JP2009252952A - 銅充填めっき方法及びその方法で製造されたプリント配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】銅充填めっき方法において、より生産性を向上させて絶縁基板に形成された接続穴に銅を充填することである。
【解決手段】絶縁基板10に形成され、絶縁基板10における一方の面と他方の面とを導通させる接続穴12に、めっき促進剤を含む銅めっき浴で電解銅めっきして、接続穴12に銅を充填する銅充填めっき方法は、絶縁基板10の表面と接続穴12の内周面とに、導電性シード層14を被覆する導電性シード層被覆工程と、導電性シード層14が被覆された絶縁基板10の表面と接続穴12の内周面とに電解銅めっきして、第1銅めっき充填層20を形成する第1銅めっき工程と、第1銅めっき充填層20の表面に凝集しためっき促進剤をエッチングにより除去するエッチング工程と、エッチングされた第1銅めっき充填層21に電解銅めっきして、第2銅めっき充填層22を形成する第2銅めっき工程と、を備える。
【選択図】図8

Description

本発明は、銅充填めっき方法及びその方法で製造されたプリント配線基板に係り、特に、絶縁基板に形成される接続穴に電解銅めっきで銅を充填する銅充填めっき方法及びその方法で製造されたプリント配線基板に関する。
近年、携帯電話やデジタルカメラなどの各種電子機器に組み込まれるプリント配線基板は、小型化、薄型化、軽量化及び多機能化並びに部品コストの低減などが益々要求されている。そして、部品コストの低減に有利な配線基板として、ビルドアップ多層配線板やメンブレン配線基板等が広く利用されている。
例えば、ビルドアップ多層配線板の製造方法は、コア基材の表層に絶縁層を形成する工程と、レーザ光照射によりビアホールを形成した後、銅めっきを表層に施すことにより層間導通を確保する工程と、表層配線層を形成する工程と、を繰り返して製造する方法である。このような製造方法で製造されたプリント配線基板は、表層の配線密度を更に高めることができるため、携帯電話のメインボード等に適用されている。
特許文献1には、コア基材の両面に配線層を設け、コア基材に配設した貫通孔を介して両面の配線層を電気的に接続し、且つ、所定の端子部を露出させた状態で、その両面を覆うソルダーレジストを配設した両面配線基板が開示され、コア基材の両面の粗面化された基材面に、それぞれ、セミアディティブ法にて配線層を1層だけ設け、コア基材に配設したスルーホールを介してコア基材の両側の配線層の配線が電気的に接続され、スルーホールは、コア基材にレーザ光にて形成された貫通孔からなり、貫通孔内はめっき形成された導通部で充填され、所定の端子部を露出させた状態で、コア基材両面がソルダーレジストにより覆われ、スルーホールの外表面および配線層の配線部の外表面側は、機械的研磨、化学機械的研磨等により平坦化処理されることが記載されている。
再公表特許WO2004/103039号公報
ところで、ビルドアップ多層配線板やメンブレン配線基板等のプリント配線基板に形成されるスルーホールやビアホールに、銅めっき等によって銅等を充填するいわゆるビアフィルめっき等の充填めっきが行われている。スルーホール等に銅を充填する銅充填めっき方法には、一般的に、めっきを促進させる機能を有するめっき促進剤等の添加剤を含む銅めっき浴を用いて電解銅めっきすることによりスルーホール等に銅が充填される。
銅めっき浴に含まれるめっき促進剤は、めっき層の成長に伴いスルーホール内やビアホール内で密となるので、スルーホール等における内部のめっき速度が絶縁基板表面のめっき速度より速くなり、銅がスルーホール等に充填される。
スルーホール等の内部には、めっき促進剤が凝集しているので、銅充填後は、スルーホール等の直上部位の表面形態が凹凸状になる場合がある。スルーホール等の直上部位の表面形態が凹凸状になると、スルーホールやビアホールの直上に部品等を実装する場合において障害となる可能性がある。そのため、電解銅めっき後は、上述したように、スルーホールの外表面等を機械的研磨、化学機械的研磨等して、スルーホールやビアホールの銅充填部における外表面の平坦化が行われる。
ここで、機械的研磨、化学機械的研磨等でスルーホールやビアホールにおける銅充填部の外表面を研磨して平坦化する場合には、電解銅めっきを行う工程の他に機械的研磨、化学機械的研磨等を行うための設備、工程が別に必要になるので、プリント配線基板の製造ラインがより複雑になり生産性が低下する可能性がある。
そこで、本発明の目的は、より生産性を向上させて、スルーホールやビアホールにおける銅充填部の表面を平坦化させることができる銅充填めっき方法及びその方法で製造されたプリント配線基板を提供することである。
本発明に係る銅充填めっき方法は、絶縁基板に形成され、前記絶縁基板における一方の面と他方の面とを導通させる接続穴に、めっき促進剤を含む銅めっき浴で電解銅めっきして、前記接続穴に銅を充填する銅充填めっき方法であって、前記絶縁基板の表面と前記接続穴の内周面とに、導電性シード層を被覆する導電性シード層被覆工程と、前記導電性シード層が被覆された絶縁基板の表面と前記接続穴の内周面とに前記電解銅めっきして、第1銅めっき充填層を形成する第1銅めっき工程と、前記第1銅めっき充填層の表面に凝集しためっき促進剤を、エッチングにより除去するエッチング工程と、前記エッチングされた第1銅めっき充填層に前記電解銅めっきして、第2銅めっき充填層を形成する第2銅めっき工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る銅充填めっき方法において、前記第1銅めっき工程で、前記導電性シード層が被覆された絶縁基板の表面に形成された前記第1銅めっき充填層の膜厚比率は、前記エッチング工程でエッチングされた第1銅めっき充填層と、前記第2銅めっき工程で形成された前記第2銅めっき充填層と、を合わせた合計膜厚に対して0.7以上0.9以下であることが好ましい。
本発明に係る銅充填めっき方法において、前記導電性シード層は、前記絶縁基板に形成されるニッケルークロム合金層と、前記ニッケルークロム合金層に形成される銅層と、を備えることが好ましい。
本発明に係るプリント配線基板は、上記銅充填めっき方法で、前記接続穴に銅を充填して製造されることを特徴とする。
上記構成における銅充填めっき方法及びその方法で製造されたプリント配線基板によれば、電解銅めっき後に更に機械的研磨等の工程を設ける必要がないので、スルーホールやビアホールにおける銅充填処理の生産性が更に向上する。
以下に、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。図1から図8は、銅充填めっき方法を適用したプリント配線基板の製造方法を示す図である。
絶縁基板準備工程は、プリント配線基板本体を形成する絶縁基板10を準備する工程である。図1は、絶縁基板10が準備された状態を示す断面図である。絶縁基板10は、例えば、矩形のリボン状を有しており、柔軟性を有するフレキシブルな絶縁性合成樹脂フィルム等で構成される。絶縁性合成樹脂フィルムには、例えば、ポリイミド樹脂等で成形された合成樹脂フィルムが使用される。ポリイミド樹脂フィルム等には、一般に市販されているポリイミド樹脂フィルム等を用いてもよいし、ガラスシートやステンレスシート等に液状のポリイミド樹脂等を塗布した後、乾燥処理、熱硬化処理して成形したポリイミド樹脂フィルム等を用いてもよい。
絶縁基板10を成形する合成樹脂には、ポリイミド樹脂に限定されることなく、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂等を用いてもよい。また、絶縁基板10を成形する合成樹脂には、液晶ポリマー(LCP)を用いることができる。更に、絶縁基板10には、ガラス繊維強化エポキシ複合材料、アラミド繊維強化エポキシ樹脂複合材料等の繊維強化複合材料(FRP)を用いてもよい。
接続穴形成工程は、絶縁基板10に形成され、前記絶縁基板における一方の面と他方の面とを導通させる接続穴12を形成する工程である。図2は、絶縁基板10に接続穴12を形成した状態を示す断面図である。スルーホール用穴やビアホール用穴等の接続穴12は、プリント配線基板において、一方の面に設けられる導体回路と、他方の面に設けられる導体回路とを電気的に接続するために形成される。接続穴12は、例えば、内径が20μm以下で設けられる。
接続穴12は、絶縁基板10にレーザ加工等で形成される。レーザ加工には、細いビーム径が可能なエキシマレーザやUV−YAGレーザを用いることが好ましい。勿論、他の条件次第では、レーザ加工に炭酸ガスレーザ等を用いてもよい。また、接続穴12は、感光性を有するポリイミド樹脂フィルム等で成形された絶縁基板10を用いて、フォトリソグラフィにより形成されてもよい。
導電性シード層被覆工程は、絶縁基板10の表面及び接続穴12の内周面に導電性シード層14を被覆する工程である。図3は、絶縁基板10の表面及び接続穴12の内周面に導電性シード層14を被覆した状態を示す断面図である。絶縁基板10の表面及び接続穴12の内周面に導電性シード層14を形成するのは、絶縁基板10の表面及び接続穴12の内周面を導通化させるためである。導電性シード層14には、例えば、ニッケル、銅、アルミニウム、銀等の導電性を有する材料が使用される。導電性シード層14は、例えば、スパッタリング法等により形成される。
導電性シード層14は、2層の金属層から構成され、絶縁基板10の両面に形成され、絶縁基板10との密着性を向上させる第1金属層と、第1金属層に形成され、回路導体となる銅との親和性を向上させる第2金属層とを有していることが好ましい。第1金属層には、絶縁基板10との密着性が良いニッケル(Ni)層やニッケルークロム合金(Ni−Cr)層が用いられ、第2金属層には、回路導体となる銅との親和性が高い銅(Cu)層が用いられる。
レジスト層形成工程は、導電性シード層14に設けられ、銅導体回路を形成する部位以外の部位にレジスト層16を形成する工程である。図4は、銅導体回路を形成する部位以外の部位にレジスト層16を形成した状態を示す断面図である。レジスト層16の形成方法には、例えば、フォトリソグラフィを用いることができる。導電性シード層14の上にフォトレジストを被覆した後、露光と現像とを行うことによりパターニングされためっき用のレジスト層16を形成できる。レジスト材料には、例えば、液状レジストやドライフィルムレジスト等が用いられる。
次に、導電性シード層14が被覆された絶縁基板10の表面と接続穴12の内周面とに電解銅めっきして、接続穴12に銅を充填する銅充填めっき方法について説明する。
銅充填めっき方法は、導電性シード層14が被覆された絶縁基板10の表面と接続穴12の内周面とに電解銅めっきして、第1銅めっき充填層20を形成する第1銅めっき工程と、第1銅めっき充填層20の表面に凝集しためっき促進剤をエッチングにより除去するエッチング工程と、エッチングされた第1銅めっき充填層21に電解銅めっきして、第2銅めっき充填層22を形成する第2銅めっき工程と、を備えている。
第1銅めっき工程は、導電性シード層14が被覆された絶縁基板10の表面と、導電性シード層14が被覆された接続穴12の内周面と、に電解銅めっきして、第1銅めっき充填層20を形成する工程である。図5は、導電性シード層14が被覆された絶縁基板10の表面と接続穴12の内周面とに第1銅めっき充填層20を形成した状態を示す断面図である。
電解銅めっきに使用される電解銅めっき浴には、例えば、硫酸銅めっき浴を用いることができる。硫酸銅めっき浴は、硫酸銅と硫酸とを主成分として含み、更に、塩素イオンと、めっき添加剤と、を含んでいる。勿論、電解銅めっき浴は、硫酸銅めっき浴に限定されることはない。
めっき添加剤には、めっき成長を促進するめっき促進剤(ブライトナー)が用いられる。めっき促進剤は、一般的に、導電性シード層14が被覆された絶縁基板10の表面と接続穴12の内周面とに吸着し、接続穴12の内側では銅めっきの成長に伴って接続穴内部の表面積が減少していき、接続穴内部のめっき促進剤の分布が密になることを利用して、接続穴12の内部の銅めっき速度を、絶縁基板10の表面の銅めっき速度より促進させる機能を有している。めっき促進剤には、例えば、硫黄有機化合物等を用いることができる。
めっき添加剤には、更に、めっき成長を抑制するめっき抑制剤(レベラ)を用いることが好ましい。めっき抑制剤は、一般的に、物質の拡散則に伴い、接続穴12の内部には吸着し難く、絶縁基板10の表面には吸着し易い性質を利用して、接続穴12の内部と比較して絶縁基板10の表面の銅めっき成長速度を遅くする機能を有している。めっき抑制剤には、例えば、窒素有機化合物等を用いることができる。
また、めっき添加剤には、更に、ポリマー成分等からなる界面活性剤を用いてもよい。めっき促進剤、めっき抑制剤及び界面活性剤は、一般的にスルーホールやビアホール等の埋め込みに用いられる硫酸銅めっき浴に配合されるめっき添加剤を使用することができる。
電解銅めっきは、電解銅めっき浴中にレジスト層16を形成した絶縁基板10を浸漬して通電することにより行われる。電解銅めっきを行うときの電流密度は、例えば、1A/dmである。このように、電解銅めっきを、所定の電流密度で所定時間行うことにより、導電性シード層14で被覆された絶縁基板10の表面と接続穴12の内周面とに第1銅めっき充填層20が形成される。
エッチング工程は、第1銅めっき充填層20の表面に凝集しためっき促進剤をエッチングにより除去する工程である。上述したように、接続穴12の内側では、銅めっきの成長に伴って表面積が減少していくので、接続穴12内のめっき促進剤の分布が密になる。それにより、接続穴12の内側では、めっき促進剤の凝集が生じる。そのため、第1銅めっき充填層20の表面を、例えば、0.2μmだけエッチングすることにより、凝集しためっき促進剤が除去される。エッチングには、例えば、硫酸と過酸化水素水とを含む硫酸―過酸化水素水混液等のエッチング液が用いられる。勿論、エッチング液は、硫酸―過酸化水素水混液に限定されることはない。
第2銅めっき工程は、エッチングされた第1銅めっき充填層21に電解銅めっきして、第2銅めっき充填層22を形成する工程である。図6は、エッチングされた第1銅めっき充填層21に第2銅めっき充填層22を形成した状態を示す断面図である。凝集しためっき促進剤が除去された第1銅めっき充填層20に、第2銅めっき充填層22を形成することにより、導電性シード層14が被覆された絶縁基板10の表面と接続穴12の直上とに形成される第2銅めっき充填層22をより平坦に形成することができる。第2銅めっき工程で行われる電解銅めっき方法は、第1銅めっき工程で行われる電解銅めっき方法と同様な方法が用いられる。
ここで、図5に示すように、第1銅めっき工程で導電性シード層14が被覆された絶縁基板10の表面に形成される第1銅めっき充填層20の膜厚Aは、図6に示すように、エッチング工程でエッチングされた第1銅めっき充填層21の膜厚Bと、第2銅めっき工程で形成された第2銅めっき充填層22の膜厚Cとを合わせた合計膜厚B+Cに対して、膜厚比率が0.7以上0.9以下とすることが好ましい。
第1銅めっき充填層20の膜厚比率が、エッチングされた第1銅めっき充填層21と第2銅めっき充填層22とを合わせた合計膜厚の0.7より小さい場合には、第2銅めっき工程で第2銅めっき充填層22を形成するときに、接続穴12の内側でめっき促進剤の凝集量が大きくなり、接続穴12の直上の平坦性が低下する場合があるからである。
また、第1銅めっき充填層20の膜厚比率が、エッチングされた第1銅めっき充填層21と第2銅めっき充填層22とを合わせた合計膜厚の0.9より大きい場合には、第2銅めっき工程で接続穴12に銅を十分に析出できないことにより接続穴12の直上の平坦性が低下する場合があるからである。
第2銅めっき工程後に、非導体回路部位に形成されたレジスト層16が除去される。図7は、レジスト層16が除去された状態を示す断面図である。そして、レジスト層16の下に設けられ、銅回路間に残留する導電性シード層14をエッチング等により除去することで、プリント配線基板30の製造が完了する。図8は、銅充填めっき方法を適用して製造されたプリント配線基板30を示す断面図である。なお、必要に応じてカバーレイ層等を設けてもよい。
以上、上記構成によれば、絶縁基板の表面と接続穴の内周面とに導電性シード層を被覆する工程と、導電性シード層が被覆された絶縁基板の表面と接続穴とに電解銅めっきして、第1銅めっき充填層を形成する工程と、第1銅めっき充填層の表面に凝集しためっき促進剤をエッチングにより除去する工程と、エッチングされた第1銅めっき充填層に電解銅めっきして、第2銅めっき充填層を形成する工程と、を備える銅充填めっき方法によれば、電解銅めっきで接続穴に銅を充填する途中で、第1銅めっき充填層の表面に凝集しためっき促進剤が除去されるので、接続穴の直上に形成される第2銅めっき充填層の表面平滑性を向上させることができる。
上記構成によれば、電解銅めっき処理とエッチング処理とによって接続穴に銅を充填するため、1つのラインで行うことができる。これに対して、電解銅めっき処理後に機械的研磨等を行って、銅充填部の表面を平坦化処理する場合には、機械的研磨用のラインを新たに設ける必要がある。そのため、上記銅充填めっき方法を用いることにより、プリント配線基板の生産性が更に向上する。
上記構成によれば、導電性シード層で被覆された絶縁基板の表面に形成される第1銅めっき充填層の膜厚比率を、エッチングされた第1銅めっき充填層と第2銅めっき充填層との合計膜厚に対して0.7以上0.9以下とすることにより、接続穴の直上の表面平滑性を向上させることができる。
上記構成によれば、導電性シード層は、絶縁基板に形成されるニッケルークロム合金層と、ニッケルークロム合金層に形成される銅層と、を備えているので、絶縁基板との密着性を向上させるとともに、第1銅めっき充填層との親和性を向上させることができる。
(実施例)
次に、上記構成における銅充填めっき方法を適用して製造した両面プリント配線基板について、銅が充填されたスルーホール充填部の平滑性を評価した。まず、実施例1から4の銅充填めっき方法を適用して製造した両面プリント配線基板について説明する。
絶縁基板10には、ポリイミド樹脂フィルムであるカプトンEN(東レ・デュポン株式会社製)を使用した。接続穴12には、ポリイミド樹脂フィルムにレーザ加工してスルーホール穴を形成した。なお、スルーホール穴の内径は、10μmとした。導電性シード層14として、ポリイミド樹脂フィルムにNi−Cr層を0.02μm形成し、Ni−Cr層の上にCu層を0.2μm形成した。なお、Ni−Cr/Cu層の形成は、真空スパッタリング法で行った。そして、導電性シード層14の上にレジスト材料をラミネートし、露光と現像とを行ってレジスト層16を形成した。
次に、実施例1から4の銅充填めっき方法で、Ni−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面と、スルーホール穴とに銅充填めっきを行った。
銅充填めっきは、Ni−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの両表面とスルーホール穴の内周面とに電解銅めっきして、第1銅めっき充填層を形成する第1銅めっき工程と、第1銅めっき充填層の表面に凝集しためっき促進剤をエッチングにより除去するエッチング工程と、エッチングされた第1銅めっき充填層に電解銅めっきして、第2銅めっき充填層を形成する第2銅めっき工程と、により行った。
電解銅めっきは、硫酸銅めっき浴を用いて、電流密度1A/dmで行った。硫酸銅めっき浴には、100g/Lの硫酸銅と、180g/Lの硫酸と、6mg/Lの塩素イオンと、所定量のめっき添加剤と、を含むめっき浴を用いた。なお、めっき添加剤には、奥野製薬工業製のトップルチナNSVを使用した。
また、電解銅めっきは、設定膜厚6μmとなるように行った。ここで、設定膜厚とは、エッチング工程後にNi−Cr/Cu層で被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に形成された第1銅めっき充填層20の膜厚(図6に示される膜厚B)と、第2銅めっき工程で形成された第2銅めっき充填層22の膜厚(図6に示される膜厚C)とを合わせた合計膜厚(B+C)である。
なお、エッチング工程は、硫酸―過水系のエッチィング液を用いて、第1銅めっき充填層20の表面を0.2μmエッチィングして除去した。
実施例1の銅充填めっき方法では、第1銅めっき工程でNi−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に第1銅めっき充填層20を5.4μm形成し、エッチング工程で第1銅めっき充填層20の表面を0.2μmエッチングして除去した。そのため、エッチング工程後の第1銅めっき充填層20の膜厚は、5.2μmである。次に、第2銅めっき工程でエッチングされた第1銅めっき充填層21に、第2銅めっき充填層22を0.8μm形成した。したがって、実施例1の銅充填めっき方法では、第1銅めっき工程でNi−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に形成された第1銅めっき充填層20の膜厚比率は、0.9(5.4μm/6.0μm)である。
実施例2の銅充填めっき方法では、第1銅めっき工程でNi−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に第1銅めっき充填層20を4.8μm形成し、エッチング工程で第1銅めっき充填層20の表面を0.2μmエッチングして除去した。そのため、エッチング工程後の第1銅めっき充填層20の膜厚は、4.6μmである。次に、第2銅めっき工程でエッチングされた第1銅めっき充填層21に、第2銅めっき充填層22を1.4μm形成した。したがって、実施例2の銅充填めっき方法では、第1銅めっき工程でNi−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に形成された第1銅めっき充填層20の膜厚比率は、0.8(4.8μm/6.0μm)である。
実施例3の銅充填めっき方法では、第1銅めっき工程でNi−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に第1銅めっき充填層20を4.2μm形成し、エッチング工程で第1銅めっき充填層20の表面を0.2μmエッチングして除去した。そのため、エッチング工程後の第1銅めっき充填層20の膜厚は、4.0μmである。次に、第2銅めっき工程でエッチングされた第1銅めっき充填層21に、第2銅めっき充填層22を2.0μm形成した。したがって、実施例3の銅充填めっき方法では、第1銅めっき工程でNi−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に形成された第1銅めっき充填層20の膜厚比率は、0.7(4.2μm/6.0μm)である。
実施例4の銅充填めっき方法では、第1銅めっき工程でNi−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に第1銅めっき充填層20を3.6μm形成し、エッチング工程で第1銅めっき充填層20の表面を0.2μmエッチングして除去した。そのため、エッチング工程後の第1銅めっき充填層20の膜厚は、3.8μmである。次に、第2銅めっき工程でエッチングされた第1銅めっき充填層21に、第2銅めっき充填層22を2.6μm形成した。したがって、実施例4の銅充填めっき方法では、第1銅めっき工程でNi−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に形成された第1銅めっき充填層20の膜厚比率は、0.6(3.6μm/6.0μm)である。
以上により、実施例1から実施例4の銅充填めっき方法を適用して、Ni−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面とスルーホール穴の内部とに銅充填めっきを行って、両面プリント配線基板を製造した。
次に、比較例1の銅充填めっき方法を適用して製造した両面プリント配線基板について説明する。
比較例1の銅充填めっき方法を適用した両面プリント配線基板の製造では、銅充填めっき方法以外の工程については、実施例1から実施例4の銅充填めっき方法を適用して製造した両面プリント配線基板と同様にして行った。
比較例1の銅充填めっき方法では、実施例1から実施例4における銅充填めっき方法で用いた硫酸銅めっき浴による電解銅めっき方法を使用した。比較例1の銅充填めっき方法では、銅めっき層の設定膜厚は、実施例1から実施例4の銅充填めっき方法と同様にNi−Cr/Cu層で被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に形成される膜厚で設定され6μmとした。比較例1の銅充填めっき方法では、1回の電解銅めっきで設定膜厚6μmの銅めっき層を形成した。したがって、比較例1の銅充填めっき方法では、凝集しためっき促進剤を除去するエッチィングを行っていない。以上により、比較例1の銅充填めっき方法を適用して、Ni−Cr/Cu層が被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面とスルーホール穴の内部とに銅充填めっきを行って、両面プリント配線基板を製造した。
次に、上記の両面プリント配線基板について、銅充填めっきされたスルーホール充填部の表面形状を三次元形状測定器にて測定し、凹凸の最高部と最低部との差である高低差を求めた。図9は、銅充填めっきされたスルーホール充填部の表面形状測定結果を示す図である。
スルーホール充填部の高低差は、実施例1の銅充填めっき方法では0.98μmであり、実施例2の銅充填めっき方法では0.78μmであり、実施例3の銅充填めっき方法では0.86μmであり、実施例4の銅充填めっき方法では1.10μmであり、比較例1の銅充填めっき方法では1.25μmであった。
実施例1から実施例4の銅充填めっき方法におけるスルーホール充填部の高低差は0.78μm〜1.10μmであり、比較例1の銅充填めっき方法におけるスルーホール充填部の高低差は1.25μmであるので、実施例1から実施例4の銅充填めっき方法では、比較例1の銅充填めっき方法よりも更に平坦性を有するスルーホール充填部が得られた。
したがって、Ni−Cr/Cu層で被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面とスルーホール穴とに電解銅めっきして、第1銅めっき充填層20を形成し、第1銅めっき充填層20の表面に凝集しためっき促進剤をエッチングして除去し、エッチングされた第1銅めっき充填層に電解銅めっきして、第2銅めっき充填層22を形成することによって、スルーホール充填部の表面平滑性を向上させることができた。
また、実施例1から実施例3の銅充填めっき方法におけるスルーホール充填部の高低差は0.78μm〜0.98μmであり、実施例4の銅充填めっき方法におけるスルーホール充填部の高低差は1.10μmであるので、実施例1から実施例3の銅充填めっき方法では、実施例4の銅充填めっき方法よりも、更に表面平滑性を有するスルーホール充填部が得られた。
したがって、Ni−Cr/Cu層で被覆されたポリイミド樹脂フィルムの表面に形成される第1銅めっき充填層20の膜厚比率を、エッチングされた第1銅めっき充填層21の膜厚と第2銅めっき充填層22の膜厚との合計膜厚の0.7以上0.9以下とすることにより、スルーホール充填部の表面平滑性を更に向上させることができた。
本発明の実施の形態において、絶縁基板が準備された状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態において、絶縁基板に接続穴を形成した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態において、絶縁基板の表面及び接続穴の内周面に導電性シード層を被覆した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態において、銅導体回路を形成する部位以外の部位にレジスト層を形成した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態において、導電性シード層が被覆された絶縁基板の表面と接続穴の内周面とに第1銅めっき充填層を形成した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態において、エッチングされた第1銅めっき充填層に第2銅めっき充填層を形成した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態において、レジスト層が除去された状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態において、銅充填めっき方法を適用して製造されたプリント配線基板を示す断面図である。 本発明の実施の形態において、銅充填めっきされたスルーホール充填部の表面形状測定結果を示す図である。
符号の説明
10 絶縁基板
12 接続穴
14 導電性シード層
16 レジスト層
20 第1銅めっき充填層
21 エッチングされた第1銅めっき充填層
22 第2銅めっき充填層
30 プリント配線基板

Claims (4)

  1. 絶縁基板に形成され、前記絶縁基板における一方の面と他方の面とを導通させる接続穴に、めっき促進剤を含む銅めっき浴で電解銅めっきして、前記接続穴に銅を充填する銅充填めっき方法であって、
    前記絶縁基板の表面と前記接続穴の内周面とに、導電性シード層を被覆する導電性シード層被覆工程と、
    前記導電性シード層が被覆された絶縁基板の表面と前記接続穴の内周面とに前記電解銅めっきして、第1銅めっき充填層を形成する第1銅めっき工程と、
    前記第1銅めっき充填層の表面に凝集しためっき促進剤を、エッチングにより除去するエッチング工程と、
    前記エッチングされた第1銅めっき充填層に前記電解銅めっきして、第2銅めっき充填層を形成する第2銅めっき工程と、
    を備えることを特徴とする銅充填めっき方法。
  2. 請求項1に記載の銅充填めっき方法であって、
    前記第1銅めっき工程で、前記導電性シード層が被覆された絶縁基板の表面に形成された前記第1銅めっき充填層の膜厚比率は、前記エッチング工程でエッチングされた第1銅めっき充填層と、前記第2銅めっき工程で形成された前記第2銅めっき充填層と、を合わせた合計膜厚に対して0.7以上0.9以下であることを特徴とする銅充填めっき方法。
  3. 請求項1または2に記載の銅充填めっき方法であって、
    前記導電性シード層は、前記絶縁基板に形成されるニッケルークロム合金層と、前記ニッケルークロム合金層に形成される銅層と、を備えることを特徴とする銅充填めっき方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の銅充填めっき方法で、前記接続穴に銅を充填して製造されることを特徴とするプリント配線基板。
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