JP2009297760A - シャフトの撓み矯正機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】撓みを精度良く矯正し、強度も向上させることができるシャフトの撓み矯正機構を提供する。
【解決手段】筒状で鋼鉄製のメインシャフト11と、このメインシャフト11の両端に溶接により固着される鋼鉄製の連結部材21と、この連結部材21の一方である第一連結部材に一端部が嵌合させられて固着され、貫通部31aが連結部材21の他方である第二連結部材212を貫通させられるとともに、メインシャフト11の矯正される一側111から少なくとも中心軸よりも離れた位置であって、メインシャフト11内に配設される鋼鉄製のサブシャフト31と、第二連結部材212を貫通するサブシャフト31の貫通部31aに設けられたナット41aと、からなるシャフト1の撓み矯正機構により、ナット41aを操作することのみで、メインシャフト11の軸方向の一側111の撓みを矯正する。
【選択図】図2
【解決手段】筒状で鋼鉄製のメインシャフト11と、このメインシャフト11の両端に溶接により固着される鋼鉄製の連結部材21と、この連結部材21の一方である第一連結部材に一端部が嵌合させられて固着され、貫通部31aが連結部材21の他方である第二連結部材212を貫通させられるとともに、メインシャフト11の矯正される一側111から少なくとも中心軸よりも離れた位置であって、メインシャフト11内に配設される鋼鉄製のサブシャフト31と、第二連結部材212を貫通するサブシャフト31の貫通部31aに設けられたナット41aと、からなるシャフト1の撓み矯正機構により、ナット41aを操作することのみで、メインシャフト11の軸方向の一側111の撓みを矯正する。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば、A0、A1の用紙などに対して記録(印字)を行う大型のインクジェットプリンタにおいて、プリンタヘッドを案内するシャフトの撓みを容易かつ確実に矯正することができ、強度も向上させることができるシャフトの撓み矯正機構に関する。
一般に、コンピュータ、ワードプロセッサ等の出力装置として、インクジェットプリンタが用いられている。
インクジェットプリンタは、一般に、土台となるベースに複数の支持台が設られ、これらの支持台にシャフトが取り付けられて、印字部を有するプリンタヘッドがシャフト上を可往復動できるように装着されて構成されている。そして、プリンタヘッドの印字部が精度良く印字するためには、印字部により印字される印字面とシャフトとが平行となるように設定されなければならず、従来、支持台の位置を微調整するとともに、シャフトの部品精度を高めることで、その平行を保持している。しかし、A0、A1の記録用紙あるいは、さらに大型の記録用紙に印字する大型のインクジェットプリンタでは、シャフトの長さ寸法が1メートルを超えるものがあり、シャフトがその自重で撓んでしまい、印字面に対して平行を保持することができないという問題が生じている。また、ベースの歪みの影響によりシャフトが支持台間で波打った状態になって取り付けられる場合もあり、この場合にも印字面に対して平行を保持することができないという問題がある。
このような問題に対し、例えば、下記の特許文献1および特許文献2にてそれぞれ、シャフトを印字面に対して平行に保持するための仕組みが提案されている。
特開平8−300762号公報
特開2001−121776号公報
特許文献1には、サーマルヘッドを搭載したキャリッジが配設されるキャリッジシャフトを印刷時の変形方向と逆方向に撓ませて保持する撓み用支持板が、プリンタフレームに配設されてキャリッジシャフトが補強されることにより、サーマルヘッドがプラテンに圧接された状態で、キャリッジシャフトが変形することを防止して適正な印字を行うことができる熱転写プリンタに係る発明が提案されている。
特許文献2には、プラテンおよびメインシャフトに対して平行にサブシャフトを配設し、このサブシャフトによりサーマルヘッド(キャリッジ)がプラテンに圧接する際に生じる反作用力を受けることにより、または、キャリッジを上記サブシャフトにサブ軸受けを介して摺動自在に取り付けることにより、サーマルヘッドの圧接力の反作用力に対してサブシャフトがキャリッジ又はサブ軸受けを介して対抗するようにして、メインシャフトに加わる反作用を軽減させ、メインシャフトが撓んでしまうのを防止することができる熱転写プリンタに係る発明が提案されている。
すなわち、上記特許文献1では、撓み用支持板を用いてキャリッジシャフトを補強し、特許文献2では、サブシャフト又はサブ軸受けを用いることでメインシャフトを補強し、キャリッジシャフト又はメインシャフトを印字面に対して平行を保持する仕組みが開示されている。
しかし、上記特許文献1又は特許文献2に開示された発明は、キャリッジシャフト又はメインシャフトを補強することにより、キャリッジシャフト又はメインシャフトが撓むのを防止しているに過ぎず、過度な負荷がかかったり、経時的な変形等により、一旦、シャフトが撓んでしまうと、シャフトを印字面に対して平行となる状態に少なくとも精度良く回復することができないという問題がある。このため、一旦、シャフトが撓んでしまうと交換の必要性があり、不経済であるという問題が生じている。また、ベースの歪みが影響して支持台間でシャフトが波打った状態になる場合に対応することができないという問題もある。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、一旦、シャフトが撓んでしまっても、印字面に対して平行となる状態に精度良く回復することができるように、シャフトの撓みを矯正することで、印字面に対して平行を保持しつつ、強度も向上させることができるシャフトの撓み矯正機構を提案する。そして、簡便な作業で、プリンタヘッドを案内するシャフトの撓みを容易かつ確実に矯正することができ、さらに、撓んだシャフトを矯正することができるので、シャフトの交換を寿命等の必要最低限に抑えて低コスト化にも貢献することができるシャフトの撓み矯正機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、シャフトの軸方向の一側の撓みを矯正するシャフトの撓み矯正機構であって、矯正する対象としてのメインシャフトと、このメインシャフトの両端に固着される連結部材と、この連結部材の一方に一端部が固着され、他端部が前記連結部材の他方を貫通するとともに、前記メインシャフトの矯正される軸方向の一側から少なくとも中心軸より離れた位置に配設されるサブシャフトと、前記連結部材の他方を貫通する前記サブシャフトの他端部に設けられる矯正操作部材と、からなり、前記矯正操作部材が操作され、前記サブシャフトが軸方向に引っ張られることにより、前記連結部材を介して前記メインシャフトの矯正される軸方向の一側と逆側の他側に圧縮の応力が伝わり、前記連結部材を介して前記メインシャフトの矯正される軸方向の一側に引っ張りの応力が伝わって、前記メインシャフトの軸方向の一側の撓みが矯正される、ことを特徴とする。
特に、メインシャフトが筒状であり、サブシャフトがメインシャフトの筒内に配設されることが好ましい。
また、メインシャフトが外周の軸方向に溝が設けられた棒状であり、サブシャフトがメインシャフトの外周の軸方向に設けられた溝に嵌められて配設されても好ましい。
また、メインシャフトの外にサブシャフトが配設されてもよい。
本発明は、矯正する対象としてのメインシャフトと、このメインシャフトの両端に固着される連結部材と、この連結部材の一方に一端部が固着され、他端部が連結部材の他方を貫通するとともに、メインシャフトの矯正される軸方向の一側から少なくとも中心軸より離れた位置に配設されるサブシャフトと、連結部材の他方を貫通するサブシャフトの他端部に設けられる矯正操作部材と、からなるシャフトの軸方向の一側の撓みを矯正するシャフトの撓み矯正機構であって、矯正操作部材が操作され、サブシャフトが軸方向に引っ張られることにより、連結部材を介してメインシャフトの矯正される軸方向の一側と逆側の他側に圧縮の応力が伝わり、連結部材を介してメインシャフトの矯正される軸方向の一側に引っ張りの応力が伝わって、メインシャフトの軸方向の一側の撓みが矯正されるものであるので、メインシャフトの軸方向の一側を矯正することができることにより、例えば、一旦、シャフトが撓んでしまっても、シャフトを印字面に対して平行となる状態に精度良く回復することができる。さらに、サブシャフトが軸方向に引っ張られる応力と、連結部材を介してメインシャフトの矯正される軸方向の一側と逆側の他側に伝わる圧縮の応力と、が均衡した応力となって存在するため、この均衡した応力によりメインシャフトの強度向上に寄与することができる。また、撓んだメインシャフトを矯正するのが、矯正操作部材を操作するのみという簡便な作業で済ますことができる。また、シャフトを印字面に対して平行となる状態に精度良く回復することができるので、シャフトの交換を寿命等の必要最低限に抑えて低コスト化にも貢献することができる。
特に、メインシャフトを筒状とし、サブシャフトをメインシャフトの筒内に配設すれば、上記効果に加え、例えば、外観が従来に比べて矯正操作部材が付加されたことのみ異なるシャフトとなるので、従来のプリンタにも非常に高い確率で適用することができる。したがって、本発明のシャフトの撓み矯正機構の効果を低コストで導入することが可能となる。
また、メインシャフトを外周の軸方向に溝が設けられた棒状とし、サブシャフトをメインシャフトの外周の軸方向に設けられた溝に配設しても、上記効果に加え、例えば、外観が従来に比べて矯正操作部材が付加されたことのみ異なるシャフトとなるので、従来のプリンタにも非常に高い確率で適用することができる。したがって、本発明のシャフトの撓み矯正機構の効果を低コストで導入することが可能となる。
また、メインシャフトの外にサブシャフトを配設すると、メインシャフトから離れた位置にサブシャフトを配置することができることにより、力点と作用点との間の距離が大きいため、テコの原理により小さな応力で大きな応力を作用させることができるので、使い勝手の良いシャフトの撓み矯正機構を提供することができる。
本発明は、矯正する対象としてのメインシャフトと、このメインシャフトの両端に固着される連結部材と、この連結部材の一方に一端部が固着され、他端部としての貫通部が連結部材の他方を貫通するとともに、メインシャフトの矯正される軸方向の一側から少なくとも中心軸より離れた位置に配設されるサブシャフトと、連結部材の他方を貫通するサブシャフトの貫通部に設けられる矯正操作部材と、からなるメインシャフトの軸方向の一側の撓みを矯正するシャフトの撓み矯正機構であって、矯正操作部材が操作され、サブシャフトが軸方向に引っ張られることにより、連結部材を介してメインシャフトの矯正される軸方向の一側と逆側の他側に圧縮の応力が伝わり、連結部材を介してメインシャフトの矯正される軸方向の一側に引っ張りの応力が伝わって、メインシャフトの軸方向の一側の撓みが矯正されるものである。特に、サブシャフトが引っ張られる応力と、連結部材を介してメインシャフトの矯正される軸方向の一側と逆側の他側に伝わる圧縮の応力とが均衡した応力となって存在し、この均衡した応力によりメインシャフトの強度が向上している。なお、サブシャフトの軸方向の引っ張りの応力は、矯正操作部材を操作するのみで与えるものである。
ここで、本発明に係るシャフトの撓み矯正機構に用いられる各部品について、メインシャフトやサブシャフト、連結部材、矯正操作部材は、使用態様に見合ったヤング率の大きな材質を用いることが望ましいが、金属製のものに限らず、樹脂製、木製のもの等を適宜用いることが可能である。
また、矯正操作部材は、ナット又はネジを使用することが使い勝手の観点から望ましいが、操作によりサブシャフトを軸方向に引っ張ることが可能な部材であれば、適宜適用することが可能である。
メインシャフトと連結部材との固着の方法は、サブシャフトが軸方向に引っ張られることにより発生する応力が、連結部材を介してメインシャフトに適切に伝わる方法であればよく、下記するように、例えば、溶接等により行うことが望ましい。
また、矯正操作部材は、ナット又はネジを使用することが使い勝手の観点から望ましいが、操作によりサブシャフトを軸方向に引っ張ることが可能な部材であれば、適宜適用することが可能である。
メインシャフトと連結部材との固着の方法は、サブシャフトが軸方向に引っ張られることにより発生する応力が、連結部材を介してメインシャフトに適切に伝わる方法であればよく、下記するように、例えば、溶接等により行うことが望ましい。
以下、本発明に係るいくつかの実施形態について図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明に係るシャフトの撓み矯正機構の一の実施形態(第1実施例)を示す要部斜視図、図2は、図1におけるメインシャフト、サブシャフト、連結部材、矯正操作部材の位置関係を示す説明図、図3は、本発明に係るシャフトの撓み矯正機構の一の実施形態が適用されたインクジェットプリンタの斜視図である。
図4は、本発明に係るシャフトの撓み矯正機構の他の実施形態(第2実施例)を示す要部斜視図、図5は、本発明に係るシャフトの撓み矯正機構のさらに他の実施形態(第3実施例)を示す要部斜視図である。
図4は、本発明に係るシャフトの撓み矯正機構の他の実施形態(第2実施例)を示す要部斜視図、図5は、本発明に係るシャフトの撓み矯正機構のさらに他の実施形態(第3実施例)を示す要部斜視図である。
(第1実施例)
第1実施例に係るシャフト1の撓み矯正機構は、図1に示す通り、矯正の対象となる金属製、例えば、鋼鉄製のメインシャフト11と、このメインシャフト11の両端に溶接により固着される、金属製、例えば、鋼鉄製の連結部材21(図示されない第一連結部材および第二連結部材212)と、この連結部材21の一方である第一連結部材に図示されない一端部が嵌合させられて固着され、他端部としての貫通部31aが連結部材21の他方である第二連結部材212を貫通させられるとともに、メインシャフト11の矯正される一側111から少なくとも中心軸よりも離れた位置に配設される、金属製、例えば、鋼鉄製であって、メインシャフト11に比して小径のサブシャフト31と、第二連結部材212を貫通するサブシャフト31の貫通部31aに設けられた矯正操作部材としてのナット41aとからなる。
第1実施例に係るシャフト1の撓み矯正機構は、図1に示す通り、矯正の対象となる金属製、例えば、鋼鉄製のメインシャフト11と、このメインシャフト11の両端に溶接により固着される、金属製、例えば、鋼鉄製の連結部材21(図示されない第一連結部材および第二連結部材212)と、この連結部材21の一方である第一連結部材に図示されない一端部が嵌合させられて固着され、他端部としての貫通部31aが連結部材21の他方である第二連結部材212を貫通させられるとともに、メインシャフト11の矯正される一側111から少なくとも中心軸よりも離れた位置に配設される、金属製、例えば、鋼鉄製であって、メインシャフト11に比して小径のサブシャフト31と、第二連結部材212を貫通するサブシャフト31の貫通部31aに設けられた矯正操作部材としてのナット41aとからなる。
特に、図2に示す通り、メインシャフト11は、中空の筒状である。サブシャフト31は、メインシャフト11の矯正される軸方向の一側111から少なくとも中心軸よりも離れた位置であって、且つ、メインシャフト11の筒内に配設されている。
連結部材21は、第一連結部材と第二連結部材212とが共に、軸方向断面視凸状であり、突出した連結部分21aが、メインシャフト11の筒状の内壁にぴったりと嵌る構造を有している。また、第二連結部材212には、サブシャフト31の貫通部31aが貫通する孔212bが設けられ、第一連結部材には、サブシャフト31の一端部が嵌合かつ固着する図示されない孔がそれぞれ形成されている。なお、第一連結部材の孔と第二連結部材212の孔212bは同径であってもよい。すなわち、第一連結部材と第二連結部材212とは、便宜上区別しているに過ぎず、相互に入れ替え可能なものである。
連結部材21は、第一連結部材と第二連結部材212とが共に、軸方向断面視凸状であり、突出した連結部分21aが、メインシャフト11の筒状の内壁にぴったりと嵌る構造を有している。また、第二連結部材212には、サブシャフト31の貫通部31aが貫通する孔212bが設けられ、第一連結部材には、サブシャフト31の一端部が嵌合かつ固着する図示されない孔がそれぞれ形成されている。なお、第一連結部材の孔と第二連結部材212の孔212bは同径であってもよい。すなわち、第一連結部材と第二連結部材212とは、便宜上区別しているに過ぎず、相互に入れ替え可能なものである。
次に、本発明(第1実施例)に係るシャフトの撓み矯正機構が、例えば、A0、A1の記録用紙あるいは、さらに大型の記録用紙に印字する大型のインクジェットプリンタに適用され、シャフト(メインシャフト)がその自重で撓んでしまい、印字面に対して平行を保持することができなくなった場合の本発明の実施方法を、図3に基づいて説明する。
インクジェットプリンタAは、土台となるベースBに複数の支持台Cが設けられ、これらの支持台Cに本発明に係るシャフトの撓み矯正機構を備えるシャフト1が取り付けられ、印字部を有するヘッドDがシャフト1上を可往復動できるように装着されて構成されている。しかし、この場合、シャフト1は、その自重で下向きに撓んでしまい、シャフト1がヘッドDの印字部により印字される印字面に対して平行を保持することができなくなっている。そこで、実施者は、矯正操作部材としてのナット41aを螺合又は螺出する操作を行い、サブシャフト31の軸方向に引っ張りの応力を与える。
その結果、サブシャフト31が軸方向に引っ張られると、その応力が連結部材21(第一連結部材211および第二連結部材212)に伝わる。続いて、連結部材21は、メインシャフト11の矯正される軸方向の一側111と逆側の他側112に圧縮の応力を、矯正される軸方向の一側111に引っ張りの応力をそれぞれ与える。そうすると、メインシャフト11の矯正される軸方向の一側111には、引っ張りの応力により上向きの力が働き、シャフト1の自重で生じた下向きの撓みが矯正される。すなわち、一旦、シャフト1が撓んでしまっても、ナット41aを螺合又は螺出する操作をすれば、シャフト1が印字面に対して平行となる状態に精度良く回復する。
その結果、サブシャフト31が軸方向に引っ張られると、その応力が連結部材21(第一連結部材211および第二連結部材212)に伝わる。続いて、連結部材21は、メインシャフト11の矯正される軸方向の一側111と逆側の他側112に圧縮の応力を、矯正される軸方向の一側111に引っ張りの応力をそれぞれ与える。そうすると、メインシャフト11の矯正される軸方向の一側111には、引っ張りの応力により上向きの力が働き、シャフト1の自重で生じた下向きの撓みが矯正される。すなわち、一旦、シャフト1が撓んでしまっても、ナット41aを螺合又は螺出する操作をすれば、シャフト1が印字面に対して平行となる状態に精度良く回復する。
したがって、本発明は、矯正操作部材としてのナット41aを螺合又は螺出する操作のみで、例えば、サブシャフト31を軸方向に引っ張ることを通じ、連結部材21を介してメインシャフト11の矯正される軸方向の一側111の逆側の他側112に圧縮の応力を、矯正される軸方向の一側111に引っ張りの応力を伝えて、メインシャフト11の矯正される軸方向の一側111を矯正することができる。このため、一旦、撓んだシャフト1であっても、シャフト1を印字面に対して平行となる状態に精度良く回復することができる。さらに、サブシャフト31が軸方向に引っ張られる応力と、連結部材21を介してメインシャフト11の矯正される軸方向の一側111と逆側の他側112に伝わる圧縮の応力とが均衡した応力となって存在するため、この均衡した応力によりメインシャフト11(シャフト1)の強度向上に寄与することができる。また、シャフト1を印字面に対して平行となる状態に精度良く回復することができるので、シャフト1の交換を寿命等の必要最低限に抑えて低コスト化にも貢献することができる。
(第2実施例)
第2実施例に係るシャフト1の撓み矯正機構において、上記第1実施例と異なる点は、図4に示す通り、メインシャフト12が、外周の軸方向において溝12aが設けられた棒状であって、この溝12aにサブシャフト32が嵌められるようにして配設されて構成されていることである。また、メインシャフト12と連結部材22との接触面が、相互に全面にわたって固着されていることである。
なお、ナット42aの螺合又は螺出の操作により、サブシャフト32の軸方向に引っ張りの応力が与えられることを通じて、連結部材22を介して伝わる応力は、メインシャフト12の外周の軸方向に設けられた溝12a側が圧縮の応力であり、その逆側に相当する矯正される軸方向の一側121が引っ張りの応力である。
すなわち、本実施例においても、一旦、シャフト1が撓んでしまった後において、ナット42aを操作するのみという簡便な作業で、シャフト1を印字面に対して平行となる状態に精度良く回復することが可能となる。
第2実施例に係るシャフト1の撓み矯正機構において、上記第1実施例と異なる点は、図4に示す通り、メインシャフト12が、外周の軸方向において溝12aが設けられた棒状であって、この溝12aにサブシャフト32が嵌められるようにして配設されて構成されていることである。また、メインシャフト12と連結部材22との接触面が、相互に全面にわたって固着されていることである。
なお、ナット42aの螺合又は螺出の操作により、サブシャフト32の軸方向に引っ張りの応力が与えられることを通じて、連結部材22を介して伝わる応力は、メインシャフト12の外周の軸方向に設けられた溝12a側が圧縮の応力であり、その逆側に相当する矯正される軸方向の一側121が引っ張りの応力である。
すなわち、本実施例においても、一旦、シャフト1が撓んでしまった後において、ナット42aを操作するのみという簡便な作業で、シャフト1を印字面に対して平行となる状態に精度良く回復することが可能となる。
(第3実施例)
第3実施例に係るシャフト1の撓み矯正機構において、上記第1実施例と異なる点は、図5に示す通り、メインシャフト13の外部にサブシャフト33に配設され、また、メインシャフト13は棒状で構成されていることである。なお、連結部材23は、サブシャフト33の一端部が嵌合かつ固着する孔、又は貫通部(他端部)33aの貫通する孔23bを有し、メインシャフト13がその接触面において、全面にわたって固着されている。
そして、本実施例においても、一旦、シャフト1が撓んでしまった後において、ナット43aを操作するのみという簡便な作業で、シャフト1を印字面に対して平行となる状態に精度良く回復することが可能となる。
第3実施例に係るシャフト1の撓み矯正機構において、上記第1実施例と異なる点は、図5に示す通り、メインシャフト13の外部にサブシャフト33に配設され、また、メインシャフト13は棒状で構成されていることである。なお、連結部材23は、サブシャフト33の一端部が嵌合かつ固着する孔、又は貫通部(他端部)33aの貫通する孔23bを有し、メインシャフト13がその接触面において、全面にわたって固着されている。
そして、本実施例においても、一旦、シャフト1が撓んでしまった後において、ナット43aを操作するのみという簡便な作業で、シャフト1を印字面に対して平行となる状態に精度良く回復することが可能となる。
ここで、上記実施例では、自重等により撓んだシャフトを、印字面に対して平行となる状態に精度良く回復するためにシャフトを矯正する実施例を例示して説明したが、本発明に係るシャフトの撓み矯正機構は、矯正操作部材を操作して故意にシャフトを撓ませた状態をつくり、この状態のシャフトをプリンタに適用することで、ベースの歪みが影響して支持台間でシャフトが波打った状態になるのを回避する手段としても適用することができる。
また、メインシャフトにつき、軸方向の一側側をヤング率の大きな材質で、軸方向の他側側を相対的にヤング率の小さな材質で、それぞれ構成した場合には、メインシャフトの矯正される軸方向の一側から少なくとも中心軸よりも離れた位置に配設しなければならないという要件が不必要となる。
なお、矯正操作部材は、矯正することができるシャフトの軸方向の一側を確認する目印にもなるという効果を有している。
以上、本発明についていくつかの実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施例では、本発明に係るシャフトの撓み矯正機構を、いずれもプリンタのシャフトの撓みを矯正することに適用した例を説明したが、本発明が適用できる範囲は、プリンタの技術分野に限られず、シャフトが撓むことにより問題が生じている技術分野のいずれにおいても、適用することができるものである。
1 シャフト
11 メインシャフト
111 軸方向の一側
112 他側
12 メインシャフト
121 軸方向の一側
12a 溝
13 メインシャフト
21 連結部材
21a 連結部分
211 第一連結部材
212 第二連結部材
212b 孔
22 連結部材(円板)
22b 孔
23 連結部材(長円板)
23b 孔
31 サブシャフト
31a 貫通部(他端部)
32 サブシャフト
32a 貫通部(他端部)
33 サブシャフト
33a 貫通部(他端部)
41a ナット(矯正操作部材)
42a ナット(矯正操作部材)
43a ナット(矯正操作部材)
A インクジェットプリンタ
B ベース
C 支持台
D ヘッド
11 メインシャフト
111 軸方向の一側
112 他側
12 メインシャフト
121 軸方向の一側
12a 溝
13 メインシャフト
21 連結部材
21a 連結部分
211 第一連結部材
212 第二連結部材
212b 孔
22 連結部材(円板)
22b 孔
23 連結部材(長円板)
23b 孔
31 サブシャフト
31a 貫通部(他端部)
32 サブシャフト
32a 貫通部(他端部)
33 サブシャフト
33a 貫通部(他端部)
41a ナット(矯正操作部材)
42a ナット(矯正操作部材)
43a ナット(矯正操作部材)
A インクジェットプリンタ
B ベース
C 支持台
D ヘッド
Claims (4)
- シャフトの軸方向の一側の撓みを矯正するシャフトの撓み矯正機構であって、
矯正する対象としてのメインシャフトと、
このメインシャフトの両端に固着される連結部材と、
この連結部材の一方に一端部が固着され、他端部が前記連結部材の他方を貫通するとともに、前記メインシャフトの矯正される軸方向の一側から少なくとも中心軸より離れた位置に配設されるサブシャフトと、
前記連結部材の他方を貫通する前記サブシャフトの他端部に設けられる矯正操作部材と、
からなり、
前記矯正操作部材が操作され、前記サブシャフトが軸方向に引っ張られることにより、前記連結部材を介して前記メインシャフトの矯正される軸方向の一側と逆側の他側に圧縮の応力が伝わり、前記連結部材を介して前記メインシャフトの矯正される軸方向の一側に引っ張りの応力が伝わって、前記メインシャフトの軸方向の一側の撓みが矯正される、
ことを特徴とするシャフトの撓み矯正機構。 - 請求項1に記載のシャフトの撓み矯正機構において、
前記メインシャフトが、筒状であり、
前記サブシャフトが、前記メインシャフトの筒内に配設される、
ことを特徴とするシャフトの撓み矯正機構。 - 請求項1に記載のシャフトの撓み矯正機構において、
前記メインシャフトが、外周の軸方向に溝が設けられた棒状であり、
前記サブシャフトが、前記溝に嵌められて配設される、
ことを特徴とするシャフトの撓み矯正機構。 - 請求項1に記載のシャフトの撓み矯正機構において、
前記メインシャフトの外に前記サブシャフトが配設される、
ことを特徴とするシャフトの撓み矯正機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008156285A JP2009297760A (ja) | 2008-06-16 | 2008-06-16 | シャフトの撓み矯正機構 |
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JP2008156285A JP2009297760A (ja) | 2008-06-16 | 2008-06-16 | シャフトの撓み矯正機構 |
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JP (1) | JP2009297760A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20140030067A (ko) * | 2012-08-31 | 2014-03-11 | 세이코 엡슨 가부시키가이샤 | 잉크젯 기록 장치 |
-
2008
- 2008-06-16 JP JP2008156285A patent/JP2009297760A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20140030067A (ko) * | 2012-08-31 | 2014-03-11 | 세이코 엡슨 가부시키가이샤 | 잉크젯 기록 장치 |
KR102076005B1 (ko) | 2012-08-31 | 2020-02-11 | 세이코 엡슨 가부시키가이샤 | 잉크젯 기록 장치 |
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