JP2009295396A - ヒュージング装置 - Google Patents

ヒュージング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009295396A
JP2009295396A JP2008147266A JP2008147266A JP2009295396A JP 2009295396 A JP2009295396 A JP 2009295396A JP 2008147266 A JP2008147266 A JP 2008147266A JP 2008147266 A JP2008147266 A JP 2008147266A JP 2009295396 A JP2009295396 A JP 2009295396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fusing
cooling
coated conductor
connection terminal
jig
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008147266A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5112960B2 (ja
Inventor
Minoru Ota
太田  実
Masahide Narita
昌秀 成田
Yusuke Wada
優介 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2008147266A priority Critical patent/JP5112960B2/ja
Publication of JP2009295396A publication Critical patent/JP2009295396A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5112960B2 publication Critical patent/JP5112960B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Abstract

【課題】接続端子に隣接した部位の絶縁被膜の劣化を確実に防止できるようにして生産性の向上を図ることのできるヒュージング装置を提供する。
【解決手段】被覆導線2の絶縁被膜を通電による発熱によって除去し接続端子3を被覆導線2に溶接するヒュージング電極10A,10Bを設ける。被覆導線2の外表面に接触して被覆導線2を冷却する冷却治具11を設ける。冷却治具11は、被覆導線2上の接続端子3の基端に隣接する部位に接触するように配置する。ヒュージング電極10A,10Bは、接続端子3上の基端から離間した中央部に圧接されるように配置する。
【選択図】図1

Description

この発明は、絶縁被膜によって被覆された被覆導線に接続端子を接続するためのヒュージング装置に関するものである。
モータの電磁コイルの端部に接続端子を接続する場合、ヒュージング装置を用いて電磁コイル(被覆導線)の絶縁被膜の除去と溶接を行うことがある。
ヒュージング装置は、被覆導線に係合された接続端子をヒュージング電極によって保持し、ヒュージング電極による最初の通電によって接続端子に接する絶縁被膜を炭化させて、接続端子と被覆導線内の導体部を導通させるとともに、次の段階の通電によって接続端子と導体部を溶接する。
ところが、ヒュージング装置においては、被覆導線の絶縁被膜を炭化させる際に被覆導線が高温になるため、被覆導線上の接続端子に近接する部分の絶縁被膜までが炭化してしまい、ヒュージングの後に余分に炭化した絶縁被膜を修復しなければならない。
このため、これに対処するヒュージング装置として、被覆導線上の接続端子に溶接されない部位に冷却治具を接触させるようにしたものが案出されている(例えば、特許文献1参照)。
このヒュージング装置は、ヒュージング電極と、ヒュージング時に被覆導線を冷却する水冷式の冷却治具を備え、ヒュージング電極によって接続端子の基端から所定の範囲を挟持し、被覆導線上の接続端子の基端から設定距離離間した範囲を冷却治具で把持するようになっている。これにより、ヒュージング電極から冷却治具への電流や熱の逃げを抑制しつつ、被覆導線上の絶縁被膜の不要な炭化を防止することができる。
特開平5−74541号公報
しかし、この従来のヒュージング装置においては、ヒュージング電極から冷却治具への電流や熱の逃げを抑制するために、被覆導線上の接続端子の基端から設定距離離間した範囲に冷却治具を接触させるようにしているため、被覆導線上の接続端子に隣接した部位に絶縁被膜の劣化が生じることが懸念される。
そこで、この発明は、接続端子に隣接した部位の絶縁被膜の劣化を確実に防止できるようにして、生産性の向上を図ることのできるヒュージング装置を提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、被覆導線(例えば、後述の実施形態における被覆導線2)に接続端子(例えば、後述の実施形態における接続端子3)を接続するヒュージング装置であって、前記被覆導線の絶縁被膜を通電による発熱によって除去し前記接続端子を前記被覆導線に溶接するヒュージング電極(例えば、後述の実施形態におけるヒュージング電極10A,10B)と、前記被覆導線の外表面に接触して前記被覆導線を冷却する冷却治具(例えば、後述の実施形態における冷却治具11)と、を備え、前記冷却治具が、前記被覆導線上の前記接続端子の基端に隣接する部位に接触するように配置されるとともに、前記ヒュージング電極が、前記接続端子上の前記基端から離間した中央部に圧接されるように配置されていることを特徴とする。
ヒュージングを行う場合には、冷却治具を被覆導線上の接続端子の基端に隣接する部位に接触させ、ヒュージング電極を接続端子上の基端から離間した中央部に圧接させる。この状態からヒュージング電極に電流を流すと、接続端子の内側の被覆導線の絶縁被膜が炭化して接続端子と被覆導線内の導体が導通するようになり、このとき被覆導線上の接続端子の基端に隣接する部位は、冷却治具によって冷却されて絶縁被膜が保護される。この後、ヒュージング電極に対するさらなる通電によって接続端子と被覆導線が溶接される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のヒュージング装置において、前記冷却治具は、前記被覆導線の外表面に接触する複数の分割ブロック(例えば、後述の実施形態における第1冷却ブロック15および第2冷却ブロック16)と、この各分割ブロックを前記被覆導線の外表面に一定荷重で圧接させる付勢手段(例えば、後述の実施形態における板ばね23,24および付勢スプリング33)と、を備えていることを特徴とする。
冷却治具を構成する分割ブロックは付勢手段によって被覆導線の外表面に安定的に押し当てられるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のヒュージング装置において、前記付勢手段は、ばね部材(例えば、後述の実施形態における板ばね23,24および付勢スプリング33)であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒュージング装置において、前記冷却治具は、前記ヒュージング電極と共通の可動装置に保持されていることを特徴とする。
これにより、冷却治具は、接続端子に対するヒュージング電極の近接離反動作に連動して被覆電線に対して変位するようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒュージング装置において、前記冷却治具には、治具本体(例えば、後述の実施形態における縦壁15a,16a、下部壁15b、上部壁16b)から前記接続端子と逆側に延出して前記被覆導線の外表面に接触する薄肉の延長壁(例えば、後述の実施形態における延長壁21,22)が設けられていることを特徴とする。
これにより、被覆導線は接続端子の基端に隣接する部位が冷却治具の治具本体によって冷却されるとともに、接続端子の基端から離反する部位が薄肉の延長壁によって冷却されるようになる。また、冷却治具と被覆導線の接触境界部は延長壁によって接続端子の基端から離間した位置に延長される。
請求項1に記載の発明によれば、冷却治具が被覆導線上の接続端子の基端に隣接する部位に接触し、ヒュージング電極が接続端子上の基端から離間した中央部に圧接されるようになっているため、ヒュージング電極から冷却治具への電流や熱の逃げを抑制しつつ、接続端子に隣接した部位の絶縁被膜の劣化を確実に防止することができる。したがって、これにより生産性の向上を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、冷却治具が、被覆導線の外表面に接触する複数の分割ブロックと、この各分割ブロックを被覆導線の外表面に一定荷重で圧接させる付勢手段と、を備えた構成とされているため、冷却治具の冷却面を被覆導線の外表面に対して常時安定的に接触させることができる。したがって、これにより製品品質の安定化を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、付勢手段がばね部材によって構成されているため、専用の駆動装置や制御装置を要しない簡単な構造によって被覆導線に対する冷却治具の安定接触を得ることができる。したがって、これによりコストの削減と装置の小型化を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、冷却治具がヒュージング電極と共通の可動装置に保持されているため、冷却治具を変位させるための専用の可動装置を無くし、コストの削減と装置の小型化を図ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、冷却治具に、治具本体から接続端子と逆側に延出して被覆導線の外表面に接触する薄肉の延長壁が設けられているため、冷却治具と被覆導線の接触境界部を接続端子の基端からより離間させ、被覆導線上の接触境界部に段差ができるのを未然に防止することができる。
以下、この発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、図1〜図10に示す第1の実施形態について説明する。
図1は、この実施形態のヒュージング装置1の正面図を示すものであり、図2は、ヒュージング装置1によって接続される被覆導線2と接続端子3の正面図である。
被覆導線2は、導体部の表面が熱可塑性樹脂によって被覆された平角線であり、接続端子3は、別の導線が接続される円環プレート部4の基端に、被覆導線2の端部に接続される接続片5が連設されている。接続片5は、両側の側縁部が内向きに弧状に曲げられ、被覆導線2の端部に係止される。なお、以下では、こうして係止された被覆導線2と接続端子3をワークWと呼ぶものとする。
ワークWはこの状態からヒュージング装置1によって接続される。図3,図4は、こうして接続された被覆導線2と接続端子3の正面図と側面図を示す。
ヒュージング装置1は、図1に示すように、ワークWの接続端子3部分を把持可能なヒュージング電極10A,10Bと、ワークWの接続片5(接続端子3)に隣接する被覆導線2部分を冷却する冷却治具11と、を備え、これらがステー12,13に支持されている。ステー12,13は、図示しない可動装置に保持され、この可動装置によって上下方向と水平方向(前後、左右方向)に移動し得るようになっている。
ここで、ヒュージング処理時にワークWの長手方向に沿う方向をヒュージング装置1の前後方向と呼ぶものとすると、ヒュージング電極10A,10Bと冷却治具11は、図4に示すように、ヒュージング装置1の前後方向に設定距離L離間して配置されている。冷却治具11は、ヒュージング処理時に被覆導線2上の接続端子3の基端に隣接する部位に接触し、このとき、ヒュージング電極10A,10Bは、接続端子3上の基端から設定距離L離間した中央部に圧接されるようになっている。
図5は、ヒュージング電極10A,10Bを示す正面図である。
同図に示すように、ヒュージング電極10A,10Bの各先端部には、90°よりも若干外側に開いた略コ字状の把持溝14が形成され、これらの把持溝14,14によってワークWの接続片5の周囲が把持されるようになっている。また、ヒュージング電極10A,10Bは、図示しない制御装置によって通電電流が制御される。
冷却治具11は、ステー12,13にそれぞれ保持機構20A,20Bを介して取り付けられた第1冷却ブロック15(分割ブロック)と第2冷却ブロック16(分割ブロック)を備え、これらのブロック15,16の内部に、図示しないポンプから送られた冷却水が連続的に供給されるようになっている。なお、図1中17aは、ポンプから第1冷却ブロック15に冷却水を供給する給水パイプであり、17bは、第1冷却ブロック15から第2冷却ブロック16に冷却水を供給する接続パイプ、17cは、第2冷却ブロック16から冷却水を排出する排水パイプである。
図6は、冷却治具11の第1,第2冷却ブロック15,16を示す斜視図である。
同図に示すように、第1冷却ブロック15は、相互に直交する縦壁15aと下部壁15bを備えた略L字形状に形成され、縦壁15a内部には冷却水通路35が設けられている。そして、縦壁15aの第2冷却ブロック16に対向する内側面と、下部壁15bの上面は、被覆導線2の一方の側壁と下壁に接触する冷却面18a,18bとされている。同様に、第2冷却ブロック16は、相互に直交する縦壁16aと上部壁16bを備えた略L字形状に形成され、縦壁16aの内部に冷却水通路35が設けられている。この第2冷却ブロック16の場合、縦壁16aの内側面と上部壁16bの下面がそれぞれ被覆導線2の他方の側壁と下壁に接触する冷却面19a,19bとされている。
また、両冷却ブロック15,16のヒュージング電極10A,10Bの配置される側と逆側の端縁には、治具本体(縦壁15a,16a、下部壁15b、上部壁16b)からヒュージング電極10A,10Bと逆側に延出する薄肉の延長壁21,22が設けられている。延長壁21,22は治具本体の冷却面18a,18bおよび19a,19bと面一になるように延出し、冷却面18a,18bおよび19a,19bと連続して被覆導線2の外表面に接触するようになっている。
また、第1冷却ブロック15の縦壁15aの上面と第2冷却ブロック16の縦壁16aの下面には、それぞれ相手ブロック16,15方向に延出する板ばね23,24(ばね部材,付勢手段)が固定されている。第1冷却ブロック15の板ばね23には、下方側に膨出するように湾曲する湾曲当接部23aが設けられ、第2冷却ブロック16の板ばね24には、上方側に膨出するように湾曲する湾曲当接部24aが設けられている。第1冷却ブロック15側の湾曲当接部23aは、両冷却ブロック15,16が設定離間幅以上に近接したときに、第2冷却ブロック16の上部壁16bの上面に乗り上げ、第2冷却ブロック16に対して下向きの付勢力を付与するようになっている。同様に、第2冷却ブロック16側の湾曲当接部24aは、両冷却ブロック15,16が設定離間幅以上に近接したときに、第1冷却ブロック15の下部壁15bの下面に乗り上げ、第1冷却ブロック15に対して上向きの付勢力を付与するようになっている。
第1冷却ブロック15と第2冷却ブロック16は、後述するように保持機構20A,20Bを介してステー12,13に上下方向に変位可能に保持されており、両冷却ブロック15,16が設定離反幅以上に近接したときに、板ばね23,24の作用によって上下方向に相互に押し付けられる。
図7〜図9は、保持機構20Aの構造を示す断面図である。なお、保持機構20Aと20Bは同様の構造とされているため、以下では、一方の保持機構20Aを代表として説明するものとする。
保持機構20Aは、先端部に第1冷却ブロック15が結合される支持シャフト25と、ステー12に固定され支持シャフト25の基部を変位可能に保持するホルダ26を備え、初期状態で支持シャフト25が斜め下方を向いて第1冷却ブロック15を支持するようになっている。支持シャフト25の基部はホルダ26に変位可能に挿通され、ホルダ26を貫通した支持シャフト25の端部がEクリップ27を介して抜け止めされている。支持シャフト25の基部の外面には、円形断面の一部を設定長さに亙って平面状に切り欠いた切欠き面28が設けられている。ホルダ26の内部には、支持シャフト25の外面を前後2ヶ所で挟持する2対の支持ピン29a,29b,30a,30bが突設され、これらの対をなす支持ピン29a,29b,30a,30bの各一方29a,30aが切欠き面28に線接触するようになっている。したがって、支持シャフト25は、これらの支持ピン29a,29b,30a,30bによってヒュージング装置1の前後方向の変位を規制され、その他の方向の変位を許容される。
また、支持シャフト25には、円環状の保持プレート31が所定隙間をもって外装され、保持プレート31と支持シャフト25が連結ピン32によって結合されている。そして、ホルダ26の前部面と保持プレート31の後部面には凹状のスプリング保持部26a,31aが設けられ、これらのスプリング保持部26a,31a間に、支持シャフト25を前方に付勢するための付勢スプリング33(ばね部材、付勢手段)が介装されている。なお、支持シャフト25は、外力が加えられない初期状態においては、付勢スプリング33の弾発力によって基端のEクリップ27がホルダ26に当接する最大突出状態に維持されている。
以上の構成において、被覆導線2と接続端子3を接続する場合には、ワークWを図示しない所定の設置台上に載置し、ステー12,13を図示しない可動装置によってワークWの接続端子3をヒュージング電極10A,10Bで把持し得る位置(高さおよび前後左右の位置)まで移動させる(図1参照)。
次に、この状態から図示しない可動装置によってステー12,13を近接方向に変位させ、ヒュージング電極10A,10Bの把持溝14によってワークWの接続端子3の外周を押圧状態で挟持する。このとき、ヒュージング電極10A,10Bは接続端子3の基端から設定距離L離間した部位の外周に圧接される。
一方、こうしてステー12,13が近接方向に変位すると、保持機構20A,20Bのホルダ26がステー12,13と一体に近接方向に変位し、ホルダ26に保持された支持シャフト25と付勢スプリング33を介して第1,第2冷却ブロック15,16に操作力が加えられる。ステー12,13が近接方向に変位を開始した当初は、第1,第2冷却ブロック15,16はステー12,13と一体に変位し、両冷却ブロック15,16の離間幅が設定離間幅以下になると、第1冷却ブロック15の板ばね23が第2冷却ブロック16の上部壁16bの上面に乗り上げるとともに、第2冷却ブロック16の板ばね24が第1冷却ブロック15の下部壁15bの下面に乗り上げられるようになる。これにより、第1冷却ブロック15と第2冷却ブロック16が板ばね23,24によって上下で近接する方向にばね付勢されるとともに、保持機構20A,20Bの各支持シャフト25が上下に揺動することによって両冷却ブロック15,16の高さが調整される。また、このとき両冷却ブロック15,16に抵抗が作用すると、保持機構20A,20B内の付勢スプリング33が押し縮められ、付勢スプリング33の付勢力が両冷却ブロック15,16に作用するようになる。
図10は、ワークWに対するヒュージング電極10A,10Bと冷却治具11のセットが完了した状態でのヒュージング装置1の正面図である。
ステー12,13の近接方向の変位が進むと、同図に示すように第1,第2冷却ブロック15,16の冷却面18a,18b,19a,19bが付勢スプリング33と板ばね23,24の力で被覆導線2の外周の各面に自動的に追従して押し当てられるようになる。このとき、第1,第2冷却ブロック15,16は治具本体だけでなく、治具本体からヒュージング電極10A,10Bと逆側に延出した延長壁21,22も被覆導線2の外周の各面に当接するようになる。
なお、このとき保持機構20A,20Bの支持シャフト25は、支持ピン29a,30aと切欠き面28の当接によってヒュージング装置1の前後方向の変位を規制されているため、ヒュージング電極10A,10Bと冷却治具11(第1,第2冷却ブロック15,16)の間の離間距離Lは常に一定に維持され、冷却治具11は、被覆導線2上の接続端子3の基端に隣接した位置に接触することになる。
以上のようにしてヒュージング電極10A,10Bと冷却治具11がワークWに対してセットされると、冷却治具11によって被覆導線2を冷却しつつ、ヒュージング電極10A,10Bに対する最初の通電を行い、接続端子3の内側の被覆導線2の絶縁被膜を炭化させて除去する。こうして接続端子3と被覆導線2が導通した後には、さらにヒュージング電極10A,10Bに電流を流すことによって接続端子3と被覆導線2を溶接する。
なお、ヒュージング電極10A,10Bに電流を流す際には、冷却治具11とヒュージング電極10A,10Bが設定距離Lだけ離間しているため、ヒュージング電極10A,10Bから冷却治具11に電流や熱が直接的に逃げることはない。
このヒュージング装置1は、冷却治具11の第1,第2冷却ブロック15,16が被覆導線2上の接続端子3の基端に隣接する部位に接触し、ヒュージング電極10A,10Bが接続端子3上の基端から離間した中央部に圧接されるようになっているため、ヒュージング電極10A,10Bから冷却治具11への電流や熱の逃げを抑制しつつ、被覆導線2上の接続端子3に隣接する部位における熱による絶縁被膜の劣化を確実に防止することができる。このため、ヒュージング処理の後に、接続端子3に隣接する部分に絶縁被膜の修復を施す必要がなくなり、生産性が向上する。
また、このヒュージング装置1では、冷却治具11が第1冷却ブロック15と第2冷却ブロック16とに分割して構成され、各冷却ブロック15,16が板ばね23,24と付勢スプリング33に付勢されて被覆導線2の外周面に一定の力で圧接されるようになっているため、被覆導線2に対する冷却治具11の冷却効果を常時安定的に得ることができる。
特に、この実施形態においては、専用の駆動装置や制御装置を要しない板ばね23,24と付勢スプリング33によって各冷却ブロック15,16を被覆線材2の外周面に圧接させるようになっているため、装置の製造コストの低減と小型化を図ることができる。
さらに、この実施形態のヒュージング装置1の場合、ヒュージング電極10A,10Bと冷却治具11の各冷却ブロック15,16を共通のステー12,13に保持させ、ヒュージング電極10A,10Bと冷却ブロック15,16をステー12,13を介して共通の可動装置で移動できるようにしているため、可動装置の削減によってさらなるコストの低減と小型化を図ることができる。
また、このヒュージング装置1において、ヒュージング電極10A,10Bと逆側に延出して被覆導線2の外周面に接触する薄肉の延長壁21,22が第1,第2冷却ブロック15,16に一体に設けられているため、第1,第2冷却ブロック15,16の外形の大型化を抑制しつつ、各冷却ブロック15,16と被覆導線2の接触境界部を接続端子3の基端からより遠ざけ、被覆導線2上の接触境界部に熱によって段差ができるのを未然に防止することができる。
つづいて、図11〜図13に示すこの発明の第2の実施形態について説明する。
この実施形態のヒュージング装置101は、基本的な構成は第1の実施形態とほぼ同様であるが、第1冷却ブロック15と第2冷却ブロック16をそれぞれエアシリンダ50A,50Bを介してステー12,13に支持させるようにしている点が第1の実施形態と異なっている。なお、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、重複する説明を省略するものとする。
図11は、ヒュージング電極10A,10Bと第1,第2冷却ブロック15,16をワークWの把持位置まで下降させたときのヒュージング装置101の正面図であり、図12は、ヒュージング電極10A,10Bで接続端子3を把持したときのヒュージング装置101の正面図である。また、図13は、第1,第2冷却ブロック15,16を被覆導線2の外周面に当接させたときの冷却治具11の正面図である。
このヒュージング装置101によって被覆導線2と接続端子3を接続する場合には、最初に、図11に示すようにステー12,13を図示しない可動装置によってワークW位置まで移動させ、その後に、可動装置をさらに作動させ、図12に示すようにヒュージング電極10A,10Bで接続端子3を挟持する。そして、この後にエアシリンダ50A,50Bを前進作動させ、第1,第2冷却ブロック15,16を被覆導線2の外周面に当接させる。
こうして、ヒュージング電極10A,10Bと冷却治具11をワークWに対してセットした後には、第1の実施形態と同様に冷却治具11で被覆導線2を冷却しつつ、ワークWに対してヒュージング処理を行う。
この実施形態のヒュージング装置101は、第1の実施形態と同様の基本的な効果を得ることができるが、第1,第2冷却ブロック15,16がエアシリンダ50A,50Bによって支持および操作されるため、制御装置によってより精度の高い位置制御を行うことができ、しかも仕様の異なる複数のワークWに柔軟に対応できるという利点がある。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の第2の実施形態においては、エアシリンダ50A,50Bによって第1,第2冷却ブロック15,16の位置を操作するようにしたが、エアシリンダ50A,50Bに代えてリニアモータやサーボモータを用いることも可能である。
この発明の第1の実施形態のヒュージング装置の正面図。 同実施形態の被覆導線と接続端子を示す正面図。 同実施形態の被覆導線と接続端子の接続状態を示す正面図。 同実施形態の被覆導線と接続端子の接続状態を示す側面図にヒュージング装置の側面方向の外形を重ねた図。 同実施形態のヒュージング電極を示す正面図。 同実施形態の冷却治具を示す斜視図。 同実施形態の冷却治具の保持装置を示す縦断面図。 同実施形態を示す図7のA−A断面に対応する断面図。 同実施形態を示す図7のB−B断面に対応する断面図。 同実施形態のヒュージング装置の正面図。 この発明の第2の実施形態のヒュージング装置の正面図。 同実施形態のヒュージング装置の正面図。 同実施形態の冷却治具の正面図。
符号の説明
1,101…ヒュージング装置
2…被覆導線
3…接続端子
10A,10B…ヒュージング電極
11…冷却治具
15…第1冷却ブロック
16…第2冷却ブロック
21,22…延長壁
23,24…板ばね(ばね部材、付勢手段)
33…付勢スプリング(ばね部材、付勢手段)

Claims (5)

  1. 被覆導線に接続端子を接続するヒュージング装置であって、
    前記被覆導線の絶縁被膜を通電による発熱によって除去し前記接続端子を前記被覆導線に溶接するヒュージング電極と、
    前記被覆導線の外表面に接触して前記被覆導線を冷却する冷却治具と、
    を備え、
    前記冷却治具が、前記被覆導線上の前記接続端子の基端に隣接する部位に接触するように配置されるとともに、
    前記ヒュージング電極が、前記接続端子上の前記基端から離間した中央部に圧接されるように配置されていることを特徴とするヒュージング装置。
  2. 前記冷却治具は、前記被覆導線の外表面に接触する複数の分割ブロックと、この各分割ブロックを前記被覆導線の外表面に一定荷重で圧接させる付勢手段と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のヒュージング装置。
  3. 前記付勢手段は、ばね部材であることを特徴とする請求項2に記載のヒュージング装置。
  4. 前記冷却治具は、前記ヒュージング電極と共通の可動装置に保持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒュージング装置。
  5. 前記冷却治具には、治具本体から前記接続端子と逆側に延出して前記被覆導線の外表面に接触する薄肉の延長壁が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒュージング装置。
JP2008147266A 2008-06-04 2008-06-04 ヒュージング装置 Expired - Fee Related JP5112960B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008147266A JP5112960B2 (ja) 2008-06-04 2008-06-04 ヒュージング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008147266A JP5112960B2 (ja) 2008-06-04 2008-06-04 ヒュージング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009295396A true JP2009295396A (ja) 2009-12-17
JP5112960B2 JP5112960B2 (ja) 2013-01-09

Family

ID=41543403

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008147266A Expired - Fee Related JP5112960B2 (ja) 2008-06-04 2008-06-04 ヒュージング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5112960B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011014512A (ja) * 2009-07-06 2011-01-20 Honda Motor Co Ltd 端子の製造方法
JP2012210025A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Asmo Co Ltd 結線装置及び結線方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04137380A (ja) * 1990-09-27 1992-05-12 Yazaki Corp 圧着端子の接続装置
JPH0574541A (ja) * 1991-09-12 1993-03-26 Hitachi Ltd 導体の接続方法
JPH07326456A (ja) * 1994-04-06 1995-12-12 Yazaki Corp 電線の抵抗溶接装置及び接続方法
JPH1110351A (ja) * 1997-06-19 1999-01-19 Kyoshin Kogyo Kk 抵抗溶接装置
JP2003145274A (ja) * 2001-11-14 2003-05-20 Toyota Industries Corp 熱圧着端子の製造方法及び熱圧着端子
JP2005059025A (ja) * 2003-08-08 2005-03-10 Toyota Motor Corp 端子圧着装置、および端子圧着方法
JP2005347027A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Toyota Motor Corp 端子圧着装置および端子圧着方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04137380A (ja) * 1990-09-27 1992-05-12 Yazaki Corp 圧着端子の接続装置
JPH0574541A (ja) * 1991-09-12 1993-03-26 Hitachi Ltd 導体の接続方法
JPH07326456A (ja) * 1994-04-06 1995-12-12 Yazaki Corp 電線の抵抗溶接装置及び接続方法
JPH1110351A (ja) * 1997-06-19 1999-01-19 Kyoshin Kogyo Kk 抵抗溶接装置
JP2003145274A (ja) * 2001-11-14 2003-05-20 Toyota Industries Corp 熱圧着端子の製造方法及び熱圧着端子
JP2005059025A (ja) * 2003-08-08 2005-03-10 Toyota Motor Corp 端子圧着装置、および端子圧着方法
JP2005347027A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Toyota Motor Corp 端子圧着装置および端子圧着方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011014512A (ja) * 2009-07-06 2011-01-20 Honda Motor Co Ltd 端子の製造方法
JP2012210025A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Asmo Co Ltd 結線装置及び結線方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5112960B2 (ja) 2013-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108886308B (zh) 带有定位器的夹具、定子制造装置以及定子的制造方法
US8653418B2 (en) Device for connecting welding wire for CO2 gas welding
WO2018036208A1 (zh) 金属件与同轴电缆的焊接系统和焊接方法
JP2008246554A (ja) 溶接装置及び溶接方法
JP5112960B2 (ja) ヒュージング装置
US20130106231A1 (en) Conductor weld-end length control forming
JP2013111582A (ja) 通電加熱方法および通電加熱装置
JP7031521B2 (ja) 電力変換装置
JPH0327310B2 (ja)
JP6151758B2 (ja) 電気抵抗溶接用電極
CN108886307A (zh) 夹具、定子制造装置以及定子的制造方法
JP5983944B2 (ja) 多打点スポット溶接装置及び溶接方法
US20110079586A1 (en) Method and Apparatus for Manufacturing Coreless Armature
JP2012049094A (ja) 熱処理ヘッド
JP5799680B2 (ja) アーク溶接方法及びアーク溶接装置
CN110948098A (zh) 间接点焊装置及焊接方法
JP5790163B2 (ja) モータコイル線の溶接装置およびモータコイル線の溶接方法
CN219703808U (zh) 一种激光焊接装置
CN116275353B (zh) 感应钎焊装置以及自动化焊接设备
JP4347652B2 (ja) アーク溶接装置
KR200291382Y1 (ko) 소켓과 세미리지드케이블을 납땜하는 장치
JP6112035B2 (ja) インダイレクトスポット溶接装置
JP6000062B2 (ja) スポット溶接装置
JP2004358546A (ja) フラッシュバット溶接装置及び方法
JP2008251252A (ja) ケーブル接続装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120321

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120925

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121011

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5112960

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees