JP2005059025A - 端子圧着装置、および端子圧着方法 - Google Patents

端子圧着装置、および端子圧着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 端子に電線をかしめる通電かしめを行う際、通電かしめ後の端子の冷却時に端子かしめ量を測定することにより、端子かしめ量を精度よく測定することが可能な端子圧着装置、および端子圧着方法を提供することである。
【解決手段】
電磁スケール51が上電極39の上下動と共に移動するようにスケール取付部52によって上部丸棒13に取り付けられ、また磁極を読み取る電磁センサ53が電磁スケール52の近傍に固定され電極間距離測定機構が構成される。上電極39の当接面39aと下電極38の当接面38aとによって端子45が挟まれ、このときの電極間距離Lは端子45の端子厚さを表している。端子45の通電かしめにおいて、除熱後における端子45の厚さを電極間距離測定機構によって測定する。
【選択図】 図1



Description

本発明は、接続端子に電線を挿入した状態で通電加熱して接続端子を押し潰すことにより、接続端子に電線をかしめる通電かしめを行う端子圧着装置、および端子圧着方法に関するものである。
特許文献1に開示されている通電熱かしめ接合では、電極で挟みつけて加圧・通電して加熱して非接合部の絶縁皮膜を溶融除去して被膜線と端子とを結合する過程中に、可動電極の変位量が押しつぶす所定寸法つまり設定値に達したときに、加圧力と加熱電流が遮断され端子接合が完了する構成である。絶縁皮膜電線を接続端子に直接セットして通電熱かしめで結合する場合に、電動モータで位置制御して端子かしめ量と設定寸法値とのバラツキを改善する。
特開2002−134246号公報(第5頁、第6頁、第1図、第2図)
しかしながら、前記特許文献1では、電動モータによる可動電極の変位量を検出して端子かしめ量を検出するものではあるが、同時に、通電かしめの動作中でもあり、接続端子は加熱状態にある。このため、接続端子の加熱状態において端子かしめ量が設定値に達したとして端子接合を完了することとなり、その後の冷却による接続端子の熱収縮により、端子かしめ量は設定値とは異なる値となってしまい問題である。
特に、端子かしめ中に所定の通電電流を印加する場合には、環境温度の違いに応じて接続端子の温度も異なることとなる。端子かしめ中に接続端子の端子かしめ量を設定値に調整したとしても、異なる温度から室温に冷却される際の熱収縮量は異なるため、接続端子の端子かしめ量がばらつき、その結果かしめ部の端子厚さもばらついてしまうこととなり問題である。
また、前記特許文献1によりかしめられた接続端子の冷却後の端子かしめ量および端子厚さを測定するには、測定装置を別途に準備するか、あるいは作業員による手作業の測定を行うことが必要である。追加設備の設置あるいは作業員の配置に伴う設備コストの上昇や端子かしめ工程の煩雑化を伴い問題である。加えて、作業員による測定では人為的なミスの混入も避けられず、工程の品質を維持することができず問題である。
本発明は前記従来技術の課題の少なくとも1つを解消するためになされたものであり、端子に電線を挿入した状態で通電加熱して端子を押し潰すことにより、端子に電線をかしめる通電かしめを行う際、通電かしめ後の端子の除熱後に端子厚さを測定することにより、端子厚さを精度よく測定することが可能な端子圧着装置、および端子圧着方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に係る端子圧着装置は、電線を挿入した端子を一対の電極で挟み、荷重をかけて加圧しながら通電加熱することにより、端子に電線をかしめる通電かしめを行う端子圧着装置において、電極の電極間の距離を測定するための位置センサを備え、通電かしめ後の端子の厚さは、除熱された端子を電極で挟んだ状態で位置センサによって測定されることを特徴とする。端子を電極で挟むときの該電極間の距離を位置センサによって測定することにより、除熱された端子のかしめられた部位の端子厚さを測定することができる。また本発明で位置センサとは、例えば磁気センサと電磁スケールとにより構成される場合や、レーザ出力部と受光部とスリット部とにより構成される場合がある。
また請求項2に係る端子圧着装置は、請求項1に記載の端子圧着装置において、除熱の際、端子を電極によって保持した上で空冷するエアブロー装置を備えることを特徴とする。端子は電極によって挟まれることにより保持される。そして通電かしめ後、エアブロー装置によってエアが端子に吹き付けられることにより端子は冷却される。
また請求項3に係る端子圧着装置は、請求項1に記載の端子圧着装置において、電極を支持する支持体を備え、電極または支持体のうち少なくとも何れか一方には水冷管が備えられ、除熱の際、端子は電極に保持された上で水冷されることを特徴とする。水冷管は、電極内または電極を支持する支持体の内部または表面に備えられ、水冷管内を冷却水が流れる。
また請求項4に係る端子圧着装置は、請求項1に記載の端子圧着装置において、通電かしめ後に端子の温度を測定する温度センサを備えることを特徴とする。該温度センサにより端子が通電かしめ後に所定温度に下がったときを検出し、端子を電極で挟んでなる該電極間の距離を位置センサによって測定する。なお本発明で温度センサとは、端子と非接触状態で温度測定が可能な赤外線温度センサがある。
また請求項5に係る端子圧着装置は、請求項1に記載の端子圧着装置において、除熱時または位置センサによる測定時の少なくとも何れか一方において、電極による端子の保持荷重は、通電かしめ時の荷重と同等またはそれに比して軽荷重であることを特徴とする。除熱の際には電極によって端子が挟まれて保持される。また端子厚さを測定する時には、端子を電極で挟んで荷重をかけ該電極間の距離を測定する。
また請求項6に係る端子圧着方法は、電線を挿入した端子を一対の電極で挟み、荷重をかけて加圧しながら通電加熱することにより、端子に電線をかしめる通電かしめを行う端子圧着方法において、通電かしめ後に、電極の除熱を行う除熱ステップと、除熱された端子を電極で挟み該電極間の距離を測定する端子厚測定ステップとを備えることを特徴とする。本発明で除熱ステップとは、例えば空冷による除熱、自然放置による除熱、水冷による除熱等である。
本発明の請求項1にかかる端子圧着装置または請求項6にかかる端子圧着方法によれば、通電かしめされた、除熱後の端子の厚さを測定するため、通電かしめ後の正確な端子厚さを測定することができる。すなわち加熱時の端子の厚さを測定し、その厚さが一定になるように加圧条件を調整したとしても、除熱後の端子厚さが異なる場合(環境温度の違いに応じて端子の加熱時の温度が異なるため、除熱の際の端子の熱収縮量が異なってしまう場合等)があるが、本発明では除熱後の端子厚さを測定するため、除熱時の熱収縮量差の影響を受けない正確な端子間厚さばらつきの測定・ばらつき量の低減が可能である。
また本発明では、通電かしめを行う電極を用いて端子厚さの測定も行えるため、通電かしめ工程と端子厚さ測定工程の2工程を同一電極で行うことができる。よって端子厚さ測定のための作業員による手作業が発生しないため作業人員の配置に伴う設備コストの上昇を抑えることができる。また作業員による人為的なミスの混入を避けることができ、工程の品質を維持することができる。また通電かしめ後の端子厚さをかしめ後に引き続いて測定することができるため、装置トラブル等を早期に発見できる。また端子圧着装置によって、端子厚さを測定する端子厚さ測定装置の機能も併せて実現できるため、製造ライン内に端子厚さ測定装置を別途準備する必要がないため、設備コストの低減が可能となる。
また請求項2に係る端子圧着装置によれば、エアブロー装置による空冷により端子の除熱時間の短縮が可能であるため、通電かしめの作業効率を上げることができ、製造コストの低減などが可能となる。また請求項3に係る端子圧着装置によれば、水冷管による電極の水冷により端子の除熱時間の短縮が可能であるため、通電かしめの作業効率を上げることができ、製造コストの低減などが可能となる。また電極および電極付近の部材の過熱状態を防ぐことにより、端子圧着装置の熱ダメージを低減させ装置寿命を延ばすことが可能となる。また請求項4に係る端子圧着装置によれば、端子が通電かしめ後に所定温度に下がった時(除熱の終了時)を温度センサにより検出できるため、必要以上に除熱時間をとる必要がなくなり除熱の作業効率を上げることができる。また端子が所定の温度になったときの厚さを測定することができるため、端子間の温度差がない状態でおのおのの端子厚さを測定することができ、正確な端子間厚さばらつきを調査することができる。また請求項5に係る端子圧着装置によれば、除熱の際に電極によって端子を保持するときに該端子にかけられる荷重を通電かしめ時の荷重以下にすることで、端子に冷却時にかかる荷重によって端子が塑性変形し厚さが規定値よりも薄くなることを防止できる。また、端子を電極で挟んで該電極間の距離を測定するときに端子にかけられる荷重を通電かしめ時の荷重以下にすることで、端子厚さの測定時に端子にかかる荷重によって端子が弾性変形し、厚さの測定値が無荷重時に比して薄く測定されることや、端子が塑性変形して厚さが規定値より薄くなることを防止できる。
以下、本発明の端子圧着装置および端子圧着方法について具体化した実施形態を図1乃至図5に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は端子圧着装置1の正面図、図2は端子圧着装置1の側面図である。図1において端子圧着装置1は操作盤5と接続されている。また操作盤5には配電盤2、レギュレータ3、エアブロー装置4、データ処理装置7、電磁センサ53および赤外線温度センサ54が接続される。
図2において端子圧着装置1の本体部20にはガイド支持部21を介してガイド部22が支持され、ガイド部22には加圧シリンダ23が固定されるとともに、加圧シリンダ23と向き合うように下台19が設置される。また本体部20には配電盤2が接続される。また加圧シリンダ23にはエアパイプ11を介してレギュレータ3が接続され、加圧シリンダ23のピストン軸24はガイド部22の下方に突き出て設置される。ガイド部22には透明に作られてなる前面カバー30が上下にスライド可能に備えられる。銅製の上部台座26はピストン軸24の下面に接するように固定され、銅製の下部台座27は下台19の上面に固定される。本体部20には電流の経路であり弾性変形可能な一対の銅バー25が設けられ、それらは上部台座26および下部台座27にボルトで接続される。上部台座26には銅製の上部丸棒13が丸棒固定部28によって締着され、下部台座27には銅製の下部丸棒12が丸棒固定部28によって締着される。上部丸棒13の下端には上電極台座36が、下部丸棒12の上端には下電極台座35が各々向き合うようにボルトによって固定され、電極部10が形成される。上部丸棒13の上端および下部丸棒12の下端には冷却水入出孔33が備えられ、冷却水ホース(不図示)が接続される。
図3に電極部10の断面拡大図を示す。上部丸棒13、下部丸棒12の端部には上電極台座36および下電極台座35がはめ込まれ、ボルト37により固定される。タングステン製の上電極39、下電極38がそれぞれ上電極台座36、下電極台座35にはめ込まれ、ろう付けによって接着され固定される。上電極39および下電極38は平面で構成される当接面39a、当接面38aをそれぞれ備える。上部丸棒13および下部丸棒12の内部には冷却水路41が形成され、冷却水が循環している。下電極38の当接面38a上には通電かしめされる対象である端子45が載置される。端子45は導電性をもつ円環形状のスリーブ46内にエナメル線束47を挿入してなる構成を有する。また非接触状態で温度測定が可能な赤外線温度センサ54が下電極38近傍に固定され、端子45の端子温度TPが測定される。また赤外線温度センサ54は操作盤5に接続され、測定値はリアルタイムに操作盤5へ送られる。また電磁スケール51が上電極39の上下動と共に移動するようにスケール取付部52によって上部丸棒13に取り付けられ、また磁極を読み取る電磁センサ53が電磁スケール52の近傍に固定される。また電磁センサ53は操作盤5に接続され、測定値はリアルタイムに操作盤5へ送られる。電磁スケール51は0.1(mm)ごとにS極とN極が交互に備えられており、電磁センサ53により磁極の反転を検知することにより、上電極39の位置を測定することができる。そして電磁スケール52、電磁センサ53により電極間距離測定機構が構成される。
次に通電かしめ時の端子圧着装置1の動作について図1乃至図4を用いて説明する。図3において、まず電極間距離測定機構の初期化が行われる。すなわち電極間に何も存在しない状態で、上電極の当接面39aと下電極の当接面38aとを当接させ、この時の上電極39の初期位置が電磁センサ53により測定され操作盤5へ送られて記憶される。この初期位置と上電極の当接面39aとの距離を電極間距離Lと定義する。そして前面カバー30(図2)を手動で上方にスライドさせカバー開状態とし、端子45を下電極の当接面38a上に載置した後、前面カバー30を下方にスライドさせカバー閉状態とする。この前面カバー30は作業員の安全を確保する。
次に図2において操作盤5を操作し通電かしめ作業を開始すると、レギュレータ3によりエアがエアパイプ11を介して加圧シリンダ23に送り込まれ、ピストン軸24が下方へ伸び出る。そしてピストン軸24の動作に応じて上部台座26および上部丸棒13が下方へ移動する。なお上部台座は本体部20と弾力性のある銅バー25で接続されているため上下移動が可能である。これにより図3に示すように上電極39の当接面39aと下電極38の当接面38aとによって端子45が挟まれる。この端子45を挟んだときの電極間距離Lは端子45の端子厚さを表している。また当接面39a、当接面38aは平面で構成されるため、ゴミ等の異物が当接面に付着する場合にも除去が容易であり、また、端子を挟んだときの端子厚さを正確に測定することができる。そしてピストン軸24にかしめ時荷重D1がかけられる。このときかしめ時荷重D1の調節はレギュレータ3から加圧シリンダ23に送られるエアの調整により行われる。またかしめ時荷重D1は本実施形態では例えば約1000(kg)の荷重が用いられる。
かしめ時荷重D1がかけられ加圧状態とされると、次に通電が開始される。図2において配電盤2から端子圧着装置1の本体部20に電源が供給され、上側の銅バー25、上部台座26、上部丸棒13、上電極台座36、下電極台座35、下部丸棒12、下部台座27、下側の銅バー25によって形成される経路を電流が流れる。このとき図3において、タングステン製の上電極39、下電極38の電気抵抗は他の銅製の経路の電気抵抗に比して高いため発熱する。なお本実施形態では約900(℃)まで通電加熱される。この通電加熱により、端子45のエナメル線束47のエナメル被覆が溶融・気化して除去されることで導電性が確保される。そしてエナメル被覆が除去された部位とスリーブ46とがかしめられることで、通電かしめが完了する。通電は図4のタイミングチャートにおけるかしめ期間(時間T1からT2までの期間)に行われ、10(kA)の電流を1秒間流した後に0.5秒間停止するというサイクルを繰り返して行われる。かしめ期間中は端子45がかしめ時荷重D1で加圧され、電極間距離Lがリアルタイムに測定されている。
そしてかしめ期間が終了すると冷却期間(時間T2からT3までの期間)へ移行する。かしめ期間の終了の検知は、電極間距離Lが設定値まで小さくなったときを検知して行われる。すなわち図4において電極間距離Lが、時間T1における初期厚さL1(端子45の初期厚さ)から、時間T2におけるかしめ終了厚さL2(端子45のかしめ後・除熱前での規定厚さ)になったとき、図3において操作盤5から配電盤2へ電源供給を停止する信号が発信され通電が終了する。また同時に、操作盤5からレギュレータ3へピストン荷重をかしめ時荷重D1から冷却時荷重D2へ下げる信号が発せられるとともに、操作盤5からエアブロー装置4へエアブロー開始の信号が発信されエアブロー装置4が作動し、エアブロー管50を介して端子45および上電極39、下電極38にエアが吹き付けられる。これにより端子45および上下電極38、39が冷却される。このとき端子45が、上電極39と下電極38とで冷却時荷重D2で挟まれる状態で冷却されることにより、端子45がエア吹き付けにより動くことを防止することができる。また端子45だけでなく、上電極39および下電極38もあわせて冷却する効果を得ることができる。
また上部丸棒13および下部丸棒12の内部に形成されてなる冷却水路41に冷却水を循環させることにより、上電極台座36、下電極台座35、上電極39、下電極38が冷却される。なお冷却水は冷却期間に限らず常時循環させておけば、通電加熱時における上電極台座36、下電極台座35などの過熱状態を防止することができる。特に上電極39、下電極38は上電極台座36、下電極台座35にろう付けされているためこのろう付け部が過熱状態にされるとろうが溶ける問題があるが、そのような事態を防止でき、装置寿命を延ばすことが可能となる。なおここで上部丸棒13および下部丸棒12の内部に作成される冷却水路41は水冷管の一例である。
そして冷却期間が終了すると抜重期間(図4の時間T3からT4までの期間)へ移行する。冷却期間の終了の検知は、端子温度が規定の温度まで低下したときを検知して行われる。すなわち時間T3において端子温度TPが冷却終了温度TP1まで低下したとき、図3において操作盤5からエアブロー装置4へエア供給を停止する信号が発信され、エアブロー管50から吹き出されるエアが停止される。また同時に操作盤5からレギュレータ3へ、ピストン荷重を冷却時荷重D2から測定時荷重D3へ下げる信号が発せられる。
そして抜重期間が終了すると測定期間(図4の時間T4からT5までの期間)へ移行する。抜重期間の終了の検知は、ピストン荷重が測定時荷重D3まで低下したときを検知して行われる。そしてこの測定期間において、除熱後の端子45の厚さである除熱後端子厚さLFが測定されるが、除熱後端子厚さLFは、かしめ終了厚さL2に比して薄くなる。これは、かしめ終了厚さL2は端子温度がTP2(約900(℃))の時に測定され、除熱後端子厚さLFは端子温度がTP1(除熱後の温度)の時に測定されているために、除熱による端子45の熱収縮が発生するためである。そして熱収縮の量としては、例えばかしめ終了厚さL2が3.7(mm)のときは、除熱後端子厚さLFは3.3(mm)の値をとる場合があり、そのときの除熱後端子厚さLFの規格値としては3.3±0.2(mm)の値が用いられる場合がある。そして時間T5において端子厚さの測定が終了すると、ピストン荷重を測定時荷重D3から0にする信号が操作盤5からレギュレータ3へ発せられるため、図3において上電極39は上方へ移動し、上電極39と端子45とは離間する。そして前面カバー30(図2)を手動で上方にスライドさせカバー開状態とし、通電かしめ後の端子45を下電極の当接面38a上から取り除くことで全工程が終了する。
以上により本実施形態に示す本発明では、通電かしめにおいて、除熱後における端子45の厚さを測定するため、熱収縮等の影響を排除した正確な厚さを測定することができる。すなわち除熱前のかしめ終了厚さL2が一定になるように管理したとしても、除熱後端子厚さLFがおのおの異なる場合がある(環境温度の違いに応じてかしめ終了時の端子温度TP2が異なるため、端子温度TP2からTP1までの除熱の際の端子の熱収縮量がおのおの異なってしまう場合等)。しかし本発明では除熱後の端子厚さを測定するため、除熱時の熱収縮量差の影響を受けない正確な端子間厚さばらつきの測定・ばらつき量の低減が可能である。
また本発明では、通電かしめを行う上電極39・下電極38を用いて端子厚さの測定も行えるため、通電かしめ工程と端子厚さ測定工程の2工程を同一電極で行うことができる。よって端子厚さ測定のための作業員による手作業が発生しないため作業人員の配置に伴う設備コストの上昇を抑えることができる。また作業員による人為的なミスの混入を避けることができ、工程の品質を維持することができる。また通電かしめ後の除熱後端子厚さLFをかしめ後に引き続いて測定することができるため、装置トラブル等を早期に発見できる。よってトラブル等が発生した装置で生産を続けてしまう事態を防止でき、不良品の流出が抑えられるため生産コストを低減できる。また端子圧着装置1によって、端子厚さを測定する端子厚さ測定装置の機能も併せて実現できるため、製造ライン内に端子厚さ測定の専用装置を別途準備する必要がないため、設備コストの低減が可能となる。
またエアブロー装置4による空冷により通電加熱後の端子45の冷却期間(図4の時間T2−T3間)の短縮が可能であるため、作業効率を上げることができ、製造コストの低減などが可能となる。また冷却水路41に冷却水を循環させて上電極台座36、下電極台座35、上電極39、下電極38を水冷することにより端子45の除熱時間の短縮が可能であるため、作業効率を上げることができ、製造コストの低減などが可能となる。また冷却水路41の水冷効果により、上下電極38、39付近の部材の過熱状態を防ぐことにより、端子圧着装置1の熱ダメージを低減させ装置寿命を延ばすことが可能となる。また端子45が通電加熱後に冷却終了温度TP1まで下がった時(除熱の終了時)を赤外線温度センサ54により検出できるため、必要以上に除熱期間をとる必要がなくなり除熱の作業効率を上げることができる。また端子45が所定の冷却終了温度TP1になったときの除熱後端子厚さLFを測定することができるため、端子間の温度差がない状態でおのおのの除熱後端子厚さLFを測定することができ、正確な端子間厚さばらつきを調査することができる。
また、冷却時荷重D2(除熱の際に上電極39,下電極38によって端子を挟んで保持するときに該端子にかけられる荷重)を、かしめ時荷重D1(通電かしめ時にかけられる荷重)以下にすることで、冷却期間において冷却時荷重D2によって端子45が塑性変形し厚さが規定値よりも薄くなることを防止できる。また、測定時荷重D3(端子45を上電極39,下電極38で挟んで電極間距離Lを測定するときに端子45にかけられる荷重)をかしめ時荷重D1以下にすることで、除熱後端子厚さLFの測定時に端子45にかかる荷重によって端子が弾性変形し、厚さの測定値が無荷重時に比して薄く測定されることや、端子45が塑性変形して端子厚さが規定値より薄くなることを防止できる。
なお、上電極39および下電極38の当接面39a、当接面38aは平面で構成されるとしたが、平面に限られず端子35の種類に応じた形状を有してもよい。また本実施形態では電磁スケール52、電磁センサ53により電極間距離測定機構が構成されるとしたが、レーザ発光部、レーザ受光部およびレーザを通すスリットを有するスケールにより電極間距離測定機構を構成してもよい。また赤外線温度センサ54は端子45の端子温度TPを測定するとしたが、測定する部位は端子に限られず上電極39、下電極38、上電極台座36、下電極台座35等を測定してもよい。
また図3の冷却期間におけるピストン荷重は冷却時荷重D2としたが、かしめ時荷重D1または測定時荷重D3などの各種荷重でもよい。また同様に図3の測定期間におけるピストン荷重は測定時荷重D3としたが、かしめ時荷重D1または冷却時荷重D2などの各種荷重でもよい。また冷却時荷重D2と測定時荷重D3の値を同じとして、抜重期間が無い構成としてもよい。また冷却期間にピストン荷重をゼロにして端子45と上電極39とを離間させてもよく、端子の放熱面積が増加し冷却時間を短縮する効果が得られる。このときエアブロー装置4を作動させエアを吹き付けてもよいし、エアを吹き付けずに自然冷却させてもよい。また水冷管は上部丸棒13および下部丸棒12の内部に形成される冷却水路41によって構成されるとしたが、冷却管を上部丸棒13および下部丸棒12の表面に巻き付ける等、別途外部に冷却管を備える構造としてもよい。
なおエナメル線束47は電線の、電磁スケール52および電磁センサ53により構成される電極間距離測定機構は位置センサの、上部丸棒13および下部丸棒12は支持体の、それぞれ一例である。
本発明の端子圧着装置における端子厚さ管理方法について説明する。図5は端子厚さ管理方法を示したフローチャートである。ステップS1において通電かしめ作業が開始されると、ステップS2においてテストルーチンが行われる。ステップS2では一定数量Nの端子の通電かしめを行い、かしめ後・除熱後の端子の厚さである除熱後端子厚さLFのデータの蓄積が行われる。すなわち図1において、電磁センサ53により測定された一定数量Nの端子45の除熱後端子厚さLFが操作盤5に送られ、そのデータはさらにデータ処理装置7に送られ蓄積される。そして蓄積された除熱後端子厚さLFの平均値m、標準偏差σ等がデータ処理装置7で計算される。なお一定数量Nとしては例えば1000個の端子の除熱後端子厚さLFが用いられる。またこのステップS2におけるテストルーチンは端子の種類ごとに一回行えばよく、除熱後端子厚さLFの平均値m、標準偏差σ等が一度求まればそれらの値が保存されるため何回でも呼び出して使用可能である。
ステップS3からステップS6は実製造作業である。ステップS3において端子圧着装置1によって通電かしめが行われ、ステップS4において通電かしめ後の冷却が行われる。次にステップS5において端子45の除熱後端子厚さLFが測定され、このデータは操作盤5を介してデータ処理装置7に送られ蓄積される(図5の矢印R)。そしてステップS6において通電かしめが正常に行われ、除熱後端子厚さLFが規格内にあるかどうかの判断がされる。すなわちステップS5で測定された除熱後端子厚さLFと、ステップS2でデータ処理装置7で計算された端子厚さの平均値mとの差Xがデータ処理装置7で計算され、差Xが規格内にあるかが判断される。このとき判断に用いられる規格としては、例えばステップS2で求められた標準偏差σに基づいて、差Xが2σの値の範囲内であれば規格内であると判断する手法が挙げられる。そして除熱後端子厚さLFが規格内であると判断される場合にはステップS3に戻り引き続き通電かしめ作業が行われる。一方、除熱後端子厚さLFが規格内でないと判断される場合にはステップS7へすすみ、警告が行われる。この警告に基づいて端子圧着装置1が停止され、装置の確認・メンテナンス等が行われる。
これにより、通電かしめ後の除熱後端子厚さLFが規格内にあるかどうかの判断を正確に行うことができる。また端子厚さの平均値m、標準偏差σ等を用いることにより通電かしめの工程管理、品質管理等が可能である。また通電かしめ1回ごとに除熱後端子厚さLFが規格内にあるかが判断できるため、装置トラブル等を早期に発見してトラブルを抱えた装置で生産を続けてしまう事態を防止でき、不良品の発生が抑えられる。
なおステップS2のテストルーチンで得られた平均値mや標準偏差σを、除熱後端子厚さLFが得られる度に更新していく構成としてもよい。すなわちステップS3乃至S6の実製造作業において、通電かしめ作業の度に測定されデータ処理装置7に送られる除熱後端子厚さLFに基づいて、平均値mや標準偏差σを毎回計算して更新してもよい。さらにステップS2のテストルーチンを省略し、ステップS3乃至S6の実製造作業において得られる除熱後端子厚さLFを用いて平均値mや標準偏差σを毎回計算して更新していく構成としてもよい。
本実施形態における端子圧着装置1の正面図である。 本実施形態における端子圧着装置1の側面図である。 本実施形態における電極部10の断面拡大図である。 本実施形態における通電かしめのタイミングチャートである。 端子厚さ管理方法を示したフローチャートである。
符号の説明
1 端子圧着装置
2 配電盤
3 レギュレータ
4 エアブロー装置
5 操作盤
7 データ処理装置
23 加圧シリンダ
35 下電極台座
36 上電極台座
38 下電極
39 上電極
45 端子
50 エアブロー管
53 電磁センサ
54 赤外線温度センサ
TP 端子温度
D1 かしめ時荷重
D2 冷却時荷重
D3 測定時荷重
LF 除熱後端子厚さ

Claims (6)

  1. 電線を挿入した端子を一対の電極で挟み、荷重をかけて加圧しながら通電加熱することにより、前記端子に前記電線をかしめる通電かしめを行う端子圧着装置において、
    前記電極の電極間の距離を測定するための位置センサを備え、
    前記通電かしめ後の前記端子の厚さは、除熱された前記端子を前記電極で挟んだ状態で前記位置センサによって測定されることを特徴とする端子圧着装置。
  2. 除熱の際、前記端子を前記電極によって保持した上で空冷するエアブロー装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の端子圧着装置。
  3. 前記電極を支持する支持体を備え、前記電極または前記支持体のうち少なくとも何れか一方には水冷管が備えられ、
    除熱の際、前記端子は前記電極に保持された上で水冷されることを特徴とする請求項1に記載の端子圧着装置。
  4. 前記通電かしめ後に前記端子の温度を測定する温度センサを備えることを特徴とする請求項1に記載の端子圧着装置。
  5. 除熱時または前記位置センサによる測定時の少なくとも何れか一方において、
    前記電極による前記端子の保持荷重は、前記通電かしめ時の荷重と同等またはそれに比して軽荷重であることを特徴とする請求項1に記載の端子圧着装置。
  6. 電線を挿入した端子を一対の電極で挟み、荷重をかけて加圧しながら通電加熱することにより、前記端子に前記電線をかしめる通電かしめを行う端子圧着方法において、
    前記通電かしめ後に、前記電極の除熱を行う除熱ステップと、
    除熱された前記端子を前記電極で挟み該電極間の距離を測定する端子厚測定ステップとを備えることを特徴とする端子圧着方法。
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