JP2009297949A - 中空部品のインサート成形用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】中空中子を変形させずに表皮厚を均一化し、強度及び剛性に優れた中空部品のインサート成形用金型を提供する。
【解決手段】固定側金型20と可動側金型21とを有し、これら固定側金型2と可動側金型21が型締めされて形成されたキャビティー22内に中空状のベースフレーム2を配置し、該キャビティー内に溶融樹脂を充填して、該ベースフレームの表面を樹脂で鋳包して表皮を形成する中空部品のインサート成形用金型において、固定側金型及び可動側金型のそれぞれに、前記キャビティーに連通する複数のゲート30,33と、各ゲート30,33を連結させるホットランナー31,34と、該固定側金型から該可動側金型へ溶融樹脂を供給するホットノズル32,35とを設け、該固定側金型のホットノズル32と該可動側金型のホットノズル35とを連結させた。
【選択図】図4

Description

本発明は、中空部品のインサート成形用金型に関し、詳細には、中空部品(中空中子)の変形防止技術及びその中空部品の表面を鋳包して形成される表皮厚の均一化技術に関する。
例えば、中空状の一次成形品である中空中子を金型に形成したキャビティー内に配置し、そのキャビティー内に溶融樹脂を充填して該中空中子の表面を樹脂で鋳包して表皮を形成する金型が、これまでに多数提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特許文献1に記載された金型も含めた多くの金型では、固定側金型にキャビティーに通ずるゲートを設け、固定側金型からのみ溶融樹脂をキャビティー内へ供給する構造を採用している。したがって、キャビティー内に充填された樹脂は、固定側金型から可動側金型へと回り込むようにして流れる。
特開2004−268456号公報
このように、これまでの金型構造では、固定側金型からのみの樹脂充填であるため、一方向からの樹脂充填圧により中空中子が自身の持つ耐圧強度を超えて変形し、または、中空中子がキャビティー内で移動し易い。その結果、成形品の表面に形成された表皮厚にばらつきが生じる。また、表皮厚の薄い部位では、樹脂の低温下でウエルド(表皮部分に線が入ってしまう現象)が形成され、強度及び剛性が低下する。
そこで、本発明は、中空中子を変形させずに表皮厚を均一化し、強度及び剛性に優れた中空部品のインサート成形用金型を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、固定側金型と可動側金型とを有し、これら固定側金型と可動側金型が型締めされて形成されたキャビティー内に中空状の一次成形品を配置し、該キャビティー内に溶融樹脂を充填して、該一次成形品の表面を樹脂で鋳包して表皮を形成する中空部品のインサート成形用金型において、前記固定側金型及び可動側金型のそれぞれに、前記キャビティーに連通する複数のゲートと、各ゲートを連結させるホットランナーと、該固定側金型から該可動側金型へ溶融樹脂を供給するホットノズルとを設け、該固定側金型のホットノズルと該可動側金型のホットノズルとを連結させたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の中空部品のインサート成形用金型であって、前記固定側金型及び可動側金型のゲートは、樹脂量及び樹脂射出時間を任意に調整可能なバルブゲートからなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の中空部品のインサート成形用金型であって、前記固定側金型と可動側金型のホットノズルの連結部に、樹脂量及び樹脂射出時間を任意に調整可能なバルブゲートを設けたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の中空部品のインサート成形用金型であって、前記一次成形品または前記固定側金型及び可動側金型の何れか一方に、前記一次成形品の前記キャビティーに対する配置位置を位置決めする位置決めピンを設けたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、固定側金型から可動側金型に溶融樹脂を供給して、その両金型に供給された溶融樹脂をそれぞれの金型に形成した各ゲートから中空状の一次成形品が配置されたキャビティー内へと供給できる。そのため、本発明によれば、中空状の一次成形品に対して均一に樹脂充填圧を作用させることができる。その結果、一次成形品の変形を防止できると共に、キャビティー内での一次成形品の移動が無くなり表皮厚を均一なものとすることができる。
請求項2の発明によれば、固定側金型及び可動側金型のゲートにバルブゲートを使用することで、各ゲートからキャビティー内へ充填される樹脂量及び樹脂射出時間を任意に調整することが可能となる。これにより、キャビティー内に配置された中空状の一次成形品に対する樹脂充填圧が極所的に強くなったり弱くなったりすることを防止でき、各部位で均一化することができる。そのため、樹脂の中空中子より熱伝導率の良い安価な押し出し成形加工された非鉄(AlやMg)、鋼材製の中空中子の利用も可能になる。また、本発明によれば、一次成形品に形状ばらつきがあっても各ゲートから充填させる樹脂量及び樹脂射出時間を調整することで、例えば凹んだ部位には樹脂量を多くする等してそのばらつきを吸収することができる。
請求項3の発明によれば、固定側金型と可動側金型のホットノズルの連結部に、樹脂量及び樹脂射出時間を任意に調整可能なバルブゲートを設けたので、固定側金型から可動側金型へ必要な分だけ溶融樹脂を供給することができ、製品取り出し時にはバルブゲートをそれぞれ閉じて樹脂漏れを防止できる。
請求項4の発明によれば、一次成形品のキャビティーに対する配置位置を位置決めする位置決めピンを、該一次成形品または金型の何れかに設けたので、キャビティー内へ充填される溶融樹脂圧で前記一次成形品が移動するのを防止することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施形態の金型で成形された成形品の一例を示す斜視図、図2は図1のB−B線断面図、図3は本実施形態の中空部品のインサート成形用金型に射出装置が接続された状態を示す図、図4は図3の金型部分を取り出して示す拡大断面図、図5は図4の金型に設けたバルブゲートを示す図である。
先ず、本発明の中空部品のインサート成形用金型について説明する前に、この金型でインサート成形される成形品であるクロスメンバについて図1及び図2を参照して説明する。
クロスメンバ1は、車体のインストルメントパネルの裏側に車幅方向に配置されるベースフレーム2と、このベースフレーム2の車幅方向における運転席の範囲で且つベースフレーム2の外周を覆う第1補強フレーム部3と、これとは反対側の端部に僅かの範囲で設けられた第2補強フレーム部4と、から一体に構成されている。
ベースフレーム2は、内部に中空部2aを有する円筒形状とされ、その両端側の側周面には中空部2aに連通する開口部2bをそれぞれ有している。前記中空部2aは、各開口部2bにダクト用パイプが接続されることによって空調用ダクトの一部として利用される。また、ベースフレーム2の車幅方向の略中央部には、空調用ダクトを固定するダクト用ブラケット及び部品取り付け用ブラケット(図示は省略する)が設けられている。
第1補強フレーム部3には、サイドブラケット部5、コラムシャフト用ブラケット部6、車体締結用ブラケット部7、支持用ブラケット部8等が一体的に設けられている。サイドブラケット部5は、第1補強フレーム部3の一方端に設けられ、車体の一方のサイド骨格構造体に固定される。コラムシャフト用ブラケット部6には、相手側ブラケット10を介してコラムシャフト11が固定される。車体締結用ブラケット部7には、車体フレーム等が固定される。支持用ブラケット部8は、第1補強フレーム部3の他端側に設けられ、支持部材であるインストステー12の上端側が固定される。インストステー12の下端側は、車体構造体に固定され、第1補強フレーム部3はその両端側で車体に固定される。
第2補強フレーム部4には、その一端側にサイドブラケット部9のみが設けられており、このサイドブラケット部9に車体の他方のサイド骨格構造体に固定されている。
以上の構成により、クロスメンバ1は、その両端を車体のサイド骨格構造体に固定し、センター部分でインストステー12を介して車体に固定されている。かかるクロスメンバ1は、2分割射出成形後に溶着固定された中空状の一次成形品であるベースフレーム2を金型のキャビティー内に配置し、溶融樹脂をキャビティー内に充填することで、第1補強フレーム部3と第2補強フレーム部4とを形成して製造される。
前記クロスメンバ1を製造するインサート成形用金型は、図3及び図4に示すように、固定側金型20と、可動側金型21とを有し、これら金型を型締めして形成したキャビティー22内に中空状の一次成形品であるベースフレーム(中空中子)2を配置し、そのキャビティー22内に射出装置23より溶融樹脂を充填することにより、該ベースフレーム2の表面を樹脂で鋳包して表皮(第1補強フレーム部3と第2補強フレーム部4)を形成したクロスメンバ1を製造する。
固定側金型20は、固定側プラテン24に固定された固定側金型取付け板25に固定されている。可動側金型21は、可動側プラテン26に固定された可動側金型取付け板27に固定されており、前記固定側金型20に対して接近離反する方向(図3の矢印X方向)に可動自在とされている。可動側金型21には、成形品であるクロスメンバ1を可動側金型21からエジェクトするための押出しピン28を複数取り付けた突出しプレート29が設けられている。突出しプレート29は、射出成形後の型開き時に可動して可動側金型のキャビティー内面に張り付くクロスメンバ1を押出ピン28で押してエジェクトする。
前記固定側金型20には、キャビティー22に連通する複数の固定側ゲート30(30A〜30G)と、各固定側ゲート30A〜30Gを連結させる固定側ホットランナー31と、固定側金型20から可動側金型21へ溶融樹脂を供給する固定側ホットノズル32と、が設けられている。
一方、前記可動側金型21には、キャビティー22に連通する複数の可動側ゲート33(33A〜33G)と、各可動側ゲート33A〜33Gを連結させる可動側ホットランナー34と、固定側金型20から可動側金型21へ溶融樹脂を供給する可動側ホットノズル35と、が設けられている。
固定側ゲート30A〜30G及び可動側ゲート33A〜33Gは、金型端面からキャビティー22へと垂直に延びる直線状に形成され、相対向する各固定側ゲート30A〜30Gと各可動側ゲート33A〜33Gとが同一線上となるように配置されている。例えば、ある一つの固定側ゲート30Aとこれに対向する可動側ゲート33Aは、同一直線上に配置されており、同様に他の固定側ゲート30Bとこれに対向する可動側ゲート33Bも同一線上に配置されている。
固定側ホットランナー31は、固定側金型20の外側に配置されており、各固定側ゲート30A〜30G及び固定側ホットノズル32とを連結させている。同じく、可動側ホットランナー34は、可動側金型21の外側に配置されており、各可動側ゲート33A〜33G及び可動側ホットノズル35とを連結させている。固定側ホットノズル32と可動側ホットノズル35は、互いの固定側金型20及び可動側金型21のパーティング面において連結されている。また、これら固定側ホットノズル32と可動側ホットノズル35は、同一直線上に配置されており、固定側金型20から可動側金型21への樹脂流れがスムーズなようにされている。
前記固定側ゲート30A〜30Gと可動側ゲート33A〜33Gは、何れも樹脂量及び樹脂射出時間を任意に調整可能なバルブゲートからなる。また、固定側ホットノズル32と可動側ホットノズル35の連結部には、同じく樹脂量及び樹脂射出時間を任意に調整可能な固定側バルブゲート36Hと可動側バルブゲート37Iとが設けられている。これら固定側バルブゲート36Hと可動側バルブゲート37Iは、固定側金型20と可動側金型21のパーティングラインPLとなる合わせ部にそれぞれ対抗するように設けてある。両金型20、21が閉められた後に両方のバルブゲート36H、37Iを開き、両ホットノズル32、35を連通させる。
バルブは、図5(A)で示すバルブピン100を空気圧、油圧、電動、電磁の力によりバルブチップを開閉し樹脂の流出を制御している。そして、チップ先端部分に断熱層101を設け、樹脂の冷却により固化するのを防止している。このほか、スピア形のバルブは、図5(B)に示すように、チップ先端にヒータ(図示は省略する)を設置しておき、樹脂自体を冷却することにより固化させて流出を止め、射出直前に加熱して固化した樹脂を溶融させて、流出させるようにしたバルブである。
前記バルブゲートは、図示を省略した制御手段によって制御され、それぞれのバルブゲートが独立して開閉自在とされることで、バルブ開閉量及び開閉時間と開閉タイミングを調整して樹脂量およびキャビティ23への射出順序が任意に調整される。なお、バルブゲートの構造自体は、従来公知の技術であり、図5では図示を多少簡略化してある。
前記キャビティー22に対する中空中子であるベースフレーム2の配置位置を位置決めするための手段としては、前記ベースフレーム2に位置決めピン38を設けている。位置決めピン38は、図1に示すように、円筒形状をなす外周面に複数個の突起を突設させており、その先端を固定側金型20及び可動側金型21のそれぞれのキャビティー内面に接触させることで、前記ベースフレーム2の前記キャビティー22に対する位置ずれを防止する。この位置決めピン38は、ベースフレーム2を成形する時に一体的に形成される。
次に、上述のように構成されたインサート成形用金型を用いて、図1に示したクロスメンバ1を成形する方法について説明する。
先ず、ベースフレーム2を型開きされた金型のキャビティー22内に配置する。このとき、ベースフレーム2は、固定側金型20と可動側金型21のどちら側に配置しても構わない。
次に、可動側金型21を固定側金型20に接近させて型締めを行う。その後、射出装置23から溶融樹脂を固定側ホットランナー31へ射出する。また、固定側ホットランナー31への溶融樹脂の射出と同時若しくはプラマイ2秒以内に、固定側ホットノズル32と可動側ホットノズル35の連結部に設けた固定側バルブゲート36Hと可動側バルブゲート37Iを開く。これにより、固定側ホットノズル32と可動側ホットノズル35が連通し、固定側ホットランナー31より供給された溶融樹脂が固定側金型20から可動側金型21へと流れ込むようになる。
固定側ホットランナー31に供給された溶融樹脂は、各固定側ゲート30A〜30Gに流れ込み、その出口先端からキャビティー22内にそれぞれ供給される。同様に、可動側ホットランナー34に供給された溶融樹脂は、各可動側ゲート33A〜33Gに流れ込み、その出口先端からキャビティー22内にそれぞれ供給される。
このとき、各固定側ゲート30A〜30G及び各可動側ゲート33A〜33Gは、図示を省略した制御手段によって任意にそのゲート出口から供給される樹脂量及び樹脂射出時間と射出のタイミングが調整される。射出時間の長短により樹脂量を調整することが出来る。あるゲートでは、樹脂量が多く供給され、別のゲートでは、樹脂量が少なく供給される。つまり、各ゲート毎に樹脂射出率を異にすることもできるし、全てのゲートの樹脂射出率を同一とすることもできる。前記各ゲートの開閉制御は、中空中子の形状に応じて調整し、表皮が均一となるようにする。
そして、溶融樹脂を充填し所定時間保圧した後、全ての固定側ゲート30A〜30G及び各可動側ゲート33A〜33Gを閉じる。ベースフレーム2の周囲には、固定側金型20と可動側金型21の両方から供給された溶融樹脂が流れ込み、当該ベースフレーム2の表面が樹脂で鋳包される。
ベースフレーム2は、キャビティー22内に充填された溶融樹脂による充填圧を受けるが、位置決めピン38でキャビティー22内の所定位置に位置決めされているので、位置ずれを生じることがない。また、ベースフレーム2は、固定側金型20からの一方的な樹脂充填ではなく、固定側金型20と可動側金型21の両方から樹脂充填されるため、任意の部位のみに樹脂充填圧が作用することがなく、自身の耐圧強度を超えて変形したり移動するようなことがない。
次に、所定時間金型を冷却する。次いで、固定側バルブゲート36Hと可動側バルブゲート37Iを閉じる。これら固定側バルブゲート36Hと可動側バルブゲート37Iを閉じることで、固定側ホットノズル32から可動側ホットノズル35への樹脂の供給が停止する。そして、可動側金型21を固定側金型20から離れる方向に移動させて型開きを行う。このとき、成形品であるクロスメンバ1を可動側金型21からエジェクトするために押出しピン28を突出させる。そして、エジェクトされたクロスメンバ1を金型から取り出すことで、図1に示したインサート成形されてなる成形品が得られる。
本実施形態によれば、固定側金型20から可動側金型21に溶融樹脂を供給して、その両金型20,21に供給された溶融樹脂をそれぞれの金型20,21に形成した各ゲート30A〜30G,33A〜33Gから中空状の一次成形品(ベースフレーム2)が配置されたキャビティー22内へと供給できる。そのため、本実施形態によれば、中空状の一次成形品に対して均一に樹脂充填圧を作用させることができる。その結果、一次成形品の変形を防止できると共に、キャビティー22内での一次成形品の移動が無くなり表皮厚を均一なものとすることができる。
また、本実施形態によれば、固定側金型20及び可動側金型21のゲート30A〜30G,33A〜33Gにバルブゲートを使用することで、各ゲート30A〜30G,33A〜33Gからキャビティー22内へ充填される樹脂量及び樹脂射出時間及び射出タイミングを任意に調整することが可能となる。これにより、キャビティー22内に配置された中空状の一次成形品に対する樹脂充填圧が極所的に強くなったり弱くなったりすることを防止でき、各部位で均一化することができる。そのため、樹脂の中空中子より熱伝導率の良い安価な押し出し成形加工された非鉄(AlやMg)、鋼材製の中空中子の利用も可能になる。また、本実施形態によれば、一次成形品に形状ばらつきがあっても各ゲート30A〜30G,33A〜33Gから充填させる樹脂量及び樹脂射出時間を調整することで、例えば凹んだ肉薄部位には樹脂量を多くする、ウエルド発生位置の変更等してウエルドに応力が掛かる部位を移動し、肉厚そのばらつきを吸収緩和することができる。
また、実施形態によれば、固定側金型20と可動側金型21のホットノズル32,35の連結部に、樹脂量及び樹脂射出時間を任意に調整可能なバルブゲート36H,37Iを設けたので、固定側金型20から可動側金型21へ必要な分だけ溶融樹脂を供給することができ、製品取り出し時にはバルブゲートをそれぞれ閉じて樹脂漏れを防止できる。
また、本実施形態によれば、一次成形品のキャビティー22に対する配置位置を位置決めする位置決めピン38を、該一次成形品または金型20,21の何れかに設けたので、キャビティー22内へ充填される溶融樹脂圧で前記一次成形品が移動するのを防止することができる。
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、上述の実施形態は一例であり、前記実施形態に制限されることはない。
例えば、上述の実施形態では、位置決めピン38をベースフレーム2に設けたが、逆に、固定側金型20及び可動側金型21に位置決めピン38を設けてもよい。
また、上述の実施形態では、各固定側ゲート30A〜30Gと各可動側ゲート33A〜33Gを同一線上となるように固定側金型20と可動側金型21に設けたが、中空中子である円筒状のベースフレーム2に対して放射状に各固定側ゲート30A〜30Gと各可動側ゲート33A〜33Gを配置してもよい。このようにすれば、より一層、中空中子に対する樹脂充填圧を均等にすることができる(中空中子に加わる極端な圧力差を緩和する)。
図1は本実施形態の金型で成形された成形品の一例を示す斜視図である。 図2は図1のB−B線断面図である。 図3は本実施形態の中空部品のインサート成形用金型に射出装置が接続された状態を示す図である。 図4は図3の金型部分を取り出して示す拡大断面図である。 図5は図4の金型に設けたバルブゲートを示す図である。
符号の説明
1…クロスメンバ(成形品)
2…ベースフレーム(一次成形品・中空中子)
3…第1補強フレーム部(表皮)
4…第2補強フレーム部(表皮)
20…固定側金型
21…可動側金型
22…キャビティー
23…射出装置
28…押出ピン
30(30A〜30G)…固定側ゲート
31…固定側ホットランナー
32…固定側ホットノズル
33(33A〜33G)…可動側ゲート
34…可動側ホットランナー
35…可動側ホットノズル

Claims (4)

  1. 固定側金型(20)と可動側金型(21)とを有し、これら固定側金型(20)と可動側金型(21)が型締めされて形成されたキャビティー(22)内に中空状の一次成形品(2)を配置し、該キャビティー(22)内に溶融樹脂を充填して、該一次成形品(2)の表面を樹脂で鋳包して表皮(3,4)を形成する中空部品のインサート成形用金型において、
    前記固定側金型(20)及び可動側金型(21)のそれぞれに、前記キャビティー(22)に連通する複数のゲート(30A〜30G,33A〜33G)と、各ゲート(30A〜30G,33A〜33G)を連結させるホットランナー(31,34)と、該固定側金型(20)から該可動側金型(21)へ溶融樹脂を供給するホットノズル(32,35)とを設け、該固定側金型(20)のホットノズル(32)と該可動側金型(21)のホットノズル(35)とを連結させた
    ことを特徴とする中空部品のインサート成形用金型。
  2. 請求項1に記載の中空部品のインサート成形用金型であって、
    前記固定側金型(20)及び可動側金型(21)のゲート(30A〜30G,33A〜33G)は、樹脂量及び樹脂射出時間を任意に調整可能なバルブゲートからなる
    ことを特徴とする中空部品のインサート成形用金型。
  3. 請求項2に記載の中空部品のインサート成形用金型であって、
    前記固定側金型(20)と可動側金型(21)のホットノズル(32,35)の連結部に、樹脂量及び樹脂射出時間を任意に調整可能なバルブゲートを設けた
    ことを特徴とする中空部品のインサート成形用金型。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の中空部品のインサート成形用金型であって、
    前記一次成形品(2)または前記固定側金型(20)及び可動側金型(21)の何れか一方に、前記一次成形品(2)の前記キャビティー(22)に対する配置位置を位置決めする位置決めピン(38)を設けた
    ことを特徴とする中空部品のインサート成形用金型。
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