JP2009294515A - 表示用窓を有する機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大型化することなく十分な耐衝撃性を確保することが難しい。
【解決手段】透明な合成樹脂からなる窓部材50が後側カバー(筐体)の開口を塞ぎながら後側カバー40に固着されている。窓部材50は、その背面側の面に環状の溝50m1を、前面側の面に環状の溝50m2をそれぞれ持ち、2つの環状の溝は後側カバー40の開口の内周に沿って窓部材の全周にわたって形成されている。窓部材50に外力が加わると、相反する面に開口する2つの環状の溝50m1、50m2がダンパーのように機能して、窓部材のしなりを許容し窓部材を弾性変形させ、外力に起因する衝撃を吸収する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、表示用窓を有する機器、特に表示装置の表示画像を表示する表示用窓を有する機器に関する。
従来、画像や各種情報を表示する表示装置を有するデジタルカメラなどの機器においては、防水性を備えるとともに、落下などに起因する衝撃力に対する耐衝撃性を備えた構成が実用化されている。
表示装置の液晶ディスプレイなどの表示部材を機器の表面に露呈させる部位の防水性および耐衝撃性を確保する構成が、たとえば、特開平10−079582号公報、特開2003−133754号公報などに開示されている。
特開平10−079582号公報では、ポリカーボネートなどの透明部材からなる筐体と筐体の外側を被覆するエラストマなどの弾性部材とから一体構造の筐体構造を形成し、外側の弾性部材(外装部材)によって耐衝撃性を確保するとともに、内側の透明部材を部分的に露出させる開口部を外側の弾性部材に形成して開口部に対する防水性を透明部材で確保している。
また、特開2003−133754号公報では、筐体からなる本体ケースに開口部を設け、本体ケースの開口部をカバーガラスで塞ぎ、カバーガラス、本体ケース間に配置したパッキングを本体ケース、カバーガラス間に挟持する構成としている。この構成では、カバーガラスがパッキンによって本体ケースに弾性的に保持されることにより、防水性、耐衝撃性が確保されている。
特開平10−079582号公報 特開2003−133754号公報
しかしながら、特開平10−079582号公報の構成では、透明部材からなる筐体の外側のほぼ全体を弾性部材で覆っているため十分な耐衝撃性が得られる反面、弾性部材相当分だけ機器の厚みや重量が増加し、機器の大型化が避けられない。
また、特開2003−133754号公報の構成では、パッキングを本体ケース、カバーガラス間に挟持しているにすぎないため、大型化を招かないとはいえ、曲げモーメントなどの外力に対するカバーガラスの耐衝撃性が十分でない。
本発明は、大型化することなく十分な耐衝撃性を確保できる表示用窓を有する機器の提供を目的としている。
請求項1記載の本発明によれば、開口を有する筐体と、上記開口を塞ぎながら上記筐体に設けられ、上記開口の内周に沿って設けられた溝を有する透明素材からなる窓部材とを有したことを特徴としている。
また、請求項2記載の本発明によれば、衝撃吸収素材が上記溝の内部に充填されていることを特徴としている。
さらに、請求項3記載の本発明によれば、上記溝が上記窓部材の表面、裏面の双方に設けられていることを特徴としている。
請求項1記載の本発明では、筐体の開口を塞いで筐体に設けられた透明な窓部材が開口の内周に沿って設けられた溝を有しているため、曲げモーメントなどの外力が窓部材に作用すると、外力に起因する衝撃を吸収するばね弾性が窓部材に生じ、十分な耐衝撃性が確保される。そして、独立の弾性部材を設けていないため、大型化せず、逆に、溝相当分だけ窓部材の重量が軽減され、軽量化される。
請求項2記載の本発明では、衝撃吸収素材が溝の内部に充填されているため、十分なばね弾性が得られ、耐衝撃性が改善される。
請求項3記載の本発明では、溝が窓部材の表面、裏面の双方に設けられているため、大きなばね弾性が得られ、十分な耐衝撃性が得られる。
本発明では、透明素材からなる窓部材が筐体の開口を塞ぎながら筐体に設けられ、窓部材は開口の内周に沿って設けられた溝を有し、溝の内部に衝撃吸収素材が充填されている。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例(実施例1)を詳細に説明する。なお、実施例では、防水構造の窓を有する機器、すなわち防水機器としてデジタルカメラを例示して説明する。
図1、図2は、デジタルカメラとして具体化された本発明の一実施例に係る防水構造の窓を有する機器の背面斜視図、背面側の構成部材を取り出した分解斜視図、図3は図1の線III-IIIに沿った断面図をそれぞれ示す。
防水構造の窓を有する機器の一例であるデジタルカメラ10は、光学レンズ、撮像素子などを用いて被写体像をデジタルの画像データとして撮影して記録するものであり、記録された画像データを表示する表示装置を備え、表示装置の表示画像を表示する表示用窓を有して構成されている。
実施例においては、デジタルカメラ10の使用状態を考慮して使用時に被写体に対向する側の面をデジタルカメラの前面、撮影者が対面する側の面を側のデジタルカメラの背面ということとする。撮影動作の際に操作すべき操作部材、たとえば、シャッタボタンなどの配置されている側の面を上面とし、これと対向する側の面(逆側の面)を底面とする。また、撮影画面の長辺が水平方向となるようにデジタルカメラ10を構えたデジタルカメラの通常の使用時に左右に位置する側の面を側面とする。なお、被写体側をデジタルカメラの前方、被写体と逆側をデジタルカメラの後方とする。
デジタルカメラ10の構成概略について主に図1を参照しながら説明すると、デジタルカメラはカメラ本体を形成する筐体(図1には図示されない)と、カメラ本体(筐体)の外面を覆う外観部材20と備え、デジタルカメラの外形形状は、たとえば、略長方形形状からなる。そして、カメラ本体の内部には、各種の構成ユニットが配置されている。
外観部材20は、カメラ本体の前面、上下面、両側面の三面を覆う前側外観部材20Fと、カメラ本体の背面を覆う後側外観部材20Rとから構成され、前側外観部材、後側外観部材は、たとえば、プレス加工されたアルミニウム板などの板状の金属部材からいずれも成形されている。
デジタルカメラ10の上面や背面には、撮影操作において使用される各種の操作部材12が配設されている。
すなわち、デジタルカメラ10の上面には、電源のオンオフを切り換えるパワースイッチ12a、撮影動作時に操作されるシャッタボタン12bなどの操作部材が配設されている。
また、デジタルカメラ10の背面には、撮影時に撮影画像の変倍率(ズーム率)などを変更するズームスイッチ12c、撮影動作モードを切り換えるモードダイヤル12d、撮影時の撮影条件を設定し、再生時に表示画像の切換えを行ういわゆる十字キー12e、十字キーで設定した撮影条件を決定する決定ボタン(OKボタン)12fなどの操作部材が配設されている。
なお、実施例では、操作部材12a、12bはデジタルカメラ10の上面で向かって右寄りの部位に、操作部材12c、12d、12e、12fはデジタルカメラの背面で向かって右寄りの部位にそれぞれ配設されている。そして、デジタルカメラ10の背面において操作部材12c、12d、12e、12fの配設された右寄りの部位以外の領域でカメラ内部には、表示装置の一部を構成する表示部材30が配設されている。この表示部材30は撮影画像、再生画像などの画像が表示される表示画面を有しており、たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)からなる。なお後述するように、表示部材30は窓部材50で覆われて保護されている。
パワースイッチなどの上記操作部材12a〜12fは、前側外観部材、後側外観部材に形成された対応する開口を介して突出し、カメラ本体(筐体)の内部の電気基板の接点に作用可能となっている。そして、デジタルカメラ10の使用者(撮影者)が操作部材12a〜12fを操作すると、対応する電気信号が中央処理回路(CPU)に出力され、中央処理回路において各種の動作制御がなされる。
次に、デジタルカメラ10の背面側の部材について、主に図2、図3を参照しながら説明する。
図2において参照符号40は、カメラ本体(筐体)の一部を構成して該カメラ本体の背面側を覆うように設けられた後側カバーを示す。この後側カバー40には、デジタルカメラ10の操作部材12a、12b、12c、12dが挿通される切欠き42a、開口42c、42dと、液晶ディスプレイ(表示部材)30のための第1の開口である表示部材用開口42gとが形成されている。なお、図2に図示されていないが、操作部材(十字キー)12eが挿通される十字形状の開口も後側カバー40に形成されている。
後側カバー40の背面側に、後側外観部材20Rがデジタルカメラ10の背面を全面的に覆って設けられている。そして、デジタルカメラ10の背面側の操作部材12c、12d、12e(12f)を外部に露呈するための開口22c、22d、22eと、第1の開口42gの大きさと略同じ大きさで液晶ディスプレイ30による画像を表示するための第2の開口である表示窓22gとが、後側外観部材20Rに形成されている。
なお、後側カバー40の開口42c、42d、十字形状の開口(図2では隠されている)、開口42eは後側外観部材20Rの対応する開口22c、22d、22e、22gとそれぞれ整列した部位に、後側カバーの表示部材用開口42gは後側外観部材の表示窓(第2の開口)22gと整列した部位にそれぞれ設けられている。
窓部材50が後側カバー40の表示部材用開口(第1の開口)42gと、後側外観部材の表示窓(第2の開口)22gに挟まれて配設されており、この窓部材は、たとえば、透明アクリル樹脂、透明ポリカーボネートなどの透明素材から成形されている。
窓部材50はその背面側の面(液晶ディスプレイ30に面しない側の面)、すなわち外観側の面に有底の環状の溝50m1を持ち、この背面側の溝は後側カバーの開口42gの内周に沿って窓部材の全周にわたって形成されている。つまり、溝50m1は窓部材50の外周面50jから僅かな距離d1だけ離間した部位に環状に形成されている。さらに、窓部材50は、前面側の面(液晶ディスプレイ30に面する側の面)に有底の環状の溝50m2を持ち、この前面側の溝は中央部寄りに背面側の溝50m1から一定間隔d2だけ離間して背面側の溝50m1と平行に窓部材の全周にわたって形成されている。つまり、環状の溝50m1、50m2が窓部材50の表裏に設けられている。
結果として、環状の溝50m1、50m2間には環状の肉薄の板状の枠部分(梁部)50nが窓部材50に形成されることとなる。枠50nの厚みは、図3に示すように、d2−d1−m1(m1は溝50m1の幅)となり、通常の使用に耐えるだけの厚み寸法を採ればよい。
棚状の受け部42hが、後側カバーの表示部材用開口(第1の開口)42gの内周縁から開口42gの内側に向けて張り出して開口42gの内周縁の全周にわたって後側カバー40に形成されている。棚状の受け部42hは、たとえば、後側カバー40の厚さ方向の中央部に形成される。
後側カバー側の棚状の受け部42hに対応して棚状の受け部42hと略同一断面形状の棚部50hが、窓部材の外周縁部50aの全周に形成されている。このように窓部材の外周縁部50aに棚部50hを設けているため、窓部材の外周縁部は光透過部となるその中央部50bより肉薄となっている。
後側カバーの棚状の受け部42hが窓部材50の板厚方向に窓部材の棚部50hを受けて保持するように、窓部材50は後側カバー40に対して開口42gの背面から開口42gに嵌め込まれて配設される。
ここで、図3に示すように、後側カバー40の背面側の面40rが窓部材の棚部の背面側の面50hrと略同一面となるように、受け側の棚状の受け部42h、保持される側の棚部50hの肉厚が設定されている。
そして、略同一面となった後側カバーの棚状の受け部42hおよび窓部材の棚部50hと、後方外観部材20Rとの間に接着部材60が配設されている。この接着部材60は、たとえば、防水性を備え、その内部に独立孔を複数有する柔軟性に富む特殊ポリオレフィン発泡体などを基台とした発泡体からなる略長方形の両面接着テープからなる。
防水性、柔軟性を持つ両面接着テープ60を介在しているため、後側カバーの棚状の受け部42h、窓部材の棚部50hは、開口42gの全周にわたって防水性および弾性を保ちながら後方外観部材20Rに接着、固定される。
両面接着テープ60による接着は、後側カバーの棚状の受け部42h、窓部材の棚部50hとの間に両面接着テープ60を配置して後方外観部材20Rで両面接着テープを押圧すれば足り、超音波による接着に比較して簡単、容易に接着が行なえる。
また、棚状の受け部42hを後側カバー40の厚さ方向の中央部に形成した構成では、棚状の受け部の厚さ方向の一方向に窓部材50のためのスペースを、他方向に液晶ディスプレイ30のためのスペースをそれぞれ確保できるため、デジタルカメラ10を薄型化できる。
図3に示すように、窓部材の棚部50hの外周側面とそれに対向する後側カバー40の内周側面との間に隙間D1を、後側カバーの棚状の受け部42hの内周側面とそれに対向する窓部材50の外周側面との間に隙間D2を、後部外観部材20Rの内周側面とそれに対向する窓部材50の外周側面との間に隙間D3が残されるように、後部外観部材20R、後側カバー40、窓部材50が相互に配置されている。
通常、後部外観部材20R、後側カバー40、窓部材50は、異なる素材からそれぞれ成形されている。たとえば、後部外観部材20Rは金属から、後側カバー40は合成樹脂から、窓部材50は合成樹脂またはガラスからそれぞれ成り、それぞれの素材が異なる線膨張係数を持つ。たとえば、高温高湿度環境または低温環境という温度環境でデジタルカメラ10が使用されれば、素材の線膨張係数の相違によって後部外観部材20R、後側カバー40、窓部材50に生じる伸縮が異なる。しかし、隙間D1、D2、D3を後部外観部材20R、後側カバー40、窓部材50の相互の間に設けているとともに、柔軟性に富む発泡体を基台とした発泡体でからなる両面接着テープ60を用いてそれぞれを接合しているため、後部外観部材、後側カバー、窓部材は図3に示すX方向に移動でき、温度変化による異種部材間の伸縮を吸収できる。
また、後部外観部材20R、後側カバー40、窓部材50をそれぞれ接合する両面接着テープ60が防水性を備えているため、防水性が確保される。つまり、防水性を確保しながら、温度変化による異種部材間の伸縮を吸収できる。
図4(A)〜(C)は図1の線III-IIIに沿った断面における窓部材の弾性変形の模式図をそれぞれ示す。図4(A)に示すように、窓部材50にY方向の外力P1が加わると、図4(B)で示すように窓部材を時計方向に曲げようとするモーメント(曲げモーメント)M1が窓部材に作用する。
すると、図4(B)で一点鎖線に示すように、後側カバーの棚状の受け部42hと両面接着テープ60を介在して後側外観部材20Rとに挟持された棚部50hを支点として、棚部50hに近い環状の溝50m1の開口端(外力の作用する側の面に開口する端;溝断面の口元)の幅を拡げ、棚部50hから離れた環状の溝50m2の開口端(外力の作用する面と逆側の面(液晶ディスプレイ30に面する側の面)に開口する端)の幅を狭めるようにしなり、弾性変形する。つまり、相反する面に開口する2つの環状の溝50m1、50m2に挟まれた梁部(枠部分)50nが歪エネルギーを熱エネルギーに変換するダンパーのように機能して、窓部材のしなりを許容し窓部材を弾性変形させるため、外力P1に起因する衝撃は窓部材に吸収され、十分な耐衝撃性が確保される。
なお、後側カバーの棚状の受け部42hと接着テープ60を介在して後側外観部材20Rとに挟持された棚部50hが、柔軟性に富む両面接着テープ60を押圧して圧縮変形させるため、棚部50hに加わる衝撃が両面接着テープによって緩衝、緩和されることとなり、この点からも耐衝撃性が改善される。
また、図4(A)に示すように、後側外観部材20RにY方向の外力P2が加われば、図4(C)で示すように窓部材50を反時計方向に曲げようとするモーメント(曲げモーメント)M2が窓部材に作用する。この場合には、曲げモーメントM2が窓部材50から両面接着テープ60を介して窓部材の棚部50hに伝達されることとなり、弾性に富む両面接着テープが緩衝材となって曲げモーメントを吸収し、曲げモーメントM2は弱められて棚部50hに伝えられる。棚部50hに伝えられた曲げモーメントM2によって、2点鎖線で示すように、棚部50hに近い環状の溝50m1の開口端の幅を拡げ、棚部50hから離れた環状の溝50m2の開口端の幅を狭めるように窓部材50がしなり、弾性変形する。この場合にも、相反する面に開口する2つの環状の溝50m1、50m2に挟まれた梁部(枠部分)50nが歪エネルギーを熱エネルギーに変換するダンパーのように機能して、窓部材のしなりを許容し窓部材を弾性変形させるため、外力P2に起因する衝撃が窓部材に吸収され、十分な耐衝撃性が確保される。
また、デジタルカメラ10を落下させたとき生じる衝撃としての外力がX方向に加わった場合においても、溝50m1、50m2の双方の開口端(溝断面の口元)の幅が一瞬狭くなり、梁部50nに変形を生じさせて、上記と同様に、梁部50nが歪エネルギーを熱エネルギーに変換するダンパーとして機能する。
上記のように、窓部材50の相反する面に開口する2つの溝50m1、50m2がダンパーのように機能して、ばね弾性が窓部材に生じることにより、外力が窓部材に直接作用しても、後側外観部材20Rに加えられた外力が窓部材に間接的に作用しても、外力に起因する衝撃はいずれも窓部材に吸収され、十分な耐衝撃性が確保される。
特に、環状の溝50m1、50m2を窓部材30の表面、裏面の双方に設けているため、窓部材50において生じた梁部50nによって大きなばね弾性が得られ、十分な耐衝撃性が得られる。
また、後側外観部材20Rと窓部材の棚部50hとの間に柔軟性に富む両面接着テープ60を配置してそれらを接着しているため、両面接着テープが衝撃を緩衝、緩和して、耐衝撃性が改善される。
このように、ダンパーのように機能する溝50m1、50m2を後側カバーの開口42gの内周近傍に沿って窓部材に形成するだけで十分な耐衝撃性が確保され、独立の弾性部材を必要としないため、デジタルカメラ10の大型化が避けられる。そして、溝相当分だけ窓部材50の重量が軽減されるため、デジタルカメラ10を軽量化できる。
つまり、本発明によれば、十分な耐衝撃性が確保されるとともにデジタルカメラ10の小型軽量化が可能となる。
両面接着テープ60が防水性を備えているため、後部外観部材20Rと窓部材50との間、および窓部材と後側カバー40との間の防水性が得られる。
窓部材50が後部外観部材の開口42gを塞いで配置され、後部外観部材と窓部材との間の防水性を両面接着テープ60で確保しているため、デジタルカメラ10が水中にあっても、窓部材が水圧を受け止める。そのため、窓部材50の内部に設けられる液晶ディスプレイ30の表示画面に加わる水圧が抑制され、液晶ディスプレイが保護される。窓部材50は、たとえば水深数m程度の水圧にも耐えられる。
図5は、デジタルカメラとして具体化された本発明の別実施例(実施例2)に係る表示用窓を有する機器の断面図を示し、図5は上記実施例(実施例1)の図3に対応する。この実施例2は、窓部材の溝50m1、50m2に衝撃吸収素材50pが充満されている点で実施例1と相違し、他は実施例1と同様の構成であるため、実施例1と相違する実施例2の構成についてのみ述べ、実施例1、2に共通する構成の説明は省略する。
実施例2では、窓部材の衝撃吸収素材50pが溝50m1、50m2に充満されている。衝撃吸収素材50pは、窓部材50が衝撃吸収素材を圧縮しながら溝50m1、50m2の開口端(溝断面の口元)の幅を狭めるようにしなって変形するのを許容するものからなり、たとえば、内外ゴム株式会社のハネナイト(商標)や三進興産株式会社のソルボ(商標)などのような発泡剤、ゴム、スポンジなどが衝撃吸収素材として使用される。
衝撃吸収素材50pが窓部材の溝50m1、50m2に充填された実施例2の構成では、外力によって窓部材50に加わる衝撃を衝撃吸収素材が吸収し緩衝、緩和しながら梁部50nに変形を起こして窓部材が弾性変形するため、耐衝撃性がさらに改善される。
この実施例においても、隙間D1、D2、D3を後部外観部材20R、後側カバー40、窓部材50の相互の間に設けているとともに、防水性を備え、柔軟性に富む発泡体を基台とした発泡体でからなる両面接着テープ60によって後部外観部材20R、後側カバー40、窓部材50が接合されている。そのため、防水性を確保しながら、温度変化による異種部材間の伸縮を吸収することができる。
図6は、デジタルカメラとして具体化された本発明の他実施例(実施例3)に係る表示用窓を有する機器の背面斜視図、図7は図6の線VII-VIIに沿った表示用窓を有する機器の断面図をそれぞれ示す。また、図8(A)〜(C)は図6の線VII-VIIに沿った断面における窓部材の弾性変形の模式図をそれぞれ示し、実施例1における図4(A)〜(C)に対応する。実施例1では相反する面それぞれに開口する2つの環状の溝50m1、50m2が窓部材の全周にわたって形成されているのに対して、実施例3では、前面側の面(表示部材30に面する側の面)に開口する環状の溝50m3が窓部材の全周にわたって形成されているにすぎず、この点で実施例3は実施例1と相違し、他の構成においては実施例1、3は共通している。実施例1、3に共通する構成の説明は省略し、実施例1と相違する実施例3の構成について以下に述べる。
実施例3では、環状の溝50m3が前面側の面(液晶ディスプレイ30に面する側の面)に開口して窓部材50の全周にわたって形成されているにすぎず、背面側の面(液晶ディスプレイ30に面する側と逆側の面)には溝が形成されていない。
この実施例において、図8(A)に示すように、窓部材50に外力P1が加わり、図8(B)で示すように窓部材を時計方向に曲げようとするモーメント(曲げモーメント)M1が窓部材に作用する。すると、図8(B)で一点鎖線に示すように、後側カバーの棚状の受け部42hと両面接着テープ60を介在して後側外観部材20Rとに挟持された棚部50hを支点として、詳細には、環状の溝50m3の基底部(底部)aを支点として、環状の溝50m3の開口端(外力の作用する面と逆側の面(液晶ディスプレイ30に面する側の面)に開口する開口端)の幅を狭めるように窓部材50がしなり、弾性変形する。つまり、環状の溝50m3の基底部aが歪んで、その歪エネルギーを熱エネルギーに変換するダンパーのように機能して、窓部材50のしなりを許容し窓部材を弾性変形させるため、外力P1に起因する衝撃は窓部材に吸収され、十分な耐衝撃性が確保される。
また、後側カバーの棚状の受け部42hと接着テープ60を介在して後側外観部材20Rとに挟持された棚部50hが、柔軟性に富む両面接着テープ60を押圧して圧縮変形させるため、棚部50hに加わる衝撃が両面接着テープによって緩衝、緩和されることとなり、この点からも耐衝撃性が改善される。
また、後側外観部材20Rに外力P2が加われば、図8(C)で示すような曲げモーメントM2が窓部材50に作用し、後側カバーの棚状の受け部42hと後側外観部材20Rとに挟持された棚部50hは2点鎖線で示すように変形する。すると、環状の溝50m3の基底部aが歪んで、この歪エネルギーを熱エネルギーに変換するダンパーのように機能するため、窓部材のしなりを許容し窓部材を弾性変形させて、外力P2に起因する衝撃が窓部材に吸収される。
このように、表示部材30に面する側の面に開口する環状の溝50m3が窓部材50に形成され、この環状の溝50m3の基底部aがダンパーのように機能するため、外力が窓部材に直接作用しても、後側外観部材20Rに加えられた外力が窓部材に間接的に作用しても、外力に起因する衝撃はいずれも窓部材に吸収され、十分な耐衝撃性が確保される。
また、デジタルカメラ10を落下させて生じる衝撃としての外力がX方向に加わった場合においても、溝50m3の開口端(溝断面の口元)の幅が一瞬狭くなり、その基底部aに変形を起こして、上記と同様に、梁部50m3の基底部aが歪エネルギーを熱エネルギーに変換するダンパーとして機能する。
この実施例においても、ダンパーのように機能する溝50m3の基底部aを後側カバーの開口42gの内周に沿って窓部材50に形成するだけで十分な耐衝撃性が確保され、独立の弾性部材を必要としないため、デジタルカメラ10の大型化が避けられる。そして、溝相当分だけ窓部材50の重量が軽減されるため、デジタルカメラ10を軽量化でき、この実施例においても、デジタルカメラ10の小型軽量化が可能となる。
上記のように、外力の加わる外側の面に開口する環状の溝50m3の基底部aがダンパーのように機能して、ばね弾性が窓部材に生じることにより、外力が窓部材に直接作用しても、後側外観部材20Rに加えられた外力が窓部材に直接作用しても、外力に起因する衝撃はいずれも窓部材に吸収され、十分な耐衝撃性が確保される。
また、後側外観部材20Rと窓部材の棚部50hとの間に柔軟性に富む両面接着テープ60を配置してそれらを接着しているため、両面接着テープが衝撃を緩衝、吸収して、耐衝撃性が改善される。
この実施例においても、実施例2と同様に、発泡材、ゴム、スポンジなどの衝撃吸収材を環状の溝50m3に充填すれば、窓部材の耐衝撃性がさらに改善される。
本発明では、筐体の開口を塞いで筐体に設けられた透明な窓部材が合成樹脂からなるとともに、開口の内周に沿って設けられた溝を有しているため、曲げモーメントなどの外力が窓部材に作用しても、窓部材が外力を吸収し、十分な耐衝撃性が確保される。
また、独立の弾性部材を設けているのでないため、大型化せず、逆に、溝相当分だけ窓部材の重量が軽減され、軽量化される。
上述した実施例は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何ら限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造などの施されたものも全てこの発明に包含されることは言うまでもない。
たとえば、実施例1〜3では、窓部材の溝50m1〜50m3を筐体の一部である後側カバーの開口の内周に沿って窓部材の全周にわたって設けた連続した環状の溝としている。連続した環状の溝とすれば、窓部材が大きなばね弾性を備えて十分な耐衝撃性を確保できるとはいえ、連続した環状の溝に限定されず、たとえば、その一部において連続していない環状の溝としてもよい。
なお、実施例3における溝50m3の基底部aの技術的説明を実施例1において省いているが、実施例1の溝50m1、50m2のそれぞれの基底部に、実施例3の溝50m3の基底部aと同様の挙動、作用が働いている。そして、実施例1においては溝50m1、50m2が窓部材50の表裏それぞれに設けられているため、実施例3よりも大きな弾性変形が窓部材50に生じる。したがって、実施例1は実施例3よりも耐衝撃性に優れた表示窓や、表示窓のある機器を提供できる。
また、上記の実施例には、種々の段階の発明が含まれており、開示された複数の構成要件の適切な組み合わせによって種々の発明が抽出され得る。たとえば、上記実施例に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べた効果が得られる場合には、その構成要件の削除された構成が発明として抽出され得る。
実施例では、表示用窓を有する機器としてデジタルカメラを例示しているが、表示用窓を有する機器はデジタルカメラに限定されず、デジタルビデオカメラ、携帯電話、携帯用音楽プレーヤー、携帯ゲーム機、携帯パソコン、ICレコーダなどの主として携帯して使用される表示用窓を有する機器に本発明が広く応用できる。また、携帯して使用される機器(携帯機器)への応用が一般的とはいえ携帯機器に限定されず、室内に据え付けられて使用される各種の電気機器などにも本発明が応用できる。
デジタルカメラとして具体化された本発明の一実施例に係る表示用窓を有する機器の背面斜視図を示す。 本発明の一実施例に係る表示用窓を有する機器の構成部材を取り出した分解斜視図を示す。 図1の線III-IIIに沿った表示用窓を有する機器の断面図を示す。 (A)〜(C)は図1の線III-IIIに沿った断面における窓部材の弾性変形の模式図をそれぞれ示す。 デジタルカメラとして具体化された本発明の別実施例(実施例2)に係る表示用窓を有する機器の断面図を示す。 デジタルカメラとして具体化された本発明の他実施例(実施例3)に係る表示用窓を有する機器の背面斜視図を示す。 図6の線VII-VIIに沿った表示用窓を有する機器の断面図を示す。 (A)〜(C)は図6の線VII-VIIに沿った断面における窓部材の弾性変形の模式図をそれぞれ示す。
符号の説明
10 デジタルカメラ(表示用窓を有する機器)
12(12a〜12F) 操作部材
20 外観部材
20F、20R 前側外観部材、後側外観部材
22g 表示窓(第2の開口)
30 表示部材(液晶ディスプレイ)
40 後側カバー(筐体の一部)
42g 表示部材用開口(第1の開口)
42h 棚状の受け面
50 窓部材
50h 棚部
50m1〜50m3 有底の環状の溝
50n 板状の枠部分(梁部)
50p 衝撃吸収素材
60 両面接着テープ

Claims (3)

  1. 表示用窓を有する機器において、
    開口を有する筐体と、
    上記開口を塞ぎながら上記筐体に設けられ、上記開口の内周に沿って設けられた溝を有する透明素材からなる窓部材と、
    を有したことを特徴とした表示用窓を有する機器。
  2. 衝撃吸収素材が上記溝の内部に充填されている請求項1記載の表示用窓を有する機器。
  3. 上記溝が上記窓部材の表面、裏面の双方に設けられている請求項1または2記載の表示用窓を有する機器。
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