JP2009298622A - 改質装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】改質器30と燃焼器との間には、燃焼器で発生した熱を改質器30に伝える機器間伝熱壁24が設けられ、改質器30には、原料を触媒による改質反応により改質させる改質流路36と、燃焼器から排出された排ガスが流通する排ガス流路35と、排ガス流路35の排ガスの熱を改質流路36の原料に伝える流路間伝熱壁37と、が設けられ、燃焼器には、燃焼ガスを導入する燃焼ガス導入路と、排ガスを排出する排ガス排出路と、排ガス排出路の排ガスの熱を燃焼ガス導入路の燃焼ガスに伝える第二の流路間伝熱壁と、が設けられ、改質器30の改質流路36は、機器間伝熱壁24を介して燃焼器に隣接して設けられると共に、流路間伝熱壁37を介して排ガス流路35と隣接して設けられていることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
そこで、この発明は、熱効率を高め、より燃焼熱を有効活用することができる改質装置を提供するものである。
また、燃焼器から排出されて改質器の排ガス流路に導入された高温の排ガスは、排ガス流路を流通する間に、流路間伝熱壁を加熱して高温にする。そして、改質器の改質流路に導入された原料は、改質流路を流通する間に、高温になった流路間伝熱壁によって加熱される。これにより、原料の改質反応が促進され、改質効率が向上する。
さらに、本発明では、燃焼器で発生した熱により機器間伝熱壁が加熱されて高温になる。そして、改質流路を流通する原料は、流路間伝熱壁に加えて高温に達した機器間伝熱壁によっても加熱される。したがって、本発明によれば、改質流路を流通する原料に対してより効率よく燃焼器において発生した熱を伝えることができ、原料の改質効率をより向上させることができる。
また、排ガス排出路を流通する排ガスと第二の流路間伝熱壁との伝熱面の面積を増加させることができる。したがって、排ガス排出路を流通する排ガスの熱を、より効率的に第二の機器間伝熱壁に伝えることができる。
加えて、装置を大型化させることなく、排ガス排出路を流通する排ガスの熱を、燃焼ガス導入路を流通する燃焼ガスに伝える第二の流路間伝熱壁の伝熱面の面積を増加させることができる。したがって、第二の流路間伝熱壁により燃焼ガスをより効率的に加熱して、燃焼器の燃焼効率をより向上させ、熱効率をより向上させることができる。また、装置を小型化することが可能となる。
さらに、本発明では、燃焼器が発生する熱によって第二の機器間伝熱壁が加熱されて高温になる。そして、予熱流路を流通する原料は、予熱器の流路間伝熱壁に加えて高温に達した第二の機器間伝熱壁によっても加熱される。したがって、本発明によれば、予熱流路を流通する原料に対してより効率よく燃焼器において発生した熱を伝えることができ、原料をより効率よく所望の温度・相状態にすることができる。
また、シフト反応器のシフト反応により発生した熱で第三の機器間伝熱壁が加熱されて高温になる。さらに第三の機器間伝熱壁は、改質器の排ガス流路を流通する排ガスによっても加熱されて高温になる。そして、高温になった第三の機器間伝熱壁によって改質器の改質流路を流通する原料が加熱される。したがって、シフト反応器で発生した熱と、改質器の排ガス流路の排ガスの熱との双方を回収して、改質器の改質流路を流通する原料を加熱することができ、より効率よく原料を加熱することができる。
また、第四の流路間伝熱壁が熱を伝える伝熱面の面積が増加する。これにより、高温に達したシフト反応器の流路間伝熱壁の熱をより効率よく加熱流路の空気に伝えることができる。
また、本発明の改質装置は、前記改質器から排出された前記改質ガスを、前記燃焼器の燃焼ガス導入路へ供給する改質ガス供給路が設けられていることを特徴とする。
また、改質ガスを燃焼ガスとして用いることができる。したがって、装置の外部からの燃焼ガスの供給が不要になるか、あるいは供給量を最小限にすることができる。
図1は、本実施形態の改質装置の斜視図である。本実施形態の改質装置は、例えば油脂やグリセリン等の原料を導入して、水素を含む合成ガスを製造するものである。
図2に示すように、蒸発器10の円筒状の側壁11の内側には、原料導入口12から導入された原料が流通する予熱流路15と、排ガス導入口19から導入された排ガスが流通する排ガス流路(第二の排ガス流路)16とが設けられている。
また、予熱流路15と排ガス流路16とは、図1及び図3に示すように、蒸発器10の上面を構成する機器間伝熱壁14を介して、それぞれ燃焼器20に隣接して設けられている。
図3に示すように、円筒状の燃焼器20の側壁21の内側には、燃焼ガス導入口22から導入された燃焼ガスを中央部の燃焼室25に導入する燃焼ガス導入路26と、燃焼室25から排ガスを排出する排ガス排出路27とが設けられている。
また、燃焼ガス導入路26と排ガス排出路27とは、燃焼器20の底面を構成する機器間伝熱壁14を介してそれぞれ円筒状の蒸発器10に隣接して設けられている。また、燃焼ガス導入路26と排ガス排出路27とは、図1及び図4に示すように、燃焼器20の上面を構成する機器間伝熱壁24を介して、それぞれ改質器30に隣接して設けられている。
空洞部29は、燃焼器20の中央部に形成された略楕円筒状の空間で、燃焼器20を高さH方向に貫通するように設けられている。空洞部29には、予熱済原料輸送管51と排ガス輸送管52とが貫通している。すなわち、予熱済原料輸送管51は、燃焼器20の空洞部29を貫通して、図2に示す蒸発器10の予熱済原料排出口18と、図4に示す改質器30の後述する予熱済原料導入口38とを連結している。また、排ガス輸送管52は、燃焼器20の空洞部29を貫通して、図4に示す改質器30の後述する排ガス排出口39と、図2に示す蒸発器10の排ガス導入口19とを連結している。
図4に示すように、円筒状の改質器30の側壁31の内側には、排ガス導入口32から導入された排ガスが流通する排ガス流路35と、蒸発器10により加熱されて蒸気となった原料を流通させて触媒による改質反応により改質させる改質流路36とが設けられている。
図5に示すように、円筒状のシフト反応器40の側壁41の内側には、改質器30から排出された改質ガスを流通させてシフト反応により合成ガスを生成する反応流路47と、空気導入口45から導入した空気を流通させて加熱する加熱流路48とが設けられている。
また、反応流路47と加熱流路48とは、シフト反応器40の底面を構成する機器間伝熱壁34を介してそれぞれ円筒状の改質器30に隣接して設けられている。
シフト反応器40の上壁44には、合成ガス排出口46に隣接して空気導入口45が形成されている。空気導入口45は、シフト反応器40の中央部に形成され、渦巻き状の加熱流路48の最も内側に形成されている。
以下、本実施形態の作用について、図6及び図7を参照しつつ、図1〜図5を用いて説明する。
加えて、燃焼器20を大型化させることなく、排ガス排出路27を流通する排ガスE0の熱を、燃焼ガス導入路26を流通する燃焼ガスG3に伝える流路間伝熱壁28の伝熱面の面積を増加させることができる。したがって、流路間伝熱壁28により燃焼ガスをより効率的に加熱して、燃焼器20の燃焼効率をより向上させ、熱効率をより向上させることができる。また、燃焼器20を小型化することが可能となる。
この間、予熱流路15を流通する原料G0は、高温になった蒸発器10の流路間伝熱壁17によって加熱される。これにより、原料G0を予熱して所望の温度・相状態にすることができる。本実施形態では、原料G0は例えば約290℃程度の温度に加熱されて蒸発し、グリセリンの蒸気と水蒸気とからなる原料G0の蒸気G1が生成される。
(ただし、a,b,c,d,eは正の整数)
ここで、本実施形態では、シフト反応器40に導入されて加熱された空気A1を燃焼器20の燃焼ガス導入路26に供給することで、燃焼器20の燃焼効率をより向上させ、熱効率をより向上させることができる。
また、上述の実施形態において改質装置と蒸発装置の位置を入れ替えもよい。また、蒸発器を原料用と水蒸気用に分けて、原料用蒸発器から排出された気化原料の一部を燃焼起用燃料としてもよい。
Claims (12)
- 原料を導入して加熱し、生成された改質ガスを排出する改質器と、燃焼ガスを燃焼室に導入して燃焼させ、発生した排ガスを排出する燃焼器と、を備えた改質装置であって、
前記改質器と前記燃焼器との間には、前記燃焼器で発生した熱を前記改質器に伝える機器間伝熱壁が設けられ、
前記改質器には、前記原料を触媒による改質反応により改質させる改質流路と、前記燃焼器から排出された前記排ガスが流通する排ガス流路と、前記排ガス流路の前記排ガスの熱を前記改質流路の前記原料に伝える流路間伝熱壁と、が設けられ、
前記燃焼器には、前記燃焼ガスを導入する燃焼ガス導入路と、前記排ガスを排出する排ガス排出路と、前記排ガス排出路の前記排ガスの熱を前記燃焼ガス導入路の前記燃焼ガスに伝える第二の流路間伝熱壁と、が設けられ、
前記改質器の前記改質流路は、前記機器間伝熱壁を介して前記燃焼器に隣接して設けられると共に、前記流路間伝熱壁を介して前記排ガス流路と隣接して設けられていることを特徴とする改質装置。 - 前記改質器の前記排ガス流路は、前記機器間伝熱壁を介して前記燃焼器に隣接して設けられ、前記改質流路と前記排ガス流路とは、前記流路間伝熱壁を介して交互に隣接する渦巻き状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の改質装置。
- 前記燃焼器の前記燃焼ガス導入路と前記排ガス排出路とは、それぞれ前記機器間伝熱壁を介して前記改質器に隣接して設けられると共に、前記第二の流路間伝熱壁を介して交互に隣接する渦巻き状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の改質装置。
- 前記改質器及び前記燃焼器は、それぞれ底面から上面への高さ方向に筒状に形成され、
前記改質器と前記燃焼器とは、前記機器間伝熱壁を介して前記高さ方向に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の改質装置。 - 前記原料を導入して加熱し、加熱された前記原料を排出して前記改質器に導入させる予熱器を備え、
前記燃焼器と前記予熱器との間には、前記燃焼器で発生した熱を前記予熱器に伝える第二の機器間伝熱壁が設けられ、
前記予熱器には、前記原料が流通する予熱流路と、前記改質器から排出された前記排ガスが流通する第二の排ガス流路と、前記第二の排ガス流路の前記排ガスの熱を前記予熱流路の前記原料に伝える第三の流路間伝熱壁とが設けられ、
前記予熱器の前記予熱流路は、前記第二の機器間伝熱壁を介して前記燃焼器に隣接して設けられ、前記第二の排ガス流路と前記予熱流路とは、前記第三の流路間伝熱壁を介して隣接して設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の改質装置。 - 前記予熱器の前記第二の排ガス流路は、前記第二の機器間伝熱壁を介して前記燃焼器に隣接して設けられ、前記予熱流路と前記第二の排ガス流路とは、前記第三の流路間伝熱壁を介して交互に隣接する渦巻き状に形成されていることを特徴とする請求項5記載の改質装置。
- 前記改質ガスを導入してシフト反応させ、生成された合成ガスを排出するシフト反応器を備え、
前記シフト反応器と前記改質器との間には、前記シフト反応器で発生した熱を前記改質器に伝える第三の機器間伝熱壁が設けられ、
前記改質器の前記改質流路と前記排ガス流路とは、それぞれ前記第三の機器間伝熱壁を介して前記シフト反応器に隣接して設けられていることを特徴とする請求項6記載の改質装置。 - 前記シフト反応器は、前記改質ガスを流通させて前記シフト反応により前記合成ガスを生成する反応流路と、空気を流通させて加熱する加熱流路と、前記反応流路の前記シフト反応により発生する熱を前記加熱流路の前記空気に伝える第四の流路間伝熱壁とを備え、
前記シフト反応器の前記反応流路と前記加熱流路とは、前記第四の流路間伝熱壁を介して隣接して設けられ、
前記加熱流路から排出された前記空気を前記燃焼器の前記燃焼ガス導入路に供給する空気供給路が設けられていることを特徴とする請求項7記載の改質装置。 - 前記シフト反応器の前記反応流路と前記加熱流路とは、前記第三の機器間伝熱壁を介して前記改質器に隣接して設けられ、前記第四の流路間伝熱壁を介して交互に隣接する渦巻き状に形成されていることを特徴とする請求項8記載の改質装置。
- 前記シフト反応器から排出された前記合成ガスを、前記燃焼器の燃焼ガス導入路へ供給する合成ガス供給路が設けられていることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか一項に記載の改質装置。
- 前記改質器から排出された前記改質ガスを、前記燃焼器の燃焼ガス導入路へ供給する改質ガス供給路が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の改質装置。
- 前記触媒は、Ni、Cu、Pt、Rh、Ce、Al、Ru、Yから選ばれる1種または2種以上の元素であることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の改質装置。
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