JP2009295685A - 成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体基板などを加熱雰囲気中で成膜させる際には、昇温させるだけでも半導体基板には相当の反り(湾曲)が発生する。反りが原因で、基板上に成膜させた膜質の均質性が劣化したり、基板にクラックが発生しやすくなるなどの問題が起こる。
【解決手段】基板の主表面の上側と下側との両方から基板を加熱することにより、主表面の上側と下側との温度勾配(温度差)を小さくし、基板の反りを抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板の主表面上に薄膜を気相成長ないしは真空蒸着させる成膜装置に関するものであり、より特定的には、半導体基板の主表面上に薄膜を成膜させる際に、半導体ウェハの主表面が加熱により湾曲することを制御する成膜装置に関するものである。
基板、たとえば半導体基板の一方の主表面上に、半導体素子を形成させるために薄膜を成長させる際には、加熱しながら半導体基板の一方の主表面上を、形成させたい薄膜を構成する原料のガスに曝露させる方法が一般的に行なわれている。原料ガスとしてはたとえば、カチオンとなるIII族窒化物半導体の有機金属化合物や、アニオンとなるV族元素を含む原料ガスが用いられる。これらの原料ガスを、加熱された半導体基板の主表面上に供給することにより、半導体基板の一方の主表面上に薄膜を成長させる。
ここで、半導体基板を加熱する方法としては、従来から、III族窒化物半導体(非特許文献1)に示すように、たとえばRF加熱、抵抗加熱、赤外線ランプ加熱などの方法がある。加熱した半導体基板に上述した原料ガス(気相)を用いて薄膜を成長させる技術を気相成長といい、気相成長を行なうための装置には、半導体基板をセットし、半導体基板を加熱する部材としてのサセプタを備えている。非特許文献1において開示されている半導体基板を加熱する方法は、いずれもサセプタの上に、加熱させたい半導体基板をセットしている。
図6は、従来から用いられている気相成長による成膜装置の内部の概要を示す概略図である。図6に示すように、従来から用いられている気相成長による成膜装置100は基板、たとえば半導体基板10をセットするためのサセプタ1の主表面方向に対して下側(図6において、半導体基板10をセットした側と反対側の主表面に対向する方向)に、加熱部材としてのヒーター2を備えている。すなわちサセプタ1の下側から、サセプタ1および半導体基板10が加熱される。そしてサセプタ1の上側(図6において、半導体基板10をセットした側に対向する方向)には原料ガスを流すためのフローチャネル3が設置されている。ヒーター2がサセプタ1およびその上の半導体基板10を加熱しながら、フローチャネル3の一方の端部(上流側)に設置された、原料ガスノズル4から、成膜させたい薄膜を構成する原料ガスをフローチャネル3の内部に流し、半導体基板10の一方の主表面(図6に示す上側の主表面)がこの原料ガスを曝露できる状態にする。すると加熱された半導体基板10の主表面上には、供給された原料ガスにて構成される薄膜が成膜される。このとき、成膜装置100の内部の天井部(上側)に設置されたモジュール5から照射されるレーザー光を用いて、後述する半導体基板10の曲率、すなわち半導体基板10の主表面に沿った方向に関する湾曲の程度を測定することができる。
また、「取扱商品」(非特許文献2)においては、半導体基板としてのウェハは、昇温させるだけでも相当の反り(湾曲)が発生することをデータで示している。半導体基板の反りは、半導体基板の昇温により生じる熱の流れにより、半導体基板の上下側の温度差が現れるために発生するものである。
赤崎勇編書、「III族窒化物半導体」、培風館、1994年、p.147−165 ゛取扱商品″、[online]、丸文株式会社、[平成20年3月17日検索]、インターネット<http://www.marubun.jp/product/thinfilm/other/qgc18e0000000db3.html>
上述した薄膜を成長させるための成膜装置において、半導体基板をセットし、半導体基板を加熱する部材としてのサセプタは、現状、サセプタの上側に薄膜を成長させたい半導体基板をセットし、サセプタの下側にサセプタを加熱するためのヒーターを設置している。そして、サセプタをヒーターで下側から加熱することにより、サセプタの上側に設置された半導体基板を加熱する。そして、半導体基板の上側に、形成させたい薄膜を構成する原料のガスを流すという方法を用いている。なお、フェーズダウンの場合は、上述した場合と上下が逆になる。すなわち、サセプタの下側に薄膜を成長させたい半導体基板をセットし、サセプタの上側にサセプタを加熱するためのヒーターを設置している。そして、サセプタをヒーターで上側から加熱することにより、サセプタの下側に設置された半導体基板を加熱する。そして、半導体基板の下側に、形成させたい薄膜を構成する原料のガスを流すという方法を用いている。
以上の場合、たとえばサセプタの下側にヒーターが設置された場合は、ヒーターの熱がサセプタの下側から上側に伝わり、サセプタの上側にセットされた半導体基板の下側から上側に伝わる。さらに半導体基板の上方への輻射や、原料のガスへの伝熱により、熱が流れていく。すると、半導体基板の主表面方向に対する上下間に温度差が現れる。したがって、半導体基板であるウェハは、主表面に沿った方向に関して、反り(湾曲)を生じる。サセプタの下側にヒーターが設置された場合は、ウェハの下側の温度が上側の温度よりも高くなるため、ウェハの下側が凸(下に凸)になるように反りが発生する。また、たとえばフェーズダウンの場合のように、サセプタの上側にヒーターが設置された場合は、ウェハの上側の温度が下側の温度よりも高くなるため、ウェハの上側が凸(上に凸)になるように反りが発生する。
半導体基板であるウェハが、その主表面上に薄膜を成長している最中に反りを発生すると、ウェハの主表面とサセプタとの接触状況が、ウェハの主表面上の位置によって異なる。たとえば、サセプタの下側にヒーターが設置されていることによりウェハは下に凸になるように反りが発生した場合、ウェハの主表面の中央付近はサセプタと接触するが、主表面の縁部に近づくにつれてウェハとサセプタとの距離が大きくなる。したがってこの場合、ウェハの中央部分の温度がウェハの縁部の温度よりも高くなる。このようにして、ウェハの主表面上に温度分布が生じることにより、ウェハに成長させる薄膜の均質性が劣化することがある。
また、半導体基板であるウェハの主表面上に成長させる薄膜の種類によっては、たとえばシリコン(Si)基板の主表面上に窒化ガリウム(GaN)を気相成長させる場合などは、成膜後のウェハの反り(下に凸になる反り)が大きくなると、ウェハにクラックが発生することがある。以上のように、ウェハの主表面に沿った方向に関して上側と下側との間に熱の移動や温度差が発生することにより、ウェハの反り、均質性の劣化、場合によってはクラックの発生といった問題が発生することがある。
本発明は、上述した問題を解決するために鑑みなされたものであり、その目的は、半導体基板の主表面上に薄膜を成膜させる際に、半導体基板の主表面が加熱により湾曲することを制御する成膜装置を提供することである。
本発明における成膜装置は、基板を保持するサセプタと、サセプタの一方の主表面に対向するように配置された第1の加熱部材と、サセプタの、一方の主表面と反対側に位置する他方の主表面に対向するように配置された第2の加熱部材と、第1の加熱部材および第2の加熱部材のそれぞれの加熱温度を独立に制御可能な制御部とを備える。
上述したようにサセプタの一方の主表面に対向するように配置された第1の加熱部材と、サセプタの一方の主表面と反対側に位置する他方の主表面に対向するように配置された第2の加熱部材とを備えた成膜装置を用いることにより、サセプタの一方の主表面上にセットされた半導体基板は、上側と下側との両方から加熱部材により加熱されることが可能になる。すると、半導体基板の上側もしくは下側のいずれか一方にのみ加熱部材を設けて加熱させた場合に比べて、上側と下側との温度差が小さくなる。このため、半導体基板の上側もしくは下側のいずれか一方にのみ加熱部材を設けて加熱させた場合に比べて、半導体基板に薄膜を成長させたときの反りの量を小さくすることができる。また、半導体基板の上側と下側との温度差を小さくして、半導体基板の反りの量を小さくすることにより、半導体基板の温度均一性を向上させ、成膜させた薄膜を、半導体基板の主表面上全体にわたってほぼ均質化させることができる。
また、本発明における成膜装置は、基板を保持するサセプタと、サセプタの一方の主表面に対向するように配置された第1の加熱部材と、サセプタの、一方の主表面と反対側に位置する他方の主表面に対向するように配置された第2の加熱部材と、第1の加熱部材および第2の加熱部材のそれぞれの加熱温度を独立に制御可能な制御部とを備えるが、第1の加熱部材および第2の加熱部材は、一方のみを加熱することも、両方を加熱することも可能である。すなわち、本発明における成膜装置は、第1の加熱部材または第2の加熱部材のいずれか一方のみを加熱することによっても、良好な成膜が可能な能力を有している。したがって、成膜装置の内部における熱の流れを任意に制御することができる。
また、半導体基板の反りを小さくすることにより、半導体基板にクラックが発生する可能性を小さくすることができる。さらに、半導体基板の主表面方向に対して一方と他方との両方の主表面に対向するように加熱部材を配置することにより、半導体基板の主表面に対向する雰囲気中の原料ガスの、温度差による濃度勾配が小さくなるとともに、原料ガスの対流の発生を抑制させることができる。このため、成膜させた薄膜の膜質を向上させることができる。
また、本発明における成膜装置は基板の曲率または反りを測定する測定部をさらに備え、基板の曲率または反りを測定した結果に応じて、第1の加熱部材および第2の加熱部材のそれぞれの加熱温度を制御部にて独立に制御する機能をさらに備えていてもよい。以上のような機能を備えることにより、半導体基板の曲率の量や向きをリアルタイムで測定しながら、その測定結果を制御部から第1の加熱部材および第2の加熱部材にフィードバックし、半導体基板の曲率を小さくするように第1の加熱部材および第2の加熱部材の温度をリアルタイムで制御することができる。曲率を小さくすれば反りを小さくすることができるため、以上により、半導体基板の反りをさらに小さくすることができる。また、成膜中の半導体基板の曲率を測定する代わりに、たとえばレーザー光を用いて成膜中の半導体基板の反りを測定することも可能であり、上述した曲率の代わりに反りを用いて制御することもできる。
本発明においては、上述したサセプタおよび加熱部材を用いて、半導体基板の加熱を行なうが、加熱しながら半導体基板の一方の主表面上を、形成させたい薄膜を構成する成分の原料ガスを供給する。このような方法(気相成長)を用いることにより、半導体基板の結晶面に揃えた結晶配列の高品質な薄膜を形成させることができる。上述した方法(気相成長)を用いるための原料ガスとして、たとえば、塩化物ガスや、非金属材料の水素化物ガスを用いてもよい。あるいは、有機金属化合物の蒸気を用いてもよい。
また、上述したサセプタおよび加熱部材を用いて半導体基板を加熱しながら、基板の一方の主表面上に成膜させたい、たとえばIII族窒化物半導体の薄膜を構成する成分の蒸気を真空中で堆積させる、真空蒸着による方法を用いてもよい。この方法を用いることにより、成膜の速度を遅くさせることや、成膜しながら薄膜のその場観察を行なうことができる。
本発明の成膜装置によれば、基板に反りやクラックが発生する可能性を小さくし、成長させた薄膜の膜質を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態が説明される。なお、各実施の形態において、同一の機能を果たす部位には同一の参照符号が付されており、その説明は、特に必要がなければ、繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における気相成長による成膜装置の内部の概要を示す断面概略図である。図1に示すように、本発明の実施の形態1における気相成長による成膜装置200は基板、たとえば半導体基板10であるウェハをセットするためのサセプタ1の上側に、サセプタ1の上側の主表面に対向するように配置された第1の加熱部材としてのヒーター7を備えている。また、図1に示すように、サセプタ1の上側に存在するヒーター7と、サセプタ1とに挟まれた領域には加熱治具6が配置されている。なお、ここで主表面とは、たとえば半導体基板10やサセプタ1などの表面のうち最も面積の大きい、水平方向に沿った方向にセットされている表面をいう。また、ここでは成長と成膜とはほぼ同義として用いる。
成膜装置200のその他の構成は、先述した図6に示す成膜装置100と同じである。すなわちサセプタ1の下側にも、サセプタ1の下側の主表面に対向するように配置された第2の加熱部材としてのヒーター2を備えている。そしてサセプタ1の上側には原料ガスを流すためのフローチャネル3が設置されている。ヒーター7およびヒーター2がサセプタ1およびその上の半導体基板10を加熱しながら、フローチャネル3の一方の端部(上流側)に設置された、原料ガスノズル4から、成膜させたい薄膜を構成する成分の原料ガスをフローチャネル3の内部に流し、半導体基板10の一方の主表面(図1に示す上側の主表面)がこの原料ガスを曝露する状態にする。すると加熱された半導体基板10の主表面上には、供給された原料ガスにて構成される薄膜が成膜される。このとき、成膜装置200の内部の天井部(上側)に設置されたモジュール5から照射されるレーザー光を用いて、後述する半導体基板10の曲率または反り、すなわち半導体基板10の主表面に沿った方向に関する湾曲の程度を測定することができる。なお、ここで曲率も反りも、半導体基板10の湾曲の程度の定量的指標であるが、曲率とは半導体基板10の主表面上のある1点における湾曲の程度を表わす指標であり、反りとは半導体基板10の主表面の全面における湾曲の程度や、湾曲に伴う半導体基板10の主表面の形状を表わす指標である。
なお、図1においては、加熱治具6およびヒーター7、フローチャネル3は、左右方向において一部不連続になっているが、これはモジュール5から照射されるレーザー光を半導体基板10の主表面上に伝播させるイメージを容易にするためである。したがって、モジュール5からのレーザー光を透過可能であれば、加熱治具6およびヒーター7の左右方向が連続になった部材を用いてもよい。また、図1においては、モジュール5からのレーザー光を上方から照射しているが、たとえばフローチャネル3の側面付近にモジュール5をセットし、モジュール5から半導体基板10の主表面上に対して、半導体基板10の主表面の方向に対して斜め方向から、フローチャネル3を透過可能なレーザー光を照射してもよい。この場合は、加熱治具6およびヒーター7の左右方向は当然に連続となる。いずれの場合にしても、図1は断面図であるので、実際は加熱治具6、ヒーター7、フローチャネル3ともに1つの部材である。
先述したように、サセプタ1は半導体基板10をセットするためのものである。しかしそれに加えて、サセプタ1および加熱治具6はいずれも、ヒーターの熱を均一に半導体基板10に伝える役割を備えている。具体的には、加熱治具6はヒーター7の発生する熱を、サセプタ1はヒーター2の発生する熱を、均一に半導体基板10に伝播させる。サセプタ1、加熱治具6ともに、たとえば炭化ケイ素(SiC)をコートさせたカーボン(C)で形成させる。炭化ケイ素は熱伝導性が高く、かつ耐熱性に優れているため、半導体基板10に対して熱をスムーズに伝播させることができる。なお、上述した材質の他に、サセプタ1、加熱治具6の材質として、たとえば石英、サファイア、SiC、熱分解炭素をコートしたカーボン、窒化ボロン(BN)、炭化タンタル(TaC)を用いることができる。
フローチャネル3は、半導体基板10の主表面上に原料ガスを供給するために設けられた配管である。このフローチャネル3の材質としては、たとえば石英を用いるが、この他にたとえばSiCの薄膜をコートしたカーボン、サファイア、SiC、熱分解炭素をコートしたカーボン、BN、TaC、SUS、ニッケル(Ni)を用いることができる。また、原料ガスノズル4から、フローチャネル3の内部に、形成させたい薄膜を構成する原料のガスを供給する。このとき、ヒーター7およびヒーター2によって半導体基板10が加熱されていると、半導体基板10の主表面上に供給された原料ガスは熱分解されて、半導体基板10の主表面上に結晶(薄膜)を形成させることができる。
たとえば、半導体基板10としてサファイア基板(c面)を用いて、サファイア基板の一方の主表面上にIII族化合物半導体の薄膜を形成させたい場合を考える。この場合、原料ガスノズル4から半導体基板10の主表面上に供給されるガスとしては、薄膜を構成する金属にメチル基(−CH)を付加させることにより形成される、常温で高い蒸気圧を有する液体または固体の有機金属化合物の蒸気と、非金属材料の水素化物ガスとを用いる。これらのガスを、加熱した半導体基板10の主表面上に吹きつけ、熱分解させて半導体結晶を得る、有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いることにより、III族化合物半導体の薄膜を半導体基板10の主表面上に成膜させることができる。以上のようにヒーターによる加熱は、供給したガスを熱分解させて結晶を薄膜として成膜させるために行なうものである。
あるいは、原料ガスノズル4から半導体基板10の主表面上に供給されるガスとして、塩化物ガスを用いる気相成長法(VPE法)を用いてもよい。特に塩化物ガスと、非金属材料の水素化物ガスとを用いる気相成長法を、ハイドライド気相成長法(H−VPE法)という。これらの原料ガスを、加熱した半導体基板10の主表面上に吹きつけ、熱分解させて半導体結晶を得る。成膜装置200を用いれば、上述したMOVPE法、VPE法、H−VPE法のいずれを行なうこともできる。
ここで、たとえば図6に示す従来の、サセプタ1の下側に配置されたヒーター2のみが存在する成膜装置100を用いて1050℃にて成膜しようとすると、ヒーター2の発生する熱は、サセプタ1の下側から上側に伝わり、サセプタ1の上側にセットされた半導体基板10(サファイア基板)の下側から上側に伝わる。さらに半導体基板10の上方への輻射や、原料のガスへの伝熱により、大量の熱が流れていく。この下側から上側に向かう大量の熱が、サファイア基板の主表面の下側から上側にも伝播する。このとき、サファイア基板の主表面の下側と上側とで温度に勾配が発生し、このサファイア基板の主表面の下側と上側との温度勾配(温度差)により、サファイア基板の主表面の曲率が大きくなるため、サファイア基板の主表面に沿った方向に反りが発生する。
また、サセプタ1の下側から上側に向かう輻射熱等により、フローチャネル3の内部に供給される原料ガスについても、ガスの温度の勾配が生じる結果、ガスの対流が盛んになる。すると、原料ガスノズル4から供給される原料ガスは、半導体基板10の主表面上を通過する際に、ガスの対流により、上下方向に繰り返し運動しながら通過する。このようなガスの対流は、半導体基板10の主表面上への安定な気相成長を阻害する。
以上より、半導体基板10(サファイア基板)の主表面の下側と上側との温度勾配(温度差)を小さくし、原料ガスの対流を小さくすれば、半導体基板10の反りを抑制しながら、半導体基板10の主表面上へ良好な気相成長を行なうことができるといえる。そのために、本発明においては、図6に示す従来の成膜装置100に、サセプタ1の上側の主表面に対向するように配置された第1の加熱部材としてのヒーター7を備え、サセプタ1の上側に存在するヒーター7と、サセプタ1とに挟まれた領域には加熱治具6を配置した構成を備えた、図1に示す成膜装置200を用いて半導体基板10の加熱を行なう。
すると、サセプタ1の一方の主表面上にセットされた半導体基板10は、上側と下側との両方から加熱部材により加熱されることになる。すると、たとえば図6に示す成膜装置100のように半導体基板10の上側もしくは下側のいずれか一方にのみ加熱部材を設けて加熱させた場合に比べて、上側と下側との温度差が小さくなる。このため、半導体基板10の上側もしくは下側のいずれか一方にのみ加熱部材を設けて加熱させた場合に比べて、半導体基板10に薄膜を成長させたときの半導体基板10の主表面の湾曲の程度である曲率を小さくし、反りの量を小さくすることができる。
なお、成膜装置200においては、必要に応じて、たとえばヒーター7とヒーター2とのいずれか一方のみを加熱させることもできる。たとえば、成膜装置200においてヒーター7を稼動させずにヒーター2のみを加熱させると、図6に示す成膜装置100と同様の運営をさせることができる。別の言い方をすれば、成膜装置200は、ヒーター7とヒーター2のいずれか一方のみを用いても良好な成膜が可能な能力を持っている。また、ヒーター7およびヒーター2の加熱温度は、それぞれ独立に任意の加熱温度に設定させることができる。したがって、成膜装置200の内部の熱の流れを任意に制御することができる。
なお、先述したように、この場合、半導体基板10の主表面に対して上側と下側との温度差が大きくなり、半導体基板10の反りの量が大きくなる可能性がある。しかしたとえば、最初から(成膜する前から)相当の反りを有する半導体基板10の反りを、成膜と同時に矯正する目的で、ヒーター7とヒーター2とのいずれか一方のみを加熱させることが可能となる。このように、ヒーター7とヒーター2とのいずれか一方のみを加熱させる場合も含めて、ヒーター7とヒーター2とのそれぞれを独立に任意の加熱温度に設定することができる。
また、半導体基板10の主表面方向に対して一方(上側)と他方(下側)との両方の主表面に対向するように加熱部材を2台配置することにより、半導体基板10の主表面に対向する雰囲気中の原料ガスの、温度差による濃度勾配が小さくなるとともに、原料ガスの対流の発生を抑制させることができる。このため、原料ガスはフローチャネル3の配管内を安定に上流側から下流側へ流れる。したがって、気相成長を半導体基板10の主表面上で安定に行なうことができ、成長させた薄膜の膜質を向上させることができる。
また、半導体基板10の主表面の湾曲の程度である曲率を小さくして、反りの量を小さくすることにより、半導体基板10の主表面とサセプタ1との接触状況を、半導体基板10の主表面上の位置によらず、すなわち半導体基板10の中央部分も縁部もほぼ一定にすることができる。したがって、半導体基板10の主表面の温度を、主表面上の位置によらずほぼ一定にすることができる。このように半導体基板10の主表面上の温度分布をほぼ一定に保つことにより、半導体基板10に成膜させる薄膜をほぼ均質にすることができる。
さらに、半導体基板10に成膜するときの反りを制御することで、成膜後および降温後の半導体基板10の反りを小さくすることにより、半導体基板10にクラックが発生する可能性を小さくすることができる。たとえば一般的に、基板(半導体基板10)と、基板上に成長させる膜との熱膨張係数が異なる場合、成膜後に降温するとき、基板の反りが大きくなり、基板にクラックが発生する場合がある。しかし、たとえばこの基板の物性に基づき発生する反りの方向とは反対方向の反りを、成膜中に発生させることにより、成膜中に基板の物性に基づき発生する反りを小さくする(矯正する)ことができる。したがって、成膜後の基板における反りやクラックの発生を抑制することができる。このことは、先述したように成膜装置200はヒーター7とヒーター2とのいずれか一方のみを加熱させることもでき、ヒーター7およびヒーター2のそれぞれの温度を独立に自由に制御できるということにより可能になる。
なお、薄膜を成膜させる半導体基板10の材質としては、たとえばサファイア基板、Siウェハのほか、化合物半導体であるGaNやSiC、窒化アルミニウム(AlN)や窒化アルミガリウム(AlGaN)のウェハ(基板)を用いてもよい。
ヒーター2およびヒーター7によって加熱されることにより、半導体基板10に発生する反りの量を把握するための、半導体基板10の主表面上のある1点における、主表面に沿った方向の湾曲の程度である曲率は、たとえば成膜装置200の内部の天井部(上側)に設置された、測定部としてのモジュール5から照射されるレーザー光を用いて測定することができる。なお、先述したように、たとえばフローチャネル3の側面付近にモジュール5をセットし、モジュール5から半導体基板10の主表面上に対して、半導体基板10の主表面の方向に対して斜め方向から、フローチャネル3を透過可能なレーザー光を照射してもよい。
成膜中における半導体基板10の反りは、モジュール5(in−situモニター)が測定する曲率から、モジュール5にて演算により求められる。成膜中における半導体基板10の反りを測定するための、モジュール5としては、市販のものを用いてもよい。また、半導体基板10の主表面上のある1点の曲率を測定した上で演算により反りを算出するタイプのモジュール5を用いてもよいし、半導体基板10全体の反り(形状)を測定することが可能なタイプのモジュール5を用いてもよい。また、成膜後の半導体基板10全体の反りを測定するためには、上述したモジュール5を用いてもよいが、たとえば段差計や表面粗さ計を用いてもよい。
図2は、ヒーターの温度を制御する制御部を備えた成膜装置201の内部の概要を示す断面概略図である。図2に示す成膜装置201は、図1に示す成膜装置200に、ヒーター7およびヒーター2の温度を制御する制御部30をさらに備えた構成となっている。制御部30はモジュール5に接続されており、モジュール5が半導体基板10の主表面に沿った方向の曲率を測定した結果に応じて、半導体基板10の曲率を所定の値にするように、リアルタイムでヒーター7およびヒーター2の加熱温度を独立に制御することができる。モジュール5に接続された制御部30をヒーター7およびヒーター2に接続し、リアルタイムでヒーター7およびヒーター2の加熱温度を独立に制御することにより、半導体基板10の曲率(反り)を制御し、その結果、半導体基板10の反りの量を小さくすることができる加熱温度とすることができる。このような制御を繰り返すことにより、半導体基板10の主表面に沿った方向の曲率および反りの量を制御しながら、半導体基板10の一方の主表面上に薄膜を成膜することができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における真空蒸着による成膜装置の内部の概要を示す断面概略図である。図2に示すように、本発明の実施の形態2における気相成長による成膜装置301は基板、たとえば半導体基板10の一方の主表面上に成膜させたい薄膜を構成する成分の蒸気を照射するためのクヌーセンセル71およびクヌーセンセル72と呼ばれる筒状の先端にピンホールが空いた材料容器を備えた構成となっている。また、図示しないが成膜装置301は装置内を真空にする機能を備えている。
クヌーセンセル71およびクヌーセンセル72には、宇宙空間より高い真空中で材料を加熱蒸発させ、蒸発分子の飛散方向を揃えたジェット流(分子線)を加熱した半導体基板10の主表面上に、ピンホールから照射することにより、半導体基板10の主表面上に成膜させたいたとえばIII族窒化物半導体の薄膜を結晶成長させるためのものである。このように、成膜させたい薄膜を構成する成分の蒸気の飛散方向を揃えた分子線を真空中で照射することにより、基板の一方の主表面上に堆積させる成膜方法を分子線エピタキシー(MBE法)という。
たとえば、AlNの薄膜を半導体基板10の一方の主表面上に成膜させたい場合には、まず、クヌーセンセル71およびクヌーセンセル72にそれぞれアルミニウム(Al)および窒素(N)を充填する。そしてクヌーセンセル71を加熱し、Alを蒸発させる。なお、クヌーセンセル72に充填させたNは常温で気体のため、加熱不要であるが、ここへたとえば金属材料などを充填させた場合は、クヌーセンセル71と同様に加熱を行ない、材料を蒸発させる。そして、クヌーセンセルの先端部のピンホールからジェット流(分子線)を、真空中で加熱させた半導体基板10の一方の主表面上に照射する。すると、半導体基板10の主表面上に到達したAlとNの分子は、加熱された半導体基板10の主表面上にて付着および結合し、AlN結晶を形成する。すなわちこれが真空蒸着されたAlNの薄膜となる。MBE法は、非平衡系でかつ化学反応過程を介さない方法であるため、結晶成長のメカニズム解析や、超薄膜の成長に適した成膜方法である。
なお、図3における成膜装置301には、クヌーセンセルを2台設置しているが、成膜させたい薄膜の種類に応じて、クヌーセンセルの台数を増加させてもよい。たとえば、3成分系のガリウムアルミニウム砒素(GaAlAs)の薄膜を成膜させたい場合には、クヌーセンセルを3台設置すればよい。
上述した真空蒸着によるMBE法を利用する成膜装置301を用いる点においてのみ、本発明の実施の形態2は、本発明の実施の形態1と異なる。すなわち、図3に示すように、成膜装置301においても、サセプタ1の上側に半導体基板10がセットされ、サセプタ1の上側の主表面に対向するように配置された第1の加熱部材としてのヒーター7および、サセプタ1の下側の主表面に対向するように配置された第2の加熱部材としてのヒーター2を備えている。2台のヒーターはそれぞれサセプタ1および加熱治具6を介して、半導体基板10に熱を伝播する。このようにして、サセプタ1の一方の主表面上にセットされた半導体基板10は、上側と下側との両方から加熱部材により加熱されるという構成は、たとえば図1に示す成膜装置200や図2に示す成膜装置201と同じである。
以上に述べた各点についてのみ、本発明の実施の形態1と異なる。すなわち、本発明の実施の形態2について、上述しなかった構成や条件、手順や効果などは、全て本発明の実施の形態1に順ずる。
実施例1は、本発明の成膜装置により、成膜させた薄膜の均質性および、積層構造の曲率を改善させた実施例である。図4は、成膜させた薄膜の均質性を調査するためのHEMTエピタキシャル構造の積層構造を示す概略図である。図4に示す、半導体基板10(図1〜図3参照)としての6インチのサファイア基板11(c面)の一方の主表面上(図4における上側)に、膜厚25nmの低温GaN21、その上に膜厚2μmのGaN22、さらにその上に膜厚25nmで25質量%のAlを含むAlGaN42のそれぞれの薄膜を積層させたエピタキシャル積層構造としてのサファイア積層構造50のサンプルを、以下に示す方法で形成させた。
サンプル1は、図6に示す従来から用いられている成膜装置100を用いて、図4に示すサファイア積層構造50を形成した。ここで、図6において図示しない熱電対を用いて、サファイア積層構造50におけるサファイア基板11の主表面の温度Tを測定し、低温GaN21を成膜するときのTは500℃に、また、GaN22およびAlGaN42のそれぞれを成膜するときのTが1050℃の状態で、有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いることにより、GaN22およびAlGaN42を成膜した。
サンプル2は、図1に示す本発明の実施の形態1における成膜装置200を用いて、ヒーター2のみ加熱させ、ヒーター7は加熱を行なわない状態で、図4に示すサファイア積層構造50を形成した。ヒーター2の加熱温度はサンプル1を準備したときの加熱温度に準じており、具体的には、図1において図示しない熱電対を用いて、サファイア積層構造50におけるサファイア基板11の主表面の温度Tを測定し、低温GaN21を成膜するときのTは500℃に、また、GaN22およびAlGaN42のそれぞれを成膜するときのTが1050℃の状態で、有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いることにより、GaN22およびAlGaN42を成膜した。その他の成膜条件については、サンプル1の成膜時に順ずるようにした。
サンプル3は、図1に示す本発明の実施の形態1における成膜装置200を用いて、ヒーター2およびヒーター7の両方を加熱させながら、図4に示すサファイア積層構造50を形成した。このときのサファイア積層構造50の主表面の温度Tは、サンプル1およびサンプル2を準備したときの温度に準じており、具体的には、図1において図示しない熱電対を用いて、サファイア積層構造50におけるサファイア基板11の主表面の温度Tを測定し、低温GaN21を成膜するときのTは500℃に、また、GaN22およびAlGaN42のそれぞれを成膜するときのTが1050℃の状態で、有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いることにより、GaN22およびAlGaN42を成膜した。Tが上述した温度となるように、ヒーター7およびヒーター2の出力(加熱温度)を調整し、ヒーター7とヒーター2との出力がほぼ同じになるように調整しながら成膜を行なった。その他の成膜条件については、サンプル1の成膜時に順ずるようにした。
サンプル4は、図1に示す本発明の実施の形態1における成膜装置200を用いて、ヒーター2およびヒーター7の両方を加熱させながら、図4に示すサファイア積層構造50を形成した。このときのサファイア積層構造50におけるサファイア基板11の主表面の温度Tは、先述したサンプル1〜3を準備したときの温度に準じている。また、ここでも有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いて成膜を行なった。Tが上述した温度となるように、ヒーター7およびヒーター2の出力(加熱温度)を調整し、かつ、成膜中におけるサファイア積層構造50の曲率(もしくは反り)がほぼゼロになるように、具体的にはヒーター7とヒーター2との出力の比をおよそ67:33となるように調整した。その他の成膜条件については、サンプル1の成膜時に順ずるようにした。
以上の手順にて準備を行なったサンプル1〜4について、サファイア積層構造50の主表面に沿った方向の曲率(基板の曲率)、サファイア積層構造50の反りの向き(基板の反り)、シート抵抗(シート抵抗の分布)およびサファイア基板11の主表面の中央部分のシート抵抗(中央部分のシート抵抗)を測定した。なお、基板の曲率は、モジュール5(図2参照)としてのin−situモニターを用いて、AlGaN42の成膜中に測定した。また、シート抵抗については、成膜の終了後に非接触のシート抵抗測定装置を用いて、2次元電子ガス特性を評価した。測定結果を次の表1に示す。表1は、実施例1におけるサンプル1〜4の構成および測定データをまとめた表である。
Figure 2009295685
表1より、従来から用いられている、サセプタ1の下側にのみヒーター2が設置されている成膜装置100を用いた場合(サンプル1)も、本発明の成膜装置200を用いながらサセプタ1の下側のヒーター2のみ加熱させた場合(サンプル2)も、同様の結果となった。具体的には、AlGaN42の成膜中において、サファイア積層構造50の主表面は凹方向、すなわち下に凸となるように、大きな曲率で湾曲している。また、シート抵抗についても、分布がサンプル1は±62Ω/sq、サンプル2は±52Ω/sqとなっており、成長される薄膜の均質性が保たれていないことがわかった。サンプル1については、主表面の中央部分はシート抵抗の値が約433Ω/sqと比較的良好な結果であるが、中央部分から縁部に近づくに従い、シート抵抗の値が大きくなり、分布が悪化した。サンプル2についても同様に、主表面の中央部分はシート抵抗の値が約431Ω/sqと比較的良好な結果であるが、中央部分から縁部に近づくに従い、シート抵抗の値が大きくなり、分布が悪化した。したがって、サセプタ1の下側のみを加熱させると、サファイア積層構造50の下側と上側との温度勾配(温度差)が大きくなるため、大きく湾曲し、サファイア積層構造50の主表面内の温度分布が大きくなり、シート抵抗の分布が悪化することがわかった。
それに対して、たとえばサンプル3のように、サセプタ1の上側と下側との両方のヒーターを加熱させることにより、AlGaN42の成膜中におけるサファイア積層構造50の曲率は小さくなっている。また、シート抵抗の分布も±11Ω/sqに改善され、成長される薄膜の均質性が改善された。中央部分のシート抵抗の値も426Ωと良好である。
ただし、サセプタ1の上側のヒーター7と下側のヒーター2との出力をほぼ同じにすると、曲率は低いがまだ凹方向に湾曲している。また、主表面の中央部分から縁部に近づくにつれ、シート抵抗の値が顕著に増加した。サンプル1〜3の結果より、主表面の下側と上側との温度勾配(温度差)が存在する場合、サファイア積層構造50の中央部分は温度が高い方に湾曲することがわかる。そこで、曲率を0にするために、温度の低い上側のヒーター7の出力を強くしたところ、サンプル4のように、曲率および反りの値はほぼ0になり、シート抵抗の分布も±4Ω/sqと非常に改善された。中央部分のシート抵抗の値も423Ωと良好である。この場合は、主表面の中央部分から縁部に近づいても、シート抵抗の値の顕著な増加も確認されなかった。
以上のように、第1の加熱部材としてのヒーター7および第2の加熱部材としてのヒーター2のそれぞれの加熱温度を独立に制御可能な制御部30を用いて独立に制御させることができるMOVPE装置を用いることにより、サファイア積層構造50の主表面上に形成されている薄膜の均質性を大幅に向上させることができた。
サセプタ1の主表面の下側と上側との両方のヒーターを加熱させることで、フローチャネル3(図2参照)の下側と上側との温度勾配(温度差)を小さくすることにより、サファイア積層構造50の主表面に対向する雰囲気中の原料ガスの対流の発生を抑制させることができる。このため、原料ガスはフローチャネル3の配管内を安定に上流側から下流側へ流れる。したがって、成膜をサファイア積層構造50の主表面上で安定に行なうことができ、サファイア積層構造50のシート抵抗の分布などの特性が向上したと考えられる。
また、それに加えて、熱対流を抑制させれば、対流に起因する付加反応や重合反応が抑制される。このように付加反応や重合反応が抑制されることにより、特性が向上するという効果も考えられる。
また、サセプタ1の主表面の下側と上側との両方のヒーターを加熱させることで、サファイア積層構造50の主表面の下側と上側との温度勾配(温度差)を小さくすれば、湾曲の程度である曲率を小さくすることができる。曲率を小さくすることにより、サファイア積層構造50の主表面とサセプタ1との接触状況を、サファイア積層構造50の主表面上の位置によらず、すなわちサファイア積層構造50の中央部分も縁部もほぼ一定にすることができる。したがって、主表面の温度を、主表面上の位置によらずほぼ一定にすることができる。このように主表面上の温度分布をほぼ一定に保つことにより、成長させる薄膜をほぼ均質にすることができた、と考えられる。
なお、薄膜を成膜させる途中においてサファイア積層構造50に発生する反りは、たとえば加熱温度、供給する原料ガスの種類や量などの薄膜の成長条件、サファイア積層構造50の種類、および使用する基板の種類によって変化する。このため、サセプタ1の主表面の下側と上側との温度勾配(温度差)についても、上述した薄膜の成長条件によって変化する。このため、薄膜の成長条件を変更するごとに、ヒーター7およびヒーター2の出力の比率は独立して変更させることが好ましい。
実施例2は、本発明の成膜装置により、成膜させた積層構造の反りの量を改善させ、クラックを抑制させた実施例である。図5は、成膜させた薄膜の反りおよびクラックの発生を調査するためのHEMTエピタキシャル構造の積層構造を示す概略図である。図5に示す、半導体基板10(図1〜図3参照)としての5インチのシリコン基板12(方位は(111)面に沿った方向、厚みは700μm)の一方の主表面上(図5における上側)に、膜厚100nmのAlN32、その上に膜厚25nmのGaN膜および膜厚5nmのAlN膜とのペアー積層62を40層積層させて合計1.2μmの厚みとしたものを積層させた。さらにペアー積層62の上には膜厚1.2μmのGaN22の薄膜を積層させたエピタキシャル積層構造としてのシリコン積層構造60のサンプルを、以下に示す方法で形成させた。
シリコン基板12の主表面上に窒化物半導体エピタキシャル層を成長させた場合、成膜後の降温時に、シリコン基板12と成長させた窒化物半導体エピタキシャル層との熱膨張係数の違いにより、下に凸の反りが大きくなり、さらには窒化物半導体エピタキシャル層にクラックが生じることがある。そこで実施例2においては、シリコン基板12上に成膜させたときの反りおよびクラックの発生の有無について調査を行なった。
サンプル5は、図6に示す従来から用いられている成膜装置100を用いて、図5に示すシリコン積層構造60を形成した。ここで、図6において図示しない熱電対を用いて、シリコン積層構造60におけるシリコン基板12の主表面の温度Tを測定し、上述したそれぞれを薄膜を成膜するときのTが1050℃の状態で、有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いることにより、AlN32、ペアー積層62およびGaN22を成膜した。
サンプル6は、図1に示す本発明の実施の形態1における成膜装置200を用いて、ヒーター2のみ加熱させ、ヒーター7は加熱を行なわない状態で、図5に示すシリコン積層構造60を形成した。ヒーター2の加熱温度はサンプル5を準備したときの加熱温度に準じており、具体的には、図1において図示しない熱電対を用いて、シリコン積層構造60におけるシリコン基板12の主表面の温度Tを測定し、上述したそれぞれを成膜するときのTが1050℃の状態で、有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いることにより、AlN32、ペアー積層62およびGaN22を成膜した。その他の成膜条件については、サンプル5の成膜時に順ずるようにした。
サンプル7は、図1に示す本発明の実施の形態1における成膜装置200を用いて、ヒーター7のみ加熱させ、ヒーター2は加熱を行なわない状態で、図5に示すシリコン積層構造60を形成した。ヒーター7の加熱温度はサンプル5を準備したときの加熱温度に準じており、具体的には、図1において図示しない熱電対を用いて、シリコン積層構造60におけるシリコン基板12の主表面の温度Tを測定し、上述したそれぞれを成膜するときのTが1050℃の状態で、有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いることにより、AlN32、ペアー積層62およびGaN22を成膜した。その他の成膜条件については、サンプル5の成膜時に順ずるようにした。
以上の手順にて準備を行なったサンプル5〜7について、シリコン積層構造60の主表面に沿った方向の、昇温時の反りの向き(1050℃昇温時基板の反り)、昇温時の曲率(1050℃昇温時基板の曲率)、成膜後の反りの大きさ(成膜後の基板の反りの量)、およびクラックの有無を測定した。曲率は、モジュール5(図2参照)としてのin−situモニターを用いて、シリコン基板12が1050℃まで昇温した時点で測定し、反りについては、1050℃まで昇温した時点、および成膜の終了後に、モジュール5としてのin−situモニターを用いて測定した。また、クラックの有無については、成膜の終了後に光学顕微鏡を用いて評価を行なった。測定ないし評価の結果を次の表2に示す。表2は、実施例2におけるサンプル5〜7の構成および測定データをまとめた表である。
Figure 2009295685
表2より、従来から用いられている、サセプタ1の下側にのみヒーター2が設置されている成膜装置100を用いた場合(サンプル5)も、本発明の成膜装置200を用いながらサセプタ1の下側のヒーター2のみ加熱させた場合(サンプル6)も、同様の結果となった。具体的には、シリコン基板12を1050℃まで昇温した時点で、後にシリコン積層構造60となるシリコン基板12の主表面は凹方向、すなわち下に凸となるように、大きな曲率(いずれも40km−1)で湾曲している。成膜が終わった後のサンプル5およびサンプル6ともに、100μm程度の大きな反りが発生しており、クラックが発生していた。
また、本発明の成膜装置200を用いながらサセプタ1の上側のヒーター7のみ加熱させた場合(サンプル7)は、シリコン基板12を1050℃まで昇温した時点で、後にシリコン積層構造60となるシリコン基板12の主表面は凸方向、すなわち中央部分が上側に反れる(上に凸となる)ように湾曲しており、曲率は、その絶対値が30km−1であった。成膜が終わった後のサンプル7については、反りは30μmとサンプル5、サンプル6よりは大幅に小さくなり、クラックは発生していなかった。
以上の結果より、通常、シリコン基板12上の窒化物半導体エピタキシャル層は、シリコンと窒化物半導体との熱膨張係数の差により、降温時には凹方向に反り、クラックが発生しやすい。しかし、通常の成膜方法であるシリコン積層構造60の下側だけから加熱を行なえばシリコン積層構造60が凹方向に大きく湾曲するが、シリコン積層構造60の上側から加熱を行ない、シリコン積層構造60の凹方向の湾曲を抑制(矯正)し、むしろ凸方向に湾曲させることにより、成長後のシリコン積層構造60の反りと、クラックの発生とを抑制させることができることがわかった。また、サンプル5、6とサンプル7との湾曲ないし反りの程度を比較することにより、シリコン積層構造60は凹方向に反れやすいため、凹方向の反りを抑制することが、クラックの発生の抑制につながるということもできる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の成膜装置は、成膜される基板の反りを改善することにより、基板の膜質の均質性を改善させ、基板のクラックを抑制する技術として、特に優れている。
本発明の実施の形態1における気相成長による成膜装置の内部の概要を示す断面概略図である。 ヒーターの温度を制御する制御部を備えた成膜装置201の内部の概要を示す断面概略図である。 本発明の実施の形態2における真空蒸着による成膜装置の内部の概要を示す断面概略図である。 成膜させた薄膜の均質性を調査するためのHEMTエピタキシャル構造の積層構造を示す概略図である。 成膜させた薄膜の反りおよびクラックの発生を調査するためのHEMTエピタキシャル構造の積層構造を示す概略図である。 従来から用いられている気相成長による成膜装置の内部の概要を示す概略図である。
符号の説明
1 サセプタ、2 ヒーター、3 フローチャネル、4 原料ガスノズル、5 モジュール、6 加熱治具、7 ヒーター、10 半導体基板、11 サファイア基板、12 シリコン基板、21 低温GaN、22 GaN、30 制御部、32 AlN、42 AlGaN、50 サファイア積層構造、60 シリコン積層構造、62 ペアー積層、71 クヌーセンセル、72 クヌーセンセル、100 成膜装置、200 成膜装置、201 成膜装置、301 成膜装置。

Claims (9)

  1. 基板を保持するサセプタと、
    前記サセプタの一方の主表面に対向するように配置された第1の加熱部材と、
    前記サセプタの、前記一方の主表面と反対側に位置する他方の主表面に対向するように配置された第2の加熱部材と、
    前記第1の加熱部材および前記第2の加熱部材のそれぞれの加熱温度を独立に制御可能な制御部とを備える、成膜装置。
  2. 基板を保持するサセプタと、
    前記サセプタの一方の主表面に対向するように配置された第1の加熱部材と、
    前記サセプタの、前記一方の主表面と反対側に位置する他方の主表面に対向するように配置された第2の加熱部材と、
    前記第1の加熱部材および前記第2の加熱部材のそれぞれの加熱温度を独立に制御可能な制御部とを備えており、
    前記第1の加熱部材および前記第2の加熱部材は、一方のみを加熱することも、両方を加熱することも可能な成膜装置。
  3. 前記基板の曲率または反りを測定する測定部をさらに備え、
    前記基板の曲率または反りを測定した結果に応じて、前記第1の加熱部材および前記第2の加熱部材のそれぞれの加熱温度を独立に制御する、請求項1または2に記載の成膜装置。
  4. 前記基板の一方の主表面上に、成膜させたい薄膜を構成する成分の原料ガスを供給する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成膜装置。
  5. 前記原料ガスは塩化物ガスを含む、請求項4に記載の成膜装置。
  6. 前記原料ガスは非金属材料の水素化物ガスを含む、請求項4または5に記載の成膜装置。
  7. 前記原料ガスは有機金属化合物の蒸気を含む、請求項4に記載の成膜装置。
  8. 前記基板の一方の主表面上に、成膜させたい薄膜を構成する成分の蒸気を真空中で堆積させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成膜装置。
  9. 前記薄膜は、III族窒化物半導体である、請求項4〜8のいずれか1項に記載の成膜装置。
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