態様で点滅表示させてもよい。
校正モードと操作モードの間でモード表示部62の表示パターンを異ならせることで、入力装置1がいずれのモードであるかをユーザに視覚的に認識させることが可能となる。また、校正モードが実行中であることをユーザに報知することで、ユーザによる入力装置の不用意な操作を防止できる効果も期待でき、これにより適正な校正環境を維持することが可能となる。
モード表示部62は、表示装置5の画面上3に表示させる場合に限られず、例えば、制御装置40の筺体に設置したり、制御装置40の表示部上に表示させたりしてもよい。
上記報知手段は、上述したモード表示ランプ61やモード表示部62などの発光表示手段に限られない。例えば、上記報知手段は、スピーカなどの音響発生手段で構成することができる。また、発光表示手段と音響発生手段との組み合わせで上記報知手段を構成してもよい。音響発生手段は、入力装置1または制御装置40に内蔵されていてもよいし、表示装置5のスピーカで構成してもよい。
上記音響発生手段が入力装置1に内蔵される場合、MPU19は、校正モードの実行中は、上記音響発生手段から第1の音響パターンで音響を発生させ、操作モードの実行中は、上記音響発生手段から第1の音響パターンとは異なる第2の音響パターンで音響を発生させる。
また、上記音響発生手段が制御装置40に内蔵される場合、MPU35は、校正モードの実行中は、上記音響発生手段から第1の音響パターンで音響を発生させ、操作モードの実行中は、上記音響発生手段から第1の音響パターンとは異なる第2の音響パターンで音響を発生させる。
さらに、上記音響発生手段が表示装置5のスピーカで構成される場合、MPU35は、校正モードの実行中は、上記音響発生手段から第1の音響パターンで音響を発生させ、操作モードの実行中は、上記音響発生手段から第1の音響パターンとは異なる第2の音響パターンで音響を発生させる。この場合、MPU35は、表示制御信号だけでなく、モードの種類に応じた所定の音響信号を生成し、表示装置5へ出力する。音響信号としては、音声信号や楽音信号などが含まれる。
校正モードと操作モードの間で音響パターンの異なる音響を発生させることで、入力装置1がいずれのモードであるかをユーザに聴覚的に認識させることが可能となる。また、校正モードが実行中であることをユーザに報知することで、ユーザによる入力装置の不用意な操作を防止できる効果も期待でき、これにより適正な校正環境を維持することが可能となる。
(図14の校正フロー)
次に、校正モードの一実施の形態について説明する。図14は、MPU19によるセンサモジュール17の校正フローである。図示の例では、角速度センサユニット15の校正処理を示しているが、加速度センサユニット16に対しても同様な処理を適用することができる。
ここでは、ユーザにより入力装置1が操作されているときの状態から説明する。ステップ1001では、入力装置1の動作モードが校正モードであるか否かが判定される。これは、近接センサ51の出力に基づいて判定される。この場合、近接センサ51の出力は、筺体10をユーザが把持しているときの出力に相当するので、入力装置1の動作モードは操作モードであると判定される。
近接センサ51の出力に基づいて、入力装置1が操作モードであると判定されると、モード表示ランプ61を上記第2の発光パターンで発光させ、さらに操作モードによる処理が実行(継続)される(ステップ1002、1003)。入力装置1の操作モードは、図9〜図12を参照して説明した動作例が該当する。ステップ1001〜1003の処理は、入力装置1が校正モードに移行するまで続けられる。
使用者が入力装置1の操作を止めて、テーブル、充電器、専用のスタンドなどの静定状態にある支持台(支持手段)の上に入力装置1が載置されたとする。この場合は通常、ユーザの手から入力装置1が離れるため、筺体10をユーザが把持していないときの出力に相当する出力が近接セン51から発信される。MPU19はこの近接センサ51の出力に基づいて、入力装置1の動作モードを操作モードから校正モードへ切り替える(ステップ1001)。
本実施の形態において、校正モードは、校正準備モードと、その後に続く校正処理モードとからなる。校正準備モードは、筺体10の静定状態を判定するためのものである。通常、入力装置1は、ユーザの手から離れると、その後しばらくの間は、慣性などの影響によりセンサモジュール17の出力が安定しない状態にある。したがって、この期間中に校正を開始すると、高い校正精度が得られない。そこで、本実施形態では、校正モードの移行後すぐに校正処理を開始するのではなく、センサモジュール17の出力を安定化させるための校正準備期間を設けることで、校正の適正化を図るようにしている。
図14を参照して、校正準備モードの一例を説明する。
まず、入力装置1が校正モードへ遷移した後、モード表示ランプ61を上記第1の発光パターンで発光させる(ステップ1004)。ここでは、上記第1の発光パターンとして、校正準備モード用の発光パターンと、校正処理中の発光パターンと、校正終了用の発光パターンの3パターンとがさらに用意されており、ステップ1004では、校正準備モード用の発光パターンでモード表示ランプ61を発光させる。
次に、この校正準備モードの設定時間を定める所定の初期カウンタ値N1を設定する(ステップ1005)。カウンタ値N1の大きさは任意であり、適宜の値に設定することができる。カウンタ値N1が大きいほど、校正準備期間は長くなる。
続いて、角速度センサユニット15の検出信号である角速度値(ωψ、ωθ)を取得する(ステップ1006)。ここでは、角速度センサユニット15の角速度値ωψ、ωθをωと総称する。なお、ωψ、ωθは個別に校正してもよいし、共通に校正してもよい。取得した角速度値はMPU19の上記メモリへ記憶される。
次に、今回取得した角速度値ω(t)と前回取得した角速度値ω(t−1)との差(絶対値)、すなわち角速度の時間変化率(角加速度)が、所定の閾値Vth1より小さいかどうかを判定する(ステップ1007)。校正準備期間中では入力装置1が静定状態または静定状態に近い状態にあるとみなすことができるので、操作モード時に比べて、ω(t)とω(t−1)との差は小さく、したがって閾値Vth1は比較的小さな値を設定することができる。
角速度値の差が閾値Vth1以上の場合、入力装置1が静定状態または静定状態に近い状態にはないと判断してステップ1004に戻る。また、角速度値の差が閾値Vth1よりも小さい場合はステップ1008に移行してカウンタ値N1が0に達しているか否かを判定する。カウンタ値N1が0に達していない場合、N1を所定量減らしてステップ1006に戻り(ステップ1009)、再び上述と同様な処理が実行される(ステップ1006〜1008)。
以上のようにして、校正準備モードが実行される。校正準備モードは、カウンタ値N1が0に達するまで続けられる。カウンタ値N1が0に達した時点で、校正処理モードが開始される(ステップ1010〜1016)。
以下、校正処理モードについて説明する。
校正処理モードへの移行後、モード表示ランプ61を上記第1の発光パターンにおける校正処理モード用の発光パターンで発光させる(ステップ1010)。この校正処理モード用の発光パターンは、上述した校正準備モード用の発光パターン(色、点滅周期など)とは異なるものである。
次に、この校正処理モードの設定時間を定める所定の初期カウンタ値N2を設定する(ステップ1011)。カウンタ値N2の大きさは任意であり、適宜の値に設定することができる。カウンタ値N2が大きいほど、校正に用いる参照用の角速度値のサンプル数が増加するため校正の精度は高まるものの、校正の処理期間は長くなる。
続いて、角速度センサユニット15から出力される角速度データω(ωψ、ωθ)を取得する(ステップ1012)。取り込まれた角速度値は、MPU19の上記メモリ(記憶部)に記憶される。校正処理モードの実行中は、上記校正準備モードを経ているため入力装置1の静定状態はほぼ完全に担保されている。したがって、このときの角速度センサユニット15の出力は、角速度がゼロの値、すなわち基準電位にほぼ等しい値となる。
取り込んだ角速度データをメモリに記憶した後、ステップ1013に移行して、カウンタ値N2が0に達したか否かを判定する。カウンタ値N2が0でない場合、カウンタ値N2を所定量減らしてステップ1010に戻り(ステップ1014)、再び上述と同様な処理が実行される(ステップ1011〜1013)。
角速度データの取り込みは、カウンタ値N2が0に達するまで繰り返される。カウンタ値N2が0に達したとき、MPU19は、取り込んだ各角速度データの平均値(ωref)を算出し、この値をメモリに記憶する(ステップ1015)。記憶した角速度データの平均値(ωref)は、基準電位Vrefの校正値(第1の校正値)として適用される。
以上のようにして校正処理モードが実行される。校正値をメモリに記憶した後は、入力装置1のモード表示ランプ61を上記第1の発光パターンにおける校正終了用の発光パターンで発光させて(ステップ1016)、ステップ1001へ戻り、再び上述の処理を実行する。
本実施形態においては、校正モードの実行により得られた校正値を記憶する不揮発性のメモリを備えているので、入力装置1の電源を再投入したときのセンサモジュール17の基準値として、前回校正したセンサモジュール17の基準値を用いることが可能となる。これにより、常に最新の基準値でセンサモジュール17による角速度検出を行うことができる。
ここで、ステップ1015における校正値のメモリへの書き込みに際しては、校正モードの新たな実行により得られた校正値(第2の校正値)と、メモリに記憶されている前回の校正モードの実行により得られた校正値(第1の校正値)とを比較し、その差がある一定の閾値(第1の閾値)以下のときに限って、今回の校正値(第2の校正値)を前回の校正値(第1の校正値)と置き換えてメモリへ記憶するようにしてもよい。これにより、今回の校正値が異常値である場合、センサモジュールの誤った校正を防止することが可能となる。
また、校正モードの新たな実行により得られた校正値(第2の校正値)がある一定の閾値(第2の閾値)以下のときに限って、今回の校正値(第2の校正値)を前回の校正値(第1の校正値)と置き換えてメモリへ記憶するようにしてもよい。これにより、センサモジュールの適正な校正を確保することができる。
一方、今回の校正値(第2の校正値)が上記第2の閾値を越えるときは、校正モードを再実行する。そして、校正モードの再実行により得られた校正値(第3の校正値)と今回の校正値(第2の校正値)との差がある一定の閾値(第3の閾値)以下のとき、上記第2の校正値を上記第1の校正値と置き換えてメモリへ記憶するようにしてもよい。この場合、メモリへ記憶する校正値は上記第2の校正値のみに限られず、例えば、上記第3の校正値でもよいし、第2及び第3の校正値の平均値でもよい。これにより、センサモジュールの適正な校正を実現することができる。
そして、校正モードの実行中に、角速度センサの検出信号の大きさが、入力装置1が操作されたと判断できるのに十分なある一定の閾値(第4の閾値)を越えたとき、校正モードの実行を中止するようにしてもよい。これにより、入力装置1に外乱などのノイズが混入した状態でセンサモジュール17が校正されることを防止できるので、校正の適正化を図ることが可能となる。また、校正モードの実行中に、近接センサ51が操作モードの実行側へ切り替えられたときにも、校正モードの実行を中止することができる。これにより、入力装置1が操作モードの実行中にもかかわらずセンサモジュール17が校正されることを防止できるので、校正の適正化を図ることが可能となる。
(図15の校正フロー)
図15は、他の実施形態によるセンサモジュールの校正フローを示している。図15におけるステップ2001〜2003は、図14におけるステップ1001〜1003と同一の処理内容である。本例では、校正準備モード(ステップ2004〜2007)の処理内容が図14の校正準備モード(ステップ1001〜1009)と異なっている。
本例における校正準備モードは、設定したカウンタ値N1のカウントダウンのみで校正準備モードが終了し、校正処理モードへ移行する。つまり、校正モードに遷移した後の所定時間内でセンサモジュールの出力が静定するとみなして、校正処理モードを実行するようにしている。これにより、校正準備モードの実行に要する演算量を低減できるので、システムの構築が容易となる。
本例における校正処理モード(ステップ2008〜2013)は、図14における校正処理モード(ステップ1010〜1015)と同一の処理内容を有するので、ここではその説明は省略する。
(図16の校正フロー)
図16は、更に他の実施形態によるセンサモジュールの校正フローを示している。図16におけるステップ3001〜3003は、図14におけるステップ1001〜1003と同一の処理内容である。本例では、校正準備モードと校正処理モードとが一部において融合している点で図14の校正フローと異なっている。具体的に、本例では、ステップ3004〜3008のルーチンが校正準備モードの実行に相当し、ステップ3004〜3006、3009〜3011のルーチンが校正処理モードの実行に相当する。
図16に示す校正モードでは、まず、所定の初期カウンタ値N3を設定する(ステップ3004)。次に、角速度値ωを取り込む(ステップ3005)。取り込んだ角速度値はメモリへ記憶される。続いて、取り込んだ角速度値ω(t)と前回取り込んだ角速度値ω(t−1)との差(絶対値)を判定する(ステップ3006)。上記差がある一定の閾値Vth2より小さい場合、入力装置1のモード表示ランプ61を校正モード用の上記第1の発光パターンで表示させる(ステップ3009)。その後、カウンタ値N3が0に達したかを判定し(ステップ3010)、カウンタ値N3が0に達していないときはカウンタ値N3を所定量減算してステップ3004へ戻る(ステップ3011)。
ステップ3006において、角速度値の差が閾値Vth2以上の場合、角速度センサが静定状態にないと判断し、上記メモリに書き込んだ角速度値を一旦リセット(消去)してステップ3004へ戻る(ステップ3007)。この際、モード表示ランプ61を校正準備(校正のやり直し)用の発光パターンで発光させてもよい(ステップ3008)。また、ステップ3007は任意であり、必要に応じて省略することができる。
ステップ3010において、カウンタ値N3が0に達すると、カウンタ値N3の設定後これが0に達するまでの間にメモリへ取り込んだ角速度値の平均値(ωref)を算出し、これを再びメモリへ記憶する(ステップ3012)。校正値をメモリに記憶した後は、必要に応じて、入力装置1のモード表示ランプ61を上記第1の発光パターンにおける校正終了用の発光パターンで発光させ、ステップ3001へ戻り、再び上述の処理を実行する。
以上のようにして、入力装置1の校正処理が実行される。上記の例では、角速度センサユニット15を校正する例について説明したが、同様な方法で加速度センサユニット16を校正することが可能である。
[第2の実施の形態]
図17は、本発明の第2の実施の形態による入力装置60の概略構成を示しており、(A)は平面図、(B)は側面図である。
本実施の形態の入力装置60は、図示する形態の筺体63を有している。筺体63は、カーソルキーボタンを含む第1の操作キー群64と、テンキーボタンを含む第2の操作キー群65とが配置された表面63aと、その反対側の裏面63bとを有する。筺体63の内部には、上述の第1の実施の形態と同様、制御ユニット30やバッテリー14(図3)、センサモジュール17(図8)などが収容されており、特に、センサモジュール17は、筺体63の前方側端部63Fに収容されている。したがって、前方側端部63Fを画面に向けて操作することによって、上述の第1の実施の形態と同様に、ポインタの移動操作が可能となる。
本実施の形態の入力装置60は、筺体63の前面側の裏面63bに、外部からの入力操作に応じて操作モードの実行と校正モードの実行とを切り替えるスイッチ52を備えている。
スイッチ52は、感圧式のセンサ、プッシュ式のボタン等で構成されている。筺体63がテーブルなどの静定状態にある支持台(支持手段)の上に載置されたとき、入力装置60の自重でスイッチ52はオンとなり、入力装置60を校正モード側に切り替える。また、ユーザによって入力装置60が空中で操作されているとき、スイッチ52はオフとなり、入力装置60を操作モード側に切り替える。
本実施の形態の入力装置60においては、校正モードの実行と操作モードの実行とを切り替えるスイッチ52が筺体63の裏面側に配置されているため、ユーザが入力装置を手に持って空中で使用しているときに校正モードが実行されることはない。
したがって本実施の形態によれば、ユーザが入力装置60を手に持って使用しているときにセンサモジュール17の校正処理が実行されることを防止できる。すなわち、入力装置60の静定状態の検出にユーザによる入力装置の使用の意図を反映させることが可能となるので、センサモジュール17の検出信号を適正に校正することが可能となる。
一方、入力装置60が上記支持台の上に載置され、ユーザの手から離れると、スイッチ52の切り替えによりセンサモジュール17の校正処理が実行される。校正モードの実行は、図14〜図16を参照して説明した上述の第1の実施の形態と同様であるので、ここではその説明は省略する。
[第3の実施の形態]
図18は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の入力装置80は、筺体81と、ボタン82と、モード表示ランプ83と、電源スイッチ84などを備えている。筺体81の内部には、上述の第1の実施の形態と同様、制御ユニット30やバッテリー14(図3)、センサモジュール17(図8)などが収容されており、特に、センサモジュール17は、筺体81の前方側(図において上方側)端部に収容されている。したがって、筺体81の前方側端部を画面に向けて操作することによって、上述の第1の実施の形態と同様に、ポインタの移動操作が可能となる。
本実施の形態の入力装置80は、筺体81の図において下方側端部の近傍に、操作モードの実行と校正モードの実行とを切り替える内部スイッチ53を備えている。この内部スイッチ53は筺体81に内部に配置されており、校正用治具(支持手段)70に入力装置80が載置またはセットされることで、入力装置80の動作モードを操作モードの実行から校正モードの実行に切り替えられる。
校正用治具70は、センサモジュール17の校正を行うためのもので、静止した水平面に載置される。校正用治具70は、図18(C)に示すように直方形状を有し、その上面に、入力装置80が挿通される開口71が形成されている。校正用治具70の内部には、開口71に連通し入力装置80の下半部を収容する空間部73が形成されている。空間部73の底部には、図18(A)、(B)に示すように、校正用治具70に入力装置80が挿通されたとき、筺体81の内部に進入して内部スイッチ53を操作する操作片72が設けられている。内部スイッチ53が操作片72によって入力操作を受けたことをMPU19が検出することで、センサモジュール17の校正モードの実行を開始する。
本実施の形態においても、上述の各実施の形態と同様に、入力装置の非使用時に限って校正処理を実施する構成であるので、精度の高い校正が実現可能となる。校正用治具70は、入力装置80の充電器(クレイドル)として用いることも可能である。なお、校正方法は図14〜図16を参照して説明した上述の第1の実施の形態と同様であるので、ここではその説明は省略する。
ここで、内部スイッチ53は、押圧式のスイッチは勿論、操作片72の接近を光学的、電気的または磁気的に検出するセンサなどによって構成することができる。または、上記校正用治具を充電器(クレイドル)としても兼用する場合には、当該充電器からの通電をトリガとして入力装置を校正モードに移行させるようにしてもよい。
また、校正用治具70は、センサモジュール17の加速度検出軸が鉛直軸と直交するように入力装置80を支持することが可能に構成されている。したがって、入力装置80が校正用治具70に載置された状態では、センサモジュール17の加速度検出軸(X'軸及びY'軸)は重力方向に対して直交関係となる。これにより、重力成分の影響を受けずに加速度センサユニット16(図8)の校正を高精度に行うことが可能となる。
加速度センサの校正は重力成分の影響を受け易いため、本実施形態のように、専用の校正用治具70を用いることのみによって、加速度センサユニット16の校正を可能としている。これにより、加速度センサが不用意に校正されることを防止して、センサモジュール17の安定した出力精度を維持することができる。このような趣旨から、本実施の形態は、入力装置の製造工場やメンテナンス工場などのように、ユーザが関与できない場所あるいは方法で実施されるようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、以上の実施の形態では、筺体の動きに応じて基準電位に対する電位信号を出力するセンサとして角速度センサ及び加速度センサを挙げたが、これ以外に、地磁気センサを用いてもよい。例えば、角速度センサに代えて、地磁気センサを用いて本発明に係る入力装置を構成することも可能である。この場合、2軸または3軸加速度センサと、3軸地磁気センサとを組み合わせてセンサモジュールを構成することによっても、上述の実施の形態と同様のポインタ移動操作を実現することが可能である。
また、以上の実施形態では、入力装置の動作モード(操作モード、校正モード)の切り替えに、入力装置が静定状態または静定状態に近い状態で作動するスイッチ51、52、53を設けたが、これに限られない。
例えば、図19に、ボタン11に隣接して、動作モード切替え用のスイッチ54を備えた入力装置91を示す。この入力装置91は、スイッチ54を所定時間(例えば5秒)押し続けることで、動作モードが操作モードから校正モードへ切り替わるように構成される。この場合、校正モードの開始前にユーザによって入力装置が静定状態におかれる準備期間を確保するため、スイッチ54の操作後、所定時間経過後に校正モードを開始させるようにしてもよい。また、図示しないモード表示ランプを点灯させて、ユーザへ校正準備モード、校正処理モードへの移行を順次報知するようにしてもよい。
上記以外に、スイッチ54に代えて、例えばボタン11,12を同時に長押する操作を経て、校正モードへ移行させるようにしてもよい。
また、加速度センサの校正は、校正用治具70を用いる実施形態に限定されない。例えば、図20に示す入力装置101は、例えば、操作キー群102の所定の2つのボタンと電源スイッチ104とで、操作モードと校正モードとを切り替えるスイッチが構成されている。具体的に、図20(A)に示す入力装置において、例えば、上記2つのボタンを押しながら電源スイッチ104をオン操作することで、入力装置101の校正モードが実行される。その後、図20(B)に示すように入力装置101を静定台110の上に立たせることで、センサモジュール17の加速度検出軸(X'軸及びY'軸)を重力方向に直交させる。この状態で、加速度センサの適正な校正が実行可能となる。この場合、モード表示ランプ103を適宜の発光パターンで発光させることによって、校正処理の進行具合を報知させるようにしてもよい。
なお、校正モードへ移行させるための押圧すべきボタン及び校正モードへの遷移方法は、特定の者(例えば入力装置101の製造・管理現場の作業者など)のみが知得し得る「隠しコマンド」としてもよい。これにより、一般ユーザによる不用意な校正処理を回避することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る制御システムを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る入力装置を示す斜視図である。 上記入力装置の内部の構成を模式的に示す図である。 上記入力装置の電気的な構成を示すブロック図である。 上記制御システムにおける表示装置に表示される画面の例を示す図である。 上記入力装置をユーザが握った様子を示す図である。 上記入力装置の動かし方及びこれによる画面上のポインタの動きの典型的な例を説明するための図である。 上記入力装置に内蔵されるセンサモジュール(センサユニット)を示す斜視図である。 上記制御システムの動作を示すフローチャートである。 上記制御システムにおける制御装置が主要な演算を行う場合の制御システムの動作を示すフローチャートである。 速度値の算出方法の一実施の形態についての入力装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における速度値の算出方法の基本的な考え方を説明するための図である。 本発明の実施の形態における角速度の算出方法の一例とセンサの校正の必要性を説明するための図である。 本発明の実施の形態におけるセンサの校正方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるセンサの校正方法の他の例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるセンサの校正方法の更に他の例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における入力装置の概略構成を示しており、(A)は平面図、(B)は側面図である。 本発明の第3の実施の形態における入力装置及びその校正用治具を示す図である。 本発明に係る入力装置の校正の変形例を示す斜視図である。 本発明に係る入力装置の校正の他の変形例を示し、(A)はその斜視図、(B)はその校正モード時の姿勢を示す側面図である。
1、60、80、91、101 入力装置
2 ポインタ
3 画面
4 アイコン
5 表示装置
10、63、81 筺体
11,12、64、65、80 ボタン
13 ホイールボタン
14 バッテリー
15 角速度センサユニット
16 加速度センサユニット
17 センサモジュール
18 メイン基板
19 MPU
20 水晶発振器
21 送信機
25 回路基板
30 制御ユニット
35 MPU(表示制御手段)
38 受信機
40 制御装置
51、52、53、54 スイッチ
61、83、103 モード表示ランプ
62 モード表示部
70 校正用治具(支持手段)
100 制御システム
Vx、Vy ポインタ速度値
ω、ωψ、ωθ 角速度値
ax、ay 加速度値
Δωψ、Δωθ 角加速度値
ψ(t)、Rθ(t) 回転半径
X(t)、Y(t) 座標値

Claims (20)

  1. 筺体と、
    基準電位を有し、前記筺体の動きに応じた前記基準電位に対する電位の変動を検出信号として出力するセンサモジュールと、
    前記センサモジュールの出力に基づいてポインタを移動させるための速度値であるポインタ速度値を算出する速度算出ユニットと、
    前記基準電位を校正する処理である校正モードを実行する第1の実行手段と、
    前記速度算出ユニットで算出されたポインタ速度値に応じて画面上で前記ポインタを移動させる処理である操作モードを実行する第2の実行手段と、
    外部からの入力操作に応じて前記校正モードの実行と前記操作モードの実行とを切り替えるスイッチであって、入力装置を支持するための支持手段の上に当該入力装置が載置されたことを検出することが可能なセンサで構成され、前記入力装置が前記支持手段の上に載置されたことを検出したとき、前記校正モードの実行側に切り替えるスイッチと
    を具備する入力装置。
  2. 請求項1に記載の入力装置であって、
    前記センサモジュールは、第1の方向を中心軸とする回転方向の角速度を検出する角速度センサを含む入力装置。
  3. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記校正モードは、校正の準備モードを含む入力装置。
  4. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記センサモジュールは、前記第1の方向とは異なる第2の方向の加速度を検出する第1の加速度センサを含む入力装置。
  5. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記入力装置が前記支持手段の上に載置されているとき、前記第2の方向は鉛直方向と直交関係にある入力装置。
  6. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記センサモジュールは、前記第1の方向の加速度を検出する第2の加速度センサを含み、
    前記入力装置が前記支持手段の上に載置されているとき、前記第1の方向は鉛直方向と直交関係にある入力装置。
  7. グリップ部を有する筺体と、
    基準電位を有し、前記筺体の動きに応じた前記基準電位に対する電位の変動を検出信号として出力するセンサモジュールと、
    前記センサモジュールの出力に基づいてポインタを移動させるための速度値であるポインタ速度値を算出する速度算出ユニットと、
    前記基準電位を校正する処理である校正モードを実行する第1の実行手段と、
    前記速度算出ユニットで算出されたポインタ速度値に応じて画面上で前記ポインタを移動させる処理である操作モードを実行する第2の実行手段と、
    外部からの入力操作に応じて前記校正モードの実行と前記操作モードの実行とを切り替えるスイッチであって、前記グリップ部に配置された近接センサで構成され、前記近接センサの出力が、前記グリップ部をユーザが把持していないときの出力に相当するとき、前記校正モードの実行に切り替えるスイッチと
    を具備する入力装置。
  8. 請求項1または請求項7に記載の入力装置であって、
    前記校正モードの実行中か前記操作モードの実行中かを報知する報知手段をさらに具備する
    入力装置。
  9. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記報知手段は、発光表示手段であり、
    前記第1の実行手段は、前記校正モードの実行中、前記発光表示手段を第1の発光パターンで発光させ、
    前記第2の実行手段は、前記操作モードの実行中、前記発光表示手段を前記第1の発光パターンとは異なる第2の発光パターンで発光させる
    入力装置。
  10. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記報知手段は、音響発生手段であり、
    前記第1の実行手段は、前記校正モードの実行中、前記音響発生手段から第1の音響パターンで音響を発生させ、
    前記第2の実行手段は、前記操作モードの実行中、前記音響発生手段から前記第1の音響パターンとは異なる第2の音響パターンで音響を発生させる
    入力装置。
  11. 請求項1または請求項7に記載の入力装置であって、
    前記校正モードの実行により得られた第1の校正値を記憶する不揮発性の記憶部をさらに具備する
    入力装置。
  12. 請求項11に記載の入力装置であって、
    前記第1の実行手段は、前記校正モードの新たな実行により得られた第2の校正値と、前記記憶部に記憶された前記第1の校正値との差が第1の閾値以下のとき、前記第2の校正値を前記第1の校正値と置き換えて前記記憶部に記憶する
    入力装置。
  13. 請求項11に記載の入力装置であって、
    前記第1の実行手段は、前記校正モードの新たな実行により得られた第2の校正値が第2の閾値以下のとき、前記第2の校正値を前記第1の校正値と置き換えて前記記憶部に記憶する
    入力装置。
  14. 請求項13記載の入力装置であって、
    前記第1の実行手段は、前記第2の校正値が前記第2の閾値を超えるとき、前記校正モードを再実行し、かつ、
    前記校正モードの再実行により得られた第3の校正値と前記第2の校正値との差が第3の閾値以下のとき、前記第2の校正値、又は前記第3の校正値、又は前記第2及び第3の校正値の平均値を前記第1の校正値と置き換えて前記記憶部に記憶する
    入力装置。
  15. 請求項1に記載の入力装置であって、
    前記第1の実行手段は、前記校正モードの実行中に、前記検出信号の大きさが第4の閾値を越えたとき、前記校正モードの実行を中止する
    入力装置。
  16. 筺体と、
    基準電位を有し、前記筺体の動きに応じた前記基準電位に対する電位の変動を検出信号として出力するセンサモジュールと、
    前記センサモジュールの出力に基づいてポインタを移動させるための速度値であるポインタ速度値を算出する速度算出ユニットと、
    前記速度算出ユニットで算出されたポインタ速度値を送信する送信ユニットと、
    前記基準電位を校正する処理である校正モードを実行する第1の実行手段と、
    前記速度算出ユニットで算出されたポインタ速度値に応じて画面上で前記ポインタを移動させる処理である操作モードを実行する第2の実行手段と、
    外部からの入力操作に応じて前記校正モードの実行と前記操作モードの実行とを切り替えるスイッチであって、入力装置を支持するための支持手段の上に当該入力装置が載置されたことを検出することが可能なセンサで構成され、前記入力装置が前記支持手段の上に載置されたことを検出したとき、前記校正モードの実行側に切り替えるスイッチとを有する入力装置と、
    前記送信ユニットで送信されたポインタ速度値の情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信されたポインタ速度値に応じて前記画面上での前記ポインタの表示位置を制御する表示制御手段とを有する制御装置と
    を具備する制御システム。
  17. グリップ部を有する筺体と、
    基準電位を有し、前記筺体の動きに応じた前記基準電位に対する電位の変動を検出信号として出力するセンサモジュールと、
    前記センサモジュールの出力に基づいてポインタを移動させるための速度値であるポインタ速度値を算出する速度算出ユニットと、
    前記速度算出ユニットで算出されたポインタ速度値を送信する送信ユニットと、
    前記基準電位を校正する処理である校正モードを実行する第1の実行手段と、
    前記速度算出ユニットで算出されたポインタ速度値に応じて画面上で前記ポインタを移動させる処理である操作モードを実行する第2の実行手段と、
    外部からの入力操作に応じて前記校正モードの実行と前記操作モードの実行とを切り替えるスイッチであって、前記グリップ部に配置された近接センサで構成され、前記近接センサの出力が、前記グリップ部をユーザが把持していないときの出力に相当するとき、前記校正モードの実行側に切り替えるスイッチとを有する入力装置と、
    前記送信ユニットで送信されたポインタ速度値の情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信されたポインタ速度値に応じて前記画面上での前記ポインタの表示位置を制御する表示制御手段とを有する制御装置と
    を具備する制御システム。
  18. 請求項16または請求項17に記載の制御システムであって、
    前記校正モードの実行中か前記操作モードの実行中かを報知する報知手段をさらに具備する
    制御システム。
  19. 請求項18に記載の制御システムであって、
    前記報知手段は、前記校正モードの実行中は第1の表示パターンで表示し、前記操作モードの実行中は、前記第1の表示パターンとは異なる第2の表示パターンで表示する表示手段である
    制御システム。
  20. 請求項18に記載の制御システムであって、
    前記報知手段は、前記校正モードの実行中は第1の音響パターンで音響を発生し、前記操作モードの実行中は、前記第1の音響パターンとは異なる第2の音響パターンで音響を発生する音響発生手段である
    制御システム。
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