JP2009300940A - 液晶配向剤および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向剤および液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶配向性、耐ラビング性および耐熱性に優れる液晶配向膜を与える液晶配向剤を提供すること。
【解決手段】上記液晶配向剤は、テトラカルボン酸二無水物と、下記式(A−2)
Figure 2009300940

で表される化合物に代表される特定の化合物を含有するジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環してなるイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも1種の重合体を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶配向剤および液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、液晶配向性、耐ラビング性および耐熱性に優れる液晶配向膜を与える液晶配向剤ならびに表示品位および長期信頼性に優れる液晶表示素子に関する。
現在、液晶表示素子としては、透明導電膜が設けられた基板表面に液晶配向膜を形成して液晶表示素子用基板とし、その2枚を対向配置してその間隙内に正の誘電異方性を有するネマチック型液晶の層を形成してサンドイッチ構造のセルとし、液晶分子の長軸が一方の基板から他方の基板に向かって連続的に90°捻れるようにした、いわゆるTN型(Twisted Nematic)液晶セルを有するTN型液晶表示素子が知られている(特許文献1)。また、TN型液晶表示素子に比して高いコントラスト比を実現できるSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子(特許文献2)や視角依存性の少ないIPS(In−Plane Switching)型液晶表示素子(特許文献3および4、非特許文献1)、視角依存性が少ないとともに映像画面の高速応答性に優れた光学補償ベンド(Optically Compensated Birefringence=OCB)型液晶表示素子(非特許文献2)、負の誘電異方性を有するネマチック型液晶を用いるVA(Vertical Alignment)型液晶表示素子(特許文献4、非特許文献3〜5)などが開発されている。
これらの液晶表示素子における液晶配向膜の材料としては、従来ポリイミド、ポリアミドおよびポリエステルなどの有機高分子樹脂からなる膜が知られているが、特にポリイミドは、耐熱性、液晶との親和性、機械的強度などに優れており、多くの液晶表示素子に使用されている(特許文献5)。
現在、TN型、STN型およびIPS型の液晶表示素子に用いられる液晶配向膜においては、多くの場合、有機樹脂膜にラビング処理が施され、これにより液晶配向能が付与されている。近年、配向膜による液晶分子配向能力をより向上するために、ラビング処理に用いられるラビング布の押し込み深さやラビングロールの回転数が増加し、あるいはステージの移動速度が減少し、ラビング処理の条件はより過酷なものとなっている。その結果、ラビング処理工程において液晶配向膜がラビング処理によって剥がれ、かえって液晶配向能力が低下する問題が生じている。
また近年は、液晶テレビジョンの普及、コンテンツの高精細化、動画固定技術の改良などが相俟って、TN型、STN型、IPS型およびVA型のいずれの液晶表示素子においても高速応答性の液晶が用いられている。このような高速応答性液晶を用いた液晶表示素子は、耐熱安定性、すなわち長時間熱ストレスを印加された後であっても電圧保持率を高く維持しうる性能、に劣ることが指摘されている。この問題は、高速応答性液晶を使用する以上は不可避の問題点であると考えられており、液晶配向膜の改良によりこの問題点を解決することが望まれている。
特開平4−153622号公報 特開昭60−107020号公報 特開昭56−91277号公報 米国特許第5928733号明細書 特開平11−258605号公報 特開昭62−165628号公報 Liq. Cryst., vol.22, 379(1996年) 液晶、vol.3, No.2, 117(1999年) 液晶、vol.3, No.4, 272(1999年) Jpn Appl .phys., vol. 36, 428(1997年) SID ’94 Digest, p.927(1997年)
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は液晶配向性、耐ラビング性および耐熱性に優れる液晶配向膜を与える液晶配向剤ならびに表示品位および長期信頼性に優れる液晶表示素子を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環してなるイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも1種の重合体を含有する液晶配向剤であって、
前記ジアミンが、下記式(A)
Figure 2009300940
(式(A)中、Rは水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフルオロアルキル基、フェニル基、フルオロフェニル基、炭素数1〜30アルキル基を有するアルキルフェニル基または炭素数1〜30のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルフェニル基であり、RIIは単結合、酸素原子、−COO−(ただし、「*」を付した結合手が−(CHn2−C≡R側である。)または−NR(ただし、Rは炭素数1〜8のアルキル基または炭素数2〜8のアルケニル基もしくはアルキニル基である。)であり、RIIIは炭素数1〜4のアルキル基であり、n1は0または1であり、n2は0〜8の整数であり、n3は0〜3の整数であり、ただしRIIが単結合である場合にはn1は0である。)
で表される化合物を含むものである前記液晶配向剤によって達成される。
本発明の上記目的および利点は、第2に、
上記の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する液晶表示素子によって達成される。
本発明の液晶配向剤は、テトラカルボン酸二無水物と上記式(A)で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環してなるイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも1種の重合体を含有する。
<テトラカルボン酸二無水物>
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。
上記脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物などを;
上記脂環式テトラカルボン酸二無水物としては、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、下記式(T−I)および(T−II)
Figure 2009300940
(上記式中、RおよびRは、それぞれ、芳香環を有する2価の有機基を示し、RおよびRは、それぞれ、水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するRおよびRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
のそれぞれで表される化合物などを;
上記芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(T−1)〜(T−4)
Figure 2009300940
のそれぞれで表される化合物などを、それぞれ挙げることができる。これらのテトラカルボン酸二無水物は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
上記式(T−I)で表される化合物の具体例としては、例えば下記式(T−5)〜(T−7)
Figure 2009300940
のそれぞれで表される化合物などを;
上記式(T−II)で表される化合物の具体例としては、例えば下記式(T−8)
Figure 2009300940
で表される化合物などを;それぞれ挙げることができる。
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記のうちのブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3’,2,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、上記式(T−5)〜(T−7)のそれぞれで表される化合物および上記式(T−8)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、「特定テトラカルボン酸二無水物(1)」という。)を含むものであることが、良好な液晶配向性を発現させることができる観点から好ましい。
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記の如き特定テトラカルボン酸二無水物(1)を、全テトラカルボン酸二無水物に対して、20モル%以上含むものであることが好ましく、50モル%以上含むものであることがより好ましく、特に80モル%以上含むものであることが好ましい。
<ジアミン>
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記式(A)で表される化合物を含むジアミンである。
上記式(A)におけるRとしては、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のフルオロアルキル基、フェニル基、フルオロフェニル基、炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキルフェニル基または炭素数1〜12のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルフェニル基であることが好ましく、水素原子、メチル基、炭素数12〜20の直鎖のアルキル基、炭素数12〜20の直鎖のフルオロアルキル基、フェニル基、炭素数6〜12の直鎖のアルキル基を有するアルキルフェニル基または炭素数6〜12の直鎖のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルフェニル基であることがより好ましい。これらアルキルフェニル基およびフルオロアルキルフェニル基の有するアルキル基またはフルオロアルキル基は、それぞれフェニル基の4位に位置することが好ましい。Rが炭素数12〜20の直鎖のアルキル基、炭素数12〜20の直鎖のフルオロアルキル基、フェニル基、4位に炭素数6〜12の直鎖のアルキル基を有するアルキルフェニル基または4位に炭素数6〜12の直鎖のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルフェニル基である場合には、上記式(A)で表される化合物は良好なプレチルト角発現機能を有することとなる。
上記式(A)におけるn1としては0であることが好ましく、n2としては1であることが好ましい。
上記式(A)におけるRIIIとしては、メチル基が好ましく、n3は0または1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
上記式(A)で表される化合物としては、下記式(A−1)〜(A−9)
Figure 2009300940
(上記式(A−4)におけるaは1〜30の整数であり、上記式(A−8)におけるbは12〜20の整数である。)
のそれぞれで表される化合物を挙げることができる。上記式(A−8)における基−C2b+1は直鎖状であることが好ましい。
上記式(A)で表される化合物は、それぞれ有機化学における定法を適宜に組み合わせることにより合成することができる。
例えば上記式(A−1)で表される化合物は、例えば3,5−ジニトロ安息香酸をジアザビシクロウンデセンなどの適当な塩基の存在下でプロパギルブロミドと反応させてエステル結合を形成した後、塩化すずなどの適当な還元剤を用いてニトロ基を還元することにより得ることができる。
上記式(A−2)で表される化合物は、例えば2,4−ジニトロクロロベンゼンをt−ブトキシカリウムなどの適当なアルカリの存在下でプロパギルアルコールと反応させてエーテル結合を形成した後、塩化すずなどの適当な還元剤を用いてニトロ基を還元する方法、あるいはアミドールに対して水中で無水酢酸および酢酸ナトリウムを作用させてアミノ基をアセチル化して保護した後、これとプロパギルブロミドとを水酸化ナトリウムの水溶液中で加熱撹拌して反応させてエーテル結合を形成し、さらに塩酸中で還流下に脱保護する方法により得ることができる。
上記式(A−3)で表される化合物は、例えば2,5−ジニトロフェノールを炭酸カリウムなどの適当な塩基の存在下でプロパギルブロミドと反応させてエーテル結合を形成した後、塩化すずなどの適当な還元剤を用いてニトロ基を還元することにより得ることができる。
上記式(A−4)で表される化合物は、例えばC2a+1−基を有するアルキルアミンの過剰量とプロパギルブロミドとを反応させて2級アミンを合成し、次いでこれを2,4−ジニトロフルオロベンゼンおよびフッ化セシウムなどの適当な塩基を用いて3級アミンとした後、塩化すずなどの適当な還元剤を用いてニトロ基を還元することにより得ることができる。
上記式(A−5)で表される化合物は、アルキルアミンの代わりにアリルアミンを使用するほかは、上記式(A−4)で表される化合物の場合と同様にして得ることができる。
上記式(A−6)で表される化合物は、アルキルアミンの代わりにジプロパギルアミンを使用するほかは、上記式(A−4)で表される化合物の場合と同様にして得ることができる。
上記式(A−7)で表される化合物は、例えばパラジウム錯体、銅塩およびアミンの存在下でトリメチルシリルアセチレンと2,4−ジニトロブロモベンゼンとをカップリング(一般に、「ソノガシラ(薗頭)カップリング」と呼ばれる。)した後、アルカリ水溶液中でトリメチルシリル基を除去することにより得ることができる。
上記式(A−8)で表される化合物は、トリメチルシリルアセチレンの代わりにC2b+1−基を有するアルキルアセチレンを用いるほかは、上記式(A−7)で表される化合物の場合と同様にして得ることができる。
上記式(A−9)で表される化合物は、例えば水素化ナトリウムなどの適当な塩基の存在下に、N,N,N’,N’−テトラアリル−3,5−ジアミノフェノールとプロパギルブロミドとを反応させてエーテル結合を形成した後、パラジウム触媒などにより脱保護することにより、得ることができる。
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンとしては、上記式(A)で表される化合物のみを用いてもよく、あるいは上記式(A)で表される化合物とともに他のジアミンを併用してもよい。ここで、上記式(A)で表される化合物と併用することのできる他のジアミンとしては、例えば上記式(A)で表される化合物以外の芳香族ジアミン、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン、上記式(A)で表される化合物以外のモノ置換フェニレンジアミン、ジアミノオルガノシロキサンなどを挙げることができる。
上記式(A)で表される化合物以外の芳香族ジアミンとしては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ジメチル−2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、下記式(D−1)〜(D−5)
Figure 2009300940
Figure 2009300940
(式(D−4)中のyは2〜12の整数であり、式(D−5)中のzは1〜5の整数である。)
のそれぞれで表される化合物などを;
脂肪族ジアミンとしては、例えば1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミンなどを;
脂環式ジアミンとしては、例えば1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などを;
分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミンとしては、例えば2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ジ(4−アミノフェニル)−ベンジジン、下記式(D−I)
Figure 2009300940
(式(D−I)中、Rはピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含む環構造を有する1価の有機基であり、Xは2価の有機基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、a1は0〜3の整数である。)
で表される化合物、下記式(D−II)
Figure 2009300940
(式(D−II)中、Rはピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含む環構造を有する2価の有機基であり、Xは、それぞれ、2価の有機基であり、複数存在するXはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、Rは、それぞれ、炭素数1〜4のアルキル基であり、a2は、それぞれ、0〜3の整数である。)
で表される化合物などを;
上記式(A)で表される化合物以外のモノ置換フェニレンジアミンとしては、例えば下記式(D−III)
Figure 2009300940
(式(D−III)中、Rは−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−(ただし、以上において、「*」を付した結合手がR10と結合する。)または−CO−であり、R10はステロイド骨格、トリフルオロメチルフェニル基、トリフルオロメトキシフェニル基およびフルオロフェニル基から選ばれる骨格もしくは基を有する1価の有機基または炭素数6〜30のアルキル基であり、R11は炭素数1〜4のアルキル基であり、a3は0〜3の整数である。)
で表される化合物などを;
ジアミノオルガノシロキサンとしては、例えば下記式(D−IV)
Figure 2009300940
(式(D−IV)中、R12は、それぞれ、炭素数1〜12の炭化水素基であり、複数存在するR12はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、pは、それぞれ、1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)
で表される化合物などを、それぞれ挙げることができる。これらのジアミンは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
上記式(A)で表される化合物以外の芳香族ジアミン、分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミンおよび上記式(A)で表される化合物以外のモノ置換フェニレンジアミンのベンゼン環は、1つまたは2つ以上の炭素数1〜4のアルキル基(好ましくはメチル基)で置換されていてもよい。上記式(D−I)、(D−II)および(D−III)におけるR、RおよびR11は、それぞれ、メチル基であることが好ましく、a1、a2およびa3は、それぞれ、0または1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
上記式(D−III)のR10におけるステロイド骨格とは、シクロペンタノ−ペルヒドロフェナントレン核からなる構造またはその炭素−炭素結合の一つもしくは二つ以上が二重結合となった骨格をいう。かかるステロイド骨格を有するR10の1価の有機基としては、炭素数17〜51のものが好ましく、炭素数17〜29のものがより好ましい。
かかるステロイド骨格を有するR10の具体例としては、例えばコレスタン−3−イル基、コレスタ−5−エン−3−イル基、コレスタ−24−エン−3−イル基、コレスタ−5,24−ジエン−3−イル基等を挙げることができる。
上記式(D−I)で表される化合物の具体例としては、例えば下記式(D−6)
Figure 2009300940
で表される化合物などを;
上記式(D−II)で表される化合物の具体例としては、例えば下記式(D−7)
Figure 2009300940
で表される化合物などを;
上記式(D−III)で表される化合物の具体例としては、例えばドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ドデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼンおよび下記式(D−8)〜(D−16)
Figure 2009300940
Figure 2009300940
Figure 2009300940
のそれぞれで表される化合物などを、それぞれ挙げることができる。
本発明の液晶配向剤に含有されることのできるポリアミック酸を合成するに際して上記式(A)で表される化合物とともに併用する他のジアミンは、上記のうちのp−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、上記式(D−1)〜(D−5)のそれぞれで表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ジ(4−アミノフェニル)−ベンジジン、上記式(D−6)で表される化合物、上記式(D−7)で表される化合物、ドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ドデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼンおよび下記式(D−8)〜(D−16)のそれぞれで表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、「他の特定ジアミン」という。)を含むものであることが好ましい。
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記式(A)で表される化合物を、全ジアミンに対して1モル%以上含むものであることが好ましく、1〜80モル%含むものであることがより好ましく、特に10〜60モル%含むものであることが好ましい。
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、さらに上記の如き他の特定ジアミンを、全ジアミンに対して20〜99モル%含むものであることが好ましく、50〜99モル%含むものであることがより好ましく、特に80〜99モル%含むものであることが好ましい。
<ポリアミック酸の合成>
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸は、上記の如きテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより得ることができる。
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中において、好ましくは−20〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。反応時間は、好ましくは1〜240時間であり、より好ましくは2〜12時間である。ここで、有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を挙げることができる。また、有機溶媒の使用量(a:ただし有機溶媒と後述の貧溶媒とを併用する場合には、それらの合計量をいう。)は、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
前記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテルなどを挙げることができる。
ポリアミック酸を合成するに際して有機溶媒と貧溶媒とを併用する場合、貧溶媒の使用割合は、有機溶媒と貧溶媒との合計に対して、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは10重量%以下である。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、または単離したポリアミック酸を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。ポリアミック酸の単離は、上記反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥する方法、あるいは、反応溶液をエバポレーターで減圧留去する方法により行うことができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解し、次いで貧溶媒で析出させる方法、あるいは、エバポレーターで減圧留去する工程を1回または数回行う方法により、ポリアミック酸を精製することができる。
<イミド化重合体>
本発明の液晶配向剤に含有されることのできるイミド化重合体は、上記の如きポリアミック酸を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。
イミド化重合体の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、脂環式テトラカルボン酸二無水物から選択される少なくとも1種(以下、「特定テトラカルボン酸二無水物(2)」という。)を含むテトラカルボン酸二無水物を使用することが好ましい。特定テトラカルボン酸二無水物(2)としては、特に2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物および4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオンよりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
本発明の液晶配向剤が含有することのできるイミド化重合体を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記の如き特定テトラカルボン酸二無水物(2)を、全テトラカルボン酸二無水物に対して、20モル%以上含むものであることが好ましく、50モル%以上含むものであることがより好ましく、特に80モル%以上含むものであることが好ましい。
上記イミド化重合体の合成に用いられるジアミンとしては、上述したポリアミック酸の合成に用いられるジアミンと同じジアミンを挙げることができる。
上記イミド化重合体は、原料であるポリアミック酸が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造とが併存する部分イミド化物であってもよい。
本発明の液晶配向剤に含有されるイミド化重合体は、イミド化率が20%以上であることが好ましく、特に40〜80%であることが好ましい。
上記イミド化率は、イミド化重合体のアミック酸構造の数とイミド環構造の数との合計に対するイミド環構造の数の占める割合を百分率で表したものである。このとき、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。イミド化率は、イミド化重合体を適当な重水素化溶媒(例えば重水素化ジメチルスルホキシド)に溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温でH−NMRを測定した結果から、下記数式(i)により求めることができる。

イミド化率(%)=(1−A/A×α)×100 (i)

(数式(i)中、Aは化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、Aはその他のプロトン由来のピーク面積であり、αはイミド化重合体の前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
上記イミド化重合体を合成するためのポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。反応時間は、好ましくは1〜24時間であり、より好ましくは2〜8時間である。
上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃、より好ましくは10〜150℃である。反応時間は、好ましくは1〜24時間であり、より好ましくは2〜8時間である。
上記方法(i)において得られるイミド化重合体は、これをそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、あるいは得られるイミド化重合体を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。一方、上記方法(ii)においてはイミド化重合体を含有する反応溶液が得られる。この反応溶液は、これをそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除いたうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、イミド化重合体を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、または単離したイミド化重合体を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除くには、例えば溶媒置換などの方法を適用することができる。イミド化重合体の単離、精製は、ポリアミック酸の単離、精製方法として上記したのと同様の操作を行うことにより行うことができる。
−末端修飾型の重合体−
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸またはそのイミド化重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損なわれることなく液晶配向剤の塗布特性などをさらに改善することができる。このような末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、分子量調節剤を重合反応系に添加することにより行うことができる。分子量調節剤としては、例えば酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを挙げることができる。
上記酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。上記モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。上記モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
分子量調節剤の使用割合は、ポリアミック酸を合成する際に使用するテトラカルボン酸二無水物およびジアミンの合計100重量部に対して好ましくは20重量以下であり、より好ましくは5重量部以下である。
−溶液粘度−
以上のようにして得られるポリアミック酸またはイミド化重合体は、濃度10重量%の溶液としたときに、20〜800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、30〜500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。
上記重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒(例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドンなど)を用いて調製した濃度10重量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
<その他の添加剤>
本発明の液晶配向膜は、上記の如きポリアミック酸およびこれを脱水閉環してなるイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも1種の重合体を必須成分として含有するが、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。かかるその他の成分としては、例えば分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ化合物」という。)、官能性シラン化合物などを挙げることができる。
上記エポキシ化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサンなどを好ましいものとして挙げることができる。これらエポキシ基含有化合物の配合割合は、重合体の合計量(液晶配向剤に含有されるポリアミック酸およびそのイミド化重合体の合計量をいう。以下同じ。)100重量部に対して、好ましくは40重量部以下、より好ましくは0.1〜30重量部である。
上記官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
これら官能性シラン化合物の配合割合は、重合体の合計量100重量部に対して、好ましくは40重量部以下である。
本発明の液晶配向剤は、上記の如きポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも1種の重合体ならびに必要に応じて任意的に配合されるその他の添加剤が、好ましくは有機溶媒中に溶解含有されて構成される。
本発明の液晶配向剤に使用できる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示した溶媒を挙げることができる。また、ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用することができる。かかる有機溶媒の好ましい例としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテルなどを挙げることができる。これらは単独で使用することができ、または2種以上を混合して使用することができる。
本発明の液晶配向剤の固形分濃度(液晶配向剤のうち有機溶媒を除いた成分の合計重量が液晶配向剤の全重量に占める割合)は、粘性、揮発性などを考慮して適宜に選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲である。すなわち、本発明の液晶配向剤は、これを基板表面に塗布し、有機溶媒を除去することにより液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得難くなる場合があり、一方固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって同様に良好な液晶配向膜を得難くなる場合があり、また液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる場合がある。
特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板に液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えば、スピンナー法による場合には1.5〜4.5重量%の範囲が特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3〜9重量%の範囲とし、それにより、溶液粘度を12〜50mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1〜5重量%の範囲とし、それにより、溶液粘度を3〜15mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。
<液晶表示素子>
本発明の液晶表示素子は、上記の如き本発明の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備するものである。
本発明の液晶表示素子における好ましい動作モードとしては、TN型、STN型、VA型またはIPS型を挙げることができる。
本発明の液晶表示素子は、例えば以下(1)ないし(3)の工程により製造することができる。工程(1)は、所望の動作モードによって使用基板、液晶配向剤の好ましい塗布方法および液晶配向剤塗布後の加熱温度が異なる。工程(2)および(3)は各動作モードに共通である。
(1)先ず基板上に本発明の液晶配向剤を塗布し、次いで塗布面を加熱することにより基板上に塗膜を形成する。
(1−1)TN型、STN型またはVA型液晶表示素子を製造する場合、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板二枚を一対として、その各透明性導電膜形成面上に、本発明の液晶配向剤を、好ましくはオフセット印刷法、スピンコート法またはインクジェット印刷法によりそれぞれ塗布し、次いで、各塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)などのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In−SnO)からなるITO膜などを用いることができ、パターニングされた透明導電膜を得るには、例えばパターンなし透明導電膜を形成した後フォト・エッチングによりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いる方法などによることができる。液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板表面のうち塗膜を形成するべき面に、官能性シラン化合物、官能性チタン化合物などを予め塗布する前処理を施しておいてもよい。
液晶配向剤塗布後の加熱温度は好ましくは30〜300℃であり、より好ましくは40〜250℃であり、加熱時間は好ましくは1〜60分であり、より好ましくは10〜30分である。形成される塗膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
(1−2)一方、IPS型液晶表示素子を製造する場合、櫛歯型にパターニングされた透明導電膜が設けられている基板の導電膜形成面と、導電膜が設けられていない対向基板の一面とに、本発明の液晶配向剤を好ましくはロールコーター法、スピンナー法またはインクジェット印刷法によってそれぞれ塗布し、次いで各塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。
このとき使用される基板および透明導電膜の材質、透明導電膜のパターニング方法ならびに基板の前処理については上記(1−1)と同様である。
液晶配向剤を塗布した後の加熱温度は、好ましくは80〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃であり、加熱時間は好ましくは1〜60分であり、より好ましくは10〜30分である。
形成される塗膜の好ましい膜厚は、上記(1−1)と同様である。
上記(1−1)および(1−2)のいずれの場合も、本発明の液晶配向剤は塗布後に有機溶媒を除去することによって配向膜となる塗膜を形成するが、本発明の液晶配向剤に含有される重合体がポリアミック酸またはイミド環構造とアミック酸構造とを併有するイミド化重合体である場合には、塗膜形成後にさらに加熱することによって脱水閉環反応を進行させ、よりイミド化された塗膜としてもよい。
(2)上記のようにして形成された塗膜は、これをそのままVA型液晶表示素子用の液晶配向膜として用いることができるが、この塗膜面に対して任意的に次に述べるラビング処理を施してもよい。
上記のようにして形成された塗膜をTN型、STN型またはIPS型の液晶表示素子用の液晶配向膜として用いる場合には、塗膜面に対してラビング処理を施すことにより、塗膜に液晶分子配向能が付与されて液晶配向膜となる。
ラビング処理は、塗膜面を例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦ることにより行うことができる。
本発明の液晶配向剤から形成された塗膜はラビング耐性に優れるため、上記ラビング工程においてラビング布の押し込み深さを増加し、あるいはラビングロールの回転数を増加するなどして、従来より過酷なラビング条件を採用した場合でも、液晶配向膜に剥れや欠けが発生することがない。
(3)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、この2枚の基板間に液晶を配置することにより、液晶セルを製造する。液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法が挙げられる。
第一の方法は、従来から知られている方法である。先ず、それぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより、液晶セルを製造することができる。
第二の方法は、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法である。液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に例えば紫外光硬化性のシール材を塗布し、さらに液晶配向膜面上に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化することにより、液晶セルを製造することができる。本発明の液晶配向剤は、垂直配向性に優れた液晶配向膜を形成することができるため、ODF法によりVA型液晶表示素子を製造したときでもODFムラが発生しない液晶表示素子を得ることができる利点を有する。
いずれの方法による場合でも、次いで、液晶セルを、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、注入時の流動配向を除去することが望ましい。
そして、液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより、本発明の液晶表示素子を得ることができる。
ここに、シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。
液晶としては、ネマティック型液晶およびスメクティック型液晶を挙げることができる。その中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック型液晶;商品名「C−15」、「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶などを添加して使用してもよい。
また、液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
<上記式(A)で表される化合物の合成>
実施例1(上記式(A−1)で表される化合物の合成)
上記式(A−1)で表される化合物(以下、「化合物(A−1)」という。)を、下記スキーム1
Figure 2009300940
に従って合成した。
(1)化合物(A−1a)の合成
撹拌機、窒素導入管および温度計を備えた500mL三口フラスコに、3,5−ジニトロ安息香酸32g、プロパギルブロミド18g、ジアザビシクロウンデセン23gおよびジメチルスルホキシド300mLを仕込み、50℃で3時間反応を行った。反応終了後、反応混合物に酢酸エチルを2L加え、有機層を1M塩酸および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次に1回ずつ洗浄し、さらに水で3回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。続いて有機層から溶媒を除去した後、メタノールで再結晶することにより、化合物(A−1a)の黄色結晶を29g得た。
(2)化合物(A−1)の合成
撹拌機、温度計および窒素導入管を備えた1Lの三口フラスコに、上記で合成した化合物(A−1a)29g、塩化すず2水和物280gおよびエタノール400mLを仕込み、70℃で1時間反応を行った。反応終了後、反応混合物をフッ化カリウム水溶液および水で順次に洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで溶媒を除去した後、メタノールで再結晶することにより、化合物(A−1)の褐色結晶を15g得た。
実施例2−1(上記式(A−2)で表される化合物の合成(1))
上記式(A−2)で表される化合物(以下、「化合物(A−2)」という。)を、下記スキーム2−1
Figure 2009300940
に従って合成した。
(1)化合物(A−2a)の合成
撹拌機、窒素導入管および温度計を備えた500mL三口フラスコに、プロパギルアルコール19mL、テトラブチルアンモニウムブロミド10g、テトラヒドロフラン300mLおよびt−ブトキシカリウム36gを仕込み、0℃で3時間反応を行った(これを「反応液A」とする)。
一方、滴下ロート、窒素導入管および温度計を備えた別の500mL三口フラスコに、2,4−ジニトロクロロベンゼン61gおよびテトラヒドロフラン300mLを仕込み、これを0℃に冷却しながら上記反応液Aを2時間かけて滴下し、さらに0℃で2時間反応を行った。反応終了後、反応混合物に酢酸エチルを500mL加え、有機層を水で3回洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を除去し、さらにメタノールで再結晶することにより、化合物(A−2a)の褐色結晶39gを得た。
(2)化合物(A−2)の合成
還流管、窒素導入管、温度計を備えた1Lの三口フラスコに上記で合成した化合物(A−2a)22g、塩化すず2水和物226gおよび酢酸エチル500mLを仕込み、80℃で1時間反応を行った。反応終了後、反応混合物に2M水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和することにより生じた沈殿をろ別してろ液を得た。このろ液につき、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、次いで水で3回洗浄を行った後、溶媒を除去することにより、化合物(A−2)の濃褐色個体を15g得た。
実施例2−2(上記式(A−2)で表される化合物の合成(2))
化合物(A−2)を、下記スキーム2−2
Figure 2009300940
に従って合成した。
(1)化合物(A−2b)の合成
3Lのビーカーに、アミドール144g、水650mLおよび無水酢酸150mLを測りとり、続いてここに、水400mLに溶かした酢酸ナトリウム150gを加えた。析出した沈殿をろ取し、これを水洗した後、乾燥することにより、化合物(A−2b)の粉末を得た。
(2)化合物(A−2c)の合成
滴下ロート、温度計および窒素導入管を備えた1Lの三口フラスコに、化合物(A−2b)104g、水酸化ナトリウム20g、テトラブチルアンモニウムブロミド16.1gおよび水650mLを仕込み50℃に加熱した。続いてここに、滴下ロートを用いてプロパギルブロミド15.45gを30分かけて滴下し、さらに50℃で4時間反応を行った。反応終了後、析出物をろ取し、これを水洗した後、乾燥することにより、化合物(A−2c)の粉末を105g得た。
(3)化合物(A−2)の合成
窒素導入管および還流管を備えた1Lのフラスコに、化合物(A−2c)25gおよび3N塩酸水溶液500mLを仕込み、1時間還流下に反応を行った。反応終了後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、次いでこれを3Lの塩化メチレンで抽出し、塩化メチレン層を水で3回洗浄した後、溶媒を除去し、乾固することにより、化合物(A−2)の濃褐色個体を12g得た。
実施例3(下記式(A−4−1)で表される化合物の合成)
下記式(A−4−1)で表される化合物(以下、「化合物(A−4−1)」という。)を、下記スキーム3
Figure 2009300940
に従って合成した。
(1)化合物(A−4−1a)の合成
撹拌機、窒素導入管および温度計を備えた200mLの三口フラスコに2,4−ジニトロフルオロベンゼン74gを仕込み、これを水浴で冷却しながらここにN−メチル−N−プロパギルアミン28gをゆっくり滴下した。続いて、さらにトリエチルアミンを40gゆっくり滴下した後、50℃で2時間反応を行った。反応終了後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに水で3回洗浄した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を除去することにより、オイル状の化合物(A−4−1a)84gを得た。
(2)化合物(A−4−1)の合成
還流管、窒素導入管および温度計を備えた3Lの三口フラスコに、上記で合成した化合物(A−4−1a)79g、塩化すず2水和物677gおよび酢酸エチル1.5Lを仕込み、80℃で1時間反応を行った。反応終了後、反応混合物に2M水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和することにより生じた沈殿をろ別してろ液を得た。このろ液につき、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、次いで水で3回洗浄を行った後、濃縮し、ヘキサンおよび酢酸エチルからなる混合溶媒を展開媒としてシリカカラム精製を行った後、溶媒を除去することにより、化合物(A−4−1)の濃褐色個体を54g得た。
合成例4(上記式(A−5)で表される化合物の合成)
上記式(A−5)で表される化合物(以下、「化合物(A−5)」という。)を、下記スキーム4
Figure 2009300940
に従って合成した。
(1)化合物(A−5a)の合成
撹拌機および窒素導入管を備えた2Lの三口フラスコに、アリルアミン613mL、プロパギルブロミド95mL、テトラヒドロフラン60mLおよび水375mLを仕込み、室温で12時間反応を行った。反応終了後、反応混合物に塩化メチレンを1L加え、次いで水で3回洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、蒸留することにより、化合物(A−5a)の透明液体を80g得た。
(2)化合物(A−5b)の合成
撹拌機、窒素導入管および温度計を備えた200mLの三口フラスコに2,4−ジニトロフルオロベンゼン74gを仕込み、これを水浴で冷却しながら上記で合成した化合物(A−5a)38gをゆっくり滴下した。続いて、トリエチルアミン40gをゆっくり滴下した後、50℃で2時間反応を行った。反応終了後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに水で3回洗浄した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を除去することにより、オイル状の化合物(A−5b)82gを得た。
(3)化合物(A−5)の合成
還流管、窒素導入管および温度計を備えた3Lの三口フラスコに、上記で合成した化合物(A−5b)78g、塩化すず2水和物677gおよび酢酸エチル1.5Lを仕込み、80℃で1時間反応を行った。反応終了後、反応混合物に2M水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和することにより生じた沈殿をろ別してろ液を得た。このろ液につき、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、次いで水で3回洗浄を行った後、濃縮し、ヘキサンおよび酢酸エチルからなる混合溶媒を展開媒としてシリカカラム精製を行った後、溶媒を除去することにより、化合物(A−5)の濃褐色個体を50g得た。
合成例5上記式(A−6)で表される化合物の合成)
上記式(A−6)で表される化合物(以下、「化合物(A−6)」という。)を、下記スキーム5
Figure 2009300940
に従って合成した。
(1)化合物(A−6a)の合成
撹拌機、窒素導入管および温度計を備えた200mLの三口フラスコに2,4−ジニトロフルオロベンゼン74gを仕込み、これを水浴で冷却しながらここにN,N−ジプロパギルアミン37gをゆっくり滴下した。続いてトリエチルアミンを40gゆっくり滴下した後、50℃で2時間反応を行った。反応終了後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに水で3回洗浄した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を除去することにより、オイル状の化合物(A−6a)79gを得た。
(2)化合物(A−6)の合成
還流管、窒素導入管および温度計を備えた3Lの三口フラスコに、上記で合成した化合物(A−6a)78g、塩化すず2水和物677gおよび酢酸エチル1.5Lを仕込み、80℃で1時間反応を行った。反応終了後、反応混合物に2M水酸化ナトリウム水溶液を加え、中和することにより生じた沈殿をろ別してろ液を得た。このろ液につき、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、次いで水で3回洗浄を行った後、濃縮し、ヘキサンおよび酢酸エチルからなる混合溶媒を展開媒としてシリカカラム精製を行った後、溶媒を除去することにより、化合物(A−6)の濃褐色個体を50g得た。
<ポリイミドの合成>
実施例6−1
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物11g(0.05モル)ならびにジアミンとしてp−フェニレンジアミン2.7g(0.025モル)および上記実施例2−1で得た化合物(A−2)の4.1g(0.025モル)を、N−メチル−2−ピロリドン100gに溶解し、60℃で6時間反応を行い、ポリアミック酸を含有する溶液を得た。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、N−メチル−2−ピロリドンを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は65mPa・sであった。
次いで、得られたポリアミック酸溶液にN−メチル−2−ピロリドン180gを追加し、ピリジン20gおよび無水酢酸15gを添加して110℃で4時間脱水閉環反応を行った。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなγ−ブチロラクトンで溶媒置換(この溶媒置換操作により、脱水閉環反応に使用したピリジンおよび無水酢酸を系外に除去した。)し、次いで濃縮することにより、イミド化率約85%のイミド化重合体(PI−1(1))を15重量%含有する溶液約105gを得た。このイミド化重合体溶液を少量分取し、γ−ブチロラクトンを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は60mPa・sであった。
実施例6−2、7〜11ならびに比較例1および2
テトラカルボン酸二無水物としては上記実施例6−1と同じく2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物11g(0.05モル)を用い、一方、ジアミンとして表1に記載にした種類および量のものをそれぞれ用いたほかは上記実施例6−1と同様にしてイミド化重合体PI−1(2)、PI−2〜PI−6ならびにR−1およびR−2をそれぞれ15重量%含有する溶液を得た。
各イミド化重合体溶液を少量分取し、γ−ブチロラクトンを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度、および各イミド化重合体のイミド化率を、表1にそれぞれ示す。
Figure 2009300940
表1におけるジアミンの略称は、それぞれ以下の意味である。
(A−2(1)):上記実施例2−1で合成した化合物(A−2)
(A−2(2)):上記実施例2−2で合成した化合物(A−2)
(A−4−1):上記合成例3で合成した化合物(A−4−1)
(A−1):上記実施例1で合成した化合物(A−1)
(A−5):上記合成例4で合成した化合物(A−5)
(A−6):上記合成例5で合成した化合物(A−6)
PDA:p−フェニレンジアミン
化合物(D−10):上記式(D−10)で表される化合物
10重量%イミド化重合体溶液の溶液粘度は、E型粘度計を用いて25℃において測定した。
実施例12−1
<液晶配向剤の調製>
上記実施例6−1で得られたイミド化重合体(PI−1(1))を含有する溶液に、γ−ブチロラクトンおよびブチルセロソルブを、γ−ブチロラクトン:ブチルセロソルブの比が重量比で88:12となるように加えて、固形分濃度3.5重量%の溶液を調製した。この溶液を十分に撹拌後、孔径1μmのフィルターを用いてろ過することにより、液晶配向剤を調製した。
この液晶配向剤を用いて以下のようにして評価を行なった。
<耐ラビング性の評価>
(1)液晶配向剤の塗工
上記で調製した液晶配向剤を、厚さ1mmのガラス基板の一面に設けられたITO膜からなる透明導電膜上にスピンナーを用いて回転数2,000rpm、回転時間20秒間の条件下で塗布し、200℃で60分間加熱して溶媒を除去することにより、膜厚0.08μmの塗膜を形成した。
(2)ラビングの加速試験
この被膜にレーヨン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロールの回転数1,000rpm、ステージの移動速度2.5cm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmの条件下でラビング処理を行った。このラビング条件は、後述の「TN型液晶表示素子の製造」の「(2)ラビング処理」における条件と比較すると明らかなように、通常よりも苛酷な条件である。
このラビング処理を同一の塗膜に対して10回繰り返して行ったとき、液晶配向膜の剥がれが目視で観測されなかった場合を耐ラビング性「良好」、観察された場合を耐ラビング性「不良」として評価した。その結果、上記液晶配向剤から形成された塗膜のラビング耐性は良好であった。
<TN型液晶表示素子の製造および評価>
[TN型液晶表示素子の製造]
(1)液晶配向剤の塗工
上記「耐ラビング性の評価」における「(1)液晶配向剤の塗工」と同様にして、ガラス基板の透明導電膜上に膜厚0.08μmの塗膜を形成した。
(2)ラビング処理
この被膜にレーヨン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロールの回転数400rpm、ステージの移動速度3cm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmの条件下でラビング処理を行い、塗膜に液晶配向能を付与して液晶配向膜とした。
(3)ラビング後の基板の洗浄および乾燥
この液晶配向膜を有する基板を、超純水中で1分間超音波洗浄した後、100℃のクリーンオーブン中で10分間乾燥し、透明導電膜上に液晶配向膜を有する基板を得た。
上記(1)ないし(3)の操作を繰り返すことにより、透明導電膜上に液晶配向膜を有する基板を一対(2枚)製造した。
(4)基板の貼り合わせ、液晶注入工程および偏光板の接着
次に、この一対の液晶配向膜を有する基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化した。次いで、液晶注入口より基板間に、誘電率の異方性が正の値を示すネマチック型液晶(メルク社製、MLC−2019)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板を貼り合わせることにより、液晶表示素子を製造した。
[TN型液晶表示素子の評価]
(1)液晶配向性の評価
上記で製造した液晶表示素子につき、光学顕微鏡を用いて観察した、このとき、光漏れがないものを液晶配向性「良好」、光漏れが認められるものを液晶配向性「不良」として評価したところ、この液晶表示素子の液晶配向性は良好だった。
(2)耐熱性の評価
上記で製造した液晶表示素子につき、先ず5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。このときの数値を初期電圧保持率(VHRBF)とした。
VHRBF測定後、液晶表示素子を100℃のオーブンに入れ、1,000時間熱ストレスを印加した。次いで液晶表示素子を室温下に静置して室温まで冷却した後、熱ストレス印加後の電圧保持率VHRAFを測定した。
下記数式(ii)により、熱ストレス印加前後の電圧保持率の変化(△VHR)を求め、この値が5%未満のものを耐熱性「良好」、5%以上のものを耐熱性「不良」として評価した。上記液晶表示素子の△VHRは2%であり、耐熱性は「良好」であった。
Figure 2009300940
実施例12−2、13〜16および比較例3
イミド化重合体を含有する溶液として、表2に示すイミド化重合体をそれぞれ含有するものを用いたほかは、上記実施例12−1と同様にして液晶配向剤を調製し、評価を行った。結果を表2に示す。
実施例17
<液晶配向剤の調製>
上記実施例11で得られたイミド化重合体(PI−6)を含有する溶液に、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドンおよびブチルセロソルブを、γ−ブチロラクトン:N−メチル−2−ピロリドン:ブチルセロソルブの比が重量比で40:30:30となるように加えて、固形分濃度3.5重量%の溶液を調製した。この溶液を十分に撹拌後、孔径1μmのフィルターを用いてろ過することにより、液晶配向剤を調製した。
この液晶配向剤を用いて以下のようにして評価を行なった。
<VA型液晶セルの製造および評価>
[VA型液晶セルの製造]
(1)液晶配向剤の塗工
厚さ1mmのガラス基板の一面に設けられたITO膜からなる透明導電膜上に、上記で調製した液晶表示素子製造用液晶配向剤をスピンナーにより塗布し、200℃で60分間加熱することにより、膜厚0.08μmの塗膜(液晶配向膜)を形成した。
この操作を繰り返すことにより、透明導電膜上に液晶配向膜を有する基板を一対(2枚)製造した。
(2)基板の貼り合わせおよび液晶注入工程
上記一対の基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面がアンチパラレルとなるように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、液晶注入口より一対の基板間に、誘電率の異方性が負の値を示すネマチック型液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止することにより、VA型液晶セルを製造した。
[VA型液晶セルの評価]
(1)液晶配向性の評価
上記で製造した液晶セルにつき、偏光顕微鏡を用いてクロスニコル下で観察した、このとき、光漏れがないものを液晶配向性「良好」、光漏れが認められるものを液晶配向性「不良」として評価したところ、この液晶セルの液晶配向性は良好であった。
(2)耐熱性の評価
上記で製造した液晶セルにつき、上記実施例12における「(2)耐熱性の評価」と同様にして熱ストレス印加前後の電圧保持率の変化(△VHR)を求めた。この値が5%未満のものを耐熱性「良好」、5%以上のものを耐熱性「不良」として評価したところ、上記液晶セルの△VHRは2%であり、耐熱性は「良好」だった。
比較例4
イミド化重合体を含有する溶液として、上記比較例2で合成したイミド化重合体(R−2)を含有する溶液を用いたほかは、上記実施例17と同様にして液晶配向剤を調製し、評価を行っところ、液晶配向性は「良好」であったが、△VHRは7%であり、耐熱性は「不良」であった。
Figure 2009300940

Claims (7)

  1. テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環してなるイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも1種の重合体を含有する液晶配向剤であって、
    前記ジアミンが、下記式(A)
    Figure 2009300940
    (式(A)中、Rは水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフルオロアルキル基、フェニル基、フルオロフェニル基、炭素数1〜30アルキル基を有するアルキルフェニル基または炭素数1〜30のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルフェニル基であり、RIIは単結合、酸素原子、−COO−(ただし、「*」を付した結合手が−(CHn2−C≡R側である。)または−NR(ただし、Rは炭素数1〜8のアルキル基または炭素数2〜8のアルケニル基もしくはアルキニル基である。)であり、RIIIは炭素数1〜4のアルキル基であり、n1は0または1であり、n2は0〜8の整数であり、n3は0〜3の整数であり、ただしRIIが単結合である場合にはn1は0である。)
    で表される化合物を含むものであることを特徴とする、前記液晶配向剤。
  2. 上記式(A)におけるRが、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のフルオロアルキル基、フェニル基、フルオロフェニル基、炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキルフェニル基または炭素数1〜12のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルフェニル基である、請求項1に記載の液晶配向剤。
  3. 上記式(A)におけるn2が1である、請求項1または2に記載の液晶配向剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備することを特徴とする、液晶表示素子。
  5. テトラカルボン酸二無水物と、上記式(A)で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸。
  6. テトラカルボン酸二無水物と、上記式(A)で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸を脱水閉環してなるイミド化重合体。
  7. 上記式(A)で表される化合物。
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