JP2009297795A - 回転工具のクラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転工具のクラッチ装置に起因する振動を低減する。
【解決手段】工作機械の駆動軸5と回転工具3aの伝動軸4とのいずれか一方にほぞ状の突起8を有し、他方に突起が係脱可能に嵌まり込む溝7を有した回転工具のクラッチ装置において、突起側と溝側の一方又は双方に貫通孔19による除肉によってバネ部19a,19bが形成され、突起と溝との係合時にそれらの係合面に対し略垂直方向にバネ部が弾性変形するようにした。これにより、駆動軸と伝動軸との間の隙間が解消され、振動、騒音等が防止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、旋盤等に使用される回転工具のクラッチ装置に関する。
図21に示すように、旋盤のターレット1には刃物2を保持した回転工具3が複数個取り付けられる。各回転工具3の伝動軸4はターレット1の中心部に向かって突出し、ターレット1の中心部には回転工具3の伝動軸4に動力を伝達する駆動軸5が設けられる。回転工具3の伝動軸4は旋盤本体側の駆動軸5にクラッチ装置6を介して動力的に係脱可能である。
このクラッチ装置6は、図21に示すように、旋盤の駆動軸5の先端に形成された溝7と、回転工具3における伝動軸4の先端に形成されたほぞ状の突起8とを有し、ターレット1が旋回して所望の回転工具3の突起8が駆動軸5の溝7に嵌まり込むことにより、この回転工具3が駆動軸5に動力的に連結される。駆動軸5の回転は溝7と突起8との係合により伝動軸4に伝達され、かさ歯車9a,9b等の伝動機構を介して刃物2に伝達される。この刃物2の回転により図示しないワークに所定の加工が行われる。他の刃物を使用する場合は、駆動軸5が停止状態になったところでターレット1が旋回し、前回の回転工具3における突起8が駆動軸5の溝7から離脱し、次回の回転工具における突起8が駆動軸5の溝7内に嵌まり込み、この回転工具が駆動軸5に動力的に連結される。そして、溝7と突起8との係合により駆動軸5の回転が伝動軸4に伝達され、かさ歯車9a,9b等の伝動機構を介して刃物2に伝達される。この刃物2によりワークに対し他の加工が行われる。
図21に示すように、クラッチ装置における溝7と突起8との間には両者の係合、離脱を円滑に行うため隙間δが形成される。ところが、この隙間δの存在のため、工作中振動が発生する場合がある。また、かさ歯車9a,9bのバックラッシとクラッチ装置6の隙間δによる二重の振動でさらに大きな振動が発生する場合がある。この振動は騒音、発熱、磨耗、加工精度の低下の原因となる。
従来、このような不具合を解消するために、クラッチ装置における溝7と突起8との間の隙間にゴム等の弾性体を介在させることが試みられている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−7401号公報
ところが、ゴム等の弾性体は損傷を受けやすく、磨耗しやすく、取り付け箇所から脱落しやすく、また、耐油性に欠けるという問題がある。また、ターレットが旋回する際に、ターレットの環状溝内を伝動軸の突起がスライドするが、そのとき突起に取り付けられたゴム等の弾性体と環状溝との間に摩擦力が生じやすく、突起が環状溝内を円滑にスライドし難いという問題がある。さらに、ゴムは加工精度が低く寸法精度が良くないので、突起と溝との間の隙間を埋めるための寸法管理が難しいという問題がある。さらに、ゴム等の弾性体を別途用意しなければならないので、部品点数が増え、組み付け工数が増えるという問題がある。
従って、本発明は上記問題点を解決する手段を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用する。
すなわち、請求項1に係る発明は、工作機械の駆動軸(5)と回転工具(3a,3b)の伝動軸(4)とのいずれか一方にほぞ状の突起(8)を有し、他方に上記突起(8)が係脱可能に嵌まり込む溝(7)を有した回転工具のクラッチ装置において、上記突起(8)側と上記溝(7)側の一方又は双方に除肉によってバネ部(19a,19b)が形成され、上記突起(8)と上記溝(7)との係合時にそれらの係合面(7a,7b,8a,8b)に対し略垂直方向に上記バネ部(19a,19b)が弾性変形するようにしたことを特徴とする。
また、請求項2に記載されるように、請求項1に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記溝(7)の底が除肉されることによって、上記溝(7)側にバネ部(19a,19b)が形成されたものとすることができる。
また、請求項3に記載されるように、請求項1に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記突起(8)が上記係合面(8a,8b)に平行に延びるすり割り(20)で除肉されることによって、上記突起(8)側にバネ部(20a,20b)が形成されたものとすることができる。
また、請求項4に記載されるように、請求項1に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記突起(8)の係合面(8a,8b)に凸状湾曲面が形成され、上記駆動軸(5)又は上記伝動軸(4)の軸心に平行に上記凸状湾曲面を掠めるように伸びる縦穴(21)によって上記突起(8)が除肉されることにより、上記突起(8)側にバネ部(21a,21b)が形成されたものとすることができる。
また、請求項5に記載されるように、請求項1に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記突起(8)の両端近傍における両係合面(8a,8b)に凸状湾曲面が形成され、上記駆動軸(5)又は上記伝動軸(4)の軸心に平行に上記凸状湾曲面を掠めるように伸びる縦穴(23)によって上記突起(8)の両端が除肉され、上記駆動軸(5)又は上記伝動軸(4)の軸心に垂直に上記縦穴(23)を横断するように伸びる横すり割り(24)によって上記突起(8)の両端が除肉されることにより、上記突起(8)の両端にバネ部(22)が形成されたものとすることができる。
また、請求項6に記載されるように、請求項5に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記縦穴(23)と上記横すり割り(24)とで上記突起(8)の両端に形成されたリング部が縦すり割り(25)によって除肉されることにより、上記突起(8)の両端にバネ部(22)が形成されたものとすることができる。
また、請求項7に記載されるように、請求項1に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記突起(8)側と上記溝(7)側の双方がそれぞれ除肉されることによって、上記突起(8)側と上記溝(7)側の双方にそれぞれバネ部(26a,26b,19a,19b)が形成されたものとすることができる。
本発明によれば、工作機械の駆動軸(5)と回転工具(3a,3b)の伝動軸(4)とのいずれか一方にほぞ状の突起(8)を有し、他方に上記突起(8)が係脱可能に嵌まり込む溝(7)を有した回転工具のクラッチ装置において、上記突起(8)側と上記溝(7)側の一方又は双方に除肉によってバネ部(19a,19b)が形成され、上記突起(8)と上記溝(7)との係合時にそれらの係合面(7a,7b,8a,8b)に対し略垂直方向に上記バネ部(19a,19b)が弾性変形するようにしたことから、突起(8)と溝(7)との間の隙間を埋める手段として、従来のゴム等の弾性体を用いるのではなくて、突起(8)側と溝(7)側の金属等の構成材料を弾性体として利用することとなり、従って、摩擦力等の外力や油に対する耐久性に優れ、また、締め代(γ)の寸法管理も容易に行うことができるクラッチとすることができる。その結果、旋盤等の工作機械の駆動軸(5)の回転が回転工具(3a,3b)の伝動軸(4)に滑らかに伝達され、振動、騒音、発熱、磨耗等が低減し、加工精度が向上する。また、ターレット(1)が旋回する際に、伝動軸(4)が円滑にスライドし、回転工具(3a,3b)の移動が滑らかになるという利点がある。さらに、ゴム等の弾性体の部品を用意する必要がないので、部品点数が減り、組み付け工数が減るという利点がある。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1及び図2に示すように、工作機械である旋盤のターレット1の周壁部には、複数個の回転工具3a,3bが取り付けられている。ターレット1はその中心軸10を中心にして旋回可能である。ターレット1の旋回に伴い周壁部上の所望の回転工具3a又は3bが図示しないワークに対して接近し又は離反する。ターレット1内にはその中心軸10から周壁部に向かって駆動軸5が設けられ、旋盤の図示しない駆動源からの動力がこの駆動軸5に伝達される。また、ターレット1の中央部には旋盤本体側に固定されるガイドレール11が環状に配置される。駆動軸5の終端がこのガイドレール11の一部に形成された図1に示す切欠部11a内に入り込んでいる。
回転工具3a,3bは、上記ターレット1に固定されるハウジング12を備える。図1中、符号13はハウジング12をターレット1に固定するためのボルトを示す。ハウジング12内には、図2に示すように、上記駆動軸5に動力的に連結可能な伝動軸4が各種ベアリング14を介し回転自在に支持される。伝動軸4の始端はハウジング12外に突出し、上記ガイドレール11に向かって伸びる。伝動軸4の終端は伝動機構であるかさ歯車9a,9bを介して出力軸であるスピンドル15に動力的に連結される。スピンドル15は伝動軸4に直交する方向に配置され、ハウジング12に対し各種ベアリング16を介し回転自在に支持される。スピンドル15にはコレットチャック17が取り付けられ、コレットチャック17に着脱自在に把持された刃物2がハウジング12の側面から突出する。
なお、スピンドル15を省略し、伝動軸4にコレットチャック17、刃物2等を装着するようにしてもよい。
図1及び図2に示すように、旋盤側の駆動軸5に回転工具3a,3bの伝動軸4を動力的に接続したり切り離したりするためのクラッチ装置18が設けられる。
このクラッチ装置18は、図4乃至図8に示すように、伝動軸4の始端に形成されたほぞ状の突起8と、駆動軸5の終端に形成された上記突起8が係脱可能に嵌まり込む溝7とを具備する。ほぞ状の突起8は伝動軸4の軸端にその直径方向に伸びる板片として形成される。また、溝7は駆動軸5の軸端にその直径方向に伸びるように形成される。
図4乃至図8に示すように、ほぞ状の突起8には二つの平坦な係合面8a,8bが平行に形成され、溝7には突起8の係合面の8a,8bに対向する係合面7a,7bが形成される。
図1及び図3に示すように、全回転工具3a,3bにおける伝動軸4の突起8は上記ターレット1内のガイドレール11の環状溝11b内に嵌まり込んでいる。このためターレット1が旋回する際、伝動軸4の突起8は常に一定の姿勢を保って移動する。一方、駆動
軸5は回転を停止する際、その溝7が上記ガイドレール11内の伝動軸4の突起8に合致しうる向きになるよう制御される。駆動軸5が停止し、ターレット1が旋回すると、全回転工具3a,3bの伝動軸4がガイドレール11の環状溝11b内をスライドし、図1及び図2に示すように、所望の回転工具3aが駆動軸5の終端に到達したところで、この回転工具3aの突起8が駆動軸5の溝7内に嵌まり込む。
図21に示したように、クラッチ装置6における溝7と突起8との間には両者の係合、離脱を円滑に行うため隙間δが形成され、この隙間δの存在のため工作中振動が発生する場合があるが、これを防止するためこの実施の形態1のクラッチ装置18では、図4、図5及び図6に示すように、上記溝7側に除肉によってバネ部19a,19bが形成され、上記突起8と上記溝7との係合時にそれらの係合面8a,8bに対し図5中、矢印aで示す方向にこのバネ部19a,19bが弾性変形するようになっている。
上記除肉は上記溝7の幅より太い貫通孔19が溝7の底を抉るように駆動軸5を横断することによって行われる。これにより、上記溝7側すなわち駆動軸5の終端に二片の板バネ状のバネ部19a,19bが形成される。
また、図5に示すように、突起8はその幅すなわち二つの平坦な係合面8a,8b間の距離がW+γとなるように形成され、溝7の幅すなわち二つの平坦な係合面7a,7b間の距離はWとなるように形成される。このγが突起と溝との間の締め代となる。駆動軸5と伝動軸4は各々棒状の金属材料で構成され、溝7や突起8は金属材料を切削加工等することにより切り出され、それらの係合面7a,7b,8a,8bは高度の寸法精度で平滑に仕上げられる。
さらに、図6及び図7に示すように、突起8と溝7との係脱方向における各係合面7a,7b,8a,8bの端縁には、両者の係合を容易にするためのガイド面7c,8cが面取り等によって形成される。
これにより、図4に示すように伝動軸4の突起8はガイド面7c,8cの案内によって駆動軸5の溝7内に円滑に入り込み、また、入り込みながら駆動軸5のバネ部19a,19bを押し広げる。その結果、バネ部19a,19bの弾性力によって溝7の係合面7a,7bが突起8の係合面8a,8bに接触し、従来生じていた隙間δが解消される。
次に、上記構成のクラッチ装置の作用について説明する。
図1及び図2に示すように、加工に使用する回転工具3aの伝動軸4の突起8が駆動軸5の溝7内に嵌まり込み、他の回転工具3bにおける伝動軸4の突起8はターレット1内のガイドレール11の環状溝11b内に嵌まり込んでいる。
所定の加工が終了すると、駆動軸5及び伝動軸4が回転を停止する。その際、両軸5,4の溝7と突起8はガイドレール11の切欠部11a内において環状溝11bに合致する向きで停止する。
ターレット1が旋回を開始し、前回の加工に携わった回転工具3aにおける伝動軸4の突起8が駆動軸5の溝7から離脱してガイドレール11の環状溝11b内に嵌まり込む。また、次回の加工に携わる回転工具3bの伝動軸4の突起8がガイドレール11の環状溝11b内をスライドし、この環状溝11bから離脱して駆動軸5の溝7内に嵌まり込むと、ターレット1が停止する。
ターレット1の旋回によって、図4に示すように、回転工具3bの伝動軸4の突起8が駆動軸5の溝7内に入り込もうとすると、駆動軸5のバネ部19a,19bが上記締め代γ分だけ弾性的に拡開し、その溝7の係合面7a,7bが突起8の係合面8a,8bに接触する。突起8が溝7内に完全に入り込むと、両者の係合面8a,8b,7a,7b同士が接触し、駆動軸5に対し回転工具3bの伝動軸4が動力的に連結されることになる。
その後、駆動軸5が回転すると、動力がクラッチ装置18、伝動軸4、かさ歯車9a,9b、スピンドル15を介し刃物2に伝達され、刃物2が図示しないワークに対して所望の加工を行う。
駆動軸5と伝動軸4の回転中、溝7の係合面7a,7bが突起8の係合面8a,8bにバネ部19a,19bの弾性変形による弾性力によって接触していることから、駆動軸5の回転が回転工具3bの伝動軸4に滑らかに伝達される。その結果、回転工具等の振動、騒音等が低減し、加工精度が向上する。
<実施の形態2>
図9乃至図12に示すように、この実施の形態2のクラッチ装置18において、伝動軸4側に突起8が形成され、駆動軸5側に溝7が形成されるが、突起8がその係合面8a,8bに平行に延びるすり割り20で除肉されることによって、突起8側にバネ部20a,20bが形成される。
ターレット1の旋回によって、図9に示すように、回転工具3bの駆動軸5の溝7内に伝動軸4の突起8が入り込もうとすると、突起8側のバネ部20a,20bが図10に示した締め代γ分だけ矢印bの方向に弾性的に縮小して、溝7の係合面7a,7bが突起8の係合面8a,8bに接触する。突起8が溝7内に完全に入り込むと、両者の係合面8a,8b,7a,7b同士が接触し、駆動軸5に対し回転工具3bの伝動軸4が動力的に連結されることになる。
その後、駆動軸5が回転すると、実施の形態1の場合と同様にして、動力がクラッチ装置18、伝動軸4、かさ歯車9a,9b、スピンドル15を介し刃物2に伝達され、刃物2が図示しないワークに対して所望の加工を行う。
駆動軸5と伝動軸4の回転中、溝7の係合面7a,7bに突起8の係合面8a,8bがバネ部20a,20bの弾性変形による弾性力によって接触していることから、駆動軸5の回転が回転工具3bの伝動軸4に滑らかに伝達される。その結果、振動、騒音等が低減し、加工精度が向上する。
その他、この実施の形態2において実施の形態1と同じ部分には同一の符号を付して示し、詳細な説明を省略する。
<実施の形態3>
図13乃至図15に示すように、この実施の形態3におけるクラッチ装置18において、伝動軸4側に突起8が形成され、駆動軸5側に溝7が形成されるが、突起8の両端の係合面8a,8bにそれぞれ凸状湾曲面が形成され、伝動軸4の軸心に平行に伸びる縦穴21が、凸状湾曲面を掠めるように突起8の両端にそれぞれ穿設されることにより、突起8の両端にバネ部21a,21bが形成される。
より具体的には、突起8の両端近傍において両係合面8a,8bに跨るように凸状湾曲面が形成される。突起8の両端には凸状湾曲面が略円筒形になって現れ、一つの縦穴21が一方の凸状湾曲面と一方の係合面8aとの間に薄肉部が形成されるように穿設され、もう一つの縦穴21が他方の凸状湾曲面と他方の係合面8bとの間に薄肉部が形成されるように穿設される。このように縦穴21,21により突起8から除肉されることによって、図15に示すように、各係合面8a,8bに薄肉のバネ部21a,21bが形成される。このバネ部21a,21bを挟む係合面8a,8b間の距離は、溝7の幅がWであるのに対しW+γとされる。バネ部21a,21bは締め代γ分程度弾性的に圧縮可能である。
ターレット1の旋回によって、図13に示すように、回転工具3bの駆動軸5の溝7内に伝動軸4の突起8が入り込もうとすると、突起8側のバネ部21a,21bが図15に示した締め代γ分だけ弾性的に圧縮され、溝7の係合面7a,7bが突起8の係合面8a,8bに接触する。突起8が溝7内に完全に入り込むと、両者の係合面7a,7b,8a,8b同士が接触し、駆動軸5に対し回転工具3bの伝動軸4が動力的に連結されることになる。
その後、駆動軸5が回転すると、実施の形態1の場合と同様にして、動力がクラッチ装置18、伝動軸4、かさ歯車9a,9b、スピンドル15を介し刃物2に伝達され、刃物2が図示しないワークに対して所望の加工を行う。
駆動軸5と伝動軸4の回転中、溝7の係合面7a,7bに突起8の係合面8a,8bがバネ部21a,21bの弾性変形による弾性力によって接触していることから、駆動軸5の回転が回転工具3bの伝動軸4に滑らかに伝達される。その結果、振動、騒音等が低減し、加工精度が向上する。
その他、この実施の形態3において実施の形態1,2と同じ部分には同一の符号を付して示し、詳細な説明を省略する。
<実施の形態4>
図16乃至図18に示すように、この実施の形態4のクラッチ装置18において、伝動軸4側に突起8が形成され、駆動軸5側に溝7が形成されるが、突起8の両端の両係合面8a,8b上であって突起8の先端側に各々バネ部22が形成される。
より具体的には、図16(B)に示すように、突起8の両端近傍における両係合面8a,8bに凸状湾曲面が形成され、伝動軸4の軸心に平行に伸びる縦穴23が、凸状湾曲面を掠めるように突起8の両端にそれぞれ穿設され、伝動軸4の軸心に垂直な横すり割り24が縦穴23を横断するように突起8の両端に穿設される。さらに、縦穴23と横すり割り24とで突起8の両端に切り出されたリング部分が縦すり割り25によって分断される。図16(B)中、符号23a,24a,25aは、それぞれ縦穴23、横すり割り24、縦すり割り25による除肉部分を示す。
これらの縦穴23、横すり割り24及び縦すり割り25によって突起8が除肉されることにより、図17に示すように、突起8の両端上部に各係合面8a,8b側に突出する薄肉のバネ部22が形成される。このバネ部22を挟む係合面8a,8b間の距離は溝7の幅がWであるのに対しW+γとされる。バネ部22は締め代γ分程度弾性的に圧縮可能である。
なお、上記縦穴23と横すり割り24とで突起8の両端に切り出されたリング部分に対する上記縦すり割り25の形成は省略してもよく、リング形のままバネ部として機能させることも可能である。
ターレット1の旋回によって、図16(A)に示すように、回転工具3bの駆動軸5の溝7内に伝動軸4の突起8が入り込もうとすると、突起8側のバネ部22が図17に示した締め代γ分だけ弾性的に圧縮され、溝7の係合面7a,7bに突起8の係合面8a,8bが接触する。突起8が溝7内に完全に入り込むと、両者の係合面7a,7b,8a,8b同士が接触し、駆動軸5に対し回転工具3bの伝動軸4が動力的に連結されることになる。
その後、駆動軸5が回転すると、実施の形態1の場合と同様に、動力がクラッチ装置18、伝動軸4、かさ歯車9a,9b、スピンドル15を介し刃物2に伝達され、刃物2が図示しないワークに対して所望の加工を行う。
駆動軸5と伝動軸4の回転中、溝7の係合面7a,7bに突起8のバネ部22が弾性変形による弾性力によって接触していることから、駆動軸5の回転が回転工具3bの伝動軸4に滑らかに伝達される。その結果、振動、騒音等が低減し、加工精度が向上する。
その他、この実施の形態4において実施の形態1〜3と同じ部分には同一の符号を付して示し、詳細な説明を省略する。
<実施の形態5>
図19乃至図20に示すように、この実施の形態5におけるクラッチ装置においても、駆動軸5側に溝7が形成され、伝動軸4側に突起8が形成される。
しかし、この実施の形態5では、実施の形態2と同様にして、突起8の係合面8a,8bに平行に延びるすり割り26によって突起8から除肉されることにより、突起8にバネ部26a,26bが形成され、さらに、実施の形態1と同様にして、駆動軸5の溝7側にも、二片のバネ部19a,19bが形成される。
突起8と溝7との係合時に、それらの係合面8a,8b,7a,7bに対し図19中、矢印a,bで示す略垂直方向に、バネ部19a,19b,26a,26bが各々弾性変形することになる。
ターレット1の旋回によって、回転工具3bの駆動軸5の溝7内に伝動軸4の突起8が入り込もうとすると、突起8側のバネ部26a,26bが図19に示した締め代γの一部だけ弾性的に圧縮され、また、溝側のバネ部19a,19bも締め代γの残部だけ弾性的に拡開し、溝7の係合面7a,7bが突起8の係合面8a,8bに接触する。突起8が溝7内に完全に入り込むと、両者の係合面7a,7b,8a,8b同士が接触し、駆動軸5に対し回転工具3bの伝動軸4が動力的に連結されることになる。
その後、駆動軸5が回転すると、実施の形態1の場合と同様にして、動力がクラッチ装置18、伝動軸4、かさ歯車9a,9b、スピンドル15を介し刃物2に伝達され、刃物2が図示しないワークに対して所望の加工を行う。
駆動軸5と伝動軸4の回転中、溝7の係合面7a,7bに突起8の係合面8a,8bが、バネ部8a,8b,19a,19bの弾性変形による弾性力によって接触していることから、駆動軸5の回転が回転工具3bの伝動軸4に滑らかに伝達される。その結果、振動、騒音等が低減し、加工精度が向上する。
その他、この実施の形態5において実施の形態1〜4と同じ部分には同一の符号を付して示し、詳細な説明を省略する。
なお、本発明は上記実施の形態1〜5に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々変更可能である。例えば、実施の形態1〜5では、突起が伝動軸側に設けられ、溝が駆動軸側に設けられるが、溝を伝動軸側に設け、突起を駆動軸側に設けるようにすることも可能である。
本発明の実施の形態1に係るクラッチ装置を備えた旋盤の要部を示す立面図である。 図1中、II−II線矢視断面図である。 図1中、III−III線矢視断面図である。 図2中、IV部分の斜視図である。 図4中、クラッチ装置の突起と溝とを分離して示す正面図である。 駆動軸の先端の平面図である。 伝動軸の先端の平面図である。 伝動軸の先端の正面図である。 本発明の実施の形態2に係るクラッチ装置を示す斜視図である。 クラッチ装置の突起と溝とを分離して示す正面図である。 伝動軸の先端の平面図である。 駆動軸の先端の平面図である。 本発明の実施の形態3に係るクラッチ装置を示す斜視図である。 クラッチ装置の突起と溝とを分離して示す正面図である。 伝動軸の先端の平面図である。 (A)は本発明の実施の形態4に係るクラッチ装置を示す斜視図、(B)はバネ部の形成過程を示す斜視図である。 クラッチ装置の突起と溝とを分離して示す正面図である。 伝動軸の先端の平面図である。 本発明の実施の形態5に係るクラッチ装置の突起と溝とを分離して示す正面図である。 伝動軸の先端の平面図である。 従来のクラッチ装置を示す立面図である。
符号の説明
3a,3b…回転工具
4…伝動軸
5…駆動軸
7…溝
7a,7b,8a,8b…係合面
8…突起
18…クラッチ装置
19…貫通孔
19a,19b,20a,20b,21a,21b,22,26a,26b…バネ部
20,26…すり割り
21,23…縦穴
24…横すり割り
25…縦すり割り

Claims (7)

  1. 工作機械の駆動軸と回転工具の伝動軸とのいずれか一方にほぞ状の突起を有し、他方に上記突起が係脱可能に嵌まり込む溝を有した回転工具のクラッチ装置において、上記突起側と上記溝側の一方又は双方に除肉によってバネ部が形成され、上記突起と上記溝との係合時にそれらの係合面に対し略垂直方向に上記バネ部が弾性変形するようにしたことを特徴とする回転工具のクラッチ装置。
  2. 請求項1に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記溝の底が除肉されることによって、上記溝側にバネ部が形成されたことを特徴とする回転工具のクラッチ装置。
  3. 請求項1に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記突起が上記係合面に平行に延びるすり割りで除肉されることによって、上記突起側にバネ部が形成されたことを特徴とする回転工具のクラッチ装置。
  4. 請求項1に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記突起の係合面に凸状湾曲面が形成され、上記駆動軸又は上記伝動軸の軸心に平行に上記凸状湾曲面を掠めるように伸びる縦穴によって上記突起が除肉されることにより、上記突起側にバネ部が形成されたことを特徴とする回転工具のクラッチ装置。
  5. 請求項1に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記突起の両端近傍における両係合面に凸状湾曲面が形成され、上記駆動軸又は上記伝動軸の軸心に平行に上記凸状湾曲面を掠めるように伸びる縦穴によって上記突起の両端が除肉され、上記駆動軸又は上記伝動軸の軸心に垂直に上記縦穴を横断するように伸びる横すり割りによって上記突起の両端が除肉されることにより、上記突起の両端にバネ部が形成されたことを特徴とする回転工具のクラッチ装置。
  6. 請求項5に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記縦穴と上記横すり割りとで上記突起の両端に形成されたリング部が縦すり割りによって除肉されることにより、上記突起の両端にバネ部が形成されたことを特徴とする回転工具のクラッチ装置。
  7. 請求項1に記載の回転工具のクラッチ装置において、上記突起側と上記溝側の双方がそれぞれ除肉されることによって、上記突起側と上記溝側の双方にそれぞれバネ部が形成されたことを特徴とする回転工具のクラッチ装置。
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