JP2009301050A - 弦楽器のチューニング・システム - Google Patents

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ローズ,フロイド・ディー
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Abstract

【課題】楽器の弦の迅速な取り替えおよび再チューニングを容易にするチューニングおよびブリッジ・システムを提供する。
【解決手段】弦ホルダーは、弦の一端を保持するように作用するが、弦が延びる方向と交差する軸のまわりを回転または旋回するようにブリッジ・ベース52に取り付けられ、各弦ホルダーには、調整部材94を備えた弦引っ張り機構が設けられ、調整部材は、ブリッジ・ベースに対して移動すべくブリッジ・ベースによって支持され、また調整部材の移動に応じて関連する弦ホルダーを移動させ、保持されている弦の張力を調整するように配置されている。各弦引っ張り機構は、ラッチ80を更に備え、ラッチは弦ホルダーを1つの方向に回転させないように保持するとともに、弦ホルダーを自由回転させて弦を緩めるために弦ホルダーを解放している。
【選択図】図7

Description

本発明は、ギターのような弦楽器、およびその様々な部品に関する。更に具体的には、本発明は弦楽器のチューニング・システム、および特に、弦の一端または両端にアンカーを備えた弦を有する楽器のチューニング・システムに関する。本発明は、更に、弦楽器のブリッジ・システムに関する。
通常のギターおよび他の弦楽器は、張力を加えられた弦を備えている。弦は楽器のネックの上に取り付けられたフレットボードの上で、フレットボードに沿って延在している。音符に関連づけられた音を生成するため、弦は2つの臨界接触点または面で接触するように置かれている。第1の臨界接触面は、一般的に、楽器のナットの上にある。ナットは、ギターの場合、通常、フレットボードの第1のフレットに隣接してネックの上に配置されている。第2の臨界接触面は、一般的に、楽器のブリッジの上、またはブリッジに設けられている。ブリッジは、典型的には、フレットボードの対向端部を超えて楽器ボディの上に設けられる。弦は、一般的に、ナットおよびブリッジの臨界接触面を超えた距離のところで楽器に固定されている。
弦楽器の分野の当業者に知られているように、弦によって生成される音は、ハーモニックの長さ(即ち、弦がナットおよびブリッジで臨界接触面と接触する距離)によって影響を受ける。弦のハーモニック・チューニングは、弦楽器のブリッジおよびナットで臨界接触点または面の間の距離を調整することによって達成されるようになっている。
弦の張力は、演奏中に弦によって生成されるトーンに大きく影響を与える第2の要因である。弦の張力は、ギターまたは他の楽器のナット端またはブリッジ端で弦を締めるか緩めることによって調整されるようになっている。弦の張力の調整は、そのピッチに影響を与えるものである。したがって、そのような調整は、通常、ピッチ・チューニングとして知られている。
発明者は、ナットおよびブリッジの臨界接触面に対して、弦の取り付け配置を改善するために、数年にわたって努力を重ねてきた。たとえば、近年、本発明の発明者の1人であるFloyd Roseは、弦の両端で固定される弾丸形アンカーを有する弦を備えた弦アセンブリを開発した。そのシステムは、特許文献1(米国特許第5,717,150号公報)に開示されている。この特許の開示は、参照して本明細書に組み込まれる。また、この特許文献1は、ナット・アセンブリおよびブリッジ・アセンブリを有するギターを開示している。このギターでは、各々の弦の一端にある弾丸形アンカーがナット・アセンブリの弦ホルダーの中に固定され、各々の弦の他端にある弾丸形アンカーがブリッジ・アセンブリの対応するサドルまたは弦ホルダーの中に固定されている。前記特許文献1に開示されたギターおよび関連した弦は、従来技術よりも大きな改善を示すが、弦の一端または両端にアンカー、たとえば前記特許文献1に開示される弾丸形アンカーを備えた弦を有する楽器で使用されるチューニング・システムについて、更なる改善の余地がある。
周知のように、弦楽器の弦保持部品の構造は、弦の取り替えを困難なプロセスにする可能性がある。それはまた、楽器のチューニングを困難で時間の掛かるプロセスにする可能性がある。弦の取り替えに関する問題とチューニングに関する問題は関連している。なぜなら、弦楽器は、一般的に、弦が取り替えられるとき常に再チューニングされる必要があるからである。
他の弦楽器よりも人気の高い弦楽器の1つはギターである。従来のチューニング・ペグを有するギターは、これらのタイプの欠点を有している。そのような欠点は、適切なピッチ・チューニングおよび適切なハーモニック・チューニングがほぼ同時に達成される集中チューニングを実行する新しい弦および新しいブリッジ・アセンブリの開発によって部分的に対処されてきた。そのようなシステムの1つは、Floyd D.Roseによる前記特許文献1に開示されている。この特許文献1の開示によれば、楽器の弦はプリカットされ、弦の両端に弾丸形部品を有している。弦の端部にある弾丸形部品は、ギターの上でナットおよびブリッジ・アセンブリによって、所定の仕方で定位置に把持されるようになっている。
前記特許文献1に開示されたギターおよび関連した弦は、従来技術よりも大きな改善を示すが、ナットおよびブリッジ・アセンブリで使用される既存の弦保持部品では、効率的で使用しやすい弦取り替え手順が得られなかった。したがって、弦楽器上で迅速、簡単かつ効率的な弦の解放および取り替えを可能にし、他方では、依然として楽器上の弦をチューニングする効率的な装置を提供するため、新しい弦保持部品を有する新しいチューニング・システムが望まれている。特に、弦楽器上の弦の迅速で効率的な解放および簡単で効率的な取り替えを可能にするシステム、および弦が取り替えられたとき弦楽器の迅速で簡単な再チューニングを可能にするシステムの必要性が依然として存在している。
米国特許第5,717,150号公報
本発明は、楽器の弦の迅速な取り替えおよび再チューニングを容易にするチューニングおよびブリッジ・システムを提供することによって従来技術の欠点を克服するものである。弦の張力を迅速に解放して、弦保持部品から弦を分解して取り外すことを可能にする様々なチューニング・システムおよび機構を開示している。これらのシステムおよび機構の中には、個々の弦の張力を解放するシステムおよび機構、並びにブリッジ・アセンブリに固定された全ての弦の張力を解放し、更には楽器からブリッジ・アセンブリを取り外すことを可能にするシステムおよび機構が含まれている。更に、本発明は、迅速、容易、および効率的な弦のチューニングを提供する改善されたチューニング装置を提供するものである。このチューニング装置の中には、迅速、容易、および効率的な弦の集中チューニング、即ち、ほぼ同時のハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングを行うチューニング装置が含まれている。
本発明の1つの態様によれば、楽器ボディおよび少なくとも1つの弦を有する弦楽器のために、取り外し可能なブリッジ・アセンブリが提供されている。このブリッジ・アセンブリは、楽器の弦の端部を固定する少なくとも1つの弦ホルダーを支持するブリッジ・ベース、および楽器ボディに取り付け可能でブリッジ係合部分を有する支持機構を備えている。ブリッジ係合部分は、ブリッジ・ベースと解放可能にかみ合うことが可能であり、楽器ボディの上で少なくとも1つの弦ホルダーの中に固定された弦に張力を加える位置にブリッジ・ベースを取り付けている。ラッチ機構は、ブリッジ・ベースまたは楽器ボディのいずれかによって支持され、楽器ボディおよびブリッジ・ベースの他のものと解放可能に係合されている。ラッチ機構は、ラッチ位置および解放位置に配置可能となっている。ラッチ機構は、ラッチ位置にあるとき、ブリッジ支持機構のブリッジ係合部分とかみ合い係合するようにブリッジ・ベースを固定し、少なくとも1つの弦ホルダーによって固定された弦が、楽器ボディの上で張力を加えられて楽器の演奏を可能にしている。ラッチ機構は、解放位置にあるとき、支持機構に対するブリッジ・ベースの移動が少なくとも1つの弦ホルダーの中に固定された弦の張力を解放するようにし、それによってブリッジ係合部分からブリッジ・ベースの係合を解除するようにしている。
本発明のこの態様の1つの実施形態によれば、複数の弦の端部を固定するため、複数の弦ホルダーがブリッジ・ベースによって支持されている。また、ラッチ機構が解放位置にあるとき、ブリッジ・ベースは楽器のナットの方へ回動または移動して弦ホルダーの中に固定された弦の張力を解放するように構成され、これはブリッジ・ベースが支持機構のブリッジ係合部分から係合を解除されて楽器から取り外され、複数の弦ホルダーによって把持された弦が容易かつ迅速に取り替えられるようにしている。
本発明のこの態様の更なる実施形態によれば、ブリッジ支持機構は一対の取り付け柱を備えている。この取り付け柱は、楽器ボディへ固定されるように構成され、ラッチ機構が解放されるとブリッジ・ベースが取り付け柱とかみ合うように係合し、その周りを回動して、弦ホルダーに固定された弦の張力を解放するようになっている。更に、好ましい構成によれば、ラッチ機構は、回動可能に支持されたねじ付きラッチ部材を備えている。このラッチ部材は、楽器ボディに取り付けられ、ブリッジ・ベースの後方部分で後方ラッチ部と係合することが可能なラッチヘッドを有している。好ましくは、ブリッジ・ベースは、取り付け柱に対して、ブリッジ・ベースの前端に沿って回動または揺動するように取り付けられており、ラッチヘッドは、ブリッジ・ベースの後方ラッチ部と係合するとき、弦の張力を解放する方向へブリッジ・ベースの回動を防止するように働いている。好ましくは、ラッチ部材のヘッドの位置は、楽器ボディの上でブリッジ・ベースの方向を調整するようになっているとよい。把持された弦の張力を増加するようにブリッジを下方へ押圧することによって、ラッチ部材は回動されて外され、ブリッジ・ベースは上方へ回動されて解放され、全ての弦の張力が解放されるようになっている。
本発明の他の態様によれば、少なくとも1つの弦および楽器ボディを有する弦楽器のブリッジ・アセンブリが提供されている。このブリッジ・アセンブリは、楽器の弦の一端を把持する少なくとも1つの弦ホルダーを支持するブリッジ・ベース、および弦楽器のボディに取り付けられた少なくとも1つのアンカー部材を備えている。ラッチ機構は、解放可能に設けられている。このラッチ機構は、ブリッジ・ベースまたはアンカー部材に取り付けられ、他の部品、即ち、アンカー部材またはブリッジ・ベースと係合するように配置されており、楽器ボディの上で少なくとも1つの弦ホルダーによって把持された弦を張力が加えられる位置にブリッジ・ベースを固定するようになっている。ラッチ機構は、解放位置へ移動可能であり、楽器ボディに対するブリッジ・ベースの移動が、少なくとも1つの弦ホルダーによって把持された弦の張力を解放するように動作している。
本発明のこの態様の1つの実施形態によれば、ブリッジ・アセンブリを弦楽器に固定するために必要な全てのものは、ただ1つのアンカー部材である。ラッチ機構が解放位置へ移動され、弦ホルダーによって把持された弦の張力が解放されるとき、ラッチ機構はブリッジ・ベース(または、もしラッチ機構がブリッジ・ベース自体に取り付けられるならば、アンカー部材)からの係合を解かれ、ブリッジ・ベースは楽器から取り外されるようになっている。このようにして、ブリッジ・ベースの上に支持された弦ホルダーにて把持された弦は、容易にかつ迅速に取り替えられ、それからブリッジ・ベースは楽器の上に再配置され、ラッチ機構が取り付けられて、ブリッジ・ベースを楽器ボディに固定して弦に張力を加える位置に移動されるようになっている。
本発明の更なる態様によれば、複数の弦を有する弦楽器の弦チューニング装置が提供されている。この弦チューニング装置において、弦は楽器のナットの上で楽器と第1の臨界接触を行い、楽器のブリッジの上で第2の臨界接触を行うようになっている。弦チューニング装置は、支持面を有するブリッジ・ベース、および楽器の複数の弦のための複数の弦ホルダーを備えている。弦ホルダーの各々は、弦の一端を把持するように動作し、楽器のナットへ近づくか離れる方向で移動するようにブリッジ・ベースに支持されている。また、弦ホルダーの各々は、ブリッジ・ベースの支持面の下へ延びる延長部材または脚を備えている。更に、弦ホルダーの各々のために、把持された弦の張力を調整するチューニング機構が設けられている。このようなチューニング機構の各々は、ブリッジ・ベースによって支持され、関連した弦ホルダーの延長脚と摺動可能に係合すべく動作的に配置されたライザー・ブロックを備え、延長脚に対するライザー・ブロックの滑り動作によって、延長脚は楽器のナットへ近づくか離れる方向で弦ホルダーを移動させ、把持された弦の張力を調整するようになっている。また、各々のチューニング機構は、ライザー・ブロックを延長脚に対して移動させる調整装置を備えている。
本発明の更なる態様によれば、複数の弦を有する弦楽器のチューニング装置が提供されている。このチューニング装置において、楽器の弦の各々は、楽器のナットで楽器と第1の臨界接触を行い、楽器のブリッジで第2の臨界接触を行うようになっている。チューニング装置は、ブリッジ・ベースと楽器の複数の弦のための複数の弦ホルダーとを備え、弦ホルダーの各々は、弦の一端を把持するように働き、楽器のナットへ近づくか離れる方向で移動するようにブリッジ・ベースの上に支持されている。また、弦ホルダーは、延長部材または脚を備えている。弦ホルダーの各々のために、把持された弦の張力を調整するチューニング機構が設けられている。各々のチューニング機構は長手方向に延びるねじ付きロッドを備えている。このロッドは、ブリッジ・ベースによって保持され、ブリッジ・ベース上の第1および第2の間隔を置かれた支持位置で回転するように支持されている。また、各々のチューニング機構は、ライザー・ブロックを備えており、このライザー・ブロックは、第1および第2の間隔を置かれた支持位置の間で、関連したねじ付きロッドとねじ込み方式で係合している。各々のライザー・ブロックは、ねじ付きロッドが回転するにつれて関連した弦ホルダーの延長脚と摺動可能に係合すべく動作的に配置され、延長脚に対するライザー・ブロックの移動によって、延長脚は楽器のナットへ近づくか離れる方向で弦ホルダーを移動させ、弦ホルダーによって把持された弦の張力を調整するように構成されている。
本発明のチューニング装置のこの態様の好ましい実施形態によれば、ブリッジ・ベースは、ライザー・ブロックの各々を支持するように配置された支持壁を備えている。ライザー・ブロックの各々は、ねじ付きロッドの回転に応答して支持壁に沿って摺動するようになっている。各々の弦ホルダーのライザー・ブロックは、支持壁および関連した延長脚の間に配置され、関連したねじ付きロッドの回転に応答して支持壁および延長脚に沿って摺動するように動作している。このような配置は、それぞれの弦の張力を調整するために延長脚、したがって弦ホルダーの位置の滑らかな調整を確かにする点で特に有利である。この点に関して、そのような配置は、弦の集中チューニングを提供する点で特に有利である。なぜなら、弦ホルダーの位置、したがって弦の張力の調整は、弦のハーモニック・チューニングを達成する(ブリッジ・ベースにおける弦の臨界接触移動によって)だけでなく、弦のピッチまたは張力チューニングを達成するからである。
本発明の更なる態様によれば、複数の弦を有する弦楽器のチューニング装置が提供されている。このチューニング装置は、ブリッジ・ベースおよび複数の弦のための複数の弦保持部材を備えている。弦保持部材の各々は、弦の一端を把持するように働き、把持された弦の長手方向を横切る横断軸の周りを回転するようにブリッジ・ベースに取り付けられている。弦保持部材の各々のために、関連した弦保持部材を移動して、把持された弦の張力を調整するように働く弦引っ張り機構が提供されている。弦引っ張り機構の各々はラッチ機構を備えている。このラッチ機構は、関連した弦保持部材が、把持された弦の張力の結果として横断軸の周りを第1の方向へ回転しないようにするが、更に弦保持部材の把持を解放して、弦保持部材が第1の方向で自由に回転することを許容している。このようにして、各々のラッチ機構は、弦の張力および関連した弦保持部材を迅速に解放し、所望に応じて個別的に弦を迅速かつ容易に取り替えることを可能にしている。同時に、張力の調整、したがって弦のチューニングは、弦引っ張り機構によって容易に達成されることになる。
本発明のこの態様の1つの実施形態によれば、弦引っ張り機構の各々は、ブリッジ・ベースによって支持された調整部材を備えている。この調整部材は、ブリッジ・ベースに対して移動するようにブリッジ・ベースによって支持され、弦保持部材を移動させて、把持された弦の張力を調整するように働いている。
本発明のこの態様の好ましい実施形態において、調整部材は弦保持部材の回転位置を調整して、把持された弦の張力を調整するようになっている。また、ラッチ機構は、ラッチ位置と解放位置との間で回動できるように、ブリッジ・ベースによって回動可能に支持された回動可能支持部材を備えている。調整部材は、回動可能支持部材に対して相対移動するように、回動可能支持部材によって支持されており、回動可能支持部材がラッチ位置にあるとき調整部材の係合部分が弦保持部材と係合するように配置されているが、回動可能支持部材が解放位置にあるとき弦保持部材との係合を解かれるように配置されている。したがって、本発明のこの態様によれば、細長い調整部材が単純に回動されて弦保持部材との係合から解かれ、次に把持された弦の張力を解放するため弦保持部材が第1の方向へ自由に回動され、弦保持部材からの弦の取り外しが許容されるようになっている。
本発明のこの態様の更なる実施形態によれば、弦保持部材の各々のためにサドル・ベース部材が提供されている。サドル・ベース部材は、ブリッジ・ベースの上で移動するように取り付けられ、弦保持部材の各々は、横断軸の周りを回転するようにそれぞれのサドル・ベース部材の上に取り付けられている。各々の弦引っ張り機構は、弦保持部材によって把持された弦の張力を、サドル・ベース部材の移動によって調整するように働いている。各々のラッチ部材は、サドル・ベース部材によって有利に保持され、弦保持部材がラッチ機構によってサドル・ベース部材に対して固定位置に把持されるラッチ位置と、弦保持部材がベース部材に対して自由に回転する解放位置との間で移動するように構成されている。
本発明のこの態様の好ましい実施形態によれば、弦引っ張り機構の各々は調整部材を備えている。この調整部材は、ブリッジ・ベースの上に回転可能に支持され、サドル・ベース部材と係合し、調整部材の回転に応答してサドル・ベース部材を移動するように動作的に配置されている。この点に関して、サドル・ベース部材は延長脚を備えていてもよく、調整部材は延長脚と係合してサドル・ベース部材が移動できるように構成されていてもよい。代替的に、ラッチ部材は、サドル・ベース部材に対して摺動するように取り付けられていてもよく、調整部材は、ブリッジ・ベースの上に移動可能に支持されて、スライド可能ラッチ部材と係合し、調整部材の移動に応答してサドル・ベース部材の回転を生じ、把持された弦の張力を調整するように構成されていてもよい。
本発明の前記の特徴および利点は、これから更に詳細に説明されるが、本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明を参照し、添付の図面と組み合わせて考察するとき更に完全に理解されるであろう。
本発明の1つの態様に従って弦チューニング装置を組込んだエレキギター型の弦楽器の斜視図である。 図1に示される型のギターで使用されるギター弦のセットを示す斜視図である。 図1に示される型のギターのヘッド上で組立てられたナット・アセンブリおよび対応する弦の拡大斜視図である。 図3のナット・アセンブリの弦ホルダー部品の後方からの拡大斜視図である。 ナット・アセンブリがギターのヘッドでどのように組立てられるかを示す、図3におけるナット・アセンブリの組立分解斜視図である。 本発明の1つの態様に従った弦チューニング装置を示すもので、図1のギターのブリッジ・アセンブリの拡大斜視図である。 ロック位置に配置された単一の弦ホルダー・アセンブリを有し、明瞭にするため他の弦ホルダー・アセンブリが取り外された、図6の反対側からのブリッジ・アセンブリの拡大斜視図である。 図6に示されるブリッジ・アセンブリの弦ホルダー・アセンブリで使用されるラッチバーの側面図である。 図6のブリッジ・アセンブリの弦ホルダー・アセンブリで使用されるスライディング・ラッチ部品の側面図である。 アンロックまたは解放位置にある単一の弦ホルダー・アセンブリを示すもので、図7と類似した拡大斜視図である。 回転可能な弦保持部品を、サドル・ベース部品に対する位置に把持するラッチ機構を示すために破断された、図6のブリッジ・アセンブリの弦ホルダー・アセンブリの一部分の拡大側面図である。 ギターに取り付けられたブリッジ・アセンブリを示す、図1のギターの部分側面図である。 図12に示されるブリッジ・アセンブリで使用される板ばねアセンブリの側面図である。 図12に示されるブリッジ・アセンブリで使用される板ばねアセンブリの平面図である。 ブリッジ・ベースがギターにどのように取り付けられるかを示す、図12に示されるブリッジ・アセンブリの平面図である。 図12および図15に示されるように、ブリッジ・アセンブリをギターに取り付けるために使用される取り付け柱を示す側面図である。 図6のブリッジ・アセンブリで使用される弦保持部品の1つを示す、部分的に破断された側面からの拡大斜視図である。 図6のブリッジ・アセンブリの弦保持部品の1つを示す、部分的に破断された、図17とは異なった角度の側面からの拡大斜視図である。 ロック位置に示される単一の弦ホルダー・アセンブリを有し、明瞭および例示目的のために他の弦ホルダー・アセンブリが取り外されている、図7のブリッジ・アセンブリの異なった側面からの斜視図である。 本発明の他の態様に従ったブリッジ・アセンブリの他の実施形態を有するエレキギター型の弦楽器の斜視図である。 図20のギターに取り付けられたブリッジ・アセンブリの拡大斜視図である。 図21のブリッジ・アセンブリの拡大正面図である。 ギターに取り付けられた図21のブリッジ・アセンブリの拡大背面図である。 楽器の演奏のためにブリッジ・アセンブリがラッチ位置にある状態で、ギターに取り付けられた図21のブリッジ・アセンブリの側面図である。 図24と類似した図であるが、弦の張力を解放するためブリッジ・アセンブリが解放位置にある状態で、ギターに取り付けられた図21のブリッジ・アセンブリの側面図である。 図21に示されるブリッジ・アセンブリで使用されるラッチ機構を示すもので、図23の線26−26に沿って取られた側面図である。 図21の線27−27に沿って取られた側面からの拡大断面図である。 弦の張力を解放する解放位置にあるブリッジ・アセンブリを示すもので、図20のギターに取り付けられたブリッジ・アセンブリの拡大斜視図である。 図27と類似した側面からの断面図であるが、最も後方の位置にある弦ホルダー・アセンブリを示す図である。 図27と類似した側面からの断面図であるが、最も前方の位置にある弦ホルダー・アセンブリを示す側面からの図である。 図21に示されるブリッジ・アセンブリの弦ホルダー・アセンブリの弦保持部品の部分的に破断された拡大斜視図である。 図21のブリッジ・アセンブリの弦ホルダー・アセンブリで使用されるサドル・スライド部品の拡大斜視図である。 弦ホルダー・アセンブリおよび他の部品が例示目的のために取り外された、弦楽器で使用されるブリッジ・アセンブリの更なる実施形態の斜視図である。 ラッチ位置にある状態で示される、図32のブリッジ・アセンブリの側面図である。 非ラッチまたは解放位置にあることを示される、図32のブリッジ・アセンブリの側面図である。 本発明の更なる態様に従ったブリッジ・アセンブリの更なる実施形態を使用する、アコースティックギター型の弦楽器の斜視図である。 図35のギターのブリッジ・アセンブリの平面図である。 図35のギターのブリッジ・アセンブリの底からの斜視図である。 図36のブリッジ・アセンブリの側面からの斜視図であるが、弦の張力を除去して弦の交換を可能にすべく解放位置に配置されている図である。 ギターの上に取り付けられた解放位置にある状態で、図36のブリッジ・アセンブリの後方からの斜視図である。 図36の線40−40に沿って取られた側面からの断面図である。 図36の線41−41に沿って取られた側面からの断面図である。 図36の線42−42に沿って取られた側面からの断面図である。 本発明の更なる態様に従ってアコースティックギター型の弦楽器で使用されるブリッジ・アセンブリの更なる実施形態の斜視図である。 図43のブリッジ・アセンブリの側面からの断面図である。 本発明の更なる態様に従って弦楽器で使用されるブリッジ・アセンブリの更なる実施形態の斜視図である。 図45に示されるブリッジ・アセンブリの組立分解斜視図である。 図45の線47−47に沿って取られた、図45のブリッジ・アセンブリの側面からの断面図である。 解放位置にある弦保持部品の1つを示す、図45のブリッジ・アセンブリの後方からの斜視図である。 本発明の更なる態様に従って弦楽器で使用されるブリッジ・アセンブリの更なる実施形態の側面からの斜視図であって、ロックまたはラッチ位置にある単一の弦保持機構を示し、他の弦保持機構が例示目的のために取り外された図である。 図49の線50−50に沿って取られた側面からの断面図である。 図49のブリッジ・アセンブリの正面図である。 解放位置にある単一の弦保持部品を示す、図49のブリッジ・アセンブリの側面からの斜視図である。 本発明の更なる態様に従って弦楽器で使用されるブリッジ・アセンブリの更なる実施形態の側面からの斜視図である。 弦楽器のボディに取り付けられるように示される図53のブリッジ・アセンブリの平面図である。 明瞭にするため部品の或るものが取り外された、図53に示されるブリッジ・アセンブリの後方からの斜視図である。 図54の線56−56に沿って取られた、図54に示されるブリッジ・アセンブリの側面からの断面図である。
本発明の様々な実施形態で類似の部品を示すため、可能なときは常に類似の参照符号が使用されている。したがって、或る実施形態では、様々な部品または特徴は異なった参照符号で示され、類似の部品および特徴は同じ参照符号で示されている。
先ず図1〜図19を参照すると、図1は、本発明の1つの態様に従って弦チューニング装置を利用するエレキギター型の弦楽器10を示している。本発明のこの態様はエレキギター10に関して使用されたが、本発明は他の様々な型の弦楽器と一緒に使用可能であることを理解すべきである。これらの弦楽器は、関連した弦12を、楽器10の上で定位置に保持して、楽器の寿命の間の様々な時点で取り替える必要があるアコースティックギター、バイオリン、バンジョーなどを含むが、これらに限定されるものではない。
図1には示されていないが、エレキギター10は、典型的には、エレキギターで見られる通常のアクセサリの全てを含んでいる。ギター10は、図1に示されるように、楽器ボディ14およびヘッド18を有するネック16を備えている。ネック16の上には、フレットボード20が配置されている。フレットボード20は、ギター10のヘッド18の近くにあるネック16の第1の端部と、ギター10のボディ14の方へ延びるネック16の第2の端部との間に延在している。複数の弦12は、ヘッド18またはその近くに配置されたナット・アセンブリ22と、ギター10のボディ14の上に配置されたブリッジ・アセンブリ24との間に延びるように取り付けられている。注意すべきは、ギター10は、そのヘッド18にチューニング・ペグを有していないということである。なぜなら、複数の弦12は、ナット・アセンブリ22で終端するからである。ブリッジ・アセンブリ24は、トレモロ装置を具備することが可能である。トレモロ装置は、ギター10の演奏中に全ての弦12の張力を同時に解放して、特別の音響効果を提供するトレモロ・バー26を備えている。
複数の弦12は図2で詳細に示されており、6本のギター弦12が例示されている。ギター弦12の各々は、第1の端部12aおよび第2の端部12bを有している。弾丸形部品30または他の弦アンカーは、第1の端部12aで各々のギター弦12に取り付けられ、弾丸形部品30または他の弦アンカーは、第2の端部12bで各々のギター弦12に取り付けられている。ギター弦12の第1の端部12aの上の弾丸形部品30は、ブリッジ・アセンブリ24の上の部品によってギター10の定位置に保持され、弦12の第2の端部12bの上の弾丸形部品30は、ナット・アセンブリ22の中の部品によって定位置に保持されていなければならない。もちろん、弦12の端部は、ナット・アセンブリ22とブリッジ・アセンブリ24とで逆にすることができる。それらの端部の上の弾丸形部品を有する弦は、米国特許第5,717,150号、同第6,111,176号、および同第6,137,039号で図示および説明されている。これら特許の各々は、参照して本明細書に組み込まれる。
ナット・アセンブリ22は、図3〜図5で詳細に示されている。ナット・アセンブリは、弦ホルダー・アセンブリ32およびナット34を備えている。弦ホルダー・アセンブリ32は、その前端に6本のギター弦12のための6つの狭い溝36を有すると共に、その後ろにあってギター弦12の端部12bの上で弾丸形部品30を受け取る6つの広い弾丸形キャビティ38を有している。弦ホルダー・アセンブリ32は、2つのスクリュー40によってギター10のネック16に固定されている。ナット34は、ギター弦12のために6つの溝42を有している。弦ホルダー・アセンブリ32の6つの狭い溝36の各々は、ナット34の溝42と整列し、それぞれのギター弦12の通路を提供している。
図4を参照すると、弾丸形キャビティ38の各々は、弦ホルダー・アセンブリ32の後部に開放端44を有している。キャビティ38の各々は、それぞれのギター弦12の弾丸形部品31のそれぞれを受け取るようになっている。弾丸形キャビティ38の各々は円筒形であることが好ましい。なぜなら、弾丸形部品30は、好ましくは円筒形だからである。一般的に、キャビティ38の形状は弾丸形部品30の形状と合致しているのが好ましい。また、狭い溝36に近いキャビティ38の端部は、弦12に取り付けられた弾丸形部品30の端部と合致する輪郭を有しているのが好ましい。弾丸形部品30とキャビティ38との類似の形状は、弾丸形部品30の各々がそれぞれのキャビティ38にぴったりと嵌合する結果となる。ぴったりした嵌合は、ギター10が演奏されている間、ギター弦12が弾丸形部品30の不適切な移動によって影響されないようにするものである。
新しい弦12がギター10に配置されるとき、弦12の弾丸形部品30は、好ましくは、弦ホルダー・アセンブリ32の後部にあるキャビティ38の開放端44の中へ弦の端部が最初に挿入されるようになっている。弦12は、弦ホルダー・アセンブリ32の前端で狭い溝36を通され、ナット34の溝42を通るように配置されている。弦12は、そのようにアセンブルされたとき、ナット34の溝42と接触するようになっている。それによって、溝42は、弦12のために臨界接触点または面を提供している。臨界接触点または面は、時には終端ポイントと呼ばれ、弦12がナット・アセンブリ22と接触する点または面を表している。また、類似の臨界接触点または面がブリッジ・アセンブリ24の上の弦12のために設けられている。弦12の両端における臨界接触点または面は、ギター10をチューニングするとき重要であることが良く知られている。ナット34の溝42の各々は、それぞれ弦12のために臨界接触点または面を提供している。
図3を参照すると、弾丸形部品30がそれぞれのキャビティ38中に挿入されるとき、弾丸形部品30の一部分は、弦ホルダー・アセンブリ32の後部で、それぞれの開放端44から突き出ることが可能である。これは、弦12が取り替えられるとき、それぞれのキャビティ38からの弾丸形部品30の取り外しを簡単にするものである。
図5を参照すると、弦ホルダー・アセンブリ32およびナット34を有するナット・アセンブリ22の組立分解図が示されている。ナット34を弦ホルダー・アセンブリ32に固定するため、様々な締結装置を使用することが可能である。好ましい実施形態において、ナット34は2つの貫通孔46を有し、弦ホルダー・アセンブリ32はそれぞれ孔46と整列する2つのねじ付き孔48を備えている。2つのボルトまたはスクリュー50は、孔46を介してねじ付き孔48に挿入され、ナット34が弦ホルダー・アセンブリ32に固定されるようになっている。
また、ナット・アセンブリ22をギター10に固定するため、様々な締結装置を使用することが可能である。好ましい実施形態において、ナット・アセンブリ22は、弦ホルダー・アセンブリ32をギター10のネック16に固定することによって、ギター10に固定されるようになっている。更に具体的には、弦ホルダー・アセンブリ32は2つの貫通孔39を有している。貫通孔39は、好ましくは、弦ホルダー・アセンブリ32のブロックに位置し、いずれのキャビティ38の中へも延在しないようにされている。ギター・ネック16は、弦ホルダー・アセンブリ32の貫通孔39と整列する2つの孔41を有している。2つのスクリュー40または他の締結装置は、それぞれの孔39を介してそれぞれの孔41に挿入され、弦ホルダー・アセンブリ32をギター10に固定するようになっている。
弦ホルダー・アセンブリ32およびナット34は、好ましくはアルミニウムから構成されている。それらは、スチール、またはポッティングされた金属亜鉛合金(ZMAC)、または他の多くの材料から構成することも可能である。
ブリッジ・アセンブリ24、およびその様々な部品は、図6〜図11および図17〜図19に示されている。ナット・アセンブリ22と同じように、ブリッジ・アセンブリ24は、ギターを含む様々な弦楽器で使用されてもよい。当分野において、「ブリッジ」の用語は、多くの場合、弦の臨界接触点または面を示すためだけに使用されている。臨界接触点または面は、ギター弦12が対応するブリッジ要素と実際に接触する点または面である。しかし、理解すべきは、ここで使用される「ブリッジ」または「ブリッジ・アセンブリ」の用語は、単なる臨界接触点または面以上の意味を含んでいる。具体的には、「ブリッジ・アセンブリ」の用語は、臨界接触点または面を有し、弦12のチューニング装置またはシステムを含むアセンブリの全体を意味するために使用されている。したがって、ブリッジ・アセンブリ24は様々な他の部品を含んでいる。更に、図面に示されるブリッジ・アセンブリ24は、図3〜図5に示されるナット・アセンブリのほかに、様々なナット・アセンブリと一緒に使用可能であることに注意すべきである。更にまた、ブリッジ・アセンブリ24の様々な部品は、様々な他の型のブリッジ・アセンブリ、たとえばエレキギターおよびアコースティックギターの固定ブリッジ・アセンブリと一緒に使用可能である。
図6を参照すると、ブリッジ・アセンブリ24はブリッジ・ベース52を備えている。ブリッジ・ベース52は、その上に、弦12の端部をブリッジ・アセンブリ24に固定するため、複数の個々に調整可能な弦ホルダー・アセンブリ54を支持している。図7を参照すると、弦ホルダー・アセンブリ54の各々を例示する弦ホルダー・アセンブリ52の1つが、ブリッジ・ベース52の上に配置されるように示されている。他の弦ホルダー・アセンブリは、明瞭にするために取り外されている。
好ましい実施形態に従った各々の弦ホルダー・アセンブリ54は、前方ブロックすなわちイントネーション調整部材56、弦12のチューニングに使用されるサドル・ベースすなわち支持部材58、およびサドル・ピボット部材すなわち弦保持部材60を備えている。この後で更に十分に説明するように、前方ブロック56は、イントネーション調整部材として働き、サドル・ベース部材58およびサドル・ピボット部材60を回動可能に支持し、ピン62または共通軸の周りを回動できるようにしている。前方ブロック56、サドル・ベース部材58、およびサドル・ピボット部材60の各々は、好ましくはアルミニウムで作られているとよい。しかし、それらはスチールまたはポッティングされた金属亜鉛合金(ZMAC)から作られるか、ブリッジ・アセンブリおよび弦楽器の部品として普通に使用される多くの異なった材料から作られてもよい。
前方ブロック56の各々は前方スロット63を備えている。前方スロット63は、前方ブロック56をブリッジ・ベース52に固定するために使用されてもよい。この点に関して、ブリッジ・ベース52は、弦ホルダー・アセンブリ54の各々のために2つのねじ付き孔64を有している。各々の前方ブロック56、したがって各々の弦ホルダー・アセンブリ54は、スロット63をねじ付き孔64の1つと整列させ、前方ブロック56をブリッジ・ベース52の上で定位置に固定する適切な締結装置66を挿入することによって、ブリッジ・ベース52の上に保持されるようになっている。スロット63および孔64によって、ブリッジ・ベース52における弦ホルダー・アセンブリ54の或るレンジの調整が可能となる。この調整は、主として弦12のハーモニック・チューニングに使用されている。なぜなら、それはブリッジ・アセンブリ24の上で臨界接触面の位置を設定するからである。
図7および図10で最も良く分かるように、サドル・ベース部材58およびサドル・ピボット部材60は、前方ブロック56、サドル・ベース部材58およびサドル・ピボット部材60の幅を横切って延在するピボット・バーすなわちピン62によって、前方ブロック56に回動可能に連結されている。この点に関して、サドル・ベース部材58は、その前端に、直立して間隔を空けられた一対のフランジ68を備えている。フランジ68は、前方ブロック56の後方へ延びて間隔を空けられたフランジ70と隣接して配置されるように構成され、サドル・ピボット部材60の前方ノーズ72は、前方イントネーション調整ブロック56の後方延長フランジ70の間に配置されている。ピボット・ピンすなわちバー62は、サドル・ベース部材58のフランジ68、イントネーション調整ブロック56のフランジ70およびサドル・ピボット部材60の前方ノーズ72を通って延在している。したがって、サドル・ベース部材58およびサドル・ピボット部材60は、関連した前方ブロック部材56に対して、いずれの方向にでも一緒に自由に回動することが分かるであろう。また、サドル・ピボット部材60は、関連したサドル・ベース部材58および前方ブロック56に対して、いずれの方向にでも自由に回動することが可能である。
更に、図7および図10から最も良く分かるように、ブリッジ・ベース52は、前方イントネーション調整ブロック56を取り付けるために使用され、孔64の後方に位置する凹形区域74を備えている。弦ホルダー・アセンブリ54がブリッジ・ベース52に取り付けられるとき、サドル・ベース部材58の各々は凹形区域74の中に設置されるようになっている。凹形区域74は、サドル・ベース部材58の回動を可能にするクリアランスを提供するものである。各々のサドル・ベース部材58は、ラッチ機構80の支持バーまたはロッド82を取り付けるための後方延長支持部76を有している。この後で更に十分に説明するように、楽器10の通常の演奏中、サドル・ピボット部材60は、ラッチ機構80によって、関連したサドル・ベース部材58に隣接した低い位置に固定されている。図6および図7を参照すると、関連したサドル・ベース部材58と隣接してサドル・ピボット部材60を固定するラッチ機構80は、支持バーすなわちロッド82およびスライディング・ラッチ部材84を備えている。これらは、ブリッジ・ベース52から起立する後方延長フランジ88に設けられた適切なスロット86を介してサドル・ベース部材58から後方に延在している。図8で詳細に示される支持バー82は、好ましくは真鍮から作られ、後方ノブ90および異なった直径を有する一連の円筒形セクションを備えている。支持バーは、好ましくは、後で説明するように、支持バー82をスライディング・ラッチ部材84と組立てできるように、2つの部品またはセクション82a,82bから作られている。
スライディング・ラッチ部材84は、図9で詳細に示されている。ラッチ部材84は、その上面に溝付きセクション92を有している。溝付きセクション92は、後でもっと十分に説明するように、後方延長フランジ88にねじ込まれるチューニング調整スクリュー94の端部を収容する(受け取る)ように構成されている。また、スライディング・ラッチ部材84は、それを貫通する前方孔96および後方孔98を有している。これらの孔は、同軸に配置されているが異なった直径であり、前方孔96は、後方孔98よりも小さな直径である。前方孔96は、支持バー82の前方部品82aの後端を収容するように構成され、大きな円筒形セクション83が、スライディング・ラッチ部材84の外側と接触するように配置されている。前方部品82aは、更に、その前端にねじ付き端部を有している。この端部は、関連したサドル・ベース部材58の後方端面の中にねじ込まれて固定されるように構成されている。
支持バー82の前方部品82aの後端は、前方の小さな孔96を通って、ラッチ部材84の後方の大きな孔98の中に延在している。その後端は、後方の大きな孔98の中でコイルばね100を収容するように構成されている。コイルばね100は、便宜的には、ラッチ部材84の後部を通って大きな孔98に挿入され、前方部品82aの後端の周りに配置されている。それから、支持バー82の第2または後方部品82bは、孔98の後方開口を通って挿入され、支持バー82の前方部品82aの後端の端部にねじ込まれるようになっている。したがって、コイルばね100は、ラッチ部材84の後方孔98の前端で、前方孔96および後方孔98の間の環状面97(図7を参照)と係合し、支持バー82の後方部品82bの大きな円筒形セクション85の端面と係合するように配置されている。図7、図9および図10で最も良く分かるように、スライディング・ラッチ部材84は、更に、ロッキング指104を有する前方リップ102および直立後方突起106を備えている。突起106は、支持バー82に対するラッチ部材84の滑りを助けるように使用されてもよい。
スライディング・ラッチ部材84は、組立てられてラッチ位置にあるとき、ばね100によって支持バー82に対して前方へ付勢されている。ばね100は、支持バー82の大きな円筒形ストッパ83に対してラッチ部材84の前面を押圧し、後方部品82bの端部にあるノブ90は、ラッチ部材84の後面から後方へ転置されるようになっている。しかし、ラッチ部材84は、支持バー82に対して後方へ引っ張られてもよく、したがって、後方ノブ90はラッチ部材84の後面と隣接するか対向して、ばね100が圧縮されることになる。この位置にあるとき、前方部品82aの拡大円筒形セクション83は、ラッチ部材84の前面から前方へ転置されるようになっている。
前述したように、支持バー82の前端は、サドル・ベース部材58の後部に設けられたねじ付き孔にねじ込まれて係合するように構成されている。この点に関して、支持バー82の円筒形の性質は、ほぼ長方形のブロック形状スライディング・ラッチ部材84を後方延長フランジ88のスロット86へ通し、それぞれのサドル・ベース部材58の後部にねじ込むように配置することを可能にするものである。そのように組立てられたとき、スライディング・ラッチ部材84は、それぞれの支持バー82に沿ったばね100によって、それぞれの弦ホルダー・アセンブリ54の方へ付勢されることになる。しかし、スライディング・ラッチ部材84は、後方へ引っ張られてばね100を圧縮することによって、弦ホルダー・アセンブリ54から離れるように支持バー82に沿って後方へ摺動することが可能となっている。ラッチ部材84の後方への摺動は、好ましくは、スライディング・ラッチ部材84の後方突起106の上に指すなわち親指を置き、サドル・ベース部材58からスライディング・ラッチ部材84を退却させることによって達成されている。次に説明する理由によって、弦ホルダー・アセンブリ54を下方へ押し、その間にスライディング・ラッチ部材84を後方へ引っ張るか押圧するのが好ましい。弦ホルダー・アセンブリ54の各々、およびそれぞれの支持バー82並びにスライディング・ラッチ部材84の各々が、前述したように連結および作動されて、それぞれの弦12の取り替えを助けることを理解すべきである。
弦ホルダー・アセンブリ54は、図7ではロックまたは下方位置にあるように例示されており、図10では非ロックまたは解放位置にあるように示されている。ロック位置にあるとき、サドル・ピボット部材60は、サドル・ベース部材58の後方支持部76に対して定位置に把持されている。この点に関して、サドル・ピボット部材60は突起棚108を備えている。突起棚108は、サドル・ピボット部材60の一体化部分であっても、それに取り付けられた別個の部品であってもよい。突起棚108は、その上面にスライディング・ラッチ部材84のロッキング指104を収容する凹形区域109および隆起指110を有し、隆起指110は、指104の凹形部分105の中に収容されるようになっている。この配置は、所定の位置におけるスライディング・ラッチ部材84のロッキングを容易にし、サドル・ピボット部材60が偶然に解放されるのを防止している。また、突起棚108は、好ましくは、その底に溝107を有し、支持バー82の円筒形前端の周りに嵌合し、弦ホルダー・アセンブリ54がロック位置にあるとき、サドル・ピボット部材60に安定性を付与するものである。
ロック位置にあるとき、サドル・ピボット部材60は、当該サドル・ピボット部材60上の突起棚108とスライディング・ラッチ部材84の前方リップ102とのインタフェースによってその位置に把持され、指104,110はインターロックされるようになっている。このインタフェースおよびインターロックは、図11に示されている。サドル・ピボット部材60がサドル・ベース部材58に対して上方へ回動されるように、サドル・ピボット部材60を解放することにより、弦ホルダー・アセンブリ54を下方へ押圧し、スライディング・ラッチ部材84を後方へ引っ張り、前方リップ102を突起棚108から離すように移動させることによって達成されることになる。
好ましい実施形態において、サドル・ピボット部材60は、その後端から長手方向に延びる中央弾丸形キャビティ112、およびサドル・ピボット部材60の上面と弾丸形キャビティ112との間に延びる上面スロット開口または溝114を有している。スロット開口114は、サドル・ピボット部材60の長手方向に沿って延びているが、弾丸形キャビティ112は前端までの途中で止まっている。ナット・アセンブリ22の弦ホルダー・アセンブリ32と同じく、各々のサドル・ピボット部材60の中にある弾丸形キャビティ112は、その中に収容される弾丸形部品30の形状に合致する輪郭を有している。好ましい実施形態によれば、キャビティ112と弦12に連結された弾丸形部品30とは円筒形を有している。また、サドル・ピボット部材60の前方ノーズ72には、溝セクション116が設けられている。弦12は、溝セクション116の上で安定し、それによって弦12の臨界接触面が設けられることになる。
弦12を弦ホルダー・アセンブリ54の中に組立てるためには、弦12をスロット開口または溝114へ通し、次に弾丸形部品30を引っ張って、サドル・ピボット部材60の後部をクリアすることによって、各々の弦12の一端にある弾丸形部品30が、弦セクションを先にキャビティ112に挿入されることになる。次に、弾丸形部品30がキャビティ112へぴったりと挿入されるようになっている。
弾丸形部品30がキャビティ112に挿入されたとき、弾丸形部品30に取り付けられた弦12は、溝116を横切って上方から前方へ延び、ブリッジ・アセンブリ24から溝116を介してナット34の方へ出るようになっている。弦12が張力を加えられている間、溝116を通る弦12の上方への延長は、弦12の上に上方への力を生成している。この配置は、サドル・ピボット部材60の後部に上方への力を生成し、図7中の反時計回り方向にサドル・ピボット部材60を回動または回転させようとするものである。サドル・ピボット部材60のこの上方への力は、突起棚108に上方への圧力を生成し、それによって上方リップ102に対抗する上方への力を生成し、サドル・ベース部材58に対抗してサドル・ピボット部材60を定位置に維持するようになっている。また、これは、棚108の上の隆起指110および前方リップ102の指104のインターロックによって助けられるようになっている。
したがって、スライディング・ラッチ部材84を操作するとき、サドル・ピボット部材60を下方へ押圧すると、要素の間の力が軽減されることになる。スライディング・ラッチ部材84を後方へ引っ張ると、突起棚108はラッチ部材84の指102との対向性を失い、サドル・ピボット部材60は、図10に示されるように、非ロック位置へ移動することが可能となっている。言い換えれば、スライディング・ラッチ部材84が後方へ引っ張られるとき、サドル・ピボット部材60の突起棚108はラッチ部材84との対向性を失い、弦12によってサドル・ピボット部材60に加えられた張力は、図10に示されるように、サドル・ピボット部材60がピン62の周りを回動して非ロックまたは解放位置へ移動するようにする。これは、弦12の張力を軽減し、次いで弦12はサドル・ピボット部材60に対して弾丸形部品30を引っ張り、キャビティ112から弾丸形部品30を取り外すことによって簡単に取り外され、その結果、弦12は簡単に持ち上げられることになる。好ましくは、キャビティ112の長手方向の深さは弾丸形部品30の長さよりも小さく、したがって、弾丸形部品30の端部はキャビティ112から延びて、サドル・ピボット部材60がその解放位置へ移動したとき、サドル・ピボット部材60からの弦12の取り外しが容易になる。
図7に示されるように、ブリッジ・ベース52の後方延長フランジ88の上部には、ねじ付きチューニング調整部材94を受け取る複数のねじ付き孔118が設けられている。図6に示されるように、ねじ付きチューニング調整部材94はねじ付き孔118へ挿入され、図7および図17で最も良く分かるように、それを通ってスライディング・ラッチ部材84の溝セクション92と接触するようになっている。ブリッジ・アセンブリ24がギター10に取り付けられ、弦12が張力を加えられたとき、弦12はそれぞれのサドル・ピボット部材60に力を加え、サドル・ベース部材58にラッチされたとき、同様にサドル・ベース部材58に力を加えるようになっている。この回動は、図7の上方へラッチ機構80を付勢するように働き、ラッチ機構80はねじ付きスクリュー94の下端と接触するように配置されている。
サドル・ピボット部材60が上方または下方へ回動することによって、その中に保持された弾丸形端部を有する弦12の張力は変化することが分かる。これは、弦12の張力が増大または減少することによって、弦12のチューニングを可能にするものである。この点に関して、個々の弦ホルダー・アセンブリ54のための前方イントネーション・ブロック56がブリッジ・ベース52の適切な位置に置かれ、(ナット34の臨界接触面とサドル・ピボット部材60のノーズ・セクション72に設けられた臨界接触面との間で適切な間隔を形成することによって)弦のために所望のハーモニック・チューニングを提供している。次に、弦ホルダー・アセンブリ54のラッチ機構80と接触するそれぞれのちょうねじ94を回すことによって、弦12のピッチ・チューニングが達成されることになる。各々のギター弦12のチューニングは、各々の弦ホルダー・アセンブリ54と同じようにして達成されることになる。
後方フランジ88に取り付けられたスクリュー94によって提供されるレンジの中で弦12を適切にチューニングできない場合、弦ホルダー・アセンブリ54の好ましい実施形態で提供されたレンジ調整機構を使用して、弦ホルダー・アセンブリ54によって保持されている弦12の張力を更に調整することが可能である。図17および図18を参照すると、各々のサドル・ピボット部材60は、その前端にねじ付き孔120を有しており、ねじ付き孔120はキャビティ112の軸と平行である。アレンヘッド・ボルト122が孔120へ挿入されるようになっている。キャビティ112の中の弾丸形部品30は斜面付き端部31を有し(図2を参照)、弦12は斜面付き端部31から延在している。ボルト122は、ねじ付き孔120へねじ込まれ、ボルト122の斜面付き端部は弾丸形部品30の斜面付き端部31と接触し、サドル・ピボット部材60のキャビティ112の中で弾丸形部品30の位置がコントロールされるようになっていてもよい。具体的には、ボルト122を更に孔120の中へ回すと、キャビティ112の中で弾丸形部品30はナット・アセンブリ22から離れるように押し戻され、孔120から出るようにボルト122を回すと、弾丸形部品30はナット・アセンブリ22へ近づくようにキャビティ112の中へ移動することになる。したがって、ボルト122の位置は、弦12の粗いチューニングを提供し、チューニング・スクリュー94のレンジを調整して各々の弦12を微細にチューニングするために使用することが可能である。
弦ホルダー・アセンブリ54の各々は、ボルト122および孔120を含む同じ構造を有し、弦ホルダー・アセンブリ54によって保持されている弾丸形部品30の位置をコントロールするようになっている。したがって、この構成によって、ギター10の中で各々の弦12を更なるレンジでチューニングすることが可能となる。したがって、チューニング・スクリュー94がレンジから出てギターをチューニングできないとき、各々のサドル・ピボット部材60のボルト122(レンジ調整スクリューとして知られる)および孔120の配置を利用して、追加のチューニング・レンジを提供することが可能である。
前述したように、ギター10のハーモニック・チューニングは、ブリッジ・ベース52に関連して各々の弦ホルダー・アセンブリ54の位置を調整することにより達成されるようにしてもよい。弦ホルダー・アセンブリ54は、適切なボルト66または他の締結装置によってブリッジ・ベース52の上に保持されるスロット・イントネーション・ブロック56を有していることが分かる。ハーモニック・チューニングは、周知の手順に従って、弦12を半分のポイントで鳴らし、ブリッジ・ベース52に沿って適切な弦ホルダー・アセンブリ54を摺動させ、スロット・イントネーション・ブロック56をボルト66に対して移動して必要な調整を行い、ボルト66を締めることによって達成することが可能である。一般的に、一度ハーモニック・チューニングが設定されると、ギター10はハーモニック階調に維持されることになる。
図12〜図14を参照すると、ブリッジ・アセンブリ24は、好ましい実施形態に従って、ラッチ機構80の底を上方へ付勢し、ラッチ部材84の上部がチューニング・スクリュー94の下端と接触した状態を維持するようにするための下方スプリング・アセンブリ124を備えている。したがって、ラッチ機構80はサドル・ベース部材58の端部に固定されているので、弦の張力が取り除かれたとき(これは、自然に、ラッチ機構80がチューニング・スクリュー94と接触するように付勢するものである)、ラッチ部材84はスプリング・アセンブリ124によってチューニング・スクリュー94との接触を維持することになる。
好ましくは、スプリング・アセンブリ124は、図13の側面図および図14の平面図に示される板ばねプレートを備えている。スプリング・アセンブリ124は、好ましくは、可撓性を保持してスプリングとして機能できる適切な金属シートから製造されている。単なる例であるが、薄いシートメタル部品を使用することが可能である。スプリング・アセンブリ124は、ベース・セクション125および複数のスプリング・セクション126を有している。スプリング・アセンブリ124のスプリング・セクション126の側面図は、各々のスプリング・セクション126の構造を例示している。スプリング・セクション126は、上方延長セクション126aおよび屈曲セクション126bを有している。板ばねアセンブリ124のベースは孔128を備えている。孔128は、ブリッジ・ベース52の下面と下方垂下ブロック部材130との間で、スプリング・アセンブリ124をブリッジ・アセンブリ24に組立てるために使用されており、ブロック部材130は、適切な締結装置によってブリッジ・ベース52に固定されていてもよい。更に具体的には、ブリッジ・ベース52は、締結装置で垂下ブロック部材130に連結されている。この締結装置は、ブリッジ・ベース52に設けられた孔129(図7を参照)を通り、スプリング・アセンブリ124の適切な孔128を通って、ブロック部材130のねじ付き孔(図示されていない)へ挿入されるようになっている。
好ましい実施形態において、ブリッジ・ベース52は、その前端に一対のスロット132を備えている(図7および図15を参照)。スロット132は、ギター・ボディ14に取り付けられた直立柱134の窪みセクションに収まるように構成されている。これは、ギター10に取り付けられたブリッジ・アセンブリ24を示す図12および図15に例示されている。
また、本発明の好ましい実施形態によれば、ブリッジ・アセンブリ24はトレモロ・ブリッジ・アセンブリを備えている。トレモロ・ブリッジ・アセンブリは、全ての弦12の張力を一時的かつ同時に解放して特別の音響効果を提供するように使用されてもよい。この実施形態によれば、ブリッジ・アセンブリ24は、ギター10のボディ14に設けられたキャビティ136に挿入され、ブリッジ・ベース52の前方スロット132が、楽器ボディ14に固定された柱134の窪みセクションに対して収まるようになっている。2つのスロット132および柱134の双方は、好ましくは斜面を有しているとよい。柱34の窪みセクションは、トレモロ・バー26が押し下げられたとき、ブリッジ・ベース52の移動を導くものである。柱134の1つが図16に示されている。
トレモロ操作を提供するため、図12で1つが示されている複数のスプリング138が、垂下ブロック130の下部に一端を連結され、キャビティ136の中でギター10に固定された金属バーに他端が連結されている。トレモロ・バー26を押し下げることによって、ブリッジ・アセンブリ24はスプリング138の作用に対抗して直立柱134の周りを回動し、全ての弦12の張力は一時的かつ同時に解放されて、特別の音響効果を提供している。トレモロ・バー26が解放されるとき、スプリング138は、スプリングの力が弦の力と釣り合う正規の釣り合い位置にブリッジ・ベース52を戻すように働いている。
もちろん、本発明は、他の型のトレモロ装置と一緒に使用することができる。それらのトレモロ装置は、米国特許第4,549,461号、同第4,497,236号、および同第4,967,631号に開示されるものを含むが、それらに限定されない。また、これまで説明した弦ホルダー・アセンブリ54および関連した構造は、トレモロ装置を含まないブリッジ・アセンブリで使用できることを理解すべきである。
ギター弦12の取り外しは、ナット・アセンブリ22およびブリッジ・アセンブリ24から一時に1つの弦12を取り外すことによって達成されるようになっている。弦12を取り外すためには、好ましくは、ブリッジ・アセンブリ24の弦ホルダー・アセンブリ54を指で押し下げ、サドル・ピボット部材60からスライディング・ラッチ部材84を引き出している。スライディング・ラッチ部材84を後方へ把持する間にサドル・ピボット部材60の圧力が解放されるとき、サドル・ピボット部材60は、図10に示されるように、弦12によってサドル・ピボット部材60へ加えられた上向き圧力に起因してポップアップすることになる。次に、サドル・ピボット部材60によって保持されている弾丸形部品30を、サドル・ピボット部材60のキャビティ112から引き出すことが可能となる。また、ナット・アセンブリ22の対応するキャビティ38によって保持されている弾丸形部品30を取り外して、弦12を完全に取り外すことが可能となる。それから、新しい弦12の弾丸形部品30を、ナット・アセンブリ22およびブリッジ・アセンブリ24のそれぞれのキャビティ38,112に挿入することが可能となる。サドル・ピボット部材60を押し下げると、保持されている弦12に張力が加えられることになる。サドル・ピボット部材60は、サドル・ベース部材58に対して低い位置に置かれるまで、押し下げられたままである。この位置に移動されると、関連したラッチ部材84は後方へ力が加えられ、棚108はリップ102を通過して移動し、そのラッチ位置へ進み、リップ102は棚108に重ねられることになる。したがって、サドル・ピボット部材60は、前方リップ102および突起棚108のインタフェースおよびインターロックによって定位置に保持されることになる。弦ホルダー・アセンブリ54およびスライディング・ラッチ機構80の各々は、ギター10の全ての弦12を取り替えるために同じように操作されている。
ブリッジ・アセンブリ24および関連した部品を、トレモロ装置が使用されるギター10に取り付ける場合を説明したが、本発明の様々な態様は、トレモロ装置が存在しないブリッジ・アセンブリで容易に使用できることを理解すべきである。したがって、図12、図15および図16に示されるギター10へのブリッジ・アセンブリ24の連結は、単なる例示である。ここで説明される弦保持部品は、多様なブリッジ・アセンブリで使用することができ、更に、様々なブリッジ・アセンブリの改良部品として提供することが可能である。
また、ブリッジ・アセンブリ24の中で示された弦保持部品は、ナット・アセンブリの中に組み込むことができる。したがって、弦ホルダー・アセンブリ54、支持バー82およびスライディング・ラッチ部材84、並びにこれらの部品とインタフェースする関連部品は、ナット・アセンブリの中に設けることが可能である。この場合、弦保持部品を組み込んだナット・アセンブリと関連させて、任意のブリッジ・アセンブリを使用することができる。
次に図20〜図31を参照すると、本発明の他の態様に従ったエレキギター型の弦楽器150の他の実施形態が示されている。図1〜図19に示された実施形態と同様に、本発明のこの実施形態も、他の様々な型の弦楽器と一緒に使用することが可能である。そのような弦楽器は、楽器の寿命の間の様々な時点で、関連した弦を取り替える必要があるアコースティックギター、バイオリン、バンジョーを含むが、それらに限定されない。また、図20に示されるエレキギター150は、典型的には、エレキギターで見られる通常のアクセサリの全てを含むが、図20には示されていない。
図6〜図19を参照して示されたブリッジ・アセンブリ24であって、個々の弦ホルダー・アセンブリ54が、把持された弦12の張力を解放する個々のラッチ機構80を設けられているブリッジ・アセンブリとは対照的に、図20〜図31を参照して説明されるエレキギター150のブリッジ・アセンブリ160は、クイック解放型のブリッジ・アセンブリである。このブリッジ・アセンブリは、楽器150の弦12の端部を固定し、張力を加えて楽器150が演奏されるようになっているが、全ての弦12の張力を迅速に解放して、それらの弦12を容易かつ迅速に取り替えるように構成されている。一度、弦12を取り替えると、ブリッジ・アセンブリをギター・ボディ152の定位置に移動することができ、弦12は再び張力を加えられて、演奏できるように再チューニングされることになる。
更に、好ましい実施形態によれば、ブリッジ・アセンブリ160自体を楽器ボディ152から容易かつ迅速に取り外し、弦12の取り替え後、楽器ボディ152へ迅速かつ容易に再組立てすることが可能である。また、本発明の更なる態様によれば、図20〜図31を参照して説明されるブリッジ・アセンブリ160は、楽器150の複数の弦12のためのチューニング装置を備えている。このチューニング装置は、弦12の迅速かつ容易なチューニングを可能にするものである。更にまた、有利なことに、図20〜図31を参照して説明されるブリッジ・アセンブリで使用されるチューニング・システムは、米国特許第5,717,150号で図示および説明されるような集中チューニング原理を組み込むことが可能である。この原理によって、ギター150のユーザは、ハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングの双方をほぼ同時に達成することができる。この点に関して、弦12のハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングをほぼ同時に達成するため、各々のギター弦12は、それぞれの所定の長さにカットされている。各々の弦12が適切な長さにカットされ、ギター150のナット・アセンブリ156およびブリッジ・アセンブリ160の定位置に保持されたとき、前記の米国特許第5,717,150号で詳細に説明されているように、ブリッジ・アセンブリ160(またはナット・アセンブリ156)の弦ホルダー・アセンブリ164を移動することによって、各々の弦12のハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングをほぼ同時に達成することができる。図20〜図31に示されるブリッジ・アセンブリ160を使用してそのような集中チューニングを達成する具体的な方法を、以下で詳細に説明する。
再び、図1〜図19を参照して説明される本発明の実施形態と同じように、ギター150は楽器ボディ152およびネック154を備え、フレットボード155はネック154の上に配置され、複数の弦12はギター150のヘッド158にあるか、それに隣接するナット・アセンブリ156と、ギター150のボディ152に取り付けられたブリッジ・アセンブリ160との間に延びるように取り付けられている。また、弦12は、図2で詳細に示されるような弦12と同じ型である。即ち、弾丸形部品30または他の弦アンカー部材は、各々の弦12の端部に設けられている。好ましくは、弦アンカーは弾丸形弦アンカー30であり、これらは各々のギター弦12の2つの対向する端部に取り付けられている。
ギター弦12はギター150の定位置に保持されるように構成されているが、それは、ギター弦12の一端にある弾丸形部品30を、ギター150のヘッド158にあるナット・アセンブリ156の弦ホルダー・アセンブリに把持させ、ギター150のボディ152に取り付けられたブリッジ・アセンブリ160に設けられる一連の弦ホルダー・アセンブリ164に把持させることによって行われている。図20に示されるギターのナット・アセンブリ156は、図1に示されるギター10のナット・アセンブリ22と同じであり、図3〜図5で図示され、それらを参照して説明されている。したがって、それらを参照されたい。
ブリッジ・アセンブリ160の全体は図21〜図25および図28に示され、その様々な部品または関連部品は図26、図27、図29A、図29B、図30および図31に示されている。図1のギター10で使用されるブリッジ・アセンブリ24の場合と同様、「ブリッジ・アセンブリ」の用語は、一般的に、弦12の一端のために臨界接触点または面を有するアセンブリ全体を意味するために使用され、弦12のチューニング装置またはチューニング・システムを含んでいる。更に、ブリッジ・アセンブリ160は、図3〜図5に示される型のナット・アセンブリ156と一緒に使用されるように示され、また図2に示されるような弦12と一緒に使用されるように示されているが、ブリッジ・アセンブリ160は、他の型のナット・アセンブリ、および弦保持部品の或るものを適切に修正した他の型のアンカー・アセンブリを有する弦と一緒に使用することが可能であり、またアンカーまたは終端部材を有しない弦と一緒に使用できることを理解すべきである。しかも、ブリッジ・アセンブリ160は、ほぼ固定されたブリッジ・アセンブリを備えているが(トレモロ型ブリッジ・アセンブリと区別または対比される)、適切に修正されたブリッジ・アセンブリは、エレキギターのトレモロ・ブリッジ・アセンブリの一部分として使用可能であることを理解すべきである。更にまた、ブリッジ・アセンブリ160は、アコースティックギターでも使用することができる。
図21を参照すると、ブリッジ・アセンブリ160は、ブリッジ・ベース162を備えている。ブリッジ・ベース162は、楽器150の弦12の一端を固定する複数の個々に調整可能な弦ホルダー・アセンブリ164を有している。図21に示される特定の実施形態に関しては、6つの弦ホルダー・アセンブリ164が存在しており、それらの各々は相互に同じであり、弦12の一端を把持するように働いている。ブリッジ・ベース162の上で使用される弦ホルダー・アセンブリ164は、以下で詳細に説明することにする。
好ましい実施形態において、ブリッジ・ベース162は、当該ベース162の前端を支持する一対の直立支持柱アセンブリ166および当該ブリッジ・ベース162の後端にあるラッチ機構170を使用して、ギター・ボディ152に取り付けられるように構成されている。2つの前方支持柱アセンブリ166の各々は、ギター・ボディ152に固定されたブシュ165、およびブシュ165中にねじ込まれる直立のねじ付き柱部材168を備えている。ねじ付き柱部材168は、上端に六角形凹所169を有する上方球形部分167を備えている。六角形凹所169は、楽器ボディの表面上からの球形部分167の高さ、したがって支持されるブリッジ・アセンブリ160の高さを調整するため、支持ブシュ165の中で柱部材168を回転させる適切なアレンレンチまたは他の器具によって係合可能となっている。
好ましい実施形態において、ブリッジ・ベース162には、一対の水平方向で間隔を空けられた側方ハウジングまたは肩172が前方部分に沿って設けられている。複数の弦ホルダー・アセンブリ164の支持区域174は、ハウジング172の間に設けられている。これらハウジング172の各々には、直立支持柱アセンブリ166の1つを受け取るため、前部に沿って凹所173,175が設けられている。この点に関して、ハウジング172の各々は、好ましくは、ねじ付き柱部材168の1つの球形部分167を受け取る球形凹所173、およびその下にあって、柱部材168が自由に下方へ延びて支持ブシュ165に受け取られるようにするフレア凹所セクション175を備えている。
球形凹所およびボール型支持部は、ブリッジ・アセンブリ160の前部を支持するように働くが、その支持の仕方によって、ブリッジ・アセンブリ160は、弦12の長手方向をほぼ横切る軸、即ち、弦12が延びる方向を横切る軸の周りで、球形部分167の周りを自由に回動できるようになっている。
したがって、ブリッジ・アセンブリ160は、トレモロ・ブリッジ・アセンブリと同じように回転または回動するように構成されているが、図21〜図25を参照して説明されるブリッジ・アセンブリ160の実施形態では、当該ブリッジ・アセンブリ160の前端が典型的なナイフエッジ型支持部に沿って回動せず、柱部材168に設けられた球形部分167の周りを回動するようになっていることが異なる。ボール型支持部を有するために、柱部材168の各々がギター・ボディ152の表面上から同じ高さにある必要はなく、またブリッジ・アセンブリ160がボディ152の表面とほぼ平行になるように支持される必要はない。むしろ、ブリッジ・アセンブリ160は、ボディ152に対するブリッジ・アセンブリ164の他の側の高さと比較して、楽器ボディ152の表面に対し1つの側の端に沿って低くなるように傾けられていてもよい。これは、或るタイプのギター演奏家によって望まれるかもしれない。同時に、ブリッジ・アセンブリ160の安定した支持部が依然として提供されている。
ブリッジ・アセンブリ160の後部またはバックを支持するため、ブリッジ・ラッチ機構170が設けられている。好ましい実施形態において、ブリッジ・ラッチ機構170はラッチ柱部材176を備えている。ラッチ柱部材176は、ギター・ボディ152の底の凹所に固定され、そこからほぼ後方で上方に延び、ブリッジ・ベース162の後端に設けられた後方ラッチ凹所178の中に収容されるようになっている。好ましくは、ラッチ柱部材176は球形ヘッド177を有し、ブリッジ・ベース162に設けられた凹所178は球形であるから、ヘッド177は凹所178にかみ合って受け取られるようになっている。
好ましい実施形態によれば、ラッチ柱部材176の底は、弦12の長手方向を横切る軸の周りを回動するように楽器ボディ152に支持されている。この軸は、ブリッジ・アセンブリ160の前端が回動するように設計された軸とほぼ平行であることが分かるであろう。これは、柱部材176がブリッジ・アセンブリ160から離れて後方および下方へ回動することを可能にしている。
好ましくは、ラッチ柱部材176は、ボディ152の凹所に固定された低い回動可能な支持機構にねじ込まれ、したがって柱部材176の高さ、特にその球形ヘッド177が、楽器ボディ152の表面に対して容易に調整されるようになっている。この調整可能性は、以下で説明するように、ブリッジ・アセンブリの後端の高さを調整するために使用することができる。
好ましい実施形態において、軸方向運動および軸回転運動を行うようにラッチ柱部材176を支持するため、当該ラッチ柱部材176の端部は、回動可能なボール部材180にねじ込まれている。ボール部材180は、横断軸の周りを回転または回動するように底支持ブラケットに枢支されている。回動可能ボール部材180は、支持ブラケット182の底に固定された板ばね186の端部を収容するスロット184を有している。板ばね186は、一端がスロット184の中にあるように配置され、他端が支持ブラケット182に固定されているので、当該板ばね186は、回動可能ボール部材180、したがって、ラッチ柱部材176が或る所望の固定位置を超えて前方へ回転するのを防止する(即ち、図26に示される位置を過ぎた更なる反時計回りの回転を防止する)ストッパとして働いている。板ばね186は、柱部材176の下方への回動を許容し(即ち、図26で時計回りの回転を許容し)、したがって、ラッチ柱部材176を安定位置に戻すスプリングとして作用することになる。即ち、図25に示されるように、ラッチ柱部材176が下方へ回動するとき、板ばね186は安定位置から偏向され、ラッチ柱部材176を下方へ移動させる力が解放されたとき、板ばね186はラッチ柱部材176を隆起位置(即ち、図26に示される位置)に戻すことになる。
図21、図24、図25および図28で最も良く分かるように、ブリッジ・ラッチ機構170は、楽器ボディ152に設けられた凹所の底に取り付けられ、ラッチ柱部材176の球形ヘッド177をブリッジ・ベース162の後方凹所178の中に収容するように配置されている。ブリッジ・アセンブリ160が楽器ボディ152に取り付けられ、弦12がブリッジ・ベース167の上の弦ホルダー・アセンブリ164に固定されて張力が加えられると、弦12はブリッジ・アセンブリ160に力を加えることになる。これは、ブリッジ・アセンブリ160がもし把持されていなければ、後端が持ち上げられて前方支持柱アセンブリ166の周りを回動するようになる(即ち、図24および図25の反時計回り方向に)。ブリッジ・ラッチ機構170は、ブリッジ・アセンブリ160の後端を下方へ把持し、弦12の張力を維持するように設計されている。この位置は、図21および図24に示されている。ブリッジ・ベース162の後部の正確な位置、したがって、楽器ボディ152におけるブリッジ・アセンブリ160の方向は、ラッチ柱部材176が回動可能ボール部材180から延びる長さによってコントロールすることが可能である。この点に関して、ラッチ柱部材176の球形ヘッド177は、好ましくは、そのような調整を行うアレンレンチまたは他の工具を受け取る適切な凹所、たとえば六角形凹所を有している。
したがって、ブリッジ・アセンブリ160は、その上に置かれた張力によって所望の位置に維持されることが分かるであろう。この張力は、ブリッジ・ラッチ機構170によって抵抗される弦12によって発生している。しかし、ブリッジ・アセンブリ160の後方部分は少しだけ下方へ押圧されてもよく、また弦12の張力を少しだけ増加してもよい。これは、ブリッジ・ベース162の後部または後端では、ラッチ柱部材176のボール・ヘッド177が球形凹所178から解放されるようにするものである。言い換えれば、ブリッジ・ベース162の後部を少し押圧してラッチ柱部材176を後方へ回動させ、ブリッジ・アセンブリ160を隆起させることによって、ラッチ柱部材176のヘッド177をクリアすることが可能である。これは図25に示されている。これが起こるとき、ブリッジ・アセンブリ160は前方支持柱アセンブリ166の周りを自由に回動し、それによって以下で説明するように、弦12の張力が解放されることになる。ブリッジ・アセンブリ160がその隆起位置にあり、弦12の張力が解放されるとき、弦ホルダー・アセンブリ164の個々の弦12の取り替えは、弦ホルダー・アセンブリ164から弦アンカー30を単に摺動させるだけで容易に行われることになる。実際、一度、支持柱アセンブリ166の球形ヘッド167との係合からブリッジ・ベース162を単純に持ち上げるか取り外すことによってブリッジ・アセンブリ160を上方へ回動させると、ブリッジ・アセンブリ自体を楽器150から完全に取り外すことが可能となる。
これらの全ては、先ずブリッジ・ベース162の後部を下方へ押圧し、ブリッジ・ベース162の後部から離れるように下方へラッチ柱部材176を回動させ、ブリッジ・ベース162の後部を隆起させることによって、非常に迅速かつ簡単な操作で行われている。この動作は、全ての弦12の張力を解放するように働き、それによって弦12の容易な取り外しと取り替えおよび/または楽器150からのブリッジ・アセンブリ160の取り外しを可能にするものである。演奏のために、ブリッジ・アセンブリ160を再び定位置に置くことが望まれるとき(たとえば、弦12が取り替えられた後で)、必要な全てのことは、弦ホルダー・アセンブリ164に弦12の端部の弦アンカー30を置き、支持柱アセンブリ166の球形ヘッド167の上にブリッジ・アセンブリ160の前端を置き(もしブリッジ・アセンブリ160が取り外されていれば)、次にブリッジ・アセンブリ160の後部を下方へ回動することである。
ラッチ柱部材176およびばね付勢された支持構成の角度位置によって、ブリッジ・ベース162の後端を下方へ押圧すると、球形凹所178に隣接したブリッジ・ベース162の端がラッチ柱部材176のヘッド177をクリアするまで、ラッチ柱部材176が外れて後方へ回動するようになっている。一度、ブリッジ・ベース162の後部がラッチ柱部材176のヘッド177をクリアすると、ばね付勢されたラッチ柱部材176は、その隆起または安定位置に戻り、凹所178の中に収容されることになる。そして、ブリッジ・ベース167の後部の解放は、ヘッド177を球形凹所178の中にしっかりと設置し、弦12のチューニングおよび楽器150の演奏のために、ブリッジ・ベース162を所望の支持位置に戻すことにより行われている。
したがって、ブリッジ・アセンブリ160を楽器ボディ152に取り付けるブリッジ支持機構が提供されることが分かる。この支持機構は、ブリッジ・アセンブリ160のブリッジ・ベース162と係合して楽器ボディ152の所望の位置でブリッジ・ベース167を支持するブリッジ係合部分166を有している。ラッチ機構170は、ブリッジ・ベース167または楽器150のボディ152によって支持され、ブリッジ・ベース162または楽器ボディ152の他のものと解放可能に係合し、それによって楽器ボディ152の上にブリッジ・アセンブリ160を支持するようになっている。ラッチ機構170は、ラッチ位置および解放位置に置かれるように動作するものである。ラッチ位置にあるとき、ラッチ機構170は、ブリッジ・ベース162をブリッジ支持機構166とのかみ合い係合に固定し、ブリッジ・アセンブリ160の弦ホルダー・アセンブリ164に固定された弦12は、楽器ボディ152の上で張力を受け、楽器150の演奏を可能にしている。ラッチ機構170が解放位置にあるとき、それはブリッジ支持機構166に対するブリッジ・ベース167の移動を可能にして、弦12の張力を解放し、それによってブリッジ・ベース162がブリッジ支持機構166からの係合を解除されるようになっている。
また、ブリッジ・アセンブリ160が支持される位置または方向は、前方ブリッジ支持柱168の高さおよび/または後方ラッチ機構170の高さを調整することによって極めて容易に調整することができ、ギター奏者によって所望される実際の任意の位置にブリッジ・アセンブリ160を配置できることが分かるであろう。弦ホルダー・アセンブリ164の支持区域174は、ギター・ボディ152の表面と平行に配置することができるか、所望される実際の任意の位置で側面対側面および/または前部対後部で傾けることができる。更に、この実施形態で示される支持機構を使用すると、ブリッジ・アセンブリ160の3点支持配置が提供されることを理解すべきである。しかし、更に理解されるように、追加の支持配置を設けることが可能である。たとえば、もし所望ならば、一対の後方ラッチ柱を設けることができる。また、この後で図32〜図34を参照して説明するように、ブリッジ・アセンブリ160の前端は、一対の直立柱アセンブリ166によって支持されるように示されているが、柱アセンブリ166を単純に適切な側面支持機構によって取り替え、ブリッジ・アセンブリの後部をボディに解放可能に固定する単一のラッチ部材によって、ブリッジ・アセンブリを楽器ボディに固定することが可能である。更に、適切な型の機械リンケージ・システムを使用すれば、ラッチ機構がブリッジ・アセンブリの後部を楽器ボディに固定することは必要でなく、むしろラッチ機構はブリッジ・アセンブリの側部または前部を楽器に固定することが可能である。
次に、各々の弦12の1つの端部をブリッジ・アセンブリ160に固定する弦ホルダー・アセンブリ164に注目すると、弦ホルダー・アセンブリ164の各々は、ブリッジ・アセンブリ160におけるその位置が長手方向(即ち、弦が延在する方向)で調整され、弦12の張力が調整されるように取り付けられている。更に具体的には、好ましい実施形態によれば、弦ホルダー・アセンブリ164の各々は弦サドルまたは保持部材190を備えている。保持部材190は弦スライドまたはサドル引っ張り部材192に枢着され、引っ張り部材192は側方ハウジング172の中間でブリッジ・ベース162の支持区域174にスライド可能に支持されている。以下で更に十分に説明するように、弦保持部材190によって把持された弦12の張力を調整して弦12をチューニングするのは、位置が調整される弦スライド部材192である。
好ましい実施形態によれば、ブリッジ・ベース162は支持区域174を有している。支持区域174は、側方ハウジング172の間に横方向延長棚システムを備えている。棚システムは棚セグメント194,195,196の3つのセットを異なった高さで具備している。これらの棚セグメントは個々の弦ホルダー・アセンブリ164の支持面として働いている。これは、図22で最も良く分かる。最も高い棚セグメント194は横方向の中央に設けられ、2つの弦ホルダー・アセンブリ164の幅に対応する幅を有している。次に低い棚セグメント195は、中央または最も高い棚セグメント194の両側にあり、最も低い棚セグメント196は横方向棚セグメント195の外側の横方向側にある。個々の弦ホルダー・アセンブリ164に対する棚セグメントのこのような配置は、フレットボード155の形状の近似を提供するものである。フレットボード155は、典型的には、その長手方向の長さ全体にわたって湾曲上面を有し、フレットボード155の中央は最も高い位置にあり、フレットボード155の横方向側は最も低い位置にある。ブリッジ・アセンブリ160の棚セグメント194,195,196は、その型のプロフィールに近似することが意図されている。
横方向棚システムの後方には、ブリッジ・ベース162が開かれ、弦ホルダー・アセンブリ164の後部がそこを通過して下方へ延在することを可能にしている。弦ホルダー・アセンブリ164の下方へ延びる部材または脚は、チューニング調整部材200によって係合され、ブリッジ・ベース162の弦ホルダー・アセンブリ164の相対位置を調整するように構成されている。最後に、ブリッジ・ベース162は、後部の上方へ延びるフランジ198を有しており、フランジ198は、好ましい実施形態に従って適切なハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングを行うために、弦12をチューニングする複数の個々のチューニング調整スクリュー200を支持している。
弦保持部材190の1つは図30で詳細に示され、関連した弦スライド部材192は図31に示されている。弦保持部材190の各々は、弦12のための前方スロットまたは溝202および弾丸形アンカー30の端部を受け取る後方延長円筒形室またはキャビティ204を有し、弦12は前方へ延びてスロットまたは溝202を通過するようになっている。図1〜図19を参照して説明される実施形態の弦保持部材60の場合と同じく、ねじ付き孔206が各々の弦保持部材190の前端に設けられ、弾丸形円筒形室204と平行に配設されている。アレンヘッド・ボルトまたはスクリュー208は孔206に挿入され、斜面付き端部を有している。この斜面付き端部は、円筒形室204の中に部分的に延在して、キャビティまたは室204に置かれるとき、弾丸形アンカー30のエンド・ストッパとして働くようになっている。このようにして、弦保持部材190のキャビティ204の中にある弾丸形部品30は位置を正確にコントロールされることになる。
図31で最も良く分かるように、好ましい実施形態における弦スライド部材192は、ほぼ「L」字形に形成され、上方脚210および下方延長脚212を備えている。上方脚210には、弦保持部材190を枢着するための中央凹所214が設けられている。更に具体的には、図29Aおよび図29Bで最も良く分かるように、弦保持部材190は下方延長タブすなわち耳216を有している。タブすなわち耳216は、弦スライド部材192の中央凹所214の中に収容されるように構成されている。ピン218は、弦スライド部材192およびタブすなわち耳216を横切るように延在し、これにより弦保持部材190は、弦12の長手方向を横切る軸の周りを回動するようになっている。したがって、弦保持部材190はピン218の周りを回動することが可能となり、前部は弦スライド部材192の上方脚210の表面の前端から隆起していることが分かるであろう。
この点に関して、各弦保持部材190の前端は、アレンヘッド・ボルト222を収容するねじ付き凹所220を有している。ボルト222は、弦保持部材190の長さを垂直に通過して、弦スライド部材192の上面に設置されるようになっている。アレンヘッド・ボルト222の回転は、弦スライド部材192に対して弦保持部材190の前端を上昇または下降させるように働いている(たとえば、図29Aに示されるように、更に図21、図22、および図30を参照)。したがって、アレンヘッド・ボルト222は、フレットボード155の上の弦の高さを上げるために使用され、これによって弦12の「アクション」が調整されるようになっている。典型的には、より小さなサイズの弦12が、より大きなサイズの弦12よりもフレットボードへ近くなるように、演奏家によって配置されることになるであろう。しかし、或る場合には、演奏家は、全ての弦12を調整して、フレットボード155に近づけるか、フレットボード155から遠くしたいと望むかもしれない。調整ボルト222は、その目的のために使用することが可能である。
前述したように、弦スライド部材192は、ブリッジ・アセンブリ160の前部に対して長手方向で前方または後方へ移動され、弦12のハーモニック位置(弦保持またはサドル部材190のスロット202の前部に設けられた弦接触面によって規定される)およびピッチ・チューニングのための弦12の張力を調整するように構成されている。弦スライド部材192の移動は、ブリッジ・ベース162の後方フランジ198にあるチューニング調整スクリュー200によって行われるようになっている。
前述したように、弦スライド部材192の各々は、下方延長部材または脚212を備えている。好ましい実施形態によれば、下方延長脚212は、上方脚210に垂直ではなく、前方へ延在している。これは、図27で最も良く分かる。好ましくは、上方脚210と下方延長脚212との間の角度は、15°〜90°の範囲にあるが、他の角度も使用可能である。ブリッジ・ベース167は、ブリッジ・ベース162を横切る傾斜壁226を有する(図22および図23を参照)下方ブロック224を備えている。好ましい実施形態において、傾斜壁226の傾斜角度は約45°であるが、ブリッジ・ベース162の上面に対して15°〜60°の範囲にあってもよい。
また、図27、図29A、図29B、および図31で最も良く分かるように、弦スライド部材192は、中央開口228を備えている。その関連したチューニング調整スクリュー200は、中央開口228を通って延在している。この点に関して、調整スクリュー200は、ブリッジ・ベース162の後方フランジ198の開口で枢支され、ロック座金(図示されていない)または他の適切な部材によって固定され、フランジ198の開口の中で自由に回転できるようになっているが、依然として定位置に把持され、そこから容易には取り外せないようになっている。調整スクリュー200の下端は、ブロック224の下方延長部225の中に設けられた適切な窪み230の中に収容されている。これは、たとえば図27で最も良く示されている。
チューニング調整スクリュー200は、その長さに沿ってねじを切られ、ライザー・ブロック232を保持している。ライザー・ブロック232は、調整スクリュー200の回転によって移動するように構成されている。ライザー・ブロック232の各々は、ブロック224の傾斜壁226に沿って摺動するように構成されたスライド面233、および関連した弦スライド部材192の低い延長脚212の表面に沿って摺動するように構成された円形端面234を備えている。このようにして、ライザー・ブロック232の各々は、傾斜壁226と延長脚212との間に配置され、関連したチューニング調整スクリュー200の回転は、関連した弦スライド部材192の傾斜壁226および下方延長脚212の双方に沿って摺動すべくライザー・ブロック232を移動するようになっている。
各調整スクリュー200の時計回り方向への回転は、関連したライザー・ブロック232を調整スクリュー200に沿って上方へ移動させ、次いで調整スクリュー200は、関連した弦スライド部材192を後方へ移動させている。弦スライド部材192の最も後方の位置は、図29Aに示されている。反時計回り方向へのチューニング調整スクリュー200の回転により、ライザー・ブロック232を調整スクリュー200に沿ってブロック224の低い延長部225の方へ向かって下方へ移動させている。これは、関連した弦スライド部材192が弦12の張力によって前方へ移動するようにし、前記張力は弦スライド部材192を図27の左方へ引っ張ろうとするものである。弦スライド部材192の最も前方の位置、したがって、弦保持またはサドル部材190の最も前方の位置は、図29Bに示されている。
弦スライド部材192および関連した弦保持部材190を移動するこの構成は、調整機構または部品の任意のバインディングを防止する点で有利である。更に具体的には、調整スクリュー200の下端はブロック224の低い延長部225の底の窪み230で定位置に把持されているから、傾斜壁226と係合可能なライザー・ブロック232のスライド面233は、調整スクリュー200の軸を固定位置に維持するように働き、その結果、弦12によって弦スライド部材192に置かれた力によって生じるかもしれない任意のバインディングを防止している。この力は、弦スライド部材192を図27の左方へ付勢するものである。
また、ライザー・ブロック232が移動する表面226の傾斜、および弦スライド部材192の低い脚212の傾斜によって、弦の張力の比較的に微細なチューニングを行うことが可能である。言い換えれば、チューニング調整スクリュー200の比較的大きな回転量は、弦スライド部材192の位置、したがって弦保持部材190の位置の比較的小さな調整を可能とするものである。その結果、これは小さいが有意の調整を弦の張力に生じさせることになる。
本発明の好ましい実施形態によれば、ブリッジ・アセンブリ160の弦ホルダー・アセンブリ164は、弦12の長さおよび弾丸形部品30の配置を適切に選択することによって、弦12の集中チューニングを行うことが可能となる。したがって、弦スライド部材192を移動して様々な特定の弦12の正確なハーモニック・チューニングの位置に臨界接触面を配置することは、米国特許第5,717,150号で開示された原理に従って、ピッチ・チューニングをほぼ同時に行われている。言い換えれば、チューニング調整スクリュー200を使用して弦12をチューニングする間、弦スライド部材192の各々はナット・アセンブリ156から離れるように移動され、関連した弦12の張力は、集中的にチューニングされた状態が得られる(即ち、ハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングがほぼ同時に達成されるとき)まで増加することになる。
図21〜図31を参照して説明されるブリッジ・アセンブリ160は、エレキギターで使用される固定非トレモロ型ブリッジ・アセンブリである。チューニング機構およびクイック解放機能の双方に関して、そこで使用される原理は、トレモロ機構に対しても同様に使用可能である。たとえば、別個のトレモロ支持プレートを設けて、その上にブリッジ・アセンブリを支持することが可能である。トレモロ・プレート自体は、トレモロ・アクションを提供するため通常のように取り付けられている。即ち、回動するように取り付けられ、弦によって加えられる力を釣り合わせる釣り合いスプリング・システムを備えている。そのような構成では、トレモロ・プレートは直立支持柱アセンブリ166およびラッチ機構170を取り付けるための適切なブシュを保有し、ブリッジ・アセンブリ160は、前方支持柱と係合することによってトレモロ・プレートに取り付けられ、回動可能なラッチ部材176によって定位置に把持されている。弦の張力を解放して、弦を取り外すようにブリッジ・ベース162を操作することは、全く前述した説明のように行われるが、ブリッジ・ベース162自体をトレモロ・プレートから取り外すことができ、これによりそれをギターのボディから取り外すことができる点が異なっている。
好ましくは、ブリッジ・ベース162は、アルミニウムのような適切な金属から作られるが、スチールまたはポッティングされた金属亜鉛合金(ZMAC)から作られてもよい。この点に関して、弦ホルダー・アセンブリ164は、棚セグメント194,195,196に沿って単純に摺動するように構成されているので、アルミニウムが適切である。弦保持部材すなわちサドル部材190の高さ調整スクリュー222は、弦スライド部材192の上面と係合するが、チューニングの間は、それに対して摺動しないので、様々な部品にアルミニウム材料を使用することに問題はない。
次に、本発明の更なる態様に注目する。図32〜図34には、代替のブリッジ・アセンブリ250が示されている。このブリッジ・アセンブリにおいて、その全体が単一のラッチ・アセンブリ252によって弦楽器ボディ(図示せず)の上に支持されてもよい。ラッチ・アセンブリ252は、ブリッジ・アセンブリ250を所望の位置に配置して弦の最終チューニングおよび楽器の演奏を可能にするように、比較的迅速で効率的および容易な方法でラッチ位置へ簡単に移動するようになっている。この点に関して、図32に示されるブリッジ・アセンブリ250は、この後で説明するラッチ部品を例外として、図21〜図25に示されるものと同じ型のブリッジ・ベース部材162’を有している。しかし、図32では、個々の弦ホルダー・アセンブリは、チューニング調整スクリューと同じように、明瞭を目的として取り外されている。図21〜図25に示されるアセンブリ160のブリッジ・ベース162と同じように、ブリッジ・ベース162’は、横方向に間隔が空けられた一対の側方ハウジング172’および中央横方向延長棚システム174’を備えている。しかし、図21〜図25に示されるブリッジ・アセンブリ160とは異なり、側方ハウジング172’は直立柱アセンブリと係合する凹形区域を備えておらず、ブリッジ・ベース162’の前部と単純に同じレベルである。横方向延長棚システム174’は、図21〜図25に示されるブリッジ・アセンブリ160の場合と同じように、個々の弦ホルダー・アセンブリのために隆起棚セグメント194’,195’,196’を備えている。
図21〜図25に示されるブリッジ・アセンブリ160の前部を支持するために使用される前方柱アセンブリ166に代えて、図32のブリッジ・アセンブリ250では、支持ブラケット254が設けられている。支持ブラケット254は、適切な締結装置255によって、楽器ボディ、好ましくは適切な凹所に取り付けられるように構成されている。支持ブラケット254は、直立して横方向に間隔が空けられた側面256を有している。側面256は、ブリッジ・ベース162’を支持するための隆起棚258を有している。支持ブラケット254の横方向側面256は、支持ブラケット254に対して、したがって楽器ボディに対して、ブリッジ・ベース162’の側面対側面の移動を防止するために、支持棚258上に持ち上げられている。しかし、ブリッジ・アセンブリ250は、支持棚258の上で、弦が延在する長手方向に対応するほぼ長手方向へ(即ち、図33および図34の左または右へ)自由に摺動することが可能である。
ブリッジ・アセンブリ250の後部は、一対の下方延長フランジ262を備えている。一対のフランジ262は、間隔を置いて相互の間に延在するロッドまたはピン260を有している(図32を参照)。ブリッジ・アセンブリ250を楽器のボディに固定するラッチ機構252は、好ましくは、オーバセンター・トグル・ラッチ機構を備えている。オーバセンター・トグル・ラッチ機構は、適切な締結装置265で楽器のボディに固定されるように構成されたベース部分264を有し、横切るように延びるピン268の周りを回動するように構成されたレバー・アーム266を回動可能に支持している。また、レバー・アーム266も、ピン271によってラッチ部材270を回動可能に支持している。ピン271は、好ましくは、ブリッジ・アセンブリ250の後部に設けられたピン260の上に引っ掛けられるように構成された前方フック部分(図示せず)を備えている。レバー・アーム270は、ラッチ位置(図33に示される)と解放位置(図34に示される)との間で移動できるように構成されている。
ラッチ位置に置かれたとき、レバー・アーム266の前方フック部分は、ブリッジ・アセンブリ250のピン260と係合し、ブリッジ・アセンブリ250を後方へ(図33の右へ)付勢して、個々の弦ホルダー・アセンブリ(図示せず)によって保持された弦に張力を与えるようになっている。弦は、図20〜図31に示されたブリッジ・アセンブリ160を参照して説明したように、チューニング調整部材(図示せず)を使用してチューニングすることが可能である。ここで注意すべきは、ブリッジ・アセンブリ250が楽器のボディに固定される唯一の方法は、ラッチ・システム252によることである。具体的には、ブリッジ・アセンブリ250の前端は、支持ブラケット254の棚258の上に設置されるだけであり、いかなる装置によっても下方へ把持されない。しかし、ブリッジ・アセンブリ250をナット・アセンブリの方へ(図33の左へ)付勢する弦の張力のために、弦はブリッジ・アセンブリ250を支持ブラケット254の棚258に対して着座させるように維持されている。
弦の張力を解放して、弦の取り替えおよび/またはブリッジ・アセンブリ250の取り外しを可能にするために必要な全てのことは、レバー・アーム266を持ち上げ、それを解放位置に移動することである(図34)。それによって、ブリッジ・アセンブリ250は、弦の張力によって、支持ブラケット254に対して移動することが可能となる(即ち、図34の左へ)。ブリッジ・アセンブリ250が左へ移動するとき、全ての弦の張力は解放され、ブリッジ・アセンブリ250を支持ブラケット254から簡単に持ち上げることが可能となる。この点に関して、ブリッジ・アセンブリ250は、ラッチ部材270の前方フック部分をピン260から持ち上げることによって、ギターから容易に取り外されるようにしてもよい。図32〜図34には示されていないが、ラッチ部材270のフック形端部は、以下で詳細に説明する図38および図41に示されるものと類似したものであってもよい。
したがって、図32〜図34を参照して説明されるブリッジ支持機構は、弦楽器のためにブリッジ・アセンブリ250の他の変形例を提供し、安全で簡単なブリッジ支持システムを提供することが分かるであろう。このブリッジ支持システムは、弦の張力を迅速に解放して、弦の取り替えおよび/または楽器からのブリッジ・アセンブリ250の取り外しを可能にするものである。
図35〜図42は、本発明に従った弦楽器のブリッジ・アセンブリおよび弦チューニング装置の更なる実施形態を示している。しかし、図1〜図19および図20〜図31の実施形態とは異なり、図35に示される弦楽器300はアコースティック型のギター・アセンブリである。このギター・アセンブリでは、クイック解放ブリッジ・アセンブリを有し、本発明に従った弦チューニング装置の更なる変形例を使用している。
図35に示されるアコースティックギター300は、ギター・ボディ302、およびそれに固定されてヘッド306の方へ延在するネック304を備えている。ネック304に沿ってフレットボード308が設けられ、ヘッド306からボディ302に取り付けられたブリッジ・アセンブリ310まで延在する複数の弦12が設けられている。この点に関して、図35のアコースティックギター300は、楽器ボディ302がほぼ中空であり、表面に音響孔307を有する点でアコースティック楽器の典型である。しかし、通常のアコースティック弦楽器とは異なり、チューニング・キーはヘッド306に設けられていない。
これまでの実施形態で示される楽器10,150と同じように、ギター300の全ての弦12は、図2に示されるような弾丸形アンカー30を備えている。ギター300のヘッド306では、弦12の端部が図3〜図5で図示および参照されるナット・アセンブリのようなナット・アセンブリ309に固定されている。ブリッジ・アセンブリ310では、弦12の他の端部が個々の弦ホルダー・アセンブリ314に固定されている。弦ホルダー・アセンブリ314は、長手方向、即ち弦12がネック304に沿って延びる方向で摺動するようにブリッジ・ベース312に取り付けられている。また、ブリッジ・ベース312は、後方フランジ318に沿って複数のチューニング調整部材320を支持している。弦ホルダー・アセンブリ314の構造およびチューニングを行う方法は、以下で詳細に説明することにする。
先ず、ブリッジ・アセンブリ310、およびそれがアコースティックギター300の上に支持される方法を考える。ブリッジ・アセンブリ310は、図36〜図39を参照して最も良く見ることができる。そこに示されるように、ブリッジ・ベース312は、間隔が空けられた一対の側方レール322を有するプレート状構造体を備えている。一対のレール322は、ブリッジ・ベース312の前部からブリッジ・ベース312の後部へ向けて、側面に沿って後方へ延び、レールの間に延在する後方支持フランジ318に隣接して終端している。ブリッジ・ベース312は、下方支持フレーム324の上で回動可能に支持されるように構成されている。下方支持フレーム324は、アコースティックギター300の中空音響室の中に支持されるように構成されている。
支持フレーム324の構造は、図37に最も良く示されている。図37はブリッジ・アセンブリ310の底からの斜視図である。支持フレーム324は、ほぼU字形の構造体を備えている。この構造体は、前方補強セクション325、およびブリッジ・ベース312のために長方形開口を画定する一対の横方向延長ウイングまたはウイング・セクション326を有している。また、支持フレーム324は、ギター・ボディ302の上面の下側で音響孔307の周りに支持されるように配置されたほぼ円形のリング部材327、および横方向に延びるラッチ支持部材328を備えている。この点に関して、後方支持リング327の形状は、ボディ302の面に設けられた音響孔307の形状と一致している。図36および図37から、横方向ラッチ支持部材328はブリッジ・ベース312の後方フランジ318の下に配置され、U字形構造体324はブリッジ・ベース312の前方および側方レール322の直下に配置されていることが分かるであろう。更に、装飾目的だけの上方側方ウイング・セクション323が、ブリッジ・ベース312の側方レール322に隣接して設けられている。
図39(ギター・ボディ302に支持されたブリッジ・アセンブリ310を示す後方から見た斜視図)および図40(図36の線40−40に沿って取られた断面図)で最も良く分かるように、支持フレーム324のU字形構造体の横方向延長ウイング326の各々は、支持フレーム324に対して回動するようにブリッジ・ベース312を取り付けるための直立耳すなわちフランジ330を備えている。耳すなわちフランジ330の各々は、ブリッジ・ベース312の側方レール322にある適切な凹所の中に収容するように構成されている。ピン332は、前方側方レール322の各々を介して、直立フランジ330に設けられたピボット孔へ挿入されるように構成され、したがって、ブリッジ・ベース312はブリッジ・ベース312の反対側にある一対のピン332の周りを前方へ回動することが可能となる。
図37で最も良く分かるように、ブリッジ・ベース312の後方フランジ318は、ピン336を中間で支持する一対の垂下フランジ334を有している。ピン336は、その下方の弦引っ張り位置(図38および図39を参照)でブリッジ・アセンブリ310を把持するため、ラッチ支持部材328に取り付けられたラッチ機構340と一緒に使用されるべきである。垂下フランジ334は、横方向延長ラッチ支持部材328に設けられた凹所338の中に収容されるように構成されている。図38および図41で最も良く分かるように、ラッチ機構340は、隆起フック・セクション344を有する枢着されたラッチ・レバー342を備えている。隆起フック・セクション344は、ブリッジ・ベース312の上で垂下フランジ334の間に支持されたピン336と係合するように構成されている。
図20〜図31に示されるブリッジ・アセンブリ160の場合と同じように、楽器、この場合はアコースティックギター300の弦12の端部は、ブリッジ・ベース312に取り付けられた個々の弦ホルダー・アセンブリ314の中に収容されている。ブリッジ・ベース312は、弦12によって加えられた張力または力に対抗して下方へブリッジ・ベース312を回動することで、下方の弦引っ張り位置に置かれるように構成されている。言い換えれば、図38で示されるように、弦12はブリッジ・ベース312を引っ張るか付勢してピボット・ピン332の周りを上方へ回動させようとする傾向にある。しかし、ブリッジ・ベース312は、当該ブリッジ・ベース312の後部を押圧することによって下方へ回動され、弦12に張力を与えることが可能である。ブリッジ・ベース312は、ピン336がラッチ・レバー342のフック部材344の下になるまで下方へ押圧し続けてもよい。それから、ラッチ・レバー342は、ピン336の上を上方へ回動され、ブリッジ・ベース312は解放されて、フック・セクション344に設けられた凹所の中にピン336を移動させている。フック・セクション344は、下方の弦引っ張り位置にブリッジ・ベース312を把持するように働いている。
弦12の張力を解放して弦の取り替えを可能にするため、ブリッジ・ベース312の後部が、フック・セクション344のラッチ凹所からピン336を移動させるために下方へ押圧され、ラッチ・レバー342が、当該ラッチ・レバー342の後部を押圧することによって下方へ回動されるようになっている。したがって、ブリッジ・ベース312は、張力の全てが軽減されるまで弦12の張力によって上方へ回動され、弦12は弦ホルダー・アセンブリ314から容易に取り外されて取り替えられることが可能となる。
図35〜図42に示されるブリッジ・アセンブリ310の弦ホルダー・アセンブリ314は、図20〜図31に示されるエレキギター150の弦ホルダー・アセンブリ164で使用された原理と同じ原理に基づいているが、弦スライド部材356の下方脚360、および弦ホルダー・アセンブリ314の位置を調整するためライザー・ブロック364が移動する傾斜支持面362のために異なった方位を有している。更に具体的には、図36および図38を参照して最も良く分かるように、また図40〜図42を参照すると、弦ホルダー・アセンブリ314の各々は、枢着された弦保持部材すなわちサドル部材348を備えている。弦保持部材348は、弦12のために臨界接触面を提供する前方スロットすなわち溝349、および弦12の弾丸形アンカー30を収容する後方延長円筒形キャビティすなわち室350を有している。図20〜図31を参照して説明されるブリッジ・アセンブリ164の弦保持部材すなわちサドル部材190と同じように、弦保持部材348の各々は、臨界接触面の高さ、したがって楽器300のフレットボード308に対する弦12の高さを調整するため、それを通って垂直に延びるねじ付き孔352およびボルト(図示せず)、および弦保持部材348に設けられたキャビティ350の中の弦弾丸形部品30の位置を調整するため弦保持部材348の前面から後方へ延びる長手方向延長孔354およびボルト(図示せず)を備えている。これらの孔352,354、並びにそれらが機能する方法は、図20〜図31を参照して説明される弦保持部材190の場合と全く同じである。また、弦保持部材348の各々は、弦スライド部材356に枢着されている。弦スライド部材356は、ブリッジ・アセンブリ310の側方レール322の間でブリッジ・ベース312の前部を摺動するように取り付けられている。この点に関して、図21に示されるブリッジ・アセンブリ160とは異なり、前方支持区域は、図36に示される実施形態で弦ホルダー・アセンブリ314の全てのために一定の高さを有している。
弦スライド部材356の各々は、下方脚部分360が、弦スライド部材356の上部脚358に対して約45°の角度にて、より大きな長く前方に延びる点で、図20〜図31を参照して説明される実施形態で使用されるものとは異なった形状を有している。また、ブリッジ・アセンブリ310の底に取り付けられたブロック362の傾斜壁363は、ブリッジ・ベース312の水平支持面に対して約20°の角度で延在している。したがって、ブリッジ・アセンブリ310の後方支持フランジ318に取り付けられたチューニング調整スクリュー320も、約20°の角度で延在し、傾斜壁363と弦スライド部材356の下方脚360との間に配置されたライザー・ブロック364を支持するようになっている。前述したように、本発明によれば、脚360および傾斜壁363の他の方位も可能である。
チューニング調整スクリュー320の最先端は、スライド・ブロック367の下方延長部366に設けられた適切な凹所(図示せず)に収容されている。図20〜図31を参照して説明された弦ホルダー・アセンブリ164の構成と同じように、チューニング調整スクリュー320の回転は、ライザー・ブロック364がブロック362の傾斜面363に沿って、また弦スライド部材356の下方脚360に対抗して摺動するようにし、弦スライド部材356をブリッジ・ベース312の前部に対して摺動させ、それによって弦スライド部材356の位置、したがって弦保持部材348の位置を調整し、弦12の張力を調整するようにしている。
有利には、この型の構成によって、個々の弦12を集中的にチューニングする(即ち、弦12のハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングをほぼ同時に行う)ことが可能となる。しかし、この実施形態を参照して図示および説明された個別的チューニング装置と共に集中チューニング原理を使用する必要はないことが分かるであろう。図20〜図31を参照して示されたエレキギター150で使用されるチューニング装置および機構と同じように、ライザー・ブロック364の構成、および弦保持部材すなわちサドル部材348と弦スライド部材356の構成は、弦の張力および部品へ加えられる様々な力によって起こり得る様々な部品の任意のバインディングを生じることなく、比較的迅速に各々の弦12をチューニングし、張力を調整する便利で効率的な方法を提供するものである。
図43および図44は、本発明の更なる態様に従ってアコースティックギター型の楽器のブリッジ・アセンブリ370の更なる例を示している。更に具体的には、図43および図44に示されるブリッジ・アセンブリ370は、弦の各々について静止接触点または面を有するアコースティックギターのブリッジ・アセンブリであり、ブリッジ・ベース378の上に隆起した接触ブロック372を備えている。各々のブロック372は、弦のための溝374を有している。ブリッジ・アセンブリ370は、ギター・ボディの面に静止して取り付けられ、弦はギターのナット端部からフレットボードに沿って延在し、接触ブロック372の上を通り、接触ブロック372の後ろに配置された枢着式弦ホルダー・アセンブリ376に固定されている。
ブリッジ・アセンブリ370は、前方フレーム・セクション380を有するブリッジ・ベース378を備えている。セクション380の上には、接触ブロック372が配置されている。好ましくは、前方フレーム・セクション380は、フレットボードの湾曲面とほぼ合致する湾曲面を有している。接触ブロック377の各々は、前方フレーム・セクション380に配置され、固定して取り付けられており、ブリッジ・アセンブリ370がギター・ボディへ取り付けられるとき、所望のハーモニック位置にあるように構成されている。ブリッジ・アセンブリ370はギター・ボディに固定して取り付けられ、接触ブロック372は固定位置にあるから、ブリッジ・アセンブリ370は、個々の弦のためにハーモニック位置を設定することが分かるであろう。そのハーモニック位置は、ブリッジ・アセンブリ370の移動によらないで変更することはできない。
また、ブリッジ・アセンブリ370は、接触ブロック372の各々の後方に一連の長方形スロット382を備えている。個々の弦保持部材すなわちホルダー部材376は、長方形スロット382の中に取り付けられるべきである。弦ホルダー部材376の各々は、弦アンカーまたは弾丸形部品30を収容する拡大開口384を有する回転可能把持ブロック、および弦を通すためのスロット部分386を備えている。図示されていないが、弦アンカー30は、拡大開口384へ挿入され、回転可能な把持ブロック376の底に保持され、弦12はスロット部分386の上方を通って前方へ行くように構成されている。弦のための回転可能な把持ブロック376の各々は、その前端に横断延長ピボット孔を有し、ピンまたはロッド388は、ブリッジ・アセンブリ370の側方から前記ピボット孔へ挿入されるようになっている。この点に関して、ロッド388は、好ましくは、ブリッジ・アセンブリ370の全幅にわたって延在し、弦把持ブロック376の各々にあるピボット孔を通るようになっている。したがって、弦把持ブロック376の各々は、共通軸の周りを回動することになる。
弦把持ブロック376によって把持された弦12の張力を調整するため、複数のチューニング調整スクリュー390が設けられている。チューニング調整スクリュー390は、弦把持ブロック376の後部で受け取られるように配置され、ブリッジ・アセンブリ370の弦把持ブロック376の回転位置を調整するように構成されている。各々のチューニング調整スクリュー390は、ブリッジ・ベース378に対して軸回転運動および軸方向運動をするためにブリッジ・ベース378により支持されている。これを行う1つの方法は図44に示されている。ブリッジ・ベース378は、下方支持プレートまたはブロック395を備えている。プレートまたはブロック395は、複数の個別のピボット・ブロック部材394を備えている。ピボット・ブロック部材394は、弦12の長手方向を横切る軸の周りを回動できるように、即ち、弦把持ブロック376のピボット軸と平行に枢支されている。ピボット・ブロック部材394の各々は内部にねじを切られた孔を有し、この孔は、チューニング調整スクリュー390の1つを収容し、支持プレート392に対する個別の回動のためにスクリュー390を取り付けるように構成されている。
チューニング調整スクリュー390の各々は、球形底面396を有する拡大ヘッド395を備え、ブリッジ・ベース378の下方支持プレート392によって支持されるピボット・ブロック部材394の中にねじ込まれるようになっている。弦把持ブロック376の各々は、その後端にスロット・セクション398を有している。スロット・セクション398は、チューニング調整スクリュー390を収容する球形凹所397を上面に備えている。回動可能ブロック部材394およびチューニング調整スクリュー390は、拡大ヘッド395の球形底部396が弦把持ブロック376の上面の球形凹所397の中に収容されるように、弦把持ブロック376に対して配置されている。各々のチューニング調整スクリュー390の時計回り回転は、スクリュー390をピボット・ブロック部材394の中へ更に移動させ、それぞれの弦把持ブロック376の後端を低くし、弦12の張力を増加させるものである。各々のチューニング調整スクリュー390の反時計回り回転は、それぞれの弦把持ブロック376の後部を上方へ移動させ、把持された弦12の張力を解放または低下させることを可能にするものである。
各々の弦12の張力を解放して、弦12の取り替えを可能にするために必要な全てのことは、それぞれの弦把持ブロック376の後端を下方へ押圧し、関連したチューニング調整スクリュー390が外れるように回動させることである。この点に関して、図44に示されるように、ブリッジ・ベース378の後部には、各々のスクリュー390のために後方へ延びるスロット399が設けられており、チューニング調整スクリュー390が外れるように回動することを許容している。
したがって、図43および図44に示されるブリッジ・アセンブリ370は、弦チューニング装置の他の例を提供するものであることが分かるであろう。この弦チューニング装置において、弦引っ張り機構が弦12の張力を迅速かつ容易に解放するように動作し、しかも弦12の張力を調整して演奏のために同じチューニングをするように動作するようになっている。具体的には、弦保持部材376の各々のためにラッチ機構390,394が設けられている。このラッチ機構は、把持された弦12の張力の結果として第1の方向の横断軸周りの運動に抗してそれぞれの弦保持部材376を把持するように動作するが、弦保持部材376を迅速に解放して、第1の方向の弦保持部材376の自由な回転を許容するように動作している。
図45〜図48は、本発明に従ったブリッジ・アセンブリ400の他の実施形態を示している。ブリッジ・アセンブリ400は、エレキギター型の楽器およびアコースティックギター型の楽器で使用可能である。ブリッジ・アセンブリ400は、ギターの上に固定されて取り付けられ、好ましくは、ギター弦12の集中チューニングを提供できるチューニング・システムを備えている。図20〜図31に示されるギター150に対して使用され、それ自体が弦の張力を解放するため移動可能に取り付けられるブリッジ・アセンブリ160とは異なり、図45に示されるブリッジ・アセンブリ400は、ラッチ機構420を有する個々の弦ホルダー・アセンブリ404を使用している。ラッチ機構420は、弦引っ張り位置から弦ホルダー部材406または部品を解放し、弦の張力を解放すべく移動させるように動作可能となっている。したがって、ブリッジ・アセンブリ400は、図1のギター10に取り付けられたブリッジ・アセンブリ24に類似しているが、ブリッジ・アセンブリ400は、楽器の演奏中に全ての弦12の張力を解放するトレモロ取り付け機構を具備しない点が異なっている。また、ブリッジ・アセンブリ400は弦12を集中的にチューニングするように操作するが、そのように操作することは必ずしも必要ではない。
ブリッジ・アセンブリ400は、ギター・ボディに固定されて取り付けられるように構成されたブリッジ・ベース402を備えている。この点に関して、ブリッジ・ベースは、ボルトまたはスクリューのような適切な取り付け部材を収容するため、U字形凹所405を有する2つの横方向延長部403をブリッジ・アセンブリの側面に備えている。取り付け部材は、ボディに固定されており、ブリッジ・ベース402を楽器のボディに固定するように働いている。ブリッジ・ベース407は、一対のU字形凹所405の間に、個々の枢着された弦ホルダー・アセンブリ404を収容する凹形区域を備えている。この凹形区域の上面は、複数の隆起スライド面407を有している。スライド面407の各々は、好ましい実施形態において、概して浅い「V」字形を形成する一対の面407を有している。弦ホルダー・アセンブリ404は、チューニングの間、「V」字形に沿って前方および後方へ摺動するように構成されている。この点に関して、スライド面407の各々の対は、図21〜図31および図32〜図34のブリッジ・アセンブリ160,250で使用されたスライド・セグメント194,195,196のセットと類似の目的を有し、その個々の高さは、フレットボードの曲率にほぼ対応している。しかし、スライド面407の各々の対は、個々の弦ホルダー・アセンブリ404のために別個の凹所を提供する点で構造的に異なっている。
弦ホルダー・アセンブリ404の各々は弦ホルダー部材406を備えている。弦ホルダー部材406は、弦を収容する上方スロットまたは溝408、およびその後方にあるほぼ円筒形のキャビティ410を有している。弦12の端部に取り付けられた弾丸形部品30または他のアンカーは、キャビティ410の中に収容されて定位置に保持されるように構成されている。キャビティ410およびスロット408は、図20〜図31および図35〜図42に示されるブリッジ・アセンブリ160,310を参照して説明された弦保持部材190,348とほぼ類似している。図48で最も良く分かるように、各々の弦ホルダー部材406の下方部分は、ブリッジ・ベース402のスライド面407の上に設置するように構成された間隔が空けられた一対のレールまたはスライド・バー412を備えている。図46および図47で最も良く分かるように、支持ロッド414は、弦ホルダー部材406の各々の底で、間隔を空けられたレール412の間に収容されるように構成されている。各々のロッド414の前端は開口416を有している。開口416は、弦ホルダー部材406の前端に設けられた横断開口418と整列するように構成され、ピンを収容して弦ホルダー部材406が支持ロッド414に対して上方へ回転できるようになっている。これは、図48に最も良く示されている。
スライド可能ラッチ部材420は、それぞれの弦ホルダー部材406の後方で支持ロッド414の各々に取り付けられるように構成されている。ラッチ部材420の各々は、それを通る中央開口422を有している。開口422は、関連した支持ロッド414を収容して、それを摺動させるように構成されている。一対のラッチ指424は、各々のスライド可能ラッチ部材420で前方へ延在している。ラッチ指424は、関連した弦ホルダー部材406の側方レール412の後方の上方部分に設けられた後方延長指426と重なるように構成されている。この点に関して、各々のラッチ部材420および関連した弦ホルダー部材406の上の指424,426は、かみ合う延長部および窪みを有している。具体的には、各々の弦ホルダー部材406の上の後方延長指426は、関連したラッチ部材420の指424の延長端部426を収容する凹所を備え、弦ホルダー部材406の指426は、ラッチ指424のかみ合い窪み420の中に収容されるように構成された隆起端部を有している。このようにして、ラッチ部材420がその前方位置にあり、指424が関連した弦ホルダー部材406の後方延長指426と係合すると、弦ホルダー部材406は定位置にロックされ、開口416、418の中の横断ピンの周りを上方へ回転することはできないようになっている。このラッチ位置は、図47で最も良く示されている。
支持ロッド414の後端の各々は、ブリッジ・ベース402の後方フランジ428の中に設けられた適切な凹所または開口を通るように構成され、座金430およびチューニング調整ノブ432がそこに置かれるように構成されている。また、ばね434は、ロッド414の上でラッチ部材420とブリッジ・ベース402のフランジ428との間に配置されている。チューニング調整ノブ432の回転は、支持ロッド414を後方へ引っ張るか、後方フランジ428に対して前方へ移動させ、楽器に固定されたブリッジ・ベース402に対して、したがってナット・アセンブリ(図示せず)に対して、弦ホルダー部材406の位置を調整するものである。言い換えれば、ブリッジ・アセンブリ400がギター・ボディに取り付けられたとき、弦12の張力は、支持ロッド414、したがって弦ホルダー部材406を後方へ引くノブ432の回転によって増加することが可能となる。代替的に、ノブ432を反対方向に回転することによって、弦ホルダー部材406をナット・アセンブリへ向かって前方に移動させることができ、それによって弦12の張力は減少することになる。有利には、弦ホルダー部材406自体がチューニング中に移動するので、ハーモニック・チューニング(ナットの上および弦ホルダー部材の上の臨界接触面の距離に基づいて調整される)およびピッチ・チューニング(即ち、弦の上の張力)がほぼ同時に行われる米国特許第5,717,150号の原理に従って、弦12を集中的にチューニングすることが可能である。
弦12を迅速かつ容易に取り替えるために必要な全てのことは、図48で弦ホルダー部材406の1つについて示されるように、弦ホルダー部材406の後部を下方へ押圧してインターロックした指424,426の係合を解除し、次にばね434に抗してラッチ部材420を後方へ引き、ラッチ部材の指424が弦ホルダー部材の指426と重ならないようにし、弦ホルダー部材406を上方へ回動させることである。この点に関して、図47で最も良く分かるように、ラッチ部材420は、ブリッジ・ベース402に設けられた凹形区域の中で、スライド面402の端部と後方フランジ428との間に取り付けられている。また、後方フランジ428の上部は、図20〜図31を参照して説明されるブリッジ・アセンブリ160の棚セグメント194,195,196と類似したフレットボードの形状に対応する隆起または階段状表面を有していてもよい。ラッチ部材420を後方へ引くと、ラッチ部材420はそれぞれの支持ロッド414に沿って後方へ摺動することが可能となる。便宜的には、ラッチ部材420の解放位置への移動は、ラッチ部材420の隆起親指パッド436によって容易になされている。
一度、弦12が取り替えられると、弦ホルダー部材406の円筒形凹所410に配置された弾丸形部品30によって、弦ホルダー部材406を下方へ簡単に回転することが可能となる。指426に隣接した各々の弦ホルダー部材406の下方の後端にある傾斜面、および関連したラッチ部材420の指424の上方の上端にある傾斜面によって、弦ホルダー部材406の押下は、ばね434の付勢力に抗して、それぞれのラッチ部材420を後方へ押圧することになる。一度、弦ホルダー部材406がブリッジ・ベース402のスライド面407の上に置かれ、指426の上端が関連したラッチ部材420の指424の下にあると、ばね434は、ラッチ部材420を前方へ付勢して指426と重ならせることになる。したがって、ラッチ部材420が回転に抗して弦ホルダー部材406を把持する位置にあるとき、弦ホルダー部材406は解放されることになる。
図49〜図52は、エレキギターと一緒に使用されトレモロ機構を有するブリッジ・アセンブリ450の更なる実施形態を示している。ブリッジ・アセンブリ450は、図6〜図19で示されるブリッジ・アセンブリ24と類似している。しかし、図6〜図19に示されるブリッジ・アセンブリ24とは異なり、図49〜図52を参照して説明されるブリッジ・アセンブリ450は、弦12の集中チューニング、即ち、ほぼ同時のハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングのために構成されている。
ブリッジ・アセンブリ450は、側方フランジ453、および個々のサドル・アセンブリ456のための中央凹形区域454を有するブリッジ・ベース452を備えている。ブリッジ・ベース452の底は、そこから垂下するトレモロ・ブロック458を有している。トレモロの釣り合いばね(図示されていない)は、トレモロ・ブロックに取り付けられるように構成されている。側方フランジ453の前端は、楽器ボディに固定された支持柱(図示せず)とかみ合い係合する凹所455を備えている。ブリッジ・ベース452は、トレモロ・アクションを示すため、演奏中に支持柱の周りを回転することになる。この点に関して、側方フランジ453の1つは、そこに取り付けられるトレモロ・アーム457を備えている。トレモロ・アーム457は、ブリッジ・ベース452を支持柱の周りで回転して、当分野で知られているように、演奏中に弦12の張力を同時に解放するものである。
図49から最も良く分かるように、ブリッジ・ベース452は、その後部に6つのスロット開口460、およびチューニング・スクリュー464を支持する後方支持フランジ462を備えている。チューニング・スクリュー464の1つが図49に示されている。個々のサドル・アセンブリ456の各々は、長手方向、即ち、弦12が延在する方向で摺動するように中央凹形区域454に取り付けられるように構成されている。図示されてはいないが、中央凹形区域454は、図6〜図19のブリッジ・アセンブリ24を参照して説明されたものに類似した隆起スライド面を備えている。
個々のサドル・アセンブリ456の各々は、回転可能な弦保持要素466およびスライド・ベース部材468を備えている。スライド・ベース部材468の前端には、ピン472を収容するための横断開口を有する隆起フランジ470が設けられている。回転可能な弦保持要素466は前方ノーズ474を備えている。前方ノーズ474は、スライド・ベース部材468の直立フランジ470の間に回動可能に支持され、その中を貫通するピン472の周りを回転するように取り付けられている。弦保持要素466は、楽器弦12を収容して中央接触面を提供する溝476をノーズの上部に具備し、また弦12に固定された弾丸形部品30または他のアンカーを収容する円筒形キャビティ478をその後方に備えている。
スライド・ベース部材468は、サドル・アセンブリ456の高さ、したがって回転可能な弦保持要素466に設けられた弦接触面の高さを前端で調整するアレンヘッド・スクリューまたは他のねじ付き部材(図示せず)を有する垂直延長ねじ付き開口480を備えている。また、スライド・ベース部材468の前面は、長手方向に延在するねじ付き孔482を備えている。ねじ付き孔482は、回転可能な弦保持要素466のキャビティ478の中で弾丸形部品30の位置を調整するレンジ調整ボルト(図示せず)を収容するように構成されている。図50で最も良く分かるように、これは、レンジ調整ボルトのための孔482をピン472の高さの下に配置し、スライド・ベース部材468および回転可能な弦保持要素466の下方部分へ通すことによって行われている。言い換えれば、凹所482およびそのためのボルトは、ピン472の高さよりも下側にある。図6〜図19および図21〜図31で示されるブリッジ・アセンブリ24,160のレンジ調整ボルトと同じように、凹所482のボルトは、弾丸形部品30の傾斜面31と係合し、したがって、弦保持要素466の中で弾丸形部品30の相対位置を調整するように働くことになる。
図52から最も良く分かるように、各々のスライド・ベース部材468は、後方へ延びる一対のレール484を備えている。一対のレール484は、相互に間隔を空けられ、弦保持要素466およびスライド・ベース部材468を一緒に解放可能にラッチするラッチ機構486を支持するように働いている。好ましい実施形態において、ラッチ機構486は、ピン488によって側方レール484の間に枢着されるサムラッチ要素を備えている。また、各スライド・ベース部材468のために、ドッグレッグレバー492が設けられている。ドッグレッグレバー492の各々は上方脚493を備えている。上方脚493は、側方レール484の上でピン488の前方に配置されているピン490によって、それぞれのサドル・ベース部材468に回動可能に連結されている。また、各々のドッグレッグレバー492は、横方向に延びるロッド496に枢着されている。ロッド496は、ブリッジ・ベース452の側方フランジ453の下に延びる間隔を空けられた一対の下方支持フランジ498の間に支持されている。したがって、横方向に延びるロッド・バー496は、その周りで回転するようにドッグレッグレバー492の全てを支持している。ドッグレッグレバー492の各々は、更に、後方に延びる脚494を備えている。脚494は、ブリッジ・ベース452の後方フランジ462にて保持されるチューニング調整スクリュー464により係合されるように構成されている。したがって、個々の弦サドル・アセンブリ456のドッグレッグレバー492の全ては、共通のロッドまたはバー496の周りを回動するように支持され、下方および後方へ延びる脚494は、それぞれの調整スクリュー464によって係合されるように構成され、上方脚493は、それぞれのスライド・ベース部材468に回動可能に連結されている。
この型の構成では、(図50で)ロッド496の周りをドッグレッグレバー492が時計回りに回転すると(それぞれのチューニング調整スクリュー464がフランジ462に対して下方へ移動すると)、下方脚494を下方へ移動させ、したがって上方脚493を後方へ移動させることになる。これは、スライド・ベース部材468を後方へ移動させるものである。他方では、ロッド496の周りをドッグレッグレバー492が反時計回りに回転すると(チューニング調整スクリュー464がフランジ462に対して上方へ移動して回転する)、上方脚493は反時計回りに回動され、スライド・ベース部材468は前方へ移動されることになる。したがって、チューニング調整スクリュー464の回転は、回転の方向に依存してスライド・ベース部材468を前方または後方へ移動させることが分かるであろう。
前述したように、各々のサドル・アセンブリ456のラッチ機構486は、サムラッチ要素486を備えている。サムラッチ要素486は、スライド・ベース部材468の後端で側方レール484の間に設けられた凹所の中のスライド・ベース部材468に回動可能に連結されている。ラッチ要素486は、前方へ延びるラッチ指485を備えている。ラッチ指485は、回転可能な弦保持要素466の後部に設けられた後方棚467と係合するように構成されている。好ましくは、ラッチ指485の先端は、後方棚467の対応する凹所469の中に収容されるように構成されている。これは図50および図52を参照すれば最も良く分かる。後方棚467は、便宜的に、弦保持要素466の後方へ延びる側方フランジ465の間に配置されている。また、ラッチ要素486は、ラッチ指485の上に隆起ヘッドまたは突起487を備えている。隆起ヘッド487は、ラッチ指485が棚467と係合するとき、弦保持要素466の側方フランジ465の上に延在することになる。便宜的には、隆起ヘッド487は、ラッチ要素486を外すように回動して弦保持要素466を回転させ、弦12の張力を解放するようにユーザの親指が係合可能となっている。好ましくは、ラッチ要素486を図50に示されるラッチ位置に付勢するため、引っ張りばね(図示せず)が設けられている。
本発明の他の実施形態と同じように、回転可能な弦保持要素466は、ラッチ要素486の圧力を軽減するため最初に下方へ押圧され、次にヘッド487と係合するユーザの親指でラッチ要素486を後方へ回動させている。したがって、弦保持要素466は、弦12の張力を解放するように上方へ回転することが可能となる。
前述したように、図49〜図52の実施形態で示される弦サドル・アセンブリ456は、便宜的に、弦12を集中的にチューニングするように動作可能である。これは、ブリッジ・ベース452の後方フランジ462に取り付けられたチューニング調整スクリュー464の回転によって行われている。各々の場合、各々のチューニング調整スクリュー464の下端は、関連したドッグレッグレバー492の後方延長脚494と係合し、図50で分かるように、ドッグレッグレバー492を時計周りまたは反時計回りに回転させるように働いている。したがって、関連したスライド・ベース部材468は、チューニング調整スクリュー464の回転方向に依存して、ナット・アセンブリの方へ摺動するかナット・アセンブリから離れるように摺動するようになっている。スライド・ベース部材468が移動するにつれて、弦12の張力が調整されている。適切に製造された弦を使用すると、ハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングがほぼ同時に行われることになる。
サドル・ベース部材468および弦ピッチの位置を調整することによって弦12をチューニングする間、ラッチ要素486は回転可能な弦保持要素466にラッチされたままである。弦12の取り替えが望まれるとき、単に回転可能な弦保持要素466を下方へ押圧し、ラッチ要素486を解放位置へ移動させ、弦の張力によって弦保持要素466を上方へ回動させることによって、弦の張力の迅速かつ容易な解放が行われることになる。弦保持要素466が隆起位置にあり、弦の張力が完全に解放されたとき、弦保持要素466のキャビティ478から弦弾丸形部品30を取り外し、新しい弦弾丸形部品30をそこに挿入することによって、弦12を簡単に取り替えることができる。この点に関して、典型的には、先ずナット端部の弾丸形アンカー30をナットの弦ホルダーに挿入し、次にブリッジ端部の弾丸形アンカー30を隆起した弦保持要素466に挿入することによって、弦12が挿入される。それから、弦保持要素466は、下方へ回転されてラッチ要素486と係合される。この操作の間に、弦12に加えられた張力は、ラッチ要素486をラッチ位置に維持し、ラッチ指485が弦保持要素466の棚467と係合するように働くことになる。弦は再チューニングされてもよい。
図53〜図56は、本発明に従った弦楽器510のブリッジ・アセンブリ512および弦チューニング装置の更なる実施形態を示している。具体的には、図53〜図56に示されるブリッジ・アセンブリ512は、当該ブリッジ・アセンブリ512を楽器510に解放可能に取り付けるブリッジ・ラッチ機構540の修正形式を備えている。この機構540は、図20〜図31を参照して説明されるブリッジ・アセンブリ160で使用されたブリッジ・ラッチ機構170とは異なっている。更に、ブリッジ・アセンブリ512は、楽器510の複数の弦12のために複数の修正された弦ホルダー・アセンブリ514を備えている。弦ホルダー・アセンブリ514は、弦12の迅速かつ容易なチューニングを可能にしている。有利には、ブリッジ・アセンブリ512で使用される弦ホルダー・アセンブリ514は、米国特許第5,717,150号で開示されてハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングの双方が楽器510のユーザによってほぼ同時に行われる集中チューニング原理を組み込むことが可能である。
図53に示されるブリッジ・アセンブリ512は、エレキギターまたはアコースティックギターのいずれでも使用され、または他の任意の型の弦楽器で使用されてもよい。この点に関して、ブリッジ・アセンブリ512は、図54の平面図において、エレキギターのような弦楽器510のボディへ取り付けられた状態で示されている。ブリッジ・アセンブリ512は、横方向に間隔を空けられた一対の側方レール518を有するブリッジ・ベース516を備えている。一対の側方レール518の後端は、後方フランジ520で終端している。弦12の一端を把持する複数の弦ホルダー・アセンブリ514の支持面を提供するため、ブリッジ・ベース516の前部の側方レール518の間に、横方向に延在する支持部材522が設けられている。好ましい実施形態において、支持部材522は、硬化金属の支持面を提供するように硬化金属のインセット・プレート523を備えている。弦ホルダー・アセンブリ514は、この支持面の上で、以下で更に詳細に説明するようにして、弦楽器510のナット・アセンブリ(図示せず)に近づくか離れるように、摺動することが可能となっている。好ましくは、インサート・プレート523は硬化スチール・プレートを含むが、他の種類の材料を使用することが可能である。
好ましい実施形態において、ブリッジ・ベース516は、下方支持プレート524の上に枢着されるように構成されている。プレート524は、楽器510のボディに固定するように構成されている。図53および図56で最も良く分かるように、下方支持プレート524は、横方向に間隔を空けられた一対の直立フランジ526を含む。側方レール518の各々は、直立フランジ526を収容するため、その前端に凹所519を備えている。直立フランジ526および側方レール518の前端の各々は、適切な横断凹所を備えている。この横断凹所は、ブリッジ・ベース516の各々の側にある整列凹所を介して延在する横断延長ピンまたはロッド528を収容するため相互に整置されていてもよい。この型の支持構成では、ブリッジ・ベース516は、ロッド528の周りを回動するように構成されている。図56で示されるように、下方支持プレート524は、適切な手段、たとえばスクリュー530または他の締結装置によって、楽器のボディに取り付けるか固定されてもよい。
ブリッジ・ベース516の後方フランジ520は、ブリッジ・ラッチ機構540のラッチ指544を収容するように構成された凹形区域536を備えている。この点に関して、ブリッジ・ラッチ機構540は、ラッチ・リング542およびその上の一対の横方向延長ラッチ指544を備えている。ラッチ指544の1つは、ラッチ位置にあるときブリッジ・ベース516と係合するように働き、ラッチ指544の他方は、ラッチ位置と解放位置との間のラッチ・リング542の移動を助けるために使用されている。ラッチ・リング542は、ラッチ・ボディ546の上に回転可能に支持されている。ラッチ・ボディ546は、中央開口547およびラッチ・リング542を把持するため間隔を空けられたカラー545を有している。ラッチ・リング542は、カラー545の間でラッチ・ボディ546の上で回転するように取り付けられている。ラッチ・ボディ546は、中央開口547を通って延在する適切なスクリューまたは他の締結装置を使用して楽器ボディ510に固定するように構成され、ラッチ・リング542は中央開口の周りを自由に回転できるようになっている。
好ましい実施形態において、ブリッジ・ベース516の後部にある凹所536は、セクター形凹所を備えている。ラッチ指544の1つは、そこを通って揺動することが可能となっている。更に、凹所536は、より深い第2の凹形部分538を備えている。凹形部分538は、比較的密接な嵌合関係でラッチ指544を収容するため、凹所536の中央に配置されている。ラッチ指544が嵌合する深い第2の凹所538は、以下で詳細に説明するように、ラッチ・リング542が偶然に解放位置に移動するのを防止するように働くものである。
ブリッジ・アセンブリ512が楽器510のボディに取り付けられ、弦12がブリッジ・ベース516の弦ホルダー・アセンブリ514に固定されて張力を加えられたとき、弦12はブリッジ・アセンブリ512に力を加えている。この力は、もしブリッジ・アセンブリ512が把持されていなければ、ブリッジ・ベース516の前端のロッドまたはピン528の周りを上方へ(即ち、図53および図56において、ほぼ反時計周り方向へ)ブリッジ・アセンブリ512を回動させようとするものである。ブリッジ・ラッチ機構540は、ブリッジ・ベース516の後端を下方へ把持するように働き、弦12の張力を維持している。これは、図53〜図56に示される位置である。この位置で、ラッチ指544は、より深い第2の凹所538の中に収容されることになる(図55を参照)。
ブリッジ・アセンブリ512を移動させて、全ての弦12の張力を解放し、弦12の取り替えを可能にしたいとき、ブリッジ・ベース516の後部が下方へ押圧され、より深い凹形部分538からラッチ指544が移動され、ラッチ・リング542がラッチ・ボディ546の上で回転され、ラッチ指544が凹形部分536,538の双方から移動され、したがってブリッジ・ベース516との干渉関係から外されることになる。この点に関して、ラッチ・リング542の後方指544は、ラッチ・リング542の回転を促進または援助して前方ラッチ指544を解放位置へ移動するように使用されてもよい。一度、前方ラッチ指544が干渉関係から外れると、ブリッジ・ベース516は、張力の全てが解放されるまで、弦12の張力のもとで上方へ回動されている。そして、弦12は、以下で詳細に説明するように、弦ホルダー・アセンブリ514から取り外されることになる。
図53〜図56に示されるブリッジ・アセンブリ512は、下方支持プレート524に枢着されているから、ピン528を取り外さないと、ブリッジ・アセンブリ512を楽器510から取り外すことはできない。しかし、所望であれば、外端と横断凹所との間で下方支持プレート524の直立フランジ526のセグメントを単に取り外すか除去することによって、ブリッジ・アセンブリ512を容易に取り外せるようにすることが可能である。この「開口」またはスロットは、一度、ブリッジ・ベース516が上方回転位置に移動されて、弦12の張力が解放されると、フランジ526の横断凹所へのアクセスを提供し、ロッド528がフランジ526、したがってプレート524から外されるように持ち上げられることが可能になっている。有利には、各々の直立フランジ526のセグメントまたは部分の取り外しまたは除去(即ち、スロットの提供)は、フランジ526の前端から離れてそのようなスロットを位置決めするか、可能性としてフランジ526の上部にスロットを設けることによって行われている。
次に、弦12の端部を収容するため、ブリッジ・アセンブリ512に設けられた弦ホルダー・アセンブリ514に注目すると、弦ホルダー・アセンブリ514は、後方フランジ520に取り付けられたチューニング調整部材550の回転によってブリッジ・ベース516の上を前方および後方へ移動される点で、図20〜図31および図35〜図42を参照して説明したブリッジ・アセンブリ160,310で使用された弦ホルダー・アセンブリ164,314とほぼ同じである。しかし、ブリッジ160および310で使用され、ブリッジ・ベース162,312に沿って摺動すべく動作する弦スライド部材192,356によって保持される弦保持要素190,348を備えた弦ホルダー・アセンブリ164,314とは異なり、図53〜図56に示されるブリッジ・アセンブリ512で使用される弦ホルダー・アセンブリ514は、別個の弦スライド部材を備えていない。その代わりに、各々の弦ホルダー・アセンブリ514は、以下で更に詳細に説明するように、ブリッジ・ベース516の上を直接摺動するように構成されて動作する弦保持要素552を備えている。
弦保持要素552の各々は、弦を収容するため上面に設けられたスロットまたは溝554、および弦弾丸形部品30を収容するための後方キャビティまたは室556を備えている。また、各々の弦保持要素552は、その上面にねじ付き高さ調整孔558を備えている。弦保持要素552が摺動するように構成された硬化金属プレート・インサート523に対して前端で弦保持要素552の高さを調整するねじ付きボルトまたはスクリュー部材(図示せず)が調整孔558の中に設けられている。更に、弦ホルダー・アセンブリ164,314の弦保持要素190,348と同じように、各々の弦保持要素552の前部には、ねじ付きレンジ調整スクリューまたはボルト(図示せず)を収容する長手方向延長レンジ調整孔560が設けられている。ねじ付き孔560は室556の中に部分的に延在し、レンジ調整ボルトの端部は弦弾丸形部品30の端部と係合し、弦保持要素190,348の場合と同じように、弦保持要素552の中で弦弾丸形部品30の位置を調整するようになっている。
また、弦保持要素552の各々は、後方延長垂下脚562を備えている。脚562は、図55および図56で最も良く分かるように、ブリッジ・ベース516の支持体522の下側で後方へ延在している。後方延長脚562の各々は、その後端にスロットが設けられ、それに対して下方延長部材または脚564が枢着されている(ピン563によって)。脚564の1つは、図55に示され、枢着された弦保持要素552の位置を調整するために使用されている。下方延長調整部材または脚564は、その下端で、ブリッジ・ベース516に固定された下方ブロック部材566の延長部565に枢着されている。
図55〜図56で最も良く分かるように、下方ブロック部材566は、傾斜壁568および下方横方向延長部565を備えている。脚564の下端は、ブロック566の幅を横切るロッド570によって、延長部565に取り付けられている。したがって、下方延長調整脚の各々は、その下端でロッド570に枢着され、脚の各々は共通軸の周りを回動可能となっている。複数の細長いチューニング調整スクリュー550は、その上端を後方支持フランジ520に枢支され、ブロック566の傾斜壁568と、それぞれの弦保持要素552に枢着された下方延長脚564との間で、フランジ520の下側が下方へ延在している。チューニング調整スクリュー550の下端は、好ましくは、ブロック566の下方横方向延長部565の中に設けられた適切な凹所(図示せず)の中に収容されている。
ライザー・ブロック572は、下方延長部と後方フランジ520との間でチューニング調整スクリュー550の各々にねじ込まれている。好ましい実施形態において、ライザー・ブロック572の各々は、ほぼ円筒形のロッドである。このロッドは、横切って貫通したねじ付き開口を備え、関連したチューニング調整スクリュー550がねじ込まれるようになっている。図56で最も良く分かるように、各々のライザー・ブロック572は、ブリッジ・ベース516に固定された下方ブロック566の傾斜壁568と下方延長調整脚564との間に配置されている。調整脚564は、弦保持要素552の後方脚部分562およびブロック566の下方延長部565に枢着されている。
したがって、弦12の張力の調整は、後方フランジ520に取り付けられたチューニング調整スクリュー550を単に回転させることによって、容易に行えることが分かるであろう。具体的には、各々の調整スクリュー550が時計回り方向に回転すると、関連したライザー・ブロック572は、調整スクリュー550に沿って、したがって傾斜壁568に沿って、また関連する下方延長調整脚564の長さに沿って、上方へ移動することになる。調整脚564の下端はブリッジ・ベース516へ枢着されているので、ライザー・ブロック572が上方へ移動するにつれて、それは調整脚564の上端を後方へ付勢し、関連した弦保持要素552を後方へ引くようになっている。これは、弦保持要素552に把持された弦12の張力を増大するように働くことになる。チューニング調整スクリュー550を反時計回り方向へ回転すると、関連したライザー・ブロック572は、調整スクリュー550に沿ってブロック566の下方延長部565へ向かって下方へ移動することになる。弦保持要素552を図56の左へ付勢する弦保持要素552の弦の張力によって、ライザー・ブロック572は、傾斜壁586に沿って摺動し、この移動の間に調整脚564に沿って摺動するようになっている。これは、弦保持要素552を図56の左方へ引こうとする弦12の張力によって、関連した弦保持要素552が前方へ移動するようになっている。
有利には、ブリッジ・アセンブリ512で使用される弦ホルダー・アセンブリ514は、弦12の長さおよび弾丸形部品30の配置を適切に選択することによって、弦12の集中チューニングを行うために使用されてもよい。したがって、様々な特定の弦12の正確なハーモニック・チューニングの位置に臨界接触面を配置するため弦保持要素552を移動させることは、米国特許第5,717,150号に開示された原理に従って、ピッチ・チューニングを同時に行うことになる。言い換えれば、チューニング調整スクリュー550を使用して弦12をチューニングする間に、関連した弦保持要素552は、ナット・アセンブリ(図示せず)から離れるように移動し、関連した弦12の張力は、集中的チューニング状態が得られる(即ち、ハーモニック・チューニングおよびピッチ・チューニングがほぼ同時に達成される)まで増大することになる。
図53〜図56を参照して説明されるブリッジ・アセンブリ512は、エレキギターまたはアコースティックギターで使用される固定非トレモロ型ブリッジ・アセンブリである。しかし、チューニング機構およびクイック解放機能に関して、そこで使用される原理は、エレキギターのトレモロ機構に関しても使用することが可能である。たとえば、ブリッジ・アセンブリ512を支持する別個のトレモロ支持プレートが設けられ、トレモロ・アクションを提供するためトレモロ・プレート自体が通常のように取り付けられ、即ち、回動するように取り付けられている。トレモロ・プレートは、弦によって加えられた力を釣り合わせる釣り合いばね・システムを備えている。そのような構成において、トレモロ・プレートはブリッジ・ベース516を回動可能に支持する直立フランジ526を保有し、ラッチ機構540はトレモロ・ベースに固定されている。代替的に、ラッチ機構540を有しないブリッジ・アセンブリ512は、非常に小さな修正のみを加えてトレモロ・ブリッジ自体として使用することが可能である。更に具体的には、ブリッジ・ベース516の前端を枢着する下方支持プレート524の代わりに、図1〜図19を参照して説明されるブリッジ・アセンブリ24に対して使用されたものと類似した適切なナイフエッジ凹所をブリッジ・ベース516の側方レール518に設けてもよい。このナイフエッジ凹所は、ギターのボディに取り付けられた適切な支持柱、たとえば支持柱134と係合するように構成されている。したがって、釣り合いばねは、ブリッジ・ベースに取り付けられた垂下ブロック566の底に固定されていてもよい。トレモロ・アームは、側方レール518の1つに設けることが可能である。トレモロ・アームの押下は、ブリッジ・ベース516を回動させて、トレモロ・ブリッジの使用に典型的な特殊の音響効果を生じることになる。
したがって、本発明によれば、少なくとも1つの弦12および楽器ボディ152,302を有する弦楽器150,300,510のためのブリッジ・アセンブリ160,250,310,512が提供されることが分かる。ブリッジ・アセンブリ160,250,310,512は、楽器150,300,510の弦12の一端を把持する少なくとも1つの弦ホルダー164,314,514を支持するブリッジ・ベース162,162’,312,516を備えている。少なくとも1つのアンカー部材180,182;264;324;546は、弦楽器150,300,510のボディ152、302に取り付けられている。ブリッジ・アセンブリ160,250,310,512は、ブリッジ・ベース162,162’,312,516またはアンカー部材180,182;264;324;546のいずれかに取り付けられた解放可能ラッチ機構170,252,340,540によって楽器150,300,510に組立てられるように構成されている。ラッチ機構170,252,340,540は、ブリッジ・ベース162,162’,312,516を楽器150,300,510の定位置に固定するため、アンカー部材180,182;264;324;546またはブリッジ・ベース162,162’,312,516のいずれかと係合し、少なくとも1つの弦ホルダー164,314,514によって把持された弦12が張力を加えられ、この状態で楽器150,300,510の演奏に適したものとなるように動作することになる。しかし、ラッチ機構170,252,340,540は解放位置に移動可能であり、楽器ボディ152,302に対するブリッジ・ベース162,162’,312,516の移動を可能にし、少なくとも1つの弦ホルダー164,314,514によって把持された弦12の張力を解放するようになっている。好ましい実施形態において、ブリッジ・アセンブリ160,250は、ラッチ機構170,252がその解放位置に移動させられたとき、楽器150から取り外されてもよい。
本発明の他の態様によれば、ブリッジ・アセンブリ160,250は取り外し可能ブリッジ・アセンブリ160,250であり、ブリッジ・アセンブリ160,250を取り付けるための支持機構は楽器ボディ150に取り付け可能であって、ブリッジ係合部分166,254を有している。ブリッジ係合部分166,254は、ブリッジ・ベース162,162’と解放可能にかみ合うことができ、ブリッジ・ベース162,162’を楽器ボディ152の定位置に取り付けて、弦ホルダー164の中に固定された弦12に張力を与えるように構成されている。ラッチ機構170,252は、ブリッジ・ベース162,126’または楽器150のボディ152のいずれかによって保持され、ブリッジ・ベース162,162’および楽器ボディ152の他のものと解放可能に係合するようになっている。ラッチ機構170,252は、ラッチ位置および解放位置に配置することが可能である。ラッチ位置にあるとき、ラッチ機構170,252は、ブリッジ支持機構のブリッジ係合部分166,254とかみ合い係合するようにブリッジ・ベース162,162’を固定し、弦ホルダー164によって固定された弦12が楽器ボディ152の上で張力を与えられ、楽器150の演奏が可能となるように許容されている。解放位置にあるとき、ラッチ機構170,250は、支持機構に対するブリッジ・ベース162,162’の移動を許容し、弦ホルダー164の中に固定された弦12の張力を解放し、それによってブリッジ係合部分166,254からブリッジ・ベース162,162’の係合を解除するようになっている。好ましい実施形態において、ブリッジ係合部分166は、有利には、球形ヘッド167を有する支持部材168を備えている。球形ヘッド167は、ブリッジ・ベース162,162’の球形凹所173の中に収容されるように構成されている。
本発明の他の態様によれば、弦楽器150,300,510のチューニング装置が提供されている。この装置において、楽器150,300,510の弦12は、楽器150,300,510のナット156,309の1点で楽器150,300,510と第1の臨界接触を行い、楽器150,300,510のブリッジ160,310,512の上の1点で第2の臨界接触を行っている。チューニング装置は、支持面174,522および複数の弦12のための複数の弦ホルダー164,134,514を有するブリッジ・ベース162,312,516を備えている。弦ホルダー164,314,514の各々は、弦12の一端を把持するように動作し、楽器150,300,510のナット156,309へ近づくか離れる方向で移動するようにブリッジ・ベース162,312,516の上に支持されている。また、弦ホルダー164,314,514の各々は、ブリッジ・ベース162,312,516の支持面174,522の下方へ延在する延長脚212,360,564を備えている。把持された弦12の張力を調整すべく、チューニング機構が弦ホルダー164,314,514の各々のために設けられている。各々のチューニング機構は、ブリッジ・ベース162,312,516によって保持され、関連した弦ホルダー164,314,514の延長脚212,360,564とスライド可能に係合できるように動作的に配置されたライザー・ブロック232,364,572を備え、延長脚212,360,564に対するライザー・ブロック232,364,572の摺動動作によって、延長脚212,360,564は楽器150,300,510のナット156,309へ近づくか離れる方向で弦ホルダー164,314,514を移動させ、把持された弦12の張力を調整するようになっている。延長脚212,360,564に対してライザー・ブロック232,364,572を移動させる調整装置200,320,550も設けられている。
本発明の更なる態様によれば、ブリッジ・アセンブリ160,310,512の弦ホルダー164,314,514の各々のために、チューニング機構が提供されている。このチューニング機構は、ブリッジ・ベース162,312,516によって保持されてブリッジ・ベース162,312,516の第1および第2の間隔を空けられた支持位置で回転するように支持されたねじ付きロッド200,320,550、および第1および第2の間隔を空けられた支持位置の間でねじ付きロッド200,320,550によってねじ込み方式で係合されたライザー・ブロック232,364,572を備えている。ライザー・ブロック232,364,572は、ねじ付きロッド200,320,550が回転するにつれて、関連した弦ホルダー164,314,514の延長脚212,360,564とスライド可能に係合できるように動作的に配列され、延長脚212,360,564に対するライザー・ブロック232,364,572の移動によって、延長脚212,360,564が楽器150,300,510のナット156,309へ近づくか離れる方向で弦ホルダー164,314,514を移動させ、把持された弦12の張力を調整するようになっている。
本発明の更なる態様によれば、弦楽器のためのチューニング装置が提供されている。この装置は、ブリッジ・ベース52,378,402,452および楽器の複数の弦12のための複数の弦保持部材54,476,404,456を備えている。弦保持部材54,376,404,456の各々は、弦12の一端を把持するように動作し、把持された弦12の長手方向を横切る横断軸の周りで回転するようにブリッジ・ベース52,378,402,452の上に取り付けられている。弦保持部材54,376,404,456の各々のために、弦引っ張り機構94;390;414,432;464,492が設けられている。各々の弦引っ張り機構94;390;414,432;464,492は、関連した弦保持部材54,376,404,456を移動させて、把持された弦12の張力を調整するように動作している。弦引っ張り機構94;390;414、432;456,492の各々は、更に、ラッチ機構80;394,397;420;486を備えている。ラッチ機構80;394、397;420;486は、把持された弦12の張力の結果として、関連した弦保持部材54,376,404,456が横断軸の周りを第1の方向へ回転しないように、それらの弦保持部材を把持し、弦保持部材54,376,404,456の把持からラッチ機構80;394,397;420:486を解放するように動作して、第1の方向で弦保持部材54,376,404,456を自由に回転させている。
前述した説明および図面は、本発明の好ましい実施形態に向けられているが、図示および説明された様々な部品の構造および配置に対して多くの修正が可能であることを理解すべきである。実際に、本発明に従った様々なブリッジ・アセンブリおよびチューニング装置の部品の材料、構造、および配置に対して、そのような修正が奨励される。たとえば、特定の実施形態で図示および説明された様々な部品の大部分は、他の実施形態で使用することができる。同様に、特定の特徴および/または利点を提供するための、特定の実施形態における様々な部品の配置は、他の実施形態で使用することができる。そのような変形の全ては、本発明の範囲の中にあると考えられる。
したがって、本発明は特定の実施形態を参照して説明されたが、これらの実施形態は、本発明の原理および応用の単なる例であることを理解すべきである。したがって、例示的実施形態に対して多くの修正が可能であること、および添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、他の構成が案出されてもよいことを理解すべきである。
本発明は、ギターのような弦楽器のために、弦の張力を迅速に解放して弦の分解および取り替えを可能にする改善されたチューニング・システムおよびブリッジ・システムを提供するものである。また、本発明は、弦の迅速、容易、および効率的チューニングを提供する改善されたチューニング装置を提供するものである。

Claims (58)

  1. 複数の弦を有する弦楽器のチューニング装置であって、
    a)ブリッジ・ベースと、
    b)楽器の複数の弦のための複数の弦保持部材であって、各々弦の1つの端部を把持するように働き、把持された弦の長手方向を横切る横断軸の周りを回転すべく前記ブリッジ・ベースに取り付けられる弦保持部材と、
    c)各々の前記弦保持部材のための弦引っ張り機構であって、前記弦引っ張り機構の各々は調整部材を備え、該調整部材は、前記ブリッジ・ベースに対して移動するように前記ブリッジ・ベースによって支持され、また前記調整部材の移動に応じて関連する弦引っ張り部材を移動させるように動作的に配置されており、前記弦引っ張り機構の各々は更にラッチ機構を備え、該ラッチ機構は、把持された弦の張力の結果として第1の方向で前記横断軸の周りを回転しないように、関連づけられた弦保持部材を把持するように働き、また前記弦保持部材の把持から前記ラッチ機構を解放して、前記第1の方向で前記弦保持部材の自由な回転を許容するように働く弦引っ張り機構と、
    を具備しているチューニング装置。
  2. 更に、前記弦保持部材の各々のためにサドル・ベース部材を備え、該サドル・ベース部材の各々は前記ブリッジ・ベースの上で移動するように取り付けられ、前記弦保持部材の各々は前記横断軸の周りで回転するように、それぞれのサドル・ベース部材に取り付けられている、請求項1に記載のチューニング装置。
  3. 前記調整部材の各々は前記ブリッジ・ベースの上に回転可能に支持され、前記調整部材の回転に応答して、それぞれのサドル・ベース部材を移動させるように前記調整部材が動作的に配置されている、請求項2に記載のチューニング装置。
  4. 前記サドル・ベース部材の各々は、それぞれの弦保持部材によって把持された弦の長手方向に対応する長手方向で移動するように前記ブリッジ・ベースに取り付けられている、請求項2に記載のチューニング装置。
  5. 前記弦引っ張り機構の各々が、関連した弦保持部材によって把持された弦の張力を調節するために、前記関連した弦保持部材を関連したサドル・ベース部材に対して回転させるように作用している、請求項3に記載のチューニング装置。
  6. 前記ラッチ機構の各々は、ラッチ位置と解放位置との間で、それぞれのサドル・ベース部材に対して摺動するように取り付けられたスライド可能ラッチ部材を備えている、請求項5に記載のチューニング装置。
  7. 前記スライド可能ラッチ部材は、前記ラッチ位置の方へ付勢されている、請求項6に記載のチューニング装置。
  8. 前記調整部材の各々は、前記スライド可能ラッチ部材と係合し、前記調整部材の移動に応答して、それぞれのサドル・ベース部材を移動させ、それぞれの弦保持部材を移動させて、把持された弦の張力を調整するように配置されている、請求項6に記載のチューニング装置。
  9. 前記調整部材の各々は、それぞれのサドル・ベース部材に、把持された弦の長手方向を横切る軸の周りを回転させ、それぞれの弦保持部材を移動させて、把持された弦の張力を調整すべく配置されて動作するようになっている、請求項8に記載のチューニング装置。
  10. 前記ラッチ機構の各々は、更に、ラッチバーを備え、該ラッチバーは、それぞれのサドル・ベース部材から延びて前記ラッチ位置と前記解放位置との間で摺動するように前記スライド可能なラッチ部材を保有し、前記スライド可能ラッチ部材の各々は、前記ラッチ位置にあるとき、それぞれの弦保持部材と係合して前記サドル・ベース部材に対する前記弦保持部材の回転を妨害し、前記解放位置にあるとき、それぞれの弦保持部材が前記サドル・ベース部材に対して回転することを許容するようになっている、請求項9に記載のチューニング装置。
  11. 前記サドル・ベース部材の各々は、横断軸の周りを回転するように取り付けられ、前記調整部材の各々は、それぞれのスライド可能ラッチ部材と係合して、それぞれのサドル・ベース部材の回転位置を調整し、更にそれぞれの弦保持部材の位置を調整し、把持された弦の張力を調整するようになっている、請求項10に記載のチューニング装置。
  12. 更に、前記サドル・ベース部材および前記弦保持部材の各々のために、それぞれの弦保持部材によって把持された弦のイントネーションを調整するイントネーション調整部材を備え、前記イントネーション調整部材の各々は前記ブリッジ・ベースに取り付けられ、前記サドル・ベース部材の各々および前記弦保持部材の各々は、横断軸の周りを回転すべくそれぞれのイントネーション調整部材に枢着されている、請求項11に記載のチューニング装置。
  13. 前記弦保持部材の各々は、それぞれのサドル・ベース部材の回転の横断軸と一致する横断軸の周りを回転するように取り付けられている、請求項12に記載のチューニング装置。
  14. 前記ラッチ部材の各々は、それぞれの弦保持部材と係合可能なラッチ指を備えている、請求項6に記載のチューニング装置。
  15. 前記弦保持部材の各々は、弦の弦アンカーを収容するキャビティ、および弦が前記弦保持部材から延在させるためのスロットを備えている、請求項4に記載のチューニング装置。
  16. 更に、前記弦保持部材の各々のために、前記弦保持部材の前記キャビティの中で弦アンカーの位置を調整するレンジ調整装置を備えている、請求項15に記載のチューニング装置。
  17. 前記レンジ調整装置の各々は、それぞれの弦保持部材の中で、前記弦保持部材の前記キャビティの中に延在するねじ付き孔を備え、前記孔の中にねじ込み方式で取り付けられて前記キャビティの中で弦アンカーの位置を調整するために前記弦アンカーと係合可能な部分を有するレンジ調整部材を備えている、請求項16に記載のチューニング装置。
  18. 前記弦引っ張り機構の各々が、関連した弦保持部材によって把持された弦の張力を調節するために、関連したサドル・ベース部材を前記長手方向に動かして前記関連した弦保持部材を移動させるように作用している、請求項4に記載のチューニング装置。
  19. 前記サドル・ベース部材の各々は、前記ブリッジ・ベースの上で前記長手方向に摺動するように取り付けられ、前記弦引っ張り機構の各々は、前記サドル・ベース部材を前記長手方向に摺動させて、前記弦保持部材によって把持された弦の張力を調整するように働いている、請求項18に記載のチューニング装置。
  20. 前記サドル・ベース部材の各々は延長脚を備え、前記弦引っ張り機構の各々は調整部材を備え、該調整部材は、前記延長脚と係合して、前記サドル・ベース部材の移動が生じるように構成されている、請求項19に記載のチューニング装置。
  21. 前記延長脚の各々は、それぞれのサドル・ベース部材によって回動可能に支持されている、請求項20に記載のチューニング装置。
  22. 前記延長脚の各々は、前記ブリッジ・ベースによって回動可能に支持されたドッグレッグレバーを備え、該ドッグレッグレバーは、それぞれの前記サドル・ベース部材に回動可能に連結された第1の脚および第2の脚を有し、前記調整部材の各々が、それぞれのドッグレッグレバーの前記第2の脚と係合して、前記ドッグレッグレバーを回転させて、前記第1の脚に、それぞれの前記サドル・ベース部材を移動させるようになっている、請求項21に記載のチューニング装置。
  23. 前記ラッチ機構の各々はラッチ部材を備え、該ラッチ部材は、それぞれのサドル・ベース部材に枢着されて、ラッチ位置と解放位置との間で回動するようになっている、請求項2に記載のチューニング装置。
  24. 前記ラッチ部材は前記ラッチ位置の方へ付勢されている、請求項23に記載のチューニング装置。
  25. 前記ラッチ部材の各々は、それぞれの弦保持部材と係合可能なラッチ指を備えている、請求項23に記載のチューニング装置。
  26. 前記ラッチ部材の各々は、前記横断軸から遠い位置で、それぞれの弦保持部材と係合している、請求項25に記載のチューニング装置。
  27. 前記サドル・ベース部材の各々は高さ調整装置を備え、該高さ調整装置が前記ブリッジ・ベースに対して前記サドル・ベース部材の高さを調整するように動作的に配置されている、請求項2に記載のチューニング装置。
  28. 前記高さ調整装置の各々は、サドル・ベース部材の底から外へ延在するように、それぞれのサドル・ベース部材の中にねじ込み方式で収容されている、請求項27に記載のチューニング装置。
  29. 前記調整部材の各々は、把持された前記弦の張力を調節するための前記調節部材の動きに応じて、関連した弦保持部材が前記横軸の周りを回転するように作用的に配置されている、請求項1に記載のチューニング装置。
  30. 前記調整部材の各々は、前記横断軸から遠い箇所で、それぞれの弦保持部材と係合可能な係合部分を備え、前記調整部材の各々は、前記ブリッジ・ベースに対して前記係合部分の位置を調整して、それぞれの弦保持部材の回転位置を調整するように前記ブリッジ・ベースによって支持されている、請求項29に記載のチューニング装置。
  31. 前記ラッチ機構の各々は回動可能なラッチ支持部材を備え、該ラッチ支持部材は、前記ブリッジ・ベースによって回動可能に支持されてラッチ位置と解放位置との間で回動可能であり、前記調整部材の各々は、前記回動可能なラッチ支持部材に対して移動するように支持され、前記回動可能なラッチ支持部材が前記ラッチ位置にあるとき、前記調整部材の前記係合部分がそれぞれの弦保持部材と係合し、前記回動可能なラッチ支持部材が前記解放位置にあるとき、前記係合部分がそれぞれの弦保持部材との係合から解放されるようになっている、請求項30に記載のチューニング装置。
  32. 前記弦保持部材の各々は、前記調整部材の前記係合部分を収容するため前記横断軸から遠い箇所にスロットを備えている、請求項31に記載のチューニング装置。
  33. 前記係合部分の各々は、それぞれの調整部材の上に拡大ヘッドを備え、前記調整部材の各々は、それぞれの回動可能ラッチ支持部材の中にねじ込み方式で支持されたねじ付きシャフトを備え、前記ねじ付きシャフトの各々は、それぞれの弦保持部材の前記スロットの中に収容するように構成され、前記拡大ヘッドが前記弦保持部材と係合するようになっている、請求項32に記載のチューニング装置。
  34. 前記回動可能な支持部材の各々は、枢着されたブロック部材を備え、該ブロック部材は、それぞれの調整部材の前記ねじ付きシャフトを収容するねじ付き孔を有している、請求項33に記載のチューニング装置。
  35. 前記調整部材の各々は、前記ラッチ位置にあるとき、そのような横断軸から遠い箇所で、前記拡大ヘッドをそれぞれの弦保持部材と係合させ、前記調整部材の各々は、前記解放位置にあるとき、それぞれの弦保持部材との係合から解放されるようになっている、請求項34に記載のチューニング装置。
  36. 各々の前記調整部材が前記解放位置に回動されるとき、前記ブリッジ・ベースは、前記調整部材の各々の前記拡大ヘッドを収容する開口を備えている、請求項35に記載のチューニング装置。
  37. 前記ブリッジ・ベースは、楽器の弦を支持する弦接触ブロックを備え、前記弦接触ブロックの各々は、前記ブリッジ・ベースの上で前記弦保持部材の前記横断軸と隣接して配置されている、請求項29に記載のチューニング装置。
  38. 前記弦接触ブロックの各々は弦のために臨界接触面を提供している、請求項37に記載のチューニング装置。
  39. 前記弦保持部材の各々は、前記ブリッジ・ベースの上に枢着され、前記横断軸の周りを回動するようになっている、請求項38に記載のチューニング装置。
  40. 前記複数の弦保持部材の各々は、横断方向延長シャフトによって支持され、該延長シャフトは、前記ブリッジ・ベースによって保持されて前記ブリッジ・ベースを横切って延在している、請求項39に記載のチューニング装置。
  41. 前記弦保持部材の各々は、前記ブリッジ・ベースの上に設けられた共通横断軸の周りを回転するように構成されている、請求項40に記載のチューニング装置。
  42. 前記弦保持部材の各々は、弦アンカーを収容するキャビティ、および該キャビティから延びるスロットを備え、弦が前記弦保持部材から前記スロットを通って延在している、請求項29に記載のチューニング装置。
  43. 前記弦保持部材の各々は、前記横断軸の周りを回転するように、それぞれの調整部材の上に支持されている、請求項1に記載のチューニング装置。
  44. 前記ブリッジ・ベースは後方フランジを備え、前記調整部材の各々は細長いシャフトおよび移動装置を備え、前記シャフトは、それぞれの弦保持部材によって把持された弦の長手方向に対応する方向で前記後方フランジを通って延在し、前記移動装置は、前記ブリッジ・ベースの前記後方フランジに対して長手方向に前記シャフトを移動させて、それぞれの弦保持部材によって把持された前記弦の張力を調整し、前記シャフトの各々は第1の端部と第2の端部を備え、前記弦保持部材の各々は、それぞれの調整部材の前記シャフトの前記第1の端部に枢着されている、請求項43に記載のチューニング装置。
  45. 前記シャフトの各々は前記第2の端部のねじ付き部分を備え、前記移動装置の各々は前記シャフトの前記第2の端部にねじ込み方式で取り付けられたノブを備え、前記ノブの回転が、前記ブリッジ・ベースの前記後方フランジに対して前記シャフトを長手方向に移動するように働くようになっている、請求項44に記載のチューニング装置。
  46. 前記ラッチ機構の各々はラッチ部材を備え、該ラッチ部材は、それぞれの調整部材の前記細長いシャフトの上をラッチ位置と解放位置との間で摺動するように取り付けられ、前記ラッチ部材の各々は、それぞれの弦保持部材と前記ブリッジ・ベースの前記後方フランジとの間に配置されている、請求項44に記載のチューニング装置。
  47. 前記ラッチ部材の各々は、前記ラッチ位置にあるとき、前記横断軸から遠い箇所で前記弦保持部材の一部分と係合し、前記ラッチ部材の各々は、それぞれの調整部材の前記シャフトの第2の端部の方へ摺動して前記弦保持部材を解放するようになっている、請求項46に記載のチューニング装置。
  48. 前記スライド可能なラッチ部材の各々は、前記横断軸から遠い前記箇所で前記弦保持部材と係合するラッチ指を備え、それぞれのラッチ部材が前記ラッチ位置にあるとき、前記弦保持部材の各々が前記ラッチ指とインターロックするように構成されたロック指を有している、請求項47に記載のチューニング装置。
  49. 前記弦保持部材の各々は、前記インターロックされた指の係合を解くように回転され、前記ラッチ部材を、それぞれの弦保持部材から離れるように摺動させるべく構成されている、請求項48に記載のチューニング装置。
  50. 前記スライド可能ラッチ部材の各々は、前記ラッチ位置と前記解放位置との間で前記ラッチ部材を移動させる指係合可能部分を備えている、請求項49に記載のチューニング装置。
  51. 更に、前記ラッチ部材を前記ラッチ位置の方へ付勢するばねを備えている、請求項46に記載のチューニング装置。
  52. 前記弦保持部材の各々は、弦アンカーを収容するキャビティ、およびその中にあって弦が前記弦保持部材から延在するためのスロットを備えている、請求項43に記載のチューニング装置。
  53. 前記弦保持部材の各々は、前記弦保持部材の前記キャビティの中で弦アンカーの位置を調整するレンジ調整装置を備えている、請求項52に記載のチューニング装置。
  54. 前記レンジ調整装置の各々は、それぞれの弦保持部材の中のねじ付き孔およびレンジ調整部材を備え、前記ねじ付き孔は前記弦保持部材の前記キャビティの中へ延在し、前記レンジ調整部材は、前記ねじ付き孔にねじ込み方式で取り付けられ、前記キャビティの中で弦アンカーの位置を調整するため弦アンカーと係合可能な部分を備えている、請求項53に記載のチューニング装置。
  55. 前記調整部材の各々は、弦アンカーを収容するためのキャビティと、前記キャビティから延びるスロットとを備え、前記弦は前記弦保持部材から前記スロットを通って延在している、請求項1に記載のチューニング装置。
  56. 前記弦引っ張り部材の各々は、前記弦を対応弦保持部材から外すことができる前記解放位置まで対応ラッチ機構が移動されると、保持された弦の張力を解放するように前記横軸の周りを回転するようになっている、請求項1に記載の装置。
  57. 前記ブリッジ・ベースはトレモロ・ブリッジを備え、該トレモロ・ブリッジは、全ての弦の張力を解放して特別の音響効果を許容するため、把持された弦の延長方向を横切る軸の周りを移動するように楽器の上に取り付けられるように構成され、前記トレモロ・ブリッジは、前記ブリッジ・ベースに取り付けられたトレモロ・アームを備えている、請求項1に記載のチューニング装置。
  58. 前記弦保持部材の各々は、前記横断軸の周りを回転するように構成され、それぞれのラッチ機構が前記解放位置へ移動されたとき、把持された弦の張力を解放して、それぞれの弦保持部材から弦の取り外しを許容するようになっている、請求項1に記載のチューニング装置。
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