JP2009295635A - プリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリント配線板において、導通信頼性をより向上させることである。
【解決手段】ポリイミド樹脂等で成形される絶縁基板12と、絶縁基板12に設けられ、絶縁基板12の板厚方向に貫通して形成される貫通電極14と、絶縁基板12の少なくとも1方の面に銅等の導電性材料で設けられ、貫通電極14と接続される接続ランド16と、を備えるプリント配線板10であって、貫通電極14は絶縁基板12に複数設けられ、接続ランド16は複数の貫通電極14と接続される。
【選択図】図1
【解決手段】ポリイミド樹脂等で成形される絶縁基板12と、絶縁基板12に設けられ、絶縁基板12の板厚方向に貫通して形成される貫通電極14と、絶縁基板12の少なくとも1方の面に銅等の導電性材料で設けられ、貫通電極14と接続される接続ランド16と、を備えるプリント配線板10であって、貫通電極14は絶縁基板12に複数設けられ、接続ランド16は複数の貫通電極14と接続される。
【選択図】図1
Description
本発明は、絶縁基板と、絶縁基板に設けられる貫通電極と、貫通電極に接続される接続ランドと、を備えるプリント配線板に関する。
近年、携帯電話やデジタルカメラなどの各種電子機器に組み込まれるプリント配線板は、小型化、薄型化、軽量化及び多機能化並びに部品コストの低減などが益々要求されている。そして、部品コストの低減に有利な配線基板として、ビルドアップ多層配線板やメンブレン配線板等が広く利用されている。
特許文献1には、コア基材の両面に配線層を設け、コア基材に配設した貫通孔を介して両面の配線層を電気的に接続し、且つ、所定の端子部を露出させた状態で、その両面を覆うソルダーレジストを配設した両面プリント配線板が開示され、コア基材の両面の粗面化された基材面に、それぞれ、セミアディティブ法にて配線層を1層だけ設け、コア基材に配設したスルーホールを介してコア基材の両側の配線層の配線が電気的に接続され、スルーホールは、コア基材にレーザ光にて形成された貫通孔からなり、貫通孔内はめっき形成された導通部で充填され、所定の端子部を露出させた状態で、コア基材両面がソルダーレジストにより覆われ、スルーホールの外表面および配線層の配線部の外表面側は、機械的研磨、化学機械的研磨等により平坦化処理されることが記載されている。
再公表特許WO2004/103039号公報
ところで、上述したようなプリント配線板では、絶縁性の合成樹脂等で成形された絶縁基板にスルーホールビアやインタースティシャルビアホール(Interstitial Via Hole)等のビアホールを形成し、絶縁基板の表面に設けられた接続ランドと接続させて、絶縁基板における一方の表面側と他方の表面側とに設けられた導体回路の導通を確保している。そして、各々接続ランドは、上記特許文献1に示されるように、1つのスルーホールビア等のビアホールと接続されている。
しかし、プリント配線板は、熱衝撃等が負荷されると、例えば、銅めっき等で銅を充填することにより形成されたスルーホールビア等のビアホールにクラック等を生じて断線する場合がある。それにより、プリント配線板の導通信頼性が低下する可能性がある。
そこで、本発明の目的は、導通信頼性をより向上させたプリント配線板を提供することである。
本発明に係るプリント配線板は、絶縁基板と、前記絶縁基板に設けられ、前記絶縁基板の板厚方向に貫通して形成される貫通電極と、前記絶縁基板の少なくとも1方の面に導電性材料で設けられ、前記貫通電極と接続される接続ランドと、を備えるプリント配線板であって、前記貫通電極は、前記絶縁基板に複数設けられ、前記接続ランドは、前記複数の貫通電極と接続されることを特徴とする。
本発明に係るプリント配線板において、前記複数の貫通電極は、貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を略同一円周上に位置させて設けられることが好ましい。
本発明に係るプリント配線板において、前記円周の中心は、前記接続ランドの略中心に位置していることが好ましい。
上記構成におけるプリント配線板によれば、接続ランドに接続される1つの貫通電極がクラック等により断線した場合でも、接続ランドに接続される他の貫通電極により導通を確保できるので、導通不良を防止して導通信頼性をより向上させることができる。
以下に、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。図1は、プリント配線板10の構成を示す断面図である。プリント配線板10は、絶縁基板12と、絶縁基板12に設けられ、絶縁基板12の板厚方向に貫通して形成される貫通電極14と、絶縁基板12の少なくとも1方の面に導電性材料で設けられ、貫通電極14と接続される接続ランド16と、接続ランド16と接続され、銅等で形成される回路配線(図示せず)と、を備えている。なお、以下では、プリント配線板10は、両面プリント配線板として説明するが、特に、両面プリント配線板に限定されることはない。
絶縁基板12は、例えば、矩形のリボン状を有しており、柔軟性を有するフレキシブルな絶縁性合成樹脂フィルム等で構成される。絶縁性合成樹脂フィルムには、例えば、ポリイミド樹脂等で成形された合成樹脂フィルムが使用される。ポリイミド樹脂フィルム等には、一般に市販されているポリイミド樹脂フィルム等を用いてもよいし、ガラスシートやステンレスシート等に液状のポリイミド樹脂等を塗布した後、乾燥処理、熱硬化処理して成形したポリイミド樹脂フィルム等を用いてもよい。
絶縁基板12を成形する合成樹脂には、ポリイミド樹脂に限定されることなく、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂等を用いてもよい。また、絶縁基板12を成形する合成樹脂には、液晶ポリマー(LCP)を用いることができる。更に、絶縁基板12には、ガラス繊維強化エポキシ樹脂複合材料、アラミド繊維強化エポキシ樹脂複合材料等の繊維強化複合材料(FRP)を用いてもよい。
絶縁基板12は、貫通電極14を形成するために板厚方向に接続穴を有している。また、絶縁基板12における接続ランド16が設けられる面と、接続穴の内周面と、には、導電性シード層18が設けられる。導電性シード層18を設けるのは、絶縁基板12における接続穴の内周面等を導通化させるためである。導電性シード層18には、例えば、ニッケル、銅、アルミニウム、銀等の導電性を有する材料が使用される。
導電性シード層18は、2層の金属層から構成され、絶縁基板12の両面に形成され、絶縁基板12との密着性を向上させる第1金属層と、第1金属層に形成され、回路導体となる銅との親和性を向上させる第2金属層とを有していることが好ましい。第1金属層には、絶縁基板12との密着性が良いニッケル(Ni)層やニッケルークロム合金(Ni−Cr)層が用いられ、第2金属層には、回路導体となる銅との親和性が高い銅(Cu)層が用いられることが好ましい。
貫通電極14は、絶縁基板12に設けられ、絶縁基板12の板厚方向に貫通して形成される。貫通電極14は、銅等の金属材料で形成され、絶縁基板12の一方の面に設けられる回路配線(図示せず)と、他方の面に設けられる回路配線(図示せず)とを導通させ、スルーホールビアやインタースティシャルビアホール(Interstitial Via Hole)等のビアホールとしての機能を有している。貫通電極14において、貫通方向に対して略直角方向の断面形状は、略円形状であることが好ましいが、特に、略円形状に限定されることはない。貫通電極14の外径は、例えば、10μmである。
接続ランド16は、絶縁基板12の少なくとも一方の面に導電性材料で設けられ、貫通電極14と接続される。また、接続ランド16は、絶縁基板12の表面に設けられる回路配線(図示せず)と接続される。接続ランド16を設けることにより、貫通電極14と回路配線(図示せず)とをより確実に電気的に接続することができる。
接続ランド16は、銅等の金属材料で形成される。接続ランド16の形状は、略円形状が好ましいが、特に、略円形状に限定されることはない。接続ランド16の外径は、貫通電極14の外径より大きく、例えば、30μmから40μmである。接続ランド16は、貫通電極14と一体として形成されてもよいし、別体として形成され、貫通電極14に接続させてもよい。
ここで、貫通電極14は、絶縁基板12に複数設けられ、接続ランド16は、複数の貫通電極14と接続される。プリント配線板10に負荷される熱衝撃等により、接続ランド16に接続される1つの貫通電極14にクラック等が生じて断線した場合でも、プリント配線板10は、接続ランド16に接続される他の貫通電極14により導通が確保されるため、導通不良が防止され、導通信頼性がより向上する。貫通電極14は、例えば、絶縁基板12に2個から5個設けられ、接続ランド16は、2個から5個の貫通電極14と接続される。
接続ランド16に接続される複数の貫通電極14は、貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を略同一円周上に位置させて設けられることが好ましい。図2は、接続ランド16に接続される複数の貫通電極14の配置を接続ランド16側から見た図であり、図2(a)は、接続ランド16に接続される2個の貫通電極14の配置を示す図であり、図2(b)は、接続ランド16に接続される3個の貫通電極14の配置を示す図であり、図2(c)は、接続ランド16に接続される4個の貫通電極14の配置を示す図であり、図2(d)は、接続ランド16に接続される5個の貫通電極14の配置を示す図である。
複数の貫通電極14が、貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を略同一の円周上に位置させて絶縁基板12に設けられることにより、例えば、貫通方向に対して略直角方向の断面の略中心を略直線状に位置させて絶縁基板12に設けられるよりも、接続ランド16の外径をより小さくすることができる。それにより、プリント配線板10の導通信頼性をより向上させるとともに、導体回路の配線密度をより高密度化することができる。
接続ランド16に3個以上の貫通電極14を接続する場合には、複数の貫通電極14は、その貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を結んだ線が、略正多角形となるように絶縁基板12に設けられることが好ましい。例えば、接続ランド16に3個の貫通電極14が接続される場合には、その貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を結んだ線が略正三角形となるように3個の貫通電極14が絶縁基板12に設けられ、接続ランド16に4個の貫通電極14が接続される場合には、その貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を結んだ線が略正四角形となるように4個の貫通電極14が絶縁基板12に設けられ、接続ランド16に5個の貫通電極14が接続される場合には、その貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を結んだ線が略正五角形となるように5個の貫通電極14が絶縁基板12に設けられる。
また、複数の貫通電極14において、その貫通方向に対して略直角方向の断面の中心が置かれる円周の中心は、接続ランド16の略中心に位置することが好ましい。これにより、接続ランド16に接続される複数の貫通電極14が、接続ランド16からはみ出すことが抑制され、複数の貫通電極14と接続ランド16との接続信頼性が向上する。それにより、プリント配線板10の導通信頼性をより向上させることができる。
次に、プリント配線板10の製造方法について説明する。
図3は、プリント配線板10の製造工程を示す断面図であり、図3(a)は接続穴形成工程を示す断面図であり、図3(b)は導電性シード層被覆工程を示す断面図であり、図3(c)から図3(e)はレジスト層形成工程を示す断面図であり、図3(f)はめっき工程を示す断面図であり、図3(g)はレジスト層除去工程を示す断面図であり、図3(h)は導電性シード層エッチング工程を示す断面図である。
接続穴形成工程は、図3(a)に示すように、ポリイミド樹脂等で成形された絶縁基板12に設けられ、絶縁基板12の板厚方向に貫通する接続穴20を複数形成する工程である。スルーホールビア等のビアホール用穴である接続穴20は、プリント配線板10において、一方の面に設けられる導体回路と、他方の面に設けられる導体回路とを電気的に接続するために形成される。図3(a)では、3箇所に形成された接続穴20が示されているが、勿論、接続穴20は、2箇所から5箇所等の複数箇所形成されていればよく、特に、3箇所に限定されることはない。複数の接続穴20は、例えば、内径10μmで設けられる。
複数の接続穴20は、レーザ加工等で絶縁基板12を貫通させて形成される。レーザ加工には、細いビーム径が可能なエキシマレーザやUV−YAGレーザを用いることが好ましい。勿論、他の条件次第では、レーザ加工に炭酸ガスレーザ等を用いてもよい。また、複数の接続穴20は、感光性を有するポリイミド樹脂フィルム等で成形された絶縁基板12を用いて、フォトリソグラフィにより形成されてもよい。
複数の接続穴20は、その貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を略同一円周上に位置させて形成されることが好ましい。接続ランド16に3個以上の貫通電極14を接続するために接続穴20を3箇所以上形成する場合には、複数の接続穴20は、例えば、貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を結んだ線が、略正多角形となるように絶縁基板12に形成されることが好ましい。例えば、接続穴20を3箇所形成する場合には、貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を結んだ線が略正三角形となるように接続穴20を3箇所形成し、接続穴20を4箇所形成する場合には、貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を結んだ線が略正四角形となるように接続穴20を4箇所形成し、接続穴20を5箇所形成する場合には、貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を結んだ線が略正五角形となるように接続穴20を5箇所形成することが好ましい。
導電性シード層被覆工程は、図3(b)に示すように、絶縁基板12の表面及び複数の接続穴20の内周面に導電性シード層18を被覆する工程である。絶縁基板12の表面及び複数の接続穴20の内周面に導電性シード層18を形成するのは、絶縁基板12の表面及び複数の接続穴20の内周面を導通化させるためである。導電性シード層18は、例えば、ニッケル、銅、アルミニウム、銀等の導電性を有する材料をスパッタリング法等することにより形成される。
レジスト層形成工程は、図3(c)から図3(e)に示すように、導電性シード層18に設けられ、接続ランド16及び導体回路を形成する部位以外の部位にレジスト層22を形成する工程である。レジスト層22の形成方法には、例えば、フォトリソグラフィを用いることができる。図3(c)に示すように導電性シード層18の上にフォトレジスト材料でレジスト層22を被覆した後、図3(d)に示すように接続ランド16を形成する部位のレジスト層と、導体回路を形成する部位のレジスト層とを露光し、更に、図3(e)に示すように露光されたレジスト層24等を現像することにより、パターニングされためっき用のレジスト層22を形成できる。レジスト材料には、例えば、液状レジストやドライフィルムレジスト等が用いられる。
ここで、接続ランド16を形成する部位のレジスト層24が除去されて形成された凹部は、複数の接続穴20と連通している。そして、複数の接続穴20が貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を略同一円周上に位置させて形成されている場合には、その円周の中心が、接続ランド16を形成する部位のレジスト層24が除去されて形成された凹部の略中心に位置するようにすることが好ましい。これにより、複数の貫通電極14と接続ランド16とが形成されたときに、複数の貫通電極14が接続ランド16からはみ出すことを抑制できる。
めっき工程は、図3(f)に示すように、導電性シード層18が被覆された絶縁基板12の表面と、導電性シード層18が被覆された複数の接続穴20の内周面とに、例えば、電解銅めっきして、接続ランド16と複数の貫通電極14とを形成する工程である。
電解銅めっきに使用される電解銅めっき浴には、例えば、硫酸銅めっき浴を用いることができる。硫酸銅めっき浴は、硫酸銅と硫酸とを主成分として含み、更に、塩素イオンと、めっき添加剤と、を含んでいる。勿論、電解銅めっき浴は、硫酸銅めっき浴に限定されることはない。
めっき添加剤には、めっき成長を促進するめっき促進剤(ブライトナー)が用いられる。めっき促進剤は、一般的に、導電性シード層18が被覆された絶縁基板12の表面と複数の接続穴20の内周面とに吸着し、複数の接続穴20の内側では銅めっきの成長に伴って接続穴20内部の表面積が減少していき、接続穴20内部のめっき促進剤の分布が密になることを利用して、複数の接続穴20の内部の銅めっき速度を、絶縁基板12の表面の銅めっき速度より促進させる機能を有している。めっき促進剤には、例えば、硫黄有機化合物等を用いることができる。
めっき添加剤には、更に、めっき成長を抑制するめっき抑制剤(レベラ)を用いることが好ましい。めっき抑制剤は、一般的に、物質の拡散則に伴い、複数の接続穴20の内部には吸着し難く、絶縁基板12の表面には吸着し易い性質を利用して、複数の接続穴20の内部と比較して絶縁基板12の表面の銅めっき成長速度を遅くする機能を有している。めっき抑制剤には、例えば、窒素有機化合物等を用いることができる。
また、めっき添加剤には、更に、ポリマー成分等からなる界面活性剤を用いてもよい。めっき促進剤、めっき抑制剤及び界面活性剤は、一般的にスルーホールビア等のビアホールの埋め込みに用いられる硫酸銅めっき浴に配合されるめっき添加剤を使用することができる。
電解銅めっきは、電解銅めっき浴中にレジスト層22を形成した絶縁基板12を浸漬して通電することにより行われる。電解銅めっきを行うときの電流密度は、例えば、1A/dm2である。このように、電解銅めっきを、所定の電流密度で所定時間行うことにより、導電性シード層18で被覆された絶縁基板12の表面に銅26が堆積して接続ランド16が形成され、複数の接続穴20の内部に銅26が充填されて複数の貫通電極14が形成される。なお、上記めっき方法では、接続ランド16と、接続ランド16に接続される複数の貫通電極14とを一体として形成しているが、勿論、別体として形成した後、接続ランド16と複数の貫通電極14とを接続させてもよい。
次に、図3(g)に示すように、レジスト除去工程でレジスト層22が剥離される。そして、図3(h)に示すように、導電性シード層エッチング工程により、導電性シード層18がエッチングにより除去される。なお、必要に応じてカバーレイ層等を設けてもよい。以上によりプリント配線板10の製造が完了する。
上記構成によれば、絶縁基板と、絶縁基板に設けられ、絶縁基板の板厚方向に貫通して形成される貫通電極と、絶縁基板の少なくとも1方の面に導電性材料で設けられ、貫通電極と接続される接続ランドとを備えるプリント配線板において、貫通電極が絶縁基板に複数設けられ、接続ランドが複数の貫通電極と接続されることにより、プリント配線板に熱衝撃等が負荷されて接続ランドに接続される1つの貫通電極がクラック等により断線した場合でも、接続ランドに接続される他の貫通電極により導通が確保されるので、プリント配線板の導通不良を防止して、導通信頼性をさらに向上させることができる。
上記構成によれば、プリント配線板において、接続ランドに接続される複数の貫通電極は、貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を略同一円周上に位置させて絶縁基板に設けられるので、接続ランドの大きさをより小さくすることができる。それにより、プリント配線板の導通信頼性をより向上させるとともに、回路配線における配線密度をより高密度にすることができる。
上記構成によれば、接続ランドに接続される複数の貫通電極が、貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を略同一円周上に位置させて絶縁基板に設けられる場合には、その円周の中心が、接続ランドの略中心に位置するように構成されるので、複数の貫通電極が接続ランドからはみ出すことが抑制される。それにより、複数の貫通電極と接続ランドとの接続信頼性が向上し、プリント配線板の導通信頼性をより向上させることができる。
(実施例)
次に、プリント配線板の導通信頼性を評価した。まず、導通信頼性評価に使用した実施例1から4のプリント配線板の製造方法について説明する。
次に、プリント配線板の導通信頼性を評価した。まず、導通信頼性評価に使用した実施例1から4のプリント配線板の製造方法について説明する。
絶縁基板12には、ポリイミド樹脂フィルムであるカプトンEN(東レ・デュポン株式会社製)を使用した。そして、ポリイミド樹脂フィルムをレーザ加工で貫通させて、接続穴20としてスルーホールビア用穴を形成した。なお、スルーホールビア用穴の内径は、10μmとした。
実施例1のプリント配線板ではスルーホールビア用穴を2箇所に形成し、実施例2のプリント配線板ではスルーホールビア用穴を3箇所に形成し、実施例3のプリント配線板ではスルーホールビア用穴を4箇所に形成し、実施例4のプリント配線板ではスルーホールビア用穴を5箇所に形成した。
導電性シード層18として、ポリイミド樹脂フィルムの表面と、複数のスルーホールビア用穴の内周面と、にNi−Cr層を0.02μm形成し、Ni−Cr層の上にCu層を0.2μm形成した。なお、Ni−Cr/Cu層の形成は、真空スパッタリング法で行った。
そして、Ni−Cr/Cu層の上にレジスト材料をラミネートした後、接続ランド16を形成する部位のレジスト層と、導体回路を形成する部位のレジスト層とを露光し、露光されたレジスト層を現像し、パターニングされためっき用のレジスト層を形成した。
次に、Ni−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面と複数のスルーホールビア用穴の内部とに銅めっきして、接続ランド16であるランドと、複数の貫通電極14である複数のスルーホールビアとを一体として形成した。銅めっきは、Ni−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの両表面と複数のスルーホールビア用穴の内周面とに電解銅めっきすることにより行われた。
電解銅めっきは、硫酸銅めっき浴を用いて、電流密度1A/dm2、めっき時間36分間で行った。硫酸銅めっき浴には、100g/Lの硫酸銅と、180g/Lの硫酸と、6mg/Lの塩素イオンと、所定量のめっき添加剤と、を含むめっき浴を用いた。なお、めっき添加剤には、奥野製薬工業製のトップルチナNSVを使用した。そして、銅充填めっき後にレジスト層とNi−Cr/Cu層とを除去した。
以上により、ランドに2つのスルーホールビアが接続された実施例1のプリント配線板と、ランドに3つのスルーホールビアが接続された実施例2のプリント配線板と、ランドに4つのスルーホールビアが接続された実施例3のプリント配線板と、ランドに5つのスルーホールビアが接続された実施例5のプリント配線板と、を製造した。
次に、比較例のプリント配線板の製造方法について説明する。比較例のプリント配線板では、ポリイミド樹脂フィルムに設けられるスルーホールビア用穴を1つ形成した。その他については、実施例1から4のプリント配線板の製造方法と同様にして製造した。したがって、比較例のプリント配線板では、ランドに1つのスルーホールビアが接続されている。
次に、プリント配線板における導通信頼性の評価試験方法について説明する。
導通信頼性評価試験は、液相ヒートショック試験により、25℃で10秒間と260℃で5秒間とを1サイクルとしてプリント配線板に繰り返し熱衝撃を負荷して行われた。そして、抵抗値が上昇した時点を断線と判断して、抵抗値が上昇するまでのサイクル数を測定した。なお、液相ヒートショック試験は、プリント配線板を油に浸漬させて評価した。
図4は、プリント配線板の導通信頼性評価試験結果を示す図である。比較例のプリント配線板では、サイクル数750回で断線が生じた。これは、スルーホールビアに、クラック等が生じたことによるからである。これに対して、実施例1から4のプリント配線板では、サイクル数1000回以上でも断線が生じなかった。この評価試験結果から、各々ランドに複数のスルーホールビアを接続することにより、プリント配線板の導通信頼性をより向上させることができた。
10 プリント配線板
12 絶縁基板
14 貫通電極
16 接続ランド
18 導電性シード層
20 接続穴
22 レジスト層
24 露光されたレジスト層
26 銅
12 絶縁基板
14 貫通電極
16 接続ランド
18 導電性シード層
20 接続穴
22 レジスト層
24 露光されたレジスト層
26 銅
Claims (3)
- 絶縁基板と、
前記絶縁基板に設けられ、前記絶縁基板の板厚方向に貫通して形成される貫通電極と、
前記絶縁基板の少なくとも1方の面に導電性材料で設けられ、前記貫通電極と接続される接続ランドと、
を備えるプリント配線板であって、
前記貫通電極は、前記絶縁基板に複数設けられ、
前記接続ランドは、前記複数の貫通電極と接続されることを特徴とするプリント配線板。 - 請求項1に記載のプリント配線板であって、
前記複数の貫通電極は、貫通方向に対して略直角方向の断面の中心を略同一円周上に位置させて設けられることを特徴とするプリント配線板。 - 請求項2に記載のプリント配線板であって、
前記円周の中心は、前記接続ランドの略中心に位置していることを特徴とするプリント配線板。
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