JP2009298723A - Iv型コラーゲン産生促進剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】天然抽出物を含有したIV型コラーゲン産生促進剤を提供する。
【解決手段】IV型コラーゲン産生促進剤に、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物を有効成分として含有せしめる。
【選択図】なし
【解決手段】IV型コラーゲン産生促進剤に、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物を有効成分として含有せしめる。
【選択図】なし
Description
本発明は、IV型コラーゲン産生促進剤に関するものである。
皮膚は、角層、表皮、基底膜及び真皮から構成されている。基底膜は、表皮真皮境界部に存在し、表皮と真皮とを繋ぎ止めるだけでなく、皮膚機能の維持に重要な役割を果たしている(非特許文献1参照)。基底膜の主要骨格は、IV型コラーゲンからなる網目構造である。基底膜と表皮との境界に存在し、基底膜と表皮とを繋ぎ止めているのがラミニン5を主成分とする各種糖蛋白である。若い皮膚においては、基底膜の働きにより表皮、真皮の相互作用が恒常性を保つことで水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。
ところが、紫外線の照射、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄等、ある種の外的因子の影響があったり、加齢が進んだりすると、基底膜の主要構成成分であるIV型コラーゲンや、ラミニン5が分解・変質を起こし、基底膜構造が破壊される(非特許文献2参照)。その結果、皮膚は、その保湿機能や弾力性が低下し、角層が異常剥離を始めるため、肌は張りや艶を失い、肌荒れ、シワ等の老化症状を呈するようになる。このように、皮膚の老化に伴う変化、すなわち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、基底膜成分の減少や基底膜の構造変化等が関与している。
したがって、健康な皮膚を維持するためには常に基底膜を早期に修復することが必要である。基底膜を早期に修復し、再構築させるためには、構築に必要な基底膜の構成成分を十分に皮膚に供給することが重要である。表皮真皮接合部の表皮基底膜においては、表皮基底膜に特徴的なラミニン5やVII型コラーゲンの産生を促進するとともに、基本骨格を形作るIV型コラーゲンの産生を高めることが重要である。このような観点から、従来、皮膚機能を改善する物質の開発が望まれており、IV型コラーゲン産生促進作用を有するものとして、例えば、クロバナツルアズキ由来のフラボノイド又はフラボノイド配糖体(特許文献1参照);加水分解カゼイン、プレエキス、ブナの芽エキス、エリスリナエキス、可溶性卵殻膜、カッコンエキス又は西洋キズタエキス(特許文献2参照);サポニン又はサポゲノール(特許文献3参照)等が知られている。
特開2007−223918号公報
特開2004−18471号公報
特表2002−516837号公報
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本発明は、安全性の高い天然物の中からIV型コラーゲン産生促進作用を有するものを見出し、それを有効成分とするIV型コラーゲン産生促進剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のIV型コラーゲン産生促進剤は、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする。
本発明によれば、天然物であるアスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物を有効成分として含有し、安全性に優れたIV型コラーゲン産生促進剤を提供することができる。
以下、本発明のIV型コラーゲン産生促進剤について説明する。
本発明のIV型コラーゲン産生促進剤は、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物を有効成分として含有する。
本発明のIV型コラーゲン産生促進剤は、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物を有効成分として含有する。
ここで本発明において「アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物」には、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物を抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
本発明において使用する抽出原料は、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアである。
アスパラガス(学名:Asparagus officinalis)は、南ヨーロッパ、地中海沿岸等に自生するユリ科アスパラガス属に属する多年生草本であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るアスパラガスの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、根部、花部、地上部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは地上部である。
アマチャ(学名:Hydrangea serrata)は、関東地方以西、四国、九州等に自生しているユキノシタ科アジサイ属に属する落葉小低木であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るアマチャの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、花部、蕾部、果実部、果核部、地上部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは地上部である。
アロエフェロックス(学名:Aloe ferox)は、アフリカ南部等に分布しているユリ科アロエ属に属する多肉植物であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るアロエフェロックスの構成部位としては、例えば、葉部、根部、花部、種子部等が挙げられるが、好ましくは葉部である。
イラクサ(学名:Urtica thubergiana)は、日本の本州、四国、九州、朝鮮半島等に分布しているイラクサ科イラクサ属に属する多年生草本であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るイラクサの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、花部、根部、根皮部、地上部、全草、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部である。
ウイキョウ(学名:Foeniculum vulgare)は、インド、中国、エジプト等において栽培されているセリ科ウイキョウ属に属する多年生草本であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るウイキョウの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、花部、根部、果実部、果皮部、果核部、地上部、全草、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは果実部である。
ウスベニアオイ(学名:Malva sylvestris)は、ヨーロッパ原産であって、アジアやアメリカ等に分布しているアオイ科アオイ属に属する多年生草本であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るウスベニアオイの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、花部、蕾部、果実部、果核部、地上部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部、花部である。
カンゾウは、マメ科カンゾウ属に属し、古代より薬用又は甘味料の原料として利用されている有用植物である。特にカンゾウの根部であるカンゾウ根には、グリチルリチン、その他の有用成分が含有されていることが確認されている。抽出原料として使用するカンゾウの種類は特に限定されるものではなく、例えば、Glychyrrhiza glabra、Glychyrrhiza inflata、Glychyrrhiza uralensis、Glychyrrhiza aspera、Glychyrrhiza eurycarpa、Glychyrrhiza pallidiflora、Glychyrrhiza yunnanensis、Glychyrrhiza lepidota、Glychyrrhiza echinata、Glychyrrhiza acanthocarpa等を抽出原料として使用することができる。また、抽出原料として使用し得るカンゾウの構成部位としては、例えば、葉部、枝部、樹皮部、幹部、茎部、果実部、種子部、花部等の地上部、根部、根茎部又はこれらの部位の混合物等が挙げられるが、好ましくは根部又は根茎部である。
アカヤジオウ(学名:Rehmannia glutinosa)は、中国遼寧、河北、江蘇、湖北等の各省に分布しているゴマノハグサ科ジオウ属に属する多年生草本であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るアカヤジオウの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、花部、蕾部、根部、根茎部、地上部、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは根部(生薬名:ジオウ)である。
シソ(学名:Perilla frutescens)は、日本各地で栽培されているシソ科シソ属に属する多年生草本であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るシソの構成部位としては、例えば、葉部、枝部、茎部、花部、蕾部、種子部、地上部、全草、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは枝部である。
ステビア(学名:Stevia rebaudiana)は、アメリカ大陸の熱帯から温帯地方に分布しているキク科ステビア属に属する多年生草本であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るステビアの構成部位としては、例えば、葉部、枝部、茎部、花部、蕾部、種子部、地上部、全草、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは枝部である。
アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ又はステビアからの抽出物に含有されるIV型コラーゲン産生促進作用を有する物質の詳細は不明であるが、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法によって、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ又はステビアから当該作用を有する抽出物を得ることができる。
例えば、上記植物を乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより、IV型コラーゲン産生促進作用を有する抽出物を得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ又はステビアの極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
抽出溶媒としては、極性溶媒を用いるのが好ましく、例えば、水、親水性有機溶媒等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて、室温又は溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。
抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等のほか、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧調整、緩衝化等が含まれる。したがって、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコール等が挙げられる。
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を使用する場合には、水10容量部に対して低級脂肪族アルコール1〜90容量部を混合することが好ましく、水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、水10容量部に対して低級脂肪族ケトン1〜40容量部を混合することが好ましく、水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、水10容量部に対して多価アルコール10〜90容量部を混合することが好ましい。
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定はされず、常法に従って行うことができる。例えば、抽出原料の5〜15倍量(質量比)の抽出溶媒に、抽出原料を浸漬し、常温又は還流加熱下で可溶性成分を抽出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
精製は、例えば、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等により行うことができる。得られた抽出液はそのままでもIV型コラーゲン産生促進剤の有効成分として使用することができるが、濃縮液又は乾燥物としたものの方が使用しやすい。
アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ又はステビアからの抽出物は特有の匂いを有しているため、その生理活性の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であるが、皮膚化粧料又は飲食品等に配合する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままでも実用上支障はない。
以上のようにして得られるアスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ又はステビアからの抽出物は、IV型コラーゲン産生促進作用を有しているため、その作用を利用してIV型コラーゲン産生促進剤の有効成分として用いることができる。なお、本発明においては、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれるいずれか1種の植物からの抽出物を上記有効成分として用いてもよいし、それらのうちの2種以上の植物からの抽出物を混合して上記有効成分として用いてもよい。アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる2種以上の植物からの抽出物を混合して上記有効成分として用いる場合、その配合比は、それらの作用の程度に応じて適宜決定すればよい。
本発明のIV型コラーゲン産生促進剤は、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物のみからなるものであってもよいし、上記抽出物を製剤化したものであってもよい。
アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物は、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、錠剤状、液状等の任意の剤形に製剤化することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味・矯臭剤等を用いることができる。アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物は、他の組成物(例えば、皮膚化粧料、飲食品等)に配合して使用することができるほか、軟膏剤、外用液剤、貼付剤等として使用することができる。
なお、本発明のIV型コラーゲン産生促進剤は、必要に応じて、IV型コラーゲン産生促進作用を有する他の天然抽出物を配合して有効成分として用いることができる。
本発明のIV型コラーゲン産生促進剤の投与方法としては、一般に経皮投与等が挙げられるが、疾患の種類に応じて、その予防・治療等に好適な方法を適宜選択すればよい。また、本発明のIV型コラーゲン産生促進剤の投与量も、疾患の種類、重症度、患者の個人差、投与方法、投与期間等によって適宜増減すればよい。
本発明のIV型コラーゲン産生促進剤は、アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物が有するIV型コラーゲン産生促進作用を通じて、表皮におけるIV型コラーゲンの産生を促進し、表皮基底膜の再構築を促進することができ、これにより皮膚の老化を予防又は改善することができる。ただし、本発明のIV型コラーゲン産生促進剤は、これらの用途以外にもIV型コラーゲン産生促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
なお、本発明のIV型コラーゲン産生促進剤は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
以下、試験例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の試験例に何ら制限されるものではない。なお、本試験例において、各植物抽出物として、アスパラガス抽出液、アマチャ抽出液、アロエ抽出液、イラクサ抽出液、ウイキョウ抽出液、ウスベニアオイ抽出液、カンゾウ抽出液、ジオウ抽出液、シソ抽出液及びステビア抽出液(試料1〜10,すべて丸善製薬社製)の凍結乾燥品を使用した。
〔試験例1〕IV型コラーゲン産生促進作用試験
上記各植物抽出物(試料1〜10)について、以下のようにしてIV型コラーゲン産生促進作用を試験した。
上記各植物抽出物(試料1〜10)について、以下のようにしてIV型コラーゲン産生促進作用を試験した。
ヒト正常線維芽細胞(NB1RGB)を、10%FBS含有ダルベッコMEMを用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を1.6×105cells/mLの細胞密度になるように上記培地で希釈した後、96wellマイクロプレートに1well当たり100μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、培地を抜き、0.25%FBS含有ダルベッコMEMに溶解した試料溶液(試料1〜10,試料濃度は下記表1を参照)を各wellに150μL添加し、3日間培養した。培養後、上清100μLをエライザプレートに移し換え、4℃、一晩で1プレートに吸着させたのち、溶液を捨て、0.05%Tween−20を含むリン酸生理緩衝液(PBS−T)にて、洗浄を行った。
その後、1%のウシ血清アルブミンを含むリン酸生理緩衝液で、ブロッキング操作を行った。溶液を捨て、0.05%Tween−20を含むリン酸生理緩衝液(PBS−T)にて、洗浄を行い、抗ヒトコラーゲンタイプIV抗体(ウサギIgG,ノボテック社製)を反応させた。溶液を捨て、0.05%Tween−20を含むリン酸生理緩衝液(PBS−T)にて、洗浄を行い、HRP標識抗ウサギIgG抗体と反応させたのち、同様の洗浄操作を行い、発色反応を行った。
IV型コラーゲン産生促進率(%)は、標準品を用いて上記ELISAを行い、検量線を作成し、試料無添加時のIV型コラーゲン産生量を100%として算出した。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
表1に示すように、アスパラガス抽出物、アマチャ抽出物、アロエフェロックス抽出物、イラクサ抽出物、ウイキョウ抽出物、ウスベニアオイ抽出物、カンゾウ抽出物、ジオウ抽出物、シソ抽出物及びステビア抽出物は、いずれも優れたIV型コラーゲン産生促進作用を有することが確認された。
本発明のIV型コラーゲン産生促進剤は、皮膚の老化の予防又は改善に大きく貢献できる。
Claims (1)
- アスパラガス、アマチャ、アロエフェロックス、イラクサ、ウイキョウ、ウスベニアオイ、カンゾウ、アカヤジオウ、シソ及びステビアからなる群より選ばれる1種又は2種以上の植物からの抽出物を有効成分として含有することを特徴とするIV型コラーゲン産生促進剤。
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