JP5407863B2 - 入力装置、制御装置、制御システム及び制御方法 - Google Patents

入力装置、制御装置、制御システム及び制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、GUI(Graphical User Interface)を操作するための空間操作型の入力装置、その操作情報に応じてGUIを制御する制御装置、これらの装置を含む制御システム、及び制御方法に関する。
PC(Personal Computer)で普及しているGUIのコントローラとして、主にマウスやタッチパッド等のポインティングデバイスが用いられている。GUIは、従来のPCのHI(Human Interface)にとどまらず、例えばテレビを画像媒体としてリビングルーム等で使用されるAV機器やゲーム機のインターフェースとして使用され始めている。このようなGUIのコントローラとして、ユーザが空間で操作することができるポインティングデバイスが多種提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1には、2軸の角速度ジャイロスコープ、つまり2つの角速度センサを備えた入力装置が開示されている。ユーザは、この入力装置を手に持って、例えば上下左右に振る。そうすると、角速度センサにより、直交する2軸の回りの角速度が検出され、その角速度に応じて、表示手段により表示されるカーソル等の位置情報としての信号が生成される。この信号は、制御機器に送信され、制御機器は、この信号に応じて、カーソルを画面上で移動させるように制御する。
また、特許文献2には、2つの加速度センサを用いて、ペン型の入力装置の加速度を検出し、この加速度を積分することでペン型入力装置の移動量を算出する技術が開示されている。
特開2001−56743号公報(段落[0030]、[0031]、図3) 特開平2005−56409号公報(段落[0018]、[0021]、[0022]図1、図2)
上述のように、特許文献1に示す入力装置では、2つの角速度センサによって検出された角速度に応じて、画面上に表示されるカーソルの移動が制御される。すなわち、画面上に表示されるカーソルの移動量は、2つの角速度センサによって検出された角速度に依存する。
したがって、ユーザが入力装置に大きな角速度を与えれば、それに応じて画面上に表示されるカーソルは、高速で移動する。例えば、ユーザが手指の回転を使って、入力装置を操作する場合、入力装置の実際の移動量が小さくても、カーソルは、高速で移動する。
しかし、ユーザがわずかしか角速度を与えずに入力装置を操作する場合、たとえ入力装置の実際の移動量が大きかったとしても、画面上のカーソルは、わずかしか移動しない。例えば、ユーザが、肩を軸として腕全体を振って入力装置を操作した場合、入力装置の実際の移動量に反してカーソルはわずかしか移動しない。このように、カーソルの動きが、ユーザの感覚にそぐわない動きとなる場合がある。
一方で、特許文献2に記載のペン型入力装置は、加速度センサを用いてペン型入力装置の移動量を算出している。この場合、加速度センサによって検出された加速度に応じて、カーソルの移動量が算出されるため、ペン型入力装置の移動量に比例して、画面上に表示されるカーソルの移動量が大きくなる。しかし、入力装置で検出された加速度を積分し、カーソルの移動量を算出する際に、積分誤差が生じることから、正確な制御ができない。したがって、カーソルの動きが、ユーザの感覚にそぐわない動きとなる場合がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、画面上でのUIの動きを、ユーザの直感に合った、自然な動きとすることができる入力装置、制御装置、制御システム、及び制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る入力装置は、筐体と、第1の加速度検出部と、第1の角度関連値検出部と、算出手段とを具備する。
前記第1の加速度検出部は、前記筐体の第1の方向の第1の加速度値を検出する。
前記第1の角度関連値検出部は、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関する値である第1の角度関連値を検出する。
前記算出手段は、前記検出された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第1の方向の第1の速度値を算出する。
第1の加速度値が単に積分されて速度値が算出されるのではなく、第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき第1の速度値が算出されることにより積分誤差が無くなり、高精度な筐体の速度値の算出が可能となる。
前記算出手段は、前記検出された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第2の方向の軸回りの、時間ごとに位置が変化する回転の第1の中心軸から前記第1の加速度検出部までの距離である回転半径を算出し、前記第1の角度関連値から得られた第1の角速度値及び前記算出された回転半径に基づき、前記第1の速度値を算出する。
ユーザが、肩、肘、手首、手指等のうち少なくともいずれか1つの回転を使って、画面上に表示されたUIを操作する場合、一般的には、入力装置には時間ごとに変化する回転半径が存在する。本発明に係る入力装置においては、例えば垂直方向の軸回りの入力装置の回転半径を算出し、この回転半径に角速度値を乗じることで、入力装置の速度値を算出することができる。このように回転半径から速度値が算出されることで、たとえばユーザが肩を軸として腕全体を振って入力装置を操作した場合であっても、十分な出力(速度値)を得ることが可能となり、全体として、画面上でのUIの動きが、入力装置の動きに対して自然な動きとなるため、ユーザによる入力装置の操作性が向上する。
前記算出手段は、前記第1の加速度値の時間変化率である加速度変化率を算出し、前記検出された第1の角度関連値に基づき、前記第2の方向の軸回りの角加速度の時間変化率である角加速度変化率を算出することができる。そして、前記算出手段は、前記算出された、加速度変化率と角加速度変化率との比を前記回転半径として算出してもよい。
加速度変化率は、第1の加速度値の時間微分演算により求められる。角加速度変化率も同様に、第1の角度関連値の時間微分演算により求められる。特に、第1の加速度値の検出の際、重力加速度は、一定値または低周波的にバイアスされて検出されるため、第1の加速度値を微分することにより、入力装置の傾きによる重力加速度の分力の変化が生じる場合であっても、適切に回転半径を求めることができ、この回転半径から適切な速度値を算出することができる。
前記算出手段は、前記検出された第1の角度関連値に基づき角加速度値を算出し、前記第1の加速度値と前記角加速度値との比を前記回転半径として算出してもよい。これにより、計算量を少なくすることができ、入力装置の消費電力を少なくすることができる。
前記入力装置は、記憶手段と、判定手段と、更新手段とをさらに具備してもよい。
前記記憶手段は、前記加速度変化率と前記角加速度変化率との比として算出された前記回転半径を記憶する。
前記判定手段は、前記角加速度変化率が閾値より大きいか否かを判定する。
前記更新手段は、前記角加速度変化率が閾値より大きい場合に、前記記憶された前記回転半径を更新する。
前記算出手段は、前記角加速度変化率が閾値より小さい場合に、前記記憶手段に記憶された前記回転半径に前記第1の角速度値を乗じて、前記第1の速度値を算出する。
例えば、第1の角度関連値検出部により、検出された角速度値の2階微分値として、角加速度変化率が得られる場合、その計算により高周波数のノイズが拡大されてしまう。この結果、角加速度変化率に基づいて算出される回転半径及びこの回転半径に基づいて算出される速度値がノイズに影響され、正確な回転半径及び速度値が算出されない場合がある。角加速度変化率の絶対値が小さくなるに従い、ノイズが速度値に与える影響が相対的に増大する。この問題の対策として、角加速度変化率の絶対値が小さく、ノイズが速度値に与える影響が大きい場合には、記憶手段に記憶された回転半径に基づいて、速度値を算出する。これにより、ノイズが速度値に与える影響を軽減することができる。
あるいは、前記判定手段は、角加速度値が閾値より大きいか否かを判定してもよいし、前記更新手段は、前記角加速度値が前記閾値より大きい場合に、前記記憶された前記回転半径を更新してもよい。この場合、算出手段は、前記角加速度値が前記閾値より小さい場合に、前記記憶手段に記憶された前記回転半径に前記第1の角速度値を乗じて、前記第1の速度値を算出する。
前記算出手段は、前記検出された第1の角度関連値に基づき、前記第2の方向の軸回りの角加速度の時間変化率である角加速度変化率を算出し、前記第1の加速度値から、前記第1の加速度検出部に働く重力加速度の前記第1の方向の成分値を少なくとも含む低周波成分が除去された値を算出し、前記低周波成分が除去された値の時間変化率である加速度変化率を算出し、前記算出された加速度変化率と前記角加速度変化率との比を、前記回転半径として算出してもよい。
これにより、第1の加速度検出部が重力による影響、及び、入力装置の傾きによる重力加速度の分力変化による影響を受ける場合であっても、適切に回転半径を求めることができる。したがって、この回転半径から適切な速度値を算出することができる。
前記入力装置は、前記回転半径の信号の所定の周波数帯域の成分を通過させるローパスフィルタをさらに具備してもよい。これにより、ノイズが速度値に与える影響を軽減することができる。
前記算出手段は、前記第1の加速度値の時間変化率である加速度変化率を算出し、前記検出された第1の角度関連値に基づき、前記第2の方向の軸回りの角加速度の時間変化率である角加速度変化率を算出し、前記算出された、加速度変化率と角加速度変化率との回帰直線の傾きを前記回転半径として算出してもよい。あるいは、前記算出手段は、前記第1の加速度値と前記角加速度値との回帰直線の傾きを前記回転半径として算出してもよい。これらにより、正確な回転半径を求めることができ、この回転半径から正確な速度値を算出することができる。
前記入力装置は、第2の加速度検出部と、第2の角度関連検出部とをさらに具備してもよい。
前記第2の加速度検出部は、前記筐体の前記第2の方向の第2の加速度値を検出する。
第2の角度関連値検出部は、前記第1の方向の軸回りの角度に関する値である第2の角度関連値を検出する。
この場合、前記算出手段は、前記検出された第2の加速度値及び第2の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第2の方向の第2の速度値を算出することができる。
前記算出手段は、前記検出された第2の加速度値及び第2の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第1の方向の軸回りの、時間ごとに位置が変化する回転の中心軸から前記第2の加速度検出部までの距離である第2の回転半径を算出し、前記第2の角度関連値から得られた第2の角速度値及び前記算出された第2の回転半径に基づき、前記第2の速度値を算出してもよい。
前記入力装置は、前記筐体の、前記第1及び前記第2の方向の両方とは異なる第3の方向の第3の加速度を検出する第3の加速度検出部をさらに具備してもよい。
前記第1の角度関連値検出部は、前記筐体の前記第2の方向の軸回りの第1の角度値を検出してもよい。角度値の時間微分演算により角速度値が得られる。
あるいは、前記第1の角度関連値検出部は、第1の方向の軸回りの第2の角度値を検出してもよい。
第1の角度関連値検出部は、2軸または3軸の角度検出手段(例えば地磁気センサ)を有してもよい。第2及び第1の方向の軸の回りにおけるそれぞれの角度値を微分演算することで、それぞれの角速度値を算出することができる。上記のように、入力装置に3軸の加速度検出部が備えられる場合、重力方向が認識されるので、2軸の角度値を検出することができる。
前記算出手段は、前記第1の速度値を算出するための演算処理を行う処理ユニットを有してもよい。この場合、前記入力装置は、前記処理ユニットが搭載される第1の基板と、前記第1の加速度検出部が搭載される第2の基板とをさらに具備してもよい。
例えば、1つの基板に処理ユニットと第1の加速度検出部が搭載される場合に比べ、その1つの基板より、第2の基板のサイズを小さくすることができる。第2の基板のサイズが小さい場合、その分剛性が高くなり、第2の基板に加えられる機械的な応力によるひずみ、または、入力装置が動いたときに第2の基板に働く慣性力によるひずみの発生を抑制することができる。これらのひずみが発生した場合、第1の加速度検出部の検出値にノイズが混入し、検出値が劣化するおそれがあるからである。また、第1及び第2の基板が別体なので、それらの筐体内の配置の自由度が向上する。
第1の加速度検出部のほか、上記第2の加速度検出部、第1の角度関連値検出部(例えば角速度センサ)及び地磁気センサのうち少なくとも1つが第2の基板に搭載されていてもよい。あるいは、第2の基板が複数設けられ、第2の加速度検出部、角速度センサ等がそれぞれの第2の基板に搭載されてもよい。
処理ユニットは、A/Dコンバータを含んでいてもよいし、A/Dコンバータと別体でもよい。A/Dコンバータが処理ユニットと別体の場合、A/Dコンバータは、第2の基板に搭載されていてもよい。
上記入力装置は、前記第2の基板を、前記筐体または前記第1の基板に片持ち状態で接続する接続手段をさらに具備してもよい。
これにより、第2の基板の両側で筐体に接続される場合に比べ、第2の基板に加えられる応力を低減することができる。また、このような構成によれば、ユーザが筐体を強く握り、筐体が変形したとしても、第2の基板にその変形による力が極力伝わらないようにすることができ、第2の基板のひずみの発生を抑えることができる。
例えば、接続手段は、第2の基板を片持ち状態で筐体または第1の基板に接続するための、筐体に設けられた突出部を有していてもよい。
前記入力装置は、弾性体と、前記弾性体を介して前記第2の基板を前記筐体に連結する連結部材とをさらに具備してもよい。
これにより、連結部材で連結されるときに第2の基板に加えられる応力を低減できる。
前記接続手段は、前記第1の基板と前記第2の基板とを電気的に接続する導線を有してもよい。
導線は、柔らかいより線であってもよいし、適度な剛性のある導線であってもよい。柔らかいより線等の導線が用いられる場合、その導線が樹脂モールディングされることにより適度な剛性が得られる。
前記第1の角度関連値検出部は、前記筐体の第1の角速度値を検出する第1の角速度センサを有してもよい。この場合、前記第2の基板は、前記第1の加速度検出部が搭載される第1の面と、前記第1の面とは反対側に設けられ、前記第1の角速度センサが搭載される第2の面とを有してもよい。
これにより、第1の加速度検出部、及び第1の角度関連値検出部(例えば角速度センサ)(以下、センサ類という。)の両方が第2の基板の片面に設けられる場合に比べ、第2の基板のサイズを小さくすることができる。また、このような構成によれば、周囲環境の温度変化やセンサ類が発生する熱によるひずみであって、基板及びセンサ類(主にセンサ類のパッケージ材)の線膨張係数の差に起因するひずみが相殺される。第2の基板の両面から第2の基板に伝達されるので、伝達される熱的なバランスが均一になり、第2の基板の熱膨張による変形が抑制される。
前記第1の角度関連値検出部(例えば角速度センサ)の代わりに(または、角速度センサに加えて)、上述の第2の加速度検出部及び地磁気センサのうち少なくとも1つが第2の面に搭載されていてもよい。あるいは、第1の加速度検出部に加えて、第2の加速度検出部及び地磁気センサのうち少なくとも一方が第1の面に搭載されてもよい。
前記入力装置は、前記第2の基板の少なくとも2箇所を前記筐体に接続する接続手段をさらに具備してもよい。
第2の基板の少なくとも2箇所を筐体に接続する、とは、片持ち状態ではないことを趣旨としている。この場合、筐体に対する第2の基板の剛性(筐体と第2の基板の一体性)が高められる。したがって、入力装置が回転したりしたときの第2の基板にモーメントが発生することによる第2の基板のひずみが抑制される。
この場合も、その2箇所において、上記弾性体及び連結部材が設けられていてもよい。この場合、ユーザが筐体を強く握り筐体が変形したときに、その変形を弾性体が吸収する、という効果が特に高められる。
前記第2の基板は周縁部を有し、前記周縁部と前記筐体の内面との間にクリアランスが設けられていてもよい。
これにより、上記同様に筐体が変形したとしても、第2の基板にその変形による力が極力伝わらないようにすることができる。
前記入力装置は、少なくとも前記第1の加速度検出部を覆う電磁シールド部材をさらに具備してもよい。
これにより、第1の加速度検出部への電磁波による悪影響を防止することができる。例えば上述の第1の基板に、電磁波により情報を送信する送信ユニットが搭載される場合、送信ユニットが発生する電波や外部の電磁波ノイズによる、第1の加速度検出部への悪影響を防止することができる。例えば、電磁シールド部材は、第2の基板の第1の加速度検出部が搭載される面を覆う形態でもよいし、第2の基板全体を実質的に覆う形態でもよい。
前記入力装置は、前記第1の速度値の情報を送信する送信ユニットと、前記送信ユニットが搭載される第1の基板と、前記第1の加速度検出部が搭載される第2の基板とをさらに具備してもよい。
第1及び第2の基板が別体なので、送信ユニットが発生する送信用の電波や、その送信ユニットを介して侵入する外部の電磁波ノイズによる、第1の加速度検出部への悪影響を防止することができる。この場合、上記処理ユニット(及び/またはA/Dコンバータ)が第1の基板に搭載されていてもよいし、あるいは第2の基板に搭載されていてもよい。
前記第1の基板は、第2の基板に近い側の第1の端部と、前記送信ユニットが搭載され、前記第2の基板に遠い、前記第1の端部とは反対側の第2の端部とを有してもよい。上記送信用電波や外部の電磁波ノイズの観点から、送信ユニットが第の基板上で、極力第2の基板から離れていた方がよい。
第1の基板は第1の厚さでなり、第2の基板は前記第1の厚さより厚い第2の厚さでなっていてもよい。
これにより、第2の基板の剛性が高くなり、上記した問題を解決することができる。
以上説明した第2の基板は、接続手段により筐体に接続される接続領域と、第1の加速度検出部が配置される領域とを有し、前記接続領域と前記配置領域との間に設けられた開口を有していてもよい。入力装置が動くことにより、第2の基板に慣性力による応力が加えられる。開口が設けられることにより、その応力が、第2の基板の、接続手段側からセンサ類が配置される側に極力伝わらないようにすることができる。また、開口が設けられることにより、第2の基板と同じサイズの第2の基板に開口が形成されていない場合に比べ、第2の基板の重量が軽くなる。その分、上記慣性力を抑えることができる。
本発明の一形態に係る制御方法は、入力装置の筐体の第1の方向の第1の加速度を検出する。
前記筐体の、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関する値である第1の角度関連値が検出される。
前記検出された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第1の方向の第1の速度値が算出される。
本発明の別の一形態に係る入力装置は、ユーザが入力装置を空間内で動かすことにより操作情報が入力される入力装置であって、距離算出手段と、速度算出手段とを具備する。
前記距離算出手段は、第1の方向に沿う軸を含む仮想平面内での瞬間中心から、前記入力装置までの距離を算出する。
前記速度算出手段は、前記算出された距離と、前記仮想平面内での前記瞬間中心回りの前記入力装置の角度に関連する値である角度関連値とに基づき、前記入力装置の前記第1の方向の速度値を算出する。
前記入力装置は、前記入力装置の前記第1の方向の加速度値を検出する第1の加速度検出部さらに具備してもよい。この場合、前記距離算出手段は、前記加速度値及び前記角度関連値に基づき、前記瞬間中心から前記第1の加速度検出部までの距離を前記距離として算出してもよい。
前記距離算出手段は、所定の距離離れた2箇所での、前記仮想平面内での前記第1の方向の加速度値に基づき、前記距離を算出してもよい。
この場合、例えば所定の距離離れて配置された加速度センサが検出して得られる、それぞれ実質的に同じ方向の加速度値と、その所定の距離とに基づき、角加速度値を算出することができる。この角加速度値の積分演算により角速度値を算出することができる。
一方、上記各加速度値と所定の距離とに基づき角加速度値が算出されることにより、瞬間中心から入力装置までの距離を算出することができる。例えば、この算出された距離と、上記算出された角速度値とを乗じることで、第1の方向の速度値を算出することができる。
本発明の一形態に係る制御装置は、入力装置から送信された情報に応じて、画面に表示されるポインタの表示を制御する制御装置であって、受信手段と、算出手段と、座標情報生成手段とを具備する。
前記入力装置は、筐体と、前記筐体の第1の方向の第1の加速度値を検出する第1の加速度検出部と、前記筐体の、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関する値である第1の角度関連値を検出する第1の角度関連値検出部と、前記第1の加速度値及び前記第1の角度関連値の情報を送信する送信手段を備える。
前記受信手段は、前記送信された第1の加速度値及び第1の角度関連値の情報を受信する。
前記算出手段は、前記受信された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第1の方向の第1の速度値を算出する。
前記座標情報生成手段は、前記算出された第1の速度値に応じた、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する。
なお、請求の範囲における「筐体と、〜制御装置であって、」という前提部分は、本発明の内容を明確化するために記載されたものであり、本発明者等が当該前提部分を公知の技術として意図しているわけではない。以下、同様である。
本発明の一形態に係る制御システムは、入力装置と、制御装置とを具備する。
前記入力装置は、筐体と、第1の加速度検出部と、第1の角度関連値検出部と、算出手段と、送信手段とを有する。
前記第1の加速度検出部は、前記筐体の第1の方向の第1の加速度値を検出する。
前記第1の角度関連値検出部は、前記筐体の、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関する値である第1の角度関連値を検出する。
前記算出手段は、前記検出された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第1の方向の第1の速度値を算出する。
前記送信手段は、前記算出された第1の速度値の情報を送信する。
前記制御装置は、受信手段と、座標情報生成手段とを有する。
前記受信手段は、前記送信された第1の速度値の情報を受信する。
前記座標情報生成手段は、前記受信された第1の速度値に応じた、ポインタの画面上の座標情報を生成する。
本発明の別の一形態に係る制御システムは、入力装置と、制御装置とを具備する。
前記入力装置は、筐体と、第1の加速度検出部と、第1の角度関連値検出部と、送信手段とを有する。
前記第1の加速度検出部は、前記筐体の第1の方向の第1の加速度値を検出する。
前記第1の角度関連値検出部は、前記筐体の、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関する値である第1の角度関連値を検出する。
前記送信手段は、 前記第1の加速度値及び前記第1の角度関連値の情報を送信する。
前記制御装置は、受信手段と、算出手段と、座標情報生成手段とを有する。
前記受信手段は、前記送信された第1の加速度値及び第1の角度関連値の情報を受信する。
前記算出手段は、前記受信された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第1の方向の第1の速度値を算出する。
前記座標情報生成手段は、前記算出された第1の速度値に応じた、ポインタの画面上の座標情報を生成する。
以上のように、本発明によれば、画面上でのUIの動きを、ユーザの直感に合った、自然な動きとすることができる入力装置、制御装置、制御システム、及び制御方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る制御システムを示す図である。制御システム100は、表示装置5、制御装置40及び入力装置1を含む。
図2は、入力装置1を示す斜視図である。入力装置1は、ユーザが持つことができる程度の大きさとされている。入力装置1は、筐体10、筐体10の上部に設けられた例えば2つのボタン11、12、回転式のホイールボタン13等の操作部を備えている。筐体10の上部の中央よりに設けられたボタン11は、例えばPCで用いられる入力デバイスとしてのマウスの左ボタンの機能を有し、ボタン11に隣接するボタン12は右ボタンの機能を有する。
例えば、ボタン11を長押して入力装置1を移動させることにより「ドラッグアンドドロップ」、ボタン11のダブルクリックによりファイルを開く操作、ホイールボタン13により画面3のスクロール操作が行われるようにしてもよい。ボタン11、12、ホイールボタン13の配置、発行されるコマンドの内容等は、適宜変更可能である。
図3は、入力装置1の内部の構成を模式的に示す図である。図4は、入力装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
入力装置1は、センサユニット17、制御ユニット30、バッテリー14を備えている。
図8は、センサユニット17を示す斜視図である。
センサユニット17は、互いに異なる角度、例えば直交する2軸(X軸及びY軸)に沿った加速度を検出する加速度センサユニット16を有する。すなわち、加速度センサユニット16は、X軸方向の加速度センサ161(第1の加速度センサ、または第2の加速度センサ)、及びY軸方向の加速度センサ162(第2の加速度センサ、または第1の加速度センサ)の2つセンサを含む。
また、センサユニット17は、その直交する2軸の回りの角加速度を検出する角速度センサユニット15を有する。すなわち、角速度センサユニット15は、ヨー方向の角速度センサ151、及びピッチ方向の角速度センサ152の2つのセンサを含む。これらの加速度センサユニット16及び角速度センサユニット15はパッケージングされ、回路基板25上に搭載されている。
ヨー方向、ピッチ方向の角速度センサ151、152としては、角速度に比例したコリオリ力を検出する振動型のジャイロセンサが用いられる。X軸方向、Y軸方向の加速度センサ161、162としては、ピエゾ抵抗型、圧電型、静電容量型等、どのようなタイプのセンサであってもよい。角速度センサ151または152としては、振動型ジャイロセンサに限られず、回転コマジャイロセンサ、レーザリングジャイロセンサ、あるいはガスレートジャイロセンサ等が用いられてもよい。
図2及び図3の説明では、便宜上、筐体10の長手方向をZ’方向とし、筐体10の厚さ方向をX’方向とし、筐体10の幅方向をY’方向とする。この場合、上記センサユニット17は、回路基板25の、加速度センサユニット16及び角速度センサユニット15を搭載する面がX’−Y’平面に実質的に平行となるように、筐体10に内蔵され、上記したように、両センサユニット16、15はX軸及びY軸の2軸に関する物理量を検出する。また、以降の説明では、入力装置1の動きに関し、X’軸の回りの回転の方向をピッチ方向、Y’軸の回りの回転の方向をヨー方向といい、Z’軸(ロール軸)の回りの回転の方向をロール方向という場合もある。
制御ユニット30は、メイン基板18、メイン基板18上にマウントされたMPU19(Micro Processing Unit)(あるいはCPU)、水晶発振器20、送信機21、メイン基板18上にプリントされたアンテナ22を含む。
MPU19は、必要な揮発性及び不揮発性メモリを内蔵している。MPU19は、センサユニット17による検出信号、操作部による操作信号等を入力し、これらの入力信号に応じた所定の制御信号を生成するため、各種の演算処理等を行う。上記メモリは、MPU19とは別体で設けられていてもよい。
典型的には、センサユニット17がアナログ信号を出力するものである。この場合、MPU19は、A/D(Analog/Digital)コンバータを含む。しかし、センサユニット17がA/Dコンバータを含むユニットであってもよい。
MPU19により、または、MPU19及び水晶発振器20により処理ユニットが構成される。
送信機21(送信手段)は、MPU19で生成された制御信号(入力情報)をRF無線信号として、アンテナ22を介して制御装置40に送信する。送信機21及びアンテナ22のうち少なくとも一方により送信ユニットが構成される。
水晶発振器20は、クロックを生成し、これをMPU19に供給する。バッテリー14としては、乾電池または充電式電池等が用いられる。
制御装置40はコンピュータであり、MPU35(あるいはCPU)、表示制御部42、RAM36、ROM37、ビデオRAM41、アンテナ39及び受信機38等を含む。
受信機38は、入力装置1から送信された制御信号を、アンテナ39を介して受信する。MPU35は、その制御信号を解析し、各種の演算処理を行う。表示制御部42は、MPU35の制御に応じて、主に、表示装置5の画面3上に表示するための画面データを生成する。ビデオRAM41は、表示制御部42の作業領域となり、生成された画面データを一時的に格納する。
制御装置40は、入力装置1に専用の機器であってもよいが、PC等であってもよい。制御装置40は、PCに限られず、表示装置5と一体となったコンピュータであってもよいし、オーディオ/ビジュアル機器、プロジェクタ、ゲーム機器、またはカーナビゲーション機器等であってもよい。
表示装置5は、例えば液晶ディスプレイ、EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等が挙げられるが、これらに限られない。あるいは、表示装置5は、テレビジョン放送等を受信できるディスプレイと一体となった装置でもよい。
図5は、表示装置5に表示される画面3の例を示す図である。画面3上には、アイコン4やポインタ2等のUIが表示されている。アイコンとは、コンピュータ上のプログラムの機能、実行コマンド、またはファイルの内容等が画面3上で画像化されたものである。なお、画面3上の水平方向をX軸方向とし、垂直方向をY軸方向とする。以降の説明の理解を容易にするため、特に明示がない限り、入力装置1で操作される対象となるUIがポインタ2(いわゆるカーソル)であるとして説明する。
図6は、ユーザが入力装置1を握った様子を示す図である。図6に示すように、入力装置1は、上記ボタン11、12、13のほか、例えばテレビ等を操作するリモートコントローラに設けられるような各種の操作ボタンや電源スイッチ等の操作部を備えていてもよい。このようにユーザが入力装置1を握った状態で、入力装置1を空中で移動させ、あるいは操作部を操作することにより、その入力情報が制御装置40に出力され、制御装置40によりUIが制御される。
次に、入力装置1の動かし方及びこれによる画面3上のポインタ2の動きの典型的な例を説明する。図7はその説明図である。
図7(A)、(B)に示すように、ユーザが入力装置1を握った状態で、入力装置1のボタン11、12が配置されている側を表示装置5側に向ける。ユーザは、親指を上にし子指を下にした状態、いわば握手する状態で入力装置1を握る。この状態で、センサユニット17の回路基板25(図8参照)は、表示装置5の画面3に対して平行に近くなり、センサユニット17の検出軸である2軸が、画面3上の水平軸(X軸)及び垂直軸(Y軸)に対応するようになる。以下、このような図7(A)、(B)に示す入力装置1の姿勢を基本姿勢という。
以降の説明では、地球上で静止した座標系、つまり慣性座標系をX軸、Y軸及びZ軸で表す。一方、入力装置1と一体的に動く座標系(入力装置1の座標系)をX’軸、Y’軸及びZ’軸で表す。
図7(A)に示すように、基本姿勢の状態で、ユーザが手指や腕を左右方向、つまりヨー方向に振る。このとき、X’軸方向の加速度センサ161は、X’軸方向の加速度ax(第1の加速度値、または第2の加速度値)を検出し、ヨー方向の角速度センサ151は、Y’軸の回りの角速度ωψ(第1の角速度値、または第2の角速度値)を検出する。これらの検出値に基き、制御装置40は、ポインタ2がX軸方向に移動するようにそのポインタ2の表示を制御する。
一方、図7(B)に示すように、基本姿勢の状態で、ユーザが手指や腕を上下方向、つまりピッチ方向に振る。このとき、Y’軸方向の加速度センサ162は、Y’軸方向の加速度a y (第2の加速度値、または第1の加速度値)を検出し、ピッチ方向の角速度センサ152は、X’軸の回りの角速度ωθ(第2の角速度、または第1の角速度)を検出する。これらの検出値に基き、制御装置40は、ポインタ2がY軸方向に移動するようにそのポインタ2の表示を制御する。
後で詳述するが、一実施の形態では、入力装置1のMPU19が、内部の不揮発性メモリに格納されたプログラムに従い、センサユニット17で検出された各検出値に基きX及びY軸方向の速度値を算出する。入力装置1は、この速度値を制御装置40に送信する。
制御装置40は、単位時間当りのX軸方向の変位を、画面3上のX軸上でのポインタ2の変位量に変換し、単位時間当りのY軸方向の変位を、画面3上のY軸上でのポインタ2の変位量に変換することにより、ポインタ2を移動させる。
典型的には、制御装置40のMPU35は、所定のクロック数ごとに供給されてくる速度値について、(n−1)回目に供給された速度値に、n回目に供給された速度値を加算する。これにより、当該n回目に供給された速度値が、ポインタ2の変位量に相当し、ポインタ2の画面3上の座標情報が生成される。
他の実施の形態では、入力装置1は、センサユニット17で検出された物理量を制御装置40に送信する。この場合、制御装置40のMPU35は、ROM37に格納されたプログラムに従い、受信した入力情報に基きX及びY軸方向の速度値を算出し、この速度値に応じてポインタ2を移動させるように表示する(図17、図23参照)。
以上のように構成された制御システム100の動作を説明する。図11は、その動作を示すフローチャートである。図12は、そのフローチャートにおいて、入力装置1に入力される筐体10の速度値の算出方法の基本的な考え方を説明するための図である。
なお、図11等では、角速度センサユニットにより角速度信号を取得した後に加速度センサユニットにより加速度信号を取得する態様とされているが、本発明はこの順番に限定されるものではなく、加速度信号を取得した後に角速度信号を取得する態様とすることも可能であり、加速度信号と角速度信号を並列に(同時に)取得する態様とすることも可能である。(以下、図17、図19、図21、図23、図24において同様。)
図12では、入力装置1を例えば左右方向(ヨー方向)へ振って操作するユーザを上から見た図である。図12に示すように、ユーザが自然に入力装置1を操作する場合、手首(または手指)の回転、肘の回転及び腕の付け根の回転のうち少なくとも1つによって操作する。
具体的には、腕の付け根(肩)中心の回転(図13(A)参照)、肘中心の回転(図13(B)参照)、手指(あるいは手首)中心の回転(図13(C)参照)の3つの回転に、さらにユーザの身体全体の動きが加わった回転運動により、入力装置1が操作される。つまり、手指、肘及び肩等がそれぞれ回転軸となり、それぞれの回転軸が順次または同時に動く。すなわち、ある瞬間の入力装置1の回転運動は、肩、肘及び手指等の各回転運動が合成されて得られるものであり、このように合成された回転の中心軸の位置は、時間ごとに変化し、回転半径Rも時間ごとに変化する。
したがって、入力装置1の動きと、この肩、肘及び手指の回転とを比較すると、以下に示す1.2.の関係があることが分かる。
1.入力装置1のY’軸回りの角速度値ωψは、肩の回転による角速度、肘の回転による角速度、手首の回転による角速度、及び、手指の回転等による角速度の合成値である。
2.入力装置1のX軸方向の速度値Vxは、肩、肘、及び手指等の角速度に、肩と入力装置1との距離、肘と入力装置1との距離、及び、手指と入力装置1との距離等をそれぞれ乗じた値の合成値である。
図14は、このような考え方を利用した速度値の算出方法の原理を示す図である。
この図14では、例えばユーザが第1の方向を接線方向とする方向に入力装置1を所定の角速度で動かした瞬間の状態を示している。入力装置1は、この瞬間における、加速度センサユニット16から得られる第1の方向の加速度値aと、中心軸Cを中心とした入力装置1の角度関連値(例えば角速度値ω)に基づき、中心軸Cから入力装置1までの距離である回転半径Rを算出することができる。そして、入力装置1は、算出された回転半径Rに基づき筐体10の第1の方向の速度値Vを算出することができる。
上記のように、回転の中心軸Cの位置及び回転半径Rは、それぞれ時間ごとに変化する。また、上記角速度値ωは、上記第1の方向に直交する第2の方向回り、つまり中心軸Cの回りの角速度値であり、第1の方向をX’軸方向とすると、典型的には、筐体10内に設けられた角速度センサユニット15から得られるY’軸方向回りの角速度値である。
具体的には、中心軸C回りの回転半径をRψ(t)とすると、入力装置1の速度値Vxと、中心軸Cの方向回りの角速度値ωψとの関係は、以下の式(1)で表される。すなわち、X軸方向の速度値Vxは、Y’軸方向回りの角速度値ωψに、中心軸Cと入力装置1との距離Rψ(t)を乗じた値となる。
Vx=Rψ(t)・ωψ・・・(1)。
図15は、図14で示した速度値の算出方法の原理を別の観点から示した原理図である。
所定の方向(例えば第1の方向)に沿う軸を含み、かつ、その第1の方向を接線方向として入力装置1が回転するときの瞬間中心Kを含む仮想平面Dを考える。入力装置1は、仮想平面Dに垂直な軸(例えば第2の方向に沿う軸)回りの回転運動を行う。すなわち、この瞬間中心K回りの入力装置1の回転運動は、ユーザの肩、肘及び手指等の各回転運動が合成されて得られるものである。
このように合成された回転中心、つまり瞬間中心Kの位置は時間ごとに変化し、その仮想平面Dに含まれる回転半径Rも時間ごとに変化する。
入力装置1は、この回転半径Rを算出し、算出された回転半径Rと、仮想平面Dに垂直な軸回りの角速度値ωとに基づき、入力装置1の第1の方向の速度値Vを算出する。ここで、第1の方向をX’軸方向とし、第2の方向をY’軸方向とすることができ、この図15で示す原理においても、上記式(1)によりX’軸方向の速度値Vxを求めることができる。
なお、本実施の形態では、センサユニット17の回路基板25上に、加速度センサユニット16及び角速度センサユニット15が一体的に配置されている。したがって、形式的には、回転半径R(t)は中心軸Cからセンサユニット17までの距離となる。しかし、加速度センサユニット16と角速度センサユニット15とが、筐体10内で離れて配置される場合には、中心軸Cから、入力装置1の加速度センサユニット16が配置される部分(以下、センサ配置部という。)までの距離が回転半径R(t)となる。
式(1)に示すように、入力装置1のセンサ配置部の速度値と、角速度値との関係は、比例定数をR(t)とした比例関係、つまり、相関関係にある。
上記式(1)を変形して(2)式を得る。
ψ(t)=Vxψ・・・(2)。
式(2)の右辺のVx、ωψは、速度のディメンジョンである。この式(2)の右辺に表されている速度値と角速度値とがそれぞれ微分され、加速度、あるいは加速度の時間変化率のディメンジョンとされても相関関係は失われない。同様に、速度値と角速度値とがそれぞれ積分され、変位のディメンジョンとされても相関関係は失われない。
したがって、式(2)の右辺に表されている速度及び角速度をそれぞれ変位、加速度、加速度の時間変化率のディメンジョンとして、以下の式(3)、(4)、(5)が得られる。
ψ(t)=x/ψ・・・(3)
ψ(t)=ax/Δωψ・・・(4)
ψ(t)=Δax/Δ(Δωψ)・・・(5)。
上記式(2)、(3)、(4)、(5)のうち、例えば式(4)に注目すると、加速度値axと、角加速度値Δωψが既知であれば、回転半径Rψ(t)が求められることが分かる。上述のように、加速度センサ161は、X’軸方向の加速度値axを検出し、角速度センサ151は、Y’軸の回りの角速度値ωψを検出する。したがって、Y’軸回りの角速度値ωψが微分され、Y’軸回りの角加速度値Δωψが算出されれば、Y’軸回りの回転半径Rψ(t)が求められる。
Y’軸回りの回転半径Rψ(t)が既知であれば、この回転半径Rψ(t)に、角速度センサ151によって検出されたY’軸の回りの角速度値ωψを乗じることで、入力装置1のX’軸方向の速度値Vxが求められる(式(1)参照)。すなわち、ユーザの身体の回転部位の回転量がX’軸方向の線速度値に変換される。
前記の如く、ユーザが入力装置を操作するとき、装置の回転中心はユーザの各回転運動が合成された位置となり時間毎に変化するもの(瞬間中心)となるので、例えば肩を軸として腕全体を振って入力装置を操作した場合には、検出される角速度は比較的小さい値となる。本発明によれば、回転半径Rψ(t)と角速度値ωψを乗じて速度値Vxを求めているので、上記の例の場合(肩を軸として腕全体を振って入力装置を操作した場合)であっても、回転半径Rψ(t)が比較的大きな値として検出されるので、結果としてユーザの操作量に見合った十分な速度値Vxを得ることが可能となる。そして、この速度値Vxを用いてポインタ2の動きを制御することで、ポインタの動きが入力装置を操作するユーザの直感に合致したものとなる。因みに従来方式の回転センサの出力値でポインタを制御する方式では、上記の例の場合(肩を軸として腕全体を振って入力装置を操作した場合)には、ポインタの動きはユーザの操作に応じた十分なものとならず(操作量に応じて移動せず)、ポインタの動きが、ユーザの感覚にそぐわないものとなっていたが、本発明によれば、かかる問題を解決することが可能となる。また、加速度センサの出力値を積分して速度値を求めなくても良いので、加速度センサの出力値の積分誤差の発生を抑えて正確な制御を行うことが可能となる。
したがって、ポインタ2の動きが入力装置1の動きに対して自然な動きとなるため、ユーザによる入力装置1の操作性が向上する。
この速度値の算出方法については、ユーザが入力装置1を上下方向(ピッチ方向)へ振って操作する場合にも適用することができる。
なお、センサユニット17について、角速度センサユニット15のX’及びY’の検出軸と、加速度センサユニット16のX’及びY’軸の検出軸がそれぞれ一致している形態を典型的なものとして説明した。つまり、例えば、第1の方向(例えばX’軸方向)の加速度値axは、X’軸検出用の加速度センサ161で検出され、X’軸に直交する、加速度センサ162の検出軸であるY’軸方向と一致した検出軸を持つヨー方向検出用の角速度センサ151により、角速度値ωψが検出される。
しかし、角速度センサユニット15の各検出軸と、加速度センサユニット16の各検出軸とは、必ずしも一致していなくてもよい。例えば、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16が基板上に搭載される場合、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16の検出軸のそれぞれが一致しないように、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16がその基板の主面内で所定の回転角度だけずれて搭載されていてもよい。その場合、三角関数を用いた計算によって、各軸の加速度及び角速度を得ることができる。
また、センサユニット17の、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16の検出軸は、上述のX’軸及びY’軸のように必ずしも互いに直交していなくてもよい。その場合、三角関数を用いた計算によって、互いに直交する軸方向に投影されたそれぞれの加速度が得られる。また同様に、三角関数を用いた計算によって、互いに直交する軸の回りのそれぞれの角速度を得ることができる。
図16は、入力装置の速度値の算出方法について、他の実施形態を説明するための原理図である。図14及び図15では、加速度センサ及び角速度センサにより得られる検出値に基づいて速度値が求められる形態を説明した。しかし、図16で示す方法では、所定の距離離れた2つの加速度センサにより得られる検出値に基づいて速度値が算出される。
入力装置の筐体内に、ユーザが入力装置を手に持って操作する状態で略ユーザの腕の延長線となる方向において所定の距離離れた位置に、第1の方向の加速度を検出する加速度センサを2個配置した例を図16に示す。
図16は、ユーザが第1の方向に、入力装置を所定の角速度で動かした瞬間の状態を想定し、速度値の算出原理を示した原理図である。
図16に示すように、夫々加速度センサの設置位置である所定距離L離れた2つの点P1及びP2における、所定の方向(第1の方向)の平行な加速度ベクトルa1及びa2を考える。そして、加速度ベクトルa1及びa2の方向と直交する、2点P1及びP2を結ぶ直線を考え、その直線と、加速度ベクトルa1及びa2の先端を結ぶ直線との交点をKとし、この交点Kと点P1との距離をRとする。
このような条件の下では、入力装置1は、交点Kを瞬間中心とした回転運動をしていることになり、瞬間中心Kと点P1との距離を回転半径Rと考えることができる。また、加速度ベクトルa1及びa2を含む平面を、上記した仮想平面Dと考えることができる。
この仮想平面D内の三角形の相似の関係から、(|a1|/R)=(|a2|/(R−L))が成り立つので、回転半径R=L/(1−(|a2|/|a1|))を求めることができる。また、瞬間中心Kを中心とした回転の角加速度Δω=|a1|/R、またはΔω=|a2|/(R−L)であり、角加速度Δωも求めることができる。角加速度Δωが求められれば、その積分演算により角速度ωが求められる。したがって、上記式(1)から、点P1における速度値VP1を求めることができる。
上記計算では、瞬間中心KがP1、P2の延長線上にあるものとして求めた。
実際に入力装置1がユーザにより操作されるとき、瞬間中心Kの位置は上記延長線上にくるとは限らないが、上述の如く、2個の加速度センサはユーザが入力装置を手に持った状態で略腕の延長線となる方向において所定の距離離れた位置に設置されているため、誤差は許容範囲となり、本実施形態で実用上問題はない。
なお、第2の方向と垂直で第1の方向とは異なる第3の方向の加速度を検知する加速度センサを用いれば、瞬間中心が加速度センサの延長線上になくても、合成ベクトルを求めることにより、より正確な速度値を求められることは言うまでもない。
なお、入力装置1の速度値を算出する上では、回転半径は、距離Rではなく、瞬間中心Kと点P2との距離(R−L)であってもよい。この場合、点P2における速度値VP2が算出される。ポインタ2の動きを決定するための入力装置1の速度値として、上記速度値VP1及びVP2のうち、いずれか一方の速度値が採用されてもよい。あるいは、両速度値VP1及びVP2の平均値、あるいは、両方のうちいずれか大きい値(または小さい値)が採用されてもよいし、その他両速度値VP1及びVP2の演算値に基づき求められた速度値が採用されてもよい。
以上の速度値の算出方法を利用する制御システム100の動作を、図11を参照しながら説明する。図11では、例えば上記式(4)が用いられる場合について説明する。
入力装置1に電源が投入される。例えば、ユーザが入力装置1または制御装置40に設けられた電源スイッチ等を入れることにより、入力装置1に電源が投入される。
ここで、ユーザは図12及び図13に示すように、肩、肘及び手指等の回転のうち少なくとも1つを利用して入力装置1を動かす。上記したように、ある瞬間の入力装置1の回転運動は、肩、肘及び手指等の各回転運動が合成されて得られるものであり、このように合成された回転の中心軸の位置は、時間ごとに変化し、回転半径Rも時間ごとに変化する。以降は、その瞬間の動作を説明するものである。
ユーザが入力装置1をそのように動かすと、角速度センサユニット15から2軸の角速度信号が出力される。MPU19は、この2軸の角速度信号による第1の角速度値ωψ及び第2の角速度値ωθを取得する(ステップ101)。
また、入力装置1に電源が投入されると、加速度センサユニット16から2軸の加速度信号が出力される。MPU19は、この2軸の加速度信号による第1の加速度値ax及び第2の加速度値ayを取得する(ステップ102)。この加速度値の信号は、電源が投入された時点での入力装置1の姿勢に対応する信号である。
なお、MPU19は、典型的にはステップ101及び102を同期して行う。
MPU19は、ステップ101で取得した角速度値(ωψ、ωθ)を微分演算することで、角度関連値として角加速度値(Δωψ、Δωθ)を算出する(ステップ103)。微分演算には、例えば微分フィルタ、ハイパスフィルタが用いられる。
MPU19は、ステップ102で取得した加速度値(ax、ay)と、角加速度値(Δωψ、Δωθ)とを用いて、式(4)、(4’)により、それぞれY’軸回り及びX’軸回り、つまり瞬間中心の回りの回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))を算出する(ステップ104)。
ψ(t)=ax/Δωψ・・・(4)
θ(t)=ay/Δωθ・・・(4’)。
回転半径が算出されれば、式(1)、(1’)により、MPU19は、速度値(Vx、Vy)を算出する(ステップ105)。
Vx=Rψ(t)・ωψ・・・(1)
Vy=Rθ(t)・ωθ・・・(1’)。
ここでの角速度値(ωψ、ωθ)は、典型的には、ステップ103で微分演算の対象とされた角速度値(ωψ、ωθ)である。しかし、ステップ105で用いられる角速度値ωψ 、ω θ は、その微分演算の対象とされた角速度値の、時間的に近傍においてMPU19が取得した角速度値であってもよい。
このように、ユーザが入力装置1を操作するときのユーザの身体の回転部位の回転量が、X軸及びY軸方向の線速度値に変換されるので、実際のユーザの操作量に見合った十分な線速度値を得ることが可能となり、その結果、得た速度値が、ユーザの直感に合致したものとなる。
MPU19は、加速度センサユニット16から所定のクロックごとに(ax、ay)を取得し、例えば、それに同期するように速度値(Vx、Vy)を算出すればよい。あるいは、MPU19は、複数の加速度値(ax、ay)のサンプルごとに、速度値(Vx、Vy)を1回算出してもよい。
MPU19は、算出した速度値(Vx、Vy)を送信機21により、制御装置40に送信する(ステップ106)。
制御装置40のMPU35は、速度値(Vx、Vy)の情報を受信する(ステップ107)。入力装置1は、所定のクロックごとに、つまり単位時間ごとに速度値(Vx、Vy)を送信するので、制御装置40は、これを受信し、単位時間ごとのX軸及びY軸方向の変位量を取得することができる。MPU35は、下の式(6)、(7)より、取得した単位時間当りのX軸及びY軸方向の変位量に応じた、ポインタ2の画面3上における座標値(X(t)、Y(t))を生成する(ステップ108)。この座標値の生成により、MPU35は、ポインタ2が画面3上で移動するように表示を制御する(ステップ109)(座標情報生成手段)。
X(t) =X(t-1)+Vx・・・(6)
Y(t) =Y(t-1)+Vy・・・(7)。
以上のように、本実施形態に係る入力装置1は、加速度値及び角速度値に基づいて速度値(Vx、Vy)を算出する。典型的には、入力装置1は、図14に示した中心軸C、あるいは図15に示した瞬間中心Kの回りの回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))を算出し、その回転半径R(t)に基づいて速度値(Vx、Vy)を算出する。このように、回転半径に基づいて速度値が算出されるため、本実施形態に係る入力装置1は、入力装置1(のセンサ配置部)正確な線速度を算出することができる。さらに、入力装置1は、積分演算を行わないため、積分誤差が生じることもない。これにより、この速度値に応じた変位で画面3上を移動するポインタ2の動きが、ユーザの感覚にそった自然な動きとなる。
なお、速度センサであるピトー管を入力装置1に用いることが想定され得るが、ピトー管は、入力装置1に不向きであるため、加速度センサユニット16が用いられている。
図11では、入力装置1が主要な演算を行って速度値(Vx、Vy)を算出していた。図17に示す実施の形態では、制御装置40が主要な演算を行う。
入力装置1が、例えばセンサユニット17から出力された2軸の加速度値及び2軸の角速度値を入力情報として制御装置40に送信する(ステップ203)。制御装置40のMPU35は、この入力情報を受信し(ステップ204)、ステップ103〜105、108、109と同様の処理行う(ステップ205〜209)。
次に、加速度センサユニット16への重力の影響について説明する。図9及び図10は、その説明のための図である。図9は、入力装置1をZ方向で見た図であり、図10は、入力装置1をX方向で見た図である。
図9(A)では、入力装置1が基本姿勢とされ、静止しているとする。このとき、加速度センサ161の出力は実質的に0であり、加速度センサ162の出力は、重力加速度G分の出力とされている。しかし、例えば図9(B)に示すように、入力装置1がロール方向に傾いた状態では、加速度センサ161、162は、重力加速度Gのそれぞれの傾き成分の加速度値を検出する。
この場合、特に、入力装置1が実際にX軸方向には動いていないにも関わらず、加速度センサ161はX軸方向の加速度を検出することになる。この図9(B)に示す状態は、図9(C)のように入力装置1が基本姿勢にあるときに、加速度センサユニット16が破線の矢印で示すような慣性力Ix、Iyを受けた状態と等価であり、加速度センサユニット16にとって区別が付かない。その結果、加速度センサユニット16は、矢印Fで示すような左に斜め下方向の加速度が入力装置1に加わったと判断し、入力装置1の実際の動きとは違った検出信号を出力する。しかも、重力加速度Gは常に加速度センサユニット16に作用するため、積分値は増大し、ポインタ2を斜め下方に変位させる量は指数関数的に増大してしまう。図9(A)から図9(B)に状態が移行した場合、本来、画面3上のポインタ2が動かないようにすることが、ユーザの直感に合った操作と言える。
例えば、図10(A)に示すような入力装置1の基本姿勢の状態から、図10(B)に示すような、入力装置1がピッチ方向で回転して傾いたときも、上記と同様のことが言える。このような場合、入力装置1が基本姿勢にあるときの加速度センサ162が検出する重力加速度Gが減少するので、図10(C)に示すように、入力装置1は、上のY軸方向の慣性力Iと区別が付かない。
以上のような加速度センサユニット16への重力の影響を極力減らすため、また、ユーザが入力装置1を動かすときに発生する加速度による慣性成分(以下、移動慣性成分という。)を減らすために、制御システム100は、図19に示すような処理を実行する。図19では、式(5)が用いられる例について説明する。図18は、この制御システム100の動作を実現するための入力装置1の機能的なブロック図である。
図18に示すように、ハイパスフィルタ45は、センサユニット17からの検出信号のうち、高周波数の検出信号を通過させ、低周波数の検出信号を減衰させる。このハイパスフィルタ45は、ハイパス特性を有するフィルタであれば、何が用いられてもよいが、典型的には微分フィルタが用いられる。以降の説明では、ハイパスフィルタ45は、微分フィルタ45であるとして説明する。
ローパスフィルタ47は、制御部46により演算された信号のうち、所定の周波数成分である低周波数の信号を通過させ、高周波数の信号を減衰させる。また、メモリ(記憶手段)48は、制御部46の各種の演算処理に必要な揮発性及び不揮発性メモリである。このハイパスフィルタ45、制御部46、ローパスフィルタ47及びメモリ48は、例えばMPU19が有している機能である。これらの機能は、MPU19に限られず、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現されてもよい。
入力装置1に電源が投入され、MPU19は、角速度値(ωψ、ωθ)を取得し(ステップ401)、加速度値(ax、ay)を取得する(ステップ402)。
入力装置1のMPU19は、所定のクロック数ごとに加速度センサユニット16からの加速度信号(ax、ay)を取得し、微分フィルタ45を通過させることでこの加速度信号の微分演算を行う。この微分演算により、加速度の変化率(Δax、Δay)を算出する(ステップ403)。
ステップ403は、後述するように重力の影響を軽減するため、すなわち加速度値から重力加速度のX’及びY’軸方向での成分の信号である、一定値または低周波成分の信号を除去するため、また、式(5)を利用するために実行される。同様に、MPU19は、角速度センサユニット15から所定のクロック数ごとに供給される角速度信号(ωψ、ωθ)を取得し、微分フィルタ45を通過させることで、2階の微分演算を行い、角加速度の時間変化率(Δ(Δωψ )、Δ(Δωθ))を算出する(ステップ404)。
角加速度変化率(Δ(Δωψ )、Δ(Δωθ))が算出される理由は、上記実施の形態と同様に、ステップ406及び412において、回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))を求めるためである。
ステップ403において、加速度の変化率(Δax、Δay)が算出される理由は、上記したように以下の2つの理由による。1つは、上記実施の形態と同様に、ステップ406及び412において、回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))を求めるためである。
2つ目の理由としては、図9及び図10で説明したように、加速度センサユニット16への重力の影響を低減するためである。したがって、ユーザが入力装置1をヨー方向、あるいはピッチ方向へ操作した場合、加速度センサユニット16が出力する加速度値は、重力加速度のX軸及びY軸方向の成分値(以下、傾き成分の加速度値)と、ユーザが入力装置1に力を加えることにより発生する、慣性力Iの加速度値との合成値である。
図20は、このことを説明するための図であり、ユーザがピッチ方向へ入力装置1を操作した場合の、入力装置1の動作と、それぞれの加速度値との関係を示す図である。なお、ユーザは、腕を上げた状態から、腕を振り下ろすことで入力装置1をピッチ方向へ操作している。
図20(A)は、ユーザが入力装置1を操作したことによる慣性力Iの加速度値aixを考慮せずに、入力装置1の傾きと、傾き成分の加速度値agxとの関係を比較した図である。図20(B)は、傾き成分の加速度値agxを考慮せずに、ユーザが腕を振り下げた際に発生する、入力装置1の慣性力Iの加速度値aixを示す図である。また、図20(C)は、入力装置1が出力する加速度値ax、傾き成分の加速度値agx、及び慣性力Iの加速度値aixの関係を示す図である。
ここで、図20(A)と、図20(B)とを比較すると、傾き成分の加速度値agxが変化する割合は、慣性力Iの加速度値aixが変化する割合に比して小さい。実際には、傾き成分の加速度値agxの変化率は、慣性力Iの加速度値a ix の変化率の1/10程度であることが多い。ユーザが入力装置1をヨー方向へ操作した場合も同様のことが言える。
このことから、入力装置1の傾き成分の加速度値agxと、入力装置1の慣性力Iの加速度値aixとは、その信号の周波数成分が異なることが分かる。
この周波数成分が異なる加速度値を分離し、重力の影響を軽減するため、MPU19は、加速度センサからの加速度信号を微分演算し、加速度変化率(Δax、Δay)を算出する。
詳しく説明すると、ステップ403において、それぞれ周波数成分が異なる加速度値の信号は、微分フィルタを通過することで、加速度の変化率の信号とされる。この微分フィルタは、ハイパス特性を有するため、カットオフ周波数よりも周波数が大きい加速度値の信号、つまり、慣性力Iの加速度値aixの信号は、微分フィルタを通過する。一方で、カットオフ周波数よりも周波数が小さい加速度の信号、つまり傾き成分の加速度値agxの信号は、減衰される。このようにして、重力加速度の成分値を少なくとも含む低周波成分が加速度センサユニット16に与える影響が軽減される。
この結果、回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))が算出される際に、入力装置1の姿勢変化による傾き成分の加速度値agxが反映されない。したがって、この回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))に基づいて算出される速度値も、入力装置1の姿勢変化による傾き成分の加速度値agxの影響を受けない。これにより、入力装置1の姿勢変化による重力の影響が軽減される。
なお、上記カットオフ周波数は、入力装置1の傾き成分の加速度値agxの周波数、及び入力装置1の慣性力Iの加速度値aixの周波数を考慮して、適宜設定される。また、このカットオフ周波数は、加速度センサユニット16の温度ドリフトによる低周波成分やDCオフセット値が考慮されて設定されてもよい。つまり、重力加速度の成分値を少なくとも含む低周波成分とは、重力加速度の成分値のほか、例えばの温度ドリフトによる低周波成分やDCオフセット成分が含まれる場合もある。
角加速度変化率(Δ(Δωψ )、Δ(Δωθ))が算出されると、MPU19は、Y’軸回りの角加速度変化率の絶対値|Δ(Δωψ)|が、閾値Th1を超えるか否かを判定する(ステップ405)。
このように閾値判定が行われるのは、角加速度変化率(Δ(Δωψ )、Δ(Δωθ))は、角速度値(ωψ、ωψ)の2階微分演算により算出されるからである。つまり、角速度値(ωψ、ωψ)にノイズが生じていると、高周波数のノイズが、2階の微分演算により拡大してしまい、高周波数のノイズが拡大された状態で、角加速度変化率が算出される。この結果、角加速度変化率に基づいて算出される回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))、及びこの回転半径に基づいて算出される速度値(Vx、Vy)がノイズに影響され、正確な回転半径、及び速度値が算出されない。特に、角加速度変化率の絶対値(|Δ(Δωψ)|、|Δ(Δωθ)|)が小さいほど、回転半径及び速度値の信号へのノイズの影響が相対的に増大する。
このノイズの影響を軽減するため、MPU19は、角加速度変化率(Δ(Δωψ))の絶対値が閾値Th1よりも大きい場合に、この角加速度変化率に基づいて回転半径を算出し(ステップ406)、この回転半径を更新してメモリ48に記憶した後(ステップ408)、回転半径に基づいて速度値を算出する(ステップ410)。
一方で、角加速度変化率の絶対値が閾値以下の場合、つまり、ノイズの影響が大きい場合は、この閾値以下の小さな角加速度変化率は用いられず、ステップ409において読み出された前回に記憶された回転半径に基づいて、速度値が算出される。これにより、ノイズが速度値に与える影響を軽減することができる。人間の動作の特徴上、回転半径は、急激に変化することがないため、有効な手段といえる。
また、回転半径の信号(Rψ(t)、Rθ(t))は、ローパスフィルタ47を通過する(ステップ407)。これにより、高周波数のノイズによる影響をさらに軽減することができる。ローパスフィルタ47は、信号の遅延を発生させるが、回転半径は急激に変化することがないため、このようにノイズの影響を軽減することも有効な手段である。
ローパスフィルタ47のカットオフ周波数は、上記したようにステップ404で行われる演算により、高周波数のノイズが発生する可能性があるため、そのノイズが減衰あるいは除去されるような周波数に適宜設定される。また、ローパスフィルタ47は、回転半径の信号が通過する際の応答遅れが最小となるように設計される。
同様に、MPU19は、X’軸回りの角加速度の変化率の絶対値|Δ(Δωθ)|が、閾値Th1を超えるか否かを判定し(ステップ411)、閾値を超える場合には、(ステップ411のYES)、この角加速度の変化率を用いてX’軸回りの回転半径Rθ(t)を算出する(ステップ412)。この回転半径Rθ(t)の信号は、ローパスフィルタ47を通過した後(ステップ413)、メモリ48に記憶される(ステップ414)。閾値Th1以下である場合には(ステップ411のNO)、メモリ48に記憶された回転半径Rθ(t)が読み出され(ステップ415)、この回転半径Rθ(t)に基づいてY’軸方向の速度値Vyが算出される(ステップ416)。
なお、本実施の形態では、ヨー方向及びピッチ方向の両方向について閾値を同じ値Th1としたが、両方向で異なる閾値が用いられてもよい。
図11に示した処理では、式(4)が用いられ、図19に示した処理では、式(5)が用いられる形態について説明した。しかし、回転半径の算出のためには、上記式(2)または(3)が用いられてもよい。したがって、変位と角度との比、速度と角速度との比、または加速度と角加速度との比を回転半径として算出してもよい。
図21は、制御システム100のさらに別の実施の形態に係る動作を示すフローチャートである。本実施形態は、式(4)が用いられ、角加速度値(Δωψ、Δωθ)の閾値判定される例を示している。
MPU19は、角速度センサユニット15からの角速度値(ωψ、ωθ)の微分演算を行い、角加速度値(Δωψ、Δωθ)を算出する(ステップ503)。ステップ504及び510では、この角加速度値(Δωψ、Δωθ)が閾値判定される。MPU19は、これら角加速度値(Δωψ、Δωθの絶対値が閾値Th1より大きい場合、回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))を算出し(ステップ505及び511)、算出された回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))を更新してメモリ48に記憶する(ステップ507及び513)。そして、MPU19は、これら記憶された回転半径に基づいて速度値を算出する(ステップ509及び515)。
一方で、角加速度値(Δωψ、Δωθの絶対値が閾値Th1以下の場合、つまり、ノイズの影響が大きい場合は、この閾値Th1以下の小さな角加速度値は用いられず、ステップ508及び514において読み出された前回に記憶された回転半径に基づいて、速度値が算出される。
図21において、その他の詳細は、図11及び図19と同様であるので説明を省略する。
図21に示すように、加速度のディメンジョンで、回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))を算出する場合、加速度センサユニット16から出力された加速度値(ax、ay)をそのまま用いて回転半径を算出することができる。角加速度値(Δωψ、Δωθ)の算出についても、角速度センサユニット15からの角速度値(ωψ、ωθ)を1階の微分演算により算出することができる。したがって、回転半径を算出するまでの計算量を少なくすることができ、結果として入力装置1の消費電力を少なくすることができる。このことは図11の処理についても同様である。
図17に示した処理の趣旨と同様に、図21に示したステップ503〜515の処理を制御装置40が実行してもよい。
図22は、異なった条件下で、入力装置1が算出する速度値と、入力装置1のセンサ配置部の実際の速度とをそれぞれシミュレーションし、グラフ化した図である。図22中、実線は、入力装置1が算出する速度値を表し、破線は、入力装置1のセンサ配置部の実際の速度を表している。
図22(A)は、例えばステップ404の微分演算によるノイズ(以下、単にノイズという。)の影響がなく、入力装置1の傾きによる重力の影響もない場合のシミュレーションを示す図である。回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))は、加速度値と、角加速度値との比とされ、角速度の閾値判定、及びローパスフィルタ47は用いられないとされた。
図22(A)に示すように、ノイズがなく、入力装置1の傾きによる重力の影響もない場合には、それぞれのグラフは一致する。すなわち、ノイズ、及び重力の影響がない場合には、入力装置1は、入力装置1の実際の速度を、速度値として算出することができる。
図22(B)は、ノイズの影響はあるが、入力装置1の傾きによる重力の影響はない場合のシミュレーションを示す図である。回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))は、加速度値と、角加速度値との比とされ、角加速度の閾値判定及びローパスフィルタ47は用いられないとされた。
図22(B)に示すように、角加速度値の信号にノイズが発生する場合、入力装置1が算出する速度値は、大きく乱れる。これは、角加速度にノイズが発生すると、角加速度に基づいて算出される回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))、及びこの回転半径に基づいて算出される速度値(Vx、Vy)がノイズの影響を受けるためである。
図22(C)は、ノイズの影響はあるが、入力装置1の傾きによる重力の影響はない場合のシミュレーションを示す図である。回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))は、加速度値と、角加速度値との比とされ、角加速度の閾値判定、及びローパスフィルタ47が用いられた。
図22(C)に示すように、閾値判定及びローパスフィルタにより、ノイズの影響が無視できる程度にまで減少している。
なお、入力装置1が算出する速度値は、入力装置1の実際の速度よりも遅れて算出される。これは、回転半径の信号が、ローパスフィルタ47を通過する際に、応答遅れが生じるためである。この遅れの影響を軽減するために、ローパスフィルタ47は、回転半径の信号が通過する際の応答遅れが最小となるように設計される。
図22(D)は、ノイズの影響、及び入力装置1の傾きによる重力の影響がともに生じる場合のシミュレーションを示す図である。回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))は、加速度値と、角加速度値との比とされ、角加速度の閾値判定及びローパスフィルタ47が用いられた。
なお、図20に示すような、ユーザが腕を上げた状態から、腕を振り下ろし、入力装置1をピッチ方向へ操作することで、加速度センサユニット16が重力の影響を受ける場合が想定されている。
このようにユーザが腕を上げた状態から、腕を振り下ろして入力装置1を操作する場合、加速度センサユニット16は、慣性力Iの加速度値aixの他、傾き成分の加速度値agxを検出する。この傾き成分の加速度値agxが、余計な加速度として検出されるため、入力装置1が算出する速度値は、実際の速度よりも大きくなる。したがって、図22(D)に示すように、入力装置1が算出する速度値のグラフは、実際の速度のグラフよりも上にシフトする。
一方で、例えば、ユーザが腕を下ろした状態から、腕を振り上げることで入力装置を操作した場合、入力装置1が算出する速度値のグラフは、実際の速度のグラフよりも下にシフトする(図示せず)。
図22(E)は、ノイズの影響、及び入力装置1の傾きによる重力の影響がともに生じる場合のシミュレーションを示す図である。回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))は、加速度値の変化率と、角加速度値の変化率との比とされ、角加速度の閾値判定、及びローパスフィルタ47が用いられた。また、ユーザが、腕を上げた状態から、腕を振り下ろし、入力装置1をピッチ方向へ操作する場合が想定された。
図22(E)に示すように、入力装置1が算出する速度値のグラフは、実際の速度のグラフと略一致している。これは、回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))が加速度値の変化率と、角加速度値の変化率との比とされることで、余計な加速度として検出される傾き成分の加速度値agxの信号が、微分フィルタ45により減衰されたためである。
図23は、上記した他の実施の形態の動作を示すフローチャートである。このフローチャートで示す処理では、図19の全体の処理を、図17に示した処理と同様に、制御装置40が主要な計算を行う。すなわち、入力装置1がセンサユニット17から出力された2軸の加速度信号及び2軸の角速度信号を入力情報として制御装置40に送信する。制御装置40のMPU35は、ステップ305〜318において、図19で示したステップ403〜416を実行する。詳細は、図11と同様であるので説明を省略する。
次に、本発明のさらに別の実施の形態について説明する。
本実施形態では、回帰直線の傾きを利用して、回転半径を算出する。上述のように、回転半径は、加速度変化率と、角加速度変化率との比である。本実施形態は、この加速度変化率と、角加速度変化率との比を算出するために、回帰直線の傾きを利用する。
図24は、本実施形態に係る制御システムの動作を示すフローチャートである。なお、図19のフローチャートと異なる点を中心に説明する。
MPU19は、加速度センサユニット16、及び角速度センサユニット15から、所定のクロック数ごとに供給される加速度値(ax、ay)、及び角速度値(ωψ、ωθ)をそれぞれ、1階微分、2階微分し、加速度変化率(Δax、Δay)、及び角加速度変化率(Δ(Δωψ )、Δ(Δωθ))を算出する(ステップ601〜604)。この加速度変化率(Δax、Δay)、及び角加速度変化率(Δ(Δωψ )、Δ(Δωθ))のn回分の履歴が、例えばメモリ48に記憶され、以下の式(8)、(9)により、回帰直線の傾き(A、A)が算出される(ステップ605)。この回帰直線の傾きは、加速度変化率と、角加速度変化率との比、つまり、回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))である。なお、参考として、回帰直線の切片(B、B)の算出方法を式(10)、(11)に示す。
=Rθ(t)=[{Σ(Δ(Δωθj))・Σ(Δayj)}−{ΣΔ(Δωθj)・ΣΔ(Δωθj)・Δayj}]/[n・Σ(Δ(Δωθj))−{ΣΔ(Δωθj)}]・・・(8)
=Rψ(t)=[{Σ(Δ(Δωψj))・Σ(Δaxj)}−{ΣΔ(Δωψj)・ΣΔ(Δωψj)・Δaxj}]/[n・Σ(Δ(Δωψj))−{ΣΔ(Δωψj)}]・・・(9)
=[{n・ΣΔ(Δωθj)・Δayj}−{ΣΔ(Δωθj)・ΣΔayj}]/[n・Σ(Δ(Δωθj))−{ΣΔ(Δωθj)}]・・・(10)
=[{n・ΣΔ(Δωψj)・Δaxj}−{ΣΔ(Δωψj)・ΣΔaxj}]/[n・Σ(Δ(Δωψj))−{ΣΔ(Δωψj)}]・・・(11)。
上記式(8)〜(11)中のnは、加速度変化率(Δax、Δay)、及び角加速度変化率(Δ(Δωψ )、Δ(Δωθ))のサンプリング数を示す。このサンプリング数nは、演算誤差が最小となるように適宜設定される。
回転半径が算出されると、回転半径に基づいて速度値が算出され、この速度値に応じた変位量でポインタ2が画面3上を移動するように表示が制御される(ステップ606〜610)。なお、回転半径の信号、または速度値の信号がローパスフィルタ47にかけられることで、高周波数のノイズによる影響を軽減してもよい。
本実施形態では、回帰直線の傾きを回転半径として算出することで、より正確な回転半径、及び速度値(Vx、Vy)を算出することができる。したがって、画面3上に表示されるポインタ2の動きを、より自然な動きとすることができる。
以上の説明では、加速度の変化率のディメンジョンでの回帰直線の傾きの算出方法について説明したが、これに限られず、式(2)、(3)または(4)のように、変位、速度、加速度のディメンジョンで、回帰直線の傾きが算出されてもよい。
図17に示した処理の趣旨と同様に、ステップ603〜ステップ606を制御装置40のMPU35が実行してもよい。
次に、上記回転半径R(t)を導出するために必要なセンサ及びその計算方法について説明する。
図25は、そのセンサの組み合わせのパターンの例をいくつか示した表である。センサの組み合わせのパターンとして、代表的には7種類パターンが考えられる。以下の7種類のパターンにおいて、加速度センサとしては、ピエゾ抵抗型、圧電型、静電容量型、または液体加熱による気泡型等が挙げられる。角速度センサ(ジャイロセンサ)としては、振動型、回転コマ型、レーザ型、またはガスレート型等の挙げられる。
[パターン1]
パターン1は、加速度を検出する手段として1軸の加速度センサが用いられ、角速度を取得するための手段として1軸のジャイロセンサが用いられるパターンである。この場合、入力装置の動きは、画面3上のポインタ2の1次元のみ動きに変換される。1次元のみの動きが応用される例としては、例えばポインタの動きが1次元に拘束される場合や、例えばGUIによるボリューム調整(音量に限られず、あらゆるGUIによるレベル調整)等が挙げられる。
パターン1において、典型的には、X’軸方向の加速度センサ及びY’軸回りのジャイロが用いられる。あるいは、Y’軸方向の加速度センサ及びX’軸回りのジャイロセンサが用いられる。
あるいは、加速度センサの検出方向の軸と、ジャイロセンサの軸とが直交していなくてもよく、三角関数を用いて互いに直交する方向の、加速度成分値及び/または角速度成分値が演算により求めることも可能である。このことは、下記のパターン2〜7についても同様である。
[パターン2]
パターン2は、図8に示した典型的な例であり、加速度を検出する手段として2軸の加速度センサが用いられ、角速度を取得するための手段として2軸の角速度センサが用いられるパターンである。パターン2については、上記実施の形態で説明したのでここでは説明を省略する。
[パターン3]
パターン3は、加速度を検出する手段として1軸の加速度センサが用いられ、角速度を取得するための手段として2軸の加速度センサが用いられるパターンである。この場合、ジャイロセンサは用いられず、角速度を検出する手段として用いられる2軸の加速度センサのうち1軸の加速度センサが、加速度を検出する手段として用いられる。また、この場合において、ピッチ方向の入力装置の動きのみが検出され、パターン1と同様に、入力装置の動きは、画面3上のポインタ2の1次元のみ動きに変換される。
図26は、パターン3に係るセンサユニットを示す図である。このセンサユニット517の回路基板128に搭載された2軸の加速度センサ(加速度センサユニット)116は、Z’及びY’軸方向の加速度を検出する。ユーザが基本姿勢から入力装置をピッチ方向に傾けると、図27に示すように、Z’及びY’軸方向の重力加速度の成分値が検出される。したがって、X’軸回りの角度(ピッチ角θ)が、式(12)により角度関連値として求められる。
θ=arctan(az/ay)・・・(12)。
MPU19は、このピッチ角θを1階の微分演算によりピッチ方向の角速度値ωθを算出することができる。したがって、MPU19は、Y’軸方向の加速度値ay及びピッチ方向の角速度値ωθに基く回転半径Rθ(t)から、Y軸方向の速度値Vyを算出することができる。
パターン3のメリットとして、ハード構成が単純であるので、低コスト化を実現することができる。また、ピッチ角θという絶対角度を求めることができるため、角速度センサにより角速度を検出する場合のように、温度ドリフトによる低周波成分やDCオフセットが検出信号に混入する、といった問題を解決することができる。
[パターン4]
パターン4は、加速度を検出する手段として2軸の加速度センサが用いられ、角速度を取得するための手段として1軸のジャイロセンサ及び上記2軸の加速度センサが用いられるパターンである。
図28は、パターン4に係るセンサユニットを示す図である。このセンサユニットのハード構成は、X’、Y’及びZ’軸方向である3軸の加速度センサ(加速度センサユニット)216と、Y’軸回りである1軸のジャイロセンサ115とで構成される。
入力装置のX軸方向の速度値Vxは、3軸加速度センサ216のうちのX’軸方向の加速度センサと、ジャイロセンサ115とに基く回転半径Rψ(t)から算出される。入力装置のY軸方向の速度値Vyは、3軸加速度センサ216のうちのY’及びZ’軸方向の加速度センサを用いて、パターン3と同様に算出される。
パターン4のメリットとして、安価な3軸加速度センサ216及び1軸ジャイロセンサ115で構成されるので、低コスト化を実現することができる。
[パターン5]
パターン5は、加速度を検出する手段として、例えば同じ軸の2つの加速度センサが用いられ、角速度を取得するための手段としても同様に同じ軸の2つの加速度センサが用いられるパターンである。
図29は、パターン5に係るセンサユニットを示す図である。例えばX’軸方向の加速度を検出する1軸加速度センサ221及び222が設けられている。ここで、説明の便宜上、1軸加速度センサ222に固定の直交座標系をX"、Y"及びZ"軸で表している。これらX’軸とX"軸との方向は同じであり、Y’軸とY"軸との方向は同じであり、また、Z’軸とZ"軸との方向は同じである。
2つの1軸加速度センサ221及び222は、距離Lだけ離れており、求めるべき回転半径Rψ(t)上に配置されている。この場合、入力装置の動きは、画面3上のポインタ2の1次元のみ動き(例えばX軸方向)に変換される。1軸加速度センサ221及び222の検出軸は、それぞれY’及びY"軸であってもよい。
このパターン5においては、回転半径R及び角速度値ωは、図16で説明した原理により求められる。上記したように、仮想平面D内に含まれる瞬間中心Kを1つの頂点とする三角形の相似の関係から、(|ax1|/R)=(|ax2|/(R−L))が成り立つので、回転半径R=L/(1−(|ax2|/|ax1|))を求める、ことができる。また、瞬間中心Kを中心とするヨー方向の角加速度Δωψ=|ax1|/R、またはΔωψ=|ax2|/(R−L)であり、角加速度Δωψも求めることができる。角加速度Δωψが求められれば、その積分演算により角速度ωψが求められる。したがって、上記式(1)から、点P1における速度値を求めることができる。
一方、2つの加速度の差を、2つの1軸加速度センサの距離Lで除することによっても、ヨー方向の角加速度値(Y’軸回りの角加速度値)Δωψが、角度関連値として求められる。MPU19は、その角加速度値Δωψを積分演算することで角速度値ωψを算出することができる。また、MPU19は、その角加速度値Δωψを微分演算することで、角加速度変化率Δ(Δωψ)を算出することができる。
パターン5のメリットとして、ωψ、Δωψ、Δ(Δωψ)が、2つの加速度値の差分に基き求められるので、重力の影響を除去することができる。また、安価な1軸加速度センサ221及び222のみで構成されるので、低コスト化を実現することができる。
なお、パターン5では、2つの1軸加速度センサ221及び222は、必ずしも、求めるべき回転半径Rψ(t)の直線上に配置されていなくてもよい。すなわち、例えば、図30に示すように、2つの1軸加速度センサ221及び222の距離R1が、回転半径R上になくてもよい。この場合、中心軸に対する1軸加速度センサ221及び222の配置角度α、βが既知であれば、角加速度値Δωψ、その積分演算による角速度値ωψが得られる。距離R1の、回転半径Rに沿う直線上への投影距離R2、及び、加速度センサ221によるベクトルa1に平行な線への、加速度センサ222によるベクトルa2の投影ベクトルa2’が求められることにより、Δωψ=(|a1|−|a2|)/R2により、角加速度値Δωψが得られる。加速度値|a1|(または、|a2|)、距離R2及び角速度値ωψが求められれば、図16で説明した原理から、回転半径Rを求めることができる。
[パターン6]
パターン6は、上記パターン5をX’及びX"軸方向だけでなく、Y’及びY"軸方向でも応用したパターンである。すなわち、図31に示すように、2軸の加速度センサ(加速度センサユニット)223及び224が距離L’だけ離れて配置されている。これにより、入力装置の動きは、画面3上のポインタ2のX軸及びY軸方向の2次元の動きに変換される。
パターン6のメリットとしては、安価な2軸加速度センサ223及び224が用いられるので低コスト化を実現することができる。
また、図32に示すように、入力装置がZ’軸回りで傾いたときに、下の式(13)または(14)よりロール角φを求めることができる。
φ=arctan(ax1/ay1)・・・(13)、または、φ=arctan(ax2/ay2)・・・(14)。
ロール角φが求められることにより、式(15)、(16)による回転行列による座標変換により補正速度値(Vx’、Vy’)を求めることができ、傾きによる重力の影響を除去することができる。
Vx’=cosφ・Vx−sinφ・Vy・・・(15)
Vy’=sinφ・Vx+cosφ・Vy・・・(16)。
ロール角φを求め、回転行列による座標変換により補正速度値(Vx’、Vy’)を求めることは、上記パターン2、パターン4、または下記のパターン7でも応用することができる。
[パターン7]
パターン7は、加速度を検出する手段として2軸の加速度センサが用いられ、角速度を取得するための手段として3軸の地磁気センサが用いられる。
図33は、パターン7に係るセンサユニットを示す図である。2軸の加速度センサ(加速度センサユニット)16は、X’及びY’軸方向の加速度を検出し、3軸の地磁気センサ226は、Y’軸回りの角度(ヨー角)ψ及びX’軸回りの角度(ピッチ角)θを検出する。MPU19は、ヨー角ψ及びピッチ角θをそれぞれ微分演算することで、それぞれの角速度値(ωψ、ωθ)を算出することができる。これにより、回転半径(Rψ(t)、Rθ(t))から、X及びY軸方向の速度値(Vx、Vy)を算出することができる。
あるいは、パターン7において、2軸の加速度センサ16に代えて、Z’軸も含む3軸の加速度センサが用いられてもよい。この場合、3軸加速度センサにより重力方向(つまり、絶対的な垂直方向)の検出が可能となるので、その重力方向に対する地磁気のベクトル方向から、入力装置の絶対角度(方位)が検出される。
[その他のパターン]
その他のパターンとして、加速度を検出する手段として2軸(X’及びY’軸)の加速度センサが用いられ、角速度を検出する手段として1軸(Y’またはX’軸の回り)のジャイロセンサが用いられるパターンがある。あるいは、加速度を検出する手段として1軸(X’またはY’軸)の加速度センサが用いられ、角速度を検出する手段として2軸(Y’及びX’軸の回り)のジャイロセンサが用いられるパターンがある。
次に、センサユニットの筐体10内の配置または固定方法の実施形態について説明する。
図34は、本発明の一実施の形態に係るセンサユニット617の配置及び固定方法を示す斜視図である。図35は、図34に示したセンサユニット617及び筐体10等の断面図である。
図34に示すように、例えば入力装置1が基本姿勢(図7(A)、(B)参照)にある状態で、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16がX軸方向に並ぶようにそれぞれ配置されている。センサユニット617は、筐体10内に突出するように筐体10の内面10aに設けられた突出部10bに片持ち状態で接続されている。典型的には、センサユニット617の回路基板25(第2の基板)に設けられた穴25bを介して、ネジ、ピン、その他の接続部材102によりセンサユニット617が突出部10bに片持ち状態で固定されている。片持ちであれば、ネジ、ピン等は、複数用いられてもよい。
MPU19等の演算処理ユニットを搭載するメイン基板18(第1の基板)(図3参照)は、実質的にはZ−X平面内に配置され、つまり、センサユニット617の回路基板25と垂直になるように配置されている。メイン基板18と回路基板25は、フレキシブルな導線101により電気的に接続されている。フレキシブルな導線101としては、FFC(Flexible Flat Cable)、FPC(Flexible Printed Circuit)、より線等が挙げられる。
このように、例えば1つの基板にMPU19、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16が搭載される場合に比べ、その1つの基板のサイズより、センサユニット617の回路基板25のサイズを小さくすることができる。回路基板25のサイズが小さい場合、その分剛性が高くなり、回路基板25に加えられる機械的な応力によるひずみ、または、入力装置1が動いたときに回路基板25に働く慣性力によるひずみの発生を抑制することができる。回路基板25に発生するひずみとは、回路基板25のそり、または撓み等の変形を意味する。これらのひずみが発生した場合、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16の検出値にノイズが混入し、検出値が劣化するおそれがあるからである。
また、メイン基板18及び回路基板25が別体なので、それらの筐体10内の配置の自由度が向上する。また、メイン基板18及び回路基板が別体なので、メイン基板18に搭載された送信機21及びアンテナ22のうち少なくとも一方を含む送信ユニットと、回路基板25とが遠く離れるように両者を配置することができる。これにより、その送信ユニットが発生する送信用の電波や、その送信ユニットを介して侵入する外部の電磁波ノイズによる、センサユニット617への悪影響を防止することができる。
本実施の形態では、回路基板25が片持ち状態で筐体10に接続されることにより、回路基板25の両側で(両持ち状態で)筐体10に接続される場合に比べ、回路基板25に加えられる応力を低減することができる。また、このような構成によれば、ユーザが筐体10を強く握り、筐体10が変形したとしても、回路基板25にその変形による力が極力伝わらないようにすることができる。その結果、回路基板25のひずみの発生を抑えることができる。
本実施の形態では、回路基板25及びメイン基板18がフレキシブルな導線101により接続されているので、応力によりメイン基板18がひずんだとしても、その力が回路基板25に伝わらない。
また、本実施の形態では、回路基板25の周縁部25aと、筐体の内面10aとの間にクリアランス103が形成されている。これにより、ユーザが筐体10を握ることで筐体10が変形したとしても、回路基板25にその力が伝わらないようにすることができる。
以下、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16のうち少なくとも一方をセンサ類という場合もある。
図36(A)は、本発明の他の実施の形態に係るセンサユニットを示す正面図である。図36(B)は、そのセンサユニット117の断面図であり、図36(C)は、その背面図である。
センサユニット117では、回路基板125の第1の面125aに加速度センサユニット16が搭載され、その反対側の第2の面125bに角速度センサユニット15が搭載されている。また、回路基板の一側には、接続部材102による接続用の穴125cが形成されている。
このように、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16の両方が、回路基板125の片面に設けられる場合に比べ、回路基板125のサイズを小さくすることができる。その結果、回路基板125の剛性を高めることができる。
また、このような構成によれば、周囲環境の温度変化や、センサ類が発生する熱によるひずみであって、基板及びセンサ類(主にセンサ類のパッケージ材)の熱膨張係数の差に起因するひずみが相殺される。また、その熱は回路基板125の両面から回路基板125に伝達されるので、伝達される熱的なバランスが均一になり、回路基板125の熱膨張による変形が抑制される。特に、角速度センサユニット15と加速度センサユニット16の中心同士が、回路基板125の主面に垂直な方向で一致しているときに、回路基板125の変形が最小となる。
図37(A)〜(C)は、さらに別の実施の形態に係る回路基板を示す図である。回路基板225の第1の面225aに、MPU19、A/Dコンバータ104及び加速度センサユニット16が搭載されている。第1の面225aの反対側の第2の面225bに、角速度センサユニット15が搭載されている。この場合、A/Dコンバータ104は、MPU19に内蔵されていてもよい。
本実施の形態では、アナログ処理を行うA/Dコンバータ104が回路基板225搭載されることにより、センサ類からMPU19に供給される微小な出力信号が、外部の電磁波ノイズ等により侵されるといった事態を避けることができる。
なお、A/DコンバータがMPU19に内蔵される場合も、そのMPU19が第1の面225aまたは第2の面225bに搭載されればよい。この場合、センサ類及びMPU19(A/Dコンバータ104、または図示しないメモリ等)(以下、処理ユニット類という。)が重量のバランスが均一になるように、センサ類及び処理ユニット類が第1の面225a及び第2の面225bに配置されてもよい。
図38(A)〜(C)は、さらに別の実施の形態に係るセンサユニットを示す図である。このセンサユニット317の回路基板325の第1の面325aには加速度センサユニット16及びA/Dコンバータ104が搭載されている。第2の面325bには、角速度センサユニット15が搭載されている。この場合、MPU19は、メイン基板18に搭載される。このような構成によっても、センサ類からMPU19に供給される微小な出力信号が、外部の電磁波ノイズ等により侵される可能性を減らすことができる。
図39は、図36に示したセンサユニット117が電磁シールド部材105により覆われた形態を示している。電磁シールド部材105は、接続部材102や半田等により、例えばセンサユニット117のグランド部に接続されている。電磁シールド部材105の材料としては、導電性の部材、例えばアルミニウム、ブリキ、導電性樹脂等が挙げられるが、これらに限られない。
このような構成によれば、例えばメイン基板18に搭載された送信機21及びアンテナ22のうち少なくとも一方を含む送信ユニットが発生する送信用の電波や、外部の電磁波ノイズによる、センサ類への悪影響を防止することができる。センサ類への悪影響とは例えばDCオフセットの変動等が挙げられる。
なお、電磁シールド部材105は、第1の面125aのみを覆う形態、加速度センサユニット16のみを覆う形態、第2の面125bのみを覆う形態、または、角速度センサユニット15のみを覆う形態でもよい。
電磁シールド部材105は、図36に示したセンサユニット117に限らず、図34及び図35に示したセンサユニット617、図37(A)〜(C)に示した回路基板225、または、図38(A)〜(C)に示した回路基板325に適用されてもよい。あるいは、電磁シールド部材105は、下記の図40及び図41に示す形態に適用されてもよい。
図40は、さらに別の実施の形態に係るセンサユニットを示す正面図である。図41は、そのセンサユニット及び筐体の断面図である。
本実施の形態では、回路基板425は、接続用の穴425cを両側に有している。その両側の2箇所で接続部材102により筐体の突出部110a及び110bに接続されている。突出部110a及び110bは、上下2つに分離して設けられていてもよいし、筐体110の内面の全周にわたって、つまり、回路基板425の周縁部の全周にわたって形成されていてもよい。典型的には、2つの穴425cの中心を結ぶ直線は、センサユニット217の重心を通るが、必ずしも2つの穴425cの位置はその配置に限られない。
また、本実施の形態では、接続部材102は、弾性体106を介して回路基板425及び筐体110を接続する。弾性体106としては、典型的には、ゴム製、樹脂製のワッシャーである。この弾性体106のワッシャーは、典型的には厚さ0.3〜1mm、外径3〜8mm、内径1〜5mmに形成されたものが用いられるが、これらのサイズに限られない。
ここでいう弾性体とは、ゲル体や粘性体も含む意味である。ゴム材としては、EPDM(Ethylene Propylene Diene Monomer)、ブチルゴム、ニトリルゴム等が挙げられるが、これらに限られない。
本実施の形態では、筐体110に対する回路基板425の剛性(筐体110と回路基板425との一体性)が高められる。したがって、入力装置が回転したりしたときの回路基板425のモーメントによる回路基板425のひずみが抑制される。また、このように、2箇所で回路基板425が筐体110に固定されても、その固定の際に回路基板425に加えられる応力を弾性体106により吸収することができる。あるいは、ユーザが筐体110を強く握り筐体110が変形したときに、その変形を弾性体106が吸収することができる。
また、弾性体106が、外乱加速度を緩和する働きもあるので、耐衝撃性が向上するという副次的な効果も得られる。
回路基板425は、2箇所だけでなく、3箇所以上で筐体110に接続されてもよい。
なお、本実施の形態では、加速度センサユニット16と角速度センサユニット15とが、それぞれ回路基板425の第1の面425a及び第2の面425bに搭載される形態を説明した。しかし、図34及び図35で示した回路基板25、図37(A)〜(C)で示した回路基板225、または、図38(A)〜(C)で示した回路基板325が、少なくとも2箇所で筐体110に接続されてもよい。
あるいは、図34及び図35で示した回路基板25の接続部材102が、上記弾性体106を介して、1箇所で筐体10に接続されていてもよい。このことは、図36で示した回路基板125、図37(A)〜(C)で示した回路基板225、または、図38(A)〜(C)で示した回路基板325も同様である。
図42は、さらに別の実施の形態に係るセンサユニット及びメイン基板を示す図である。
センサユニット717とメイン基板18とは、これら2つの基板を電気的に接続するための導線により固定されている。すなわち、センサユニット717の回路基板525は、メイン基板18に導線109を利用して片持ち状態で接続されている。この導線109は、適切な剛性のある導線が用いられる。適切な剛性のある導線109とは、例えばすずめっき線、銅線、チタン等が用いられるが、これらに限られない。あるいは、導線109に代えて、柔軟なより線等の導線が用いられ、その導線が剛性のある樹脂でモールディングされてもよい。
このように、センサユニット717が筐体に接続されてないので、センサユニット717は、ユーザが筐体を強く握ることで生じる筐体の変形の影響を受けない。
本実施の形態では、センサユニット717の回路基板525は、メイン基板18に比べ、その厚さが厚く形成されている。これにより、回路基板525の剛性を高めることができる。典型的には、回路基板525の厚さが1.2mmであり、メイン基板18の厚さが0.8mmであるが、これらの値に限られない。
メイン基板18の一端部(第1の端部)18aに回路基板525が接続され、回路基板525から遠い側である反対側の他端部(第2の端部)18bに、送信機21及びアンテナ22のうち少なくとも一方を含む送信ユニット107が配置されている。すなわち、送信ユニット107が、極力センサユニット717から遠い位置に配置される。これにより、送信ユニット107が発生する送信用の電波や、その送信ユニット107を介して侵入する外部の電磁波ノイズによる、センサユニット717への悪影響を防止することができる。
図42で説明した特徴のうち、回路基板525がメイン基板18よりも厚い、または、送信ユニット107が、メイン基板18の他端部18bに配置される、という特徴は、上記した図34〜図41の各実施の形態にも適用可能である。
図43は、さらに別の実施の形態に係るセンサユニットを示す正面図である。
センサユニット417の回路基板126は、筐体(図43では図示を省略)に対するセンサユニット417の片持ち状態を実現するための接続部材102(図43では図示を省略)を通す穴126aのほか、別の開口126bを有する。開口126bは、穴126aと、角速度センサユニット15のようなセンサ類との間に形成されている。この例では、この回路基板126の図示しない裏面側であって、角速度センサユニット15の反対側の位置に加速度センサユニット16が配置される。
センサユニット417が、穴126aを介して接続部材102により筐体に接続された状態において、入力装置が動くことにより、回路基板126に慣性力による応力が加えられる。開口126bが設けられることにより、その応力が、回路基板126の、接続部材102による接続側からセンサ類が配置される側に極力伝わらないようにすることができる。また、開口126bが設けられることにより、回路基板126と同じサイズの回路基板に開口126bが形成されていない場合に比べ、回路基板126の重量が軽くなる。その分、上記慣性力を抑えることができる。
開口126bの形状は、円弧状に形成されているが、この形状に限られない。図44に示す回路基板127の開口127bのように、横長に形成されていてもよい。そのほか、様々な形状が考えられ、その開口の数も複数あってもよい。
図43(または図44)に示した、開口126b(または127b)が形成される、という特徴は、図34、図35、図37〜図42で説明した各実施の形態に適用可能である。例えば、図41で示したように、センサユニット217が複数箇所(3箇所以上も含む)で筐体110に接続される形態について、開口が形成される、という特徴が適用される場合、開口の配置の形態としては、次のようなものが考えられる。例えば、接続部材102が通る上部の穴425cとセンサ類との間、及び、接続部材102が通る下部の穴425cとセンサ類との間のうち少なくとも一方に、開口が形成される形態である。
なお、図43及び図44に示した回路基板126及び127の上部は、筐体の内面の形状に合わせて曲線状に形成されているが、その形状は何でもよい。
図45は、図34〜図44のうちいくつかの特徴を組み合わせた形態を示す図である。
筐体10には、電磁シールド部材105に覆われたセンサユニット317が、片持ち状態で、接続部材102により接続されている。接続部材102と回路基板325(または磁気シールド部材105)との間には、弾性体106が設けられている。センサユニット317は、例えば図38(A)〜(C)で示したものである。
メイン基板18には、MPU19及び送信ユニット107が搭載され、送信ユニット107は、センサユニット317から遠い側の端部18bに配置されている。メイン基板18と、センサユニット317の回路基板325とは、フレキシブルな導線101により電気的に接続されている。また、回路基板325の筐体10への接続部分と、センサ類との間には、応力の伝達を抑制する開口325cが形成されている。
なお、図45に示す形態において、電磁シールド部材105がない形態、または、弾性体106がないが考えられる。あるいは、センサユニット317に代えて図36に示したセンサユニット117が用いられる形態が考えられる。
以上、図34〜図44で説明したセンサユニットにおいて、角速度センサユニット15に代えて、図28で説明したような1軸の角速度センサが用いられてもよい。あるいは、加速度センサユニット16に代えて、図27、図30、図33等で説明したような1軸または3軸の加速度センサが用いられてもよい。あるいは、図33で説明したような磁気センサ226が、図34〜図44で説明したセンサユニットに含まれてもよい。
図47は、例えば図29に示した2つの1軸加速度センサ221及び222が共通の回路基板220に搭載されているセンサの形態を示す斜視図である。2つの1軸加速度センサ221及び222は、それぞれ専用の支持基板221A及び222Aに実装されており、これらの支持基板221A及び222Aを介して回路基板220に搭載されている。2つの1軸加速度センサ221及び222は、距離Lだけ離れている。この場合、入力装置の動きは、画面3上のポインタ2の1次元のみ動き(例えばX軸方向)に変換される。1軸加速度センサ221及び222の検出軸は、Y’軸であってもよい。
図48は、別の実施の形態に係る入力装置800の要部断面図である。筺体10の内部には、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16を搭載したセンサモジュール817を収容する収容部801が形成されている。このセンサモジュール817は、支持基板としてのメイン基板18に、接続手段としてのフレキシブル配線基板826を介して電気的かつ機械的に接続されている。
収容部801は、センサモジュール817の全体を収容でき、かつ、センサモジュール817を収容したときにセンサモジュール817と収容部801の内壁面との間に一定以上の間隔が形成される大きさで形成されている。本実施の形態において、収容部801は、筺体10の内壁に立設された複数のリブ802及び803で区画されている。これらリブ802及び803の間には、収容部801の内部へセンサモジュール817を組み入れるための開口805が形成されている。なお、図48においてリブ803の上端部には、フレキシブル配線基板826を支持する屈曲部804が形成されている。
収容部801の内部には、緩衝材830が配置されている。緩衝材830は、筺体10に作用する外力(衝撃、応力など)がセンサモジュール817に伝達するのを防止するほか、筺体10に生じた歪みを吸収してセンサモジュール817の変形を防止する。なお、緩衝材830には、センサモジュール817の各センサユニット15及び16を収容する開口(ニゲ部)830A及び830Bがそれぞれ設けられている。緩衝材830には、ウレタン樹脂等のフォームラバーやスポンジ、ガラスウールなどを用いることができる。
本実施形態によれば、筺体10又はメイン基板18に作用した外力を緩衝材830又はフレキシブル配線基板826によって効果的に吸収して、上記外力がセンサモジュール817へ伝達することを抑制することが可能となる。これにより、センサモジュール817は、あたかも筺体10の内部で浮遊した状態になるため、外部からの影響を排除して安定した加速度検出及び角速度検出が可能となる。
なお、図48に示したセンサモジュール817の構成は単なる一例であって、当該センサモジュール817として、上述の各実施の形態において説明したセンサモジュールの構成を採用してもよい。
次に、本発明の他の実施形態に係るセンサモジュールについて説明する。
例えば図1〜図8に示した制御システム100に用いられるセンサモジュール17においては、角速度センサユニット15及び加速度センサユニット16からのアナログ出力信号は、図示しないA/Dコンバータを介してMPU19へ入力される。外乱ノイズ対策のため、センサユニット15,16の出力には、DC(直流)オフセット電位が印加されている。DCオフセット値は、センサユニットの感度特性やこれを内蔵した機器の電気的特性等に応じて適宜設定される。典型的には、DCオフセット値は、センサユニットの出力電圧がA/Dコンバータの処理可能電圧範囲内に収まる値に設定されている。
しかし、使用するセンサの種類によっては、共通基板への実装前後でセンサの出力特性が変動する場合がある。また、センサの動作環境(温度など)によってもセンサの出力特性が変動する。この場合の具体例を図49(A)に示す。図49(A)は、センサの出力電圧の波形例とA/Dコンバートされた電圧の波形例を示している。この例では、センサのDCオフセット値を2V、出力レンジを±0.8Vとし、A/Dコンバータの入力レンジを0〜2.4V(センター値1.2V)とした。
図49(A)に示した例の場合、A/Dコンバート後のデジタル化された電圧信号は、+側と−側で非対称となっている。そのため、センサからの出力を活かしきれないという問題が生じる。例えば、ポインティングデバイスに使用される場合、右側への動作には高速まで追随するが、左側への動作には追随できないということになる。
この問題を解決するためにセンサのレンジを減らす(例えばセンサ出力レンジを±0.8Vから±0.4Vに減らす)ことで、センサ出力をA/Dコンバータの処理可能電圧範囲に収め、A/Dコンバート後の電圧信号の非対称化を防ぐことは可能である。しかし、A/D変換の分解能が1/2に減少してしまい、十分な解像度が得られなくなるため、好ましくない。
そこで、本実施形態では、センサの出力電圧がA/Dコンバータの処理可能電圧範囲内に収まるように、センサのDCオフセット値を制御することで、上記問題を解決する。具体的には、センサの出力レンジが、設定されたA/Dコンバータの基準値(入力レンジのセンター値)に合うように、センサに印加されるDCオフセット値を調整する。なお、上記の例とは逆に、A/Dコンバータの入力レンジのセンター値をセンサのDCオフセット値に合うように調整することも可能である。
図49(B)は、図50に示す回路構成を備えるセンサモジュールのセンサ出力波形とA/Dコンバートされた電圧波形を示す。この例では、センサのDCオフセット値を、A/Dコンバータの入力レンジのセンター値(1.2V)に合わせている。なお、センサの出力レンジは±0.8V、A/Dコンバータの入力レンジは0〜2.4Vである。
以上のように、DCオフセット値の調整を行うことにより、センサユニット及びA/Dコンバータを含む信号検出系のダイナミックレンジの最大化を行うことが可能となる。また、出力オフセット値のばらつきを調整することができるので、入力信号と出力波形の対称性を最大限確保し、人間の感覚とカーソルの動きとの相関をとることができる。さらには、DCオフセット値を任意のレベル(A/Dコンバータの基準電圧(オフセット値))に調整することでセンサ出力のキャリブレーションが可能となる。さらには、電源投入時のカーソルの動きを規制することも可能となる。
次に、センサのDCオフセット値をA/Dコンバータの入力レンジセンター値に合わせ込む具体的な回路構成について説明する。
図50(A)に示した回路構成は、センサユニット(加速度センサユニット及び/又は角速度センサユニット)の駆動IC901と、この駆動IC901へDCオフセット電位を印加するバイアス回路(印加手段)911と、駆動IC901に内蔵されたオペアンプ(調整手段)912とを有している。オペアンプ912は、駆動ICの出力電圧に基づいて、駆動IC901の出力電圧が、後段のA/Dコンバータの処理可能電圧範囲に収まるように、駆動IC901へ印加されるDCオフセット値を調整する。調整ポイントは、例えば、A/Dコンバータの入力レンジのセンター値である。この構成は、ゲイン調整用の入力端子913を有する駆動IC901でセンサユニットが構成される場合に、特に好適である。
図50(B)に示した回路構成は、センサユニット(加速度センサユニット及び/又は角速度センサユニット)の駆動IC902と、この駆動IC902へDCオフセット電位を印加するバイアス回路(印加手段)921と、駆動IC902の外部に構成されたオペアンプ(調整手段)922とを有している。オペアンプ922は、駆動ICの出力電圧に基づいて、駆動IC902の出力電圧が、後段のA/Dコンバータの処理可能電圧範囲に収まるように、駆動IC902へ印加されるDCオフセット値を調整する。調整ポイントは、例えば、A/Dコンバータの入力レンジのセンター値である。
図50(C)に示した回路構成は、センサユニット(加速度センサユニット及び/又は角速度センサユニット)の駆動IC903と、この駆動IC903へDCオフセット電位を調整して印加する調整ユニット(印加手段、調整手段)918とを有している。この調整ユニット918は、駆動IC903のアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ914と、コンバートされたデジタル出力信号のDCセンター値と、A/Dコンバータ914の入力レンジセンター値(設定値)とを比較する比較器915と、比較器915で得られた差分の補正値を算出する演算器916と、演算器916で演算された補正値をD/A変換して駆動ICのゲイン調整用入力端子913へ入力するD/Aコンバータ917とを有する。
入力装置が運動停止状態にあるとき、A/Dコンバータ914を介してMPU(図3におけるMPU19に相当。以下同じ。)へ入力される入力装置の移動量に応じた値は、基準値(例えば0Vに相当する値)となっていなければならないが、実際には温度ドリフトの影響でゼロにならないことがある。このとき、比較器915と演算器916とにより生成された補正電圧をD/Aコンバータ917を介して出力していき、これをセンサ出力に重畳させていくと、ある時点でA/Dコンバータ914からの値が基準となる。すなわち、A/Dコンバータ914からの値が基準値となったときのD/Aコンバータ917を介して出力されている値は、ドリフトの補正値となり、以降、この補正値を印加することによりドリフトの影響を解消することができる。
なお、図50(A)〜(C)に示した回路構成以外にも、他の回路を適用することができる。概略的に説明すれば、出力されたオフセット値とA/Dコンバータの基準値との差分を予めEEPROM等の不揮発性メモリへ格納しておき、それを読み出してDCオフセット値の補正値をつくりだす。また、あらかじめセンサの温度ドリフトを測定しておき、その係数をEEPROM等に格納しておくと、サーミスタ等の温度検出部品を追加するだけで、温度ドリフトを含めた補正を行うことができる。
以上説明した制御システムは、上記各実施形態に限られず、種々の変形が可能である。
角速度値を検出する角速度センサユニット15の代わりに、上記したように、地磁気センサ226などの角度センサが用いられてもよい。この場合、角度センサが検出する角度値と、加速度センサが検出する加速度値とのディメンジョンが合わせられ、回転半径が算出される。例えば、角度値が3階の微分演算をされ、加速度値が1階の微分演算をされることで、角加速度の変化率と加速度の変化率とが算出され、この角加速度の変化率と加速度の変化率の比が回転半径として算出される。
なお、加速度センサユニット16及び角速度センサユニット15のうち少なくとも一方がCCDセンサやCMOSセンサなどのイメージセンサで構成されてもよい。
図11、19、21、または23に示したフローチャートにおいて、入力装置1及び制御装置40が互いに通信しながら、入力装置1の処理の一部を制御装置40が行ってもよいし、制御装置40の処理の一部を入力装置1が行ってもよい。
上記各実施の形態に係る入力装置は、無線で入力情報を制御装置に送信する形態を示したが、有線により入力情報が送信されてもよい。
上記各実施の形態では、入力装置の動きに応じて画面上で動くポインタ2を、矢印の画像として表した。しかし、ポインタ2の画像は矢印に限られず、単純な円形、角形等でもよいし、キャラクタ画像、またはその他の画像であってもよい。
本発明の一実施の形態に係る制御システムを示す図である。 入力装置を示す斜視図である。 入力装置の内部の構成を模式的に示す図である。 入力装置の電気的な構成を示すブロック図である。 表示装置に表示される画面の例を示す図である。 ユーザが入力装置を握った様子を示す図である。 入力装置の動かし方及びこれによる画面上のポインタの動きの典型的な例を説明するための図である。 センサユニットを示す斜視図である。 加速度センサユニットへの重力の影響を説明するための図である。 加速度センサユニットへの重力の影響を説明するための他の図である。 制御システムの動作を示すフローチャートである。 回転半径を説明するための図であり、入力装置を左右方向(ヨー方向)へ振って操作するユーザを上から見た図である。 図12で示したユーザの操作をさらに具体的に説明するための図である。 速度値の算出方法の原理を示す図である。 図14で示した速度値の算出方法の原理を別の観点から示した原理図である。 入力装置の速度値の算出方法について、他の実施形態を説明するための原理図である。 制御装置が主要な演算を行う場合の、図11に対応する動作を示すフローチャートである。 図19に示す動作を実現するための入力装置の機能的なブロック図である。 制御システムの他の実施形態に係る動作を示すフローチャートである。 ユーザがピッチ方向へ入力装置を操作した場合の、入力装置の動作と、それぞれの加速度値との関係を示す図である。 制御システムのさらに別の実施の形態に係る動作を示すフローチャートである。 異なった条件下で、入力装置が算出する速度値と、入力装置のセンサ配置部の実際の速度とをそれぞれシミュレーションし、グラフ化した図である。 図19の全体の処理を、図17に示した処理と同様に、制御装置が主要な計算を行う場合の制御システムの動作を示すフローチャートである。 回帰直線を利用する場合の、制御システムの動作を示すフローチャートである。 回転半径を導出するために必要なセンサの組み合わせのパターンの例をいくつか示した表である。 図25のパターン3に係るセンサユニットを示す斜視図である。 パターン3において、X’軸回りの角度(ピッチ角θ)の算出原理を示す図である。 図25のパターン4に係るセンサユニットを示す斜視図である。 図25のパターン5に係るセンサユニットを示す斜視図である。 図29に示すセンサユニットの変形例を示す図である。 図25のパターン6に係るセンサユニットを示す斜視図である。 パターン6において、入力装置がZ’軸回りで傾いたときのロール角φの算出原理示す図である。 図25においてパターン7に係るセンサユニットを示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るセンサユニットの配置及び固定方法を示す斜視図である。 図34に示すセンサユニット及び筐体等の断面図である。 他の実施の形態に係るセンサユニットを示す正面図である。加速度センサユニットと角速度センサユニットとが回路基板の表面及び裏面にそれぞれ配置された形態を示す図である。 さらに別の実施の形態に係るセンサユニットを示す図であり、センサ類のほか、A/Dコンバータ及びMPUが回路基板に搭載された形態を示す図である。 さらに別の実施の形態に係るセンサユニットを示す図であり、センサ類のほか、A/Dコンバータが回路基板に搭載された形態を示す図である。 さらに別の実施の形態に係るセンサユニットを示す断面図であり、図36に示したセンサユニットが電磁シールド部材により覆われた形態を示している。 さらに別の実施の形態に係るセンサユニットを示す正面図であり、2箇所以上で、センサユニットが筐体に接続される形態を示す図である。 図40に示すセンサユニット及び筐体の断面図である。 さらに別の実施の形態に係るセンサユニット及びメイン基板を示す図である。 さらに別の実施の形態に係るセンサユニットを示す正面図であり、回路基板に開口が設けられる形態を示す図である。 図43に示す形態と比べ、開口の形状が異なる形態を示す図である。 図34〜図44のうちいくつかの特徴を組み合わせた形態を示す図である。 他の実施の形態に係る入力装置を示す模式図であり、ペン型の入力装置を示す図である。 図29に示したパターン5に係るセンサユニットの別の実施形態を示す斜視図である。 他の実施の形態に係る入力装置の要部断面図である。 センサ出力をA/D変換したデジタル信号の波形を示す図である。 センサのDCオフセット値を調整可能ないくつかの回路構成例を示す図である。
符号の説明
Vx、Vy…速度値
ωψ、ωθ…角速度値
ax、ay…加速度値
Δωψ、Δωθ…角加速度値
Δax、Δay…加速度変化率
Δ(Δωψ )、Δ(Δωθ)…角加速度変化率
ψ(t)、Rθ(t)…回転半径
Th1…閾値
X(t)、Y(t)…座標値
1、51、61、71、81、501…入力装置
2…ポインタ(UI)
3…画面
10、50、60、70、80、110、510…筐体
15、115…角速度センサユニット
16、116、216、221、222、223、224…加速度センサユニット
17,117、217、317、417、517、617…センサユニット
18…メイン基板
19、35…MPU
21…送信機
25、125、126、127、225、325、425、525、625…回路基板
40…制御装置
45…ハイパスフィルタ
46…制御部
47…ローパスフィルタ
48…メモリ
100…制御システム
101…導線
102…接続部材
103…クリアランス
104…A/Dコンバータ
105…電磁シールド部材
106…弾性体
107…送信ユニット
151…ヨー方向の角速度センサ
152…ピッチ方向の角速度センサ
161…X’軸方向の加速度センサ
162…Y’軸方向の加速度センサ
226…地磁気センサ
518…メイン基板

Claims (16)

  1. 筐体と、
    前記筐体の第1の方向の第1の加速度値を検出する第1の加速度検出部と、
    前記筐体の、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関する値である第1の角度関連値を検出する第1の角度関連値検出部と、
    前記検出された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第2の方向の軸回りの、時間ごとに位置が変化する回転の第1の中心軸から前記第1の加速度検出部までの距離である回転半径を算出し、前記第1の角度関連値から得られた第1の角速度値及び前記算出された回転半径に基づき、前記筐体の前記第1の方向の第1の速度値を算出する算出手段と
    を具備する入力装置。
  2. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記算出手段は、前記第1の加速度値の時間変化率である加速度変化率を算出し、前記検出された第1の角度関連値に基づき、前記第2の方向の軸回りの角加速度の時間変化率である角加速度変化率を算出し、前記算出された、加速度変化率と角加速度変化率との比を前記回転半径として算出する
    入力装置。
  3. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記算出手段は、前記検出された第1の角度関連値に基づき角加速度値を算出し、前記第1の加速度値と前記角加速度値との比を前記回転半径として算出する
    入力装置。
  4. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記算出手段は、前記検出された第1の角度関連値に基づき、前記第2の方向の軸回りの角加速度の時間変化率である角加速度変化率を算出し、前記第1の加速度値から、前記第1の加速度検出部に働く重力加速度の前記第1の方向の成分値を少なくとも含む低周波成分が除去された値を算出し、前記低周波成分が除去された値の時間変化率である加速度変化率を算出し、前記算出された加速度変化率と前記角加速度変化率との比を、前記回転半径として算出する
    入力装置。
  5. 請求項1に記載の入力装置であって、
    前記筐体の前記第2の方向の第2の加速度値を検出する第2の加速度検出部と、
    前記第1の方向の軸回りの角度に関する値である第2の角度関連値を検出する第2の角度関連値検出部とをさらに具備し、
    前記算出手段は、前記検出された第2の加速度値及び第2の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第2の方向の第2の速度値を算出する
    入力装置。
  6. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記算出手段は、前記検出された第2の加速度値及び第2の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第1の方向の軸回りの、時間ごとに位置が変化する回転の中心軸から前記第2の加速度検出部までの距離である第2の回転半径を算出し、前記第2の角度関連値から得られた第2の角速度値及び前記算出された第2の回転半径に基づき、前記第2の速度値を算出する
    入力装置。
  7. 入力装置の筐体内に設けられた第1の加速度検出部により、前記筐体の第1の方向の第1の加速度を検出し、
    前記筐体内に設けられた第1の角度関連値検出部により、前記筐体の、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関する値である第1の角度関連値を検出し、
    演算回路により、前記検出された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第2の方向の軸回りの、時間ごとに位置が変化する回転の第1の中心軸から前記第1の加速度検出部までの距離である回転半径を算出し、前記第1の角度関連値から得られた第1の角速度値及び前記算出された回転半径に基づき、前記筐体の前記第1の方向の第1の速度値を算出する
    制御方法。
  8. ユーザが入力装置を空間内で動かすことにより操作情報が入力される入力装置であって、
    第1の方向に沿う軸を含む仮想平面内での瞬間中心から、前記入力装置までの距離を算出する距離算出手段と、
    前記算出された距離と、前記仮想平面内での前記瞬間中心回りの前記入力装置の角度に関連する値である角度関連値とに基づき、前記入力装置の前記第1の方向の速度値を算出する速度算出手段と
    を具備する入力装置。
  9. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記入力装置の前記第1の方向の加速度値を検出する第1の加速度検出部さらに具備し、
    前記距離算出手段は、前記加速度値及び前記角度関連値に基づき、前記瞬間中心から前記第1の加速度検出部までの距離を前記距離として算出する
    入力装置。
  10. 請求項に記載の入力装置であって、
    前記距離算出手段は、所定の距離離れた2箇所での、前記仮想平面内での前記第1の方向の加速度値に基づき、前記距離を算出する
    入力装置。
  11. ユーザが入力装置を空間内で動かすことにより操作情報が入力される入力装置による制御方法であって、
    第1の方向に沿う軸を含む仮想平面内での瞬間中心から、前記入力装置までの距離を算出し、
    前記算出された距離と、前記仮想平面内での前記瞬間中心回りの前記入力装置の角度に関連する値である角度関連値とに基づき、前記入力装置の前記第1の方向の速度値を算出する
    制御方法。
  12. 筐体と、前記筐体の第1の方向の第1の加速度値を検出する第1の加速度検出部と、前記筐体の、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関する値である第1の角度関連値を検出する第1の角度関連値検出部と、前記第1の加速度値及び前記第1の角度関連値の情報を送信する送信手段を備えた入力装置から送信された前記情報に応じて、画面に表示されるポインタの表示を制御する制御装置であって、
    前記送信された第1の加速度値及び第1の角度関連値の情報を受信する受信手段と、
    前記受信された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第2の方向の軸回りの、時間ごとに位置が変化する回転の第1の中心軸から前記第1の加速度検出部までの距離である回転半径を算出し、前記第1の角度関連値から得られた第1の角速度値及び前記算出された回転半径に基づき、前記筐体の前記第1の方向の第1の速度値を算出する算出手段と、
    前記算出された第1の速度値に応じた、前記ポインタの前記画面上の座標情報を生成する座標情報生成手段と
    を具備する制御装置。
  13. 筐体と、
    前記筐体の第1の方向の第1の加速度値を検出する第1の加速度検出部と、
    前記筐体の、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関する値である第1の角度関連値を検出する第1の角度関連値検出部と、
    前記検出された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第2の方向の軸回りの、時間ごとに位置が変化する回転の第1の中心軸から前記第1の加速度検出部までの距離である回転半径を算出し、前記第1の角度関連値から得られた第1の角速度値及び前記算出された回転半径に基づき、前記筐体の前記第1の方向の第1の速度値を算出する算出手段と、
    前記算出された第1の速度値の情報を送信する送信手段とを有する入力装置と、
    前記送信された第1の速度値の情報を受信する受信手段と、
    前記受信された第1の速度値に応じた、ポインタの画面上の座標情報を生成する座標情報生成手段とを有する制御装置と
    を具備する制御システム。
  14. 筐体と、
    前記筐体の第1の方向の第1の加速度値を検出する第1の加速度検出部と、
    前記筐体の、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関する値である第1の角度関連値を検出する第1の角度関連値検出部と、
    前記第1の加速度値及び前記第1の角度関連値の情報を送信する送信手段とを有する入力装置と、
    前記送信された第1の加速度値及び第1の角度関連値の情報を受信する受信手段と、
    前記受信された第1の加速度値及び第1の角度関連値に基づき、前記筐体の前記第2の方向の軸回りの、時間ごとに位置が変化する回転の第1の中心軸から前記第1の加速度検出部までの距離である回転半径を算出し、前記第1の角度関連値から得られた第1の角速度値及び前記算出された回転半径に基づき、前記筐体の前記第1の方向の第1の速度値を算出する算出手段と、
    前記算出された第1の速度値に応じた、ポインタの画面上の座標情報を生成する座標情報生成手段とを有する制御装置と
    を具備する制御システム。
  15. 第1の加速度検出部によって検出された第1の方向の第1の加速度値と、第1の角度関連値検出部によって検出された、前記第1の方向とは異なる第2の方向の軸回りの角度に関連する値である角度関連値とに基づき、前記第1の加速度検出部の前記第2の方向の軸回りの、時間ごとに位置が変化する回転の第1の中心軸から前記第1の加速度検出部までの距離である回転半径を算出し、前記角度関連値から得られた角速度値及び前記算出された回転半径に基づき、前記第1の加速度検出部の前記第1の方向の第1の速度値を算出する回路。
  16. 第1の加速度検出部の第1の方向の速度値を算出する回路であって、
    前記第1の方向に沿う軸を含む仮想平面内での瞬間中心から、前記第1の加速度検出部までの距離を算出し、前記算出された距離と、前記仮想平面内での前記瞬間中心回りの前記第1の加速度検出部の角度に関連する値である角度関連値とに基づき、前記加速度検出部の前記第1の方向の速度値を算出する回路。
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